(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180346
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】無線周波数電力増幅器のデジタルプリディストーション較正の改善
(51)【国際特許分類】
H04B 1/04 20060101AFI20241219BHJP
H04L 27/00 20060101ALI20241219BHJP
H03F 1/32 20060101ALI20241219BHJP
H03F 3/24 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H04B1/04 R
H04L27/00 C
H03F1/32 141
H03F3/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024095674
(22)【出願日】2024-06-13
(31)【優先権主張番号】18/335,038
(32)【優先日】2023-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507364997
【氏名又は名称】サイプレス セミコンダクター コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Cypress Semiconductor Corporation
【住所又は居所原語表記】198 Champion Court, San Jose, CA 95134, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アミット ショウ
(72)【発明者】
【氏名】ケンパラジュ ゴピナート
【テーマコード(参考)】
5J500
5K060
【Fターム(参考)】
5J500AA01
5J500AA41
5J500AC21
5J500AC97
5J500AF07
5J500AF08
5J500AK19
5J500AS14
5J500AT01
5J500AT07
5J500NG03
5K060BB07
5K060CC04
5K060HH06
5K060HH31
5K060KK06
5K060LL24
(57)【要約】
【課題】無線周波数電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を改善することを提供する。
【解決手段】無線周波数電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を改善するための方法およびシステム。開示した方法は、とりわけ、無線周波数(RF)モジュールの電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を開始することと、第1の送信電力値と第2の送信電力値との間で電力増幅器に送信されたトレーニング信号の送信電力に基づいて、推定された係数のセットを決定することと、推定された係数のセットのサブセットに基づいて、予測された係数のセットを生成することであって、予測された係数のセットが、推定された係数のセットのサブセットに適用される曲線あてはめから導出される、生成することと、推定された係数のセットおよび予測された係数のセットを記憶することと、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数(RF)モジュールの電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を開始するステップと、
第1の送信電力値と第2の送信電力値との間で前記電力増幅器に送信されるトレーニング信号の送信電力に基づいて、推定された係数のセットを決定するステップと、
前記推定された係数のセットのサブセットに基づいて、予測された係数のセットを生成するステップであって、前記予測された係数のセットが、前記推定された係数のセットの前記サブセットに適用される曲線あてはめから導出されるステップと、
前記推定された係数のセットおよび前記予測された係数のセットを記憶するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記第2の送信電力値は、送信電力メトリックおよび所定のメトリック閾値に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サブセットは、送信電力メトリックに基づいて、前記推定された係数のセットから選択される、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記曲線あてはめは、最小二乗推定または重み付き最小二乗推定のうちの少なくとも1つに基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記予測された係数のセットは、前記第2の送信電力値と、前記RFモジュールの前記電力増幅器の最大電力と、の間にある、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記推定された係数のセットの各推定された係数は、前記第1の送信電力値と前記第2の送信電力値との間で前記トレーニング信号の前記送信電力を所定のステップ値だけ増分することによって決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記トレーニング信号は、狭帯域信号または広帯域信号のうちの1つである、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記予測された係数のセットを生成するステップは、前記曲線あてはめに関連するあてはめられた曲線を、前記第2の送信電力値から前記RFモジュールの前記電力増幅器の最大電力まで延長するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
無線周波数(RF)モジュールであって、前記無線周波数(RF)モジュールは、
電力増幅器と、
前記電力増幅器に結合された処理デバイスと、
を備え、
前記処理デバイスは、
無線周波数(RF)モジュールの電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を開始することと、
第1の送信電力値と第2の送信電力値との間で前記電力増幅器に送信されるトレーニング信号の送信電力に基づいて、推定された係数のセットを決定することと、
前記推定された係数のセットのサブセットに基づいて、予測された係数のセットを生成することであって、前記予測された係数のセットは、前記推定された係数のセットの前記サブセットに適用される曲線あてはめから導出されることと、
前記推定された係数のセットおよび前記予測された係数のセットを記憶することと、
を実施する、
無線周波数(RF)モジュール。
【請求項10】
前記第2の送信電力値は、送信電力メトリックおよび所定のメトリック閾値に基づく、
請求項9に記載の無線周波数(RF)モジュール。
【請求項11】
前記サブセットは、送信電力メトリックに基づいて前記推定された係数のセットから選択される、
請求項9に記載の無線周波数(RF)モジュール。
【請求項12】
前記曲線あてはめは、最小二乗推定または重み付き最小二乗推定のうちの少なくとも1つに基づく、
請求項9に記載の無線周波数(RF)モジュール。
【請求項13】
前記予測された係数のセットは、前記第2の送信電力値と、前記RFモジュールの前記電力増幅器の最大電力と、の間にある、
請求項9に記載の無線周波数(RF)モジュール。
【請求項14】
前記予測された係数のセットを生成することは、前記曲線あてはめに関連するあてはめられた曲線を、前記第2の送信電力値から前記RFモジュールの前記電力増幅器の最大電力まで延長することを含む、
請求項9に記載の無線周波数(RF)モジュール。
【請求項15】
複数の係数および命令のセットを記憶するためのメモリと、
処理コアと、
を備える処理デバイスであって、
前記処理コアは、
無線周波数(RF)モジュールの電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を開始することと、
第1の送信電力値と第2の送信電力値との間で前記電力増幅器に送信されるトレーニング信号の送信電力に基づいて、推定された係数のセットを決定することと、
前記推定された係数のセットのサブセットに基づいて、予測された係数のセットを生成することであって、前記予測された係数のセットは、前記推定された係数のセットの前記サブセットに適用される曲線あてはめから導出されることと、
前記推定された係数のセットおよび前記予測された係数のセットを前記メモリに記憶することと、
を含む動作を実施するために前記命令を実行する、
処理デバイス。
【請求項16】
前記第2の送信電力値は、送信電力メトリックおよび所定のメトリック閾値に基づく、
請求項15に記載の処理デバイス。
【請求項17】
前記サブセットは、送信電力メトリックに基づいて、前記推定された係数のセットから選択される、
請求項15に記載の処理デバイス。
【請求項18】
前記曲線あてはめは、最小二乗推定または重み付き最小二乗推定のうちの少なくとも1つに基づく、
請求項15に記載の処理デバイス。
【請求項19】
前記予測された係数のセットは、前記第2の送信電力値と、前記RFモジュールの前記電力増幅器の最大電力と、の間にある、
請求項15に記載の処理デバイス。
【請求項20】
前記予測された係数のセットを生成することは、前記曲線あてはめに関連するあてはめられた曲線を、前記第2の送信電力値から前記RFモジュールの前記電力増幅器の最大電力まで延長することを含む、
請求項15に記載の処理デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線デバイスに関する。より具体的には、本開示は、無線周波数電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を改善することに関する。
【背景技術】
【0002】
Wi-Fi(登録商標)ネットワークおよびIEEE802.11規格または他の無線規格の下で動作する他のネットワークなど、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)は、携帯ゲーム機、自動車インフォテインメントなどのさまざまなバッテリ駆動アプリケーションにおいて無線接続を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】いくつかの実施形態による、無線周波数電力増幅器のプリディストーション較正のための例示的な無線デバイスのブロック図である。
【
図2A】いくつかの実施形態による、プリディストーション較正によって生成された較正テーブルの例示的な例の図である。
【
図2B】いくつかの実施形態による、プリディストーション較正によって生成された較正テーブルのグラフ図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、無線周波数電力増幅器のプリディストーション較正の例示的な方法のフロー図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、無線周波数電力増幅器のプリディストーション較正のための例示的な無線デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
WLANモジュールなどの無線周波数(RF)モジュールは、一般に、無線周波数電力増幅器(例えば、電力増幅器)を使用して、低電力無線周波数信号を高電力無線周波数信号に変換し、送信機のアンテナを駆動する。電力増幅器によって生成された高電力無線周波数信号は、低電力無線周波数信号のさらなる距離の送信を支援する。通常、電力増幅器は、線形性と電力効率との間のトレードオフをバランスさせなければならない。電力増幅器の線形性は、入力の正確なコピーである信号を生成する電力増幅器の能力を指す。電力増幅器の電力効率は、信号の品質に影響を与える出力電力に変換される入力電力の量を指す。RFモジュールがバッテリ駆動デバイスに組み込まれるとき、このトレードオフは、ますます重要になる。より具体的には、電力増幅器の電力効率は、電力増幅器が不十分な電力効率である場合、バッテリ駆動デバイスのバッテリが空になるので、さらに重要になる。したがって、電力増幅器、特にバッテリ駆動デバイスに組み込まれた電力増幅器は、可能な限り電力効率が高くなるように設計され、それによって、非線形電力増幅器を生成する。非線形電力増幅器は、さまざまな振幅の信号をさまざまな量だけ圧縮および/または増幅し得る。これは、さまざまな振幅の信号を一定量だけ圧縮および/または増幅する線形電力増幅器とは対照的である。
【0005】
したがって、電力増幅器の電力効率に対する電力増幅器の線形性のトレードオフを補償するために、デジタルベースバンド技術が実施される。デジタルプリディストーション(DPD)または電力増幅器プリディストーション(PAPD)などのデジタルベースバンド技術は、電力増幅器を線形化するために使用される。通常デジタルベースバンド技術は、電力増幅器の非線形性を学習するために、正弦波または同様のタイプの信号などのトレーニング信号を入力し、入力電力値の範囲の間で掃引する。しかしながら、これらの技術は、パワースペクトル密度(PSD)に関連するさまざまな規制要件に違反する可能性がある。PSDは、所与の帯域幅にわたる電力量を指す。例えば、電力増幅器の非線形性を学習するために高電力でトレーニング信号を送信すると、通常、これらの規制要件に違反するPSDが生じる。
【0006】
これらの規制要件に準拠するには、トレーニング信号が、高電力で送信されないことが必要である。電力増幅器の非線形性を学習するために高電力でトレーニング信号を送信しないと、入力電力値の全範囲を電力増幅器の非線形性の学習に使用することができなかったために、電力増幅器の性能が低下する。狭帯域トレーニング信号の代わりに広帯域トレーニング信号を使用することにより、高い電力で送信されたとき、トレーニング信号のPSDに関連する規制要件の違反を防止する。広帯域トレーニング信号は、これらの技術がより長く実施されるほど、電流消費を著しく増加させる可能性がある。
【0007】
本開示の態様および実施形態は、高電力で電力増幅器の1つまたは複数の係数を予測するシステムおよび方法を可能にすることによって、既存の技術のこれらの制限に、および他の制限に対処する。RFモジュールの電力増幅器のデジタルプリディストーション較正の開始に応答して、較正係数のセット(例えば、推定された係数のセット)が決定される。いくつかの実施形態では、推定された較正係数のセットは、初期送信電力値と、指定された送信電力値と、の間で狭帯域トレーニング信号の送信電力を段階的に増分することによって決定される。狭帯域トレーニング信号は、増加するごとに、RFモジュールの電力増幅器に送信される。電力増幅器は、各送信電力における推定された係数の決定を支援するために、フィードバックとして出力電力を供給してもよい。いくつかの実施形態では、推定された較正係数のセットは、サンプル送信電力の大きいダイナミックレンジを有する広帯域トレーニング信号をRFモジュールの電力増幅器に送信することによって決定される。電力増幅器は、サンプル送信電力の各々における推定された係数の決定を支援するために出力電力をフィードバックとして供給してもよい。推定された較正係数のセットは、メモリに記憶される。
【0008】
推定された係数のセットの指定された数(例えば、推定された係数のセットのサブセット)に対して曲線あてはめを実施してもよい。指定された数は、所定の数であっても、動的に決定されてもよい。曲線あてはめに関連するあてはめられた曲線は、推定された係数のセットのサブセットに対して生成される。追加の係数を、あてはめられた曲線を補間および/または外挿することによって決定してもよい。あてはめられた曲線の補間は、推定された係数のセットのサブセットに関連する送信電力範囲内で、追加の係数を生成する。あてはめられた曲線の外挿は、推定された係数のセットに関連する送信電力範囲外で、追加の係数(例えば、予測された係数)を生成する。追加の係数(例えば、予測された係数)は、メモリに記憶される。
【0009】
本開示の態様は、規制限界に違反する高い送信電力における係数を予測することによって、これらの欠点および他の欠点を克服し、それによって、電力増幅器の性能を高め、較正のためにトレーニング信号が電力増幅器に送信される時間を短縮し、それによって、較正中の電流消費を低減する。
【0010】
図1は、いくつかの実施形態による、例示的なネットワークデバイス(例えば、無線デバイス110)の一実施形態の図である。無線デバイス110は、(例えば、単一の半導体ダイ上に配置される)集積回路(IC)デバイスとして実装されてもよい。無線デバイス110は、さまざまなモジュールおよび構成要素を含むが、簡潔さのために、いくつかのモジュールおよび構成要素が欠落し得ることが理解されるべきである。
【0011】
無線デバイス110は、電波を送受信するように構成される1つまたは複数のアンテナ180に結合された送信機140を含んでもよい。アンテナ180は、単一アンテナ、多入力多出力(MIMO)アンテナ、複数アンテナ、複数MIMOアンテナなどとすることができる。送信機140は、1つまたは複数のアンテナ180に印加される無線周波数交流電流を生成し、それによって、1つまたは複数のアンテナ180に電波を放射させる。送信機140は、信号の電力を増加させ、したがって電波の範囲を増加させるために、無線周波数(RF)電力増幅器145を含んでもよい。RF電力増幅器145は、入力信号と、1つまたは複数のアンテナ180と、の間に結合されてもよい。RF電力増幅器145は、低電力の無線周波数信号を高電力の信号に変換することによって信号の電力を増加させる。
【0012】
無線デバイス110は、1つまたは複数の処理デバイス120を、さらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、処理デバイス120は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、有限状態マシン(FSM)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んでもよい。処理デバイス120は、無線デバイス110のRF電力増幅器145のパラメータを較正するさまざまな動作を実行する単一の処理デバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、無線デバイス110は、無線デバイス110上で他の動作(例えば、データの送受信に関連するプロセス)を実行するプロセッサとは別個の、RF電力増幅器145のデジタルプリディストーション較正を改善するための専用プロセッサを有してもよい。
【0013】
処理デバイス120は、RF電力増幅器145の非線形性を学習するために、プリディストーション較正ロジック125(例えば、較正ロジック125)を含んでもよい。較正ロジック125を、トリガイベントに応答して開始してもよい。トリガイベントは、無線デバイスの電源投入、無線デバイスの温度が所定の温度値を超えたこと、または較正ロジック125の最後の開始からの時間が所定の時間値を超えたこと、を含んでもよい。開始すると、較正ロジック125は、トレーニング信号をRF電力増幅器145に送信してもよい。トレーニング信号は正弦波であってもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、トレーニング信号は、狭帯域信号(例えば、狭帯域トレーニング信号)であってもよい。較正ロジック125は、狭帯域トレーニング信号の送信電力を設定してもよい。最初に、送信電力は、初期送信電力値である。狭帯域トレーニング信号の送信電力が設定され、狭帯域トレーニング信号が較正ロジック125によってRF電力増幅器145に送信される。較正ロジック125は、RF電力増幅器145から、狭帯域トレーニングの送信電力に関連するRF電力増幅器145の出力電力を供給するループバック信号を受信することができる。較正ロジック125は、ループバック信号(例えば、出力電力)に基づいて、推定された較正係数(例えば、推定された係数)を決定してもよい。較正ロジック125は、較正テーブル135にエントリを追加し、送信電力によってインデックス付けされた新規に追加されたエントリに、推定された係数を記憶する。較正テーブル135は、無線デバイス110のメモリ130に記憶され、メモリは、例えば読み出し専用(ROM)メモリのような不揮発性メモリ、および/または、例えばランダムアクセス(RAM)メモリのような揮発性メモリであってもよい(または、これらを含んでもよい)。
【0015】
較正ロジック125は、指定された送信電力に達するまで(すなわち、初期送信電力と指定された送信電力との間で)、送信電力をステップ値(または所定の調整値)だけ増分的に増加してもよい。各増加に伴って、較正ロジック125は、狭帯域トレーニング信号の送信電力を更新する。較正ロジック125は、ループバック信号を受信するために、狭帯域トレーニング信号をRF電力増幅器145に送信する。較正ロジック125は、ループバック信号に基づいて、推定された係数を決定する。較正ロジック125は、較正テーブル135にエントリを追加し、更新された送信電力によってインデックス付けされた新規に追加されたエントリに、推定された係数を記憶する。
【0016】
いくつかの実施形態では、指定された送信電力は、PSDに関連する規制に基づく所定の送信電力であってもよい。他の実施形態では、指定された送信電力は、較正テーブル135の各エントリに基づいて動的に決定されてもよい。より具体的には、較正ロジック125は、較正テーブル135からの一連のプロットされたエントリ(例えば、送信電力、推定された係数)の勾配(例えば、送信電力メトリック)を測定してもよい。実施形態に応じて、送信電力メトリックは、アキュムレータおよび/またはフラクショナル加算器など、他の計算を含んでもよい。したがって、較正テーブル135は、送信電力メトリックが所定のメトリック閾値未満である場合、送信電力を増加させる。そうでない場合、較正テーブル135は、送信電力メトリックが所定のメトリック閾値以上である場合、送信電力の増加を停止する。送信電力がもはや増加しなくなると、較正ロジック125は、もはや狭帯域トレーニング信号をRF電力増幅器145に送信しない。
【0017】
いくつかの実施形態では、トレーニング信号は、狭帯域信号ではなく広帯域信号(例えば、広帯域トレーニング信号)であってもよい。広帯域トレーニング信号は、サンプル送信電力(例えば、送信電力のセット)の広いダイナミックレンジを有してもよい。較正ロジック125は、広帯域トレーニング信号をRF電力増幅器145に送信してもよい。較正ロジック125は、RF電力増幅器145から、送信電力のセットの各送信電力に関連するRF電力増幅器145の出力電力を供給するループバック信号を受信することができる。較正ロジック125は、受信した各ループバック信号に基づいて、推定された較正係数(例えば、推定された係数)を決定してもよい。較正ロジック125は、送信電力ごとに、較正テーブル135にエントリを追加し、それぞれの送信電力によってインデックス付けされた新規に追加されたエントリに、送信電力のセットのそれぞれの送信電力に関連する推定された係数を記憶する。
【0018】
推定された係数を取得するためにトレーニング信号(例えば、狭帯域信号または広帯域信号)をRF電力増幅器145に送信することは、較正ロジック125によるオンライン較正と呼ばれることがある。
【0019】
較正ロジック125は、曲線あてはめを実施するために、エントリの指定された数を較正テーブル135から識別してもよい。エントリの指定された数は、エントリの所定の数であってもよい。例えば、較正ロジック125は、較正テーブル135からエントリの最後の所定の数を選択してもよい。他の実施形態では、較正ロジック125は、エントリの指定された数を動的に決定してもよい。
【0020】
較正ロジック125は、較正テーブル135からエントリの指定された数に対して曲線あてはめを実施してもよい。較正ロジック125は、最小二乗推定、重み付き最小二乗推定または任意の他の適切な推定技術を使用して、曲線あてはめを実施してもよい。曲線あてはめは、エントリの指定された数を使用して較正ロジック125によって識別されたエントリのセットに沿って、あてはめられた曲線を生成した。いくつかの実施形態では、較正ロジック125は、あてはめられた曲線を使用してエントリのセットによってカバーされる送信電力範囲に沿った追加の係数(例えば、補間された係数)を識別する補間を実施してもよい。それに応答して、較正ロジック125は、補間された係数ごとに、較正テーブル135にエントリを追加し、補間された係数に関連する送信電力によってインデックス付けされた新規に追加されたエントリに、補間された係数を記憶する。較正ロジック125は、送信電力の数値順序が維持される較正テーブル135の位置に、新規に追加されたエントリを挿入してもよい。
【0021】
較正ロジック125は、外挿を実施してもよく、これは、あてはめられた曲線を使用して、あてはめられた曲線を投影、延長または拡張し、エントリのセットによってカバーされる送信電力範囲を超える追加の係数(例えば、外挿された係数または予測された係数)を識別する。いくつかの実施形態では、あてはめられた曲線は、所定の最大送信電力まで投影、延長または拡張されてもよい。一例では、所定の最大送信電力は、指定された電力インデックスを超えてRF電力増幅器145の非線形性を完全に学習するために必要な送信電力値であってもよい。別の例では、所定の最大送信電力は、RF電力増幅器145が送信し得る信号の最大送信電力であってもよい。
【0022】
それに応答して、較正ロジック125は、外挿された係数ごとに、較正テーブル135にエントリを追加し、外挿された係数に関連する送信電力によってインデックス付けされた新規に追加されたエントリに、外挿された係数を記憶する。較正ロジック125は、送信電力の数値順序が維持される較正テーブル135の位置に、新規に追加されたエントリを挿入してもよい。
【0023】
曲線あてはめの実施に関連するあてはめられた曲線から補間および/または外挿するために、1つまたは複数の推定された係数に対して曲線あてはめを実施すると、追加の係数(例えば、内挿されたおよび/または外挿された係数)は、較正ロジック125によってオフライン較正として参照されてもよい。
【0024】
図2Aは、プリディストーション較正によって生成される較正テーブル200(例えば、テーブル200)の一例を示す図である。較正テーブル200は、
図1の較正テーブル135と同様である。テーブル200は、各々が送信電力によって識別される複数の行(またはエントリ)を含んでもよい。各行は、送信電力に対応する係数値を記憶する。記憶された係数値の第1のサブセットは、送信電力を有するトレーニング信号を電力増幅器(例えば、
図1のRF電力増幅器145)に送信することによって取得されてもよい。記憶された係数値の第1のサブセットは、通常、初期送信電力と、指定された送信電力と、の間の係数である。
【0025】
記憶された係数値の第2のサブセットは、記憶された係数値の第1のサブセットのうちの1つまたは複数に対して曲線あてはめを実施することによって、さらに曲線あてはめによって生成されたあてはめられた曲線から、記憶された係数値の第2のサブセットを補間することによって、取得されてもよい。記憶された係数値の第2のサブセットは、初期送信電力と、指定された送信電力と、の間の1つまたは複数の追加の係数値であってもよい。追加の係数値は、記憶された係数値の第1のサブセットのうちの1つまたは複数の係数値に含まれない。記憶された係数値の第3のサブセットは、あてはめられた曲線から、初期送信電力および指定された送信電力(例えば、指定された送信電力から最大送信電力まで)を超える1つまたは複数の追加の係数値の外挿を実施することによって取得されてもよい。したがって、追加の係数値は、記憶された係数値の第1および第2のサブセットとは別個であり、一意である。
【0026】
図2Bは、プリディストーション較正によって生成された較正テーブル(例えば、
図2Aの表200)のグラフ図(例えば、グラフ230)である。第1の送信電力範囲240内の記憶された係数値の第1のサブセットは、オンライン較正によって取得されたすべての係数値(例えば、推定された係数)を表す。第2の送信電力範囲250内の記憶された係数値は、曲線あてはめに使用される記憶された係数値の第1のサブセットのうちのサブセットを表す。曲線あてはめは、あてはめられた曲線255を生成する。あてはめられた曲線255を使用して、追加の係数値(例えば、補間された係数)を補間してもよく、これは、第2の送信電力範囲250内に通常入る。あてはめられた曲線255は、追加の係数値(例えば、外挿された係数または予測された係数)を外挿するように延長されてもよい。あてはめられた曲線255は、第1の送信電力範囲240(および本質的に第2の送信電力範囲250)の外側にある第3の送信電力範囲265に従って延長されてもよい。第3の送信電力範囲265は、第3の送信電力範囲265(例えば、第3の送信電力範囲265)内に入り得るすべての可能な外挿された係数を含んでもよい。
【0027】
図3は、いくつかの実施形態による、無線周波数電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を改善するための例示的な方法300の流れ図である。方法300は、無線デバイスの処理ロジックによって実施され得る。方法300を実施する処理ロジックは、ハードウェア(例えば、回路、専用論理、プログラマブル論理、マイクロコードなど)、ファームウェアおよび/またはソフトウェア、あるいはそれらの任意の組合せを含んでもよい。いくつかの実施形態では、方法300は、
図1の無線デバイス110の処理デバイス120(または、任意の他の処理ロジック)によって実施されてもよい。方法300を実施する処理デバイス120は、プリディストーション較正ロジック125の命令を実行し得る。特定の実施形態では、方法300は、単一の処理スレッドによって実施されてもよい。あるいは、方法300は、2つ以上の処理スレッドによって実施されてもよく、各スレッドは、方法の1つまたは複数の個々の機能、ルーチン、サブルーチンまたは動作を実行する。方法300を実施する処理スレッドは、(例えば、セマフォ、重要セクションおよび/または他のスレッド同期機構を使用して)同期されてもよい。あるいは、方法300を実施する処理スレッドは、互いに対し非同期的に実行されてもよい。方法300のさまざまな動作は、
図3に示す順序と比較して異なる順序で実施されてもよい。方法300のいくつかの動作は、他の動作と同時に実施されてもよい。いくつかの動作は、任意であり得る。
【0028】
ブロック310において、処理ロジックは、無線周波数(RF)モジュールの電力増幅器のデジタルプリディストーション較正を開始し得る。前述したように、デジタルプリディストーション較正は、トリガイベントに応答して開始されてもよい。例えば、無線デバイスの電源投入、無線デバイスの温度が所定の温度値を超えたこと、またはデジタルプリディストーション較正の最後の開始からの時間が所定の時間値を超えたこと、である。
【0029】
ブロック320において、処理ロジックは、第1の送信電力値と第2の送信電力値との間で電力増幅器に送信されるトレーニング信号の送信電力に基づいて、推定された係数のセットを決定し得る。第1の送信電力値は、初期送信電力値であってもよい。第2の送信電力値は、送信電力メトリックを計算し、それを所定のメトリック閾値と比較することによって、動的に決定されてもよい。送信電力メトリックは、以前のすべての推定された係数の勾配に対応する。したがって、送信電力メトリックが所定のメトリック閾値を超えるまで、送信電力は徐々に増加する。いくつかの実施形態では、第2の送信電力値は、規制に基づく所定の送信電力値である。推定された係数のセットの各推定された係数は、第1の送信電力値と第2の送信電力値との間でトレーニング信号の送信電力を所定のステップ値だけ増分することによって決定される。
【0030】
前述したように、トレーニング信号は、狭帯域信号または広帯域信号であってもよい。いくつかの実施形態では、トレーニング信号が広帯域信号である場合、広帯域信号は、広帯域信号に関連するサンプル送信電力のセットを含む。したがって、方法300は、推定された係数のセットを取得するために、サンプル送信電力のセットの各々を反復する。
【0031】
ブロック330において、処理ロジックは、推定された係数のセットのサブセットに基づいて、予測された係数のセットを生成し得る。予測された係数のセットは、推定された係数のセットのサブセットに適用される曲線あてはめから導出される。曲線あてはめは、最小二乗推定または重み付き最小二乗推定に基づいてもよい。前述したように、サブセットは、推定された係数のセットから選択される。いくつかの実施形態では、サブセットの選択は、送信電力メトリックまたは推定された係数の所定の数(例えば、推定された係数の最後の所定の数)に基づいてもよい。予測された係数のセットは、曲線あてはめに関連するあてはめられた曲線を、第2の送信電力値からRFモジュールの電力増幅器の最大電力まで延長することによって生成される。したがって、予測された係数のセットは、第2の送信電力値と、RFモジュールの電力増幅器の最大電力と、の間の延長されたあてはめられた曲線から導出される。
【0032】
ブロック340において、処理ロジックは、推定された係数のセットおよび予測された係数のセットを記憶し得る。前述したように、推定された係数のセットは、送信電力値でのトレーニング信号の各送信およびループバック信号の受信の後で記憶される。予測された係数のセットが生成されると。推定された係数のセットおよび予測された係数のセットは、電力増幅器の初期送信電力値と最大送信電力値との間の係数のセットを集合的に表す。
【0033】
図4は、いくつかの実施形態による、無線デバイス400の一実施形態の図である。無線デバイス400は、さまざまなモジュールおよび構成要素を含むが、簡潔さのために、いくつかのモジュールおよび構成要素が存在しない場合があり得ることが理解されるべきである。
【0034】
無線デバイス400は、処理デバイス410を含んでもよい。処理デバイス410は、処理コア412と、メモリ416と、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、メモリ416は、不揮発性、例えば読み出し専用(ROM)メモリおよび/または揮発性、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよい(または含んでもよい)。いくつかの実施形態では、メモリ416は、1つまたは複数のデータレジスタであってもよい。処理コア412は、電力増幅器の非線形性を学習するために、
図1のプリディストーション較正ロジック125と同様の動作を実施する命令を実行してもよい。
【0035】
無線デバイスは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュール450を含んでもよい。WLANモジュール450は、RF電力増幅器455を含んでもよい。トリガイベント(例えば、無線デバイスの電源投入、WLANモジュールが所定の温度値を超えたこと、または最後の非線形性学習からの時間が所定の時間値を超えたこと)に応答して、処理コア412は、RF電力増幅器455へのトレーニング信号の送信を開始する。トレーニング信号は正弦波であってもよい。
【0036】
トレーニング信号が狭帯域信号である場合、処理コアは、初期送信電力値から開始して、指定された送信電力値までトレーニング信号を送信する。送信電力値でのトレーニング信号の各送信後、処理コア412は、推定された較正係数を決定し、推定された較正係数および対応する送信電力値をメモリ416(例えば、レジスタ、不揮発性メモリまたは揮発性メモリ)に記憶する。また、処理コア412は、指定された送信電力値(例えば、所定の送信電力値)に達したか否かを決定する。いくつかの実施形態では、処理コア412は、送信電力値を増加させ続けるか否かを動的に決定し、送信電力メトリックに基づいて(以前に推定された係数のプロットの勾配に基づいて)、追加の推定された較正係数を取得してもよい。処理コア412は、送信電力メトリックを所定のメトリック閾値と比較する。送信電力メトリックが所定のメトリック閾値を超えた場合、処理コア412は、トレーニング信号の送信を終了する。送信電力メトリックが所定のメトリック閾値を超えない場合、処理コア412は、増加した送信電力値でトレーニング信号の送信を増加させ続ける。
【0037】
トレーニング信号が広帯域信号である場合、処理コアは、サンプル送信電力値のセットを有するトレーニング信号を送信する。サンプル送信電力値のセットのうちの1つのサンプル送信電力値におけるトレーニング信号の各送信後、処理コア412は、推定された較正係数を決定し、推定された較正係数および対応するサンプル送信電力値を、メモリ416(例えば、レジスタ、不揮発性メモリまたは揮発性メモリ)に記憶する。処理コア412は、(以前に推定された係数のプロットの勾配に基づいて)送信電力メトリックが所定のメトリック閾値を超えるか否かを決定することによって、トレーニング信号のさらなる送信を終了することを決定してもよい。
【0038】
処理コア412は、曲線あてはめを実施するために、メモリ416から、推定された係数の指定された数を識別してもよい。いくつかの実施形態では、推定された係数の指定された数は、エントリの所定の数(例えば、推定された係数の最後の所定数)であってもよい。処理コア412は、最小二乗推定、重み付き最小二乗推定または任意の他の適切な推定技術を使用して、推定された係数の指定された数に対して曲線あてはめを実施してもよい。処理コア412は、曲線あてはめに使用される推定された係数の指定された数によってカバーされる送信電力値範囲に沿って、追加の係数(例えば、補間された係数)を識別するために補間を実施してもよい。各補間された係数は、その対応する送信電力値と共にメモリ416に記憶される。
【0039】
処理コア412は、曲線あてはめに使用される推定された係数の指定された数によってカバーされる送信電力値範囲を超える追加の係数(例えば、外挿された係数または予測された係数)を識別するために外挿を実施してもよい。送信電力値範囲は、曲線あてはめに使用される推定された係数の指定された数の最後の推定された係数に関連する送信電力値から、所定の最大送信電力(例えば、RF電力増幅器145が受信し得る信号の最大送信電力)までであってもよい。各外挿された係数は、その対応する送信電力値と共にメモリ416に記憶される。
【0040】
上記の説明は例示を意図しており、限定を意図していないことを理解されたい。多くの他の実装形態の例は、上記の説明を読み、理解すれば、当業者には明らかであろう。本開示は特定の例を説明しているが、本開示のシステムおよび方法は、本明細書に記載の例に限定されず、添付の特許請求の範囲内の修正によって実施され得ることが認識されるであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で見なされるべきである。したがって、本開示の範囲は、添付の請求項を参照し、このような請求項が権利を有する均等物の全範囲と共に決定されるべきである。
【0041】
上述の方法、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはコードの実装形態は、処理要素によって実行可能な機械アクセス可能、機械可読、コンピュータアクセス可能またはコンピュータ可読媒体に記憶された命令またはコードを介して実施され得る。「メモリ」は、コンピュータまたは電子システムなどの機械によって読み出し可能な形式で情報を提供(すなわち、記憶および/または送信する)する任意の機構を含む。例えば、「メモリ」は、スタティックRAM(SRAM)またはダイナミックRAM(DRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)と、ROMと、磁気または光記憶媒体と、フラッシュメモリデバイスと、蓄電デバイスと、光記憶デバイスと、音響記憶デバイスと、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形式で電子命令または情報の記憶または送信に適した任意のタイプの有形機械可読媒体と、を含む。
【0042】
本明細書を通して「一実装形態」または「実装形態」への言及は、その実装形態に関連して説明される特定の特徴、構造または特性が本開示の少なくとも1つの実装形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体のさまざまな箇所における「一実施態様では」または「実施態様では」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実装形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、1つまたは複数の実装形態において任意の適切な方法で組み合わせられてもよい。
【0043】
上記の明細書では、特定の例示的な実装形態を参照して詳細な説明を与えている。しかしながら、添付の特許請求の範囲に記載した本開示の広い精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな修正および変更を行い得ることは明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で見なされるべきである。さらに、実装形態、実装形態および/または他の例示的な言語の前述の使用は、必ずしも同じ実装形態または同じ例を指すとは限らず、異なる別個の実装形態、ならびに潜在的に同じ実装形態を指すことがあり得る。
【0044】
本明細書では、「例(example)」または「例示的(exemplary)」という言葉は、例、実例または例示として役立つことを意味するために使用される。「例」または「例示的」として本明細書に記載した態様または設計は、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。むしろ、「例」または「例示的」という用語の使用は、概念を具体的に提示することを意図している。本出願で使用する場合、「または(or)」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することを意図している。すなわち、別段の指定がない限り、または文脈から明らかでない限り、「XがAまたはBを含む」は、当然の包含的並べ替えのうちいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを含む場合、XがBを含む場合、またはXがAとBの両方を含む場合、前述のいずれの場合にも、「XがAまたはBを含む」が満たされることになる。さらに、本出願および添付の請求項の中で使用される冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、別段の指定がない限り、または文脈から単数形を対象とすることが明らかでない限り、一般に「1つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである。さらに、全体を通して「実装形態(an implementation)」または「一実装形態(one implementation)」あるいは「実装形態(an implementation)」または「一実装形態(one implementation)」という用語の使用は、そのように記載しない限り、同じ実装形態または実装形態を意味することを意図しない。また、本明細書で使用する「第1」、「第2」、「第3」、「第4」などの用語は、異なる要素を区別するためのラベルを意味し、それらの数値指定に従って必ずしも順序ではない。
【外国語明細書】