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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018795
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ファイル
(51)【国際特許分類】
   B42F 7/06 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
B42F7/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122338
(22)【出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】佐野 千畝
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 潤
(72)【発明者】
【氏名】山崎 裕二
【テーマコード(参考)】
2C017
【Fターム(参考)】
2C017QA15
(57)【要約】
【課題】仕切が収納空間を円滑に移動し得るファイルを提供する。
【解決手段】ファイルの仕切である壁体間仕切6、外壁隣設仕切7、8、及び、中間壁係合仕切9は、下端折曲部e1、i1、j1、n2を有するとともに下端折曲部e1、i1、j1、n2から延設された延設部62、72、82、92が隣設する他の仕切に接続されたものであり、且つ、第一、第二のマチM1、M2に拘束されないように構成されている。このようなものであれば、壁体間仕切6、外壁隣設仕切7、8、及び、中間壁係合仕切9が、収納空間spを円滑に移動し得るものとなる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の壁体と、これら複数の壁体間に収納空間を形成し得るように各壁体の左右両縁部間を繋ぐ規制部と、前記複数の壁体間に配設され前記収納空間を区画し得る複数の仕切とを備えたファイルであって、
前記複数の仕切は、下端側に折曲部を有するとともに当該折曲部から延設された部分が隣設する他の仕切に接続されたものであり、且つ、前記規制部に拘束されないように構成されているファイル。
【請求項2】
前記規制部は、マチを構成するものであり、
前記マチの全体が、下から上に向かって漸次幅寸法が大きくなるように構成されている請求項1記載のファイル。
【請求項3】
前記仕切における前記折曲部よりも上に延設された部分が、隣設する他の仕切に溶着されている請求項1記載のファイル。
【請求項4】
前記折曲部の近傍に補助折曲部が設けられている請求項1記載のファイル。
【請求項5】
前記仕切が、前記規制部に沿って移動可能に構成されている請求項1記載のファイル。
【請求項6】
前記壁体に隣設された壁体隣設仕切を備えたものであり、
前記壁体隣設仕切が、前記壁体の内面に接続されている請求項1記載のファイル。
【請求項7】
前記仕切が、下端部に前記折曲部が設けられた仕切本体と、前記折曲部から延設された延設部とを備えたものであり、
前記延設部が、前記他の仕切の仕切本体に対して溶着されている請求項1記載のファイル。
【請求項8】
前記壁体が、前方を臨む外面を有した前外壁と、後方を臨む外面を有した後外壁であり、
前記前外壁の下端部と前記後外壁の下端部との間を繋ぐ連結部が設けられている請求項1記載のファイル。
【請求項9】
前記連結部に、一定の間隔を空けて複数の補助折曲線が平行に設けられている請求項8記載のファイル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、前面板と、後面板と、これら前面板及び後面板の各左右両端部間を繋ぐ蛇腹折り状のマチ(左右側縁部)と、左右のマチの間を繋ぐ複数の仕切板を有してなるファイルが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
複数の仕切板は、左右のマチの間を繋ぐように構成されていた。そのため、仕切板はマチに対して相対移動することができず、これに起因して収納空間に収容可能な被収納物の大きさが制限されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平5-93867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであり、少なくとも、仕切が収納空間を円滑に移動し得るファイルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0007】
請求項1に記載の発明は、複数の壁体と、これら複数の壁体間に収納空間を形成し得るように各壁体の左右両縁部間を繋ぐ規制部と、前記複数の壁体間に配設され前記収納空間を区画し得る複数の仕切とを備えたファイルであって、前記複数の仕切は、下端側に折曲部を有するとともに当該折曲部から延設された部分が隣設する他の仕切に接続されたものであり、且つ、前記規制部に拘束されないように構成されているファイルである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記規制部は、マチを構成するものであり、前記マチの全体が、下から上に向かって漸次幅寸法が大きくなるように構成されている請求項1記載のファイルである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記仕切における前記折曲部よりも上に延設された部分が、隣設する他の仕切に溶着されている請求項1記載のファイルである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記折曲部の近傍に補助折曲部が設けられている請求項1記載のファイルである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記仕切が、前記規制部に沿って移動可能に構成されている請求項1記載のファイルである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、前記壁体に隣設された壁体隣設仕切を備えたものであり、前記壁体隣設仕切が、前記壁体の内面に接続されている請求項1記載のファイルである。
【0013】
請求項7に記載の発明は、前記仕切が、下端部に前記折曲部が設けられた仕切本体と、前記折曲部から延設された延設部とを備えたものであり、前記延設部が、前記他の仕切の仕切本体に対して溶着されている請求項6記載のファイルである。
【0014】
請求項8に記載の発明は、前記壁体が、前方を臨む外面を有した前外壁と、後方を臨む外面を有した後外壁であり、前記前外壁の下端部と前記後外壁の下端部との間を繋ぐ連結部が設けられている請求項1記載のファイルである。
【0015】
請求項9に記載の発明は、前記連結部に、一定の間隔を空けて複数の補助折曲線が平行に設けられている請求項8記載のファイルである。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、少なくとも、仕切が収納空間を円滑に移動し得るファイルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
図2】同実施形態における正面図。
図3】同実施形態における蓋体を開いた状態の正面図。
図4】同実施形態における右側面図。
図5図2におけるA-A線概略端面図。
図6図3におけるB-B線概略端面図。
図7】被収納物が収納された状態の図6対応の概略端面図。
図8図4におけるC-C線概略端面図。
図9図4におけるD-D線概略端面図。
図10】同実施形態の仕切集合体(複数の仕切)を説明するための正面図。
図11図10におけるE方向矢視図。
図12】同実施形態の中間壁及びマチを説明するための正面図。
図13図12におけるF-F線端面図。
図14】同実施形態の中間壁と中間壁係合仕切との関係を説明するための正面図。
図15図14におけるG-G線概略端面図。
図16図14におけるH-H線概略端面図。
図17】同実施形態における第一シート材の展開図。
図18】同実施形態における壁体間仕切の展開図。
図19】同実施形態における外壁隣設仕切の展開図。
図20】同実施形態における中間壁係合仕切の展開図。
図21】同実施形態における第二シート材の展開図。
図22】他の実施形態を示す斜視図。
図23】同実施形態における正面図。
図24】同実施形態における右側面図。
図25図23におけるI-I線概略端面図。
図26】同実施形態の仕切を説明するための概略端面図。
図27】被収納物が収納された状態の概略端面図。
図28図24におけるJ-J線概略端面図。
図29図24におけるK-K線概略端面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、図1~21を参照して説明する。
【0019】
この実施形態は、本発明を、主として書類等の被収納物Pを収納し得るファイルに適用したものである。
【0020】
ファイルは、複数の壁体である前外壁1、後外壁2、及び、中間壁3と、前外壁1の下端部と後外壁2の下端部との間を繋ぐ連結部4と、後外壁2の上端部から片持ち状に延設され前外壁1に対して係脱可能な蓋体5と、前外壁1及び中間壁3の間に収納空間spを形成し得るように当該前外壁1及び中間壁3の左右両縁部間を繋ぐマチ(規制部)である第一のマチM1と、後外壁2及び中間壁3との間に収納空間spを形成し得るように当該後外壁2及び中間壁3の左右両縁部間を繋ぐマチ(規制部)である第二のマチM2と、前外壁1と後外壁2との間に配設され収納空間spを前後に区画し得るとともに収納空間spの底部を構成する部材をなす複数の仕切である壁体間仕切6、壁体に隣設される壁体隣設仕切である一方、他方の外壁隣設仕切7、8、及び、中間壁3に係合する仕切である中間壁係合仕切9を備えたものである。
【0021】
前外壁1、後外壁2、連結部4、及び、蓋体5は、一枚のシート材である第一シート材S1に一体に設けられている。
【0022】
中間壁3、及び、第一、第二のマチM1、M2は、一枚のシート材である第二シート材S2に一体に設けられている。
【0023】
複数の壁体間仕切6、一方、他方の外壁隣設仕切7、8、及び、一つの中間壁係合仕切9は、それぞれ、別個のシート材により作られている。
【0024】
この実施形態では、前外壁1と後外壁2との間に前後方向に所定の順で並び配された複数の仕切によって仕切集合体Gが構成されている。すなわち、仕切集合体Gは、前側から、前外壁1に隣設される一方の外壁隣設仕切7、複数の壁体間仕切6、中間壁係合仕切9、複数の壁体間仕切6、後外壁2に隣設される他方の外壁隣設仕切8の順で、溶着により繋ぎ合わされてなるものである。
【0025】
仕切集合体Gは、前外壁1及び後外壁2にのみ固定されており、他の部位に対しては固定されていないものとなっている。すなわち、仕切集合体Gは、一方の外壁隣設仕切7の延設部72が前外壁1の内面に溶着されたものであり、且つ、他方の外壁隣設仕切8の仕切本体81が後外壁2の内面に溶着されたものであり、その他の部位(第一、第二のマチM1、M2や中間壁3や連結部4等)に対しては溶着されていないものとなっている。
【0026】
以下、本実施形態のファイルの各構成について詳述する。
【0027】
<<前外壁1>>
前外壁1は、前方を臨む外面1mを有したものである。前外壁1は、全体として横長矩形状をなしている。
【0028】
前外壁1の左右方向中間部には、左右方向に延びてなるスリット1sが複数すなわち上下の二箇所に設けられている。前外壁1のスリット1sには、蓋体5が開口部Cを閉塞する閉じ姿勢(収納空間spを閉塞した姿勢)に安定し得るように、蓋体5に設けられた係止片51が挿入され得るものとなっている。
【0029】
<<後外壁2>>
後外壁2は、後方を臨む外面2mを有したものである。後外壁2は、全体として横長矩形状をなしている。
【0030】
<<中間壁3>>
中間壁3は、中間仕切とも称されるものである。中間壁3は、収納空間spを前後に区画し得るように前外壁1と後外壁2との間に立設されたものである。
【0031】
中間壁3は、第一のマチM1を介して前外壁1に支持されるとともに第二のマチM2を介して後外壁2に支持されている。また、中間壁3の下部は、収納空間spの底部を形成し得る部材、すなわち、前外壁1と後外壁2の間に架設された仕切集合体Gの一つである中間壁係合仕切9の中間壁係合部Kに係合している。
【0032】
中間壁3は、上述したように、第一、第二のマチM1、M2とともに一体に設けられた第二シート材S2を、中間部(境界折曲線3f)において折り曲げるとともに所定箇所を溶着することにより作られている。
【0033】
すなわち、中間壁3は、第一のマチM1に連設された第一中間壁構成部3a、及び、第二のマチM2に連設された第二中間壁構成部3bを有している。そして、中間壁3は、第一、第二中間壁構成部3a、3b間に設けられた境界折曲線3fにおいて折り曲げられて、当該第一、第二中間壁構成部3a、3bが重ね合わされた構成のものとなっている。
【0034】
境界折曲線3fは、中間壁3の上端縁に位置したものとなっている。第一、第二中間壁構成部3a、3bの左右両縁部同士は溶着されている。第一、第二中間壁構成部3a、3bの下部(中間壁本体31の下端部)における左右方向中間部は溶着されていないもの、すなわち、第一中間壁構成部3aと第二中間壁構成部3bとの間が離間可能な構成になっている。
【0035】
中間壁3は、全体として概略横長矩形状をなす中間壁本体31と、中間壁本体31における下部の左右両側部に対称形状をなすように配設された左右の仕切係合部32とを備えている。
【0036】
中間壁本体31と左右の仕切係合部32との間には、収納空間spの底部を形成し得る部材である中間壁係合仕切9における中間壁係合部Kの屈曲部k3が挿入されるスリット33が左右方向に延びるように設けられている。
【0037】
中間壁本体31は、左右方向中央部における下端部に、下方に向かって凸をなすように緩やかに膨出した膨出部Bを備えている。膨出部Bは、膨出部構成シート部分である第一中間壁構成部3a、及び、膨出部構成シート部分である第二中間壁構成部3bが離間可能に重ね合わされた構成をなしている。
【0038】
膨出部Bは、第一、第二中間壁構成部3a、3bが協働することにより、中間壁係合仕切9の中間壁係合部Kを跨ぐように係合し得るものとなっている。
【0039】
左右の仕切係合部32は、中間壁本体31に対して左右対称に連設されている。左右の仕切係合部32は、中間壁本体31における左右の下端縁から下方に延設されたものである。左右の仕切係合部32は、外側縁部を中間壁本体31に連設された基端部とし、内側縁部を先端部とした片持ち状に設けられている。
【0040】
<<連結部4>>
連結部4は、前外壁1の下端部と後外壁2の下端部との間に介設されたものである。連結部4の内面は仕切集合体Gの下部を臨むものとなっている。連結部4は、前外壁1の下端部と後外壁2の下端部との最大離間距離を規定し得るものとなっている。
【0041】
連結部4は、一定の間隔を空けて直線状をなす複数の補助折曲線4fが平行に設けられている。連結部4は、複数の補助折曲線4fによって、側面視において下方に凸をなすように湾曲し得るものなっている。一方で、連結部4は、その全体が側面視において略直線状の姿勢を採る際に、前外壁1の下端部と後外壁2の下端部との離間距離を最も長くさせるものとなっている。
【0042】
<<蓋体5>>
蓋体5は、前外壁1及び後外壁2の上端部間に設けられる開口部Cを開閉可能なものである。蓋体5は、後外壁2から延設され収納空間spの上側を覆い得るものである。
【0043】
蓋体5の基端部には、一定の間隔を空けて直線状をなす複数の補助折曲線5fが平行に設けられている。
【0044】
蓋体5の延出端部は、前外壁1に対して係脱可能に構成されている。すなわち、蓋体5の延出端部には、前外壁1に設けられた上下のスリット1sに選択的に係止し得る係止片51が設けられている。
【0045】
<<第一のマチM1(マチ)>>
第一のマチM1は、前外壁1及び中間壁3の各左右両縁部間を伸縮可能に繋ぐものである。なお、第二のマチM2は、後外壁2及び中間壁3の各左右両縁部間を伸縮可能に繋ぐものであるという点において相違するが、第一のマチM1と略同様の構造をなしているので共通の符号を用いて説明する。
【0046】
第一のマチM1は、上下方向に延びてなり内向きに折れ曲がる中間折曲部f1と、中間折曲部f1よりも外側に当該中間折曲部f1に対して傾斜した姿勢に設けられ上下方向に延びてなり外向きに折れ曲がる補助折曲部f2と、補助折曲部f2よりも壁体側すなわち前外壁1及び中間壁3に近接した位置に設けられ内向きに折れ曲がる外側折曲部f3とを備えたものである。
【0047】
第一のマチM1は、全体として下から上に向かって漸次幅寸法が大きくなるように構成されている。また、第一のマチM1は、上縁の中間部分が下方に向かって凹んだ形状をなしている。
【0048】
すなわち、第一のマチM1における上部には、下方に凹んでなる凹部muが形成されている。凹部muは、中間折曲部f1が交差する位置に配設されている。なお、凹部muの最深部は、中間折曲部f1が交差する位置よりも前外壁1側に偏移した位置に設定されている。
【0049】
中間折曲部f1と補助折曲部f2は、上方に向かって漸次離間距離が長くなるように配設されている。
【0050】
すなわち、第一のマチM1は、中間折曲部f1と補助折曲部f2との間に平板状をなす中間マチ構成部maを有している。そして、左右に対をなす中間マチ構成部maは、それぞれ下から上に向かって漸次幅寸法が大きくなるように構成されている。
【0051】
第一のマチM1には、補助折曲部f2と外側折曲部f3とが略平行をなすように配設されている。
【0052】
第一のマチM1における一端部には、収納空間spを臨む内面に連続し壁体である前外壁1の内面に添接される端面tmを有した被溶着部myが設けられている。なお、第一のマチM1における他端部は、中間壁3に一体に連設されている。
【0053】
この実施形態における第一のマチM1は、図4図8、及び、図9に示すように、上部が略面一をなすように伸張された場合であっても、中間折曲部f1の下部が内向きに折れ曲がった状態に保持されるように構成されている。
【0054】
<<第二のマチM2(マチ)>>
第二のマチM2は、後外壁2及び中間壁3の各左右両縁部間を伸縮可能に繋ぐものである。なお、第一のマチM1は、前外壁1及び中間壁3の各左右両縁部間を伸縮可能に繋ぐものであるという点において相違するが、第二のマチM2と略同様の構造をなしている。
【0055】
第二のマチM2は、上下方向に延びてなり内向きに折れ曲がる中間折曲部f1と、中間折曲部f1よりも外側に当該中間折曲部f1に対して傾斜した姿勢に設けられ上下方向に延びてなり外向きに折れ曲がる補助折曲部f2と、補助折曲部f2よりも壁体側すなわち後外壁2及び中間壁3に近接した位置に設けられ内向きに折れ曲がる外側折曲部f3とを備えたものである。
【0056】
第二のマチM2は、全体として下から上に向かって漸次幅寸法が大きくなるように構成されている。また、第二のマチM2は、上縁の中間部分が下方に向かって凹んだ形状をなしている。
【0057】
すなわち、第二のマチM2における上部には、下方に凹んでなる凹部muが形成されている。凹部muは、中間折曲部f1が交差する位置に配設されている。なお、凹部muの最深部は、中間折曲部f1が交差する位置よりも後外壁2側に偏移した位置に設定されている。
【0058】
中間折曲部f1と補助折曲部f2は、上方に向かって漸次離間距離が長くなるように配設されている。
【0059】
すなわち、第二のマチM2は、中間折曲部f1と補助折曲部f2との間に平板状をなす中間マチ構成部maを有している。そして、左右に対をなす中間マチ構成部maは、それぞれ下から上に向かって漸次幅寸法が大きくなるように構成されている。
【0060】
第二のマチM2には、補助折曲部f2と外側折曲部f3とが略平行をなすように配設されている。
【0061】
第二のマチM1における一端部には、収納空間spを臨む内面に連続し壁体である後外壁2の内面に添接される端面tmを有した被溶着部myが設けられている。なお、第二のマチM2における他端部は、中間壁3に一体に連設されている。
【0062】
この実施形態における第二のマチM2は、図4図8、及び、図9に示すように、上部が略面一をなすように伸張された場合であっても、中間折曲部f1の下部が内向きに折れ曲がった状態に保持されるように構成されている。
【0063】
<<仕切(壁体間仕切6・外壁隣設仕切7、8・中間壁係合仕切9)>>
前外壁1と後外壁2との間には、一方の外壁隣設仕切7、複数の壁体間仕切6、中間壁係合仕切9、複数の壁体間仕切6、他方の外壁隣設仕切8の順で、繋ぎ合わされてなる仕切集合体Gが掛け渡されている。
【0064】
前外壁1と中間壁3との間には、一方の外壁隣設仕切7、複数の壁体間仕切6、及び、中間壁係合仕切9における一部分(外側延設部92及び第二中間延設部分k2)が配設されている。
【0065】
後外壁2と中間壁3との間には、他方の外壁隣設仕切8、複数の壁体間仕切6、及び、中間壁係合仕切9における一部分(仕切本体91及び第一中間延設部分k1)が配設されている。
【0066】
<<壁体間仕切6(仕切)>>
壁体間仕切6は、複数の仕切の内、一方、他方の外壁隣設仕切7、8及び中間壁係合仕切9を構成しないものを指している。
【0067】
壁体間仕切6は、下端側に折曲部である下端折曲部e1が設けられた仕切本体61と、下端折曲部e1から上方に延設された延設部62とを備えたものである。
【0068】
仕切本体61の下部と延設部62は、収納空間spの底部を構成するものである。すなわち、仕切本体61の下部と延設部62は、被収納物Pの収納空間spと連結部4が配されている空間との間を隔てている。
【0069】
<仕切本体61>
仕切本体61は、略横長矩形状をなしている。仕切本体61の上縁部には、上方に突出し目印や指掛部として機能し得る突出片hが適宜の箇所に設けられている。
【0070】
<延設部62>
延設部62は、隣設する他の仕切である壁体間仕切6、一方の外壁隣設仕切7、又は、中間壁係合仕切9に溶着により接続される部位を有している。
【0071】
延設部62における上端部の外面は、他の仕切の仕切本体61、71、91の外面に対して溶着されている。すなわち、壁体間仕切6は、下端折曲部e1よりも上に延設された部分である延設部62の上端部が、隣設する壁体間仕切6における仕切本体61の外面、一方の外壁隣設仕切7における仕切本体71の外面、又は、中間壁係合仕切9における仕切本体91の外面に溶着されている。
【0072】
壁体間仕切6は、下端折曲部e1の近傍に補助折曲部e2が当該下端折曲部e1に対して平行に設けられている。
【0073】
壁体間仕切6は、規制部である第一、第二のマチM1、M2に拘束されないものとなっている。すなわち、壁体間仕切6は、第一、第二のマチM1、M2に対して溶着等により固定されておらず、第一、第二のマチM1、M2に対して相対移動可能に構成されている。換言すれば、壁体間仕切6は、第一、第二のマチM1、M2に沿って前後方向に移動可能に構成されている。
【0074】
<<一方、他方の外壁隣設仕切7、8(仕切)>>
一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、複数の仕切の内、外壁である前外壁1及び後外壁2にそれぞれ隣設されたものを指している。一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、前外壁1及び後外壁2の内面に溶着により接続されている。
【0075】
一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、壁体間仕切6と略同じ構造をなしている。すなわち、一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、下端側に折曲部である下端折曲部i1、j1が設けられた仕切本体71、81と、下端折曲部i1、j1から上方に延設された延設部72、82とを備えたものである。
【0076】
仕切本体71、81の下部と延設部72、82は、収納空間spの底部を構成するものである。すなわち、仕切本体71、81の下部と延設部72、82は、被収納物Pの収納空間spと連結部4が配されている空間との間を隔てている。
【0077】
<仕切本体71、81>
仕切本体71、81は、略横長矩形状をなしている。仕切本体71、81の上縁部には、上方に突出し目印や指掛部として機能し得る突出片hが適宜の箇所に設けられている。
【0078】
前外壁1に隣接する一方の外壁隣設仕切7における仕切本体71の外面は、隣設された壁体間仕切6における延設部62の外面に溶着により接続されている。
【0079】
後外壁2に隣接する他方の外壁隣設仕切8における仕切本体81の外面は、後外壁2の内面に溶着により接続されている。
【0080】
<延設部72、82>
前外壁1に隣設する一方の外壁隣設仕切7の延設部72における上端部の外面は、前外壁1の内面に溶着により接続されている。
【0081】
後外壁2に隣接する他方の外壁隣設仕切8の延設部82における上端部は、隣設された壁体間仕切6における仕切本体61の外面に溶着により接続されている。
【0082】
一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、下端折曲部i1、j1の近傍に補助折曲部i2、j2が当該下端折曲部i1、j1に対して平行に設けられている。
【0083】
一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、規制部である第一、第二のマチM1、M2に拘束されないものとなっている。すなわち、一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、第一、第二のマチM1、M2に対して溶着等により固定されておらず、第一、第二のマチM1、M2に対して相対移動可能に構成されている。換言すれば、一方、他方の外壁隣設仕切7、8は、第一、第二のマチM1、M2に沿って前後方向に移動可能に構成されている。
【0084】
<<中間壁係合仕切9(仕切)>>
中間壁係合仕切9は、複数の仕切の内、中間壁3と係合し得る部位が設けられたものを指している。中間壁係合仕切9は、前及び後に隣設された壁体間仕切6に対してそれぞれ溶着により接続されている。
【0085】
中間壁係合仕切9は、後述するように、他の仕切(壁体間仕切6や一方、他方の外壁隣設仕切7、8)とは、異なる形状部分である中間壁係合部Kを有している。
【0086】
中間壁係合仕切9は、下端部に折曲部である第一下端折曲部n1が設けられた仕切本体91と、第一下端折曲部n1から上方に延設された第一中間延設部分k1及び当該第一中間延設部分k1の上端部から屈曲部k3を介して下方に延設された第二中間延設部分k2とによって側面視において下向きV字状に構成された中間壁係合部Kと、当該中間壁係合部Kを構成する第二中間延設部分k2の下端部から第二下端折曲部n2を介して上方に延設された延設部である外側延設部92とを備えたものである。
【0087】
<仕切本体91>
仕切本体91は、略横長矩形状をなしている。仕切本体91の上縁部には、上方に突出し目印や指掛部として機能し得る突出片hが適宜の箇所に設けられている。
【0088】
中間壁係合仕切9における仕切本体91の外面は、後に隣設された壁体間仕切6の延設部62の外面に溶着により接続されている。
【0089】
<中間壁係合部K>
中間壁係合部Kは、中間壁3における中間壁本体31の下端部に設けられた膨出部Bが係合し得る部位、及び、中間壁3における左右の仕切係合部32と係合し得る部位が設けられたものである。
【0090】
中間壁係合部Kは、第一下端折曲部n1から上方に延設された第一中間延設部分k1及び当該第一中間延設部分k1の上端部から下方に延設された第二中間延設部分k2によって側面視において上向きに凸をなす山形状をなしている。
【0091】
中間壁係合部Kは、第一中間延設部分k1の上端部と第二中間延設部分k2の上端部とが屈曲部k3を介して一体に繋がっている。屈曲部k3は、側面視において山形状をなす中間壁係合部Kの頂部に相当する箇所に設けられている。
【0092】
中間壁係合部Kの後方を臨む外面、すなわち、第一中間延設部分k1における左右方向中央部の上端部外面には、中間壁本体31を構成する第一中間壁構成部3aの内面が添接し得るように構成されている。
【0093】
中間壁係合部Kの前方を臨む外面、すなわち、第二中間延設部分k2における左右方向中央部の上端部外面には、中間壁本体31を構成する第二中間壁構成部3bの内面が添接し得るように構成されている。
【0094】
つまり、中間壁係合部Kにおける左右方向中間部には、中間壁本体31における左右方向中央部の下端部すなわち膨出部Bが跨るように係合し得るものとなっている。
【0095】
中間壁係合部Kにおける左右両端部の第一、第二中間延設部分k1、k2間には、中間壁3における左右の仕切係合部32が外側から挿入され、当該左右の仕切係合部32は中間壁係合部Kに係合し得るようになっている。
【0096】
換言すれば、中間壁3に設けられたスリット33には、中間壁係合部Kにおける左右両端部の屈曲部k3が配設されるようになっている。
【0097】
なお、中間壁係合部Kを構成する第一、第二中間延設部分k1、k2における左右両側端縁は、第一、第二下端折曲部n1、n2から屈曲部k3側に向かって漸次内方に位置するように傾斜したものとなっている。つまり、中間壁係合部Kの左右両端縁は、正面視において上方に向かって漸次内方に位置するように形成されている。
【0098】
そのため、中間壁係合部Kの左右両端部は部分的にそぎ落とされたような形状をなしており、その形状部分である切欠部k4に、中間壁3における左右の仕切係合部32の基端部が配設されたものとなっている。
【0099】
<外側延設部92>
中間壁係合仕切9の外側延設部92における上端部の外面は、隣設された壁体間仕切6における仕切本体61の外面に溶着により接続されている。
【0100】
中間壁係合仕切9は、第一、第二下端折曲部n1、n2の近傍に補助折曲部n3が当該第一、第二下端折曲部n1、n2に対して平行に設けられている。
【0101】
中間壁係合仕切9は、規制部である第一、第二のマチM1、M2に拘束されないものとなっている。すなわち、中間壁係合仕切9は、第一、第二のマチM1、M2に対して溶着等により固定されておらず、第一、第二のマチM1、M2に対して相対移動可能に構成されている。換言すれば、中間壁係合仕切9は、第一、第二のマチM1、M2に沿って前後方向に移動可能に構成されている。
【0102】
上述した実施形態であれば、壁体である前外壁1、後外壁2、及び、中間壁3間を伸縮可能に繋ぐマチである第一、第二のマチM1、M2が外方に突出し難いファイルを提供することができるものとなる。
【0103】
また、上述した実施形態であれば、仕切である壁体間仕切6及び一方、他方の外壁隣設仕切7、8が収納空間spを円滑に移動し得るファイルを提供することができるものとなる。
【0104】
また、上述した実施形態であれば、開口部Cを大きく開くことができるようにマチである第一、第二のマチM1、M2を伸張させた場合であっても、第一、第二のマチM1、M2が好適な姿勢を採ることができるファイルを提供することができるものとなる。
【0105】
以上説明したように、本実施形態に係るファイルは、複数の壁体である前外壁1、後外壁2、及び、中間壁3と、前外壁1と中間壁3との間、及び、後外壁2と中間壁3との間に収納空間spを形成し得るように前外壁1と中間壁3の左右両縁部間、及び、後外壁2と中間壁3の左右両縁部間を繋ぐ規制部である第一、第二のマチM1、M2と、前外壁1と中間壁3との間、及び、後外壁2と中間壁3との間に配設され収納空間spを区画し得る複数の仕切である壁体間仕切6、外壁隣設仕切7、8、及び、中間壁係合仕切9を備えたものである。
【0106】
そして、壁体間仕切6、他方の外壁隣設仕切8、及び、中間壁係合仕切9は、下端側に折曲部である下端折曲部e1、j1、n2を有するとともに当該下端折曲部e1、j1、n2から延設された部分である延設部62、82、92が隣設する他の仕切に接続されたものであり、且つ、第一、第二のマチM1、M2に拘束されないように構成されている。
【0107】
このため、本実施形態であれば、前外壁1と後外壁2との間に配設された複数の仕切である壁体間仕切6、外壁隣設仕切7、8、及び、中間壁係合仕切9が、収納空間spを円滑に移動し得るファイルを提供することができるものとなる。
【0108】
第一、第二のマチM1、M2の全体が、下から上に向かって漸次幅寸法が大きくなるように構成されている。
【0109】
このため、ファイルは、第一、第二のマチM1、M2の構成に基づいて、前外壁1と中間壁3との間、及び、後外壁2と中間壁3との間に開口部Cを大きく形成し得るとともに収納空間spを大きく形成し得るものとなっている。
【0110】
下端折曲部e1、j1、n2から延設された部分である延設部62、82、92が隣設する他の仕切に溶着されている。
【0111】
このため、壁体間仕切6、外壁隣設仕切8、及び、中間壁係合仕切9は、隣接する他の仕切に対して好適に取り付けられたものとなっている。
【0112】
各仕切すなわち壁体間仕切6、外壁隣設仕切8、及び、中間壁係合仕切9は、下端折曲部e1、i1、j1、n2の近傍に補助折曲部e2、i2、j2、n3が設けられている。
【0113】
このため、下端折曲部e1、i1、j1、n2と補助折曲部e2、i2、j2、n3とが協働することにより、被収納物Pの厚みに対応して、隣設する仕切間に形成される収納空間spの幅を好適に拡縮させ得るものとなっている。
【0114】
壁体間仕切6、外壁隣設仕切7、8、及び、中間壁係合仕切9が、規制部である第一、第二のマチM1、M2に沿って移動可能に構成されている。
【0115】
このため、壁体間仕切6、外壁隣設仕切7、8、及び、中間壁係合仕切9が、第一、第二のマチM1、M2に沿って柔軟に移動しつつ、隣設された仕切間に被収納物Pを好適に収容し得るものとなっている。
【0116】
前外壁1及び後外壁2に隣設された壁体隣設仕切である一方、他方の外壁隣設仕切7、8を備えたものである。そして、一方、他方の外壁隣設仕切7、8が、前外壁1及び後外壁2の内面に接続されている。
【0117】
このため、ファイルは、前外壁1及び後外壁2に一方、他方の外壁隣設仕切7、8を接続させた上で、当該一方、他方の外壁隣設仕切7、8間に、複数の壁体間仕切6、及び、中間壁係合仕切9を掛け渡すように連設し得るものとなっている。
【0118】
壁体間仕切6、他方の外壁隣設仕切8、及び、中間壁係合仕切9が、下端部に折曲部たる下端折曲部e1、j1、n1が設けられた仕切本体61、81、91と、下端折曲部e1、j1、n1から延設された延設部62、82、92とを備えたものである。
【0119】
そして、延設部62、82、92が、隣設された他の仕切の仕切本体61、71、81に対して溶着されている。
【0120】
このため、壁体間仕切6、他方の外壁隣設仕切8、及び、中間壁係合仕切9は、隣設された仕切に対して好適に接続されたものとなっている。
【0121】
前方を臨む外面1mを有した前外壁1と、後方を臨む外面2mを有した後外壁2とを備えたものである。そして、前外壁1の下端部と後外壁2の下端部との間を繋ぐ連結部4が設けられている。
【0122】
このため、連結部4は、前外壁1と後外壁2との離間距離を好適に規制し得るものとなっている。また、前外壁1及び後外壁2が連結部4を介して繋がることにより安定した姿勢が保持されたものとなる。
【0123】
連結部4に、一定の間隔を空けて複数の補助折曲線4fが平行に設けられている。
【0124】
このため、連結部4は、側面視において直線状に延びた姿勢だけでなく、側面視において湾曲した姿勢も柔軟に採り得るものとなっている。
【0125】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0126】
マチは、その両端部に、収納空間を臨む内面に連続し壁体の内面に添接される端面を有した被溶着部が設けられている構成のものであってもよい。
【0127】
ファイルは、中間壁や中間壁係合仕切を備えていない構成のものであってもよい。
【0128】
<他の実施形態>
他の実施形態であるファイルは、上述した実施形態のファイルと比較して、中間壁が設けられていない点、及び、中間壁の無い構成に伴ってマチや仕切の配設数が少ないという点において相違している。
【0129】
図22~29に示すように、他の実施形態のファイルは、前方を臨む外面1mを有した前外壁1、及び、後方を臨む外面2mを有した後外壁2を有したものであるが、中間壁を有しない構成のものである。この実施形態では、マチM(規制部)は、前外壁1及び後外壁2の左右両縁部間を伸縮可能に繋ぐものとなっている。
【0130】
マチMは、前外壁1及び後外壁2の各左右両縁部間を伸縮可能に繋ぐものとなっている。
【0131】
マチMにおける上部には、下方に凹んでなる凹部muが形成されている。凹部muは、中間折曲部f1が交差する位置に配設されている。なお、凹部muの最深部は、中間折曲部f1が交差する位置よりも前外壁1側に偏移した位置に設定されている。
【0132】
マチMの両端部には、収納空間spを臨む内面に連続し前外壁1の内面に添接される端面tmを有した前の被溶着部my、及び、収納空間spを臨む内面に連続し後外壁2の内面に添接される端面tmを有した後の被溶着部myが設けられている。
【0133】
この実施形態におけるマチMは、図24図28、及び、図29に示すように、上部が略面一をなすように伸張された場合であっても、中間折曲部f1の下部が内向きに折れ曲がった状態に保持されるように構成されている。
【0134】
上述した他の実施形態であっても、所期の目的を達成し得るものとなっている。
【0135】
複数の壁体は三つ以上の複数設けられたものであってもよい。
【0136】
規制部は、マチに限られるものではなく。紐状又は帯状のものであってもよい。
【0137】
マチは、隣り合う壁体間を繋ぐものであればよい。
【0138】
マチが、隣り合う壁体間を伸縮可能に繋ぐための構成は、上述した実施形態に示されたものに限られるものではない。例えば、第一のマチの内側部と第二のマチの内側部とを接合した上で、その接合部分が前外壁及び後外壁の開閉動作に伴って中間壁の内部(例えば、第一、第二中間壁構成部の間の空間など。)を進退動作可能に構成されたものであってもよい。このような構成のものであっても、第一、第二のマチが隣り合う壁体間である前外壁、後外壁、及び、中間壁間を伸縮可能に繋ぐことができるものとなる。
【0139】
マチにおける上縁の中間部分が下方に向かって凹んだ形状をなしていないものであってもよい。
【0140】
ファイルは連結部を備えていない構成のものであってもよい。ファイルは、前外壁の下端部と後外壁の下端部との間が直接的に連結されたものであってもよい。
【0141】
ファイルは、蓋体を備えていないものであってもよい。
【0142】
収納空間の底部を形成し得る部材は、仕切を構成するものに限られるものではない。例えば、収納空間の底部を形成し得る部材が、前外壁と後外壁との下部間に架設された仕切を構成しないシート材であってもよい。
【0143】
複数の仕切は、各々が適宜の形状を採り得るものであることは言うまでもない。例えば、複数の仕切のすべてが同じ構造のものであってもよい。
【0144】
中間壁に設けられた仕切係合部が、仕切集合体が構成される何れかの仕切における仕切本体と、当該仕切本体に溶着された延設部との間に配設されるように構成されたものであってもよい。
【0145】
仕切集合体が構成される複数の仕切の数や形状は適宜設定できるものであり、上述した実施形態に示されたものに限られるものではない。
【0146】
例えば、仕切集合体は、対向する壁体間に架設され被収納物を収納し得る収納空間の底部を形成し得る仕切集合体ベースと、この仕切集合体ベースに立設された複数の仕切壁を備えたものであってもよい。仕切集合体ベースは、例えば、山折り部と谷折り部とが設けられた全体として蛇腹状をなしたものであり、一端部が壁体である前外壁における下部の内面に溶着されるとともに他端部が壁体である後外壁における下部の内面に溶着されるものを挙げることができる。
【0147】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0148】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0149】
1…前外壁(壁体)
2…後外壁(壁体)
3…中間壁(壁体)
4…連結部
5…蓋体
6…蓋体間仕切(仕切)
7…一方の外壁隣設仕切(壁体隣設仕切)
8…他方の外壁隣設仕切(壁体隣設仕切)
9…中間壁係合仕切(仕切)
M1…第一のマチ(マチ・規制部)
M2…第二のマチ(マチ・規制部)
sp…収納空間
図1
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図3
図4
図5
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