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特開2024-18669プリントシステム、プリント方法およびプリントプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018669
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】プリントシステム、プリント方法およびプリントプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240201BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122141
(22)【出願日】2022-07-29
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000110217
【氏名又は名称】TOPPANエッジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 直孝
(72)【発明者】
【氏名】古賀 潤平
(72)【発明者】
【氏名】竹井 浩介
(72)【発明者】
【氏名】杉山 公一
(72)【発明者】
【氏名】小林 秀敬
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザの作業負担が少なく、かつ、規程に則った顔画像を確実に提供することができるプリントシステムを提供すること。
【解決手段】本開示に係るプリントシステムは、管理装置と印刷装置とを含む。管理装置は、顔画像と、当該顔画像をプリントする際の所定の規程とをユーザから受け付ける受付部と、前記受付部によって受け付けられた顔画像を前記ユーザが加工するための加工手段を提供する提供部と、顔認証エンジンによる品質判定処理を用いて、前記加工手段によって加工された顔画像である加工後顔画像が前記規程を満たすか否かを判定する品質判定部と、前記品質判定部によって前記規程を満たすと判定された加工後顔画像を前記印刷装置に送信する送信部と、を備える。印刷装置は、前記ユーザの要求に応じて、前記送信部によって送信された前記加工後顔画像を前記規程に合わせてプリントする出力部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置と印刷装置とを含むプリントシステムであって、
前記管理装置は、
顔画像と、当該顔画像をプリントする際の所定の規程とをユーザから受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた顔画像を前記ユーザが加工するための加工手段を提供する提供部と、
顔認証エンジンによる品質判定処理を用いて、前記加工手段によって加工された顔画像である加工後顔画像が前記規程を満たすか否かを判定する品質判定部と、
前記品質判定部によって前記規程を満たすと判定された加工後顔画像を前記印刷装置に送信する送信部と、を備え、
前記印刷装置は、
前記ユーザの要求に応じて、前記送信部によって送信された前記加工後顔画像を前記規程に合わせてプリントする出力部、
を備えることを特徴とするプリントシステム。
【請求項2】
前記提供部は、
前記規程に合わせて前記顔画像のサイズおよび背景を自動的に変換する前記加工手段を前記ユーザに提供する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項3】
前記品質判定部は、
複数の前記顔認証エンジンを用いて前記加工後顔画像を検証し、所定数を超える顔認証エンジンによって前記規程を満たすと判定された場合に、当該加工後顔画像が前記規程を満たすと判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項4】
前記提供部は、
前記品質判定部によって前記規程を満たすと判定された加工後顔画像について、前記規程の要求を保ちつつ当該加工後顔画像に第2の加工を施すための第2加工手段を前記ユーザに提供する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項5】
管理装置と印刷装置とを含むプリントシステムが実行するプリント方法であって、
顔画像と、当該顔画像をプリントする際の所定の規程とをユーザから受け付け、
受け付けられた前記顔画像を前記ユーザが加工するための加工手段を提供し、
顔認証エンジンによる品質判定処理を用いて、前記加工手段によって加工された顔画像である加工後顔画像が前記規程を満たすか否かを判定し、
前記規程を満たすと判定された加工後顔画像を前記印刷装置に送信し、
前記ユーザの要求に応じて、送信された前記加工後顔画像を前記規程に合わせてプリントする、
ことを含むことを特徴とするプリント方法。
【請求項6】
コンピュータを、
顔画像と、当該顔画像をプリントする際の所定の規程とをユーザから受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた顔画像を前記ユーザが加工するための加工手段を提供する提供部と、
顔認証エンジンによる品質判定処理を用いて、前記加工手段によって加工された顔画像である加工後顔画像が前記規程を満たすか否かを判定する品質判定部と、
前記品質判定部によって前記規程を満たすと判定された加工後顔画像を印刷装置に送信する送信部と、を備える管理装置として機能させ、
前記ユーザの要求に応じて、前記送信部によって送信された前記加工後顔画像を前記規程に合わせてプリントする出力部、を備える印刷装置として機能させる、
ことを特徴とするプリントプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、顔画像のプリントを行うプリントシステム、プリント方法およびプリントプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種証明書類には、各々の規程に沿って定められた規格に適合した顔写真の貼付が求められることがある。このような顔写真のプリントに関して、ユーザは、安価で手軽に利用できることから、専門の写真スタジオではなく、店舗(コンビニエンスストア等)に設置された共有の印刷装置を利用する場合がある。
【0003】
この点に関して、例えば、店舗に設置されたボックス型の写真撮影装置をユーザが利用する際に、予め写真の規程をユーザに提示することにより、ユーザが誤った態様で撮影を行うことを防止する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7059778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術によれば、ユーザは規程を確認しながら写真を撮影することができるので、規程に沿わない顔写真を撮ってしまうといったミスが発生する可能性を低く抑えることができる。
【0006】
しかしながら、従来技術は、撮影前のユーザの状態と規程とを比較して結果を表示するものであることから、実際に撮影された顔写真が規程に則っていない可能性を排除しきれない。また、ユーザが撮影後の顔写真に対して肌の色味や明るさを加工することを希望する場合、従来技術では、加工後の顔写真が規程に則っているか否かを判定することはできない。この場合、ユーザは加工を試みた後に、その顔写真が、目的とする証明写真用には利用できないことを知ることになる。このため、ユーザにとって、作業のやり直しの負荷が大きくなり、負担となりうる。
【0007】
そこで、本開示では、ユーザの作業負担が少なく、かつ、規程に則った顔画像を確実に提供することができるプリントシステム、プリント方法およびプリントプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本開示に係る一形態のプリントシステムは、管理装置と印刷装置とを含む。管理装置は、顔画像と、当該顔画像をプリントする際の所定の規程とをユーザから受け付ける受付部と、前記受付部によって受け付けられた顔画像を前記ユーザが加工するための加工手段を提供する提供部と、顔認証エンジンによる品質判定処理を用いて、前記加工手段によって加工された顔画像である加工後顔画像が前記規程を満たすか否かを判定する品質判定部と、前記品質判定部によって前記規程を満たすと判定された加工後顔画像を前記印刷装置に送信する送信部と、を備える。印刷装置は、前記ユーザの要求に応じて、前記送信部によって送信された前記加工後顔画像を前記規程に合わせてプリントする出力部を備える。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一態様によれば、ユーザの作業負担が少なく、かつ、規程に則った顔画像をユーザが確実に入手することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るプリントシステムが実行する処理の流れを模式的に示す図である。
図2】実施形態に係る受付処理を説明するための図である。
図3】実施形態に係る加工処理を説明するための図である。
図4】実施形態に係るプリント処理の手順を示すシーケンス図である。
図5】実施形態に係る管理装置の構成例を示す図である。
図6】実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図7】実施形態に係る品質チェック項目記憶部の一例を示す図である。
図8】実施形態に係る品質チェック項目を説明するための図である。
図9】実施形態に係るプリント規程記憶部の一例を示す図である。
図10】管理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0012】
(1.実施形態)
(1-1.実施形態に係るプリント処理の一例)
図1に、実施形態に係るプリントシステム1を示す。実施形態に係るプリント処理は、図1に示すプリントシステム1によって実行される。図1に示すように、プリントシステム1は、管理装置100と、ユーザ端末20と、顔認証エンジン50と、中継サーバ30と、店舗等に設置される共有の印刷装置200とを含む。
【0013】
管理装置100は、実施形態に係るプリント処理を管理する情報処理装置である。例えば、管理装置100は、ユーザ端末20や顔認証エンジン50とネットワークを介して通信可能なクラウドサーバ等である。例えば、管理装置100は、ユーザ10からプリントの依頼を受け付け、受け付けた依頼に基づいて印刷装置200でのプリント出力までを管理するプラットフォームをユーザ10に提供する。
【0014】
ユーザ端末20は、ユーザ10が利用する情報処理端末である。例えば、ユーザ端末20は、スマートフォンやタブレット端末、PC(Personal Computer)等である。実施形態に係るユーザ端末20はカメラを備えており、ユーザ10の顔画像を撮影可能であるものとする。
【0015】
顔認証エンジン50は、顔認証処理を実行するためのプログラムであり、例えば、顔認証サービスを提供する事業者から提供される。なお、以下では、顔認証サービスを提供する事業者を、顔認証プロバイダと称する場合がある。実施形態では、顔認証エンジン50は、1つに限らず、複数のプロバイダの各々から提供されてもよい。
【0016】
各々のプロバイダが提供する顔認証エンジンは、画像における顔の範囲検出、顔の特徴量の抽出、特徴量同士の照合の手法など、様々な点で異なる特徴を有するものとする。すなわち、顔認証エンジンによって、得意とする画像の特徴(画像の明るさや画像において顔が占める範囲の割合、認証しようとするユーザの肌の色や彫りの深さなどの特徴)が異なる。なお、以下の説明では、複数の顔認証エンジンを区別する必要のない場合は「顔認証エンジン50」と総称し、各々の顔認証エンジンを示す場合には、「第1顔認証エンジン」や「第2顔認証エンジン」といった名称を用いる。
【0017】
実施形態に係る管理装置100は、ユーザ10が顔画像のプリントを依頼した際に、これら複数の顔認証エンジン50を用いて、所定の基準に基づき顔画像の品質判定を行う。すなわち、管理装置100は、マルチ顔認証エンジンを利用したプリント処理を実行するためのプラットフォームとしての役割を担う。
【0018】
中継サーバ30は、顔画像データを店舗に設置された印刷装置200に送信するための中継処理を担う。例えば、中継サーバ30は、管理装置100を運営する事業者や、店舗を運営する事業者等によって管理される。
【0019】
印刷装置200は、コンビニエンスストア等の店舗に設置される印刷機器である。例えば、印刷装置200は、コピー機能等を兼ねた多機能印刷装置であってもよいし、証明写真用の画像撮影機能を備えた、ボックス型の撮影印刷装置であってもよい。なお、印刷装置200は、必ずしも店舗に設置されることを要さず、個人が管理するネットワークプリンタ等であってもよい。
【0020】
実施形態において、管理装置100は、パスポートや運転免許証等に貼付される証明写真をユーザ10が撮影およびプリントすることを要求した場合に、かかる要求を受け付ける。例えば、ユーザ10は、ユーザ端末20を用いて自身の顔を撮影し、撮影した顔画像を管理装置100に送信する。管理装置100は、受信した顔画像が、例えばパスポート用写真として定められた規程に沿っているかを、顔認証エンジン50を用いて判定する。そして、管理装置100は、品質判定が完了した顔画像のみが中継サーバ30を経由して印刷装置200に送信されるよう管理する。これにより、ユーザ10は、パスポート等の規程を自身が正確に把握せずとも、管理装置100にアップロードするだけで、撮り直しを発生させず、規程に適合した顔画像写真を入手することができる。すなわち、プリントシステム1によれば、ユーザ10は、作業負担が少なく、かつ、規程に則った顔画像を確実にプリントすることができる。
【0021】
かかるプリント処理の流れについて、図1を用いて概要を説明する。図1は、実施形態に係るプリントシステム1が実行する処理の流れを模式的に示す図である。
【0022】
図1に示す例において、ユーザ10は、ユーザ端末20を用いて管理装置100にアクセスし、自身が所望する規程に沿った顔画像のプリントを要求する(ステップS1)。例えば、ユーザ10は、管理装置100が提供するウェブサイトを介して、パスポートに貼付するための顔画像写真をプリントしたい旨をプリントサービスに係るプラットフォームに登録する。
【0023】
管理装置100は、要求を受け付けると、顔画像をアップロードするためのウェブページをユーザ端末20に提供する。ユーザ10は、ユーザ端末20が備えるカメラを用いて自身を撮影し、登録する顔画像を管理装置100に送信する。
【0024】
このとき、管理装置100は、プラットフォームにおいて、顔画像を加工するための加工手段をユーザ10に提供する。例えば、加工手段は、顔画像の色味を変更したり、顔画像の位置をずらしたり、拡大縮小したり、背景の色を統一したりするためのプログラムである。これにより、ユーザ10は、撮影した顔画像を、自身の所望する色味や肌の質感に加工することができる。なお、顔画像のアップロードや加工処理の詳細は、図2以下を用いて後述する。
【0025】
管理装置100は、ユーザ10から取得した顔画像を記憶部に格納する。そして、管理装置100は、かかる顔画像が、ユーザ10が指定した規程に沿うかを顔認証エンジン50を用いて品質判定する(ステップS2)。
【0026】
顔認証エンジン50は、通常、顔画像の特徴量が、予め登録されていた正解データの顔画像の特徴量と一致するか否かを判定することで、その同一性を判定するために用いられる。このため、顔認証エンジン50は、正解データを登録する際や、照合に用いる顔画像を取得した際に、その顔画像が認証に耐えうる品質か否かを判定するための品質判定機能を備える。例えば、顔認証エンジン50は、顔の所定領域が髪等で隠れていないか、顔が正面を向いているか、マスク等で顔が覆われていないか、背景が適切かといった複数の項目を判定し、顔画像が登録や認証に耐えうるかをチェックする。このため、顔認証エンジン50の品質判定機能は、予めパスポート等の規程を情報として取得していれば、アップロードされた顔画像が、その規程に沿うか(顔が正面を向いているか、目や口が覆われていないか、写真の大きさが適切か等)を判定することができる。さらに、これらの品質判定機能は、顔認証エンジンごとに異なる判定項目や特徴を有するため、管理装置100は、複数の顔認証エンジン50を用いてチェックを行うことで、顔画像が規程に沿っているかを、より厳格に判定することができる。
【0027】
すなわち、管理装置100は、各々の顔認証エンジン50が要求する品質を顔画像が満たしているかを判定し、品質を満たしていると判定した場合にのみ、当該顔画像をプリント可能な顔画像として登録する。かかる処理を経ることで、ユーザ10は、規程に沿わない、誤った顔画像をプリントするといった失敗を回避することができる。なお、管理装置100は、顔画像が品質を満たしていないと判定した場合には、撮影のやり直しや、顔画像の加工による調整等をユーザ10に要求してもよい。また、これらの品質判定は、必ずしも顔認証エンジン50側で行われることを要しない。例えば、顔認証エンジン50は、各品質項目のチェック結果ではなく、チェックにおいて判定した品質レベルなどの数値を管理装置100に送る場合もありうる。この場合、管理装置100は、送信された数値に基づいて、自装置において品質判定を行う。例えば、管理装置100は、判定項目ごとの閾値の設定を受け付けておき、かかる閾値と、顔認証エンジン50から受信した数値との照合に基づいて判定を行う。具体的には、管理装置100は、ユーザ10が選択した規程における品質判定項目ごとの閾値をプリセットとして記憶しておき、かかる閾値と、品質判定において算出された数値とを照合する。これにより、管理装置100は、規程に沿った品質レベルの顔画像を確実に登録することができる。
【0028】
管理装置100は、顔画像が各顔認証エンジンの品質を満たし、プリント可能である場合には、その旨をユーザ10に通知する(ステップS3)。
【0029】
ユーザ端末20は、品質判定を終えた顔画像のデータを中継サーバ30に送信する(ステップS4)。なお、かかる送信処理は、管理装置100が提供するプラットフォームを介して行われてもよい。
【0030】
中継サーバ30は、顔画像データを取得すると、かかるデータを印刷装置200に送信する(ステップS5)。なお、かかる送信処理は、所定の店舗においてユーザ10が印刷装置200を操作したタイミングで行われてもよい。
【0031】
ユーザ10は、顔画像データのアップロードを確認すると、店舗等に赴き、顔画像のプリントを実行する(ステップS6)。かかる顔画像は、規程に適合するか等の品質が既に判定されたものであるため、ユーザ10は、確実に自身が所望する規程に沿った顔画像をプリントし、入手することができる。
【0032】
以上のように、実施形態に係るプリントシステム1は、顔画像と、顔画像をプリントする際の規程とをユーザ10から受け付けるとともに、顔画像をユーザ10が加工するための加工手段を提供する。さらに、プリントシステム1は、顔認証エンジン50による品質判定処理を用いて、加工手段によって加工された顔画像(以下、区別のため「加工後顔画像」と称する)が規程を満たすか否かを判定し、規程を満たすと判定された加工後顔画像を印刷装置200に送信する。そして、プリントシステム1は、ユーザ10の要求に応じて、加工後顔画像を規程に合わせてプリントを出力する。
【0033】
このように、プリントシステム1は、ユーザ10が撮影し、加工したのちの加工後顔画像に対して品質チェックを施すことで、様々な証明写真の規程に応じた、適切な顔画像のプリントを行うことができる。
【0034】
次に、実施形態に係る顔画像の受付および加工処理について、図2および図3を用いて詳細に説明する。図2は、実施形態に係る受付処理を説明するための図である。
【0035】
管理装置100は、顔画像をアップロードしようとするユーザ10に対して、所定の受付ページを提供し、プリントサービス利用の要求を受け付ける。図2に示す画面300は、ユーザ端末20に表示された、プリントサービス登録のための専用ページを示す。
【0036】
画面300において、ユーザ10は、サービス利用登録のためのIDやパスワードを設定し、顔画像のアップロード処理を進める。ユーザ10がIDやパスワードを入力すると、画面300は、画面301に遷移する(ステップS21)。なお、プリントサービスにおいては、必ずしもユーザ認証のためのログイン操作を要しない。例えば、管理装置100は、画面300において、ユーザ10へ情報を送信するために利用可能な任意の情報(メールアドレス等)のみの入力をユーザ10に求めてもよい。かかる情報は、例えば、印刷装置200においてユーザ10が写真をプリントしようとする際に入力する予約番号を通知するため等に利用される。また、かかる情報の入力は、後述する画像加工処理等が完了したあとなど、任意のタイミングで行われてもよい。
【0037】
画面301は、ユーザ10が所望する証明写真の用途を選択する画面である。ユーザ10は、例えば画面上のボタンを押下することで、自身が所望する証明写真の用途(すなわち、写真の規程)を選択することができる。ユーザ10がいずれかの規程を選択すると、画面301は、画面302に遷移する(ステップS22)。
【0038】
画面302は、ユーザ端末20に備えられたカメラで撮影しようとするプレビュー画像304を含む。管理装置100は、プレビュー画像304において、ガイド306を表示する。ガイド306は、撮影画像において顔が占める範囲として望ましい範囲を示すものである。後段の品質判定処理においては、顔認証エンジンが画像から顔を検出する工程が含まれるため、顔を構成するすべてのパーツが画像に含まれることが望ましい。このため、管理装置100は、顔が占める範囲の目安や、ユーザ10が顔を画像の中心に持ってくるための目安となる線などのガイド306を表示し、適切な撮影をユーザ10に促す。なお、ガイド306は、ステップS21においてユーザ10が選択した規程に応じて、大きさが可変してもよい。例えば、ガイド306は、パスポートや運転免許証用の写真として規程される顔の大きさ(例えば縦横のサイズ)に合わせたサイズの円で構成されてもよい。
【0039】
ユーザ10は、例えばユーザ端末20の内側(画面側)に備えられたカメラで自身を写し、プレビュー画像304を見ながら顔がガイド306に収まるよう調整したうえで、撮影ボタン308を押下する。かかる操作にしたがってユーザ10による撮影が行われると、管理装置100は、ユーザ端末20を介して、プリントサービス利用のための顔画像を取得することができる。なお、撮影は、第三者がユーザ端末20の画面を確認しつつ、ユーザ端末20の外側カメラを利用して第三者がユーザ10を撮影するという態様で行われてもよい。また、撮影には、ユーザ10が撮影を行うための操作を行うと所定時間経過後に撮影が行われる、いわゆるセルフタイマー機能が利用されてもよい。
【0040】
撮影が終わると、画面302は、画面310に遷移する(ステップS23)。この段階で、管理装置100は、ユーザ10に対して、撮影画像を加工するための加工手段を提供してもよい。具体的には、管理装置100は、撮影画像の無駄な部分を取り除くためのトリミングツール等を提供する。
【0041】
例えば、ユーザ10は、撮影した画像を何らかのサイズが規定された証明写真として利用する場合、規定されたサイズに撮影画像を切り取ることができる。また、トリミングツールにおいて、ユーザ10は、撮影画像を移動させることも可能である。このため、ユーザ10は、自身の顔がガイド306の円内に含まれていない場合、画像全体をずらし、顔がガイド306の円内に含まれるよう調整することもできる。また、ユーザ10は、ピンチインやピンチアウト等の操作により、画像を拡大もしくは縮小し、顔がガイド306の円内に適切な大きさ含まれるよう調整してもよい。また、ユーザ10は、画像の回転機能を利用し、撮影された画像の角度を調整してもよい。
【0042】
なお、管理装置100は、トリミング処理を自動的に行ってもよい。例えば、管理装置100は、顔検出処理によりユーザ10の顔を検出し、検出した顔の座標がガイド306の円内に収まるよう、自動的に顔の位置を調整する。また、管理装置100は、検出した顔がガイド306の円内に収まるよう、自動的に大きさを調整する。さらに、管理装置100は、検出した顔以外の余分な箇所(背景等)を取り除いてもよい。このように、管理装置100が自動的にトリミングを行うことで、ユーザ10は、顔を含む画像を撮影さえすれば、自動的にプリントに適した画像を得ることができる。これにより、管理装置100は、顔画像のアップロードにかかるユーザ10の負担を軽減することができる。
【0043】
さらに、管理装置100は、他の加工手段を提供してもよい。この点について、図3を用いて説明する。図3は、実施形態に係る加工処理を説明するための図である。
【0044】
ユーザ10がトリミングを終えると、管理装置100は、図2の画面310を図3で示す画面320に遷移させる。画面320において、ユーザ10は、画像全体の明るさを調整することができる。例えば、ユーザ10は、明るさ調整バー322を操作し、全体の明るさを明るめか暗めに調整することができる。また、管理装置100は、ユーザ10が明るさ自動調整ボタン324を押下した場合、現在の画像の明るさと、顔認証エンジンに求められる明るさの基準値等とを参照して、顔認証エンジンがチェック可能な明るさになるよう自動調整してもよい。これにより、ユーザ10は、複雑な手間をかけず、品質判定可能な明るさに画像を調整することができる。
【0045】
ユーザ10が明るさ調整を終えると、管理装置100は、画面320を画面326に遷移させる(ステップS31)。画面326において、ユーザ10は、画像の背景を選択することができる。例えば、ユーザ10は、撮影画像に余計な背景が含まれるため背景を削除したい場合、背景選択ボタン330を押下することで、背景を白一色等に変更した加工後顔画像328に撮影画像を変更することができる。あるいは、ユーザ10は、撮影した画像を何らかの背景が規定された証明写真として利用する場合、規程に沿った背景(水色一色など)に変更することができる。
【0046】
ユーザ10が背景調整を終えると、管理装置100は、画面326を画面332に遷移させる(ステップS32)。この段階で、管理装置100は、加工を終えた後の撮影画像である加工後顔画像の品質を判定する。
【0047】
詳細は後述するが、管理装置100は、各々の顔認証エンジン50が顔画像に要求する基準を加工後顔画像が満たしているかを、顔認証エンジンごとに判定する。管理装置100は、加工後顔画像がすべての顔認証エンジンの品質チェックの基準を満たしていると判定すると、基準を満たしていることを示す判定結果336を表示する。ユーザ10は、判定結果336を確認したあと、この加工後顔画像をプリント用画像として登録することを所望する場合、保存ボタン334を押下する。ユーザ10が保存ボタン334を押下すると、管理装置100は、この加工後顔画像をプリントに用いる顔画像として記憶部に保存する。
【0048】
なお、管理装置100は、加工後顔画像が基準を満たしていない場合、画面326を画面338に遷移させる。管理装置100は、画面338において、加工後顔画像がいずれかの顔認証エンジンの品質チェックの基準を満たしておらず、プリント処理を進めることができない旨を示す判定結果340を表示する。なお、図3に示すように、管理装置100は、判定結果340において、品質判定結果に基づいて、加工後顔画像が満たさなかった基準の内容を表示してもよい。これにより、ユーザ10は、撮影や加工をやり直す場合、どのような点に注意して新たな加工後顔画像を作成するかという情報を得ることができる。
【0049】
管理装置100は、加工後顔画像をプリントに用いる顔画像として記憶部に保存すると、画面332を画面342に遷移させ、顔画像の登録完了表示344を表示し、プリント用画像の登録が完了したことをユーザ10に通知する(ステップS33)。なお、管理装置100は、画面332を画面342に遷移させる前、もしくは画面342において、ユーザ10が店舗で写真を印刷する際に入力する予約番号を表示してもよい。予約番号は、ユーザ10が保存した写真を特定するための情報であり、顔画像の登録が完了した際に、例えば中継サーバ30によって払い出される。予約番号は、プリントシステム1において提携する店舗ごとに異なる番号であってもよい。また、予約番号の態様は任意であり、数字や英数字の組み合わせであってもよいし、ユーザ10の入力作業を簡略化するために2次元コード等が採用されてもよい。
【0050】
このように、管理装置100は、加工後の画像に対して顔認証エンジン50を用いて品質判定を行うので、品質判定後にトリミングが行われて判定結果が変わってしまうなど、ユーザ10の手間を煩わせるような事態が発生することを防止できる。
【0051】
(1-2.実施形態に係るプリント処理の手順)
次に、図4を用いて、実施形態に係るプリント処理の手順について説明する。図4は、実施形態に係るプリント処理の手順を示すシーケンス図である。
【0052】
図4に示すように、ユーザ10は、管理装置100が提供するウェブサイト等を介して、顔プリントサービスの利用を申請する。このとき、ユーザ10は、自身がプリントを所望する目的に沿った顔画像規程を選択してもよい(ステップS40)。続けて、ユーザ10は、プリントを所望する顔画像を撮影する。なお、ユーザ10は、事前に撮影した画像を有している場合、当該画像をプリントサービスに用いる画像として選択してもよい(ステップS41)。
【0053】
ユーザ10が撮影もしくは画像選択をすると、当該顔画像は、管理装置100に送信される(ステップS42)。管理装置100は、ユーザ10から送信された顔画像を受け付ける(ステップS43)。
【0054】
その後、ユーザ10は、管理装置100から提供される加工手段を利用して、顔画像に対する一連の加工を行う。例えば、ユーザ10は、トリミング操作を行い、顔部分の切り抜き等を行う(ステップS44)。管理装置100は、ユーザの操作に従い、顔画像にトリミング加工を施す(ステップS45)。
【0055】
また、ユーザ10は、管理装置100から提供される加工手段を利用して、顔画像の明るさを調整する(ステップS46)。管理装置100は、ユーザの操作に従い、顔画像を明るくしたり暗くしたりするなどの明るさ調整を施す(ステップS47)。
【0056】
また、ユーザ10は、管理装置100から提供される加工手段を利用して、顔画像の背景を変更する(ステップS48)。管理装置100は、ユーザの操作に従い、顔画像の背景を変更する(ステップS49)。
【0057】
なお、上述のように、ステップS44、ステップS46またはステップS48の処理は、規程に沿って、管理装置100が自動的に実行してもよい。例えば、管理装置100は、規程によって背景が水色のみと指示されている場合、規程に沿った色や明るさになるよう、当該顔画像の背景を自動的に変更または調整してもよい。
【0058】
ユーザ10は、顔画像への加工を終えて加工後顔画像を生成すると、加工後顔画像に対して品質チェック要求を管理装置100に対して行う(ステップS50)。管理装置100は、ユーザ10から品質チェック要求が送信されると、加工後顔画像を顔認証エンジン50に送信する(ステップS51)。
【0059】
顔認証エンジン50は、加工後顔画像が規程に沿っているかという品質チェックを行う(ステップS52)。かかる処理は、各々の顔認証エンジンごとに行われる。顔認証エンジン50は、品質チェックの結果を管理装置100に送信する(ステップS53)。
【0060】
管理装置100は、複数の顔認証エンジン50による品質チェック結果を参照し、すべての結果に問題がないかを判定する(ステップS54)。いずれかの顔認証エンジンにおいて品質に問題があると判定した場合(ステップS54;No)、管理装置100は、図4の画面338に示したように、プリントする顔画像として当該画像が適切でない旨と、その理由をユーザ10に通知する。このあと、管理装置100は、処理フローを顔の撮影まで戻してもよいし(ステップS41)、品質チェック等で問題があると判定された項目と関連する処理に戻してもよい。例えば、管理装置100は、品質チェックにおいて「顔画像の明るさ」が問題があると判定された場合、顔画像の明るさを調整するための処理フロー(ステップS46)に処理を戻してもよい。
【0061】
一方、すべての顔認証エンジンにおいて品質に問題がないと判定した場合(ステップS54;Yes)、管理装置100は、ユーザ10に美肌処理等の追加加工を行う手段を提供する(ステップS55)。例えば、ユーザ10は、規程に沿ったと判定された顔画像に対して、品質の判定に影響を及ぼさない範囲で、顔の一部の色味や肌の質感等を加工することができる。管理装置100は、ユーザ10の操作にしたがい、加工後画像に対して微調整を行う(ステップS56)。
【0062】
なお、かかる美肌加工は、あくまでサービスにおけるオプションとして提供するものであり、管理装置100は、必ずしもステップS55およびステップS56の工程を踏まなくてもよい。
【0063】
その後、ユーザ10は、最終的にプリントを所望する顔画像をプラットフォーム上にアップロードする(ステップS57)。中継サーバ30は、例えば印刷装置200から要求されたことを契機として、プラットフォームを介して、プリントサービスで利用される顔画像を取得し、取得した顔画像を印刷装置200に送信する(ステップS58)。なお、管理装置100は、この過程において中継サーバ30から払い出された予約番号をユーザ10に通知してもよい。
【0064】
印刷装置200は、店舗等においてユーザ10から予約番号が入力され、プリントの要求を受け付けた場合、中継サーバ30からデータを受信し、受信したデータに基づいて顔画像をプリントする(ステップS59)。
【0065】
(1-3.実施形態に係る管理装置の構成)
次に、実施形態に係るプリント処理を管理する管理装置100の構成について説明する。図5は、実施形態に係る管理装置100の構成例を示す図である。
【0066】
図5に示すように、管理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、管理装置100は、管理装置100を管理する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0067】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)やネットワークインタフェースコントローラ等によって実現される。通信部110は、ネットワークN(例えばインターネット)と有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末20や中継サーバ30、顔認証エンジン50、印刷装置200等との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth、SIM(Subscriber Identity Module)、LPWA(Low Power Wide Area)等の任意の通信規格もしくは通信技術を用いて、情報の送受信を行ってもよい。
【0068】
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、品質チェック項目記憶部122と、プリント規程記憶部123とを有する。
【0069】
以下、図6から図9を用いて、各記憶部について順に説明する。なお、図6から図9に示す例では、記憶部120に格納される情報を「A01」のように概念的に示す場合があるが、実際には、後述で説明する各情報が記憶部120に記憶されるものとする。
【0070】
ユーザ情報記憶部121は、プリントサービスを利用するユーザの情報を記憶する。図6に、ユーザ情報記憶部121が記憶する情報の一例を示す。図6は、実施形態に係るユーザ情報記憶部121の一例を示す図である。図6に示した例では、ユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「ログイン情報」といった各項目を有する。
【0071】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報を示す。「ログイン情報」は、ユーザIDと紐づくパスワード等、プリントサービスの利用に要するログイン情報を示す。例えば、ユーザ10は、店舗において印刷装置200にユーザIDやログイン情報、もしくは中継サーバ30から発行されるID等の所定の認識情報を入力して、プリントサービスを利用する。
【0072】
品質チェック項目記憶部122は、顔認証エンジン50ごとの品質チェック項目に関する情報を記憶する。図7は、実施形態に係る品質チェック項目記憶部122の一例を示す図である。図7に示した例では、品質チェック項目記憶部122は、「チェック項目」、「第1顔認証エンジン」、「第2顔認証エンジン」、「第3顔認証エンジン」といった各項目を有する。
【0073】
図7に示した品質チェック項目は、各顔認証エンジンが、顔画像についてどのような項目に基づいて品質をチェックし、登録OKやNGという結果を出力するかを示している。図7に示す一例は、第1顔認証エンジンが、画像における顔の角度において、左右方向や上下方向、傾きのぶれを判定し、それらが所定基準内に収まっているか否かを判定することを示している。言い換えれば、第1顔認証エンジンは、画像内の顔が正確に正面を向いていることを登録の要件としており、かかる顔の角度を品質チェックの項目としていることを示している。一方で、図7の例では、第3顔認証エンジンは、画像における顔の角度において左右方向や上下方向によらず、傾きのぶれのみをチェック項目としていることを示している。このように、各顔認証エンジンは、それぞれ認証を得意とする顔の角度や特徴が異なっており、それが認証結果の違いにも関係する。なお、管理装置100は、第1顔認証エンジンから品質チェックNGの判定を受信した際、どのようなチェック項目に引っかかったかを取得する。管理装置100は、取得した情報を、例えば図3に示した判定結果340で羅列し、登録しようとする加工後顔画像がどのような項目で適切でなかったかをユーザに通知することができる。
【0074】
ここで、図8に、顔認証エンジンによって行われる品質チェックの例を、顔の状態を示すイメージとともに列挙する。図8は、実施形態に係る品質チェック項目を説明するための図である。図8に、品質チェックテーブル122Aを示す。
【0075】
図8に示した品質チェックの例は、ユーザがどのような表情の場合に、チェック機構が働くかをイメージとして示したものである。これら品質チェック項目は、例えば規程によって異なる場合がある。例えば、第1の規程では「帽子を着用している」といった顔画像でもOKとされるが、他の第2の規程では「帽子を着用している」ような顔画像はNGとされる場合がある。このような場合、管理装置100は、帽子の着脱をチェックする項目を有する顔認証エンジン(図7の例では第2顔認証エンジン)を、当該第2の規程において品質チェックする顔認証エンジンとして登録する。
【0076】
なお、図7図8で示した品質チェック項目は一例であり、管理装置100は、図7図8で示した例以外にも、様々な品質チェック項目に係る情報を記憶していてもよい。また、品質チェックテーブル122Aには、品質をチェックする項目と、各規程との対応が記憶されてもよい。具体的には、品質チェックテーブル122Aには、「帽子を着用している」か否かというチェック項目が、パスポート用に規程されたチェック項目に該当するか、あるいは、運転免許証用に規程されたチェック項目に該当するか、といった対応関係が記憶されてもよい。この場合、プリントシステム1は、顔写真の用途がユーザ10から指定された際に、当該用途において規程される項目をチェックするための顔認証エンジン50を優先的に利用するなど、顔画像が規程に沿うか否かをより適切にチェックできるように処理や構成を調整してもよい。
【0077】
プリント規程記憶部123は、顔画像を利用する用途ごとの規程、および、当該規程に対して品質チェックを行う顔認証エンジンの情報を記憶する。図9は、実施形態に係るプリント規程記憶部123の一例を示す図である。図9に示した例では、プリント規程記憶部123は、「規程ID」、「用途」、「規程情報」、「利用エンジン情報」といった各項目を有する。
【0078】
「規程ID」は、規程を識別する識別情報を示す。「用途」は、ユーザ10が顔画像を利用する用途(目的)を示す。「規程情報」は、用途ごとに具体的に規程された顔画像に関する情報を示す。例えば、規程情報は、顔写真の縦横のサイズや、顔自体のサイズの指定や、背景の色や、許容される服飾品の情報等を含む。「利用エンジン情報」は、当該規程に対する品質チェックを行う際に利用される顔認証エンジンの情報を示す。なお、図9に示した顔認証エンジンの組み合わせは例示であり、管理装置100は、いずれの用途に対していずれの顔認証エンジン50を組み合わせてもよい。例えば、管理装置100は、すべての用途に対してすべての顔認証エンジン50による品質チェックを行わせてもよい。
【0079】
図5に戻り、説明を続ける。制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等によって、管理装置100内部に記憶されたプログラムがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0080】
図5に示すように、制御部130は、受付部131と、提供部132と、品質判定部133と、登録部134と、送信部135とを含む。
【0081】
受付部131は、ユーザ10からプリントサービス利用の申請を受け付ける。このとき、受付部131は、顔画像と、当該顔画像をプリントする際の所定の規程とをユーザ10から受け付ける。
【0082】
例えば、受付部131は、顔画像をユーザ10がアップロードするためのページ(ウェブサイト等)をユーザ10に提供し、かかるページを介して、顔画像をユーザ10から受け付ける。なお、受付部131は、後述する提供部132によって提供された加工手段によって顔画像が加工された場合、加工後の画像である加工後顔画像を登録用画像として受け付けてもよい。
【0083】
提供部132は、受付部131によって受け付けられた顔画像をユーザ10が加工するための加工手段を提供する。
【0084】
例えば、提供部132は、顔画像のサイズ、顔画像において顔が占める範囲、顔画像の明るさ、顔画像の背景の少なくともいずれか一つを変換するための加工手段を提供する。具体的には、提供部132は、図2および図3で示したように、顔画像を登録するためのページにおいて、トリミング加工や明るさ調整、背景変更等をユーザ10が操作可能なような編集ツールを提供する。なお、加工の種類は上記に限られず、提供部132は、例えば、顔画像上での歯のホワイトニングや、顔色の美白加工等を実行可能なツールを提供してもよい。これらの加工は、ユーザ10がツールを操作して歯や顔色を所望の色に調整してもよいし、提供部132が自動的に適した色に調整してもよい。
【0085】
また、提供部132は、複数の顔認証エンジン、もしくは、認証処理を経てユーザ10が利用するサービスに適合した加工後顔画像に加工するための参照情報を提供してもよい。参照情報とは、例えば図2に示したような、ユーザ10が適した加工後顔画像に加工するためにユーザ端末20の画面上に表示されるガイド306である。ガイド306は、例えば、顔画像に含まれる顔の大きさの割合や位置等に基づいて表示される。すなわち、ガイド306は、ユーザ10が選択した規程に基づき、画像全体に対して、顔をどのくらいの大きさで撮影すればよいかを示す指標として表示される。参照情報には、顔の平行を確認するための横線や、画像の中心を確認するための縦線が含まれてもよい。
【0086】
なお、提供部132は、図2および図3で示したすべての加工手段を提供しなくてもよい。例えば、提供部132は、ユーザ10が加工後顔画像を証明写真用に利用しないことが明らかな場合には、主に証明写真作成用に利用される背景変更ページをスキップし、プリントサービスに係る処理を進めてもよい。
【0087】
また、提供部132は、ユーザ10が画像の明るさやサイズ等を選択することが難しい場合、自動的に明るさやサイズを自動調整する処理を行ってもよい。例えば、提供部132は、規程に合わせて顔画像のサイズおよび背景を自動的に変換する加工手段をユーザ10に提供する。すなわち、提供部132は、ユーザ10が選択した規程に従い、顔画像のサイズ、顔画像において顔が占める範囲、顔画像の明るさ、顔画像の背景等を自動的に変換してもよい。
【0088】
この場合、提供部132は、例えば品質チェック項目記憶部122を参照し、顔画像に求められる明度や、画像のサイズや、画像において顔が配置されるべき位置等の情報を取得する。そして、提供部132は、それらの要求に沿うように、顔画像を自動的に加工し、加工後顔画像を生成する。このとき、提供部132は、画像に含まれる顔を検出する処理など、既知の技術を利用してもよい。これにより、提供部132は、ユーザ10の手間をかけさせることなく、要求される品質を担保した加工後顔画像を生成することができる。
【0089】
また、提供部132は、後述する品質判定部133によって加工後顔画像に関する所定の品質チェック項目が品質を満たしていないと判定された場合、その品質チェック項目に関係する加工後顔画像内の情報を、品質を満たすように変換してもよい。例えば、提供部132は、品質判定部133によって加工後顔画像の明るさが不足していると判定された場合、その品質を満たすよう、自動的に加工後顔画像を明るくするよう変換し、変換後の画像を生成してもよい。この場合、提供部132は、変換後の画像を一度ユーザ10に提示してもよいし、自動的に元の加工後顔画像を変換後の画像に差し替え、プリント処理を進めてもよい。
【0090】
また、提供部132は、後段の品質判定部133によって規程を満たすと判定された加工後顔画像について、規程の要求を保ちつつ加工後顔画像に第2の加工を施すための第2加工手段をユーザ10に提供してもよい。例えば、提供部132は、ユーザ10の顔の一部の肌の色味や質感を加工する美肌調整手段を提供してもよい。このとき、提供部132は、美肌調整処理において、顔の大きさや画像全体の色味が変更されることで規程に沿わない品質に画像が加工されないよう、加工手段を限定して提供する。例えば、提供部132は、顔認証エンジン50による品質チェックの後は、全体の色味を変更するようなフィルタ処理は行えないよう制限をかけたり、目などの顔のパーツの形状や色については加工できなくしたりするような制限をかけてもよい。
【0091】
品質判定部133は、顔認証エンジン50による品質判定処理を用いて、加工手段によって加工された顔画像である加工後顔画像が規程を満たすか否かを判定する。具体的には、品質判定部133は、複数の顔認証エンジン50を用いて加工後顔画像を検証し、所定数を超える顔認証エンジンによって規程を満たすと判定された場合に、加工後顔画像が規程を満たすと判定する。
【0092】
すなわち、品質判定部133は、加工後顔画像に対して、顔認証エンジン50ごとに設定されている所定の品質チェック項目に関する基準を満たすかを判定し、判定結果に基づいて、加工後顔画像が規程に沿った顔画像であるか否かを判定する。言い換えれば、品質判定部133は、顔認証エンジン50が備える認証モジュールではなく、顔画像に対する品質チェックモジュールを利用することで、加工後画像が規程に沿っているかを判定する。
【0093】
登録部134は、品質判定部133によって加工後顔画像が規程に沿った画像であると判定された場合、当該画像をプリントサービス用画像として登録する。
【0094】
なお、登録部134は、品質判定部133によって加工後顔画像が規程を満たしていないと判定された場合、いずれの品質チェック項目が基準を満たしていないかをユーザ10に通知してもよい。例えば、登録部134は、図3に示す画面338および判定結果340をユーザ端末20に表示させることにより、ユーザ10に対して、いずれの品質チェック項目が基準を満たしていないかを通知する。
【0095】
送信部135は、品質判定部133によって規程を満たすと判定された加工後顔画像、すなわち、登録部134によってプリントサービス用画像として登録された画像を印刷装置200に送信する。
【0096】
印刷装置200に係る受信部210は、送信部135によって送信された画像を受信する。また、印刷装置200に係る出力部220は、ユーザ10の要求に応じて、送信部135によって送信された加工後顔画像を規程に合わせてプリントして出力する。なお、管理装置100と印刷装置200との画像データの送受信は、ユーザ端末20や中継サーバ30を介して行われてもよい。
【0097】
(2.実施形態の変形例)
(2-1.装置構成)
上記実施形態では、プリントシステム1において、顔画像のアップロード時にユーザ端末20が利用されたり、プリントサービスに利用される画像が中継サーバ30によって送受信されたりする例を示した。しかし、プリントシステム1内の装置構成や役割は、適宜、変更可能である。
【0098】
また、上記実施形態では、各々の顔認証エンジン50は、管理装置100とは異なる事業者に運営され、かつ、各々の顔認証エンジン50は異なる事業者によって管理されることを前提として説明した。しかし、管理装置100は、顔認証エンジン50の提供を他の事業者から受けるのではなく、複数の顔認証エンジンを自ら機能させる、オンプレミス(on premise)環境下で実施形態に係る処理を実行してもよい。この場合、管理装置100は、例えば複数の顔認証エンジン50を異なる学習手法で生成するなどして、異なる特徴を有する複数の顔認証エンジン50を備えるようにしてもよい。これにより、管理装置100は、必ずしも複数の事業者によらずとも、複数の顔認証エンジンを利用したプリント処理を実行することができる。また、管理装置100は、必ずしもクラウドサーバである必要はなく、ローカルネットワーク上に構築されたシステムにおいて複数の顔認証エンジン50を管理するプラットフォームとして機能してもよい。
【0099】
(2-2.規程)
プリントサービスに用いられる規程は、実施形態で例示したものに限られない。例えば、プリントシステム1は、パスポート等の公的な規程のみならず、社員証で利用される顔写真の規程など、私的な規程に関する情報を備えてもよい。
【0100】
(2-3.印刷装置)
実施形態では、印刷装置200を店舗等に設置される共有の印刷機器として例示したが、印刷装置200はこれに限られず、個人が利用したり、法人が利用したりする任意の印刷機器であってもよい。
【0101】
(3.その他の実施形態)
上述した実施形態に係る処理は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。
【0102】
例えば、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0103】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0104】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0105】
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
【0106】
(4.本開示に係るプリントシステムの効果)
上述してきたように、本開示に係るプリントシステム(実施形態ではプリントシステム1)は、管理装置(実施形態では管理装置100)と印刷装置(実施形態では印刷装置200)とを含む。管理装置は、受付部(実施形態では受付部131)と、提供部(実施形態では提供部132)と、品質判定部(実施形態では品質判定部133)と、送信部(実施形態では送信部135)とを含む。
受付部は、顔画像と、当該顔画像をプリントする際の所定の規程とをユーザから受け付ける。提供部は、受付部によって受け付けられた顔画像をユーザが加工するための加工手段を提供する。品質判定部は、顔認証エンジンによる品質判定処理を用いて、加工手段によって加工された顔画像である加工後顔画像が規程を満たすか否かを判定する。送信部は、品質判定部によって規程を満たすと判定された加工後顔画像を印刷装置に送信する。また、印刷装置は、ユーザの要求に応じて、送信部によって送信された加工後顔画像を規程に合わせてプリントする出力部(実施形態では出力部220)を含む。
【0107】
このように、本開示に係るプリントシステムは、顔認証エンジンを利用して撮影後の顔画像の品質を判定し、規程を満たした顔画像のみをプリント処理に送ることで、規程に沿わない画像がプリントされることを防止できる。プリントシステムによれば、ユーザは、作業負担が少なくなり、かつ、規程に則った顔画像を確実に入手することができる。
【0108】
また、提供部は、規程に合わせて顔画像のサイズおよび背景を自動的に変換する加工手段をユーザに提供する。
【0109】
このように、本開示に係るプリントシステムは、顔認証エンジンを利用して品質判定するとともに、規程に沿うように画像の明るさや背景を自動的に変換することで、よりユーザの手間を減らすことができる。
【0110】
また、品質判定部は、複数の顔認証エンジンを用いて加工後顔画像を検証し、所定数を超える顔認証エンジンによって規程を満たすと判定された場合に、当該加工後顔画像が規程を満たすと判定する。
【0111】
このように、本開示に係るプリントシステムは、複数の顔認証エンジンを利用することで、加工後顔画像が規程を満たすか否かを高精度に判定することができる。
【0112】
また、提供部は、品質判定部によって規程を満たすと判定された加工後顔画像について、規程の要求を保ちつつ当該加工後顔画像に第2の加工を施すための第2加工手段をユーザに提供する。
【0113】
このように、本開示に係るプリントシステムは、画像が規程を満たしたと判定した後に、美肌調整などユーザのニーズが高いと想定される第2の加工手段を提供してもよい。これにより、プリントシステムは、規程を確実に満たすとともに、ユーザが欲する質感の高い顔写真をユーザに提供することができる。
【0114】
(5.ハードウェア構成)
上述してきた実施形態に係る管理装置100やユーザ端末20等の情報機器は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、実施形態に係る管理装置100を例に挙げて説明する。図10は、管理装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス1500、および入出力インターフェイス1600を有する。コンピュータ1000の各部は、バス1050によって接続される。
【0115】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。例えば、CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムをRAM1200に展開し、各種プログラムに対応した処理を実行する。
【0116】
ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるBIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0117】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を非一時的に記録する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体である。具体的には、HDD1400は、プログラムデータ1450の一例である本開示に係るプリント処理を実行するプログラムを記録する記録媒体である。
【0118】
通信インターフェイス1500は、コンピュータ1000が外部ネットワーク1550(例えばインターネット)と接続するためのインターフェイスである。例えば、CPU1100は、通信インターフェイス1500を介して、他の機器からデータを受信したり、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信したりする。
【0119】
入出力インターフェイス1600は、入出力デバイス1650とコンピュータ1000とを接続するためのインターフェイスである。例えば、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、キーボードやマウス等の入力デバイスからデータを受信する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやスピーカーやプリンタ等の出力デバイスにデータを送信する。また、入出力インターフェイス1600は、所定の記録媒体(メディア)に記録されたプログラム等を読み取るメディアインターフェイスとして機能してもよい。メディアとは、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0120】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る管理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプリント処理プログラムを実行することにより、制御部130等の機能を実現する。また、HDD1400には、本開示に係るプリント処理を実行するプログラムや、記憶部120内のデータが格納される。なお、CPU1100は、プログラムデータ1450をHDD1400から読み取って実行するが、他の例として、外部ネットワーク1550を介して、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
【0121】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0122】
1 プリントシステム
10 ユーザ
20 ユーザ端末
30 中継サーバ
50 顔認証エンジン
100 管理装置
110 通信部
120 記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 品質チェック項目記憶部
123 プリント規程記憶部
130 制御部
131 受付部
132 提供部
133 品質判定部
134 登録部
135 送信部
200 印刷装置
210 受信部
220 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10