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特開2024-18055情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018055
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/04 20060101AFI20240201BHJP
   G01C 21/20 20060101ALI20240201BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240201BHJP
【FI】
G08G5/04 A
G01C21/20
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121112
(22)【出願日】2022-07-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】591115475
【氏名又は名称】株式会社三菱総合研究所
(71)【出願人】
【識別番号】597151563
【氏名又は名称】株式会社ゼンリン
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(72)【発明者】
【氏名】桑島 功
(72)【発明者】
【氏名】サーヴェドラ ネアントロ
(72)【発明者】
【氏名】深田 雅之
(72)【発明者】
【氏名】横須賀 玲央
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA11
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD02
2F129DD53
2F129DD70
2F129EE52
2F129EE95
2F129FF02
2F129FF20
5H181AA26
5H181BB04
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】飛行体を飛ばすときに発生する空中でのリスクや地上へのリスクといったリスクを適切に把握できる情報処理装置等を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部10と、出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部40と、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクに関する情報を算出する算出部30と、算出部30によって算出されたリスクに関する情報を出力する出力部90と、を有する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部と、
出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクに関する情報を算出する算出部と、
算出部によって算出されたリスクに関する情報を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部と、
出発地から目的地まで飛行経路を自動で導出するルート導出部と、
ルート導出部によって導出された出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクに関する情報を算出する算出部と、
前記リスクに関する情報を用いて推奨ルートを出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項3】
算出部はリスクを算出する際に機体情報も用いる、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
取得部は、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の少なくとも一部を、記憶部で記憶されている地図情報から取得し、
端末で飛行経路を直線又は曲線を用いて入力することで、取得部は、当該飛行経路に沿った地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の少なくとも一部を取得する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
取得部が、飛行経路における車両、歩行者及び船舶のいずれか1つ以上に関する情報を地上リスク原因情報として取得する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
取得部が、飛行経路における空域密度に関する情報を空中リスク原因情報として取得する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
算出部は、運航予定日時又は運航回数を用いてリスクを算出する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
算出部は、地上リスクモデルを用いて地上リスク原因情報に基づいて地上リスクを算出し、空中リスクモデルを用いて空中リスク原因情報に基づいて空中リスクを算出し、地上リスク及び空中リスクを統合して統合リスクを算出する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
受付部で、出発地及び目的地の入力を受け付ける工程と、
取得部で、出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する工程と、
算出部で、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する工程と、
出力部で、算出部によって算出されたリスクを出力する工程と、
を備える情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置にインストールするためのプログラムであって、
プログラムをインストールされた情報処理装置は、
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付機能と、
出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得機能と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する算出機能と、
算出部によって算出されたリスクを出力する出力機能と、
を実行する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛行体を飛ばす際のリスクを提供する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドローン等の飛行体への注目が高まっており、ドローン等の飛行体を自動で制御することも試みられている。特許文献1では、ドローンと接続されたスマートデバイス上で起動するドローン自動飛行制御アプリケーションが提供されている。この特許文献1では、スマートデバイスのカメラを起動させるカメラ起動手段と、カメラで撮像された撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、取得した撮像画像を画像解析する画像解析手段と、画像解析の結果に基づいて、ドローンの飛行を制御するドローン飛行制御手段と、を備えたドローン自動飛行制御アプリケーションが提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2017/208353
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドローン等の飛行体を飛ばす場合、空中でのリスクと地上へのリスクが発生するが、そのリスクを適切に把握することは困難である。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、飛行体を飛ばすときに発生する空中でのリスクや地上へのリスクといったリスクを適切に把握できる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[概念1]
本発明による情報処理装置は、
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部と、
出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクに関する情報を算出する算出部と、
算出部によって算出されたリスクに関する情報を出力する出力部と、
を備えてもよい。
【0007】
[概念2]
本発明による情報処理装置は、
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部と、
出発地から目的地までの飛行経路を自動で導出するルート導出部と、
ルート導出部によって導出された出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクに関する情報を算出する算出部と、
前記リスクに関する情報を用いて推奨ルートを出力する出力部と、
を備えてもよい。
【0008】
[概念3]
概念1又は2による情報処理装置において、
算出部はリスクを算出する際に機体情報も用いてもよい。
【0009】
[概念4]
概念1乃至3のいずれか1つによる情報処理装置において、
取得部は、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の少なくとも一部を、記憶部で記憶されている地図情報から取得し、
端末で飛行経路を直線又は曲線を用いて入力することで、取得部は、当該飛行経路に沿った地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の少なくとも一部を取得してもよい。
【0010】
[概念5]
概念1乃至4のいずれか1つによる情報処理装置において、
取得部が、飛行経路における車両、歩行者及び船舶のいずれか1つ以上に関する情報を地上リスク原因情報として取得してもよい。
【0011】
[概念6]
概念1乃至5のいずれか1つによる情報処理装置において、
取得部が、飛行経路における空域密度に関する情報を空中リスク原因情報として取得してもよい。
【0012】
[概念7]
概念1乃至6のいずれか1つによる情報処理装置において、
算出部は、運航予定日時又は運航回数を用いてリスクを算出してもよい。
【0013】
[概念8]
概念1乃至7のいずれか1つによる情報処理装置において、
算出部は、地上リスクモデルを用いて地上リスク原因情報に基づいて地上リスクを算出し、空中リスクモデルを用いて空中リスク原因情報に基づいて空中リスクを算出し、地上リスク及び空中リスクを統合して統合リスクを算出してもよい。
【0014】
[概念9]
本発明による情報処理方法は、
受付部で、出発地及び目的地の入力を受け付ける工程と、
取得部で、出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する工程と、
算出部で、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する工程と、
出力部で、算出部によって算出されたリスクを出力する工程と、
を備えてもよい。
【0015】
[概念10]
本発明によるプログラムは、
情報処理装置にインストールするためのプログラムであって、
プログラムをインストールされた情報処理装置は、
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付機能と、
出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得機能と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する算出機能と、
算出部によって算出されたリスクを出力する出力機能と、
を実行してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、飛行体を飛ばすときに発生する空中でのリスクや地上へのリスクといったリスクを適切に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態による情報処理装置の構成を示した概略図。
図2】本発明の実施の形態の一例であって、端末の表示部において飛行経路を入力した際のリスク評価の結果が示される態様を示した図。
図3】本発明の実施の形態の一例であって、端末の表示部において推奨の飛行経路がリスク評価とともに示される態様を示した図。
図4】本発明の実施の形態において、対策後の地上リスクと対策後の空中リスクを考慮した総合評価を示したテーブル。
図5】地上リスク及び空中リスクを考慮した総合的なリスクの計算式の一例を説明するための図。
図6】本発明の実施の形態における、地上リスクと当該地上リスクを低減させるための対策とを示した図。
図7】本発明の実施の形態における、空中リスクと当該空中リスクを低減させるための対策とを示した図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
実施の形態
以下、本発明に係る情報処理装置及び情報処理方法の実施の形態について説明する。本実施の形態では、パソコン等のコンピュータにインストールされることで、当該コンピュータによって本実施の形態の情報処理方法を実行できるようにするプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体も提供される。
【0019】
本実施の形態の情報処理装置はいずれの場所に設置されてもよく、サーバであってもよく、クラウド環境で利用されてもよい。本実施の形態の情報処理装置は、一つの装置から構成されてもよいし複数の装置から構成されてもよい。また、複数の装置から情報処理装置が構成される場合には、各装置が同じ部屋等の同じ空間に設けられる必要はなく、異なる部屋、異なる建物、異なる地域等に設けられてもよい。また、複数の装置から情報処理装置が構成される場合には、その一部を一機関が所有及び/又は管理し、残りを別機関が所有及び/又は管理してもよい。
【0020】
本実施の形態の情報処理装置は、例えばプログラムをインストールすることで生成される。このプログラムは電子メールで配信されてもよいし、所定のURLにアクセスした上でログインすることで入手できてもよいし、記録媒体に記録されてもよい。本実施の形態によるプログラムは以下に示す情報処理装置を生成するために利用され、本実施の形態による記録媒体は当該プログラムを記録するために利用される。また、本実施の形態の情報処理方法は上記プログラムがインストールされた情報処理装置によって実施される。情報処理装置は、情報処理装置にインストールされたアプリケーションを実行することによって、本実施の形態の情報処理方法を実行してもよい。
【0021】
図1に示すように、本実施の形態の情報処理装置は、出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部10と、出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部40と、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する算出部30と、算出部30によって算出されたリスクに関する情報を出力する出力部90と、を有してもよい。出発地及び目的地の入力はパソコン、スマートフォン、タブレット等の端末200の入力部220から行われ、出力部90から出力されるリスクに関する情報は端末200の表示部210で表示されることになる(図2参照)。端末200は、ユーザが利用するユーザ端末と、管理者が利用する管理端末とを含んだ概念である。端末200は、表示部210及び入力部220を有している。タブレットやスマートフォンではタッチパネルとなっていることから、画面が表示部210及び入力部220の両方の機能を兼ねることになる。
【0022】
地上リスク原因情報としては、走行又は駐車している車の数、歩行者の数、船舶の数、住宅地の存在、商業施設の存在、人口密集度等を挙げることができる(図5参照)。空中リスク原因情報としては、空域密度、空港やヘリポートの存在等を挙げることができる。図5では、地上リスク原因情報が「地上落下リスク」として示され、空中リスク原因情報が「空中衝突リスク」として示されている。
【0023】
出発地から目的地までの飛行経路に基づいて地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得し、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する態様を採用することで、出発地から目的地までにドローン等の飛行体を飛ばした際に、どの程度のリスクが存在するかを適切にかつ客観的に把握することができる。この際の飛行体の運航は自動制御で行われることが典型的な態様である。
【0024】
算出部30はリスクを算出する際に機体情報を含む運航情報を用いてもよい(図5参照)。運航情報としては、機体の全長、質量、機体障害発生率等の機体情報、目視内飛行であるか否か、立入管理の実施の有無、飛行回数といった飛行方法、飛行時間帯の平均風速といった飛行環境、飛行体が飛行する対地高度等を挙げることができる。運航情報としては、事前に施された地上リスクの低減措置、仮に事故が発生したとして、その際の地上リスクの低減措置(衝撃緩和措置が取られているか等)、仮に事故が発生したとして、その後での地上リスクの低減措置(落下防止措置が取られているか等)、空中リスクの低減措置等についての情報が含まれることになる。取られた対応策によって、どの程度のリスクの低減になるかについてもリスクモデルが適用され、取った対策を入力することで運航情報に関するリスクが算出されるようにしてもよい。なお図5では運航情報が「運航内容」として示されている。
【0025】
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報だけではなく機体情報を含む運航情報を用いてリスクを算出する場合には、機体に関する情報、飛行の仕方、飛行の条件等も考慮した上でリスクを算出することができる。このため、より適切に、リスクの大きさを把握することができる。
【0026】
リスクモデルは、地上リスク原因情報に基づいて地上リスクを算出する地上リスクモデルと、空中リスク原因情報に基づいて空中リスクを算出する空中リスクモデルと、運航情報に基づいて運航リスクを算出する運航リスクモデルの3つのリスクモデルを有してもよい。この場合には、地上リスクモデルで算出された地上リスク、空中リスクモデルで算出された空中リスク及び運航リスクモデルで算出された運航リスクを統合リスクモデルに適用することで、統合リスクを算出するようにしてもよい。但し、このような態様に限ることは無く、一つのリスクモデルに、地上リスク原因情報、空中リスク原因情報及び運航情報が入力されて、統合モデルが出力されるようにしてもよい。また、運航情報はその内容から地上リスク及び空中リスクのいずれかで用いられる情報として割り振られてもよい。この際、運行情報を構成する情報の一部又は全部が地上リスク及び空中リスクを算出する際の両方で用いられる共有情報として用いられてもよい。この場合には、地上リスクモデル及び空中リスクモデルの2つのモデルが利用され、地上リスクモデルで算出された地上リスク及び空中リスクモデルで算出された空中リスクを統合リスクモデルに適用することで、統合リスクを算出するようにしてもよい。統合リスクモデルでは、算出された地上リスク及び空中リスクの各々に重みづけを行って合算することで統合リスクを算出してもよいし、図4で示すようなマトリックス形式となり、算出された地上リスク及び空中リスクを表に当てはめることで、統合リスクを算出するようにしてもよい。
【0027】
図4に示す態様では、対策後の空中リスクの評価「a」~「d」と、対策後の地上リスクの評価「≦2」~「>7」とが示されており、これらの総合評価として「I」~「VI」及び「対象外」が示されている。一例として、このようなテーブルに基づいて地上リスク及び空中リスクを用いた総合リスクの算出が算出部30で行われることになる。出力部90は総合評価の結果として「I」~「VI」及び「対象外」のいずれかを出力してもよいし、「I」~「VI」及び「対象外」という総合評価の結果に基づいて、例えば機体について第三者の認証を得る必要があるといった情報等の更なる対応策(安全目標)を記憶部80から読み出した上で、当該更なる対応策を出力するようにしてもよい。
【0028】
ユーザは出力部90で出力された総合評価結果を所定の機関(例えば政府の官庁)に事前に通知して、ドローン等の飛行体を飛ばす許可を得るようにしてもよい。このような通知は、出力部90から自動で行われてもよい。一例として、最終的な飛行経路の「決定」を選択することで、予め登録されているシステムに決定された最終的な飛行経路が登録されるようにしてもよい。このような態様を採用することで、所定の機関からの許可の申請を簡易に行うことができる。
【0029】
図6に示す態様では、機体のサイズ、想定される運動エネルギー、管理地域での飛行であるかどうか、低人口密度環境での目視内飛行であるか目視外飛行であるか、人口密度環境での目視内飛行であるか目視外飛行であるか、集団上空での目視内飛行であるか目視外飛行であるかを入力することで固有地上リスクを算出部30が算出する態様になっている。そして、このような固有地上リスクに加えて、地上緩和リスク(地上リスクの戦略的緩和、地上衝突の効果の低減、緊急時対応計画が用意されており、効果的で、オペレータにより実証されていること等)に対する高・中・低(無し)の評価を入力することで、算出部30でのリスク評価が「1点減点」「2点減点」「4点減点」されるようになっている。図7に示す態様では、空港・ヘリポート付近での運航、対地高度の値等を入力することで有人航空機との空中遭遇率を算出部30が算出する態様になっている。そして、このような空中リスクに加えて、空中リスクを低減するための措置(閑散地の飛行、運航制限、運航エリアの制限、運航時間帯の制限、飛行時間の制限、空域における共通ルールの遵守等)を入力することで、算出部30でリスクの再評価(例えば「d」から「c」への変更等)が行われるようになっている。
【0030】
取得部40は、出発地及び目的地の情報から、出発地及び目的地を含む想定される予測飛行経路にある施設情報や車両の数や人の数等を算出して、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得してもよいが、精度を高める観点からは、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の一部又は全部を地図情報から取得するようにすることが好ましい。このように地図情報から地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の一部又は全部を取得する態様を採用することで、正確な飛行経路に沿った地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得することができる点で非常に有益である。地図情報を用いる場合には、例えば飛行経路等の運航経路を端末200の表示部210で表示される地図上で直線又は曲線で入力することで(図2参照)、住宅地の存在、商業施設の存在、人口密集度等の地上リスク原因情報や、空港やヘリポートの存在等の空中リスク原因情報が取得部40で取得されるようにしてもよい。このような地上リスク原因情報や空中リスク原因情報は記憶部80で記憶されている。空中リスク原因情報は空港又はヘリポートの位置情報を含んでもよい。この場合には、地図上で飛行経路を入力することで、飛行経路近辺にある空港又はヘリポートの情報を空中リスク原因情報として取得するようにしてもよい。また、離着率の使用回数等の空域密度に関する情報は、このような空港又はヘリポートから提供される情報に基づいて取得されてもよい。この場合、空港又はヘリポートからの距離を考慮してリスクの評価が行われるようにしてもよい。一例としてはヘリポートの利用回数を情報として取得して記憶部80で記憶しておき、当該ヘリポートの利用回数と入力された飛行経路との距離とから算出部30がリスクの評価を行うようにしてもよい。
【0031】
このように地図情報から地上リスク原因情報や空中リスク原因情報を取得する態様を採用することで、より正確な情報に基づいてリスクの大きさを把握することができる。本件の出願人のうちの1社は膨大な地図情報を保有しているが、この膨大な地図情報に基づいて、地上リスク原因情報や空中リスク原因情報をより適切に取得することができる。
【0032】
前述したように、例えば地図上で飛行経路を直線又は曲線で引くことで、当該飛行経路に沿った地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報が記憶部80から取得部40によって読み出されて、取得されることになる。この際には、飛行経路に対する所定の幅に入る領域(以下「飛行経路領域」という。)にある地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報が取得されるようにしてもよい。この所定の幅は、端末200から入力されるようにしてもよいし、事前に所定の値が定まっており、当該値が記憶部80で記憶されていてもよい。所定の幅が広くなればなるほど、取得される地上リスク原因及び空中リスク原因が多くなり、所定の幅が狭くなればなるほど、取得される地上リスク原因及び空中リスク原因が少なくなる。取得部40は、地図上の飛行経路領域と重複する地図上の国道、高速道路等の道路情報(車線数、幅員等を含む。)、住宅の存在、船舶の航路、ヘリポートや空港の存在に基づく空域密度等の例えば図5の「計算項目」の「地上落下リスク」及び「空中衝突リスク」で挙げられている内容を記憶部80から取得してもよい。算出部30での計算は、例えば項目毎に例えば図5の「値の形式」で示されているような重みをつけて加算していくことで、入力部220から入力された飛行経路におけるリスクを算出するようにしてもよい。この場合には、「計算項目」に重みをつけて加算していく計算式がリスクモデルとなり、値が高いほど、リスクが高いものとなる。運行情報である運航内容についても同様に重みをつけて加算されるようにしてもよい。但し、運航内容の一部又は全部はユーザが入力する機体情報、飛行方法、飛行環境等に基づき、地図情報は利用されなくてもよい。なお、図5で示されている「事故発生前の地上リスクの低減措置」、「事故時の地上リスクの低減措置」、「事故発生後の地上リスクの低減措置」及び「空中リスクの低減」は対応策を示しており、これらの対応策を取ることで、例えばリスクの値が減算され、出力されるリスクの合算値が低いものとなる。また図5の「値の形式」において「各単位による」とされている箇所については、適宜の「値の形式」が管理端末等の端末200から入力されるようにしてもよい。
【0033】
入力部220から運航予定日時を入力することで、当該運航予定日時における予想としての飛行経路領域における車両、歩行者及び船舶のいずれか1つ以上に関する情報を地上リスク原因情報として取得し、飛行経路領域における航空機、ヘリコプター、その他のドローンに関する情報を空中リスク原因情報として取得するようにしてもよい。このように運航予定日時も考慮する態様を採用する場合には、実際の飛行におけるリスクをより適切に把握することができる。
【0034】
車両、歩行者及び船舶に関する情報や、航空機、ヘリコプター及びその他のドローンに関する情報は、過去に調査した、対象となる運航予定日時における時間又は当該時間に近接した時間における車両の数、歩行者の数、船舶の数や、航空機の数、ヘリコプターの数及びその他のドローンの数等であってもよい。なお、車両の数、歩行者の数等は交通調査の結果(全国道路・街路交通情勢調査の結果)等を用いてもよい。また、カーナビゲーションシステムから取得されるビックデータから得られる車両の数を用いるようにしてもよいし、携帯のGPS情報から取得される歩行者の数を用いるようにしてもよい。入力した運航予定日時における時間に対して近接した時間(例えば入力した時間の前後2時間)の情報が複数存在する場合には、最も近接した時間のデータを用いてもよいし、近接した時間におけるデータの平均値を用いるようにしてもよい。また時間だけではなく、平日と土日祝日との区別を行って取得部40が情報を取得するようにしてもよい。平日の飛行を予定している場合には、入力した時間に対して平日の近接した時間での情報を取得部40が取得し、算出部30が対象となっている飛行経路におけるリスクを算出するようにしてもよい。同様に、土日祝日の飛行を予定している場合には、入力した時間に対して過去の土日祝日の近接した時間での情報を取得部40が取得し、算出部30が対象となっている飛行経路におけるリスクを算出するようにしてもよい。車両の数や人の数等が平日と土日祝日とで異なることが想定されるが、このような態様を採用することで、そのような点も加味した上で、リスク評価を行うことができる。なお「近接した時間」に関しては、管理端末で入力された予めの値が用いられてもよいし、ユーザが選択した値が用いられてもよい。このような入力済みの値は記憶部80で記憶されており、記憶部80から適宜のタイミングで読み出されるようにしてもよい。
【0035】
算出部30は、端末200の入力部220から入力される運航回数を用いて地上リスク及び空中リスクを算出するようにしてもよい。入力された運航回数をリスクモデルに入力することで、どの程度リスクが上がっていくかを確認することができる(一例としては、2回運航するのであれば、各回のリスクを加算した値が運航リスクとなる。)。運航回数が増えれば増えるほどリスクは上がっていくことから、どの程度の運航回数であれば許容範囲のリスクとして、運航が可能かをユーザは確認することができるようになる。特にビジネスとしてドローン等の飛行体を用いるサービスを提供する事業者をユーザとして想定する場合には、リスクから見て運航可能な日ごとの回数を予測することができ、事業の計画を立てることができることから、このような態様を採用することは有益である。
【0036】
また、運航予定日時と、出発地及び目的地を入力することで、取得部40が記憶部80で記憶された地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を自動で読み出し、リスクモデルに適用することで、推奨ルートを自動で導き出すルート導出部50が設けられもよい(図3参照)。このようなルート導出部50を採用する場合には、ルート導出部50が出発地から目的地までのルートを所定のルールに基づいて又はランダムに選定し、選定されたルートに対して算出部30がリスクを算出することになる。ルート導出部50が所定のルールにしたがってルートを導出する場合には、ルートモデルを用いてもよく、出発地及び目的地をルートモデルに適用することで提示されるルートを順次提示するようにしてもよい。
【0037】
またリスク評価結果及び距離の情報が入力され、当該入力された情報がルート評価モデルに適用されることで、優良なルートであるかがルート推奨部55で判断されてもよい。例えば、ルート評価モデルでは距離(距離範囲)とリスク評価結果とがマトリックス形式となっており、距離とリスク評価結果との結果から推奨されるべきルートであるかがルート推奨部55で判断されてもよいし、また別の例として、ルート推奨部55において距離とリスク評価結果の各々に重みを掛けた上で加算し、その値(例えば低い値の方が良い)によって推奨されるべきルートであるかがで判断されてもよい。
【0038】
許容リスクの範囲内にあるルートのうち最短のルートが自動で出力されるようにしてもよいし、許容リスクの範囲内にある複数のルートが自動で出力されるようにしてもよい。このように出力された情報は端末200の表示部210で表示されることになる。複数のルートを出力する場合には、距離優先、安全性優先等の指標とともにルートが出力されてもよいし、ユーザがどの項目を優先するかを選択することで、当該項目を優先したルートが出力されるようにしてもよい。また、ルートとともに総合評価の結果が表示されるようにしてもよい(図3参照)。このようなルート導出部50を採用する場合には、ユーザは出発地及び目的地等の必要最小限の情報を入力することで、許容リスクの範囲内にあるルートを自動で把握することができるようになる。
【0039】
許容リスクは管理者又はユーザが端末200から入力するようにしてもよいし、予め記憶部80で記憶されていてもよい。許容リスクが高い場合には候補となるルートの数が多くなる。逆に、許容リスクが低い場合には候補となるルートの数が少なくなる。
【0040】
自動で導出されたルートはドローン等の飛行体を制御するアプリケーションに出力部90から送信され、飛行体の自動制御に用いられるようにしてもよい。
【0041】
人工知能機能を有し、リスクモデルを生成する生成部70が設けられてもよい。人工知能機能の一例として、機械学習の手法を用いた分類器を用いてもよい。この分類器は、例えば、過去の実績データから、機械学習技術によって、利用する採用変数(要素)と、その係数(重み)を定めてもよい。上記人工知能機能は、回帰分析、決定木分析等を行ってもよい。機械学習技術に関しては、様々なモデルを採用することができ、例えば、ロジスティクス回帰モデル、ランダムフォレストモデル、ツリーモデル等を採用することができる。
【0042】
生成部70では、専門家が実際に選択した過去の飛行ルートと、当該飛行ルートにおける地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報又は地上リスク原因情報、空中リスク原因情報及び運航情報とを、学習データとテストデータに分けて、機械学習を行ってもよい。例えば、複数の過去の飛行ルートと、各飛行ルートにおける地上リスク原因情報、空中リスク原因情報及び運航情報とを学習データとして機械学習を行う。このようにして生成されたリスクモデルに対して、別の複数の過去の飛行ルートと、各飛行ルートにおける地上リスク原因情報、空中リスク原因情報及び運航情報とをテストデータとして用いることで、その精度を確かめる。この工程を繰り返し行って、リスクモデルが信頼できるようになるまで機械学習を行ってもよいし、機械学習は予め定められた回数で、当該工程を繰り返して行うようにしてもよい。また、本実施の形態の情報処理装置の利用を実際に行いつつ、ユーザによって選択された実際のルートと、その際の地上リスク原因情報、空中リスク原因情報及び運航情報とを学習データとして、生成部70において継続して機械学習をするようにしてもよい。
【0043】
また、このように機械学習することで得られたリスクモデルが記憶部80で予め記憶されていてもよい。記憶部80で記憶されているリスクモデルの更新は定期的(例えば1週間に1回、1か月に1回、半年に1回等)に行われるようにしてもよい。
【0044】
ルート導出部50を採用する際に用いるルートモデルもリスクモデルと同様に生成されてもよい。生成部70がルートモデルを機械学習によって生成してもよいし、機械学習することで得られたルートモデルが記憶部80で予め記憶されていてもよい。例えば、複数の過去の飛行ルートと、当該過去の飛行ルートの出発地、目的地及び地図情報とを学習データとして機械学習を行うようにしてもよい。この場合には、リスク評価は行われず、飛行ルートの出発地、目的地及び地図情報を入力情報とし、実際に選択された過去のルートを出力情報として、機械学習を行うようにしてもよい。なお、ルートモデルはあくまでも候補となるルートを提示するためのものであることから、高い精度が求められるものではない。ルート導出部50がルートモデルを用いて候補となるルートを順次提示し、提示されたルートの各々を算出部30がリスクモデルに適用することで、各ルートに対するリスク評価を行うようにしてもよい。そして、算出されたリスクの評価結果と飛行距離とを総合的に判断して、1又は複数の推奨ルートをルート推奨部55が決定してもよい。
【0045】
[方法1]
本実施の形態の情報処理装置を用いた、飛行経路の導出方法の一例について説明する(図2参照)。
【0046】
ユーザが、出発地、目的地、運航予定日時及び用いるドローン等の飛行体の情報を入力部220から入力する。この際には、パソコン、タブレット、スマートフォン等の端末200の表示部210に表示された地図に直線又は曲線で飛行経路を入力するようにしてもよい(図2参照)。このように飛行経路を入力することで、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の一部又は全部が記憶部80で記憶されている地図情報から取得されることになる。
【0047】
このようにして所定の情報を入力すると、当該情報が受付部10で受け付けられる。そして、出発地、目的地及び運航予定日時に基づく地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報と飛行体の情報に基づく運航情報を、記憶部80に記憶されているリスクモデルに適用することで、地上リスク及び空中リスクを算出部30が算出する(図5参照)。そして、この算出結果が出力部90で出力された、ユーザ端末200で表示されることになる。この態様では、運航情報が地上リスク及び空中リスクの算出のために割り振られて(共有情報として地上リスク及び空中リスクの算出の両方で用いられてもよい。)、算出部30での算出が行われることになる。
【0048】
この際には、許容リスクの範囲内にあるかどうかが示され、許容リスクの範囲にない場合には、対応策を取るようにユーザ端末200の表示部210で表示されるようにしてもよい。
【0049】
許容リスクの範囲内にない場合には、運航予定日時を変更するか、飛行体に保護部材を設置したり、地上での通行規制を行ったりといった何らしかの対応策を取ることになる。対応策を取る場合には、その対応策を入力部220から入力した上で、再度、算出部30による算出を行う(図6図7及び図4参照)。取られた対応策によって、どの程度のリスクになるかもリスクモデルを用いて算出部30によって算出してもよい。
【0050】
そして、許容リスクの範囲内に収まるようであれば、対応策を行った上で実際の飛行を行うことになる。他方、対応策を施しても許容リスクの範囲内に収めることが難しいようであれば、出発地と目的地は変更せずに、別の飛行ルートをユーザが選択し、入力部220から入力することになる。この場合には、新たな飛行ルートに対して、上述した処理が行われることになる。
【0051】
[方法2]
前述したように、推奨される飛行ルートが自動で出力されるようにしてもよい(図3参照)。
【0052】
この場合には、一例として、ユーザが、出発地、目的地、運航予定日時及び用いるドローン等の飛行体の情報を入力部220から入力する。
【0053】
このようにして所定の情報を入力すると、ルート導出部50が複数のルートを導出し、各ルートに対するリスクが算出部30で算出されることになる。より具体的には、ルート導出部50が出発地から目的地までのルートを所定のルールに基づいて又はランダムに選定する。そして算出部30が、選定されたルートに基づく地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報と飛行体の情報に基づく運航情報を、リスクモデルに適用することで、各ルートにおける地上リスク及び空中リスクを算出する。選定されたルートの各々に関し、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の一部又は全部が記憶部80で記憶されている地図情報から取得されるようにしてもよい。
【0054】
許容リスクの範囲内にあるルートが算出された場合には、当該ルートがユーザ端末200で表示されることになる。この際には、距離優先、安全性優先等の指標とともにルートが出力されてもよいし、ユーザがどの項目を優先するかを選択することで、当該項目を優先したルートが出力されるようにしてもよい。
【0055】
取り得る対応策についても入力段階で入力するようにしてもよい。この場合には、対応策を施した上で、リスクの算出がなされることから、候補として挙がるルートの範囲を広げることができる。この結果、ユーザが選択できるルートの幅が広がることになる。また、ルート推奨部55が採用され、リスク評価結果及び距離の情報をルート評価モデルに適することで、優良と考えられるルートがルート推奨部55によって提示され、出力部90から出力されるようにしてもよい。
【0056】
受付部10、算出部30、取得部40、ルート導出部50、生成部70、出力部90等は一つのユニット(制御ユニット)によって実現されてもよいし、異なるユニットによって実現されてもよい。複数の「部」による機能が統合されてもよく、例えば算出部30及び取得部40の機能が一つのユニットによって実現されてもよい。また、受付部10、算出部30、取得部40、ルート導出部50、生成部70、出力部90等は回路構成によって実現されてもよい。
【0057】
上述した実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。
【符号の説明】
【0058】
10 受付部
30 算出部
40 取得部
50 ルート導出部
80 記憶部
90 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-07-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部と、
出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部であって、前記飛行経路と地図上で重複する道路に関する情報を地上リスク原因情報として取得する取得部と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクに関する情報を算出する算出部と、
算出部によって算出されたリスクに関する情報を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付部と、
出発地から目的地まで飛行経路を自動で導出するルート導出部と、
ルート導出部によって導出された出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得部であって、前記飛行経路と地図上で重複する道路に関する情報を地上リスク原因情報として取得する取得部と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクに関する情報を算出する算出部と、
前記リスクに関する情報を用いて推奨ルートを出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項3】
最終的な飛行経路を決定することで、飛行体を飛ばす許可を得るための通知を、所定の機関に行う、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
端末で飛行経路を直線又は曲線を用いて入力することで、取得部は、当該飛行経路に沿った地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報の少なくとも一部を取得する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
取得部が、飛行経路における車両に加え、歩行者又は船舶関する情報を地上リスク原因情報として取得する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
取得部が、飛行経路における空域密度に関する情報を空中リスク原因情報として取得する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
算出部は、運航回数も用いてリスクを算出する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
算出部は、地上リスクモデルを用いて地上リスク原因情報に基づいて地上リスクを算出し、空中リスクモデルを用いて空中リスク原因情報に基づいて空中リスクを算出し、地上リスク及び空中リスクを統合して統合リスクを算出する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
受付部で、出発地及び目的地の入力を受け付ける工程と、
取得部で、出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する工程であって、前記飛行経路と地図上で重複する道路に関する情報を地上リスク原因情報として取得する工程と、
算出部で、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する工程と、
出力部で、算出部によって算出されたリスクを出力する工程と、
を備える情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置にインストールするためのプログラムであって、
プログラムをインストールされた情報処理装置は、
出発地及び目的地の入力を受け付ける受付機能と、
出発地から目的地までの飛行経路に基づいて、地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報を取得する取得機能であって、前記飛行経路と地図上で重複する道路に関する情報を地上リスク原因情報として取得する取得機能と、
地上リスク原因情報及び空中リスク原因情報をリスクモデルに適用することで、対象となっている飛行経路におけるリスクを算出する算出機能と、
算出部によって算出されたリスクを出力する出力機能と、
を実行する、プログラム。