(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018505
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】換気接続構造
(51)【国際特許分類】
F24F 13/02 20060101AFI20240201BHJP
F16L 5/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
F24F13/02 A
F16L5/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121889
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】吉村 公博
【テーマコード(参考)】
3L080
【Fターム(参考)】
3L080AB02
3L080AB03
(57)【要約】
【課題】柔軟性や伸縮性のない通風筒であっても換気口に対して容易に接続できる換気接続構造を提供する。
【解決手段】この換気接続構造は、換気口16と通風筒1との間に配置されると共に、換気口16に通風筒1を接続する接続アダプタ30を備え、接続アダプタ30は、筒部31と換気口16に対して接続アダプタ30を抜け止め固定する抜け止め部とを有し、換気口16は、筒部31の外径よりも大きい内径で形成された開口部23を有しており、該開口部23内に筒部31が挿入されて、開口部23内において筒部31が径方向にスライド可能とされ、抜け止め部は、開口部23よりも通風装置10の内部側に位置し、開口部23の裏側周縁部に常時係止可能とされる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風ファン及び換気口を有する通風装置の前記換気口に通風筒を接続するための、換気接続構造であって、
前記換気口と前記通風筒との間に配置されると共に、前記換気口に前記通風筒を接続する接続アダプタを備え、
前記接続アダプタは、気体が流通する筒部と、該筒部から径方向外方に向けて延び、前記換気口に対して前記接続アダプタを抜け止め固定する抜け止め部とを有しており、
前記換気口は、前記筒部の外径よりも大きい内径で形成された開口部を有しており、該開口部内に前記筒部が挿入されて、前記開口部内において前記筒部が径方向にスライド可能とされており、
前記抜け止め部は、前記開口部よりも前記通風装置の内部側に位置し、前記開口部の裏側周縁部に常時係止可能とされると共に、前記筒部は、前記抜け止め部よりも前記通風装置の外部側方向に向けて延出されて、前記通風筒が接続可能とされていることを特徴とする換気接続構造。
【請求項2】
前記筒部の、前記抜け止め部よりも前記通風装置の内部側から、径方向外方に向けて第1フランジが延出しており、該第1フランジは、その外径が前記開口部の内径よりも小径とされており、
前記換気口と前記通風装置との間には、気体が流通し且つ前記第1フランジの外径よりも小径の流通路が設けられており、
前記第1フランジと前記流通路との間にシール部材が介在しており、
前記第1フランジ及び前記シール部材どうし、又は、前記シール部材及び前記流通路どうしの、少なくとも一方は、前記開口部内における前記筒部の径方向スライド時に、互いに摺動可能な状態となるように面接触する請求項1記載の換気接続構造。
【請求項3】
前記抜け止め部は、前記筒部から径方向外方に向けて突出する複数の突起からなり、
前記開口部の内周縁部には、前記複数の突起のそれぞれに対応する位置に、前記突起を通過可能とする切欠きが形成されている請求項1又は2記載の換気接続構造。
【請求項4】
前記筒部の、前記抜け止め部よりも前記通風装置の外部側から、径方向外方に向けて第2フランジが延出しており、
前記接続アダプタが前記換気口に抜け止め固定された状態で、前記第2フランジが前記開口部を露出しないようにカバーする請求項3記載の換気接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通風装置の換気口に通風筒を接続するための、換気接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ガス衣類乾燥機や洗濯機等の通風装置の換気口には、温風や排気等の気体を流通させるための、通風筒が接続されるようになっている。
【0003】
下記特許文献1には、洗濯槽内に温風を吹き込んで衣類の乾燥を行うと共に、乾燥時の高湿度排気を排湿筒を経由して直接戸外に排出するように構成され、その排湿筒接続口に柔軟性と伸縮性を有する排湿ホースを取り付けて、この排湿ホースの自由端側の向きを自由に変更しながら排湿筒を接続できるように構成してなる、全自動洗濯乾燥機における排湿装置が記載されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、下端外周からフランジ状に広がるプレートを有する排気口ガイドと、該排気口ガイドに嵌合すると共に、フレキダクト外周に外装されるアダプターとからなる、アルミ製フレキダクトの接続装置が記載されている。そして、衣類乾燥機に形成された排気口の表側周縁に、排気口ガイドのプレートを載置した後、複数のビス孔を介してビス止めすることで、衣類乾燥機にフレキダクトが接続されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-336591号公報
【特許文献2】特開平6-94294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、通風装置は室内に設置され、その換気口に通風筒が接続されるものであるが、この際、通風装置の換気口と通風筒とを概ね位置合わせする必要がある。しかし、通風筒は、家屋や集合住宅等によって予め形成された挿通穴に挿通され、換気口との接続端部の位置を動かすことはできない。
【0007】
そのため、仮に通風装置の換気口と通風筒とが位置ずれしている場合には、通風装置自体を移動させて、その換気口を通風筒の接続端部に位置合わせする必要があり、接続作業性に問題があった。
【0008】
上記特許文献1の排湿装置は、排湿筒接続口と排湿筒とを接続する、排湿ホースが柔軟性及び伸縮性を有しているため、排湿筒接続口と排湿筒との位置ずれに対応することが可能である。しかしながら、排湿ホースに柔軟性と伸縮性が要求される。
【0009】
一方、特許文献2の接続装置では、排気口ガイドのプレートを、衣類乾燥機の排気口の表側周縁に、ビス止めする構成となっている。そのため、柔軟性や伸縮性のないダクトを、排気口に接続しようとした場合に、ダクトと排気口とが位置ずれしていると、上記のように衣類乾燥機自体を移動させて、その排気口をダクトに位置合わせしなければならず、接続作業が容易ではない。
【0010】
したがって、本発明の目的は、柔軟性や伸縮性のない通風筒であっても、換気口に対して容易に接続することができる、換気接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、送風ファン及び換気口を有する通風装置の前記換気口に通風筒を接続するための、換気接続構造であって、前記換気口と前記通風筒との間に配置されると共に、前記換気口に前記通風筒を接続する接続アダプタを備え、前記接続アダプタは、気体が流通する筒部と、該筒部から径方向外方に向けて延び、前記換気口に対して前記接続アダプタを抜け止め固定する抜け止め部とを有しており、前記換気口は、前記筒部の外径よりも大きい内径で形成された開口部を有しており、該開口部内に前記筒部が挿入されて、前記開口部内において前記筒部が径方向にスライド可能とされており、前記抜け止め部は、前記開口部よりも前記通風装置の内部側に位置し、前記開口部の裏側周縁部に常時係止可能とされると共に、前記筒部は、前記抜け止め部よりも前記通風装置の外部側方向に向けて延出されて、前記通風筒が接続可能とされていることを特徴とする。
【0012】
上記発明によれば、換気口は、筒部の外径よりも大きい内径で形成された開口部を有しており、該開口部内に前記筒部が挿入されて、開口部内において筒部が径方向にスライド可能とされているので、換気口の開口部に対して接続アダプタの筒部を適宜位置ずれさせることができる。その結果、柔軟性や伸縮性のない通風筒であっても、開口部の中心と通風筒の軸心とのずれを吸収して、換気口に対して容易に接続することができる。
【0013】
また、抜け止め部は、開口部よりも通風装置の内部側に位置し、開口部の裏側周縁に常時係止可能とされているので、開口部内にて筒部が、径方向にいかなる方向にいかなる距離でスライドしても、換気口から接続アダプタの筒部が抜け外れることを防止できる。
【0014】
更に、筒部は、抜け止め部よりも通風装置の外部側方向に向けて延出されて、通風筒が接続可能とされているので、接続アダプタの筒部に、通風筒を確実に接続することができる。例えば、通風装置の設置スペースに余裕がなく、通風装置の外面から、筒部が引っ込んだような構造であっても、筒部に通風筒を確実に接続できる。
【0015】
本発明に係る換気接続構造においては、前記筒部の、前記抜け止め部よりも前記通風装置の内部側から、径方向外方に向けて第1フランジが延出しており、該第1フランジは、その外径が前記開口部の内径よりも小径とされており、前記換気口と前記通風装置との間には、気体が流通し且つ前記第1フランジの外径よりも小径の流通路が設けられており、前記第1フランジと前記流通路との間にシール部材が介在しており、前記第1フランジ及び前記シール部材どうし、又は、前記シール部材及び前記流通路どうしの、少なくとも一方は、前記開口部内における前記筒部の径方向スライド時に、互いに摺動可能な状態となるように面接触する構成としてもよい。
【0016】
上記態様によれば、第1フランジ及びシール部材どうし、又は、シール部材及び流通路どうしの、少なくとも一方は、開口部内における筒部の径方向スライド時に、互いに摺動可能な状態となるように面接触するので、換気口の開口部と排気筒との気密性を維持しながら、換気口の開口部に対して接続アダプタの筒部を位置ずれさせることができる。
【0017】
本発明に係る換気接続構造においては、前記抜け止め部は、前記筒部から径方向外方に向けて突出する複数の突起からなり、前記開口部の内周縁部には、前記複数の突起のそれぞれに対応する位置に、前記突起を通過可能とする切欠きが形成されていてもよい。
【0018】
上記態様によれば、換気口の開口部の外側に接続アダプタの筒部を配置し、開口部の内周縁部に形成した複数の切欠きに、抜け止めを構成する突起を位置合わせした後、開口部に対して接続アダプタを押し込んで、各切欠きに対応する突起をそれぞれ通過させる。その後、開口部に対して筒部を回転させることで、切欠きに対して突起が周方向に移動して、開口部の裏側周縁に突起が位置するので、換気口の開口部に接続アダプタの筒部を抜け止めした状態で固定することができる。
【0019】
したがって、接続アダプタを通風装置の外部側から固定することができるので、所定箇所に設置ずみの通風装置に対して接続アダプタを固定しやすくなり、作業性を向上させることができる。
【0020】
本発明に係る換気接続構造においては、前記筒部の、前記抜け止め部よりも前記通風装置の外部側から、径方向外方に向けて第2フランジが延出しており、前記接続アダプタが前記換気口に抜け止め固定された状態で、前記第2フランジが前記開口部を露出しないようにカバーする構成としてもよい。
【0021】
上記態様によれば、接続アダプタが換気口に抜け止め固定された状態で、第2フランジが開口部が露出しないようにカバーするので、開口部からのゴミや埃等の侵入を防ぐことができ、通風装置の美観を保つことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、換気口は、筒部の外径よりも大きい内径で形成された開口部を有しており、該開口部内に前記筒部が挿入されて、開口部内において筒部が径方向にスライド可能とされているので、換気口の開口部に対して接続アダプタの筒部を適宜位置ずれさせて、柔軟性や伸縮性のない通風筒であっても、換気口に容易に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明に係る換気接続構造の、一実施形態を示す概略説明図である。
【
図2】同換気接続構造の要部拡大分解斜視図である。
【
図4】同換気接続構造を構成する換気口形成部材であって、
図2とは異なる方向から見た場合の拡大斜視図である。
【
図5】同換気接続構造を構成する換気口形成部材の底面図である。
【
図6】同換気接続構造を構成する換気口形成部材に接続アダプタが抜け止め固定された状態の底面図である。
【
図8】同換気接続構造において、開口部に対して筒部が、
図3の矢印S1方向にスライドした状態の拡大断面図である。
【
図9】同換気接続構造において、開口部に対して筒部が、
図3の矢印S2方向にスライドした状態の拡大断面図である。
【
図10】同換気接続構造において、開口部に対して筒部が、
図3の矢印S3方向にスライドした状態の拡大断面図である。
【
図11】同換気接続構造において、開口部に対して筒部が、
図3の矢印S4方向にスライドした状態の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(換気接続構造の一実施形態)
以下、図面を参照して、本発明に係る換気接続構造の、一実施形態について説明する。
【0025】
図1に示すように、この換気接続構造は、送風ファン13及び換気口16(
図2参照)を有する通風装置10の、換気口16に通風筒1を接続するためのものである。
【0026】
図2に示すように、この換気接続構造は、通風筒1が接続される接続部品3と、換気口16を形成するための換気口形成部材20と、換気口16及び通風筒1の間に配置されると共に、換気口16に通風筒1を接続するための接続アダプタ30とから、主として構成されている。
【0027】
また、
図2や
図7~11に示すように、接続アダプタ30は、気体が流通する筒部31と、該筒部31から径方向外方に向けて延び、換気口16に対して接続アダプタ30を抜け止め固定する抜け止め部とを有している。この実施形態における抜け止め部は、筒部31の外周に設けた一対の突起33,33となっている。なお、接続アダプタ30の具体的な構造は後述する。
【0028】
上記通風装置10は、装置本体11と、該装置本体11の正面側に開閉可能に取付けられたドア12とを有している。また、装置本体11の内部には、送風ファン13が配置されている。
【0029】
更に、装置本体11の天井壁14の所定箇所、ここでは装置本体11の背面側であって幅方向一側部には、略U字状をなした切欠き部15が形成されている。この切欠き部15の外周縁部には、図示しないネジが挿通される複数のネジ穴15aが形成されている。
【0030】
上記切欠き部15の表側(通風装置10の外側)に、前記換気口形成部材20が取付けられており、切欠き部15の裏側(通風装置10の内側)に、流通路42を形成するための、流通路形成部材40が取付けられるようになっている。
【0031】
なお、この実施形態における通風装置10は、例えば、ガス衣類乾燥機等の、換気口16を通じて燃焼排気を装置外部に排気するものとなっている。ただし、通風装置としては、例えば、乾燥機付き洗濯機等の、換気口を通じて高温排気を装置外部に排気するものや、それ以外の装置であってもよく、特に限定はされない。
【0032】
接続部品3は、通風筒1が外装される略円筒状をなした筒部4と、該筒部4の一端部外周から径方向外方に広がるフランジ部5とを有している。また、フランジ部5には、接続アダプタ30との接続用の締結具8(
図1参照)や図示しないネジが挿通される、締結具挿通穴6やネジ挿通穴7が隣接して形成されている。
【0033】
また、
図2や
図7に示すように、流通路形成部材40は、内部に流通路42を設けた管状部41と、該管状部41の上端部外周から円環状に広がる環状部43と、複数の固定部44とを有している。各固定部44には、ネジ穴44aがそれぞれ形成されている。そして、複数の固定部44を介して、切欠き部15の裏側に流通路形成部材40が取付けられるようになっている。
【0034】
また、
図10に示すように、流通路42の内径Eは、接続アダプタ30の後述する第1フランジ34の外径D1及び内径D2よりも小径とされている(E<D2<D1)。なお、
図2においては、環状部43の表面側に、環状をなしたシール部材50が載置されているが、これは便宜上のものであって、シール部材50は、接続アダプタ30の第1フランジ34の裏面側に貼着されるものとなっている(これについては後述する)。
【0035】
次に、
図2~5等を参照して、換気口形成部材20について詳述する。
【0036】
この換気口形成部材20により形成される換気口16は、接続アダプタ30の筒部31の外径よりも大きい内径で形成された開口部23を有しており、この開口部23内に、接続アダプタ30の筒部31が挿入されて、開口部23内において筒部31が径方向にスライド可能とされている。
【0037】
より具体的には、この実施形態における換気口形成部材20は、切欠き部15の表側周縁部に載置されると共に上記開口部23を設けたベース部21と、該ベース部21の背面側に屈曲形成されると共に切欠き部15の側方開口を覆うカバー部22とを有している。
【0038】
また、ベース部21の所定位置に、略円形穴状をなした上記開口部23が形成されている。この開口部23内に、接続アダプタ30の筒部31が挿入されるようになっている。
【0039】
図2や
図4等に示すように、この実施形態における換気口形成部材20は、後述するフランジ部24と、同じく後述するストッパ壁26とを有しており、前記フランジ部24の径方向内方に向く端部及び前記ストッパ壁26の内周面よりも内側部分に、前記開口部23が設けられている。なお、開口部23は、フランジ部24とストッパ壁26とを有している、ともいえる。
【0040】
図10を併せて参照すると、開口部23の内径A(この実施形態では、開口部23に形成された一対のストッパ壁26,26どうしの内径)は、接続アダプタ30の筒部31の外径Bよりも大きく形成されている(A>B)。その結果、開口部23内において、接続アダプタ30の筒部31が、その径方向にスライド移動可能となっている。
【0041】
また、ベース部21の、開口部23の外周縁部には、図示しないネジが挿通されるネジ穴21aが複数形成されている。
【0042】
そして、通風装置10の切欠き部15の表側に、換気口形成部材20のベース部21を配置し、切欠き部15の裏側に、流通路形成部材40の各固定部44を配置した後、対応する位置に形成された、換気口形成部材20のネジ穴21aと、通風装置10のネジ穴15aと、流通路形成部材40のネジ穴44aとに、図示しないネジを挿通して締め付け固定する。その結果、切欠き部15の内周縁部を挟み込むようにして、切欠き部15の表裏両側に換気口形成部材20と流通路形成部材40とが固定される。
【0043】
また、開口部23の内周からは、薄肉円板状をなしたフランジ部24が、開口部23の径方向内方に向けて張り出している。
図5に示すように、フランジ部24には、一対の切欠き25,25が周方向に対向する位置に形成されている。これらの一対の切欠き25,25は、接続アダプタ30の抜け止め部をなす一対の突起33,33を通過可能とする。
【0044】
更に、
図2、
図4、及び
図5に示すように、フランジ部24の内周であって、周方向所定箇所からは、開口部23の周方向に沿って円弧状に延びる、一対のストッパ壁26,26が垂設されている。
図8や
図9に示すように、これらのストッパ壁26は、開口部23内にて、接続アダプタ30の筒部31が径方向に最大限スライドしたときに、筒部31の環状突部32に当接して、筒部31の径方向スライドを規制するものとなっている。
【0045】
また、
図4及び
図5に示すように、フランジ部24の裏面側であって、一対の切欠き25,25に近接した位置には、一対の係止部27,27が突設されている。
【0046】
各係止部27の、切欠き25に近接する一側面には、テーパ面27aが形成されている。このようなテーパ面27aを形成したことで、換気口16に接続アダプタ30を接続すべく、フランジ部24の表側から、一対の突起33,33を、一対の切欠き25,25に通過させた後、接続アダプタ30を
図5の矢印K1に示す方向に回転させるときに、一対の突起33,33が一対の係止部27,27を乗り越えやすくなっている。
【0047】
一方、各係止部27の、テーパ面27aとは反対側の他側面は、フランジ部24の裏面に対して垂直な係止面27bとなっている。そのため、
図5に示すように、換気口16に接続アダプタ30が接続された状態で、
図6の矢印K2に示す方向に、接続アダプタ30が回転しても、各係止部27の係止面27bに当接するので、突起33が係止部27を乗り越えて切欠き25側へ移動することを防止でき、換気口16に対する接続アダプタ30の接続状態を維持可能となっている。
【0048】
次に、
図2や
図7~11等を参照して、接続アダプタ30について詳述する。
【0049】
この接続アダプタ30は、上述したように筒部31と、抜け止め部(後述する突起33)とを有している。
図7に示すように、筒部31は、一定径で且つ所定長さで延びる基部31aと、該基部31aの延出方向一端から斜め外方に向けて延びるテーパ部31bと、該テーパ部31bの一端から延び、基部31aよりも大径とされた拡径部31cとからなり、全体として略円筒状をなしている。なお、
図10及び
図11に示すように、筒部31は、抜け止め部(突起33)よりも通風装置10の外部側方向に向けて延出されている。
【0050】
また、筒部31を構成する拡径部31cの一端部(上端部)外周から、略円環突状をなした環状突部32が突設されている。この環状突部32は、上述したように、開口部23内にて筒部31が径方向に最大限スライドしたときに、換気口形成部材20のストッパ壁26に当接して(
図8及び
図9参照)、筒部31の径方向スライドを規制する。
【0051】
そして、上記筒部31が、換気口形成部材20の開口部23内に挿入配置されて、
図8~11に示すように、開口部23内において、筒部31が径方向にスライド移動可能となっている。以下、筒部31のスライド動作の態様について説明する。
【0052】
図7には、開口部23の中心と、筒部31の軸心とが一致した状態(開口部23と筒部31とがセンタリングされた状態)が示されている。この状態では、接続アダプタ30の環状突部32は、換気口形成部材20のストッパ壁26から離間している。また、第2フランジ35は、開口部23の表側周縁部をほぼ均等にカバーしている。つまり、第2フランジ35の、開口部23の表側周縁部に対する重なり量(ラップ量)は、
図7中の左右方向でほぼ同じとなっている。
【0053】
図7のセンタリング状態から、
図3の矢印S1方向に筒部31がスライドすると(通風装置10の正面側へのスライド移動)、
図8に示すように、接続アダプタ30の環状突部32が、換気口形成部材20の
図8中右側に位置するストッパ壁26に当接して、筒部31のスライド移動が規制される。また、第2フランジ35は、
図8中の右側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が増大する一方、第2フランジ35の、
図8中の左側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が減少する。
【0054】
図7のセンタリング状態から、
図3の矢印S2方向に筒部31がスライドすると(通風装置10の背面側へのスライド移動)、
図9に示すように、接続アダプタ30の環状突部32が、換気口形成部材20の
図9中左側に位置するストッパ壁26に当接して、筒部31のスライド移動が規制される。また、第2フランジ35は、
図9中の左側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が増大する一方、第2フランジ35の、
図9中の右側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が減少する。
【0055】
図7のセンタリング状態から、
図3の矢印S3方向に筒部31がスライドすると(通風装置10の幅方向右側へのスライド移動)、
図10のようになる。すなわち、図示しない環状突部32がストッパ壁26に当接して、筒部31のスライド移動が規制される。また、第2フランジ35は、
図10中の右側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が増大する一方、第2フランジ35の、
図10中の左側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が減少する。
【0056】
図7のセンタリング状態から、
図3の矢印S4方向に筒部31がスライドすると(通風装置10の幅方向左側へのスライド移動)、
図11のようになる。すなわち、図示しない環状突部32がストッパ壁26に当接して、筒部31のスライド移動が規制される。また、第2フランジ35は、
図11中の左側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が増大する一方、第2フランジ35の、
図11中の右側部分の、開口部23の表側周縁部とのラップ量が減少する。
【0057】
なお、上記の、開口部23内での筒部31のスライド移動は、前後方向へのスライド(
図8,9参照)及び左右方向へのスライド(
図10,11参照)のみならず、例えば、
図3の矢印S5に示すように、通風装置10に対して斜め方向へのスライドや、それ以外の方向へのスライドも可能であり、開口部23の内周の周方向全域に筒部31がスライド移動可能(開口部23の内周の全周方向に筒部31がスライド移動可能)となっている。
【0058】
また、環状突部32の外周であって、周方向に対向する位置から、一対の突起33,33が突設されている。これらの突起33,33が、本発明における「抜け止め部」をなしている。更に、抜け止め部をなす一対の突起33,33は、開口部23よりも通風装置10の内部側に位置し、開口部23の裏側周縁部(ここではフランジ部24の裏側部分)に常時係止可能とされている(
図10及び
図11参照)。
【0059】
また、
図10に示すように、一対の突起33,33の先端部どうしの最大寸法Cは、開口部23の内径Aよりも大きくなるように設定されている(C>A)。また、筒部31の外径Bとの関係では、B<A<Cとなる。
【0060】
すなわち、
図10や
図11に示すように、開口部23内にて筒部31が径方向のいかなる方向にいかなる距離でスライドしても、突起33の延出方向の先端部は、常に開口部23の裏側周縁部(ここではフランジ部24の裏側部分)に引っ掛かる位置となり、開口部23から筒部31が抜け出ることが規制されるようになっている。
【0061】
また、
図2に示すように、各突起33の、後述する第2フランジ35側の角部には、テーパ面33aが形成されている。このようなテーパ面33aを形成したことで、換気口16に接続アダプタ30を接続すべく、一対の突起33,33を一対の切欠き25,25に通過させた後、接続アダプタ30を
図5の矢印K1に示す方向に回転させるときに、一対の突起33,33が一対の係止部27,27を乗り越えやすくなっている。
【0062】
更に、筒部31の、抜け止め部よりも通風装置10の内部側から、径方向外方に向けて第1フランジ34が延出している。具体的には、筒部31を構成する拡径部31cの他端部、すなわち、拡径部31cの突起33を設けた部分よりも、通風装置10の内部側の端部(下端部)に、筒部31の径方向外方に向けて張り出す薄肉円板状をなした第1フランジ34が連設されている。
【0063】
上記の第1フランジ34の外径D1は、開口部23の内径A(ここでは一対のストッパ壁26,26どうしの内径)よりも小径とされており(D1<A)、開口部23内に、第1フランジ34ごと筒部31を挿通可能となっている。
【0064】
また、
図7~11に示すように、第1フランジ34と流通路42との間には、シール部材50が介在している。この実施形態の場合、第1フランジ34の裏面(流通路形成部材40の環状部43との対向面)に、環状をなしたシール部材50が接着剤等を介して貼着されている。その結果、環状部43と第1フランジ34との間に、シール部材50が挟み込まれた状態で介在するようになっている。
【0065】
更に、流通路42の内径Eは、接続アダプタ30の後述する第1フランジ34の外径D1及び内径D2よりも小径とされている(E<D2<D1)。そして、シール部材50及び流通路42どうし、ここでは、シール部材50と、流通路42の開口周縁部(環状部43の表面)とが、開口部23内における筒部31の径方向スライド時に、互いに摺動可能な状態となるように面接触する構成となっている(
図8~11参照)。
【0066】
すなわち、
図8~11に示すように、開口部23内にて筒部31が径方向のいかなる方向にいかなる距離でスライドしても、第1フランジ34の裏面に貼着されたシール部材50が、流通路42の開口部周縁部に対して面接触しながら摺動するようになっている。なお、シール部材50は、第1フランジ34と共にスライド移動する。
【0067】
また、筒部31の、抜け止め部よりも通風装置10の外部側から、径方向外方に向けて第2フランジ35が延出している。具体的には、筒部31を構成する基部31aの一端部(上端部)外周から、筒部31の径方向外方に向けて、薄肉円板状をなした第2フランジ35が張り出している。また、接続アダプタ30が換気口16に抜け止め固定された状態で、第2フランジ35が開口部23を露出しないようにカバーするようになっている。
【0068】
図11に示すように、第2フランジ35の外径をFとしたとき、筒部31の片側における第2フランジ35のスライド距離は、(F-B)/2となる。これを
図11中、「X」で示す。また、開口部23に対する筒部31の最大スライド距離は、A-Bとなるが、これを
図11中、「Y」で示す。そして、この実施形態においては、X>Yの関係式、すなわち、(F-B)/2>A-Bの関係式が成り立ち、これを展開すると、F>2A-Bとなる。
【0069】
したがって、第2フランジ35は、開口部23内にて筒部31が径方向にいかなる方向にいかなる距離でスライドしても、第2フランジ35が、開口部23を露出しないようにカバーするようになっている。
【0070】
また、
図10や
図11に示すように、第2フランジ35が、開口部23の表側周縁部に常に位置することで、換気口形成部材20の開口部23の裏側開口から、接続アダプタ30の筒部31が脱落することを防止する。
【0071】
更に
図10や
図11に示すように、一対の突起33,33が、換気口形成部材20のフランジ部24の裏面側に配置され、第2フランジ35が、換気口形成部材20の開口部23の表側周縁部に配置されている。すなわち、換気口形成部材20が、接続アダプタ30の一対の突起33,33と第2フランジ35とによって挟み込まれるようになっており、その結果、換気口形成部材20と接続アダプタ30とが互いに抜け止め保持された構造となっている。
【0072】
また、
図2に示すように、第2フランジ35の延出方向基端部側には、接続部品3との接続用の締結具8(
図1参照)やネジが挿通される、締結具挿通穴36やネジ挿通穴37が隣接して形成されている。
【0073】
(変形例)
本発明に係る換気接続構造を構成する、換気口、換気口形成部材、接続アダプタ、流通路形成部材等の形状、構造、レイアウトなどは、上記態様に限定されるものではない。
【0074】
この実施形態においては、換気口16は、装置本体11の天井壁14とは別体の、換気口形成部材20により形成されるが、換気口は、装置本体11に直接形成してもよい。この場合、換気口形成部材20は不要となる。
【0075】
また、接続アダプタ30に設けた抜け止め部は、この実施形態の場合、一対の突起33,33となっているが、抜け止め部としては、例えば、1個の突起や、3個以上の突起等であってもよい。なお、換気口側には、突起に対応する個数の切欠きを形成する。
【0076】
更に、接続アダプタ30は、その突起33を、換気口形成部材20に形成した切欠き25に通過させて回転させることで、換気口16に抜け止め状態で接続されるようになっているが(換気口に対する接続アダプタの回転動作による接続)、例えば、換気口に対して接続アダプタを押し込んだりスライドさせたりすること等によって、換気口に接続アダプタを接続してもよい。
【0077】
また、この換気接続構造においては、シール部材50及び流通路42どうしとが、開口部23内における筒部31の径方向スライド時に、互いに摺動可能な状態となるように面接触する構成となっているが(
図8~11参照)、第1フランジ及びシール部材どうしが、開口部23内における筒部31の径方向スライド時に、互いに摺動可能な状態となるように面接触するようにしてもよい。
【0078】
例えば、流通路42の開口周縁部(環状部43の表面)に、シール部材50を貼着させることで、開口部23内における筒部31の径方向スライド時に、第1フランジ34とシール部材50とが、互いに摺動可能な状態となるように面接触する。この場合、シール部材50は移動せず、流通路42の開口周縁部に固定された状態となっている。
【0079】
(作用効果)
次に、上記構成からなる換気接続構造の作用効果について説明する。
【0080】
まず、換気口16に対する接続アダプタ30の接続作業について説明する。
【0081】
すなわち、換気口形成部材20の一対の切欠き25,25に、接続アダプタ30の一対の突起33,33を位置合わせする。その後、換気口形成部材20の開口部23の表側から(すなわち、通風装置10の外部側から)、接続アダプタ30を押し込んでいき、一対の突起33,33を、一対の切欠き25,25に通過させて、換気口形成部材20のフランジ部24の裏側に位置させる。
【0082】
この状態で、接続アダプタ30を
図5の矢印K1に示す方向に回転させる。すると、一対の突起33,33が、自身のテーパ面33a,33aや、係止部27,27のテーパ面27a,27aを介して、一対の係止部27,27を乗り越えて、
図6に示すように、フランジ部24の裏面側に一対の突起33,33が位置する。すなわち、一対の突起33,33が、一対の切欠き25,25に対して周方向に位置ずれして、開口部23の裏側周縁部に位置する。その結果、換気口16の開口部23に、接続アダプタ30の筒部31を抜け止めした状態で固定することができる。
【0083】
このように、この実施形態においては、抜け止め部は、筒部31から径方向外方に向けて突出する複数の突起33からなり、開口部23の内周縁部には、複数の突起33のそれぞれに対応する位置に、突起33を通過可能とする切欠き25が形成されているので、接続アダプタ30を通風装置10の外部側から固定することができる。その結果、所定箇所に設置ずみの通風装置10に対して接続アダプタ30を固定しやすくなり、作業性を向上させることができる。
【0084】
その後、接続アダプタ30の第2フランジ35上に、通風筒1を外装した接続部品3のフランジ部5を載置して、接続部品3側の締結具挿通穴6及びネジ挿通穴7を、接続アダプタ30側の締結具挿通穴36及びネジ挿通穴37に位置合わせする。この際、接続部品3の筒部4の軸心と接続アダプタ30の筒部31の軸心とが整合せず、締結具挿通穴6,36や、ネジ挿通穴7,37に、締結具8やネジを挿通できない事態が生じることがある。
【0085】
この際、この換気接続構造においては、換気口16は、筒部31の外径D1よりも大きく形成された開口部23を有しており、この開口部23内に筒部31が挿入されて、開口部23内において筒部31が径方向にスライド可能とされている。
【0086】
そのため、
図8~11に示すように、開口部23内にて筒部31を径方向に適宜スライドさせることで、換気口16の開口部23に対して、接続アダプタ30の筒部31を適宜位置ずれさせることができる。それによって、接続アダプタ30側の締結具挿通穴36及びネジ挿通穴37を、接続部品3側の締結具挿通穴6及びネジ挿通穴7に位置合わせすることができる。
【0087】
その結果、締結具挿通穴6,36やネジ挿通穴7,37に、締結具8やネジを挿通して、締結具8やネジを介して接続アダプタ30に接続部品3を接続することができ、ひいては、開口部23の中心と通風筒1の軸心とのずれを吸収しつつ、接続アダプタ30を介して、換気口16に通風筒1を接続することができる。
【0088】
このように、この換気接続構造においては、通風筒1が柔軟性や伸縮性のない場合であっても、開口部23の中心と通風筒1の軸心とのずれを吸収して、換気口16に対して通風筒1を容易に接続することができる。
【0089】
また、抜け止め部(ここでは突起33)は、開口部23よりも通風装置10の内部側に位置し、開口部23の裏側周縁に常時係止可能とされているので、開口部23内にて筒部31が径方向にいかなる方向にいかなる距離でスライドしても、換気口16から接続アダプタ30の筒部31が抜け外れることを防止することができる。
【0090】
更に、筒部31は、抜け止め部よりも通風装置10の外部側方向に向けて延出されて、通風筒1が接続可能とされているので、接続アダプタ30の筒部31に、通風筒1を確実に接続することができる。この実施形態では、接続部品3を介して、接続アダプタ30の筒部31に通風筒1を接続できる。例えば、通風装置10の設置スペースに余裕がなく、通風装置10の外面から、筒部31が引っ込んだような構造であっても、筒部31に通風筒1を確実に接続できる。
【0091】
また、この実施形態においては、
図8~11に示すように、シール部材50及び流通路42どうしが、開口部23内における筒部31の径方向スライド時に、互いに摺動可能な状態となるように面接触するので、換気口16の開口部23と通風筒1との気密性を維持しながら、換気口16の開口部23に対して接続アダプタ30の筒部31を位置ずれさせることができる。
【0092】
更に、この実施形態においては、筒部31の、抜け止め部よりも通風装置10の外部側から、径方向外方に向けて第2フランジ35が延出しており、接続アダプタ30が換気口16に抜け止め固定された状態で、第2フランジ35が開口部23を露出しないようにカバーするようになっている。
【0093】
上記態様によれば、接続アダプタ30が換気口16に抜け止め固定された状態で、第2フランジ35が開口部23を露出しないようにカバーするので、開口部23からのゴミや埃等の、通風装置10の内部側への侵入を防ぐことができ、通風装置10の外部側や内部側の美観を保つことができると共に、ゴミや埃等を原因とする動作不良等を抑制することができる。
【0094】
また、この実施形態においては、接続アダプタ30が一対の突起33,33と第2フランジ35とを有していると共に、上述したような、換気口形成部材20に対する接続アダプタ30の回転動作によって、換気口形成部材20が一対の突起33,33と第2フランジ35とによって挟み込まれるようになっている(
図10及び
図11参照)。
【0095】
すなわち、1部品である接続アダプタ30のみによって、換気口形成部材20と接続アダプタ30とを抜け止め保持できるので、換気口形成部材20を上下で挟み込むために2部品構成とする必要がなくなり、部品点数を削減することができ、製造コストや、製造性の面で有利となる。
【0096】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0097】
1・・・通風筒、3・・・接続部品、10・・・通風装置、16・・・換気口、20・・・換気口形成部材、23・・・開口部、25・・・切欠き、30・・・接続アダプタ、31・・・筒部、33・・・突起、34・・・第1フランジ、35・・・第2フランジ、40・・・流通路形成部材、42・・・流通路、50・・・シール部材