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特開2024-180562プラズマ処理システムにおける変調供給源の改良された印加
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180562
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】プラズマ処理システムにおける変調供給源の改良された印加
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
H05H1/46 R
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024179980
(22)【出願日】2024-10-15
(62)【分割の表示】P 2020545048の分割
【原出願日】2018-11-16
(31)【優先権主張番号】62/588,255
(32)【優先日】2017-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519027693
【氏名又は名称】エーイーエス グローバル ホールディングス, プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ギデオン バン ジル
(72)【発明者】
【氏名】ケビン フェアバーン
(72)【発明者】
【氏名】デニス ショー
(57)【要約】
【課題】プラズマ処理システムにおける変調供給源の改良された印加の提供。
【解決手段】プラズマ処理システムおよび方法が、開示される。本システムは、プラズマ性質を変調する、少なくとも1つの変調供給源を含み得、プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する。同期モジュールが、Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号をプラズマ処理システムに接続される少なくとも1つの機器に送信するように構成される。波形通信モジュールが、特徴付けられる波形の特性をプラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に通信し、プラズマ処理システムに接続される複数の機器の同期を可能にする。特徴付けられる波形は、プラズマの変調についての情報またはプラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報を含有し得る。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(第35 U.S.C. §119号に基づく優先権の主張)
特許に関する本願は、「IMPROVED APPLICATION OF AN EV SOURCE IN PLASMA PROCESSING EQUIPMENT」と題され、2017年11月17日に出願され、本明細書の譲受人に譲渡され、本明細書を参照することによって本明細書に明確に組み込まれる、仮出願第62/588,255号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、概して、プラズマ処理に関する。特に、限定としてではないが、本開示は、プラズマ処理システムに結合される機器の相互動作に関する。
【背景技術】
【0003】
エッチングおよび堆積のためのプラズマ処理システムは、数十年にわたって利用されているが、処理技法および機器技術の進歩により、ますます複雑なシステムを作成し続けている。同時に、ワークピースで作成される構造の寸法を減少させることは、プラズマ処理機器のますます精密な制御および相互動作を要求する。現在の制御方法論および関連付けられるシステムは、今日および将来の複雑なシステムと関連付けられるいくつかの問題に対処することが可能ではなく、したがって、異種であるが、相互依存するプラズマ処理機器に対する新しい改良された制御の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ある側面によると、プラズマ処理システムは、プラズマ性質を変調する、少なくとも1つの変調供給源を含み、プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する。プラズマ処理システムは、Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号をプラズマ処理システムに接続される少なくとも1つの機器に送信するように構成される、同期モジュールを含む。プラズマ処理システムはまた、繰り返し周期Tを伴う特徴付けられる波形の特性をプラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に通信し、プラズマ処理システムに接続される複数の機器の同期を可能にするように構成される、波形通信モジュールを含み、繰り返し周期Tを伴う特徴付けられる波形は、プラズマの変調についての情報またはプラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含有する。
【0005】
別の側面は、プラズマ処理システムのための制御方法として特徴付けられ得る。本方法は、変調供給源を用いてプラズマ性質を変調するステップを含み、プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する。本方法はまた、プラズマの変調またはプラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含有する、繰り返し周期Tを伴う波形を特徴付け、波形データセットを生じるステップを含む。波形データセットは、プラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に送信され、Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号は、プラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に送信される。
【0006】
さらに別の側面は、プラズマシステムに接続される機器の出力波形に関する波形データセットを発生させるように構成される、波形特徴付けモジュールを含む、プラズマ処理制御システムとして特徴付けられ得る。波形繰り返しモジュールが、プラズマシステムに接続される機器に関する繰り返し周期Tを決定するために含まれ、波形通信モジュールが、波形データセットをプラズマシステムに接続される機器または別の機器のうちの少なくとも1つに通信するように構成される。プラズマ処理システムはまた、波形通信モジュールと、同期モジュールとを含む。波形通信モジュールは、波形データセットをプラズマシステムに接続される機器または別の機器のうちの少なくとも1つに通信するように構成され、同期モジュールは、Tの整数倍である同期パルス繰り返し周期を伴う同期パルスをプラズマシステムに接続される機器に送信するように構成される。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
プラズマ処理システムであって、
プラズマ性質を変調する少なくとも1つの変調供給源であって、前記プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する、少なくとも1つの変調供給源と、
同期モジュールであって、前記同期モジュールは、Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号を前記プラズマ処理システムに接続される少なくとも1つの機器に送信するように構成される、同期モジュールと、
波形通信モジュールであって、前記波形通信モジュールは、前記繰り返し周期Tを伴う特徴付けられる波形の特性をプラズマシステムに接続される前記少なくとも1つの機器に通信し、前記プラズマ処理システムに接続される複数の機器の同期を可能にするように構成され、前記繰り返し周期Tを伴う前記特徴付けられる波形は、前記プラズマの変調についての情報または前記プラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含有する、波形通信モジュールと
を備える、プラズマ処理システム。
(項目2)
Tは、前記プラズマ処理システムのプラズマ性質を変調する全ての複数の機器の波形が周期Tで周期的である最も短い時間長である、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目3)
前記変調供給源は、前記プラズマに影響を及ぼす電磁場を変調することによって前記プラズマ性質を変調するように構成される、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目4)
前記変調供給源は、遠隔プラズマ源である、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目5)
前記変調供給源は、前記プラズマシステム内のガスの性質を変調することによって前記プラズマ性質を変調するように構成される、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目6)
前記変調供給源は、2つ以上の明確に異なるレベルの間で前記プラズマ中のワークピースの表面電位を交互にするように構成される、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目7)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記変調供給源によって発生される出力波形の特性を含む、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目8)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記プラズマ性質の特性を含む、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目9)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記プラズマ中のワークピースの表面電位の特性を含む、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目10)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記プラズマ処理システムに接続される前記少なくとも1つの機器の出力の所望の特性を含む、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目11)
前記少なくとも1つの機器は、発生器である、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目12)
前記発生器は、前記発生器の出力の性質を、繰り返し周期Tを伴う前記特徴付けられる波形と同期させる、項目11に記載のプラズマ処理システム。
(項目13)
前記同期は、繰り返し周期Tを伴う前記特徴付けられる波形の変化に関して前記発生器の出力の性質の変化を早めるかまたは遅らせることを含む、項目12に記載のプラズマ処理システム。
(項目14)
前記出力の性質は、電圧、電流、電力、周波数、または発生器源インピーダンスのうちの少なくとも1つである、項目12に記載のプラズマ処理システム。
(項目15)
前記発生器は、RF発生器またはDC発生器のうちの1つである、項目11に記載のプラズマ処理システム。
(項目16)
前記発生器は、前記プラズマ処理システムからの電力を吸収することが可能である、項目15に記載のプラズマ処理システム。
(項目17)
前記発生器は、前記プラズマシステムからの電力のみを吸収し得る負荷である、項目16に記載のプラズマ処理システム。
(項目18)
前記少なくとも1つの機器は、前記プラズマ処理システムの性質を測定するように構成される、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目19)
前記測定は、プラズマ性質の測定、前記プラズマシステムに送達される電力の性質、または前記プラズマシステムに送達されるガスの性質のうちの少なくとも1つを含む、項目18に記載のプラズマ処理システム。
(項目20)
前記測定は、前記繰り返し周期Tを伴う前記特徴付けられる波形と同期される、項目18に記載のプラズマ処理システム。
(項目21)
前記同期は、前記繰り返し周期Tを伴う前記特徴付けられる波形の変化に関して前記プラズマシステム性質の測定を早めるかまたは遅らせることを含む、項目20に記載のプラズマ処理システム。
(項目22)
前記少なくとも1つの機器は、インピーダンス整合ネットワークである、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目23)
前記インピーダンス整合ネットワークは、インピーダンスを示す測定を前記繰り返し周期Tを伴う前記特徴付けられる波形と同期させる、項目22に記載のプラズマ処理システム。
(項目24)
前記少なくとも1つの機器は、遠隔プラズマ源である、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目25)
前記Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号は、前記同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションと、前記同期信号繰り返し周期の開始以降ある時間周期が経過したという少なくとも1つのインジケーションとを含む、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目26)
前記同期信号繰り返し周期の開始は、第1の持続時間のパルスによって示され、前記同期信号繰り返し周期の開始以降ある時間周期が経過したという少なくとも1つのインジケーションは、前記第1の持続時間と異なる第2の持続時間のパルスによって示される、項目25に記載のプラズマ処理システム。
(項目27)
前記Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号は、前記同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションを含み、前記同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションはさらに、時刻を示すために、または新しい波形が有効であることを示すために、少なくとも一度修正される、項目1に記載のプラズマ処理システム。
(項目28)
プラズマ処理システムのための制御方法であって、前記方法は、
変調供給源を用いてプラズマ性質を変調することであって、前記プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する、ことと、
前記繰り返し周期Tを伴う波形を特徴付け、波形データセットを生じることであって、前記波形データセットは、前記プラズマの変調または前記プラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含む、ことと、
前記波形データセットをプラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に送信することと、
Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号を前記プラズマシステムに接続される前記少なくとも1つの機器に送信することと
を含む、方法。
(項目29)
基本繰り返し周期Tfを決定することであって、Tfは、前記プラズマ処理システムのプラズマ性質を変調する全ての複数の機器の波形が周期Tfで周期的である最も短い時間長である、ことと、
Tfの整数倍である前記同期繰り返し周期を伴う前記同期信号を前記プラズマ処理システムに接続される前記少なくとも1つの機器に送信することと
を含む、項目28に記載の制御方法。
(項目30)
前記変調供給源を用いて、前記プラズマに影響を及ぼす電磁場を変調することによって前記プラズマ性質を変調することを含む、項目28に記載の制御方法。
(項目31)
前記変調供給源は、遠隔プラズマ源である、項目28に記載の制御方法。
(項目32)
前記変調供給源を用いて、前記プラズ処理マシステム内のガスの性質を変調することによって前記プラズマ性質を変調することを含む、項目28に記載の制御方法。
(項目33)
前記変調供給源を用いて、2つ以上の明確に異なるレベルの間で前記プラズマ中のワークピースの表面電位を交互にすることによって前記プラズマ性質を変調することを含む、項目28に記載の制御方法。
(項目34)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記変調供給源によって発生される出力波形の特性を含む、項目28に記載の制御方法。
(項目35)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記プラズマ性質の特性を含む、項目28に記載の制御方法。
(項目36)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記プラズマ中のワークピースの表面電位の特性を含む、項目28に記載の制御方法。
(項目37)
繰り返し周期Tを伴う前記波形の特性は、前記プラズマ処理システムに接続される前記少なくとも1つの機器の出力の所望の特性を含む、項目28に記載の制御方法。
(項目38)
発生器において前記波形データセットおよび同期信号を受信することを含む、項目28に記載の制御方法。
(項目39)
前記発生器の出力の性質を前記波形データセットによって特徴付けられる繰り返し周期Tを伴う波形と同期させることを含む、項目38に記載の制御方法。
(項目40)
前記波形データセットによって特徴付けられる繰り返し周期Tを伴う波形の変化に関して発生器出力の性質の変化を早めるかまたは遅らせることを含む、項目39に記載の制御方法。
(項目41)
前記出力の性質は、電圧、電流、電力、周波数、または発生器源インピーダンスのうちの少なくとも1つである、項目39に記載の制御方法。
(項目42)
前記発生器は、RF発生器またはDC発生器のうちの1つである、項目38に記載の制御方法。
(項目43)
前記発生器は、前記プラズマ処理システムからの電力を吸収することが可能である、項目42に記載の制御方法。
(項目44)
前記発生器は、前記プラズマシステムからの電力のみを吸収し得る負荷である、項目43に記載の制御システム。
(項目45)
前記少なくとも1つの機器は、前記プラズマシステムの性質を測定する、項目28に記載の制御方法。
(項目46)
前記測定は、プラズマ性質の測定、前記プラズマシステムに送達される電力の性質、または前記プラズマシステムに送達されるガスの性質のうちの少なくとも1つを含む、項目45に記載の制御方法。
(項目47)
測定を前記波形データセットによって特徴付けられる繰り返し周期Tを伴う波形と同期させることを含む、項目45に記載の制御方法。
(項目48)
前記同期は、前記波形データセットによって特徴付けられる繰り返し周期Tを伴う波形の変化に関して前記プラズマシステム性質の測定を早めるかまたは遅らせることを含む、項目46に記載の制御方法。
(項目49)
前記少なくとも1つの機器は、インピーダンス整合ネットワークである、項目28に記載の制御方法。
(項目50)
インピーダンスを示す測定を前記波形データセットによって特徴付けられる繰り返し周期Tを伴う波形と同期させることを含む、項目49に記載の制御方法。
(項目51)
前記少なくとも1つの機器は、遠隔プラズマ源である、項目28に記載の制御方法。
(項目52)
前記Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号は、前記同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションと、前記同期信号繰り返し周期の開始以降ある時間周期が経過したという少なくとも1つのインジケーションとを含む、項目28に記載の制御方法。
(項目53)
前記同期信号繰り返し周期の開始は、第1の持続時間のパルスによって示され、前記同期信号繰り返し周期の開始以降ある時間周期が経過したという少なくとも1つのインジケーションは、前記第1の持続時間と異なる第2の持続時間のパルスによって示される、項目52に記載の制御方法。
(項目54)
前記Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号は、前記同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションを含み、前記同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションはさらに、時刻を示すために、または新しい波形が有効であることを示すために、少なくとも一度修正される、項目28に記載の制御方法。
(項目55)
プラズマ処理制御システムであって、
波形特徴付けモジュールであって、前記波形特徴付けモジュールは、プラズマシステムに接続される機器の出力波形に関する波形データセットを発生させるように構成される、波形特徴付けモジュールと、
波形繰り返しモジュールであって、前記波形繰り返しモジュールは、前記プラズマシステムに接続される機器に関する繰り返し周期Tを決定するように構成される、波形繰り返しモジュールと、
波形通信モジュールであって、前記波形通信モジュールは、前記波形データセットを前記プラズマシステムに接続される前記機器または別の機器のうちの少なくとも1つに通信するように構成される、波形通信モジュールと、
同期モジュールであって、前記同期モジュールは、Tの整数倍である同期パルス繰り返し周期を伴う同期パルスを前記プラズマシステムに接続される機器に送信するように構成される、同期モジュールと
を備える、プラズマ処理制御システム。
(項目56)
前記波形特徴付けモジュールは、時間出力値ペアの集合として前記波形データセットを発生させ、前記繰り返し周期Tの間の前記機器の出力波形を表すように構成される、項目55に記載のプラズマ処理制御システム。
(項目57)
前記時間出力値ペアはそれぞれ、前記繰り返し周期Tの間の前記機器の出力波形を表すために、時間値と、電圧値、電流値、または電力値のうちの少なくとも1つとを含む、項目56に記載のプラズマ処理制御システム。
(項目58)
前記波形特徴付けモジュールは、複数の波形データセットを発生させるように構成され、前記複数の波形データセットはそれぞれ、複数の出力波形のうちの対応するものを特徴付け、前記出力波形はそれぞれ、前記プラズマシステムに接続される複数の機器のうちの対応するものから出力され、
前記波形繰り返しモジュールは、前記複数の出力波形の全てが周期Tfで周期的である最も短い時間長である基本繰り返し周期Tfを決定するように構成され、
前記波形通信モジュールは、前記複数の機器のうちの1つに関する前記波形データセットのうちの少なくとも1つを前記プラズマシステムに接続される前記複数の機器のうちの1つに通信するように構成され、
前記同期モジュールは、Tfの整数倍である同期パルス繰り返し周期を伴う同期パルスを複数の機器のうちの少なくとも1つに送信するように構成される、
項目55に記載のプラズマ処理制御システム。
(項目59)
前記同期モジュールは、前記プラズマシステムに接続される前記複数の機器のうちの1つの発振器が、前記基本繰り返し周期Tf内で十分な正確度で時間を維持するために十分に正確ではない場合、前記同期パルスの間に同期ティックを送信するように構成される、項目58に記載のプラズマ処理制御システム。
(項目60)
前記同期ティックは、前記同期ティックに関して前記同期パルスのものと異なる持続時間を伴うパルスを使用することによって、前記同期パルスから区別される、項目59に記載のプラズマ処理制御システム。
(項目61)
非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記非一過性コンピュータ可読媒体は、その上に記憶される命令を備え、前記命令は、プロセッサによる実行のために、またはフィールドプログラマブルゲートアレイを構成するために、プラズマ処理を実施するためのものであり、前記命令は、
変調供給源を用いてプラズマ性質を変調することであって、前記プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する、ことと、
前記プラズマの変調または前記プラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含有する繰り返し周期Tを伴う波形を特徴付け、波形データセットを生じることと、
前記波形データセットを前記プラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に送信することと、
Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号を前記プラズマシステムに接続される前記少なくとも1つの機器に送信することと
を行うための命令を含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目62)
プラズマ処理システムであって、
プラズマのプラズマ性質を変調するための手段であって、前記プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する、手段と、
前記繰り返し周期Tを伴う波形を特徴付け、波形データセットを生じるための手段であって、前記波形データセットは、前記プラズマの変調または前記プラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含む、手段と、
前記波形データセットを前記プラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に送信するための手段と、
Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号を前記プラズマシステムに接続される前記少なくとも1つの機器に送信するための手段と
を備える、プラズマ処理システム。
(項目63)
プラズマ処理システムであって、
繰り返し周期Tを有する出力波形を印加するためのバイアス供給源と、
同期モジュールであって、前記同期モジュールは、Tの整数倍である同期信号繰り返し周期をプラズマシステムに接続される少なくとも1つの他の機器に送信するように構成される、同期モジュールと、
波形通信モジュールであって、前記波形通信モジュールは、前記バイアス供給源によって発生される前記出力波形の特性を前記プラズマシステムに接続される前記少なくとも1つの他の機器に通信するように構成される、波形通信モジュールと
を備える、プラズマ処理システム。
(項目64)
プラズマ処理システムのための制御方法であって、前記方法は、
バイアス供給源の出力波形を特徴付け、波形データセットを生じることと、
前記バイアス供給源の出力波形に関する繰り返し周期Tを決定することと、
前記波形データセットをプラズマシステムに接続される少なくとも1つの他の機器に送信することと、
Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を前記プラズマシステムに結合される機器に送信することと
を含む、方法。
(項目65)
プラズマ処理システムであって、
プラズマチャンバと、
プラズマ処理チャンバ内のプラズマのプラズマ性質を変調する前記プラズマチャンバに結合される少なくとも1つの変調供給源であって、前記プラズマ性質の変調は、繰り返し周期Tを有する、少なくとも1つの変調供給源と、
前記プラズマチャンバに結合される複数の他のプラズマ処理機器と、
同期コントローラであって、前記同期コントローラは、非一過性媒体を含み、前記非一過性媒体は、その上に記憶される命令を備え、前記命令は、プロセッサによる実行のために、またはフィールドプログラマブルゲートアレイを構成するために、プラズマ処理を実施するためのものであり、前記命令は、
前記繰り返し周期Tを伴う前記少なくとも1つの変調供給源の波形を特徴付け、波形データセットを生じることと、
前記波形データセットを前記プラズマシステムに接続される前記複数の他の機器のうちの少なくとも1つに送信することと、
Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う同期信号を前記プラズマシステムに接続される前記複数の他の機器のうちの少なくとも1つに送信することと
を行うための命令を含む、同期コントローラと
を備える、プラズマ処理システム。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、プラズマ性質に対する制御を達成するように設計される、プラズマ処理システムの実施形態を描写する。
【0008】
図2図2は、源発生器または複数の源発生器ではなく、遠隔プラズマ源を使用してプラズマ性質に対する制御を達成するように設計される、プラズマ処理システムの別の実施形態を描写する。
【0009】
図3図3は、遠隔プラズマ源および統合バイアス電力送達システムを使用してプラズマ性質に対する制御を達成するように設計される、プラズマ処理システムのさらに別の実施形態を描写する。
【0010】
図4図4は、バイアス供給源を含む、プラズマ処理システムを描写する。
【0011】
図5図5は、複数のバイアス供給源を組み込む、プラズマ処理システムの別の実装を描写する。
【0012】
図6図6は、例示的バイアス供給源の側面を描写する、略図である。
【0013】
図7図7は、バイアス供給源から出力される電圧波形のグラフ、対応するシース電圧のグラフ、および対応するスイッチタイミング図を含む。
【0014】
図8図8Aは、図11に描写されるバイアス供給源に電圧を提供するために2つの電圧源を使用する実装を描写する。図8Bは、図11に描写されるバイアス供給源に電圧を提供するために2つの電圧源を使用する別の実装を描写する。図8Cは、図11に描写されるバイアス供給源に電圧を提供するために2つの電圧源を使用するさらに別の実装を描写する。
【0015】
図9図9Aは、図11に描写されるバイアス供給源に電圧を提供するために3つの電圧源を使用する実装を描写する。図9Bは、図11に描写されるバイアス供給源に電圧を提供するために3つの電圧源を使用する別の実装を描写する。図9Cは、図11に描写されるバイアス供給源に電圧を提供するために3つの電圧源を使用するさらに別の実装を描写する。
【0016】
図10図10は、同期制御コンポーネントを描写する、ブロック図である。
【0017】
図11図11は、同期制御コンポーネントを使用して考察され得る方法である。
【0018】
図12図12は、変調供給源をプラズマ処理システムに接続される他の機器と同期させる側面を描写する。
【0019】
図13図13は、マスタデバイスから実行され得る例示的方法を描写する、フローチャートである。
【0020】
図14図14は、スレーブデバイスによって実行され得る例示的方法を描写する、フローチャートである。
図15図15は、本明細書に開示される制御側面を実施するために利用され得るコンポーネントを描写する、ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
単語「例示的」は、「ある実施例、事例、または例証としての役割を果たすこと」を意味するように本明細書に使用される。「例示的」として本明細書に説明される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好ましい、または有利として解釈されるものではない。
【0022】
前置き:以下の図におけるフローチャートおよびブロック図は、本発明の種々の実施形態による、システム、方法、およびコンピュータプログラム製品の可能性として考えられる実装のアーキテクチャ、機能性、および動作を図示する。この点で、これらのフローチャートまたはブロック図におけるいくつかのブロックは、規定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を備える、コードのモジュール、セグメント、または一部を表し得る。また、いくつかの代替実装では、ブロックに記述される機能は、図に記述される順序以外で起こり得ることに留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、実質的に並行して実行されてもよい、またはブロックは、時として、関与する機能性に応じて、逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、規定された機能または行為を実施する専用ハードウェアベースシステムまたは専用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせによって実装され得ることに留意されたい。
【0023】
以下の開示は、概して、ウエハプラズマ処理を指すが、実装は、プラズマチャンバ内での任意の基板処理を含むことができる。いくつかの事例では、基板以外の物体が、本明細書に開示されるシステム、方法、および装置を使用して処理されることができる。言い換えると、本開示は、物理的または化学的手段による表面変化、表面下変化、堆積、または除去をもたらすために、低大気圧プラズマ処理チャンバ内での任意の物体のプラズマ処理に適用される。
【0024】
本開示は、第US9287092号、第US9287086号、第US9435029号、第US9309594号、第US9767988号、第US9362089号、第US9105447号、第US9685297号、第US9210790号に開示されるようなプラズマ処理および基板バイアス技法を利用してもよい。これらの出願の全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。しかし、本明細書における任意の以前の公開(またはこれに由来する情報)または公知である任意の事項の言及は、以前の公開(またはこれに由来する情報)または公知の事項が従来通りである、ルーチンである、または本明細書が関連する取り組みの分野における共通の一般的知識の一部を形成することを認容または承認するわけではない、またはそれを示唆するいかなる形態でもないことを認識されたい。
【0025】
本開示の目的のために、源発生器は、そのエネルギーが、主として、プラズマの発生および持続を対象とするものである一方、「バイアス供給源」は、そのエネルギーが、主として、プラズマからイオンおよび電子を誘引するための表面電位の発生を対象とするものである。
【0026】
図1は、プラズマ102を含有する、プラズマチャンバ101に直接および間接的に結合される多くの複数の機器を伴うプラズマ処理システムの実施形態を示す。機器は、真空取扱およびガス送達機器106と、バイアス発生器108と、バイアス整合ネットワーク110と、バイアス測定および診断111と、源発生器112と、源整合ネットワーク113と、源測定および診断114と、測定および診断115と、システムコントローラ116とを含む。図1の実施形態および本明細書に説明される他の実施形態は、プラズマ処理システムの複雑性の例示であり、本明細書におけるプラズマシステムの描写は、プラズマチャンバ101に結合される機器の相互関係を伝えることに役立つ。
【0027】
プラズマ処理機器の相互関係の実施例は、変調供給源(例えば、源発生器112、バイアス発生器108、および本明細書にさらに議論される他の変調供給源)がプラズマ性質に対して及ぼす影響(および同一物の制御)である。より具体的には、変調供給源は、プラズマ処理システム100の機器にプラズマ102によって提示されるインピーダンス等のプラズマ性質の強力な変調を引き起こすことができる。プラズマ変調はまた、プラズマ性質の測定のエイリアシングを引き起こし得る。プラズマ性質の変調の影響についての付加的詳細が、本明細書にさらに議論される。
【0028】
図1に示されるものは、その中にワークピース(例えば、ウエハ)103が含有されるプラズマチャンバ101を含有するプラズマ処理システム100(例えば、堆積またはエッチングシステム)である。いくつかのバイアス電極104が、バイアス測定および診断システム111を通して、いくつかのバイアス発生器108が接続されるバイアス整合ネットワーク110に接続される。バイアス電極104は、ワークピース103を定位置に保持するために、静電チャックに内蔵されてもよい。これは、本システムへの高電圧DC電力供給源107の統合を伴ってもよい。多くの用途では、単一のバイアス電極104が、使用されるが、多くのバイアス電極104の利用が、所望の空間制御を達成するために使用されてもよい。
【0029】
図1に描写されるバイアス発生器108は、正弦波形を印加するより低い周波数(例えば、400kHz~13.56MHz)のRF発生器であってもよい。また、示されるものは、源測定および診断システム114および源整合ネットワーク113を通していくつかの源発生器112に接続される、源電極105のセットである。多くの用途では、単一の源発生器112からの電力が、1つまたは複数の源電極105に接続される。源発生器112は、より高い周波数のRF発生器(例えば、13.56MHz~120MHz)であってもよい。真空維持、ガス送達、およびウエハ取扱機器106は、本システムを完成させるために実装されてもよく、随意に、付加的測定および診断機器115が、存在してもよい(例えば、光学分光法機器)。
【0030】
図1の実施形態におけるシステムコントローラ116は、システム制御バス117を通してシステム全体を制御する。システム制御バス117はまた、プラズマ処理システムの機器から情報を収集するために使用されることができる。システムコントローラ117に加えて、例えば、源発生器112から源整合ネットワーク113を制御する、またはシステムコントローラバス117を伴うことなくサブシステムの間で情報を交換するために使用され得る、専用システム間通信118が存在してもよい。また、サブシステムの間に準リアルタイム通信リンク119が存在してもよい。これは、本システム上の異なる発生器を位相ロックし、波形同期信号、アーク検出信号等を提供するために、基準発振器の形態をとってもよい。単一の源発生器112が一般的であるが、所望のプラズマ密度およびイオンエネルギーの分布に対する所望の制御を達成するために、複数の源発生器112および複数のバイアス発生器108を有することもまた、一般的である。源発生器112および/またはバイアス発生器108のうちの1つ以上のものは、プラズマ性質を変調し、変調供給源と見なされることができる。
【0031】
図2は、源発生器112が遠隔プラズマ源205によって置換される、プラズマ処理システム200の実施形態を示す。当業者は、遠隔プラズマ源205が、プラズマチャンバ101に提供されるプラズマを生じるように構成および配置される、励起源(例えば、RF発生器)およびプラズマ発生チャンバを含み得ることを理解するであろう。遠隔プラズマ源205は、プラズマチャンバ101の外側にあるが、遠隔プラズマ源205は、プラズマチャンバ101を用いて連続的体積を形成するために、プラズマチャンバ101に結合されてもよい。多くの実施形態において可能性が低いが、いくつかの実施形態では、遠隔プラズマ源205は、プラズマチャンバ101内のプラズマ102のプラズマ性質を変調してもよい。また、遠隔プラズマ源205が、プラズマ102のプラズマ性質を変調する場合、遠隔プラズマ源205および/またはバイアス発生器108のうちの1つ以上のものは、変調供給源と見なされることができる。
【0032】
図3は、複数のバイアス発生器が統合バイアス電力送達システム308によって置換される、プラズマ処理システムの別の実施形態を示す。そのような統合は、例えば、RF発生器のための共通DC電力供給源、共通コントローラ、補助電力供給源、測定システム等を使用することによって、システム複雑性を低減させ、重複を低減させることができるが、プラズマチャンバ101への出力は、依然として、単一または複数のRF周波数および/またはDC信号の組み合わせである。例えば、源発生器および統合バイアス電力送達システムを使用する、または統合源およびバイアス電力送達システム等を使用する等、多くの他の変形例が存在する。
【0033】
次に図4を参照すると、示されるものは、イオンエネルギーの分布に対するさらに厳格な制御のために(バイアス発生器108の代わりに)バイアス供給源408を利用する、プラズマ処理システムのさらに別の実施形態である。示されるように、バイアス供給源408は、周期波形をいくつかの異なる電極104に印加してもよい、または代替として、別個のバイアス供給源408が、各電極104に結合されてもよい(図4に図示せず)。図5に示されるように、複数のバイアス供給源508が、複数の発生器109と関連して利用され得ることが検討される。図1-5を参照して説明される実施形態は、相互に排他的ではなく、描写される機器の種々の組み合わせが、採用され得ることを認識されたい。
【0034】
次に図6を参照すると、示されるものは、バイアス供給源408、508を実現するために使用され得る例示的バイアス供給源608の一般的表現である。示されるように、バイアス供給源608は、3つの電圧V1、V2、およびV3を利用する。出力Voutは、Cチャックを通して容量結合されるため、概して、VoutのDCレベルを制御することは、必要ではなく、3つの電圧は、接地(0V)であるようにV1、V2、またはV3のうちの1つを選定することによって、2つに低減されることができる。別個のチャック供給源107が、使用されてもよく、したがって、VoutのDCレベルを制御することは、必要ではない。別個のチャック供給源が使用されない場合、全ての3つの電圧は、VoutのDCレベルを制御するために制御されることができる。明確化のために示されないが、2つのスイッチS1およびS2は、下記に開示されるように、スイッチコントローラがスイッチS1、S2を開および閉にすることを可能にするために、電気または光学接続を介してスイッチコントローラによって制御され得る。描写されるスイッチS1、S2は、単極、単投スイッチによって実現されてもよく、非限定的実施例として、スイッチS1、S2は、炭化ケイ素金属酸化膜電界効果トランジスタ(SiC MOSFET)によって実現されてもよい。
【0035】
本実装では、電圧V1、V2、およびV3は、DC源電圧であってもよい。示されるように、第1のスイッチS1は、誘導要素を通して、第1の電圧V1を出力Voutに切替可能に接続するように配置され、第2のスイッチS2は、誘導要素を通して、第2の電圧V2を出力Voutに切替可能に結合するように配置される。本実装では、2つのスイッチは、共通ノード670に接続し、共通誘導要素L1が、共通ノードと出力ノードVoutとの間に配置される。誘導要素の他の配列も、可能性として考えられる。例えば、1つの誘導要素がS1をVoutに接続し、別のものがS2をVoutに接続する、2つの別個の誘導要素が存在してもよい。別の実施例では、1つの誘導要素が、S1をS2に接続してもよく、別の誘導要素が、S1またはS2のいずれかをVoutに接続してもよい。
【0036】
図6を参照しながら、1)Voutにおいて出力されるバイアス供給源608の電圧波形、2)対応するシース電圧、および3)スイッチS1およびS2の対応するスイッチ位置を描写する、図7が、同時に参照される。動作時、第1のスイッチS1は、電圧波形の第1の部分760(電圧V0とVaとの間)に沿って、出力ノードVoutにおける電圧のレベルを、第1の電圧レベルVaまで増加させるために瞬間的に閉にされる。レベルVaは、波形の第2の部分762に沿って維持される。第2のスイッチS2は、次いで、波形の第3の部分764に沿って、出力ノードVoutにおける電圧波形のレベルを、第2の電圧レベルVbまで減少させるために瞬間的に閉にされる。S1およびS2は、短い時間周期を除いて開であることに留意されたい。示されるように、第3の部分764に沿った負の電圧スイングは、シース電圧(Vsheath)に影響を及ぼし、したがって、Va-Vbの大きさは、シース電圧に影響を及ぼすように制御され得る。
【0037】
本実施形態では、第3の電圧V3は、第2の誘導要素L2を通して出力ノードVoutに印加され、電圧波形の第4の部分766に沿って、出力ノードにおける電圧のレベルをさらに減少させる。図7に示されるように、第4の部分766に沿った負の電圧ランプは、基板に衝突するイオンを補償することによって、シース電圧を維持するために確立され得る。
【0038】
したがって、S1は、第1の誘導要素L1を通して、第1の電圧V1を出力Voutに瞬間的に接続し、次いで、接続解除し、ある時間周期後、S2は、第1の誘導要素L1を通して、第2の電圧(例えば、接地)を出力Voutに接続し、次いで、接続解除する。第3の電圧V3は、第2の誘導要素L2を通して、出力Voutに結合される。本実装では、第1の電圧V1は、第3の電圧V3よりも高くあり得、出力Voutへの第1の電圧V1の瞬間的接続および接続解除は、出力Voutの電圧を、電圧波形の第1の部分760に沿って、第1の電圧レベルVaまで増加させ、第1の電圧レベルVaは、波形762の第2の部分に沿って持続される。第1の電圧レベルVaは、第1の電圧V1を上回り得、第2の電圧V2(例えば、接地)は、第1の電圧レベルVa未満であり得る。第2の電圧V2の瞬間的接続、次いで、接続解除は、出力Voutの電圧を、第3の部分764において、第2の電圧V2(例えば、接地)を下回る第2の電圧レベルVbまで減少させる。
【0039】
実施例として、V1は、-2,000VDCであり得、V2は、接地であり得、V3は、-5,000VDCであり得、V0は、-7,000VDCであり得、Vbは、-3,000VDCであり得、Vaは、3,000VDCであり得る。しかし、これらの電圧は、単に、図6および7を参照して説明される電圧の相対的大きさおよび極性に文脈を提供するための例示である。
【0040】
次に図8A-8Cを参照すると、示されるものは、図6に描写される電圧V1、V2、およびV3を提供するための2つのDC電圧源の可能性として考えられる配列である。図8Aでは、V2は、接地され、2つのDC電圧源の間の共通ノードを形成する。図8Bでは、V1は、接地され、V2は、DC電圧源の間の共通ノードを形成する。また、図8Cでは、V1は、接地され、2つのDC電圧源のそれぞれの間の共通ノードを形成する。
【0041】
いくつかの実施形態では、図9A、9B、および9Cに示されるように、3つのDC電圧源は、3つの電圧V1、V2、およびV3を印加するために利用されてもよい。図9Aに示されるように、3つのDC電圧源はそれぞれ、接地に結合されてもよく、3つのDC電圧源はそれぞれ、V1、V2、V3のうちの対応するものを提供する。図9Bでは、DC電圧源のうちの1つは、接地され、3つのDC電圧源は、直列に配列される。図9Cでは、DC電圧源のうちの1つは、接地とV2との間に配置され、DC電圧源はそれぞれ、V2に結合される。
【0042】
図6に描写されるバイアス供給源608は、単に、図7に示されるようなVoutにおける出力を生じ得るバイアス供給源608の実施例である。他の変形例も、本明細書に前述で参照される参照することによって組み込まれる特許に示され、説明される。また、参照することによって組み込まれる特許に開示されるものは、イオンエネルギーの所望の分布を達成し、バイアス供給源によってプラズマチャンバに印加される平均電力を制御するために、基本源波形(Voutにおける)に適用され得る異なる変調スキームである。
【0043】
1つの変調スキームは、電圧波形の第3の部分764を変調し、プラズマチャンバ101内のワークピース103に衝突するイオンの所望のイオンエネルギーをもたらすステップを含む。実施例として、バイアス供給源408、508、608は、2つ以上のレベルの間で電圧波形の第3の部分764の大きさを交互にし、2つ以上の明確に異なるレベルの間でプラズマ中のワークピース103の表面電位を交互にすることをもたらしてもよい。別の実施例として、電圧波形の第4の部分766の勾配が、電極104に提供される電流のレベルを変化させ(ワークピース103に衝突するイオン電流を補償し)、(例えば、中心イオンエネルギーの周囲の)イオンエネルギーの所望の広がりを達成するために調節されてもよい。多くのプラズマ処理システムにおけるバイアス発生器としてのバイアス供給源408、508、608の正常な使用は、注意深いシステム設計を要求する。
システム同期および通信
【0044】
源発生器112、バイアス発生器108、遠隔プラズマ源205、およびバイアス供給源408、508、608等の変調供給源は、プラズマ性質の強力な変調を引き起こすことができる。プラズマ性質の実施例は、限定ではないが、プラズマによって提示されるインピーダンス、プラズマ密度、シース静電容量、およびプラズマ102中のワークピース103の表面電位を含む。上記に議論されるように、バイアス供給源408、508、608によって印加される電圧および/または電流の変調は、プラズマ性質を変調する1つの潜在的原因である。
【0045】
源発生器112もまた、プラズマ102に影響を及ぼす電磁場を変調することによってプラズマ性質を変調してもよい。特に、源発生器は、源発生器112によって印加される電力(例えば、RF電力)をパルス化してもよい。さらに、源発生器112によって印加される電力の電圧の大きさは、変更されてもよい。1つ以上の付加的源発生器112の追加は、付加的複雑性を追加する。また、源発生器112がパルス化電力を印加している間、1つ以上のバイアス供給源408、508、608が、電圧(図6に示されるVout)、したがって、シース電圧を変調し得ることもまた検討される。したがって、プラズマ性質(例えば、プラズマ密度およびイオンエネルギー)に対する制御が、課題であり、プラズマ性質に対する空間制御が、特に課題である。
【0046】
上記に議論されるように、遠隔プラズマ源205は、源発生器112に取って代わる、またはそれを増強してもよい。しかし、遠隔プラズマ源205はまた、プラズマチャンバ101内のガスの性質を変調することによってプラズマ性質を変調するように構成される変調供給源であってもよい。
【0047】
制御課題に加えて、1つの変調供給源は、別の変調供給源の動作に(例えば、有害な様式で)影響を及ぼし得る。具体的な非限定的実施例として、バイアス供給源408、508、608は、プラズマ変調をもたらすレベルにおける電力を付与し、順に、源発生器112に提示される負荷インピーダンスの望ましくない変化を引き起こし得る。加えて、強力なプラズマ変調はまた、プラズマ性質の測定のエイリアシングを引き起こし得る。エイリアシングは、順方向および反射電力の正確な測定を妨げ、したがって、オペレータが有害な電力レベルを検出することを妨げる、および/または源整合ネットワーク113またはバイアス整合ネットワーク110のうちの少なくとも1つに対する適切な制御を妨げ得る。
【0048】
プラズマシステムに接続される機器の同期は、プラズマ変調の悪影響(例えば、有害な電力およびエイリアシング)を軽減し得、結果として、同期は、大いに所望される。しかし、(例えば、潜在的に多くの変調供給源からもたらされる)プラズマ変調の複雑な時変側面は、同期を困難にし得る。
【0049】
図10を参照すると、示されるものは、変調供給源およびプラズマ102を変調しない他の機器を含み得る、プラズマ処理システムの構成機器を同期させるように構成される、同期コントローラ1016である。示されるように、同期コントローラ1016は、ユーザインターフェース1050と、波形特徴付けモジュール1052と、波形繰り返しモジュール1054と、波形通信モジュール1056と、同期モジュール1058とを含む。
【0050】
同期コントローラ1016の描写されるコンポーネントは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアおよびハードウェア、またはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。同期コントローラ1016の機能的コンポーネントは、プラズマ処理システムを中心として分散され、プラズマ処理システムに接続される機器内に複製されてもよい。また、本明細書にさらに議論されるように、同期コントローラ1016は、マスタデバイスまたはスレーブデバイスとして実装されてもよい。
【0051】
ユーザインターフェース1050は、オペレータが同期の側面を制御し得、オペレータが機器およびプラズマチャンバ101の条件についての情報を受け取り得るように、オペレータがプラズマ処理システムと相互作用することを可能にする。ユーザインターフェース1050は、例えば、タッチスクリーン、ポインティングデバイス(例えば、マウス)、ディスプレイ、およびキーボードのうちの1つ以上のものによって実現されてもよい。
【0052】
波形特徴付けモジュール1052は、概して、プラズマ処理システムの波形(例えば、プラズマの変調の波形または機器によって出力される(または出力されることが所望される)波形)を特徴付ける波形データセットを発生させるように構成される。波形繰り返しモジュール1054は、プラズマシステムに接続される機器に関する繰り返し周期Tを決定するように構成され、波形通信モジュール1056は、波形データセットをプラズマ処理システムに接続される機器または別の機器のうちの少なくとも1つに通信するように構成される。同期モジュール1058は、(Tの整数倍である)同期パルス繰り返し周期を伴う同期パルスをプラズマシステムに接続される1つ以上の機器に送信するように構成される。
【0053】
図10を参照しながら、プラズマ処理システムおよび同期コントローラ1016と関連して考察され得る方法を描写するフローチャートである、図11が、同時に参照される。示されるように、プラズマ性質は、変調供給源を用いて変調され、変調は、繰り返し周期Tを有する(ブロック1100)。多くの実施形態では、Tは、プラズマ変調の繰り返し周期であり、変調供給源のサイクル周期ではないことを認識されたい。結果として、変調供給源は、プラズマ性質の変調と異なる繰り返し周期を伴う出力を有し得る。例えば、変調供給源は、200マイクロ秒の繰り返し周期を有してもよく、別の変調供給源は、500マイクロ秒の繰り返し周期を有してもよく、プラズマ102が、1ミリ秒の繰り返し周期Tで変調されることをもたらす。いくつかの実施形態では、Tは、プラズマ処理システムのプラズマ性質を変調する全ての複数の機器の波形が周期Tで周期的である最も短い時間長である。
【0054】
図11に示されるように、波形特徴付けモジュール1052は、プラズマの変調またはプラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含有する、繰り返し周期Tを伴う波形を特徴付け、波形データセットを生じ得る(ブロック1102)。
【0055】
簡潔に図12を参照すると、示されるものは、バイアス供給源408、508、608の例示的出力波形1201、ワークピース103の表面における計算された有効電圧に対応する波形1203、対応する同期信号1204、および波形データセット1205の形態における波形についての情報である。図12では、出力波形1201は、基本周期T 1202を伴うバイアス供給源408、508、608の(Voutにおける)実際の出力である。波形1203は、ワークピース103の表面における計算された有効電圧(例えば、プラズマ102に対するワークピース103の電圧であるシース電圧)である。また、示されるものは、Tの整数倍である同期信号繰り返し周期を伴う(同期信号1204とも称される)同期パルス1204である。また、波形データセット1205は、波形1203についての情報を含み、したがって、特徴付けられた波形(図12に表される)は、波形1203である。波形1203は、2つ以上の明確に異なるレベル(例えば、-500Vおよび-1,000V)の間のワークピースの交互表面電位を表すが、これは、実施例にすぎず、要求されないことを認識されたい。代替として、特徴付けられた波形は、図12では、バイアス供給源408、508、608の出力波形1201である、変調供給源によって発生される出力波形であってもよい。さらに別の実装では、繰り返し周期Tを伴う波形の特性は、プラズマ密度、シース静電容量、シース電位等のプラズマ性質の特性を含む。
【0056】
再び図11を参照すると、波形データセット1205は、波形通信モジュール1056によって、プラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に送信され(ブロック1104)、同期モジュール1058は、(Tの整数倍である)同期信号繰り返し周期を伴う同期信号1204をプラズマシステムに接続される少なくとも1つの機器に送信する(ブロック1106)。本方法は、プラズマ処理システムに接続される複数の機器の同期を可能にし、特徴付けられた波形は、プラズマの変調についての情報またはプラズマ処理システムに接続される機器の所望の波形についての情報のうちの少なくとも1つを含有する。波形データセットは、(例えば、所望の波形を提供するように受信機器に指図することによって)受信機器を制御するために受信機器に通信され得ることを認識されたい。または、波形データセットは、(例えば、プラズマの変調についての情報を提供するために、または変調供給源の出力についての情報を提供するために)情報を含んでもよい。
【0057】
図12は、電極104に近接する領域内のイオンエネルギーに対する制御を可能にする波形を伴う電力を印加する変調供給源の具体的実施例を描写するが、波形特徴付け(ブロック1106)は、概して、プラズマ関連変調の側面(例えば、プラズマ密度、プラズマインピーダンス、イオンフラックス等)または他の機器によって印加される電力の側面を表し得る他の波形に適用可能である。例えば、プラズマ処理システムに結合される機器は、RFおよびDC発生器を含んでもよく、いくつかの実装では、発生器は、プラズマ処理システムからの電力を吸収することが可能である。また、いくつかの実施形態では、1つ以上の発生器が、プラズマ処理システムからの電力のみを吸収し得る負荷であることが検討される。電力を吸収することが可能である発生器は、例えば、チャンバ内の定常波を回避することによって、プラズマチャンバ内の電磁場の空間性質を制御するために有用である。
【0058】
源発生器112のうちの1つ以上のものは、源発生器112の出力の性質を(繰り返し周期Tを有する)特徴付けられた波形と同期させてもよい。源発生器112の出力の性質は、電圧、電流、電力、周波数、または発生器源インピーダンスのうちの少なくとも1つであってもよい。また、源発生器112の出力は、例えば、(1つの繰り返し周期内に)連続波電力が続くパルス化電力を含んでもよい。また、波形データセットは、繰り返し周期にわたる電力の1つ以上の側面(例えば、電圧、電流、位相等)を示す時系列の値を含んでもよい。源発生器112は、源発生器112が連続波動作モードで動作しているときと比較して、源発生器112がパルス化している間に異なる様式で、例えば、負の電圧スイング(第3の部分764)の大きさを変調し得るバイアス供給源408、508、608によって印加される特定の波形とパルス化を同期させてもよい。本使用事例は、実施例にすぎず、種々の他のタイプの処理ステップが、複数のプラズマ処理機器の間の同期を促し得る。
【0059】
加えて、源発生器112は、繰り返し周期Tを伴う特徴付けられた波形の変化に関して源発生器112の出力の性質の変化を早める、または遅らせてもよい。上記に議論されるように、いくつかの実装における特徴付けられた波形は、プラズマ性質の変調を特徴付けてもよい。特徴付けられた波形はまた、(源発生器112が動作するように構成される方法に応じて)源発生器112または別の変調供給源の波形を特徴付けてもよい。
【0060】
プラズマ処理システムに結合される(および本明細書に開示されるように同期される)機器は、当然ながら、変調供給源に限定されない。例えば、データセットが送信される(ブロック1104)少なくとも1つの機器は、プラズマ処理システムの性質を測定するように構成される機器を含んでもよい。例えば、測定は、プラズマ性質の測定、プラズマシステムに送達される電力の性質、またはプラズマシステムに送達されるガスの性質のうちの少なくとも1つを含んでもよい。さらなる実施例として、性質を測定するように構成される機器は、源測定および診断システム114およびバイアス測定および診断システム111のうちの1つ以上のものを含んでもよい。当業者は、源測定および診断システム114およびバイアス測定および診断システム111が、(プラズマ性質としてプラズマインピーダンスを測定するために使用され得る)プラズマシステムに送達される電力の性質をサンプリングおよび分析するために、ハードウェアと関連して1つ以上のセンサ(例えば、指向性結合器および/またはVIセンサ)を含み得ることを認識する。遠隔プラズマ源205を利用するプラズマ処理システムの文脈では、プラズマ処理システムに送達されるガスの性質が、(例えば、光学または他の測定技法を利用して)測定されてもよい。本明細書に議論されるように、プラズマ変調は、プラズマ性質の測定のエイリアシングを引き起こし得、したがって、誤解を招く過渡値を回避するための時間窓内に(または変調が極小値にある時間窓の間に)測定を同期させることが、有益である。
【0061】
同期され得る他の機器は、整合ネットワークを含む。例えば、インピーダンス整合ネットワークは、インピーダンスを示す測定を特徴付けられた波形と同期させ得る。測定を測定が誤解を招かない時間窓(例えば、プラズマに印加される電力レベルの大きい変化が存在しないとき)と同期させることによって、整合は、改良され得る。インピーダンス整合ネットワークの実施例は、源整合ネットワーク113およびバイアス整合ネットワーク110を含む。
【0062】
波形データセット1205は、デジタル通信リンクを介して、プラズマ処理システムに結合される複数の機器のうちの1つ以上のものに送信されてもよい(ブロック1104)。通信リンクは、公知のデジタルリンク(例えば、限定ではないが、イーサネット(登録商標))によって実現され得る、システム制御バス117を含んでもよい。多くの実装では、波形データセット1205は、一度通信され得、次いで、同期パルスは、繰り返し様式で波形データセットに応答して動作するように各機器を促す。
【0063】
同期信号は、準リアルタイム通信リンク119を介して、プラズマ処理システムに結合される機器に送信されてもよい(ブロック1106)。実施例として、準リアルタイムリンクは、単一のアナログ出力に識別可能な基本パルス(「ティック」とも称される)を提供するためのアナログ通信リンクであってもよく、要求される場合、更新パルス(「更新ティック」とも称される)が、基本パルスの間に送信される。加えて、同期信号は、同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションおよび同期信号繰り返し周期の開始以降ある時間周期が経過したという少なくとも1つのインジケーションを含んでもよい。
【0064】
同期信号繰り返し周期の開始は、第1の持続時間のパルスによって示されてもよく、同期信号繰り返し周期の開始以降ある時間周期が経過したというインジケーションは、第1の持続時間と異なる第2の持続時間のパルスによって示されてもよい。例えば、第1の持続時間は、第2の持続時間よりも長くてもよく、または逆もまた同様である。
【0065】
いくつかの実装では、同期信号は、同期信号繰り返し周期の開始のインジケーションを含み、同期信号繰り返し周期の開始はさらに、時刻を示すために、または新しい波形が有効であることを示すために、少なくとも一度修正される。
【0066】
図13および14を参照すると、示されるものは、それぞれ、マスタ機器において実行されるアクティビティおよびスレーブ機器において実行されるアクティビティを描写する、フローチャートである。図13に示されるように、マスタ機器において、プラズマ処理機器に接続される機器に関する所望の波形に関する情報が、取得され(ブロック1300)、基本繰り返し周期が、決定される(ブロック1302)。任意の中間同期パルスが正確度を維持するために必要であるかどうかを確立するための決定もまた、行われる(ブロック1304)。波形データセットが、発生され(ブロック1306)、次いで、プラズマ処理システムに接続される機器に通信される(ブロック1308)。加えて、同期パルスが、プラズマ処理システムに接続される機器に提供される(ブロック1310)。示されるように、中間同期パルスが、必要に応じて、機器に提供される(ブロック1312)。また、シーケンスが変化するべきであるかどうかについての情報もまた、取得され(ブロック1314)、シーケンスが変化するべきである場合(ブロック1316)、ブロック1300-1314を参照して上記に説明されるアクティビティが、再び実施される。
【0067】
図14に示されるように、スレーブ機器において、波形データセットが、受信され(ブロック1400)、スレーブは、次いで、シーケンス開始パルスが受信されるまで待機してから(ブロック1402)、時間をゼロに設定する(ブロック1404)。スレーブ機器は、次いで、パルスが受信されるまで待機し(ブロック1406)、パルスがシーケンス開始パルスであったかどうかを決定し(ブロック1408)、該当する場合、時間が、ゼロに設定される(ブロック1410)。受信されたパルスがシーケンス開始パルスではない場合(ブロック1408)、時間は、受信されたパルスのタイミングに同期される(ブロック1412)。示されるように、新しい波形データセットが受信される場合(ブロック1414)、新しい波形データセット受信フラグが、設定される(ブロック1416)。新しい波形データセット受信フラグが設定され(ブロック1418)、受信されたパルスが新しいデータセットへの変更を示すように修正される場合(ブロック1420)、新しい波形データセット受信フラグは、クリアされ、新しい波形データセットが、利用される(ブロック1422)。
【0068】
精密発振器を利用することによって、同期が、良好な精度で維持されることができる。例えば、全ての機器において50ppm発振器を使用して、波形の変化が、10kHzと同程度に低い基本パルス繰り返し速度に関して50ナノ秒正確度よりも良好に予測されることができる。より長いパルス繰り返し周期に関して、同期を50ナノ秒正確度以内に維持するために、100マイクロ秒毎に付加的同期パルスを追加することができる。
【0069】
源発生器112とバイアス供給源408、508、608との間の同期は、所与のバイアス供給源パルスの終了時に電圧を低下させる、または電圧を遮断することを伴い得る。例えば、バイアス供給源パルスの最中にRFパルスを終了することを回避することが、望ましくあり得る。代替として、電圧のパルス化または周期的低減は、異なるパルスを別にして、バイアス供給源パルスにおける同一の点/位相において開始および終了してもよい。言い換えると、エンベロープパルスが個々のバイアス供給源パルスの開始または終了と同位相であるかどうかにかかわらず、整数のバイアス供給源パルスに等しい長さのパルスを設定することが、望ましくあり得る。
【0070】
前述で説明される実施形態は、他の使用事例の中でもとりわけ、積層フィルムを生成するための新規かつ非自明なシステムおよび方法を提供する。プラズマ処理を用いて堆積されると、フィルムの剥離をもたらし得る非常に高い応力を有する、ダイヤモンド様炭素等の実施例が、ここで、フィルム全体が、依然として、より低い応力においてもダイヤモンド様炭素性質を呈するように、低応力黒鉛または無定形炭素層を組み込むように処理されることができる。いくつかのフィルムでは、1つの周期においてフィルムを堆積させ、プラズマ化学がパルス化制御によって修正され、高バイアスがフィルムを高密度化するために印加される周期が続くことが、望ましくあり得る。本明細書に説明される側面は、前述で例証されるように、各個別の周期においてパルス化およびバイアス電圧制御を組み合わせることによって生じる異なる光学性質を伴う代替層から成る、ナノレベル「ブラッグ」構造の生産を可能にする。換言すると、第1の化学が、第1の層を堆積させるための第1の時間周期にわたって達成されることができ、次いで、第2の化学が、第2の層を堆積させるための第2の時間周期にわたって達成されることができる。これは、「ブラッグ」構造を達成するために複数回繰り返されることができる。異なる化学が、バイアス電圧、2つ以上のバイアス電圧のデューティサイクル、バイアス電圧のタイミングの改変、源パルス化、源パルス化のデューティサイクル、源電圧、および組み合わせにおける源電圧およびパルス化のうちの1つ以上のものの変動によって達成されることができる。
【0071】
本明細書に開示される実施形態と関連して説明される方法は、ハードウェアにおいて、非一過性有形プロセッサ可読記憶媒体内でエンコードされるプロセッサ実行可能コードにおいて、または2つの組み合わせにおいて直接具現化されてもよい。例えば、図15を参照すると、示されるものは、本明細書に開示されるプラズマ処理システムに結合される機器において実装され得る、同期論理を実現するために利用され得る物理的コンポーネントを描写する、ブロック図である。示されるように、本実施形態では、ディスプレイ部分1512および不揮発性メモリ1520が、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)1524、処理部分(N個の処理コンポーネントを含む)1526、随意のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)1527、およびN個の送受信機を含む送受信機コンポーネント1528にもまた結合される、バス1522に結合される。図15に描写されるコンポーネントは、物理的コンポーネントを表すが、図15は、詳細なハードウェア図であることを意図しておらず、したがって、図15に描写されるコンポーネントの多くは、共通構造によって実現される、または付加的物理的コンポーネントの間で分散されてもよい。さらに、他の既存および未開発の物理的コンポーネントおよびアーキテクチャも、図15を参照して説明される機能的コンポーネントを実装するために利用され得ることが検討される。
【0072】
本ディスプレイ部分1512は、概して、ユーザのためのユーザインターフェースを提供するように動作し、いくつかの実装では、ディスプレイは、タッチスクリーンディスプレイによって実現される。一般に、不揮発性メモリ720は、データおよび(本明細書に説明される方法をもたらすことと関連付けられる実行可能コードを含む)プロセッサ実行可能コードを記憶する(例えば、持続的に記憶する)ように機能する、非一過性メモリである。例えば、いくつかの実施形態では、不揮発性メモリ1520は、ブートローダコード、オペレーティングシステムコード、ファイルシステムコード、および本明細書に説明される方法(例えば、図11、13、および14を参照して説明される方法)の実行を促進するための非一過性プロセッサ実行可能コードを含む。
【0073】
多くの実装では、不揮発性メモリ1520は、フラッシュメモリ(例えば、NANDまたはONENANDメモリ)によって実現されるが、他のメモリタイプもまた、利用され得ることが検討される。不揮発性メモリ1520からのコードを実行することが可能であり得るが、不揮発性メモリ内の実行可能コードは、典型的には、RAM1524にロードされ、処理部分1526内のN個の処理コンポーネントのうちの1つ以上のものによって実行される。
【0074】
RAM1524と関連するN個の処理コンポーネントは、概して、不揮発性メモリ1520内に記憶される命令を実行し、プラズマ処理システムに結合される機器の間の同期を可能にするように動作する。例えば、源発生器およびバイアス供給源の電圧を同期してパルス化し、変化させる方法をもたらすための非一過性プロセッサ実行可能コードは、不揮発性メモリ1520内に持続的に記憶され、RAM1524と関連してN個の処理コンポーネントによって実行されてもよい。当業者が理解するであろうように、処理部分726は、ビデオプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、または他のハードウェア処理コンポーネントまたはハードウェアおよびソフトウェア処理コンポーネントの組み合わせ(例えば、FPGAまたはデジタル論理処理部分を含むFPGA)を含んでもよい。
【0075】
加えて、または代替では、処理部分1526は、本明細書に説明される方法論(例えば、プラズマ処理機器の機器を同期して動作させる方法)の1つ以上の側面をもたらすように構成されてもよい。例えば、非一過性プロセッサ可読命令は、不揮発性メモリ1520内またはRAM1524内に記憶され、処理部分1526上で実行されると、処理部分1526に、変調供給源および他の機器を同期して動作させる方法を実施させてもよい。代替として、非一過性FPGA構成命令は、不揮発性メモリ1520内に持続的に記憶され、本明細書に開示される機能(同期コントローラ1016の機能を含む)をもたらすように処理部分1526のハードウェア構成可能部分を構成するために(例えば、起動の間に)処理部分1526によってアクセスされてもよい。
【0076】
入力コンポーネント1530は、プラズマ処理システムの機器の間の同期された制御の1つ以上の側面を示す信号(例えば、波形特徴付けデータを伴う同期信号またはデータセット)を受信するように動作する。入力コンポーネントにおいて受信される信号は、例えば、電力制御およびデータ信号、またはユーザインターフェースからの制御信号を含んでもよい。出力コンポーネントは、概して、1つ以上のアナログまたはデジタル信号を提供し、機器の間の同期の動作側面をもたらすように動作する。例えば、出力部分1532は、同期信号および/または波形データセットを出力してもよい。
【0077】
描写される送受信機コンポーネント1528は、無線または有線ネットワークを介して外部デバイスと通信するために使用され得る、N個の送受信機チェーンを含む。N個の送受信機チェーンはそれぞれ、特定の通信スキーム(例えば、WiFi、イーサネット(登録商標)、Profibus等)と関連付けられる送受信機を表してもよい。
【0078】
当業者によって理解されるであろうように、本発明の側面は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化されてもよい。故に、本発明の側面は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、または全て、概して、本明細書では「回路」、「モジュール」、または「システム」と称され得るソフトウェアおよびハードウェア側面を組み合わせる実施形態の形態をとってもよい。さらに、本発明の側面は、その上で具現化されるコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体において具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとってもよい。
【0079】
本明細書に使用されるように、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の列挙は、「A、B、Cのいずれか、またはA、B、およびCの任意の組み合わせ」を意味することを意図している。開示される実施形態の前述の説明は、当業者が本開示を作製または使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態の種々の修正が、当業者に容易に明白となり、本明細書に定義される一般的原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図しておらず、本明細書に開示される原理および新規の特徴と一貫する最も広い範囲を与えられるものである。
図1
図2
図3
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図10
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【外国語明細書】