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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018837
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】液体貯留装置及び美容器具
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20240201BHJP
   B05C 17/01 20060101ALI20240201BHJP
   A45D 34/04 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
B65D83/00 K
B05C17/01
A45D34/04 550
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165603
(22)【出願日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】202221998624.3
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】503227025
【氏名又は名称】クルールラボ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】522404487
【氏名又は名称】シェンチェン ヤンウー エレクトロニック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN YANGWO ELECTRONIC CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】3 Bldg, An Jia Industry, Shang Shi jia Village, Gongming, Guang ming New District, Shen Zhen, China
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】中垣 浩二
(72)【発明者】
【氏名】段 徳▲錦▼
【テーマコード(参考)】
3E014
4F042
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB01
3E014PC17
3E014PD11
3E014PE08
3E014PE14
3E014PF10
4F042AA01
4F042CA01
4F042CA09
4F042CB08
4F042DH10
4F042FA22
4F042FA30
4F042FA36
4F042FA41
4F042FA43
(57)【要約】
【課題】容器本体内に液体が残ることを防止できる液体貯留装置を提供する。
【解決手段】液体貯留装置1は、容器本体10と、脱着式の操作ヘッド20と、で構成される。容器本体10の内部で操作ヘッド20の反対側に第1ピストン40が設けられている。第1ピストン40は容器本体10の内壁に沿ってピストン運動する。これら操作ヘッド20、容器本体10、及び第1ピストン40は、容積可変の密閉空間である容器キャビティを形成する。容器キャビティ内の液体が減少すると、容器キャビティ内外の圧力を等しく保つため、第1ピストン40が操作ヘッド20の方向に移動し、容器キャビティの容積は小さくなる。連続使用すると、第1ピストン40が操作ヘッド20に接触し、容器キャビティの容積はゼロまでに減少する。これにより容器本体10内の液体は完全に使い果たされ、浪費を抑えることが可能となる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、該容器本体に着脱可能に取り付けられた操作ヘッドと、を備え、
前記容器本体内の前記操作ヘッドとは反対側に第1ピストンが設けられ、
前記第1ピストンは、前記容器本体の内壁に沿って移動可能であり、
前記操作ヘッド、前記容器本体、及び前記第1ピストンが、容積可変の密閉空間である容器キャビティを形成する
ことを特徴とする液体貯留装置。
【請求項2】
前記操作ヘッドはノズルを備え、該ノズルが形成した収容空間に液体流路、プッシュディスペンサー、液体出口用逆止弁、液体入口用逆止弁が設けられており、
前記液体流路が前記液体出口用逆止弁に連通し、前記液体入口用逆止弁が前記プッシュディスペンサーを介して前記液体出口用逆止弁に連通し、前記プッシュディスペンサーが前記液体入口用逆止弁を介して前記容器キャビティに連通している
ことを特徴とする請求項1に記載の液体貯留装置。
【請求項3】
前記容器本体内部における前記操作ヘッドと反対側の端部を容器底部とし、
前記第1ピストンは、前記容器キャビティの前記操作ヘッドと前記容器底部の間に配置されており、
前記容器底部には第1開口部が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の液体貯留装置。
【請求項4】
前記プッシュディスペンサーが、前記操作ヘッドに着脱可能に取り付けられたケースを備え、
前記ケースは、第2開口部を有するディスペンサーキャビティを囲み、
前記ディスペンサーキャビティの前記第2開口部側に第2ピストンが設けられ、
前記第2ピストンは、前記ケースに移動可能に取り付けられることで前記第2開口部を閉鎖し、
前記ピストンキャビティは、前記ケースと前記第2ピストンで構成され、
前記液体入口用逆止弁及び前記液体出口用逆止弁は、前記ケースに設けられ、それぞれ前記ピストンキャビティと連通しており、
前記ピストンキャビティは、前記液体入口用逆止弁を介して前記容器キャビティと連通し、前記液体出口用逆止弁を介して前記液体流路と連通している
ことを特徴とする請求項2に記載の液体貯留装置。
【請求項5】
前記ケースは、取り外し可能に組み付けられた内側ケースと外側ケースで構成され、
前記液体入口用逆止弁及び前記液体出口用逆止弁は、前記外側ケースに設けられ、
前記ディスペンサーキャビティは前記内側ケースに囲まれており、
前記外側ケースは、前記内側ケースの外側に配置され、
前記内側ケース、前記外側ケース、及び前記第2ピストンに囲まれて前記ピストンキャビティが構成されている
ことを特徴とする請求項4に記載の液体貯留装置。
【請求項6】
前記内側ケースと前記外側ケースの間に隙間が存在し、該隙間は前記ピストンキャビティと連通しており、
前記液体入口用逆止弁と前記液体出口用逆止弁は、前記隙間を介して前記ピストンキャビティと連通している
ことを特徴とする請求項5に記載の液体貯留装置。
【請求項7】
前記プッシュディスペンサーは、ピストン棒を備え、
前記ピストン棒は、前記第2ピストンと繋がり、前記ピストンキャビティの外側に位置しており、
前記ピストン棒の前記第2ピストンと反対側にボタンが設けられ、
前記ノズルは、着脱可能に組み付けられたノズルヘッドとノズル台座で構成され、
前記ノズル台座に第3開口部が設けられ、前記ボタンは前記第3開口部から前記収容空間外に出ている
ことを特徴とする請求項4に記載の液体貯留装置。
【請求項8】
前記ディスペンサーキャビティ内にバネ部品が配置され、該バネ部品の両端がそれぞれ前記第2ピストン及び前記ケースに接触している
ことを特徴とする請求項4に記載の液体貯留装置。
【請求項9】
前記プッシュディスペンサーは、前記ケースの前記第2開口部付近に設けられた固定部と、該固定部に移動可能に取り付けられたストッパーと、を備え、
前記ピストン棒に、前記ストッパーに係合するロック部が設けられ、
前記ストッパーに前記ロック部が係合することで前記ピストン棒及び前記ボタンの位置が固定される
ことを特徴とする請求項7に記載の液体貯留装置。
【請求項10】
本体と、該本体内に配置された請求項1~9の何れか1項に記載の液体貯留装置と、を備えた
ことを特徴とする美容器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の技術分野、特に液体貯留装置及び美容器具に関する。
【背景技術】
【0002】
液体貯留装置は日常生活の中で多く存在し、例えば液体化粧品用容器は、使用者が容器のポンプボタンを押し、ストローを使って容器内の液体を導出する噴霧タイプが一般的であるが、ストローの位置が固定されているので、ストローが届かない所の液体は出にくい。故に容器内部に液体が残ることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記「容器内部に液体が残ることが多い」という技術問題を解決するため、本発明は新型液体貯留装置及び美容器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の液体貯留装置は、容器本体と、該容器本体に着脱可能に取り付けられた操作ヘッドと、を備え、前記容器本体内の前記操作ヘッドとは反対側に第1ピストンが設けられ、前記第1ピストンは、前記容器本体の内壁に沿って移動可能であり、前記操作ヘッド、前記容器本体、及び前記第1ピストンが、容積可変の密閉空間である容器キャビティを形成する。
【0005】
前記操作ヘッドはノズルを備え、該ノズルが形成した収容空間に液体流路、プッシュディスペンサー、液体出口用逆止弁、液体入口用逆止弁が設けられており、前記液体流路が前記液体出口用逆止弁に連通し、前記液体入口用逆止弁が前記プッシュディスペンサーを介して前記液体出口用逆止弁に連通し、前記プッシュディスペンサーが前記液体入口用逆止弁を介して前記容器キャビティに連通している。
【0006】
前記容器本体内部における前記操作ヘッドと反対側の端部を容器底部とし、前記第1ピストンは、前記容器キャビティの前記操作ヘッドと前記容器底部の間に配置されており、前記容器底部には第1開口部が設けられている。
【0007】
前記プッシュディスペンサーが、前記操作ヘッドに着脱可能に取り付けられたケースを備え、前記ケースは、第2開口部を有するディスペンサーキャビティを囲み、前記ディスペンサーキャビティの前記第2開口部側に第2ピストンが設けられ、前記第2ピストンは、前記ケースに移動可能に取り付けられることで前記第2開口部を閉鎖し、前記ピストンキャビティは、前記ケースと前記第2ピストンで構成され、前記液体入口用逆止弁及び前記液体出口用逆止弁は、前記ケースに設けられ、それぞれ前記ピストンキャビティと連通しており、前記ピストンキャビティは、前記液体入口用逆止弁を介して前記容器キャビティと連通し、前記液体出口用逆止弁を介して前記液体流路と連通している。
【0008】
前記ケースは、取り外し可能に組み付けられた内側ケースと外側ケースで構成され、前記液体入口用逆止弁及び前記液体出口用逆止弁は、前記外側ケースに設けられ、前記ディスペンサーキャビティは前記内側ケースに囲まれており、前記外側ケースは、前記内側ケースの外側に配置され、前記内側ケース、前記外側ケース、及び前記第2ピストンに囲まれて前記ピストンキャビティが構成されている。
【0009】
前記内側ケースと前記外側ケースの間に隙間が存在し、該隙間は前記ピストンキャビティと連通しており、前記液体入口用逆止弁と前記液体出口用逆止弁は、前記隙間を介して前記ピストンキャビティと連通している。
【0010】
前記プッシュディスペンサーは、ピストン棒を備え、前記ピストン棒は、前記第2ピストンと繋がり、前記ピストンキャビティの外側に位置しており、前記ピストン棒の前記第2ピストンと反対側にボタンが設けられ、前記ノズルは、着脱可能に組み付けられたノズルヘッドとノズル台座で構成され、前記ノズル台座に第3開口部が設けられ、前記ボタンは前記第3開口部から前記収容空間外に出ている。
【0011】
前記ディスペンサーキャビティ内にバネ部品が配置され、該バネ部品の両端がそれぞれ前記第2ピストン及び前記ケースに接触している。
【0012】
前記プッシュディスペンサーは、前記ケースの前記第2開口部付近に設けられた固定部と、該固定部に移動可能に取り付けられたストッパーと、を備え、前記ピストン棒に、前記ストッパーに係合するロック部が設けられ、前記ストッパーに前記ロック部が係合することで前記ピストン棒及び前記ボタンの位置が固定される。
【0013】
本発明の美容器具は、本体と、該本体内に配置された上記液体貯留装置と、を備えている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、容器本体内に液体が残ることを防止できる液体貯留装置及び美容器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態にかかる液体貯留装置の斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態にかかる液体貯留装置の分解図である。
図3】本発明の第1実施形態にかかる液体貯留装置の断面図である。
図4】本発明の第1実施形態にかかる液体貯留装置の操作ヘッドの分解図である。
図5】本発明の第1実施形態にかかる液体貯留装置のプッシュディスペンサーの分解図である。
図6】本発明の第2実施形態にかかる液体貯留装置の操作ヘッドの分解図である。
図7】本発明の第2実施形態にかかる液体貯留装置のプッシュディスペンサーの分解図である。
図8】本発明の第3実施形態にかかる液体貯留装置の斜視図である。
図9】本発明の一実施形態にかかる美容器具の正面図と断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、実施形態と添付図面を参照して詳細に説明する。本明細書に記載された実施形態は、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定することを意図していない。
【0017】
本明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」、「第3」等は、特定の順序を説明するのではなく、異なるオブジェクトを区別するために使用される。また、「固定されている」と表現されている場合、それは他の要素上に直接存在する場合もあれば、介在する要素が存在する場合もある。ある要素が別の要素に「接続されている」と表現されている場合、その要素は他の要素に直接接続されているか、介在する要素が存在する場合がある。
【0018】
本明細書及び特許請求の範囲における「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「頂」、「内」、「外」、「中」、「垂直」、「水平」、「横」、「縦」等の方位又は位置関係を示す用語は、添付図面に基づいての方位又は位置関係である。ここで使った用語は本発明と実施形態の説明を目的として使うのであり、装置、部品及び構成部分が特定方位で構成、操作の意味はない。また、前述した用語は方位又は位置関係の意義を表す以外に、他の意義を表す可能性もある。その他、用語「装着」、「設置」、「繋がる」、「接触」等は広義である。
【0019】
図1,2,3に示すように、本発明の第1実施形態の液体貯留装置1は、容器本体10と、容器本体10に着脱可能に取り付けられた操作ヘッド20と、で構成される。容器本体10の内部で操作ヘッド20の反対側に第1ピストン40が設けられている。第1ピストン40は、容器本体10の内壁に沿ってピストン運動を行うことができる。これら操作ヘッド20、容器本体10、及び第1ピストン40は、容積可変の密閉空間を形成する。この空間を容器キャビティ101と呼称する。
【0020】
容器キャビティ101は液体を収納するために使用され、操作ヘッド20は容器キャビティ101内の液体を抽出して噴霧するために使用される。容器キャビティ101内の液体が減少すると、容器キャビティ101内の圧力が低下し、容器キャビティ101内外の圧力を等しく保つため、第1ピストン40が操作ヘッド20に向かって上方にスライドして、容器キャビティ101の容積を減少させる。連続使用すると、第1ピストン40が操作ヘッド20に接触し、容器キャビティ101の容積はゼロに減少し、これにより内部の液体は完全に使い果たされ、無駄が回避される。
【0021】
図3,4に示すように、前述した操作ヘッド20はノズル200を備え、ノズル200が形成した収容空間203に液体流路204、プッシュディスペンサー30、液体出口用逆止弁206、液体入口用逆止弁205が設けられている。液体流路204は液体出口用逆止弁206に連通し、液体入口用逆止弁205はプッシュディスペンサー30を介して液体出口用逆止弁206に連通し、プッシュディスペンサー30は液体入口用逆止弁205を介して容器キャビティ101に連通している。
【0022】
プッシュディスペンサー30は、液体入口用逆止弁205及び液体出口用逆止弁206の開閉を制御し、液体入口用逆止弁205を通して容器キャビティ101に含まれる液体を抽出し、液体出口用逆止弁206に流し、液体流路204を介して排出する。
【0023】
容器キャビティ101内の液体が液体入口用逆止弁205を通って抽出された後、容器キャビティ101内の液体の減少に伴い、容器キャビティ101内の圧力も減少する。これにより、第1ピストン40が容器キャビティ101内で操作ヘッド20側に移動する。
【0024】
第1ピストン40の移動により、容器キャビティ101内の液体は常に液体入口用逆止弁205と接触しているため、ストローなどの他の構造を使用する必要がなく、容器キャビティ101内の液体を液体入口用逆止弁205から直接抽出することができる。よって、内部構造は更にシンプルになる。
【0025】
具体的には、使用する際に、液体入口用逆止弁205と液体出口用逆止弁206は同時に使えない。つまり、液体入口用逆止弁205が開いている時、液体出口用逆止弁206は閉じている。逆に、液体出口用逆止弁206が開いている時、液体入口用逆止弁205は閉じている。
【0026】
また、容器本体10内部における操作ヘッド20と反対側の端部を容器底部と定義する。第1ピストン40は、容器キャビティ101の操作ヘッド20と容器底部の間に配置されている。容器底部には第1開口部102が設けられている。
【0027】
第1開口部102は、第1ピストン40を露出させることができる。容器底部は、容器本体10の第1ピストン40が到達し得る操作ヘッド20から最も遠い位置である。
【0028】
第1ピストン40が容器本体10内で動けるように、第1ピストン40、容器本体10、及び容器底部の三者が開放空間を形成しており、当該空間内部の圧力は変わらない。したがって、第1ピストン40の動作にも影響しない。
【0029】
図4に示すように、ノズル200は、着脱可能に組み付けられたノズルヘッド201とノズル台座202で構成されている。ノズルヘッド201とノズル台座202は、収容空間203を形成している。ノズル台座202は、容器本体10に着脱可能に取り付けられている。液体流路204は、ノズルヘッド201の上部に設けられている。
【0030】
プッシュディスペンサー30は、ノズルヘッド201とノズル台座202が形成した収容空間203に配置される。ノズルヘッド201とノズル台座202は着脱式である。したがって、生産時プッシュディスペンサー30等の部品を組み立てやすい。ノズル台座202と容器本体10は取り外し式であり、ノズル台座202を外してから容器キャビティ101に液体を補充するのも簡単である。
【0031】
さらに、ノズル台座202と容器本体10は係止部(図示せず)が設けられている。ノズル台座202と容器本体10は着脱式設計である。実施形態では係止部としてネジ山が形成されている。
【0032】
図3,5に示すように、プッシュディスペンサー30はケース301を備え、ケース301は操作ヘッド20に着脱可能に取り付けられている。ケース301は、第2開口部302を有するディスペンサーキャビティ303を囲んでいる。ディスペンサーキャビティ303の第2開口部302側に第2ピストン304が設けられている。第2ピストン304は、ケース301に移動可能に取り付けられることで第2開口部302を閉鎖している。ケース301と第2ピストン304は、ピストンキャビティ305を構成している。
【0033】
液体入口用逆止弁205及び液体出口用逆止弁206は、ケース301に設けられ、それぞれピストンキャビティ305と連通している。ピストンキャビティ305は、液体入口用逆止弁205を介して容器キャビティ101と連通し、液体出口用逆止弁206を介して液体流路204と連通している。
【0034】
プッシュディスペンサー30は、ケース301と第2ピストン304によってピストンキャビティ305を形成している。第2ピストン304は、ディスペンサーキャビティ303内を移動することができる。第2ピストン304を移動させることにより、ピストンキャビティ305の空間サイズを変更することができる。したがって、ピストンキャビティ305内の圧力を変化させて、液体入口用逆止弁205及び液体出口用逆止弁206の開閉を制御する。液体入口用逆止弁205と液体出口用逆止弁206の両方が閉じている場合、容器キャビティ101は密閉空間となる。
【0035】
ケース301は、取り外し可能に組み付けられた内側ケース3012と外側ケース3011で構成されている。液体入口用逆止弁205及び液体出口用逆止弁206は、外側ケース3011に設けられている。第2開口部302を有するディスペンサーキャビティ303は、内側ケース3012に囲まれている。外側ケース3011は、内側ケース3012の外側に配置されている。即ち、内側ケース3012は、外側ケース3011によって囲まれた空間に配置されている。
【0036】
第2ピストン304は、内側ケース3012に移動可能に取り付けられ、外側ケース3011、内側ケース3012、及び第2ピストン304に囲まれてピストンキャビティ305が構成されている。液体入口用逆止弁205及び液体出口用逆止弁206は、ピストンキャビティ305と連通している。液体入口用逆止弁205及び液体出口用逆止弁206が閉鎖状態にある時、ピストンキャビティ305も密閉空間となる。
【0037】
具体的に、内側ケース3012と外側ケース3011の間に隙間3013が存在する。隙間3013はピストンキャビティ305と連通しており、液体入口用逆止弁205と液体出口用逆止弁206は隙間3013を介して、ピストンキャビティ305と連通している。
【0038】
内側ケース3012と外側ケース3011の間に隙間3013を設ける利点は、第2ピストン304の移動により、ピストンキャビティ305の容積を変化させ、容積がゼロになるようにすることである。その際に、液体が隙間3013を介して液体出口用逆止弁206から液体流路204に流入するが、隙間3013を小さく設計したので、余分な液体が残ることを防止できる。
【0039】
本実施形態では、液体入口用逆止弁205は、液体入口2051と、第1チャッキボール2052を備えている。液体入口2051はノズル台座202に設けられている。外側ケース3011は液体入口2051に対応する位置に通路が設けられ、この通路により液体入口2051が隙間3013に連通している。液体入口用逆止弁205は、さらに第1バネ2053を備えており、この第1バネ2053の両端がそれぞれ第1チャッキボール2052と内側ケース3012に接触している。液体入口用逆止弁205が閉状態の時、第1バネ2053の作用で第1チャッキボール2052が液体入口2051に当接して液体入口2051を閉じる。
【0040】
本実施形態では、液体出口用逆止弁206は、液体出口2061と、第2チャッキボール2062を備えている。液体出口2061は外側ケース3011に設けられている。液体出口2061は隙間3013に連通している。液体出口用逆止弁206は、さらに第2バネ2063を備えており、この第2バネ2063の両端がそれぞれ第2チャッキボール2062とノズルヘッド201に接触している。
【0041】
第2ピストン304が移動してピストンキャビティ305の容積を減少させると、ピストンキャビティ305の圧力が上昇し、液体がピストンキャビティ305の外側に流れ、第2チャッキボール2062が第2バネ2063を圧縮して液体出口2061を開ける。第2ピストン304が移動してピストンキャビティ305の容積を増加させると、ピストンキャビティ305の圧力が低下し、第1チャッキボール2052が第1バネ2053を圧縮して液体入口2051を開き、容器キャビティ101内の液体が抽出される。
【0042】
ピストンキャビティ305内の圧力を平衡させ、容器キャビティ101内の液体を減少させると、容器本体10内の第1ピストン40が操作ヘッド20に向かって移動し、保持容積が減少して圧力バランスが維持される。
【0043】
第2ピストン304が停止してピストンキャビティ305の内外の圧力が釣り合った後、第1バネ2053が第1チャッキボール2052を跳ね返して液体入口2051を閉じる。或は、第2バネ2063が第2チャッキボール2062を跳ね返して液体出口2061を閉じる。
【0044】
また、ノズル台座202の第1ピストン40に近い側と第1ピストン40のノズル台座202に近い側とは、ともに平坦で平行に配置されている。このように設計したことで、第1ピストン40とノズル台座202が接触する際、二つの平面が互いに当接して容器キャビティ101の容積がゼロになり、容器キャビティ101内に液体が残らないようにすることができる。
【0045】
プッシュディスペンサー30は、さらにピストン棒307を備えている。ピストン棒307は、第2ピストン304と繋がっており、ピストンキャビティ305の外側に位置している。第2ピストン304と反対側のピストン棒307の端部にはボタン308が設けられている。ノズル台座202には第3開口部2021が設けられており、ボタン308は第3開口部2021から収容空間203外に出ている。
【0046】
使用者がボタン308を押すだけで、ボタン308とピストン棒307が連動して、第2ピストン304がディスペンサーキャビティ303内を移動し、ピストンキャビティ305の容積が変化する。故に使用者の使用体験を向上できる。
【0047】
さらに、ディスペンサーキャビティ305内にバネ部品306が配置されており、バネ部品306の両端がそれぞれ第2ピストン304とケース301に接触している。
【0048】
使用者がボタン308を押して第2ピストン304を移動させると、バネ部品306の作用で第2ピストン304が初期位置に戻る。つまり、使用者がボタン308を押すと、第2ピストン304の移動によりピストンキャビティ305の容積が減少する。その結果、液体が液体流路204から排出され、バネ部品306の作用で第2ピストン304が初期位置に戻る。これにより、ピストンキャビティ305の容積が増大し、容器キャビティ101内の液体が液体入口用逆止弁205からディスペンサーキャビティ305に抽出される。よって、次回使用する時も、使用者はボタン308を押すだけで、液体を液体流路204から排出することができる。
【0049】
図6,7に示すように、本発明の第2実施形態の操作ヘッド21は、以下の点で第1実施形態の操作ヘッド20とは異なっている。即ち、操作ヘッド21のプッシュディスペンサー30は、ケース301の第2開口部302付近に設けられた固定部309と、固定部309に移動可能に取り付けられたストッパー310と、をさらに備えている。また、本例のピストン棒307には、ストッパー310に係合するロック部3071が設けられている。ストッパー310は、ロック部3071と協働して、ピストン棒307及びボタン308の位置を固定する。
【0050】
ストッパー310は、ロック部3071と協働してピストン棒307とボタン308の位置をロックする。これにより、誤操作で液体が噴出するのを防ぐことができる。また、ストッパー310は固定部309に移動可能に取り付けられているので、ストッパー310とロック部3071との係合を解除することも可能である。
【0051】
ストッパー310は引っ張り部3101とロッド部3102を備え、固定部309に第4開口部3091が設けられ、引っ張り部3101とロッド部3102は第4開口部3091の両側に位置している。ノズルヘッド201には、引っ張り部3101に対応して第5開口部2011が設けられている。引っ張り部3101は第5開口部2011から突出して収容空間203外に露出している。
【0052】
具体的には、引っ張り部3101とロッド部3102は一体で形成、或は別体として設けられている。固定部309は、ストッパー310の位置を固定するために用いられている。引っ張り部3101を操作することにより、ボタン308をロック・ロック解除することができる。引っ張り部3101が第5開口部2011から露出しているので操作しやすい。
【0053】
図8に示すように、本発明の第3実施形態の液体貯留装置2は、ノズルヘッド201に着脱可能に取り付けられたキャップ50をさらに備えていることが前述した液体貯留装置1との主な違いである。
【0054】
キャップ50の役割は、ノズルヘッド201の液体流路204を保護することであり、液体流路204に異物が詰まるのを防ぐために、使用する際にキャップ50をノズルヘッド201から取り外すだけでよい。
【0055】
図9に示すように、本発明の一実施形態の美容器具3は、本体31と、本体31内に配置された前述の液体貯留装置1又は液体貯留装置2と、を備えている。液体貯留装置1,2は、第1実施形態の操作ヘッド20或は第2実施形態の操作ヘッド21が使用可能である。美容器具3は、液体出口2061付近にマッサージヘッドが設けられており、液体が液体流路204から出てくると、マッサージヘッドを通して直接マッサージすることができる。
【0056】
上記の内容は本発明の一実施形態であり、本発明は実施形態に限定されるものではない。即ち、原則範囲内の修正、変更、改善は本発明の保護範囲内である。
【符号の説明】
【0057】
1 液体貯留装置
2 液体貯留装置
3 美容器具
10 容器本体
20 操作ヘッド
21 操作ヘッド
30 プッシュディスペンサー
31 本体
40 第1ピストン
50 キャップ
101 容器キャビティ
102 第1開口部
200 ノズル
201 ノズルヘッド
202 ノズル台座
203 収容空間
204 液体流路
205 液体入口逆止弁
206 液体出口逆止弁
301 ケース
302 第2開口部
303 ディスペンサーキャビティ
304 第2ピストン
306 バネ部品
307 ピストン棒
308 ボタン
309 固定部
310 ストッパー
2011 第5開口部
2021 第3開口部
2051 液体入口
2052 第1チャッキボール
2053 第1バネ
2061 液体出口
2062 第2チャッキボール
2063 第2バネ
3011 外側ケース
3012 内側ケース
3013 隙間
3071 ロック部
3091 第4開口部
3101 引っ張り部
3102 ロッド部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9