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特開2024-180777資本の構成の最適化により、債務と株式の最適調達割合を求めて表示するシステム。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180777
(43)【公開日】2024-12-27
(54)【発明の名称】資本の構成の最適化により、債務と株式の最適調達割合を求めて表示するシステム。
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20241220BHJP
【FI】
G06Q40/04
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023110326
(22)【出願日】2023-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】506264258
【氏名又は名称】石井 均
(72)【発明者】
【氏名】石井 均
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB51
5L055BB51
(57)【要約】      (修正有)
【課題】資本の構成の最適化により、債務と株式の最適調達割合を求めて表示するシステムを提供する。
【解決手段】債券取引と、株式オプションと、に基づいて、デフォルト確率の均衡点を求めることにより、負債と資本の構成の最適化の割合を算出する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資本の構成の最適化により、債務と株式の最適調達割合を求めて表示するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、債務と株式の最適調達割合を求めて表示するシステムに関する。
【背景技術】
二項モデルにより計算できる周知技術。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
債務と株式の最適調達割合を求める方法がない。
【課題を解決するための手段】
債務と株式の最適調達割合を次のように求める。
取引例(▲1▼と▲2▼の対象企業は同一銘柄)
▲1▼債券取引
債券価格:D
期間:Td年
デフォルト時回収率:R%
デフォルト時決済額:D(1-R%)
プレミアム:Pd
▲2▼株式オプション
株価:E
種類:プット
株数:X株
期間:Te年
ストライク価格:E(At The Money)
ノックイン価格:1円(デフォルト時を想定)
行使方法:アメリカンタイプ
デフォルト時決済額:EX
プレミアム:Pe
デフォルト確率の均衡点を求めることにより、両者の関係式を構築する。
Td=Teのとき、デフォルト確率は等しくなるため、以下の関係式が成立する。
デフォルト確率=Pd/D(1-R%)=Pe/EX
この関係式は、債券と株式の価値の均衡点を求めることにより、調達割合の最適化を表現している。企業の資金調達は、債券の他に借入金があり、共に債務として同義であるので、上記の関係式は、債務と株式の調達割合の最適化を表現している。すなわち、資本構成の最適化の検討ができるようになり。
企業の総市場価値を最大化する最適な資本構成を特定できるようになる。例えば、ある企業が資金調達をする場合、株式より債券による資金調達の方が企業の総市場価値が高まると判断できれば、増資するより社債発行による資金調達が企業価値が高まると判断できる。これまでの企業価値は、株式時価総額で比較してきたものの、ここで提唱するのは、資本構成の最適化による資産価値の最大化である。新しい企業価値を評価するモデルとしても、提案していきたい。
【発明の効果】
債務と株式の最適調達割合を求めて、企業価値の最大化を求める方法をアドバイスするリスクアドバイザリー業務を遂行する。例えば、ある企業が資金調達をする場合、株式より債券の調達の方が企業価値が大きくなると判断できれば、株式発行より社債発行の方が、企業価値は高められる資金調達手段となる。これまで、企業価値は、株式時価総額で比較するのが一般的であったが、ここで提唱するのは、債務と株式の構成の最適化による企業価値の比較方法である。
例えば、無借金経営の会社に対して、社債による調達が企業価値を高められると提案することも可能ですし、負債と資本の構成の最適化次第で、資金調達方法を、全額社債にするとか、全額株式にする企業も登場してくる可能性もあります。今後、実証分析の研究が進めば、全容が明らかになります。実証分析の研究次第では、世界の経済界に革命が起こるかもしれません。
【発明を実施するための形態】
各企業の負債と資本の構成の最適化の割合を求めて、画面に表示して、提供する。インターネットの画面を利用するのも良い。
各企業の負債と資本の構成の最適化の割合を求めて、企業価値の最大化を求める方法をアドバイスするリスクアドバイザリー業務の資料として利用する。