IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲高▼宮 昭人の特許一覧

<>
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図1
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図2
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図3
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図4
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図5
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図6
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図7
  • 特開-携帯用簡易臭い比較箱 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018863
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】携帯用簡易臭い比較箱
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/00 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
G01N1/00 F
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209265
(22)【出願日】2022-12-27
(62)【分割の表示】P 2022122206の分割
【原出願日】2022-07-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】522305209
【氏名又は名称】▲高▼宮 昭人
(74)【代理人】
【識別番号】100080090
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 邦男
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼宮 昭人
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA24
2G052AB25
2G052AD22
2G052AD42
2G052DA12
2G052DA22
2G052EA08
2G052GA29
(57)【要約】
【目的】消臭剤の効き目を確認する器具であって、極めて簡単な構造且つ作業にて消臭の効き目を直観的に確認させるデモンストレーションを行う携帯用簡易臭い比較箱を提供する。
【構成】透明又は半透明の材質からなる箱体部1と,平坦面板状とし且つ第1排気口21aと第2排気口21bとを有する蓋体部2と,第1管4と第2管5と,ファン3とを備える。蓋体部2には第1筒状接続部22と、第2筒状接続部23と有し、第1管4と第2管5の何れか一方に吸収材81を収納し、第1筒状接続部22は第1管4を立設且つ相互に脱着自在とし第1筒状接続部22は第2管5を立設且つ相互に脱着自在とし、第1管4と第2管5は箱体部1に収納されつつ蓋体部2は、第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23を箱体部1側に向けて閉じる構成とし、ファン3の作動時には箱体部1の内部のエアを第1排気口21a及び第2排気口21bから排出させること。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明又は半透明の材質からなる箱体部と,該箱体部と同等の材質からなり平坦面板状とし且つ第1排気口と第2排気口とを有する蓋体部と,第1管と第2管と,ファンとを備え、前記蓋体部の一方側面には前記第1排気口の周囲に設けた第1筒状接続部と、前記第2排気口の周囲に設けた第2筒状接続部と有し、前記第1管と前記第2管の何れか一方に消臭剤が吹き付けられた吸収材を収納するものとし、前記第1筒状接続部は前記第1管を立設且つ相互に脱着自在とすると共に前記第2筒状接続部は前記第2管を立設且つ相互に脱着自在且とし、前記第1管と前記第2管は前記箱体部に収納されつつ前記蓋体部は、前記第1筒状接続部及び前記第2筒状接続部を前記箱体側に向けて閉じる構成とし、前記ファンの作動時には前記箱体部の内部のエアを前記第1排気口及び前記第2排気口から排出させてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1筒状接続部は円筒とし、前記第1管は前記第1筒状接続部の内周側に直立状態に収納支持され、且つ前記第2管は前記第2筒状接続部の内周側に直立状態に収納支持されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1筒状接続部は円筒とし、前記第1管は前記第1筒状接続部の外周側に直立状態に収納支持され、且つ前記第2管は前記第2筒状接続部の外周側に直立状態に収納支持されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記蓋体部には両面に前記箱体部の開口に係止する閉じガイドが設けられてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1管及び前記第2管の直立状態における何れか一方の上端開側開口を塞ぐキャップ材が具備されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消臭剤の効き目を確認する器具(道具)であって、極めて簡単な構造で且つ極めて簡単な作業にて消臭の効き目を直観的に確認させる実演宣伝(デモンストレーション)を行うことができる携帯用簡易臭い比較箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、消臭機能(脱臭機能も含む)を備えたものが多く販売され、今後もこの種のものが多く商品化されてゆくことが予想される。このように、多数の消臭剤が多く出回ると、その消臭の効き目にも優劣が生じる。特に、今後、さらなる研究開発に伴いさらに優れた消臭剤が開発されることが予想される。そのため、メーカー或いは販売元は、消臭剤の販売促進のため、消臭剤の効き目を販売店又は消費者に直接、体験してもらう実演宣伝(デモンストレーション)を行うことが極めて有効な広告手段となる。
【0003】
そのため、消臭剤の開発製造メーカー又はその販売元では、消臭剤の効き目を確かめるために、臭いがきつい(強い)サンプルとして食材等が選ばれその臭いが消臭剤によってどの程度抑えることができたかを、消臭剤を介して臭いを嗅ぐことによって直観的に判断し確認できるようにサポートする器具が存在すれば、実演宣伝(デモンストレーション)による販売促進の極めて有力な器具となりうるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-169937号公報
【特許文献2】特開2018-146573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
販売促進のための実演宣伝(デモンストレーション)による消臭剤の効き目を確かめるために使用される試料としては、身近に存在するもので、且つ臭いの比較的きつい(強い)ものが使用され、一般的には種々の食材が使用されることになる。このような食材のきつい臭いの試料(サンプル)として、誰もが普通に知っているものが好適である。このような試料としては、干物,煮物等が好適といえる。
【0006】
したがって、消臭剤による効き目の確認は、通常知られた食材を試料とし、この試料から特有の臭いがするか否か、あるいは臭いが弱まっているかを直感的に判断、確認されるものが、販売促進の実演宣伝(デモンストレーション)の器具として好ましいものである。さらに、このような器具(又は道具)は、構造が簡単で、持ち運びが行い易く、また、誰が見ても、使用した試料がどのようなものであるかを理解でき、さらにそれぞれの人の嗅覚又は臭覚のみで、直感的に消臭剤の効き目を直観的に判断且つ確認することができるものが良い。
【0007】
ところで、従来、臭覚又は嗅覚を測定する装置,器具,道具又はシステムは、種々のものが存在しており、この種のものとして、例えば、特許文献1及び特許文献2を上げてみた。まず、特許文献1(特開2018-146573号公報)では、検出器,分析装置等と溶出した試料成分と加湿空気の混合気体を測定者の鼻へ導くスニフパイプとミキシングブロックとにおい成分送出器等を備えたものであり、ミキシングブロック内の混合流路の表面と導入孔の表面、および、におい成分送出器の内面とスニフパイプの内面に、第1不活性処理膜と、第2不活性処理膜とを配置する構成としたものである。
【0008】
また、特許文献2(特開2018-146573号公報)では、嗅覚検査装置は、コンプレッサにより流入路に流入した空気を、ソニックノズルを通過させることにより一定の流速及び流量とし、その空気を分岐された流入路に備えた流入弁のうち開弁している弁を通過させ、試料容器のいずれか1つに流入させることにより様々な強さの匂いを有する気体を発生させ、その気体を流出路に備えたヒータで温めてノーズマスク内で放出する構成である。
【0009】
特許文献1及び特許文献2のいずれにおいても、臭いを測定及び分析する能力は十分に備えているものと思われる。しかし、特許文献1及び特許文献2では、その内容からして、装置全体が極めて大掛かりなものとなる。そのため、このような装置を実演宣伝(デモンストレーション)のために実際に使用する場合、装置の使用ができるようになるまでの段取りや、作業及び実際に運用,操作するまでの手順は極めて面倒となる。また、装置自体の価格も極めて高価なものとなる。さらに、実演宣伝(デモンストレーション)を行う場所まで、運送することについてもかなりコストがかかるものとなる。
【0010】
さらに、問題となるのは、実演宣伝(デモンストレーション)の目的が実際に臭いのきつい(強い)吸収材としての食材の臭いが消えているか否かを直感的に判断し、確認するのみであり、このような実演宣伝(デモンストレーション)において、極めて高価で臭いを化学的に分析するような大掛かりな装置は必要とされないことであり、また臭いを数値化等とし、消臭の効き目を直観的な判断確認することができるものではない。そこで、本発明の目的は、消臭剤の効き目を、臭いを嗅ぐ動作のみで、臭いの有無を直感的に判断、確認することができる実演宣伝(デモンストレーション)のための器具(道具)を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、透明又は半透明の材質からなる箱体部と,該箱体部と同等の材質からなり平坦面板状とし且つ第1排気口と第2排気口とを有する蓋体部と,第1管と第2管と,ファンとを備え、前記蓋体部の一方側面には前記第1排気口の周囲に設けた第1筒状接続部と、前記第2排気口の周囲に設けた第2筒状接続部と有し、前記第1管と前記第2管の何れか一方に消臭剤が吹き付けられた吸収材を収納するものとし、第1筒状接続部は前記第1管を立設且つ相互に脱着自在とすると共に前記第2筒状接続部は前記第2管を立設且つ相互に脱着自在且とし、前記第1管と前記第2管は前記箱体部に収納されつつ前記蓋体部は、前記第1筒状接続部及び前記第1筒状接続部を前記箱体側に向けて閉じる構成とし、前記ファンの作動時には前記箱体部の内部のエアを前記第1排気口及び前記第2排気口から排出させてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。
【0012】
請求項2の発明を、請求項1に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1筒状接続部は円筒とし、前記第1管は前記第1筒状接続部の内周側に直立状態に収納支持され、且つ前記第2管は前記第2筒状接続部の内周側に直立状態に収納支持されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1筒状接続部は円筒とし、前記第1管は前記第1筒状接続部の外周側に直立状態に収納支持され、且つ前記第2管は前記第2筒状接続部の外周側に直立状態に収納支持されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。
【0013】
請求項4の発明を、請求項1又は2に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記蓋体部には両面に前記箱体部の開口に係止する閉じガイドが設けられてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1又は2に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1管及び前記第2管の直立状態における何れか一方の上端開側開口を塞ぐキャップ材が具備されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、消臭剤を製造するメーカー又は販売店等の商品の販売に係るものが、消臭の効き目を体験してもらうための実演宣伝(デモンストレーション)を、その商品が使用されている場合と、その商品が販売されていない場合との比較において、体験者は臭いを嗅ぐという極めて簡単で且つ直観的な動作で確認することができる。
【0015】
さらに、請求項1の発明では、透明又は半透明の材質からなる箱体部と、該箱体部と同等の材質からなり平坦面板状とした蓋体部としたことにより、実演宣伝(デモンストレーション)において、臭いのきつい試料が入れられた箱体部と蓋体部によって収納された状態であっても、箱体部内の試料が外部より確認することができ、人々に公正な実演宣伝(デモンストレーション)であることを知らせることができる。
【0016】
さらに、本発明の携帯用簡易臭い比較箱は、主に、箱体部,蓋体部,第1管及び第2管等の極めて少数の部材から構成されたものであり、組立作業も箱体部を蓋体部で閉じ、該蓋体部の第1筒状接続部によって消臭が吹き付けられた剤吸収材を収納した第1管を立設し、同様に第2筒状接続部に単に第2管を立設するのみで組立を極めて簡単にすることができる。
【0017】
このように、請求項1の発明では、携帯用簡易臭い比較箱は、第1管及び第2管が蓋体部から脱着でき、第1管及び第2管は、箱体部内に収納し、極めてコンパクトにまとめられることができる。また、実演宣伝(デモンストレーション)が終了し、片付けるときでも、蓋体部から第1管及び第2管を取り外し、第1管及び第2管を箱体部内に寝かせるようにして収納し、箱体部に蓋体部を被せるのみで片付けを完了でき、携帯用簡易臭い比較箱の収納状態をコンパクトにまとめることができる。
【0018】
これによって、携帯用簡易臭い比較箱を小型のショルダーバッグやトートバッグに収納することができ、持ち運びが楽にできる。したがって、実演宣伝(デモンストレーション)が行われるどのような地区,地域,場所であっても簡単に持ってゆくことができ、いろいろな場所で実演宣伝(デモンストレーション)ができる。このように、本発明の携帯用簡易臭い比較箱は、形態性及び構造の簡易性に優れたものである。
【0019】
請求項2及び請求項3の発明では、携帯用簡易臭い比較箱の分解が簡単にできる。請求項4の発明では、前記蓋体部には両面に前記箱体部の開口に係止する閉じガイドが設けられたことにより、前記蓋体部には両面に前記箱体部に設置した状態を安定させることができる。請求項5の発明では、前記第1管及び前記第2管の直立状態における何れか一方の上端開側開口を塞ぐキャップ材が具備されたことにより、実演宣伝(デモンストレーション)において、臭いを嗅ぐときの比較を行い易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】(A)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱の第1実施形態の斜視図、(B)は箱体部と蓋体部とを分離した斜視図、(C)は第1管,第2管,吸収材及び非吸収材の斜視図、(D)は試料が入った試料ケースの斜視図である。
図2】(A)は第1実施形態の携帯用簡易臭い比較箱の第1管を箱体部から分離した状態の縦断正面図、(B)は(A)のY1-Y1矢視断面図である。
図3】(A)は第1実施形態の携帯用簡易臭い比較箱の第1実施形態におけるファンによるエア及び臭いの流れ方向を示す縦断側面図、(B)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱の第1実施形態におけるエア及び臭いの流れを示す縦断正面図である。
図4】(A)(I)及び(II)はベース材の無臭状態を確認する図、(B)(I)はベース材に消臭剤を吹き付けて吸収材としたことを示す図であり(II)はベース材をそのままとして非吸収材としたことを示す図、(C)(I)は吸収材を第1管に収納しようとすることを示す図であり(II)は非吸収材を第2管に収納しようとすることを示す図である。
図5】(A)は第1実施形態の携帯用簡易臭い比較箱の第1実施形態における消臭側の臭いを嗅ぐことを示す縦断正面図、(B)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱の第1実施形態における有臭側の臭いを嗅ぐことを示す縦断正面図である。
図6】(A)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱の第2実施形態において第1管側を蓋体部から分離した状態の縦断正面図、(B)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱にキャップ材を具備した実施形態の縦断正面図、(C)は第2管とキャップ材と分離した状態の斜視図である。
図7】(A)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱の第1実施形態における第1管及び第2管を箱体部に収納し且つ蓋体部を箱体部に被せて閉じようとする状態の斜視図、(B)は箱体部に第1管及び第2管を収納した状態の平面図、(C)は携帯用簡易臭い比較箱に第1管及び第2管を収納して箱体部に蓋体部を閉じた状態の縦断側面図、(D)は本発明の収納状態とした携帯用簡易臭い比較箱をバッグに入れて運ぶ状態を示す斜視図である。
図8】(A)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱において第1管,第2管及び試料ケースが収納できる箱体部及び分離した蓋体部の実施形態を示す斜視図、(B)は本発明の携帯用簡易臭い比較箱において箱体部側に蓋体部の案内段部を設けた実施形態の箱体部と蓋体部とを分離した状態の縦断正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。本発明の携帯用簡易臭い比較箱は、スプレー缶(ボトル)8sによって消臭剤が吹き付けられた消臭機能を有する吸収材81と、消臭剤が吹き付けられず消臭機能を有さない非吸収材82とを備え、これらを介して試料6pの臭いを嗅ぐことによって、両者を比較対比し、その消臭の効き目を直感的に判断,確認することができる実演宣伝(デモンストレーション)に用いられる装置である〔図1(A),図3図5等参照〕。
【0022】
また、装置を器具又は道具と称してもかまわない。また、ここで、吸収材81とは臭いを吸収する機能を有するものであり、非吸収材82とは臭いを吸収する機能を有していないものである。また、吸収材81において消臭する構造は、臭いを集めて吸収することと、臭いを分解して消臭するもの等の全ての臭い吸収手段が含まれるものとする。
【0023】
なお、ここでいう消臭剤とは、消臭機能(脱臭機能も含む)を有するものであり、殺菌剤を兼用するものも含まれる。また、消臭剤として種々のものが存在するが、具体的には、光触媒が用いられるものであり、光と反応して有機物を分解し、消臭を行うものである。また、活性炭による消臭剤も存在する。本発明ではベース材8pに吹き付けることができるものであれば、略全ての種類の消臭剤が採用できる。消臭剤が消臭する対象としては、有機物であるガス全般で、アセトアルデヒドなどの成分を含む汗の臭いやタバコ,タバコの灰,排気ガスなどを主成分とするSox,Nox等であり、さらに、干物やに煮物,焼き肉のたれなどの食品など全ての臭いである。消臭剤は通常、スプレー缶(ボトル)8sに収納されており、対象物に吹き付けることによって、消臭するものである。
【0024】
本発明は、2つの実施形態が存在し、まず第1実施形態から説明する。主な構成として、透明又は半透明の材質からなる箱体部1と、該箱体部1と同等の材質からなり平坦面板状とした蓋体部2と、ファン3と、第1管4と、第2管5と、試料ケース6とを備えている(図1図2参照)。箱体部1,蓋体部2,第1管4及び第2管5は、透明又は半透明の材質からなり、具体的には合成樹脂製でアクリル樹脂又はプラスチック等である〔図1(B),図2(A),(B)参照〕。箱体部1は、略扁平直方体状の箱であり、底板11及び4個の側板12から構成される〔図1(B),図2等参照〕。箱体部1の4個の側板12の一つには空気流通孔1aが形成され、該空気流通孔1a箇所にファン3が装着されている。本発明の実施形態では、空気流通孔1aが設けられる側板12は長辺とした〔図1(A),(B),図2等参照〕。
【0025】
ファン3は、モータによって電池等の外部の電源によって回転する。ファン3は、回転することにより、箱体部1の外部より空気流通孔1aを介してエアを箱体部1内に流入させ、後述する蓋体部2を介して第1管4及び第2管5にエアを送り込むものである〔図3(A)参照〕。なお、箱体部1には空気流通孔1aが設けられず、ファン3を始動することで、蓋体部2が被せられた箱体部1内に空気流による風圧を生じさせ、その風圧で試料6pの臭いを後述する蓋体部2を介して第1管4及び第2管5に送ることもある。
【0026】
蓋体部2は、前記箱体部1と同様に透明又は半透明の材質からなり、具体的には合成樹脂製でアクリル樹脂又はプラスチック等であり、好ましくは、蓋体部2と箱体部1とは同一の素材にて構成されることが好ましい。蓋体部2は、箱体部1に被せて開口を覆う役目をなすものである。蓋体部2は、蓋主板21を有し、該蓋主板21は、箱体部1の開口と略同一且つ略同大の形状である〔図1(B),図2図7(A)等参照〕。
【0027】
蓋主板21には、第1排気口21aと第2排気口21bとを有している〔図1(B),図2等参照〕。そして、蓋主板21の何れか一方側面には、前記第1排気口21aの周囲に第1筒状接続部22が設けられ、前記第2排気口21bの周囲には第2筒状接続部23が設けられている〔図1(B),図2等参照〕。
【0028】
前記第1排気口21aと前記第2排気口21bとは、所定間隔をおいて配置されている。第1排気口21a及び第1排気口21aは、具体的には、同一直径の円形であり、第1筒状接続部22と第2筒状接続部23は、中空の円筒体である。そして、第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23の内径は、第1排気口21a及び第2排気口21bの直径よりも大きく形成されている〔図1(B),図2(A),図3参照〕。
【0029】
そして、第1筒状接続部22は、第1排気口21aと同芯円となるように、直径中心を同一にして蓋主板21に立設固着されており、第1排気口21aと第1筒状接続部22とは空気及び臭いが流通できるように連通している。同様に、第2筒状接続部23は、第2排気口21bと同芯円となるように、直径中心を同一にして蓋主板21に立設固着されており、第2排気口21bと第2筒状接続部23とは空気及び臭いが流通できるように連通している。〔図1(A),(B),図2参照〕。
【0030】
第1管4と第2管5は、管状或いは筒状をなし、具体的には円筒であり、軸長方向に長尺で、略バトンのような形状をなしている〔図1(C)参照〕。第1管4は、その外径が前記第1筒状接続部22の内径よりも小さく形成され、第1管4の軸方向端部箇所が第1筒状接続部22の内周側に挿入することができるようになっている。具体的には、第1管4の軸方向一端が第1筒状接続部22内に余裕を有して挿入(遊挿ともいう)できるものである。
【0031】
このようにして、第1管4は、第1筒状接続部22によって簡単に立設させることができ、且つ第1管4を第1筒状接続部22から簡単に外すことができるという、相互に脱着自在となる構成である〔図2(A)参照〕。そして、第1排気口21aと第1筒状接続部22と第1管4は、空気及び臭いが流通できるように構成される。
【0032】
同様に、第2管5についても、その外径が前記第2筒状接続部23の内径よりも小さく形成され、第2管5の軸方向端部箇所が第2筒状接続部23の内周側に挿入することができるようになっている。具体的には、第2管5の軸方向一端が第2筒状接続部23内に余裕を有して挿入(遊挿ともいう)できるものである。このようにして、第2管5は、第2筒状接続部23によって簡単に立設させることができ、且つ第2管5を第2筒状接続部23から簡単に外すことができるという、相互に脱着自在となる構成である〔図2(A)参照〕。そして、第2排気口21bと第2筒状接続部23と第2管5は、空気及び臭いが流通できるように構成される。
【0033】
また、本発明の第2実施形態として、第1管4の内径を第1筒状接続部22の外径よりも大きく設定し、第1管4の内周側に第1筒状接続部22の外周側が挿入(又は遊挿)するようにして、第1管4が第1筒状接続部22の外周側に直立状態に収納支持され、同様に、第2管5の内径を第2筒状接続部23の外径よりも大きく設定し、第2管5の内周側に第2筒状接続部23の外周側が挿入(又は遊挿)するようにして、第2管5が第2筒状接続部23の外周側に直立状態に収納支持される実施形態も存在する〔図6(A)参照〕。
【0034】
第1管4には、消臭剤がスプレー缶(ボトル)8sによって吹き付けられた吸収材81が収納され、第2管5には消臭剤が吹き付けられない非吸収材82が収納される。ここで、吸収材81及び非吸収材82となるベース材8pは、多孔質(又は多孔性)の布地,生地,不織布,紙材,木材,発泡スチロール,スポンジ,ゴム,セラミック,金属綿体等であり、具体的には、布切れ,ティッシュペーパー,網,金たわし等である。また、吸収材81は、前記ベース材8pに実演宣伝(デモンストレーション)の対象となる消臭剤が含まれたものである。なお、第2管5には非吸収材82が収納されない場合もある。
【0035】
また、蓋体部2には、箱体部1の開口を閉じるときに、適正な閉じ状態とするために、閉じガイド24が設けられることもある。閉じガイド24は、角軸(棒)状であり、蓋体部2の蓋主板21が長方形の場合、両短辺付近に設けられる。また、蓋体部2は、実演宣伝(デモンストレーション)における使用時には、第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23が蓋主板21の上方側面に位置するように、箱体部1に被せて設置される〔図1(A),図2図3図5等参照〕。
【0036】
また、実演宣伝(デモンストレーション)が終了後等の本発明の携帯用簡易臭い比較箱の未使用時には、第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23が箱体部1側に向かうように箱体部1に被せられて設置される〔図7(A),(C)参照〕。そのため、閉じガイド24は、蓋主板21の上方側面及び下方側面の両面に設けられる(図2,図3等参照)。また、蓋体部2には閉じガイド24は設けられず、箱体部1側に閉じガイド24が設けられることもある〔図8(B)参照〕。
【0037】
次に、本発明の携帯用簡易臭い比較箱によって、販売促進の対象となる消臭剤の実演宣伝(デモンストレーション)を行うことについて主に、図4図5等に基づいて説明する。実演宣伝(デモンストレーション)には、一般客として参加した体験者に、消臭剤の効き目を直観的に判断確認してもらう。まず、吸収材81及び非吸収材82の元となる2つのベース材8pが用意され、体験者は2つの前記ベース材8pが無臭状態であることを確認する〔図4(A)の(I),(II)参照〕。
【0038】
ここで、ベース材8pは前述したように、布地,不織布,ティッシュペーパー,金属不織布等である。次に、一方のベース材8pには、実演宣伝(デモンストレーション)の対象となる消臭剤がスプレー缶(ボトル)8s等によって吹き付けられて吸収材81が作製される〔図4(B)の(I)参照〕。また、他方のベース材8pは消臭剤が吹き付けられず、そのまま何も加工されないものとし非吸収材82となる〔図4(B)の(II)参照〕。
【0039】
消臭剤がスプレー缶(ボトル)8s入りタイプとしたものでは、前記ベース材8pに消臭剤が均等に効率よく噴霧することができる。次に、ベース材8pに消臭剤をスプレー缶(ボトル)8sによって噴霧した吸収材81は、第1管4に収納され〔図4(C)の (I)参照〕、非吸収材82は第2管5に収納される〔図4(C)の(II)参照〕。
【0040】
以上述べたように、本発明の実施形態では、第1管4に販売促進の対象となる消臭剤が吹き付けられた吸収材81が収納され、第2管5に消臭剤が吹き付けられない非吸収材82が収納されるものとして説明する。そこで、説明の便宜上、第1管4(蓋体部2の第1排気口21a,第1筒状接続部22を含む)を試料6pの臭いを消す消臭側とし、第2管5(蓋体部2の第2排気口21b,第2筒状接続部23を含む)を試料6pの臭いをそのまま伝える有臭側とする。消臭側及び有臭側については、主要な図に記載されている。なお、セット作業を簡単にする場合では、有臭側となる第2管5には、非吸収材82が収納されない空のままとしてもかまわない〔図6(A)参照〕。
【0041】
次に、試料ケース6に臭いを発生する試料6pが入れられる。試料6pは、臭いのきつい(強い)食材が好適で、具体的には、臭いのきつい代表的なものとして干物,煮物,くさや等であり、比較的一般的で且つ手に入りやすいものとしてスルメイカが好適である。そして、試料ケース6が箱体部1内に収納され、次いで箱体部1の開口に蓋体部2が被せられ、該蓋体部2の蓋主板21によって箱体部1の開口が閉じられる。このとき、蓋体部2の第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23が上方に向かうようにしセットされている〔図1(A),図2図3参照〕。つまり、第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23が外部に露出するようにして蓋体部2を箱体部1に閉じる。
【0042】
次に、蓋体部2の第1筒状接続部22に吸収材81が収納された第1管4の軸方向下端箇所を挿入して、蓋体部2上に垂直状に立設し、第2筒状接続部23に非吸収材82が収納された第2管5の軸方向下端箇所を挿入して、蓋体部2上に垂直状に立設する(図2参照)。次に、ファン3を始動させて、空気流通孔1aを介して箱体部1の外部のエアを箱体部1の内部にいれ、そのエアを蓋体部2の第1排気口21a及び第2排気口21bへ送る(図3参照)。
【0043】
このとき、試料ケース6内の試料6pの臭いが、エアによって、第1排気口21aから第1管4に送られる。そして、第1管4に送られた試料6pの臭いは、吸収材81によって、消臭される〔図3(B)参照〕。体験者は、第1管4の上端開口に鼻を近づけて臭いを嗅ぎ、臭わないことを直観的に確認することを体験できる〔図5(B)参照〕。このようにして、体験者は第1管4に収納された吸収材81によって試料6pの臭いが消され、試料6pが消臭されていることを直観的に確認できる〔図5(A)参照〕。
【0044】
また、同時にファン3によるエアの流れによって、試料ケース6内の試料6pの臭いが、第2排気口21bから第2管5にも送られる(図5参照)。該第2管5に送られた臭いは、消臭剤が含まれない吸収材81によって、消臭されることなく、そのまま試料6pの臭いが第2管5の上端開口から発せられ、体験者は、有臭側の第2管5の上端開口に鼻を近づけて、臭いを嗅ぐことで、試料6pの臭いを確認できる〔図5(B)参照〕。
【0045】
このようにして、本発明の携帯用簡易臭い比較箱を実演宣伝(デモンストレーション)に使用することによって販売促進の対象である消臭剤の効き目を体験者が確認することができる。実演宣伝(デモンストレーション)において、体験者は先に消臭側の第1管4において試料6pの消臭確認を行い、その後にあとで有臭側の第2管5において試料6pの臭いを確認したが、この順序に限定されるものではなく、先に有臭側の第2管5の臭い確認をしてから、消臭側の第1管4の消臭確認を行っても構わない。
【0046】
次に、第1管4又は第2管5の直立状態における何れか一方の上端開側開口を塞ぐキャップ材7が具備されることもある〔図6(B),(C)参照〕。キャップ材7は、第1管4又は第2管5の上端の開口を覆うように配置されるものである。キャップ材7は、第1管4又は第2管5の上端開口を塞ぐことによって、非吸収材82が収納された第2管5の有臭側から試料6pの臭いが漏れ出すことを防ぐもので、第1管4又は第2管5の開口付近に密着する材質が良く、具体的にはゴム材が好適である。
【0047】
キャップ材7は、一つの携帯用簡易臭い比較箱に対して1個だけ備えていればよい。キャップ材7は、携帯用簡易臭い比較箱によって、吸収材81が含まれた消臭側の第1管4から臭いの消臭の効き目を確認するときに、有臭側の第2管5の上端開口から試料6pの臭いが漏れないようにし、消臭側の第1管4の消臭の効き目の確認判断をより一層行いやすくするものである〔図6(B)参照〕。なお、キャップ材7を備えなくても、消臭側とした第1管4の上端開口を体験者が臭いを嗅ぐときに、有臭側の第2管5の上端開口を手で塞いでも、第2管5から試料6pの臭いが漏れることを簡単に防止できる。
【0048】
本発明の携帯用簡易臭い比較箱は、実演宣伝(デモンストレーション)が終了する等の使用が終了したとき又は未使用時において収納状態とすることについて説明する。まず、第1管4及び第2管5を、蓋体部2の第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23からそれぞれ取り外す。次に、第1管4及び第2管5をそのまま箱体部1に収納する〔図7(A),(B)参照〕。このとき、第1管4及び第2管5はその長手方向(軸方向ともいう)を箱体部1の長辺に沿う側部12に沿って収納する。次いで、箱体部1に対して、蓋体部2の第1筒状接続部22及び第2筒状接続部23が箱体部1側に向かうようにして、蓋体部2を箱体部1に被せて開口を閉じる。
【0049】
このとき、箱体部1に収納された第1管4と第2管5とが隣接する間に第1筒状接続部22と第2筒状接続部23が入り込むようにして収納を完了する〔図7(B),(C)参照〕。また、箱体部1及び蓋体部2を長辺側の側部12を長くして、内部スぺ-スを大きくする実施形態にすることによって、第1管4,第2管5に加えて試料ケース6も収納することができる〔図8(A)参照〕。この実施形態では、箱体部1の開口形状に合わせて蓋体部2の形状も決定される。また、試料ケース6には蓋が設けられている。
【0050】
本発明の携帯用簡易臭い比較箱は、主に、箱体部1,蓋体部2,第1管4及び第2管5等の極めて少数の部材から構成されたのであり、組立作業も箱体部1に試料6pの入った試料ケース6を収納し、蓋体部2で閉じ、該蓋体部2の第1筒状接続部22によって消臭剤吸収材81を収納した第1管4を立設し、同様に第2筒状接続部23に単に第2管5を立設するのみで組立を極めて簡単にすることができる。
【0051】
このように、本発明の携帯用簡易臭い比較箱は、第1管4及び第2管5が蓋体部2から簡単に脱着でき、第1管4及び第2管5は、箱体部1内に収納し、極めてコンパクトにまとめられることができる。これによって、実演宣伝(デモンストレーション)を行う者は小型のバッグ(特に、ショルダーバッグやトートバッグ等)に収納することができ、試料ケース6及びファン3の電源(電池)等もバッグに収納することで、携帯用簡易臭い比較箱及び付属品の持ち運びが楽にでき携帯性に優れたものである〔図7(D)参照〕。
【0052】
なお、本発明の携帯用簡易臭い比較箱をバッグに収納するときには、箱体部1及び蓋体部2は縦置き状態にして収納するとバッグへの収まりが良好となる。したがって、本発明の携帯用簡易臭い比較箱は、実演宣伝(デモンストレーション)が行われるどのような地区,地域,場所であっても簡単に持ってゆくことができ、いろいろな場所で実演宣伝(デモンストレーション)ができる。箱体部1は、前述したように、扁平直方体とし、蓋体部2は箱体部1の開口に対応する長方形としているが、必ずしもこの形状に限定されるものではなく、箱体部1は、扁平円筒状とし、蓋体部2は円板状とすることもある。
【0053】
本発明では、第1管4を消臭剤が吹き付けられた吸収材81が収納され、消臭剤の効き目を確かめる役目をなす消臭側とし、第2管5を非吸収材82が収納された有臭側として説明した。しかし、これに限定されることなく、消臭の効き目を確認する役目として、第2管5に消臭剤が吹き付けられた吸収材81が収納される消臭側の構成とし、第1管4には、非吸収材82が収納された有臭側の構成とし、第2管5にて消臭剤の効き目を確かめる役目を有するものとしても構わない。さらに、前記第1管4と前記第2管5の何れか一方に消臭剤が吹き付けられた吸収材81を収納するものとし、他方に消臭剤が吹き付けられない非吸収材82を収納するものであるが、該非吸収材82は使用しないこともある。
【0054】
なお、本発明の携帯用簡易臭い比較箱の第1実施形態における主要箇所の参考寸法を下記に示す。また、実際に実施するものはこの寸法に限定されないことを述べておく。箱体部1の平面における横方向(長辺側)寸法は約230mm程度であり、縦方向(短辺側)寸法は約150mm程度であり、高さ寸法は約65mm程度である。蓋体部2の蓋主板21の主要寸法は蓋体部2の平面形の寸法と略同一であり、横方向(長辺側)寸法は約230mm程度であり、縦方向(短辺側)寸法は約150mm程度であり、第1排気口21a及び第2排気口21bの内径は約20mm程度である。第1管4及び第2管5は、両者同一寸法であり、軸方向寸法は約200mm程度であり、直径は約40mm程度である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明における携帯用簡易臭い比較箱は、前述したように、実演宣伝(デモンストレーション)において、消臭剤の消臭の効き目を、臭いを嗅ぐことによって直感的に確認することができるものである。しかし、その応用範囲は、高校,大学等の学校における教育現場や、研究所等の研究機関における化学実験において、種々の消臭剤の効き目をテストする実験器具としての利用も十分に可能である。特に、本発明の携帯用簡易臭い比較箱の箱体部1及び蓋体部2は、透明又は半透明の材質から構成されているので、内部の試料6pがどのようなものかを目視することができ、実験器具として極めて好適である。
【符号の説明】
【0056】
1…箱体部、2…蓋体部、21a…第1排気口、21b…第2排気口、
22…第1筒状接続部、23…第2筒状接続部、24…閉じガイド、3…ファン、
4…第1管、5…第2管、7…キャップ材、81…吸収材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-02-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
透明又は半透明の材質からなり且つ臭いを発生する試料が入れられる箱体部と,該箱体部と同等の材質からなり平坦面板状とし且つ第1排気口と第2排気口とを有する蓋体部と,第1管と第2管と,ファンとを備え、前記蓋体部の一方側面には前記第1排気口の周囲に設けた第1筒状接続部と、前記第2排気口の周囲に設けた第2筒状接続部と有し、前記第1管と前記第2管の何れか一方に消臭剤が吹き付けられた吸収材を収納するものとし、前記第1筒状接続部は前記第1管を立設且つ相互に脱着自在とすると共に前記第2筒状接続部は前記第2管を立設且つ相互に脱着自在且とし、前記第1管と前記第2管は前記箱体部に収納されつつ前記蓋体部は、前記第1筒状接続部及び前記第2筒状接続部を前記箱体側に向けて閉じる構成とし、前記ファンの作動時には前記箱体部の内部のエアを前記第1排気口及び前記第2排気口から排出させてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項5】
請求項2又は3に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1管及び前記第2管の直立状態における何れか一方の上端開側開口を塞ぐキャップ材が具備されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
そこで発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、透明又は半透明の材質からなり且つ臭いを発生する試料が入れられる箱体部と,該箱体部と同等の材質からなり平坦面板状とし且つ第1排気口と第2排気口とを有する蓋体部と,第1管と第2管と,ファンとを備え、前記蓋体部の一方側面には前記第1排気口の周囲に設けた第1筒状接続部と、前記第2排気口の周囲に設けた第2筒状接続部と有し、前記第1管と前記第2管の何れか一方に消臭剤が吹き付けられた吸収材を収納するものとし、前記第1筒状接続部は前記第1管を立設且つ相互に脱着自在とすると共に前記第2筒状接続部は前記第2管を立設且つ相互に脱着自在且とし、前記第1管と前記第2管は前記箱体部に収納されつつ前記蓋体部は、前記第1筒状接続部及び前記第2筒状接続部を前記箱体側に向けて閉じる構成とし、前記ファンの作動時には前記箱体部の内部のエアを前記第1排気口及び前記第2排気口から排出させてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項4の発明を、請求項1又は2に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記蓋体部には両面に前記箱体部の開口に係止する閉じガイドが設けられてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項2又は3に記載の携帯用簡易臭い比較箱において、前記第1管及び前記第2管の直立状態における何れか一方の上端開側開口を塞ぐキャップ材が具備されてなることを特徴とする携帯用簡易臭い比較箱としたことにより、上記課題を解決した。