(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018203
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】加工装置
(51)【国際特許分類】
B23Q 1/70 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
B23Q1/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121379
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000233332
【氏名又は名称】ビアメカニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石塚 祐基
(72)【発明者】
【氏名】高光 秀幸
【テーマコード(参考)】
3C048
【Fターム(参考)】
3C048AA03
3C048BB20
3C048BC03
3C048DD06
(57)【要約】
【課題】第1回転工具と第2回転工具との軸間距離を精度良く調整可能な加工装置を提供する。
【解決手段】加工装置(2)は、第1方向(X)に移動可能な載置台(3)と、第2方向(Y)に移動可能な移動部材(6)と、第1回転工具(8)を回転可能に支持する第1スピンドル(7)を有する第1加工部(S1)と、第2回転工具(8)を回転可能に支持する第2スピンドル(7)と、前記第2スピンドル(7)を前記第1方向(X)及び前記第2方向(Y)に位置調整可能に支持する支持装置(9)と、を有する第2加工部(S2)と、を備える。前記支持装置(9)は、固定部(9c)と、第3方向(Z)に沿って延びる第1回動軸(12b)を中心に回動可能に前記固定部(9c)に対して支持され、前記第2スピンドル(7)を支持する支持部(40)と、前記支持部(40)を回動させる第1操作部(31)と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが載置され、第1方向に移動可能な載置台と、
前記第1方向に直交する第2方向に移動可能な移動部材と、
ワークに穴明け加工可能な第1回転工具を回転可能に支持し、前記移動部材に支持される第1スピンドルを有する第1加工部と、
ワークに穴明け加工可能な第2回転工具を回転可能に支持する第2スピンドルと、前記第2スピンドルを前記第1方向及び前記第2方向に位置調整可能に支持し、前記移動部材に支持される支持装置と、を有する第2加工部と、を備え、
前記支持装置は、前記移動部材に固定される固定部と、前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って延びる第1回動軸を中心に回動可能に前記固定部に対して支持され、前記第2スピンドルを支持する支持部と、前記支持部を前記第1回動軸を中心に回動させる第1操作部と、を有する、
ことを特徴とする加工装置。
【請求項2】
前記支持部は、前記固定部に対して前記第1回動軸を中心に回動可能に支持され、前記第1操作部によって操作される第1支持部材と、前記第1支持部材に対して前記第1回動軸とは異なる第2回動軸を中心に回動可能に支持され、前記第2スピンドルを支持する第2支持部材と、前記第2支持部材を前記第2回動軸を中心に回動させる第2操作部と、を有し、
前記第1回動軸及び前記第2回動軸は、互いに平行である、
ことを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
【請求項3】
前記第1操作部は、前記第1方向に進退することで、前記第1支持部材を前記第1回動軸を中心に回動させる第1調整ネジであり、
前記第2操作部は、前記第2方向に進退することで、前記第2支持部材を前記第2回動軸を中心に回動させる第2調整ネジである、
ことを特徴とする請求項2に記載の加工装置。
【請求項4】
前記第1調整ネジは、前記第2方向において、前記第2スピンドルを挟んで前記第1回動軸とは反対側に配置され、
前記第2調整ネジは、前記第1方向において、前記第2スピンドルを挟んで前記第2回動軸とは反対側に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の加工装置。
【請求項5】
前記固定部、前記第1支持部材及び前記第2支持部材は、前記第2スピンドルが挿入される孔をそれぞれ有し、前記第3方向に互いに並んで配置されている、
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スピンドルユニットを装着可能なサドルを1対備えたプリント基板加工機が提案されている(特許文献1参照)。1対のサドルの一方は、プレートに支持され、他方のサドルは、案内部材に沿ってY方向に移動可能なスライダに支持されている。スライダは、モータによって駆動される送りネジによって移動可能に構成される。モータを駆動することで、1対のサドルのY方向における相対位置を調整し、1対のスピンドルの軸間距離を調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、穴明け加工の高精度化が求められており、そのためには、スピンドルの軸間距離を高精度に調整する必要がある。しかしながら、上記特許文献1に記載のプリント基板加工機は、大径の送りネジ機構によって1対のスピンドルの軸間距離を調整するものであって、軸間距離を精度良く調整することができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、第1回転工具と第2回転工具との軸間距離を精度良く調整可能な加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によると、加工装置は、ワークが載置され、第1方向に移動可能な載置台と、前記第1方向に直交する第2方向に移動可能な移動部材と、ワークに穴明け加工可能な第1回転工具を回転可能に支持し、前記移動部材に支持される第1スピンドルを有する第1加工部と、ワークに穴明け加工可能な第2回転工具を回転可能に支持する第2スピンドルと、前記第2スピンドルを前記第1方向及び前記第2方向に位置調整可能に支持し、前記移動部材に支持される支持装置と、を有する第2加工部と、を備え、前記支持装置は、前記移動部材に固定される固定部と、前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って延びる第1回動軸を中心に回動可能に前記固定部に対して支持され、前記第2スピンドルを支持する支持部と、前記支持部を前記第1回動軸を中心に回動させる第1操作部と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、第1回転工具と第2回転工具との軸間距離を精度良く調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態に係るドリル加工装置の概略図。
【
図2】(a)は支持装置を示す側面図、(b)は支持装置を示す平面図。
【
図4】(a)は上段スリーブを回動させた様子を示す図、(b)は中段スリーブを回動させた様子を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係るドリル加工装置2について、図面に基づいて説明をする。なお、以下の説明において、例えば
図1に示すX方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交する方向であって、ドリル加工装置2は、プリント基板4に対してZ方向に穴明け加工可能である。X方向、Y方向及びZ方向は、それぞれ第1方向、第2方向及び第3方向を構成している。
【0010】
[ドリル加工装置の全体構成]
図1に示すように、本実施の形態に係る加工装置としてのドリル加工装置2は、装置基台1と、装置基台1に対して図示しない駆動機構によってX方向に移動可能な加工テーブル3と、を備えている。載置台としての加工テーブル3上には、ワークとしてのプリント基板4が載置されている。また、ドリル加工装置2は、装置基台1に設置され、加工テーブル3を跨ぐように配置された門型コラム5と、門型コラム5に対して図示しない駆動機構によってY方向に移動可能な移動部材としてのクロススライド6と、を有している。更に、ドリル加工装置2は、クロススライド6に設けられる第1加工部S1及び第2加工部S2と、第1加工部S1及び第2加工部S2を同期してZ方向に移動させるリニアモータ13と、ドリル加工装置2を制御する制御部10と、を有している。
【0011】
制御部10は、演算装置としてのCPUと、各種のプログラムを格納するROMと、CPUの作業領域として使用されるRAMと、を有する。ドリル加工装置2は、加工テーブル3に載置されたプリント基板4に対して、加工テーブル3をX方向に移動させると共にクロススライド6をY方向に移動させることで、第1加工部S1及び第2加工部S2を位置決めする。その後、リニアモータ13が駆動することで、第1加工部S1及び第2加工部S2の各ドリルは同期してZ方向に下降し、第1加工部S1及び第2加工部S2がプリント基板4に対して穴明け加工を行う。このように、1度の穴明け加工処理によって、プリント基板4に対して同時に穴明けでき、プリント基板の加工速度を向上し、生産性を向上することができる。また、1つの加工テーブルに対して1つの加工部しか持たないドリル加工装置を2つ設ける場合に比して、ドリル加工装置2の設置スペースを省スペース化できると共に、コストダウンすることができる。なお、本実施の形態では、1つのプリント基板4に対して第1加工部S1及び第2加工部S2によって同時に2つの穴を明けたが、これに限定されない。例えば、2つのプリント基板に対して、第1加工部S1及び第2加工部S2によってそれぞれ穴明け加工してもよい。
【0012】
第1加工部S1は、クロススライド6に固定されるホルダ27と、ホルダ27に支持される第1スピンドルとしてのスピンドル7と、スピンドル7に着脱可能かつ回転可能に支持される第1回転工具としてのドリル8と、を有している。ドリル8は、不図示のスピンドルモータによって回転駆動され、リニアモータ13の駆動によってZ方向に下降することでプリント基板4に穴明け加工することができる。このように、スピンドル7及びドリル8は、クロススライド6に対して、X方向及びY方向に相対移動不能である。
【0013】
第2加工部S2は、リニアモータ13に連結され、クロススライド6に支持される固定機構15と、固定機構15に対して連結棒14を介して着脱されるスピンドル7と、を有している。また、第2加工部S2は、スピンドル7に着脱可能かつ回転可能に支持される第2回転工具としてのドリル8と、を有している。また、第2加工部S2は、第2スピンドルとしてのスピンドル7をスリーブ16を介して支持する支持装置9を有している。支持装置9は、後述するように、スピンドル7をX方向及びY方向に位置調整可能に支持し、連結棒14及び固定機構15を介してクロススライド6に支持されている。
【0014】
連結棒14は、スピンドル7に連結されており、リニアモータ13の出力軸に対向するフランジを有している。固定機構15は、該フランジをリニアモータ13の出力軸に対して連結(固定)又は開放することができる。すなわち、固定機構15は、リニアモータ13の出力軸とフランジとを連結し、スピンドル7をZ方向に移動可能な連結状態と、リニアモータ13の出力軸とフランジとを離間させる開放状態と、に遷移可能である。
【0015】
[支持装置]
次に、
図2(a)乃至
図4を用いて、支持装置9について説明する。ユーザは、支持装置9を操作することで、第2加工部S2のスピンドル7をX方向及びY方向に移動させ、位置調整することができる。支持装置9を操作する際には、固定機構15は、開放状態となっている。
【0016】
支持装置9は、
図2(a)乃至
図3に示すように、下段スリーブ9c、第1支持部材としての中段スリーブ9b、第2支持部材としての上段スリーブ9a、第1操作部としての第1調整ネジ31及び第2操作部としての第2調整ネジ32を有している。固定部としての下段スリーブ9cは、クロススライド6に固定されており、断面略矩形状に形成されている。また、下段スリーブ9cには、スリーブ16及びスピンドル7が挿入される略円形の下段孔11cが形成されている。これにより、下段スリーブ9cとスリーブ16との間には、中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aがある程度回動できるだけの隙間が開いている。
【0017】
中段スリーブ9bは、下段スリーブ9cに対して第1回動軸12bを中心に回動可能に支持されており、略円筒形状に形成されている。中段スリーブ9bには、スリーブ16及びスピンドル7が挿入される略円形の中段孔11bが形成されている。これにより、中段スリーブ9bとスリーブ16との間には、中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aがある程度回動できるだけの隙間が開いている。
【0018】
上段スリーブ9aは、中段スリーブ9bに対して第2回動軸12aを中心に回動可能に支持されており、略円筒形状に形成されている。第2回動軸12aは、第1回動軸12bとは異なる位置に配置されている。第1回動軸12b及び第2回動軸12aは、それぞれZ方向に沿って延びており、互いに平行である。上段スリーブ9aには、スリーブ16及びスピンドル7が挿入される略円形の上段孔11aが形成されている。スリーブ16は、上段孔11aによって支持され、軸受17を介して、スピンドル7をZ方向に移動可能に支持している。このように、下段スリーブ9c、中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aには、スピンドル7が挿入される孔としての下段孔11c、中段孔11b及び上段孔11aをそれぞれ有している。また、中段スリーブ9b、上段スリーブ9a、第2回動軸12a及び第2調整ネジ32は、支持部40を構成している。支持部40は、下段スリーブ9cに対して第1回動軸12bを中心に回動すると共に、スリーブ16及びスピンドル7を支持している。
【0019】
中段スリーブ9bは、第1調整ネジ31がユーザによって操作されることで、第1回動軸12bを中心に回動する。より具体的には、第1調整ネジ31は、ユーザによって操作されることでX方向に進退する。これにより、第1調整ネジ31は、中段スリーブ9bをX方向に押圧し、中段スリーブ9bを第1回動軸12bを中心に回動させる。例えば、
図4(b)に示すように、スピンドル7の軸中心、すなわちスピンドル7に装着されるドリル8の軸中心は、点P3から点P4へX方向に距離βだけ移動させることができる。
【0020】
上段スリーブ9aは、第2調整ネジ32がユーザによって操作されることで、第2回動軸12aを中心に回動する。より具体的には、第2調整ネジ32は、ユーザによって操作されることでY方向に進退する。これにより、第2調整ネジ32は、上段スリーブ9aをY方向に押圧し、上段スリーブ9aを第2回動軸12aを中心に回動させる。例えば、
図4(a)に示すように、スピンドル7の軸中心、すなわちスピンドル7に装着されるドリル8の軸中心は、点P1から点P2へY方向に距離αだけ移動させることができる。
【0021】
中段スリーブ9bと上段スリーブ9aの位置調整の順番は、特に限定されず、例えば第1調整ネジ31及び第2調整ネジ32をそれぞれ少しずつ進退させながらスピンドル7の軸中心の位置を確認してもよい。このように、スピンドル7の軸中心位置を、2つの調整ネジを操作するだけで容易に調整することができ、操作性を向上できる。また、中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aは、第1回動軸12b及び第2回動軸12aを中心に回動するので、スピンドル7の位置調整が直感的で分かりやすく、精度よくスピンドル7の位置調整を行うことができる。これにより、第1加工部S1のドリル8と第2加工部S2のドリル8との間の軸間距離を精度よく調整することができる。
【0022】
また、第1調整ネジ31は、Y方向において、スピンドル7を挟んで第1回動軸12bとは反対側に配置され、第2調整ネジ32は、X方向において、スピンドル7を挟んで第2回動軸12aとは反対側に配置されている。これにより、第1調整ネジ31及び第2調整ネジ32の進退量に対して、スピンドル7の軸中心の移動量(例えば距離α,β)が小さくなる。このため、第2加工部S2のスピンドル7の軸中心の位置を精度よく調整することができ、2つのドリル8の軸間距離を精度よく調整することができる。
【0023】
また、支持装置9を構成する下段スリーブ9c、中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aは、Z方向に互いに並んで配置されており、かつ中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aは、X方向及びY方向に回動する。このため、支持装置9をコンパクトに構成すると共に簡易に構成することができ、コストダウンできる。
【0024】
<まとめ>
本実施の形態に係る加工装置(2)は、
ワーク(4)が載置され、第1方向(X)に移動可能な載置台(3)と、
前記第1方向(X)に直交する第2方向(Y)に移動可能な移動部材(6)と、
ワーク(4)に穴明け加工可能な第1回転工具(8)を回転可能に支持し、前記移動部材(6)に支持される第1スピンドル(7)を有する第1加工部(S1)と、
ワーク(4)に穴明け加工可能な第2回転工具(8)を回転可能に支持する第2スピンドル(7)と、前記第2スピンドル(7)を前記第1方向(X)及び前記第2方向(Y)に位置調整可能に支持し、前記移動部材(6)に支持される支持装置(9)と、を有する第2加工部(S2)と、を備え、
前記支持装置(9)は、前記移動部材(6)に固定される固定部(9c)と、前記第1方向(X)及び前記第2方向(Y)に直交する第3方向(Z)に沿って延びる第1回動軸(12b)を中心に回動可能に前記固定部(9c)に対して支持され、前記第2スピンドル(7)を支持する支持部(40)と、前記支持部(40)を前記第1回動軸(12b)を中心に回動させる第1操作部(31)と、を有する、ことを特徴とする。
【0025】
第2加工部S2のスピンドル7を支持する支持部40は、第1調整ネジ31が操作されることによって、第1回動軸12bを中心に回動する。このように、第1調整ネジ31を操作するだけでスピンドル7の軸中心の位置を調整できるので、操作性がよく、かつ2つのドリル8の軸間距離を精度よく調整することができる。また、支持装置9をコンパクトかつ簡易に構成することができ、コストダウンできる。
【0026】
なお、上述した実施の形態では、スピンドル7にドリル8を装着したが、これに限定されない。例えば、ルーター等の他の回転工具をスピンドル7に装着してもよい。
【0027】
また、上述した実施の形態では、中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aがそれぞれ第1回動軸12b及び第2回動軸12aを中心に回動可能に構成されていたが、これに限定されない。例えば、上段スリーブ9aは、中段スリーブ9bと一体に形成され、第2回動軸12aを中心に回動するように構成されなくてもよい。すなわち、支持装置9は、1つの回動軸(例えば第1回動軸12b)を中心に回動するスリーブによってスピンドル7の位置調整をするように構成してもよい。
【0028】
また、上述した実施の形態では、2つの別々のプリント基板を2つの加工部S1,S2によって穴明け加工するように構成されていたが、これに限定されない。例えば、1つのプリント基板を、2つの加工部S1,S2によって穴明け加工してもよい。
【0029】
また、上述した実施の形態では、第1調整ネジ31及び第2調整ネジ32によって中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aをそれぞれ回動させていたが、これに限定されない。例えば、これら第1調整ネジ31及び第2調整ネジ32の少なくともいずれか一方を、ピエゾアクチュエータやソレノイド等に代えてもよい。また、中段スリーブ9b及び上段スリーブ9aは、不図示のバネ等の付勢部材によって、第1調整ネジ31及び第2調整ネジ32に向けて付勢されてもよい。
【0030】
また、上述した実施の形態では、上段スリーブ9a、中段スリーブ9b及び下段スリーブ9cは、Z方向においてこのような順で上から並んでいたが、これに限定されない。例えば、上段スリーブ9aの上方に下段スリーブ9cを配置してもよい。
【0031】
また、上述した実施の形態では、第1調整ネジ31は、Y方向において、スピンドル7を挟んで第1回動軸12bとは反対側に配置され、第2調整ネジ32は、X方向において、スピンドル7を挟んで第2回動軸12aとは反対側に配置されていたが、これに限定されない。例えば、第1調整ネジ31は、Y方向において、第1回動軸12bとスピンドル7との間に配置されてもよい。例えば、第2調整ネジ32は、X方向において、第2回動軸12aとスピンドル7との間に配置されてもよい。
【符号の説明】
【0032】
2:加工装置(ドリル加工装置)
3:載置台(加工テーブル)
4:ワーク(プリント基板)
6:移動部材(クロススライド)
7:第1スピンドル、第2スピンドル(スピンドル)
8:第1回転工具、第2回転工具(ドリル)
9:支持装置
9a:第2支持部材(上段スリーブ)
9b:第1支持部材(中段スリーブ)
9c:固定部(下段スリーブ)
11a,11b,11c:孔(上段孔、中段孔、下段孔)
12a:第2回動軸
12b:第1回動軸
31:第1操作部(第1調整ネジ)
32:第2操作部(第2調整ネジ)
40:支持部
S1:第1加工部
S2:第2加工部
X:第1方向
Y:第2方向
Z:第3方向