(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018132
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ウェットワイパー
(51)【国際特許分類】
A47K 7/00 20060101AFI20240201BHJP
D04H 1/4258 20120101ALI20240201BHJP
D04H 1/4382 20120101ALI20240201BHJP
【FI】
A47K7/00 F
A47K7/00 E
D04H1/4258
D04H1/4382
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121251
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 俊弥
【テーマコード(参考)】
4L047
【Fターム(参考)】
4L047AA08
4L047AA12
4L047AA13
4L047AA19
4L047AA28
4L047AB02
4L047CA12
4L047CA19
4L047CB01
4L047CB07
4L047CC16
(57)【要約】
【課題】ポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、汚れのかき取り性や拭き取り性に優れ、かつ、風合いも良好であるウェットワイパーを提供する。
【解決手段】不織布のシートに薬液を含浸させ、ポップアップ形式で取り出せるように折り畳まれた状態で包装体10に収容されるウェットワイパー1であって、不織布の坪量が30g/m
2以上90g/m
2以下であり、シートの両面には、エンボスの凸部21及び凹部22がシートの表裏で相対応する単位エンボス2がパターン状に加工され、単位エンボス2の深さが0.2mm以上2.0mm以下であり、単位エンボス2において、最も近い単位エンボス同士のそれぞれの頂面の中心点における、シートの面内での水平間距離が2.0mm以上7.5mm以下であることを特徴とする、ウェットワイパー1を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布のシートに薬液を含浸させ、ポップアップ形式で取り出せるように折り畳まれた状態で包装体に収容されるウェットワイパーであって、
前記不織布の坪量が30g/m2以上90g/m2以下であり、
前記シートの両面には、エンボスの凸部及び凹部がシートの表裏で相対応する単位エンボスがパターン状に加工され、
前記単位エンボスの深さが0.2mm以上2.0mm以下であり、
前記単位エンボスにおいて、最も近い単位エンボス同士のそれぞれの頂面の中心点における、前記シートの面内での水平間距離が2.0mm以上7.5mm以下であることを特徴とする、ウェットワイパー。
【請求項2】
前記単位エンボスの頂面の面積が0.4mm2以上42.0mm2以下であることを特徴とする、請求項1に記載のウェットワイパー。
【請求項3】
前記単位エンボスの形状が、三角形、四角形、又は五角形から十角形までのいずれかの多角形から選択される多角形の形状であることを特徴とする、請求項1に記載のウェットワイパー。
【請求項4】
前記不織布が、セルロース系繊維と合成繊維を含む複合型不織布であることを特徴とする、請求項1に記載のウェットワイパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンボス加工された不織布のシートを薬液に含浸させたウェットワイパーに関する。
【背景技術】
【0002】
水性や油性の液体を拭き取り、拭き取った部分を衛生的に保つための製品として、不織布製のシートを水や薬液に含浸させたウェットワイパーが知られている。
【0003】
一般的なウェットワイパーは、薬液の乾燥を防ぐために、プラスチック製の容器や水不透過性の包装フィルムに、折り畳んだ状態で収容されている。
【0004】
また、ウェットワイパーの取り出し形式としては、一枚引き出すと次の一枚が起立し、取り出しやすくなる、いわゆるポップアップ形式がよく知られている。
【0005】
そのようなウェットワイパーの先行技術文献として、例えば、特許文献1には、水性薬剤を含有し、一葉ずつ取り出し可能に折り畳まれて水不透過性の包装袋体に収容されている包装ウエットティッシュであって、該包装ウエットティッシュは、熱融着性バインダーを用い繊維が結合された織布、不織布又は紙と水性薬剤とからなり、該乾燥したティッシュの乾燥物の目付が40g/m2以下であり、該乾燥したティッシュについてハンドルオメータ法で測定した乾燥状態におけるソフトネスが15gを超え25g未満であり、該ティッシュにはヘリンボン模様が形成されており、そして、該包装ウエットティッシュは、乾燥ティッシュ100重量部に対して190~250重量部の水性薬剤を含有すると共に、取り出されるウエットティッシュの葉の少なくとも終端部分と次に取り出されるウエットティッシュの葉の少なくとも先端部分とが重なるように折り畳まれて可撓性包装袋体に密封状態で収容されていることを特徴とする包装ウエットティッシュが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の洗浄成分やアルコールなどの薬液を不織布のシートに含浸させて使用する、ポップアップ形式のウェットワイパーは、シート同士が液体の吸着力によって貼り付き、次のシートが追従して引き出されてしまうことがある。そのような事態を防ぐために、シートは濡れた状態で適度にシート同士がはがれやすいものが望ましい。
【0008】
しかし、上記を解決するため不織布をメッシュ状のもので使用すると、シートの強度が低下する傾向にある。また、エンボスによりシートに凹凸を付与すると、従来のエンボスでは十分な汚れのかき取り性、拭き取り性が得られない。また、シート同士の剥がれやすさも十分ではない。
さらに、ポップアップ形式で使用でき、かつ、汚れの拭き取りがしやすいように、シートが適度に柔らかいことが望ましい。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、汚れのかき取り性や拭き取り性に優れ、かつ、風合いも良好であるウェットワイパーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者は鋭意検討を行い、不織布のシートに薬液を含浸させ、ポップアップ形式で取り出せるように折り畳まれた状態で包装体に収容されるウェットワイパーにおいて、不織布の坪量を所定の数値範囲内に調整し、シートの両面を、エンボスの凸部及び凹部がシートの表裏で相対応する単位エンボスによってパターン状に加工し、かつ、単位エンボスの深さ及び最も近い単位エンボス同士の水平間距離をそれぞれ所定の数値範囲内に調整することで、ポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、汚れのかき取り性や拭き取り性に優れ、かつ、風合いも良好であるウェットワイパーとすることができ、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
【0011】
(1)本発明の第1の態様は、不織布のシートに薬液を含浸させ、ポップアップ形式で取り出せるように折り畳まれた状態で包装体に収容されるウェットワイパーであって、前記不織布の坪量が30g/m2以上90g/m2以下であり、前記シートの両面には、エンボスの凸部及び凹部がシートの表裏で相対応する単位エンボスがパターン状に加工され、前記単位エンボスの深さが0.2mm以上2.0mm以下であり、前記単位エンボスにおいて、最も近い単位エンボス同士のそれぞれの頂面の中心点における、前記シートの面内での水平間距離が2.0mm以上7.5mm以下であることを特徴とする、ウェットワイパーである。
【0012】
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のウェットワイパーであって、前記単位エンボスの頂面の面積が0.4mm2以上42.0mm2以下であることを特徴とするものである。
【0013】
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載のウェットワイパーであって、前記単位エンボスの形状が、三角形、四角形、又は五角形から十角形までのいずれかの多角形から選択される多角形の形状であることを特徴とするものである。
【0014】
(4)本発明の第4の態様は、(1)に記載のウェットワイパーであって、前記不織布が、セルロース系繊維と合成繊維を含む複合型不織布であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、汚れのかき取り性や拭き取り性に優れ、かつ、風合いも良好であるウェットワイパーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態に係るウェットワイパーを収容した包装体の斜視図である。
【
図2】本実施形態に係るウェットワイパーの単位エンボスの拡大図である。
【
図4】
図3のL1部分をマイクロスコープで見たシートの断面図である。
【
図5】本実施形態に係るウェットワイパーにエンボスを施すためのエンボスロールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
【0018】
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0019】
<ウェットワイパー>
本実施形態に係るウェットワイパー1は、不織布のシートに薬液を含浸させ、ポップアップ形式で取り出せるように折り畳まれた状態で包装体10に収容されるウェットワイパー1である。
【0020】
図1は、本実施形態に係るウェットワイパー1を収容した包装体10の斜視図である。包装体10の形態は特に限定されず、
図1(a)に示すようなプラスチック製の容器でもよく、
図1(b)に示すような水不透過性の包装フィルムからなっていてもよい。
なお、包装体10におけるウェットワイパー1の収容の形態は、ポップアップ形式で取り出せる形態であれば特に限定されないが、V字折やZ字折、変形Z字状折(折線に直交する断面がZ字状となり、かつ、上側片が下側片よりも長い折り方)のいずれかであることが好ましく、変形Z字状折であることがより好ましい。
【0021】
また、含浸される薬液としては、この分野で常用される薬液を特に限定なく使用でき、例えば、洗浄成分、除菌剤を含み、必要に応じて保湿剤、医薬部外品等に一般的に用いられる各種成分等を含む薬液が挙げられる。
【0022】
(シート)
不織布のシートとしては、レーヨン繊維と合成繊維を含むスパンレース不織布や、合成繊維とセルロース系繊維を含む複合型不織布などが好ましいが、中でもレーヨン系繊維と合成繊維を含む複合型不織布であることがより好ましい。上記のシートを使用することにより、湿潤時に破れにくく、シート同士が剥がれやすいウェットワイパー1とすることができる。
【0023】
不織布の坪量は、30g/m2以上90g/m2以下であり、45g/m2以上86g/m2以下であることが好ましい。坪量が上記の数値範囲内であることにより、汚れのかき取り性や拭き取り性に優れ、かつ、風合いも良好であるウェットワイパー1とすることができる。
なお、不織布の坪量は、JIS P 8124に準拠して測定される。
【0024】
シートの厚さは0.4mm/プライ以上1.5mm/プライ以下であることが好ましく、0.5mm/プライ以上1.3mm/プライ以下であることがより好ましい。厚さが上記の数値範囲内であることにより、ポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、かつ、風合いも良好であるウェットワイパー1とすることができる。
なお、シートの厚さはピーコック紙厚計にて、37.85gf/m2にて測定する。
【0025】
また、シートのJIS P 8113に基づく湿潤時のMD方向の引張強度(WMDT)は15.0N/25mm以上であることが好ましく、17.0N/25mm以上であることがより好ましい。湿潤時のMD方向の引張強度が上記の数値範囲内であることにより、拭き取り時に破れにくいウェットワイパー1とすることができる。
なお、シートのWMDTはJIS P 8113に基づいて、シート(不織布)の幅を25mmの短冊状に切断し、引張試験機を用いて縦方向(MD方向)での強度を測定する。また、この場合におけるMD方向とは、シート(不織布)の製造時における製造方向(流れ方向)を意味する。
【0026】
(単位エンボス)
本実施形態に係るウェットワイパー1において、シートの両面には、エンボスの(エンボス)凸部21及び(エンボス)凹部22がシートの表裏で相対応する単位エンボス2がパターン状に加工されている。
図2は、本実施形態に係るウェットワイパー1の単位エンボス2の拡大図であり、
図3は、
図2をシートの裏面側から見た図である。以下、
図2及び
図3を参照しつつ、本実施形態に係るウェットワイパー1に施された単位エンボス2について詳細に説明する。
【0027】
単位エンボス2の形状は、三角形、四角形、又は五角形から十角形までのいずれかの多角形から選択される多角形の形状であることが好ましいが、中でも
図2に示すような横菱型形の四角形状であることがより好ましい。
【0028】
また、単位エンボス2の深さは0.2mm以上2.0mm以下であり、0.5mm以上1.8mm以下であることが好ましい。深さが上記の数値範囲内であることにより、ポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、汚れのかき取り性や拭き取り性に優れるウェットワイパー1とすることができ、特に対物の汚れの多い際の拭き取りに好適に使用することができる。
単位エンボス2の深さは、3Dマイクロスコープを用いて計測する。計測の手順としては、まず
図3の長さL1の部分を、3Dマイクロスコープを用いて計測すると、
図4のようなシートの断面図を示す曲線Sが表示される。このとき、長さL1の部分は、1つのエンボス凹部22における両端の谷2つと、それぞれ非エンボス領域3における凸部の山を含むため、
図4の曲線Sも2つの谷とそれぞれに隣り合う2つの山が表示されている。
そして、
図4には山と谷の高さの差としてH1~H5の5つが示されるが、このうち、エンボス凹部22の両端の谷2つと、それぞれに隣り合う非エンボス領域3における凸部の山との高さの差(
図4ではH1とH5となる)の平均を算出して、単位エンボス2の深さとする。
【0029】
さらに、単位エンボス2の頂面の面積が0.4mm
2以上42.0mm
2以下であることが好ましく、10.0mm
2以上35.0mm
2以下であることがより好ましい。
単位エンボス2の頂面の面積は、まず、単位エンボス2がエンボス凹部22となる面(
図3で示す面)において、単位エンボス2の対角線の長さL2を定規で測定する。このとき、エンボス凹部22の横方向の一端から他端までが含まれるように測定する。そして、「(長さL2×長さL2)÷2」を頂面の面積として算出する。
【0030】
そして、単位エンボス2において、最も近い単位エンボス2同士のそれぞれの頂面の中心点における、シートの面内での水平間距離が2.0mm以上7.5mm以下であり、3.0mm以上7.0mm以下であることが好ましい。水平間距離が上記の数値範囲内であることにより、ポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、かつ、風合いも良好であるウェットワイパー1とすることができる。
最も近い単位エンボス同士のそれぞれの頂面の中心点における、シートの面内での水平間距離は、単位エンボス2の中心点間の距離として、
図2におけるD1を測定するが、中心点が不明な場合は、D2のように単位エンボス2の同一部分にあたる点の間の距離を、中心点の距離の代わりとして測定する。
【0031】
<ウェットワイパーの製造方法>
本実施形態に係るウェットワイパー1の製造方法としては、特に制限はなく、公知のウェットワイパーの製造方法により製造することができる。
そのような製造方法としては、例えば、(1)不織布の製造、(2)エンボス加工、(3)裁断及び折り畳み、(4)薬液への含浸、(5)包装、といった手順が挙げられるが、一部の手順が前後してもかまわない。
【0032】
なお、(1)の不織布の製造において、不織布が合成繊維とセルロース系繊維を含む複合型不織布である場合、それらを一体化する方式は、例えば水流交絡であってもよい。水流交絡による一体化の工程に関しては、例えば、特許第6758116号公報に詳細に記載されている。
【0033】
また、(2)エンボス加工においては、
図5に示すエンボスロールに不織布を押し付けることにより表面にエンボス加工を施すが、このとき、
図5に示すW1の部分が、単位エンボス2に該当する。
【実施例0034】
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0035】
レーヨン繊維と合成繊維を含むスパンレース不織布を原反として、表1及び表2に示す各条件において、実施例1~7及び比較例1~9のそれぞれのシートを作製して折り畳み、折り畳んだシートを薬液に含浸してウェットワイパーを得た後、以下の評価を行った。なお、単位エンボスの形状は実施例7のみが水玉(略円形)形状であり、それ以外の各実施例及び各比較例は全て横菱形形状とした。また、比較例5及び6はエンボス加工を施さず、比較例5及び7はシートをメッシュ状に加工した。
シートの折り畳み方は、各実施例及び各比較例のいずれも、変形Z字状折に折り畳み、ポップアップ形式とした。
【0036】
(シートの剥がれやすさ)
モニター30名がウェットワイパー(シート)を5枚続けて引き出したときに、引き出したシートと次のシートが剥がれやすいかを5段階で評価した。
1:シート同士が剥がれにくく、高確率で次のシートも同時に引き出されてしまう。
2:シート同士がやや剥がれにくく、低確率で次のシートも同時に引き出されてしまう。
3:シート同士がある程度剥がれやすく、ある程度の確率で1枚ずつ引き出すことができる。
4:シート同士が剥がれやすく、高確率で1枚ずつ引き出すことができる。
5:シート同士がとても剥がれやすく、確実に1枚ずつ引き出すことができる。
【0037】
(湿潤時強度)
測定したWMDTの値によって、シートの湿潤時強度を5段階で評価した。
1:WMDTが10.0N/25mm未満
2:WMDTが10.0N/25mm以上12.5N/25mm未満
3:WMDTが12.5N/25mm以上20.0N/25mm未満
4:WMDTが20.0N/25mm以上30.0N/25mm未満
5:WMDTが30.0N/25mm以上
【0038】
(汚れかき取り性)
モニター30名がウェットワイパー(シート)で凹面の汚れをかき取ったときの、汚れかき取り性を5段階で評価した。
1:固体状又は粘度の高い液体状の汚れが除去しにくく、かき取り性に劣る。
2:固体状又は粘度の高い液体状の汚れが少し除去しにくく、かき取り性にやや劣る。
3:固体状又は粘度の高い液体状の汚れもある程度除去しやすく、かき取り性にある程度優れる。
4:固体状又は粘度の高い液体状の汚れも除去しやすく、かき取り性に優れる。
5:固体状又は粘度の高い液体状の汚れもとても除去しやすく、かき取り性に非常に優れる。
【0039】
(汚れ拭き取り性)
モニター30名がウェットワイパー(シート)で平らな面の汚れを拭き取ったときの、汚れ拭き取り性を5段階で評価した。
1:汚れが拭き取りにくく、拭き取り性に劣る。
2:汚れが少し拭き取りにくく、拭き取り性にやや劣る。
3:汚れをある程度拭き取りやすく、拭き取り性にある程度優れる。
4:汚れを拭き取りやすく、拭き取り性に優れる。
5:汚れを簡単に拭き取りやすく、拭き取り性に非常に優れる。
【0040】
(シート柔らかさ)
モニター30名がウェットワイパー(シート)を手に持ったときの、シートの柔らかさを5段階で評価した。
1:シートが硬く、風合いに劣る。
2:シートやや硬く、風合いに少し劣る。
3:シートが適度に柔らかく、風合いに特に問題はない。
4:シートが柔らかく、風合いに優れている。
5:シートが非常に柔らかく、風合いに特に優れている。
【0041】
表1に、実施例1~7の条件及び評価結果を示し、表2に、比較例1~9の条件及び評価結果を示す。各評価が3以上である場合は、製品として可である。
【表1】
【0042】
【0043】
以上より、本実施例によればポップアップ形式で一枚ずつ取り出しやすく、汚れのかき取り性や拭き取り性に優れ、かつ、風合いも良好であるウェットワイパーが得られることが少なくとも確認された。