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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018894
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】プログラム、方法及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0834 20230101AFI20240201BHJP
【FI】
G06Q10/0834
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025085
(22)【出願日】2023-02-21
(62)【分割の表示】P 2022121255の分割
【原出願日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】522303870
【氏名又は名称】TOMPLA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】藤本 高史
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慧弥
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】ドローンにより物品を配送する状況下において、ドローンの飛行を管理する飛行責任者が、よりいっそう安全に物品を配送するための技術を提供する。
【解決手段】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、ドローンにより物体を配送させるサービスにおける、配送案件の離陸場所の情報、着陸場所の情報の少なくとも1つを決定する第1のステップと、配送案件における、ドローンの飛行を管理するユーザの体調の情報を取得する第2のステップと、取得した体調の情報が所定の情報であるか否かに応じて、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可するか否かを決定する第3のステップとを実行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
ドローンにより物体を配送させるサービスにおける、配送案件の離陸場所の情報、着陸場所の情報の少なくとも1つを決定する第1のステップと、
前記配送案件における、前記ドローンの飛行を管理するユーザの体調の情報を取得する第2のステップと、
前記取得した体調の情報が所定の情報であるか否かに応じて、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可するか否かを決定する第3のステップとを実行させる、プログラム
【請求項2】
前記第3のステップにおいて、
前記第2のステップで取得した前記ユーザの体調の情報が、所定の条件を満たさない場合に、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可しない、請求項1に記載のプログラム
【請求項3】
前記第3のステップにおいて、前記配送案件の配送に基づくタイミングより一定期間以内に、前記ユーザが所定の種類の薬剤を服薬している場合に、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可しない、請求項2に記載のプログラム
【請求項4】
前記第3のステップにおいて、前記配送案件の配送に基づくタイミングより一定期間以内に、前記ユーザが飲酒をしている場合に、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可しない、請求項2に記載のプログラム
【請求項5】
前記第3のステップにおいて、前記配送案件の配送に基づくタイミングより一定期間前のタイミングに、前記ユーザのアルコール検知結果が所定値以上である場合に、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可しない、請求項2に記載のプログラム
【請求項6】
前記第3のステップにおいて、前記配送案件の配送の開始が不可であると決定した場合に、前記ドローンの飛行を管理するユーザとして、前記第3のステップにおいて前記配送案件の配送の開始を許可されなかった前記ユーザとは別のユーザを決定する、第4のステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム
【請求項7】
前記第4のステップにおいて、前記ドローンの飛行を管理するユーザの候補として、所定の条件を満たすユーザを抽出する第5のステップと、抽出したユーザのうち1のユーザを選択する指定を、前記第3のステップにおいて前記配送案件の配送の開始を許可されなかったユーザから受け付ける第6のステップと、を実行させる、請求項6に記載のプログラム
【請求項8】
前記第4のステップにおいて、前記ドローンの飛行を管理するユーザの候補として、所定の条件を満たすユーザを抽出する第5のステップと、前記第5のステップにおいて抽出したユーザに対して、前記ドローンの飛行を管理する意思を問うための通知を提示する第7のステップと、前記第5のステップにおいて抽出したユーザから前記通知に対する回答を受け付ける第8のステップと、受け付けた回答に基づき、前記ドローンの飛行を管理するユーザを決定するステップを実行させる、請求項6に記載のプログラム
【請求項9】
前記第8のステップにおいて、前記第5のステップにおいて抽出したユーザから受け付けた、前記ドローンの飛行の管理を担当する意思を示す回答のうち、最も早いタイミングで受け付けた回答の回答者であるユーザを、前記ドローンの飛行を管理するユーザと決定する、請求項8に記載のプログラム
【請求項10】
前記第3のステップにおいて、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可する場合において、前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、前記配送案件の配送を開始するための操作を前記ユーザから受け付ける第9のステップと、前記操作を前記ユーザから受け付けることに応答して、前記配送案件の配送を開始したタイミングを記憶する第10のステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム
【請求項11】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、前記配送を完了するための操作を前記ユーザから受け付ける第11のステップと、前記配送を完了するための操作を前記ユーザから受け付けることに応答して、前記ユーザに報酬の支払いをするための処理を開始する第12のステップを実行させる、請求項10に記載のプログラム
【請求項12】
前記第3のステップにおいて、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可しない場合、前記第9のステップにおいて、前記ドローンの飛行開始のための前記操作を受け付けない、請求項10に記載のプログラム
【請求項13】
前記第1のステップにおいて、離陸場所の情報と、着陸場所の情報のうちの少なくとも1つに基づいて前記ドローンの飛行経路を設定する、請求項1に記載のプログラム
【請求項14】
前記第1のステップにおいて、設定した前記飛行経路上にドローンポートが存在しない場合は、前記第3のステップにおいて、前記ドローンの飛行を管理する前記ユーザの体調の情報が所定の条件を満たす場合であっても、配送開始の操作を無効とする、請求項13に記載のプログラム
【請求項15】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させる方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
ドローンにより物体を配送させるサービスにおける、配送案件の離陸場所の情報、着陸場所の情報の少なくとも1つを決定する第1のステップと、
前記配送案件における、前記ドローンの飛行を管理するユーザの体調の情報を取得する第2のステップと、
前記取得した体調の情報が所定の情報であるか否かに応じて、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可するか否かを決定する第3のステップと、
を実行させる、方法
【請求項16】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であり、
前記制御部は、
ドローンにより物体を配送させるサービスにおける、配送案件の離陸場所の情報、着陸場所の情報の少なくとも1つを決定する第1のステップと、
前記配送案件における、前記ドローンの飛行を管理するユーザの体調の情報を取得する第2のステップと、
前記取得した体調の情報が所定の情報であるか否かに応じて、前記ユーザに対して、前記配送案件の配送の開始を許可するか否かを決定する第3のステップと、
を実行する、情報処理装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドローンの飛行を管理する飛行責任者が、ドローンの飛行開始から終了まで、安全に飛行を管理する需要が増えている。ドローンの飛行中において飛行が安全であるか否かを判断するシステムとして、特許文献1がある。
【0003】
特許文献1には、自律飛行中の無人航空機UAから、UAが自律飛行中である間に自律飛行からパイロット制御飛行への移行が必要とされるという指示を受信することと、パイロット基準に基づいて、UAのパイロット制御飛行を行うためのパイロット局を選択することが記載されている。パイロット基準として、パイロット経験の全長(たとえば、時間)、状態に関連するパイロット経験の長さ(たとえば、25時間ウィンドシア)、UA(たとえば、ミッションのためのUA、同様のUAまたはUAのクラス)に関連するパイロット経験の長さ、パイロット身体状態、パイロット精神状態、パイロット飛行近況が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2018ー525710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ドローンの飛行を管理する飛行責任者が、よりいっそうドローンの飛行を安全に行う技術が必要になってきている。例えば、ドローンで物品の配送を実施する場合において、担当の飛行責任者によって安全にドローンの飛行ができるかチェックを行う必要が生じる場合がある。
【0006】
そこで、本開示において、ドローンにより物品を配送する状況下において、ドローンの飛行を管理する飛行責任者が、よりいっそう安全に物品を配送するための技術を提供する。
【0007】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるプログラムが提供される。プログラムは、プロセッサに、ドローンにより物体を運搬させるサービスにおける、配送案件の離陸場所の情報、着陸場所の情報の少なくとも1つを決定する第1のステップと、前記配送案件の飛行を管理するユーザの体調の情報を取得する第2のステップと、前記取得した体調の情報が所定の情報であるか否かに応じて、前記ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可するか否かを決定する第3のステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ドローンの飛行を管理する飛行責任者が、よりいっそう安全に物品を配送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】システム1の全体の構成を示す図である。
図2】第1の実施の形態のシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。
図3】第1の実施の形態のシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】第1の実施の形態のシステム1を構成するドローン30のブロック図である。
図5】サーバ20が記憶する配送予定データベース281と、ユーザデータベース282と、飛行日誌データベース283と、ポートデータベース284と、地図データベース285のデータ構造を示す図である。
図6】第1の実施の形態におけるシステム1により、ドローンによる配送の依頼を受け付けてから、ユーザがドローンの飛行を開始させるまでの流れの一例を示すフローチャートである。
図7】第1の実施の形態におけるシステム1により、ユーザがドローンの飛行を開始させてから、ドローンが飛行終了するまでの流れの一例を示すフローチャートである。
図8】第1の実施の形態における、ユーザの端末装置10の画面例を示す図である。
図9】第1の実施の形態における、ユーザの端末装置10の画面例を示す図である。
図10】第1の実施の形態における、ユーザの端末装置10の画面例を示す図である。
図11】第2の実施の形態における、代役の飛行責任者を決定する処理を示すフローチャートである。
図12】第3の実施の形態における、代役の飛行責任者を決定する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<第1の実施の形態>
<1 システム1の全体構成>
システム1は、物品を配送するためのドローンの飛行を管理するユーザ(以下、ユーザ)が、ドローンの飛行開始前に安全確認を行うためのシステムである。以下、ドローンによる物品の配送に関する注文を受け付けた場合において、ユーザが、当該配送におけるドローンの飛行を管理する責任者(以下、飛行責任者)としてドローンによる配送を開始する局面を例として説明する。図1は、システム1の全体の構成を示す図である。
【0012】
図1に示すように、システム1は、端末装置10と、サーバ20と、ドローン30とを含む。端末装置10は、ドローンによって物品を配送するサービスを提供する事業所に設置される端末、または、ドローンを操縦するユーザが操作する端末である。ここで、ドローンによって物品を配送するサービスとは、例えば、飲食店、小売店などの店舗から配送の依頼を受け付け、店舗が提供する商品を、店舗に対して商品を注文した注文者へ配送するサービスでもよい。また、ドローンによって物品を配送するサービスとは、ドローンによる物品の配送を希望する注文者から直接注文を受け付け、注文者によって指定された目的地まで物品を配送するサービスでもよい。端末装置10と、サーバ20と、ドローン30とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0013】
端末装置10は、ドローン30による配送サービスを提供する際に各ユーザが操作する装置である。ここでいうユーザは、例えば、ドローン30を操縦する者、ドローン30の飛行管理を行う者などが挙げられる。端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、タブレットである
【0014】
図1に端末装置10として示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0015】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。ネットワーク80の通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0016】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0017】
サーバ20は、ドローン30の飛行管理を行うユーザの情報及び配送履歴を管理する装置である。サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。
【0018】
図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0019】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0020】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、第1の実施の形態のシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、操作受付部130と、表示部160と、記憶部170と、制御部180と、を含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0021】
通信部120は、端末装置10が他の機器と通信するため、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。
【0022】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。例えば、操作受付部130は、マウス、キーボード又はタッチパネルなどを含む。
【0023】
表示部160は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。表示部160は、例えば液晶ディスプレイによって実現される。
【0024】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、飛行日誌171と、飛行履歴172とを記憶する。
【0025】
飛行日誌171は、ドローン30の飛行開始前にチェックする、ユーザの体調について示す情報である。端末装置10は、例えば、ユーザから自身の体調に関する情報の入力操作を受け付けてもよい。
【0026】
飛行履歴172は、ユーザがドローン30の飛行を管理した実績を示す情報である。端末装置10は、ネットワーク80を介して、サーバ20のユーザデータベース282から情報を取得してもよい。端末装置10は、例えば、ユーザから自身の体調に関する情報の入力操作を受け付けてもよい。
【0027】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部181と、送受信部182と、表示制御部183と、通知制御部184としての機能を発揮する。
【0028】
入力操作受付部181は、マウス、キーボード等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0029】
送受信部182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0030】
表示制御部183は、表示部160の表示処理を制御する。例えば、表示制御部183は、表示部160の表示処理を制御する。例えば、表示制御部183は、ビデオメモリの内容を読み取ってディスプレイで表示させるための信号を生成してディスプレイに送出するように制御する。
【0031】
通知制御部184は、ユーザに対し通知情報を提示する処理を行う。通知制御部184は、通知情報を表示部160に表示させる処理等を行う。
【0032】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、第1の実施の形態のシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0033】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0034】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、配送予定データベース281と、ユーザデータベース282と、飛行日誌データベース283と、ポートデータベース284と、地図データベース285を記憶する。
【0035】
配送予定データベース281は、顧客から受け付けた配送に関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0036】
ユーザデータベース282は、それぞれのユーザの情報を保持するためのデータベースである。具体的には、ユーザデータベース282は、ユーザの情報として、ユーザが配送を担当するスケジュール、ユーザのこれまでの飛行実績、ユーザが配送を担当するエリアに関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0037】
飛行日誌データベース283は、ドローン30の飛行管理を担当する、ユーザの体調に関する情報を保持するためのデータベースである。具体的には、飛行日誌データベース283は、ユーザの飲酒、服薬に関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0038】
ポートデータベース284は、それぞれのドローンポートの情報を保持するためのデータベースである。具体的には、ポートデータベース284は、ドローン30の離発着の場所と、中継地点であるドローンポートとのうち少なくともいずれかの所在に関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0039】
地図データベース285は、ドローン30の飛行が可能な空域の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0040】
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。
【0041】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0042】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0043】
受付モジュール2033は、サーバ20がネットワーク80を介して、情報の入力および登録を受け付ける処理を制御する。受付モジュール2033は、例えば、サーバ20がネットワーク80を介して、顧客から配送の依頼の登録を受け付ける処理を制御する。また、受付モジュール2033は、例えば、サーバ20がネットワーク80を介して、端末装置10からユーザの体調に関する情報の登録を受け付ける処理を制御する。
【0044】
経路決定モジュール2034は、サーバ20がネットワーク80を介して、ドローン30が飛行する経路を決定する処理を制御する。経路決定モジュール2034は、例えば、サーバ20がネットワーク80を介して、登録を受け付けた離陸ポートおよび着陸ポートの場所の情報に基づき、ドローン30が飛行する経路を決定する処理を制御する。
【0045】
飛行可否決定モジュール2035は、サーバ20がネットワーク80を介して、端末装置10から受け付けたユーザの情報に基づいて、飛行開始の可否を決定する処理を制御する。
【0046】
提示モジュール2036は、サーバ20がネットワーク80を介して、ユーザへ情報を提示する処理を制御する。提示モジュール2036は、例えば、サーバ20がネットワーク80を介して、ドローン30の飛行に関する情報をユーザへ提示する処理を制御する。提示モジュール2036は、例えば、経路決定モジュール2034において決定した、飛行開始の可否について、端末装置10へ表示する処理を制御する。
【0047】
<1.3 ドローン30の機能的な構成>
図4は、第1の実施の形態のシステム1を構成するドローン30のブロック図である。図4に示すように、ドローン30は、通信部320と、位置情報取得部330と、記憶部370と、制御部380と、を含む。ドローン30は、図4では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図4に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0048】
通信部320は、ドローン30が他の機器と通信するため、ネットワーク80を介して端末装置10、サーバ20と通信可能に接続される。
【0049】
位置情報取得部330は、ドローン30が位置する情報を取得する。例えば、位置情報取得部330は、GPS、カメラなどを含む。
【0050】
記憶部370は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、ドローン30が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、飛行経路情報371と、飛行履歴372とを記憶する。
【0051】
飛行経路情報371は、ドローン30が飛行を予定している経路を示す情報である。ドローン30は、ネットワーク80を介して、サーバ20の配送予定データベース281から 飛行経路情報371を取得してもよい。
【0052】
飛行履歴372は、ドローン30が飛行した実績を示す情報である。ドローン30は、飛行履歴372について、ネットワーク80を介して、サーバ20の配送予定データベース281から情報を取得してもよい。また、ドローン30は、飛行履歴372として、飛行中に位置情報取得部330によって取得した情報を記憶してもよい。
【0053】
制御部380は、記憶部370に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、ドローン30の動作を制御する。制御部380は、プログラムに従って動作することにより、送受信部381と、受付部382と、設定部383と、飛行制御部384としての機能を発揮する。
【0054】
送受信部381は、ドローン30が、端末装置10、及び、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0055】
受付部382は、ユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。受付部382は、例えば、外部の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0056】
設定部383は、送受信部381を介して受信した飛行経路を設定する。また、設定部383は、送受信部381と、受付部382との少なくともいずれかを介して受け付けた飛行条件を設定する。
【0057】
飛行制御部384は、設定部383により設定された飛行経路及び飛行条件に基づき、ドローン30の飛行を制御する。
<2 データ構造>
【0058】
図5は、サーバ20が記憶する配送予定データベース281と、ユーザデータベース282と、飛行日誌データベース283と、ポートデータベース284と、地図データベース285のデータ構造を示す図である。
【0059】
配送予定データベース281は、顧客から依頼を受け付けた配送に関する情報を保持するためのデータベースである。図5に示すように、配送予定データベース281のレコードのそれぞれは、項目「配送ID」と、項目「依頼元ID」と、項目「離陸ポートID」と、項目「着陸ポートID」と、項目「到着予定日時」と、項目「飛行経路」と、項目「中継ポートID」と、項目「配送物」と、項目「ユーザID」と、項目「変更ユーザID」と、項目「出発時刻」と、項目「到着時刻」と、 項目「報酬額」とを含む。
サーバ20は、例えば、依頼元から、配送の依頼を受け付けることにより、配送予定データベース281にレコードを追加する。
【0060】
項目「配送ID」は、依頼元から受け付けたそれぞれの配送依頼を識別する情報である。
【0061】
項目「依頼元ID」は、ドローン30による配送を依頼するそれぞれの依頼元を識別する情報である。項目「依頼元ID」は、例えば、依頼元として配送を依頼する店舗又は会社と、依頼者とのうち少なくともいずれかをそれぞれ識別する情報である。
【0062】
項目「離陸ポートID」は、ドローン30が飛行を開始するための場所であるドローンポートのIDを示す情報である。
【0063】
項目「着陸ポートID」は、ドローン30が飛行を終了するための場所であるドローンポートのIDを示す情報である。
【0064】
項目「到着予定日時」は、配送の依頼を受け付けた物品が、目的地へ到着する予定の日時を示す情報である。項目「到着予定日時」は、具体的には、項目「到着予定日時」は、物品の配送を依頼する依頼者が指定する日時を示す情報であってもよい。また、項目「到着予定日時」は、具体的には、依頼者より配送の依頼を受け付けるタイミングで、サーバ20が算出する、配送可能な時間に基づいて決定した日時を示す情報であってもよい。さらに、項目「到着予定日時」は、具体的には、サーバ20が算出する配送可能な時間の候補をユーザへ提示して、当該時間の候補からユーザによる選択を受け付けた日時を示す情報であってもよい。
【0065】
項目「飛行経路」は、物品を配送するドローン30の飛行経路の情報を示す情報である。項目「飛行経路」は、例えば、依頼元より受け付けた配送依頼の離陸場所の情報、又は、着陸場所の情報の少なくとも一つに基づき、ドローン30が飛行可能である空域から経路を検索して配送の経路として決定した、緯度、経度、高度を示す情報である。
【0066】
項目「中継ポートID」は、物品を配送するドローン30の飛行経路上に備えるドローンポートのIDを示す情報である。
具体的には、項目「中継ポートID」は、設定された飛行経路が長距離である場合に、途中で経由するためのドローンポートのIDを示す。
【0067】
項目「配送物ID」は、配送依頼を受け付けたそれぞれの物品の内容を識別する情報である。
【0068】
項目「ユーザID」は、依頼を受け付けた配送について、ドローン30の飛行を管理する担当者であるユーザのIDを示す情報である。
【0069】
項目「変更ユーザID」は、ドローン30の飛行管理を担当する担当者の変更があった場合において、変更後の担当者であるユーザのIDを示す情報である。
【0070】
項目「出発時刻」は、ドローン30が飛行を開始した時刻を示す情報である。
【0071】
項目「到着時刻」は、ドローン30が飛行を終了した時刻を示す情報である。
【0072】
項目「報酬額」は、配送において、ドローン30の飛行の管理を担当したユーザに対して支払われる報酬額を示す情報である。
【0073】
ユーザデータベース282は、それぞれのユーザの情報を保持するためのデータベースである。図5に示すように、ユーザデータベース282は、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「スケジュール」と、項目「飛行実績」と、項目「担当エリア」と、項目「ユーザスコア」とを含む。サーバ20は、例えば、ドローン30の飛行を管理するユーザの登録を受け付けることにより、ユーザデータベース282にレコードを追加する。
【0074】
項目「ユーザID」は、ユーザをそれぞれ識別する情報である。
【0075】
項目「ユーザ名」は、ユーザの氏名を示す情報である。
【0076】
項目「スケジュール」は、ユーザがドローン30の飛行の管理を担当するスケジュールを示す情報である。
【0077】
項目「飛行実績」は、ユーザが過去にドローン30の飛行の管理を担当した実績を示す情報である。
【0078】
項目「担当エリア」は、ユーザが配送を担当する地域を示す情報である。
【0079】
項目「ユーザスコア」は、ユーザの飛行実績に基づく評価を示す情報である。項目「ユーザスコア」は、例えば、ユーザがこれまでに配送の担当を指名された回数に対する、実際に配送を許可された回数の割合を算出した値であってもよい。また、項目「ユーザスコア」は、例えば、ユーザがこれまでに配送を担当した回数と、累積の飛行時間とのうち少なくともいずれかに基づいて算出した値であってもよい。さらに、項目「ユーザスコア」は、例えば、ユーザがこれまでに担当したドローン30の飛行に関する操作の技能に基づいて算出した値であってもよい。項目「ユーザスコア」の算出方法は、これに限定されない。
【0080】
飛行日誌データベース283は、ドローン30の飛行における、飛行を予定するドローン30と、飛行管理を担当するユーザとのうち少なくともいずれかの情報を保持するためのデータベースである。飛行日誌データベース283は、例えば、ドローン30の飛行管理を担当するユーザの、体調に関する情報を保持するためのデータベースである。飛行日誌データベース283は、項目「日誌ID」と、項目「ユーザID」と、項目「判断日時」と、項目「配送ID」と、項目「服薬」と、項目「アルコール」と、項目「点検結果」と、項目「判断結果」とを含む。サーバ20は、例えば、ユーザの体調のチェックにおける、ユーザの体調の情報の登録をユーザから受け付けることにより、飛行日誌データベース283にレコードを追加する。
【0081】
項目「日誌ID」は、ユーザが実施したそれぞれの体調チェック結果を識別する情報である。
【0082】
項目「ユーザID」は、体調チェックを受けたユーザをそれぞれ識別する情報である。
【0083】
項目「判断日時」は、体調チェックを実施した日時を示す情報である。
【0084】
項目「配送ID」は、ユーザが担当することを予定している配送案件を示す情報である。
【0085】
項目「服薬」は、ユーザの服薬状況を示す情報である。具体的には、項目「服薬」は、ユーザが担当することを予定している配送案件において、ドローン30の飛行を開始する予定時刻より所定時間以内にユーザが服薬したか否かを示す情報である。
【0086】
項目「アルコール」は、ユーザの体内のアルコール濃度を示す情報である。具体的には、項目「アルコール」は、ユーザが担当することを予定している配送案件において、ドローン30の飛行を開始する予定時刻の所定時間前のタイミングにおける、ユーザの体内のアルコール濃度を示す情報である。
【0087】
項目「点検結果」は、ユーザによるドローン30の点検の結果を示す情報である。具体的には、項目「点検結果」は、ユーザによるドローン30の外部点検、および動作確認を実施して、ドローン30の飛行に問題がないかを示す情報である。
【0088】
項目「判断結果」は、体調チェックの結果を示す情報である。項目「判断結果」は、例えば、ユーザの服薬状況を示す情報と、ユーザの体内のアルコール濃度の情報に基づき、当該ユーザによるドローン30の飛行管理を許可できるか否かを示す情報である。項目「判断結果」は、例えば、ドローン30の飛行開始から所定時間以内に特定の服薬をしていない場合、及び、飲酒をしていない場合において、ドローン30の飛行管理を許可する判断を示すとしてもよい。項目「判断結果」は、例えば、ドローン30の飛行開始から所定時間前のタイミングにおいて、ユーザの呼気より検知した体内の残留アルコール濃度が所定以下の場合において、ドローン30の飛行管理を許可する判断を示すとしてもよい。
【0089】
ポートデータベース284は、それぞれのドローンポートの情報を保持するためのデータベースである。ポートデータベース284は、項目「ポートID」と、項目「緯度」と、項目「経度」と、項目「標高」と、 項目「ステータス」とを含む。サーバ20は、例えば、ドローンポートの設置に応じて、登録をシステム管理者から受け付けることにより、ポートデータベース284にレコードを追加する。
【0090】
項目「ポートID」は、設置されたそれぞれのドローンポートを識別する情報である。
【0091】
項目「緯度」は、ドローンポートの所在地の緯度を示す情報である。
【0092】
項目「経度」は、ドローンポートの所在地の経度を示す情報である。
【0093】
項目「標高」は、ドローンポートの所在地の標高を示す情報である。
【0094】
項目「ステータス」は、ドローンポートの状況を示す情報である。具体的には、項目「ステータス」は、ドローンポートが使用可能な状態であるかを示す。
【0095】
地図データベース285は、ドローン30の飛行が可能な空域の情報を保持するためのデータベースである。地図データベース285は、項目「地点No.」と、項目「緯度」と、項目「経度」と、項目「標高」とを含む。地図データベース285は、例えば、国土交通省がドローン30の飛行を許可している空域と、国または地方公共団体へ申請することにより許可の得られた空域との少なくともいずれかの空域の情報を保持するためのデータベースである。サーバ20は、例えば、任意の空域がドローン30の飛行が可能な空域であると許可が得られた場合に、登録をシステム管理者から受け付けることにより、地図データベース285にレコードを追加してもよい。
【0096】
項目「地点No.」は、それぞれのドローン30の飛行が可能な空域を識別する情報である。
【0097】
項目「緯度」は、ドローン30の飛行が可能な空域の緯度を示す情報である。
【0098】
項目「経度」は、ドローン30の飛行が可能な空域の経度を示す情報である。
【0099】
項目「標高」は、ドローン30の飛行が可能な空域の標高を示す情報である。
<3 動作>
【0100】
以下、図6を参照しながら、システム1により、ユーザが実施した体調チェックの結果に基づいて、ユーザがドローン30の飛行を開始する許可を受ける処理について説明する。
【0101】
図6は、第1の実施の形態におけるシステム1により、ドローン30による配送の依頼を受け付けてから、飛行責任者に命じられたユーザがドローン30の飛行を開始させるまでの流れの一例を示すフローチャートである。
【0102】
システム1では、サーバ20は、依頼元から配送依頼の登録を受け付ける。サーバ20は、依頼元として、顧客に商品を提供する店舗から、顧客へ商品を配送する依頼の登録を受け付けてもよい。また、サーバ20は、依頼元として、物品の配送を希望する注文者から、配送依頼の登録を受け付けてもよい。さらに、サーバ20は、システム1とは異なる、配送の注文を受け付ける注文システムから配送依頼の登録を受け付けてもよい。依頼元の端末装置(図示しない)は、依頼元から配送を依頼するための情報を入力する操作を受け付け、受け付けた内容をサーバ20へ送信する。依頼元の端末装置は、例えば、依頼元が配送を希望する日時、配送する物品などの情報の入力を依頼元から受け付けてもよい。
【0103】
ステップS621において、サーバ20は、依頼元から受信した配送依頼の情報を、配送予定データベース281に登録する。
【0104】
ステップS622において、サーバ20は、ステップS621において登録した配送依頼の情報に基づき、飛行経路を決定する。サーバ20は、例えば、受け付けた配送依頼の離陸場所の情報、又は、着陸場所の情報の少なくとも一つに基づき、地図データベース285に登録されているドローン30の飛行が可能な空域の情報から経路を探索して、飛行経路を決定してもよい。さらに、サーバ20は、決定した飛行経路の情報をドローン30へ送信する。
【0105】
ステップS623において、サーバ20は、受け付けた配送依頼に対して、飛行責任者を指定する。ステップS622において、サーバ20は、例えば、ユーザデータベース282に登録さされているユーザから、飛行責任者を指定する。サーバ20は、例えば、ユーザデータベース282に登録されているユーザから、配送のための作業を行う時間帯にスケジュールの入っていないユーザを指定する。サーバ20は、指定したユーザの端末装置10に、飛行責任者を命じる通知を送信する。サーバ20は、指定したユーザの端末装置10に、飛行責任者を命じる通知と併せて、配送依頼に関する情報と、ステップS622で決定した飛行経路のうち少なくともいずれかを通知してもよい。
【0106】
ステップS611において、端末装置10は、ステップS622において飛行責任者として指定されたユーザから、飛行日誌の情報の入力を受け付ける。端末装置10は、例えば、ユーザの服薬に関する情報と、ユーザの飲酒に関する情報との入力をユーザから受け付ける。端末装置10は、例えば、ユーザが所定時間内に特定の薬剤を服薬しているか否かの情報と、ユーザが所定時間以内に飲酒をしたか否かの情報の入力をユーザから受け付ける。端末装置10は、例えば、ユーザが担当する予定の配送における到着予定日時に基づき算出した配送開始の予定時刻から所定時間以内にユーザが特定の薬剤を服薬したか否かの情報を受け付けてもよい。端末装置10は、例えば、ユーザが担当する予定の配送における到着予定日時に基づき算出した配送開始の予定時刻から所定時間以内にユーザが飲酒をしたか否かの情報を受け付けてもよい。端末装置10は、例えば、ユーザが担当する予定の配送における到着予定日時に基づき算出した配送開始の予定時刻から所定時間以内のタイミングにおいて、ユーザの呼気より取得した体内の残留アルコール濃度を示す情報をユーザから受け付けてもよい。端末装置10は、ユーザから入力を受け付けた情報を、サーバ20へ送信する。サーバ20は、端末装置10から受信した情報をユーザデータベース282に登録する。
【0107】
ステップS624において、サーバ20は、ステップS611で端末装置10がユーザから受け付けた情報が所定の基準を満たす場合において、当該ユーザに対して、ドローン30の飛行の管理を許可することを決定する。サーバ20は、例えば、ユーザが配送開始の予定時刻から所定時間内に特定の薬剤を服薬していない場合であって、かつ、飲酒をしていない場合において、当該ユーザに対して、ドローン30の飛行の管理を許可するとしてもよい。サーバ20は、例えば、ユーザが配送開始の予定時刻から所定時間以内のタイミングにおいて、ユーザが配送開始の予定時刻から所定時間内に特定の薬剤を服薬していない場合であって、かつ、ユーザの呼気より取得した体内の残留アルコール濃度が所定値以下の場合において、当該ユーザに対して、ドローン30の飛行の管理を許可するとしてもよい。
【0108】
ステップS625において、サーバ20は、端末装置10のディスプレイに、ドローン30の飛行管理を許可する画面を提示する。
【0109】
ステップS612において、端末装置10は、ドローン30の飛行を開始させる入力を飛行責任者であるユーザから受け付ける。
【0110】
ステップS631において、ドローン30は、飛行開始の通知を受け付けたことに応答して、飛行可能な状態にする処理を開始する。
【0111】
<小括>
上記するように、本開示によると、ドローンの飛行開始前に、ドローンの飛行責任者であるユーザの体調チェックを実施して、体調チェックの結果が基準を満たす場合に限りドローンが飛行可能な状態になるための処理を開始する。これにより、ユーザは、よりいっそう安全な状況下において、ドローンによる物品の配送が実現できる。
【0112】
図7は、第1の実施の形態におけるシステム1により、ユーザがドローン30の飛行を開始させてから、ドローン30が飛行終了するまでの流れの一例を示すフローチャートである。尚、図7のステップS612と、ステップS631は、図6に記載のステップと同様の内容のため、説明を繰り返さない。
【0113】
ステップS721において、サーバ20は、ステップS612において端末装置10がユーザから受け付けた、ドローン30の飛行が開始された情報を受信して、配送予定データベース281に登録する。サーバ20は、例えば、ドローン30の飛行が開始されたタイミングに関する情報を、配送予定データベース281に登録してもよい。
【0114】
ステップS732において、ドローン30は飛行を開始する。ドローン30は、設定部383において予め設定した飛行経路と、位置情報取得部330において取得する位置情報に基づき、飛行制御部384において飛行を制御しながら目的地へ移動する。
【0115】
ドローン30の飛行について、例えば、ドローン30自身が飛行を制御しながら移動するとしてもよい。また、ドローン30の飛行について、例えば、飛行責任者であるユーザが操作することにより、ドローン30が移動するとしてもよい。
【0116】
ステップS733において、ドローン30は、目的地であるドローンポートに到着したことを端末装置10に通知する。
【0117】
ステップS713において、端末装置10は、ステップS733においてドローン30から通知を受けたことに応答して、飛行を終了する入力をユーザから受け付ける。端末装置10は、ユーザから入力を受け付けた旨をサーバ20へ通知する。サーバ20は、ユーザから飛行を終了する入力を受け付けたことに応答して、到着時刻を示す情報を、配送予定データベース281に登録してもよい。
【0118】
ステップS722において、サーバ20は、ステップS713において端末装置10からドローン30の飛行が終了した通知を受けたことに応答して、ユーザに対して報酬の支払いをするための処理を開始する。ステップS722において、サーバ20は、例えば、ユーザに対する報酬額を決定して、端末装置10のディスプレイに報酬額を表示する。サーバ20は、例えば、ユーザに対する報酬額について、ユーザスコアに基づいて決定してもよい。
【0119】
サーバ20は、ユーザに対する報酬額の決定方法について、次のようにしてもよい。
【0120】
サーバ20は、物品の配送案件の単価から、手数料を差し引いた額をユーザに対する報酬額としてもよい。また、サーバ20は、物品の配送案件の単価に、一定割合を乗じた額をユーザに対する報酬額としてもよい。サーバ20は、報酬額をユーザスコアに基づいて決定する場合において、例えば、ユーザスコアが高いユーザほど、差し引く手数料の金額を小さくしてもよい。また、例えば、ユーザスコアが高いユーザほど、配送案件の単価に乗じる割合を大きくしてもよい。
【0121】
また、ステップS722において、サーバ20は、端末装置10からドローン30の飛行が終了した通知を受けたことに応答して、依頼主へ配送が完了した通知を送信してもよい。さらに、サーバ20は、依頼主から配送完了を確認した旨の通知を受信したことに応答して、ユーザに対する報酬額を決定してもよい。
【0122】
<画面例>
【0123】
図8および図9は、第1の実施の形態における、端末装置10の画面例を示す図である。図8および図9は、図6のステップS612において、端末装置10がユーザから操作を受け付ける画面を示す図である。
【0124】
図8に示すように、端末装置10の表示画面131は、依頼を受け付けた配送案件のID及び飛行責任者の情報を示す領域132と、配送予定データベース281当該配送案件を参照して、配送に関する詳細な情報を示す領域133と、操作部材を表示する領域134及び135とを含む。端末装置10の表示画面131は、ドローン30の飛行の開始を許可させるための操作を受け付ける操作部材134と、ドローン30の飛行の開始をキャンセルするための操作を受け付ける操作部材135とを含む。
【0125】
図8は、図6のステップS625において、サーバ20によって端末装置10のディスプレイに表示される。ここで、図8の画面例について、ユーザに対して、(A)飛行の管理が許可された場合と、(B)許可されなかった場合のそれぞれについて、端末装置10のディスプレイに表示される画面の機能を説明する。
【0126】
(A)ユーザに対して飛行の管理が許可された場合:図8の表示画面131において、ユーザが表示画面131上の「飛行開始」の操作部材134を操作することに応答して、ドローン30を飛行可能な状態になるための処理を開始する。
【0127】
(B)ユーザに対して飛行の管理が許可されなかった場合、図8の表示画面131において、操作部材を表示する領域134における「飛行開始」の操作部材は無効であり、ユーザが「飛行開始」の操作部材を操作しようとしても応答しない。
【0128】
(B)ユーザに対して飛行の管理が許可されなかった場合において、別の画面例を図9に示す。図9は、(B)ユーザに対して飛行の管理が許可されなかった場合に、端末装置10のディスプレイに表示される画面例を示す図である。
【0129】
図9に示すように、端末装置10の表示画面131は、図8と同様に、依頼を受け付けた配送案件のID及び飛行責任者の情報を示す領域132と、当該配送案件の配送に関する詳細な情報を示す領域133を含む。しかし、図8の表示画面131に表示されている、飛行を開始させるための操作部材を表示する領域134は含まない。これにより、ユーザはドローン30の飛行を開始させることができない。
【0130】
上記するように、ドローン30の飛行開始前に、ドローン30の飛行責任者であるユーザの体調チェックを実施して、体調チェックの結果が基準を満たさない場合においては、ユーザはドローン30の飛行を開始することができない。これにより、より安全な状況下での、ドローン30による物品の配送が実現できる。
【0131】
<変形例>
以上のように、サーバ20がユーザによる体調チェックの結果に基づき、ドローン30の飛行の管理を許可する技術について説明した。この他に、以下のように構成してもよい。
【0132】
飛行開始前に実施するチェックの項目:以上のように、ドローン30の飛行開始前にユーザの体調チェックを実施して、体調チェックの結果が基準を満たさない場合においては、ユーザがドローン30の飛行を開始することができないよう制御する技術について説明した。サーバ20は、ドローン30をより安全な状況下で飛行させるため、ユーザの体調以外についても、飛行開始前にチェックを実施してもよい。
【0133】
サーバ20は、図6のステップS622において決定した飛行経路が適切でないと判断した場合において、 ステップS624において実施した体調チェックの結果が基準を満たしている場合であっても、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。サーバ20は、例えば、決定した飛行経路について、同じ時間帯に別のドローンが飛行予定である場合、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。サーバ20は、例えば、ドローン30が連続して飛行可能である距離を超えて着陸地点が設定されている場合は、ドローン30を安全な状況下で飛行させることができないと判断して、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。
サーバ20は、例えば、飛行経路が所定の距離以上である場合において、決定した飛行経路上に中継地点であるドローンポートが存在しない場合は、ドローン30を安全な状況下で飛行させることができないと判断して、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。
【0134】
また、サーバ20は、ドローン30の安全性の確認を実施して、確認の結果が基準を満たさない場合は、ステップS624において実施した体調チェックの結果が基準を満たしている場合であっても、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。サーバ20は、例えば、ドローン30の耐空性が維持されていることと、ドローン30の積載物の安全性確認がなされていることと、ドローン30の重心重量分布が所定の範囲内であることと、ドローン30のバッテリー残量が所定以上であることと、ユーザによるドローン30の外部点検及び動作確認が完了していることのうち少なくともいずれかが基準を満たさない場合においては、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。この他にも、サーバ20は、例えば、天候が所定条件を満たさない場合は、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。サーバ20は、例えば、雨量と、積雪量と、風速とのうち少なくともいずれかが所定の条件を満たさない場合は、ユーザに対して、飛行の管理を許可しないと決定してもよい。
【0135】
飛行責任者の指定:サーバ20は、図6のステップS623において、飛行責任者の他にも1以上の飛行担当者を指定してもよい。サーバ20は、飛行担当者として指定した1以上のユーザのそれぞれの端末装置10に、飛行担当者を命じる通知を送信してもよい。ステップS611において、それぞれの端末装置10は、飛行担当者として指定されたユーザから、飛行日誌の情報の入力を受け付けて、体調チェックを実施してもよい。
【0136】
ドローン30の飛行経路の決定:サーバ20は、図6のステップS622においてドローン30の飛行経路を決定しなくてもよい。サーバ20は、例えば、ステップS622において、ドローン30の離陸場所及び着陸場所のみ決定してもよい。ドローン30は、飛行を開始してから、位置情報取得部330により取得した位置情報に基づき、飛行制御をしながら目的地へ飛行してもよい。
また、サーバ20は、図6のステップS623において飛行責任者を指定したあとに、飛行経路を決定してもよい。サーバ20は、図6のステップS624において飛行責任者の体調チェックが完了したあとに、飛行経路を決定してもよい。サーバ20は、ステップS623において指定された飛行責任者のユーザから、端末装置10によって、飛行経路についての入力操作を受け付けてもよい。
【0137】
体調チェックを実施するタイミング:サーバ20は、図6のステップS624の体調チェックについて、配送依頼の登録を受け付ける前に、ユーザに対して実施してもよい。サーバ20は、例えば、ユーザが勤務を開始する前に、飛行日誌の情報の入力をユーザから受け付けて体調チェックを実施しておいてもよい。サーバ20は、例えば、ユーザがステップS623において配送依頼の飛行責任者として指定される前のタイミングで、飛行日誌の情報の入力をユーザから受け付けて体調チェックを実施しておいてもよい。サーバ20は、ステップS624において、勤務を開始する前に実施した、チェックの結果の情報の入力をユーザから受け付けてもよい。また、サーバ20は、ステップS624において、再度、飛行日誌の情報の入力をユーザから受け付けて体調チェックを実施するとしてもよい。
<画面例>
【0138】
図10は、第1の実施の形態の変形例における、飛行責任者であるユーザに対して飛行の管理が許可されなかった場合に端末装置10のディスプレイに表示される画面例を示す図である。図10に示すように、端末装置10の表示画面131は、 依頼を受け付けた配送案件のID及び飛行責任者の情報を示す領域132と、飛行開始を許可できない理由について詳細な情報を示す領域136と、操作部材を表示する領域137及び138とを含む。端末装置10の表示画面131は、ドローン30を飛行可能な状態にするために条件の設定を再度行うための操作を受け付ける操作部材137と、ドローン30の飛行の設定を終了するための操作を受け付ける操作部材138とを含む。
【0139】
図10は、ユーザに対して飛行の管理が許可されなった場合に端末装置10のディスプレイに表示される。ユーザは、飛行開始が許可されなかった理由を確認して、画面上の「再設定」ボタンを操作して、飛行開始が許可されなかった原因となる条件設定について、再設定を行う。ユーザは、例えば、飛行経路を再度設定する。サーバ20は、ユーザによって再設定の操作がされたことに応答して、飛行の管理の許可について再度決定してもよい。
【0140】
これにより、ユーザは、飛行開始が許可されない理由を確認して、飛行開始が許可されるような状態になるまで再度設定を実施することが可能であり、安全な状況下でドローン30を飛行させることができる。
【0141】
<第2の実施の形態>
【0142】
上記の例では、ドローン30の飛行開始前に、ドローン30の飛行責任者であるユーザの体調チェックを実施して、体調チェックの結果が基準を満たす場合に限りドローン30が飛行可能な状態になることについて説明した。
【0143】
この、体調チェックの結果が基準を満たさない場合に、代わりの飛行責任者を決定できるようにしてもよい。
【0144】
図11は、サーバ20が、ユーザの体調チェックの結果が基準を満たさない場合に、ユーザから他のユーザを飛行責任者に指定する操作を受け付ける処理を示すフローチャートである。
【0145】
ステップS1121において、サーバ20は、体調チェックの結果が基準を満たさない場合において、ユーザに対して飛行の管理を許可しないことを決定する。
【0146】
ステップS1122において、サーバ20は、代役の飛行責任者の候補をユーザデータベース282から抽出する。サーバ20は、例えば、ユーザデータベース282に登録されているユーザのうち、当該ドローン30の飛行予定時間のスケジュールが空いているユーザを抽出するとしてもよい。サーバ20は、例えば、ユーザデータベース282に登録されているユーザのうち、ユーザスコアの高いユーザを抽出するとしてもよい。サーバ20は、抽出したユーザの情報を、ステップS1121において飛行の管理を許可されなかったユーザの端末装置10A(以下、端末装置10A)に提示する。
【0147】
ステップS1111において、端末装置10Aは、ステップS1122において抽出された、代役の飛行責任者の候補となる、複数のユーザから1のユーザを指定する操作を、ステップS1121において飛行の管理を許可されなかったユーザから受け付ける。
【0148】
ステップS1123において、サーバ20は、ステップS1111でユーザによって指定された、飛行責任者の候補となる1のユーザの情報を配送予定データベース281に登録する。ステップS1123において、サーバ20は、飛行責任者の候補となるユーザの端末装置10B(以下、端末装置10B)に対して、代役の飛行責任者を命じられた旨を通知する。
【0149】
ステップS1131において、端末装置10Bは、飛行責任者を担当することについての可否の入力を、代役の飛行責任者を命じられたユーザから受け付ける。ステップS1131において、端末装置10Bが、当該配送案件の飛行責任者を担当する意思を示す入力をユーザから受け付けた場合、サーバ20は、当該ユーザについて体調チェックを実施するとしてもよい。また、ステップS1131において、端末装置10Bが、当該配送案件の飛行責任者を担当しない意思を示す入力をユーザから受け付けた場合、サーバ20は、再度ステップS1122からステップS1123までを繰り返し、別のユーザに代役の飛行責任者を決定してもよい。
【0150】
これにより、当初の飛行責任者であるユーザに対して、飛行の管理が許可されない場合であっても、代役の飛行責任者を容易に決定できるため、配送をより確実に開始させることができる。
【0151】
<第3の実施の形態>
上記の例では、当初の飛行責任者であるユーザから、1のユーザの指定を受け付けることによって、代役の飛行責任者を決定することついて説明した。
【0152】
この、代わりの飛行責任者を決定することについて、サーバ20は、代役の飛行責任者の候補として抽出されたユーザ側から立候補の入力を受け付けることによって決定できるようにしてもよい。
【0153】
図12は、サーバ20が、ユーザの体調チェックの結果が基準を満たさない場合おいて、他のユーザから飛行責任者を担当する旨の通知を受け付ける処理を示すフローチャートである。
【0154】
ステップS1221において、サーバ20は、飛行責任者の候補をユーザデータベース282から抽出する。具体的な抽出方法については、実施の形態2と同様の内容のため、説明を繰り返さない。
【0155】
ステップS1222において、サーバ20は、代役の飛行責任者の候補として抽出されたそれぞれのユーザの端末装置10B、端末装置10Cに対して、飛行責任者の依頼を通知する。
【0156】
ステップS1211において、端末装置10Bと、端末装置10Cはそれぞれ、飛行責任者を担当する回答の入力操作を代役の飛行責任者の候補として抽出されたユーザから受け付ける。ステップS1211において、端末装置10Bと、端末装置10Cはそれぞれ、当該ユーザから受け付けた入力内容をサーバ20へ通知する。
【0157】
ステップS1223において、サーバ20は、端末装置10Bと、端末装置10Cとから受け付けた回答のうち、最も早いタイミングで受け付けた回答の回答者であるユーザを代役の飛行責任者として決定して、当該ユーザへ通知する。
【0158】

ステップS1223において、サーバ20が、飛行責任者を決定する具体的な方法についてはこれに限らない。例えば、サーバ20は、代役の飛行責任者の候補であるユーザへ依頼を通知してから所定時間内に受け付けた回答の回答者であるユーザのうち、最もユーザスコアの高いユーザを飛行責任者として決定してもよい。また、例えば、サーバ20は、代役の飛行責任者の候補であるユーザへ依頼を通知してから所定時間内に受け付けた回答の回答者であるユーザのうち、過去に同様の飛行経路、または配送物においてドローン30による飛行の経験があるユーザを飛行責任者として決定してもよい。
【0159】
これにより、当初の飛行責任者であるユーザに飛行の管理が許可されない場合であっても、代役となるユーザを容易に設定できるため、配送を確実に開始させることができる。更には、代役の飛行責任者の候補であるユーザの意思を反映させることができ、ユーザのニーズに沿う形で代役の飛行責任者を決定することができる。
<付記>
以上の各実施の形態で説明した事項を以下に付記する。
【0160】
(付記1)プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、ドローンにより物体を配送させるサービスにおける、配送案件の離陸場所の情報、着陸場所の情報の少なくとも1つを決定する第1のステップ(ステップS622)と、配送案件における、ドローンの飛行を管理するユーザの体調の情報を取得する第2のステップ(ステップS611)と、取得した体調の情報が所定の情報であるか否かに応じて、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可するか否かを決定する第3のステップ(ステップS624)とを実行させる、プログラム。
(付記2)第3のステップにおいて、第2のステップで取得したユーザの体調の情報が、所定の条件を満たさない場合に、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可しない、請求項1に記載のプログラム
(付記3)第3のステップにおいて、配送案件の配送に基づくタイミングより一定期間以内に、ユーザが所定の種類の薬剤を服薬している場合に、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可しない、請求項2に記載のプログラム
(付記4)第3のステップにおいて、配送案件の配送に基づくタイミングより一定期間以内に、ユーザが飲酒をしている場合に、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可しない、請求項2に記載のプログラム
(付記5)第3のステップにおいて、配送案件の配送に基づくタイミングより一定期間前のタイミングに、ユーザのアルコール検知結果が所定値以上である場合に、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可しない、請求項2に記載のプログラム
(付記6)第3のステップにおいて、配送案件の配送の開始が不可であると決定した場合に、ドローンの飛行を管理するユーザとして、ユーザとは別のユーザを決定する、第4のステップ(ステップS1123、S1223)を実行させる、請求項1に記載のプログラム
(付記7)第4のステップにおいて、ドローンの飛行を管理するユーザの候補として、所定の条件を満たすユーザを抽出する第5のステップ(ステップS1122)と、抽出したユーザのうち1のユーザを選択する指定を、第3のステップにおいて配送案件の配送の開始を許可されなかったユーザから受け付ける第6のステップ(ステップS1111)と、を実行させる、請求項6に記載のプログラム
(付記8)第4のステップにおいて、ドローンの飛行を管理するユーザの候補として、所定の条件を満たすユーザを抽出する第5のステップと、第5のステップにおいて抽出したユーザに対して、ドローンの飛行を管理する意思を問うための通知を提示する第7のステップ(ステップS1222)と、第5のステップにおいて抽出したユーザから通知に対する回答を受け付ける第8のステップ(ステップS1211)と、受け付けた回答に基づき、ドローンの飛行を管理するユーザを決定するステップ(ステップS1223)を実行させる、請求項6に記載のプログラム
(付記9)第8のステップにおいて、第5のステップにおいて抽出したユーザから受け付けた、ドローンの飛行の管理を担当する意思を示す回答のうち、最も早いタイミングで受け付けた回答の回答者であるユーザを、ドローンの飛行を管理するユーザと決定する、請求項8に記載のプログラム
(付記10)第3のステップにおいて、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可する場合において、プログラムは、プロセッサに、さらに、配送案件の配送を開始するための操作をユーザから受け付ける第9のステップ(ステップS612)と、操作をユーザから受け付けることに応答して、配送を開始したタイミングを記憶する第10のステップ(ステップS721)を実行させる、請求項1に記載のプログラム
(付記11)プログラムは、プロセッサに、さらに、配送を完了するための操作をユーザから受け付ける第11のステップ(ステップS713)と、配送を完了するための操作をユーザから受け付けることに応答して、ユーザに報酬の支払いをするための処理を開始する第12のステップ(ステップS722)を実行させる、請求項10に記載のプログラム
(付記12)第3のステップにおいて、ユーザに対して、配送案件の配送の開始を許可しない場合、第9のステップにおいて、ドローンが飛行を開始するための操作を受け付けない、請求項10に記載のプログラム
(付記13)第1のステップにおいて、離陸場所の情報と、着陸場所の情報のうちの少なくとも1つに基づいてドローンの飛行経路を設定する、請求項1に記載のプログラム
(付記14)第1のステップにおいて、設定した飛行経路上にドローンポートが存在しない場合は、第3のステップにおいて、ドローンの飛行を管理するユーザの体調の情報が所定の条件を満たす場合であっても、配送開始のための操作を無効とする、請求項13に記載のプログラム
【符号の説明】
【0161】
1 :システム
10 :端末装置
13 :入力装置
14 :出力装置
15 :メモリ
16 :記憶部
19 :プロセッサ
20 :サーバ
25 :メモリ
26 :ストレージ
29 :プロセッサ
30 :ドローン
80 :ネットワーク
120 :通信部
130 :操作受付部
160 :表示部
170 :記憶部
180 :制御部
181 :入力操作受付部
182 :送受信部
183 :表示制御部
184 :通知制御部
201 :通信部
202 :記憶部
203 :制御部
281 :配送予定データベース
282 :ユーザデータベース
283 :飛行日誌データベース
284 :ポートデータベース
285 :地図データベース
320 :通信部
330 :位置情報取得部
370 :記憶部
371 :飛行経路情報
372 :飛行履歴
380 :制御部
381 :送受信部
382 :受付部
383 :設定部
384 :飛行制御部
2031 :受信制御モジュール
2032 :送信制御モジュール
2033 :受付モジュール
2034 :経路決定モジュール
2035 :飛行可否決定モジュール
2036 :提示モジュール

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