(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180670
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20241219BHJP
G08G 1/01 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G07B15/00 P
G07B15/00 510
G08G1/01 A
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024185169
(22)【出願日】2024-10-21
(62)【分割の表示】P 2020198485の分割
【原出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】弓倉 陽介
(72)【発明者】
【氏名】中村 順一
(72)【発明者】
【氏名】川見 篤史
(72)【発明者】
【氏名】山本 智弘
(72)【発明者】
【氏名】唐澤 茂
(72)【発明者】
【氏名】竹原 潤
(57)【要約】
【課題】出口料金所機器に迅速に通行料金を提供することができる情報処理装置、情報処理方法及びシステムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、情報処理装置は、第1の通信部と、第2の通信部と、記憶部と、プロセッサと、を備える。第1の通信部は、外部装置とデータを送受信する。第2の通信部は、有料道路から出場する車両から通行料金を収受する出口料金所機器とデータを送受信する。記憶部は、データを記憶する。プロセッサは、前記第1の通信部を通じて、通行料金を示す通行料金情報を前記外部装置から受信し、受信された前記通行料金情報を前記記憶部に格納し、前記第2の通信部を通じて、所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金情報を要求するリクエストを前記出口料金所機器から受信し、前記リクエストを受信すると、前記第2の通信部を通じて、前記記憶部が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置とデータを送受信する第1の通信部と、
有料道路から出場する車両から通行料金を収受する出口料金所機器とデータを送受信する第2の通信部と、
データを記憶する記憶部と、
前記第1の通信部を通じて、通行料金を示す通行料金情報を前記外部装置から受信し、
受信された前記通行料金情報を前記記憶部に格納し、
前記第2の通信部を通じて、所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金情報を要求するリクエストを前記出口料金所機器から受信し、
前記リクエストを受信すると、前記第2の通信部を通じて、前記記憶部が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する、
プロセッサと、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記プロセッサは、前記第2の通信部を通じて前記車両識別情報を前記事前検知装置から受信すると、前記第1の通信部を通じて、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記外部装置から受信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記プロセッサは、
前記第2の通信部を通じて前記車両識別情報を前記事前検知装置から受信すると、前記第1の通信部を通じて、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記記憶部の事前領域に格納し、
前記リクエストを受信すると、前記第2の通信部を通じて、前記事前領域が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部を備え、
前記プロセッサは、前記車両通信部を通じて前記車両識別情報を前記車載器から受信すると、前記第1の通信部を通じて、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記外部装置から受信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部を備え、
前記車両通信部を通じて前記車両識別情報を前記車載器から受信すると、前記第1の通信部を通じて、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記記憶部の事前領域に格納し、
前記リクエストを受信すると、前記第2の通信部を通じて、前記事前領域が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、第1の手法又は第2の手法を用いることを示すフラグを備え、
前記プロセッサは、
前記フラグが前記第1の手法を用いることを示す場合、前記通行料金情報を生成し、
前記フラグが前記第2の手法を用いることを示す場合、前記通行料金情報を前記外部装置から受信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記プロセッサは、前記第2の通信部を通じて前記所定の車両の入場に関する入口利用情報を前記事前検知装置から受信し、前記入口利用情報に基づいて前記通行料金情報を生成する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部を備え、
前記プロセッサは、前記車両通信部を通じて前記車両識別情報を前記車載器から受信すると、前記通行料金情報を生成する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記車両通信部を通じて前記所定の車両の入場に関する入口利用情報を前記車載器から受信し、前記入口利用情報に基づいて前記通行料金情報を生成する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
通行料金を示す通行料金情報を外部装置から受信し、
受信された前記通行料金情報を記憶部に格納し、
所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金情報を要求するリクエストを、有料道路から出場する車両から通行料金を収受する出口料金所機器から受信し、
前記リクエストを受信すると、前記記憶部が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する、
情報処理方法。
【請求項11】
料金サーバと情報処理装置とを備えるシステムであって、
前記料金サーバは、
前記情報処理装置とデータを送受信する第1の通信部と、
前記第1の通信部を通じて、有料道路を通過する車両の通行料金を示す通行料金情報を前記情報処理装置に送信する第1のプロセッサと、
を備え、
前記料金サーバとデータを送受信する第2の通信部と、
前記有料道路から出場する前記車両から通行料金を収受する出口料金所機器とデータを送受信する第3の通信部と、
データを記憶する記憶部と、
前記第2の通信部を通じて、前記通行料金情報を前記料金サーバから受信し、
受信された前記通行料金情報を前記記憶部に格納し、
前記第3の通信部を通じて、所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金情報を要求するリクエストを前記出口料金所機器から受信し、
前記リクエストを受信すると、前記第3の通信部を通じて、前記記憶部が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する、
第2のプロセッサと、
を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路などの有料道路で車両の車載器との無線通信により通行料金を収受するシステムが提供されている。そのようなシステムにおいて、出口に設置されている出口料金所機器には、中央装置から車両の通行料金を取得するものがある。
【0003】
従来、システムは、中央装置と出口料金所機器との間の通信状態が良くない場合、出口料金所機器に迅速に通行料金を提供することができない恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、出口料金所機器に迅速に通行料金を提供することができる情報処理装置、情報処理方法及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、情報処理装置は、第1の通信部と、第2の通信部と、記憶部と、プロセッサと、を備える。第1の通信部は、外部装置とデータを送受信する。第2の通信部は、有料道路から出場する車両から通行料金を収受する出口料金所機器とデータを送受信する。記憶部は、データを記憶する。プロセッサは、前記第1の通信部を通じて、通行料金を示す通行料金情報を前記外部装置から受信し、受信された前記通行料金情報を前記記憶部に格納し、前記第2の通信部を通じて、所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金情報を要求するリクエストを前記出口料金所機器から受信し、前記リクエストを受信すると、前記第2の通信部を通じて、前記記憶部が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る料金所システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る中央装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る出口料金所機器の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る車載器の構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る中継装置の構成例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係る事前検知装置の構成例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係る料金所システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る料金所システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態に係る料金所システムの変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【
図10】
図10は、第2の実施形態に係る料金所システムの構成例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、第2の実施形態に係る料金所システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図12】
図12は、第2の実施形態に係る料金所システムの第1の変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【
図13】
図13は、第2の実施形態に係る料金所システムの第2の変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【
図14】
図14は、第2の実施形態に係る料金所システムの第2の変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【
図15】
図15は、第2の実施形態に係る料金所システムの第3の変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【
図16】
図16は、第3の実施形態に係る料金所システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図17】
図17は、第3の実施形態に係る料金所システムの第1の変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【
図18】
図18は、第3の実施形態に係る料金所システムの第2の変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【
図19】
図19は、第3の実施形態に係る料金所システムの第3の変形例の動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
実施形態に係る料金所システムは、高速道路などの有料道路を通行する車両から通行料金を収受する。料金所システムは、有料道路の入口及び経由地点などにおいて無線で車両に積載されている車載器と無線通信を行う。料金所システムは、車両が通過した経路などに基づいて通行料金を決定する。料金所システムは、有料道路から出場する車両の車載器との無線通信により、決定された通行料金を収受する。
【0009】
図1は、実施形態に係る料金所システム1の構成例を示す。
図1が示すように、料金所システム1は、中央装置10、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40、中継装置60及び事前検知装置70などを備える。中央装置10と、入口料金所機器20、経路機器40及び中継装置60とは、互いに接続する。中継装置60と、出口料金所機器30及び事前検知装置70とは、互いに接続する。
【0010】
なお、料金所システム1は、
図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、料金所システム1から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0011】
料金所システム1は、有料道路Rを走行する車両Cから通行料金を収受する。
有料道路Rは、車両Cの通行に料金が掛かる道路である。たとえば、有料道路Rは、高速道路などである。
【0012】
車両Cは、有料道路Rを走行する。車両Cは、入口料金所機器20が設置されている入口から有料道路Rに入場する。車両Cは、経路機器40が設置されている経由地点などを経て出口料金所機器30が設置されている出口から出場する。
【0013】
車両Cは、車載器50を備える。車載器50は、入口料金所機器20、経路機器40及び出口料金所機器30と無線通信を行う。車載器50は、ETCカードなど、通行料金を支払うための決済用カードをセットする。車載器50は、無線通信により、車両C又は車載器50を示す識別子、及び、決済用カードのIDなどを含む車載器情報などを入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70などに送信する。なお、車載器50は、ETCカードなどの決済用カードなどをセットせずに単体で決済のための情報通信を行う機器であってもよい。
【0014】
中央装置10(料金サーバ、外部装置)は、車両Cの経路などに基づいて車両Cの通行料金を決定する。中央装置10は、決定された通行料金を中継装置60に送信する。中央装置10については、後に詳述する。
【0015】
たとえば、中央装置10は、料金所システム1を管理する管理事務所などに設置されている。
【0016】
入口料金所機器20は、有料道路Rに入場するための各入口に設置される。入口料金所機器20は、車両Cが通過可能なガントリなどから構成される。
【0017】
入口料金所機器20は、有料道路Rに入場しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得する。たとえば、入口料金所機器20は、車両通信部を通じて、所定の間隔で、入口から入場しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信する。入口から車両Cが入場しようとすると、入口料金所機器20は、車両通信部を通じて、車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0018】
車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信すると、入口料金所機器20は、車載器情報などに基づいて車両Cが入場可能であるかを判定する。車両Cが入場可能であると判定すると、入口料金所機器20は、受信された車載器情報などに基づいて入口利用情報を生成する。
【0019】
入口利用情報は、車載器情報、車種情報、入口識別情報及び入場日時などから構成される。
入口識別情報は、入口料金所機器20又は入口料金所機器20が設置されている入口を示す識別子から構成される。たとえば、入口料金所機器20は、入口識別情報を予め格納する。
【0020】
入場日時は、車両Cが有料道路Rの入場した日時である。たとえば、入場日時は、入口料金所機器20が車載器情報を取得した日時である。
入口利用情報を生成すると、入口料金所機器20は、通信部を通じて中央装置10に入口利用情報を送信する。
【0021】
経路機器40は、車両Cが通行した経路を検出するために有料道路Rの各所に設置される。経路機器40は、車両Cが通過可能なガントリなどから構成される。
【0022】
経路機器40は、有料道路Rの所定の経由地点を通過しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得する。たとえば、経路機器40は、車両通信部を通じて、所定の間隔で、有料道路Rの所定の経由地点を通過しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信する。車両Cが所定の経由地点を通過しようとすると、経路機器40は、車両通信部を通じて、車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0023】
車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信すると、経路機器40は、受信された車載器情報などに基づいて通過情報を生成する。
【0024】
通過情報は、車載器情報、経路識別情報及び通過日時などから構成される。
経路識別情報は、経路機器40又は経路機器40に対応する経由地点を示す識別子から構成される。たとえば、経路機器40は、経路識別情報を予め格納する。
通過日時は、車両Cが経路機器40に対応する経由地点を通過した日時である。たとえば、通過日時は、経路機器40が車載器情報を取得した日時である。
【0025】
通過情報を生成すると、経路機器40は、通信部を通じて中央装置10に通過情報を送信する。
【0026】
事前検知装置70は、有料道路Rから出場するための出口に繋がるルート上に設置されている。たとえば、事前検知装置70は、有料道路Rの本線から出口に向かって分岐する分岐ルート上に設置されている。事前検知装置70は、出口料金所機器30よりも上流で車両Cを検知する。事前検知装置70については、後に詳述する。
【0027】
出口料金所機器30は、有料道路Rから出場するための出口に設置されている。出口料金所機器30は、事前検知装置70の下流に設置されている。出口料金所機器30は、車両Cが通過可能なガントリなどから構成される。
ここでは、料金所システム1は、3つの出口料金所機器30a乃至30cを備える。出口料金所機器30a乃至30cは、同一の事前検知装置70の下流に設置されている。
出口料金所機器30については、後に詳述する。
【0028】
なお、料金所システム1は、1つ、2つ又は4つ以上の出口料金所機器30を備えてもよい。料金所システム1が備える出口料金所機器30の個数は、特定の個数に限定されるものではない。
【0029】
中継装置60(情報処理装置)は、中央装置10が決定した通行料金を出口料金所機器30に送信する。中継装置60については、後に詳述する。
たとえば、中継装置60は、出口を管理する料金所又は複数の料金所をまとめて管理する管理事務所などに設置されている。
【0030】
次に、中央装置10について説明する。
図2は、中央装置10の構成例を示す。
図2が示すように、中央装置10は、プロセッサ11、メモリ12及び通信部13などを備える。プロセッサ11は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ12及び通信部13に接続する。
【0031】
なお、中央装置10は、
図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、中央装置10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0032】
プロセッサ11(第1のプロセッサ)は、中央装置10全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ11は、入口料金所機器20、出口料金所機器30及び経路機器40からのデータに基づいて車両Cの通行料金を決定する。
【0033】
たとえば、プロセッサ11は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ11は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などから構成されるものであってもよい。
【0034】
メモリ12は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ12は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ12は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、中央装置10の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、中央装置10で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0035】
また、メモリ12は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ12は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0036】
通信部13(第1の通信部)は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70などとデータを送受信するためのインターフェースである。通信部13は、インターネットなどの通信網を介して入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70に接続する。たとえば、通信部13は、LAN(Local Area Network)接続をサポートするインターフェースである。
たとえば、中央装置10は、デスクトップPCなどである。
【0037】
次に、出口料金所機器30について説明する。
図3は、出口料金所機器30の構成例を示す。
図3が示すように、出口料金所機器30は、プロセッサ31、メモリ32、通信部33、車両通信部34、発進制御器35及び路側表示器36などを備える。プロセッサ31は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ32、通信部33、車両通信部34、発進制御器35及び路側表示器36に接続する。
【0038】
なお、出口料金所機器30は、
図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、出口料金所機器30から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0039】
プロセッサ31は、出口料金所機器30全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ31は、車載器50から取得されたデータを中央装置10に送信する。
【0040】
たとえば、プロセッサ31は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ31は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ31は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0041】
メモリ32は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ32は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ32は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、出口料金所機器30の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、出口料金所機器30で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0042】
また、メモリ32は、プロセッサ31の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ32は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0043】
通信部33は、中継装置60などに接続するためのインターフェースである。通信部33は、LANなどの通信網を介して中継装置60などに接続する。たとえば、通信部33は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0044】
車両通信部34は、車両Cに搭載されている車載器50と無線通信するインターフェースである。車両通信部34は、出口において出口料金所機器30に接近する車両C(出場しようとする車両C)に搭載されている車載器50と無線通信する。車両通信部34は、無線通信する車載器50から車両識別情報などを取得する。また、車両通信部34は、車両Cの車種を示す車種情報などを取得してもよい。車両通信部34は、取得されたデータをプロセッサ31に送信する。
【0045】
発進制御器35は、プロセッサ31の制御に従って、出口において車両Cの有料道路Rからの出場を制御する。発進制御器35は、出口料金所のレーンに設けた発進制御バーの開閉を制御する。例えば、発進制御器35は、車両Cを一旦停止させる場合又は車両Cの通行(出場)を不可とする場合、発進制御バーを閉じて車両Cの通行を阻止する。また、発進制御器35は、車両Cの通行(出場)を許可する場合、発進制御バーを開放して車両Cの通過を許可する。
【0046】
路側表示器36は、プロセッサ31の制御に従って、出口のレーンを通行する車両Cに乗車する利用者に対して案内などを表示する。路側表示器36は、出口のレーンを通行する車両Cに向けて設置される。
【0047】
次に、車載器50について説明する。
図4は、車載器50の構成例を示す。
図4が示すように、車載器50は、プロセッサ51、メモリ52、通信部53及びカード処理部54などを備える。プロセッサ51は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ52、通信部53及びカード処理部54に接続する。
【0048】
なお、車載器50は、
図4が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、車載器50から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0049】
プロセッサ51は、車載器50全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ51は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70からのコマンドに従って所定のデータを入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70に送信する。
【0050】
たとえば、プロセッサ51は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ51は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ51は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0051】
メモリ52は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ52は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ52は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、車載器50の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、車載器50で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0052】
また、メモリ52は、プロセッサ51の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ52は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0053】
通信部53は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70などと無線通信する通信インターフェースである。通信部53は、プロセッサ51の制御に従って、車両C又は車載器50の識別子及び決済用カードのIDなどを含む車載器情報などを入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70に送信する。また、通信部53は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70から種々のデータを受信するものであってもよい。
【0054】
カード処理部54は、ETC(Electronic Toll Collection System)カードなどの決済用カードを処理する。カード処理部54は、決済用カードを挿入可能な構造を有する。カード処理部54は、プロセッサ51からの制御に従って、決済用カードからIDなどを取得する。また、カード処理部54は、プロセッサ51からの制御に従って、決済用カードに種々のデータを格納するものであってもよい。
【0055】
次に、中継装置60について説明する。
図5は、中継装置60の構成例を示す。
図5が示すように、中継装置60は、プロセッサ61、メモリ62、第1の通信部63及び第2の通信部64などを備える。プロセッサ61は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ62、第1の通信部63及び第2の通信部64に接続する。
【0056】
なお、中継装置60は、
図5が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、中継装置60から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0057】
プロセッサ61(第2のプロセッサ)は、中継装置60全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ61は、入口料金所機器20、出口料金所機器30及び経路機器40からのデータに基づいて車両Cの通行料金を決定する。
【0058】
たとえば、プロセッサ61は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ61は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ61は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0059】
メモリ62(記憶部)は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ62は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ62は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、中継装置60の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、中継装置60で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0060】
また、メモリ62は、プロセッサ61の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ62は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0061】
第1の通信部63(第2の通信部)は、中央装置10などとデータを送受信するためのインターフェースである。第1の通信部63は、インターネットなどの通信網を介して中央装置10に接続する。たとえば、第1の通信部63は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0062】
第2の通信部64(第3の通信部)は、出口料金所機器30及び事前検知装置70などに接続するためのインターフェースである。通信部33は、LANなどの通信網を介して出口料金所機器30及び事前検知装置70などに接続する。たとえば、通信部33は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0063】
なお、第1の通信部63及び第2の通信部64は、一体的に形成されるものであってもよい。
たとえば、中継装置60は、デスクトップPCなどである。
【0064】
次に、事前検知装置70について説明する。
図6は、事前検知装置70の構成例を示す。
図6が示すように、事前検知装置70は、プロセッサ71、メモリ72、通信部73及び車両通信部74などを備える。プロセッサ71は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ72、通信部73及び車両通信部74に接続する。
【0065】
なお、事前検知装置70は、
図6が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、事前検知装置70から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0066】
プロセッサ71は、事前検知装置70全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ71は、車載器50から取得されたデータを中継装置60に送信する。
【0067】
たとえば、プロセッサ71は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ71は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ71は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0068】
メモリ72は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ72は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ72は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、事前検知装置70の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、事前検知装置70で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0069】
また、メモリ72は、プロセッサ71の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ72は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0070】
通信部73は、中継装置60などに接続するためのインターフェースである。通信部73は、LANなどの通信網を介して中継装置60などに接続する。たとえば、通信部73は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0071】
車両通信部74は、車両Cに搭載されている車載器50と無線通信するインターフェースである。車両通信部74は、事前検知装置70を通過する車両C(ガントリを通過しようとする車両C)に搭載されている車載器と無線通信する。車両通信部74は、無線通信する車載器から決済用カードのカードID及び車載器の識別子などを含む車載器情報などを取得する。車両通信部74は、取得されたデータをプロセッサ71に送信する。
たとえば、事前検知装置70は、フリーフロー機器であってもよい。
【0072】
次に、車載器50が実現する機能について説明する。車載器50が実現する機能は、プロセッサ51が内部メモリ又はメモリ52などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0073】
まず、プロセッサ51は、車載器50に関連する車載器情報を入口料金所機器20及び経路機器40に送信する機能を有する。
ここでは、メモリ52は、車載器情報を予め格納するものとする。車載器情報は、車載器50(又は車載器50が搭載されている車両C)を識別する識別子を含む。また、車載器情報は、決済用カードのIDを含むものであってもよい。
【0074】
プロセッサ51は、通信部53を通じて、車載器情報を要求するコマンドを入口料金所機器20又は経路機器40から受信する。当該コマンドを受信すると、プロセッサ51は、車載器情報を含むレスポンスを生成する。
【0075】
レスポンスを生成すると、プロセッサ51は、通信部53を通じて、生成されたレスポンスを、当該コマンドを送信した入口料金所機器20又は経路機器40に送信する。
【0076】
プロセッサ51は、車載器情報を入口料金所機器20に送信した場合、通信部53を通じて、入口利用情報を入口料金所機器20から受信する。入口利用情報を受信すると、プロセッサ51は、受信された入口利用情報をメモリ52に格納する。
【0077】
また、プロセッサ51は、車載器情報を経路機器40に送信した場合、通信部53を通じて、通過情報を経路機器40から受信する。通過情報を受信すると、プロセッサ51は、受信された通過情報をメモリ52に格納する。
【0078】
また、プロセッサ51は、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30及び事前検知装置70に送信する機能を有する。
プロセッサ51は、通信部53を通じて、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を要求するコマンドを出口料金所機器30又は事前検知装置70から受信する。当該コマンドを受信すると、プロセッサ51は、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを生成する。
【0079】
レスポンスを生成すると、プロセッサ51は、通信部53を通じて、生成されたレスポンスを、当該コマンドを送信した出口料金所機器30又は事前検知装置70に送信する。
なお、レスポンスは、入口利用情報又は通過情報を備えなくともよい。
【0080】
次に、事前検知装置70が実現する機能について説明する。事前検知装置70が実現する機能は、プロセッサ71が内部メモリ又はメモリ72などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0081】
まず、プロセッサ71は、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する機能を有する。
即ち、プロセッサ71は、出口料金所機器30よりも上流において、車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する。
【0082】
プロセッサ71は、車両通信部74を通じて、所定の間隔で、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を要求するコマンドを送信する。
【0083】
車両Cが事前検知装置70を通過しようとすると、プロセッサ71は、車両通信部74を通じて、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0084】
なお、プロセッサ71は、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得してもよい。即ち、プロセッサ71は、車両通信部74を通じて、所定の間隔で、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信してもよい。
【0085】
また、プロセッサ71は、出口利用予告情報、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する機能を有する。
【0086】
車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から取得すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、取得された車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する。出口利用予告情報は、出口識別情報を含む。また、出口利用予告情報は、車両が出場することが予測される出場予想日時を含んでもよい。
【0087】
なお、プロセッサ71は、車載器50から車載器情報を取得した場合、通信部73を通じて、出口利用予告情報、及び、取得された車載器情報を中継装置60に送信してもよい。
【0088】
次に、出口料金所機器30が実現する機能について説明する。出口料金所機器30が実現する機能は、プロセッサ31が内部メモリ又はメモリ32などに格納されるプログラムを実行することで実現される。出口料金所機器30a乃至30cが実現する機能は、同様であるため、出口料金所機器30が実現する機能として説明する。
【0089】
まず、プロセッサ31は、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する機能を有する。
即ち、プロセッサ31は、事前検知装置70よりも下流において、車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する。
【0090】
プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、所定の間隔で、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を要求するコマンドを送信する。
【0091】
車両Cが出口から出場しようとすると、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0092】
なお、プロセッサ31は、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得してもよい。即ち、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、所定の間隔で、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信してもよい。
【0093】
また、プロセッサ31は、出場しようとする車両Cの通行料金を取得する機能を有する。
【0094】
車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを車載器50から受信すると、プロセッサ31は、受信された車載器情報などに基づいて出口利用情報を生成する。
【0095】
出口利用情報は、車載器情報、車種情報、出口識別情報及び出場日時などから構成される。
出口識別情報は、出口料金所機器30又は出口料金所機器30が設置されている出口を示す識別子から構成される。たとえば、メモリ32は、出口識別情報を予め格納する。
出場日時は、車両Cが有料道路Rの出場した日時である。たとえば、出場日時は、プロセッサ31が車載器情報を取得した日時である。
【0096】
なお、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報をさらに含むものであってもよい。
【0097】
出口利用情報を生成すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを生成する。リクエストは、出口利用情報を含む。当該リクエストを生成すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて、生成されたリクエストを中継装置60に送信する。
【0098】
プロセッサ31は、通信部33を通じて、通行料金を示す通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60から受信する。
【0099】
なお、通行料金情報は、複数の通行料金を含むものであってもよい。たとえば、通行料金情報は、車種ごとの通行料金を含むものであってもよい。また、出場時間による割引などがある場合、通行料金情報は、時間帯ごとの通行料金をふくむものであってもよい。また、通行料金情報は、基本料金に合算又は積算することで経路割引後の通行料金を算出するための値を含むものであってもよい。また、通行料金情報は、料金を決定するための料金テーブルを含むものであってもよい。たとえば、通行料金情報は、中央装置10が送信する料金テーブル又は料金テーブルの一部を含むものであってもよい。
【0100】
また、プロセッサ31は、通行料金を収受する機能を有する。
プロセッサ31は、通行料金情報が示す通行料金に基づいて、車両Cの通行料金を確定する。たとえば、プロセッサ31は、車両Cの車種又は出場時間などに基づいて、通行料金を確定する。
【0101】
通行料金を確定すると、プロセッサ31は、車載器情報が含む決済用カードのIDなどに基づいて、確定された通行料金(確定額)を収受する。
【0102】
また、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、確定額を示す情報を車載器50に送信する。
【0103】
また、プロセッサ31は、通信部33を通じて、確定額を示す情報及び出口利用情報などから構成される確定情報を中継装置60に送信する。
【0104】
次に、中央装置10が実現する機能について説明する。中央装置10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ又はメモリ12などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0105】
まず、プロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報などに基づいて車両Cの走行に関連する通行料金情報を生成する機能を有する。
車両Cが有料道路Rに入場すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて入口利用情報を入口料金所機器20から受信する。入口利用情報を受信すると、プロセッサ11は、入口利用情報に基づいて通行料金情報を生成する。通行料金情報は、車両Cの通行料金を示す。
【0106】
たとえば、プロセッサ11は、入口利用情報から入口識別情報を取得する。入口識別情報を取得すると、プロセッサ11は、車両Cが入口識別情報に対応する入口から入場して何れの経由地点を通過せずに出場した場合における通行料金を決定する。
【0107】
たとえば、メモリ12は、通行料金を決定するための料金テーブルを予め格納する。プロセッサ11は、料金テーブルを参照して通行料金を決定する。
【0108】
通行料金を決定すると、プロセッサ11は、通行料金を含む通行料金情報を生成する。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、車両Cが出場し得る出口を示す出口識別情報及び車載器情報などと対応付けて通行料金情報をメモリ12に格納する。
【0109】
また、車両Cが経由地点を通過すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて通過情報を経路機器40から受信する。通過情報を受信すると、プロセッサ11は、通過情報に基づいて通行料金情報を更新する。
【0110】
たとえば、プロセッサ11は、入口識別情報に対応する入口と通過情報に対応する経由地点とに基づいて車両Cの通行経路を特定する。通行経路を特定すると、プロセッサ11は、車両Cが通行経路を経て他の経由地点を通過せずに出場した場合における通行料金を決定する。たとえば、プロセッサ11は、料金テーブルを参照して通行料金を決定する。
【0111】
通行料金を決定すると、プロセッサ11は、通行料金を含む通行料金情報を生成する。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、メモリ12において通行料金情報に上書きする。
プロセッサ11は、通過情報を取得する度に上記の通り通行料金情報を更新する。
【0112】
なお、プロセッサ11は、経路割引に関する計算を行ってもよい。この場合、プロセッサ11は、基本料金に加算又は積算することで経路割引後の通行料金を算出するための値を含む通行料金情報を生成してもよい。
【0113】
また、プロセッサ11は、経路割引後の通行料金を算出するための割引テーブルを特定する識別子を含む通行料金情報を生成してもよい。
【0114】
また、プロセッサ11は、車両Cの通行料金を示す通行料金情報を出口料金所機器30に送信する機能を有する。
【0115】
車両Cが有料道路Rから出場しようと、プロセッサ11は、通信部13を通じて通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信する。出口利用情報を受信すると、プロセッサ11は、リクエストが含む出口利用情報から出口利用予告情報及び車載器情報を取得する。出口利用予告情報及び車載器情報を取得すると、プロセッサ11は、出口利用予告情報が示す出口識別情報及び受信された車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ12から検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0116】
また、プロセッサ11は、料金テーブルを中継装置60に送信する機能を有する。
たとえば、プロセッサ11は、通信部13を通じて、料金テーブルを要求するリクエストを中継装置60から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、料金テーブルを含むレスポンスを中継装置60に送信する。
なお、レスポンスは、複数の料金テーブルを含むものであってもよい。
【0117】
また、プロセッサ11は、料金テーブルが更新されたタイミングなどで、料金テーブルを中継装置60に送信してもよい。
【0118】
次に、中継装置60が実現する機能について説明する。中継装置60が実現する機能は、プロセッサ61が内部メモリ又はメモリ62などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0119】
プロセッサ61は、通行料金情報を出口料金所機器30に送信する機能を有する。
プロセッサ61は、第1の手法と第2の手法との何れかで通行料金情報を出口料金所機器30に送信する。
【0120】
まず、第1の手法について説明する。
第1の手法は、中継装置60において通行料金を計算して通行料金情報を出口料金所機器30に送信する。
【0121】
たとえば、第1の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信が良好でない場合に用いられる。たとえば、第1の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信に掛かる時間が所定の閾値よりも大きい場合に用いられる。
【0122】
まず、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、料金テーブルを中央装置10から受信する。たとえば、中央装置10のプロセッサ11は、起動時又は料金テーブルの更新時などに料金テーブルを中継装置60に送信する。
プロセッサ61は、受信された料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0123】
なお、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、料金テーブルを要求するリクエストを中央装置10に送信してもよい。
プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、料金テーブルを含むレスポンスを中央装置10から受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ61は、料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0124】
プロセッサ61は、事前検知装置70から車両識別情報などを受信するまでに、料金テーブルを予めメモリ62に格納する。
【0125】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から取得する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を取得すると、プロセッサ61は、事前に中央装置10から取得された料金テーブル、取得された出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成する。プロセッサ61が通行料金情報を生成する方法は、プロセッサ11が通行料金情報を生成する方法と同様である。
【0126】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ61は、生成された車両識別情報と対応付けて通行料金情報をメモリ62などに格納する。
【0127】
プロセッサ61は、事前検知装置70から複数の出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を連続して受信した場合、上記の通り、各車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0128】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信するまで待機する。
【0129】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、メモリ62から、リクエストが含む車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0130】
出口料金所機器30が確定額の収受を完了すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ61は、確定情報が含む車両識別情報に対応する通行料金情報を削除する。
【0131】
通行料金情報を削除すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、確定情報を中央装置10に送信する。
【0132】
次に、第2の手法について説明する。
第2の手法は、中央装置10から通行料金情報を取得して出口料金所機器30に送信する。
【0133】
たとえば、第2の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信が良好である場合に用いられる。たとえば、第2の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信に掛かる時間が所定の閾値以下である場合に用いられる。
【0134】
まず、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、通行料金情報を要求するリクエストを生成する。当該リクエストは、受信された出口利用予告情報及び車両識別情報を格納する。
【0135】
リクエストを生成すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、生成されたリクエストを中央装置10に送信する。
【0136】
プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、通行料金情報を含むレスポンスを中央装置10から受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ61は、受信された車両識別情報と対応付けて通行料金情報をメモリ62などに格納する。
【0137】
プロセッサ61は、事前検知装置70から複数の出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を連続して受信した場合、上記の通り、各車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0138】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信するまで待機する。
【0139】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、メモリ62から、リクエストが含む車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0140】
出口料金所機器30が確定額の収受を完了すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ61は、確定情報が含む車両識別情報に対応する通行料金情報を削除する。
【0141】
通行料金情報を削除すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、確定情報を中央装置10に送信する。
【0142】
たとえば、プロセッサ61は、メモリ62にセットされるフラグによって第1の手法と第2の手法とを切り替える。プロセッサ61は、オペレータの操作に従ってフラグをセットする。なお、プロセッサ61は、中央装置10との通信状態などに基づいてフラグをセット又は更新するものであってもよい。
【0143】
次に、料金所システム1が出口料金所機器30において通行料金を収受する動作例について説明する。
まず、料金所システム1が第1の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図7は、料金所システム1が第1の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0144】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。
【0145】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて料金テーブルを中継装置60に送信する(S11)。
【0146】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて料金テーブルを受信する。料金テーブルを受信すると、プロセッサ61は、受信された料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0147】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0148】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S12)。
【0149】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S13)。
【0150】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、S11で受信された料金テーブルなどを参照して通行料金情報を生成する(S14)。
【0151】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0152】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S15)。
【0153】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S16)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0154】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S17)。
【0155】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S18)。
【0156】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ31は、通行料金情報などに基づいて確定額を決定する(S19)。
【0157】
確定額を決定すると、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて確定額を示す情報を車載器50に送信する(S20)。ここで、プロセッサ31は、車載器情報が示す決済用カードのIDなどを用いて確定額を収受してもよい。
【0158】
車載器50のプロセッサ51は、通信部を通じて確定額を示す情報を出口料金所機器30から受信する。
【0159】
確定額を示す情報を車載器50に送信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて確定情報を中継装置60に送信する(S21)。ここで、プロセッサ61は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
【0160】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて確定情報を中央装置10に送信する(S22)。
【0161】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて確定情報を中継装置60から受信する。ここで、プロセッサ11は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
プロセッサ11が確定情報を受信すると、料金所システム1は、動作を終了する。
【0162】
なお、中継装置60のプロセッサ61は、所定の間隔で、確定情報をまとめて中央装置10に送信してもよい。
また、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0163】
また、車載器50のプロセッサ51は、S15で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0164】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0165】
次に、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図8は、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0166】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0167】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0168】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S31)。
【0169】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S32)。
【0170】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S33)。当該リクエストは、出口利用予告情報及び車両識別情報を含む。
【0171】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する(S34)。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて検索された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する(S35)。
【0172】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて当該レスポンスを受信する。
【0173】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0174】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S36)。
【0175】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S37)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0176】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S38)。
【0177】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S18)。
S19乃至S22については、説明を省略する。
【0178】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S31又はS36で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0179】
また、事前検知装置70のプロセッサ71は、S32で入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信しなくともよい。
【0180】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0181】
次に、料金所システム1の変形例について説明する。
変形例では、第2の手法において、車両Cが出場する際に中央装置10のプロセッサ11が通行料金情報を生成する。
【0182】
プロセッサ11は、通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60から受信する。当該リクエストは、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報などを含む。
【0183】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する。プロセッサ11が通行料金情報を生成する方法は、前述の通りである。
【0184】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、生成された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する。
【0185】
また、中継装置60のプロセッサ61は、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、通行料金情報を要求するリクエストを生成する。ここでは、当該リクエストは、入口利用情報及び通過情報を含む。
【0186】
当該リクエストを生成すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて生成されたリクエストを中央装置10に送信する。
【0187】
次に、変形例の動作例について説明する。
図9は、料金所システム1の変形例が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0188】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0189】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S41)。
【0190】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S42)。
【0191】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S43)。当該リクエストは、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を含む。
【0192】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S44)。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて生成された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する(S45)。
【0193】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて当該レスポンスを受信する。
S36乃至38及びS18乃至22については、説明を省略する。
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0194】
以上のように構成された料金所システムは、出口料金所機器に車両が到達する前に事前検知装置において車両から車両識別情報などを取得する。料金所システムは、中継装置において、事前検知装置で取得された車両識別情報などを用いて通行料金情報を取得する。料金所システムは、出口料金所機器に車両が到達すると、中継装置から通行料金情報を出口料金所機器に送信する。その結果、料金所システムは、出口料金所機器に迅速に通行料金情報を提供することができる。
【0195】
また、料金所システムは、中継装置において通行料金情報を格納する。その結果、出口料金所機器は、自身を通過しない車両についての通行料金情報を受信する必要がなくなる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る料金所システムは、事前検知装置70が中央装置10に接続する点で第1の実施形態に係る料金所システム1と異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0196】
図10は、第2の実施形態に係る料金所システム1’の構成例を示す。
図10が示すように、事前検知装置70は、中央装置10に接続する。
【0197】
また、事前検知装置70の通信部73は、中央装置10などとデータを送受信するためのインターフェースである。通信部73は、インターネットなどの通信網を介して中央装置10に接続する。たとえば、通信部73は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0198】
料金所システム1’が第1の手法を用いる場合、料金所システム1’の動作は、第1の実施形態のそれと同様である。
【0199】
以下、料金所システム1’が第2の手法を用いる場合について説明する。
【0200】
まず、事前検知装置70が実現する機能について説明する。事前検知装置70が実現する機能は、プロセッサ71が内部メモリ又はメモリ72などに格納されるプログラムを実行することで実現される。事前検知装置70が実現する機能は、第1の実施形態に係る事前検知装置70が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0201】
プロセッサ71は、車載器50からの車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する機能を有する。
【0202】
車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から取得すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、取得された車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する。
【0203】
なお、プロセッサ71は、車載器50から車載器情報を取得した場合、通信部73を通じて、取得された車載器情報を中央装置10に送信してもよい。
【0204】
また、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて出口利用予告情報、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車載器情報に対応する通行料金情報を中継装置60に送信する。
【0205】
次に、料金所システム1’が出口料金所機器30において通行料金を収受する動作例について説明する。
図11は、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0206】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0207】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S31)。
【0208】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する(S51)。
【0209】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、プロセッサ11は、受信された出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する(S52)。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて検索された通行料金情報を中継装置60に送信する(S53)。
【0210】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて通行料金情報を受信する。
【0211】
S36乃至38及びS18乃至22については、説明を省略する。
【0212】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S31又はS36で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0213】
また、事前検知装置70のプロセッサ71は、S51で入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信しなくともよい。
【0214】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0215】
次に、料金所システム1’の第1の変形例について説明する。
第1の変形例では、第2の手法において、車両Cが出場する際に中央装置10のプロセッサ11が通行料金情報を生成する。
【0216】
プロセッサ11は、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する。プロセッサ11が通行料金情報を生成する方法は、前述の通りである。
【0217】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、生成された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する。
【0218】
次に、第1の変形例の動作例について説明する。
図12は、料金所システム1の第1の変形例が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0219】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0220】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S41)。
【0221】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する(S61)。
【0222】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、プロセッサ11は、出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S62)。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、検索された通行料金情報を中継装置60に送信する(S63)。
【0223】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて当該通行料金情報を受信する。
S36乃至38及びS18乃至22については、説明を省略する。
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0224】
次に、料金所システム1’の第2の変形例について説明する。
料金所システム1’の第2の変形例では、事前検知装置70は、中継装置60の機能を実現する。即ち、事前検知装置70と中継装置60とは、一体的に形成される。
【0225】
ここでは、事前検知装置70のプロセッサ71は、中継装置60のプロセッサ61の機能を実現するものとする。
【0226】
次に、料金所システム1の第2の変形例が出口料金所機器30において通行料金を収受する動作例について説明する。
まず、料金所システム1の第2の変形例が第1の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図13は、料金所システム1の第2の変形例が第1の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0227】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。
【0228】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて料金テーブルを中継装置60に送信する(S71)。
【0229】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて料金テーブルを受信する。料金テーブルを受信すると、プロセッサ71は、受信された料金テーブルをメモリ72に格納する。
【0230】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0231】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S72)。
【0232】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、メモリ72が格納する料金テーブルなどを参照して通行料金情報を生成する(S73)。
【0233】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0234】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S74)。
【0235】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S75)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0236】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ71は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S76)。
【0237】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S77)。
【0238】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ31は、通行料金情報に基づいて確定額を決定する(S78)。
【0239】
確定額を決定すると、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて確定額を示す情報を車載器50に送信する(S79)。ここで、プロセッサ31は、車載器情報が示す決済用カードのIDなどを用いて確定額を収受してもよい。
【0240】
車載器50のプロセッサ51は、通信部を通じて確定額を示す情報を出口料金所機器30から受信する。
【0241】
確定額を示す情報を車載器50に送信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて確定情報を事前検知装置70に送信する(S80)。ここで、プロセッサ31は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
【0242】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて確定情報を中央装置10に送信する(S81)。
【0243】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて確定情報を中継装置60から受信する。ここで、プロセッサ11は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
プロセッサ11が確定情報を受信すると、料金所システム1は、動作を終了する。
【0244】
なお、事前検知装置70のプロセッサ71は、所定の間隔で、確定情報をまとめて中央装置10に送信してもよい。
また、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0245】
また、車載器50のプロセッサ51は、S74で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0246】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0247】
次に、料金所システム1の第2の変形例が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図14は、料金所システム1の第2の変形例が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0248】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0249】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0250】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S91)。
【0251】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S92)。当該リクエストは、出口利用予告情報及び車両識別情報を含む。
【0252】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する(S93)。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて検索された通行料金情報を含むレスポンスを事前検知装置70に送信する(S94)。
【0253】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該レスポンスを受信する。
【0254】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0255】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S95)。
【0256】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを事前検知装置70に送信する(S96)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0257】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ71は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S97)。
【0258】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S98)。
S78乃至S81については、説明を省略する。
【0259】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S91又はS95で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0260】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0261】
次に、料金所システム1’の第3の変形例について説明する。
第3の変形例では、第1の変形例と同様に、事前検知装置70は、中継装置60の機能を実現する。また、第2の変形例では、第2の手法において、車両Cが出場する際に中央装置10のプロセッサ11が通行料金情報を生成する。
【0262】
次に、第2の変形例の動作例について説明する。
図15は、料金所システム1の第3の変形例が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0263】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0264】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S111)。
【0265】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S112)。当該リクエストは、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を含む。
【0266】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S113)。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて生成された通行料金情報を含むレスポンスを事前検知装置70に送信する(S114)。
【0267】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該レスポンスを受信する。
S95乃至98及びS78乃至81については、説明を省略する。
【0268】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0269】
以上のように構成された料金所システムは、事前検知装置が中央装置に対して通行料金情報を要求する。その結果、料金所システムは、通行料金情報の要求に中継装置を介する必要がなくなることで、より迅速に通行料金情報を提供することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態に係る料金所システム1は、中央装置10が通行料金情報を予め中継装置60に送信する点で第1の実施形態に係る料金所システム1と異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0270】
第3の実施形態に係る料金所システム1の構成例は、第1の実施形態に係るそれと同様であるため説明を省略する。
【0271】
第3の実施形態に係る料金所システム1が第1の手法を用いる場合、料金所システム1の動作は、第1の実施形態のそれと同様である。
【0272】
以下、料金所システム1が第2の手法を用いる場合について説明する。
【0273】
まず、中央装置10が実現する機能について説明する。中央装置10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ又はメモリ12などに格納されるプログラムを実行することで実現される。中央装置10が実現する機能は、第1の実施形態に係る中央装置10が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0274】
プロセッサ11は、中継装置60に通行料金情報を予め送信する機能を有する。
プロセッサ11は、通信部13を通じて、メモリ12が格納する各通行料金情報を予め中継装置60に送信する。たとえば、プロセッサ11は、通行料金情報を生成又は更新した場合、通信部13を通じて、生成又は更新された通行料金情報を中継装置60に送信する。
【0275】
また、プロセッサ11は、所定の間隔で、メモリ12が格納する各通行料金情報を中継装置60に送信するものであってもよい。
【0276】
また、プロセッサ11は、通行料金情報を削除した場合、通信部13を通じて、当該通行料金情報を中継装置60に削除させてもよい。
【0277】
次に、中継装置60が実現する機能について説明する。中継装置60が実現する機能は、プロセッサ61が内部メモリ又はメモリ62などに格納されるプログラムを実行することで実現される。中継装置60が実現する機能は、第1の実施形態に係る中継装置60が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0278】
まず、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、中央装置10から通行料金情報を予め受信する。プロセッサ61は、中央装置10からプッシュ通知で通行料金情報を受信してもよい。また、プロセッサ61は、所定の間隔で通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信してもよい。
プロセッサ61は、受信された各通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0279】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信するまで待機する。
【0280】
出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、プロセッサ61は、メモリ62から、受信された出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、検索された通行料金情報をメモリ62の所定の領域(事前領域)に格納する。
【0281】
なお、プロセッサ61は、事前検知装置70から複数の出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を連続して受信した場合、上記の通り、各車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62の事前領域に格納する。
【0282】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信するまで待機する。
【0283】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、メモリ62の事前領域から、リクエストが含む出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0284】
次に、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図16は、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0285】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0286】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じてメモリ12が格納する各通行料金情報を中継装置60に送信する(S121)。
【0287】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて各通行料金情報を受信する。各通行料金情報を受信すると、プロセッサ61は、受信された各通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0288】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0289】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S31)。
【0290】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S32)。
【0291】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、受信された出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索し、事前領域に格納する(S122)。
【0292】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S36)。
【0293】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S37)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0294】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ62の事前領域から検索する(S123)。
【0295】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S124)。
【0296】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。
S19乃至S22については、説明を省略する。
【0297】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S31又はS36で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0298】
また、事前検知装置70のプロセッサ71は、S32で入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信しなくともよい。
【0299】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0300】
次に、料金所システム1の第1の変形例について説明する。
第1の変形例では、事前検知装置70は、車両識別情報などを中継装置60に送信しない。料金所システム1は、事前検知装置70を備えなくともよい。
【0301】
中継装置60のプロセッサ61は、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストは、出口識別情報及び車両識別情報を含む。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索する。
【0302】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0303】
次に、第1の変形例の動作例について説明する。
図17は、料金所システム1の第1の変形例が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0304】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0305】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じてメモリ12が格納する各通行料金情報を中継装置60に送信する(S121)。
【0306】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて各通行料金情報を受信する。各通行料金情報を受信すると、プロセッサ61は、受信された各通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0307】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S36)。
【0308】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S37)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0309】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索する(S131)。
【0310】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S132)。
S19乃至S22については、説明を省略する。
【0311】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S36で入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0312】
次に、料金所システム1の第2の変形例について説明する。
料金所システム1の第2の変形例では、事前検知装置70は、中継装置60の機能を実現する。即ち、事前検知装置70と中継装置60とは、一体的に形成される。
【0313】
次に、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図18は、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0314】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0315】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じてメモリ12が格納する各通行料金情報を事前検知装置70に送信する(S141)。
【0316】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて各通行料金情報を受信する。各通行料金情報を受信すると、プロセッサ71は、受信された各通行料金情報をメモリ72に格納する。
【0317】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0318】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S142)。
【0319】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、受信された車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索し、事前領域に格納する(S143)。
【0320】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S144)。
【0321】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを事前検知装置70に送信する(S145)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0322】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ71は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ62の事前領域から検索する(S146)。
【0323】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S147)。
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。
S78乃至81については、説明を省略する。
【0324】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S142又はS144で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0325】
次に、料金所システム1の第3の変形例について説明する。
料金所システム1の第3の変形例では、第1の手法において、車両Cが出場する際に中継装置60のプロセッサ61が通行料金情報を生成する。ここでは、料金所システム1は、事前検知装置70を備えなくともよい。
【0326】
プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストは、出口利用情報を含む。ここでは、出口利用情報は、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報などを含む。
【0327】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、事前に中央装置10から取得された料金テーブル、当該リクエストが含む車両識別情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する。
【0328】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0329】
図19は、料金所システム1の第3の変形例が第1の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0330】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。
【0331】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて料金テーブルを中継装置60に送信する(S11)。
【0332】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて料金テーブルを受信する。料金テーブルを受信すると、プロセッサ61は、受信された料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0333】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0334】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S15)。
【0335】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S16)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0336】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、料金テーブルを参照して、当該リクエストが含む車載器情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S151)。
【0337】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S18)。
【0338】
S19乃至S22については、説明を省略する。
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0339】
以上のように構成された料金所システムは、中継装置と中央装置との間で通行料金情報が同期される。そのため、料金所システムは、事前検知装置を車両が通過した時点において、中央装置からの通行料金情報を中継装置に予め格納することができる。その結果、料金所システムは、より迅速に通行料金情報を提供することができる。
【0340】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0341】
1及び1’…料金所システム、10…中央装置、11…プロセッサ、12…メモリ、13…通信部、20…入口料金所機器、30(30a乃至30c)…出口料金所機器、31…プロセッサ、32…メモリ、33…通信部、34…車両通信部、35…発進制御器、36…路側表示器、40…経路機器、50…車載器、51…プロセッサ、52…メモリ、53…通信部、54…カード処理部、60…中継装置、61…プロセッサ、62…メモリ、63…第1の通信部、64…第2の通信部、70…事前検知装置、71…プロセッサ、72…メモリ、73…通信部、74…車両通信部、C…車両、R…有料道路。
【手続補正書】
【提出日】2024-11-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央装置と、
中継装置と、
を備える料金所システムであって、
前記中継装置とデータを送受信する中央通信部と、
前記中央通信部を通じて、前記中継装置から第1のリクエストを受信すると、レスポンスを送信する中央プロセッサと、
を備え、
前記中継装置は、
前記中央装置とデータを送受信する第1の通信部と、
有料道路から出場する車両から通行料金を収受する出口料金所機器とデータを送受信する第2の通信部と、
前記中央装置との通信状態に基づいてセットされるフラグと、通行料金を示す通行料金情報とを記憶する中継メモリと、
前記第1の通信部を通じて、前記フラグに応じた前記第1のリクエストの送信に応じた前記レスポンスを前記中央装置から受信し、前記レスポンスに応じて前記中継メモリに前記通行料金情報を記憶させ、
前記第2の通信部を通じて、所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金を要求する第2のリクエストを前記出口料金所機器から受信し、
前記第2の通信部を通じて、前記第2のリクエストに含まれる前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する、
中継プロセッサと、
を備える、料金所システム。
【請求項2】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第1の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記第2の通信部を通じて、前記車両識別情報、出口利用予告情報、入口利用情報、及び通過情報を前記事前検知装置から受信し、
前記車両識別情報、前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、前記通過情報、及び前記レスポンスに含まれる料金テーブルを参照して前記通行料金情報を生成する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項3】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記第2の通信部を通じて、前記車両識別情報を前記事前検知装置から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして前記車両識別情報を前記中央装置に送信し、
前記中央装置は、前記通行料金情報を記憶する中央メモリをさらに備え、
前記中央プロセッサは、
前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記中央メモリから検索し、
前記中央通信部を通じて、前記レスポンスとして前記検索された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項4】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記第2の通信部を通じて、前記車両識別情報、出口利用予告情報、入口利用情報、及び通過情報を前記事前検知装置から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして、前記車両識別情報、前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、及び前記通過情報を前記中央装置に送信し、
前記中央装置は、料金テーブルを記憶する中央メモリをさらに備え、
前記中央プロセッサは、
前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、前記通過情報、及び前記料金テーブルを参照して、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を生成し、
前記中央通信部を通じて、前記レスポンスとして、前記生成された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項5】
前記中央装置は、前記通行料金情報を記憶する中央メモリをさらに備え、
前記中央通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中央プロセッサは、
前記中央通信部を通じて、前記車両識別情報を前記事前検知装置から受信し、
前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記中央メモリから検索し、前記中央通信部を通じて、前記検索された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項6】
前記中央装置は、料金テーブルを記憶する中央メモリをさらに備え、
前記中央通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、
前記中央プロセッサは、
前記中央通信部を通じて、前記車両識別情報、出口利用予告情報、入口利用情報、及び通過情報を前記事前検知装置から受信し、
前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、前記通過情報、及び前記料金テーブルを参照して、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を生成し、
前記中央通信部を通じて、前記生成された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項7】
前記中継装置は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部をさらに備え、
前記フラグが第1の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記車両通信部を通じて、前記車両識別情報、入口利用情報、及び通過情報を前記車載器から受信し、
出口利用予告情報、前記入口利用情報、前記通過情報、及び前記レスポンスに含まれる料金テーブルを参照して前記車両識別情報に対応する通行料金情報を生成する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項8】
前記中継装置は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部をさらに備え、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記車両通信部を通じて、前記車両識別情報を前記車載器から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして前記車両識別情報を前記中央装置に送信し、
前記中央装置は、前記通行料金情報を記憶する中央メモリをさらに備え、
前記中央プロセッサは、
前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記中央メモリから検索し、
前記中央通信部を通じて、前記レスポンスとして前記検索された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項9】
前記中継装置は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部をさらに備え、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記車両通信部を通じて、前記車両識別情報、入口利用情報、及び通過情報を前記車載器から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして、前記車両識別情報、出口利用予告情報、前記入口利用情報、及び前記通過情報を前記中央装置に送信し、
前記中央装置は、料金テーブルを記憶する中央メモリをさらに備え、
前記中央プロセッサは、
前記入口利用情報、前記出口利用予告情報、前記通過情報、及び前記料金テーブルを参照して、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を生成し、
前記中央通信部を通じて、前記レスポンスとして、前記生成された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項10】
前記中央装置は、前記通行料金情報を記憶する中央メモリをさらに備え、
前記第1のリクエストは、前記通行料金情報を要求するリクエストであり、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中央プロセッサは、前記中央通信部を通じて、前記レスポンスとして、前記通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項11】
前記第2のリクエストは、入口利用情報、通過情報、出口利用情報をさらに含み、
前記フラグが第1の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、前記入口利用情報、前記通過情報、前記出口利用情報、及び前記レスポンスに含まれる料金テーブルを参照して、前記車両識別情報に対応する通行料金情報を生成する、
請求項1に記載の料金所システム。
【請求項12】
中央装置とデータを送受信する第1の通信部と、
有料道路から出場する車両から通行料金を収受する出口料金所機器とデータを送受信する第2の通信部と、
前記中央装置との通信状態に基づいてセットされるフラグと、通行料金を示す通行料金情報とを記憶する中継メモリと、
前記第1の通信部を通じて、前記フラグに応じた第1のリクエストを前記中央装置に送信し、前記第1のリクエストに応じたレスポンスを前記中央装置から受信し、
前記レスポンスに応じて前記通行料金情報を前記中継メモリに記憶させ、
前記第2の通信部を通じて、所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金を要求する第2のリクエストを前記出口料金所機器から受信し、
前記第2の通信部を通じて、前記第2のリクエストに含まれる前記車両識別情報に対応する通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する、
中継プロセッサと、
を備える中継装置。
【請求項13】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第1の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記第2の通信部を通じて、前記車両識別情報、出口利用予告情報、入口利用情報、及び通過情報を前記事前検知装置から受信し、
前記車両識別情報、前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、前記通過情報、及び前記レスポンスに含まれる料金テーブルを参照して前記通行料金情報を生成する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項14】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記第2の通信部を通じて、前記車両識別情報を前記事前検知装置から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして前記車両識別情報を前記中央装置に送信し、
前記第1の通信部を通じて、前記レスポンスとして前記車両識別情報に対応する通行料金情報を前記中央装置から受信する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項15】
前記第2の通信部は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両を検知する事前検知装置とデータを送受信し、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記第2の通信部を通じて、前記車両識別情報、出口利用予告情報、入口利用情報、及び通過情報を前記事前検知装置から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして、前記車両識別情報、前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、及び前記通過情報を前記中央装置に送信し、
前記第1の通信部を通じて、前記レスポンスとして、前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、及び前記通過情報に基づいて生成された前記車両識別情報に対応する通行料金情報を前記中央装置から受信する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項16】
前記中継装置は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部をさらに備え、
前記フラグが第1の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記車両通信部を通じて、前記車両識別情報、入口利用情報、及び通過情報を前記車載器から受信し、
出口利用予告情報、前記入口利用情報、前記通過情報、及び前記レスポンスに含まれる料金テーブルを参照して前記車両識別情報に対応する通行料金情報を生成する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項17】
前記中継装置は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部をさらに備え、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、
前記中継プロセッサは、
前記車両通信部を通じて、前記車両識別情報を前記車載器から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして前記車両識別情報を前記中央装置に送信し、
前記第1の通信部を通じて、前記レスポンスとして前記車両識別情報に対応する通行料金情報を前記中央装置から受信する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項18】
中継装置は、前記出口料金所機器よりも上流で前記車両の車載器とデータを送受信する車両通信部をさらに備え、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記車両通信部を通じて、前記車両識別情報、入口利用情報、及び通過情報を前記車載器から受信し、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして、前記車両識別情報、出口利用予告情報、前記入口利用情報、及び前記通過情報を前記中央装置に送信し、
前記第1の通信部を通じて、前記レスポンスとして、前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、及び前記通過情報に基づいて生成された前記車両識別情報に対応する通行料金情報を前記中央装置から受信する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項19】
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、
前記第1の通信部を通じて、前記第1のリクエストとして前記通行料金情報を要求するリクエストを前記中央装置に送信し、
前記第1の通信部を通じて、前記レスポンスとして、前記通行料金情報を前記中央装置から受信する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項20】
前記第2のリクエストは、入口利用情報、通過情報、出口利用情報をさらに含み、
前記フラグが第1の手法を用いることを示す場合、前記中継プロセッサは、前記入口利用情報、前記通過情報、及び、前記出口利用情報、及び前記レスポンスに含まれる料金テーブルを参照して、前記車両識別情報に対応する通行料金情報を生成する、
請求項12に記載の中継装置。
【請求項21】
中継装置とデータを送受信する中央通信部と、
前記中央通信部を通じて、前記中継装置からフラグに応じたリクエストを受信し、
前記フラグが第1の手法を用いることを示す場合、前記中央通信部を通じて、レスポンスとして、料金テーブルを前記中継装置に送信し、
前記フラグが第2の手法を用いることを示す場合、前記中央通信部を通じて、前記レスポンスとして、通行料金情報を前記中継装置に送信する、
中央プロセッサと、
を備える、中央装置。
【請求項22】
前記通行料金情報を記憶する中央メモリをさらに備え、
前記リクエストは、所定の車両を示す車両識別情報を含み、
前記フラグが前記第2の手法を用いることを示す場合、前記中央プロセッサは、
前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記中央メモリから検索し、
前記中央通信部を通じて、前記検索された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項21に記載の中央装置。
【請求項23】
前記料金テーブルを記憶する中央メモリをさらに備え、
前記リクエストは、所定の車両を示す車両識別情報、出口利用予告情報、入口利用情報、及び通過情報を含み、
前記フラグが前記第2の手法を用いることを示す場合、前記中央プロセッサは、
前記出口利用予告情報、前記入口利用情報、前記通過情報、及び前記料金テーブルを参照して、前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を生成し、
前記中央通信部を通じて、前記レスポンスとして、前記生成された通行料金情報を前記中継装置に送信する、
請求項21に記載の中央装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路などの有料道路で車両の車載器との無線通信により通行料金を収受するシステムが提供されている。そのようなシステムにおいて、出口に設置されている出口料金所機器には、中央装置から車両の通行料金を取得するものがある。
【0003】
従来、システムは、中央装置と出口料金所機器との間の通信状態が良くない場合、出口料金所機器に迅速に通行料金を提供することができない恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、出口料金所機器に迅速に通行料金を提供することができる情報処理装置、情報処理方法及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、情報処理装置は、第1の通信部と、第2の通信部と、記憶部と、プロセッサと、を備える。第1の通信部は、外部装置とデータを送受信する。第2の通信部は、有料道路から出場する車両から通行料金を収受する出口料金所機器とデータを送受信する。記憶部は、データを記憶する。プロセッサは、前記第1の通信部を通じて、通行料金を示す通行料金情報を前記外部装置から受信し、受信された前記通行料金情報を前記記憶部に格納し、前記第2の通信部を通じて、所定の車両を示す車両識別情報に対応する前記通行料金情報を要求するリクエストを前記出口料金所機器から受信し、前記リクエストを受信すると、前記第2の通信部を通じて、前記記憶部が格納し前記車両識別情報に対応する前記通行料金情報を前記出口料金所機器に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る料金所システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る中央装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る出口料金所機器の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る車載器の構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る中継装置の構成例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係る事前検知装置の構成例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係る料金所システムが第1の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図10】
図10は、第2の実施形態に係る料金所システムの構成例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、第2の実施形態に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図12】
図12は、第2の実施形態の第1の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図13】
図13は、第2の実施形態の第2の変形例に係る料金所システムが、第1の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図14】
図14は、第2の実施形態の第2の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図15】
図15は、第2の実施形態の第3の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図16】
図16は、第3の実施形態に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図17】
図17は、第3の実施形態の第1の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図18】
図18は、第3の実施形態の第2の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【
図19】
図19は、第3の実施形態の第3の変形例に係る料金所システムが第1の手法を用いる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
実施形態に係る料金所システムは、高速道路などの有料道路を通行する車両から通行料金を収受する。料金所システムは、有料道路の入口及び経由地点などにおいて無線で車両に積載されている車載器と無線通信を行う。料金所システムは、車両が通過した経路などに基づいて通行料金を決定する。料金所システムは、有料道路から出場する車両の車載器との無線通信により、決定された通行料金を収受する。
【0009】
図1は、実施形態に係る料金所システム1の構成例を示す。
図1が示すように、料金所システム1は、中央装置10、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40、中継装置60及び事前検知装置70などを備える。中央装置10と、入口料金所機器20、経路機器40及び中継装置60とは、互いに接続する。中継装置60と、出口料金所機器30及び事前検知装置70とは、互いに接続する。
【0010】
なお、料金所システム1は、
図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、料金所システム1から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0011】
料金所システム1は、有料道路Rを走行する車両Cから通行料金を収受する。
有料道路Rは、車両Cの通行に料金が掛かる道路である。たとえば、有料道路Rは、高速道路などである。
【0012】
車両Cは、有料道路Rを走行する。車両Cは、入口料金所機器20が設置されている入口から有料道路Rに入場する。車両Cは、経路機器40が設置されている経由地点などを経て出口料金所機器30が設置されている出口から出場する。
【0013】
車両Cは、車載器50を備える。車載器50は、入口料金所機器20、経路機器40及び出口料金所機器30と無線通信を行う。車載器50は、ETCカードなど、通行料金を支払うための決済用カードをセットする。車載器50は、無線通信により、車両C又は車載器50を示す識別子、及び、決済用カードのIDなどを含む車載器情報などを入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70などに送信する。なお、車載器50は、ETCカードなどの決済用カードなどをセットせずに単体で決済のための情報通信を行う機器であってもよい。
【0014】
中央装置10(料金サーバ、外部装置)は、車両Cの経路などに基づいて車両Cの通行料金を決定する。中央装置10は、決定された通行料金を中継装置60に送信する。中央装置10については、後に詳述する。
【0015】
たとえば、中央装置10は、料金所システム1を管理する管理事務所などに設置されている。
【0016】
入口料金所機器20は、有料道路Rに入場するための各入口に設置される。入口料金所機器20は、車両Cが通過可能なガントリなどから構成される。
【0017】
入口料金所機器20は、有料道路Rに入場しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得する。たとえば、入口料金所機器20は、車両通信部を通じて、所定の間隔で、入口から入場しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信する。入口から車両Cが入場しようとすると、入口料金所機器20は、車両通信部を通じて、車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0018】
車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信すると、入口料金所機器20は、車載器情報などに基づいて車両Cが入場可能であるかを判定する。車両Cが入場可能であると判定すると、入口料金所機器20は、受信された車載器情報などに基づいて入口利用情報を生成する。
【0019】
入口利用情報は、車載器情報、車種情報、入口識別情報及び入場日時などから構成される。
入口識別情報は、入口料金所機器20又は入口料金所機器20が設置されている入口を示す識別子から構成される。たとえば、入口料金所機器20は、入口識別情報を予め格納する。
【0020】
入場日時は、車両Cが有料道路Rの入場した日時である。たとえば、入場日時は、入口料金所機器20が車載器情報を取得した日時である。
入口利用情報を生成すると、入口料金所機器20は、通信部を通じて中央装置10に入口利用情報を送信する。
【0021】
経路機器40は、車両Cが通行した経路を検出するために有料道路Rの各所に設置される。経路機器40は、車両Cが通過可能なガントリなどから構成される。
【0022】
経路機器40は、有料道路Rの所定の経由地点を通過しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得する。たとえば、経路機器40は、車両通信部を通じて、所定の間隔で、有料道路Rの所定の経由地点を通過しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信する。車両Cが所定の経由地点を通過しようとすると、経路機器40は、車両通信部を通じて、車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0023】
車載器情報を含むレスポンスを車載器50から受信すると、経路機器40は、受信された車載器情報などに基づいて通過情報を生成する。
【0024】
通過情報は、車載器情報、経路識別情報及び通過日時などから構成される。
経路識別情報は、経路機器40又は経路機器40に対応する経由地点を示す識別子から構成される。たとえば、経路機器40は、経路識別情報を予め格納する。
通過日時は、車両Cが経路機器40に対応する経由地点を通過した日時である。たとえば、通過日時は、経路機器40が車載器情報を取得した日時である。
【0025】
通過情報を生成すると、経路機器40は、通信部を通じて中央装置10に通過情報を送信する。
【0026】
事前検知装置70は、有料道路Rから出場するための出口に繋がるルート上に設置されている。たとえば、事前検知装置70は、有料道路Rの本線から出口に向かって分岐する分岐ルート上に設置されている。事前検知装置70は、出口料金所機器30よりも上流で車両Cを検知する。事前検知装置70については、後に詳述する。
【0027】
出口料金所機器30は、有料道路Rから出場するための出口に設置されている。出口料金所機器30は、事前検知装置70の下流に設置されている。出口料金所機器30は、車両Cが通過可能なガントリなどから構成される。
ここでは、料金所システム1は、3つの出口料金所機器30a乃至30cを備える。出口料金所機器30a乃至30cは、同一の事前検知装置70の下流に設置されている。
出口料金所機器30については、後に詳述する。
【0028】
なお、料金所システム1は、1つ、2つ又は4つ以上の出口料金所機器30を備えてもよい。料金所システム1が備える出口料金所機器30の個数は、特定の個数に限定されるものではない。
【0029】
中継装置60(情報処理装置)は、中央装置10が決定した通行料金を出口料金所機器30に送信する。中継装置60については、後に詳述する。
たとえば、中継装置60は、出口を管理する料金所又は複数の料金所をまとめて管理する管理事務所などに設置されている。
【0030】
<中央装置の説明>
次に、中央装置10について説明する。
図2は、中央装置10の構成例を示す。
図2が示すように、中央装置10は、プロセッサ11、メモリ12及び通信部13などを備える。プロセッサ11は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ12及び通信部13に接続する。
【0031】
なお、中央装置10は、
図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、中央装置10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0032】
プロセッサ11(第1のプロセッサ)は、中央装置10全体の動作を制御する中央プロセッサである。たとえば、プロセッサ11は、入口料金所機器20、出口料金所機器30及び経路機器40からのデータに基づいて車両Cの通行料金を決定する。
【0033】
たとえば、プロセッサ11は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ11は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などから構成されるものであってもよい。
【0034】
メモリ12は、種々のデータを格納する中央メモリである。たとえば、メモリ12は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ12は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、中央装置10の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、中央装置10で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0035】
また、メモリ12は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ12は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0036】
通信部13(第1の通信部)は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70などとデータを送受信するためのインターフェースである中央通信部である。通信部13は、インターネットなどの通信網を介して入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70に接続する。たとえば、通信部13は、LAN(Local Area Network)接続をサポートするインターフェースである。
たとえば、中央装置10は、デスクトップPCなどである。
【0037】
<出口料金所機器の説明>
次に、出口料金所機器30について説明する。
図3は、出口料金所機器30の構成例を示す。
図3が示すように、出口料金所機器30は、プロセッサ31、メモリ32、通信部33、車両通信部34、発進制御器35及び路側表示器36などを備える。プロセッサ31は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ32、通信部33、車両通信部34、発進制御器35及び路側表示器36に接続する。
【0038】
なお、出口料金所機器30は、
図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、出口料金所機器30から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0039】
プロセッサ31は、出口料金所機器30全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ31は、車載器50から取得されたデータを中央装置10に送信する。
【0040】
たとえば、プロセッサ31は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ31は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ31は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0041】
メモリ32は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ32は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ32は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、出口料金所機器30の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、出口料金所機器30で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0042】
また、メモリ32は、プロセッサ31の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ32は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0043】
通信部33は、中継装置60などに接続するためのインターフェースである。通信部33は、LANなどの通信網を介して中継装置60などに接続する。たとえば、通信部33は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0044】
車両通信部34は、車両Cに搭載されている車載器50と無線通信するインターフェースである。車両通信部34は、出口において出口料金所機器30に接近する車両C(出場しようとする車両C)に搭載されている車載器50と無線通信する。車両通信部34は、無線通信する車載器50から車両識別情報などを取得する。また、車両通信部34は、車両Cの車種を示す車種情報などを取得してもよい。車両通信部34は、取得されたデータをプロセッサ31に送信する。
【0045】
発進制御器35は、プロセッサ31の制御に従って、出口において車両Cの有料道路Rからの出場を制御する。発進制御器35は、出口料金所のレーンに設けた発進制御バーの開閉を制御する。例えば、発進制御器35は、車両Cを一旦停止させる場合又は車両Cの通行(出場)を不可とする場合、発進制御バーを閉じて車両Cの通行を阻止する。また、発進制御器35は、車両Cの通行(出場)を許可する場合、発進制御バーを開放して車両Cの通過を許可する。
【0046】
路側表示器36は、プロセッサ31の制御に従って、出口のレーンを通行する車両Cに乗車する利用者に対して案内などを表示する。路側表示器36は、出口のレーンを通行する車両Cに向けて設置される。
【0047】
<車載器の説明>
次に、車載器50について説明する。
図4は、車載器50の構成例を示す。
図4が示すように、車載器50は、プロセッサ51、メモリ52、通信部53及びカード処理部54などを備える。プロセッサ51は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ52、通信部53及びカード処理部54に接続する。
【0048】
なお、車載器50は、
図4が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、車載器50から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0049】
プロセッサ51は、車載器50全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ51は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70からのコマンドに従って所定のデータを入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70に送信する。
【0050】
たとえば、プロセッサ51は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ51は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ51は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0051】
メモリ52は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ52は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ52は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、車載器50の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、車載器50で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0052】
また、メモリ52は、プロセッサ51の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ52は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0053】
通信部53は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70などと無線通信する通信インターフェースである。通信部53は、プロセッサ51の制御に従って、車両C又は車載器50の識別子及び決済用カードのIDなどを含む車載器情報などを入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70に送信する。また、通信部53は、入口料金所機器20、出口料金所機器30、経路機器40及び事前検知装置70から種々のデータを受信するものであってもよい。
【0054】
カード処理部54は、ETC(Electronic Toll Collection System)カードなどの決済用カードを処理する。カード処理部54は、決済用カードを挿入可能な構造を有する。カード処理部54は、プロセッサ51からの制御に従って、決済用カードからIDなどを取得する。また、カード処理部54は、プロセッサ51からの制御に従って、決済用カードに種々のデータを格納するものであってもよい。
【0055】
<中継装置の説明>
次に、中継装置60について説明する。
図5は、中継装置60の構成例を示す。
図5が示すように、中継装置60は、プロセッサ61、メモリ62、第1の通信部63及び第2の通信部64などを備える。プロセッサ61は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ62、第1の通信部63及び第2の通信部64に接続する。
【0056】
なお、中継装置60は、
図5が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、中継装置60から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0057】
プロセッサ61(第2のプロセッサ)は、中継装置60全体の動作を制御する中継プロセッサである。たとえば、プロセッサ61は、入口料金所機器20、出口料金所機器30及び経路機器40からのデータに基づいて車両Cの通行料金を決定する。
【0058】
たとえば、プロセッサ61は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ61は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ61は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0059】
メモリ62(記憶部)は、種々のデータを格納する中継メモリである。たとえば、メモリ62は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ62は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、中継装置60の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、中継装置60で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0060】
また、メモリ62は、プロセッサ61の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ62は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0061】
第1の通信部63(第2の通信部)は、中央装置10などとデータを送受信するためのインターフェースである。第1の通信部63は、インターネットなどの通信網を介して中央装置10に接続する。たとえば、第1の通信部63は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0062】
第2の通信部64(第3の通信部)は、出口料金所機器30及び事前検知装置70などに接続するためのインターフェースである。通信部33は、LANなどの通信網を介して出口料金所機器30及び事前検知装置70などに接続する。たとえば、通信部33は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0063】
なお、第1の通信部63及び第2の通信部64は、一体的に形成されるものであってもよい。
たとえば、中継装置60は、デスクトップPCなどである。
【0064】
<事前検知装置の説明>
次に、事前検知装置70について説明する。
図6は、事前検知装置70の構成例を示す。
図6が示すように、事前検知装置70は、プロセッサ71、メモリ72、通信部73及び車両通信部74などを備える。プロセッサ71は、データバス又は所定のインターフェースなどを通じてメモリ72、通信部73及び車両通信部74に接続する。
【0065】
なお、事前検知装置70は、
図6が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、事前検知装置70から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0066】
プロセッサ71は、事前検知装置70全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ71は、車載器50から取得されたデータを中継装置60に送信する。
【0067】
たとえば、プロセッサ71は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ71は、ASICなどから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ71は、FPGAなどから構成されるものであってもよい。
【0068】
メモリ72は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ72は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ72は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、事前検知装置70の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、事前検知装置70で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0069】
また、メモリ72は、プロセッサ71の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ72は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0070】
通信部73は、中継装置60などに接続するためのインターフェースである。通信部73は、LANなどの通信網を介して中継装置60などに接続する。たとえば、通信部73は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0071】
車両通信部74は、車両Cに搭載されている車載器50と無線通信するインターフェースである。車両通信部74は、事前検知装置70を通過する車両C(ガントリを通過しようとする車両C)に搭載されている車載器と無線通信する。車両通信部74は、無線通信する車載器から決済用カードのカードID及び車載器の識別子などを含む車載器情報などを取得する。車両通信部74は、取得されたデータをプロセッサ71に送信する。
たとえば、事前検知装置70は、フリーフロー機器であってもよい。
【0072】
<車載器について>
次に、車載器50が実現する機能について説明する。車載器50が実現する機能は、プロセッサ51が内部メモリ又はメモリ52などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0073】
まず、プロセッサ51は、車載器50に関連する車載器情報を入口料金所機器20及び経路機器40に送信する機能を有する。
ここでは、メモリ52は、車載器情報を予め格納するものとする。車載器情報は、車載器50(又は車載器50が搭載されている車両C)を識別する識別子を含む。また、車載器情報は、決済用カードのIDを含むものであってもよい。
【0074】
プロセッサ51は、通信部53を通じて、車載器情報を要求するコマンドを入口料金所機器20又は経路機器40から受信する。当該コマンドを受信すると、プロセッサ51は、車載器情報を含むレスポンスを生成する。
【0075】
レスポンスを生成すると、プロセッサ51は、通信部53を通じて、生成されたレスポンスを、当該コマンドを送信した入口料金所機器20又は経路機器40に送信する。
【0076】
プロセッサ51は、車載器情報を入口料金所機器20に送信した場合、通信部53を通じて、入口利用情報を入口料金所機器20から受信する。入口利用情報を受信すると、プロセッサ51は、受信された入口利用情報をメモリ52に格納する。
【0077】
また、プロセッサ51は、車載器情報を経路機器40に送信した場合、通信部53を通じて、通過情報を経路機器40から受信する。通過情報を受信すると、プロセッサ51は、受信された通過情報をメモリ52に格納する。
【0078】
また、プロセッサ51は、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30及び事前検知装置70に送信する機能を有する。
プロセッサ51は、通信部53を通じて、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を要求するコマンドを出口料金所機器30又は事前検知装置70から受信する。当該コマンドを受信すると、プロセッサ51は、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを生成する。
【0079】
レスポンスを生成すると、プロセッサ51は、通信部53を通じて、生成されたレスポンスを、当該コマンドを送信した出口料金所機器30又は事前検知装置70に送信する。 なお、レスポンスは、入口利用情報又は通過情報を備えなくともよい。
【0080】
<事前検知装置>
次に、事前検知装置70が実現する機能について説明する。事前検知装置70が実現する機能は、プロセッサ71が内部メモリ又はメモリ72などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0081】
まず、プロセッサ71は、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する機能を有する。
即ち、プロセッサ71は、出口料金所機器30よりも上流において、車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する。
【0082】
プロセッサ71は、車両通信部74を通じて、所定の間隔で、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を要求するコマンドを送信する。
【0083】
車両Cが事前検知装置70を通過しようとすると、プロセッサ71は、車両通信部74を通じて、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0084】
なお、プロセッサ71は、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得してもよい。即ち、プロセッサ71は、車両通信部74を通じて、所定の間隔で、事前検知装置70を通過しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信してもよい。
【0085】
また、プロセッサ71は、出口利用予告情報、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する機能を有する。
【0086】
車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から取得すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、取得された車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する。出口利用予告情報は、出口識別情報を含む。また、出口利用予告情報は、車両が出場することが予測される出場予想日時を含んでもよい。
【0087】
なお、プロセッサ71は、車載器50から車載器情報を取得した場合、通信部73を通じて、出口利用予告情報、及び、取得された車載器情報を中継装置60に送信してもよい。
【0088】
<出口料金所機器の説明>
次に、出口料金所機器30が実現する機能について説明する。出口料金所機器30が実現する機能は、プロセッサ31が内部メモリ又はメモリ32などに格納されるプログラムを実行することで実現される。出口料金所機器30a乃至30cが実現する機能は、同様であるため、出口料金所機器30が実現する機能として説明する。
【0089】
まず、プロセッサ31は、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する機能を有する。
即ち、プロセッサ31は、事前検知装置70よりも下流において、車両Cの車載器50から車載器情報、入口利用情報及び通過情報を取得する。
【0090】
プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、所定の間隔で、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を要求するコマンドを送信する。
【0091】
車両Cが出口から出場しようとすると、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを車載器50から受信する。
【0092】
なお、プロセッサ31は、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50から車載器情報を取得してもよい。即ち、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、所定の間隔で、有料道路Rから出場しようとする車両Cの車載器50に、車載器情報を要求するコマンドを送信してもよい。
【0093】
また、プロセッサ31は、出場しようとする車両Cの通行料金を取得する機能を有する。
【0094】
車載器情報、入口利用情報及び通過情報を含むレスポンスを車載器50から受信すると、プロセッサ31は、受信された車載器情報などに基づいて出口利用情報を生成する。
【0095】
出口利用情報は、車載器情報、車種情報、出口識別情報及び出場日時などから構成される。
出口識別情報は、出口料金所機器30又は出口料金所機器30が設置されている出口を示す識別子から構成される。たとえば、メモリ32は、出口識別情報を予め格納する。
出場日時は、車両Cが有料道路Rの出場した日時である。たとえば、出場日時は、プロセッサ31が車載器情報を取得した日時である。
【0096】
なお、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報をさらに含むものであってもよい。
【0097】
出口利用情報を生成すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを生成する。リクエストは、出口利用情報を含む。当該リクエストを生成すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて、生成されたリクエストを中継装置60に送信する。
【0098】
プロセッサ31は、通信部33を通じて、通行料金を示す通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60から受信する。
【0099】
なお、通行料金情報は、複数の通行料金を含むものであってもよい。たとえば、通行料金情報は、車種ごとの通行料金を含むものであってもよい。また、出場時間による割引などがある場合、通行料金情報は、時間帯ごとの通行料金をふくむものであってもよい。また、通行料金情報は、基本料金に合算又は積算することで経路割引後の通行料金を算出するための値を含むものであってもよい。また、通行料金情報は、料金を決定するための料金テーブルを含むものであってもよい。たとえば、通行料金情報は、中央装置10が送信する料金テーブル又は料金テーブルの一部を含むものであってもよい。
【0100】
また、プロセッサ31は、通行料金を収受する機能を有する。
プロセッサ31は、通行料金情報が示す通行料金に基づいて、車両Cの通行料金を確定する。たとえば、プロセッサ31は、車両Cの車種又は出場時間などに基づいて、通行料金を確定する。
【0101】
通行料金を確定すると、プロセッサ31は、車載器情報が含む決済用カードのIDなどに基づいて、確定された通行料金(確定額)を収受する。
【0102】
また、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて、確定額を示す情報を車載器50に送信する。
【0103】
また、プロセッサ31は、通信部33を通じて、確定額を示す情報及び出口利用情報などから構成される確定情報を中継装置60に送信する。
【0104】
<中央装置10の構成>
次に、中央装置10が実現する機能について説明する。中央装置10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ又はメモリ12などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0105】
まず、プロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報などに基づいて車両Cの走行に関連する通行料金情報を生成する機能を有する。
車両Cが有料道路Rに入場すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて入口利用情報を入口料金所機器20から受信する。入口利用情報を受信すると、プロセッサ11は、入口利用情報に基づいて通行料金情報を生成する。通行料金情報は、車両Cの通行料金を示す。
【0106】
たとえば、プロセッサ11は、入口利用情報から入口識別情報を取得する。入口識別情報を取得すると、プロセッサ11は、車両Cが入口識別情報に対応する入口から入場して何れの経由地点を通過せずに出場した場合における通行料金を決定する。
【0107】
たとえば、メモリ12は、通行料金を決定するための料金テーブルを予め格納する。プロセッサ11は、料金テーブルを参照して通行料金を決定する。
【0108】
通行料金を決定すると、プロセッサ11は、通行料金を含む通行料金情報を生成する。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、車両Cが出場し得る出口を示す出口識別情報及び車載器情報などと対応付けて通行料金情報をメモリ12に格納する。
【0109】
また、車両Cが経由地点を通過すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて通過情報を経路機器40から受信する。通過情報を受信すると、プロセッサ11は、通過情報に基づいて通行料金情報を更新する。
【0110】
たとえば、プロセッサ11は、入口識別情報に対応する入口と通過情報に対応する経由地点とに基づいて車両Cの通行経路を特定する。通行経路を特定すると、プロセッサ11は、車両Cが通行経路を経て他の経由地点を通過せずに出場した場合における通行料金を決定する。たとえば、プロセッサ11は、料金テーブルを参照して通行料金を決定する。
【0111】
通行料金を決定すると、プロセッサ11は、通行料金を含む通行料金情報を生成する。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、メモリ12において通行料金情報に上書きする。
プロセッサ11は、通過情報を取得する度に上記の通り通行料金情報を更新する。
【0112】
なお、プロセッサ11は、経路割引に関する計算を行ってもよい。この場合、プロセッサ11は、基本料金に加算又は積算することで経路割引後の通行料金を算出するための値を含む通行料金情報を生成してもよい。
【0113】
また、プロセッサ11は、経路割引後の通行料金を算出するための割引テーブルを特定する識別子を含む通行料金情報を生成してもよい。
【0114】
また、プロセッサ11は、車両Cの通行料金を示す通行料金情報を出口料金所機器30に送信する機能を有する。
【0115】
車両Cが有料道路Rから出場しようと、プロセッサ11は、通信部13を通じて通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信する。出口利用情報を受信すると、プロセッサ11は、リクエストが含む出口利用情報から出口利用予告情報及び車載器情報を取得する。出口利用予告情報及び車載器情報を取得すると、プロセッサ11は、出口利用予告情報が示す出口識別情報及び受信された車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ12から検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0116】
また、プロセッサ11は、料金テーブルを中継装置60に送信する機能を有する。
たとえば、プロセッサ11は、通信部13を通じて、料金テーブルを要求するリクエストを中継装置60から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、料金テーブルを含むレスポンスを中継装置60に送信する。
なお、レスポンスは、複数の料金テーブルを含むものであってもよい。
【0117】
また、プロセッサ11は、料金テーブルが更新されたタイミングなどで、料金テーブルを中継装置60に送信してもよい。
【0118】
次に、中継装置60が実現する機能について説明する。中継装置60が実現する機能は、プロセッサ61が内部メモリ又はメモリ62などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0119】
プロセッサ61は、通行料金情報を出口料金所機器30に送信する機能を有する。
プロセッサ61は、第1の手法と第2の手法との何れかで通行料金情報を出口料金所機器30に送信する。
【0120】
たとえば、プロセッサ61は、メモリ62にセットされるフラグによって第1の手法と第2の手法とを切り替える。プロセッサ61は、オペレータの操作に従ってフラグをセットする。なお、プロセッサ61は、中央装置10との通信状態などに基づいてフラグをセット又は更新するものであってもよい。
【0121】
<第1の手法>
まず、第1の手法について説明する。
第1の手法は、中継装置60において通行料金を計算して通行料金情報を出口料金所機器30に送信する手法である。
【0122】
たとえば、第1の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信が良好でない場合に用いられる。たとえば、第1の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信に掛かる時間が所定の閾値よりも大きい場合に用いられる。
【0123】
まず、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、料金テーブルを中央装置10から受信する。たとえば、中央装置10のプロセッサ11は、起動時又は料金テーブルの更新時などに料金テーブルを中継装置60に送信する。
プロセッサ61は、受信された料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0124】
なお、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、料金テーブルを要求するリクエストを中央装置10に送信してもよい。
プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、料金テーブルを含むレスポンスを中央装置10から受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ61は、料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0125】
プロセッサ61は、事前検知装置70から車両識別情報などを受信するまでに、料金テーブルを予めメモリ62に格納する。
【0126】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から取得する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を取得すると、プロセッサ61は、事前に中央装置10から取得された料金テーブル、取得された出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成する。プロセッサ61が通行料金情報を生成する方法は、プロセッサ11が通行料金情報を生成する方法と同様である。
【0127】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ61は、生成された車両識別情報と対応付けて通行料金情報をメモリ62などに格納する。
【0128】
プロセッサ61は、事前検知装置70から複数の出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を連続して受信した場合、上記の通り、各車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0129】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信するまで待機する。
【0130】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、メモリ62から、リクエストが含む車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0131】
出口料金所機器30が確定額の収受を完了すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ61は、確定情報が含む車両識別情報に対応する通行料金情報を削除する。
【0132】
通行料金情報を削除すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、確定情報を中央装置10に送信する。
【0133】
<第2の手法>
次に、第2の手法について説明する。
第2の手法は、中央装置10から通行料金情報を取得して出口料金所機器30に送信する手法である。
【0134】
たとえば、第2の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信が良好である場合に用いられる。たとえば、第2の手法は、中央装置10と中継装置60との間の通信に掛かる時間が所定の閾値以下である場合に用いられる。
【0135】
まず、中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、通行料金情報を要求するリクエストを生成する。当該リクエストは、受信された出口利用予告情報及び車両識別情報を格納する。
【0136】
リクエストを生成すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、生成されたリクエストを中央装置10に送信する。
【0137】
プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、通行料金情報を含むレスポンスを中央装置10から受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ61は、受信された車両識別情報と対応付けて通行料金情報をメモリ62などに格納する。
【0138】
プロセッサ61は、事前検知装置70から複数の出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を連続して受信した場合、上記の通り、各車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0139】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信するまで待機する。
【0140】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、メモリ62から、リクエストが含む車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0141】
出口料金所機器30が確定額の収受を完了すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ61は、確定情報が含む車両識別情報に対応する通行料金情報を削除する。
【0142】
通行料金情報を削除すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、確定情報を中央装置10に送信する。
【0143】
<動作例>
次に、料金所システム1が出口料金所機器30において通行料金を収受する動作例について説明する。
まず、料金所システム1が第1の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図7は、第1の実施形態に係る料金所システム1が第1の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0144】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。
【0145】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて料金テーブルを中継装置60に送信する(S11)。
【0146】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて料金テーブルを受信する。料金テーブルを受信すると、プロセッサ61は、受信された料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0147】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0148】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S12)。
【0149】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S13)。
【0150】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、S11で受信された料金テーブルなどを参照して通行料金情報を生成する(S14)。
【0151】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0152】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S15)。
【0153】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S16)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0154】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S17)。
【0155】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S18)。
【0156】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ31は、通行料金情報などに基づいて確定額を決定する(S19)。
【0157】
確定額を決定すると、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて確定額を示す情報を車載器50に送信する(S20)。ここで、プロセッサ31は、車載器情報が示す決済用カードのIDなどを用いて確定額を収受してもよい。
【0158】
車載器50のプロセッサ51は、通信部を通じて確定額を示す情報を出口料金所機器30から受信する。
【0159】
確定額を示す情報を車載器50に送信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて確定情報を中継装置60に送信する(S21)。ここで、プロセッサ61は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
【0160】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて確定情報を中央装置10に送信する(S22)。
【0161】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて確定情報を中継装置60から受信する。ここで、プロセッサ11は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
プロセッサ11が確定情報を受信すると、料金所システム1は、動作を終了する。
【0162】
なお、中継装置60のプロセッサ61は、所定の間隔で、確定情報をまとめて中央装置10に送信してもよい。
また、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0163】
また、車載器50のプロセッサ51は、S15で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0164】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0165】
次に、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図8は、第1の実施形態に係る料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0166】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0167】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0168】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S31)。
【0169】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S32)。
【0170】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S33)。当該リクエストは、出口利用予告情報及び車両識別情報を含む。
【0171】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する(S34)。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて検索された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する(S35)。
【0172】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて当該レスポンスを受信する。
【0173】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0174】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S36)。
【0175】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S37)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0176】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S38)。
【0177】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S18)。
S19乃至S22については、説明を省略する。
【0178】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S31又はS36で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0179】
また、事前検知装置70のプロセッサ71は、S32で入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信しなくともよい。
【0180】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0181】
<第1の実施形態の変形例>
次に、料金所システム1の第1の実施形態の変形例について説明する。
変形例では、第2の手法において、車両Cが出場する際に中央装置10のプロセッサ11が通行料金情報を生成する。
【0182】
中央装置10のプロセッサ11は、通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60から受信する。当該リクエストは、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報などを含む。
【0183】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する。プロセッサ11が通行料金情報を生成する方法は、前述の通りである。
【0184】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、生成された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する。
【0185】
また、中継装置60のプロセッサ61は、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、通行料金情報を要求するリクエストを生成する。ここでは、当該リクエストは、入口利用情報及び通過情報を含む。
【0186】
当該リクエストを生成すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて生成されたリクエストを中央装置10に送信する。
【0187】
次に、第1の実施形態の変形例の動作例について説明する。
図9は、第1の実施形態の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0188】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0189】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S41)。
【0190】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S42)。
【0191】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S43)。当該リクエストは、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を含む。
【0192】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S44)。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて生成された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する(S45)。
【0193】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて当該レスポンスを受信する。
S36乃至38及びS18乃至22については、説明を省略する。
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0194】
以上のように構成された料金所システムは、出口料金所機器に車両が到達する前に事前検知装置において車両から車両識別情報などを取得する。料金所システムは、中継装置において、事前検知装置で取得された車両識別情報などを用いて通行料金情報を取得する。料金所システムは、出口料金所機器に車両が到達すると、中継装置から通行料金情報を出口料金所機器に送信する。その結果、料金所システムは、出口料金所機器に迅速に通行料金情報を提供することができる。
また、料金所システムは、中継装置において通行料金情報を格納する。その結果、出口料金所機器は、自身を通過しない車両についての通行料金情報を受信する必要がなくなる。
【0195】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る料金所システムは、事前検知装置70が中央装置10に接続する点で、第1の実施形態に係る料金所システム1と異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0196】
図10は、第2の実施形態に係る料金所システム1’の構成例を示す。
図10が示すように、事前検知装置70は、中央装置10に接続する。
【0197】
また、事前検知装置70の通信部73は、中央装置10などとデータを送受信するためのインターフェースである。通信部73は、インターネットなどの通信網を介して中央装置10に接続する。たとえば、通信部73は、LAN接続をサポートするインターフェースである。
【0198】
料金所システム1’が第1の手法を用いる場合、料金所システム1’の動作は、第1の実施形態のそれと同様である。
【0199】
以下、料金所システム1’が第2の手法を用いる場合について説明する。
【0200】
まず、事前検知装置70が実現する機能について説明する。事前検知装置70が実現する機能は、プロセッサ71が内部メモリ又はメモリ72などに格納されるプログラムを実行することで実現される。事前検知装置70が実現する機能は、第1の実施形態に係る事前検知装置70が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0201】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車載器50からの車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する機能を有する。
【0202】
プロセッサ71は、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から取得すると、通信部73を通じて、取得された車載器情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する。
【0203】
なお、プロセッサ71は、車載器50から車載器情報を取得した場合、通信部73を通じて、取得された車載器情報を中央装置10に送信してもよい。
【0204】
また、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて出口利用予告情報、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車載器情報に対応する通行料金情報を中継装置60に送信する。
【0205】
次に、料金所システム1’が出口料金所機器30において通行料金を収受する動作例について説明する。
図11は、第2の実施形態に係る料金所システム1’が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0206】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0207】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S31)。
【0208】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する(S51)。
【0209】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、プロセッサ11は、受信された出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する(S52)。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて検索された通行料金情報を中継装置60に送信する(S53)。
【0210】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて通行料金情報を受信する。
【0211】
S36乃至38及びS18乃至22については、説明を省略する。
【0212】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S31又はS36で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0213】
また、事前検知装置70のプロセッサ71は、S51で入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信しなくともよい。
【0214】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0215】
<第2の実施形態の第1の変形例>
次に、第2の実施形態の第1の変形例について説明する。
第1の変形例では、第2の手法において、車両Cが出場する際に中央装置10のプロセッサ11が通行料金情報を生成する。
【0216】
プロセッサ11は、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する。プロセッサ11が通行料金情報を生成する方法は、前述の通りである。
【0217】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、生成された通行料金情報を含むレスポンスを中継装置60に送信する。
【0218】
次に、第1の変形例の動作例について説明する。
図12は、第2の実施形態の第1の変形例に係る料金所システム1’が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0219】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0220】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S41)。
【0221】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中央装置10に送信する(S61)。
【0222】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、プロセッサ11は、出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S62)。通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて、検索された通行料金情報を中継装置60に送信する(S63)。
【0223】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて当該通行料金情報を受信する。
S36乃至38及びS18乃至22については、説明を省略する。
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0224】
<第2の実施形態の第2の変形例>
次に、第2の実施形態の第2の変形例について説明する。
料金所システム1’の第2の変形例では、事前検知装置70は、中継装置60の機能を実現する。即ち、事前検知装置70と中継装置60とは、一体的に形成される。
【0225】
ここでは、事前検知装置70のプロセッサ71は、中継装置60のプロセッサ61の機能を実現するものとする。
【0226】
次に、料金所システム1の第2の変形例が出口料金所機器30において通行料金を収受する動作例について説明する。
まず、料金所システム1の第2の変形例が第1の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図13は、第2の実施形態の第2の変形例に係る料金所システムが第1の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0227】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。
【0228】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて料金テーブルを中継装置60に送信する(S71)。
【0229】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて料金テーブルを受信する。料金テーブルを受信すると、プロセッサ71は、受信された料金テーブルをメモリ72に格納する。
【0230】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0231】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S72)。
【0232】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、メモリ72が格納する料金テーブルなどを参照して通行料金情報を生成する(S73)。
【0233】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0234】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S74)。
【0235】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S75)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0236】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ71は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S76)。
【0237】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S77)。
【0238】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。当該レスポンスを受信すると、プロセッサ31は、通行料金情報に基づいて確定額を決定する(S78)。
【0239】
確定額を決定すると、プロセッサ31は、車両通信部34を通じて確定額を示す情報を車載器50に送信する(S79)。ここで、プロセッサ31は、車載器情報が示す決済用カードのIDなどを用いて確定額を収受してもよい。
【0240】
車載器50のプロセッサ51は、通信部を通じて確定額を示す情報を出口料金所機器30から受信する。
【0241】
確定額を示す情報を車載器50に送信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて確定情報を事前検知装置70に送信する(S80)。ここで、プロセッサ31は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
【0242】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて確定情報を出口料金所機器30から受信する。確定情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて確定情報を中央装置10に送信する(S81)。
【0243】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて確定情報を中継装置60から受信する。ここで、プロセッサ11は、確定情報が示す車載器情報に対応する通行料金情報を削除してもよい。
プロセッサ11が確定情報を受信すると、料金所システム1は、動作を終了する。
【0244】
なお、事前検知装置70のプロセッサ71は、所定の間隔で、確定情報をまとめて中央装置10に送信してもよい。
また、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0245】
また、車載器50のプロセッサ51は、S74で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0246】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0247】
次に、料金所システム1の第2の変形例が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図14は、第2の実施形態の第2の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0248】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0249】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0250】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S91)。
【0251】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S92)。当該リクエストは、出口利用予告情報及び車両識別情報を含む。
【0252】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する(S93)。通行料金情報を検索すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて検索された通行料金情報を含むレスポンスを事前検知装置70に送信する(S94)。
【0253】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該レスポンスを受信する。
【0254】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0255】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S95)。
【0256】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを事前検知装置70に送信する(S96)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0257】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ71は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報を検索する(S97)。
【0258】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S98)。
S78乃至S81については、説明を省略する。
【0259】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S91又はS95で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0260】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0261】
<第2の実施形態の第3の変形例>
次に、第2の実施形態の第3の変形例について説明する。
第3の変形例では、第2の変形例と同様に、事前検知装置70は、中継装置60の機能を実現する。また、第3の変形例では、第2の手法において、車両Cが出場する際に中央装置10のプロセッサ11が通行料金情報を生成する。
【0262】
次に、第2の変形例の動作例について説明する。
図15は、第2の実施形態の第3の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0263】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0264】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S111)。
【0265】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信する(S112)。当該リクエストは、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を含む。
【0266】
中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて当該リクエストを受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ11は、当該リクエストが含む出口利用予告情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S113)。
通行料金情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部13を通じて生成された通行料金情報を含むレスポンスを事前検知装置70に送信する(S114)。
【0267】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該レスポンスを受信する。
S95乃至98及びS78乃至81については、説明を省略する。
【0268】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
以上のように構成された料金所システムは、事前検知装置が中央装置に対して通行料金情報を要求する。その結果、料金所システムは、通行料金情報の要求に中継装置を介する必要がなくなることで、より迅速に通行料金情報を提供することができる。
【0269】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態に係る料金所システム1は、中央装置10が通行料金情報を予め中継装置60に送信する点で第1の実施形態に係る料金所システム1と異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0270】
第3の実施形態に係る料金所システム1の構成例は、第1の実施形態に係るそれと同様であるため説明を省略する。
【0271】
第3の実施形態に係る料金所システム1が第1の手法を用いる場合、料金所システム1の動作は、第1の実施形態のそれと同様である。
【0272】
以下、料金所システム1が第2の手法を用いる場合について説明する。
【0273】
まず、中央装置10が実現する機能について説明する。中央装置10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ又はメモリ12などに格納されるプログラムを実行することで実現される。中央装置10が実現する機能は、第1の実施形態に係る中央装置10が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0274】
プロセッサ11は、中継装置60に通行料金情報を予め送信する機能を有する。
プロセッサ11は、通信部13を通じて、メモリ12が格納する各通行料金情報を予め中継装置60に送信する。たとえば、プロセッサ11は、通行料金情報を生成又は更新した場合、通信部13を通じて、生成又は更新された通行料金情報を中継装置60に送信する。
【0275】
また、プロセッサ11は、所定の間隔で、メモリ12が格納する各通行料金情報を中継装置60に送信するものであってもよい。
【0276】
また、プロセッサ11は、通行料金情報を削除した場合、通信部13を通じて、当該通行料金情報を中継装置60に削除させてもよい。
【0277】
次に、中継装置60が実現する機能について説明する。中継装置60が実現する機能は、プロセッサ61が内部メモリ又はメモリ62などに格納されるプログラムを実行することで実現される。中継装置60が実現する機能は、第1の実施形態に係る中継装置60が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0278】
まず、プロセッサ61は、第1の通信部63を通じて、中央装置10から通行料金情報を予め受信する。プロセッサ61は、中央装置10からプッシュ通知で通行料金情報を受信してもよい。また、プロセッサ61は、所定の間隔で通行料金情報を要求するリクエストを中央装置10に送信してもよい。
プロセッサ61は、受信された各通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0279】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信するまで待機する。
【0280】
出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70から受信すると、プロセッサ61は、メモリ62から、受信された出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、検索された通行料金情報をメモリ62の所定の領域(事前領域)に格納する。
【0281】
なお、プロセッサ61は、事前検知装置70から複数の出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を連続して受信した場合、上記の通り、各車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62の事前領域に格納する。
【0282】
ここで、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信するまで待機する。
【0283】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、メモリ62の事前領域から、リクエストが含む出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報を検索する。通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0284】
次に、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図16は、第3の実施形態に係る料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0285】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0286】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じてメモリ12が格納する各通行料金情報を中継装置60に送信する(S121)。
【0287】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて各通行料金情報を受信する。各通行料金情報を受信すると、プロセッサ61は、受信された各通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0288】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0289】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S31)。
【0290】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、通信部73を通じて、出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信する(S32)。
【0291】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。出口利用予告情報、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ61は、受信された出口利用予告情報が示す出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索し、事前領域に格納する(S122)。
【0292】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S36)。
【0293】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S37)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0294】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ62の事前領域から検索する(S123)。
【0295】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S124)。
【0296】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。
S19乃至S22については、説明を省略する。
【0297】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S31又はS36で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0298】
また、事前検知装置70のプロセッサ71は、S32で入口利用情報及び通過情報を中継装置60に送信しなくともよい。
【0299】
また、車載器50のメモリ52が通過情報を格納していない場合、プロセッサ51は、通過情報を送信しなくともよい。
【0300】
<第3の実施形態の第1の変形例>
次に、第3の実施形態の第1の変形例について説明する。
第1の変形例では、事前検知装置70は、車両識別情報などを中継装置60に送信しない。料金所システム1は、事前検知装置70を備えなくともよい。
【0301】
中継装置60のプロセッサ61は、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストは、出口識別情報及び車両識別情報を含む。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む出口識別情報及び車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索する。
【0302】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0303】
次に、第1の変形例の動作例について説明する。
図17は、第3の実施形態の第1の変形例に係る料金所システムが第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0304】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0305】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じてメモリ12が格納する各通行料金情報を中継装置60に送信する(S121)。
【0306】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて各通行料金情報を受信する。各通行料金情報を受信すると、プロセッサ61は、受信された各通行料金情報をメモリ62に格納する。
【0307】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S36)。
【0308】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S37)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0309】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索する(S131)。
【0310】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S132)。
S19乃至S22については、説明を省略する。
【0311】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S36で入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0312】
<第3の実施形態の第2の変形例>
次に、第3の実施形態の第2の変形例について説明する。
料金所システム1の第2の変形例では、事前検知装置70は、中継装置60の機能を実現する。即ち、事前検知装置70と中継装置60とは、一体的に形成される。
【0313】
次に、料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明する。
図18は、第3の実施形態の第2の変形例に係る料金所システム1が第2の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0314】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。また、中央装置10のプロセッサ11は、入口利用情報及び通過情報に基づいて通行料金情報を生成しメモリ12に格納しているものとする。
【0315】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じてメモリ12が格納する各通行料金情報を事前検知装置70に送信する(S141)。
【0316】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて各通行料金情報を受信する。各通行料金情報を受信すると、プロセッサ71は、受信された各通行料金情報をメモリ72に格納する。
【0317】
ここで、車両Cは、事前検知装置70を通過するものとする。
【0318】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信する(S142)。
【0319】
事前検知装置70のプロセッサ71は、車両通信部74を通じて車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信する。車両識別情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ71は、受信された車両識別情報に対応する通行料金情報をメモリ62から検索し、事前領域に格納する(S143)。
【0320】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30に送信する(S144)。
【0321】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを事前検知装置70に送信する(S145)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0322】
事前検知装置70のプロセッサ71は、通信部73を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ71は、当該リクエストが含む車載器情報に対応する通行料金情報をメモリ62の事前領域から検索する(S146)。
【0323】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S147)。
出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33を通じて当該レスポンスを受信する。
S78乃至81については、説明を省略する。
【0324】
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
また、車載器50のプロセッサ51は、S142又はS144で入口利用情報及び通過情報を事前検知装置70に送信しなくともよい。この場合、出口利用情報は、入口利用情報及び通過情報を含まなくともよい。
【0325】
<第3の実施形態の第3の変形例>
次に、料金所システム1の第3の変形例について説明する。
料金所システム1の第3の変形例では、第1の手法において、車両Cが出場する際に中継装置60のプロセッサ61が通行料金情報を生成する。ここでは、料金所システム1は、事前検知装置70を備えなくともよい。
【0326】
プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を要求するリクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストは、出口利用情報を含む。ここでは、出口利用情報は、車両識別情報、入口利用情報及び通過情報などを含む。
【0327】
当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、事前に中央装置10から取得された料金テーブル、当該リクエストが含む車両識別情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する。
【0328】
通行料金情報を生成すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、検索された通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する。
【0329】
図19は、第3の実施形態の第3の変形例に係る料金所システムが第1の手法を用いる場合の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0330】
ここでは、車両Cは、入口から有料道路Rに入場し経由地点を通過したものとする。車載器50のメモリ52は、入口利用情報及び通過情報を格納しているものとする。
【0331】
まず、中央装置10のプロセッサ11は、通信部13を通じて料金テーブルを中継装置60に送信する(S11)。
【0332】
中継装置60のプロセッサ61は、第1の通信部63を通じて料金テーブルを受信する。料金テーブルを受信すると、プロセッサ61は、受信された料金テーブルをメモリ62に格納する。
【0333】
ここで、車両Cは、有料道路Rから出場するものとする。
【0334】
車載器50のプロセッサ51は、通信部53を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を出口料金所機器30の1つに送信する(S15)。
【0335】
出口料金所機器30のプロセッサ31は、車両通信部34を通じて車載器情報、入口利用情報及び通過情報を車載器50から受信する。車載器情報、入口利用情報及び通過情報を受信すると、プロセッサ31は、通信部33を通じて通行料金情報を要求するリクエストを中継装置60に送信する(S16)。当該リクエストは、出口利用情報を含む。
【0336】
中継装置60のプロセッサ61は、第2の通信部64を通じて当該リクエストを出口料金所機器30から受信する。当該リクエストを受信すると、プロセッサ61は、料金テーブルを参照して、当該リクエストが含む車載器情報、入口利用情報及び通過情報などに基づいて通行料金情報を生成する(S151)。
【0337】
通行料金情報を検索すると、プロセッサ61は、第2の通信部64を通じて、通行料金情報を含むレスポンスを出口料金所機器30に送信する(S18)。
【0338】
S19乃至S22については、説明を省略する。
なお、出口料金所機器30のプロセッサ31は、通信部33などを通じて確定情報を中央装置10に送信してもよい。
【0339】
以上のように構成された料金所システムは、中継装置と中央装置との間で通行料金情報が同期される。そのため、料金所システムは、事前検知装置を車両が通過した時点において、中央装置からの通行料金情報を中継装置に予め格納することができる。その結果、料金所システムは、より迅速に通行料金情報を提供することができる。
【0340】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0341】
1及び1’…料金所システム、10…中央装置、11…プロセッサ、12…メモリ、13…通信部、20…入口料金所機器、30(30a乃至30c)…出口料金所機器、31…プロセッサ、32…メモリ、33…通信部、34…車両通信部、35…発進制御器、36…路側表示器、40…経路機器、50…車載器、51…プロセッサ、52…メモリ、53…通信部、54…カード処理部、60…中継装置、61…プロセッサ、62…メモリ、63…第1の通信部、64…第2の通信部、70…事前検知装置、71…プロセッサ、72…メモリ、73…通信部、74…車両通信部、C…車両、R…有料道路。