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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018168
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ジグヘッド付ルアー及びジグヘッド
(51)【国際特許分類】
   A01K 83/06 20060101AFI20240201BHJP
   A01K 83/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
A01K83/06
A01K83/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121330
(22)【出願日】2022-07-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】307014038
【氏名又は名称】泉 裕文
(74)【代理人】
【識別番号】100166774
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 敏之
(72)【発明者】
【氏名】泉 裕文
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307AB15
2B307AB22
2B307AB27
2B307BA35
(57)【要約】
【課題】ステディリトリーブによってもソフトルアーに集魚効果の高い動きを与えることが可能なジグヘッド付ルアー及びジグヘッドを提供する。
【解決手段】
ジグヘッド付ルアーは、軟質合成樹脂によって形成されたソフトルアーと、前記ソフトルアーが装着されるジグヘッドと、を備え、前記ジグヘッドは、金属製のヘッドと、前記ヘッドの後面から突出する、前記ソフトルアーを装着するための装着部と、を含み、前記ジグヘッドを前方から後方へ見たときに、前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面の一部は、前記ヘッドから露出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質合成樹脂によって形成されたソフトルアーと、
前記ソフトルアーが装着されるジグヘッドと、
を備え、
前記ジグヘッドは、
金属製のヘッドと、
前記ヘッドの後面から突出する、前記ソフトルアーを装着するための装着部と、
を含み、
前記ジグヘッドを前方から後方へ見たときに、前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面の一部は、前記ヘッドから露出する、
ジグヘッド付ルアー。
【請求項2】
前記ソフトルアーの前面の横幅は、前記ヘッドの横幅より大きい、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項3】
前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面は、前記ヘッドの後面の上側部分に重なり、少なくとも前記ヘッドよりも上側において露出する、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項4】
前記ヘッドは、扁平形状を有する、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項5】
前記ジグヘッドは、前記ヘッドの上端から突出し、ラインの末端が接続されるライン接続部をさらに含み、
前記ライン接続部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状である、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項6】
前記ヘッドは、前方に向かうにしたがって細くなる形状を有し、
前記ライン接続部は、前方に向かうにしたがって前記ヘッドからの突出量が小さくなる形状を有する、
請求項5に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項7】
前記ソフトルアーの前面は、前記ライン接続部の両側から露出する、
請求項6に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項8】
前記ジグヘッドは、前記ヘッドの後面の前記装着部よりも下方の部位から突出し、フックが取り付けられるフック取付部をさらに備え、
前記ライン接続部及び前記フック取付部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されている、
請求項5に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項9】
前記装着部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状である、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項10】
前記装着部は、前方に向かって先鋭なかえし部を含む、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項11】
前記ライン接続部、前記フック取付部、及び前記装着部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されている、
請求項8に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項12】
前記ジグヘッドは、前記ヘッドの後面の前記装着部よりも下方の部位から突出し、フックが取り付けられるフック取付部をさらに備え、
前記フック取付部の上面は、前記ソフトルアーの下面を支持する、
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項13】
前記フック取付部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状である、
請求項12に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項14】
前記フック取付部は、第1フックが取り付けられる第1フックアイと、前記第1フックよりも後方において第2フックが取り付けられる第2フックアイとを含み、
前記第1フックアイは、前記ヘッドの下部に設けられた凹部に設けられている、
請求項12に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項15】
前記フック取付部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されている、
請求項14に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項16】
軟質合成樹脂によって形成されたソフトルアーが装着されるジグヘッドであって、
金属製のヘッドと、
前記ヘッドの後面から突出する、前記ソフトルアーを装着するための装着部と、
を含み、
前記ジグヘッドを前方から後方へ見たときに、前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面の一部は、前記ヘッドから露出する、
ジグヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、魚釣りに用いられるジグヘッド付ルアー及びジグヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
図18は、従来のジグヘッド付ルアーの一例を示す側面図である。従来のジグヘッドは、錘として機能する鉛製のヘッドに、J字状に湾曲した釣り針の軸部基端側が固着されて構成されている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来のジグヘッドには、合成樹脂製のソフトルアーを釣り針に装着させて使用される。ソフトルアーがジグヘッドに装着されて構成されたジグヘッド付ルアーは、一定速度でリールを巻くステディリトリーブではラインが引かれる方向に直線的に移動するだけであり、ソフトルアーに殆ど動きが生じない。したがって、アングラーはソフトルアーに動きを付与するためにロッドを大きくあおるジャーキング、ロッドの先を小刻みに前後に動かすトゥイッチング等のロッドワークを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-045918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ソフトルアーに集魚効果の高い動きを付与できるかどうかは、アングラーのロッドワークの技量に左右されるという問題があった。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、上記課題を解決することができるジグヘッド付ルアー及びジグヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本開示の一の態様のジグヘッド付ルアーは、軟質合成樹脂によって形成されたソフトルアーと、前記ソフトルアーが装着されるジグヘッドと、を備え、前記ジグヘッドは、金属製のヘッドと、前記ヘッドの後面から突出する、前記ソフトルアーを装着するための装着部と、を含み、前記ジグヘッドを前方から後方へ見たときに、前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面の一部は、前記ヘッドから露出する。
【0007】
上記構成により、ジグヘッド付ルアーが水中を進行すると、ヘッドから露出したソフトルアーの前面の一部が水流を受ける。水流によって露出部分に複雑な力が作用し、ソフトルアーが揺れるように動く。したがって、ステディリトリーブによって、集魚効果の高い動きをルアーに付与することができる。
【0008】
この態様において、前記ソフトルアーの前面の横幅は、前記ヘッドの横幅より大きくてもよい。これにより、ソフトルアーの前面の左右の部分がヘッドから露出する。このため、水流によって露出部分に作用する力によって、ソフトルアーが左右に揺れるように動く。したがって、ステディリトリーブによって、集魚効果の高い動きをルアーに付与することができる。
【0009】
上記態様において、前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面は、前記ヘッドの後面の上側部分に重なり、少なくとも前記ヘッドよりも上側において露出してもよい。これにより、露出部分に水流が当たることで、ソフトルアーに下方への力が作用する。したがって、ルアーの動作を安定させることができる。
【0010】
上記態様において、前記ヘッドは、扁平形状を有してもよい。これにより、ソフトルアーの前面を容易に露出させることができる。さらに、ルアーが水中を進行するときに、ヘッドに加わる抵抗を小さくすることができる。また、ルアーをキャストしたときに、ヘッドに加わる空気抵抗を小さくすることができ、ルアーの飛距離を延ばすことができる。
【0011】
上記態様において、前記ジグヘッドは、前記ヘッドの上端から突出し、ラインの末端が接続されるライン接続部をさらに含み、前記ライン接続部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状であってもよい。これにより、ライン接続部に作用する水流の抵抗を抑制することができる。さらに、ライン接続部が安定板として機能し、ルアーの動きを安定させることができる。
【0012】
上記態様において、前記ヘッドは、前方に向かうにしたがって細くなる形状を有し、前記ライン接続部は、前方に向かうにしたがって前記ヘッドからの突出量が小さくなる形状を有してもよい。これにより、ヘッド及びライン接続部に作用する水流の抵抗を抑制することができる。
【0013】
上記態様において、前記ソフトルアーの前面は、前記ライン接続部の両側から露出してもよい。これにより、ソフトルアーの前面の左右の部分がライン接続部から露出する。このため、水流によって露出部分に作用する力によって、ソフトルアーが左右に揺れるように動く。したがって、ステディリトリーブによって、集魚効果の高い動きをルアーに付与することができる。
【0014】
上記態様において、前記ジグヘッドは、前記ヘッドの後面の前記装着部よりも下方の部位から突出し、フックが取り付けられるフック取付部をさらに備え、前記ライン接続部及び前記フック取付部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されていてもよい。これにより、1枚の金属板をヘッドに埋め込むことによって、ライン接続部とフック取付部とが形成され、ジグヘッドを容易に製造することができる。さらに、ヘッドに埋め込まれた金属板によってジグヘッドの強度が向上する。
【0015】
上記態様において、前記装着部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状であってもよい。これにより、装着部をプレス加工等によって容易に製造することができる。
【0016】
上記態様において、前記装着部は、前方に向かって先鋭なかえし部を含んでもよい。これにより、装着部からのソフトルアーの脱落を抑制することができる。
【0017】
上記態様において、前記ライン接続部、前記フック取付部、及び前記装着部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されていてもよい。これにより、1枚の金属板をヘッドに埋め込むことによって、ライン接続部とフック取付部と装着部とが形成され、ジグヘッドを容易に製造することができる。
【0018】
上記態様において、前記ジグヘッドは、前記ヘッドの後面の前記装着部よりも下方の部位から突出し、フックが取り付けられるフック取付部をさらに備え、前記フック取付部の上面は、前記ソフトルアーの下面を支持してもよい。これにより、水中におけるソフトルアーの動きを安定させることができる。
【0019】
上記態様において、前記フック取付部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状であってもよい。これにより、フック取付部に作用する水流の抵抗を抑制することができる。さらに、フック取付部が安定板として機能し、ルアーの動きを安定させることができる。
【0020】
上記態様において、前記フック取付部は、第1フックが取り付けられる第1フックアイと、前記第1フックよりも後方において第2フックが取り付けられる第2フックアイとを含み、前記第1フックアイは、前記ヘッドの下部に設けられた凹部に設けられていてもよい。これにより、ジグヘッドの限られたスペースに2つのフックを効率的に取り付けることができる。さらに第1フックと第2フックとの間に十分な距離を設けることができ、第1フックと第2フックとが絡まることを防止することができる。
【0021】
上記態様において、前記フック取付部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されていてもよい。これにより、1枚の金属板をヘッドに埋め込むことによって、第1フックアイ及び第2フックアイをジグヘッドに設けることができ、ジグヘッドを容易に製造することができる。さらに、ヘッドに埋め込まれた金属板によってジグヘッドの強度が向上する。
【0022】
本開示の一の態様のジグヘッドは、軟質合成樹脂によって形成されたソフトルアーが装着されるジグヘッドであって、金属製のヘッドと、前記ヘッドの後面から突出する、前記ソフトルアーを装着するための装着部と、を含み、前記ジグヘッドを前方から後方へ見たときに、前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面の一部は、前記ヘッドから露出する。
【0023】
上記構成により、ジグヘッド付ルアーが水中を進行すると、ヘッドから露出したソフトルアーの前面の一部が水流を受ける。水流によって露出部分に複雑な力が作用し、ソフトルアーが揺れるように動く。したがって、ステディリトリーブによって、集魚効果の高い動きをルアーに付与することができる。
【発明の効果】
【0024】
本開示によれば、ステディリトリーブによってもソフトルアーに集魚効果の高い動きを与えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの構成を示す斜視図。
図2】実施の形態に係るジグヘッドの構成を示す正面図。
図3】実施の形態に係るジグヘッドの構成を示す平面図。
図4】実施の形態に係るジグヘッドの構成を示す右側面図。
図5】実施の形態に係るジグヘッドの構成を示す底面図。
図6】実施の形態に係るジグヘッドの構成を示す背面図。
図7】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの構成を示す正面図。
図8】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの構成を示す平面図。
図9】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの構成を示す右側面図。
図10】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの構成を示す底面図。
図11】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの構成を示す背面図。
図12】実施の形態に係るジグヘッドに装着されたソフトルアーの可動域を説明するための平面図。
図13】ソフトルアーの前面の水流が当たる部分を説明するための正面図。
図14A】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーが水中で進行したときの水流を説明するための図。
図14B】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーが水中で進行したときの水流を説明するための図。
図15】実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの第1変形例を示す右側面図。
図16】実施の形態に係るジグヘッドの第2変形例を示す右側面図。
図17】実施の形態に係るジグヘッドの第3変形例を示す右側面図。
図18】従来のジグヘッド付ルアーの一例を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本開示の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本開示の技術的思想を具体化するための方法及び物を例示するものであって、本開示の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本開示の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0027】
図1は、本実施の形態に係るジグヘッド1にソフトルアー6を装着した状態、即ち、ジグヘッド付ルアー100の構成を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係るジグヘッド1の正面図、図3はその平面図、図4はその右側面図、図5はその底面図、図6はその背面図である。なお、図中において、矢印により方向を示している。ジグヘッド付ルアーの水中での進行方向を「前方」、進行方向とは逆方向、即ち水流方向を「後方」とする。また、ジグヘッドの頭頂側、即ちジグヘッド付ルアーの背側を「上側」、ジグヘッドのあご側、即ちジグヘッド付ルアーの腹側を「下側」とする。また、ジグヘッド付ルアーの正面に向かって右側を「右側」、左側を「左側」とする。
【0028】
図1に示すように、ジグヘッド付ルアー100は、ジグヘッド1にソフトルアー6が装着されて構成される。図2乃至6に示すように、ジグヘッド1は、ヘッド2と、装着部3とを備える。
【0029】
ヘッド2は、鉛、タングステン、錫等の金属によって構成されており、錘として機能する。ヘッド2は、扁平形状を有する。すなわち、ヘッド2の高さ(上下方向長さ)は、ヘッド2の横幅(左右方向長さ)よりも長い。例えば、ヘッド2の高さと横幅との比は、3:2~10:1の範囲で設定される。
【0030】
ヘッド2は、前方に向かうにしたがって細くなる形状を有する。具体的な一例では、ヘッド2は、前側が先鋭な概略砲弾形状又は魚の頭部を模した形状をなしている。ヘッド2は、正面視において楕円状をなしている。さらに具体的には、ヘッド2は、重心が上下方向中央よりも下方に位置するように、上側部分よりも下側部分の方が若干幅広の非対象な形状、いわゆる涙滴形状を有している。
【0031】
なお、ヘッド2の形状は上記のようなものに限られない。例えば、ヘッド2の一部に水流制御用の窪みが形成されていてもよい。また、左右方向に扁平な形状であれば、概略矩形、三角形、円形等であってもよい。
【0032】
ヘッド2の上端からはライン接続部4が突出する。ライン接続部4には、ラインの末端が接続される。ライン接続部4は、ラインを連結するための穴であるラインアイ41を有する。ラインアイ41は、左右方向に延びる軸を中心とした円形であり、ラインアイ41には金属製の環状部材であるスプリットリングを介してラインが接続される。
【0033】
ライン接続部4は、ヘッド2より横幅が小さい板状である。具体的には、ライン接続部4は金属板であり、ヘッド2に一部が埋め込まれている。一例では、ライン接続部4は、前方に向かうにしたがってヘッド2からの突出量が小さくなる形状を有する。ライン接続部4の前端は先鋭である。すなわち、ライン接続部4は、側面視において概略三角形又はくさび形をなしている。これにより、ライン接続部4における水流の抵抗を抑制することができる。
【0034】
ヘッド2の後面は平坦であり、ヘッド2の後面からは装着部3及びフック取付部5が突出する。具体的には、装着部3は、ヘッド2の後面の上側部分から後方に突出し、フック取付部5は、ヘッド2の後面の下側部分から後方に突出する。すなわち、装着部3はフック取付部5よりも上方に位置する。
【0035】
装着部3は、ヘッド2より横幅が小さい板状である。具体的には、装着部3は金属板であり、ヘッド2に一部が埋め込まれている。一例では、装着部3には、本体部31とかえし部32とを含む。本体部31は、後方に向かって直線的に延びる棒状である。かえし部32は、例えば、本体部31の前後方向の中間部分に設けられている。かえし部32は、前方に向かって先鋭な形状を有する。図4の例では、本体部31の上辺の中間部分から上斜め前方へかえし部32が突出している。
【0036】
さらに具体的には、装着部3は、ヘッド2の後面の上端から後方へ突出する。図4の例では、本体部31の上側部分は、ヘッド2の上端よりも高い位置に位置する。さらに具体的には、本体部31の上下方向の中央が、ヘッド2の後面の上端と同じ位置にある。つまり、本体部31の基端の下側部分がヘッド2の後面と上下方向に重なっており、本体部31の基端の上側部分はヘッド2の後面よりも上方に突出する。
【0037】
ライン接続部4と装着部3とは連なっていてもよい。すなわち、ライン接続部4と装着部3とは、1つの金属板によって構成されていてもよい。図4の例では、ライン接続部4の後端の下側部分と、本体部31の前端の上側部分とが連なっている。すなわち、ライン接続部4と装着部3とは、ヘッド2の外部において連なっている。また、ライン接続部4と装着部3とは、ヘッド2の内部においても連なっていてもよい。
【0038】
フック取付部5は、ヘッド2より横幅が小さい板状である。具体的には、フック取付部5は金属板であり、ヘッド2に一部が埋め込まれている。一例では、フック取付部5は、第1フックアイ51aと、第2フックアイ52aとを含む。第1フックアイ51aと第2フックアイ52aとのそれぞれは、フック71,72を連結するための穴である。第2フックアイ52aは、第1フックアイ51aよりも後方に設けられている。第1フックアイ51aと第2フックアイ52aとのそれぞれは、左右方向に延びる軸を中心とした円形である。第1フックアイ51aには金属製の環状部材であるスプリットリング71aを介して第1フック71が取り付けられ、第2フックアイ52aにはスプリットリング72aを介して第2フック72が取り付けられる。すなわち、ジグヘッド1には、2つのフックが取り付けられる。ただし、フックの数は2つに限られない。ジグヘッド1に1つのフックのみが取り付けられてもよいし、3以上のフックが取り付けられてもよい。
【0039】
第1フック71及び第2フック72は、三つ叉のトレブルフック(イカリ針)である。なお、第1フック71及び第2フック72は、トレブルフックに限られない。例えば、第1フック71及び第2フック72は、1つの針を有するシングルフックであってもよいし、2つの針を有するダブルフックであってもよい。また、1フック71及び第2フック72は、互いに異なる種類の釣り針であってもよい。例えば、第1フック71がトレブルフックであり、第2フック72がダブルフックであってもよい。
【0040】
フック取付部5は、第1取付部51と第2取付部52とを含む。第1取付部51は第1フックアイ51aを有する。第1取付部51は、ヘッド2の下部に設けられた凹部21に設けられている。具体的な一例では、凹部21は、側面視において半円状に形成され、その内部に板状の第1取付部51が配置されている。
【0041】
第2取付部52は第2フックアイ52aを有する。第2取付部52は、ヘッド2の後面の下端部分から後方に突出する。第2取付部52は、後方に向かって直線的に延びる棒状である。第2フックアイ52aは、第2取付部52の後端に設けられている。
【0042】
第1取付部51と第2取付部52とは、1つの金属板によって構成されていてもよい。つまり、第1取付部51と第2取付部52とはヘッド2の内部において連なっていてもよい。
【0043】
装着部3とフック取付部5とは、1つの金属板によって構成されていてもよい。つまり、装着部3とフック取付部5とはヘッド2の内部において連なっていてもよい。
【0044】
さらに具体的な一例では、ライン接続部4と装着部3とフック取付部5とは、1つの金属板によって構成されている。すなわち、ライン接続部4と装着部3とフック取付部5とは、少なくともヘッド2の内部において連なっている。これにより、部品点数を少なくすることができ、ジグヘッド1の製造工程を簡潔にすることができる。さらに、ライン接続部4、装着部3、及びフック取付部5の位置関係が一定となり、製品毎のばらつきを抑制することができる。これにより、歩留まりを向上させることができる。さらに、ヘッド2に埋め込まれた金属板によってジグヘッド1の強度が向上する。
【0045】
図7は、本実施の形態に係るジグヘッド付ルアー100の構成を示す正面図、図8はその平面図、図9はその右側面図、図10はその底面図、図11はその背面図である。ユーザは、前後方向に長いソフトルアー6の前端に装着部3を挿入することで、ジグヘッド1にソフトルアー6を装着する。ソフトルアー6の前面がヘッド2の前面と密着するように、又は若干の空間を隔てて対向するように、ソフトルアー6がジグヘッド1に装着される。かかるソフトルアー6は、ソフト合成樹脂、天然ゴム等のソフト素材を、魚、環形動物(ミミズ、ゴカイ等)等の胴体を模した細長い形状をなしている。なお、ソフトルアー6の形状はこれに限られず、ザリガニ、エビ、カエル等の甲殻類又は両生類の動物を模した形状であってもよい。
【0046】
装着部3には、ソフトルアー6が後側から挿入される。装着部3は、ソフトルアー6の前面に突き刺さり、ソフトルアー6の前面がヘッド2の後面に接触するまでソフトルアー6が装着部3に挿入される。これにより、ソフトルアー6が装着部3に装着される。
【0047】
ソフトルアー6に装着部3が挿入されるとき、ソフトルアー6の前面の中心部位に、装着部3(本体部31)の後端が差し込まれる。上述したように、本体部31の上下方向中央が、ヘッド2の後面の上端と同じ位置にある。このため、装着部3に装着されたソフトルアー6の前面の上側部分は、ヘッド2の後面より上方に位置し、外部に露出する。
【0048】
上述したように、装着部3が直線状に延びた棒状であるため、ユーザはソフトルアー6に対して装着部3を真っ直ぐに挿入するだけで、容易にソフトルアー6をジグヘッド1に装着できる。
【0049】
ユーザは、ソフトルアー6の下面が第2取付部52の上面に当接した状態で、装着部3をソフトルアー6に挿入する。これにより、第2取付部52がガイドとなり、ユーザはソフトルアー6を装着部3に真っ直ぐに装着することができる。
【0050】
装着部3に装着されたソフトルアー6の下面は、第2取付部52の上面によって支持される。これにより、装着部3が短くても、ソフトルアー6の装着部3より後方部分が下方に垂れ下がることが抑制される。したがって、ジグヘッド付ルアー100の姿勢が、魚等に似た形状に維持される。さらに、ジグヘッド付ルアー100が水中を進行したときも、第2取付部52の上面がソフトルアー6の下面を支持するため、ソフトルアー6の動きが安定する。
【0051】
下面が第2取付部52の上面に当接した状態でソフトルアー6が装着部3に装着されると、ソフトルアー6の前面は、ヘッド2の上端から上方に突出する。つまり、後述するように、ソフトルアー6の前面の一部が、正面視においてヘッド2から露出する。
【0052】
ソフトルアー6に後方(引き抜かれる方向)への力が作用した場合に、かえし部32は、ソフトルアー6の内部に突き刺さる。これにより、装着部3からのソフトルアー6の脱落が抑制される。
【0053】
図12は、本実施の形態に係るジグヘッド1に装着されたソフトルアー6の可動域を説明するための平面図である。図12に示すように、ソフトルアー6の前側の装着部3が挿入された範囲は変形しない。つまり、ソフトルアー6において、装着部3よりも後側の部分が可動域となる。このように、装着部3の長さに応じてソフトルアー6の可動域が決まる。
【0054】
ソフトルアー6は、可動域が大きいほど魚等に似た自然なアクションが可能となる。このため、装着部3の長さは短いことが好ましい。図4の例では、装着部3の前後方向の長さは、第2取付部52の前後方向の長さよりも短い。
【0055】
その一方で、装着部3は、ソフトルアー6を確りと保持し、ソフトルアー6の脱落を抑制する必要がある。本実施の形態に係るジグヘッド1は、装着部3に、前方に向かって先鋭なかえし部32が設けられているため、装着部3の長さを短くしつつ、ソフトルアー6を強固に保持することができる。
【0056】
次に、本実施の形態に係るジグヘッド付ルアー100の動作について説明する。ジグヘッド付ルアー100をステディリトリーブにより水中で進行させると、ソフトルアー6が左右に振動するように動作(以下、「バイブレーション」という)を行う。このバイブレーションは、ヘッド2の形状及びソフトルアー6の装着位置によってもたらされる。
【0057】
図13は、ソフトルアーの前面の水流が当たる部分を説明するための正面図である。図13において、ソフトルアー6の前面のうち斜線により示す部分61a,61bは、ヘッド2及びライン接続部4によって隠されておらず、露出している。
【0058】
図13に示すように、ソフトルアー6の前面の上端点61pは、ヘッド2の上端点21pよりも上方にある。したがって、露出部分61a,61bは、ソフトルアー6の前面のうちヘッド2よりも上側の部分を含む。
【0059】
さらに、ライン接続部4の上端点41pは、ソフトルアー6の前面の上端点61pと概ね同じ位置にある。つまり、ライン接続部4の上端位置は、ソフトルアー6の前面の上端位置と合わせられている。また、ソフトルアー6の前面の横幅W1は、ライン接続部4の横幅W2よりも大きい。したがって、露出部分61a,61bは、ライン接続部4よりも左右両側の部分を含む。言い換えれば、ソフトルアー6の前面のうち、ヘッド2より上側の部分は、ライン接続部4によって左右に仕切られている。ライン接続部4は、露出部分61a,61bの仕切り板としての機能を有する。
【0060】
さらに、ソフトルアー6の前面の横幅W1は、ヘッド2の横幅W3よりも大きい。したがって、露出部分61a,61bは、ヘッド2よりも左右両側の部分を含む。
【0061】
上記のように、ソフトルアー6の前面の露出部分61a,61bは、ヘッド2の後面から露出する。これにより、ジグヘッド付ルアー100が水中を進行すると、露出部分61a,61bは水流を受ける。
【0062】
図14A及び図14Bは、実施の形態に係るジグヘッド付ルアーが水中で進行したときの水流を説明するための図である。ジグヘッド付ルアー100がステディリトリーブにより水中を引かれたとき、ソフトルアー6の露出部分61a,61bには、水流による抵抗力が印加される。
【0063】
左右2つの露出部分61a,61bには不均衡に抵抗力が印加されるため、例えば、抵抗力が小さい方の露出部分61aが前に、抵抗力が大きい方の露出部分61bが後に移動するように、ヘッド2又はその前方の位置を支点としてジグヘッド付ルアー100が左右の一方側(例えば、左側)に回転する。なお、ここでいう「左側に回転する」とは、ヘッド2を通る、又はヘッド2の前方にある上下方向の軸を中心としてジグヘッド付ルアー100の後部が平面視において左側に揺れるように回転することを意味する。
【0064】
ジグヘッド付ルアー100が左側に回転した場合、ヘッド2及びソフトルアー6それぞれの左側面に水流が衝突し、強い抵抗力が作用する。特に、ヘッド2は扁平形状であるため、ヘッド2の左側面に多くの水流が衝突し、ヘッド2には右側へ回転する方向の力が強く作用する。さらに、上述したようにヘッド2の前面の露出部分61a,61bは、ライン接続部4によって仕切られているため、前方へ移動した左側の露出部分61aが水流にさらされる。このとき、ジグヘッド付ルアー100を前方から見たとき、仕切り板であるライン接続部4によって右側の露出部分61bは隠れる。したがって、左側の露出部分61aには水流による強い抵抗力が作用し、右側の露出部分61bにはほとんど水流が当たらず、ほとんど抵抗力が作用しない。このため、ジグヘッド付ルアー100が左側に回転し続けることがなく、回転方向が右側に反転する。
【0065】
ジグヘッド付ルアー100が右側に回転することにより、ヘッド2及びソフトルアー6それぞれの右側面が前側を向き、右側の露出部分61bが前方に、左側の露出部分61bが後方に移動する。その結果、ヘッド2及びソフトルアー6それぞれの右側面に水流が衝突し、強い抵抗力が作用する。特に、ヘッド2は扁平形状であるため、ヘッド2の右側面に多くの水流が衝突し、ヘッド2には左側へ回転する方向の力が強く作用する。その上、ヘッド2の前面の露出部分61a,61bは、ライン接続部4によって仕切られているため、前方へ移動した右側の露出部分61bが水流にさらされる。このとき、ジグヘッド付ルアー100を前方から見たとき、仕切り板であるライン接続部4によって左側の露出部分61aは隠れる。したがって、右側の露出部分61bには水流による強い抵抗力が作用し、左側の露出部分61aにはほとんど水流が当たらず、ほとんど抵抗力が作用しない。このため、ジグヘッド付ルアー100の回転方向が左側に反転する。このような左右回転を繰り返すことによって、ジグヘッド付ルアー100がバイブレーションを行う。
【0066】
さらに、ソフトルアー6は柔軟であるため、ソフトルアー6の後部はヘッド2の左右回転のタイミングより若干遅れて左右に移動する。これによって、ソフトルアー6は波状に移動し、魚の複雑な泳動によく似た動きをする。この動きに対象魚が反応し、集魚効果が得られる。
【0067】
(第1変形例)
上記の実施の形態においては、ヘッド2の上側から板状のライン接続部4が突出する構成について述べたが、これに限定されない。図15は、実施の形態に係るジグヘッド付ルアーの第1変形例を示す右側面図である。図15に示すジグヘッド付ルアー100Aは、ジグヘッド1Aのヘッド2の上端に、環状のライン接続部材4Aが取り付けられている。
【0068】
第1変形例のジグヘッド付ルアー100Aにおいては、ソフトルアー6の前面のヘッド2からの露出部分が、左右に仕切られていない。このような態様においても、ジグヘッド付ルアー100Aは、ステディリトリーブによってバイブレーションを行う。
【0069】
ジグヘッド付ルアー100Aがステディリトリーブにより水中を引かれたとき、ソフトルアー6の露出部分には、水流による抵抗力が印加される。露出部分には不均衡に抵抗力が印加されるため、例えば、露出部分の中で抵抗力が小さい左側の部分が前に、抵抗力が大きい右側の部分が後に移動するように、ヘッド2又はその前方の位置を支点としてジグヘッド付ルアー100Aが左右の一方側(例えば、左側)に回転する。
【0070】
ジグヘッド付ルアー100Aが左側に回転した場合、ヘッド2及びソフトルアー6それぞれの左側面に水流が衝突し、強い抵抗力が作用する。特に、ヘッド2は扁平形状であるため、ヘッド2の左側面に多くの水流が衝突し、ヘッド2には右側へ回転する方向の力が強く作用する。その上、前方へ移動した露出部分の左側部分は、特に、ソフトルアー6の前面と左側面との境界となる湾曲部分において、水流による大きい抵抗力を受ける。一方、後方へ移動した露出部分の右側部分については、水流方向との角度の差が小さくなり、水流による抵抗力が小さくなる。このため、ジグヘッド付ルアー100Aが左側に回転し続けることがなく、回転方向が右側に反転する。
【0071】
ジグヘッド付ルアー100Aが右側に回転することにより、ヘッド2及びソフトルアー6それぞれの右側面が前側を向き、ソフトルアー6の前面の露出部分の右側部分が前方に、左側部分が後方に移動する。その結果、ヘッド2及びソフトルアー6それぞれの右側面に水流が衝突し、強い抵抗力が作用する。特に、ヘッド2は扁平形状であるため、ヘッド2の右側面に多くの水流が衝突し、ヘッド2には左側へ回転する方向の力が強く作用する。その上、前方へ移動した露出部分の右側部分は、特に、ソフトルアー6の前面と右側面との境界となる湾曲部分において、水流による大きい抵抗力を受ける。一方、後方へ移動した露出部分の左側部分については、水流方向との角度の差が小さくなり、水流による抵抗力が小さくなる。このため、ジグヘッド付ルアー100Aの回転方向が左側に反転する。このような左右回転を繰り返すことによって、ジグヘッド付ルアー100Aがバイブレーションを行う。
【0072】
なお、ライン接続部をさらに他の構成としてもよい。
【0073】
(第2変形例)
上記の実施の形態においては、ヘッド2の後面から板状の装着部3が突出する構成について述べたが、これに限定されない。図16は、実施の形態に係るジグヘッドの第2変形例を示す右側面図である。図16に示すジグヘッド1Bは、ヘッド2の後面から、装着部3Bが後方に突出する。装着部3Bは、前後方向に直線状に延びる断面円形の棒状部33と、棒状部33の後端から後方に延びる直線状の針部34とを含む。棒状部33の前後方向の複数箇所にはリング状の凸部が設けられている。また、棒状部33の後端側には、後方に向かうにしたがって細くなるように形成されたテーパ部が設けられている。テーパ部の先端からは、上述した針部34が後方に延びている。針部34は、ステンレス鋼等の硬度の高い材料によって構成される。棒状部は、ヘッド2と同一の材料によって構成され、鋳造によりヘッド2と一体成形されている。
【0074】
上記のように、棒状部33が直線状に延びた棒状であるため、ユーザはソフトルアー6に対して装着部3Bを真っ直ぐに挿入するだけで、容易にソフトルアー6をジグヘッド1Bに装着できる。また、棒状部33の側面には凸部が設けられているので、この凸部にソフトルアー6が係止され、装着部3Bからソフトルアー6が脱落することを防止できる。
【0075】
装着部を上記以外の構成とすることもできる。例えば、針金を螺旋状に巻き回したバネ状部材によって、装着部を構成することもできる。このような装着部には、ジグヘッドを装着部の軸周りに回しながらソフトルアー6に挿入することにより、ソフトルアーを装着部に強固に装着することができる。なお、装着部をさらに他の構成としてもよい。
【0076】
(第3変形例)
上記の実施の形態においては、ヘッド2に板状のフック取付部5を設ける構成について述べたが、これに限定されない。図17は、実施の形態に係るジグヘッドの第3変形例を示す右側面図である。図17に示すジグヘッド1Cは、ヘッド2に凹部21が設けられておらず、ヘッド2の下側部分が後方に延長されている。延長部分であるフック取付部5Cは、板状ではなく、ヘッド2と滑らかに連なる曲面を有する。フック取付部5Cの横幅は、ヘッド2の接続箇所の横幅と同じ又はこれより若干小さい。
【0077】
フック取付部5Cの後部下面には、環状のフック接続部材53が設けられている。フック接続部材53には、スプリットリング73aを介してフック73が接続されている。
【0078】
フック取付部を上記以外の構成とすることもできる。例えば、棒状の針金をヘッド2の後面下部から後方へ直線上に延ばし、これをフック取付部としてもよい。針金の後端又は中間部分に、環状のフック接続部材を取り付け、このフック取付部材にスプリットリングを介してフックが接続されていてもよい。なお、フック取付部をさらに他の構成としてもよい。
【0079】
(その他の変形例)
上記の実施の形態においては、ライン接続部4の高さを、ソフトルアー6の前面の高さと合わせる構成について述べたが、これに限定されない。ライン接続部4の高さを、ソフトルアー6の前面の高さよりも高くしてもよいし、低くしてもよい。ライン接続部4の高さが、ソフトルアー6の前面高さよりも低くしたとしても、ソフトルアー6の前面の露出部分は、一部においてライン接続部4によって左右に仕切られる。したがって、ジグヘッドが左右の一方に傾いた場合に、ライン接続部4によってソフトルアー6の前面の露出部分の一部が隠れ、露出部分における水流による抵抗力の分布に差が生じる。このため、ジグヘッド付ルアーがバイブレーションを行う。
【符号の説明】
【0080】
100 ジグヘッド付ルアー
1 ジグヘッド
2 ヘッド
21 凹部
21p 上端点
3 装着部
31 本体部
32 かえし部
4 ライン接続部
41 ラインアイ
41p 上端点
5 フック取付部
51 第1取付部
51a 第1フックアイ
52 第2取付部
52a 第2フックアイ
6 ソフトルアー
61a,61b 露出部分
61p 上端点
71 第1フック
71a スプリットリング
72 第2フック
72a スプリットリング
100A ジグヘッド付ルアー
1A ジグヘッド
4A ライン接続部材
1B ジグヘッド
3B 装着部
33 棒状部
34 針部
1C ジグヘッド
5C フック取付部
53 フック接続部材
73 フック
73a スプリットリング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2022-12-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質合成樹脂によって形成されたソフトルアーと、
前記ソフトルアーが装着されるジグヘッドと、
を備え、
前記ジグヘッドは、
金属製のヘッドと、
前記ヘッドの後面から突出する、前記ソフトルアーを装着するための装着部と、
を含み、
前記ヘッドは、その横幅が、前記ソフトルアーの前面の横幅よりも小さい扁平形状を有し、
前記ジグヘッドを前方から後方へ見たときに、前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面の右側の一部及び左側の一部は、前記ヘッドから露出する、
ジグヘッド付ルアー。
【請求項2】
前記装着部に装着された前記ソフトルアーの前面は、前記ヘッドの後面の上側部分に重なり、少なくとも前記ヘッドよりも上側において露出する、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項3】
前記ジグヘッドは、前記ヘッドの上端から突出し、ラインの末端が接続されるライン接続部をさらに含み、
前記ライン接続部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状である、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項4】
前記ヘッドは、前方に向かうにしたがって細くなる形状を有し、
前記ライン接続部は、前方に向かうにしたがって前記ヘッドからの突出量が小さくなる形状を有する、
請求項3に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項5】
前記ソフトルアーの前面は、前記ライン接続部の両側から露出する、
請求項4に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項6】
前記ジグヘッドは、前記ヘッドの後面の前記装着部よりも下方の部位から突出し、フックが取り付けられるフック取付部をさらに備え、
前記ライン接続部及び前記フック取付部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されている、
請求項3に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項7】
前記装着部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状である、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項8】
前記装着部は、前方に向かって先鋭なかえし部を含む、
請求項1に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項9】
前記ライン接続部、前記フック取付部、及び前記装着部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されている、
請求項8に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項10】
前記ジグヘッドは、前記ヘッドの後面の前記装着部よりも下方の部位から突出し、フックが取り付けられるフック取付部をさらに備え、
前記フック取付部の上面は、前記ソフトルアーの下面を支持する、
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項11】
前記フック取付部は、前記ヘッドより横幅が小さい板状である、
請求項10に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項12】
前記フック取付部は、第1フックが取り付けられる第1フックアイと、前記第1フックよりも後方において第2フックが取り付けられる第2フックアイとを含み、
前記第1フックアイは、前記ヘッドの下部に設けられた凹部に設けられている、
請求項10に記載のジグヘッド付ルアー。
【請求項13】
前記フック取付部は、前記ヘッドに一部が埋め込まれた1枚の金属板によって構成されている、
請求項12に記載のジグヘッド付ルアー。