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  • 特開-電源装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018749
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/46 20060101AFI20240201BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240201BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
H02J3/46
H02J7/35 K
H02J3/38 120
H02J3/38 170
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122282
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000179328
【氏名又は名称】リックス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】307038115
【氏名又は名称】株式会社アシストユウ
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤星 直徳
(72)【発明者】
【氏名】立石 伸也
(72)【発明者】
【氏名】中嶌 怜太
(72)【発明者】
【氏名】小幡 小百合
【テーマコード(参考)】
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G066HA15
5G066HB06
5G066HB07
5G066HB09
5G066JB03
5G503AA01
5G503AA06
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA08
(57)【要約】
【課題】できるだけ発電機が消費する燃料が節約できる太陽光発電装置とバッテリーと発電機を併用する電源装置を提供することを解決すべき課題とする。
【解決手段】太陽光発電装置2と、太陽光発電装置2から供給される電力を外部負荷Lに供給する供給装置11と、バッテリー15と、バッテリー15の端子電圧が所定最低値を下回ったときに発電を開始し所定最高値を上回ったときに停止する発電機3と、周囲環境データ、気象データ、及び前記外部負荷からなる調整データのうちの少なくとも1つに基づき前記所定最低値及び所定最高値を算出する調整手段22とを有する。太陽光発電装置は、日射があれば発電できるが、その発電量は太陽の動き(日の出、日の入り)や、天気により変動する。発電機を運転する際に、その後に太陽光発電装置からの電力供給が見込まれる場合には発電機の稼働を抑制することで燃料の消費を抑えることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光及び/又は風力により発電を行う自然エネルギー発電装置から供給される電力を外部負荷に供給する供給装置と、
前記供給装置に電気的に接続され、前記自然エネルギー発電装置から前記外部負荷に供給される電力の余剰分を蓄電し、不足分を補うバッテリーと、
前記供給装置に電力を供給する及び/又は前記バッテリーを充電する発電機と、
前記バッテリーの充電残量が所定最低値を下回ったときに発電を開始し所定最高値を上回ったときに停止する制御手段と、
周囲環境データ、気象データ、及び前記外部負荷からなる調整データのうちの少なくとも1つに基づき前記所定最低値及び所定最高値を調整する調整手段と、
を有する電源装置。
【請求項2】
前記調整手段は、以下のa)~c)のうちの少なくとも1つの制御を行う請求項1に記載の電源装置。
a)前記周囲環境データは周囲温度データを含み、前記周囲温度データが高くなると前記所定最高値を小さくする、
b)前記気象データは、日の出、日の入り、及び日照量のデータを含み、前記日の出が遅くなるか、前記日の入りが早くなるか、若しくは前記日照量が低下する場合に前記所定最高値を大きくする、
c)前記外部負荷に出力する電力が小さくなる場合に前記所定最高値を小さくする。
【請求項3】
前記気象データを取得する通信手段及び/又は前記周囲環境データを取得する環境センサを有する請求項1又は2に記載の電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関し、詳細には商用電源の利用が困難な環境下で使用される移動型ハイブリッド電源用燃料発電機の燃料消費量軽減技術を適用した電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商用電源が利用できない環境下において電力で駆動される機器(外部負荷)を利用するための電源装置が提供されている。電力を発電するためには、太陽光発電、風力発電、エンジンによる発電、燃料電池などが採用される。また、供給される電力の平準化のためにバッテリーを採用することもある。
【0003】
近年では、地球温暖化防止のための自然エネルギー促進の一環として太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを用いた発電装置の利用が促進されている。自然エネルギーは、一定の発電を継続することが困難であることが多い。例えば、太陽光発電装置は、夜間などには太陽光発電装置では発電ができず、風力発電は、風況によっては風速の変動などにより発電量が安定しない場合がある。そのため、代わりに電力を供給するバッテリーを併用することが行われる。バッテリーへの充電は太陽光発電装置で発電される電力のうちの余剰分にて行われる。
【0004】
更に、曇天、雨天などの日照量が充分で無い場合や、風速が充分で無い場合には、太陽光や風力などの自然エネルギーを利用する発電装置では十分な発電量が確保できず、バッテリーへの充電どころか外部負荷への電力供給すら十分に行うことができない場合が想定される。
【0005】
そうすると外部負荷を駆動することができないため、自然エネルギー以外の方法で電力を供給する発電機を併用することが求められる。
【0006】
ここで、発電機を駆動する動力源は、ガソリン、水素ガスなどの燃料が利用されるが、外部から燃料を補充することは煩雑であるばかりか、商用電源が利用できない環境は環境外から物理的に到達して燃料を補充することが困難であることが多い。そのため発電機の駆動はできるだけ抑えることが要求される。
【0007】
例えば、バッテリーの充電残量が減ったときには発電装置を作動させてバッテリーへの充電を行うが、実際にバッテリーに要求される電力供給量を考慮していないため、発電機を無駄に作動させることが想定される。特に、発電機は起動時に燃料を多く消費するため、できるだけ起動・停止を繰り返さないことが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2012-244656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記実情に鑑み完成したものであり、できるだけ発電機の起動・停止を行うことを無くして消費する燃料が節約でき、且つ、十分なバッテリーの充電残量を保つことができる太陽光発電装置とバッテリーと発電機を併用する電源装置を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明の電源装置は、太陽光及び/又は風力により発電を行う自然エネルギー発電装置から供給される電力を外部負荷に供給する供給装置と、前記供給装置に電気的に接続され、前記自然エネルギー発電装置から前記外部負荷に供給される電力の余剰分を蓄電し、不足分を補うバッテリーと、前記供給装置に電力を供給する及び/又は前記バッテリーを充電する発電機と、前記バッテリーの充電残量が所定最低値を下回ったときに発電を開始し所定最高値を上回ったときに停止する制御手段と、周囲環境データ、気象データ、及び前記外部負荷からなる調整データのうちの少なくとも1つに基づき前記所定最低値及び所定最高値を調整する調整手段とを有する。
【0011】
自然エネルギー発電装置のうち、太陽光発電装置は、日射があれば発電できるが、その発電量は太陽の動き(日の出、日の入り)や、天気により変動する。風力発電装置においては、天気に伴い変化する風速によって発電量が変動するため、気象データに基づいて発電量が予測できる。
【0012】
発電機を運転する際に、その後に自然エネルギー発電装置からの電力供給が見込まれる場合には発電機の稼働を抑制することで燃料の消費を抑えることができる。ここで、燃料の消費を低減させる観点からは、バッテリーが許容できる最低の端子電圧に至るまで放電させて発電機を稼働させないことが望ましいく、且つ発電機の起動時が燃料を多く消費してしまうことからも、起動回数を極力減らす事が望ましい。
【0013】
つまり、バッテリーの端子電圧が所定最低値以下になったときに発電機の稼働を開始し、所定最高値に至ったら発電機の稼働を停止するようにした上で、周囲環境データ、気象データ、及び前記外部負荷のうちの少なくとも1つの変動に応じて所定最低値及び所定最高値も変動できるようにする調整手段を採用することで燃料の消費を抑える事が可能になった。
【0014】
なお、発電機の能力としては、外部負荷を十分に駆動できる大きさにしてバッテリーの充電残量がなくなったときに速やかに発電機を作動させれば、発電機の起動回数は最小限にできる。しかしながら、外部負荷を十分に駆動できる大きさよりも小さいものを採用することがコスト低減の観点からは好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例の電源装置の概略図である。
図2】実施例の電源装置の制御方法の一部を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の電源装置について本実施形態に基づき以下詳細に説明を行う。本実施形態の電源装置は、災害地や建設現場などの商用電源の利用が困難な環境下で外部負荷に電力を供する目的で使用される。外部負荷としては電力で動作する装置であり、特に限定されない。本実施形態の電源装置は、自然エネルギー発電装置と、供給装置と、バッテリーと、発電機と、調整手段とを有する。
【0017】
自然エネルギー発電装置は、太陽光及び/又は風力により発電を行う装置である。供給装置は、自然エネルギー発電装置から供給される電力を外部負荷に供給する装置である。自然エネルギー発電装置から供給される電力は、直流であることが多いため、供給装置は、必要に応じて自然エネルギー発電装置から供給される電力を外部負荷の動作に必要な電力に変換する。例えば、外部負荷として商用電源で作動する装置を採用する場合には、供給装置としてインバータを採用して商用電源に準じるものに変換する。
【0018】
バッテリーは、自然エネルギー発電装置又は発電機により供給される電力を蓄電し、外部負荷の駆動に必要な電力を供給する装置である。例えば、太陽光発電は夜間、雨天・曇天などにおいては十分な日射が得られないため、そのような場合に駆動に必要な電力は、十分な日照があるときの外部負荷の駆動に利用されなかった余剰分を蓄電しこれを賄う。それでも足らない場合には後に詳述する発電機により発電した電力にてバッテリーへの蓄電及び外部負荷の駆動に必要な電力供給を行う。バッテリーの容量は、自然エネルギー発電装置として太陽光発電装置を採用する場合には、発電ができない夜間の外部負荷の駆動を昼間に蓄えた蓄電量でまかなうことが可能な必要十分な容量にすることが好ましい。つまり、バッテリーの容量は、自然エネルギー発電装置により外部負荷の駆動ができない時間を発電機と共にまかなうことができる程度の最小限のものにすることが好ましい。
【0019】
発電機は、燃料を用いて駆動される。発電機の動作条件は制御手段により規定されており、以下の通りである。バッテリーの端子電圧又は、残量電力量が所定最低値を下回ったときに発電を開始する。一度開始された発電は端子電圧又は、残量電力が所定最高値を上回ったときに停止される。所定最低値及び所定最高値は後述する調整手段により変動させられる。なお、充電残量は、バッテリーに充放電される電力を積算した値から算出したり、バッテリーの端子電圧から推測したりできる。
【0020】
ここで、発電機の大きさはコストに直結するので可能な限り小型の物を採用することが好ましい。発電機の大きさを最小限とする結果、発電機単独では外部負荷の駆動が行えない場合もあり得るし、そのほうがコスト低減が可能になるため好ましい。つまり、バッテリーと発電機が双方共に最大限の能力を発揮したときに自然エネルギー発電装置が作動しない時間に外部負荷の駆動を行えるのに必要十分な能力、又は必要十分な能力に所定の危険率(1.1、1.2、1.4など)を乗じた能力になるように、バッテリーの容量及び発電機の大きさ設定することが好ましい。
【0021】
制御手段は、本実施形態の電源装置を制御する手段であり、特にバッテリーの充電残量に基づき、前述したように起動・停止を行う。
【0022】
調整手段は、周囲環境データ、気象データ、及び前記外部負荷からなる調整データのうちの少なくとも1つに基づき前記所定最低値及び所定最高値を算出する手段であり、例えば本実施形態の電源装置を制御する制御手段のロジックとして含ませることで実現できる。
【0023】
調整手段が所定最低値及び所定最高値を算出する方法は、所定時間毎に調整データを参照して算出する方法、調整データが所定量以上変動したときに調整データを参照して算出する方法などが挙げられる。
【0024】
周囲環境データは、周囲の温度、湿度、気圧などであり、各事象に対応するセンサにより測定した値である。気象データは、日の出、日の入りの時間、天気予報から算出される予想日照量などである。気象データは、周囲環境データを取得するセンサから予測したり、通信手段を備え、その通信手段により外部から取得しても良い。外部負荷は、外部負荷を駆動する際に必要な電力、外部負荷の駆動スケジュールなどである。これらのデータを取得する手段は本実施形態の電源装置が直接有していても良いし、必要に応じて有することができる通信手段により外部から取得しても良い。
【0025】
調整データの増減により所定最低値及び所定最高値にどのような影響を与えるかについて、以下説明する。
【0026】
所定最低値及び所定最高値の差が大きいということは、自然エネルギー発電装置が供給できる電力が相対的に少ないことを意味する。自然エネルギー発電装置から供給される電力が少ないため(又は、供給される電力が少なくなることが調整データから予測できるため)、バッテリーの充電残量を増加させておく。つまり、自然エネルギー発電装置が供給する電力量以外の電力量(つまり、発電機により供給される電力量:発電機要求量)が大きくなる。
【0027】
発電機要求量に応じて所定最低値及び所定最高値の差を変動させる。具体的には、発電機要求量が増加すると、所定最低値と所定最高値の差は大きくなり、反対に発電機要求量が低下すると、所定最低値と所定最高値の差は小さくなる。なお、所定最低値及び所定最高値は、バッテリーに設定されている使用可能な範囲を外れることはない。
【0028】
発電機要求量の増減として想定されるものを表1に示す。発電機要求量が高い場合には、自然エネルギー発電装置により供給される電力の積算量では外部負荷の駆動をまかなえない可能性が高いことを意味する。
【0029】
【表1】
【0030】
所定最低値及び所定最高値のそれぞれの具体的な値については、同じ調整データであれば同一にしても良いし、時間経過により変動させても良い。例えば、日の入り後、日の出までについては、時間の経過と共に発電機要求量を漸次下げていくこともできる。日の出により自然エネルギー発電装置が発電を開始するまでバッテリーから電力が供給できれば良いため、日の出が近づくにつれバッテリーが出力すべき電力量は小さくなるため、発電機を作動させる必要性が低下する。
【実施例0031】
本実施例の電源装置1は、太陽光発電装置2及び発電機3から供給される電力を外部負荷Lに供給する装置であり、供給装置11、バッテリー15、制御手段12、調整手段13を有する。
【0032】
太陽光発電装置2は、太陽光などの光線により発電を行う。発電される電力は日照量に依存し、Psとなる。外部負荷Lは、商用電源により駆動可能な装置である。本実施例では照明装置を採用する。外部負荷Lを駆動するために必要な電力はPrである。照明装置は、周囲が暗くなったときに作動するようになっていたり、時間により作動が制御されていたりする。時間により作動が制御されている場合には、後述する気象データに含まれる日の出・日の入り時間に応じて作動する時間を変化させることもできる。
【0033】
発電機3は、燃料を用いて発電を行う、必要時のみ可動する補助電源装置である。発電機3が発電する電力はPfである。発電機3は、制御手段12からの起動、停止の外部入力を受けて作動乃至停止する。
【0034】
供給装置11は、制御手段12により制御されており、太陽光発電装置2から供給される電力を商用電源と同等物に変換するインバータを有する。ここで、太陽光発電装置2により供給される電力Psが外部負荷Lの駆動に必要な電力Prよりも大きい(Ps>Pr)である場合には、余剰の電力を利用してバッテリー15に充電を行う。反対に、太陽光発電装置2により供給される電力Psが外部負荷Lの駆動に必要な電力Prよりも小さい(Ps<Pr)である場合には、外部負荷Lを駆動するためにバッテリー15から放電を行う。
【0035】
バッテリー15は、リチウム電池であり、端子電圧及び充放電積算量により充電状態が算出できる。バッテリー15の容量は、太陽光発電装置2が発電できないときに外部負荷Lを駆動し続けることができる程度以上の容量である。例えば、太陽光発電ができない夜間にわたって外部負荷Lを駆動できる容量にする。
【0036】
制御手段12は、電源装置1及び発電機3を制御する手段である。制御手段12は、バッテリー15の充電残量を監視する。バッテリー15の充電残量は、端子電圧により検知する。バッテリー15から放電を行った結果、バッテリー15の充電残量が所定最低値を下回ると、発電機3を駆動して発電を行って、外部負荷Lへの出力及びバッテリー15への充電を行う。発電機3は、バッテリー15の充電残量が所定最高値を上回ったときに停止する。
【0037】
調整手段13は、制御手段12が利用する所定最低値及び所定最高値を調整する手段である。調整手段13は、調整手段13がもつ通信手段により外部のサーバから取得する調整データとしての気象データに基づき、所定最低値及び所定最高値を調整する。
【0038】
以上の動作をフローチャートに基づき詳細に説明すると、まずステップS1にて端子電圧Vを測定する。端子電圧Vは、本フローチャートに記載の流れ中において随時最新のものが反映される。制御手段12は、測定した端子電圧Vを充電残量であるとして扱う。
【0039】
ステップS2では、所定最高値Vmaxと所定最低値Vminを算出する。これらの値は調整データとしての気象データに基づいて調整手段13により逐次算出する。調整データは、逐次更新されるため、算出されるVmax及びVminも逐次変化する。気象データ以外の調整データを取得する場合には、本実施例の電源装置1が有することができるセンサ(図略)から取得しても良いし、通信手段を用いて外部のサーバから取得しても良い。
【0040】
ステップS3では、算出した端子電圧Vと所定最低値Vminを比較して端子電圧Vの方が低い場合に発電機3を駆動するための次のステップS4に移行させる。そうでない場合にはステップS1に戻る。なお、以下についても同様であるが、ステップS1に戻ってからすぐに本フローチャートに従い、制御を行う必要は必ずしも無い。バッテリーの端子電圧Vや所定最低値Vminの変化はそれ程急激ではないことが予測できるため、数分から数十分間隔で本フローチャートを実行すれば十分な場合も想定できる。
【0041】
ステップS4では太陽光発電装置2から供給される電力Psが外部負荷Lに供給する電力Prを下回る場合に次のステップS5に移行させ、そうでない場合にはステップS1に戻す。本実施例の外部負荷Lは照明装置であるため、外部が明るくなって照明装置が必要無くなった場合に、太陽光発電装置2から供給される電力Psが外部負荷Lに供給する電力Pr以上になる。従って、外部負荷L(照明装置)が使用されることにより端子電圧Vが所定最低値Vminを下回っても、照明装置の使用が終了した後には太陽光発電装置2からの余剰電力により充電が行われるため発電機3の駆動は行わない。なお、本ステップSは省略可能である。省略する場合にはステップS3からステップS5に直接移行する。
【0042】
ステップS5で発電機3を起動する。
ステップS6では、端子電圧Vが所定最高値Vmaxを上回っているかどうかを判断し、上回っている場合にはステップS7に、そうでない場合にはステップS8に移行する。
ステップS7では、発電機3が停止され、ステップS1に戻る。
【0043】
ステップS8では、ステップS4と類似する判断を行うステップSであり、太陽光発電装置2から供給される電力Psと外部負荷Lに供給する電力Prを比較してPs≧Prである場合にはステップS7に、そうでない場合にはステップS6に移行させる。Ps≧Prであれば太陽光発電装置2は十分に作動しているため、わざわざ発電機を作動させる必要がないと判断したからである。これもステップS4で説明したことと同様に外部負荷Lに供給する電力Prが急変したために発生することが多い。なお、本ステップSについても省略可能である。省略する場合にはステップS6からステップS6に再度戻すようにする。
【符号の説明】
【0044】
1…電源装置
11…供給装置 12…制御手段 13…調整手段 15…バッテリー
2…太陽光発電装置
3…発電機
L…外部負荷
図1
図2