(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018182
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】投射方法およびプロジェクションシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/74 20060101AFI20240201BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G03B21/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121348
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】市枝 博行
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
【Fターム(参考)】
2K203FA62
2K203FB04
2K203KA29
2K203KA56
5C058BA35
5C058EA02
(57)【要約】
【課題】プロジェクターを用いて人物の画像を所望のサイズで表示する際の手間を省く。
【解決手段】センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像の寸法を示す投射サイズ情報を生成することと、人物を表す第1人物画像を含む第1の画像を取得することと、投射サイズ情報に基づいて、第1人物画像の大きさを調整することで得られる第2の画像を含む第3の画像を生成することと、第3の画像を投射させることで、投射面上に第2の投射画像を表示させることと、を含む、投射方法。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像の寸法を示す投射サイズ情報を生成することと、
人物を表す第1人物画像を含む第1の画像を取得することと、
前記投射サイズ情報に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで得られる第2の画像を含む第3の画像を生成することと、
前記第3の画像を投射させることで、前記投射面上に第2の投射画像を表示させることと、
を含む、
投射方法。
【請求項2】
前記第1の投射画像は、投射機構が第4の画像を前記投射面に投射することで表示され、
前記センサーは、前記第1の投射画像を撮像するカメラが備えるイメージセンサーであり、
前記投射サイズ情報を生成することは、
前記第4の画像に含まれる複数の第1の点の座標を示す第1座標情報を取得することと、
前記第1の投射画像を撮像することで前記センサーから出力される撮像画像情報を取得することと、
前記撮像画像情報の示す撮像画像に含まれる、前記複数の第1の点と1対1で対応する複数の第2の点の座標を示す第2座標情報を取得することと、
前記カメラと前記投射機構との位置関係を示す位置情報、前記第1座標情報、および、前記第2座標情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することと、
を含む、
請求項1に記載の投射方法。
【請求項3】
前記カメラおよび前記投射機構は、筐体に設けられ、
前記位置情報は、予め、記憶装置に記憶される、
請求項2に記載の投射方法。
【請求項4】
前記第3の画像を生成することは、
前記第1人物画像の輪郭に基づいて前記第1の画像をトリミングすることで、前記第1人物画像を含むトリミング画像を生成することと、
前記トリミング画像の大きさを調整することで、前記第2の画像を生成することと、
を含む、
請求項1に記載の投射方法。
【請求項5】
前記第2の投射画像は、前記人物を表す画像であって、前記第1人物画像と対応する第2人物画像を含み、
前記第3の画像を生成することは、
前記第1人物画像に含まれる第3の点と第4の点との間の距離を示す第1距離情報を取得することと、
前記第2人物画像に含まれる2点の間の距離を指定する情報であって、前記第3の点に対応する第5の点と、前記第4の点に対応する第6の点との間の距離を指定する第2距離情報、前記第1距離情報、前記投射サイズ情報、および、前記第3の画像の寸法に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで、前記第2の画像を生成することと、
を含む、
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の投射方法。
【請求項6】
前記第3の点は、前記第1人物画像の右目に位置し、
前記第4の点は、前記第1人物画像の左目に位置し、
前記第5の点は、前記第2人物画像の右目に位置し、
前記第6の点は、前記第2人物画像の左目に位置し、
前記第2の画像を生成することは、
前記第1距離情報、前記第2距離情報、前記投射サイズ情報、および、前記第3の画像の寸法に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整するための調整倍率を算出することと、
前記調整倍率に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで、前記第2の画像を生成することと、
を含む、
請求項5に記載の投射方法。
【請求項7】
前記第3の画像は、ユーザーに開示されるコンテンツを示す第5の画像を含む、
請求項1に記載の投射方法。
【請求項8】
処理装置と、
センサーと、
投射機構と、
を備え、
前記処理装置は、
前記センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像の寸法を示す投射サイズ情報を生成することと、
人物を表す第1人物画像を含む第1の画像を取得することと、
前記投射サイズ情報に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで得られる第2の画像を含む第3の画像を生成することと、
前記投射機構から前記第3の画像を投射させることで、前記投射面上に第2の投射画像を表示させることと、
を実行する、
プロジェクションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射方法およびプロジェクションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
写真等に含まれる人物の画像の大きさを調整することで、人物の画像を等身大等の特定のサイズで表示する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、ディスプレイパネルに、人物の画像を等身大で表示させる情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、プロジェクター等の、設置状況によって表示される画像の大きさが変化する表示装置の使用を想定していない。このため、特許文献1に記載の情報処理装置とプロジェクターとを用いて、人物の画像を所望のサイズで表示する場合、プロジェクターの設置状況、例えば、プロジェクターと投射面との距離、を調整する必要があり、手間がかかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る投射方法の一態様は、センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像の寸法を示す投射サイズ情報を生成することと、人物を表す第1人物画像を含む第1の画像を取得することと、投射サイズ情報に基づいて、第1人物画像の大きさを調整することで得られる第2の画像を含む第3の画像を生成することと、第3の画像を投射させることで、投射面上に第2の投射画像を表示させることと、を含む。
【0006】
本発明に係るプロジェクションシステムの一態様は、処理装置と、センサーと、投射機構と、を備え、処理装置は、センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像の寸法を示す投射サイズ情報を生成することと、人物を表す第1人物画像を含む第1の画像を取得することと、投射サイズ情報に基づいて、第1人物画像の大きさを調整することで得られる第2の画像を含む第3の画像を生成することと、投射機構に第3の画像を投射させることで、投射面上に第2の投射画像を表示させることと、を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。
【
図2】投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
【
図3】第1実施形態に係るプロジェクションシステムSysの構成を示すブロック図である。
【
図4】第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。
【
図5】第1投射画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。
【
図6】撮像画像情報102の示す画像の一例を図示した模式図である。
【
図7】第1人物画像情報131の示す画像の一例を図示した模式図である。
【
図8】第2人物画像情報132の示す画像の一例を図示した模式図である。
【
図9】第3人物画像情報133の示す画像の一例を図示した模式図である。
【
図10】第1人物画像情報131の示す画像から生成されたトリミング画像GTの一例を図示した模式図である。
【
図11】第2人物画像情報132の示す画像から生成されたトリミング画像GTの一例を図示した模式図である。
【
図12】第3人物画像情報133の示す画像から生成されたトリミング画像GTの一例を図示した模式図である。
【
図13】コンテンツ画像情報134の示す画像の一例を図示した模式図である。
【
図15】第1実施形態に係るコンピューター1の動作について説明するためのフローチャートである。
【
図16】画像GUの他の例を図示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と異なる場合があり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0009】
1.第1実施形態
第1実施形態では、投射面上に表示される投射画像の寸法に基づいて人物の画像の大きさを調整することで、当該人物の画像を実物大で表示するプロジェクションシステムを例示して、本発明に係る投射方法およびプロジェクションシステムについて説明する。ここで、人物の画像を実物大で表示するとは、実物大に近い大きさで当該人物の画像を表示するものも含み、必ずしも実物大と同一の大きさで表示するもののみに限定されない。
【0010】
1.1.プロジェクションシステムの概要
以下、
図1および
図2を参照しつつ、第1実施形態に係るプロジェクションシステムSysの概要について説明する。
図1は、投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。
図2は、投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
【0011】
プロジェクションシステムSysは、コンピューター1と、プロジェクター5とを備える。コンピューター1は、プロジェクター5と通信可能に接続され、各種情報の送受信を行う。また、コンピューター1は、他のコンピューターおよびスマートフォン等の不図示の端末装置、または、不図示の外部サーバー等と通信可能に接続され、各種情報の送受信を行う。例えば、コンピューター1とプロジェクター5との通信には、HDMI接続、有線または無線LAN接続、USB接続、およびBluetooth接続等が用いられてもよい。HDMI接続でデータの送受信を行う場合、DDC、CEC、またはEDIDのプロトコルを活用してもよい。また、コンピューター1とプロジェクター5とは、各種情報を定義可能な標準プロトコルやデータを活用して送受信を行ってもよいし、ベンダー独自で定義したプロトコルやデータを活用して送受信を行ってもよい。ここで、HDMIとはHigh-Definition Multimedia Interfaceの略称である。また、LANとはLocal Area Networkの略称である。また、USBとはUniversal Serial Busの略称である。また、DDCとはDisplay Data Channelの略称である。また、CECとはConsumer Electronics Controlの略称である。また、EDIDとはExtended Display Identification Dataの略称である。また、HDMIおよびBluetoothは登録商標である。
【0012】
コンピューター1は、表示装置16を備える。表示装置16は、例えば、画像GQ1を表示する。画像GQ1は、人物画像GH1を含む撮像画像である。人物画像GH1は、撮像された人物を表す画像である。コンピューター1は、端末装置または外部サーバー等から、画像GQ1を取得する。
【0013】
プロジェクター5は、筐体58を備える。筐体58は、投射光を投射することで投射面上に画像を表示する投射機構56と、投射機構56によって投射面上に表示された画像を撮像するカメラ54とを備える。カメラ54は、撮像レンズ540と、撮像素子542とを備える。
【0014】
なお、以下において、プロジェクター5から投射される投射光によって投射面上に表示される画像を「投射画像GP」と総称する。
【0015】
プロジェクター5は、投射機構56から投射光を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示する。
【0016】
投射画像GP1は、画像オブジェクトOP1、画像オブジェクトOP2、画像オブジェクトOP3および画像オブジェクトOP4を含む。画像オブジェクトOP1~OP4は、幾何学的模様を有する画像である。また、画像オブジェクトOP1~OP4は、各々、複数の頂点を有する。
【0017】
また、投射画像GP1は、点DP1、点DP2、点DP3、点DP4、点DP5、点DP6、点DP7および点DP8を含む。点DP1は、画像オブジェクトOP1の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP2は、画像オブジェクトOP2の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP3は、画像オブジェクトOP3の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP4は、画像オブジェクトOP4の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP5は、投射画像GP1の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て右上の頂点に位置する。点DP6は、投射画像GP1の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て右下の頂点に位置する。点DP7は、投射画像GP1の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て左下の頂点に位置する。点DP8は、投射画像GP1の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て左上の頂点に位置する。
【0018】
図1および
図2において、鉛直方向と平行な軸をY軸と称する。Y軸と平行な方向のうち、鉛直方向を-Y方向、-Y方向と反対の方向をY方向と定める。また、Y軸と直交する軸であって、投射機構56の光軸と平行な軸をZ軸と称する。Z軸と平行な方向のうち、プロジェクター5から壁面W1へ向かう方向をZ方向、Z方向と反対の方向を-Z方向と定める。また、Y軸およびZ軸と直交する軸をX軸と称する。X軸と平行な方向のうち、画像オブジェクトOP4から画像オブジェクトOP2へ向かう方向をX方向、X方向と反対の方向を-X方向と定める。XYZ座標系の原点は、投射機構56の光学中心と一致する。すなわち、XYZ座標系は、投射機構56の光学中心を基準として、各点の位置関係を示す座標系である。また、XYZ座標系における点の座標を(x,y,z)と表す。ここで、値xは、XYZ座標系における点のX座標を表す。また、値yは、XYZ座標系における点のY座標を表す。また、値zは、XYZ座標系における点のZ座標を表す。
【0019】
カメラ54は、投射画像GP1を含む撮像領域E1を撮像することで、撮像画像を取得する。また、カメラ54は、取得した撮像画像を表す撮像画像情報102をコンピューター1に出力する。コンピューター1は、カメラ54から取得した撮像画像情報102に基づいて、壁面W1上に表示された投射画像GP1の寸法、例えば、点DP5および点DP8の間の距離L1を算出する。なお、投射画像GP1の寸法として、点DP7および点DP8の間の距離L2が算出されてもよい。また、投射画像GP1の寸法として、投射画像GP1の対角線の長さが算出されてもよい。距離L1および距離L2は、例えば、mm(ミリメートル)単位で示される。
【0020】
コンピューター1は、算出された投射画像GP1の寸法と、画像GQ1とに基づいて、
図2に示される画像GUを生成する。画像GUは、画像GQ2と、コンテンツ画像GC2とを含む。画像GQ2は、人物画像GH2を含む。人物画像GH2は、投射画像GP1の寸法に基づいて、人物画像GH1が拡大または縮小された画像である。コンテンツ画像GC2は、ユーザーに開示されるコンテンツを示す画像である。また、コンピューター1は、生成された画像GUをプロジェクター5へ出力する。プロジェクター5は、投射機構56に画像GUを投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示する。
【0021】
投射画像GP2は、画像GQ3と、コンテンツ画像GC3とを含む。画像GQ3は、画像GQ2と対応する画像であって、投射面上に表示される画像である。画像GQ3は、人物画像GH3を含む。人物画像GH3は、人物画像GH2と対応する画像であって、投射面上に表示される画像である。すなわち、人物画像GH3は、人物画像GH1と対応する画像である。コンテンツ画像GC3は、コンテンツ画像GC2と対応する画像であって、投射面上に表示される画像である。本実施形態において、投射画像GP2は、画像GQ3として、画像GQ31と、画像GQ32と、画像GQ33とを含む。画像GQ31は、人物画像GH3として、人物画像GH31を含む。画像GQ32は、人物画像GH3として、人物画像GH32を含む。画像GQ33は、人物画像GH3として、人物画像GH33を含む。また、投射画像GP2は、コンテンツ画像GC3として、コンテンツ画像GC31を含む。なお、投射画像GP2の寸法は、投射画像GP1と一致する。
【0022】
人物画像GH31は、点DQ13および点DQ14を含む。点DQ13は、人物画像GH31の右目に位置する。より具体的には、点DQ13は、人物画像GH31の右目の瞳孔に位置する。点DQ14は、人物画像GH31の左目に位置する。より具体的には、点DQ14は、人物画像GH31の左目の瞳孔に位置する。
【0023】
人物画像GH32は、点DQ15および点DQ16を含む。点DQ15は、人物画像GH32の右目に位置する。より具体的には、点DQ15は、人物画像GH32の右目の瞳孔に位置する。点DQ16は、人物画像GH32の左目に位置する。より具体的には、点DQ16は、人物画像GH32の左目の瞳孔に位置する。
【0024】
人物画像GH33は、点DQ17および点DQ18を含む。点DQ17は、人物画像GH33の右目に位置する。より具体的には、点DQ17は、人物画像GH33の右目の瞳孔に位置する。点DQ18は、人物画像GH33の左目に位置する。より具体的には、点DQ18は、人物画像GH33の左目の瞳孔に位置する。
【0025】
投射画像GP2において、点DQ13および点DQ14の間の距離L3と、点DQ15および点DQ16の間の距離L4と、点DQ17および点DQ18の間の距離L5とは、所定の値となる。距離L3、距離L4および距離L5は、具体的には、63mm程度となることが好ましい。人間の左右の瞳孔の間隔は、個人差が小さく、平均値が63mm程度であることが知られている。このため、画像GUにおける人物画像GH2の大きさが適切に設定されることで、投射画像GP2における距離L3、距離L4および距離L5が63mm程度となる場合、人物画像GH31、人物画像GH32および人物画像GH33は、実物大で表示される。本実施形態において、距離L3、距離L4および距離L5は、63mmである場合を想定する。なお、距離L3、距離L4および距離L5は、57mm以上69mm以下であってもよい。
【0026】
ユーザーは、実物大で表示された人物画像GH31、人物画像GH32および人物画像GH33を確認することで、人物画像GH31が示す人物と、人物画像GH32が示す人物と、人物画像GH33が示す人物とがその場にいるかのような臨場感を得ることができる。また、投射画像GPの寸法に基づいて人物画像GH2の大きさが設定されるため、ユーザーは、人物画像GH31、人物画像GH32および人物画像GH33を所望のサイズで表示するための調整作業を省略することができる。
【0027】
1.2.プロジェクションシステムの構成および機能
以下、
図3~
図14を参照しつつ、第1実施形態に係るプロジェクションシステムSysの構成および機能について説明する。
【0028】
図3は、第1実施形態に係るプロジェクションシステムSysの構成を示すブロック図である。前述の通り、プロジェクションシステムSysは、コンピューター1と、プロジェクター5とを備える。
【0029】
コンピューター1は、各種情報を記憶する記憶装置10と、コンピューター1の動作を制御する処理装置12と、ユーザーからの入力操作を受け付ける操作装置14と、各種画像を表示する表示装置16と、プロジェクター5、外部記憶装置および外部サーバー等との通信を実行する通信装置18とを備える。処理装置12は、取得部120、投射制御部121、入力管理部122、点検出部123、サイズ情報生成部124、画像生成部125、倍率算出部126、輪郭検出部127およびレイアウト決定部128としての機能を有する。
【0030】
プロジェクター5は、コンピューター1から出力される画像に応じた投射光を投射することで、投射面上に投射画像GPを表示する。プロジェクター5は、投射面上に表示された投射画像GPを撮像するカメラ54と、投射光を投射することで投射面上に投射画像GPを表示する投射機構56と、プロジェクター5を構成する各種部品を収納する筐体58とを備える。
【0031】
記憶装置10は、例えば、RAM等の揮発性メモリーおよびROM等の不揮発性メモリーを含んで構成される。ここで、RAMとはRandom Access Memoryの略称である。また、ROMとはRead Only Memoryの略称である。
【0032】
図4は、第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。記憶装置10の有する不揮発性メモリーは、コンピューター1の動作を規定するプログラム100と、投射面上に表示された投射画像GPの寸法を示す投射サイズ情報101と、投射面上に表示された投射画像GPを撮像した結果を表す撮像画像情報102と、カメラ54および投射機構56の位置関係を表す位置情報104と、投射面上に投射画像GPを表示する際に投射される投射光を形成するための投射画像情報105と、各種画像に含まれる点の座標を示す座標情報108と、各種画像における特定の2点間の距離に関する距離情報111と、装置固有の各種変数を表す内部パラメーター114と、位置情報104、座標情報108および内部パラメーター114に基づいて算出された各種変数を表す算出パラメーター103と、画像GQ1を表す人物画像情報130と、ユーザーに開示されるコンテンツを示す画像を表すコンテンツ画像情報134と、画像GUの寸法を指定する生成サイズ情報135と、人物画像GH1の大きさを調整するための調整倍率を示す倍率情報136と、画像GUを構成する各種画像のレイアウトを指定するレイアウト情報137とを記憶する。投射画像情報105は、第1投射画像情報106と、第2投射画像情報107とを含む。座標情報108は、第1座標情報109と、第2座標情報110とを含む。距離情報111は、人物画像GH1に含まれる特定の2点間の距離を示す第1距離情報112を含む。また、距離情報111は、人物画像GH3に含まれる2点間の距離を指定する情報であって、人物画像GH1に含まれる特定の2点と対応する2点間の距離を指定する第2距離情報113を含む。内部パラメーター114は、投射機構56に由来する変数を表す投射パラメーター115と、カメラ54に由来する変数を表すカメラパラメーター116とを含む。人物画像情報130は、第1人物画像情報131と、第2人物画像情報132と、第3人物画像情報133とを含む。
【0033】
位置情報104は、例えば、投射機構56に対するカメラ54の位置を表す位置ベクトルT´を示す情報である。ベクトルT´の大きさは、カメラ54の光学中心と、投射機構56の光学中心との間の距離と一致する。
【0034】
本実施形態において、第2距離情報113は、人物画像GH3の右目に位置する点と、人物画像GH3の左目に位置する点との間の距離を指定する。すなわち、第2距離情報113は、距離L3、距離L4および距離L5の値を指定する。具体的には、第2距離情報113は、距離L3、距離L4および距離L5の値を、63mmに指定する。
【0035】
また、記憶装置10の有する揮発性メモリーは、プログラム100を実行する際のワークエリアとして処理装置12によって利用される。
【0036】
なお、記憶装置10の一部または全部は、外部記憶装置または外部サーバー等に設けてもよい。また、記憶装置10に記憶される各種情報の一部または全部は、予め記憶装置10に記憶されるものであってもよいし、外部記憶装置または外部サーバー等から取得されるものであってもよい。本実施形態において、位置情報104は、予め記憶装置10に記憶される。
【0037】
図5は、第1投射画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1投射画像情報106は、画像GF1を示す。プロジェクター5は、第1投射画像情報106に基づく投射光を投射機構56に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示する。換言すれば、プロジェクター5は、投射機構56に画像GF1を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示する。すなわち、画像GF1は、投射画像GP1と対応する画像である。
【0038】
画像GF1は、画像オブジェクトOF1、画像オブジェクトOF2、画像オブジェクトOF3および画像オブジェクトOF4を含む。画像オブジェクトOF1は、画像オブジェクトOP1と対応する。画像オブジェクトOF2は、画像オブジェクトOP2と対応する。画像オブジェクトOF3は、画像オブジェクトOP3と対応する。画像オブジェクトOF4は、画像オブジェクトOP4と対応する。画像オブジェクトOF1~OF4は、複数の長方形が組み合わされた幾何学的模様を有する画像である。すなわち、画像オブジェクトOF1~OF4は、各々、複数の頂点を有する。
【0039】
また、画像GF1は、点DF1、点DF2、点DF3、点DF4、点DF5、点DF6、点DF7および点DF8を含む。点DF1は、点DP1と対応する点である。点DF1は、画像オブジェクトOF1の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF2は、点DP2と対応する点である。点DF2は、画像オブジェクトOF2の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF3は、点DP3と対応する点である。点DF3は、画像オブジェクトOF3の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF4は、点DP4と対応する点である。点DF4は、画像オブジェクトOF4の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF5は、点DP5と対応する点である。点DF5は、画像GF1の有する複数の頂点のうちの、右上の頂点に位置する。点DF6は、点DP6と対応する点である。点DF6は、画像GF1の有する複数の頂点のうちの、右下の頂点に位置する。点DF7は、点DP7と対応する点である。点DF7は、画像GF1の有する複数の頂点のうちの、左下の頂点に位置する。点DF8は、点DP8と対応する点である。点DF8は、画像GF1の有する複数の頂点のうちの、左上の頂点に位置する。
【0040】
画像GF1において、画像の左上の頂点を原点と定める。また、画像GF1の長手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から右へ向かう方向をJ0方向、画像GF1の短手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から下へ向かう方向をK0方向と定める。また、原点からJ0方向に延びる軸をJ0軸、原点からK0方向に延びる軸をK0軸と定める。また、画像GF1における点の座標を(j0,k0)と表す。ここで、値j0は、画像GF1における点のJ0座標を表す。また、値k0は、画像GF1における点のK0座標を表す。
【0041】
図6は、撮像画像情報102の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、撮像画像情報102は、壁面W1上に表示された投射画像GP1を撮像した結果を表す。また、撮像画像情報102は、撮像画像GS1を示す。撮像画像GS1は、画像GS11を含む。画像GS11は、壁面W1を示す画像である。画像GS11は、画像GV1を含む。画像GV1は、投射画像GP1を示す画像である。
【0042】
画像GV1は、画像オブジェクトOV1、画像オブジェクトOV2、画像オブジェクトOV3および画像オブジェクトOV4を含む。画像オブジェクトOV1は、画像オブジェクトOP1と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV1は、画像オブジェクトOF1と対応する。画像オブジェクトOV2は、画像オブジェクトOP2と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV2は、画像オブジェクトOF2と対応する。画像オブジェクトOV3は、画像オブジェクトOP3と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV3は、画像オブジェクトOF3と対応する。画像オブジェクトOV4は、画像オブジェクトOP4と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV4は、画像オブジェクトOF4と対応する。画像オブジェクトOV1~OV4は、幾何学的模様を有する画像である。また、画像オブジェクトOV1~OV4は、各々、複数の頂点を有する。
【0043】
また、画像GV1は、点DV1、点DV2、点DV3、点DV4、点DV5、点DV6、点DV7および点DV8を含む。点DV1は、点DP1と対応する点である。すなわち、点DV1は、点DF1と対応する点である。点DV1は、画像オブジェクトOV1の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DV2は、点DP2と対応する点である。すなわち、点DV2は、点DF2と対応する点である。点DV2は、画像オブジェクトOV2の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DV3は、点DP3と対応する点である。すなわち、点DV3は、点DF3と対応する点である。点DV3は、画像オブジェクトOV3の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DV4は、点DP4と対応する点である。すなわち、点DV4は、点DF4と対応する点である。点DV4は、画像オブジェクトOV4の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。従って、点DV1~DV4は、点DF1~DF4と1対1で対応する。
【0044】
点DV5は、点DP5と対応する点である。すなわち、点DV5は、点DF5と対応する点である。点DV5は、画像GV1の有する複数の頂点のうちの、右上の頂点に位置する。点DV6は、点DP6と対応する点である。すなわち、点DV6は、点DF6と対応する点である。点DV6は、画像GV1の有する複数の頂点のうちの、右下の頂点に位置する。点DV7は、点DP7と対応する点である。すなわち、点DV7は、点DF7と対応する点である。点DV7は、画像GV1の有する複数の頂点のうちの、左下の頂点に位置する。点DV8は、点DP8と対応する点である。すなわち、点DV8は、点DF8と対応する点である。点DV8は、画像GV1の有する複数の頂点のうちの、左上の頂点に位置する。従って、点DV5~DV8は、点DF5~DF8と1対1で対応する。
【0045】
撮像画像GS1において、画像の左上の頂点を原点と定める。また、撮像画像GS1の長手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から右へ向かう方向をM方向、撮像画像GS1の短手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から下へ向かう方向をN方向と定める。また、原点からM方向に延びる軸をM軸、原点からN方向に延びる軸をN軸と定める。また、撮像画像GS1における点の座標を(m,n)と表す。ここで、値mは、撮像画像GS1における点のM座標を表す。また、値nは、撮像画像GS1における点のN座標を表す。
【0046】
図7は、第1人物画像情報131の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1人物画像情報131は、画像GQ11を示す。画像GQ11は、画像GQ1の一例である。画像GQ11は、人物画像GH11を含む撮像画像である。人物画像GH11は、人物U1を表す画像である。すなわち、画像GQ11は、人物U1を撮像した結果を表す画像である。
【0047】
人物画像GH11は、人物画像GH31と対応する画像である。すなわち、人物画像GH31は、人物U1を表す画像である。また、人物画像GH11は、点DQ1および点DQ2を含む。点DQ1は、点DQ13と対応する点である。点DQ1は、人物画像GH11の右目に位置する。より具体的には、点DQ1は、人物画像GH11の右目の瞳孔に位置する。点DQ2は、点DQ14と対応する点である。点DQ2は、人物画像GH11の左目に位置する。より具体的には、点DQ2は、人物画像GH11の左目の瞳孔に位置する。なお、以下では、点DQ1および点DQ2の間の距離を距離L6と称する。距離L6は、例えば、px(ピクセル)単位で示される。
【0048】
画像GQ11において、画像の左上の頂点を原点と定める。また、画像GQ11の長手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から右へ向かう方向をJ1方向、画像GQ11の短手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から下へ向かう方向をK1方向と定める。また、原点からJ1方向に延びる軸をJ1軸、原点からK1方向に延びる軸をK1軸と定める。また、画像GQ11における点の座標を(j1,k1)と表す。ここで、値j1は、画像GQ11における点のJ1座標を表す。また、値k1は、画像GQ11における点のK1座標を表す。
【0049】
図8は、第2人物画像情報132の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2人物画像情報132は、画像GQ12を示す。画像GQ12は、画像GQ1の一例である。画像GQ12は、人物画像GH12を含む撮像画像である。人物画像GH12は、人物U2を表す画像である。すなわち、画像GQ12は、人物U2を撮像した結果を表す画像である。
【0050】
人物画像GH12は、人物画像GH32と対応する画像である。すなわち、人物画像GH32は、人物U2を表す画像である。また、人物画像GH12は、点DQ3および点DQ4を含む。点DQ3は、点DQ15と対応する点である。点DQ3は、人物画像GH12の右目に位置する。より具体的には、点DQ3は、人物画像GH12の右目の瞳孔に位置する。点DQ4は、点DQ16と対応する点である。点DQ4は、人物画像GH12の左目に位置する。より具体的には、点DQ4は、人物画像GH12の左目の瞳孔に位置する。なお、以下では、点DQ3および点DQ4の間の距離を距離L7と称する。距離L7は、例えば、px単位で示される。
【0051】
画像GQ12において、画像の左上の頂点を原点と定める。また、画像GQ12の長手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から右へ向かう方向をJ2方向、画像GQ12の短手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から下へ向かう方向をK2方向と定める。また、原点からJ2方向に延びる軸をJ2軸、原点からK2方向に延びる軸をK2軸と定める。また、画像GQ12における点の座標を(j2,k2)と表す。ここで、値j2は、画像GQ12における点のJ2座標を表す。また、値k2は、画像GQ12における点のK2座標を表す。
【0052】
図9は、第3人物画像情報133の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第3人物画像情報133は、画像GQ13を示す。画像GQ13は、画像GQ1の一例である。画像GQ13は、人物画像GH13を含む撮像画像である。人物画像GH13は、人物U3を表す画像である。すなわち、画像GQ13は、人物U3を撮像した結果を表す画像である。
【0053】
人物画像GH13は、人物画像GH33と対応する画像である。すなわち、人物画像GH33は、人物U3を表す画像である。また、人物画像GH13は、点DQ5および点DQ6を含む。点DQ5は、点DQ17と対応する点である。点DQ5は、人物画像GH13の右目に位置する。より具体的には、点DQ5は、人物画像GH13の右目の瞳孔に位置する。点DQ6は、点DQ18と対応する点である。点DQ6は、人物画像GH13の左目に位置する。より具体的には、点DQ6は、人物画像GH13の左目の瞳孔に位置する。なお、以下では、点DQ5および点DQ6の間の距離を距離L8と称する。距離L8は、例えば、px単位で示される。
【0054】
画像GQ13において、画像の左上の頂点を原点と定める。また、画像GQ13の長手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から右へ向かう方向をJ3方向、画像GQ13の短手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から下へ向かう方向をK3方向と定める。また、原点からJ3方向に延びる軸をJ3軸、原点からK3方向に延びる軸をK3軸と定める。また、画像GQ13における点の座標を(j3,k3)と表す。ここで、値j3は、画像GQ13における点のJ3座標を表す。また、値k3は、画像GQ13における点のK3座標を表す。
【0055】
図3に戻り、処理装置12は、1または複数のCPUを含んで構成される。但し、処理装置12は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを備えるものでもよい。ここで、CPUとはCentral Processing Unitの略称であり、FPGAとはField-Programmable Gate Arrayの略称である。
【0056】
処理装置12は、処理装置12が有するCPU等がプログラム100を実行することで、
図3に示す取得部120、投射制御部121、入力管理部122、点検出部123、サイズ情報生成部124、画像生成部125、倍率算出部126、輪郭検出部127およびレイアウト決定部128として機能する。
【0057】
取得部120は、通信装置18を制御することで、コンピューター1と通信可能に接続されたプロジェクター5、端末装置、外部記憶装置および外部サーバー等から、各種情報を取得する。また、取得部120は、取得した各種情報を記憶装置10に記憶させる。
【0058】
本実施形態において、取得部120は、コンピューター1と通信可能に接続された外部サーバーから、第1投射画像情報106と、第1座標情報109とを取得する。そして、取得部120は、取得した第1投射画像情報106および第1座標情報109を記憶装置10に記憶させる。
【0059】
また、取得部120は、カメラ54の備える撮像素子542から出力される撮像画像情報102を取得する。そして、取得部120は、取得した撮像画像情報102を記憶装置10に記憶させる。
【0060】
また、取得部120は、コンピューター1と通信可能に接続された端末装置から、人物画像情報130を取得する。そして、取得部120は、取得した人物画像情報130を記憶装置10に記憶させる。具体的には、取得部120は、コンピューター1と通信可能に接続された複数の端末装置から、第1人物画像情報131と、第2人物画像情報132と、第3人物画像情報133とを取得する。そして、取得部120は、取得した第1人物画像情報131、第2人物画像情報132および第3人物画像情報133を記憶装置10に記憶させる。なお、第1人物画像情報131、第2人物画像情報132および第3人物画像情報133は、各々、異なる端末装置から取得される。
【0061】
投射制御部121は、通信装置18を制御することで、プロジェクター5へ投射画像情報105を出力する。プロジェクター5は、投射画像情報105に基づく投射光を投射機構56に投射させることで、投射面上に投射画像GPを表示する。換言すれば、投射制御部121は、投射機構56から投射画像情報105に基づく投射光を投射させることで、投射面上に投射画像GPを表示させる。本実施形態において、投射制御部121は、投射機構56から投射画像情報105に基づく投射光を投射させることで、壁面W1上に投射画像GPを表示させる。具体的には、投射制御部121は、投射機構56から第1投射画像情報106に基づく投射光を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。また、投射制御部121は、投射機構56から第2投射画像情報107に基づく投射光を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。
【0062】
入力管理部122は、操作装置14を制御することで、ユーザーから受け付けた操作の内容を表す操作データを取得する。また、入力管理部122は、取得した操作データに基づいて、各種動作を実行する。
【0063】
点検出部123は、各種画像情報の示す画像に対して画像処理を実行することで、当該画像に含まれる点を検出する。すなわち、点検出部123は、検出された点の座標を示す座標情報108を取得する。また、点検出部123は、取得した座標情報108を記憶装置10に記憶させる。
【0064】
本実施形態において、点検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に対して画像処理を実行することで、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出する。すなわち、点検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の座標を示す第2座標情報110を取得する。また、点検出部123は、取得した第2座標情報110を記憶装置10に記憶させる。具体的には、点検出部123は、撮像画像GS1に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS1に含まれる複数の点として、点DV1~DV4を含む複数の点を検出する。第2座標情報110は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を示す。換言すれば、第2座標情報110は、点DV1~DV4を含む複数の点の座標を示す。
【0065】
点検出部123は、第1投射画像情報106の示す画像に対して画像処理を実行することで、第1投射画像情報106の示す画像に含まれる複数の点を検出してもよい。点検出部123は、第1投射画像情報106の示す画像に含まれる複数の点を検出した場合、第1投射画像情報106の示す画像に含まれる複数の点の座標を示す第1座標情報109を取得する。また、点検出部123は、取得した第1座標情報109を記憶装置10に記憶させる。具体的には、第1座標情報109は、画像GF1に含まれる複数の点の座標を示す。より具体的には、第1座標情報109は、点DF1~DF4を含む複数の点の座標を示す。また、第1座標情報109は、点DF5~DF8の座標を示す。
【0066】
また、点検出部123は、人物画像GH1の右目に位置する点と、人物画像GH1の左目に位置する点とを検出する。そして、点検出部123は、人物画像GH1の右目に位置する点と、人物画像GH1の左目に位置する点との間の距離を算出する。換言すれば、点検出部123は、人物画像GH1の右目に位置する点と、人物画像GH1の左目に位置する点との間の距離を示す第1距離情報112を取得する。
【0067】
本実施形態において、点検出部123は、人物画像GH1の右目の瞳孔に位置する点と、人物画像GH1の左目の瞳孔に位置する点とを検出する。具体的には、点検出部123は、画像GQ11に対して画像処理を実行することで、点DQ1と、点DQ2とを検出する。そして、点検出部123は、点DQ1および点DQ2の間の距離L6を算出する。また、点検出部123は、画像GQ12に対して画像処理を実行することで、点DQ3と、点DQ4とを検出する。そして、点検出部123は、点DQ3および点DQ4の間の距離L7を算出する。また、点検出部123は、画像GQ13に対して画像処理を実行することで、点DQ5と、点DQ6とを検出する。そして、点検出部123は、点DQ5および点DQ6の間の距離L8を算出する。本実施形態において、第1距離情報112は、距離L6を示す情報と、距離L7を示す情報と、距離L8を示す情報とを含む。
【0068】
点の検出に係る機能において、公知の画像処理技術が用いられてもよい。点の検出に係る公知の画像処理技術として、例えば、テンプレートマッチングや、「AKAZE」と呼ばれるアルゴリズム等が挙げられる。本明細書において、点の検出に係る詳細な技術的説明は省略する。
【0069】
サイズ情報生成部124は、センサーから出力される情報に基づいて、投射サイズ情報101を生成する。本実施形態において、サイズ情報生成部124は、撮像素子542から出力される撮像画像情報102と、位置情報104と、第1投射画像情報106とに基づいて、投射サイズ情報101を生成する。
【0070】
具体的には、サイズ情報生成部124は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる点の座標を示す第2座標情報110と、位置情報104と、第1投射画像情報106の示す画像に含まれる点の座標を示す第1座標情報109と、内部パラメーター114とに基づいて、算出パラメーター103を生成する。より具体的には、サイズ情報生成部124は、撮像画像GS1に含まれる点の座標を示す第2座標情報110と、位置情報104と、画像GF1に含まれる点の座標を示す第1座標情報109と、内部パラメーター114とに基づいて、算出パラメーター103を生成する。また、サイズ情報生成部124は、第1座標情報109と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、投射サイズ情報101を生成する。
【0071】
内部パラメーター114に含まれる投射パラメーター115は、投射機構56の焦点距離を示す情報を含む。また、投射パラメーター115は、J0K0座標系において投射機構56の備える投射レンズの中心が画像GF1と重なる点の座標、換言すれば、画像GF1と、投射機構56の備える投射レンズの光軸とが仮想的に交わる点の座標を示す情報を含む。また、内部パラメーター114に含まれるカメラパラメーター116は、撮像レンズ540の焦点距離を示す情報を含む。また、カメラパラメーター116は、MN座標系において撮像レンズ540の中心が撮像画像GS1と重なる点の座標、換言すれば、撮像画像GS1と、撮像レンズ540の光軸とが仮想的に交わる点の座標を示す情報を含む。
【0072】
算出パラメーター103の示す各種変数は、投射パラメーター115に基づいて正規化された第1座標情報109の示す複数の点の座標と、カメラパラメーター116に基づいて正規化された第2座標情報110の示す複数の点の座標との、少なくとも4組の対応関係に基づいて生成される射影変換行列から導かれる。具体的には、算出パラメーター103は、XYZ座標系において投射面を表す方程式をax+by+cz=1とした場合の、値a、値bおよび値cを示す情報を含む。また、算出パラメーター103は、XYZ座標系における投射機構56に対するカメラ54の相対位置を表すベクトルTを示す情報を含む。また、算出パラメーター103は、投射機構56に対するカメラ54の姿勢を表す回転行列Rを示す情報を含む。また、算出パラメーター103は、位置情報104の示すベクトルT´の大きさと、ベクトルTの大きさとの比を表す値sを示す情報を含む。
【0073】
算出パラメーター103の示す値a、値bおよび値cが把握されると、第1投射画像情報106の示す画像に含まれる点と、投射画像GP1に含まれる点との対応関係から、XYZ座標系における投射画像GP1に含まれる点の座標が算出される。また、XYZ座標系における投射画像GP1に含まれる異なるふたつの点の座標と、値sとに基づいて、投射画像GP1に含まれる2点間の距離が算出される。本実施形態において、投射パラメーター115に基づいて正規化された第1座標情報109の示す点DF5の座標および点DF8の座標と、算出パラメーター103の示す値a、値bおよび値cとに基づいて、点DP5の座標および点DP8の座標が算出される。また、点DP5の座標および点DP8の座標と、算出パラメーター103の示す値sとに基づいて、点DP5および点DP8の間の距離L1が算出される。すなわち、第1座標情報109と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、投射画像GPの寸法を示す投射サイズ情報101が生成される。
【0074】
倍率算出部126は、第1距離情報112と、第2距離情報113と、投射サイズ情報101と、生成サイズ情報135とに基づいて、人物画像GH1の大きさを調整するための調整倍率を算出する。換言すれば、倍率算出部126は、第1距離情報112と、第2距離情報113と、投射サイズ情報101と、生成サイズ情報135とに基づいて、人物画像GH1の大きさを調整するための調整倍率を示す倍率情報136を生成する。倍率情報136の示す調整倍率の値を値g、投射サイズ情報101の示す投射画像GPの寸法を値d、第2距離情報113の指定する距離の値を値e、生成サイズ情報135の指定する画像GUの寸法を値f、第1距離情報112の示す距離の値を値hとした場合、調整倍率を示す値gは、g=(e×f)/(d×h)という式によって導かれる。
【0075】
輪郭検出部127は、画像GQ1に対して画像処理を実行することで、画像GQ1から人物画像GH1の輪郭を検出する。本実施形態において、輪郭検出部127は、画像GQ11に対して画像処理を実行することで、画像GQ11から人物画像GH11の輪郭を検出する。また、輪郭検出部127は、画像GQ12に対して画像処理を実行することで、画像GQ12から人物画像GH12の輪郭を検出する。また、輪郭検出部127は、画像GQ13に対して画像処理を実行することで、画像GQ13から人物画像GH13の輪郭を検出する。なお、人物画像GH1の輪郭の検出に係る機能において、公知の画像処理技術が用いられてもよい。
【0076】
レイアウト決定部128は、生成サイズ情報135と、倍率情報136と、画像GUを構成する画像の数と、画像GUを構成する画像の種類とに基づいて、画像GUのレイアウトを決定する。換言すれば、レイアウト決定部128は、生成サイズ情報135と、倍率情報136と、画像GUを構成する画像の数と、画像GUを構成する画像の種類とに基づいて、画像GUのレイアウトを指定するレイアウト情報137を生成する。
【0077】
画像生成部125は、検出された人物画像GH1の輪郭に基づいて、画像GQ1をトリミングする。すなわち、画像生成部125は、検出された人物画像GH1の輪郭に基づいて、人物画像GH1を含むトリミング画像GTを生成する。
【0078】
図10は、第1人物画像情報131の示す画像から生成されたトリミング画像GTの一例を図示した模式図である。本実施形態において、画像生成部125は、人物画像GH11の輪郭に基づいて画像GQ11をトリミングすることで、トリミング画像GT1を生成する。トリミング画像GT1は、トリミング画像GTの一例である。トリミング画像GT1は、人物画像GH11を含む。
【0079】
図11は、第2人物画像情報132の示す画像から生成されたトリミング画像GTの一例を図示した模式図である。本実施形態において、画像生成部125は、人物画像GH12の輪郭に基づいて画像GQ12をトリミングすることで、トリミング画像GT2を生成する。トリミング画像GT2は、トリミング画像GTの一例である。トリミング画像GT2は、人物画像GH12を含む。
【0080】
図12は、第3人物画像情報133の示す画像から生成されたトリミング画像GTの一例を図示した模式図である。本実施形態において、画像生成部125は、人物画像GH13の輪郭に基づいて画像GQ13をトリミングすることで、トリミング画像GT3を生成する。トリミング画像GT3は、トリミング画像GTの一例である。トリミング画像GT3は、人物画像GH13を含む。
【0081】
また、画像生成部125は、人物画像GH1を含む画像と、コンテンツ画像情報134の示す画像と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GUを生成する。
【0082】
図13は、コンテンツ画像情報134の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、コンテンツ画像情報134は、コンテンツ画像GC11を示す。コンテンツ画像GC11は、ユーザーに開示されるコンテンツを示す画像である。
【0083】
図14は、画像GUの一例を図示した模式図である。本実施形態において、画像生成部125は、画像GUとして、画像GU1を生成する。画像GU1は、画像GQ21と、画像GQ22と、画像GQ23と、コンテンツ画像GC21とを含む。なお、画像GU1の寸法は、生成サイズ情報135の指定する寸法と一致する。
【0084】
画像生成部125は、具体的には、トリミング画像GTと、コンテンツ画像GC11と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GU1を生成する。換言すれば、画像生成部125は、トリミング画像GTと、コンテンツ画像GC11と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GU1を表す第2投射画像情報107を生成する。より具体的には、画像生成部125は、トリミング画像GT1と、トリミング画像GT2と、トリミング画像GT3と、コンテンツ画像GC11と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GU1を生成する。プロジェクター5は、第2投射画像情報107に基づく投射光を投射機構56に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示する。換言すれば、プロジェクター5は、投射機構56に画像GU1を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示する。すなわち、画像GU1は、投射画像GP2と対応する画像である。
【0085】
画像生成部125が、人物画像GH1を含む画像であるトリミング画像GTに基づいて画像GUを生成する例を示したが、これに限定されない。画像生成部125は、トリミング画像GTに代えて、トリミング前の画像GQ1に基づいて画像GUを生成してもよい。より具体的には、画像生成部125は、画像GQ1と、コンテンツ画像GC11と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GUを生成してもよい。
【0086】
画像GQ21は、画像GQ2の一例である。画像GQ21は、人物画像GH21を含む。人物画像GH21は、人物画像GH11と対応する画像である。また、人物画像GH21は、人物画像GH31と対応する画像である。すなわち、人物画像GH21は、人物U1を表す画像である。画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT1の大きさを調整することで、画像GQ21を生成する。換言すれば、画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT1に含まれる人物画像GH11の大きさを調整することで、画像GQ21を生成する。
【0087】
画像GQ22は、画像GQ2の一例である。画像GQ22は、人物画像GH22を含む。人物画像GH22は、人物画像GH12と対応する画像である。また、人物画像GH22は、人物画像GH32と対応する画像である。すなわち、人物画像GH22は、人物U2を表す画像である。画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT2の大きさを調整することで、画像GQ22を生成する。換言すれば、画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT2に含まれる人物画像GH12の大きさを調整することで、画像GQ22を生成する。
【0088】
画像GQ23は、画像GQ2の一例である。画像GQ23は、人物画像GH23を含む。人物画像GH23は、人物画像GH13と対応する画像である。また、人物画像GH23は、人物画像GH33と対応する画像である。すなわち、人物画像GH23は、人物U3を表す画像である。画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT3の大きさを調整することで、画像GQ23を生成する。換言すれば、画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT3に含まれる人物画像GH13の大きさを調整することで、画像GQ23を生成する。
【0089】
コンテンツ画像GC21は、コンテンツ画像GC2の一例である。コンテンツ画像GC21は、コンテンツ画像GC11と対応する画像である。また、コンテンツ画像GC21は、コンテンツ画像GC31と対応する画像である。すなわち、コンテンツ画像GC21は、ユーザーに開示されるコンテンツを示す画像である。画像生成部125は、レイアウト情報137に基づいて、コンテンツ画像GC11の大きさを調整することで、コンテンツ画像GC21を生成する。
【0090】
人物画像GH21は、点DQ7および点DQ8を含む。点DQ7は、点DQ1と対応する点である。また、点DQ7は、点DQ13と対応する点である。点DQ7は、人物画像GH21の右目に位置する。より具体的には、点DQ7は、人物画像GH21の右目の瞳孔に位置する。点DQ8は、点DQ2と対応する点である。また、点DQ8は、点DQ14と対応する点である。点DQ8は、人物画像GH21の左目に位置する。より具体的には、点DQ8は、人物画像GH21の左目の瞳孔に位置する。なお、以下では、点DQ7および点DQ8の間の距離を距離L9と称する。距離L9は、例えば、px単位で示される。
【0091】
人物画像GH22は、点DQ9および点DQ10を含む。点DQ9は、点DQ3と対応する点である。また、点DQ9は、点DQ15と対応する点である。点DQ9は、人物画像GH22の右目に位置する。より具体的には、点DQ9は、人物画像GH22の右目の瞳孔に位置する。点DQ10は、点DQ4と対応する点である。また、点DQ10は、点DQ16と対応する点である。点DQ10は、人物画像GH22の左目に位置する。より具体的には、点DQ10は、人物画像GH22の左目の瞳孔に位置する。なお、以下では、点DQ9および点DQ10の間の距離を距離L10と称する。距離L10は、例えば、px単位で示される。
【0092】
人物画像GH23は、点DQ11および点DQ12を含む。点DQ11は、点DQ5と対応する点である。また、点DQ11は、点DQ17と対応する点である。点DQ11は、人物画像GH23の右目に位置する。より具体的には、点DQ11は、人物画像GH23の右目の瞳孔に位置する。点DQ12は、点DQ6と対応する点である。また、点DQ12は、点DQ18と対応する点である。点DQ12は、人物画像GH23の左目に位置する。より具体的には、点DQ12は、人物画像GH23の左目の瞳孔に位置する。なお、以下では、点DQ11および点DQ12の間の距離を距離L11と称する。距離L11は、例えば、px単位で示される。
【0093】
画像GU1において、距離L9と、距離L10と、距離L11とは、所定の値となる。具体的には、距離L9、距離L10および距離L11の値は、倍率情報136の示す調整倍率の値gと、第1距離情報112の示す距離の値hとから、h×g=(e×f)/dとなる。また、画像GU1の寸法に対する距離L9、距離L10および距離L11の値の比は、{(e×f)/d}/f=e/dとなる。これは、投射画像GPの寸法に対する第2距離情報113の指定する距離の値の比、換言すれば、投射画像GPの寸法に対する距離L3、距離L4および距離L5の値の比と一致する。すなわち、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて画像GU1における人物画像GH21~GH23の大きさが適切に設定される場合、画像GU1が投射されることで壁面W1上に表示される投射画像GP2における距離L3、距離L4および距離L5が第2距離情報113の指定する値、具体的には、63mmとなる。
【0094】
図3に戻り、操作装置14は、コンピューター1のユーザーから、コンピューター1に対する入力操作を受け付ける入力インターフェースである。操作装置14は、コンピューター1に設けられたキーボードまたはポインティングデバイス等である。例えば、操作装置14がキーボードを含んで構成される場合、操作装置14は、押下されたボタンを識別するデータを処理装置12へ出力する。これにより、コンピューター1に対する入力操作の内容が処理装置12へ伝達される。
【0095】
表示装置16は、画像を表示するためのディスプレイパネルを含んで構成される。表示装置16は、処理装置12の制御により、表示装置16の備える複数の画素回路を制御することで、画像を表示する。例えば、表示装置16が液晶パネルを含んで構成される場合、複数の画素回路の各々は液晶素子を備え、バックライトから発せられる光の透過率を液晶素子によって調整することで画像を表示する。また、表示装置16が有機ELパネルを含んで構成される場合、複数の画素回路の各々は発光素子を備え、発光素子から発せられる光の強弱を調整することで画像を表示する。ここで、ELとはElectro-Luminescenceの略称である。
【0096】
通信装置18は、例えば、コネクターおよびインターフェース回路を有するインターフェース基板を含み、プロジェクター5、端末装置、外部記憶装置および外部サーバー等から各種情報を受信する機能と、プロジェクター5、端末装置、外部記憶装置および外部サーバー等へ各種情報を送信する機能とを有する。通信装置18は、有線通信を利用して各種情報を送受信してもよいし、無線通信を利用して各種情報を送受信してもよい。無線通信が利用される場合、通信装置18は、所定の通信規格に準拠した無線通信に対応するアンテナを含んで構成される。
【0097】
カメラ54は、集光のための撮像レンズ540と、集光された光を電気信号に変換する撮像素子542とを備える。撮像素子542は、例えば、CCDまたはCMOS等を一例とするイメージセンサーである。ここで、CCDとはCharge Coupled Deviceの略称であり、CMOSとはComplementary Metal Oxide Semiconductorの略称である。カメラ54は、投射画像GP1が表示された壁面W1上の撮像領域E1を撮像する。撮像素子542は、投射画像GP1が表示された壁面W1上の撮像領域E1を撮像した結果を表す撮像画像情報102を処理装置12へ出力する。本実施形態において、カメラ54は、筐体58に設けられる。
【0098】
投射機構56は、光源と、処理装置12から出力される情報に応じて投射光を形成する光変調器と、投射光を投射面に投射する投射光学系とを含んで構成される。光源は、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LEDまたはレーザー光源等を含む。光変調器は、例えば、DMDまたは液晶パネル等を含む。投射光学系は、複数のレンズを有する投射レンズ群を含む。ここで、LEDとはLight Emitting Diodeの略称であり、DMDとはDigital Mirror Deviceの略称である。本実施形態において、投射機構56は、処理装置12から出力される情報に応じて、壁面W1上に投射画像GPを表示するための投射光を投射する。具体的には、投射機構56は、画像GF1を壁面W1に投射することで、投射画像GP1を表示する。また、投射機構56は、画像GU1を壁面W1に投射することで、投射画像GP2を表示する。また、投射機構56は、筐体58に設けられる。
【0099】
1.3.コンピューターの動作
図15は、第1実施形態に係るコンピューター1の動作について説明するためのフローチャートである。当該フローチャートに示す一連の動作は、例えば、コンピューター1およびプロジェクター5の電源がONになり、操作装置14がユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始される。
【0100】
ステップS101において、取得部120は、通信装置18を制御することで、コンピューター1と通信可能に接続された外部サーバーから、各種情報を取得する。具体的には、取得部120は、当該外部サーバーから、第1投射画像情報106と、第1座標情報109とを取得する。また、取得部120は、取得した第1投射画像情報106および第1座標情報109を記憶装置10に記憶させる。
【0101】
ステップS102において、投射制御部121は、通信装置18を制御することで、プロジェクター5へ第1投射画像情報106を出力する。すなわち、投射制御部121は、プロジェクター5の備える投射機構56から第1投射画像情報106に基づく投射光を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。換言すれば、投射制御部121は、投射機構56から第1投射画像情報106の示す画像GF1を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。
【0102】
ステップS103において、取得部120は、撮像素子542から出力される撮像画像情報102を取得する。また、取得部120は、取得した撮像画像情報102を記憶装置10に記憶させる。
【0103】
ステップS104において、点検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に対して画像処理を実行し、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出する。具体的には、点検出部123は、撮像画像情報102の示す撮像画像GS1に対して画像処理を実行し、撮像画像GS1に含まれる複数の点を検出する。すなわち、点検出部123は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を示す第2座標情報110を取得する。
【0104】
ステップS105において、点検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に成功したか否かを判定する。具体的には、点検出部123は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の検出に成功したか否かを判定する。撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に成功した場合、すなわち、ステップS105でYESの場合、点検出部123は処理をステップS106へ進める。また、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に失敗した場合、すなわち、ステップS105でNOの場合、点検出部123は処理をステップS103へ進める。
【0105】
例えば、点検出部123は、第1座標情報109の示す座標の数と、第2座標情報110の示す座標の数とを比較してもよい。第1座標情報109の示す座標の数と、第2座標情報110の示す座標の数とが一致する場合、点検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に成功したと判定してもよい。
【0106】
また、例えば、カメラ54が壁面W1上に表示された投射画像GP1を撮像するタイミングで生じた意図しない振動等によって、撮像画像情報102の示す画像がぶれている場合がある。このような場合、点検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出することができないことがある。すなわち、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点が検出されなかった場合、点検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に失敗したと判定してもよい。
【0107】
撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に失敗したと判定された場合、処理装置12は、ステップS103において、撮像画像情報102を再度取得する。そして、処理装置12は、ステップS104において、撮像画像情報102の示す画像に対して画像処理を実行することで、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出し直す。
【0108】
ステップS106において、サイズ情報生成部124は、第2座標情報110と、位置情報104と、第1座標情報109と、内部パラメーター114とに基づいて、算出パラメーター103を生成する。
【0109】
ステップS107において、サイズ情報生成部124は、第1座標情報109と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、投射サイズ情報101を生成する。
【0110】
ステップS108において、取得部120は、通信装置18を制御することで、コンピューター1と通信可能に接続された端末装置から、人物画像情報130を取得する。そして、取得部120は、取得した人物画像情報130を記憶装置10に記憶させる。具体的には、取得部120は、コンピューター1と通信可能に接続された複数の端末装置から、第1人物画像情報131と、第2人物画像情報132と、第3人物画像情報133とを取得する。そして、取得部120は、取得した第1人物画像情報131、第2人物画像情報132および第3人物画像情報133を記憶装置10に記憶させる。
【0111】
ステップS109において、点検出部123は、人物画像情報130の示す画像GQ1に対して画像処理を実行することで、画像GQ1に含まれる人物画像GH1の右目に位置する点と、人物画像GH1の左目に位置する点とを検出する。そして、点検出部123は、人物画像GH1の右目に位置する点と、人物画像GH1の左目に位置する点との間の距離を算出する。すなわち、点検出部123は、人物画像GH1の右目に位置する点と、人物画像GH1の左目に位置する点との間の距離を示す第1距離情報112を取得する。
【0112】
具体的には、点検出部123は、ステップS109において、第1人物画像情報131の示す画像GQ11に対して画像処理を実行することで、点DQ1と、点DQ2とを検出する。そして、点検出部123は、点DQ1および点DQ2の間の距離L6を算出する。また、点検出部123は、第2人物画像情報132の示す画像GQ12に対して画像処理を実行することで、点DQ3と、点DQ4とを検出する。そして、点検出部123は、点DQ3および点DQ4の間の距離L7を算出する。また、点検出部123は、第3人物画像情報133の示す画像GQ13に対して画像処理を実行することで、点DQ5と、点DQ6とを検出する。そして、点検出部123は、点DQ5および点DQ6の間の距離L8を算出する。本実施形態において、第1距離情報112は、距離L6を示す情報と、距離L7を示す情報と、距離L8を示す情報とを含む。
【0113】
ステップS110において、倍率算出部126は、第1距離情報112と、第2距離情報113と、投射サイズ情報101と、生成サイズ情報135とに基づいて、人物画像GH1の大きさを調整するための調整倍率を算出する。具体的には、倍率算出部126は、第1距離情報112と、第2距離情報113と、投射サイズ情報101と、生成サイズ情報135とに基づいて、人物画像GH11の大きさを調整するための調整倍率と、人物画像GH12の大きさを調整するための調整倍率と、人物画像GH13の大きさを調整するための調整倍率とを算出する。換言すれば、倍率算出部126は、第1距離情報112と、第2距離情報113と、投射サイズ情報101と、生成サイズ情報135とに基づいて、人物画像GH1の大きさを調整するための調整倍率を示す倍率情報136を生成する。
【0114】
ステップS111において、輪郭検出部127は、画像GQ1に対して画像処理を実行することで、画像GQ1から人物画像GH1の輪郭を検出する。具体的には、輪郭検出部127は、画像GQ11に対して画像処理を実行することで、画像GQ11から人物画像GH11の輪郭を検出する。また、輪郭検出部127は、画像GQ12に対して画像処理を実行することで、画像GQ12から人物画像GH12の輪郭を検出する。また、輪郭検出部127は、画像GQ13に対して画像処理を実行することで、画像GQ13から人物画像GH13の輪郭を検出する。
【0115】
ステップS112において、画像生成部125は、人物画像GH1の輪郭に基づいて画像GQ1をトリミングすることで、人物画像GH1を含むトリミング画像GTを生成する。具体的には、画像生成部125は、人物画像GH11の輪郭に基づいて画像GQ11をトリミングすることで、人物画像GH11を含むトリミング画像GT1を生成する。また、画像生成部125は、人物画像GH12の輪郭に基づいて画像GQ12をトリミングすることで、人物画像GH12を含むトリミング画像GT2を生成する。また、画像生成部125は、人物画像GH13の輪郭に基づいて画像GQ13をトリミングすることで、人物画像GH13を含むトリミング画像GT3を生成する。
【0116】
ステップS113において、レイアウト決定部128は、生成サイズ情報135と、倍率情報136と、画像GUを構成する画像の数と、画像GUを構成する画像の種類とに基づいて、画像GUのレイアウトを決定する。具体的には、レイアウト決定部128は、生成サイズ情報135と、倍率情報136と、画像GU1を構成する画像の数と、画像GU1を構成する画像の種類とに基づいて、画像GU1のレイアウトを決定する。換言すれば、レイアウト決定部128は、生成サイズ情報135と、倍率情報136と、画像GU1を構成する画像の数と、画像GU1を構成する画像の種類とに基づいて、画像GU1のレイアウトを指定するレイアウト情報137を生成する。
【0117】
ステップS114において、画像生成部125は、人物画像GH1を含む画像と、コンテンツ画像情報134の示す画像と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GUを生成する。具体的には、画像生成部125は、トリミング画像GT1と、トリミング画像GT2と、トリミング画像GT3と、コンテンツ画像GC11と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GU1を生成する。換言すれば、画像生成部125は、トリミング画像GT1と、トリミング画像GT2と、トリミング画像GT3と、コンテンツ画像GC11と、倍率情報136と、レイアウト情報137とに基づいて、画像GU1を表す第2投射画像情報107を生成する。
【0118】
ステップS114において画像GUが生成される過程で、画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、人物画像GH1の大きさを調整することで、画像GQ2を生成する。すなわち、画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT1に含まれる人物画像GH11の大きさを調整することで、画像GQ21を生成する。また、画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT2に含まれる人物画像GH12の大きさを調整することで、画像GQ22を生成する。また、画像生成部125は、倍率情報136の示す調整倍率に基づいて、トリミング画像GT3に含まれる人物画像GH13の大きさを調整することで、画像GQ23を生成する。
【0119】
ステップS115において、投射制御部121は、通信装置18を制御することで、プロジェクター5へ第2投射画像情報107を出力する。すなわち、投射制御部121は、プロジェクター5の備える投射機構56から第2投射画像情報107に基づく投射光を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。換言すれば、投射制御部121は、投射機構56から第2投射画像情報107の示す画像GU1を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。
【0120】
ステップS116において、入力管理部122は、ユーザーから動作終了に関する操作を受け付けたか否かを判定する。ユーザーから動作終了に関する操作を受け付けた場合、すなわち、ステップS116でYESの場合、入力管理部122を備える処理装置12は
図15のフローチャートに示す一連の動作を終了させる。また、ユーザーから動作終了に関する操作を受け付けていない場合、すなわち、ステップS116でNOの場合、入力管理部122は処理をステップS108へ進める。
【0121】
以上より、第1実施形態によれば、プロジェクションシステムSysは、投射画像GPの寸法に基づいて人物画像GH1の大きさを調整することで、投射面上に表示される人物画像GH3を、所望のサイズ、例えば実物大で表示する。すなわち、設置状況によって投射画像GPの大きさが変化するプロジェクター5を使用する場合であっても、ユーザーは、プロジェクター5の設置状況を細かく調整することなく、人物画像GH3を、所望のサイズで、容易に表示させることができる。
【0122】
また、第1実施形態によれば、プロジェクションシステムSysは、人物画像GH1の右目に位置する点と、人物画像GH1の左目に位置する点との間の距離に基づいて、人物画像GH1の大きさを調整する。すなわち、プロジェクションシステムSysは、個人差の小さい左右の目の間隔を基準として人物画像GH1の大きさを調整することで、人物画像GH3を、所望のサイズで、正確に表示することができる。
【0123】
以上に説明したように、第1実施形態に係る投射方法は、撮像素子542から出力される撮像画像情報102に基づいて、壁面W1上に表示された投射画像GP1の寸法を示す投射サイズ情報101を生成することと、人物U1を表す人物画像GH11を含む画像GQ11を取得することと、投射サイズ情報101に基づいて、人物画像GH11の大きさを調整することで得られる画像GQ21を含む画像GU1を生成することと、画像GU1を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させることと、を含む。
【0124】
また、第1実施形態に係るプロジェクションシステムSysは、処理装置12と、撮像素子542と、投射機構56と、を備え、処理装置12は、撮像素子542から出力される撮像画像情報102に基づいて、壁面W1上に表示された投射画像GP1の寸法を示す投射サイズ情報101を生成することと、人物U1を表す人物画像GH11を含む画像GQ11を取得することと、投射サイズ情報101に基づいて、人物画像GH11の大きさを調整することで得られる画像GQ21を含む画像GU1を生成することと、投射機構56から画像GU1を投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させることと、を実行する。
【0125】
すなわち、プロジェクションシステムSysは、投射画像GPの寸法に基づいて人物画像GH1の大きさを調整することで、投射面上に表示される人物画像GH3を、所望のサイズで表示する。これにより、設置状況によって投射画像GPの大きさが変化するプロジェクター5を使用する場合であっても、ユーザーは、人物画像GH3を所望のサイズで表示させるためにプロジェクター5の設置状況を細かく調整する必要がなくなる。
【0126】
なお、第1実施形態において、プロジェクションシステムSysは「プロジェクションシステム」の一例であり、処理装置12は「処理装置」の一例であり、撮像素子542は「センサー」の一例であり、投射機構56は「投射機構」の一例であり、撮像画像情報102は「情報」の一例であり、壁面W1は「投射面」の一例であり、投射画像GP1は「第1の投射画像」の一例であり、投射サイズ情報101は「投射サイズ情報」の一例であり、人物U1は「人物」の一例であり、人物画像GH11は「第1人物画像」の一例であり、画像GQ11は「第1の画像」の一例であり、画像GQ21は「第2の画像」の一例であり、画像GU1は「第3の画像」の一例であり、投射画像GP2は「第2の投射画像」の一例である。また、「第1の投射画像の寸法」は距離L1を一例とする。
【0127】
また、第1実施形態に係る投射方法において、投射画像GP1は、投射機構56が画像GF1を壁面W1に投射することで表示され、撮像素子542は、投射画像GP1を撮像するカメラ54が備えるイメージセンサーであり、投射サイズ情報101を生成することは、画像GF1に含まれる点DF1~DF4の座標を示す第1座標情報109を取得することと、投射画像GP1を撮像することで撮像素子542から出力される撮像画像情報102を取得することと、撮像画像情報102の示す撮像画像GS1に含まれる、点DF1~DF4と1対1で対応する点DV1~DV4の座標を示す第2座標情報110を取得することと、カメラ54と投射機構56との位置関係を示す位置情報104、第1座標情報109、および、第2座標情報110に基づいて、投射サイズ情報101を生成することと、を含む。
【0128】
すなわち、プロジェクションシステムSysは、カメラ54を用いることで、ToFセンサー等の特殊な装置を用いずに、投射画像GP1の寸法を算出することができる。これにより、プロジェクションシステムSysは、ToFセンサー等の特殊な装置を用いる場合と比べて、低いコストで、投射画像GP1の寸法を算出することができる。ここで、ToFとはTime of Flightの略称である。
【0129】
なお、第1実施形態において、画像GF1は「第4の画像」の一例であり、カメラ54は「カメラ」の一例であり、点DF1~DF4は「複数の第1の点」の一例であり、第1座標情報109は「第1座標情報」の一例であり、撮像画像GS1は「撮像画像」の一例であり、点DV1~DV4は「複数の第2の点」の一例であり、第2座標情報110は「第2座標情報」の一例であり、位置情報104は「位置情報」の一例である。
【0130】
また、第1実施形態に係る投射方法において、カメラ54および投射機構56は、筐体58に設けられ、位置情報104は、予め、記憶装置10に記憶される。
【0131】
すなわち、位置情報104は、装置固有の情報であり、一定である。また、位置情報104は、予め把握される。これにより、ユーザーは、投射画像GP1の寸法を算出する際に必要となる位置情報104を取得する作業を省略することができる。
【0132】
なお、第1実施形態において、筐体58は「筐体」の一例であり、記憶装置10は「記憶装置」の一例である。
【0133】
また、第1実施形態に係る投射方法において、画像GU1を生成することは、人物画像GH11の輪郭に基づいて画像GQ11をトリミングすることで、人物画像GH11を含むトリミング画像GT1を生成することと、トリミング画像GT1の大きさを調整することで、画像GQ21を生成することと、を含む。
【0134】
すなわち、プロジェクションシステムSysは、画像GQ1から人物画像GH1以外の部分を取り除くことができる。これにより、プロジェクションシステムSysは、人物画像GH3を強調して表示することができる。
【0135】
なお、第1実施形態において、トリミング画像GT1は「トリミング画像」の一例である。
【0136】
また、第1実施形態に係る投射方法において、投射画像GP2は、人物U1を表す画像であって、人物画像GH11と対応する人物画像GH31を含み、画像GU1を生成することは、人物画像GH11に含まれる点DQ1と点DQ2との間の距離を示す第1距離情報112を取得することと、人物画像GH31に含まれる2点の間の距離を指定する情報であって、点DQ1に対応する点DQ13と、点DQ2に対応する点DQ14との間の距離を指定する第2距離情報113、第1距離情報112、投射サイズ情報101、および、画像GU1の寸法に基づいて、人物画像GH11の大きさを調整することで、画像GQ21を生成することと、を含む。
【0137】
すなわち、プロジェクションシステムSysは、人物画像GH1に含まれる2点の間の距離に基づき、人物画像GH1の大きさを調整する。例えば、プロジェクションシステムSysは、人物画像GH11に含まれる点DQ1と点DQ2との間の距離に基づき、人物画像GH11の大きさを調整する。これにより、プロジェクションシステムSysは、人物画像GH1の大きさを、精度良く調整することができる。
【0138】
なお、第1実施形態において、人物画像GH31は「第2人物画像」の一例であり、点DQ1は「第3の点」の一例であり、点DQ2は「第4の点」の一例であり、第1距離情報112は「第1距離情報」の一例であり、点DQ13は「第5の点」の一例であり、点DQ14は「第6の点」の一例であり、第2距離情報113は「第2距離情報」の一例である。また、「第3の画像の寸法」は生成サイズ情報135の指定する画像GU1の寸法を一例とする。
【0139】
また、第1実施形態に係る投射方法において、点DQ1は、人物画像GH11の右目に位置し、点DQ2は、人物画像GH11の左目に位置し、点DQ13は、人物画像GH31の右目に位置し、点DQ14は、人物画像GH31の左目に位置し、画像GQ21を生成することは、第1距離情報112、第2距離情報113、投射サイズ情報101、および、画像GU1の寸法に基づいて、人物画像GH11の大きさを調整するための調整倍率を算出することと、当該調整倍率に基づいて、人物画像GH11の大きさを調整することで、画像GQ21を生成することと、を含む。
【0140】
すなわち、プロジェクションシステムSysは、左右の目の間隔を基準として、人物画像GH1の大きさを調整する。左右の目の間隔は個人差が小さいことから、プロジェクションシステムSysは、人物画像GH3を、所望のサイズで、正確に表示することができる。
【0141】
なお、第1実施形態において、「調整倍率」は倍率情報136の示す調整倍率を一例とする。
【0142】
また、第1実施形態に係る投射方法において、画像GU1は、ユーザーに開示されるコンテンツを示すコンテンツ画像GC21を含む。
【0143】
すなわち、プロジェクションシステムSysは、画像GU1を投射することで、コンテンツ画像GC21と対応するコンテンツ画像GC31を壁面W1上に表示する。これにより、プロジェクションシステムSysは、コンテンツ画像GC21の示すコンテンツをユーザーに開示することができる。
【0144】
なお、第1実施形態において、コンテンツ画像GC21は「第5の画像」の一例である。
【0145】
2.変形例
以上の実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。また、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が前述の実施形態と同等である要素については、以上の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
【0146】
2.1.変形例1
前述の実施形態において、画像GUの一例として、
図14に示す画像GU1を例示したが、画像GUはこのような態様に限定されない。すなわち、画像GUを構成する各種画像は、画像GU1を構成する各種画像と相違してもよい。また、画像GUを構成する各種画像のレイアウトは、画像GU1を構成する各種画像のレイアウトと相違してもよい。例えば、画像GQ21、画像GQ22および画像GQ23は、コンテンツ画像GC21よりも上に配置されてもよい。また、画像GQ21、画像GQ22および画像GQ23は、コンテンツ画像GC21よりも右に配置されてもよい。また、画像GQ21、画像GQ22および画像GQ23は、コンテンツ画像GC21よりも左に配置されてもよい。
【0147】
図16は、画像GUの他の例を図示した模式図である。画像GU2は、画像GUの一例である。画像GU2は、画像GQ21Aと、画像GQ22Aと、画像GQ23Aと、画像GQ24と、コンテンツ画像GC21Aと、画像GU21とを含む。すなわち、画像GU2を構成する各種画像は、画像GU1を構成する各種画像と相違する。また、画像GU2を構成する各種画像のレイアウトは、画像GU1を構成する各種画像のレイアウトと相違する。
【0148】
画像GQ21Aは、トリミング画像GT1の大きさを調整することで生成される画像である。すなわち、画像GQ21Aは、画像GQ21と対応する画像である。画像GQ21Aの大きさは、画像GQ21の大きさと相違する。画像GQ21Aは、人物画像GH21Aを含む。人物画像GH21Aは、人物画像GH21と対応する画像である。また、人物画像GH21Aは、人物画像GH11と対応する画像である。すなわち、人物画像GH21Aは、人物U1を表す画像である。
【0149】
画像GQ21Aの大きさと、画像GQ21の大きさとが相違することから、人物画像GH21Aの大きさは、人物画像GH21の大きさと相違する。すなわち、人物画像GH21Aは、投射画像GP1の寸法とは無関係に、人物画像GH11が拡大または縮小された画像である。
【0150】
画像GQ22Aは、トリミング画像GT2の大きさを調整することで生成される画像である。すなわち、画像GQ22Aは、画像GQ22と対応する画像である。画像GQ22Aの大きさは、画像GQ22の大きさと相違する。画像GQ22Aは、人物画像GH22Aを含む。人物画像GH22Aは、人物画像GH22と対応する画像である。また、人物画像GH22Aは、人物画像GH12と対応する画像である。すなわち、人物画像GH22Aは、人物U2を表す画像である。
【0151】
画像GQ22Aの大きさと、画像GQ22の大きさとが相違することから、人物画像GH22Aの大きさは、人物画像GH22の大きさと相違する。すなわち、人物画像GH22Aは、投射画像GP1の寸法とは無関係に、人物画像GH12が拡大または縮小された画像である。
【0152】
画像GQ23Aは、トリミング画像GT3の大きさを調整することで生成される画像である。すなわち、画像GQ23Aは、画像GQ23と対応する画像である。画像GQ23Aの大きさは、画像GQ23の大きさと相違する。画像GQ23Aは、人物画像GH23Aを含む。人物画像GH23Aは、人物画像GH23と対応する画像である。また、人物画像GH23Aは、人物画像GH13と対応する画像である。すなわち、人物画像GH23Aは、人物U3を表す画像である。
【0153】
画像GQ23Aの大きさと、画像GQ23の大きさとが相違することから、人物画像GH23Aの大きさは、人物画像GH23の大きさと相違する。すなわち、人物画像GH23Aは、投射画像GP1の寸法とは無関係に、人物画像GH13が拡大または縮小された画像である。
【0154】
画像GQ24は、画像GQ2の一例である。画像GQ24は、人物画像GH24を含む。人物画像GH24は、人物U1、人物U2および人物U3とは異なる人物を表す画像である。人物画像GH24は、点DQ19および点DQ20を含む。点DQ19は、人物画像GH24の右目に位置する。より具体的には、点DQ19は、人物画像GH24の右目の瞳孔に位置する。点DQ20は、人物画像GH24の左目に位置する。より具体的には、点DQ20は、人物画像GH24の左目の瞳孔に位置する。なお、以下では、点DQ19および点DQ20の間の距離を距離L12と称する。距離L12は、例えば、px単位で示される。
【0155】
画像GU2において、距離L12は、所定の値となる。具体的には、距離L12の値は、距離L9、距離L10および距離L11の値と等しくなる。すなわち、画像GU2が投射されることで壁面W1上に表示される投射画像GPにおいて、点DQ19と対応する点と、点DQ20と対応する点との間の距離は、第2距離情報113の指定する値、具体的には、63mmとなる。
【0156】
コンテンツ画像GC21Aは、コンテンツ画像GC2の一例である。コンテンツ画像GC21Aは、コンテンツ画像GC11と対応する画像である。また、コンテンツ画像GC21Aは、コンテンツ画像GC21と対応する画像である。すなわち、コンテンツ画像GC21Aは、ユーザーに開示されるコンテンツを示す画像である。
【0157】
画像GU21は、「+2」という文字列を含む画像である。
【0158】
例えば、処理装置12が、複数の端末装置の各々から、異なる人物画像情報130を取得する場合、画像GUは、取得された人物画像情報130と同数の画像GQ2を含まなくてもよい。すなわち、画像GUは、取得された人物画像情報130の数よりも少ない数の画像GQ2を含んでもよい。また、画像GUは、倍率情報136の示す調整倍率とは異なる倍率に基づいて、人物画像GH1の大きさを調整することで得られる画像を含んでもよい。また、画像GUは、取得された人物画像情報130の数から、画像GUを構成する複数の画像のうちの、人物画像情報130に由来する画像の数を差し引いた数をユーザーに示すための画像を含んでもよい。
【0159】
本変形例において、処理装置12は、6台の端末装置の各々から、異なる人物画像情報130を取得する場合を想定する。すなわち、取得された人物画像情報130の数は6である。画像GU2は、画像GQ2として、画像GQ24を含む。また、画像GU2は、倍率情報136の示す調整倍率とは異なる倍率に基づいて、人物画像GH1の大きさを調整することで得られた画像として、画像GQ21Aと、画像GQ22Aと、画像GQ23Aとを含む。また、画像GU2は、取得された人物画像情報130の数から、画像GU2を構成する複数の画像のうちの、人物画像情報130に由来する画像の数を差し引いた数をユーザーに示すための画像として、画像GU21を含む。すなわち、画像GU21は、処理装置12が取得した人物画像情報130の数から、画像GU2を構成する複数の画像のうちの、人物画像情報130に由来する画像の数を差し引いた数が「2」であることをユーザーに示している。なお、本変形例において、画像GU2を構成する複数の画像のうちの、人物画像情報130に由来する画像は、画像GQ21A、画像GQ22A、画像GQ23Aおよび画像GQ24である。
【0160】
また、画像GUを構成する各種画像のレイアウトは、人物画像情報130に伴って取得される他の情報、具体的には、音声データ等に基づいて決定されてもよい。例えば、音声データの示す音の音量が所定の値よりも大きい場合、処理装置12は、当該音声データと共に取得された人物画像情報130に由来する画像GQ2を、画像GUの中心に配置してもよい。また、音声データの示す音の音量が所定の値よりも大きい場合、処理装置12は、当該音声データと共に取得された人物画像情報130に由来する画像のみを、画像GQ2として、画像GUに配置してもよい。これにより、特定の人物画像GH3を強調して表示することができる。
【0161】
2.2.変形例2
前述の実施形態および変形例において、カメラ54が筐体58に設けられる場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、カメラ54は、筐体58とは異なる箇所に固定されてもよい。なお、カメラ54および投射機構56の位置関係を変更した場合、状況に応じて位置情報104を更新する必要がある。
【0162】
2.3.変形例3
前述の実施形態および変形例において、カメラ54の備える撮像素子542から出力される撮像画像情報102に基づいて、投射サイズ情報101が生成される場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、カメラ54の代わりにToFセンサーを用いて、投射サイズ情報101を生成してもよい。ToFセンサーは、ToFセンサーから物体までの距離に関する情報を、画素毎に出力する。すなわち、ToFセンサーから出力される情報から、投射画像GP1に含まれる複数の点の座標が導かれる。また、当該複数の点の座標に基づいて、投射サイズ情報101が生成される。この場合、ToFセンサーは「センサー」の一例である。
【0163】
2.4.変形例4
前述の実施形態および変形例において、プロジェクションシステムSysが、コンピューター1と、プロジェクター5とを備える場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、コンピューター1およびプロジェクター5の代わりに、コンピューター1およびプロジェクター5と同様の機能を有するプロジェクターを用いることで、本発明に係るプロジェクションシステムの構成を、よりシンプルにすることができる。
【0164】
なお、コンピューター1およびプロジェクター5と同様の機能を有するプロジェクターは、ユーザーを撮像するカメラを更に備えてもよい。当該プロジェクターを2台用いることで、ユーザーは、他のユーザーを表す人物画像GH1を含む画像GQ1を取得するとともに、ユーザー自身を表す人物画像GH1を含む画像GQ1を他のユーザーへ送信することができる。
【0165】
また、本発明に係るプロジェクションシステムにおいて、プロジェクターが、コンピューター1の機能の一部を有してもよい。例えば、プロジェクターが、投射サイズ情報101の生成に係る一連の機能を有してもよい。プロジェクターが投射サイズ情報101を生成する場合、プロジェクターは、生成した投射サイズ情報101をコンピューターへ出力する。コンピューターは、プロジェクターから取得した投射サイズ情報101に基づいて、画像GUを生成する。また、プロジェクターが、画像GQ2の生成に係る一連の機能を有してもよい。
【0166】
2.5.変形例5
前述の実施形態および変形例において、人間の左右の瞳孔の間隔を基準として、人物画像GH3を実物大で表示する場合を例示したが、例えば、人間の左右の目頭の間隔を基準として、人物画像GH1の大きさを調整することで、人物画像GH3を実物大で表示してもよい。人間の左右の目頭の間隔は、平均値が34mm程度であることが知られている。このため、画像GUにおける人物画像GH2の大きさが適切に設定されることで、投射画像GP2における人物画像GH3の左右の目頭の間隔が34mm程度となる場合、人物画像GH3は、実物大で表示される。
【0167】
また、人物画像GH1の表す人物がサングラス等を身に着けていることで、当該人物の目の位置が正確に検出できない場合がある。このような場合、サングラスのレンズの中心位置を基準とした所定の位置に当該人物の目があると見做して、第1距離情報112を取得してもよい。また、第1距離情報112および第2距離情報113の基準となる点は、人物画像の左右の目に限らず、例えば、人物画像の左右の口角であってもよい。
【0168】
2.6.変形例6
画像GQ1に含まれる人物画像GH1がぼやけている場合、または、画像GQ1に人物画像GH1が含まれていない場合等、第1距離情報112の基準となる点、例えば人物画像GH1の目に位置する点が正しく検出されない場合がある。このような場合、投射制御部121は、画像GUの代わりに、画像GUとは異なる画像を投射機構56から投射させてもよい。投射制御部121は、具体的には、「人がいません」等の、画像GQ1に人物画像GH1が含まれていないことをユーザーに通知するためのメッセージを含む画像を投射機構56から投射させてもよい。
【0169】
2.7.変形例7
前述の実施形態および変形例において、人物画像GH1は、撮像された人物を表す画像である場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。人物画像GH1は、例えば、人物を表すコンピューターグラフィックスでもよい。また、人物画像GH1は、人物を表す絵画でもよい。
【0170】
2.8.変形例8
画像GQ1に含まれる人物画像GH1の大きさは、人物画像GH1の表す人物を撮像するカメラの画角と、当該カメラから人物までの距離とに基づいて推定することができる。すなわち、画像GQ1を表す人物画像情報130と、人物画像GH1の表す人物を撮像したカメラの画角を示す情報と、当該カメラから人物までの距離を示す情報とに基づいて、第1距離情報112を取得してもよい。これにより、第1距離情報112の取得に係る画像処理を省略することができる。
【0171】
3.付記
以下、付記として本発明のまとめを記載する。
【0172】
3.1.付記1
センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像の寸法を示す投射サイズ情報を生成することと、人物を表す第1人物画像を含む第1の画像を取得することと、前記投射サイズ情報に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで得られる第2の画像を含む第3の画像を生成することと、前記第3の画像を投射させることで、前記投射面上に第2の投射画像を表示させることと、を含む、投射方法。
【0173】
すなわち、付記1に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第1の投射画像の寸法に基づいて第1人物画像の大きさを調整することで、人物を表す画像であって、第1人物画像と対応する投射面上の画像を、所望のサイズで表示する。これにより、設置状況によって投射画像の大きさが変化するプロジェクターを使用する場合であっても、ユーザーは、人物を表す画像であって、第1人物画像と対応する投射面上の画像を、所望のサイズで表示させるために、プロジェクターの設置状況を細かく調整する必要がなくなる。
【0174】
3.2.付記2
前記第1の投射画像は、投射機構が第4の画像を前記投射面に投射することで表示され、前記センサーは、前記第1の投射画像を撮像するカメラが備えるイメージセンサーであり、前記投射サイズ情報を生成することは、前記第4の画像に含まれる複数の第1の点の座標を示す第1座標情報を取得することと、前記第1の投射画像を撮像することで前記センサーから出力される撮像画像情報を取得することと、前記撮像画像情報の示す撮像画像に含まれる、前記複数の第1の点と1対1で対応する複数の第2の点の座標を示す第2座標情報を取得することと、前記カメラと前記投射機構との位置関係を示す位置情報、前記第1座標情報、および、前記第2座標情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することと、を含む、付記1に記載の投射方法。
【0175】
すなわち、付記2に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、カメラを用いることで、ToFセンサー等の特殊な装置を用いずに、第1の投射画像の寸法を算出することができる。これにより、付記2に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、ToFセンサー等の特殊な装置を用いる場合と比べて、低いコストで、第1の投射画像の寸法を算出することができる。
【0176】
3.3.付記3
前記カメラおよび前記投射機構は、筐体に設けられ、前記位置情報は、予め、記憶装置に記憶される、付記2に記載の投射方法。
【0177】
すなわち、付記3に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムにおいて、カメラおよび投射機構の位置関係を示す位置情報は、装置固有の情報であり、一定である。また、当該位置情報は、予め把握される。これにより、ユーザーは、第1の投射画像の寸法を算出する際に必要となる当該位置情報を取得する作業を省略することができる。
【0178】
3.4.付記4
前記第3の画像を生成することは、前記第1人物画像の輪郭に基づいて前記第1の画像をトリミングすることで、前記第1人物画像を含むトリミング画像を生成することと、前記トリミング画像の大きさを調整することで、前記第2の画像を生成することと、を含む、付記1から付記3のうちのいずれか一つに記載の投射方法。
【0179】
すなわち、付記4に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第1の画像から第1人物画像以外の部分を取り除くことができる。これにより、付記4に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、人物を表す画像であって、第1人物画像と対応する投射面上の画像を強調して表示することができる。
【0180】
3.5.付記5
前記第2の投射画像は、前記人物を表す画像であって、前記第1人物画像と対応する第2人物画像を含み、前記第3の画像を生成することは、前記第1人物画像に含まれる第3の点と第4の点との間の距離を示す第1距離情報を取得することと、前記第2人物画像に含まれる2点の間の距離を指定する情報であって、前記第3の点に対応する第5の点と、前記第4の点に対応する第6の点との間の距離を指定する第2距離情報、前記第1距離情報、前記投射サイズ情報、および、前記第3の画像の寸法に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで、前記第2の画像を生成することと、を含む、付記1から付記4のうちのいずれか一つに記載の投射方法。
【0181】
すなわち、付記5に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第1人物画像に含まれる第3の点と第4の点との間の距離に基づき、第1人物画像の大きさを調整する。これにより、付記5に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第1人物画像の大きさを、精度良く調整することができる。
【0182】
3.6.付記6
前記第3の点は、前記第1人物画像の右目に位置し、前記第4の点は、前記第1人物画像の左目に位置し、前記第5の点は、前記第2人物画像の右目に位置し、前記第6の点は、前記第2人物画像の左目に位置し、前記第2の画像を生成することは、前記第1距離情報、前記第2距離情報、前記投射サイズ情報、および、前記第3の画像の寸法に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整するための調整倍率を算出することと、前記調整倍率に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで、前記第2の画像を生成することと、を含む、付記5に記載の投射方法。
【0183】
すなわち、付記6に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、左右の目の間隔を基準として、第1人物画像の大きさを調整する。左右の目の間隔は個人差が小さいことから、付記6に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、人物を表す画像であって、第1人物画像と対応する投射面上の第2人物画像を、所望のサイズで、正確に表示することができる。
【0184】
3.7.付記7
前記第3の画像は、ユーザーに開示されるコンテンツを示す第5の画像を含む、付記1から付記6のうちのいずれか一つに記載の投射方法。
【0185】
すなわち、付記7に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第3の画像を投射することで、ユーザーに開示されるコンテンツを示す画像であって、第5の画像と対応する画像を投射面上に表示する。これにより、付記7に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第5の画像の示すコンテンツをユーザーに開示することができる。
【0186】
3.8.付記8
処理装置と、センサーと、投射機構と、を備え、前記処理装置は、前記センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像の寸法を示す投射サイズ情報を生成することと、人物を表す第1人物画像を含む第1の画像を取得することと、前記投射サイズ情報に基づいて、前記第1人物画像の大きさを調整することで得られる第2の画像を含む第3の画像を生成することと、前記投射機構から前記第3の画像を投射させることで、前記投射面上に第2の投射画像を表示させることと、を実行する、プロジェクションシステム。
【0187】
すなわち、付記8に記載のプロジェクションシステムは、第1の投射画像の寸法に基づいて第1人物画像の大きさを調整することで、人物を表す画像であって、第1人物画像と対応する投射面上の画像を、所望のサイズで表示する。これにより、設置状況によって投射画像の大きさが変化するプロジェクターを使用する場合であっても、ユーザーは、プロジェクターの設置状況を細かく調整することなく、人物を表す画像であって、第1人物画像と対応する投射面上の画像を、所望のサイズで、容易に表示することができる。
【符号の説明】
【0188】
1…コンピューター、5…プロジェクター50…記憶装置、12…処理装置、14…操作装置、16…表示装置、18…通信装置、54…カメラ、56…投射機構、58…筐体、100…プログラム、101…投射サイズ情報、102…撮像画像情報、103…算出パラメーター、104…位置情報、105…投射画像情報、106…第1投射画像情報、107…第2投射画像情報、108…座標情報、109…第1座標情報、110…第2座標情報、111…距離情報、112…第1距離情報、113…第2距離情報、114…内部パラメーター、115…投射パラメーター、116…カメラパラメーター、130…人物画像情報、131…第1人物画像情報、132…第2人物画像情報、133…第3人物画像情報、134…コンテンツ画像情報、135…生成サイズ情報、136…倍率情報、137…レイアウト情報、120…取得部、121…投射制御部、122…入力管理部、123…点検出部、124…サイズ情報生成部、125…画像生成部、126…倍率算出部、127…輪郭検出部、128…レイアウト決定部、540…撮像レンズ、542…撮像素子、GP1…投射画像、GC2…コンテンツ画像、GF1…画像、GS1…撮像画像、GQ1…画像、GH1…人物画像、GT1…トリミング画像、GU…画像、DP1…点、OP1…画像オブジェクト、E1…撮像領域、L1…距離、W1…壁面、Sys…プロジェクションシステム。