(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180552
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】事故判定装置
(51)【国際特許分類】
B60R 21/00 20060101AFI20241219BHJP
B60R 21/0136 20060101ALI20241219BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20241219BHJP
G08G 1/13 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B60R21/00 340
B60R21/0136 310
G08G1/00 D
G08G1/13
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024179663
(22)【出願日】2024-10-15
(62)【分割の表示】P 2023111621の分割
【原出願日】2017-11-07
(31)【優先権主張番号】P 2016246218
(32)【優先日】2016-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 好祥
(57)【要約】
【課題】移動体に生じた衝撃に基づいて事故が発生したかどうかを判定する事故判定装置において、移動体が位置する領域の属性に応じて適切に判定を行うことができる事故判定装置を提供する。
【解決手段】移動体に生じた衝撃に基づいて移動体に事故が発生したかどうかを判定する事故判定装置であって、移動体に生じた衝撃を検出する衝撃検出部と、衝撃検出部により検出された衝撃の衝撃値と判定閾値とを比較して、移動体に事故が発生したかどうかを判定する事故判定部と、移動体が位置する領域の領域属性に応じて、判定閾値を設定する閾値設定部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に生じた衝撃に基づいて前記移動体に事故が発生したかどうかを判定する事故判定装置であって、
前記移動体に生じた衝撃を検出する衝撃検出部と、
前記衝撃検出部により検出された衝撃の衝撃値と判定閾値とを比較して、前記移動体に事故が発生したかどうかを判定する事故判定部と、
前記移動体が位置する領域の領域属性に応じて、前記判定閾値を設定する閾値設定部と、
を備えることを特徴とする事故判定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事故判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両等の移動体に事故が発生した場合に、事故が発生したことをサーバ装置に自動的に通知する事故通報システムが提案されている。このような事故通報システムでは、例えば車両に搭載された端末装置が車両に発生した衝撃を検知し、検知された衝撃の大きさ(衝撃値)に基づいて事故が発生したか否かを判定する。そして、事故が発生したと判定した場合には、端末装置は、無線通信により外部のサーバ装置に事故発生の事実及び事故の発生場所を通報する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来技術では、所定の閾値以上の大きさの衝撃を検出した場合に、事故が発生したと判定して通報する。しかし、実際には、通常走行中であっても移動体に衝撃は生じ、その大きさは路面の凹凸、カーブ、傾斜の具合などにより異なる。このため、移動体が位置している領域によっては、事故が発生したかどうかを判定することが困難な場合があるという問題があった。特に、駐車場内においては、衝撃が比較的小さい事故が発生するため、道路上と同じ閾値を用いた場合、事故を検出することができないという問題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、移動体に生じた衝撃に基づいて事故が発生したかどうかを判定する事故判定装置において、移動体が位置する領域の属性に応じて適切に判定を行うことが困難であるという問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、移動体に生じた衝撃に基づいて前記移動体に事故が発生したかどうかを判定する事故判定装置であって、前記移動体に生じた衝撃を検出する衝撃検出部と、前記衝撃検出部により検出された衝撃の衝撃値と判定閾値とを比較して、前記移動体に事故が発生したかどうかを判定する事故判定部と、前記移動体が位置する領域の領域属性に応じて、前記判定閾値を設定する閾値設定部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施例1の事故判定装置及びサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施例1の事故判定処理の処理動作を示すフローチャートである。
【
図3】実施例2の事故判定装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】実施例2の事故判定処理の処理動作を示すフローチャートである。
【
図5】実施例3の閾値テーブルを模式的に示す図である。
【
図6】実施例4の事故判定装置及びサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図7】実施例4の閾値テーブルを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。なお、以下の各実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
【実施例0009】
図1は、実施例1の事故通報システムの構成を示すブロック図である。事故通報システムは、サーバ装置20及び複数の事故判定装置10-1~10-n(nは2以上の整数)から構成される。
【0010】
事故判定装置10-1~10-nは、例えば車両等の移動体(以下、単に車両と称する)に搭載されるナビゲーション装置であり、サーバ装置20との間で無線通信を行う。事故判定装置10-1~10-nは同様の構成を有するため、以下の説明では、これらを事故判定装置10として一般化し、その構成及び動作について説明する。
【0011】
事故判定装置10は、通信部11、位置情報取得部12、衝撃検出部13、閾値設定部14、収音部15、画像取得部16、及び事故判定部17を有する。
【0012】
通信部11は、サーバ装置20との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、位置情報取得部12が取得した位置情報を送信し、事故判定部17が事故判定に用いる閾値情報を受信する。また、通信部11は、画像取得部16が取得した移動体の周辺画像の画像情報をサーバ装置20に送信しても良い。
【0013】
位置情報取得部12は、例えばGPS(Global Positioning System)センサから構成され、車両の現在位置を示す位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部12は、複数のGPS衛星から送信された電波を受信し、受信した電波に基づいて各GPS衛星からの距離を算出することにより位置情報を取得する。
【0014】
衝撃検出部13は、例えば加速度センサから構成され、車両の加速度の変化に基づいて、車両に生じた衝撃の大きさを衝撃値G(以下、単に衝撃値と称する)として検出する。
【0015】
閾値設定部14は、通信部11が取得した閾値情報に基づいて、事故判定部17が事故判定に用いる閾値を設定する。事故判定部17が事故判定に用いる閾値には、衝撃値の大きさについての閾値(衝撃閾値)と、衝撃音の音量についての閾値(音量閾値)とが含まれる。本実施例では、音量閾値は一定の値に設定されており、閾値設定部14はサーバ装置20から送信された閾値情報に基づいて、衝撃閾値のみを変更する。従って、以下の説明では、閾値設定部14が設定する衝撃閾値(すなわち、事故判定部17が判定に用いる衝撃閾値)を「判定閾値」と称する。なお、本実施例では、移動体が道路にいる場合を前提とした衝撃閾値が、初期状態(変更前の状態)の判定閾値として設定されている。
【0016】
収音部15は、マイクロフォン等の収音装置から構成される。収音部15は、衝撃検出部13によって衝撃が検出された際の衝撃音を収音する。
【0017】
画像取得部16は、車載カメラ等の撮像装置から構成される。画像取得部16は、衝撃検出部13によって衝撃が検出された際の移動体の周辺画像を取得する。また、画像取得部16は、周辺画像の画像認識を行う。これにより、移動体の周辺に障害物が存在する場合には、当該障害物が画像認識される。また、移動体が位置する領域が駐車場であった場合、駐車場の入り口等に設置されている標識や文字列が画像認識される。従って、通信部11を介して周辺画像の画像情報をサーバ装置20に送信することにより、サーバ装置20において画像情報に基づいて領域属性の判定を行うことが可能である。
【0018】
事故判定部17は、衝撃検出部13により検出された衝撃の衝撃値、収音部15により収音された衝撃音、及び画像取得部16によって取得された周辺画像に基づいて、移動体に事故が発生したか否かを判定する。具体的には、事故判定部17は、検出された衝撃値が、閾値設定部14により設定された判定閾値(衝撃閾値)以上であるか否かを判定する。また、事故判定部17は、衝撃音の音量が音量閾値以上であるか否かを判定する。さらに、事故判定部17は、画像取得部16による周辺画像の画像認識結果に基づいて、衝撃検出の際に車両、人、地物等の障害物が移動体の周辺に存在していたか否かを判定する。
【0019】
事故判定部17は、これらの衝撃値に基づく判定、衝撃音に基づく判定、及び画像情報に基づく判定のいずれかを用いて、移動体に事故が発生したか否かを判定することが可能である。また、これらを組み合わせることにより、判定を行っても良い。例えば、事故判定部17は、衝撃値が判定閾値以上であり且つ衝撃音の音量が音量閾値以上である場合、又は衝撃値が判定閾値以上であり且つ移動体の周辺に障害物の存在が確認された場合に、移動体に事故が発生したと判定する。
【0020】
サーバ装置20は、通信部21、記憶部22、地図情報照合部23、領域属性判定部24及び閾値情報取得部25を含む。
【0021】
通信部21は、事故判定装置10との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部21は、移動体の位置情報を事故判定装置10から受信し、閾値情報を事故判定装置10に送信する。また、通信部21は、事故判定装置10から移動体の周辺画像の画像情報を受信しても良い。
【0022】
記憶部22は、道路及び駐車場の位置を含む地図情報を記憶する。また、記憶部22は、領域属性に応じて設定された衝撃閾値の情報を閾値情報として記憶する。一般的に、駐車場内における移動体の移動速度は、道路上における移動体の移動速度と比べて小さいため、小さな衝撃での事故が発生しやすい。従って、閾値情報において、駐車場における衝撃閾値は、道路における衝撃閾値よりも低い値に(すなわち、駐車場では検出の感度が高くなるように)設定されている。
【0023】
地図情報照合部23は、記憶部22に記憶されている地図情報を読み出し、読み出した地図情報と通信部21が受信した位置情報とを照合する。これにより、移動体の地図上の位置が特定される。
【0024】
領域属性判定部24は、地図情報照合部23による照合結果に基づいて、移動体が位置する領域の属性(領域属性)を判定する。具体的には、本実施例では、領域属性判定部24は、移動体が道路上に位置しているのか駐車場内に位置しているのかを判定する。
【0025】
また、領域属性判定部24は、移動体の周辺画像の画像情報を通信部21が受信した場合、画像情報に基づいて移動体が駐車場に位置しているかどうかの判定を行うことが可能である。
【0026】
閾値情報取得部25は、領域属性判定部24により判定された領域属性に基づいて、対応する閾値情報を記憶部22から読み出し、通信部21に供給する。
【0027】
次に、事故判定装置10及びサーバ装置20が実行する事故判定処理の動作の例について、
図2のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、サーバ装置20が事故判定装置10から受信した移動体の位置情報と地図情報との照合結果に基づいて領域属性の判定を行い、且つ事故判定部17が衝撃値に基づく判定、衝撃音に基づく判定、及び画像情報に基づく判定の組み合わせにより事故判定を行う場合の処理動作の例について説明する。
【0028】
事故判定装置10の位置情報取得部12は、移動体の位置を検出し、位置情報を取得する(ステップS101)。通信部11は、位置情報をサーバ装置20に送信する(ステップS102)。
【0029】
サーバ装置20の通信部21は、事故判定装置10から移動体の位置情報を受信する。地図情報照合部23は、記憶部22に記憶されている地図情報を読み出し、通信部21が受信した位置情報との照合を行う(ステップS103)。
【0030】
領域属性判定部24は、地図情報照合部23による照合結果に基づいて、移動体が位置する領域の領域属性(道路か駐車場か)を判定する(ステップS104)。
【0031】
閾値情報取得部25は、領域属性判定部24により判定された領域属性に対応する閾値情報を記憶部22から読み出して取得する。通信部21は、閾値情報取得部25が取得した閾値情報を事故判定装置10に送信する(ステップS105)。
【0032】
事故判定装置10の通信部11は、サーバ装置20から閾値情報を受信する。閾値設定部14は、受信した閾値情報に基づいて、事故判定部17が事故判定を行うための判定閾値を設定(変更)する(ステップS106)。本実施例では、閾値設定部14は、閾値情報に示される衝撃閾値を判定閾値として設定する。
【0033】
事故判定部17は、衝撃検出部13が判定閾値以上の衝撃値の衝撃を検出したか否かを判定する(ステップS107)。検出されなかった場合(ステップS107:No)、衝撃検出部13により衝撃が検出されるのを待つ。
【0034】
判定閾値以上の衝撃が検出されたと判定すると(ステップS107:Yes)、事故判定部17は、収音部15による音量閾値以上の衝撃音の検出又は画像取得部16による周辺画像における障害物の検出があったか否かを判定する(ステップS108)。いずれの検出もされなかった場合(ステップS108:No)、ステップS107に戻り、再び衝撃検出部13により衝撃が検出されるのを待つ。
【0035】
音量閾値以上の衝撃音の検出及び障害物の検出のいずれかがあったと判定すると(ステップS108:Yes)、事故判定部17は、移動体に事故が発生したと判定する。通信部11は、移動体に事故が発生したと判定されたことを示す事故通知をサーバ装置20に送信し、事故を通報する(ステップS109)。
【0036】
以上の処理動作により、事故判定装置10及びサーバ装置20は、事故判定処理を行う。
【0037】
本実施例の事故通報システムでは、事故判定装置10が移動体の位置情報又は移動体の周辺画像の画像情報をサーバ装置20に送信し、移動体が位置する領域の領域属性に応じた閾値情報をサーバ装置20から受信して事故判定を行う。従って、本実施例の事故通報システムによれば、移動体が位置する領域の領域属性に応じて、適切に事故判定を行うことが可能となる。
【0038】
また、本実施例の事故通報システムでは、衝撃値が判定閾値以上であるか否かの判定に加えて、音量閾値以上の衝撃音が検出されたか及び移動体の周辺に障害物が検出されたかを判定して事故判定を行うことが可能である。従って、本実施例の事故通報システムによれば、誤判定の可能性を低減しつつ、事故判定を行うことが可能となる。
事故判定装置30は、記憶部31、領域属性判定部32、衝撃検出部33、閾値設定部34、収音部35、画像取得部36、事故判定部37、位置情報取得部38及び地図情報照合部39を有する。
記憶部31は、領域属性に応じて設定された衝撃閾値の情報を閾値情報として記憶する。実施例1と同様、駐車場における衝撃閾値は、道路における衝撃閾値よりも低い値に設定されている。また、記憶部31は、道路及び駐車場の位置を含む地図情報を記憶する。
領域属性判定部32は、画像取得部36による周辺画像の画像認識の結果に基づいて、移動体が位置する領域が道路か駐車場かを判定する。例えば、画像認識により駐車場の入り口に設置されている標識や文字列が認識された場合、領域属性判定部32は、移動体が位置する領域が駐車場であると判定する。また、領域属性判定部32は、地図情報照合部39による位置情報及び地図情報の照合結果に基づいて、移動体が位置する領域が道路であるか駐車場であるか判定しても良い。
閾値設定部34は、領域属性判定部32が判定した領域属性に基づいて、記憶部31に記憶されている閾値情報を読み出し、読み出した閾値情報に対応する衝撃閾値を判定閾値として設定する。本実施例では、音量閾値は一定の値に設定されている。なお、本実施例では、移動体が道路にいる場合を前提とした衝撃閾値が、初期状態(変更前の状態)の判定閾値として設定されている。
画像取得部36は、車載カメラ等の撮像装置から構成され、衝撃検出部33によって衝撃が検出された際の移動体の周辺画像を取得する。また、画像取得部36は、周辺画像の画像認識を行う。この画像認識の結果に基づいて、事故判定部37により移動体の周辺に障害物が存在するか否かが判定される。また、領域属性判定部32により移動体が位置する領域の領域属性が判定される。
事故判定部37は、衝撃検出部33により検出された衝撃の衝撃値、収音部35により収音された衝撃音、及び画像取得部36によって取得された周辺画像に基づいて、移動体に事故が発生したか否かを判定する。事故判定部37は、衝撃値、衝撃音及び周辺画像の画像情報のいずれかを用いて判定を行っても良く、これらを組み合わせて判定を行っても良い。例えば、事故判定部37は、検出された衝撃値が判定閾値(衝撃閾値)以上であり且つ衝撃音の音量が音量閾値以上である場合、又は衝撃値が判定閾値以上であり且つ画像認識により移動体周辺における障害物の存在が認識された場合に、移動体に事故が発生したと判定する。
地図情報照合部39は、記憶部31に記憶されている地図情報を読み出し、読み出した地図情報と位置情報取得部38が取得した位置情報とを照合することにより、移動体の地図上の位置を特定する。
画像取得部36は、移動体の周辺画像を取得する(ステップS201)。取得された周辺画像の画像認識の結果に基づいて、領域属性判定部32は、移動体が位置する領域が道路であるか否かを判定する(ステップS202)。
移動体が位置する領域が道路であると判定すると(ステップS202:Yes)、閾値設定部34は、判定閾値を変更せず、従前の判定閾値を維持する(ステップS203)。
事故判定部37は、衝撃検出部33により判定閾値以上の衝撃が検出されたか否かを判定する(ステップS204)。判定閾値以上の衝撃が検出されなかったと判定された場合(ステップS204:No)、衝撃検出部33により衝撃が検出されるのを待つ。
判定閾値以上の衝撃が検出されたと判定すると(ステップS204:Yes)、事故判定部37は、収音部35による音量閾値以上の衝撃音の検出又は画像取得部36による周辺画像における障害物の検出があったか否かを判定する(ステップS205)。いずれの検出もされなかった場合(ステップS205:No)、ステップS204に戻り、再び衝撃検出部33により衝撃が検出されるのを待つ。
音量閾値以上の衝撃音の検出及び障害物の検出のいずれかがあったと判定すると(ステップS205:Yes)、事故判定部37は、道路上において移動体に事故が発生したと判定し、事故を通報する(ステップS206)。
一方、ステップS202において移動体が位置する領域が道路ではないと判定すると(ステップS202:No)、領域属性判定部32は、移動体が位置する領域が駐車場か否かを判定する(ステップS207)。
移動体が位置する領域が駐車場であると判定すると(ステップS207:Yes)、閾値設定部34は、移動体が駐車場にいる場合に対応する閾値情報を記憶部31から読み出し、予め設定されている判定閾値を、駐車場に対応する衝撃閾値に変更する(ステップS208)。
事故判定部37は、衝撃検出部33により判定閾値以上の衝撃が検出されたか否かを判定する(ステップS209)。検出されなかったと判定された場合(ステップS209:No)、衝撃検出部33により衝撃が検出されるのを待つ。
判定閾値以上の衝撃が検出されたと判定すると(ステップS209:Yes)、事故判定部37は、収音部35による音量閾値以上の衝撃音の検出又は画像取得部36による周辺画像における障害物の検出があったか否かを判定する(ステップS210)。いずれの検出もされなかった場合(ステップS210:No)、ステップS209に戻り、再び衝撃検出部33により衝撃が検出されるのを待つ。
音量閾値以上の衝撃音の検出及び障害物の検出のいずれかがあったと判定すると(ステップS210:Yes)、事故判定部37は、駐車場において移動体に事故が発生したと判定し、事故を通報する(ステップS211)。
本実施例の事故判定装置30は、領域属性に応じた衝撃閾値を記憶し、画像認識により移動体が位置する領域の属性を判定して、対応する衝撃閾値を判定閾値として設定する。従って、本実施例の事故判定装置30によれば、移動体が位置する領域の属性に応じて適切な判定閾値を選択し、事故判定を行うことが可能となる。