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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018240
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ブラインド
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/323 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
E06B9/323
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121440
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】長嶺 陽一
【テーマコード(参考)】
2E043
【Fターム(参考)】
2E043AA01
2E043BB02
2E043BC02
2E043BD02
2E043DA01
2E043DA07
(57)【要約】
【課題】施工性のよいバックプレートを備えたブラインドを提供する。
【解決手段】ブラインドは、ヘッドボックス10、ブラケット2、及び、バックプレート30を備える。ヘッドボックス10は、スラットStを昇降可能に支持する。ブラケット2は、ヘッドボックス10を窓枠の上面又は壁面などの固定面に固定できる。バックプレート30は、ブラケット2の延在部214に着脱可能であり、スラットStとヘッドボックス10との隙間を遮蔽できる。バックプレート30は、ブラケット2の後端部とヘッドボックス10の後端部との間の前後方向位置において、ブラケット2の延在部214に着脱可能である。ブラインドを「正面付け」する場合であっても、壁面とブラインド本体との間に干渉することなくバックプレート30を取り付けできる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽材を昇降又は開閉可能に支持する支持手段と、
前記支持手段を固定面に固定するブラケットと、
前記ブラケットの一部に着脱可能であり、前記遮蔽材と前記支持手段との隙間を遮蔽可能な隙間遮蔽部材と、を備え、
前記隙間遮蔽部材は、前記ブラケットの後端部と前記支持手段の後端部との間の前後方向位置において、前記ブラケットの一部に着脱可能である、ブラインド。
【請求項2】
前記ブラケットは、後端部から前方かつ、下方に延在する延在部を有し、
前記隙間遮蔽部材は、前記延在部に着脱可能である、請求項1記載のブラインド。
【請求項3】
遮蔽材を昇降又は開閉可能に支持する支持手段と、
前記支持手段を固定面に固定するブラケットと、
前記ブラケットの一部に着脱可能であり、前記遮蔽材と前記支持手段との隙間を遮蔽可能な隙間遮蔽部材と、を備え、
前記隙間遮蔽部材は、前記支持手段が前記ブラケットを介して窓枠の上面又は天井を含む第1固定面に対して固定される場合と、壁面を含む第2固定面に対して固定される場合との何れであっても、前記ブラケットに対して着脱可能であり、
前記ブラケットは、
前記第1固定面に固定可能な第1固定部と、
前記第2固定面に固定可能な第2固定部と、
前記第2固定部から前方、かつ、下方に延在する延在部と、を有し、
前記隙間遮蔽部材は、前記延在部に着脱可能である、ブラインド。
【請求項4】
前記隙間遮蔽部材は、前記ブラケットに前記支持手段が取り付けられた状態と、取り付けられていない状態との何れであっても、前記ブラケットに着脱可能である、請求項1から3のいずれかに記載のブラインド。
【請求項5】
前記隙間遮蔽部材は、前記ブラケットに前記支持手段が取り付けられた状態において、前記支持手段に当接することで前記支持手段に対する相対移動を規制する規制部が形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のブラインド。
【請求項6】
前記延在部に形成された開口部を一部が挿通するように取り付けられ、前記隙間遮蔽部材が前記延在部に係止されている係止状態において後方に押圧されることで、一部が前記隙間遮蔽部材に当接して前記係止状態を解除不能に固定する固定部材を更に備えている、請求項2又は3記載のブラインド。
【請求項7】
前記隙間遮蔽部材が前記延在部に係止されている係止状態を解除操作可能な操作部を更に備えている、請求項2又は3記載のブラインド。
【請求項8】
前記遮蔽材は、横型ブラインドのスラットであり、
前記隙間遮蔽部材は、前記スラットの模様及び色彩と同等の模様及び色彩が付された前面カバー材を有している、請求項1から3のいずれかに記載のブラインド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインドに関する。特に、遮蔽材を昇降又は開閉可能に支持するヘッドボックスなどの支持手段の最下端面と遮蔽材の最上段の隙間から光が漏れることを防止する隙間遮蔽部材を備えたブラインドの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドボックスと最上段のスラット(遮蔽材)との隙間からの光漏れを遮光するための遮光片を備えたブラインドが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭61-33197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたブラインドは、ヘッドボックスと最上段のスラットとの隙間からの光漏れを遮光するための遮光片を備えている。この遮光片には一部がヘッドボックスの後方に突出した取付金具が取り付けられ、取付金具の突出部分が略U字状に折り曲げられたブラケットの係止部に係止されることで、遮光片がブラインドに取り付けられるように構成されている。
【0005】
特許文献1に開示されたブラインドの構成によれば、ブラインドに遮光片を取り付けてヘッドボックスと最上段のスラットとの隙間からの光漏れを防止することが可能となる。
【0006】
しかしながら、特許文献1によるブラインドは、遮光片をブラケットに取り付けるための取付金具の一部が後方に突出する構造となっているため、ブラケットを窓枠の上部にある壁面に固定することができないなどといった施工上の制約が生じ得るという問題があった。
【0007】
隙間遮蔽部材をヘッドボックスに取り付けるにあたり、遮光性に優れながらも施工性のよい隙間遮蔽部材を備えたブラインドが求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、隙間遮蔽部材をヘッドボックスに取り付けるにあたり、遮光性に優れながらも施工性のよい隙間遮蔽部材を備えたブラインドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、スラットを昇降又は開閉可能に支持するヘッドボックスと、ヘッドボックスを天井面又は壁面の固定面に固定するブラケットと、ブラケットの一部に着脱可能であり、スラットとヘッドボックスとの隙間を遮蔽可能な隙間遮蔽部材(バックプレート)と、を備えるブラインドを構成し、隙間遮蔽部材は、ブラケットの後端部と支持手段の後端部との間の前後方向位置において、ブラケットの一部に着脱可能にすることで、遮光性に優れながらも施工性の良い隙間遮蔽部材を備えたブラインドを実現できると考え、これに基づいて、以下のとおりの新たなブラインドを発明するに至った。
【0010】
(1)遮蔽材を昇降又は開閉可能に支持する支持手段と、前記支持手段を固定面に固定するブラケットと、前記ブラケットの一部に着脱可能であり、前記遮蔽材と前記支持手段との隙間を遮蔽可能な隙間遮蔽部材と、を備え、前記隙間遮蔽部材は、前記ブラケットの後端部と前記支持手段の後端部との間の前後方向位置において、前記ブラケットの一部に着脱可能である、ブラインド。
【0011】
(2)前記ブラケットは、後端部から前方、かつ、下方に延在する延在部を有し、前記隙間遮蔽部材は、前記延在部に着脱可能である、(1)記載のブラインド。
【0012】
(3)遮蔽材を昇降又は開閉可能に支持する支持手段と、前記支持手段を固定面に固定するブラケットと、前記ブラケットの一部に着脱可能であり、前記遮蔽材と前記支持手段との隙間を遮蔽可能な隙間遮蔽部材と、を備え、前記隙間遮蔽部材は、前記支持手段が前記ブラケットを介して窓枠の上面又は天井を含む第1固定面に対して固定される場合と、壁面を含む第2固定面に対して固定される場合との何れであっても、前記ブラケットに対して着脱可能であり、前記ブラケットは、前記第1固定面に固定可能な第1固定部と、前記第2固定面に固定可能な第2固定部と、前記第2固定部から前方、かつ、下方に延在する延在部と、を有し、前記隙間遮蔽部材は、前記延在部に着脱可能である、ブラインド。
【0013】
(4)前記隙間遮蔽部材は、前記ブラケットに前記支持手段が取り付けられた状態と、取り付けられていない状態との何れであっても、前記ブラケットに着脱可能である、(1)から(3)のいずれかに記載のブラインド。
【0014】
(5)前記隙間遮蔽部材は、前記ブラケットに前記支持手段が取り付けられた状態において、前記支持手段に当接することで前記支持手段に対する相対移動を規制する規制部を有する、(1)から(4)のいずれかに記載のブラインド。
【0015】
(6)前記延在部に形成された開口部を一部が挿通するように取り付けられ、前記隙間遮蔽部材が前記延在部に係止されている係止状態において後方に押圧されることで、一部が前記隙間遮蔽部材に当接して前記係止状態を解除不能に固定する固定部材を更に備えている、(2)から(5)のいずれかに記載のブラインド。
【0016】
(7)前記隙間遮蔽部材が前記延在部に係止されている係止状態を解除操作可能な操作部を更に備えている、(2)から(6)のいずれかに記載のブラインド。
【0017】
(8)前記遮蔽材は、横型ブラインドのスラットであり、前記隙間遮蔽部材は、前記スラットの模様及び色彩と同等の模様及び色彩が付された前面カバー材を有している、(1)から(7)のいずれかに記載のブラインド。
【発明の効果】
【0018】
本発明によるブラインドは、隙間遮蔽部材が、ブラケットの後端部と支持手段の後端部との間の前後方向位置において、ブラケットの一部に着脱可能であるので、例えばブラインドを「正面付け」する場合であっても、壁面とブラインド本体との間に干渉することなく隙間遮蔽部材(バックプレート)を取り付けることができる。
即ち、ブラインドを「天井付け」する場合は言うまでもなく、「正面付け」する場合であっても施工上の制約がない遮光性に優れたブラインドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態によるブラインドの全体構成を示す正面図であり、複数のスラットを全開にした状態図である。
図2】第1実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置及び隙間遮蔽部材の構成を示す斜視図である。
図3】第1実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置及び隙間遮蔽部材の構成を示す斜視図であり、ヘッドボックスを取り外した状態図である。
図4】第1実施形態によるブラインドに備わる隙間遮蔽部材の構成を示す斜視図である。
図5】第1実施形態によるブラインドに備わる隙間遮蔽部材の要部を拡大した斜視図である。
図6】第1実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置を構成するブラケットの図であり、図6(A)は、ブラケットを正面側から観た斜視図、図6(B)は、ブラケットを背面側から観た斜視図、図6(C)は、ブラケットの右側面図である。
図7】第1実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置を構成するロック部材の図であり、図7(A)は、ロック部材を正面側から観た斜視図、図7(B)は、ロック部材を背面側から観た斜視図、図7(C)は、ロック部材の右側面図である。
図8】第1実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置及び隙間遮蔽部材の構成を示す縦断面図であり、ヘッドボックスをブラインド用取付装置に固定した状態図である。
図9図8の要部を拡大した縦断面図である。
図10】第1実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置の天井付けにおける状態変化を示す縦断面図であり、図10(A)は、ヘッドボックスをブラインド用取付装置に取り付ける前の状態図、図10(B)は、ヘッドボックスの第2鍔部をブラケットの第2爪部に係合した状態図、図10(C)は、ヘッドボックスの第1鍔部をブラケットの第1爪部に係合した状態図である。
図11】第1実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置の正面付けにおける状態変化を示す縦断面図であり、図11(A)は、ヘッドボックスの第2鍔部をブラケットの第2爪部に係合した状態図、図11(B)は、ヘッドボックスの第1鍔部がブラケットの第1爪部を押し上げて係合する直前又は取り外し直後の状態図であり、図11(C)は、係合状態にある第1鍔部及び第1爪部に向かってロック部材を押し込む前の状態図である。
図12】本発明の変形例による隙間遮蔽部材の要部を拡大した斜視図である。
図13】本発明の第2実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置を構成するブラケットの斜視図である。
図14】第2実施形態によるブラインド用取付装置を構成する固定部材の斜視図であり、図14(A)は、固定部材を正面側から観た状態図、図14(B)は、固定部材を背面側から観た状態図である。
図15】第2実施形態によるブラインドに備わるブラインド用取付装置及び隙間遮蔽部材の状態変化を示す縦断面図であり、図15(A)は、第2実施形態によるブラケットの係止部を第2実施形態による隙間遮蔽部材の内部に挿入した状態図であり、図15(B)は、第2実施形態によるブラケットに開口した開口部に固定部材を挿入した状態図であり、15(C)は、第2実施形態によるブラケットにヘッドボックスを固定した状態図である。
図16】本発明の第3実施形態によるブラインド用取付装置の構成を示す斜視図であり、図16(A)は、第3実施形態によるブラインド用取付装置を正面側から観た状態図、図16(B)は、第3実施形態によるブラインド用取付装置を背面側から観た状態図である。
図17】第3実施形態によるブラインド用取付装置に備わる操作部材の斜視図である。
図18】第3実施形態によるブラケットにヘッドボックスを固定した状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0021】
[第1実施形態]
(ブラインドの構成)
(全体構成)
最初に、本発明の第1実施形態によるブラインドの全体構成を説明する。
【0022】
(全体構成)
図1を参照すると、本発明の第1実施形態によるブラインドBdは、C形チャンネル状の支持手段となるヘッドボックス10と複数の遮蔽材となるスラットStを備えている。ヘッドボックス10は、複数のブラインド用取付装置を構成するブラケット2(図2又は図3参照)を介して、窓枠の上部にある天井面又は壁面に取り付けできる。又、ヘッドボックス10は、複数のラダーコードCeを介して、複数のスラットStを吊り下げ支持している。
【0023】
(ヘッドボックスの内部構成)
次に、ヘッドボックス10の内部構成を説明する。図1を参照すると、実施形態によるブラインドBdは、リモートコントローラーCrによって操作できる電動ブラインドになっている。ヘッドボックス10は、スイッチング電源Ps、制御ユニットUc、駆動ユニットUd、及び、モータMoを内部に配置している。又、ヘッドボックス10は、駆動軸Sd、エンコーダEc、複数の昇降回転ドラムDrを内部に配置している。更に、ヘッドボックス10は、一組のリミットスイッチLs・Lsを内部に配置している。
【0024】
図1を参照すると、スイッチング電源Psには、電源コードCpが接続されている。電源コードCpから交流電源が入力されると、スイッチング電源Psは、交流電源を直流電源に変換して、直流電源を制御ユニットUcと駆動ユニットUdに供給している。
【0025】
図1を参照すると、制御ユニットUcは、エンコーダEcとリミットスイッチLsからの信号を受け、駆動ユニットUdを制御する。エンコーダEcは、駆動軸Sdの回転数及び回転速度を検出する。一組のリミットスイッチLs・Lsは、スラットStの上限位置を検出できる。駆動ユニットUdは、モータMoを駆動している。
【0026】
図1を参照すると、モータMoは、その出力軸が駆動軸Sdと連結している。駆動軸Sdが回転すると、中心部が駆動軸Sdと連結した昇降回転ドラムDrが回転する。昇降回転ドラムDrが回転すると、昇降回転ドラムDrの外周に巻かれたラダーコードCeが昇降することで、スラットStを傾動できる。ヘッドボックス10の端部には、リモートコントローラーCrからの赤外線による信号を受信する受光部1rが設けられている(図12参照)。受光部1rは、ヘッドボックス10の端部に設けたサイドキャップ1cに配置されている。ヘッドボックス10の背後には、隙間遮蔽部材となるバックプレート30が配置されている。
【0027】
図1を参照すると、駆動軸Sdは、多角棒からなり、ヘッドボックス10の長手方向に沿って配置されている。駆動軸Sdは、昇降回転ドラムDrと一体回転可能に連結している。駆動軸Sdは、昇降回転ドラムDrの中心部を貫通している。そして、駆動軸Sdは、その回転を複数の昇降回転ドラムDrに伝動できる。
【0028】
図1を参照すると、複数のスラットStは、ヘッドボックス10とボトムレールRbの間において、上下方向に各スラットStが整列状態で配置されるようにラダーコードCeにより支持されている。ラダーコードCeは、その一端が対応する昇降回転ドラムDrに連結されてヘッドボックス10から垂下すると共に、他端がボトムレールRbに連結している。そして、ラダーコードCeは、各スラットStを挟み込むようにその前方及び後方に前後一対の縦コードを有し、不図示の中段コードによって各スラットStが整列状態で配置されるようにラダーコードCe(一対の縦コード)により各スラットStが支持されている。したがって、各スラットStは、昇降回転ドラムDrの回転に対応して、傾動し、全閉、水平(全開)又は反全閉状態の間で傾動する。
【0029】
図1を参照すると、ボトムレールRbは、昇降回転ドラムDrに巻取り及び巻解き可能に一端が連結された不図示の昇降コードの他端と連結することにより、吊り下げ支持されている。昇降コードが昇降回転ドラムDrにより巻取り及び巻解きされることにより、ボトムレールRbは、昇降移動し、昇降移動により複数のスラットStが重畳されていくことで複数のスラットStを昇降(開閉)できる。
【0030】
(ヘッドボックスの構成)
引き続き、実施形態によるヘッドボックス10の構成を説明する。図8を参照すると、ヘッドボックス10は、C形チャンネル状のヘッドボックス本体1と板状の上蓋1tcを備えている。上蓋1tcは、ヘッドボックス本体1と着脱自在に嵌合できる。上蓋1tcは、ヘッドボックス本体1の上面開口を覆っている。ヘッドボックス本体1に上蓋1tcが嵌合することで、矩形の枠体を構成できる。
【0031】
又、図8を参照すると、ヘッドボックス本体1は、表面が木目調の化粧板1dを側面方向から挿入できる。図2を参照すると、化粧板1dは、ヘッドボックス本体1の前面側に配置され、意匠性を向上できる。更に、サイドキャップ1cにも化粧板1eを取り付けている(図2参照)。化粧板1d、1eはスラットStと同じ材料を利用することができる。また、化粧板1d、1eは、スラットStと同じ材料とせず、アルミ等の金属板、アクリル等の樹脂板、ファブリック、液晶パネル等、使用者の好みに合わせたデザインまたは材料を適宜選択することもできる。
【0032】
図8又は図9を参照すると、ヘッドボックス10は、上部の前方に突出する第1鍔部11fを有している。又、ヘッドボックス10は、下部の下方に突出する第2鍔部12fを有している(図8又は図10(C)参照)。第1鍔部11fと第2鍔部12fは、対角の位置にある。
【0033】
図2又は図8を参照すると、ブラインドBdは、ヘッドボックス10を着脱自在に取り付けできる取付装置20を備えている。取付装置20は、L字状のブラケット2と板状のロック部材22を備えている。ブラケット2は、窓枠の上部にある天井面に取り付けできる(以下、「天井付け」という)。又、ブラケット2は、窓枠の上部にある壁面に取り付けできる(以下、「正面付け」という)。ロック部材22は、ヘッドボックス10をブラケット2にロックできる。
【0034】
(ブラケットの構成)
次に、第1実施形態によるブラケット2の構成を説明する。図6又は図8を参照すると、ブラケット2は、第1固定部となる上面部211と第2固定部となる背面部212を有している。又、ブラケット2は、傾斜部213と延在部214を有している。ブラケット2は、帯状の金属板からなり、打ち抜き加工した展開板を折り曲げ成形している。
【0035】
図6(A)を参照すると、上面部211は、複数のねじ孔を開口している。複数の木ねじなどを用いて、上面部211を天井面(固定面)に固定できる(図10参照)。つまり、ブラケット2を天井付けできる。背面部212は、上面部211の基端部から90度より僅かに鋭角に屈曲している。
【0036】
図6(B)を参照すると、背面部212は、複数のねじ孔を開口している。複数の木ねじなどを用いて、背面部212を壁面(固定面)に固定できる(図11参照)。つまり、ブラケット2を正面付けできる。ブラケット2は固定面に対し、天井付けと正面付けのいずれかを選択して取り付けることができる。
【0037】
図6又は図8を参照すると、傾斜部213は、背面部212の下端部から上面部211の先端部側に向かって下り傾斜している。傾斜部213は、ブラケット2の前方に延在している。延在部214は、傾斜部213の下端部から下方に向かって延在している。延在部214は、背面部212と略平行に形成されている。即ち、延在部214は、ブラケット2の後端部である背面部212から前方、かつ、下方に延在していると言える。延在部214には、後述する隙間遮蔽部材となるバックプレート30を取り付けることができる(図3又は図8参照)。
【0038】
図6又は図8及び図9を参照すると、上面部211は、先端縁からU字状に反転した一対の第1爪部21n・21nを有している。第1爪部21nには、第1鍔部11fを係止できる(図8又は図9参照)。
【0039】
図6又は図8を参照すると、延在部214は、先端縁からU字状に反転した複数の第2爪部22nを有している。第2爪部22nには、第2鍔部12fを係止できる(図8参照)。
【0040】
図8を参照して、上面部211を天井面となる固定面に取り付けた後に、ヘッドボックス10の第1鍔部11fを第1爪部21nに係止でき、第2鍔部12fを第2爪部22nに係止できる。一方、背面部212を壁面となる固定面に取り付けた後に、第1鍔部11fを第1爪部21nに係止でき、第2鍔部12fを第2爪部22nに係止することもできる。
【0041】
(ロック部材の構成)
次に、実施形態によるロック部材22の構成を説明する、図7を参照すると、ロック部材22は、合成樹脂を成形している。ロック部材22は、一方の方向に突出した一対の帯板状の突出部22r・22rを有している。一対の突出部22r・22rは、先端部側が所定間隔、離間している。又、ロック部材22は、突出部22rと対向配置された湾曲部22eを有している。
【0042】
図7を参照して、一対の突出部22r・22rの間には、上面部211の先端部から突出した突出部21p(図6参照)を導入できる。これにより、ブラケット2に対してロック部材22の幅方向の移動を規制できる。つまり、一対の突出部22r・22rの間に突出部21pが導入されることで、ロック部材22の幅方向の移動を規制できる。一対の突出部22r・22rは、ロック部材22の幅方向の移動を規制する規制部として機能する。又、突出部21pは、ブラケット2からヘッドボックス10を取り外すときに抑え部として機能する。突出部21pを押し上げることで、ブラケット2からヘッドボックス10を取り外すことができる。
【0043】
図7及び図9を参照して、一対の突出部22r・22rを先頭に、第1鍔部11fと第1爪部21nの嵌合部に向かって、ロック部材22を押し込むと、一対の突出部22r・22rと湾曲部22eがこの嵌合部を挟持することで、ヘッドボックス10をブラケット2にロックできる。
【0044】
図7及び図8を参照して、一対の突出部22r・22rを先頭に、第2鍔部12fと第2爪部22nの嵌合部に向かって、ロック部材22を押し込むと、一対の突出部22r・22rと湾曲部22eがこの嵌合部を挟持することで、ヘッドボックス10をブラケット2にロックすることもできる。
【0045】
(ブラインド用取付装置の作用)
次に、実施形態による取付装置20の動作を説明しながら、取付装置20の作用及び効果を説明する。
【0046】
(天井付け)
次に、ヘッドボックス10を天井付けする場合を説明する。図10(A)を参照して、最初に、複数の木ねじなどを用いて、上面部211を天井面(固定面)に固定する。次に、図10(B)を参照して、ヘッドボックス10の下部後方に設けた第2鍔部12fをブラケット2の下部に設けた第2爪部22nに係合する。次に、第2鍔部12fを支点にヘッドボックス10を回動すると、図10(C)に示すように、第1鍔部11fが第1爪部21nに係止することで、ヘッドボックス10をブラケット2に係止できる。更に、ロック部材22を第1爪部21nに向かって押し込むと、ロック部材22は、第1鍔部11fと第1爪部21nを挟持することで、ヘッドボックス10をブラケット2にロックできる。
【0047】
図10(C)に示した状態では、ヘッドボックス10に矯正されて、上面部211に対して背面部212が略90度に屈曲している。
【0048】
(正面付け)
次に、ヘッドボックス10を正面付けする場合を説明する。図11(A)を参照して、最初に、複数の木ねじなどを用いて、背面部212を壁面(固定面)に固定する。次に、ヘッドボックス10の下部後方に設けた第2鍔部12fをブラケット2の下部に設けた第2爪部22nに係合する。次に、図11(B)に示すように、第2鍔部12fを支点にヘッドボックス10を回動すると、第1鍔部11fが第1爪部21nに係止することで、ヘッドボックス10をブラケット2に係止できる。更に、図11(C)を参照して、ロック部材22を第1爪部21nに向かって押し込むと、ロック部材22は、第1鍔部11fと第1爪部21nを挟持することで、ヘッドボックス10をブラケット2にロックできる。
【0049】
実施形態による取付装置20は、支持手段となるヘッドボックス10をブラケット2に係止させた状態でロック部材22を取り付けることができるので、ヘッドボックス10の取付作業が容易になる。又、ロック部材22を取り付けることでブラケット2とヘッドボックス10の係止状態が解除されないように確実に固定することができるので、ブラケット2にヘッドボックス10を取り付けた後にヘッドボックス10が意図せず脱落することを防止できる。
【0050】
又、実施形態による取付装置20は、第1鍔部11f及び第1爪部21nと、第2鍔部12f及び第2爪部22nとの少なくとも何れか一方に取り付けられた状態で位置ずれすることを規制する規制部となる一対の突出部22r・22rをロック部材22が有しているので、ブラケット2に取り付けたロック部材22が位置ずれして外れることを防止できる。
【0051】
更に、実施形態による取付装置20は、「天井付け」及び「正面付け」の何れにも対応可能なブラケット2を用いて、ブラインドを固定面に容易、かつ、確実に取り付けることができる。
【0052】
又、実施形態による取付装置20は、ブラケット2が、上面部211及び背面部212の少なくともいずれか一方に突出部(例えば突出部21p)を有し、突出部の操作で第1爪部21n又は第2爪部22nが、第1鍔部11f又は第2鍔部12fとの係合が解除される方向に移動可能であり、ロック部材22は、突出部が操作不能となるように取り付けられるようにしているので、爪部に対して不用意な力が作用することを防止できる。
【0053】
(隙間遮蔽部材の構成)
次に、第1実施形態によるブラインドBdに備わる隙間遮蔽部材の構成を説明する。図1から図5を参照すると、隙間遮蔽部材(以下、バックプレートという)30は、ヘッドボックス10の最下面とスラットStの最上段の隙間から光が漏れることを防止する平板状の部品である。バックプレート30は、ヘッドボックス10を介することなく、ブラケット2に直接取り付けることができる。
【0054】
図2から図5を参照すると、バックプレート30は、前面カバー材となる化粧板3dを側面からスライド自在に挿入できる。図3から図5を参照すると、バックプレート30は、一組のキャップ3c・3cを備えている。一組のキャップ3c・3cは、バックプレート30の両側面に嵌合できる。これにより、化粧板3dの脱落を防止できる。
【0055】
図1又は図2から図5を参照すると、遮蔽材は、横型ブラインドのスラットStからなり、バックプレート30は、スラットStの模様及び色彩と同等の模様及び色彩が付された前面カバー材となる化粧板3dを有しているので、室内側から視認したときに、スラットStのデザインと、バックプレート30のデザインとが統一されることで、意匠性を向上できる。
【0056】
図5を参照すると、バックプレート30は、上辺に沿ってあり溝状の溝部3gを有している。溝部3gは、複数の多角形のナット3nを内部に保持している。キャップ3cをバックプレート30から外した状態で、ナット3nを溝部3gの内部に導入できる。ナット3nは、溝部3gの長手方向にスライドできるが回転が規制されている。
【0057】
図4又は図5を参照すると、ナット3nには、ねじ3sが螺合している。ねじ3sをナット3nに仮止めした状態で、ナット3nと共に、ねじ3sを溝部3gの長手方向にスライドできる。
【0058】
図6(A)又は図6(B)を参照すると、ブラケット2の延在部214には、ねじ3sの首部が導入可能なU字状の切り欠きを両側部に切り欠いている。ねじ3sをこれらの切り欠きに導入し、ねじ3sをナット3nに締結することでブラケット2の背面にバックプレート30を取り付けることができる(図3又は図8参照)。図8に示すように、バックプレート30は、ブラケット2の後端部である背面部212とヘッドボックス10の後端部との間の前後方向位置において、ブラケット2の一部である延在部214に着脱可能に取り付けられる。
【0059】
実施形態によるバックプレート30は、ブラケット2を「正面付け」する場合であっても(図11参照)、壁面に干渉することなくブラケット2に取り付けることができる。ブラケット2を「天井付け」する場合であっても(図10参照)、施工上の制約がないという特徴がある。
【0060】
(隙間遮蔽部材の作用)
次に、実施形態によるバックプレート30の作用及び効果を説明する。
【0061】
実施形態によるバックプレート30は、ブラケット2を「正面付け」する場合であっても(図11参照)、壁面に干渉することなくブラケット2に取り付けることができる。ブラケット2を「天井付け」する場合であっても(図10参照)、施工上の制約がないという効果がある。
【0062】
図10又は図11を参照すると、ブラケット2は、後端部から前方、かつ、下方に延在する延在部214を有し、バックプレート30は、延在部214、つまり、ブラインド取付用ブラケットに着脱可能であるので、ブラケット2に加えて別途のブラケットを用意せずとも施工が可能となる。
【0063】
実施形態によるバックプレート30は、ヘッドボックス10がブラケット2を介して窓枠の上面又は天井を含む第1固定面に対して固定される場合と、壁面を含む第2固定面に対して固定される場合との何れであっても、ブラケット2に対して着脱可能であるので、「天井付け」及び「正面付け」両方に対応可能な略L字状のブラケットを用いても、施工上の制約がないという効果がある。
【0064】
実施形態によるバックプレート30は、施工後の状況に応じてバックプレート30をブラケットに後付けしたり、ブラケットから外したりすることができる。また、バックプレート30は、ブラケット2にヘッドボックス10が取り付けられていない状態であっても、ブラケット2に着脱可能である。
【0065】
(隙間遮蔽部材の変形例)
次に、変形例によるバックプレート31の構成を説明する。図12を参照すると、バックプレート31の両側面に嵌合したキャップ31cには、半月状の突起3rを前面側に突出している。そして、一対の突起3r・3rがヘッドボックス10の幅より僅かに広い間隔で対向配置されている。これにより、ヘッドボックス10に対して、バックプレート31の相対移動を阻止できる。即ち、突起3rは、ブラケット2にヘッドボックス10が取り付けられた状態において、ヘッドボックス10に当接することでバックプレート31のヘッドボックス10に対する相対移動を規制する規制部として機能する。
【0066】
図12に示した突起3rは、後述する第2実施形態によるバックプレート50に設けることが好ましい。又、図12に示した突起3rは、後述する第3実施形態によるバックプレート70に設けることが好ましい。
【0067】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態による取付装置40の構成を説明する。図13を参照すると、第2実施形態によるブラケット4は、上面部411と背面部412を有している。又、ブラケット4は、傾斜部413と延在部414を有している。更に、ブラケット4は、一対の第1爪部41n・41nと突出部41pを上面部411の先端側に有している。又、ブラケット4は、複数の第2爪部42nを延在部414の先端側に有している。
【0068】
図13を参照して、ブラケット4は、ヘッドボックス10を固定でき、ロック部材22を用いて(図7参照)、ヘッドボックス10をロックできる。ブラケット4は天井付けでき、正面付けもできる。
【0069】
図13を参照すると、第2実施形態によるブラケット4は、延在部414の中央部に開口部41wを設けている。又、第2実施形態よるブラケットは、開口部41wの後方側に鉤状の係止部41rを設けている。更に、取付装置40は、ブラケット4の開口部41wに一部が挿入可能な固定部材(ゴムなどの弾性体)42を備えている(図14参照)。
【0070】
図14を参照すると、固定部材42は、二股に分岐した一対の突出部42p・42pを本体から突出している。これらの突出部42p・42pは、開口部41wから背面側に突出するように延在部414に配置される。
【0071】
図15(A)を参照すると、係止部41rの先端部側は、バックプレート50の上部に開口した矩形の窓に導入され、バックプレート50を吊り下げ支持している。次に、図15(A)に示した状態から、図15(B)に示すように、一対の突出部42p・42pを先頭に、延在部414の正面側から固定部材42を開口部41wに差し込む。図15(B)に示した状態では、一対の突出部42p・42pの先端部側がバックプレート50の上部に設けた窓に導入される。次に、図15(B)に示した状態から、固定部材42を延在部414の背面側に更に押し込むと、一対の突出部42p・42pが係止部41rを超えて、バックプレート50の内壁を押圧する(図15(C)参照)。図15(C)に示した状態では、係止部41rにより、バックプレート50が延在部414から遠ざかる動きが規制されているので、一対の突出部42p・42pの先端面がバックプレート50の内壁を押圧することで、バックプレート50を延在部414に係止できる。
又、ヘッドボックス10をブラケット4に固定することで、ヘッドボックス10が固定部材42を押圧し、固定部材42の前後方向の動きが規制される。
更に、図15(C)を参照すると、一対の突出部42p・42pは、バックプレート50の上部に設けた窓に嵌合しているので、バックプレート50の上下方向の動きも規制している。
【0072】
第1実施形態によるバックプレート30がブラケット2の延在部214にねじ止めされるのに対して(図10参照)、第2実施形態によるバックプレート50は、係止部41rと弾性体である固定部材42が協働して、ブラケット4の延在部414に吊り下げ支持されるという違いがある。
【0073】
又、図13から図15を参照すると、固定部材42は、延在部414に形成された開口部41wを、固定部材42の一部が挿通するように取り付けられ、バックプレート50が延在部414に係止されている係止状態において、固定部材42が後方に押圧されることで、一部がバックプレート50に当接して係止状態を解除不能に固定できる。これにより、ブラケット4とバックプレート50との係止状態を強固にしてバックプレート50の位置ずれを防止できる。
【0074】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態による取付装置の構成を説明する。図16を参照すると、第3実施形態によるブラケット6は、上面部611と背面部612を有している。又、ブラケット6は、傾斜部613と延在部614を有している。更に、ブラケット6は、一対の第1爪部61n・61nと突出部61pを上面部611の先端側に有している。又、ブラケット6は、複数の第2爪部62nを延在部614の先端側に有している。
【0075】
図16を参照して、ブラケット6は、ヘッドボックス10を固定でき、ロック部材22を用いて(図7参照)、ヘッドボックス10をロックできる。ブラケット6は天井付けでき、正面付けもできる。
【0076】
図16又は図17を参照すると、ブラケット6は、操作部としての操作部材62を備えている。操作部材62は、バックプレート50が延在部614に係止されている係止状態を解除できる。操作部材62は、延在部614の背面側に取り付けられている。操作部材62は、矩形のベース板62bと圧縮コイルばね62sを備えている(図17参照)。
【0077】
図17を参照すると、ベース板62bは、鉤状の一対のアーム部62a・62aとブロック部62cを有している。一対のアーム部62a・62aは、ベース板62bの背面側に突出している。又、一対のアーム部62a・62aは、ベース板62bを間に対向配置されている。ブロック部62cは、ベース板62bの前面側に突出している。ブロック部62cは、相反する向きに突出した一対のフランジ部62f・62fを形成している。一対のフランジ部62f・62fとベース板62bの間に延在部614をスライドできる。ベース板62b、一対のアーム部62a・62a及びブロック部62cは一体に形成されている。圧縮コイルばね62sは、ブロック部62cの上部に保持されている。(図17参照)。
【0078】
図17を参照すると、ベース板62bは、矩形の開口部62wを上部に開口している。開口部62wには、延在部614の背面側に突出した鉤状の係止部61rを導入できる(図16(B)参照)。係止部61rを開口部62wに導入することで、バックプレート70を吊り下げ支持できる(図18参照)。
【0079】
図16(A)又は図18を参照すると、圧縮コイルばね62sは、その一端部が延在部614に開口した開口の上縁に当接している。又、圧縮コイルばね62sは、その他端部がブロック部62cに当接している。圧縮コイルばね62sは、延在部614に対して、下方に移動する力を付勢している。ベース板62bは、その一対のアーム部62a・62aが延在部614に開口した開口の下縁に当接してベース板62bの下限位置が規定されている。通常、操作部材62は、延在部614に支持されている。
【0080】
図18を参照すると、係止部61rの先端部側及び一対のアーム部62a・62aは、バックプレート70の内部に導入され、係止部61rはバックプレート70を吊り下げ支持している。一対のアーム部62a・62aもバックプレート70の内部に導入されている。アーム部62a・62aの先端部がバックプレート70の上部に開口した窓に内側から係止することで、バックプレート70が一対のアーム部62a・62aから離脱することが阻止されている。圧縮コイルばね62sの付勢力に抗して、操作部材62を持ち上げると(図18参照)、一対のアーム部62a・62aがバックプレート70を内側から上側に移動することで、バックプレート70の上部に開口した窓からバックプレート70を容易に取り外すことができる。
【0081】
第3実施形態による取付装置は、第2実施形態による取付装置と同様な効果を奏するが、操作部材62の解除操作によりブラケット6からバックプレート70を容易に取り外すことができるという、特別な効果がある。図16から図18を参照すると、操作部材62は、バックプレート70が延在部614に係止されている係止状態を解除操作できる。また、バックプレート70は、ブラケット6にヘッドボックス10が取り付けられた状態と、取り付けられていない状態との何れであっても、ブラケット6に着脱可能である。
【0082】
各実施形態では、ブラインドとして横型ブラインドを例に説明をしたが、遮蔽材としての複数のルーバーがヘッドレールの長手方向に沿って移動する縦型ブラインド等、他のブラインドにも適用できる。
【符号の説明】
【0083】
2 ブラケット
10 ヘッドボックス(支持手段)
30 バックプレート(隙間遮蔽部材)
St スラット(遮蔽材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18