(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180345
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】展開可能な乗務員席航空機キャビンバリア
(51)【国際特許分類】
B64D 11/00 20060101AFI20241219BHJP
B64C 1/14 20060101ALI20241219BHJP
E06B 3/50 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B64D11/00
B64C1/14
E06B3/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024095606
(22)【出願日】2024-06-13
(31)【優先権主張番号】18/336,167
(32)【優先日】2023-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】マッキントッシュ, ダレン カール
【テーマコード(参考)】
2E014
【Fターム(参考)】
2E014CA02
2E014GA03
2E014GB01
2E014GB02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】人がフライトデッキに向かって突進するのを抑制する装置を提供する。
【解決手段】乗客が輸送体キャビンの通路に沿ってロック可能なバリアの輸送体前方エリアに移動するのを防止するために、乗務員席として格納位置から、展開可能な乗務員席アセンブリをロック可能なバリアへ構成する展開位置へ、輸送体キャビン内で展開するように構成された、展開可能な乗務員席アセンブリ。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機キャビンバリア(126)であって、
展開可能な乗務員席アセンブリ(126)であって、前記展開可能な乗務員席アセンブリが、
展開可能な乗務員席(126a)、
移動可能なバックパネル第1側面(128a)及び移動可能なバックパネル第2側面(128b)を有する移動可能なバックパネル(128)であって、前記移動可能なバックパネル第1側面が、前記展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、前記移動可能なバックパネルが、移動可能なバックパネル格納位置から移動可能なバックパネル展開位置まで横方向に延在するように構成された、移動可能なバックパネル(128)を備える、展開可能な乗務員席アセンブリ(126)と、
前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル格納位置にあるときに前記移動可能なバックパネルのすぐ隣に位置決めされる航空機キャビン第1モニュメント壁(132)を備える、航空機キャビン第1モニュメント(140)と、
トラックアセンブリ(129)であって、前記トラックアセンブリが、トラックアセンブリ第1構成要素(129A)及びトラックアセンブリ第2構成要素(129b)を備え、前記トラックアセンブリ第1構成要素が、前記航空機キャビン第1モニュメント壁に固定的に取り付けられており、前記トラックアセンブリ第2構成要素が、前記移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられており、前記トラックアセンブリ第1構成要素が、前記トラックアセンブリ第2構成要素と移動可能に係合するように構成された、トラックアセンブリ(129)と
を備え、
前記トラックアセンブリが、前記移動可能なバックパネルを前記航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に取り付けるように構成され、前記トラックアセンブリが、前記航空機キャビン第1モニュメント壁に対するトラック経路に沿った前記移動可能なバックパネルの横方向の動きを制御するように更に構成され、前記トラック経路が、前記移動可能なバックパネル格納位置と前記移動可能なバックパネル展開位置との間に延在し、前記トラック経路が、トラック経路初期位置とトラック経路伸長位置とを更に備え、
前記移動可能なバックパネルが、前記移動可能なバックパネル第1側面から前記移動可能なバックパネル第2側面まで延在する移動可能なバックパネルの厚さを備え、前記移動可能なバックパネルが、前記移動可能なバックパネルの厚さを貫通する貫通開口部(128c)を備える、航空機キャビンバリア(126)。
【請求項2】
前記移動可能なバックパネル格納位置における前記移動可能なバックパネルが、実質的に、第1の航空機キャビンモニュメント設置面積内にある、請求項1に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項3】
前記移動可能なバックパネルが、前記展開可能な乗務員席と一体化されている、請求項1に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項4】
前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル展開位置にあるとき、前記移動可能なバックパネルが、移動可能なバックパネル上縁と航空機キャビン天井との間に間隙を残すように選択された移動可能なバックパネル高さを備え、前記間隙が、約1インチから約6インチの範囲の平均間隙高さを備える、請求項1に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項5】
前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル展開位置にあり、前記トラックアセンブリが伸長したトラック経路位置にあるとき、前記トラックアセンブリがロックするように構成されている、請求項1に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項6】
前記移動可能なバックパネルが、移動可能なバックパネル第1垂直前縁及び移動可能なバックパネル第2垂直後縁を更に備え、前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル展開位置にあり、前記トラックアセンブリが伸長したトラック経路位置にあるとき、前記移動可能なバックパネルが、前記移動可能なバックパネル第2垂直後縁で半径方向に枢動するように構成されている、請求項1に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項7】
移動可能なバックパネル第1垂直前縁が、第1嵌合構成要素を含み、前記第1嵌合構成要素が、第2嵌合構成要素と嵌合するように構成され、前記第2嵌合構成要素が、第2の航空機キャビンモニュメントの第2の航空機キャビンモニュメント外面に位置決めされ、前記第2の航空機キャビンモニュメント外面が、航空機キャビン第1モニュメント壁から、航空機キャビン通路から及び航空機キャビン通路を横切って選択された距離に位置する、請求項1に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項8】
前記移動可能なバックパネルが、前記移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なバックパネル第2側面まで延在する移動可能なバックパネルの厚さを備え、前記移動可能なバックパネルが、前記移動可能なバックパネルの厚さを貫通する貫通開口部(128c)を備える、請求項1に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項9】
航空機キャビン第2モニュメントが、拡張可能なパネルを備え、前記拡張可能なパネルが、航空機キャビン第2モニュメント外面に隣接した拡張可能なパネル格納位置から拡張可能なパネル展開位置まで展開するように構成され、前記拡張可能なパネルが、第2嵌合構成要素を含む、請求項7に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項10】
前記第2嵌合構成要素が、ロックされた構成で、前記第1嵌合構成要素と嵌合するように構成されている、請求項7に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項11】
前記拡張可能なパネル展開位置における前記拡張可能なパネルが、およそ90度の角度で、移動可能なバック展開位置における前記移動可能なバックパネルと係合するように構成されている、請求項9に記載の航空機キャビンバリア。
【請求項12】
請求項1に記載の航空機キャビンバリアを備える、航空機キャビン。
【請求項13】
請求項11に記載の航空機キャビンバリアを備える、航空機。
【請求項14】
装置(126)であって、
乗務員席(126a)と、
移動可能なバックパネル第1側面(128a)及び移動可能なバックパネル第2側面(128b)を有する移動可能なバックパネル(128)であって、前記移動可能なバックパネル第1側面が、前記乗務員席に固定的に取り付けられており、前記移動可能なバックパネルが、移動可能なバックパネル格納位置から移動可能なバックパネル展開位置まで移動するように構成され、前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、前記移動可能なバックパネルが、航空機キャビン第1モニュメント壁(132)に隣接して位置決めされる、移動可能なバックパネル(128)と、
トラックアセンブリ(129)であって、前記トラックアセンブリが、第1協働トラックアセンブリ構成要素(129a)であって、前記航空機キャビン第1モニュメント壁に固定的に取り付けられた、第1協働トラックアセンブリ構成要素(129a)、第2協働トラックアセンブリ構成要素(129b)であって、前記移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられた、第2協働トラックアセンブリ構成要素(129b)を備え、前記第1協働トラックアセンブリ構成要素が、前記第2協働トラックアセンブリ構成要素と移動可能に係合するように構成された、トラックアセンブリ(129)と
を備え、
前記トラックアセンブリが、前記移動可能なバックパネルを前記航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に取り付けるように構成され、前記トラックアセンブリが、前記航空機キャビン第1モニュメント壁に対するトラック経路に沿った前記移動可能なバックパネルの横方向の動きを制御するように更に構成され、前記トラック経路が、前記移動可能なバックパネル格納位置と前記移動可能なバックパネル展開位置との間に延在し、前記トラック経路が、トラック経路初期位置とトラック経路伸長位置とを備える、装置(126)。
【請求項15】
前記トラックアセンブリが、前記移動可能なバックパネルを、選択されたトラック経路伸長位置に維持するロッキング機構を備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル展開位置にあり、前記トラックアセンブリが前記トラック経路伸長位置にあるとき、前記移動可能なバックパネルが半径方向に枢動するように構成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記移動可能なバックパネルが、前記乗務員席と一体化されている、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネルの厚さを備え、前記移動可能なバックパネルが、前記移動可能なバックパネルの厚さを貫通するように構成された移動可能なバックパネル貫通開口部(128c)を備える、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
請求項14に記載の装置を備える、航空機キャビン。
【請求項20】
請求項14に記載の装置を備える、航空機。
【請求項21】
航空機のキャビンエリア内の通路に沿った乗客の動きを制御する方法(200、300)であって、
フライトデッキドアを開放する前に、フライトデッキがバリアの第1側面にあり、前記キャビンエリアの乗客区域が前記バリアの第2側面にある状態で、バリアを閉位置に移動させること(202)であって、前記バリアが、
展開可能な乗務員席、
移動可能なバックパネルであって、前記移動可能なバックパネルが、前記展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、前記移動可能なバックパネルが、移動可能なバックパネル格納位置から移動可能なバックパネル展開位置まで移動するように構成され、前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、前記移動可能なバックパネルが、航空機キャビン第1モニュメントの航空機キャビン第1モニュメント壁に隣接して位置決めされる、移動可能なバックパネル、
トラックアセンブリであって、前記トラックアセンブリが、第1協働トラックアセンブリ構成要素であって、前記航空機キャビン第1モニュメント壁に固定的に取り付けられた、第1協働トラックアセンブリ構成要素、第2協働トラックアセンブリ構成要素であって、移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられた、第2協働トラックアセンブリ構成要素を備え、前記第1協働トラックアセンブリ構成要素が、前記第2協働トラックアセンブリ構成要素と移動可能に係合して、前記トラックアセンブリを形成するように構成され、前記トラックアセンブリがトラック経路を更に備え、前記トラック経路が前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、初期トラック経路位置から、前記移動可能なバックパネルが前記移動可能なバックパネル展開位置にあるとき、伸長したトラック経路位置まで延在し、前記トラックアセンブリが、前記移動可能なバックパネルを、選択されたトラック経路位置に維持するロッキング機構を更に備える、トラックアセンブリを備える、バリアを閉位置に移動させること(202)と、
前記バリアを前記閉位置にロックすること(204)であって、
前記バリアをロックした後、前記フライトデッキドアを開放し(206)、前記キャビンエリアの前方区域へ航空機乗務員にアクセスすることであって、前記キャビンエリアの前記前方区域は前記バリアの前記第1側面に位置する、フライトデッキドアを開放し(206)、航空機乗務員にアクセスすることと、
前記キャビンエリアの前記前方区域へ前記航空機乗務員にアクセスした後、前記フライトデッキドアを再閉鎖すること(208)と
を含む、方法(200、300)。
【請求項22】
前記バリアの位置をモニタリングすること(302)と、
前記バリアが前記閉位置にあるとき、前記フライトデッキ内のインジケータを作動させること(304)と
を更に含む、請求項21に記載の方法(300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、広くは、バリアの分野に関し、より具体的には、航空機内で使用されるように構成されたバリアドアに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]航空機は、飛行計器、計器パネル、及び航空機乗務員が航空機を操作するのを可能にする様々な制御装置を含むフライトデッキを有する。フライトデッキは、航空機の前方に位置決めされ、通常、乗客が飛行中着席するキャビンエリアからコンパートメントを分離する。フライトデッキドアは、キャビンエリアからフライトデッキを更に分離する。
【0003】
[0003]フライトデッキドアは、飛行中、閉鎖され、ロックされる。このことは、航空機乗務員が、航空機を操作することに集中し、かつ、不要な人をフライトデッキに入れるのを防止できるようにもする。しかしながら、フライトデッキドアは、飛行中、様々な理由のために開放され得る。1つの出来事は、航空機乗務員が、航空機のキャビンエリアに位置する化粧室を使用するときである。別の出来事は、キャビンエリアのギャレーで準備された食料及び/又は飲料が、フライトデッキ上の航空機乗務員に配達されるときである。
【0004】
[0004]フライトデッキドアを開放することにより、不要な人がフライトデッキに入り込む機会を与える可能性がある。不要な人は、フライトデッキドアが開放されると、突然航空機の前部に突進し、フライトデッキに押し入る可能性がある。キャビンエリアで作業する航空機乗務員が、フライトデッキドアを閉鎖してロックするのに十分迅速な方法で、この動きに反応することは困難であろう。
【0005】
[0005]人がフライトデッキに向かって突進するのを抑制する装置が必要とされる。装置は、人が航空機の前部に到達することを防止し、又は、人がフライトデッキに到達する前に、フライトデッキドアが閉鎖され、ロックされ得るように、彼らの動きを遅くするであろう。
【0006】
[0006]従来技術であると明示されない限り、本明細書の記述が、単に「技術分野」及び/又は「背景技術」部分に含まれていることによって従来技術であると認められることはない。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本態様は、例えば、航空機キャビン入口エリアであり得る輸送体キャビンエリアにおける展開可能なバリアを対象とし、バリアは、展開可能な乗務員席アセンブリを格納位置から展開位置まで展開することによって形成され、展開位置におけるバリアは、キャビンエリアからの人の通行(例えば、入口エリアから、航空機のフライトデッキであり得る輸送体制御デッキ内へのものを含む)を妨げるように構成されている。
【0008】
[0008]本態様は、展開可能な乗務員席アセンブリを含む航空機キャビンバリアを有する航空機キャビンバリアを対象とし、展開可能な乗務員席アセンブリは、展開可能な乗務員席と、移動可能なバックパネルとを含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面及び移動可能なバックパネル第2側面を有し、移動可能なバックパネル第1側面は、展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル格納位置から移動可能なバックパネル展開位置まで横方向に延在するように構成されている。航空機キャビンバリアは、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、移動可能なバックパネルのすぐ隣に位置決めされた航空機キャビン第1モニュメント壁を備える航空機キャビン第1モニュメントを更に備える。航空機キャビンバリアは、トラックアセンブリを更に含み、トラックアセンブリはトラックアセンブリ第1構成要素及びトラックアセンブリ第2構成要素を含み、トラックアセンブリ第1構成要素は、航空機キャビン第1モニュメント壁に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第2構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第1構成要素は、当該トラックアセンブリ第2構成要素と移動可能に係合するように構成されている。当該トラックアセンブリは、移動可能なバックパネルを航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に取り付けるように構成され、トラックアセンブリは、航空機キャビン第1モニュメント壁に対するトラック経路に沿った移動可能なバックパネルの横方向の動きを制御するように更に構成され、トラック経路は、移動可能なバックパネル格納位置と移動可能なバックパネル展開位置との間に延在し、トラック経路は、トラック経路初期位置とトラック経路伸長位置とを更に含む。移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なトラックパネル第2側面まで延在する移動可能なバックパネルの厚さを更に含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネルの厚さを貫通する貫通開口部を含む。
【0009】
[0009]別の態様では、トラックアセンブリは、移動可能なバックパネルを、トラック経路に沿った選択された位置に維持するように構成されたロッキング機構を含む。
【0010】
[0010]別の態様では、トラック経路に沿った選択された位置は、トラック経路伸長位置である。
【0011】
[0011]更なる態様では、トラック経路伸長位置は、移動可能なバックパネル展開位置と等しい。
【0012】
[0012]別の態様では、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、移動可能なバックパネルは、航空機キャビン第1モニュメント壁に隣接して位置決めされる。
【0013】
[0013]別の態様では、移動可能なバックパネル格納位置における移動可能なバックパネルは、実質的に、第1の航空機キャビンモニュメント設置面積内にある。
【0014】
[0014]別の態様では、移動可能なバックパネルは、展開可能な乗務員席と一体化されている。
【0015】
[0015]別の態様では、トラックアセンブリ第1構成要素は、航空機キャビン第1モニュメント壁と一体化されている。
【0016】
[0016]更なる態様では、トラックアセンブリ第2構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面と一体化されている。
【0017】
[0017]別の態様では、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル展開位置にあるとき、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル上縁と航空機キャビン天井との間に間隙を残すように選択された移動可能なバックパネル高さを備え、当該間隙は、約1インチから約6インチの範囲の平均間隙高さを備える。
【0018】
[0018]別の態様では、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル展開位置にあり、トラックアセンブリが伸長したトラック経路位置にあるとき、トラックアセンブリはロックするように構成されている。
【0019】
[0019]別の態様では、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1垂直前縁及び移動可能なバックパネル第2垂直後縁を更に備え、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル展開位置にあり、トラックアセンブリが伸長したトラック経路位置にあるとき、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第2後縁で半径方向に枢動するように構成されている。
【0020】
[0020]別の態様では、移動可能なバックパネル第1垂直前縁は、第1嵌合構成要素を含み、第1嵌合構成要素は、第2嵌合構成要素と嵌合するように構成され、当該第2嵌合構成要素は、航空機キャビン第2モニュメントの航空機キャビン第2モニュメント外面に位置決めされ、航空機キャビン第2モニュメント外面は、航空機キャビン第1モニュメント壁から航空機キャビン通路から及び航空機キャビン通路を横切って選択された距離に位置する。
【0021】
[0021]別の態様では、航空機キャビン第2モニュメントは、拡張可能なパネルを含み、拡張可能なパネルは、航空機キャビン第2モニュメント外面に隣接する拡張可能なパネル格納位置から拡張可能なパネル展開位置まで展開するように構成され、拡張可能なパネルは、第2嵌合構成要素を含む。
【0022】
[0022]別の態様では、第2嵌合構成要素は、ロックされた構成で、第1嵌合構成要素と嵌合するように構成されている。
【0023】
[0023]別の態様では、拡張可能なパネル展開位置における拡張可能なパネルは、およそ90度の角度で、移動可能なバック展開位置における移動可能なバックパネルと係合するように構成されている。
【0024】
[0024]本態様は、航空機キャビンを含む航空機を対象とし、航空機キャビンは航空機キャビンバリアを含み、航空機バリアキャビンは展開可能な乗務員席アセンブリを含み、展開可能な乗務員席アセンブリは、展開可能な乗務員席を含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面及び移動可能なバックパネル第2側面を有し、移動可能なバックパネル第1側面は、展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル格納位置から移動可能なバック展開位置まで横方向に延在するように構成されている。航空機キャビンバリアは、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、移動可能なバックパネルのすぐ隣に位置決めされた航空機キャビン第1モニュメント壁を備える航空機キャビン第1モニュメントを更に備える。航空機キャビンバリアは、トラックアセンブリを更に含み、トラックアセンブリはトラックアセンブリ第1構成要素及びトラックアセンブリ第2構成要素を含み、トラックアセンブリ第1構成要素は、航空機キャビン第1モニュメント壁に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第2構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第1構成要素は、当該トラックアセンブリ第2構成要素と移動可能に係合するように構成されている。当該トラックアセンブリは、移動可能なバックパネルを航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に取り付けるように構成され、トラックアセンブリは、航空機キャビン第1モニュメント壁に対するトラック経路に沿った移動可能なバックパネルの横方向の動きを制御するように更に構成され、トラック経路は、移動可能なバックパネル格納位置と移動可能なバックパネル展開位置との間に延在し、トラック経路は、トラック経路初期位置とトラック経路伸長位置とを更に含む。移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なトラックパネル第2側面まで延在する移動可能なバックパネルの厚さを更に含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネルの厚さを貫通する貫通開口部を含む。
【0025】
[0025]更なる本態様は、展開可能な乗務員席と、移動可能なバックパネル第1側面及び移動可能なバックパネル第2側面を有する移動可能なバックパネルとを含む装置を対象とし、移動可能なバックパネル第1側面は、展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なバックパネル第2側面まで貫通する貫通開口部を更に含む。装置は、トラックアセンブリ構成要素を更に含み、トラックアセンブリ構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられており、トラックアセンブリ構成要素は、トラックアセンブリ第2構成要素と嵌合するように構成されている。
【0026】
[0026]別の態様では、移動可能なバックパネルは、展開可能な乗務員席と一体化されている。
【0027】
[0027]更なる態様では、トラックアセンブリ構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面と一体化されている。
【0028】
[0028]更なる本態様は、航空機キャビンを備える航空機を対象としており、航空機キャビンは、展開可能な乗務員席と、移動可能なバックパネル第1側面及び移動可能なバックパネル第2側面を有する移動可能なバックパネルとを含む装置を含み、移動可能なバックパネル第1側面は、展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なバックパネル第2側面まで貫通する貫通開口部を更に含む。装置は、トラックアセンブリ構成要素を更に含み、トラックアセンブリ構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられており、トラックアセンブリ構成要素は、トラックアセンブリ第2構成要素と嵌合するように構成されている。
【0029】
[0029]別の本態様は、航空機のキャビンエリア内の通路に沿った乗客の動きを制御する方法を対象としており、本方法は、フライトデッキドアを開放する前に、フライトデッキがバリアの第1側面にあり、キャビンエリアの乗客区域がバリアの第2側面にある状態で、バリアを閉位置に移動させることを含み、バリアは展開可能な乗務員席アセンブリを含み、展開可能な乗務員席アセンブリは、展開可能な乗務員席を含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面及び移動可能なバックパネル第2側面を有し、移動可能なバックパネル第1側面は、展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル格納位置から移動可能なバック展開位置まで横方向に延在するように構成されている。航空機キャビンバリアは、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、移動可能なバックパネルのすぐ隣に位置決めされた航空機キャビン第1モニュメント壁を備える航空機キャビン第1モニュメントを更に備える。航空機キャビンバリアは、トラックアセンブリを更に含み、トラックアセンブリはトラックアセンブリ第1構成要素及びトラックアセンブリ第2構成要素を含み、トラックアセンブリ第1構成要素は、航空機キャビン第1モニュメント壁に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第2構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第1構成要素は、当該トラックアセンブリ第2構成要素と移動可能に係合するように構成されている。当該トラックアセンブリは、移動可能なバックパネルを航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に取り付けるように構成され、トラックアセンブリは、航空機キャビン第1モニュメント壁に対するトラック経路に沿った移動可能なバックパネルの横方向の動きを制御するように更に構成され、トラック経路は、移動可能なバックパネル格納位置と移動可能なバックパネル展開位置との間に延在し、トラック経路は、トラック経路初期位置とトラック経路伸長位置とを更に含む。移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なトラックパネル第2側面まで延在する移動可能なバックパネルの厚さを更に含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネルの厚さを貫通する貫通開口部を含む。本方法は、バリアを閉位置にロックすることと、バリアをロックした後、フライトデッキドアを開放し、キャビンエリアの前方区域へ航空機乗務員にアクセスすることであって、キャビンエリアの当該前方区域はバリアの第1側面に位置する、フライトデッキドアを開放し、キャビンエリアの前方区域へ航空機乗務員にアクセスすることと、キャビンエリアの前方区域へ航空機乗務員にアクセスした後、フライトデッキドアを再閉鎖することとを更に含む。
【0030】
[0030]別の態様では、本方法は、バリアの位置をモニタリングすることと、バリアが閉位置にあるとき、フライトデッキ内のインジケータを作動させることとを更に含む。
【0031】
[0031]上述の特徴、機能、及び利点は、様々な態様において単独で実現することができ、又は、更に別の態様において組み合わせることができるが、これらの更なる詳細は、以下の説明及び図面を参照することによって確認することができる。
【0032】
[0032]本開示の変形例について一般的な用語で説明してきたが、これから添付の図面を参照する。これらは必ずしも縮尺通りに描かれている訳ではない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】[0033]本態様に係る、航空機の形態の輸送体の図である。
【
図2】[0034]本態様に係る、線2-2に沿って切り取られた
図1に示された航空機の形態の例示的な輸送体内に見られるタイプの航空機キャビンの頭上から見た部分断面図である。
【
図3A】[0035]本態様に係る、
図1に示された航空機の形態の例示的な輸送体内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口から見た、フライトデッキドア及び化粧室モニュメントの部分前方図である。
【
図3B】[0036]本態様に係る、
図1に示された航空機の形態の例示的な輸送体内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口から見た、フライトデッキドア及び化粧室モニュメントの部分前方図である。
【
図4A】[0037]本態様に係る、展開可能な乗務員席アセンブリ構成要素の後方図である。
【
図4B】[0038]本態様に係る、化粧室及びフライトドアを示すキャビン区域の図である。
【
図5】[0039]本態様に係る、嵌合構成におけるトラックアセンブリの拡大斜視図である。
【
図6A】[0040]本態様に係る、
図1に示された例示的な航空機内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口の頭上から見た部分図である。
【
図6B】[0041]本態様に係る、
図1に示された例示的な航空機内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口の頭上から見た部分図である。
【
図6C】[0042]本態様に係る、
図1に示された例示的な航空機内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口から見た、展開位置における展開可能な乗務員席の部分前方図である。
【
図7A】[0043]本態様に係る、
図1に示された例示的な航空機内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口の頭上から見た部分図である。
【
図7B】[0044]本態様に係る、
図1に示された例示的な航空機内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口の頭上から見た部分図である。
【
図8A】[0045]本態様に係る、
図1に示された例示的な航空機内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口の頭上から見た部分図である。
【
図8B】[0046]本態様に係る、
図1に示された例示的な航空機内に見られるタイプの航空機キャビン内の入口の頭上から見た部分図である。
【
図9】[0047]本態様に係る、輸送体を概説するブロック図である。
【
図10】[0048]本態様に係る、方法を概要するフロー図である。
【
図11】[0049]本態様に係る、方法を概要するフロー図である。
【
図12】[0050]本態様に係る、モニタリングシステムの概略図である。
【
図13】[0051]本態様に係る、モニタリングシステムの概略ボックス図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[0052]本態様によると、客室区域から又は入口エリア内からフライトデッキ上への人の通行を制御及び制限する航空機キャビンバリアが開示される。バリアは、モニュメント壁のすぐ隣の格納位置から、モニュメントから入口内へ及び入口内の通路を横切って延在する展開位置まで乗務員席アセンブリの展開を通じて形成される。
【0035】
[0053]本態様は、本件のように改造され、本件のように改変された乗務員席アセンブリをフライトデッキへの追加的又は二次的バリアとして形成及び使用することに関して重要な利点を提供する。かかる利点は、限定される訳ではないが、二次的バリアの形成のために既存の航空機キャビン構造を使用することを含み、その結果、二次的バリアであり得る本開示のバリアを含むように構成された航空機に、追加の重量をほとんど加えない。加えて、本開示のバリアを航空機キャビン、及びバリアを備える航空機に含む/加えるように構成された改造プロセスは、最小限のハードウェアが航空機乗務員席を、かなりの重量又はコストを加えることなく、本開示の展開可能な乗務員席アセンブリバリアに改造するように要求されるので、大幅に簡略化される。
【0036】
[0054]本態様によると、
図1及び2は、胴体101を含む航空機100の形態の輸送体を示す。
図2は、線2-2にわたって切り取られた、航空機100の部分断面図である。
図2に示したように、フライトデッキ110は、胴体101の前方(つまり、前方区域)に位置決めされ、キャビンエリア103は、後方(本明細書では同等に「後部」と称される)に位置決めされる。キャビンエリア103は、乗客を収容するために装備される。フライトデッキ110及びキャビンエリア103のサイズは、航空機100に応じて変化し得る。一又は複数のドア104は、乗客が航空機100を出入りすることをもたらす。
【0037】
[0055]フライトデッキ110は、航空機乗務員(パイロット、副操縦士、及びナビゲータを含む)のための一又は複数の乗組員席111を含む。様々な制御装置及び計器パネル(図示せず)が、航空機100を制御するために、パイロット及び副操縦士によって使用するために位置する。
【0038】
[0056]キャビンエリア103は、胴体101に沿ってフライトデッキ110の後部に位置決めされる。キャビンエリア103は、一又は複数の通路106に沿って列に配置された乗客席105を有する乗客区域121を含む。例えば、民間航空会社を含む幾つかの実施例では、乗客席105はキャビンエリア103のすみからすみまで延在する。航空機100が貨物輸送のために使用される他の実施例では、限られた数の乗客席105がキャビンエリア103に位置決めされる。
【0039】
[0057]キャビンエリア103はまた、フライトデッキ110と乗客区域121との間に位置決めされた入口120を含む。幾つかの実施例では、入口120は、客室乗務員などの航空機乗務員による使用のための乗組員席111aを含む。乗組員席111aは、使用しないとき、邪魔にならない所に折り畳むことができる。入口120は、胴体101内の航空機100の構造的部材に取り付けられた一又は複数のモニュメント112を含む。モニュメント112は、限定される訳ではないが、ギャレー、化粧室、及び梱包ユニットを含む例を有する、飛行中使用される機能的ユニットである。幾つかの実施例では、モニュメント112は、キャビンエリア103のフロア107から天井108(
図3A及び3Bに示される)まで延在するように形作られ、サイズ決めされる。幾つかの実施例では、モニュメント112は、胴体101の壁114から通路106まで延在する。
図2は、一対のギャレーモニュメント112a、112b、化粧室モニュメント112c、及び梱包モニュメント112d(例えば、クローゼットであり得る)を含む、入口120を更に示す。
【0040】
[0058]フライトデッキドア110aは、フライトデッキ110をキャビンエリア103から分離し、特に、フライトデッキ110を入口120から分離する。フライトデッキドア110aは、意図しない人がキャビンエリア103からフライトデッキ110に入るのを防止する。
図2は、一対のモニュメント112b、112dの間に形成された開口部113を有する例を更に示す。開口部113は、通路106と位置合わせされて、搭乗及び退出する間の乗客の動きを容易にし得る。キャビンエリア103は、乗客及び航空機乗務員が、入口120と乗客区域121との間を移動するとき通過するための開口部113を更に含む。開口部113は、モニュメント112a、112b、112c、112d、胴体101の壁114、及び乗客席105などの様々な構成要素の間に形成され得る。
【0041】
[0059]
図3A及び3Bは、概して、航空機キャビン103内から見た図、及び閉鎖されたフライトデッキドア110aの方へ前方を向く入口120内から見た図である。
図3A及び3Bに示されるように、フライトデッキドア110aは、閉鎖されたとき、フライトデッキドア110aを固定するように構成されたフライトデッキドアロック110bを含む。フライトデッキドアロック110bは、磁気カードリーダ及び入力ボタンなどのロック解除するための様々な構成を含み得る。観察孔110cが、フライトデッキ110の航空機乗務員が、フライトデッキドア110aを開放することなく、キャビンエリア103を覗くことをもたらす。幾つかの実施例では、フライトデッキドア110aは、モニュメント112、フロア107、及び天井108のうちの一又は複数上に取り付けるフレームに取り付けられる。
【0042】
[0060]
図3A及び3Bは、本明細書で航空機キャビン第1モニュメント140とも称される化粧室モニュメント112cを更に示し、この航空機キャビン第1モニュメント140は、化粧室ドア134を備え、本明細書で提示された後続の図に、より詳細に示され、より十分に記載される展開可能な乗務員席アセンブリを取り付ける航空機キャビン第1モニュメント壁132を更に備える。乗組員席111aは、格納位置において示され、本明細書で航空機キャビン第1モニュメント壁132と同等に称される化粧室壁のすぐ隣に位置決めされた移動可能なバックパネルに取り付けられる。
【0043】
[0061]本態様によると、乗務員席は、バックパネルに固定的に取り付けられ、又はこれと一体化されるように構成される。バックパネルは、航空機キャビン第1モニュメント壁(例えば、航空機化粧室モニュメント壁として図で示され、したがって、本明細書では移動可能なバックパネルと同等に称される)と、及びこれに対して移動可能な構成に維持される。移動可能なバックパネルと組み合わされた乗務員席は、展開可能な乗務員席アセンブリを形成する。固定的に取り付けられた移動可能なバックパネルと組み合わされた乗務員席は、展開可能な乗務員席アセンブリが展開状態に位置決めされたとき(本明細書では同等に、展開乗務員席アセンブリ展開位置と称される)、本明細書に記載の航空機キャビンバリアとして役立つように構成される。本態様によれば、展開可能な乗務員席アセンブリの乗務員席部分は、(少なくとも乗務員席アセンブリが格納構成にあり、航空機キャビン第1モニュメント壁に近接して位置するとき)乗務員席の二重機能を果たすように構成され、展開可能な乗務員席アセンブリが通路を横切る展開位置に移動したとき、航空機キャビンバリアとしても役立つように構成され、1)少なくとも航空機キャビン第2モニュメントに近接した展開位置においてロックされ、2)ロックされた構成では、航空機キャビン第2モニュメントによって受け入れられ、これと係合する。
【0044】
[0062]
図4A及び4Bは、展開可能な乗務員席アセンブリと航空機第1モニュメント壁と間の移動可能な関連を示す。
図4A及び4Bに示されるように、展開可能な乗務員席アセンブリ126は、移動可能なバックパネル128の移動可能なバックパネル第1側面128aに固定的に取り付けられた乗務員席126aを備える。
図4Aは、固定的に取り付けられたトラックアセンブリ第2構成要素129bを更に備える移動可能なバックパネル第2側面128bの図を更に示す。幾つかの実施例では、トラックアセンブリ第2構成要素は、一体型部品として、移動可能なバックパネル128と一体化され得る。移動可能なバックパネル128は、移動可能なバックパネル第1垂直前縁128d及び移動可能なバックパネル第2垂直後縁128eを更に備える。移動可能なバックパネル128は、移動可能なバックパネルの厚さを貫通し、移動可能なバックパネル第1側面128aから移動可能なバックパネル第2側面128bまで延在する移動可能なバックパネル貫通開口部を更に備え得る。移動可能なバックパネルは選択された高さ「h」を有する。本態様によれば、移動可能なバックパネルが展開位置に移動してバリアとして機能するとき、移動可能なバックパネル高さ「h」は、航空機キャビンフロアから航空機キャビン天井までの距離よりも小さい可能性があり、移動可能なバックパネルの上縁と航空機キャビン天井との間に間隙を残し得る。展開バリア位置におけるバックパネルの上部と天井との間に存在し得る間隙は、人が間隙を通ってバリアを横切るのが可能であろうよりも間隙が小さい限り、任意の寸法であり得る。本態様によれば、形成された間隙は、間隙の最大幅が約1フィート未満であり、更には約2インチから約8インチの範囲である規則的、又は不規則なものとなり得る。
【0045】
[0063]展開可能な乗務員席アセンブリが格納位置にあるとき、移動可能なバックパネルは、航空機キャビン第1モニュメント壁と移動可能に係合し、これのすぐ隣に位置決めされる。
図4Bに示されるように、航空機キャビン第1モニュメント140は、化粧室モニュメント112cであり得、第1モニュメント140は、航空機キャビン第1モニュメント壁132及び化粧室第1モニュメントドア134を備える。(移動可能なバックパネル128が格納構成で位置決めされる)第1モニュメント壁132は、(トラック部分が取り付けられた)移動可能なバックパネル第2側面128bに取り付けられたトラックアセンブリ第2構成要素129bと移動可能な関連において嵌合するように寸法決めされ、構成され、
図4Aに示された、固定的に取り付けられたトラックアセンブリ第1構成要素129aを更に備える。幾つかの実施例では、トラックアセンブリ第1構成要素129aは、一体型部品として、移動可能なバックパネル128と一体化され得る。
【0046】
[0064]移動可能なバックパネルは、トラックアセンブリ第1構成要素129a及びトラックアセンブリ第2構成要素129bの係合及び嵌合方向を通して航空機キャビンモニュメント壁に移動可能に取り付けられて、嵌合トラックアセンブリ129を形成する。
図5は、第1トラックアセンブリ構成要素129a及び第2トラックアセンブリ構成要素129bの嵌合(例えば、嵌合係合及びその協働)を示すトラックアセンブリ129の非限定的な例を示す。第1トラックアセンブリ構成要素129aと第2トラックアセンブリ構成要素129bのいずれか又は両方は、一又は複数の協働ロッキング特徴130を更に備える可能性があることにより、トラックアセンブリ129は、選択されたトラック経路長さに維持され、ロックされ得る、トラック経路に沿った初期位置から伸長位置までの一又は複数の延在長さに延在され得る。選択されたトラック経路長さは、航空機通路を横切って延在するのに十分な長さであるように構成されることにより、展開可能な乗務員席アセンブリは、展開可能な乗務員席アセンブリバリアを確立する目的で、航空機キャビン第1モニュメントから通路を横切って位置する航空機キャビン第2モニュメントと接触し、これにより受け入れられ、あるいはその他の方法でこれに近接して位置し得る。
【0047】
[0065]本態様によれば、展開可能な乗務員席アセンブリ126は、展開して、例えば、航空機キャビン内の航空機キャビンバリアなどのバリアを形成することができ、以下のものを形成する。1)航空機第1モニュメントに連結する格納位置から延在し、航空機通路に沿った人の通行を妨げるのに(バックパネル前縁を別の構造に固定することなく)十分堅牢なロック可能なバリア自体、2)航空機第1モニュメントから通路を横切って位置する航空機第2モニュメントと接触するロック可能なバリア、及び/又は3)航空機第1モニュメントから通路を横切って位置する航空機第2モニュメントに連結するパネルと接触するロック可能なバリアであって、パネルが航空機第2モニュメントから選択されて延在し、これと接触したままであるロック可能なバリア。
【0048】
[0066]
図6A、6B、6C、7A、7B、8A、及び8Bは、本態様による、バリアを確立するために、格納位置から展開位置まで展開可能な乗務員席アセンブリの展開を通してキャビンバリアを確立する非限定的な例を示す。
図6Aは、少なくとも
図1、2、3A、及び3Bに示されるタイプの航空機の航空機キャビンの形態であり得る入口120の頭上から見た図を示す。
図6Aに示されるように、複数の航空機キャビンモニュメント112a、112b、112c、112dが、航空機入口120内に位置する。一実施例では、更に
図6Aに示されるように、化粧室モニュメント112cが航空機キャビン第1モニュメント140とも称され、ギャレーモニュメント112bが航空機第2モニュメント144とも称される。展開可能な乗務員席アセンブリ126は、格納位置で示され、航空機第1モニュメント壁132のすぐ隣に位置決めされる。入口120内のエリアへ入る更なるバリア(例えば、入口120内へ、フライトデッキ110のフライトデッキドア110aの方へ入るのを妨げるバリア)の確立が望まれるとき、展開可能な乗務員席バリアは、
図6Aに示された格納位置から航空機第1モニュメント壁132に実質的に平行な方向に横方向に移動し、入口120を通過し、通路106を横切ることによって前方向に人の通行を阻害し、その他の方法で遮る位置に至る。
図6A及び6Bでは視認できないが、展開可能な乗務員席アセンブリを航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に結合するトラックアセンブリは、移動可能なバックパネル及び展開可能な乗務員席アセンブリ全体の、トラック経路に沿った、格納位置における初期トラック経路位置から伸長トラック経路位置までの横方向の動きを容易にする。伸長トラック経路位置において、嵌合してトラックアセンブリを形成するトラックアセンブリ第1構成要素及びトラックアセンブリ第2構成要素は、最大伸長トラック位置に到達し、互いに係合して、展開可能な乗務員席アセンブリがトラックアセンブリヒンジ129cの周りを枢動することを可能にするヒンジ接続を達成する。
【0049】
[0067]
図6Bに示されるように、展開可能な乗務員席アセンブリは、(
図6A及び6Bに示されるように、本実施例によると、航空機第1モニュメントから通路106を対角線上に横切る航空機キャビン入口の位置に位置する)航空機第2モニュメント144の方へ、航空機第2モニュメントと接触又は接触寸前になるまで枢動するように構成される。展開可能な乗務員席アセンブリと航空機第2モニュメントとの間のロッキング配置が選択される場合、展開可能な乗務員席アセンブリ126の移動可能なバックパネル第1垂直前縁128dは、航空機第2モニュメント144の第2嵌合構成要素144aと嵌合するように構成された第1前縁嵌合構成要素128fを備え得る。一実施例では、
図6Bに示されるように、第1嵌合構成要素128fと第2嵌合構成要素144aとがロックし得る。別の実施例では、
図6Bに示されるように、第1前縁嵌合構成要素128fは、第2嵌合構成要素144aと接触し(選択された場合はロックし)、回路が完成され得、モニタリング装置が、例えば、コントローラ、又は嵌合構成要素128f、144aのうちの一方又は両方と通信する他の装置に信号を送り得、信号は、展開可能な乗務員席アセンブリがロックされたバリア構成であり得るバリア構成の展開に成功したと乗務員及び/又は乗組員に警告する(例えば、フライトデッキ内に位置し得る)インジケータを作動させるように構成されている。
【0050】
[0068]
図6Cは、展開位置に展開されて、移動可能なバックパネル第1垂直前縁128d、及び航空機第2モニュメント144の第2嵌合構成要素144aと接触する第1前縁嵌合構成要素128fを有する航空機第2モニュメント144と係合する展開可能な乗務員席アセンブリ126を示す。移動可能なバックパネルは、展開された席アセンブリバリアの後部位置から、今ブロックされ、確立されたバリアの前方に位置決めされた入口の部分への視覚的アクセスを可能にする移動可能なバックパネルの厚さを貫通する、移動可能なバックパネル貫通開口部(図示せず)を含み得る。バリアの後部からバリアの前方領域までの見通し線及び視覚的アクセスが、バリアの上縁と天井との間に存在する間隙の結果として確立され得るので、かかる貫通開口部は選択されなくてもよい。
【0051】
[0069]加えて、
図6Bに示されるように、移動可能なバックパネル128が可能な限り機内側にトラックアセンブリを介して移動可能なバックパネルが「摺動する」状態で、バリア構成に十分展開するとき、移動可能なバックパネル128の移動可能なバックパネル第2垂直後縁128e(例えば、「翼端側の縁部」)は、必要に応じて、バリアとして十分な展開位置に移動可能なバックパネルの枢動する動きを容易にするために、垂直「平坦」領域128eを備え得る。
【0052】
[0070]
図7A及び7Bは、展開可能な乗務員席アセンブリが展開し、航空機第1モニュメントから通路を横切って位置する航空機第2モニュメントに連結するパネルと接触する展開可能なバリアの構成要素になり、その他の方法でこれを形成することによって、航空機通路を横切るバリアを形成し、その他の方法でこれを確立するように構成される、更なる本態様を示し、パネルが航空機第2モニュメントから選択されて延在し、これと接触したままである。
図7Aに示されるように、複数の航空機キャビンモニュメント112a、112b、112c、112dが、航空機入口120内に位置する。一実施例では、更に
図7Aに示されるように、化粧室モニュメント112cが航空機キャビン第1モニュメント140とも称され、ギャレーモニュメント112aが航空機第2モニュメント144とも称される。展開可能な乗務員席アセンブリ126は、格納位置で示され、航空機第1モニュメント壁132のすぐ隣に位置決めされる。入口120内のエリアへ入る更なるバリア(例えば、入口120内へ、フライトデッキ110のフライトデッキドア110aの方へ通路に沿って人が入るのを妨げるバリア)の確立が望まれるとき、展開可能な乗務員席バリアは、
図7Aに示された格納位置から航空機第1モニュメント壁132に実質的に平行な方向に横方向に移動し、入口120を通過し、通路106を横切ることによって前方向に人の通行を阻害し、その他の方法で遮る位置に至る。
図7Aは、航空機第2モニュメント144に連結し、格納位置における、第2モニュメントパネル146を更に示す。格納位置において、第2モニュメントパネル146は、格納構成における航空機第2モニュメント144の外面及び/又は外壁のすぐ隣に置かれ得、かつこれらに固定され得る。
【0053】
[0071]
図7A及び7Bでは視認できないが、展開可能な乗務員席アセンブリを航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に結合するトラックアセンブリは、移動可能なバックパネル及び展開可能な乗務員席アセンブリ全体の、トラック経路に沿った格納位置における初期トラック経路位置から伸長トラック経路位置までの横方向の動きを容易にする。伸長トラック経路位置において、嵌合してトラックアセンブリを形成するトラックアセンブリ第1構成要素及びトラックアセンブリ第2構成要素は、最大延在トラック位置に到達し、互いに係合して、展開可能な乗務員席アセンブリがヒンジの周りを枢動することを可能にするヒンジ接続を達成する。
図7A及び7Bに示される本態様によれば、展開位置(
図7Bに示される)に移動した展開可能な乗務員席アセンブリは、ヒンジの周りを枢動する必要がない。
【0054】
[0072]
図7Bに示されるように、展開可能な乗務員席アセンブリは、(
図7A及び7Bに示されるように、本実施例によれば、航空機第1モニュメントから通路106のほぼ真向かいにある航空機キャビン入口の位置に位置する)航空機第2モニュメント144の方へ通路106を横切って展開位置に延在するように構成され、折り畳まれておらず、例えば、第2モニュメントパネルヒンジ146aの周りを枢動させられ(例えば、格納状態から展開状態へ展開又は移動させられる)、第2航空機モニュメント144から離れる航空機第2モニュメントパネル146と接触又は接触寸前になる。展開可能な乗務員席アセンブリ126と航空機第2モニュメントパネル146との間のロッキング配置が選択される場合、展開可能な乗務員席アセンブリ126の移動可能なバックパネル第1垂直前縁128dは、航空機第2モニュメント144の第2嵌合構成要素144aと嵌合するように構成された第1前縁嵌合構成要素128fを備え得る。
【0055】
[0073]一実施例では、
図7Bに示されるように、第1嵌合構成要素128fと第2嵌合構成要素144aとがロックし得る。一実施例では、第1前部嵌合構成要素128fは、第2嵌合構成要素144aと接触し(選択された場合はロックし)、回路が完成され得、モニタリング装置が、例えば、コントローラ、又は嵌合構成要素のうちの一又は複数と通信する他の装置に信号を送り得、信号は、展開可能な乗務員席アセンブリがロックされたバリア構成であり得るバリア構成の展開に成功したと乗務員及び/又は乗組員に警告する(例えば、フライトデッキ内に位置し得る)インジケータを作動させるように構成されている。
【0056】
[0074]別の実施例では、
図8A及び8Bは、展開可能な乗務員席アセンブリが展開し、航空機第1モニュメントから通路を横切って位置する航空機第2モニュメントに連結するパネルと接触する展開可能なバリアの構成要素になり、その他の方法でこれを形成することによって、航空機通路を横切るバリアを形成し、その他の方法でこれを確立するように構成される、更なる本態様を示し、パネルが航空機第2モニュメントから選択されて延在し、これと接触したままである。
図8Aに示されるように、複数の航空機キャビンモニュメント112a、112b、112c、112dが、航空機入口120内に位置する。一実施例では、更に
図8Aに示されるように、化粧室モニュメント112cが航空機キャビン第1モニュメント140とも称され、ギャレーモニュメント112aが航空機第2モニュメント144とも称される。
【0057】
[0075]
図8A及び8Bに示されるギャレーモニュメント112a、144は、
図7A及び7Bに示されるギャレーモニュメント構成とは異なる。つまり、
図8A及び8Bに示されるギャレーモニュメント設置面積112a、144は、
図7A及び7Bに示されるギャレーモニュメント設置面積とは異なる。
図8A及び8Bに示されるより大きなギャレー設置面積は、ギャレーモニュメント壁の部分が、展開位置における展開可能な乗務員席アセンブリに実質的に直角に、及びこれと接触する点に位置することを可能にし、
図7A及び7Bに提示されたタイプの第2モニュメントパネルの存在を不要にする。
【0058】
[0076]
図8Aに示されるように、展開可能な乗務員席アセンブリ126は、格納位置で示され、航空機第1モニュメント壁132のすぐ隣に位置決めされる。入口120内のエリアへ入る更なるバリア(例えば、更に入口120内の前方位置へ、フライトデッキ110のフライトデッキドア110aの方へ通路106に沿って人が入るのを妨げるバリア)の確立が望まれるとき、展開可能な乗務員席バリアは、
図7Aに示された格納位置から航空機第1モニュメント壁132に実質的に平行な方向に横方向に移動し、入口120を通過し、通路106を横切ることによって前方向に人の通行を阻害し、その他の方法で遮る展開位置に至る。
【0059】
[0077]
図8A及び8Bでは視認できないが、展開可能な乗務員席アセンブリを航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に結合するトラックアセンブリは、移動可能なバックパネル及び展開可能な乗務員席アセンブリ全体の、トラック経路に沿った格納位置における初期トラック経路位置から延在トラック経路位置までの横方向の動きを容易にする。延在トラック経路位置において、嵌合してトラックアセンブリを形成するトラックアセンブリ第1構成要素及びトラックアセンブリ第2構成要素は、最大延在トラック位置に到達し、互いに係合して、展開可能な乗務員席アセンブリがヒンジの周りを枢動することを可能にするヒンジ接続を達成する。
図8A及び8Bに示される本態様によれば、展開位置(
図8Bに示される)に移動した展開可能な乗務員席アセンブリは、ヒンジの周りを枢動する必要がない。
【0060】
[0078]
図8Bに示されるように、展開可能な乗務員席アセンブリは、(
図8A及び8Bに示されるように、本実施例によると、航空機第1モニュメントから通路106のほぼ真向かいにある航空機キャビン入口の位置に位置する)航空機第2モニュメント144の方へ、航空機第2モニュメント144と接触又は接触寸前になるまで通路106を横切って展開位置に延在するように構成される。展開可能な乗務員席アセンブリ126と航空機第2モニュメント144との間のロッキング配置が選択される場合、展開可能な乗務員席アセンブリ126の移動可能なバックパネル第1垂直前縁128dは、航空機第2モニュメント144の第2嵌合構成要素144aと嵌合するように構成された第1前縁嵌合構成要素128fを備え得る。
【0061】
[0079]一実施例では、
図8Bに示されるように、第1嵌合構成要素128fと第2嵌合構成要素144aとがロックし得る。本態様によると、第1前部嵌合構成要素128fは、航空機第2モニュメント144の第2嵌合構成要素144aと接触し(選択された場合はロックし)、回路が完成され得、モニタリング装置が、例えば、コントローラ、又は嵌合構成要素のうちの一又は複数と通信する他の装置に信号を送り得、信号は、展開可能な乗務員席アセンブリがロックされたバリア構成であり得るバリア構成の展開に成功したと乗務員及び/又は乗組員に警告する(例えば、フライトデッキ内に位置し得る)インジケータを作動させるように構成されている。
【0062】
[0080]
図7A、7B、8A、8Bには示されていないが、展開可能な乗務員席アセンブリ126の移動可能なバックパネル128は、移動可能なバックパネルの厚さ(移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なバックパネル第2側面まで)を貫通する移動可能なバックパネル貫通開口部128cを備え、展開された席アセンブリバリアの後方位置から、今塞がれ、確立されたバリアの前方に位置決めされた入口の部分への視覚的アクセスを可能にする。
【0063】
[0081]
図9は、航空機の形態であり得る輸送体100が、輸送体が航空機の形態であるときフライトデッキであり得るオペレーションセンタを含む胴体内の内部エリア102を備える本態様を更に示すブロック
図150である。輸送体は、展開可能な乗務員席バリア126を更に備えるメインキャビンエリア103を更に備える。本態様によれば、展開可能な乗務員席バリアは、バックパネル128に固定的に取り付けられた乗務員席126aを備え、バックパネル128には、協働するスライド、ガイド、ランナ等129aの構成要素の形態であり得るトラックアセンブリ構成要素が取り付けられており、航空機第1モニュメントに位置するトラックアセンブリ構成要素と係合するか、協働構成になるように構成され、バックパネル128は次いで、トラックアセンブリ構成要素と移動可能に係合する。展開可能な乗務員席ハンドルは、例えば、航空機キャビン第2モニュメント第2嵌合構成要素と係合するように構成された移動可能なバックパネル第1前縁嵌合構成要素128fであり得るロッキング装置の構成要素を更に備えるように理解される。展開可能な乗務員席アセンブリは、例えば、コントローラ、又は嵌合構成要素のうちの一又は複数と通信する他の装置に信号を送るように構成されたモニタリング回路152の構成要素を更に備え得、信号は、展開可能な乗務員席アセンブリがロックされたバリア構成であり得るバリア構成の展開に成功したと乗務員及び/又は乗組員に警告する(例えば、フライトデッキ110内に位置し得る)インジケータ154を作動させるように構成される。
【0064】
[0082]
図10及び11は、本態様による、方法を概説するフロー図であり、
図10は、航空機のキャビンエリア内の通路に沿った乗客の動きを制御する方法200を概説し、本方法は、フライトデッキドアを開放する前に、フライトデッキがバリアの第1側面にあり、キャビンエリアの乗客区域がバリアの第2側面にある状態で、バリアを閉位置に移動させること202を含み、バリアは展開可能な乗務員席アセンブリを含み、展開可能な乗務員席アセンブリは、展開可能な乗務員席を含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面及び移動可能なバックパネル第2側面を有し、移動可能なバックパネル第1側面は、展開可能な乗務員席に固定的に取り付けられており、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル格納位置から移動可能なバック展開位置まで横方向に延在するように構成されている。航空機キャビンバリアは、移動可能なバックパネルが移動可能なバックパネル格納位置にあるとき、移動可能なバックパネルのすぐ隣に位置決めされた航空機キャビン第1モニュメント壁を備える航空機キャビン第1モニュメントを更に備える。航空機キャビンバリアは、トラックアセンブリを更に含み、トラックアセンブリはトラックアセンブリ第1構成要素及びトラックアセンブリ第2構成要素を含み、トラックアセンブリ第1構成要素は、航空機キャビン第1モニュメント壁に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第2構成要素は、移動可能なバックパネル第2側面に固定的に取り付けられ、トラックアセンブリ第1構成要素は、当該トラックアセンブリ第2構成要素と移動可能に係合するように構成されている。当該トラックアセンブリは、移動可能なバックパネルを航空機キャビン第1モニュメント壁に移動可能に取り付けるように構成され、トラックアセンブリは、航空機キャビン第1モニュメント壁に対するトラック経路に沿った移動可能なバックパネルの横方向の動きを制御するように更に構成され、トラック経路は、移動可能なバックパネル格納位置と移動可能なバックパネル展開位置との間に延在し、トラック経路は、トラック経路初期位置とトラック経路延在位置とを更に含む。移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネル第1側面から移動可能なトラックパネル第2側面まで延在する移動可能なバックパネルの厚さを更に含み、移動可能なバックパネルは、移動可能なバックパネルの厚さを貫通する貫通開口部を含む。本方法は、バリアを閉位置にロックすること204と、バリアをロックした後、フライトデッキドアを開放し206、キャビンエリアの前方区域へ航空機乗務員にアクセスすることであって、キャビンエリアの前方区域がバリアの第1側面に位置する、フライトデッキドアを開放し、航空機乗務員にアクセスすることと、キャビンエリアの前方区域へ航空機乗務員にアクセスした後、フライトデッキドアを再閉鎖すること208とを更に含む。
図10は、任意選択的に、バリアを開位置に移動させること210によって、展開された(展開可能な)乗務員席アセンブリをバリア構成から格納位置の方へ戻すことを更に含む。
【0065】
[0083]
図11は、
図10に示された方法200に記載された段階を含む方法300を概説し、フライトデッキドアを再閉鎖した208あと、バリア構成における展開可能な乗務員席アセンブリの位置をモニタリングすること302と、十分展開されたとき、フライトデッキに位置し得るインジケータを作動させること304とを更に含み、これは、例えば、(例えば、バリアを形成するように構成された)展開構成における展開可能な乗務員席アセンブリが閉位置にあることを確認するためである。本明細書に明記された方法は、展開可能な乗務員席アセンブリ、展開可能な乗務員席アセンブリを備える輸送体キャビン、及び本明細書に記載され、少なくとも
図1、2、3A、3B、4A、4B、5、6A、6B、6C、7A、7B、8A、8B、及び9に示されたタイプの展開可能な乗務員席アセンブリを備えるキャビンを備える輸送体の使用を組み込むことができる。
【0066】
[0084]本態様によれば、確立されたバリアは、航空機100の乗客区域にいる人が、入口120及びフライトデッキ110に移動することを抑制する二次的バリアとして機能し得る。幾つかの実施例では、バリアは入口120への人の動きを遅くするように機能する。バリアは、不要な人がバリアを壊すか、あるいはその他の方法でバリアを開位置に移動させることを要求するので、不要な乗客が、展開され、確立されたバリアの前方のエリア内に入るのに時間遅延を生じさせる。この時間遅延は、航空機乗務員に、フライトデッキ110に移動し、フライトデッキドア110aを固定することをもたらす。フライトデッキドア110aは、バリアよりもより固定されており、人がフライトデッキ110に到達することを防止することができる。
【0067】
[0085]本明細書で述べたように、航空機100には、
図12及び13で示したように、バリアモニタリングシステム500が装備され得る。モニタリングシステム500は、フライトデッキドア110aでセンサ512からの、バリアでセンサ510からの信号を受信する。モニタリングシステム500は、フライトデッキ110内の航空機乗務員に、フライトデッキドア110a及びバリアの状況を提供する。このことは、バリアが開位置にあるとき、フライトデッキドア110aが開放されることを防止する。センサ210は、バリアの位置を感知し、センサ512は、フライトデッキドア110aの位置を感知する。制御ユニット501は、センサ510、512からの信号を受信し、位置決めをモニタリングする。ライト又は可聴警報などのインジケータ509は、フライトデッキ110に位置決めされる。フライトデッキドア110aを開放する前に、航空機乗務員は、バリア構成に移動させられたバリア形成の展開可能な乗務員席アセンブリ126の状況をチェックする。展開可能な乗務員席アセンブリ126がバリア位置(例えば、バリアであるように構成された展開された乗務員席アセンブリを有する展開構成)にある場合、フライトデッキドア110aは開放され得る。このことは、航空機乗務員が、化粧室使用などのため、キャビンエリア103の入口120にアクセスすることをもたらす。展開可能な乗務員席アセンブリ126がバリアとして十分係合した位置にない場合(例えば、「開放」又はバリアとして十分係合された位置にないとき)、フライトデッキドア110aは閉鎖されたままである。このことは、入口120にいる可能性のある人が、フライトデッキ110へのアクセスを得ることを防止する。
【0068】
[0086]幾つかの実施例では、制御ユニット501は、フライトデッキドア110a上のロック540を制御する。制御ユニット501は、展開可能な乗務員席アセンブリ126が開位置にあるとき、ロック540を係合するように維持する。制御ユニット501は、展開可能な乗務員席アセンブリがバリアであり、十分閉位置にあるとき、ロック540を係合解除し、開放されることを可能にする。
【0069】
[0087]制御ユニット501は、フライトデッキドア110aの状況及び動作をモニタリングする。
図13に示されるように、制御ユニット501は、処理回路502及びメモリ回路503を含む。処理回路502は、メモリ回路503に記憶されたプログラム命令にしたがってモニタリングの動作全体を制御する。処理回路502は、一又は複数の回路、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせを含み得る。メモリ回路503は、処理回路502を、本明細書に記述の技法のうちの一又は複数を実装するように構成するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体(例えば、コンピュータプログラム製品)を含む。メモリ回路503は、例えば、読み取り専用メモリ及びフラッシュメモリなどの様々なメモリ装置を含み得る。
【0070】
[0088]制御ユニット501は、センサ512、510と通信機能を提供する通信回路508を含む。通信回路508は、センサ512、510からの一方向通信、又はセンサ512、510の往復の双方向通信を提供し得る。制御ユニット501は、航空機100上の他のシステムとも通信し得る(例えば、飛行中の航空機の動作を制御するフライト制御システム)。
【0071】
[0089]ユーザインターフェース504は、航空機乗務員が状況をモニタリングすることをもたらす。ユーザインターフェース504は、限定される訳ではないが、キーパッド、タッチパッド、ローラボール、及びジョイスティックなどの、一又は複数の入力装置506を含み得る。ユーザインターフェース504は、情報を表示するための、一又は複数のディスプレイ205も含み得る。ディスプレイ505は、フライトデッキ110及び入口120のうちの一方又は両方に位置決めされ得る。
【0072】
[0090]インジケータ509は、フライトデッキドア110及び展開可能な乗務員席アセンブリ126のうちの一方又は両方の状況の可視及び/又は可聴表示をもたらす。インジケータ509は、別個の装置であり得るか、あるいはディスプレイ505上のディスプレイアイコンなど、ユーザインターフェース504内に組み込まれ得る。
【0073】
[0091]一実施例では、ロック540は、外側(例えば、側面)のうちの1つに沿って延在する金属ストリップを含む。ロック540は、展開可能な乗務員席アセンブリ126が閉位置/バリア位置にあるとき、金属ストリップと係合して、位置を固定する電磁ロッキング装置も含む。航空機乗務員は、前側からロック540をロック解除することができ、展開可能な乗務員席アセンブリ126を格納(例えば、バリアなし)位置まで戻すことを可能にする。電力の供給停止の場合には、ロック540は、係合解除して、展開可能な乗務員席アセンブリ126をバリア位置から「バリアなし」開位置まで移動させることをもたらすように構成される。
【0074】
[0092]本明細書において「実質的に(substantially)」という用語は、特定の特性、パラメータ、又は値が正確に達成される必要はないということを意味する。むしろ、偏差又は変動(例えば、公差、測定誤差、測定精度限界、及び当業者にとって既知の他の要因を含む)が、特性によってもたらされるように意図された効果を排除しない範囲で生じ得る。
【0075】
[0093]航空機の形態の輸送体が、本件の図に示されているが、本態様は、航空機、回転翼航空機、海洋輸送体、地上輸送体、ホバークラフト、及びそれらの組み合わせを含む乗客輸送体における展開可能な乗務員席アセンブリを組み込む改良型バリアを提供するために、組み込まれ得る。
【0076】
[0094]本開示は、当然ながら、本開示の本質的な特性から逸脱しない限り、本明細書に具体的に明記された方法とは他の方法で実施することが可能である。本態様は、あらゆる点で、例示的かつ非限定的であるとみなすべきであり、特許請求の範囲の意味及び均等性の範囲内に入る全ての変更は、特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
【外国語明細書】