(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180609
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】魚釣用リール及び魚釣用リールの制動装置
(51)【国際特許分類】
A01K 89/015 20060101AFI20241219BHJP
A01K 89/02 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
A01K89/015 A
A01K89/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024181454
(22)【出願日】2024-10-17
(62)【分割の表示】P 2022178545の分割
【原出願日】2018-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(72)【発明者】
【氏名】新妻 翔
(57)【要約】
【課題】リールを実際に使用している状態で、リールを制御するための挙動に基づく挙動データを、魚釣用リールから外部装置に受け渡すこと。
【解決手段】外部から接続可能な第1接続部41及び使用時の挙動を検出する挙動検出部40を有するリール本体10を備えた魚釣用リール2と、第1接続部に対して接続可能な第2接続部50を有し、リール本体に対して離脱可能に組み合わされる魚釣用通信ユニット3と、魚釣用通信ユニットとの間で情報Fを通信可能な外部装置4とを備え、魚釣用リールは、挙動検出部で検出された挙動に基づいてリール本体を制御するリール制御部42を有し、魚釣用通信ユニットは、挙動検出部で検出された挙動に基づく挙動データを、情報として外部装置に送信する通信部51と、挙動データを記憶する記憶部52とを備える魚釣用リールシステム1を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣糸を巻回可能なスプールと、前記スプールを制動するスプール制動装置と、前記スプール制動装置による制動力を制御可能なリール制御部と、挙動検出部と、を備える魚釣用リールであって、
前記リール制御部は、前記挙動検出部の出力値に基づき検出されたリール本体の動作に応じて前記スプール制動装置による制動力を変更可能であることを特徴とする魚釣用リール。
【請求項2】
魚釣用リールのスプールを制動するスプール制動装置と、前記スプール制動装置による制動力を制御可能なリール制御部と、を備える魚釣用リールの制動装置であって、
前記リール制御部は、入力された挙動検出部の出力値に基づき検出されたリール本体の動作に応じて前記スプール制動装置による制動力を変更可能であることを特徴とする魚釣用リールの制動装置。
【請求項3】
リール本体に回転自在に装着されたスプールを制動する魚釣用リールの制動装置であって、
前記スプールを制動するスプール制動装置と、
前記リール本体に作用する外力或いはユーザ自身の操作に対応して変化する、前記リール本体の動きを検出する挙動検出部と、
キャスティング時の前記挙動検出部の出力に応じて前記スプール制動装置による制動力を制御可能なリール制御部と、
を備えることを特徴とする魚釣用リールの制動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣用リール及び魚釣用リールの制動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
魚釣用リールとして、各種の情報を外部装置との間で通信可能とされたものが知られている。例えば下記特許文献1に示されるように、リール本体の内部に配置された回路基板に、外部機器(外部装置)のコネクタに対して接続可能な外部機器接続部が設けられた魚釣用リールが知られている。
この魚釣用リールによれば、外部機器のコネクタと外部機器接続部とを接続することで、外部機器との間で各種の情報を通信することが可能とされている。
【0003】
さらに下記特許文献2に示されるように、仕掛けの水深情報を外部の表示装置との間で無線通信可能な通信ユニットを収納するケース部材を備え、該ケース部材をリール本体に着脱可能に装着した魚釣用リールが知られている。
この魚釣用リールによれば、通信ユニットを通じて仕掛けの水深情報を表示装置に送信することができるので、例えば表示装置を介して仕掛けの水深を視認することができる。従って、水深表示装置を具備しないコンパクトな魚釣用リールであっても、仕掛けの水深を把握しながら釣りを行える。なお、表示装置との通信が不要な場合には、リール本体からケース部材を取り外した状態で釣りを行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-357601号公報
【特許文献2】特許第4535742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
魚釣りを行うにあたって、魚釣用リールの挙動(動き)に関連する挙動データを把握したいといったニーズがある。挙動データを把握することで、例えば魚釣用リールの挙動を客観的に把握することや、魚信の有無で魚釣用リールの挙動に差異があったか否かを客観的に把握すること等が可能になる。
このようなニーズに応える場合、魚釣用リールから外部装置に向けて挙動データを送信して、外部装置側で挙動データを解析等することが必要とされる。
【0006】
この点、上記特許文献1に記載の魚釣用リールの場合には、外部機器のコネクタと外部機器接続部との接続を切り離してしまうと、外部機器との間で情報の受け渡しを行うことができない。従って、例えば魚釣りを行いながら、挙動データをリアルタイムで外部装置に送信することが難しい。
【0007】
上記特許文献2に記載の魚釣用リールの場合には、通信ユニットを内蔵したケース部材がリール本体に装着されていることを前提として、通信ユニットを通じて仕掛けの水深情報を外部の表示装置に無線通信している。従って、リール本体からケース部材を取り外してしまうと、通信自体を行うことができず、リール本体内に内蔵されているセンサやリール制御部が意味をなさなくなる。
【0008】
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、リールを実際に使用している(魚釣りを行っている)状態で、リールを制御するための挙動に基づく挙動データを、魚釣用リールから外部装置に受け渡すことができる魚釣用リールシステム及び魚釣用通信ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る第1の観点にかかる魚釣用リールは、釣糸を巻回可能なスプールと、スプールを制動するスプール制動装置と、スプール制動装置による制動力を制御可能なリール制御部と、挙動検出部と、を備え、リール制御部は、挙動検出部の出力値に基づき検出されたリール本体の動作に応じてスプール制動装置による制動力を変更可能なものである。
【0010】
この構成を有することにより、実際の使用の際(魚釣りを行っている際)に、リール制御部が、挙動検出部によって検出された挙動に基づいてスプールの制動を制御し、これにより、挙動に応じてリール本体を適切に制御しながら魚釣りを行うことができる。
【0011】
(2)本発明に係る第2の観点にかかる魚釣用リールの制動装置によれば、魚釣用リールのスプールを制動するスプール制動装置と、スプール制動装置による制動力を制御可能なリール制御部と、を備える魚釣用リールの制動装置であって、リール制御部は、入力された挙動検出部の出力値に基づき検出されたリール本体の動作に応じて前記スプール制動装置による制動力を変更可能なものである。
【0012】
この構成を有することにより、実際の使用の際(魚釣りを行っている際)に、リール制御部が、挙動検出部によって検出された挙動に基づいてスプールの制動を制御し、これにより、挙動に応じてリール本体を適切に制御しながら魚釣りを行うことができる。
【0013】
(3)本発明に係る第3の観点にかかる魚釣用リールの制動装置によれば、スプールを制動するスプール制動装置と、リール本体に作用する外力或いはユーザ自身の操作に対応して変化する、リール本体の動きを検出する挙動検出部と、キャスティング時の挙動検出部の出力に応じてスプール制動装置による制動力を制御可能なリール制御部と、を備えるものである。
【0014】
この構成を有することにより、実際の使用の際(魚釣りを行っている際)に、リール制御部が、挙動検出部によって検出された挙動に基づいてスプールの制動を制御し、これにより、挙動に応じてリール本体を適切に制御しながら魚釣りを行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る魚釣用リールによれば、実際の使用の際(魚釣りを行っている際)に、リール制御部が、挙動検出部によって検出された挙動に基づいてスプールの制動を制御し、これにより、挙動に応じてリール本体を適切に制御しながら魚釣りを行うことができる。
【0016】
本発明に係る魚釣用リールの制動装置によれば、実際の使用の際(魚釣りを行っている際)に、リール制御部が、挙動検出部によって検出された挙動に基づいてスプールの制動を制御し、これにより、挙動に応じてリール本体を適切に制御しながら魚釣りを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1実施形態を示す魚釣用リールシステムのブロック構成図である。
【
図2】
図1に示す両軸受リールの斜視図であって、魚釣用通信ユニットが組み合わされた状態の両軸受リールの斜視図である。
【
図3】
図2に示す状態から魚釣用通信ユニットを取り外した状態における両軸受リールの斜視図である。
【
図4】
図3に示す第1コネクタハウジングを上方から見た図である。
【
図5】
図2に示す魚釣用通信ユニットの斜視図である。
【
図6】
図5に示すA-A線に沿った魚釣用通信ユニットの断面図である。
【
図7】本発明の第2実施形態を示す図であって、魚釣用通信ユニットが組み合わされた状態の両軸受リールの斜視図である。
【
図8】
図7に示す魚釣用通信ユニット及び中間接続部材の斜視図である。
【
図9】本発明の第3実施形態を示す図であって、魚釣用通信ユニットが組み合わされた状態の両軸受リールの斜視図である。
【
図10】
図9に示す魚釣用通信ユニット及び中間接続部材の斜視図である。
【
図11】本発明の第4実施形態を示す魚釣用リールシステムのブロック構成図である。
【
図12】
図11に示す両軸受リールの斜視図であって、魚釣用通信ユニットが組み合わされた状態の両軸受リールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の魚釣用リールシステム1は、両軸受リール(本発明に係る魚釣用リール)2と、両軸受リール2に対して離脱可能に組み合わされる魚釣用通信ユニット3と、魚釣用通信ユニット3との間で情報Fを通信可能な外部装置4と、を備えている。
【0020】
なお、両軸受リール2に対して離脱可能に組み合わされるとは、両軸受リール2に対して魚釣用通信ユニット3が直接的に組み合わされる場合、又は両軸受リール2に対して他部品を介して魚釣用通信ユニット3が間接的に組み合わされる場合の両方を含む。
【0021】
第1実施形態では、両軸受リール2に対して魚釣用通信ユニット3が直接的に組み合わされる場合を例に挙げて説明する。
【0022】
(両軸受リール)
【0023】
図1及び
図2に示すように、本実施形態の両軸受リール2は、例えばスプール制動装置8を備えたベイトキャスティングリールであって、釣竿5に装着可能なリール本体10と、リール本体10に対してハンドル軸線O回りに回転可能なハンドル組立体11と、リール本体10に対してハンドル軸線Oと平行な図示しないスプール軸線回りに回転可能とされ、図示しない釣糸が巻かれるスプール12と、ハンドル組立体11の回転をスプール12に伝える図示しない回転伝達機構と、クラッチ操作レバー13を有するクラッチ機構と、レベルワインド14を有するレベルワインド機構と、を主に備えている。
【0024】
なお本実施形態では、互いに平行に配置されたハンドル軸線O及びスプール軸線に沿う方向を左右方向L1として定義すると共に、左右方向L1に直交すると共にスプール12に巻かれた釣糸が繰り出される方向に沿う方向を前後方向L2として定義する。
【0025】
さらに、前後方向L2においてスプール12から釣糸が繰り出される方向を前方、その反対方向を後方と定義すると共に、両軸受リール2を後方側から見た視点(すなわち、図示しないユーザ側から見た視点)で左右を定義する。従って、本実施形態では右ハンドル形態の両軸受リール2を例にしている。
【0026】
リール本体10は、本体フレーム20と、本体フレーム20の一部を覆うカバー部材21と、を備えている。
本体フレーム20は、スプール12を挟んで左右方向L1に間隔をあけて配置された右側板部20a及び左側板部20bと、右側板部20aと左側板部20bとを連結する複数の連結部材20cと、を備えている。右側板部20a及び左側板部20bには、回転伝達機構及びクラッチ機構等が取り付けられている。連結部材20cには、釣竿5に装着される装着脚部22が釣竿5に沿って延びるように形成されている。
【0027】
装着脚部22は、前方及び後方に向かってそれぞれ延びており、釣竿5に設けられたリールシート6におけるリールフード7内、すなわち固定フード7a内及び可動フード7b内にそれぞれ挿入可能とされている。装着脚部22が固定フード7a内及び可動フード7b内に挿入されることで、リール本体10は釣竿5に対して一体的に連結されている。
本実施形態では、固定フード7aよりも前方側に可動フード7bが配置されたリールシート6を具備する釣竿5を例に挙げて説明している。ただし、この場合に限定されるものではなく、固定フード7aよりも後方側に可動フード7bが配置されたリールシートを具備する釣竿5に両軸受リール2を取り付けても構わない。
【0028】
カバー部材21は、右側板部20aを覆う右側カバー部材21aと、左側板部20bを覆う左側カバー部材21bと、を備えている。
【0029】
ハンドル組立体11は、右側カバー部材21aの右側に配置され、リール本体10に対してハンドル軸線O回りに回転可能に取り付けられたハンドルアーム30と、ハンドルアーム30の先端部に固定されたノブ軸31と、ノブ軸31に回転可能に装着されたハンドルノブ32と、を備えている。
本実施形態では、ダブルハンドルのハンドル組立体11を例に挙げて説明しているが、
この場合に限定されるものではなく、シングルハンドルのハンドル組立体11としても構わない。
【0030】
スプール12は、右側板部20aと左側板部20bとの間に配置されると共に、スプール軸線回りに回転可能とされている。
回転伝達機構は、ハンドル組立体11の回転操作に伴う回転トルクを、スプール12及びレベルワインド機構に伝達する機構とされている。
クラッチ機構は、クラッチ操作レバー13の操作によって、ハンドル組立体11からの回転トルクをスプール12に伝達可能なクラッチオン状態と、伝達不能なクラッチオフ状態とに切り換え可能とされている。従って、クラッチオン状態においてハンドル組立体11を回転操作することで、ハンドル組立体11の回転操作に伴う回転トルクを、回転伝達機構を通じてスプール12及びレベルワインド機構に伝達することが可能とされている。
レベルワインド14は、スプール12よりも前方側において右側板部20aと左側板部20bとの間に配置され、スプール12の回転に伴って左右方向L1に往復移動可能とされている。これにより、釣糸をスプール12に偏り少なく均等に巻き取ることが可能とされている。
【0031】
図1に示すように、スプール制動装置8は、スプール12の制動を電気的に制御する装置であって、スプール12に設けられた磁石65と、直列接続された複数のコイル66と、スイッチ素子67と、を備えている。スプール制動装置8は、磁石65とコイル66との相対回転によって発生する電流をPWM制御(パルス幅変調)することで制動力(制動強度)を制御して、スプール12の制動を制御する。
【0032】
磁石65は、スプール12におけるスプール軸12aに固定され、スプール軸12aの回転方向に並んで複数配置されている。図示の例では、磁石65はスプール軸12aの回転方向に一定の間隔をあけて4つ配置されている。ただし、磁石65の数は4つに限定されるものではない。なお、これら4つの磁石65は、スプール軸12aの回転方向に極性が交互に異なるように配置されている。
【0033】
コイル66は、磁石65の外側に間隔をあけて配置され、磁石65に対応して4つ設けられている。図示の例では、コイル66は、スプール軸12a方向から見て円弧状に形成され、全体としては円筒状に配置されている。なお、コイル66は、コギングを防止してスプール12の回転をスムーズにするためにコアレスタイプが好ましく、ヨークも具備しないことが好ましい。これらコイル66は、先に述べたように直列接続された状態でスイッチ素子67に接続されている。
【0034】
スイッチ素子67は、例えば電界効果トランジスタを備え、磁石65とコイル66との相対回転により発生する電流をオンオフする。このスイッチ素子67による電流のオンオフによってデューティ比を変更することができ、スプール12の制動を制御することが可能とされている。
なお、スプール制動装置8にて発生される制動力(制動強度)は、スイッチ素子67のオン時間が長いほど(デューティ比が大きいほど)強くなる。
【0035】
さらに両軸受リール2は、
図1に示すように、リール本体10の使用時の挙動を検出する挙動検出部40を有している。
リール本体10の使用時の挙動とは、魚釣りを行うにあたって、リール本体10に作用する外力或いはユーザ自身の操作に対応して変化する、リール本体10の動き(動作)を指す。具体的には、例えばキャスティングに伴ってスプール12に作用する回転加速度、回転速度等のスプール回転情報、又はスプール制動装置8のコイル66に流れる電流の電流値、その電圧値や周波数等の電流情報等、が本実施形態に係る挙動に含まれる。
【0036】
挙動検出部40は、例えば検出センサであり、リール本体10内に内蔵されている。具体的には、スプール12の回転に伴うスプール回転情報を検出するスプールセンサ、或いはスプール制動装置8のコイル66に流れる電流の電流値、電圧値、周波数等を計測するセンサ等が挙動検出部40として挙げられる。
ただし、この場合に限定されるものではなく、検出する挙動に対応して挙動検出部40を適宜選択して構わない。さらには、挙動検出部40の数は1つに限定されるものではなく、2つ以上設けても構わない。
【0037】
さらに両軸受リール2は、挙動検出部40で検出された挙動に基づいてリール本体10を制御するリール制御部42、外部から接続可能な第1接続部41、リール記憶部43及び電源部44を備えている。
【0038】
リール制御部42は、例えばCPU等が搭載されたマイクロコンピュータで構成され、図示しない回路基板に実装された状態でリール本体10内に内蔵されている。リール制御部42は、例えば魚釣用通信ユニット3とのインターフェースの制御を行うと共に、挙動検出部40やスプール制動装置8等の動作を制御し、さらに挙動検出部40の検出結果に基づいて挙動データ(例えばスプール回転データ、回路電流データ等)を生成する。
【0039】
リール制御部42は、例えば所定の周期(例えば周期1/1000秒)のPWM信号によりスイッチ素子67をオンオフ制御してデューティ比を変更することで、スプール12の制動を制御することが可能とされている。
【0040】
リール記憶部43は、例えばフラッシュメモリ等であって、回路基板に実装されている。リール記憶部43には、例えばリール制御部42に各種の演算処理を実行させるためのプログラム或いはテーブルが予め格納されている。さらにリール記憶部43は、リール制御部42によって生成された挙動データを記憶することが可能とされている。
【0041】
電源部44は、例えばキャパシタ等の蓄電素子であって、整流回路45に接続されている。整流回路45は、スイッチ素子67に接続され、磁石65とコイル66との相対回転によって発生したスプール制動装置8からの交流電流を直流に変換し、且つ電圧を安定化させて電源部44に供給する。これにより、電源部44は、キャスティングに伴うスプール12の回転によってスプール制動装置8が生成した電力を一旦蓄電することが可能とされている。そして、電源部44は蓄電した電力を、回路基板を通じて各構成品に電力を供給する。
【0042】
なお、キャパシタ等の電源部44が必要以上に大型化することを抑制するために、例えば魚釣用通信ユニット3に通信部用のボタン電池等を別途備えることが好ましい。
【0043】
第1接続部41は、
図3及び
図4に示すように、リール本体10における左側板部20b側に形成された金属製の第1コネクタハウジング(本発明に係る第1連結枠部)47の内側に配置されている。
第1コネクタハウジング47は、平面視長方形状に形成され、上方に向けて開口している。第1コネクタハウジング47は、魚釣用通信ユニット3における後述する第2コネクタハウジング55を内部に挿入可能なレセプタクルタイプのハウジングとされている。
【0044】
第1接続部41は、樹脂材料からなる第1接続板41aと、第1接続板41a上に形成された複数の第1コンタクト端子41bと、を備えている。第1コンタクト端子41bは、例えばアース、給電及び信号伝送用の導電媒体であって、回路基板を介してリール制御部42に電気的接続されている。
【0045】
このように構成された第1接続部41及び第1コネクタハウジング47は、いわゆるUSB-A端子タイプの雌型コネクタとして機能する。
【0046】
(魚釣用通信ユニット)
図1、
図2、
図5及び
図6に示すように、魚釣用通信ユニット3は、第1接続部41に対して接続可能な第2接続部50と、挙動検出部40で検出された挙動に基づく挙動データを、情報Fとして外部装置4に送信するユニット通信部(本発明に係る通信部)51と、挙動データを記憶するユニット記憶部(本発明に係る記憶部)52と、CPU等のユニット制御部53と、ユニット制御部53に電力を供給するユニット電源部56と、を主に備えている。
【0047】
さらに魚釣用通信ユニット3は、薄型の直方体状に形成されたユニットケース54と、ユニットケース54から突出するように形成され、リール本体10側に形成された第1コネクタハウジング47の内側に挿入されることで、第1コネクタハウジング47に対して連結可能とされた金属製の第2コネクタハウジング(本発明に係る第2連結枠部)55と、を備えている。
上記ユニット通信部51、ユニット記憶部52、ユニット制御部53及びユニット電源部56は、ユニットケース54内に収容されている。上記第2接続部50は、第2コネクタハウジング55内に配置されている。
【0048】
ユニット通信部51は、例えば無線送信モジュールとされ、リール制御部42によって生成された挙動データを外部装置4に無線送信することが可能とされている。ユニット記憶部52は、例えばフラッシュメモリ等であって、リール制御部42によって生成された挙動データを記憶する機能を有している。これらユニット通信部51及びユニット記憶部52は、ユニットケース54内に配置された図示しない回路基板に実装されている。
【0049】
ユニット制御部53は、回路基板に実装され、両軸受リール2とのインターフェースの制御を行うと共に、主にユニット通信部51の動作を制御している。ユニット電源部56は、特に限定されるものではないが、例えば両軸受リール2の電源部44側から供給された電力を供給しても構わないし、ボタン電池等の交換可能な一次電池、或いは充放電可能な二次電池等であっても構わない。
【0050】
第2コネクタハウジング55は、第1コネクタハウジング47よりも一回り小さい平面視長方形状に形成されている。これにより、第2コネクタハウジング55は、第1コネクタハウジング47内に挿入可能とされている。
第2接続部50は、樹脂材料からなる第2接続板50aと、第2接続板50a上に形成された複数の第2コンタクト端子50bと、を備えている。第2コンタクト端子50bは、例えばアース、給電及び信号伝送用の導電媒体であって、回路基板を介してユニット制御部53に電気的接続されている。なお、第2コンタクト端子50bは、第1コンタクト端子41bの数に対応して形成され、複数の第1コンタクト端子41bに対して各別に電気接続可能とされている。
【0051】
このように構成された第2接続部50及び第2コネクタハウジング55は、いわゆるUSB-A端子タイプの雄型コネクタとして機能する。
【0052】
上述のように構成された魚釣用通信ユニット3は、
図2に示すように、リール本体10に形成された第1コネクタハウジング47内に第2コネクタハウジング55を挿入して、両者を連結させることで、第1接続部41及び第2接続部50同士を接続させた状態(すなわち第1コンタクト端子41b及び第2コンタクト端子50b同士を接続させた状態)
で、リール本体10に直接的に組み合わせることが可能とされている。
【0053】
(外部装置)
図1に示すように、外部装置4は、例えばスマートフォンやタブレット等の携帯情報端末であって、魚釣用通信ユニット3から送信される挙動データを受信する通信部60と、受信した挙動データを記憶する記憶部61と、CPU等の制御部62と、を備えている。記憶部61には、例えば予め基本OSがインストールされており、この基本OSに対応する個別プラグラム(すなわちアプリケーション)をインストールすることが可能とされている。これにより、例えば個別プログラム等を利用して、挙動データを分析、解析等をすることが可能とされている。
【0054】
(魚釣用リールシステムの作用)
次に、上述のように構成された魚釣用リールシステム1を利用して、魚釣りを行う場合について説明する。
【0055】
この場合には、リール制御部42が挙動検出部40によって検出された挙動に基づいて、例えばスプール制動装置8の制動を制御するので、キャスティング時におけるリール本体10の挙動をユーザ自身の癖或いは感覚に合わせ易く、快適に魚釣りを行うことができる。
特に、リール本体10に魚釣用通信ユニット3が組み合わされているので、
図1に示すように、ユニット通信部51を通じて、リール本体10の制御の基になる挙動に基づく挙動データを情報Fとして外部装置4に送信することができる。従って、魚釣りを行いながら、挙動データを外部装置4にリアルタイムで送信することができる。
【0056】
さらに、魚釣用通信ユニット3のユニット記憶部52内にも挙動データを記憶しておくことができるので、例えば外部装置4との通信が遮断或いは中断した場合でも、挙動データを外部装置4に受け渡すことができる。
【0057】
従って、リール本体10を実際に使用している状態(魚釣りを行っている状態)で、リール本体10の制御の基になる挙動に基づく挙動データを外部装置4に受け渡すことができる。そのため、外部装置4側で、挙動データを蓄積することができると共に、必要に応じて解析等を行うことで、リール本体10の挙動を客観的に把握することができる。
例えば、挙動データとして、スプール回転データとスプール制動装置8の回路電流データとを利用することでスプール回転と制動力との関係を把握することができ、制動力を強める或いは弱める等の判断の基準にすることができる。或いは、制動力が作用するタイミングをずらす等のパラメータ変更を検討することができる。
【0058】
以上、説明したように、本実施形態の魚釣用リールシステム1によれば、リール本体10に魚釣用通信ユニット3が組み合わされているので、リール本体10を実際に使用している状態で、リール本体10を制御するための挙動に基づく挙動データを両軸受リール2から外部装置4に受け渡すことができる。従って、外部装置4側でリール本体10の挙動を客観的に把握することができ、例えば次回の魚釣りに活用することができる。
【0059】
さらに、魚釣用通信ユニット3にユニット通信部51を設けているので、リール本体10内に設置スペースが必要とされ易い通信部を設ける必要がない。そのため、リール本体10の大型化を抑制することができ、小型でコンパクトなリール本体10を具備する両軸受リール2とすることができる。
【0060】
さらに、リール本体10に魚釣用通信ユニット3を直接的に組み合わせることができるので、例えば魚釣り中に魚釣用通信ユニット3を視認し易く、視覚を通じてリール本体1
0に対する魚釣用通信ユニット3の組み合わせ状態を把握し易い。それに加え、リール本体10に対して魚釣用通信ユニット3をがたつき少なく安定して組み合わせ易い。
従って、魚釣用通信ユニット3の姿勢を安定化させ易く、挙動データを外部装置4に対して安定的に送信させることが可能である。
【0061】
なお、上記第1実施形態において、リール本体10の挙動検出を行わない場合には、リール本体10から魚釣用通信ユニット3を取り外した状態で魚釣りを行っても構わない。この場合には、例えばリール本体10側の第1コネクタハウジング47内に挿入可能なコネクタハウジングを有するダミーキャップ等を取り付けて、第1コネクタハウジング47を密に閉塞することも可能である。
【0062】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第1実施形態では、リール本体10に対して魚釣用通信ユニット3を直接的に組み合わせたが、本実施形態ではリール本体10に対して魚釣用通信ユニット3を間接的に組み合わせることが可能とされている。
【0063】
図7に示すように、本実施形態の魚釣用リールシステム70は、魚釣用通信ユニット3が釣竿5に装着可能とされ、釣竿5に対する装着によって、リール本体10に間接的に組み合わされている。
【0064】
具体的には、魚釣用通信ユニット3は、固定バンド71等を利用して可動フード7bの外周面に装着され、リール本体10よりも前方側に配置されている。このとき、魚釣用通信ユニット3は、第2コネクタハウジング55を後方側に向けた状態で、ユニットケース54の長手方向が釣竿5に沿うように装着されている。
ただし、魚釣用通信ユニット3の装着位置は、この場合に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。例えば、釣竿5における竿尻に魚釣用通信ユニット3を装着しても構わない。
【0065】
さらに、本実施形態の魚釣用リールシステム70は、リール本体10側の第1接続部41と魚釣用通信ユニット3側の第2接続部50とを接続する中間接続部材75を備えている。
図7及び
図8に示すように、中間接続部材75は、第1中間コネクタ部76と、第2中間コネクタ部77と、第1中間コネクタ部76と第2中間コネクタ部77とを接続する延長コード78と、を備えている。
【0066】
第1中間コネクタ部76は、いわゆるUSB-A端子タイプの雄型コネクタとされ、リール本体10側に形成された第1コネクタハウジング47内に挿入可能とされた金属製の第3コネクタハウジング80と、第3コネクタハウジング80内に配置され、第1接続部41に対して接続可能な第3接続部81を有している。
【0067】
第3コネクタハウジング80は、第1コネクタハウジング47よりも一回り小さい平面視長方形状に形成されている。これにより、第3コネクタハウジング80は、第1コネクタハウジング47内に挿入可能とされている。
第3接続部81は、樹脂材料からなる第3接続板81aと、第3接続板81a上に形成された図示しない複数の第3コンタクト端子と、を備えている。第3コンタクト端子は、第1コンタクト端子41bの数に対応して形成され、複数の第1コンタクト端子41bに対して各別に電気接続可能とされている。
【0068】
第2中間コネクタ部77は、いわゆるUSB-A端子タイプの雌型コネクタとされ、魚釣用通信ユニット3側に形成された第2コネクタハウジング55を内部に挿入可能とさせる金属製の第4コネクタハウジング85と、第4コネクタハウジング85内に配置され、第2接続部50に対して接続可能な第4接続部86を有している。
【0069】
第4コネクタハウジング85は、第2コネクタハウジング55よりも一回り大きい平面視長方形状に形成されている。これにより、第2コネクタハウジング55は、第4コネクタハウジング85内に挿入可能とされている。
第4接続部86は、樹脂材料からなる第4接続板86aと、第4接続板86a上に形成された複数の第4コンタクト端子86bと、を備えている。第4コンタクト端子86bは、第2コンタクト端子50bの数に対応して形成され、複数の第2コンタクト端子50bに対して各別に電気接続可能とされている。
【0070】
延長コード78は、第1中間コネクタ部76における第3コンタクト端子と、第2中間コネクタ部77における第4コンタクト端子86bと、をそれぞれ接続する複数の配線コードを内部に有している。
【0071】
(魚釣用リールシステムの作用)
上述のように構成された本実施形態の魚釣用リールシステム70の場合であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
それに加え、本実施形態の魚釣用リールシステム70では、
図7に示すように、釣竿5を介して魚釣用通信ユニット3をリール本体10に間接的に組み合わせることができるので、リール本体10に対して魚釣用通信ユニット3を直接組み合わせる必要がない。そのため、魚釣用通信ユニット3を気にすることなく魚釣りを行うことができ、リール操作性を向上させ易い。
特に、中間接続部材75を介して第1接続部41と第2接続部50とを接続することができるので、リール本体10との距離に関係なく、魚釣用通信ユニット3を釣竿5の任意の位置に装着することが可能となる。従って、使い易く、リール操作性の向上化に繋げることができる。
【0072】
なお、上記第2実施形態において、例えば延長コード78を、第1中間コネクタ部76及び第2中間コネクタ部77のうちの少なくともいずれか一方に巻き取り可能に構成し、その長さを調整可能に構成しても構わない。このように構成した場合には、延長コード78を過度に弛ませることなく、釣竿5の任意の位置に魚釣用通信ユニット3を装着できるので、好ましい。
【0073】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態では、中間接続部材75が第1中間コネクタ部76を有していたが、本実施形態では中間接続部材が第1中間コネクタ部76に代えて可撓性基板を有している。
【0074】
図9及び
図10に示すように、本実施形態の魚釣用リールシステム90は、前方に向けて延びた装着脚部22の上面に、第1接続部41として複数の第1コンタクト端子41bが形成された両軸受リール(本発明に係る魚釣用リール)91を備えている。そのため、本実施形態の両軸受リール91のリール本体10には、第1実施形態における第1コネクタハウジング47が形成されていない。
【0075】
魚釣用通信ユニット3は、第2実施形態と同様に、固定バンド71等を利用して可動フード7bの外周面に装着されている。
中間接続部材92は、可撓性基板(本発明に係る基板)93と、第2中間コネクタ部77と、可撓性基板93と第2中間コネクタ部77とを接続する延長コード78と、を備えている。
可撓性基板93は、複数の第3コンタクト端子93bが形成された樹脂フィルム93aを備えた、いわゆるフレキシブル基板であって、装着脚部22の上面と可動フード7bとの間に挟み込み可能とされている。
【0076】
(魚釣用リールシステムの作用)
上述のように構成された本実施形態の魚釣用リールシステム90の場合であっても、第2実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
それに加え、本実施形態の魚釣用リールシステム90では、装着脚部22と固定フード7a及び可動フード7bとを利用した、リール本体10と釣竿5との一般的な連結手順の流れの中で、魚釣用通信ユニット3を組み合わせることができるので、使い易い。
【0077】
特に、装着脚部22と可動フード7bとの間に可撓性基板93を挟み込むだけの簡便な方法で、魚釣用通信ユニット3を組み合わせることができる。そのため、特殊な釣竿5を用いる必要がなく、既存の釣竿5を利用して魚釣用通信ユニット3を組み合わせることができる。さらに、リール本体10に第1コネクタハウジング47を形成する必要がないので、両軸受リール91の外観性、デザイン性に影響を与え難い。
【0078】
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態の構成に加え、リール本体に表示部及び入力部がさらに設けられている。
【0079】
図11及び
図12に示すように、本実施形態の魚釣用リールシステム100は、リール本体10の上面に露出するように設けられた表示部102及び入力部103を有する両軸受リール(本発明に係る魚釣用リール)101を備えている。
【0080】
リール制御部42は、例えば挙動検出部40で検出されたスプール回転情報に基づいて、水深情報を表示部102に表示するように制御している。なお、表示部102に表示させる情報としては、水深情報に限定されるものではなく、その他の魚釣りに関連する情報、例えば仕掛けの投入時間等を表示させても構わない。
入力部103は、例えば表示部102に隣接して設けられた入力操作可能な入力ボタンであり、表示部102のオンオフ操作や、表示部102に表示させる情報の表示切り換え等を行うことが可能とされている。
【0081】
なお、表示部102を具備する本実施形態の両軸受リール101においては、スプール制動装置8で発生した電力を蓄電する蓄電素子等の電源部44とは別に、例えばボタン電池等の交換可能な一次電池、或いは充放電可能な二次電池等の図示しない電源部を備えることが好ましい。なお、電源部としては、例えば太陽光発電によって電力を供給可能な構成とされていても構わない。
【0082】
さらにリール制御部42は、挙動検出部40で検出されたスプール回転情報に基づいて、例えば表示部102に表示させる水深情報を適宜変化させるように、表示部102を制御することが可能とされている。これにより、ユーザは、正確な水深情報を把握しながら
魚釣りを行うことが可能とされている。
【0083】
(魚釣用リールシステムの作用)
上述のように構成された本実施形態の魚釣用リールシステム100の場合であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
なお、本実施形態の場合には、例えば両軸受リール101がスプール制動装置8を具備していなくても構わない。また、リール本体10側の入力部103の操作に基づいて、魚釣用通信ユニット3のユニット制御部53が挙動データを外部装置4に無線送信するようにユニット通信部51を制御しても構わない。
【0084】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
【0085】
例えば、上記各実施形態では、魚釣用リールとして両軸受リールを例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、その他のリールであっても構わない。例えば、スピニングリールや片軸受リールに適用しても構わないし、電動式の両軸受リールに適用しても構わない。
【0086】
さらに上記各実施形態において、魚釣用通信ユニットのユニット記憶部内にも挙動データを記憶しておくことができるので、魚釣用通信ユニットと外部装置との間の通信が遮断、中断した場合だけでなく、例えば魚釣りを終えた後であっても、リール本体から魚釣用通信ユニットを取り外し、第2接続部を通じてユニット記憶部にアクセスすることができる。これにより、挙動データを外部装置に受け渡すことが可能である。
【0087】
さらに、上記第1実施形態では、第1接続部及び第1コネクタハウジングを、USB-A端子タイプの雌型コネクタとして機能させ、第2接続部及び第2コネクタハウジングを、USB-A端子タイプの雄型コネクタとして機能させたが、この場合に限定されるものではなく、例えば既知の異なる端子タイプを採用しても構わない。例えば、逆差し可能なUSB-C端子タイプのコネクタとしても構わない。これらの点は、第2実施形態及び第3実施形態においても同様である。
【符号の説明】
【0088】
1、70、90、100…魚釣用リールシステム
2、91、101…両軸受リール(魚釣用リール)
3…魚釣用通信ユニット
4…外部装置
5…釣竿
7…リールフード
10…リール本体
22…装着脚部
40…挙動検出部
41…第1接続部
42…リール制御部
47…第1コネクタハウジング(第1連結枠部)
50…第2接続部
51…ユニット通信部(通信部)
52…ユニット記憶部(記憶部)
55…第2コネクタハウジング(第2連結枠部)
75、92…中間接続部材
93…可撓性基板(基板)
【手続補正書】
【提出日】2024-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リール本体に回転自在に装着されたスプールを制動する魚釣用リールであって、
前記スプールを制動するスプール制動装置と、
前記リール本体に作用する外力或いはユーザ自身の操作に対応して変化する、前記リール本体の動きを検出する挙動検出部と、
キャスティング時の前記挙動検出部の出力を外部装置に送信すると共に、前記外部装置より制動力の設定値を受信する通信部と、
受信したによる制動力の設定値に基づき前記スプール制動装置による制動力を制御可能なリール制御部と、
を備えることを特徴とする魚釣用リール。