(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018411
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、端末装置
(51)【国際特許分類】
H04L 69/18 20220101AFI20240201BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240201BHJP
H04L 67/02 20220101ALI20240201BHJP
H04L 41/0213 20220101ALI20240201BHJP
【FI】
H04L69/18
G06F3/12 303
G06F3/12 331
G06F3/12 385
H04L67/02
H04L41/0213
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121742
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳 哲
(72)【発明者】
【氏名】松田 宗久
(72)【発明者】
【氏名】大原 清孝
(72)【発明者】
【氏名】榎本 勝則
(72)【発明者】
【氏名】伊津見 光樹
(72)【発明者】
【氏名】森 匡平
(72)【発明者】
【氏名】野川 英樹
(72)【発明者】
【氏名】奥野 哲也
(72)【発明者】
【氏名】松下 聡
(72)【発明者】
【氏名】矢田 裕紀
(57)【要約】
【課題】端末装置が適切なプロトコルを利用して通信装置との通信を実行可能な技術を提供する。
【解決手段】端末装置は、第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に設定コマンドを送信するための第1の設定指示が取得される場合に、第1のプロトコルに従った第1の設定コマンドを第1の通信装置に送信する。端末装置は、第1のプロトコルと第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に設定コマンドを送信するための第2の設定指示が取得される場合に、第2のプロトコルに従った第2の設定コマンドを第2の通信装置に送信する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に設定コマンドを送信するための第1の設定指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の設定コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の設定コマンド送信部であって、前記第1の設定コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第1のOID(Object IDの略)と、第1の設定値と、を含み、前記第1の設定コマンドは、前記第1のOIDに関連付けて前記第1の設定値を前記第1の通信装置の第1の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第1の設定コマンド送信部と、
前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に設定コマンドを送信するための第2の設定指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の設定コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の設定コマンド送信部であって、前記第2の設定コマンドは、前記MIBの第2のOIDと、第2の設定値と、を含み、前記第2の設定コマンドは、前記第2のOIDに関連付けて前記第2の設定値を前記第2の通信装置の第2の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第2の設定コマンド送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記第2のプロトコルのセキュリティレベルは、前記第1のプロトコルのセキュリティレベルよりも高く、
前記第2の通信装置の前記第2の管理情報は、前記MIBの複数個のOIDのそれぞれについて、当該OIDと、設定値と、セキュリティ情報と、を関連付けて記憶しており、
前記セキュリティ情報は、
外部装置から、前記第1のプロトコルに従った設定コマンドが受信される場合に、当該設定コマンドに応じた設定値の書き込みが禁止されていることを示す禁止情報と、
外部装置から、前記第1のプロトコルに従った設定コマンドが受信される場合に、当該設定コマンドに応じた設定値の書き込みが許可されていることを示す許可情報と、
のうちのいずれかを示す、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第1のプロトコル情報を受信する第1のプロトコル情報受信部と、
前記第2の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第2のプロトコル情報を受信する第2のプロトコル情報受信部と、
として機能させ、
前記第1の設定コマンド送信部は、前記第1の設定指示が取得され、かつ、受信済みの前記第1のプロトコル情報が、前記第1の通信装置が前記第1のプロトコルをサポートしていると共に前記第2のプロトコルをサポートしていないことを示す場合に、前記第1の設定コマンドを前記第1の通信装置に送信し、
前記第2の設定コマンド送信部は、前記第2の設定指示が取得され、かつ、受信済みの前記第2のプロトコル情報が、前記第2の通信装置が前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしていることを示す場合に、前記第2の設定コマンドを前記第2の通信装置に送信する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1のプロトコル情報の送信を要求する第1の情報要求を前記第1の通信装置に送信する第1の情報要求送信部と、
前記第2のプロトコル情報の送信を要求する第2の情報要求を前記第2の通信装置に送信する第2の情報要求送信部と、
として機能させ、
前記第1のプロトコル情報受信部は、前記第1の情報要求が前記第1の通信装置に送信されることに応じて、前記第1の通信装置から前記第1のプロトコル情報を受信し、
前記第2のプロトコル情報受信部は、前記第2の情報要求が前記第2の通信装置に送信されることに応じて、前記第2の通信装置から前記第2のプロトコル情報を受信する、請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記第1のプロトコルは、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)であり、
前記第2のプロトコルは、HTTPS(Hyper Text Transfer Protocol Secureの略)である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
取得コマンドを前記第1の通信装置に送信するための第1の取得指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の取得コマンド送信部であって、前記第1の取得コマンドは、前記MIBの第3のOIDを含み、前記第1の取得コマンドは、前記第1の通信装置の前記第1の管理情報において前記第3のOIDに関連付けられている第3の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第1の取得コマンド送信部と、
前記第1の取得コマンドが前記第1の通信装置に送信される場合に、前記第1の通信装置から、前記第3の設定値を含む第1の応答コマンドを受信する第1の応答コマンド受信部と、
取得コマンドを前記第2の通信装置に送信するための第2の取得指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の取得コマンド送信部であって、前記第2の取得コマンドは、前記MIBの第4のOIDを含み、前記第2の取得コマンドは、前記第2の管理情報において前記第4のOIDに関連付けられている第4の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第2の設定コマンド送信部と、
前記第2の取得コマンドが前記第2の通信装置に送信される場合に、前記第2の通信装置から、前記第4の設定値を含む第2の応答コマンドを受信する第2の応答コマンド受信部と、
として機能させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に取得コマンドを送信するための第1の取得指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の取得コマンド送信部であって、前記第1の取得コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第3のOID(Object IDの略)を含み、前記第1の取得コマンドは、前記第1の通信装置の第1の管理情報において前記第3のOIDに関連付けられている第3の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第1の取得コマンド送信部と、
前記第1の取得コマンドが前記第1の通信装置に送信される場合に、前記第1の通信装置から、前記第3の設定値を含む第1の応答コマンドを受信する第1の応答コマンド受信部と、
前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に取得コマンドを送信するための第2の取得指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の取得コマンド送信部であって、前記第2の取得コマンドは、前記MIBの第4のOIDを含み、前記第2の取得コマンドは、前記第2の通信装置の第2の管理情報において前記第4のOIDに関連付けられている第4の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第2の取得コマンド送信部と、
前記第2の取得コマンドが前記第2の通信装置に送信される場合に、前記第2の通信装置から、前記第4の設定値を含む第2の応答コマンドを受信する第2の応答コマンド受信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項8】
前記第2のプロトコルのセキュリティレベルは、前記第1のプロトコルのセキュリティレベルよりも高く、
前記第2の通信装置の前記第2の管理情報は、前記MIBの複数個のOIDのそれぞれについて、当該OIDと、設定値と、セキュリティ情報と、を関連付けて記憶しており、
前記セキュリティ情報は、
外部装置から、前記第1のプロトコルに従った取得コマンドが受信される場合に、当該取得コマンドに応じた設定値を含む応答コマンドの送信が禁止されていることを示す禁止情報と、
外部装置から、前記第2のプロトコルに従った設定コマンドが受信される場合に、当該取得コマンドに応じた設定値を含む応答コマンドの送信が許可されていることを示す許可情報と、
のうちのいずれかを示す、請求項7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第1のプロトコル情報を受信する第1のプロトコル情報受信部と、
前記第2の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第2のプロトコル情報を受信する第2のプロトコル情報受信部と、
として機能させ、
前記第1の取得コマンド送信部は、前記第1の取得指示が取得され、かつ、受信済みの前記第1のプロトコル情報が、前記第1の通信装置が前記第1のプロトコルをサポートしていると共に前記第2のプロトコルをサポートしていないことを示す場合に、前記第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信し、
前記第2の取得コマンド送信部は、前記第2の取得指示が取得され、かつ、受信済みの前記第2のプロトコル情報が、前記第2の通信装置が前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしていることを示す場合に、前記第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する、請求項7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1のプロトコル情報の送信を要求する第1の情報要求を前記第1の通信装置に送信する第1の情報要求送信部と、
前記第2のプロトコル情報の送信を要求する第2の情報要求を前記第2の通信装置に送信する第2の情報要求送信部と、
として機能させ、
前記第1のプロトコル情報受信部は、前記第1の情報要求が前記第1の通信装置に送信されることに応じて、前記第1の通信装置から前記第1のプロトコル情報を受信し、
前記第2のプロトコル情報受信部は、前記第2の情報要求が前記第2の通信装置に送信されることに応じて、前記第2の通信装置から前記第2のプロトコル情報を受信する、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記第1のプロトコルは、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)であり、
前記第2のプロトコルは、HTTPS(Hyper Text Transfer Protocol Secureの略)である、請求項7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
端末装置であって、
第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に設定コマンドを送信するための第1の設定指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の設定コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の設定コマンド送信部であって、前記第1の設定コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第1のOID(Object IDの略)と、第1の設定値と、を含み、前記第1の設定コマンドは、前記第1のOIDに関連付けて前記第1の設定値を前記第1の通信装置の第1の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第1の設定コマンド送信部と、
前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に設定コマンドを送信するための第2の設定指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の設定コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の設定コマンド送信部であって、前記第2の設定コマンドは、前記MIBの第2のOIDと、第2の設定値と、を含み、前記第2の設定コマンドは、前記第2のOIDに関連付けて前記第2の設定値を前記第2の通信装置の第2の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第2の設定コマンド送信部と、
を備える、端末装置。
【請求項13】
端末装置であって、
第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に取得コマンドを送信するための第1の取得指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の取得コマンド送信部であって、前記第1の取得コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第3のOID(Object IDの略)を含み、前記第1の取得コマンドは、前記第1の通信装置の第1の管理情報において前記第3のOIDに関連付けられている第3の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第1の取得コマンド送信部と、
前記第1の取得コマンドが前記第1の通信装置に送信される場合に、前記第1の通信装置から、前記第3の設定値を含む第1の応答コマンドを受信する第1の応答コマンド受信部と、
前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に取得コマンドを送信するための第2の取得指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の取得コマンド送信部であって、前記第2の取得コマンドは、前記MIBの第4のOIDを含み、前記第2の取得コマンドは、前記第2の通信装置の第2の管理情報において前記第4のOIDに関連付けられている第4の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第2の取得コマンド送信部と、
前記第2の取得コマンドが前記第2の通信装置に送信される場合に、前記第2の通信装置から、前記第4の設定値を含む第2の応答コマンドを受信する第2の応答コマンド受信部と、
を備える、端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、OID(Object IDの略)と設定値とが関連付けられている管理情報を記憶する通信装置との通信を実行する端末装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)に従ってデバイスを管理する管理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、端末装置が適切なプロトコルを利用して通信装置との通信を実行可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、端末装置のためのコンピュータプログラムを開示する。前記コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に設定コマンドを送信するための第1の設定指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の設定コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の設定コマンド送信部であって、前記第1の設定コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第1のOID(Object IDの略)と、第1の設定値と、を含み、前記第1の設定コマンドは、前記第1のOIDに関連付けて前記第1の設定値を前記第1の通信装置の第1の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第1の設定コマンド送信部と、前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に設定コマンドを送信するための第2の設定指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の設定コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の設定コマンド送信部であって、前記第2の設定コマンドは、前記MIBの第2のOIDと、第2の設定値と、を含み、前記第2の設定コマンドは、前記第2のOIDに関連付けて前記第2の設定値を前記第2の通信装置の第2の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第2の設定コマンド送信部と、として機能させてもよい。
【0006】
上記の構成によると、端末装置は、第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置には、第1のプロトコルに従った第1の設定コマンドを送信し、第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしている第2の通信装置には、第2のプロトコルに従った第2の設定コマンドを送信する。従って、端末装置は、適切なプロトコルを利用して、設定コマンドを通信装置に送信することができる。
【0007】
また、本明細書は、端末装置のためのコンピュータプログラムを開示する。前記コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に取得コマンドを送信するための第1の取得指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の取得コマンド送信部であって、前記第1の取得コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第3のOID(Object IDの略)を含み、前記第1の取得コマンドは、前記第1の通信装置の第1の管理情報において前記第3のOIDに関連付けられている第3の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第1の取得コマンド送信部と、前記第1の取得コマンドが前記第1の通信装置に送信される場合に、前記第1の通信装置から、前記第3の設定値を含む第1の応答コマンドを受信する第1の応答コマンド受信部と、前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に取得コマンドを送信するための第2の取得指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の取得コマンド送信部であって、前記第2の取得コマンドは、前記MIBの第4のOIDを含み、前記第2の取得コマンドは、前記第2の通信装置の第2の管理情報において前記第4のOIDに関連付けられている第4の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第2の取得コマンド送信部と、前記第2の取得コマンドが前記第2の通信装置に送信される場合に、前記第2の通信装置から、前記第4の設定値を含む第2の応答コマンドを受信する第2の応答コマンド受信部と、として機能させてもよい。
【0008】
上記の構成によると、端末装置は、第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置には、第1のプロトコルに従った第1の取得コマンドを送信し、第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしている第2の通信装置には、第2のプロトコルに従った第2の取得コマンドを送信する。従って、端末装置は、適切なプロトコルを利用して、取得コマンドを通信装置に送信することができる。
【0009】
上記のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体、及び、端末装置そのものも、新規で有用である。また、端末装置によって実行される方法も、新規で有用である。また、上記の端末装置と第1の通信装置と第2の通信装置とを備える通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】コマンド処理のフローチャートを示す図である。
【
図4】SNMP処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】HTTPS処理のフローチャートを示す図である。
【
図6】HTTPSが利用される場合のケースA、ケースBのシーケンスを示す図である。
【
図7】SNMPが利用される場合のケースC、ケースDのシーケンスを示す図である。
【
図8】比較例において、設定値の書き込みが失敗するケースのシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、プリンタ10A、10Bと端末装置100とを備える。各デバイス10A、10B、100は、LAN(Local Area Networkの略)6に接続されており、LAN6を介して相互に通信可能である。LAN6は、有線LANであってもよいし無線LANであってもよい。本実施例では、プリンタ10A、10Bが、端末装置100からの要求コマンド(即ち後述のSETコマンド、POSTコマンド、又は、GETコマンド)に応じて、設定値を書き込んだり送信したりすることを実現する。
【0012】
(プリンタ10A、10Bの構成)
各プリンタ10A、10Bは、印刷機能を実行可能な周辺装置(例えば端末装置100の周辺装置)である。変形例では、各プリンタ10A、10Bは、印刷機能に加えて、スキャン機能、FAX機能等を実行可能な多機能機であってもよい。
【0013】
プリンタ10Aは、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)をサポートしていると共にHTTPS(Hyper Text Transfer Protocol Secureの略)をサポートしていない。SNMP及びHTTPSについては後で詳しく説明する。
【0014】
プリンタ10Aは、不揮発性メモリ34Aと揮発性メモリ36Aとを備える。不揮発性メモリ34Aは、プリンタ10Aの電源がOFFされても、記憶済みの情報が消去されないメモリである。不揮発性メモリ34Aは、第1管理テーブル38Aを記憶する。揮発性メモリ36Aは、プリンタ10Aの電源がOFFされると、記憶済みの情報が消去されるメモリである。揮発性メモリ36Aは、プリンタ10Aが処理を実行する過程で必要な情報を一時的に記憶する。
【0015】
プリンタ10Bは、SNMPをサポートしていると共にHTTPSをサポートしている。プリンタ10Bは、第2管理テーブル38Bが記憶されている不揮発性メモリ34Bと、揮発性メモリ36Bと、を備える。以下では、プリンタ10A、10Bを総称して、「プリンタ10」と記載することがある。
【0016】
(端末装置100の構成)
端末装置100は、デスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、携帯電話(例えばスマートフォン)等のユーザ端末である。端末装置100は、操作部112と、表示部114と、通信インターフェース116と、制御部130と、を備えている。以下では、インターフェースを「I/F」と記載する。
【0017】
操作部112は、様々な指示を端末装置100に入力するためのI/Fである。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部114は、いわゆるタッチパネルであり、操作部としても機能する。通信I/F116は、LAN6に接続されている。通信I/F116は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。
【0018】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム136、138に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ134は、OS(Operating Systemの略)プログラム136と、設定アプリケーション138と、を記憶する。以下では、設定アプリケーション138のことを「アプリ138」と記載する。OSプログラム136は、端末装置100の基本的な動作を制御するためのプログラムである。アプリ138は、端末装置100を利用して、プリンタ10を管理するためのアプリケーションである。図示省略しているが、メモリ134には、プリンタ10Aの第1管理テーブル38Aと同様に、情報の内容、及び、OIDが関連付けて記憶されている。
【0019】
(第1管理テーブル38A、及び、第2管理テーブル38Bの説明;
図2)
図2を参照して、プリンタ10Aの不揮発性メモリ34Aに記憶されている第1管理テーブル38A、及び、プリンタ10Bの不揮発性メモリ34Bに記憶されている第2管理テーブル38Bについて説明する。
【0020】
第1管理テーブル38Aは、プリンタ10Aの様々な情報を記憶するためのテーブルである。当該情報は、例えば、プリンタ10Aの管理者アドレス、消耗品残量、MACアドレス等を含む。
【0021】
第1管理テーブル38Aに記憶される情報は、さらに、プリンタ10Aが通信を実行するための通信設定を含む。通信設定は、プリンタ10AのIPアドレス、Proxy設定等を含む。
図2に例示されない情報としては、APIPA(Automatic Private IP Addressingの略)設定、Network Reset、Reboot(即ち再起動)、プリンタ10Aの設置場所、アクセス先、エラー履歴、ステータス(印刷実行中、待機中等)、印刷設定(例えばデフォルトの印刷解像度)等を含む。第1管理テーブル38Aは、ツリー構造(即ち階層構造)を利用して上記の様々な情報を格納する。このツリー構造を有する様々な情報の集合のことを「MIB(Management Information Baseの略)」と呼ぶ。
【0022】
具体的には、第1管理テーブル38Aは、内容とOID(Object IDの略)とMIB値とを関連付けて記憶する。内容は、情報の意味を示す文字列である。OIDは、情報を識別する識別子である。MIB値は、情報の具体的な値(即ち設定値)を示す。
【0023】
第2管理テーブル38Bは、プリンタ10Bの様々な情報を記憶するためのテーブルである。本実施例において、第2管理テーブル38Bに記憶される情報は、第1管理テーブル38Aに記憶される情報と同じである。なお、変形例では、第2管理テーブル38Bに記憶される情報と、第1管理テーブル38Aに記憶される情報と、が異なっていてもよい。
【0024】
第2管理テーブル38Bは、内容とOIDとMIB値とセキュリティ情報とを関連付けて記憶する。セキュリティ情報は、セキュリティレベルが高い情報であることを示す「High」と、セキュリティレベルが低い情報であることを示す「Low」と、のうちのいずれかを示す。
【0025】
(各プリンタ10A、10Bと端末装置100の間の通信プロトコル)
プリンタ10A等と端末装置100との間でMIB値を通信するための通信プロトコルとしては、OSI(Open Systems Interconnectionの略)参照モデルのトランスポート層のUDP(User Datagram Protocolの略)に従ったプロトコルが広く知られている。具体的には、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)が知られている。本実施例では、端末装置100は、MIB値を通信するための通信プロトコルとして、SNMPに加えて、OSI参照モデルのトランスポート層のTCP(Transmission Control Protocolの略)に従った通信プロトコルを利用する。具体的には、HTTPS(Hyper Text Transfer Protocol Secureの略)が利用される。HTTPSは、ユーザ認証及びデータ暗号化を採用しているので、SNMPよりも高いセキュリティレベルを有する。
【0026】
図2の第2管理テーブル38Bのセキュリティ情報「High」は、外部装置からSNMPに従った要求コマンドが受信される場合に、MIB値を書き込んだり送信したりすることが禁止されていることを示す。また、セキュリティ情報「Low」は、外部装置から、SNMPに従った要求コマンドが受信される場合に、MIB値を書き込んだり送信したりすることが許可されていることを示す。プリンタ10Bは、セキュリティ情報が「High」及び「Low」のどちらであっても、HTTPSに従った要求コマンドが受信される場合に、MIB値を書き込んだり送信したりすることを許可する。
【0027】
(端末装置100のコマンド処理:
図3)
図3を参照して、端末装置100のCPU132がアプリ138に従って実行するコマンド処理を説明する。アプリ138が起動されることに応じて、
図3の処理が実行される。なお、実施例の各通信の全ては通信インターフェース116を介して実行されるので、以下では、「通信インターフェース116を介して」という説明を省略する。
【0028】
S10において、CPU132は、通信対象のプリンタ(以下では「対象プリンタ」と記載する)を選択するための操作(以下では、「プリンタ選択操作」と記載する)を受付けることを監視する。CPU132は、プリンタ選択操作を受付ける場合に、S10でYESと判断して、S12に進む。プリンタ選択操作は、LAN6に接続されているプリンタを検索するための操作を含む。CPU132は、当該操作を受付けると、LAN6に接続されているプリンタを検索し、LAN6に接続されているプリンタのリストを表示する。プリンタ選択操作は、さらに、当該リストに表示されている1以上のプリンタの中から、対象プリンタを選択する操作を含む。
【0029】
S12において、CPU132は、プロトコル決定処理を実行する。プロトコル決定処理は、対象プリンタとの通信に利用する通信プロトコル(以下では、「利用プロトコル」と記載する)を決定するための処理である。具体的には、CPU132は、能力情報要求を対象プリンタに送信する。能力情報要求は、対象プリンタがサポートしているプロトコルを示す情報を含む能力情報の送信を要求するためのコマンドである。対象プリンタは、端末装置100から能力情報要求を受信する場合に、対象プリンタがサポートしている各プロトコルを示す情報を含む能力情報を端末装置100に送信する。なお、能力情報要求の送信、及び、能力情報の受信は、SNMPを利用して実行される。
【0030】
例えば、プリンタ10Aが対象プリンタである場合、対象プリンタは、対象プリンタがSNMPをサポートしていることを示す情報を含む能力情報を端末装置100に送信する。当該能力情報は、HTTPSをサポートしていることを示す情報を含まない。また、プリンタ10Bが対象プリンタである場合、対象プリンタは、対象プリンタがSNMPとHTTPSをサポートしていることを示す情報を含む能力情報を端末装置100に送信する。CPU132は、能力情報を利用して、利用プロトコルを決定する。受信済みの能力情報が、SNMPのみをサポートしていることを示す場合、CPU132は、SNMPを利用プロトコルとして決定する。受信済みの能力情報が、SNMPとHTTPSとをサポートしていることを示す場合、CPU132は、高いセキュリティレベルを有するHTTPSを利用プロトコルとして決定する。このように、CPU132は、対象プリンタの能力情報に従って、利用プロトコルを適切に決定することができる。
【0031】
S14において、CPU132は、S12で決定された利用プロトコルがSNMPであるのか否かを判断する。CPU132は、利用プロトコルがSNMPである場合(S14でYES)に、S20に進み、利用プロトコルがSNMPでない場合、即ち、利用プロトコルがHTTPSである場合(S14でNO)に、S30に進む。
【0032】
S20において、CPU132は、SNMP処理を実行する。SNMP処理は、SNMPに従って、端末装置100と対象プリンタとの間で通信が実行される処理である。CPU132は、S20が終了すると、
図3の処理を終了する。
【0033】
S30において、CPU132は、HTTPS処理を実行する。HTTPS処理は、HTTPSに従って、端末装置100と対象プリンタとの間で通信が実行される処理である。CPU132は、S30が終了すると、
図3の処理を終了する。
【0034】
(SNMP処理;
図4)
図4を参照して、
図3のS20で実行されるSNMP処理について説明する。S50において、CPU132は、設定操作を受付けることを監視する。SNMP処理における設定操作は、設定対象の情報(例えば、IPアドレス)を指定する操作と、指定済みの情報について、変更後の文字列を指定する操作と、を含む。CPU132は、設定操作を受付ける場合(S50でYES)に、設定指示が取得されたと判断し、S52に進む。
【0035】
S52において、CPU132は、設定操作で指定された情報のOIDと、設定操作で指定された文字列と、を含むSETコマンドを対象プリンタに送信する。対象プリンタは、端末装置100からSETコマンドを受信する場合に、当該SETコマンド内のOIDと文字列とを特定する。そして、対象プリンタは、特定済みのOIDに関連付けて、特定済みの文字列をMIB値として、対象プリンタの管理テーブル(以下では、「対象管理テーブル」と記載する)に書き込む。そして、対象プリンタは、設定操作で指定された情報のOIDと、MIB値の書き込みが完了したことを示すステータス情報と、を含む応答コマンドを端末装置100に送信する。
【0036】
S54において、CPU132は、対象プリンタから応答コマンドを受信する。CPU132は、S54が終了すると、S50に戻る。
【0037】
また、CPU132は、S50の監視と同時的に、S60において、取得操作を受付けることを監視する。SNMP処理における取得操作は、取得対象の情報(例えば、IPアドレス)を指定する操作を含む。CPU132は、取得操作を受付ける場合(S60でYES)に、取得指示が取得されたと判断し、S62に進む。
【0038】
S62において、CPU132は、取得操作で指定された情報のOIDを含むGETコマンドを対象プリンタに送信する。対象プリンタは、端末装置100からGETコマンドを受信する場合に、対象管理テーブルから、当該GETコマンドに含まれるOIDに関連付けられているMIB値を取得する。そして、CPU132は、取得済みのMIB値を含む応答コマンドを端末装置100に送信する。
【0039】
S64において、CPU132は、対象プリンタから応答コマンドを受信する。また、CPU132は、当該応答コマンド内の情報を表示部114に表示させる。これにより、ユーザは、対象プリンタ内の設定を知ることができる。CPU132は、S64が終了すると、S50に戻る。
【0040】
また、CPU132は、S50及びS60の監視と同時的に、S70において、プリンタ選択操作を受付けることを監視する。CPU132は、プリンタ選択操作を受付ける場合(S70でYES)に、
図3のS12に戻る。
【0041】
(HTTPS処理;
図5)
図5を参照して、
図3のS30で実行されるHTTPS処理について説明する。S90において、CPU132は、設定操作を受付けることを監視する。HTTPS処理における設定操作は、設定対象の情報(例えば、IPアドレス)を指定する操作と、指定済みの情報について、変更後の文字列を指定する操作と、認証情報を入力する操作と、を含む。CPU132は、設定操作を受付ける場合(S90でYES)に、設定指示が取得されたと判断し、S92に進む。
【0042】
S92において、CPU132は、認証情報を含むHTTPSコマンドを対象プリンタに送信する。対象プリンタは、端末装置100からHTTPSコマンドを受信すると、当該コマンド内の認証情報を利用した認証を実行する。対象プリンタは、当該認証が成功する場合に、認証成功を示す情報「OK」を含む応答コマンドを端末装置100に送信し、当該認証が失敗する場合に、認証失敗を示す情報「NG」を含む応答コマンドを端末装置100に送信する。なお、HTTPS処理における認証は、HTTPSのダイジェスト認証方式又はベーシック認証方式に従った認証である。
【0043】
S94において、CPU132は、対象プリンタから情報「OK」を含む応答コマンドを受信したのか否かを判断する。CPU132は、対象プリンタから情報「OK」を含む応答コマンドを受信する場合(S94でYES)に、S96に進み、対象プリンタから情報「OK」を含まない応答コマンドを受信する場合(S94でNO)に、S90に戻る。なお、CPU132は、S94でNOと判断する場合に、認証が失敗したことを示す情報を表示部114に表示させる。
【0044】
S96において、CPU132は、暗号キーの交換(Key Exchange)を対象プリンタと実行する。これにより、端末装置100と対象プリンタとの間の以降の通信(例えばS98、S100)において、POSTコマンド及び応答コマンド内の情報が暗号化される。このように、コマンド内の情報が暗号化されるので、セキュリティレベルを高めることができる。
【0045】
S98において、CPU132は、設定操作で指定された情報のOIDと、設定操作で指定された文字列と、を含むPOSTコマンドを対象プリンタに送信する。対象プリンタは、端末装置100からPOSTコマンドを受信する場合に、当該POSTコマンド内のOIDと文字列とを特定する。そして、対象プリンタは、特定済みの文字列をMIB値として特定済みのOIDに関連付けて対象管理テーブルに書き込む。そして、対象プリンタは、設定操作で指定された情報のOIDと、MIB値の書き込みが完了したことを示すステータス情報と、を含む応答コマンドを端末装置100に送信する。
【0046】
S100において、CPU132は、対象プリンタから応答コマンドを受信する。CPU132は、S100が終了すると、S90に戻る。
【0047】
また、CPU132は、S90の監視と同時的に、S110において、取得操作を受付けることを監視する。HTTPS処理における取得操作は、取得対象の情報(例えば、IPアドレス)を指定する操作と、認証情報を入力する操作と、を含む。CPU132は、取得操作を受付ける場合(S110でYES)に、取得指示が取得されたと判断し、S112に進む。
【0048】
S112、S114、S116は、それぞれ、S92、S94、S96と同様である。これにより、端末装置100と対象プリンタとの間の以降の通信(例えばS118、S120)において、GETコマンド及び応答コマンド内の情報が暗号化される。S118において、CPU132は、取得操作で指定された情報のOIDを含むGETコマンドを対象プリンタに送信する。対象プリンタは、端末装置100からGETコマンドを受信する場合に、対象管理テーブルから、当該GETコマンドに含まれるOIDに関連付けられているMIB値を取得する。そして、CPU132は、取得済みのMIB値を含む応答コマンドを端末装置100に送信する。
【0049】
S120において、CPU132は、対象プリンタから応答コマンドを受信する。また、CPU132は、当該応答コマンド内の情報を表示部114に表示させる。これにより、ユーザは、対象プリンタ内の設定を知ることができる。CPU132は、S120が終了すると、S90に戻る。
【0050】
また、CPU132は、S90及びS110の監視と同時的に、S130において、プリンタ選択操作を受付けることを監視する。CPU132は、プリンタ選択操作を受付ける場合(S130でYES)に、
図3のS12に戻る。
【0051】
(具体的なケース)
続いて、
図6及び
図7を参照して、
図3~
図5の処理によって実現される具体的なケースA~ケースDを説明する。
【0052】
(ケースA;
図6)
図6を参照して、HTTPSに従った書込処理が実行されるケースAについて説明する。
【0053】
端末装置100は、T10において、ユーザから、プリンタ10Bを選択するプリンタ選択操作を受付けると(
図3のS10でYES)、T12において、能力情報要求をプリンタ10Bに送信し、T14において、プリンタ10Bから、プリンタ10BがSNMPとHTTPSをサポートしていることを示す能力情報を受信する。この場合、端末装置100は、HTTPSのセキュリティレベルがSNMPのセキュリティレベルよりも高いと判断し、HTTPSを利用プロトコルとして特定する(S12、S14でNO、S30)。
【0054】
端末装置100は、T20において、ユーザから設定操作を受付ける(
図5のS90でYES)。本ケースの設定操作は、書込対象の情報「IPアドレス」を指定する操作と、「IPアドレス」について、変更後の文字列「192.168.2.2」を指定する操作と、認証情報を入力する操作と、を含む。この場合、端末装置100は、T22において、認証情報を含むHTTPSコマンドをプリンタ10Bに送信する(S92)。
【0055】
プリンタ10Bは、T22において、端末装置100からHTTPSコマンドを受信し、当該コマンド内の認証情報を利用した認証が成功すると、T24において、情報「OK」を含む応答コマンドを端末装置100に送信する。
【0056】
端末装置100は、T24において、プリンタ10Bから、情報「OK」を含む応答コマンドを受信すると(S94でYES)、T30において、暗号キーの交換をプリンタ10Bと実行し(S96)、T32において、T20の設定操作に応じたPOSTコマンド200をプリンタ10Bに送信する(S98)。端末装置100は、T20の設定操作で指定された情報「IPアドレス」から、末尾「4」のOIDを特定して、当該情報をPOSTコマンド200に書き込む。また、端末装置100は、T20の設定操作で指定された文字列「192.168.2.2」をMIB値としてPOSTコマンド200に書き込む。
【0057】
プリンタ10Bは、T32において、端末装置100からPOSTコマンド200を受信すると、当該コマンドが末尾「4」のOIDを含むと判断し、末尾「4」のOIDに関連付けられているセキュリティ情報が「High」であると判断する。プリンタ10Bは、HTTPSに従ったPOSTコマンドが受信されたと判断し、MIB値の書き込みが許可されていると判断し、T40において、末尾「4」のOIDに関連付けて、当該コマンド内のMIB値「192.168.2.2」を第2管理テーブル38Bに書き込む。次いで、プリンタ10Bは、T42において、POSTコマンド200の末尾「4」のOIDと同じOIDと、ステータス情報「success」と、を含む応答コマンド210を端末装置100に送信する。
【0058】
端末装置100は、T42において、プリンタ10Bから応答コマンド210を受信する(S100)。これにより、書込処理が完了する。
【0059】
(ケースB;
図6)
続いて、
図6を参照して、HTTPSに従った取得処理が実行されるケースBについて説明する。ケースBは、ケースAの後の状態である。
【0060】
端末装置100は、T110において、ユーザから取得操作を受付ける(S110でYES)。本ケースの取得操作は、取得対象の情報「消耗品残量」を指定する操作と、認証情報を入力する操作と、を含む。T112、T114、T120(S112~S116)は、それぞれ、ケースAのT22、T24、T30と同様である。
【0061】
端末装置100は、T122において、T110の取得操作に応じたGETコマンド220をプリンタ10Bに送信する(S118)。端末装置100は、T110の取得設定操作で指定された情報「消耗品残量」から、末尾「2」のOIDを特定して、当該情報をGETコマンド220に書き込む。
【0062】
プリンタ10Bは、T122において、端末装置100からGETコマンド220を受信すると、GETコマンド220が末尾「2」のOIDを含むと判断し、末尾「2」のOIDに関連付けられているセキュリティ情報が「Low」であると判断する。プリンタ10Bは、HTTPSに従ったGETコマンドが受信されたと判断し、MIB値の送信が許可されていると判断し、第2管理テーブル38Bにおいて、末尾「2」のOIDに関連付けられているMIB値「60」を特定し、T124において、特定済みのMIB値「60」を含む応答コマンド230を端末装置100に送信する。
【0063】
端末装置100は、T124において、プリンタ10Bから応答コマンド230を受信すると、T126において、応答コマンド230内のMIB値「60」を表示する(S120)。これにより、取得処理が完了する。
【0064】
(ケースC;
図7)
図7を参照して、SNMPに従った書込処理が実行されるケースCについて説明する。
【0065】
端末装置100は、T210において、ユーザから、プリンタ10Aを選択するプリンタ選択操作を受付けると(
図3のS10でYES)、T212において、能力情報要求をプリンタ10Aに送信し、T214において、プリンタ10Aから、プリンタ10AがSNMPをサポートしていることを示す能力情報を受信する。この場合、端末装置100は、SNMPを利用プロトコルとして特定する(S12、S14でYES、S20)。
【0066】
端末装置100は、T220において、ユーザから設定操作を受付ける(
図4のS50でYES)。本ケースの設定操作は、書込対象の情報「IPアドレス」を指定する操作と、「IPアドレス」について、変更後の文字列「192.168.2.1」を指定する操作と、を含む。この場合、端末装置100は、T222において、T220の設定操作に応じたSETコマンド300をプリンタ10Aに送信する(S52)。端末装置100は、T220の設定操作で指定された情報「IPアドレス」から、末尾「4」のOIDを特定して、当該情報をSETコマンド300に書き込む。また、端末装置100は、T220の設定操作で指定された文字列「192.168.2.1」をMIB値としてSETコマンド300に書き込む。
【0067】
プリンタ10Aは、T222において、端末装置100からSETコマンド300を受信すると、当該コマンドが末尾「4」のOIDを含むと判断し、T230において、第1管理テーブル38Aにおいて、末尾「4」のOIDに関連付けて、当該コマンド内のMIB値「192.168.2.1」を書き込む。T232は、それぞれ、
図6のケースAのT42と同様である。
【0068】
(ケースD;
図7)
続いて、
図7を参照して、SNMPに従った取得処理が実行されるケースDについて説明する。ケースDは、ケースCの後の状態である。
【0069】
端末装置100は、T310において、ユーザから取得操作を受付ける(S60でYES)。本ケースの取得操作は、取得対象の情報「消耗品残量」を指定する操作を含む。端末装置100は、T312において、T310の取得操作に応じたGETコマンド320をプリンタ10Aに送信する(S62)。端末装置100は、T310の取得設定操作で指定された情報「消耗品残量」から、末尾「2」のOIDを特定して、当該情報をGETコマンド320に書き込む。
【0070】
プリンタ10Aは、T312において、端末装置100からGETコマンド320を受信すると、GETコマンド320が末尾「2」のOIDを含むと判断し、第1管理テーブル38Aにおいて、末尾「2」のOIDに関連付けられているMIB値「80」を特定し、T314において、特定済みのMIB値「80」を含む応答コマンド330を端末装置100に送信する。
【0071】
端末装置100は、T314において、プリンタ10Aから応答コマンド330を受信すると、T316において、応答コマンド330内のMIB値「80」を表示する(S64)。これにより、取得処理が完了する。
【0072】
(ケースA~ケースDの効果)
ケースA~ケースDの効果を説明する前に、
図8を参照して、比較例の端末装置150によって実行される処理について説明する。比較例の端末装置150は、
図3のS12のプロトコル決定処理を実行しない。このため、端末装置150は、SNMPとHTTPSをサポートしているプリンタ10Bが対象プリンタとして選択された場合であっても、SNMPに従った要求コマンドをプリンタ10Bに送信し得る。
【0073】
端末装置150は、T410において、プリンタ10Bを選択するプリンタ選択操作を受付け、T420において、ユーザから設定操作を受付ける。本ケースの設定操作は、書込対象の情報「IPアドレス」を指定する操作と、「IPアドレス」について、変更後の文字列「192.168.2.2」を指定する操作と、を含む。この場合、端末装置150は、T422において、SNMPに従ったSETコマンド410をプリンタ10Bに送信する。SETコマンド400は、
図7のSETコマンド300と同じである。
【0074】
プリンタ10Bは、T422において、端末装置150からSETコマンド400を受信すると、当該コマンドが末尾「4」のOIDを含むと判断し、第2管理テーブル38Bにおいて、末尾「4」のOIDに関連付けられているセキュリティ情報が「High」であると判断する。プリンタ10Bは、SNMPに従ったSETコマンドが受信されたと判断し、MIB値の書き込み送信が禁止されていると判断し、当該コマンド内のMIB値「192.168.2.2」を第2管理テーブル38Bに書き込まない。次いで、プリンタ10Bは、T424において、ステータス情報「error」を含むERRORコマンドを端末装置150に送信する。また、プリンタ10Bは、端末装置150から、末尾「4」のOIDを含むSNMPに従ったGETコマンドを受信する場合に、ステータス情報「error」を含むERRORコマンドを端末装置150に送信する。
【0075】
上述のように、プリンタ10Bは、端末装置150から、SNMPに従ったSETコマンドが受信される場合(
図8のT422)に、MIB値を第2管理テーブル38Bに書き込まない場合がある。一方、本実施例の端末装置100は、HTTPSに従ったPOSTコマンドをプリンタ10Bに送信する(
図6のT32)。この場合、プリンタ10Bは、POSTコマンドに含まれるMIB値を第2管理テーブル38Bに書き込む(T40)。このため、MIB値が第2管理テーブル38Bに書き込まれない可能性を低減することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0076】
また、プリンタ10Bは、端末装置150から、SNMPに従ったGETコマンドが受信される場合に、MIB値を端末装置150に送信しない場合がある。一方、本実施例の端末装置100は、HTTPSに従ったGETコマンドをプリンタ10Bに送信する(
図6のT122)。この場合、プリンタ10Bは、GETコマンドに含まれるOIDに対応するMIB値を端末装置100に送信する(
図6のT122)。このため、MIB値が端末装置100に送信されない可能性を低減することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0077】
(本実施例の効果)
上記の構成によると、端末装置100は、SNMPをサポートしていると共にHTTPSをサポートしていないプリンタ10Aには、SNMPに従ったSETコマンドを送信し、SNMPをサポートしていると共にHTTPSをサポートしているプリンタ10Bには、HTTPSに従ったPOSTコマンドを送信する。従って、端末装置100は、適切なプロトコルを利用して、設定コマンド(即ちSETコマンド又はPOSTコマンド)をプリンタ10に送信することができる。
【0078】
また、端末装置100は、SNMPをサポートしていると共にHTTPSをサポートしていないプリンタ10Aには、SNMPに従ったGETコマンドを送信し、SNMPをサポートしていると共にHTTPSをサポートしているプリンタ10Bには、HTTPSに従ったGETコマンドを送信する。従って、端末装置100は、適切なプロトコルを利用して、取得コマンド(即ちGETコマンド)をプリンタ10に送信することができる。
【0079】
(対応関係)
SNMP、HTTPSが、それぞれ、「第1のプロトコル」、「第2のプロトコル」の一例である。プリンタ10A、プリンタ10Bが、それぞれ、「第1の通信装置」、「第2の通信装置」の一例である。
図4のS50で取得される設定指示、
図5のS90で取得される設定指示が、それぞれ、「第1の設定指示」、「第2の設定指示」の一例である。SETコマンド、POSTコマンドが、それぞれ、「第1の設定コマンド」、「第2の設定コマンド」の一例である。
図4のS52のSETコマンドに含まれるOIDが、「第1のOID」の一例である。
図4のS52のSETコマンドに含まれるMIB値が、「第1の設定値」の一例である。
図5のS98のPOSTコマンドに含まれるOIDが、「第2のOID」の一例である。
図5のS98のPOSTコマンドに含まれるMIB値が、「第2の設定値」の一例である。第1管理テーブル38A、第2管理テーブル38Bが、それぞれ、「第1の管理情報」、「第2の管理情報」の一例である。第2管理テーブル38Bのセキュリティ情報「High」、第2管理テーブル38Bのセキュリティ情報「High」が、それぞれ、「禁止情報」、「許可情報」の一例である。
図7のT214の能力情報、
図6のT14の能力情報が、それぞれ、「第1のプロトコル情報」、「第2のプロトコル情報」の一例である。
図7のT212の能力情報要求、
図6のT12の能力情報要求が、それぞれ、「第1の情報要求」、「第2の情報要求」の一例である。
【0080】
図4のS52が、「第1の設定コマンド送信部」によって実行される処理の一例である。
図5のS98が、「第2の設定コマンド送信部」によって実行される処理の一例である。
【0081】
図4のS60で取得される取得指示、
図5のS110で取得される取得指示が、それぞれ、「第1の取得指示」、「第2の取得指示」の一例である。SNMPに従ったGETコマンド、HTTPSに従ったGETコマンドが、それぞれ、「第1の取得コマンド」、「第2の取得コマンド」の一例である。
図4のS64の応答コマンド、
図5のS120の応答コマンドが、それぞれ、「第1の応答コマンド」、「第2の応答コマンド」の一例である。
図4のS62のGETコマンドに含まれるOIDが、「第3のOID」の一例である。
図4のS64の応答コマンドに含まれるMIB値が、「第3の設定値」の一例である。
図5のS118のGETコマンドに含まれるOIDが、「第4のOID」の一例である。
図5のS120の応答コマンドに含まれるMIB値が、「第4の設定値」の一例である。
【0082】
図4のS62が、「第1の取得コマンド送信部」によって実行される処理の一例である。
図4のS64が、「第1の応答コマンド受信部」によって実行される処理の一例である。
図5のS118が、「第2の取得コマンド送信部」によって実行される処理の一例である。
図5のS120が、「第2の応答コマンド受信部」によって実行される処理の一例である。
【0083】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0084】
(第1変形例)「第1のプロトコル」、「第2のプロトコル」は、それぞれ、暗号方式を利用しないPJL(Printer Job Languageの略)、暗号方式を利用するPJLであってもよい。
【0085】
(第2変形例)プリンタ10Bの第2管理テーブル38Bが、セキュリティ情報を含んでいなくてもよい。
【0086】
(第3変形例)端末装置100は、
図3のS12において、対象プリンタがSNMPをサポとしているのか否かを示す情報の送信を要求する信号を送信し、次いで、対象プリンタがHTTPSをサポートしているのか否かを示す情報の送信を要求する信号を送信してもよい。
【0087】
(第4変形例)プリンタ10がサポートしている通信プロトコルに関する情報が、端末装置100のメモリ134に記憶されていてもよい。例えば、端末装置100のユーザによって、能力情報が入力されることによって、能力情報がメモリ134に記憶される。本変形例では、端末装置100は、
図3のS12において、能力情報要求を対象プリンタに送信することなく、メモリ134内の能力情報を利用して、利用プロトコルを決定する。本変形例では、「第1のプロトコル情報受信部」、「第2のプロトコル情報受信部」、「第1の情報要求送信部」、及び、「第2の情報要求送信部」を省略可能である。
【0088】
(第5変形例)プリンタ10は、能力情報を定期的に送信するように構成されていてもよいし、プリンタ10の電源がONされる場合に能力情報を送信するように構成されていてもよい。即ち、本変形例では、端末装置100は、
図3のコマンド処理が実行される前に、プリンタ10から能力情報を受信する。本変形例では、端末装置100は、
図3のS12において、能力情報要求を対象プリンタに送信することなく、利用プロトコルを決定する。本変形例では、「第1の情報要求送信部」、及び、「第2の情報要求送信部」を省略可能である。なお、別の変形例では、端末装置100は、
図3のS12において、対象プリンタの能力情報が記憶されていない場合にのみ、能力情報要求を対象プリンタに送信してもよい。
【0089】
(第6変形例)「第1の通信装置」及び「第2の通信装置」は、プリンタに限られず、スキャナ、ファクシミリ、PC、サーバ等の他の装置であってもよい。
【0090】
(第7変形例)上記の実施例では、CPU132がプログラム136、138を実行することによって、
図3~
図5の各処理が実現される。これに代えて、いずれかの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0091】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0092】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に設定コマンドを送信するための第1の設定指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の設定コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の設定コマンド送信部であって、前記第1の設定コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第1のOID(Object IDの略)と、第1の設定値と、を含み、前記第1の設定コマンドは、前記第1のOIDに関連付けて前記第1の設定値を前記第1の通信装置の第1の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第1の設定コマンド送信部と、
前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に設定コマンドを送信するための第2の設定指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の設定コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の設定コマンド送信部であって、前記第2の設定コマンドは、前記MIBの第2のOIDと、第2の設定値と、を含み、前記第2の設定コマンドは、前記第2のOIDに関連付けて前記第2の設定値を前記第2の通信装置の第2の管理情報に書き込むことを要求するコマンドである、前記第2の設定コマンド送信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目2)
前記第2のプロトコルのセキュリティレベルは、前記第1のプロトコルのセキュリティレベルよりも高く、
前記第2の通信装置の前記第2の管理情報は、前記MIBの複数個のOIDのそれぞれについて、当該OIDと、設定値と、セキュリティ情報と、を関連付けて記憶しており、
前記セキュリティ情報は、
外部装置から、前記第1のプロトコルに従った設定コマンドが受信される場合に、当該設定コマンドに応じた設定値の書き込みが禁止されていることを示す禁止情報と、
外部装置から、前記第1のプロトコルに従った設定コマンドが受信される場合に、当該設定コマンドに応じた設定値の書き込みが許可されていることを示す許可情報と、
のうちのいずれかを示す、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目3)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第1のプロトコル情報を受信する第1のプロトコル情報受信部と、
前記第2の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第2のプロトコル情報を受信する第2のプロトコル情報受信部と、
として機能させ、
前記第1の設定コマンド送信部は、前記第1の設定指示が取得され、かつ、受信済みの前記第1のプロトコル情報が、前記第1の通信装置が前記第1のプロトコルをサポートしていると共に前記第2のプロトコルをサポートしていないことを示す場合に、前記第1の設定コマンドを前記第1の通信装置に送信し、
前記第2の設定コマンド送信部は、前記第2の設定指示が取得され、かつ、受信済みの前記第2のプロトコル情報が、前記第2の通信装置が前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしていることを示す場合に、前記第2の設定コマンドを前記第2の通信装置に送信する、項目1又は2に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1のプロトコル情報の送信を要求する第1の情報要求を前記第1の通信装置に送信する第1の情報要求送信部と、
前記第2のプロトコル情報の送信を要求する第2の情報要求を前記第2の通信装置に送信する第2の情報要求送信部と、
して機能させ、
前記第1のプロトコル情報受信部は、前記第1の情報要求が前記第1の通信装置に送信されることに応じて、前記第1の通信装置から前記第1のプロトコル情報を受信し、
前記第2のプロトコル情報受信部は、前記第2の情報要求が前記第2の通信装置に送信されることに応じて、前記第2の通信装置から前記第2のプロトコル情報を受信する、項目3に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記第1のプロトコルは、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)であり、
前記第2のプロトコルは、HTTPS(Hyper Text Transfer Protocol Secureの略)である、項目1から3のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
取得コマンドを前記第1の通信装置に送信するための第1の取得指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の取得コマンド送信部であって、前記第1の取得コマンドは、前記MIBの第3のOIDを含み、前記第1の取得コマンドは、前記第1の通信装置の前記第1の管理情報において前記第3のOIDに関連付けられている第3の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第1の取得コマンド送信部と、
前記第1の取得コマンドが前記第1の通信装置に送信される場合に、前記第1の通信装置から、前記第3の設定値を含む第1の応答コマンドを受信する第1の応答コマンド受信部と、
取得コマンドを前記第2の通信装置に送信するための第2の取得指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の取得コマンド送信部であって、前記第2の取得コマンドは、前記MIBの第4のOIDを含み、前記第2の取得コマンドは、前記第2の管理情報において前記第4のOIDに関連付けられている第4の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第2の設定コマンド送信部と、
前記第2の取得コマンドが前記第2の通信装置に送信される場合に、前記第2の通信装置から、前記第4の設定値を含む第2の応答コマンドを受信する第2の応答コマンド受信部と、
として機能させる、項目1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1のプロトコルをサポートしていると共に第2のプロトコルをサポートしていない第1の通信装置に取得コマンドを送信するための第1の取得指示が取得される場合に、前記第1のプロトコルに従った第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信する第1の取得コマンド送信部であって、前記第1の取得コマンドは、MIB(Management Information Baseの略)の第3のOID(Object IDの略)を含み、前記第1の取得コマンドは、前記第1の通信装置の第1の管理情報において前記第3のOIDに関連付けられている第3の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第1の取得コマンド送信部と、
前記第1の取得コマンドが前記第1の通信装置に送信される場合に、前記第1の通信装置から、前記第3の設定値を含む第1の応答コマンドを受信する第1の応答コマンド受信部と、
前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしている第2の通信装置に取得コマンドを送信するための第2の取得指示が取得される場合に、前記第2のプロトコルに従った第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する第2の取得コマンド送信部であって、前記第2の取得コマンドは、前記MIBの第4のOIDを含み、前記第2の取得コマンドは、前記第2の通信装置の第2の管理情報において前記第4のOIDに関連付けられている第4の設定値の送信を要求するコマンドである、前記第2の取得コマンド送信部と、
前記第2の取得コマンドが前記第2の通信装置に送信される場合に、前記第2の通信装置から、前記第4の設定値を含む第2の応答コマンドを受信する第2の応答コマンド受信部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目8)
前記第2のプロトコルのセキュリティレベルは、前記第1のプロトコルのセキュリティレベルよりも高く、
前記第2の通信装置の前記第2の管理情報は、前記MIBの複数個のOIDのそれぞれについて、当該OIDと、設定値と、セキュリティ情報と、を関連付けて記憶しており、
前記セキュリティ情報は、
外部装置から、前記第1のプロトコルに従った取得コマンドが受信される場合に、当該取得コマンドに応じた設定値を含む応答コマンドの送信が禁止されていることを示す禁止情報と、
外部装置から、前記第2のプロトコルに従った設定コマンドが受信される場合に、当該取得コマンドに応じた設定値を含む応答コマンドの送信が許可されていることを示す許可情報と、のうちのいずれかを示す、項目7に記載のコンピュータプログラム。
(項目9)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第1のプロトコル情報を受信する第1のプロトコル情報受信部と、
前記第2の通信装置がサポートしているプロトコルを示す第2のプロトコル情報を受信する第2のプロトコル情報受信部と、
として機能させ、
前記第1の取得コマンド送信部は、前記第1の取得指示が取得され、かつ、受信済みの前記第1のプロトコル情報が、前記第1の通信装置が前記第1のプロトコルをサポートしていると共に前記第2のプロトコルをサポートしていないことを示す場合に、前記第1の取得コマンドを前記第1の通信装置に送信し、
第2の取得コマンド送信部は、前記第2の取得指示が取得され、かつ、受信済みの前記第2のプロトコル情報が、前記第2の通信装置が前記第1のプロトコルと前記第2のプロトコルとをサポートしていることを示す場合に、前記第2の取得コマンドを前記第2の通信装置に送信する、項目7又は8に記載のコンピュータプログラム。
(項目10)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1のプロトコル情報の送信を要求する第1の情報要求を前記第1の通信装置に送信する第1の情報要求送信部と、
前記第2のプロトコル情報の送信を要求する第2の情報要求を前記第2の通信装置に送信する第2の情報要求送信部と、
して機能させ、
前記第1のプロトコル情報受信部は、
前記第1の情報要求が前記第1の通信装置に送信されることに応じて、前記第1の通信装置から前記第1のプロトコル情報を受信し、
前記第2のプロトコル情報受信部は、
前記第2の情報要求が前記第2の通信装置に送信されることに応じて、前記第2の通信装置から前記第2のプロトコル情報を受信する、項目9に記載のコンピュータプログラム。
(項目11)
前記第1のプロトコルは、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)であり、
前記第2のプロトコルは、HTTPS(Hyper Text Transfer Protocol Secureの略)である、項目7から10のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0093】
2:通信システム、6:LAN、10A:プリンタ、10B:プリンタ、34A:不揮発性メモリ、34B:不揮発性メモリ、36A:揮発性メモリ、36B:揮発性メモリ、38A:第1管理テーブル、38B:第2管理テーブル、100:端末装置、112:操作部、114:表示部、116:通信I/F、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:OSプログラム、138:設定アプリケーション、150:端末装置