(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018818
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】7の倍数の判別用具
(51)【国際特許分類】
G06F 17/10 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
G06F17/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022130286
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】592234425
【氏名又は名称】中元 恒
(71)【出願人】
【識別番号】593142204
【氏名又は名称】中元 保子
(72)【発明者】
【氏名】中元 恒
(72)【発明者】
【氏名】中元 保子
【テーマコード(参考)】
5B056
【Fターム(参考)】
5B056BB42
(57)【要約】
【課題】 ある自然数(10a+b)が7の倍数か否かを判別するには、計算に手間がかかることが多かった。本発明は、2桁以上の自然数(10a+b)について、7の倍数を判別するに際し、比較的簡単に判別できるようになった。そこで、事務処理・情報処理や計数処理に役立てたり、素数の7の倍数の判別に利用・応用できるほか、因数分解にも役立てることが可能となった。
【解決手段】 ある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1桁以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pをゼロまたは1以上の自然数(pについて、以下同じ)とすると、{a-(2+7p)b=7(3a-2N-7Np+10ap))となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に桁数の少ない7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによって7の倍数を判別する用具を提供できるようになった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pをゼロ又は1以上の自然数(pについて、以下同じ)とすると、次の操作、{a-(2+7p)b}=7(3a-2N-7Np+10ap)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に桁数の少ない7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【請求項2】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pをゼロ又は1以上の自然数(pについて、以下同じ)とすると、次の操作、{a-(2+7p)b}=7(3a-2N-7Np+10ap)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に桁数の少ない7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別するカード及び書類、書籍、メール、パソコン、スマートフォン、携帯電話、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電気機器、映像、画像などの用具。
【請求項3】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pをゼロとすると、次の操作、(a-2b)=7(3a-2N)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的にプラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【請求項4】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pを1とすると、次の操作、(a-9b)=7(13a-9N)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に2桁の7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【請求項5】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pを2とすると、(a-16b)=7(23a-16N)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に2桁の7の倍数(プラスかマイナス)やプラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【請求項6】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pを3とすると、次の操作、(a-23b)=7(33a-23N)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に2桁の7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【請求項7】
4桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは100以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pを137とすると、次の操作、(a-961b)=7(1373a-961N)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数は(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に桁数の少ない7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【請求項8】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、pをゼロ又は1以上の自然数(pについて、以下同じ)とすると、次の操作、{a-(2+7p)b}=7(3a-2N-7Np+10ap)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に桁数の少ない7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。ここで、pの数字を各操作ごとに、操作する各段階に応じてゼロ、1桁の自然数や2桁以上の自然数を組み合わせると効率的にできる。そこで、もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複雑な数字や桁数の多い数字(ある自然数)を因数分解したり、その約数を見つけたり、素数の判別や計数処理に役立ち、7の倍数か否かを判別することや、更に計数処理に応用できるカード、書類、電子媒体、磁気媒体、記録媒体、計算資料、教育資料、事務器具、映像、画像、電気機器及び計算機などの用具に関する。
【背景技術】
【0002】
大きい数字(ある自然数)を因数分解したり、約したりすることはよく行われることであり、従来より、2、3、4、5、6、8、9、11等の素数やその数倍の数字の倍数を判別することはよく知られている。
【0003】
また、7の倍数を判別することは、以下の特許文献に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06-149149号公報
【特許文献2】特開平07-005802号公報
【特許文献3】特開平07-005803号公報
【特許文献4】特開平07-013481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の先行技術文献よりも、2桁以上の7の倍数を簡単に判別することができるものであり、特に、桁数の多い自然数について、7の倍数か否かを判別するのに役立てたり、事務処理、情報処理や計数処理に利用したり、また応用したり、素数の判別や因数分解などに役立てるものである。
従来の先行技術文献でも7の倍数を判別することができたが、さらに簡単に判別できるようにすることが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、7N(Nは1以上の自然数、以下同じ)で表される7の倍数の自然数を
(10a+b)(aは1桁以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、以下同じ)で表すとすると、pをゼロまたは1以上の自然数(pについて、以下同じ)とすると、次の操作、{a-(2+7p)}=7(3a-2N-7Np+10ap)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に桁数の少ない7の倍数(プラスかマイナス)や、プラス7かマイナス7あるいはゼロになる。
【0007】
本発明は上記の方法を応用した2桁以上の7の倍数を判別するカード及び書類、書籍、メール、パソコン、携帯電話、スマートフォン、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電気機器、映像、画像などの用具として利用するものであり、その材料は特に制限はなく、公知のものが使用でき、その大きさも利用目的によって自由に設定することができる。
【0008】
ある自然数(10a+b)の桁数が大きくなると、上記の操作{a-(2+7p)b}は桁数が大きくなるにつれて操作回数が増えるので、もとの自然数に対して途中からpの数字を大きくしたり、小さくしたりして、調節することも効果的である。例えば、元の自然数が大きな桁数の場合、pの数字を大きくして、ある程度桁数が小さくなれば、pをゼロあるいは1にすれば、処理がはかどることもある。
【0009】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は2桁以上の自然数(10a+b)(桁数に拘わらず、上限は特に制限なし)に利用できるものであり、本発明では、例示として、5~10桁の数字で行った。
【実施例0010】
自然数が16569について、7の倍数か検討する。16569のaは1656、bは9なので、pをゼロとして、(a-2b)の操作を行うと、1638となる。この1638について、前記と同様に(a-2b)の操作をおこなうと、147となり、続いて同様な操作で14-14でゼロになる。よって、16569は7の倍数であることが分かる。
自然数が69993について、7の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)のaは6999、bは3になる。pを1とすると、{a-(2+7p)b}は(a-9b)となり、これに、a、bを代入すると(6999-9×3=6972)になる。さらにこの6972について、(a-9b)の操作でaは697、bは2なので、 a-9b=697-9×2=679になる。次に、679について、(a-9b)の操作で67-81=マイナス14となる。14は7の2倍なので、69993は7の倍数であることがわかる。