(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018681
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】パターン画像の検出方法、情報処理装置、検出システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/74 20060101AFI20240201BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G09G5/00 X
G09G5/00 550C
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122157
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 悠貴
【テーマコード(参考)】
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
5C058BA08
5C058BA27
5C058BA33
5C058BA35
5C058BB25
5C058EA02
5C058EA26
5C058EA27
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB08
5C182AC31
5C182BA14
5C182BB02
5C182BC01
5C182BC25
5C182CB01
5C182DA70
(57)【要約】
【課題】第2パターン画像を検出する可能性を高める。
【解決手段】パターン画像の検出方法は、プロジェクター100に、第1パターン画像PA1を表示させることと、第1パターン画像PA1を、カメラ220によって撮像した第1撮像画像PC1を取得することと、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得することと、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、
前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、
前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、
前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、
前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
を含む、パターン画像の検出方法。
【請求項2】
前記第1パターン画像は、複数の点画像を含むドットパターン画像である、請求項1に記載のパターン画像の検出方法。
【請求項3】
前記第1補正処理は、前記第1撮像画像に含まれるノイズを低減する処理を含む、請求項2に記載のパターン画像の検出方法。
【請求項4】
前記第1パターン画像は、第1色の矩形画像と、前記第1色とは異なる第2色の矩形画像とを含むチェッカーパターン画像である、請求項1に記載のパターン画像の検出方法。
【請求項5】
前記第1補正処理は、前記第1撮像画像に対するコントラストの調整処理を含む、請求項4に記載のパターン画像の検出方法。
【請求項6】
前記第2撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、
前記第1撮像画像に対して、前記第1補正処理よりも補正の強度の大きい第2補正処理を施して、第3撮像画像を取得することと、
前記第3撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のパターン画像の検出方法。
【請求項7】
前記第2撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、
前記第2撮像画像に対して、前記第1補正処理を施して、第3撮像画像を取得することと、
前記第3撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のパターン画像の検出方法。
【請求項8】
前記第2撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、
前記第1補正処理を含む補正処理の実行回数が閾値回数に到達するまで、又は、前記補正処理に要する時間が閾値時間に到達するまで、前記補正処理を施して、第4撮像画像を取得することと、
前記第4撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
前記第4撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第2パターン画像の検出が失敗したことを報知することと、
を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のパターン画像の検出方法。
【請求項9】
表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、
前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、
前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、
前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、
前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
を実行する、情報処理装置。
【請求項10】
表示装置と、カメラと、情報処理装置と、を含み、
前記情報処理装置が、
前記表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、
前記第1パターン画像を、前記カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、
前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、
前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、
前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
を実行する、検出システム。
【請求項11】
表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、
前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、
前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、
前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、
前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、
をコンピューターに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン画像の検出方法、情報処理装置、検出システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクターの校正を実行する種々の技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、プロジェクターの校正を実行するために、以下の処理を実行することが記載されている。まず、スクリーンの四隅を特徴づける基準点を、カメラによって撮像した撮像画像から検出する。そして、スクリーンの四隅のうち、検出に失敗した基準点が存在する場合には、前回校正時に自動検出された基準点を利用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、撮像画像から基準点を含むパターン画像を検出できなかった場合に、前回の結果を利用する。この場合には、今回の撮像画像におけるパターン画像に含まれる基準点の位置が、前回の撮像画像におけるパターン画像に含まれる基準点の位置から離間しているときには、基準点の位置の検出精度が低下する可能性がある。換言すれば、今回の撮像画像からパターン画像を検出することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係るパターン画像の検出方法は、表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を含む。
【0006】
本開示の他の一態様に係る情報処理装置は、表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を実行する。
【0007】
本開示の他の一態様に係る検出システムは、表示装置と、カメラと、情報処理装置と、を含み、前記情報処理装置が、前記表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、前記カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を実行する。
【0008】
本開示の他の一態様に係るプログラムは、表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、をコンピューターに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る検出システムの構成の一例を示す図。
【
図2】本実施形態に係るスマートフォンの構成の一例を示す図。
【
図5】スマートフォンの処理の一例を示すフローチャート。
【
図6】スマートフォンの処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0011】
[1.検出システムの構成]
まず、
図1を参照して、検出システム1の構成について説明する。
図1は、検出システム1の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、検出システム1は、プロジェクター100と、スマートフォン200と、を含む。
プロジェクター100は、スマートフォン200と通信可能に接続される。例えば、プロジェクター100は、スマートフォン200と、Wi-Fi(登録商標)規格に則って、無線通信可能に接続される。
【0012】
プロジェクター100は、例えば、スマートフォン200から第1パターン画像PA1を受信する。そして、プロジェクター100は、投射面SCに、第1パターン画像PA1を投射し、投射画像PBを表示する。
スマートフォン200は、カメラ220によって投射画像PBを撮像し、第1撮像画像PC1を生成する。また、スマートフォン200は、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する。そして、スマートフォン200は、第2パターン画像PA2をプロジェクター100へ送信する。
プロジェクター100は、第1パターン画像PA1と第2パターン画像PA2とを比較して、いわゆる「対応点の検出処理」を実行する。
「対応点の検出処理」とは、プロジェクター100が投射する画像を構成する画素と、スマートフォン200により撮像された画像を構成する画素との対応関係を検出する処理である。
第1パターン画像PA1については、
図3及び
図4を参照して更に説明する。
第1撮像画像PC1、及び第2パターン画像PA2については、
図2を参照して更に説明する。
プロジェクター100は、「表示装置」の一例に対応する。
スマートフォン200は、「情報処理装置」の一例に対応する。
【0013】
本実施形態では、プロジェクター100が、スマートフォン200と、Wi-Fi(登録商標)規格に則って無線通信可能に接続される場合について説明するが、これに限定されない。プロジェクター100が、スマートフォン200と、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に則って無線通信可能に接続されてもよい。また、プロジェクター100が、スマートフォン200と、ケーブルで有線通信可能に接続されてもよい。プロジェクター100が、例えば、スマートフォン200と、USB(Universal Serial Bus)ケーブルによって有線通信可能に接続されてもよい。
【0014】
[2.プロジェクターと構成]
次に、
図1を参照して、プロジェクター100の構成について説明する。
図1に示すように、プロジェクター100は、投射部110と、投射部110を駆動する駆動部120と、を備える。投射部110は、光学的な画像の形成を行い、投射面SCに画像を投射するための光学装置である。
投射部110は、光源部111、光変調装置112及び投射光学系113を備える。駆動部120は、光源駆動部121及び光変調装置駆動部122を備える。
【0015】
光源部111は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ、又はLED(Light Emitting Diode)、レーザー光源等の固体光源を備える。
また、光源部111は、光源が発した光を光変調装置112に導くリフレクター、及び補助リフレクターを備えてもよい。更に、光源部111は、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群、偏光板、又は光源が発した光の光量を光変調装置112に至る経路上で低減させる調光素子等を備えてもよい。
光源駆動部121は、内部バス107に接続され、同じく内部バス107に接続された第1制御部150の指示に従って、光源部111の光源を点灯及び消灯させる。
【0016】
光変調装置112は、例えば、R、G及びBの三原色に対応した3枚の液晶パネル115を備える。Rは赤色を示し、Gは緑色を示し、Bは青色を示す。すなわち、光変調装置112は、R色光に対応した液晶パネル115と、G色光に対応した液晶パネル115と、B色光に対応した液晶パネル115とを備える。
光源部111が発する光はRGBの3色の色光に分離され、それぞれ対応する液晶パネル115に入射される。3枚の液晶パネル115の各々は、透過型の液晶パネルであり、透過する光を変調して画像光PLを生成する。各液晶パネル115を通過して変調された画像光PLは、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系113に射出される。液晶パネル115の各々は、例えば、反射型の液晶パネル又はDMD(Digital Mirror Device)等でもよい。
【0017】
光変調装置112は、光変調装置駆動部122によって駆動される。光変調装置駆動部122は、画像処理部145に接続される。
光変調装置駆動部122には、画像処理部145からR,G,Bの各原色に対応する画像データが入力される。光変調装置駆動部122は、入力された画像データを液晶パネル115の動作に適したデータ信号に変換する。光変調装置駆動部122は、変換したデータ信号に基づいて、各液晶パネル115の各画素に電圧を印加し、各液晶パネル115に投射画像PBに対応する画像を描画する。本実施形態では、光変調装置駆動部122は、各液晶パネル115に第1パターン画像PA1を描画する。
【0018】
投射光学系113は、入射された画像光PLを投射面SC上に結像させるレンズやミラー等を備える。また、投射光学系113は、投射面SCに投射される画像を拡大又は縮小させるズーム機構や、フォーカスの調整を行うフォーカス調整機構等を備えてもよい。
【0019】
プロジェクター100は、操作部131、リモコン受光部133、入力インターフェース135、記憶部137、第1通信インターフェース141、フレームメモリー143、画像処理部145及び第1制御部150を更に備える。入力インターフェース135、記憶部137、第1通信インターフェース141、画像処理部145及び第1制御部150は、内部バス107を介して互いにデータ通信可能に接続される。
【0020】
操作部131は、プロジェクター100の筐体表面に設けられた各種のボタンやスイッチを備え、これらのボタンやスイッチの操作に対応した操作信号を生成して、入力インターフェース135に出力する。入力インターフェース135は、操作部131から入力された操作信号を第1制御部150に出力する。
【0021】
リモコン受光部133は、リモコン5から送信される赤外線信号を受光し、受光した赤外線信号をデコードして操作信号を生成する。リモコン受光部133は、例えば、赤外線信号を受光する受光素子を備える。リモコン受光部133は、生成した操作信号を入力インターフェース135に出力する。入力インターフェース135は、リモコン受光部133から入力された操作信号を第1制御部150に出力する。
【0022】
記憶部137は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性の記憶装置である。記憶部137は、第1制御部150が実行するプログラム、第1制御部150が処理したデータ、画像データ等を記憶する。
【0023】
第1通信インターフェース141は、コネクター及びインターフェース回路を備え、スマートフォン200と通信可能に接続される。本実施形態では、第1通信インターフェース141は、例えば、Wi-Fi(登録商標)規格に則って、スマートフォン200と通信するためのインターフェースである。第1通信インターフェース141は、スマートフォン200から第2パターン画像PA2を受信する。
【0024】
第1制御部150は、第1プロセッサー150A及び第1メモリー150Bを備える。
第1メモリー150Bは、第1プロセッサー150Aが実行するプログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。第1メモリー150Bは、磁気的記憶装置、フラッシュROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置により構成される。また、第1メモリー150Bは、第1プロセッサー150Aのワークエリアを構成するRAM(Random Access Memory)を含んでもよい。また、第1メモリー150Bは、HDD、SSD等の不揮発性の記憶装置を含んでもよい。
第1メモリー150Bは、第1制御部150により処理されるデータや、第1プロセッサー150Aが実行する第1制御プログラムPG1を記憶する。
【0025】
第1プロセッサー150Aは、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーが第1プロセッサー150Aとして機能する構成であってもよい。第1プロセッサー150Aは、第1制御プログラムPG1を実行してプロジェクター100の各部を制御する。例えば、第1プロセッサー150Aは、操作部131やリモコン5により受け付けた操作に対応した画像処理の実行指示と、この画像処理に用いるパラメーターとを画像処理部145に出力する。パラメーターには、例えば、投射面SCに投射する投射画像PBの幾何的な歪みを補正するための幾何補正パラメーター等が含まれる。また、第1プロセッサー150Aは、光源駆動部121を制御して光源部111の点灯と消灯とを制御する。
【0026】
駆動部120、画像処理部145及び第1制御部150の各々は、例えば、集積回路により構成することができる。集積回路は、LSI、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)を含む。PLDには、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が含まれる。また、集積回路の構成の一部にアナログ回路が含まれていてもよく、プロセッサーと集積回路との組み合わせであってもよい。プロセッサーと集積回路との組み合わせは、マイクロコントローラー(MCU)、SoC(System-on-a-chip)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。
【0027】
画像処理部145は、第1メモリー150B又は記憶部137に記憶された画像データをフレームメモリー143に展開する。フレームメモリー143は、複数のバンクを備える。各バンクは、1フレーム分の画像データを書き込み可能な記憶容量を有する。フレームメモリー143は、例えば、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)により構成される。
【0028】
画像処理部145は、第1制御部150からの指示に従って、フレームメモリー143に展開した画像データに対して、例えば、解像度変換処理又はリサイズ処理、歪曲収差の補正、形状補正処理、デジタルズーム処理、画像の色合いや輝度の調整等の画像処理を行う。
【0029】
第1制御部150の第1プロセッサー150Aは、第1制御プログラムPG1を実行することによって、例えば、以下の処理を実行する。
第1プロセッサー150Aは、第1通信インターフェース141に、スマートフォン200からの第1パターン画像PA1を受信させる。そして、第1プロセッサー150Aは、光変調装置駆動部122を介して、第1パターン画像PA1を液晶パネル115に表示させる。更に、第1プロセッサー150Aは、駆動部120を介して、投射部110に、第1パターン画像PA1を示す画像光PLを投射面SCへ投射させる。
このようにして、プロジェクター100は、第1パターン画像PA1に対応する投射画像PBを投射面SCに表示する。
【0030】
また、第1プロセッサー150Aは、第1通信インターフェース141に、スマートフォン200からの第2パターン画像PA2を受信させる。そして、第1プロセッサー150Aは、第1パターン画像PA1と第2パターン画像PA2とを比較して、いわゆる「対応点の検出処理」を実行する。
【0031】
[3.スマートフォンの構成]
次に、
図2を参照して、スマートフォン200の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るスマートフォン200の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、スマートフォン200は、第2制御部210、カメラ220、ディスプレイ230、タッチパネル240、及び第2通信インターフェース250を備える。
【0032】
第2制御部210は、第2プロセッサー210A及び第2メモリー210Bを備える。
第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aが実行するプログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。第2メモリー210Bは、磁気的記憶装置、フラッシュROM等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置により構成される。また、第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aのワークエリアを構成するRAMを含んでもよい。また、第2メモリー210Bは、SSD等の不揮発性の記憶装置を含んでもよい。
第2メモリー210Bは、第2制御部210により処理されるデータや、第2プロセッサー210Aが実行する第2制御プログラムPG2を記憶する。
【0033】
第2プロセッサー210Aは、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーが第2プロセッサー210Aとして機能する構成であってもよい。第2プロセッサー210Aは、第2制御プログラムPG2を実行してスマートフォン200の各部を制御する。
【0034】
カメラ220は、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサーを備え、投射画像PBを撮像し、第1撮像画像PC1を生成する。また、カメラ220は、オートフォーカス機能を有する。
ユーザーは、カメラ220の撮像領域に、投射画像PBの全体が含まれるようにスマートフォン200を配置して、カメラ220に第1撮像画像PC1を生成させる。
【0035】
ディスプレイ230は、LCD(Liquid Crystal Display)等を備え、第2制御部210からの指示に従って、種々の画像をLCDに表示する。
タッチパネル240は、タッチセンサーを備え、ユーザーの操作を受け付ける。また、タッチパネル240は、操作に対応する操作信号を生成し、生成した操作信号を第2制御部210へ出力する。タッチパネル240は、ディスプレイ230のLCDの表示面と一体に形成される。
【0036】
第2通信インターフェース250は、コネクター及びインターフェース回路を備え、プロジェクター100と通信可能に接続される。本実施形態では、第2通信インターフェース250は、例えば、Wi-Fi(登録商標)規格に則って、プロジェクター100と通信するためのインターフェースである。第2通信インターフェース250は、第2制御部210からの指示に従って、プロジェクター100へ第1パターン画像PA1及び第2パターン画像PA2を送信する。
【0037】
図2に示すように、第2制御部210は、表示指示部211、取得部212、検出部213、補正部214、報知部215、第2通信制御部216、及び画像記憶部217、を備える。具体的には、第2制御部210の第2プロセッサー210Aが、第2メモリー210Bに記憶された第2制御プログラムPG2を実行することによって、表示指示部211、取得部212、検出部213、補正部214、報知部215、及び第2通信制御部216、として機能する。また、第2制御部210の第2プロセッサー210Aが、第2メモリー210Bに記憶された第2制御プログラムPG2を実行することによって、第2メモリー210Bを、画像記憶部217として機能させる。
第2プロセッサー210Aは、「コンピューター」の一例に対応する。
第2制御プログラムPG2は、「プログラム」の一例に対応する。
【0038】
画像記憶部217は、第1パターン画像PA1を予め記憶する。第1パターン画像PA1は、表示指示部211によって画像記憶部217から読み出される。
【0039】
表示指示部211は、プロジェクター100に、第1パターン画像PA1を表示させる。表示指示部211は、例えば、以下の処理を実行する。まず、表示指示部211は、画像記憶部217から第1パターン画像PA1を読み出す。そして、表示指示部211は、第1パターン画像PA1をプロジェクター100に送信する。また、表示指示部211は、プロジェクター100に、第1パターン画像PA1を投射面SCに投射画像PBとして表示させる。
【0040】
取得部212は、投射面SCに表示された第1パターン画像PA1、すなわち投射画像PBを、カメラ220によって撮像した第1撮像画像PC1を取得する。取得部212は、例えば、以下の処理を実行する。まず、取得部212は、ユーザーに対して、カメラ220の撮像領域に、投射画像PBの全体が含まれるようにスマートフォン200を配置するように指示する。取得部212は、例えば、カメラ220の撮像領域に、投射画像PBの全体が含まれるようにスマートフォン200を配置することを示す指示画像を、ディスプレイ230に表示させる。そして、カメラ220の撮像領域に、投射画像PBの全体が含まれるようにスマートフォン200を配置された場合に、取得部212は、カメラ220に、投射画像PBに合焦させて、投射画像PBを撮像させる。また、カメラ220は、投射画像PBを撮像し、第1撮像画像PC1を生成する。取得部212は、生成された第1撮像画像PC1を取得する。
【0041】
検出部213は、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。第1撮像画像PC1は、投射面SCに表示された第1パターン画像PA1を含む。検出部213は、投射面SCに表示された第1パターン画像PA1を含む第1撮像画像PC1から、第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
また、検出部213は、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したか否かを判定する。検出部213は、第2パターン画像PA2を検出できた場合には、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。検出部213は、第2パターン画像PA2を検出できなかった場合には、第2パターン画像PA2を検出する処理が失敗したと判定する。
【0042】
本実施形態では、第1パターン画像PA1は、例えば、ドットパターン画像PDである。また、第1パターン画像PA1は、例えば、チェッカーパターン画像PFでもよい。
ドットパターン画像PDについては、
図3を参照して更に説明する。
チェッカーパターン画像PFについては、
図4を参照して更に説明する。
【0043】
第1パターン画像PA1がドットパターン画像PDである場合には、以下の条件を満たす場合に、検出部213は、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。すなわち、ドットパターン画像PDに含まれる点画像PPのうち、90%以上の個数の点画像PPが検出できた場合に、検出部213は、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。本実施形態では、点画像PPの個数は、例えば、1089個である。
点画像PPについては、
図3を参照して更に説明する。
【0044】
第1パターン画像PA1がチェッカーパターン画像PFである場合には、以下の条件を満たす場合に、検出部213は、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。すなわち、第2パターン画像PA2のチェッカーパターン画像PFに含まれる第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2の全てが検出できた場合に、検出部213は、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。本実施形態では、第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2の個数は、144個である。
第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2については、
図4を参照して更に説明する。
【0045】
第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、補正部214は、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得する。また、検出部213は、第2撮像画像PC2から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
【0046】
第1パターン画像PA1がドットパターン画像PDである場合には、補正部214は、第1補正処理CP1として、第1撮像画像PC1に含まれるノイズを低減する処理を実行する。補正部214は、第1補正処理CP1として、例えば、平均化フィルターによる平均化処理を実行する。
本実施形態では、第1パターン画像PA1がドットパターン画像PDであり、且つ、第1補正処理CP1が平均化フィルターによる平均化処理である場合について説明するが、これに限定されない。第1補正処理CP1が、例えば、LPF(Low Pass Filter)による高周波低減処理でもよい。
【0047】
第1パターン画像PA1がチェッカーパターン画像PFである場合には、補正部214は、第1補正処理CP1として、コントラストの調整処理を実行する。補正部214は、第1補正処理CP1として、例えば、第1撮像画像PC1に対して、コントラストを高める処理を施す。
第1パターン画像PA1がチェッカーパターン画像PFであるときには、第1補正処理CP1がコントラストの調整処理である場合について説明するが、これに限定されない。補正部214は、例えば、第1撮像画像PC1に対して、第1補正処理CP1として、エッジ強調処理を施してもよい。
【0048】
第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、補正部214は、第1撮像画像PC1に対して、第1補正処理CP1よりも補正の強度の大きい第2補正処理CP2を施して、第3撮像画像PC3を取得する。また、検出部213は、第3撮像画像PC3から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
【0049】
本実施形態では、補正部214が、第1撮像画像PC1に対して、第1補正処理CP1よりも補正の強度の大きい第2補正処理CP2を施して、第3撮像画像PC3を取得する場合について説明するが、これに限定されない。補正部214が、第2撮像画像PC2に対して、第1補正処理CP1を施して、第3撮像画像PC3を取得してもよい。この場合には、第1補正処理CP1を繰り返して施すため、補正部214の処理を簡素化できる。
【0050】
第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、補正部214は、以下の処理を実行する。すなわち、補正部214は、第1補正処理CP1を含む補正処理CPの実行回数NPが閾値回数NPAに到達するまで、又は、補正処理CPに要する時間TPが閾値時間TPAに到達するまで、補正処理CPを施して、第4撮像画像PC4を取得する。閾値回数NPAは、例えば、3回である。閾値時間TPAは、例えば、0.3秒である。
【0051】
なお、以下の説明では、補正部214は、第1補正処理CP1を含む補正処理CPの実行回数NPが閾値回数NPAに到達するまで、第1撮像画像PC1に対して、補正処理CPを施して、第4撮像画像PC4を取得する場合について説明する。なお、補正処理CPの実行回数NPが大きい程、補正処理CPの強度は大きい。換言すれば、補正処理CPは、前回、すなわち実行回数が(NP-1)回のときの補正処理CPの強度よりも大きい補正処理CPを、今回、すなわち実行回数が(NP)回のときの補正処理CPとして施す。
また、補正部214が補正処理CPを実行する度に、検出部213は、補正処理CPが施された後の撮像画像PCに対して第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
第2パターン画像PA2の検出が成功した場合には、補正部214による補正処理CPを終了する。第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、補正処理CPを繰り返し実行する。
例えば、第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、検出部213は、第4撮像画像PC4から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
【0052】
報知部215は、第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合に、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを報知する。第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、報知部215は、例えば、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを示す報知画像を、ディスプレイ230に表示させる。
【0053】
第2通信制御部216は、第2パターン画像PA2の検出が成功した場合には、第2パターン画像PA2をプロジェクター100へ送信する。第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを示す報知情報と、をプロジェクター100へ送信する。
【0054】
本実施形態では、スマートフォン200の第2制御部210が、表示指示部211、取得部212、検出部213、補正部214、報知部215、第2通信制御部216、及び画像記憶部217、を備える場合について説明するが、これに限定されない。例えば、プロジェクター100の第1制御部150が、表示指示部211、取得部212、検出部213、補正部214、報知部215、第2通信制御部216、及び画像記憶部217、を備えてもよい。この場合には、スマートフォン200は、カメラ220を備えればよい。また、この場合には、検出システム1は、プロジェクター100と、カメラ220と、を含む。
また、この場合には、第1プロセッサー150Aは、「プロセッサー」の一例に対応する。
【0055】
[4.第1パターン画像の具体例]
次に、
図3を参照して、第1パターン画像PA1の一例について説明する。
図3は、第1パターン画像PA1の一例を示す図である。
図3に示すように、第1パターン画像PA1は、ドットパターン画像PDである。
図3の下部には、ドットパターン画像PDの全体を示し、
図3の上部には、ドットパターン画像PDの第1領域AR1の拡大
図PDPを示す。
第1領域AR1には、9つの点画像PPが格子状に配置される。点画像PPの各々は、円形状である。点画像PPは、例えば、黒色で形成される。点画像PPは、左右方向に等間隔に配置される。また、点画像PPは、上下方向に等間隔に配置される。
本実施形態では、点画像PPが黒色で形成される場合について説明するが、これに限定されない。点画像PPが有彩色で形成されてもよい。点画像PPが、例えば、赤色で形成されてもよい。また、点画像PPが、例えば、緑色で形成されてもよい。また、点画像PPが、例えば、青色で形成されてもよい。
【0056】
ドットパターン画像PDにおいて、左右方向に配置されるドットの個数NDHは、例えば、33個である。ドットパターン画像PDにおいて、上下方向に配置されるドットの個数NDVは、例えば、33個である。
この場合には、ドットパターン画像PDに含まれる点画像PPの個数は、1089(=33×33)個である。検出部213は、撮像画像PCから、ドットパターン画像PDに含まれる1089個の点画像PPのうち、90%以上の個数の点画像PPが検出できた場合に、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。すなわち、検出部213は、例えば、撮像画像PCから、981個以上の点画像PPが検出できた場合に、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。
なお、撮像画像PCは、第1撮像画像PC1、第2撮像画像PC2、第3撮像画像PC3、及び第4撮像画像PC4を含む。
【0057】
次に、
図4を参照して、第1パターン画像PA1の他の一例について説明する。
図4は、第1パターン画像PA1の他の一例を示す図である。
図4に示すように、第1パターン画像PA1は、チェッカーパターン画像PFである。
図4の下部には、チェッカーパターン画像PFの全体を示し、
図4の上部には、チェッカーパターン画像PFの第2領域AR2の拡大
図PFPを示す。
第2領域AR2には、9つの小画像PQが格子状に配置される。9つの小画像PQは、第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2で構成される。第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2は、いわゆる「市松模様」を形成するように配置される。第1矩形画像PF1は、第1色C1の矩形画像であり、第2矩形画像PF2は、第1色C1とは異なる第2色C2の矩形画像である。第1色C1は、例えば、黒色であり、第2色C2は、例えば白色である。
本実施形態では、第1色C1が黒色であり、第2色C2が白色である場合について説明するが、これに限定されない。第1色C1及び第2色C2の少なくとも一方が有彩色でもよい。例えば、第1色C1が赤色、緑色、又は、青色であり、第2色C2が白色でもよい。
【0058】
チェッカーパターン画像PFにおいて、左右方向に配置される小画像PQ、すなわち第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2の個数NFHは、例えば、16個である。チェッカーパターン画像PFにおいて、上下方向に配置される小画像PQ、すなわち第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2の個数NFVは、例えば、9個である。
この場合には、チェッカーパターン画像PFに含まれる小画像PQ、すなわち第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2の個数は、144(=16×9)個である。検出部213は、撮像画像PCから、チェッカーパターン画像PFに含まれる小画像PQ、すなわち第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2の全てが検出できた場合に、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。すなわち、検出部213は、撮像画像PCから、例えば、全ての小画像PQ、すなわち第1矩形画像PF1及び第2矩形画像PF2が検出できた場合に、第2パターン画像PA2を検出する処理が成功したと判定する。
なお、撮像画像PCは、第1撮像画像PC1、第2撮像画像PC2、第3撮像画像PC3、及び第4撮像画像PC4を含む。
【0059】
[5.スマートフォンの処理]
次に、
図5及び
図6を参照して、スマートフォン200の第2制御部210の処理の一例について説明する。
図5及び
図6は、スマートフォン200の第2制御部210の処理の一例を示すフローチャートである。
なお、
図5及び
図6では、補正部214は、第1補正処理CP1を含む補正処理CPの実行回数NPが閾値回数NPAに到達するまで、第1撮像画像PC1に対して、補正処理CPを施す場合について説明する。また、
図5及び
図6では、閾値回数NPAが3回である場合について説明する。また、
図5及び
図6では、プロジェクター100が第1パターン画像PA1を投射面SCに投射画像PBとして表示している場合について説明する。
【0060】
図5に示すように、ステップS101において、取得部212は、第1パターン画像PA1、すなわち投射画像PBを、カメラ220によって撮像した第1撮像画像PC1を取得する。
次に、ステップS103において、検出部213は、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
次に、ステップS105において、検出部213は、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したか否かを判定する。
第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS105;NO)には、処理がステップS107へ進む。
そして、ステップS107において、検出部213は、エラーの有無を確認するために、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したか否かを判定する。
第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功していないと検出部213が判定した場合(ステップS107;NO)には、処理がステップS103に戻る。第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したと検出部213が判定した場合(ステップS107;YES)には、処理が
図6のステップS135へ進む。
ここで、エラーの有無を確認する必要が無い場合には、ステップS107を省略してもよい。この場合には、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS105;NO)に、処理を
図6のステップS135へ進めてもよい。
【0061】
第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したと検出部213が判定した場合(ステップS105;YES)には、処理がステップS109へ進む。
そして、ステップS109において、補正部214は、第1撮像画像PC1に対して、第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得する。
次に、ステップS111において、検出部213は、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
次に、ステップS113において、検出部213は、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したか否かを判定する。
第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS113;NO)には、処理がステップS115へ進む。
そして、ステップS115において、検出部213は、エラーの有無を確認するために、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したか否かを判定する。
第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功していないと検出部213が判定した場合(ステップS115;NO)には、処理がステップS111に戻る。第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したと検出部213が判定した場合(ステップS115;YES)には、処理が
図6のステップS135へ進む。
ここで、エラーの有無を確認する必要が無い場合には、ステップS115を省略してもよい。この場合には、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS113;NO)に、処理を
図6のステップS135へ進めてもよい。
【0062】
第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したと検出部213が判定した場合(ステップS113;YES)には、処理がステップS117へ進む。
そして、ステップS117において、補正部214は、第1撮像画像PC1に対して、第2補正処理CP2を施して、第3撮像画像PC3を取得する。第2補正処理CP2は、第1補正処理CP1よりも強い補正を施す処理である。
次に、ステップS119において、検出部213は、第3撮像画像PC3から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
次に、ステップS121において、検出部213は、第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したか否かを判定する。
第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS121;NO)には、処理がステップS123へ進む。
そして、ステップS123において、検出部213は、エラーの有無を確認するために、第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したか否かを判定する。
第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功していないと検出部213が判定した場合(ステップS123;NO)には、処理がステップS119に戻る。第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したと検出部213が判定した場合(ステップS123;YES)には、処理が
図6のステップS135へ進む。
ここで、エラーの有無を確認する必要が無い場合には、ステップS123を省略してもよい。この場合には、第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS121;NO)に、処理を
図6のステップS135へ進めてもよい。
【0063】
第3撮像画像PC3からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したと検出部213が判定した場合(ステップS121;YES)には、処理が
図6のステップS125へ進む。
そして、
図6に示すように、ステップS125において、補正部214は、第1撮像画像PC1に対して、第3補正処理CP3を施して、第4撮像画像PC4を取得する。第3補正処理CP3は、第2補正処理CP2よりも強い補正を施す処理である。
次に、ステップS127において、検出部213は、第4撮像画像PC4から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
次に、ステップS129において、検出部213は、第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したか否かを判定する。
第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗したと検出部213が判定した場合(ステップS129;YES)には、処理がステップS133へ進む。
そして、ステップS133において、報知部215は、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを報知する。その後、処理が終了する。
【0064】
第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS129;NO)には、処理がステップS131へ進む。
そして、ステップS131において、検出部213は、エラーの有無を確認するために、第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したか否かを判定する。
第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功していないと検出部213が判定した場合(ステップS131;NO)には、処理がステップS127に戻る。第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出処理が成功したと検出部213が判定した場合(ステップS131;YES)には、処理がステップS135へ進む。
そして、ステップS135において、第2通信制御部216は、第2パターン画像PA2をプロジェクター100へ送信する。その後、処理が終了する。
ここで、エラーの有無を確認する必要が無い場合には、ステップS131を省略してもよい。この場合には、第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出処理が失敗していないと検出部213が判定した場合(ステップS129;NO)に、処理を
図6のステップS135へ進めてもよい。
【0065】
このようにして、補正部214は、第1撮像画像PC1に対して、繰り返して補正処理を実行する。また、検出部213は、補正部214が補正処理を実行する度に、補正部214によって補正処理が施された第2撮像画像PC2、第3撮像画像PC3、及び第4撮像画像PC4の各々に対して、第2パターン画像PA2の検出処理を実行する。したがって、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高めることができる。
【0066】
[6.本実施形態及び作用効果]
以上、
図1~
図6を参照して説明したように、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法は、プロジェクター100に、第1パターン画像PA1を表示させることと、第1パターン画像PA1を、カメラ220によって撮像した第1撮像画像PC1を取得することと、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得することと、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、を含む。
この構成によれば、カメラ220によって撮像した第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得する。そして、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
よって、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得する。そこで、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する可能性は、第1撮像画像PC1から第2パターン画像PA2を検出する可能性よりも高い。したがって、第2パターン画像PA2を検出する可能性を高めることができる。
【0067】
また、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法において、第1パターン画像PA1は、複数の点画像PPを含むドットパターン画像PDである。
この構成によれば、第1パターン画像PA1は、複数の点画像PPを含むドットパターン画像PDである。
したがって、第1パターン画像PA1として適正な画像をプロジェクター100に表示させることができる。
【0068】
また、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法において、第1補正処理CP1は、第1撮像画像PC1に含まれるノイズを低減する処理を含む。
この構成によれば、第1補正処理CP1は、第1撮像画像PC1に含まれるノイズを低減する処理を含む。
よって、第1撮像画像PC1に対して第1補正処理CP1を施すことによって、第1撮像画像PC1に含まれるノイズを低減した第2撮像画像PC2を取得できる。そこで、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する可能性を、第1撮像画像PC1から第2パターン画像PA2を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像PA2を検出する可能性を高めることができる。
【0069】
また、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法において、第1パターン画像PA1は、第1色C1の第1矩形画像PF1と、第1色C1とは異なる第2色C2の第2矩形画像PF2とを含むチェッカーパターン画像PFである。
この構成によれば、第1パターン画像PA1は、第1色C1の第1矩形画像PF1と、第1色C1とは異なる第2色C2の第2矩形画像PF2とを含むチェッカーパターン画像PFである。
したがって、第1パターン画像PA1として適正な画像をプロジェクター100に表示させることができる。
【0070】
また、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法において、第1補正処理CP1は、第1撮像画像PC1に対するコントラストの調整処理を含む。
この構成によれば、第1補正処理CP1は、第1撮像画像PC1に対するコントラストの調整処理を含む。
よって、第1撮像画像PC1に対して第1補正処理CP1を施すことによって、第1撮像画像PC1のコントラストを高めた第2撮像画像PC2を取得できる。そこで、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する可能性を、第1撮像画像PC1から第2パターン画像PA2を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像PA2を検出する可能性を高めることができる。
【0071】
また、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法において、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1撮像画像PC1に対して、第1補正処理CP1よりも補正の強度の大きい第2補正処理CP2を施して、第3撮像画像PC3を取得することと、第3撮像画像PC3から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、を含む。
この構成によれば、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1撮像画像PC1に対して、第1補正処理CP1よりも補正の強度の大きい第2補正処理CP2を施して、第3撮像画像PC3を取得する。そして、第3撮像画像PC3から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
よって、第1撮像画像PC1に対して、第1補正処理CP1よりも補正の強度の大きい第2補正処理CP2を施して、第3撮像画像PC3を取得する。そこで、第3撮像画像PC3から第2パターン画像PA2を検出する可能性を、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像PA2を検出する可能性を高めることができる。
【0072】
また、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法において、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第2撮像画像PC2に対して、第1補正処理CP1を施して、第3撮像画像PC3を取得することと、第3撮像画像PC3から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、を含む。
この構成によれば、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第2撮像画像PC2に対して、第1補正処理CP1を施して、第3撮像画像PC3を取得する。そして、第3撮像画像PC3から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。
よって、第2撮像画像PC2に対して、第1補正処理CP1を施して、第3撮像画像PC3を取得する。そこで、第3撮像画像PC3から第2パターン画像PA2を検出する可能性を、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像PA2を検出する可能性を高めることができる。
【0073】
また、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法において、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1補正処理CP1を含む補正処理CPの実行回数NPが閾値回数NPAに到達するまで、又は、補正処理CPに要する時間TPが閾値時間TPAに到達するまで、補正処理CPを施して、第4撮像画像PC4を取得することと、ことと、第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを報知することと、を含む。
この構成によれば、第2撮像画像PC2からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、第1補正処理CP1を含む補正処理CPの実行回数NPが閾値回数NPAに到達するまで、又は、補正処理CPに要する時間TPが閾値時間TPAに到達するまで、補正処理CPを施して、第4撮像画像PC4を取得する。そして、第4撮像画像PC4から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行する。また、第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを報知する。
よって、補正処理CPの実行回数NPが閾値回数NPAに到達するまで、又は、補正処理CPに要する時間TPが閾値時間TPAに到達するまで、補正処理CPを施して、第4撮像画像PC4を取得する。そこで、第4撮像画像PC4から第2パターン画像PA2を検出する可能性を、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像PA2を検出する可能性を高めることができる。また、第4撮像画像PC4からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを報知するため、ユーザーは、第2パターン画像PA2の検出が失敗したことを確認できる。
【0074】
また、本実施形態に係るスマートフォン200は、プロジェクター100に、第1パターン画像PA1を表示させることと、第1パターン画像PA1を、カメラ220によって撮像した第1撮像画像PC1を取得することと、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得することと、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、を実行する。
この構成によれば、本実施形態に係るスマートフォン200は、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法と同様の効果を奏する。
【0075】
本実施形態に係る検出システム1は、プロジェクター100と、カメラと、スマートフォン200と、を含み、スマートフォン200が、プロジェクター100に、第1パターン画像PA1を表示させることと、第1パターン画像PA1を、前記カメラによって撮像した第1撮像画像PC1を取得することと、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得することと、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することとを実行する。
この構成によれば、本実施形態に係る検出システム1は、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法と同様の効果を奏する。
【0076】
本実施形態に係る第2制御プログラムPG2は、プロジェクター100に第1パターン画像PA1を表示させることと、第1パターン画像PA1をカメラ220によって撮像した第1撮像画像PC1を取得することと、第1撮像画像PC1から第1パターン画像PA1に対応する第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、第1撮像画像PC1からの第2パターン画像PA2の検出が失敗した場合には、第1撮像画像PC1に対して、第2パターン画像PA2の検出が成功する可能性を高める第1補正処理CP1を施して、第2撮像画像PC2を取得することと、第2撮像画像PC2から第2パターン画像PA2を検出する処理を実行することと、を第2プロセッサー210Aに実行させる。
この構成によれば、本実施形態に係る第2制御プログラムPG2は、本実施形態に係る第2パターン画像PA2の検出方法と同様の効果を奏する。
【0077】
[7.他の実施形態]
上述した本実施形態は、好適な実施の形態である。ただし、上述の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
【0078】
本実施形態では、「表示装置」がプロジェクター100である場合について説明するがこれに限定されない。「表示装置」が、例えばLCDであってもよいし、例えば、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイでもよい。
【0079】
本実施形態では、「情報処理装置」がスマートフォン200である場合について説明するが、これに限定されない。「情報処理装置」が、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット端末装置、パーソナルコンピューター等であってもよい。
【0080】
本実施形態では、「情報処理装置」がカメラ220を備える場合について説明するが、これに限定されない。カメラが、「情報処理装置」とは別体に構成されてもよい。この場合には、検出システム1は、プロジェクター100等の「表示装置」と、スマートフォン200等の「情報処理装置」と、カメラと、を備える。
【0081】
本実施形態では、プロジェクター100が、いわゆる「対応点の検出処理」を実行する場合について説明するが、これに限定されない。例えば、スマートフォン200が、いわゆる「対応点の検出処理」を実行してもよい。
【0082】
また、
図2に示す各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、スマートフォン200の他の各部の具体的な細部構成についても、趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0083】
また、
図5及び
図6に示すフローチャートの処理単位は、第2制御部210の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。
図5及び
図6のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって制限されることはなく、処理内容に応じて、更に多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0084】
また、第2パターン画像PA2の検出方法は、スマートフォン200が備える第2プロセッサー210Aに、第2パターン画像PA2の検出方法に対応した第2制御プログラムPG2を実行させることで実現できる。また、この第2制御プログラムPG2は、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。
具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、画像処理装置が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。
また、第2パターン画像PA2の検出方法に対応した第2制御プログラムPG2をサーバー装置等に記憶させておき、サーバー装置からスマートフォン200に、第2制御プログラムPG2をダウンロードすることで第2パターン画像PA2の検出方法を実現することもできる。
【0085】
本実施形態では、スマートフォン200の第2制御部210が、表示指示部211、取得部212、検出部213、補正部214、報知部215、第2通信制御部216、及び画像記憶部217、を備える場合について説明するが、これに限定されない。例えば、プロジェクター100の第1制御部150が、表示指示部211、取得部212、検出部213、補正部214、報知部215、第2通信制御部216、及び画像記憶部217、を備えてもよい。この場合には、スマートフォン200は、カメラ220を備えればよい。また、この場合には、検出システム1は、プロジェクター100と、カメラ220と、を含む。
この場合には、第1プロセッサー150Aは、「コンピューター」の一例に対応する。また、第1制御プログラムPG1は、「プログラム」の一例に対応する。
【0086】
また、この場合には、第2パターン画像PA2の検出方法は、プロジェクター100が備える第1プロセッサー150Aに、第2パターン画像PA2の検出方法に対応した第1制御プログラムPG1を実行させることで実現できる。また、この第1制御プログラムPG1は、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。
具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、画像処理装置が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。
また、第2パターン画像PA2の検出方法に対応した第1制御プログラムPG1をサーバー装置等に記憶させておき、サーバー装置からプロジェクター100に、第1制御プログラムPG1をダウンロードすることで第2パターン画像PA2の検出方法を実現することもできる。
【0087】
[8.本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)
表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を含む、パターン画像の検出方法。
【0088】
これにより、第1撮像画像に対して、第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得する。そこで、第2撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性は、第1撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性よりも高い。したがって、第2パターン画像を検出する可能性を高めることができる。
【0089】
(付記2)
前記第1パターン画像は、複数の点画像を含むドットパターン画像である、付記1に記載のパターン画像の検出方法。
これにより、第1パターン画像として適正な画像を表示装置に表示させることができる。
【0090】
(付記3)
前記第1補正処理は、前記第1撮像画像に含まれるノイズを低減する処理を含む、付記2に記載のパターン画像の検出方法。
これにより、第1撮像画像に対して第1補正処理を施すことによって、第1撮像画像に含まれるノイズを低減した第2撮像画像を取得できる。そこで、第2撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性を、第1撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像を検出する可能性を高めることができる。
【0091】
(付記4)
前記第1パターン画像は、第1色の矩形画像と、前記第1色とは異なる第2色の矩形画像とを含むチェッカーパターン画像である、付記1に記載のパターン画像の検出方法。
これにより、第1パターン画像として適正な画像を表示装置に表示させることができる。
【0092】
(付記5)
前記第1補正処理は、前記第1撮像画像に対するコントラストの調整処理を含む、付記4に記載のパターン画像の検出方法。
これにより、第1撮像画像に対して第1補正処理を施すことによって、第1撮像画像のコントラストを高めた第2撮像画像を取得できる。そこで、第2撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性を、第1撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像を検出する可能性を高めることができる。
【0093】
(付記6)
前記第2撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第1補正処理よりも補正の強度の大きい第2補正処理を施して、第3撮像画像を取得することと、前記第3撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を含む、付記1から付記5のいずれか1つに記載のパターン画像の検出方法。
これにより、第1撮像画像に対して、第1補正処理よりも補正の強度の大きい第2補正処理を施して、第3撮像画像を取得する。そこで、第3撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性を、第2撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像を検出する可能性を高めることができる。
【0094】
(付記7)
前記第2撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第2撮像画像に対して、前記第1補正処理を施して、第3撮像画像を取得することと、前記第3撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を含む、付記1から付記5のいずれか1つに記載のパターン画像の検出方法。
これにより、第2撮像画像に対して、第1補正処理を施して、第3撮像画像を取得する。そこで、第3撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性を、第2撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像を検出する可能性を高めることができる。
【0095】
(付記8)
前記第2撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1補正処理を含む補正処理の実行回数が閾値回数に到達するまで、又は、前記補正処理に要する時間が閾値時間に到達するまで、前記補正処理を施して、第4撮像画像を取得することと、前記第4撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第4撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第2パターン画像の検出が失敗したことを報知することと、を含む、付記1から付記7のいずれか1つに記載のパターン画像の検出方法。
これにより、補正処理の実行回数が閾値回数に到達するまで、又は、補正処理に要する時間が閾値時間に到達するまで、補正処理を施して、第4撮像画像を取得する。そこで、第4撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性を、第2撮像画像から第2パターン画像を検出する可能性よりも高めることができる。したがって、第2パターン画像を検出する可能性を高めることができる。また、第4撮像画像からの第2パターン画像の検出が失敗した場合には、第2パターン画像の検出が失敗したことを報知するため、ユーザーは、第2パターン画像の検出が失敗したことを確認できる。
【0096】
(付記9)
表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を実行する、情報処理装置。
これにより、付記9に記載の情報処理装置は、付記1に記載のパターン画像の検出方法と同様の効果を奏する。
【0097】
(付記10)
表示装置と、カメラと、情報処理装置と、を含み、前記情報処理装置が、前記表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、前記カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、を実行する、検出システム。
これにより、付記10に記載の検出システムは、付記1に記載のパターン画像の検出方法と同様の効果を奏する。
【0098】
(付記11)
表示装置に、第1パターン画像を表示させることと、前記第1パターン画像を、カメラによって撮像した第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像から前記第1パターン画像に対応する第2パターン画像を検出する処理を実行することと、前記第1撮像画像からの前記第2パターン画像の検出が失敗した場合には、前記第1撮像画像に対して、前記第2パターン画像の検出が成功する可能性を高める第1補正処理を施して、第2撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像から前記第2パターン画像を検出する処理を実行することと、をコンピューターに実行させる、プログラム。
これにより、付記11に記載のプログラムは、付記1に記載のパターン画像の検出方法と同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0099】
1…表示システム、100…プロジェクター(表示装置)、110…投射部、112…光変調装置、115…液晶パネル、150…第1制御部、150A…第1プロセッサー(コンピューター)、150B…第1メモリー、200…スマートフォン(情報処理装置)、210A…第2プロセッサー(コンピューター)、210B…第2メモリー、211…表示指示部、212…取得部、213…検出部、214…補正部、215…報知部、216…第2通信制御部、217…画像記憶部、220…カメラ、230…ディスプレイ、240…タッチパネル、第2通信インターフェース、CP…補正処理、CP1…第1補正処理、CP2…第2補正処理、CP3…第3補正処理、PA1…第1パターン画像、PA2…第2パターン画像、PC…撮像画像、PC1…第1撮像画像、PC2…第2撮像画像、PC3…第3撮像画像、PC4…第4撮像画像、PD…ドットパターン画像、PF…チェッカーパターン画像、PF1…第1矩形画像、PF2…第2矩形画像、PG1…第1制御プログラム、PG2…第2制御プログラム(プログラム)。