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特開2024-180470画像形成装置及び画像形成装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180470
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】画像形成装置及び画像形成装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241219BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20241219BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/42 F
B41J29/38 801
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024177126
(22)【出願日】2024-10-09
(62)【分割の表示】P 2020202604の分割
【原出願日】2020-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】野田 昌嗣
(57)【要約】
【課題】ジョブの設定履歴からジョブ処理に関する一括設定に登録する際に操作手順を分かりやすく効率的に行う画像形成装置等を提供する。
【解決手段】ジョブ処理を行うときの設定を記憶する画像形成装置は、表示部と、過去のジョブ処理の設定に関する設定履歴と、ジョブ処理に関する設定を一括して登録している一括設定とを記憶する記憶部を備える。さらに、前記設定履歴を含む設定履歴画面を前記表示部に表示し、前記設定履歴が選択されたことに応じて、選択された前記設定履歴に基づく設定内容を反映した設定画面を前記表示部に表示し、当該設定画面に前記一括設定への登録処理を行う登録ボタンを表示する設定制御部と、前記登録ボタンに対する操作に応じて前記一括設定への登録処理を行う登録制御部とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブの設定履歴を含む設定履歴画面を表示可能な表示部と、制御部とを有する画像形成装置であって、
前記設定履歴画面は、ホーム画面およびコピー設定画面から表示することが可能であり、
前記制御部は、
何れの画面から表示した場合も、同数のコピージョブの設定履歴を含む前記設定履歴画面を表示する
画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記コピー設定画面から前記設定履歴画面を表示した場合であっても、前記ジョブの設定履歴として、送信ジョブの設定履歴を含む設定履歴を表示する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、ユーザにより選択された少なくとも1つ以上のジョブの設定履歴をジョブプログラムとして登録することが可能である請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、少なくとも2つ以上のジョブの設定履歴が前記ユーザにより選択された場合、選択された少なくとも2つ以上のジョブの設定履歴を1つのジョブプログラムとして登録することが可能である請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、少なくとも2つ以上のジョブの設定履歴が前記ユーザにより選択された場合、選択された少なくとも2つ以上のジョブの設定履歴を個々のジョブプログラムとして登録することが可能である請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ジョブプログラムとして登録した設定履歴を削除する請求項3から5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ジョブプログラムとして登録することに応じて、前記ジョブプログラムとして登録した設定履歴を削除する請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記ジョブプログラムとして登録した設定履歴を削除するか否かを前記ユーザに問合せ、前記ユーザが削除することを選択した場合に、当該選択された設定履歴を削除する請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ジョブプログラムとして登録した設定履歴を残す請求項3から5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記ジョブプログラムとして登録した設定履歴を削除するか否かをユーザに問合せ、前記ユーザが削除しないことを選択した場合に、前記ジョブプログラムとして登録した設定履歴を残す請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
ジョブの設定履歴を含む設定履歴画面を表示可能な表示部と、制御部とを有する画像形成装置における制御方法であって、
前記設定履歴画面は、ホーム画面およびコピー設定画面から表示することが可能であり、
何れの画面から表示した場合も、同数のコピージョブの設定履歴を含む前記設定履歴画面を表示する画像形成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ジョブ処理を行うときの設定を記憶する画像形成装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機などの画像形成装置には、ジョブ設定を予め登録しておいて、その設定を呼び出してジョブを実行するものがある。
【0003】
特許文献1の技術では、「ジョブの設定履歴を選択して設定内容を登録し、カスタムボタンとして表示して簡単に読み出すことを可能とする」ものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-125686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、ジョブの設定履歴によって一時的に記憶した設定を、恒久的に参照するためにカスタムボタンとして再登録することを行っているが、設定履歴からの登録の場合と、そうでない場合とでは、登録が可能となるタイミングが異なる可能性が考えられる。また、設定履歴からの登録の場合と、そうでない場合とで、どちらの場合も同様の一定の操作手順が行われるとすれば、設定履歴を選択しての登録で冗長な操作が行われてしまうことになる。たとえば、登録名称を利用者自身が設定するとすれば、その操作自体が煩わしいとともに、利用者によって色々な名称が出来てしまい、設定履歴からの登録であることも不明になる可能性もある。さらに、せっかく設定履歴から登録処理を行っても、すでに登録されている設定の場合もあり、操作が無駄になってしまうこともある。
【0006】
本開示は、斯かる実情に鑑み、ジョブの設定履歴からジョブ処理に関する一括設定に登録する際に操作手順を分かりやすく効率的に行う画像形成装置等を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、ジョブ処理を行うときの設定を記憶する画像形成装置において、
表示部と、
過去のジョブ処理の設定に関する設定履歴と、ジョブ処理に関する設定を一括して登録している一括設定とを記憶する記憶部と、
前記設定履歴を含む設定履歴画面を前記表示部に表示し、前記設定履歴が選択されたことに応じて、選択された前記設定履歴に基づく設定内容を反映した設定画面を前記表示部に表示し、当該設定画面に前記一括設定への登録処理を行う登録ボタンを表示する設定制御部と、
前記登録ボタンに対する操作に応じて前記一括設定への登録処理を行う登録制御部と、
を備えることを特徴とするものである。
【0008】
また、本開示は、表示部と、過去のジョブ処理に関する設定を一括して登録している一括設定とを記憶する記憶部とを備えた画像形成装置の制御方法において、
前記設定履歴を含む設定履歴画面を前記表示部に表示し、前記設定履歴が選択されたことに応じて、選択された前記設定履歴に基づく設定内容を反映した設定画面を前記表示部に表示し、当該設定画面に前記一括設定への登録処理を行う登録ボタンを表示する設定制御ステップと、
前記登録ボタンに対する操作に応じて前記一括設定への登録処理を行う登録制御ステップと、
を備えることを特徴とするものである。
【0009】
また、本開示は、表示部と、過去のジョブ処理の設定に関する設定履歴とジョブ処理に関する設定を一括して登録している一括設定とを記憶する記憶部とを備えた画像形成装置の制御方法を実行させるためのプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記設定履歴を含む設定履歴画面を前記表示部に表示し、前記設定履歴が選択されたことに応じて、選択された前記設定履歴に基づく設定内容を反映した設定画面を前記表示部に表示し、当該設定画面に前記一括設定への登録処理を行う登録ボタンを表示する設定制御ステップと、
前記登録ボタンに対する操作に応じて前記一括設定への登録処理を行う登録制御ステップと、
を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、設定の登録/反映時の操作ステップ数を減少させる、または重要となる情報を容易に確認することが可能となるため、利用者に対して設定変更の煩わしさを防止する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
図2】第1実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係る画像形成装置のジョブプログラム登録処理を示すフローチャートである。
図4】第1実施形態に係る画像形成装置のジョブプログラムの登録名称入力処理を示すフローチャートである。
図5】第1実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示されたホーム画面を示す説明図である。
図6】第1実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示されたデフォルト設定画面を示す説明図である。
図7】第1実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示された設定画面の設定変更を示す説明図である。
図8】第1実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示された名称入力画面を示す説明図である。
図9】第1実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示された設定履歴画面を示す説明図である。
図10】第1実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示された設定履歴画面から遷移後の設定画面を示す説明図である。
図11】第2実施形態に係る画像形成装置のジョブプログラムの登録名称入力処理を示すフローチャートである。
図12】第2実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示された名称入力画面を示す説明図である。
図13】第3実施形態に係る画像形成装置の設定履歴にプログラム名を表示する処理を示すフローチャートである。
図14】第3実施形態に係る画像形成装置の表示部に表示された設定履歴画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲記載した発明の技術範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0013】
[1.第1実施形態]
第1実施形態に係る画像形成装置は、設定履歴をジョブプログラムに登録する場合、あるいは設定内容をデフォルトから変更したときに、ジョブプログラムに登録を可能とするプログラム登録ボタンを表示して、利用者にジョブ設定のプログラム登録が可能となったことを示すものである。
【0014】
なお、「ジョブプログラム」は、ジョブに関する設定を恒久的に手動で記憶させる技術であり、ジョブ処理に関する設定を一括して登録している一括設定を示すものである。ジョブプログラムにより、定形のジョブを繰り返し実行するユースケースにおいて、利用者がジョブプログラムを呼び出して実行することにより、一括で設定できるので同ジョブを実行する際の設定のステップ数が減少する効果がある。
【0015】
また、「設定履歴」は、ジョブに関する設定を自動で記憶させる技術である。画像形成装置は、ジョブ処理を行うと、ジョブ操作に関わる情報をジョブ操作履歴として記憶する。ジョブ操作に関わる情報には各設定情報が含まれているが、ジョブ操作履歴は設定情報を再利用することを想定していない。そこで、画像形成装置は、設定情報をジョブ操作履歴から抽出して、設定履歴として記憶する。
【0016】
[1.1 全体構成]
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
図1に示す画像形成装置10は、MFP(多機能複合機)であり、ジョブ処理に関する複数種類のモードを有している。
【0017】
ジョブ処理モードは、一般的なコピー機能、FAX機能、スキャン機能などを実現できるモードである。画像形成装置10がコピーモードの場合、コピージョブを実行することができ、FAXモードの場合、FAXジョブを実行することができ、スキャンモードの場合、スキャンジョブを実行することができる。
【0018】
コピージョブについて以下、簡単に説明する。
まず、原稿読取部130に原稿がセットされ、操作部160によりコピー操作が行われる。利用者は、設定されている原稿サイズ、用紙サイズ、コピー設定(例えば、片面印刷、両面印刷、集約印刷の設定等)を表示部150で確認することができる。
【0019】
利用者が、操作部160からスタートの操作を行うと、コピー処理が実行される。具体的には、原稿読取部130は、利用者によりセットされた原稿を読み取る。後述する制御部100は、原稿読取部130により読み取られた原稿から画像データを生成する。
【0020】
画像形成部140は、用紙トレイ1410から搬送された用紙に、画像データに基づく画像を生成し、排紙トレイ1420に出力する。本実施形態において、用紙とは、画像を形成する記録紙、記録用紙である。通常の普通紙だけでなく、厚紙、光沢紙等の種々の紙媒体に加え、画像が形成可能であればフィルム等も含む。
【0021】
次にFAXジョブについて以下、簡単に説明する。
FAXの送信を行う場合は、原稿読取部130に原稿がセットされ、操作部160によりFAX送信操作が行われる。利用者は、設定されている原稿サイズ、送信設定(送信先FAX番号等)を表示部150で確認することができる。
【0022】
利用者が、操作部160からFAXスタートの操作を行うと、FAX処理が実行される。後述する制御部100が、後述する通信部170にて、相手先との通信手続きを行う。そして、制御部100は、送信可能な状態が確保されたときに、相手先に送信する圧縮ファイルに対して圧縮形式の変更等の必要な処理を施してから、相手先に通信回線を介して順次送信する処理を行う。
【0023】
また、FAXの受信を行う場合は、後述する制御部100が、後述する通信部170にて通信手続きを行いながら、相手先から送信される圧縮ファイルを受信し、受信した圧縮ファイルに対し、不図示の圧縮/伸張処理部で伸張処理を施す。そして、画像データに各種画像処理を施し、画像形成部140へ出力する。画像形成部140は、出力された画像データに基づき、記録用紙上に出力画像を形成する。
【0024】
FAXモードの他に読み込んだ原稿画像データを送る機能として、後述する記憶部120に記憶されたアドレスに、原稿画像データをメールにて送信することも可能である。
【0025】
次にスキャンジョブについて以下、簡単に説明する。
まず、原稿読取部130に原稿がセットされ、操作部160によりスキャン操作が行われる。利用者は、設定されている原稿サイズ、出力画像設定(画像ファイル種類等)を表示部150で確認することができる。
【0026】
利用者が、操作部160からスキャンスタートの操作を行うと、スキャン処理が実行される。具体的には、原稿読取部130は、利用者によりセットされた原稿を読み取る。後述する制御部100は、原稿読取部130により読み取られた原稿から画像データを生成する。
【0027】
画像形成装置10は、これらの機能(コピー機能、FAX機能、スキャン機能)を組み合わせながら様々のジョブを実行していく。このとき各ジョブにおける複数の設定項目について、利用者が設定の操作入力を行う毎に、オートコンプリート機能により、自動的にジョブ操作履歴から先に操作設定された設定値を抽出して設定履歴として表示する。
【0028】
画像形成装置のジョブ処理モードについては、利用者が操作部160を操作してジョブ処理モードを起動させると、画像形成装置10の制御部100は、表示部150の画面に起動されたジョブ処理モードの初期画面を表示させる。このときは設定項目における初期設定値を表示させ、操作部160から設定項目を変更可能とする。
【0029】
[1.2 機能構成]
[1.2.1 画像形成装置]
画像形成装置10の機能構成について、図2を参照して説明する。図2は、第1実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【0030】
制御部100は、画像形成装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部120に記憶されている制御プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1つ又は複数の演算装置(例えば、CPU(Central Processing Unit))等により構成されている。以下、制御部100が実現する機能について説明する。
【0031】
制御部100は、設定処理を行う設定処理機能や、画像形成処理を行う画像形成処理機能などを有している。制御部100は、画像形成処理機能として、コピー機能、FAX機能、スキャン機能などを実行している。
【0032】
制御部100は、設定制御部101と登録制御部102を備える。
設定制御部101は、ジョブ設定に関する処理の制御を行う。
登録制御部102は、ジョブプログラムに登録する処理の制御を行う。
【0033】
記憶部120は、プログラムやデータが記憶されている機能部である。記憶部120は、例えば、SSD(Solid State Drive)等の半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。
【0034】
記憶部120は、設定履歴データ121、ジョブプログラムデータ122を記憶している。
【0035】
原稿読取部130は、原稿の画像を読み取るものであり、例えばCIS(Contact Image Sensor)やCCD(Charge Coupled Device)等の光学情報を電気信号に変換するデバイスを備えたスキャナ装置等により構成されている。
【0036】
例えば、原稿読取部130は、載置台に載置された原稿を、原稿サイズにより設定された範囲で読み取る。なお、原稿は、載置台にセットされてもよいし、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)にセットされてもよい。
【0037】
画像形成部140は、画像データを記録媒体(例えば記録紙)に形成するための機能部である。例えば、図1の用紙トレイ1410から記録紙を給紙し、画像形成部140において記録紙の表面に画像が形成された後に排紙トレイ1420から排紙される。画像形成部140は、例えば電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成されている。
また、用紙トレイ1410は、通常1~複数備えられて、用紙が収容されている。
【0038】
表示部150は、画像形成装置10の各種状態を表示したり、操作入力の状態を表示したりする。例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機ELパネル、電気泳動方式を利用した電子ペーパ等により構成されている。
【0039】
操作部160は、利用者からの操作入力を受け付けるボタン、スイッチ等である。操作部160は、スイッチ、キーボードといったハードウェアの入力装置で実現してもよいし、表示部150と一体形成されるタッチパネル等により実現してもよい。この場合において、タッチパネルの入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。
本実施形態の操作部160は、ハードウェアの入力装置と表示部150のタッチパネルを備えており、それぞれ操作可能となっている。
【0040】
通信部170は、他の装置と通信を行う機能部である。例えば、通信部170は、ネットワークに接続可能なインタフェースを有し、有線/無線LAN(Local Area Network)を介して他の装置と通信できればよい。なお、USB(Universal Serial Bus)インタフェース等により、他の装置(例えばUSBメモリ等)から画像データを送受信してもよい。また、公衆回線網、LAN(Local Area Network)又はインターネット等の通信ネットワークに接続可能であり、ファクシミリ又は電子メール等の通信方法により、通信ネットワークを介して外部へ圧縮ファイルを送信することもできる。
【0041】
画像形成装置10は、上述した構成以外にも必要な機能を更に備えていてもよい。例えば、課金管理部を有することで、利用者から料金が投入されたときのみ画像形成装置10が利用可能になるような管理部を設けてもよい。
【0042】
[1.3 処理の流れ]
図3に基づいて、画像形成装置の設定処理について説明する。図3は、第1実施形態に係る画像形成装置のジョブプログラム登録処理を示すフローチャートである。
以下の各実施形態では、コピーモードの時のジョブプログラムの登録に関する例を述べるが、これに限るものではなく、他のモードの場合にも適用できる。
【0043】
画像形成装置10は、表示部150にコピー設定画面を表示する(ステップS102)。画像形成装置10の制御部100における設定制御部101は、設定履歴を選択する事によって、コピー設定画面に遷移したかを確認する(ステップS104)。
【0044】
設定履歴を選択する事によってコピー設定画面に遷移したのではない場合(ステップS104:NO)、設定制御部101は、表示部150にプログラム呼出ボタンを表示する(ステップS106)。設定制御部101は,利用者がコピー設定画面の設定項目に変更を行ったかを確認する(ステップS108)。設定変更があれば、設定制御部101はプログラム登録ボタンを表示する(ステップS110)。
【0045】
設定履歴を選択する事によってコピー設定画面に遷移した場合(ステップS104:YES)、設定制御部101は、プログラム登録ボタンを表示する(ステップS110)。
【0046】
画像形成装置10の制御部100における登録制御部102は、利用者がプログラム登録ボタンを押下したかを確認する(ステップS112)。利用者がプログラム登録ボタンを押下した場合、登録制御部102は、プログラムの登録名称入力処理を行う(ステップS114)。つまりジョブプログラムのファイル名を入力する処理を行う。そして、登録制御部102はジョブプログラムの登録処理を行う(ステップS116)。
【0047】
次に、ステップS114のジョブプログラムの登録名称入力処理について説明する。図4は、第1実施形態に係る画像形成装置のジョブプログラムの登録名称入力処理を示すフローチャートである。
【0048】
画像形成装置10の制御部100における登録制御部102は、ジョブプログラム登録の名称入力画面を表示する(ステップS122)。デフォルトで名称の入力項目にはブランクが表示される(ステップS124)。利用者は登録名称(ファイル名)を入力し、登録制御部102がそれを確認すると(ステップS126)、ステップS128に進む。利用者は、名称決定ボタンを押下し、登録制御部102がそれを確認すると(ステップS128)、処理を終了する。
【0049】
[1.4 動作例]
図5図10の操作画面に基づいて、第1実施形態の設定処理の具体例について説明する。
【0050】
図5に示すように、表示部150に表示されたホーム画面200にはモードアイコン201が複数表示され、画面右側には操作アイコン202が表示されている。利用者がコピーモードアイコン201aを押下すると、図6に示すコピー設定画面220に遷移する。
【0051】
コピー設定画面220には、各種設定項目221(カラーモード221a、画質221b、用紙選択221c、両面コピー221d、倍率221e、コピー濃度221f、ソート/グループ221g)、部数入力表示230、画像形成装置の用紙配置図240、プレビューボタン231、リセットボタン232、白黒スタートボタン233、カラースタートボタン234が表示される。
【0052】
各種設定項目221にはデフォルトの設定内容が表示されることになる。また、部数入力表示230の部数には「1」が表示される。
【0053】
画面右上には、「プログラム呼出」ボタン250が表示されて、このボタン250を押下することによって、ジョブプログラムが呼び出せるようになっている。
【0054】
図7に示すように、各種設定項目221及び部数入力表示230に対する入力を行うことにより設定をデフォルトから変更すると、「プログラム呼出」ボタン250が「プログラム登録」ボタン255に変わる。これによって、変更した設定をプログラム登録することができることを利用者に報知する。
【0055】
「プログラム登録」ボタン255を押下すると、図8に示すファイル名入力画面260に遷移する。ファイル名入力画面260は、「キャンセル」ボタン262、「OK」ボタン263、ファイル名の入力表示欄264、ソフトウェアキーボード265を備える。
【0056】
利用者は、表示されているキーボード265における所望のキーを押下することでプログラム登録する際のファイル名を入力することができる。入力が完了して「OK」ボタンを押下すれば、ジョブプログラムのファイル名称が決定され、ブログラム登録が実行される。
【0057】
以上が、コピー設定画面220で設定をデフォルトから変更してファイル名入力画面260に遷移することによりジョブプログラムの登録を行うときの登録処理についての説明だが、これとは異なるジョブプログラムの登録の方法がある。
利用者が、図5のホーム画面200の設定履歴アイコン202aを押下することで、図9に示す設定履歴画面270に遷移する場合である。
【0058】
設定履歴画面270は、「戻す」ボタン272、設定履歴274a~274d、設定履歴の上下スクロールボタン275a,275bを備える。設定履歴274にはそれを選択したことを示すピン留めアイコン276a~276dが表示されている。ピン留めアイコン276が白であれば選択されておらず、黒であれば選択されたことを示す。ピン留めアイコン276a,276c,276dは白でピン留めされておらず、ピン留めアイコン276bが黒でピン留めされている。
【0059】
設定履歴は、一定の数を越えると消去されてしまうが、ピン留めすることにより残しておくことができる。こうすることにより、ピン留めされた設定された設定履歴は残り続け利用可能となる。しかし、ピン留めされた設定履歴は、頻繁に利用するのであれば、ジョブプログラムとして登録した方が良い場合がある。
【0060】
そこで、ピン留めを示すアイコン276bを表示した設定履歴274bをダブルタップや長押しなどの操作により選択する。この操作は任意に設定すればよい。すると、図10に示すような設定履歴274bの設定内容が反映されたコピー設定画面220が表示される。この場合は、「プログラム登録」ボタン255が表示されており、利用者にジョブプログラムへの登録が可能となったことを報知する。「プログラム登録」ボタン255については、色を付けたり、点滅させたりなどして、利用者に対して目立つように表示してもよい。「プログラム登録」ボタン255を押すと図8のファイル名入力画面260が表示されて、利用者がファイル名を入力する。
【0061】
ジョブプログラムに登録された設定履歴274bのピン留めは解除され、ピン留めアイコン276bは白となる。
【0062】
ジョブプログラムの登録を行う設定履歴の選択は、ピン留めされたものに限らず、ピン留めされていない設定履歴のものを選択できるようにしてもよい。また、ピン留め機能のない設定履歴を選択してジョブプログラムに登録できるようにしてもよい。
【0063】
登録された設定履歴は次のように処理してもよい。
そのまま設定履歴として残してもよいし、表示の優先順位を下げた状態で残してもよい。また、登録した設定履歴は削除してもよい。このように設定履歴として残すか、削除するかをユーザに選択させてもよい。
【0064】
また、とりあえず設定履歴にそのまま残しておきユーザの動向(設定履歴/ジョブプログラムのいずれの使用頻度が高いか等)に応じて制御してもよい。例えば、設定履歴/ジョブプログラムのいずれの使用頻度が高いかを一定期間で判定し、設定履歴の使用頻度が低ければ削除し、設定履歴が一定の使用頻度が高ければそのまま残す。
【0065】
また、例えば「ジョブプログラム登録済み」という名称のフォルダ/タブが設定履歴画面に自動生成され、そこにジョブプログラムに登録された設定履歴がまとめて表示されるようにしてもよい。
【0066】
[1.5 効果]
こうして、設定履歴画面から設定画面に遷移したときは、設定履歴の設定内容が反映された設定画面に「プログラム登録」ボタンが表示されるので、プログラム登録が可能となることが利用者に報知されるとともに、直ちに登録処理に移行することができる。一方、設定履歴画面以外の画面から設定画面に遷移した場合は、設定をデフォルトから変更するまで「プログラム登録」ボタンが表示されないので、「プログラム登録」ボタンが表示されるまでプログラム登録が可能であることが利用者に報知されず、登録処理に移行することができない。
【0067】
[2.第2実施形態]
第2実施形態に係る画像形成装置は、設定履歴の設定内容をジョブプログラムとして登録するときに、設定履歴から登録したものであることを示す登録名称とするものである。
画像形成装置の構成は第1実施形態と同じなので、説明は省略する。
【0068】
[2.1 処理の流れ]
第2実施形態のジョブプログラム登録処理は、図3の第1実施形態の処理と同じなので説明を省略する。
図11は、第2実施形態に係る画像形成装置のジョブプログラムの登録名称入力処理を示すフローチャートである。
【0069】
画像形成装置10の制御部100における登録制御部102は、ジョブプログラム登録のための名称入力画面を表示する(ステップS222)。登録制御部102は、設定履歴を選択して設定画面に遷移し、且つ設定変更していないことを確認する(ステップS224)。この条件を満たさない場合(ステップS224:NO)は、デフォルト名称としてブランクを表示する(ステップS226)。この条件を満たす場合(ステップS224:YES)は、デフォルト名称として。設定履歴の設定内容であることを示す名称を表示する(ステップS228)。例えば「履歴_(設定履歴の設定時間)」を名称とする。
【0070】
登録制御部102は、名称決定ボタンが押下されたかを確認し(ステップS230)、押下された場合は、処理を終了する。
【0071】
[2.2 動作例]
図12の名称入力画面に基づいて、第2実施形態の名称入力処理の具体例について説明する。
【0072】
画像形成装置10は、表示部150において、第1実施形態と同様に、図9に示す設定履歴画面270に表示された設定履歴274bを選択して、図10のコピー設定画面220に遷移したものとする。図10の「プログラム登録」ボタン255を押下すると、登録制御部102は、表示部150の画面を、図12に示す登録名称入力画面に遷移させる。このとき入力表示欄264には「履歴_2019/6/27-14:00:20」と表示される。
【0073】
登録制御部102は、設定履歴を選択してコピー設定画面220に遷移した場合、設定内容がどの設定履歴であるかを特定できる名称を入力表示欄264に表示する。ここでは、設定履歴を示す「履歴」という文字と、設定履歴を特定するために「履歴のジョブの実行時間」をデフォルト名称とする。利用者は、ソフトウェアキーボード265を利用してデフォルト名称を修正することができる。
【0074】
[2.3 効果]
こうして、設定履歴画面で設定履歴を選択して設定画面に遷移した場合、ジョブプログラムへの登録名称として設置履歴が特定可能な名称をプリセットすることができるので、利用者がいちいち入力する必要がなく、操作ステップ数を減少させることができる。また、一定の基準に基づく名称となるので引用した設定履歴を特定しやすくなる。
【0075】
[3.第3実施形態]
第3実施形態に係る画像形成装置は、設定履歴画面に表示される設定履歴がジョブプログラムに登録しているものである場合、設定履歴とジョブプログラムとの紐づけを示す目的で、ジョブプログラムに登録されている設定履歴にジョブプログラムのファイル名を表示するものである。
画像形成装置の構成は第1実施形態と同じなので、説明は省略する。
【0076】
[3.1 処理の流れ]
図13に基づいて、設定履歴におけるジョブプログラムの登録名称の表示について説明する。図13は、第3実施形態に係る画像形成装置の設定履歴にジョブプログラムのファイル名を表示する処理を示すフローチャートである。
【0077】
画像形成装置10の制御部100における設定制御部101は、図5に示すホーム画面200の設定履歴アイコン202aが押下されたかを確認する(ステップS302)。押下されていれば、ステップS304に進んで、記憶部120に記憶されている設定履歴とジョブプログラムの設定内容を比較する(ステップS304)。そして、設定履歴の設定内容に一致しているジョブプログラムがあるかを確認する(ステップS306)。設定履歴の設定内容に一致しているジョブプログラムがあれば、設定履歴画面の設定履歴の表示部分にジョブプログラムの登録名称(ジョブプログラムのファイル名)を表示する(ステップS310)。こうすることで、同じ内容のジョブプログラムが存在することを利用者に報知する。
【0078】
設定履歴の設定内容に一致しているジョブプログラムがなければ、設定履歴の内容をそのまま表示する(ステップS308)。
【0079】
[3.2 動作例]
図14の設定履歴画面に基づいて、第3実施形態の設定履歴にジョブプログラムの登録名称を表示する処理の具体例について説明する。
【0080】
画像形成装置10は、表示部150において、図5に示すホーム画面200の設定履歴アイコン202aを押下し、図14の設定履歴画面270に遷移したものとする。第1実施形態であれば、図9の設定履歴画面に遷移するのであるが、図14の第3実施形態が図9と異なる点は、設定履歴274bの表示内容である。図14の設定履歴274bには、「ジョブプログラム「決裁書コピー用」」というジョブプログラム登録名称(ジョブプログラムのファイル名)が表示されて、設定履歴の内容は表示されない。
【0081】
画像形成装置10は、記憶部120に記憶されている設定履歴データの設定履歴274bの設定内容と、ジョブプログラムデータの各設定内容を比較すると、「決裁書コピー用」という名称のジョブプログラムと一致した。そこで、設定履歴274bの設定内容の表示に代えて、一致するジョブプログラムの登録名称を表示したのである。
【0082】
[3.3 効果]
こうして、設定履歴の設定内容の表示に代えて、設定内容が一致するジョブプログラムの登録名称を表示することにより、利用者に設定内容が一致するジョブプログラムが存在することを報知し、同じ設定内容でジョブプログラムの登録操作をさせることを防ぐことができる。
【0083】
[4.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0084】
複数の設定履歴を選んでジョブプログラムとして登録することも可能である。この場合、選ばれた設定履歴を1つのジョブプログラムとして登録することも可能であり、選ばれた設定履歴を個々のジョブプログラムとして登録することも可能である。
【0085】
また、選ばれた設定履歴の中に排他の関係にある設定(例.カラーとモノクロ)が含まれている場合、基本的には、選ばれた設定履歴を個々のジョブプログラムとして登録するが、ユーザが選ばれた設定履歴を1つのジョブプログラムとして登録することを望む場合は、どの設定を残すか選択できるようにすることも可能である。
【0086】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0087】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、MD(Mini Disk)、CD(Compact Dick)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の非一時的な記録媒体であれば何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0088】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【0089】
また、上述した実施形態における各装置の一部または全部を曲型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0090】
10 :画像形成装置
100 :制御部
101 :設定制御部
102 :登録制御部
120 :記憶部
121 :設定履歴データ
122 :ジョブプログラムデータ
130 :原稿読取部
140 :画像形成部
150 :表示部
160 :操作部
170 :通信部
200 :ホーム画面
201 :モードアイコン
201a :コピーモードアイコン
202 :操作アイコン
202a :設定履歴アイコン
220 :コピー設定画面
221 :設定項目
230 :部数入力表示
250 :プログラム呼出ボタン
255 :プログラム登録ボタン
260 :ファイル名入力画面
264 :入力表示欄
265 :ソフトウェアキーボード
270 :設定履歴画面
274 :設定履歴
276 :ピン留めアイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14