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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018431
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ユニット部及び電気電子機器収納用箱
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
H05K5/02 E
H05K5/02 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121777
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】弁理士法人クスノキ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中塩 賀雄
(72)【発明者】
【氏名】村田 聡
【テーマコード(参考)】
4E360
【Fターム(参考)】
4E360AB08
4E360AB18
4E360AB33
4E360BA03
4E360BA06
4E360BB23
4E360BC05
4E360BD02
4E360BD03
4E360BD05
4E360EA21
4E360EA28
4E360EB02
4E360EB04
4E360EC04
4E360EC16
4E360ED02
4E360ED28
4E360ED30
4E360FA02
4E360FA13
4E360FA20
4E360GA08
4E360GA22
4E360GA29
4E360GA47
4E360GA52
4E360GA53
4E360GB99
4E360GC03
4E360GC08
(57)【要約】
【課題】建物に加工をしなくても、電気電子機器収納用箱の筐体の外部に機器を追加するスペースを提供できるようにすること。
【解決手段】電気機器や電子機器を収納する電気電子機器収納用箱の外面側に追加機器を搭載可能なように取り付けられるユニット部であって、電気電子機器収納用箱の外側に配置されるベース10と、電気電子機器収納用箱の内側に配置される取付板30と、を備え、ベースと取付板で電気電子機器収納用箱の面を挟むことで、電気電子機器収納用箱に取り付け可能な構成とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器や電子機器を収納する電気電子機器収納用箱の外面側に追加機器を搭載可能なように取り付けられるユニット部であって、
電気電子機器収納用箱の外側に配置されるベースと、電気電子機器収納用箱の内側に配置される取付板と、を備え、
ベースと取付板で電気電子機器収納用箱の面を挟むことで、電気電子機器収納用箱に取り付け可能なユニット部。
【請求項2】
取付板に、ベースに係止させることが可能な係止部、または、ベースに、取付板に係止させることが可能な係止部を備えた請求項1に記載のユニット部。
【請求項3】
取付板は、係止部が突出するように設けられている面とは反対側の面に、センサや通信機器を固定可能にした固定部を備えた請求項2に記載のユニット部。
【請求項4】
ベースの取り付け面に設けた被係止部に係止部を係止させた状態において、ベース部の取り付け面を貫通可能な筒部を取付板に備えた請求項1から3のいずれかに記載のユニット部。
【請求項5】
ベースに、ベースとは異なる態様で追加機器を搭載可能な第一の機器取付板と、第一の機器取付板とは異なる態様で追加機器を搭載可能な第二の機器取付板と、を選択的に取り付け可能とした請求項1から3のいずれかに記載のユニット部。
【請求項6】
請求項1から3のいずれかに記載のユニット部を備えた電気電子機器収納用箱であって、
電気電子機器収納用箱の筐体が鉄を用いて構成され、
ユニット部が樹脂を用いて構成された電気電子機器収納用箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器収納用箱に取り付けられるユニット部及びユニット部が取り付けられた電気電子機器収納用箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、分電盤などの電気電子機器収納用箱の筐体内に、計測などの機能を付加するための機器(例えばゲートウェイや直流電源装置などの電気・電子機器、アンテナなどの通信機器、計測センサ)などを追加したい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-282801号公報
【0004】
しかしながら、設置スペースなどを考慮すると、筐体の大きさは、必要な機器が搭載できる範囲で小さなものにしようとするため、途中で機器を追加するようなスペースが設けられていないことが多い。その場合、別の筐体を、あらかじめ設置していた筐体に隣接するように、建物に設置したりすることがある。別の筐体を建物に設置する場合、筐体を設置する建物には、筐体を設置する取付面への加工が必要になるなどの問題が生じうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより解決を試みた。本発明が解決しようとする課題は、建物に加工をしなくても、電気電子機器収納用箱の筐体の外部に機器を追加するスペースを提供できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、電気機器や電子機器を収納する電気電子機器収納用箱の外面側に追加機器を搭載可能なように取り付けられるユニット部であって、電気電子機器収納用箱の外側に配置されるベースと、電気電子機器収納用箱の内側に配置される取付板と、を備え、ベースと取付板で電気電子機器収納用箱の面を挟むことで、電気電子機器収納用箱に取り付け可能なユニット部とする。
【0007】
また、取付板に、ベースに係止させることが可能な係止部、または、ベースに、取付板に係止させることが可能な係止部を備えた構成とすることが好ましい。
【0008】
また、取付板は、係止部が突出するように設けられている面とは反対側の面に、センサや通信機器を固定可能にした固定部を備えた構成とすることが好ましい。
【0009】
また、ベースの取り付け面に設けた被係止部に係止部を係止させた状態において、ベース部の取り付け面を貫通可能な筒部を取付板に備えた構成とすることが好ましい。
【0010】
また、ベースに、ベースとは異なる態様で追加機器を搭載可能な第一の機器取付板と、第一の機器取付板とは異なる態様で追加機器を搭載可能な第二の機器取付板と、を選択的に取り付け可能とすることが好ましい。
【0011】
また、前記ユニット部を備えた電気電子機器収納用箱であって、電気電子機器収納用箱の筐体が鉄を用いて構成され、ユニット部が樹脂を用いて構成された電気電子機器収納用箱とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、建物に加工をしなくても、電気電子機器収納用箱の筐体の外部に機器を追加するスペースを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ユニット部が取り付けられた電気電子機器収納用箱の例を示す斜視図である。
図2図1に示す電気電子機器収納用箱においてユニット部のカバーを外した状態を示す分解斜視図である。ただし、ユニット部に通信機器を収納した例を表している。
図3図1に示す電気電子機器収納用箱においてユニット部を分解した状態を斜め上方向から見た分解斜視図である。ただし、電気電子機器収納用箱の扉を省略している。
図4図1に示す電気電子機器収納用箱においてユニット部を分解した状態を斜め下方向から見た分解斜視図である。ただし、電気電子機器収納用箱の扉を省略している。
図5図1に示すユニット部を裏面側から見た分解斜視図である。
図6図1に示すユニット部をおもて面側から見た分解斜視図である。
図7】筐体に取り付けられた取付板にベースを取り付ける直前の状態の例を示す図である。
図8】筐体に取り付けられた取付板にベースを取り付けた状態の例を示す図である。
図9】実施形態のベースとカバーの間に配置したパッキン周りの部分断面図である。
図10】実施形態のカバーを裏面側見た斜視図である。
図11】ベースに第一の機器取付板を取り付けた例を示す斜視図である。ただし、ベースは電気電子機器収納用箱の筐体に取り付けられている。
図12】ベースに第二の機器取付板を取り付けた例を示す斜視図である。ただし、ベースは電気電子機器収納用箱の筐体に取り付けられている。
図13】筐体に取り付けた取付板に固定したレール部に通信機器を取り付けた例を示す図である。
図14】扉にユニット部を取り付けた例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に発明を実施するための形態を示す。図1乃至図4に示されていることから理解されるように、本実施形態のユニット部1は、電気機器や電子機器を収納する電気電子機器収納用箱8の外面側に追加機器を搭載可能なように取り付けられる。このユニット部1は、電気電子機器収納用箱8の外側に配置されるベース10と、電気電子機器収納用箱8の内側に配置される取付板30と、を備え、ベース10と取付板30で電気電子機器収納用箱8の面を挟むことで、電気電子機器収納用箱8に取り付け可能な構成とする。このため、建物に加工をしなくても、電気電子機器収納用箱8の筐体81の外部に機器を追加するスペースを提供できる。
【0015】
図1に示す例では、電気電子機器収納用箱8は開口を備えた筐体81と、筐体81の開口を覆うことが可能な扉82を備えている。この例では、ユニット部1は電気電子機器収納用箱8の筐体81の右側面に取り付けられているが、ユニット部1は電気電子機器収納用箱8の他の箇所に取り付けても良い。例えば、ユニット部1を筐体81の左側面や扉82の面に取り付けても良い。
【0016】
また、図1に示す例ではユニット部1は電気電子機器収納用箱8に一つだけ取り付けているが、電気電子機器収納用箱8に複数のユニット部1を取り付けるようにしても良い。この場合、同じ面にユニット部1を複数取り付けても良いし、複数の面に分散するようにユニット部1を取り付けても良い。
【0017】
また、図1及び図2に示す例のユニット部1はベース10とカバー50で区切られた空間内に電気機器や電子機器を収納することを可能にしているが、ベース10とカバー50の間に中空の部材などを介在させる構成としても良い。また、一つの部材で電気機器や電子機器を収納可能な空間を設けることができるようにしても良い。
【0018】
図1に示す例から理解されるように、電気電子機器収納用箱8の筐体81の外面側に電気機器や電子機器を収納することができるようにユニット部1を固定する。このユニット部1は、カバー50を開放することで内部に収納した電気機器や電子機器を着脱したりメンテナンスを行なったりすることができるようにしている。このため、ユニット部1に収納した電気機器や電子機器に関しては、電気電子機器収納用箱8を開けずに電気機器や電子機器のメンテナンスを行うことも可能となる。
【0019】
図3から図6に示すことから理解されるように、ユニット部1は、ベース10と取付板30を用いて電気電子機器収納用箱8の面を挟むことが可能な構成としているが、取付板30に、ベース10に係止させることが可能な係止部31を備えた構成とすることが好ましい。また、取付板30は、係止部31が突出するように設けられている面とは反対側の面に、センサや通信機器91を固定可能にした固定部39を備えた構成とすることが好ましい。
【0020】
電気電子機器収納用箱8は、ベース10と取付板30で電気電子機器収納用箱8の面を挟むことでユニット部1を電気電子機器収納用箱8に取り付けられるようにするため、開口部84を設けている。図3及び図4に示す例では、筐体81の側面に円形状の開口部84を設けているが、開口部84は、その他の形状としても構わない。また、開口部84はベース10で覆うことができる大きさであればよいが、取付板30で覆うことができる大きさであることが好ましい。
【0021】
ベース10も取付板30も開口部84を覆うことができる大きさとする場合、例えば、筐体81の側面に形成された開口部84を筐体81の外側のベース10と筐体81の内側の取付板30で覆い、ベース10と取付板30で側板を挟むように固定すればよい。
【0022】
例えば実施形態では、図5及び図6に示す部材を備えたユニット部1である。これを電気電子機器収納用箱8に取り付ける場合、まず、取付板30を電気電子機器収納用箱8に取り付けるようにすればよい。実施形態の取付板30には、電気電子機器収納用箱8の開口部84に掛けることが可能な補助止め部33を備えている。補助止め部33が開口部84に掛かった状態にすれば、電気電子機器収納用箱8に対する取付板30の位置が定まる。この状態において、取付板30の係止部31、または/および、取付板30とベース10をねじ固定するために利用可能な固定部38がベース10と取付板30の固定に利用可能な位置に配置されているのが好ましい(図7参照)。
【0023】
その後、電気電子機器収納用箱8の側面を挟むように、取付板30とベース10を接続する(図7及び図8参照)。実施形態においては、電気電子機器収納用箱8の外側まで到達可能な係止部31が取付板30に備えられている。先端に爪部を備えた係止部31がベース10に係止することにより取付板30とベース10が接続される。この状態でも、取付板30とベース10は分離しにくいが、必要に応じて、ねじで締め付け、取付板30とベース10が更に分離しにくいようにしても良い。この場合、ねじで締め付けを行ったことにより係止部31がベース10から離れることになってもよい。つまり、取付板30の係止部31をベース10の被係止部12に係止させて、または/および、取付板30の固定部38とベース10の固定部26をねじで接続して固定すればよい。また、ベース10に係止部、取付板30に被係止部を形成し、それぞれを係止するものであっても良い。
【0024】
なお、実施形態においては補助止め部33もベース10の内側に入り込むことを可能とするため、穴状の逃がし部21を備えている。
【0025】
また、実施形態の取付板30には、通信線や電源線などを通すことが可能な筒部34が備えられている。この筒部34は取付板30とベース10が係止部31または/および固定部を利用して固定された状態において、ベース10の取り付け面18を貫通するように形成されている。なお、ベース10の取り付け面18に設けた被係止部12に係止部31を係止させた状態において、ベース10の取り付け面18を貫通可能な筒部34を取付板30に備えた構成とすれば、ベース10を取付板30に係止するときに、電源線や通信線などが挟まってしまうことを抑制できる。また、電気電子機器収納用箱8と取付板30の間から塵埃の侵入を規制することができる。
【0026】
ところで、実施形態においてはベース10の取り付け面18の一部に複数の穴部13を隣接配置し、その穴部13の間に位置する柱状部14に結束バンドなどを巻き付けることができるように構成している。また、取付板30にも、ベース10を取り付けた状態において、それらの穴部13などに隣接する位置に複数の穴部35を配置し、その穴部35の間に柱状部36が位置するように構成されている。このため、ベース10の柱状部14と取付板30の柱状部36に結束バンド94を巻き付けることが可能になる。
【0027】
なお、このような穴部が設けられていない構成とするようにしても良い。この場合、取り付け面18に設けられる大きな穴を、筒部34を差し込む穴19だけにすることができる。この場合、筒部34を差し込む穴19と筒部34の間に隙間がほとんど生じないように、筒部34を差し込む穴19の断面の大きさと筒部34の断面の大きさを略同一とすることが好ましい。このような構成とすると、筒部34の外周付近から水などが電気電子機器収納用箱8の筐体81内に侵入することを抑制することができる。また、筒部34の先端が取り付け面18から突出するように構成した場合、筒部34の周りから水などが電気電子機器収納用箱8の筐体81の内部に侵入することを抑制することができる。
【0028】
ところで、ベース10は追加機器などを固定可能なものであり、ユニット部1にはユニット部1の内部に収納した電気機器や電子機器を保護することができるように、カバー50を備えている。図2から図4に示す例では、ベース10に機器取付板60を取り付けており、機器取付板60に取り付けられる電気機器や電子機器を埃などから保護することができるようにカバー50が機能する。なお、実施形態では、ベース10の下面に、取り外し可能なノックアウト形成部23を備えており、必要時にノックアウト形成部23を取り外すことで、通信機器91の配線などを出線可能としている。
【0029】
また、水などが開口部84から電気電子機器収納用箱8の中に入ることを抑制するため、ベース10の裏面側には、電気電子機器収納用箱8と当接可能なパッキンを備えている。図5に示すことから理解されるように、実施形態ではベース10の裏面側に、開口部84の周縁に当接可能な第1パッキン71と、ベース10の外周端部に位置する第2パッキン72を備えるように構成し、第1パッキン71と第2パッキン72の二段構えにより防水性能や防塵性能を高めている。
【0030】
また、ベース10とカバー50の間から水や埃などが侵入することを抑制するため、ベース10とカバー50の間にパッキンを介在させる構成とすることが好ましい。図5図6図9に示すことから理解されるように、実施形態では、カバー50に設けられた突出片52が挿入される溝部25をベース10のおもて面側に備えている。また、カバー50の外端よりも内側に突出片52を形成している。この溝部25にはパッキン73が配置されており、突出片52の先端部とパッキン73が接触することにより防水、防塵機能が高められる。突出片52の先端部とパッキン73が接触するのは溝部25の外でも構わないが、溝部25の内部で突出片52の先端部とパッキン73が接触する構成とするのが好ましい。
【0031】
実施形態におけるカバー50は、ベース10に形成したカバー係止部15を係止させる被係止部53を備えている(図10参照)。実施形態の被係止部53はカバー50の裏面に配置されている。また、実施形態では、ベース10に備えられた溝部25の外周側の上下左右に袋状のカバー係止部15が備えられており、カバー50の裏面側に形成された被係止部53と係止し、カバー50をベース10に固定することができるようにしている。
【0032】
ところで、実施形態では機器取付板60がベース10に取り付けられているが、異なる種類の機器取付板60を複数用意し、状況にあわせて機器取付板60の取り付けの選択をできるようにするのが好ましい。このため、ベース10に、ベース10とは異なる態様で追加機器を搭載可能な第一の機器取付板と、第一の機器取付板とは異なる態様で追加機器を搭載可能な第二の機器取付板と、を選択的に取り付け可能とするのが好ましい。
【0033】
例えば、第一の機器取付板では任意の位置で各種機器を取り付け可能とした構造とし、第二の機器取付板では特定の箇所に特定の機器が配置されることを予定した構造とするようにしてもよい。第一の機器取付板を用いれば、取り付けられる機器や取り付け位置を後から定めることなどができるが、取り付け時にやや手間取る可能性がある。一方、第一の機器取付板を用いれば、取り付けられる機器や取り付け位置は前もって決まっているが、取り付けにおいては、その機器を取り付けることが想定された構成としているため、比較的簡単にしっかりと取り付けることが可能となり得る。
【0034】
例えば、第一の機器取付板は複数の穴62が整列した部分がおもて側の面の面積の半分以上となるようにするのが好ましい。例えば、図11に示す例の機器取付板60では、複数の穴62が整列した部分がおもて側の面の略全体を占めるように構成している。このような構成とする場合、ユニット部1に搭載される通信機器91などの追加機器は結束バンド94などを用いて取り付ければよい。なお、ベース10や取付板30に追加機器をねじ固定するようにしても良い。
【0035】
一方、第二の機器取付板は、おもて面側に延びるアーム状の搭載部73を備える構成とするのが好ましい。例えば、図12に示す例の機器取付板60では、主に一つ又は二つの通信機器91が取り付けられることが予定されており、搭載部73を利用して定まった位置にしっかりと通信機器91を固定することができる。
【0036】
なお、実施形態の取付板30は、レール部92を固定可能な固定部39を四隅に備えており(図5参照)、レール部92を水平方向と垂直方向のいずれに向けて固定することもできるようにしている。なお、実施形態のレール部92は通信機器91などを固定可能にしている(図13参照)。
【0037】
ところで、電気電子機器収納用箱8の筐体81が鉄を用いて構成されている場合でも、ユニット部1を樹脂を用いて構成すれば、ユニット部1の内部に通信機器91などの追加機器を配置し、外部機器と通信可能とすることができる。このため、取付板30は、係止部31が突出するように設けられている面とは反対側の面に、センサや通信機器91を固定可能にした固定部39を備えた構成とするのが好ましい。なお、ユニット部1に収納した追加機器が、筐体81の内部に配置した電気機器や通信機器91と通信するように構成してもよい。
【0038】
なお、ユニット部1を扉82に取り付ける場合、図14に示すことから理解されるように、扉82の中央付近に配置することが考えらえるが、ユニット部1を扉82の上部側若しくは下部側によせて配置するようにしても良い。ただし、通信機器91を収納した場合に、通信の障害を抑制することを考慮すると、ユニット部1は扉82の上部側若しくは中央付近に配置するのが好ましい。また、扉82がヒンジにより筐体81に接続される構成である場合、ユニット部1は扉82の中央よりもヒンジ側に配置するのが好ましい。
【0039】
以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。例えば、電気電子機器収納用箱は分電盤にすることも可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 ユニット部
8 電気電子機器収納用箱
10 ベース
12 被係止部
18 取り付け面
30 取付板
31 係止部
34 筒部
81 筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14