(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180557
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20241219BHJP
【FI】
G16H80/00
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024179906
(22)【出願日】2024-10-15
(62)【分割の表示】P 2023574578の分割
【原出願日】2022-10-21
(31)【優先権主張番号】P 2022016272
(32)【優先日】2022-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022057321
(32)【優先日】2022-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】521115960
【氏名又は名称】株式会社オンラインドクター.com
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 幹啓
(57)【要約】
【課題】オンライン診療等において、医療従事者等が患者等の生体情報を正確に取得する。
【解決手段】情報処理装置は、対象者に装着された第1端末に設けられたセンサによって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得手段と、取得された前記生体情報および前記端末情報を記憶する記憶手段と、前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示する表示制御手段と、前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付手段と、前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示手段と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者に装着された第1端末に設けられたセンサによって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得手段と、
取得された前記生体情報および前記端末情報を記憶する記憶手段と、
前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示するよう制御する表示制御手段と、
前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付手段と、
前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示手段と、
を有し、
前記端末情報には、前記第1端末における前記センサの位置に関する情報が含まれ、
前記生体情報と、前記端末情報に基づいて特定される前記第1端末における前記センサの位置とを対応付ける対応付け手段をさらに有する情報処理装置。
【請求項2】
前記第1端末には、複数の前記センサが設けられ、
前記受付手段は、前記第2端末から、複数の前記センサのうち1つ以上のセンサの指定を受け付け、
前記指示手段は、前記第1端末に対して、指定されたセンサに対応する生体情報を取得するよう指示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生体情報が所定の範囲外である場合に、前記第2端末に対してアラートを提示する第1アラート手段をさらに有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記対象者における過去の生体情報に基づいて、前記第2端末に対してアラートを提示する第2アラート手段をさらに有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1端末には、産科のオンライン診療で用いられる超音波トランスデューサが設けられたNST(Non-Stress Test)測定デバイスが含まれる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1端末には、着用することにより体形情報を含む前記生体情報を測定する測定デバイス、顔の色味を測定する測定デバイスのうち少なくとも1つ以上が含まれる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受付手段は、特定の診断に関する診断情報を受け付け、
前記表示制御手段は、前記生体情報、薬剤情報、診療録の少なくとも1以上の情報のうち、前記診断情報に対応する情報を、前記第2端末の前記表示手段に強調して表示するよう制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
対象者に装着された第1端末に設けられたセンサによって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得ステップと、
前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示するよう制御する表示制御ステップと、
前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付ステップと、
前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示ステップと、
を有し、
前記端末情報には、前記第1端末における前記センサの位置に関する情報が含まれ、
前記生体情報と、前記端末情報に基づいて特定される前記第1端末における前記センサの位置とを対応付ける対応付けステップをさらに有する、情報処理装置の制御方法。
【請求項9】
対象者に装着された第1端末に設けられたセンサによって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得ステップと、
前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示するよう制御する表示制御ステップと、
前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付ステップと、
前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示ステップと、
をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記端末情報には、前記第1端末における前記センサの位置に関する情報が含まれ、
前記生体情報と、前記端末情報に基づいて特定される前記センサの位置とを対応付ける対応付けステップをさらにコンピュータによって実行させるための、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法、およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔地に居住する患者へのオンライン診療の運用として、仲介サーバを介し医師コンピュータにて患者健康情報を収集するオンライン診療に関する技術が存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、対面診療では、各種医療用機器を医師が適切に操作することで、患者等の生体情報を正確に取得することができるが、オンライン診療では、医師と患者等とは離れているため、医師は患者等の生体情報を正確に取得することは難しかった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、オンライン診療等において、医療従事者等が患者等の生体情報を正確に取得する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、
対象者に装着された第1端末に設けられたセンサによって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得手段と、
取得された前記生体情報および前記端末情報を記憶する記憶手段と、
前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示する表示制御手段と、
前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付手段と、
前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示手段と、
を有する情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、オンライン診療等において、医療従事者等が患者等の生体情報を正確に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】生体情報取得システムの構成の概略を示す図である。
【
図3】サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】生体情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】内科のオンライン診療における適用例(1)を示す図である。
【
図7】内科のオンライン診療における適用例(2)を示す図である。
【
図8】内科のオンライン診療における適用例(3)を示す図である。
【
図9】眼科のオンライン診療における適用例を示す図である。
【
図10】耳鼻科のオンライン診療における適用例を示す図である。
【
図11】皮膚科のオンライン診療における適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
<概要>
現在、オンライン診療を行う場合、患者は血圧計などの様々なデバイスを用いて生体情報を取得し、取得した結果(例えば、血圧計に表示されている血圧測定値)を、ウェブ会議システムを介して医師に伝えることが行われている。これらのデバイスの中には、ネットワークを介して、患者の生体情報を医師の端末に自動で送信するデバイスも存在するが、用途やメーカーによって仕様が異なる。そのため、医師が患者の生体情報を自動で取得するためには、患者は医師の指定するデバイスを用いる必要があった。本実施形態では、どのデバイスでもインストール可能な情報のプロトコル、API、SDKを用いることで、デバイスに依存せずに、患者の生体情報を取得する例について説明する。
【0010】
また、現在、オンライン診療において取得可能な生体情報(患者情報)は、限られており、例えば、心音や呼吸音、腹部音を、医師の意に沿って聞くことができない。これにより、オンライン診療では誤診のリスクが生じるため、患者の生体情報を正確に取得するためには、結果的に、対面診療が必要になるといった問題があった。
【0011】
これに対して、本実施形態に係る生体情報取得システムでは、オンライン診療において、リアルタイムに患者の生体情報を取得する。そして、医師が取得したい生体情報の種類(例えば、血圧、心音等)を選択したり、または生体情報を取得するためのセンサを選択することができる。また、選択された生体情報を取得するよう、患者のウェアラブルデバイスに指示を行う。このように、双方向にデータをやり取りすることで、オンライン診療においても、対面診療と同程度の(正確な)生体情報を取得することができる。
以下、本実施形態について、図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係るサーバ1(情報処理装置)が適用される生体情報取得システムの概要を示す図である。本実施形態では、患者と医師(医療施設)とが、所定のウェブ会議システムを用いてオンライン診療を行う際に、患者の生体情報を医師の意思に応じて取得する例について説明する。
図1の例では、本実施形態の生体情報取得システムのサーバ1、ウェアラブルデバイス2、患者端末3、医療施設端末4における、各種データのやり取りの一例を示している。
【0013】
符号G1に示すように、患者の生体情報は、当該患者が装着しているウェアラブルデバイス2に設けられる所定のセンサによって取得される。取得された生体情報は、近距離通信を介して、患者端末3に送信される。近距離通信の通信方式は特に限定されないが、例えば、Bluetooth(登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等の通信方式を用いることができる。
符号G2に示すように、患者端末3は、ウェアラブルデバイス2によって取得された生体情報をサーバ1へ送信する。
符号G3に示すように、サーバ1は、生体情報を医師の操作する医療施設端末4(ダッシュボード)の表示部(表示手段)に表示する。これにより、医師は、医療施設端末4に表示された患者の生体情報を参照することで、患者の正確な生体情報をタイムリーに取得する。また、医師は、患者の生体情報の把握だけでなく、ウェアラブルデバイス2におけるセンサのうち、生体情報の取得に用いるセンサを選択することもできる。
符号G4に示すように、センサを選択する指示を受け付けると、医療施設端末4は、サーバ1に対して、当該指示に対応する操作情報をサーバ1へ送信する。なお、患者の生体情報は、医療施設端末4に表示するだけにとどまらず、サーバ1の記憶部に蓄積する。
符号G5に示すように、サーバ1は、医療施設端末4から操作情報を受け付けると、患者端末3に対して、当該操作情報を送信する。
符号G6に示すように、患者端末3は、上述の操作情報に応じて、ウェアラブルデバイス2を制御する。
【0014】
生体情報は、生体(患者)に関する情報のうち、診療や検査等で用いる情報であって、例えば、生体が発する音(腹部、胚、心臓等)、脈波、体温、心拍、心電、血圧、呼吸数、聴力、脳波、生体表面(例えば、皮膚)または内部(例えば、口腔内)の情報(目視情報等)、眼底、角膜、眼圧、視力、体重、身長、筋肉量、BMI、基礎代謝、血糖値、血中酸素量(濃度)等、様々なデータを含む概念である。また、生体情報には、上記のデータを種々の解析を行った結果も含まれるものとする。
上述の生体情報を取得するため、ウェアラブルデバイス2(デバイス)には、音センサ、温度センサ、圧力センサ、光センサ、超音波センサ、脳波センサ、脈波センサ、心電センサ、圧力センサ、撮像センサ等、さまざまなセンサのうち、少なくとも1つ以上のセンサが設けられている。
【0015】
ウェアラブルデバイス2の一例としては、デバイス2a~デバイス2eが挙げられる。デバイス2a~デバイス2eのそれぞれには、各デバイスで取得した生体情報を送信するモジュールが設けられているものとする。デバイス2a~デバイス2eは、オンライン診療用に患者が購入することや、所定の機関から貸与またはリースされることが想定される。
【0016】
デバイス2aは、各種センサが設けられた被服型のデバイスである。なお、通常の被服に対して取り付け(例えば、貼り付け)可能なデバイス(センサを含む)であってもよい。デバイス2aは、主に内科におけるオンライン診療で用いることを想定しており、例えば、対面診療における聴診器、血圧測定器、心電図測定器等の役割を担うデバイスである。デバイス2aは、各種センサを用いて、例えば、肺・腹部・心臓の音、体温、血圧、心電図、心拍数、呼吸数等の生体情報のうち少なくとも一部を取得する。なお、デバイス2aは、
図1に示すような半袖のTシャツ型に限定されず、長袖のシャツ型であってもよく、また、頭部、下半身、全身型等、様々な形態であってもよい。
【0017】
デバイス2bは、ゴーグル型のデバイスである。デバイス2bは、主に眼科におけるオンライン診療で用いることを想定しており、例えば、対面診療における眼科用検査機(例えば、オートレフケラトメータ等)の役割を担うデバイスである。デバイス2bは、各種センサを用いて、例えば、眼底、角膜、眼圧等の生体情報のうち少なくとも一部を取得する。なお、デバイス2bは、光源部を備えており、照明のON/OFFの制御を行うこともできる。また、デバイス2bは、表示部を備えていてもよく、当該表示部に表示する画像の制御を行うことができる。
【0018】
デバイス2cは、ヘッドホン型のデバイスである。デバイス2cは、主に耳鼻科におけるオンライン診療で用いることを想定しており、例えば、対面診療における検耳鏡の役割を担うデバイスである。デバイス2cは、各種センサを用いて、鼓膜、外耳、ティンパノメトリー、聴力の状態を示す生体情報のうち少なくとも一部を取得する。なお、デバイス2cは、ヘッドホン型に限定されず、耳以外にも鼻や口腔内における鼻腔、口腔内、咽喉頭等の生体情報を取得可能であってもよい。なお、デバイス2cは、光源部を備えており、照明のON/OFFの制御を行うことができる。また、デバイス2cは、ディスポーザブルカバーを装着可能であって、鼓膜等の状態をより詳細に取得することができる。
【0019】
デバイス2dは、リストウォッチ型のデバイスである。デバイス2dは、主に、内科におけるオンライン診療で用いることを想定しており、例えば、対面診療における血圧計、パルスオキシメータ、血糖測定器等の役割を担うデバイスである。デバイス2dは、各種センサを用いて、血圧、血糖値、心拍数、血中酸素量(濃度)、パルス、身体負荷、歩数、転倒回数、位置情報、消費カロリー情報、睡眠情報、音声情報、呼吸音、心拍音等の生体情報のうち少なくとも一部を取得する。
【0020】
デバイス2eは、体組成計である。デバイス2eは、主に、内科におけるオンライン診療で用いることを想定しており、例えば、対面診療における体組成計そのもの役割を担うデバイスである。デバイス2eは、各種センサを用いて、血糖値、骨格筋率、骨量、BMI、体脂肪率、体重(理想体重と無脂肪体重)、水分量、基礎代謝量、タンパク質量、骨格筋率、筋肉重量、脂肪重量、内臓脂肪等級、皮下脂肪等級、体年齢、脂肪燃焼心拍数、栄養レベル、体型等の生体情報のうち少なくとも一部を取得する。なお、デバイス2eは、例えば、デバイス2dに示すリストウォッチ型のデバイスと組み合わせて(デバイス2dにデータを送信して)、生体情報を取得および蓄積してもよい。これにより、デバイス2dおよびデバイス2eを組み合わせたものをウェアラブルデバイスと捉えることもできる。
【0021】
<システム構成>
図2は、本実施形態に係る生体情報取得システムのシステム構成の概要を示す図である。本実施形態に係る生体情報取得システムは、処理を行うサーバ1と、患者が操作する患者端末3と、生体情報を表示する医療施設端末4とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。また、生体情報を取得するウェアラブルデバイス2と、患者端末3とが、所定の近距離通信を用いて、相互に接続される。
【0022】
サーバ1は、ウェアラブルデバイス2、患者端末3、および医療施設端末4の各動作と協働して各種処理を実行する。なお、ウェアラブルデバイス2は、患者端末3を介さずに、サーバ1に対して、取得した生体情報を送信してもよい。
【0023】
<ハードウェア構成>
図3は、本実施形態に係るサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0024】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
【0025】
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で通信を行う。
【0026】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0027】
なお、図示はしないが、ウェアラブルデバイス2、患者端末3、および医療施設端末4は、
図3に示すハードウェア構成を有する。また、図示はしないが、医療施設端末4は、
図3に示すハードウェア構成を有し、さらに、患者の生体情報を表示する表示モニタ(ダッシュボード)を備える。また、ウェアラブルデバイス2には、取得した生体情報をサーバ1または患者端末3に対して送信する送信部や、医療施設端末4からの制御情報を受信する受信部、当該制御情報に基づいて、各種センサを制御する制御部等を備える。
【0028】
<機能構成>
図4は、本実施形態に係るサーバ1における機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0029】
サーバ1のCPU11においては、動作する際に、取得部31、対応付け部32、アラート部33、表示制御部34、制御情報受付部35、制御情報送信部36が機能する。
【0030】
取得部31は、患者(対象者)に装着されたウェアラブルデバイス2(第1端末)に設けられたセンサによって取得された患者の生体情報と、ウェアラブルデバイス2の種別を含む端末情報とを取得する。
生体情報は、上述のとおり、生体(患者)に関する情報のうち、診療や検査等で用いる情報である。
端末情報は、ウェアラブルデバイス2の種別(例えば、上述のデバイス2a~デバイス2eのうちいずれであるか、またはメーカー、製品番号等を示す情報)、およびウェアラブルデバイス2におけるセンサの数、種類、位置等のうち少なくとも1つ以上を示す情報である。なお、カメラやライト等を備えるか否かを示す情報も、端末情報に含まれてもよい。
取得された生体情報は、生体情報DB41に格納される。また、取得された端末情報は、端末情報DB42に格納される。
本実施形態では、ウェアラブルデバイス2には、複数の生体センサが設けられている例について説明するが、ウェアラブルデバイス2に設けられるセンサの数は特に限定されず、1つでもよい。また、本実施形態では、患者に装着するウェアラブルデバイス2を用いて生体情報を取得する例に説明するが、これに限定されず、例えば、センサが設けられたデバイスを、患者の被服等に取り付けて患者の生体情報を取得してもよい。
【0031】
対応付け部32は、上述の生体情報と、上述のウェアラブルデバイス2における生体情報が取得されたセンサの位置とを対応付ける。これにより、後述する表示制御部34が、医療施設端末4に対して、ウェアラブルデバイス2を示す画像と、当該ウェアラブルデバイス2における、生体情報を取得したセンサの位置とを示す画像を表示することができる。
【0032】
アラート部33は、医療施設端末4(第2端末)に対してアラートを提示する。
例えば、アラート部33は、生体情報が所定の範囲外である場合に、アラートを提示する。所定の範囲とは、例えば、血圧であれば正常とされる範囲である(年齢等に応じて異なってもよい)。所定の範囲は、上述の記憶部18に格納されているものとする。また、アラート部33は、機械学習により生成した分類器を用いて、所定の範囲であるか否かを判定してもよい。例えば、肺の音であれば、正常な呼吸音か否か(雑音が生じていないか)を判定し、正常でない場合(所定の範囲ではない場合)、アラートを提示してもよい。
また、例えば、アラート部33は、患者における過去の生体情報に基づいて、アラートを提示してもよい。生体情報の正常値は患者ごとに異なることが想定されるため、例えば、アラート部33は、同一の患者の生体情報を記憶部18に記録して、過去の生体情報の平均値(または中央値、最頻値などの統計値)より所定の値以上の差が生じた場合に、アラートを提示してもよい。
なお、アラートの提示方法は特に限定されない。
例えば、アラート部33は、医療施設端末4の出力部に対して、アラートの内容の表示、アラート音の出力等を行ってもよい。
また、例えば、アラート部33は、患者端末3の出力部に対して、アラート内容の表示、アラート内容に基づくアドバイスの表示、アラート音の出力等を行ってもよい。
また、例えば、アラート部33は、医療施設端末以外にも、本実施形態に係る生体情報取得システムの管理者の端末や、医療施設以外の提携機関の端末に対してアラートを出力してもよい。そして、例えば、管理者等は、エラー(アラート)を受信した場合に、当該エラーに基づいた対応を行ってもよい。例えば、寝たきりの高齢者や介護施設の利用者等にウェアラブルデバイス2を装着させて、所定のエラーが発生した場合に、上述の管理者(サービス担当者)または、提携機関の担当者(例えば、介護士や看護師等)が受信したエラー内容に基づくエスカレーション(例えば、身元引受人や保護者への連絡、緊急対応の医師への連絡)を行ってもよい。
【0033】
表示制御部34は、生体情報および端末情報を、医療施設端末4のディスプレイ(表示手段)に表示するよう制御する。
本実施形態では、表示制御部34は、生体情報および端末情報に基づいて、ウェアラブルデバイス2を示す画像と、ウェアラブルデバイス2のセンサの位置を示す画像(アイテム)と、センサによって取得された生体情報とを、上述のディスプレイに表示する。ウェアラブルデバイス2を示す画像は、例えば、被服型のウェアラブルデバイス2の場合、被服の形状を示すアイテムである。
また、表示制御部34は、端末情報に基づいて、医療施設端末4によって制御可能な操作(例えば、照明のON/OFF等)に対応する操作部(タッチ用のボタン等)を表示部に表示するよう制御する。
なお、表示制御部34は、生体情報および端末情報を、医師側のみではなく、患者側の患者端末3に対して表示してもよい。これにより、医師と患者は、同じデータ(例えば、生体情報)を見ながら、会話をすることができるため、より深く自身の症状について理解することができる。
また、患者側の患者端末3、医師側の医療施設端末4は複数合ってもよい。これにより、例えば、タブレットPCでオンライン診療を受けながら、他のPCや携帯端末でデータを見ることができる。
【0034】
制御情報受付部35は、医療施設端末4から、ウェアラブルデバイス2に対する制御情報を受け付ける。
例えば、制御情報受付部35は、医療施設端末4から、ウェアラブルデバイス2における複数のセンサのうち1つ以上のセンサの指定を受け付ける。
また、例えば、制御情報受付部35は、医療施設端末4から、ウェアラブルデバイス2における各種制御に関する情報を受け付ける。各種制御に関する情報としては、例えば、照明のON/OFFや、撮像位置や拡大/縮小、取得する生体情報の種類の選択等が挙げられる。
なお、医療施設端末4は複数でもよい。例えば、内科医が、専門医と協力して診察する場合に、専門医が操作(例えば、センサの指定等)を行い、内科医が生体情報等を閲覧することが考えられる。
また、専門医が操作している状況を研修医が閲覧することも考えられる。
特定の操作手順やタイミングは、録画や手順の記録をすることができるため、最適な手順の記録やケーススタディとして登録した情報に基づいて、次回以降、同様の手順で操作できるようにしたり、機械学習によって、より正確に患者の状況を把握できるための手順を構築してもよい。
【0035】
制御情報送信部36は、ウェアラブルデバイス2に対して、上述の制御情報受付部35によって受け付けられた制御情報に基づいて、ウェアラブルデバイス2を制御するよう指示する(指示情報を送信する)。
例えば、制御情報送信部36は、ウェアラブルデバイス2に対して、指定されたセンサに対応する生体情報を取得するよう指示する。
なお、制御情報を受信したウェアラブルデバイス2は、当該制御情報に基づいて、各種センサ等の制御を行うものとする。また、ウェアラブルデバイス2の制御情報は、患者端末3を介して、ウェアラブルデバイス2に送信されてもよい。
【0036】
また、
図4に示すサーバ1の記憶部18においては、生体情報DB41、端末情報DB42が設けられる。
なお、生体情報DB41および端末情報DB42には、自社内だけではなく、例えば、検査機器独自の外部のDBとAPI接続することによって取得された情報が格納されてもよい。例えば、MRIやレントゲンなどのデータを仮に本実施形態に係るダッシュボード機能により閲覧することになる場合、自社サーバにないデータベースの情報を読み取る場合がある。
【0037】
生体情報DB41は、取得部31によって取得された生体情報が格納されるデータベースである。格納された生体情報は、例えば、患者(識別ID)ごとに、センサの種類や、生体情報の値(血圧等)、取得日時等と紐づけられて管理される。これらの情報は、暗号化された状態で保管されてもよい。この場合、特定の復号鍵の情報を元に複合化される。
【0038】
端末情報DB42は、取得部31によって取得された端末情報が格納されるデータベースである。格納された端末情報は、例えば、端末(ウェアラブルデバイス2)ごとに、製品番号、センサの種類および位置、搭載機能(例えば、ライト、カメラ等)等を紐づけられて管理される。これらの情報は、暗号化された状態で保管されてもよい。この場合、特定の復号鍵の情報を元に複合化される。
【0039】
<処理内容>
図5は、本実施形態に係る生体情報取得処理の一例を示す図である。
図5では、サーバ1における処理を示しているが、当該サーバ1の処理に連動して、ウェアラブルデバイス2、患者端末3、医療施設端末4等が適宜連動して処理を行うものとする。
【0040】
ステップS1において、取得部31は、患者(対象者)に装着されたウェアラブルデバイス2(第1端末)に設けられたセンサによって取得された患者の生体情報と、ウェアラブルデバイス2の種別を含む端末情報とを取得する。
【0041】
ステップS2において、対応付け部32は、上述の生体情報と、上述のウェアラブルデバイス2における生体情報が取得されたセンサの位置(患者の体の部位に対応する位置)とを対応付ける。
【0042】
ステップS3において、アラート部33は、上述の生体情報が正常か否かを判断する。例えば、アラート部33は、生体情報が所定の範囲内である場合に「正常」と判断し、生体情報が所定の範囲外である場合に「異常(正常ではない)」と判断する。
また、例えば、アラート部33は、患者における過去の生体情報に基づいて、過去の生体情報の平均値より所定の値未満の差が生じた場合に「正常」と判断し、過去の生体情報の平均値より所定の値以上の差が生じた場合に「異常」と判断する。
【0043】
ステップS4において、アラート部33は、ステップS3における判断が「異常」であるか否かを判断する。「異常」である場合はステップS5に進み、そうでない場合(「正常」の場合)はステップS6に進む。
【0044】
ステップS5において、アラート部33は、医療施設端末4に対してアラートを提示する。なお、アラート部33は、医療施設端末4、患者端末3の双方、必要に応じて複数の医療施設端末4や複数の患者端末3の表示部に対して、上述のアラートを表示してもよい。アラートの内容は、生体情報DBに記録されるものとする。
【0045】
ステップS6において、表示制御部34は、生体情報および端末情報を、医療施設端末4のディスプレイに表示する。
【0046】
ステップS7において、制御情報受付部35は、医療施設端末4から、ウェアラブルデバイス2に対する制御情報を受け付ける。
【0047】
ステップS8において、制御情報送信部36は、ウェアラブルデバイス2に対して、上述の制御情報受付部35によって受け付けられた制御情報に基づいて、ウェアラブルデバイス2を制御するよう指示情報を送信する。
なお、指示情報を受け付けたウェアラブルデバイス2は、当該指示情報に従って患者の生体情報を取得して、サーバ1へ送信するものとする。その後の処理は、上述のステップS1~S8と同様である。
【0048】
<適用例>
図6~
図11は、本実施形態に係る生体情報取得システムの適用例を示す図である。
医師は、医療施設端末4(バイタル情報ダッシュボード)において、
図6~
図11に示すウェアラブルデバイス2によって取得された生体情報を確認することができる。また、医師は、各種センサを指定することで、指定されたセンサが取得した生体情報(数値情報や音情報等)を確認することができる。
【0049】
≪内科向け機能1≫
図6は、内科のオンライン診療における適用例(1)を示す図である。
図6に示すように、各種センサが設けられた被服型のウェアラブルデバイス2を患者が着用することにより、対面診療における聴診器の機能をオンライン診療においてもリアルタイムに提供することができる。
すなわち、
図6に示すウェアラブルデバイス2を用いることにより、以下の効果が得られる。
・医療施設端末4の画面で選択した場所の音が聞くことができる
・患者の腹側と背側の生体情報を把握することができる
・対面診療における聴診器で取得可能な情報をオンライン診療でも取得できる
【0050】
図6に示すウェアラブルデバイス2によって取得される生体情報としては、例えば、肺の音、腹部の音、背中の音、心臓の音、体温、心電等が挙げられる。
図6の例では、符号V1~符号V9に示す位置に、音センサ、温度センサ、心電センサ等が設けられている。また、医療施設端末4には、符号V1~符号V9に対応する位置に、符号D1~符号D9に示されるアイテムが表示されている。医師は、所望のセンサを選択(例えば、タッチパネルを搭載する表示部にタッチ)することにより、対応するセンサによって取得された生体情報を把握(確認)することができる。また、医療施設端末4の表示部に表示される腹側ボタンB1または背側ボタンB2を選択(例えば、タッチ)することで、被服側型のウェアラブルデバイス2の腹側か背側かを切り替えることができる。(ウェアラブルデバイス2の腹側と同様に背側にも各種センサが設けられているものとする)。
医師は、患者の生体情報を符号D10に示す領域で確認することができる。
なお、ウェアラブルデバイス2に設けられるセンサの種類や数は特に限定されず、各種センサが複数設けられていてもよい。
【0051】
図6の例では、医師が正確に診断するために必要な事項を考慮し、下記の仕様となっている。
・胸は右と左に分かれている
・上肺野、中肺野、下肺野(の音)を聞くためのセンサが設けられている(前後左右で12カ所)
・心臓に関しては、心基部(右、左)、心尖部、心中心部(の音)を聞くためのセンサが設けられている
【0052】
なお、医師は、聞きたい部分を医療施設端末4(タブレットまたはPC等)でクリックすることで選択した部分の音をきくことができる。なお、医療施設端末4に表示されるウェアラブルデバイス2およびセンサの画像と、実際のウェアラブルデバイス2およびセンサとの位置が一致しているものとする。
なお、実際の聴診器にはベル型と膜型があり、低音を中心に聞くものと、高音を中心に聞くものがあるので、適宜切り替える機能があってもよい。
また、オートモードを設けて、事前に設定した順番で音を取得するようにしてもよい。
また、上述のアラート部33が、異常と判断した場合に、「異常があると疑われる箇所の音をもう一度聞きますか?」と提案してもよい。
また、対象患者の過去の生体情報(例えば、呼吸音)が存在する場合に、過去(例えば、前回)の音と比較するため、前回の音と現在の音とを交互に出力してもよい。これにより、改善しているか否かを示すことができる。
なお、録音や記録を許可するかどうかを医師が選択できるようにしてもよい。
また、ウェアラブルデバイス2について、伸縮性の生地を採用し、太った人が着たとしても、センサの位置をある程度調節できるようにしてもよい。
なお、複数のセンサによって取得される生体情報に基づいて、患者の心臓や肺の位置の特定を行ってもよい。
【0053】
≪内科向け機能2≫
図7は、内科のオンライン診療における適用例(2)を示す図である。
図7に示すように、各種センサが設けられた被服型のウェアラブルデバイス2を患者が着用することにより、対面診療における血圧計の機能をオンライン診療においてもリアルタイムに提供することができる。
すなわち、
図7に示すウェアラブルデバイス2を用いることにより、以下の効果が得られる。
・患者の血圧および心拍数をリアルタイムに把握することができる
・腕や手首など所望の位置における血圧を測定することができる
・生体情報(血圧)を医療施設端末4で確認することができる
【0054】
図7に示すウェアラブルデバイス2によって取得される生体情報としては、例えば、様々な位置の血圧が挙げられる。
図7の例では、符号V11~符号V14に示す位置に血圧測定用の圧力センサが設けられている。また、医療施設端末4には、符号V11~符号V14に対応する位置に、符号D11~符号D14に示されるアイテムが表示されている。
【0055】
なお、血圧センサの位置を、医師がリモートで操作(制御)してもよい。
また、センサの電極が弱い場合に、医師がリモートで電磁を変えられる機能が設けられていてもよい。
また、医師がリモートで感度を調節する機能がもうけられていてもよい。太っている人などは、通常の感度では、センサが反応しないことがあるためである。
また、血圧は、右と左で左右差がある可能性があるため、血圧センサは、両方についていることが好ましい。なお、血圧の左右差が規定値を超えた場合に、アラートの提示を行ってもよい。
【0056】
≪内科向け機能3≫
図8は、内科のオンライン診療における適用例(3)を示す図である。
図8に示すように、各種センサが設けられた被服型のウェアラブルデバイス2を患者が着用することにより、対面診療における心電図測定器の機能をオンライン診療においてもリアルタイムに提供することができる。
すなわち、
図8に示すウェアラブルデバイス2を用いることにより、以下の効果が得られる。
・心電図をリアルタイムに把握することができる
・(例えば)12誘導心電図検査における心電図を取得することができる(右肩、左肩、腹部の3点でも取得可能)
・生体情報(心電図)を医療施設端末4で確認することができる
【0057】
図8に示すウェアラブルデバイス2によって取得される生体情報としては、例えば、心電図が挙げられる。
図8の例では、符号V21~符号V29(一部を含む)に示す位置に心電センサが設けられている。また、医療施設端末4には、符号D21~符号D22に示される心電図を表すアイテムが表示されている。なお、
図8の例では、9つのセンサが一例として表示されているが、例えば、20つのセンサを設けて、どのセンサを用いるかを医師が決定してもよい。これにより、ウェアラブルデバイス2を着用した患者の体形等に関わらず、医師の所望の部位(患者の体の部位)に対応する位置に設けられるセンサを用いることができる。
なお、医療施設端末4には、符号V21~符号V29に対応する位置に、医師が指定するためのアイテムが表示されていてもよい。
【0058】
上述と同様に、センサの電極が弱い場合に、医師がリモートで電磁を変えられる機能が設けられていてもよい。
上述と同様に、医師がリモートで感度を調節する機能がもうけられていてもよい。なお、センサの電極が弱い場合に、医師がリモートで電磁を変えられる機能が設けられていてもよい。
また、患者端末3のアプリケーション上で、ウェアラブルデバイス2の装着の仕方を案内(例えば、「左側をもっと密着してください」等)してもよく、この場合、正しく装着できているかどうかを患者側にアラートとして提示してもよい。
なお、機器の故障(例えば、電圧低下等)が生じた際には、当該故障を自動で検知し、アラートを出してもよい。
なお、患者自身が所持している被服に、心電センサを搭載するパッドを貼ることにより、当該患者の被服をウェアラブルデバイス2として用いてもよい。この場合、パットから生体情報が患者端末3に送信されるものとする。
【0059】
≪眼科向け機能≫
図9は、眼科のオンライン診療における適用例を示す図である。
図9に示すように、各種センサが設けられたゴーグル型のウェアラブルデバイス2を患者が着用することにより、対面診療における眼科用検査機の機能をオンライン診療においてもリアルタイムに提供することができる。
すなわち、
図9に示すウェアラブルデバイス2を用いることにより、以下の効果が得られる。
・眼科特有の情報をリアルタイムに把握することができる
・細かい操作やライト操作を行うことができる
【0060】
図9に示すウェアラブルデバイス2によって取得される生体情報としては、例えば、眼底、細隙灯、角膜の傷、視力、眼圧、角膜の状態等に関する情報が挙げられる。
図9の例では、医療施設端末4には、符号D31に示される目に関する画像や、上記の眼圧(不図示)等が表示される。目に関する画像としては、例えば、強膜、虹彩、角膜、前房、水晶体、硝子体(一部を含む)等が表示される。
また、符号B31~符号B33に示すボタンを医師が選択することにより、符号D31に示される画像の種類を変更することができる。
また、符号B34に示すボタンを医師が押下(またはタッチ)することにより、ウェアラブルデバイス2における照明(ライト)のON/OFFを制御することができる。
さらに、符号B35に示されるボタンを医師が押下(またはタッチ)することにより、符号D31に示される画像に含まれる範囲や位置を変更することができる。なお、例えば、医師の操作により、視力検査用の画像等をウェアラブルデバイス2の表示部に表示するよう制御することもできる。
【0061】
なお、患者のまつげの位置などを認識して、患者がウェアラブルデバイス2を正しく装着しているか否かを確認して、正しく装着できていない場合に、アラートを出力してもよい。
【0062】
≪内科・耳鼻科向け機能≫
図10は、耳鼻科のオンライン診療における適用例を示す図である。
図10に示すように、各種センサが設けられたヘッドホン型のウェアラブルデバイス2を患者が着用することにより、対面診療における検耳鏡の機能をオンライン診療においてもリアルタイムに提供することができる。
すなわち、
図10に示すウェアラブルデバイス2を用いることにより、以下の効果が得られる。
・耳鼻科特有の目視情報をリアルタイムに把握することができる
・細かい操作やライト操作を行うことができる
・拡大または縮小を行うことができる
【0063】
図10に示すウェアラブルデバイス2によって取得される生体情報としては、例えば、目視画像(鼓膜、外耳、鼻腔等)、ティンパノメトリー(圧力)、聴力、口腔内、咽喉頭の状態等に関する情報が挙げられる。
図10の例では、符号V41に示すディスポーザブルカバーを装着することができる。ディスポーザブルカバーには、例えば、カメラ(撮像部)、ライト等が設けられているものとする。また、医療施設端末4には、符号D41に示されるティンパノメトリーを表す画像が表示されている。
また、符号B41~符号B43に示すボタンを医師が選択することにより、符号D41に示される画像の種類(目視画像、聴力、ティンパノメトリー等)を変更することができる。なお、目視画像を表示する場合には、ウェアラブルデバイス2における照明(ライト)のON/OFFを制御するためのボタンが表示されてもよい。なお、聴力については、例えば、聴力を検査するための所定の音を、ウェアラブルデバイス2から発するように制御するためのボタンが表示されてもよい。
また、符号B44に示されるボタンを医師が押下(またはタッチ)することにより、符号D41に示される画像に含まれる範囲や位置を変更することができる。
【0064】
なお、左右のいずれかの耳における生体情報であるかを認識および表示してもよい。この場合、ウェアラブルデバイス2を装着する時点で、患者は、左右を区別して、ウェアラブルデバイス2を装着するものとする。
また、オートモードを設けて、例えば、左右を順番に診断していってもよい。
また、周囲の音が大きい場合(例えば、所定のデシベル以上の場合)に、アラートを提示してもよい。例えば、テレビの音が大きい場合に、「消してください」などのアラートを行うことが想定される。
【0065】
≪皮膚科向け機能≫
図11は、皮膚科のオンライン診療における適用例を示す図である。
図11に示すように、各種センサが設けられたウェアラブルデバイス2を患者が着用(操作)することにより、対面診療におけるダーモスコピーの機能をオンライン診療においてもリアルタイムに提供することができる。
図11に示すウェアラブルデバイス2には、例えば、カメラ(撮像部)、ライト等が設けられているものとする。
すなわち、
図11に示すウェアラブルデバイス2を用いることにより、以下の効果が得られる。
・皮膚科特有の目視情報をリアルタイムに把握することができる
・細かい操作やライト操作を行うことができる
・拡大または縮小を行うことができる
【0066】
図11に示すウェアラブルデバイス2によって取得される生体情報としては、例えば、目視画像(皮膚の表面画像等)に関する情報が挙げられる。
図11の例では、医療施設端末4には、符号D51に示される皮膚の目視画像が表示されている。
また、符号B51に示すボタンを医師が選択することにより、符号D41に示される画像の種類を変更することができる。なお、目視画像を表示する場合には、ウェアラブルデバイス2における照明(ライト)のON/OFFを制御するためのボタンが表示されてもよい。
また、符号B52~符号B54に示されるボタンを医師が押下(またはタッチ)することにより、符号D41に示される画像に含まれる範囲、位置の変更、または拡大/縮小を行うことができる。
【0067】
≪その他機能≫
図6~
図11に示す機能以外に、例えば、(通信機能を備えた)以下のデバイスによって取得される生体情報をリアルタイムで把握することができる。
・産科のオンライン診療における胎児心拍数、胎動、子宮収縮圧
(ウェアラブルデバイス2として、超音波トランスデューサが設けられたNST測定デバイスを着用。)
・体組成計およびリストウォッチ型のデバイスを組み合わせることにより取得される生体情報(例えば、体重、体脂肪、基礎代謝、筋肉量、BMI、血糖値等)
・リストウォッチ型のデバイスによって取得される生体情報(例えば、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数等)
・パルスオキシメータによって取得される生体情報(例えば、酸素飽和度、心拍数等)
・血糖値測定デバイスによって取得される生体情報(例えば、随時血糖、持続血糖等)
・脳波測定デバイスによって取得された生体情報(例えば、脳波等)
・その他の所定の非接触デバイスによって取得される生体情報
【0068】
<本実施形態の有利な効果>
上述の実施形態によれば、オンライン診療において、医師は、リアルタイムに患者の生体情報を取得することができる。また、患者の過去の生体情報と比較することも可能である。なお、ウェアラブルデバイスを用いることで、患者(ユーザ)の負担を軽減することができ、また、計測動作を妨げることなく、長時間生体情報を取得することもできる。また、オンライン診療時に、リアルタイムに患者の生体情報を取得することにより、患者は居住する地域に依存せず専門医の診断を受けることが可能となる。これにより、症状の早期発見、再発防止を柔軟に実施することが可能になるため、医療費の抑制や国民の生活品質の向上につながる。
【0069】
また、上述の実施形態によれば、医師がウェアラブルデバイス2のリモートコントロールを行うことで、対面診療と同様に医師の意図した生体情報を取得することができる。
【0070】
また、上述の実施形態によれば、どのデバイス(ウェアラブルデバイス2;ハードウェア通信デバイス)でもインストール可能な情報のプロトコル、API、SDKを用いることで、デバイスに依存せずに、患者の生体情報を取得することができる。なお、デバイス本体の記憶領域に保存されている情報を、コンピュータに接続された読取端末にて読み取ることにより、間接的にリモートでの医療情報の取得を可能にしてもよい。例えば、血圧計にFeliCa(登録商標)等の記録媒体が入っており、当該記録媒体を読み取ることにより、患者の状態を把握してもよい。また、予め、医師からのリモートコントロールにより指示されたステップを記録媒体に保存した上で、所定のハードウェアに記録媒体の内容を読み込むことで予め医師が指定したステップで患者の生体情報を読み取るようにしてもよい。なお、記録媒体は、非接触型でもよく、接触型でもよい。
【0071】
また、上述の実施形態によれば、アラート部(例えば、AI)が検知した生体情報の異常を医師に提示することで、看過されることなく、正確な診断を行うことができる。
【0072】
また、上述の実施形態によれば、取得した生体情報を記憶部に格納することで、電子カルテとして蓄積することができる。蓄積されたデータは、患者自身が患者端末等を用いて確認することができる。また、蓄積されたデータは、様々な研究データとして、用いることもできる。
【0073】
また、上述の実施形態によれば、ウェアラブルデバイス2をオンライン診療用に貸与またはリースすることで、広く一般的に、正確なオンライン診療を広めることができる。
【0074】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0075】
(変形例)
上述の実施形態では、アラート部は、生体情報の異常を検知して、医療施設端末に提示する例について説明したが、アラート部(AI)が、オンライン診療における検査のパターンを学習して、次回以降、検査漏れが生じた際に、アラートを行うようにしてもよい。また、自宅で毎日患者が生体情報を取得して、当該生体情報に基づいて、アラート部は、生活習慣改善の提案に関する提示を行ってもよい。
【0076】
また、上述の実施形態では、着用型のウェアラブルデバイスのサイズについては特に言及しなかったが、例えば、S,M,L等、患者の体形に合わせたサイズにウェアラブルデバイスを用いてもよい。また、各種センサを着脱可能にして、既存の衣服に装着してもよい(例えば、貼り付けてもよい)。
【0077】
また、上述の実施形態では、医療施設の医師と患者とがオンライン診療を行う場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、介護施設の定期的な検診(例えば、眼科検診)などでも適用可能である。この場合、介護士や看護師等が現地にいて、ウェアラブルデバイス2の操作をサポートすることが好ましい。
【0078】
また、上述の実施形態では、ユーザや医師等の指示を受け付けた場合に、生体情報等を送信する例について説明したが、指示を受けなくても、ウェアラブルデバイスを着用し、電源をオンにすることで、自動的にウェアラブデバイス内に設定された記憶領域に取得された生体情報が保存され、ネットワークを介して、患者端末に接続した時点でウェアラブルデバイスの記憶領域に保存された情報を、患者端末(携帯電話など)を通してサーバへ保存してもよい。これは、通信環境が断絶されることにより、例えば、24時間モニタリングが必要なウェアラブルデバイス端末への対応を考慮したものである。
【0079】
また、上述の実施形態において、ウェアラブルデバイスとして、産科のオンライン診療で用いられる超音波トランスデューサが設けられたNST(Non-Stress Test)測定デバイスが含まれてもよい。
【0080】
また、上述の実施形態において、ウェアラブルデバイスとして、着用することにより体形情報を含む生体情報を測定する測定デバイス、顔の色味を測定する測定デバイスのうち少なくとも1つ以上が含まれてもよい。
ここで、着用することにより体形情報を含む生体情報を測定する測定デバイスとしては、例えば、全身スーツ型のデバイスが挙げられる。
また、顔の色味を測定する測定デバイスとしては、ユーザが複数の色がフレームに表された眼鏡を装着して撮像された画像情報に基づいて、顔の色味を測定するデバイスが挙げられる。
【0081】
また、上述の実施形態において、制御情報受付部35(受付手段)は、特定の診断に関する診断情報(例えば、ぜんそく)を受け付けてもよい。
このとき、表示制御部34(表示制御手段)は、生体情報、薬剤情報、診療録のうち少なくとも1以上の情報のうち、診断情報に対応する情報を、医療施設端末4(第2端末)のディスプレイ(表示手段)に強調して表示するとよい。
例えば、医師から、診断情報として「ぜんそく」という情報を受け付けると、「ぜんそく」に対応する生体情報である「呼吸音」や、薬剤情報である「ステロイド剤」等の情報を医療施設端末4に表示するとよい。
【0082】
また、上述の実施形態において、表示制御部34(表示制御手段)は、初診のオンライン診療の場合に、上述の診断情報に対応する情報を医療施設端末4(第2端末)のディスプレイ(表示手段)に表示するとよい。
具体的には、診療科ごとにグループ分けして、例えば、血圧にかかるものをピックアップして、診断情報に対応する情報として表示するとよい。
【0083】
(その他)
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に上述の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを他の端末や装置等に移譲させてもよい。逆に他の端末や装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0084】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0085】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0086】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0087】
換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
すなわち、(1)対象者に装着された第1端末に設けられたセンサ(撮像センサを含む)によって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得手段(例えば、取得部31)と、取得された前記生体情報および前記端末情報を記憶する記憶手段(例えば、記憶部18)と、前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示する表示制御手段(例えば、表示制御部34)と、前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付手段(例えば、制御情報受付部35)と、前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示手段(例えば、制御情報送信部)と、を有する情報処理装置である。
これにより、オンライン診療等において、医療従事者等が患者等の生体情報を正確に取得することができる。
【0088】
また、(2)前記表示制御手段は、前記生体情報および前記端末情報に基づいて、前記第1端末を示す画像と、前記第1端末の前記センサの位置を示す画像と、前記センサによって取得された前記生体情報とを、前記表示手段に表示するとよい。
これにより、例えば、どのウェアラブルデバイスによって、どの位置(部位)の生体情報が取得されたのかを、医師等が正確に把握することができる。
【0089】
また、(3)前記第1端末には、複数の前記センサが設けられ、前記受付手段は、前記第2端末から、複数の前記センサのうち1つ以上のセンサの指定を受け付け、前記指示手段は、前記第1端末に対して、指定されたセンサに対応する生体情報を取得するよう指示するとよい。
これにより、医師等は所望の位置におけるセンサに対応する生体情報を取得するよう指示することで、対面診療と同様に医師等の意思に応じた生体情報を取得することができる。
【0090】
また、(4)前記端末情報には、前記第1端末における前記センサの位置に関する情報が含まれ、前記生体情報と、前記第1端末における前記生体情報が取得されたセンサの位置とを対応付ける対応付け手段(例えば、対応付け部32)をさらに有するとよい。
これにより、医師等が、医療施設端末を確認することで、ウェアラブルデバイスにおけるどのセンサに対応する生体情報を取得しているかを把握することができる。
【0091】
また、(5)前記生体情報が所定の範囲外である場合に、前記第2端末に対してアラートを提示する第1アラート手段(例えば、アラート部33)をさらに有するとよい。
これにより、生体情報に異常が生じている場合に、当該異常を見過ごすことなく、適切に診療を受けることができる。
【0092】
また、(6)前記対象者における過去の生体情報に基づいて、前記第2端末に対してアラートを提示する第2アラート手段をさらに有するとよい。
これにより、患者個人の過去の情報と比較して、生体情報に異常が生じている場合に、当該異常を見過ごすことなく、適切に診療を受けることができる。
【0093】
また、(7)前記第1端末には、産科のオンライン診療で用いられる超音波トランスデューサが設けられたNST(Non-Stress Test)測定デバイスが含まれるとよい。
これにより、産科のオンライン診療において、ノンストレステスト情報の送信、蓄積、閲覧等を行うことができる。
【0094】
また、(8)前記第1端末には、着用することにより体形情報を含む前記生体情報を測定する測定デバイス、顔の色味を測定する測定デバイスのうち少なくとも1つ以上が含まれるとよい。
これにより、従来の生体情報取得デバイスでは取得ができなかった、体形情報や、顔色といった情報を取得することができる。
【0095】
また、(9)前記受付手段は、特定の診断に関する診断情報を受け付け、前記表示制御手段は、前記生体情報、薬剤情報、診療録のうち少なくとも1以上の情報のうち、前記診断情報に対応する情報を、前記第2端末の前記表示手段に強調して表示するとよい。
これにより、診断に関する診断情報を自動的に表示させることができる。
【0096】
また、(10)前記表示制御手段は、初診のオンライン診療の場合に、前記診断情報に対応する情報を前記第2端末の前記表示手段に表示するとよい。
これにより、問診票のように患者の情報を事前に医師等に表示することができる。
【0097】
なお、(11)対象者に装着された第1端末に設けられたセンサ(撮像センサを含む)によって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得ステップと、前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示する表示制御ステップと、前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付手段と、前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示ステップと、を有する情報処理装置の制御方法と捉えることもできる。
【0098】
なお、(12)対象者に装着された第1端末に設けられたセンサ(撮像センサを含む)によって取得された対象者の生体情報と、前記第1端末の種別を含む端末情報とを取得する取得ステップと、
前記生体情報および前記端末情報を、前記第1端末とは異なる第2端末の表示手段に表示する表示制御ステップと、
前記第2端末から、前記第1端末に対する制御情報を受け付ける受付手段と、
前記第1端末に対して、受け付けられた前記制御情報に基づいて、前記第1端末を制御するよう指示する指示ステップと、
をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラムと捉えることもできる。
【符号の説明】
【0099】
1:サーバ 2:ウェアラブルデバイス 3:患者端末
4:医療施設端末 11:CPU 18:記憶部
19:通信部 31:取得部 32:対応付け部
33:アラート部 34:表示制御部 35:制御情報受付部
36:制御情報送信部