(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180448
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】キッティング装置
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20241219BHJP
H05K 13/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
H05K13/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024176831
(22)【出願日】2024-10-09
(62)【分割の表示】P 2023218966の分割
【原出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野沢 瑞穂
(57)【要約】
【課題】部品供給ユニットから部品収容器を自動で取り外して処理することができるキッティング装置を提供する。
【解決手段】キッティング装置は、部品供給ユニットから部品収容器を取り外す取り外し作業を行うキッティング実行部と、キッティング実行部で取り外された部品収容器を、部品が消費され尽くした空の部品収容器と、未だ部品が残っている部品収容器とに分別する分別部と、を備えた。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品供給ユニットから部品収容器を取り外す取り外し作業を行うキッティング実行部と、
前記キッティング実行部で取り外された前記部品収容器を、部品が消費され尽くした空の前記部品収容器と、未だ前記部品が残っている前記部品収容器とに分別する分別部と、
を備えたキッティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、部品装着機を含む複数の基板生産機が配列された基板生産ラインを用いて、基板の生産を行う基板生産システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリント配線が施された基板に部品の装着などの作業を実施して、電子回路を備えた基板を量産する技術が普及している。さらに、作業を実施する複数種類の基板生産機を並べて、基板生産ラインを構成することが一般的になっている。基板生産機のうちの部品装着機は、複数の部品を収容する部品収容器がセットされた部品供給ユニットを使用する。部品供給ユニットの代表例であるテープフィーダは、キャリアテープが巻回されたリールを部品収容器として用いる。
【0003】
部品供給ユニット(テープフィーダ)に部品収容器(リール)をセットするキッティング作業は、生産の進捗に伴って部品が消費され尽くしたときの部品補給作業や、生産する基板の種類(基板種)を変更する段取り替え作業で必要となる。この種のキッティング作業は、従来人手によって行われていた。また、キッティング作業が済んだ部品供給ユニットを予め準備しておき、必要時に部品供給ユニットを交換する方法も行われる。部品供給ユニットのキッティング作業や交換作業に関する技術例が、特許文献1、2に開示されている。
【0004】
特許文献1には、部品装着機にセットされたテープフィーダに対してテープリールを装填するテープリール供給ロボットが開示されている。これによれば、テープリールの自動交換を行い、稼働時間の損失等を無くすことができる、とされている。
【0005】
また、特許文献2の部品実装ラインは、部品供給ユニットを複数保管するユニット保管庫と、複数の部品装着機に取り付けられている部品供給ユニットとユニット保管庫内の部品供給ユニットとを交換するユニット交換装置と、を備える。これによれば、いずれの部品装着機で使用される部品供給ユニットであっても、補給や回収などの搬入出をユニット保管庫との間で行うことができ、使い勝手の良いユニット保管庫を提供することができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5-175686号公報
【特許文献2】国際公開第2017/033268号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1のテープリール供給ロボットは、人手によって行われていたキッティング作業を自動化できる点で好ましい。しかしながら、テープリール供給ロボットは、前記した段取り替え作業の場合に、多数のテープフィーダの各々にテープリールを装填する作業を順番に行うので、作業時間が長くなる。これにより、生産効率が低下するという問題点が発生する。
【0008】
これに対比して、特許文献2の構成では、キッティング作業が済んだ部品供給ユニットを予めユニット保管庫に保管しておき、段取り替え作業で部品供給ユニットを交換する作業により作業時間を短縮して、生産効率を高めることができる。しかしながら、省力化をめざしてキッティングステーションでキッティング作業を自動で行わせる場合、離隔配置されたキッティングステーションとユニット保管庫との間で部品供給ユニットを搬送する搬送車が必要になる。この搬送車の搬送動作の制約によって、段取り替え作業の作業時間が長くなるおそれがある。さらには、部品供給ユニットの予備数の制約により、交換作業が非効率化するおそれがある。
【0009】
それゆえ、本明細書では、部品装着機に係る部品補給作業や段取り替え作業を効率化して、高い生産効率を実現した基板生産システムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書は、部品供給ユニットを配置する部品供給エリアを有し、前記部品供給ユニットから部品をピックアップして基板に装着する部品装着機と、前記部品装着機を含む複数の基板生産機が配列された基板生産ラインに設けられ、複数の前記部品を収容する部品収容器を前記部品供給ユニットにセットするキッティングステーションと、前記キッティングステーションによって前記部品収容器がセットされた前記部品供給ユニットを前記部品装着機に搬送する搬送装置と、を備えた基板生産システムを開示する。
【発明の効果】
【0011】
本明細書で開示する基板生産システムにおいて、キッティングステーションは、基板生産ラインに設けられている。このため、搬送装置は、部品収容器がセットされた部品供給ユニットをキッティングステーションから部品装着機に搬送するときに短距離の移動で済み、短時間での搬送が可能である。したがって、部品装着機に係る部品補給作業や段取り替え作業を効率化することができ、結果として、高い生産効率を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態の基板生産システムの構成を模式的に示す平面図である。
【
図2】基板生産システムの下部の構成を模式的に示す平面部分断面図である。
【
図3】部品装着機を右方向からみた側面断面図である。
【
図4】キッティングステーションを右方向からみた側面断面図である。
【
図5】キッティングステーションのキッティング実行部を模式的に示す斜視図である。
【
図6】マガジン型予備収容部を搬送するフィーダ搬送車の斜視図である。
【
図7】リールマガジン(部品収容器マガジン)を搬送するリール搬送車の斜視図である。
【
図8】実施形態の基板生産システムの制御の構成を示すブロック図である。
【
図9】キャリアテープの先端から初期廃テープを切断する位置のバリエーションを説明する図である。
【
図10】実施形態においてテープフィーダの収容位置の目安を説明する一覧表の図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.基板生産ライン2および部品装着機22
実施形態の基板生産システム1の構成について、
図1~
図7を参考にして説明する。各図は、スケールアウトしている部分があり、模式的な説明図である。
図1および
図2の右下に示されるように、便宜的に前後左右を定める。基板生産システム1は、最小限の構成として部品装着機22を含む基板生産ライン2、キッティングステーション3、および搬送装置4を備える。本実施形態において、基板生産システム1は、上記以外に2種類の搬送車(フィーダ搬送車51、リール搬送車55)、廃テープ回収装置6、段取り制御部7、および生産計画記憶部71などを備える。
【0014】
基板生産ライン2は、部品装着機22を含む複数の基板生産機が配列されて構成される。例えば、
図1および
図2に示された基板生産ライン2は、はんだ印刷機21、部品装着機22、および基板検査機23が左から右へと配列されて構成される。複数の基板生産機の各々は、概ね中間高さの位置で左右方向に延在する搬送コンベア24を有する。搬送コンベア24の各々は、下側に配置されたコンベア駆動部25によって輪転駆動される。これにより、基板Kは、上流側のはんだ印刷機21から下流側の基板生産機へ順番に搬送される。
【0015】
部品装着機22は、
図3に示されるように、部品供給エリア221、装着ヘッド222、吸着ノズル223、および第二予備収容部224を有する。部品供給エリア221は、前側の概ね中間高さの位置に設けられ、現生産に使用するテープフィーダ91が並べて配置される。部品供給エリア221は、前後方向に延びる溝形状のスロットが複数条設けられた板状部材を用いて形成される。
【0016】
複数のテープフィーダ91は、部品供給エリア221の複数条のスロットの各々に前側から差し込まれ、着脱可能に配置される。テープフィーダ91は、キャリアテープ93が巻回されたリール92(
図5、
図9参照)を用いて、部品を供給する。キャリアテープ93は、テープ長さ方向に一列に並ぶ複数のキャビティを有する。キャビティの各々に、部品が収納されている。テープフィーダ91は、部品供給ユニットの一形態であり、リール92は、部品収容器の一形態である。
【0017】
テープフィーダ91およびリール92には、個体識別コードを表すラベルが貼付されている。このラベルは、部品装着機22やキッティングステーション3などで読み取られ、テープフィーダ91およびリール92の個体が識別される。これに限定されず、テープフィーダ91およびリール92の個体識別コードがテープフィーダ91の内蔵メモリに記憶される構成であってもよい。この構成では、テープフィーダ91が部品装着機22やキッティングステーション3にセットされて通信接続されたときに、個体識別コードが送信されて識別される。
【0018】
部品装着機22は、内部空間の上部寄りに装着ヘッド222を有する。装着ヘッド222は、図略の水平駆動機構に駆動されて、水平二方向に移動する。装着ヘッド222は、1本または複数本の吸着ノズル223を昇降可能に保持する。搬送コンベア24は、部品装着機22の後側の概ね中間高さの位置を横断している。搬送コンベア24は、はんだ印刷機21でクリーム状はんだが印刷された基板Kを、部品装着機22の機内に搬入する。
【0019】
すると、装着ヘッド222は、テープフィーダ91の上方に移動し、吸着ノズル223は、下降してテープフィーダ91から部品をピックアップし、上昇する。次に、装着ヘッド222は、基板Kの上方に移動し、吸着ノズル223は、下降して部品を基板Kのペースト状はんだの上に装着する。このようなピックアップ動作および装着動作が繰り返されると、テープフィーダ91の部品が消費されて部品切れ状態となる。このときの部品補給作業では、リール92を交換するのでなく、テープフィーダ91の交換が行われる。また、基板Kの基板種を変更するときの段取り替え作業では、多くの場合に複数のテープフィーダ91の交換が行われる。
【0020】
部品装着機22は、前側の部品供給エリア221の下側に、第二予備収容部224を有する。第二予備収容部224は、部品供給エリア221と類似した構造をそれぞれ有する上段および下段により構成される。第二予備収容部224は、現生産に使用しない複数のテープフィーダ91を上段および下段にそれぞれ収容することができる。第二予備収容部224に収容されるテープフィーダ91は、リール92のセットが済んで使用準備が整った状態にあり、部品補給作業や段取り替え作業に使用される。なお、第二予備収容部224は、一段のみの構成や、三段以上の構成であってもよい。
【0021】
2.キッティングステーション3
キッティングステーション3は、基板生産ライン2に設けられ、詳細には、はんだ印刷機21の左側に設けられる。これに限定されず、キッティングステーション3は、はんだ印刷機21と部品装着機22の間や、部品装着機22の右側(下流側)に設けられてもよい。
図4に示されるように、キッティングステーション3は、前後方向の寸法が下側で小さく上側で大きく形成され、後側下部に空間が設けられる。この空間内に、搬送コンベア24およびコンベア駆動部25が配置される。この搬送コンベア24は、基板Kをキッティングステーション3の左方で受け取り、はんだ印刷機21の搬送コンベア24に受け渡す。キッティングステーション3は、キッティング実行部31、予備収容部着脱部32、マガジン受入部33、マガジン送出部34、リール廃棄部35、分別部36、および第一予備収容部37を有する。
【0022】
キッティング実行部31は、キッティングステーション3の前後方向に大きな上部の前側右寄りに配置される(
図1、
図4参照)。キッティング実行部31は、
図5に示されるフィーダ保持部311、および図略の作業ロボットなどで構成される。作業ロボットは、キッティング作業のはじめに、作業対象となるテープフィーダ91をフィーダ保持部311に保持させる。作業ロボットは、次に、テープフィーダ91の略中央の所定位置に、リール92を回転自在にセットする。
【0023】
作業ロボットは、その次に、リール92からキャリアテープ93を引き出して所定の装填作業を行う。これにより、キャリアテープ93は、スプロケット911に駆動されて引き出され、部品供給位置912への送りが可能な状態になる。換言すると、テープフィーダ91の使用準備が整った状態になる。キャリアテープ93の装填作業では、必要に応じてキャリアテープ93の先端側の一部を切断する作業が発生する(詳細後述)。
【0024】
また、作業ロボットは、部品装着機22の部品供給エリア221から回収されたテープフィーダ91をフィーダ保持部311に保持して、リール92を取り外す取り外し作業を行う。作業ロボットは、例えば、可動アームを有するアーム型ロボットにより構成される。さらに、作業ロボットは、テープフィーダ91やリール92を移動する移動機構が組み合わせられて構成されてもよい。キッティング実行部31は、キッティング制御部72から制御される(
図8参照)。
【0025】
予備収容部着脱部32は、キッティングステーション3の上部の後側右寄りに配置される。予備収容部着脱部32は、マガジン型予備収容部95を着脱可能に設ける部位である。マガジン型予備収容部95は、開口部を有する箱形状に形成されている(
図6参照)。マガジン型予備収容部95は、複数のテープフィーダ91を並べて収容する。予備収容部着脱部32に配置されたマガジン型予備収容部95とキッティング実行部31の間で、テープフィーダ91の双方向の移送が可能となっている。
【0026】
マガジン受入部33は、予備収容部着脱部32の左側に配置される。マガジン受入部33は、リールマガジン96(部品収容器マガジン)を受け入れる部位である。リールマガジン96は、円形の底板、および底板の中央から上方に伸びる心棒で構成される(
図7参照)。リールマガジン96は、リール92の中心孔に心棒が係入することにより、複数のリール92を上下方向に重ねて載置し、収容する。マガジン受入部33に配置されたリールマガジン96からキッティング実行部31に向けて、リール92の移送が可能となっている。
【0027】
マガジン送出部34は、キッティングステーション3の上部の後側左寄りの位置であって、マガジン受入部33の左側に配置される。マガジン送出部34は、リールマガジン96を送出する部位である。マガジン送出部34に配置されたリールマガジン96に向けて、キッティング実行部31から分別部36を経由してリール92の移送が可能となっている。マガジン受入部33およびマガジン送出部34により、リールマガジン96を着脱可能に設ける二つの位置をもつマガジン着脱部が構成される。なお、マガジン受入部33およびマガジン送出部34は一つの位置のみをもつマガジン着脱部に簡略化されてもよい。
【0028】
リール廃棄部35は、マガジン送出部34の前側に配置される。リール廃棄部35は、部品が消費され尽くしてキャリアテープ93が無くなった空のリール92を回収する部位である。分別部36は、キッティング実行部31の後側の左寄りに配置される。分別部36は、キッティング実行部31で取り外されたリール92を分別する。すなわち、分別部36は、未だ部品が残っていてキャリアテープ93が使いかけのリール92をマガジン送出部34に送ってリールマガジン96に収容させる。また、分別部36は、空のリール92をリール廃棄部35に送る。分別部36は、分別制御部73から制御される(
図8参照)。
【0029】
第一予備収容部37は、キッティングステーション3の前後方向に小さな下部に配置される(
図2、
図4参照)。第一予備収容部37は、部品装着機22の第二予備収容部224と類似した構造の上段および下段により構成される。第一予備収容部37は、現生産に使用しない複数のテープフィーダ91を上段および下段にそれぞれ収容することができる。なお、第一予備収容部37は、第二予備収容部224と相違する構造を有してもよい。
【0030】
3.搬送装置4
搬送装置4は、キッティングステーション3によってリール92がセットされたテープフィーダ91を部品装着機22に搬送する搬送動作を始めとして、各種の搬送動作を行う。
図1の矢印M1に示されるように、搬送装置4は、キッティングステーション3の前側から部品装着機22の前側まで移動する。
【0031】
詳述すると、基板生産ライン2を構成する各基板生産機の前面、およびキッティングステーション3の前面に、ガイドレールおよび非接触給電部が設けられる。一方、搬送装置4は、後面に係合部および非接触受電部を有し、内部に移動用モータを有する。搬送装置4の係合部は、ガイドレールに係合して搬送装置4の移動を案内する。搬送装置4の非接触受電部は、非接触給電部から電力を受け取り、移動用モータに給電する。これにより、搬送装置4は、移動用モータに駆動されて左右方向に移動する。搬送装置4は、上記の構成に限定されず、例えば、蓄電池を有して自走する搬送車の構造を有してもよい。
【0032】
図3に破線の矢印で示されるように、搬送装置4は、部品装着機22の部品供給エリア221や第二予備収容部224との間でテープフィーダ91を受け渡す機能を有する。また、
図4に破線の矢印で示されるように、搬送装置4は、キッティングステーション3のキッティング実行部31や第一予備収容部37との間でテープフィーダ91を受け渡す機能を有する。さらに、搬送装置4は、受け取ったテープフィーダ91を装置内に保持した状態で移動する機能、および、テープフィーダ91を装置内で昇降させる機能を有する。
【0033】
したがって、搬送装置4は、前記した各部位の間でテープフィーダ91を搬送する搬送動作を行うことができる。搬送装置4は、段取り制御部7から制御される(
図8参照)。なお、本願出願人は、搬送装置4の詳細な構成例を特許文献2に「交換ロボット」の名称で開示している。
【0034】
4.フィーダ搬送車51およびリール搬送車55
フィーダ搬送車51は、
図6に示されるように、マガジン型予備収容部95を載せて走行する。
図6には省略されているが、マガジン型予備収容部95は、複数のテープフィーダ91を並べて収容する。フィーダ搬送車51は、キッティングステーション3の予備収容部着脱部32と、フィーダ保管倉庫53の間でマガジン型予備収容部95を搬送する(
図1の矢印M2参照)。フィーダ搬送車51は、マガジン型予備収容部95の載せ替えを自動で行うローラ装置52をその上面に有する。
【0035】
フィーダ搬送車51は、キッティングステーション3でテープフィーダ91の個数が不足する場合に、不足分のテープフィーダ91をフィーダ保管倉庫53から自動で補充することができる。また、フィーダ搬送車51は、キッティングステーション3で発生した余剰のテープフィーダ91をフィーダ保管倉庫53に自動で保管することができる。さらに、フィーダ搬送車51は、マガジン型予備収容部95に複数のテープフィーダ91が収容された状態で搬送を行うことによって、搬送効率を高めることができる。なお、フィーダ搬送車51は、マガジン型予備収容部95を用いることなく、1個以上のテープフィーダ91を搬送する構成でもよい。
【0036】
リール搬送車55は、
図7に示されるように、複数のリールマガジン96(部品収容器マガジン)を載せて走行する。
図7の例において、一つのリールマガジン96はリール92を満載しており、別のリールマガジン96は空である。リール搬送車55は、キッティングステーション3のマガジン受入部33およびマガジン送出部34と、リール保管倉庫57の間でリールマガジン96を搬送する(
図1の矢印M3参照)。リール搬送車55は、リールマガジン96の位置を調整して載せ替えを自動化するための環状コンベア装置56をその上面に有する。
【0037】
リール搬送車55は、キッティングステーション3で必要になるリール92をリール保管倉庫57から自動で補充することができる。また、リール搬送車55は、キッティングステーション3で発生した使いかけのリール92をリール保管倉庫57に自動で保管することができる。さらに、リール搬送車55は、リールマガジン96に複数のリール92が載置された状態で搬送を行うことによって、搬送効率を高めることができる。なお、リール搬送車55は、リールマガジン96を用いることなく、1個以上のリール92を搬送する構成でもよい。フィーダ搬送車51およびリール搬送車55は、段取り制御部7から制御される(
図8参照)。
【0038】
フィーダ搬送車51およびリール搬送車55は、それぞれ複数台とされてもよい。さらに、フィーダ搬送車51およびリール搬送車55の走行路は、複線化や環状化などの変形が可能である。また、フィーダ搬送車51およびリール搬送車55は、同一形状であってもよく、マガジン型予備収容部95およびリールマガジン96を一緒に搭載して搬送してもよい。さらに、フィーダ保管倉庫53およびリール保管倉庫57は、共通化された一つの保管倉庫であってもよい。
【0039】
5.廃テープ回収装置6
廃テープ回収装置6は、キャリアテープ93の初期廃テープを回収する。初期廃テープは、キッティングステーション3のキッティング実行部31がリール92をテープフィーダ91にセットする際の装填作業で発生する。さらに、廃テープ回収装置6は、部品装着機22がキャリアテープ93を使用した後に発生する廃テープを併せて回収する。補足すると、部品装着機22は、使用後のキャリアテープ93を所定長さに寸断して廃テープとするテープ切断部を備える。廃テープ回収装置6は、
図1に示されるように、回収箱61、廃テープコンベア62、および回収スロープ63で構成される。
【0040】
回収箱61は、キッティングステーション3の上部の左側面寄りに設定された所定位置に載置される。回収箱61は、上方に開口する箱形状に形成される。回収箱61は、前記した初期廃テープおよび廃テープを内部に収容して回収する。回収箱61は、オペレータによって所定位置から取り外され、内部の初期廃テープおよび廃テープが廃棄される。
【0041】
廃テープコンベア62は、
図3に示されるように、部品装着機22の第二予備収容部224の前側上部を始点とする。廃テープコンベア62の始点には、部品装着機22のテープ切断部によって廃テープが載置される。廃テープコンベア62は、始点からはんだ印刷機21の前側を経由してキッティングステーション3の第一予備収容部37の前側上部まで延在する(
図4参照)。さらに、廃テープコンベア62は、キッティングステーション3の左前側で屈折して、キッティングステーション3の左側面に沿い回収箱61まで延在する(
図1参照)。廃テープコンベア62は、部品装着機22が稼働しているときに連動して動作し、廃テープを回収箱61内まで搬送して回収する。
【0042】
回収スロープ63は、上側の始点がキッティング実行部31内に配置され、下側の終点が回収箱61の上方に配置された傾斜スロープ状に形成される。回収スロープ63は、傾斜した底面および二つの側面からなり、あるいは傾斜した筒状に形成される。回収スロープ63の上側の始点には、キッティング実行部31の作業ロボットによって初期廃テープが載置される。初期廃テープは、回収スロープ63の傾斜に沿って滑落し、回収箱61に向かって落下し、回収される。
【0043】
前述した廃テープ回収装置6の構成によれば、キッティングステーション3および部品装着機22で別々に廃棄を行う場合と比較して、オペレータによる廃棄の手間が削減される。さらに、回収箱61の近くにリール廃棄部35が配置されているので、オペレータは廃テープの廃棄に併せて空のリール92の廃棄を行うことができ、手間がさらに一層削減される。なお、回収スロープ63を省略し、キッティング実行部31の作業ロボットが初期廃テープを回収箱61に投入する構成としてもよい。
【0044】
6.基板生産システム1の制御の構成
次に、基板生産システム1の制御の構成について、
図8を参照して説明する。
図8に示されるように、基板生産システム1は、段取り制御部7を含んで構成される。段取り制御部7は、生産管理装置79に通信接続される。生産管理装置79は、ライン制御部78に通信接続される。さらに、ライン制御部78は、部品装着機22をはじめとする複数種類の基板生産機にそれぞれ通信接続される。
【0045】
生産管理装置79は、基板Kの生産計画および生産進捗状況を管理する。生産計画は、生産する基板Kの基板種、生産数、および生産順序などの情報を含む。ライン制御部78は、生産管理装置79から受け取った生産計画に基づいて、基板生産ライン2の動作を制御する。かつ、ライン制御部78は、基板生産ライン2における生産進捗状況を逐次生産管理装置79に送信する。生産進捗状況として、例えば、部品装着機22における基板Kの生産実績数や部品の消費数などの情報がある。
【0046】
段取り制御部7は、生産管理装置79から基板の生産計画を取得して、生産計画記憶部71に記憶する。また、段取り制御部7は、生産管理装置79を経由してライン制御部78の生産進捗状況を適宜取得する。段取り制御部7は、生産計画および生産進捗状況に基づいて、テープフィーダ91の段取りに関する制御を行う。段取り制御部7は、搬送装置4の搬送動作、ならびに、フィーダ搬送車51およびリール搬送車55の走行動作および載せ替え動作を制御する。また、段取り制御部7は、キッティングステーション3のキッティング制御部72および分別制御部73に指令を発するとともに、必要な情報を送信する。
【0047】
キッティング制御部72は、キッティング実行部31におけるリール92のキッティング作業および取り外し作業の進捗を制御する。キッティング制御部72は、段取り制御部7から受け取った情報に基づいて、作業を効率化することができる。例えば、キッティング制御部72は、マガジン型予備収容部95における複数のテープフィーダ91の配列位置の情報、およびリールマガジン96における複数のリール92の載置順序の情報を受け取り、作業対象となるテープフィーダ91およびリール92を短時間で誤りなく選択することができる。
【0048】
分別制御部73は、分別部36の分別動作を制御する。分別制御部73は、段取り制御部7から受け取った情報に基づいて、誤りなく分別を行うことができる。例えば、分別制御部73は、部品切れによって部品供給エリア221から回収されたテープフィーダ91であるという情報に基づいて、当該のテープフィーダ91から取り外されたリール92が空であると判定することができる。これにより、分別部36は、空のリール92を正しくリール廃棄部35に送ることができる。また、分別制御部73は、基板種の変更に伴う段取り替え作業で部品供給エリア221から回収されたテープフィーダ91であるという情報に基づき、当該のテープフィーダ91から取り外されたリール92が使いかけであると判定することができる。これにより、分別部36は、使いかけのリール92を正しくマガジン送出部34に送ることができる。
【0049】
7.キッティング作業(初期廃テープの説明を含む)
次に、キッティングステーション3におけるキッティング作業について、
図9を参考にして説明する。
図9において、キャリアテープ93は、実際よりも厚く誇張して描かれている。キッティング制御部72は、段取り制御部7から受け取った指令および情報に基づいて、作業対象となるテープフィーダ91およびリール92を特定し、キッティング実行部31に指令する。
【0050】
キッティング実行部31は、指令にしたがって、リール92がセットされていないテープフィーダ91をフィーダ保持部311に保持する。リール92がセットされていないテープフィーダ91は、マガジン型予備収容部95から供給され、あるいは、第一予備収容部37または第二予備収容部224に収容されていて搬送装置4によりキッティング実行部31に搬入される。次に、キッティング実行部31は、リールマガジン96からリール92を取り出してテープフィーダ91にセットする。
【0051】
その次に、キッティング実行部31は、リール92からキャリアテープ93を引き出して所定の装填作業を行う。このとき、キッティング実行部31は、キャリアテープ93の先端側の一部を切断する。キャリアテープ93の先端部は、
図9に示されるように、ベーステープ931、カバーテープ932、粘着シール933、およびシール掴み934で構成される。
【0052】
ベーステープ931は、部品を収納するためのキャビティがテープ長さ方向に一列に形成されている。先端側のいくつかのキャビティは、部品を収納しない空キャビティとなっている。カバーテープ932は、キャビティを覆うようにベーステープ931の上面に貼り付けられている。カバーテープ932は、ベーステープ931の先端より前側まで延在する。粘着シール933は、カバーテープ932の先端付近に貼り付けられており、カバーテープ932の先端より前側まで延在する。シール掴み934は、粘着シール933の先端部分に貼り付けられている。
【0053】
キャリアテープ93の切断位置C1として、ベーステープ931の先端位置を例示することができる(
図9参照)。切断により、切断位置C1よりも先端側の初期廃テープが発生する。キッティング実行部31は、初期廃テープを回収スロープ63の上側の始点に載置する。これにより、初期廃テープは、回収スロープ63を滑落して、回収箱61に回収される。リール92がセットされて使用準備が整ったテープフィーダ91は、搬送装置4によりキッティング実行部31から搬出される。
【0054】
8.基板生産システム1の動作および作用
次に、基板生産システム1の総合的な動作および作用について、
図10を参考にして説明する。段取り制御部7は、生産に使用する予定が有るテープフィーダ91の段取りを優先し、予定が無いテープフィーダ91の段取りを後回しにする。段取り制御部7は、さらに、予定が有る中で使用時期が早いテープフィーダ91の段取りを優先する。使用予定の有無、および使用時期に対応して、テープフィーダ91を収容する収容位置の目安を定めた5ケースの例が
図10に示されている。
【0055】
生産に使用する予定の順番が最も早く、換言すると最も優先度が高いテープフィーダ91は、現在生産中の基板種において部品切れが発生した場合に必要となる部品補給用のテープフィーダ91である。段取り制御部7は、生産計画および生産進捗状況に基づいて、部品補給用のテープフィーダ91の必要性を判定することができる。段取り制御部7は、部品切れが実際に発生する以前に予め、部品補給用のテープフィーダ91のキッティング作業をキッティング制御部72に指令する。指令を受けたキッティング制御部72は、キッティング作業の実行を制御する。
【0056】
さらに、段取り制御部7は、予備収容部のうちで部品供給エリア221に最も近い第二予備収容部224の上段に、部品補給用のテープフィーダ91を移動するように、搬送装置4に指令を発する。指令を受けた搬送装置4は、当該のテープフィーダ91をキッティングステーション3から第二予備収容部224の上段に搬送して収容させる。また、実際に部品切れが発生したときに、搬送装置4は、第二予備収容部224の上段のテープフィーダ91を部品供給エリア221に搬送して、スロットに差し込む。これによれば、テープフィーダ91の搬送距離が最小化されているので、部品補給に要する作業時間が最小化される。
【0057】
2番目に優先度が高いテープフィーダ91は、現在生産中の基板種が生産終了して、次に生産する基板種に移行する場合に必要となる段取り替え用のテープフィーダ91である。段取り制御部7は、生産計画に基づいて、段取り替え用のテープフィーダ91の必要性を判定することができる。段取り制御部7は、段取り替え作業が実際に発生する以前に予め、段取り替え用のテープフィーダ91のキッティング作業をキッティング制御部72に指令する。指令を受けたキッティング制御部72は、キッティング作業の実行を制御する。
【0058】
さらに、段取り制御部7は、予備収容部のうちで部品供給エリア221に二番目に近い第二予備収容部224の下段に、段取り替え用のテープフィーダ91を一旦移動するように、搬送装置4に指令を発する。指令を受けた搬送装置4は、テープフィーダ91をキッティングステーション3から第二予備収容部224の下段に一旦搬送して収容させる。
【0059】
この後、段取り制御部7は、生産計画に基づく所定のタイミング、換言すると、段取り替え作業が必要になったタイミングで、段取り替え用のテープフィーダ91を部品供給エリア221に移動するように、搬送装置4に指令を発する。指令を受けた搬送装置4は、テープフィーダ91を第二予備収容部224の下段から部品供給エリア221に搬送して、スロットに差し込む。ここで、第二予備収容部224の下段は、部品供給エリア221と類似した構造を有するので、段取り替え作業に用いるテープフィーダ91の全数を収容することができる。したがって、段取り替え作業におけるテープフィーダ91の搬送距離が短くなり、作業時間が短縮される。
【0060】
3番目に優先度が高いテープフィーダ91は、次の次、ないしは次の次よりも後に生産する基板種に対応する段取り替え用のテープフィーダ91である。3番目に優先度が高いテープフィーダ91は、キッティング作業が実行された後、搬送装置4によってキッティング実行部31からその下側の第一予備収容部37に搬送され、一旦収容される。
【0061】
この後、現在生産中の基板種の生産が終了すると、次の基板種は生産中の基板種に変化し、次の次の基板種は次の基板種に変化する。このとき、搬送装置4は、まず、段取り替え作業で、第二予備収容部224の下段のテープフィーダ91を部品供給エリア221に搬送する。その後、搬送装置4は、第二予備収容部224の下段の空きスペースに向け、第一予備収容部37に収容されて次の基板種に対応するテープフィーダ91を搬送して収容させる。この搬送動作は、空き時間を利用して実施することが可能である。
【0062】
ここで、キッティングステーション3が基板生産ライン2に設けられているので、搬送装置4は、テープフィーダ91をキッティングステーション3から部品装着機22に搬送するときに短距離の移動で済む。したがって、キッティングステーションが基板生産ラインから離隔して設けられている従来構成と比較して、搬送装置4は、テープフィーダ91を短距離・短時間で搬送することができる。
【0063】
また、部品装着機22において使用する予定が無くなったリール92がセットされたテープフィーダ91は、搬送装置4によって部品供給エリア221から回収される。段取り制御部7は、回収したテープフィーダ91について、今後の取り扱いを判断する。例えば、リール92が使いかけでかつ生産実績等を考慮するとそのリール92の再使用が予想されるテープフィーダ91について、段取り制御部7は、リール92のセット状態を維持するように搬送装置4に指令を発する。指令を受けた搬送装置4は、部品装着機22から回収したテープフィーダ91を第一予備収容部37に搬送して収容させる。このとき、搬送装置4は、短距離の移動で済むため、短時間での搬送が可能である。
【0064】
また、リール92が使いかけであってもそのリール92を再使用するか不明なテープフィーダ91について、段取り制御部7は、リール92を取り外すように搬送装置4およびキッティング制御部72に指令を発する。指令を受けた搬送装置4は、回収したテープフィーダ91を、キッティング実行部31に搬送する。キッティング実行部31は、キッティング制御部72からの制御にしたがい、テープフィーダ91から使いかけのリール92を取り外す。
【0065】
この後、テープフィーダ91は、別のリール92のキッティング作業が行われて使い廻される。テープフィーダ91は、キッティングステーション3と部品装着機22の間の短距離・短時間での搬送による効率的な使い廻しが可能である。これに対比して、従来構成では、離隔配置された基板生産ラインとキッティングステーションの間で、搬送車を用いてテープフィーダ91を搬送するため、搬送動作の制約があった。つまり、搬送車は、複数のテープフィーダ91をまとめて効率的に搬送するために、複数のテープフィーダ91が揃うまで待機することが一般的であり、テープフィーダ91の効率的な使い廻しが難しかった。したがって、本実施形態によれば、従来技術と比較して、テープフィーダ91の予備数を少なくすることができる。
【0066】
また、リール92が取り外された後に使い廻しが必要でないテープフィーダ91は、予備収容部着脱部32のマガジン型予備収容部95に送られ、フィーダ搬送車51によってフィーダ保管倉庫53に搬送され、保管される。なお、第一予備収容部37または第二予備収容部224に空きがある場合には、リール92が取り外されたテープフィーダ91の収容が許容される。一方、使いかけのリール92は、分別部36によってマガジン送出部34のリールマガジン96に送られ、リール搬送車55によってリール保管倉庫57に搬送され、保管される。
【0067】
さらに、リール92が空の状態で回収されたテープフィーダ91について、段取り制御部7は、空のリール92を取り外すように、搬送装置4およびキッティング制御部72に指令を発する。指令を受けた搬送装置4は、回収したテープフィーダ91を、キッティング実行部31に搬送する。キッティング実行部31は、キッティング制御部72からの制御にしたがい、テープフィーダ91から空のリール92を取り外す。
【0068】
この後、テープフィーダ91は、別のリール92のキッティング作業が行われて使い廻され、あるいは、フィーダ搬送車51によってフィーダ保管倉庫53に保管される。また、空のリール92は、分別部36によってリール廃棄部35に送られ、廃棄される。
【0069】
以上の説明における搬送装置4の動作について要約する。搬送装置4は、キッティングステーション3によってリール92がセットされたテープフィーダ91を一旦第二予備収容部224に搬送し、生産計画に基づく所定のタイミングで、リール92がセットされたテープフィーダ91を第二予備収容部224から部品供給エリア221に搬送する。
【0070】
また、搬送装置4は、生産計画に基づき、生産に使用する予定が無いリール92がセットされたテープフィーダ91を第一予備収容部37に優先して搬送し収容させ、生産に使用する予定が有るリール92がセットされたテープフィーダ91を第二予備収容部224に優先して搬送し収容させる。さらに、搬送装置4は、生産計画に基づき、生産に使用する予定の順番が遅いリール92がセットされたテープフィーダ91を第一予備収容部37に優先して搬送し収容させ、生産に使用する予定の順番が早いリール92がセットされたテープフィーダ91を第二予備収容部224に優先して搬送し収容させる。
【0071】
実施形態の基板生産システム1において、キッティングステーション3は、基板生産ライン2に設けられている。このため、搬送装置4は、リール92(部品収容器)がセットされたテープフィーダ91(部品供給ユニット)をキッティングステーション3から部品装着機22に搬送するときに短距離の移動で済み、短時間での搬送が可能である。したがって、部品装着機22に係る部品補給作業や段取り替え作業を効率化することができ、結果として、高い生産効率を実現することができる。加えて、短時間での搬送によりテープフィーダ91の使い廻しが効率化されるので、テープフィーダ91の予備数の制約が緩和される。
【0072】
9.実施形態の応用および変形
なお、第一予備収容部37および第二予備収容部224の使用方法は、前述の説明や
図10に示された目安に限定されず、各予備収容部の収容能力やテープフィーダ91の予備数の余裕などに応じて適宜変更することができる。また、部品供給ユニットと部品収容器の組み合わせは、実施形態で説明したテープフィーダ91とリール92の組み合わせに限定されず、例えば、スティックフィーダと部品収容スティックの組み合わせであってもよい。さらに、基板生産ライン2の構成は、様々に変形可能である。その他にも、実施形態は、様々な応用や変形が可能である。
【符号の説明】
【0073】
1:基板生産システム 2:基板生産ライン 22:部品装着機 221:部品供給エリア 222:装着ヘッド 223:吸着ノズル 224:第二予備収容部 3:キッティングステーション 31:キッティング実行部 32:予備収容部着脱部 33:マガジン受入部 34:マガジン送出部 35:リール廃棄部 36:分別部 37:第一予備収容部 4:搬送装置 51:フィーダ搬送車 53:フィーダ保管倉庫 55:リール搬送車 57:リール保管倉庫 6:廃テープ回収装置 61:回収箱 62:廃テープコンベア 63:回収スロープ 7:段取り制御部 71:生産計画記憶部 72:キッティング制御部 73:分別制御部 78:ライン制御部 79:生産管理装置 91:テープフィーダ 92:リール 93:キャリアテープ 95:マガジン型予備収容部 96:リールマガジン K:基板