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特開2024-180637情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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  • 特開-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180637
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20241219BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20241219BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20241219BHJP
   G06F 16/29 20190101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q30/0601 312
G06Q50/12
G06F16/29
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024182254
(22)【出願日】2024-10-17
(62)【分割の表示】P 2020079426の分割
【原出願日】2020-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 篤史
(57)【要約】
【課題】サービス施設の検索結果においてユーザに十分な選択肢を確保すること。
【解決手段】情報処理システムは、記憶部と通信部と制御部とを有する。上記記憶部は、複数のサービス施設に関する施設情報を記憶する。通信部はユーザ端末と通信する。制御部は、上記ユーザ端末から、予約可能な上記サービス施設の検索条件として、予約日時、検索基準地及び追加検索条件を含む検索要求を受信した場合、当該追加検索条件に応じて、上記検索基準地を基準とした検索範囲を異なる大きさに設定して上記予約可能なサービス施設を検索する。そして制御部は、当該サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を上記ユーザ端末へ送信する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサービス施設に関する施設情報を記憶する記憶部と、
ユーザ端末と通信可能な通信部と、
前記ユーザ端末から、予約可能な前記サービス施設の検索条件として、予約日時、検索基準地及び追加検索条件を含む検索要求を受信した場合、当該追加検索条件に応じて、前記検索基準地を基準とした検索範囲を異なる大きさに設定して前記予約可能なサービス施設を検索し、当該サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信する制御部と
を具備する情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記追加検索条件は予約人数であり、
前記制御部は、前記予約人数が多いほど、前記検索範囲を大きくする
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記記憶部は、前記施設情報として、前記サービス施設のジャンルに関する情報を、前記検索範囲の大きさと対応付けて記憶し、
前記追加検索条件は前記ジャンルであり、
前記制御部は、前記ジャンルに応じて前記検索範囲を変更する
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記検索要求を受信した日時と前記予約日時との間の時間が短いほど、前記検索範囲を大きくする
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記追加検索条件に前記検索範囲が含まれる場合は、当該検索範囲によって前記サービス施設を検索する
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1乃至5に記載の情報処理システムであって、
前記記憶部は、予め定められた大きさの異なる複数の検索範囲に関する情報を記憶し、
前記制御部は、前記複数の検索範囲から前記追加検索条件に応じた検索範囲を選択する
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1乃至6に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記追加検索条件の数に応じて前記検索範囲を変更する
情報処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記追加検索条件の数が多いほど前記検索範囲を大きくする
情報処理システム。
【請求項9】
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時、検索基準地及び追加検索条件を含む検索要求を受信し、
前記追加検索条件に応じて、前記検索基準地を基準とした検索範囲を異なる大きさに設定して前記予約可能なサービス施設を検索し、
前記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信する
情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時、検索基準地及び追加検索条件を含む検索要求を受信するステップと、
前記追加検索条件に応じて、前記検索基準地を基準とした検索範囲を異なる大きさに設定して前記予約可能なサービス施設を検索するステップと、
前記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末に飲食店等のサービス施設の検索処理を実行可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、飲食店等のサービス施設の利用予約をネットワークを介して受付可能なシステムにおいては、ユーザからサービス施設の検索条件を受け付け、当該検索条件に合致するサービス施設に関する情報を検索結果として出力している。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、利用人数の情報を含む飲食店の検索要求を受け付けた場合に、利用者端末の位置を中心とする円の範囲(検索対象範囲)に存在し当該利用人数の予約が可能な飲食店を検索することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-057154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、ユーザによってどのような検索条件が設定された場合でも上記検索対象範囲は一定であるため、検索条件次第では、ユーザに提供される検索結果が極端に少なくなってしまい、ユーザに施設の十分な選択肢が提供できないおそれがある。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、サービス施設の検索結果においてユーザに十分な選択肢を確保することが可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る情報処理システムは、記憶部、通信部、制御部を有する。上記記憶部は、複数のサービス施設に関する施設情報を記憶する。通信部はユーザ端末と通信する。制御部は、上記ユーザ端末から、予約可能な上記サービス施設の検索条件として、予約日時、検索基準地及び追加検索条件を含む検索要求を受信した場合、当該追加検索条件に応じて、上記検索基準地を基準とした検索範囲を異なる大きさに設定して上記予約可能なサービス施設を検索する。そして制御部は、当該サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を上記ユーザ端末へ送信する。
【0008】
この構成により、追加検索条件に応じて検索範囲を可変することで、サービス施設の検索結果において検索結果が極端に少なくなりすぎるのを防ぎ、ユーザに十分な選択肢を確保することができる。情報処理システムは、少なくとも1つの情報処理装置を含む。
【0009】
上記追加検索条件は予約人数であってもよく、上記制御部は、上記予約人数が多いほど、上記検索範囲を大きくしてもよい。
【0010】
これにより、予約人数が多い場合でも、検索範囲を広げることで、予約可能な施設の十分な選択肢を提供することができる。
【0011】
上記記憶部は、上記施設情報として、上記サービス施設のジャンルに関する情報を、上記検索範囲の大きさと対応付けて記憶してもよい。この場合、上記追加検索条件は上記ジャンルであってもよく、上記制御部は、上記ジャンルに応じて上記検索範囲を変更してもよい。
【0012】
これにより、絶対数が少ないジャンルの施設に関しては、予約可能な施設の十分な選択肢を提供することができ、また絶対数が多いジャンルの施設に関しては検索結果が多くなりすぎるのを防ぐことができる。
【0013】
上記制御部は、上記検索要求を受信した日時と上記予約日時との間の時間が短いほど、上記検索範囲を大きくしてもよい。
【0014】
これにより、予約日時までの期間が短くても、検索範囲を広げることで、ユーザに十分な選択肢を確保することができる。
【0015】
上記制御部は、上記追加検索条件に上記検索範囲が含まれる場合は、当該検索範囲によって上記サービス施設を検索してもよい。
【0016】
上記記憶部は、予め定められた大きさの異なる複数の検索範囲に関する情報を記憶してもよく、上記制御部は、上記複数の検索範囲から上記追加検索条件に応じた検索範囲を選択してもよい。
【0017】
上記制御部は、上記追加検索条件の数に応じて上記検索範囲を変更してもよい。
【0018】
上記制御部は、上記追加検索条件の数が多いほど上記検索範囲を大きくしてもよい。
情報処理システム。
これにより、追加検索条件が多くなるほどそれに合致する予約可能施設が見つかる可能性が低くなることに鑑み、検索範囲を広げることで、ユーザに十分な選択肢を確保することができる。
【0019】
本発明の他の形態に係る情報処理方法は、
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時、検索基準地及び追加検索条件を含む検索要求を受信し、
上記追加検索条件に応じて、上記検索基準地を基準とした検索範囲を異なる大きさに設定して上記予約可能なサービス施設を検索し、
上記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を上記ユーザ端末へ送信する、ことを含む。
【0020】
本発明の他の形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時、検索基準地及び追加検索条件を含む検索要求を受信するステップと、
上記追加検索条件に応じて、上記検索基準地を基準とした検索範囲を異なる大きさに設定して上記予約可能なサービス施設を検索するステップと、
上記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を上記ユーザ端末へ送信するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、サービス施設の検索結果においてユーザに十分な選択肢を確保することができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
図2】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバのハードウェア構成を示した図である。
図3】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバが有するデータベースの構成を示した図である。
図4】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバによる、飲食店検索処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0024】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
【0025】
同図に示すように、このシステムは、インターネット50上の飲食店情報提供サーバ100と、複数のユーザ端末200と、複数の飲食店端末300とを含む。
【0026】
飲食店情報提供サーバ100は、飲食店に関する情報を掲載したポータルサイトを運営するウェブサーバである。飲食店情報提供サーバ100は、複数のユーザ端末200及び複数の飲食店の飲食店端末300とインターネット50を介して接続されている。
【0027】
飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトにおいて、ユーザ端末200のユーザ向けに飲食店情報の検索システムを提供する。具体的には、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からの検索要求に基づいて検索条件に合致する飲食店情報を検索し、検索結果を掲載したWebページを生成してユーザ端末200へ送信する。また飲食店情報提供サーバ100は、当該飲食店情報を閲覧したユーザのユーザ端末200からの、いずれかの飲食店に対する予約受付処理を代行する。
【0028】
ユーザ端末200(200A,200B,200C...)は、ユーザにより使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)、ノートブックPC、デスクトップPC等である。ユーザ端末200は、飲食店情報提供サーバ100へアクセスし、上記Webページを受信してブラウザ等により画面に表示する。
【0029】
ユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて飲食店の検索条件を決定し、当該検索条件に基づく飲食店検索要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信する。本実施形態では、飲食店の所在エリア(最寄駅)やジャンル、価格帯等、予め設定された検索条件をユーザ端末200のユーザが選択することで検索要求の送信が可能である。そしてユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて、上記検索結果として表示されたいずれかの飲食店に対する予約要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信可能である。
【0030】
また一方で飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトに掲載される飲食店(加盟店)向けに、飲食店情報の管理画面(Webページ)を提供している。飲食店端末300のユーザは、当該管理画面を介して、上記検索結果として一般ユーザに提供されるWebページ上の飲食店情報(コンテンツ)を編集・更新し、当該Webページを上記ポータルサイト上にアップロードすることができる。
【0031】
飲食店端末300(300A,300B,300C...)は、各飲食店に設置されている端末であり、タブレットPC、ノートブックPC、デスクトップPC等である。飲食店端末300は、管理者の操作に基づいて、上記飲食店情報の編集・更新等、自身の飲食店情報に関する処理を飲食店情報提供サーバ100との通信により実行することが可能である。
【0032】
本実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、上記ユーザ端末200へ、飲食店情報の検索要求に応じてその検索結果としての飲食店情報を提供可能である。その際、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザが設定した検索条件に、利用日時、検索基準地、及び利用人数が含まれる場合、利用人数に応じて、検索基準地を基準とした検索範囲を変動させることができる。当該処理の詳細については後述する。
【0033】
[飲食店情報提供サーバのハードウェア構成]
図2は、上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0034】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら飲食店情報提供サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0035】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0036】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0037】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0038】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0039】
後述するが、特に本実施形態において、記憶部18は、後述する飲食店検索処理に必要なアプリケーション等のプログラムの他、飲食店情報データベース、ユーザ情報データベース及びエリア・予約人数対応情報テーブルを有している。
【0040】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末200との間の通信処理を担う。
【0041】
なお、図示しないが、ユーザ端末200及び飲食店端末300の基本的なハードウェア構成も上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成と略同様である。
【0042】
[飲食店情報提供サーバのデータベース・テーブル構成]
図3は、上記飲食店情報提供サーバ100が有するデータベース・テーブルの構成を示した図である。
【0043】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、記憶部18に、飲食店情報データベース31、ユーザ情報データベース32及びエリア・予約人数対応情報テーブル33を有している。
【0044】
飲食店情報データベース31は、飲食店毎に、その飲食店の店名、所在位置(住所または緯度経度)情報、エリア情報、アクセス情報(最寄り駅情報、最寄り駅からの距離情報)電話番号、その飲食店を識別するID(店舗ID)、その飲食店の業態・サービスのジャンル情報、その飲食店を紹介する情報(店舗のPR文等の店舗の特徴を示す情報、飲食店が行うイベント情報等)、飲食店に関する(飲食店を紹介する)画像データ、飲食店が提供するメニューに関するメニュー情報、平均予算情報、営業時間、ウェブサイトURL等の情報等を記憶している。これらの情報は、各飲食店の飲食店端末300から、飲食店情報提供サーバ100が提供する管理画面を介して入力されたものである。また飲食店情報データベース31には、各飲食店における予約受付状況を示す情報(予約台帳情報)が記憶されていてもよい。
【0045】
上記メニュー情報は、上記ポータルサイト上の各飲食店のサイトに掲載されるメニューに対応する情報であり、各飲食店が提供可能な複数のメニューのメニュー名を、飲食店毎に記憶している。当該メニュー情報は、例えば前菜/メイン、ランチ/ディナー/コース等のメニューカテゴリ毎に記憶されてもよい。またメニュー情報としては、メニュー名や値段、説明等を示す文字情報の他、当該メニューを撮影した写真等の画像情報も対応付けて記憶される。
【0046】
上記エリア情報としては、各飲食店が紐付けられている、広さ単位の異なる複数のエリアに関する情報が含まれる。広いエリアとしては例えば都道府県や市区、狭いエリアとしては町村または丁目等が挙げられる。
【0047】
またそのような行政区画によらずに、例えば基準となる鉄道駅等の交通施設から数百m以内のエリア(例えば、「銀座エリア」)、1km以内のエリア、2km以内のエリア、または複数の駅周辺エリアがまとまったエリア(例えば、「銀座・新橋・有楽町エリア」)等がエリア情報として用いられてもよい。
【0048】
これにより、同じ飲食店でも、大きさの異なる複数のエリアに紐付けられていることになる。
【0049】
上記ジャンル情報は、例えば和食、中華、イタリアン、フレンチ、焼肉等のメインカテゴリの他、和食における焼き鳥・天ぷら等、イタリアンにおけるパスタ・ピザ等のより詳細なサブジャンルを含んでいてもよい。
【0050】
ユーザ情報データベース32は、ユーザ端末200を所有する、上記飲食店情報提供サーバ100が提供する上記ポータルサイトを介した飲食店情報サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース32は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス(その他のメッセージの宛先となる情報)、電話番号、住所、年齢(層)、性別、誕生日等の情報をユーザ毎に記憶している。
【0051】
エリア・予約人数対応テーブル33は、上記大きさの異なる複数のエリア情報と、予約人数(値または値範囲)との対応関係を記憶している。これは、エリア情報が後述する飲食店検索処理において検索基準地を基準とする検索範囲として用いられるためである。
【0052】
具体的には、予約人数が多いほど広いエリアが対応付けられており、例えば最も狭いエリアには予約人数として1名~2名が対応付けられており、その1つ上位の中程度のエリアには予約人数として3名~6名が対応付けられており、最も広いエリアには予約人数として7名以上が対応付けられている。これは、予約人数が多いほど、その人数で予約可能な飲食店の数も減ると考えられるからである。
【0053】
これら各データベース・テーブルは、後述する飲食店情報提供サーバ100による飲食店検索処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0054】
[飲食店情報提供サーバの動作]
次に、以上のように構成された飲食店情報提供サーバ100の動作について説明する。当該動作は、飲食店情報提供サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0055】
図4は、飲食店情報提供サーバ100による、飲食店検索処理の流れを示したフローチャートである。
【0056】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100のCPU11は、まず、ユーザ端末200から、上記ポータルサイト上の飲食店情報に含まれる予約可能な飲食店の検索要求を受信したか否かを判断する(ステップ41)。
【0057】
当該検索要求は、上記ユーザ端末200のユーザを識別する情報(ユーザID、メールアドレス等)の他、飲食店の検索条件として、少なくとも検索基準地(飲食店の所在エリアや駅)及び予約日時(利用日時)の情報のほか、追加検索条件としての予約人数(利用人数)の情報を含む。当該検索条件は、上記ポータルサイト上(またはアプリケーション上)でユーザ端末200のユーザによって選択または入力されることで設定される。
【0058】
上記検索基準地、予約日時及び予約人数を含む検索要求を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、当該検索要求に、追加検索条件として検索範囲が含まれているか否かを判断する(ステップ42)。
【0059】
上記追加検索条件として検索範囲が含まれていないと判断した場合(No)、CPU11は、上記エリア・予約人数対応テーブル33を参照して、複数の検索エリアから、上記検索要求に含まれる予約人数に対応する検索エリアを、上記検索基準地を基準とする検索範囲として選択する(ステップ43)。
【0060】
続いてCPU11は、上記検索要求に含まれる検索条件に従って、予約可能な飲食店を検索する(ステップ44)。ここで検索範囲としては、上記ステップ43で選択した検索範囲、または上記ステップ42で追加検索条件として含まれている検索範囲が設定される。
【0061】
そしてCPU11は、検索結果を示す検索結果ページを生成する(ステップ45)。検索結果ページは、例えば飲食店名や代表写真、最寄り駅情報等からなる飲食店情報欄の一覧として生成される。各飲食店情報欄には、店舗詳細情報ページ及び予約ページへのハイパーリンクが設定されている。
【0062】
そしてCPU11は、上記生成した検索結果ページをユーザ端末200へ送信する(ステップ46)。その後いずれかの飲食店について予約要求があった場合には、CPU11は当該要求に沿って予約処理を実行する。
【0063】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、飲食店情報提供サーバ100は、予約人数が多い場合でも、それに応じて検索基準地を基準とする検索範囲を広げることで、ユーザに予約可能な施設の十分な選択肢を提供することができる。
【0064】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0065】
上述の実施形態では、検索基準地がエリア名や駅名である場合が示されたが、これに代えてユーザ端末200の現在地が検索基準地として用いられてもよい。この場合、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200の現在地の緯度経度情報を基準として、例えば予約人数が1~2名であれば200m以内、3名~6名であれば500m以内、7名以上であれば1km以内といった区分けにより、予約人数に応じて検索範囲を設定してもよい。この場合、上記飲食店情報データベース31に記憶されてある所在地の緯度経度情報と上記現在地の緯度経度情報との直線距離と設定された検索範囲とによって飲食店が検索される。
【0066】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、予め定められた大きさの異なる複数の検索エリアの中から予約人数に対応する検索エリアを検索範囲として選択していた。しかし、当該検索エリアは予め定められたものでなくてもよく、例えば予約人数に検索基準地からの円の半径の基準値(例えば100m、500m等)を乗じることで検索範囲を動的に設定してもよい。
【0067】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、予約日時及び検索基準地以外の追加検索条件として、予約人数に応じて検索範囲を変動させていた。しかしながら、当該追加検索条件は予約人数に限られない。
【0068】
例えば、飲食店情報提供サーバ100は、上記予約人数に代えて、追加検索条件として飲食店のジャンルを用いてもよい。この場合、上記記憶部18は、上記飲食店のジャンル(上述した、和食、中華、イタリアン、焼肉等)に関する情報と、上記大きさの異なる複数の検索エリアの情報とを紐づけたテーブルを記憶する。そして飲食店情報提供サーバ100は、予約日時及び検索基準地以外の追加検索条件として検索要求に含まれるジャンルに対応する検索エリアを検索範囲として選択してもよい。例えば、検索条件として、予約日時及び検索基準地が同じでも、ジャンルがイタリアンの場合は、ジャンルが和食の場合よりも検索範囲が広く設定されてもよい。
【0069】
例えば飲食店情報提供サーバ100は、エリア内で人気のある(予約総数が多い)ジャンルほど、または、ポータルサイト上での掲載数が少ないジャンルほど、広いエリアに対応付けるようにしてもよい。これにより、人気のある、または絶対数が少ないジャンルの飲食店に関しては、予約可能な飲食店の十分な選択肢を提供することができ、また絶対数が多いジャンルの飲食店に関しては検索結果が多くなりすぎるのを防ぐことができる。
【0070】
上述の実施形態において、飲食店情報提供サーバ100は、上記検索要求を受信した日時と上記予約日時との間の時間が短いほど、上記検索範囲を大きくしてもよい。例えば飲食店情報提供サーバ100は、当該残り時間が1日~2日であれば広いエリア、3日~1週間であれば中程度のエリア、1週間以上であれば狭いエリアといったように検索エリアを選択してもよい。これにより飲食店情報提供サーバ100は、予約日時までの期間が短くても、検索範囲を広げることで、ユーザに十分な選択肢を確保することができ、また利用予定の日時までの残り時間に応じて、候補として適切な数の飲食店が検索されるように検索エリアを調整することができる。
【0071】
上述の実施形態において、飲食店情報提供サーバ100は、上記予約日時及び検索基準地以外の追加検索条件の数に応じて上記検索範囲を変更してもよい。すなわち飲食店情報提供サーバ100は、追加検索条件の数が多いほど検索範囲を小さくしてもよいし、追加検索条件の数が多いほど検索範囲を大きくしてもよい。後者の場合、追加検索条件が多くなるほどそれに合致する予約可能な飲食店が見つかる可能性が低くなることに鑑み、検索範囲を広げることで、ユーザに十分な選択肢を確保することができる。
【0072】
追加検索条件に応じた検索範囲の変更処理に関する上述の実施形態及び上記変形例の構成は、互いに矛盾しない限り、如何様にも組み合わせることが可能である。例えば、検索範囲(の広狭)が、予約人数、ジャンル、メッセージ送信日時から予約日時までの残り時間の全てに基づいて選択されてもよいし、それらのうちいずれか1つまたは2つに基づいて選択されてもよい。
【0073】
上述の実施形態では、サービス施設として飲食店が例に挙げられたが、サービス施設は飲食店に限られず、例えば、ホテル・旅館等の宿泊施設、テニス、バスケットボール、ゴルフ等の各種スポーツ施設、カラオケ・ボーリング等の娯楽施設、マッサージ・エステ等の施術施設等の様々なサービス施設についても、本発明は同様に適用可能である。
【0074】
本願の特許請求の範囲に記載された発明のうち、「情報処理方法」と記載された発明は、その各ステップを、ソフトウェアによる情報処理によりコンピュータ等の少なくとも1つの装置が自動的に行うものであり、人間がコンピュータ等の装置を用いて行うものではない。すなわち、当該「情報処理方法」は、コンピュータ・ソフトウェアによる情報処理方法であって、コンピュータという計算道具を人間が操作する方法ではない。
【符号の説明】
【0075】
11…CPU
18…記憶部
19…通信部
31…飲食店情報データベース
32…ユーザ情報データベース
33…エリア・予約人数対応情報テーブル
100…飲食店情報提供サーバ
200…ユーザ端末
300…飲食店端末
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサービス施設に関する施設情報を記憶する記憶部と、
ユーザ端末と通信可能な通信部と、
前記ユーザ端末から、予約可能な前記サービス施設の検索条件として、予約日時と、検索基準地とを含む検索要求を受信した場合、当該検索要求を受信した日時と前記予約日時との間の時間が短いほど、前記検索基準地を基準とした検索範囲を大きく設定して前記予約可能なサービス施設を検索し、当該サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信する制御部と
を具備する 情報処理システム。
【請求項2】
複数のサービス施設に関する施設情報を記憶する記憶部と、
ユーザ端末と通信可能な通信部と、
前記ユーザ端末から、予約可能な前記サービス施設の検索条件として、予約日時と、検索基準地と、検索範囲を除く追加検索条件とを含む検索要求を受信した場合、前記追加検索条件の数が多いほど、前記検索基準地を基準とした検索範囲を大きく設定して前記予約可能なサービス施設を検索し、当該サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信する制御部と
を具備する情報処理システム。
【請求項3】
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時とを含む検索要求を受信し、
前記検索要求を受信した日時と前記予約日時との間の時間が短いほど、前記検索基準地を基準とした検索範囲を大きく設定して前記予約可能なサービス施設を検索し、
前記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信する
情報処理方法。
【請求項4】
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時と、検索基準地と、検索範囲を除く追加検索条件とを含む検索要求を受信し、
前記追加検索条件の数が多いほど、前記検索基準地を基準とした検索範囲を大きく設定して前記予約可能なサービス施設を検索し、
前記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信する
情報処理方法。
【請求項5】
情報処理装置に、
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時と、検索基準地とを含む検索要求を受信するステップと、
前記検索要求を受信した日時と前記予約日時との間の時間が短いほど、前記検索基準地を基準とした検索範囲を大きく設定して前記予約可能なサービス施設を検索するステップと、
前記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項6】
情報処理装置に、
ユーザ端末から、予約可能なサービス施設の検索条件として、予約日時と、検索基準地と、検索範囲を除く追加検索条件とを含む検索要求を受信するステップと、
前記追加検索条件の数が多いほど、前記検索基準地を基準とした検索範囲を大きく設定して前記予約可能なサービス施設を検索するステップと、
前記サービス施設の検索結果を示す検索結果情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと
を実行させるプログラム。