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特開2024-18917配信装置、配信システム、配信方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024018917
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】配信装置、配信システム、配信方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20240201BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055066
(22)【出願日】2023-03-30
(62)【分割の表示】P 2022119534の分割
【原出願日】2022-07-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1) ウェブサイトの掲載日 令和4年3月31日 ウェブサイトのアドレス<URL:https://www.toppan.co.jp/news/2022/03/newsrelease220331_2.html> <資 料> 凸版印刷株式会社・ウェブサイト 告知記事 (2) ウェブサイトの掲載日 令和4年4月11日 ウェブサイトのアドレス<URL:https://www.toppan.co.jp/news/2022/04/newsrelease220411_1.html> <資 料> 凸版印刷株式会社・ウェブサイト 「つくスマ」配信開始 告知記事 <資 料> 報道発表資料 (3) ウェブサイトの掲載日 令和4年4月11日 ウェブサイトのアドレス<URL:https://www.city.tsukuba.lg.jp/shisei/torikumi/1013126/1017227.html> *なお、令和4年4月11日(ストア公開日/エンドユーザ使用開始日)、下記・アドレスのアプリケーションストア(iOS版・iTunes Store)(Android版・Google Play)にて、スマートフォン向けアプリケーション「つくスマ」のダウンロードサービス(ストア公開とエンドユーザーの使用)が開始されることにより、発明の内容が公開されております。 <URL:https://apps.apple.com/jp/app/%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%B9%E3%83%9E-tsukusma/id1615742016> <URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.tsukuba.kurashiraseru> <資 料> 茨城県 つくば市・ウェブサイト 告知記事
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】鮫島 淳志
(72)【発明者】
【氏名】市原 知幸
(72)【発明者】
【氏名】中里 康二
(72)【発明者】
【氏名】増田 勝也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】ユーザごとにより適した情報を配信可能な技術を提供する。
【解決手段】自治体情報をユーザ端末に配信可能な配信装置であって、前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得部と、ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得部と、前記属性取得部により取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得部により取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信部と、を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自治体情報をユーザ端末に配信可能な配信装置であって、
前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得部と、
ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得部と、
前記属性取得部により取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得部により取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信部と、
を備えた配信装置。
【請求項2】
配信される自治体情報には、配信先を指定する配信条件が設定されており、
前記配信条件は、ユーザの属性情報または関心情報を示す条件であり、
前記配信部は、前記配信条件に示される属性情報とユーザの属性情報とが一致するか、前記配信条件に示される関心情報とユーザの関心情報とが一致するユーザのユーザ端末に自治体情報を配信する請求項1に記載の配信装置。
【請求項3】
前記配信条件に該当する配信先となるユーザ端末数を導出する導出部を備える請求項2に記載の配信装置。
【請求項4】
前記配信部は、自治体情報をプッシュ通知で配信する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配信装置。
【請求項5】
ユーザ端末と、自治体情報を前記ユーザ端末に配信可能な配信装置とを含む配信システムであって、
前記配信装置は、
前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得部と、
ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得部と、
前記属性取得部により取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得部により取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信部と、
を備えた配信システム。
【請求項6】
自治体情報をユーザ端末に配信可能な配信装置における配信方法であって、
前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得ステップと、
ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得ステップと、
前記属性取得ステップにより取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得ステップにより取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信ステップと、
を備えた配信方法。
【請求項7】
自治体情報をユーザ端末に配信可能な配信装置のコンピュータに、
前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得ステップと、
ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得ステップと、
前記属性取得ステップにより取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得ステップにより取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信装置、配信システム、配信方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地方自治体によって公開される情報を、ユーザの属性等に応じて選別し、選別された情報をユーザ端末に配信するシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-049585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地方自治体によって公開される情報はそのカテゴリが多岐にわたり、且つ、不特定多数に向けて作成されていることが多い。そのため、例えば、ユーザの属性等の所定の基準で選別されたとしても、ユーザにとっては不要な情報も含まれることがあるという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、ユーザごとにより適した情報を配信可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、自治体情報をユーザ端末に配信可能な配信装置であって、前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得部と、ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得部と、前記属性取得部により取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得部により取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信部と、を備えた配信装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、配信される自治体情報には、配信先を指定する配信条件が設定されており、前記配信条件は、ユーザの属性情報または関心情報を示す条件であり、前記配信部は、前記配信条件に示される属性情報とユーザの属性情報とが一致するか、前記配信条件に示される関心情報とユーザの関心情報とが一致するユーザのユーザ端末に自治体情報を配信する。
【0008】
また、本発明の一態様は、前記配信条件に該当する配信先となるユーザ端末数を導出する導出部を備える。
【0009】
また、本発明の一態様は、前記配信部は、自治体情報をプッシュ通知で配信する。
【0010】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、ユーザ端末と、自治体情報を前記ユーザ端末に配信可能な配信装置とを含む配信システムであって、前記配信装置は、前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得部と、ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得部と、前記属性取得部により取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得部により取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信部と、を備えた配信システムである。
【0011】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、自治体情報をユーザ端末に配信可能な配信装置における配信方法であって、前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得ステップと、ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得ステップと、前記属性取得ステップにより取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得ステップにより取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信ステップと、を備えた配信方法である。
【0012】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、自治体情報をユーザ端末に配信可能な配信装置のコンピュータに、前記ユーザ端末を使用するユーザの属性情報を取得する属性取得ステップと、ユーザの関心事を示す関心情報を取得する関心取得ステップと、前記属性取得ステップにより取得された属性情報に応じた自治体情報、または前記関心取得ステップにより取得された関心情報に応じた自治体情報を前記ユーザ端末に配信する配信ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザごとにより適した情報を配信可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】配信システムの構成例を示す図である。
図2】配信装置の機能構成の一例を示す図である。
図3】ユーザ情報の一例を示す図である。
図4】属性情報の一例を示す図である。
図5】関心情報の一例を示す図である。
図6】配信情報の一例を示す図である。
図7】配信タイプなどを示す図である。
図8】ユーザ端末に表示される画面を示す図である。
図9】ユーザ端末に表示される画面を示す図である。
図10】自治体装置に表示される画面を示す図である。
図11】自治体装置に表示される画面を示す図である。
図12】ユーザ端末と配信装置との処理の流れを示すシーケンス図である。
図13】自治体装置と配信装置との処理の流れを示すシーケンス図である。
図14】自治体装置と配信装置との処理の流れを示すシーケンス図である。
図15】ユーザ端末と配信装置との処理の流れを示すシーケンス図である。
図16】該当ユーザ端末導出処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る配信システム10の構成例を示す図である。配信システム10は、配信装置100、自治体装置200、ユーザ端末300、およびネットワークNWで構成される。ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)を含んでもよいし、WAN(Wide Area Network)を含んでもよいし、インターネットを含んでもよいし、移動体通信網やセルラー網などを含んでもよい。
【0016】
配信装置100は、ユーザ端末300に自治体装置200により登録された自治体情報を配信する。自治体装置200は、自治体の職員が操作する装置で、ユーザ端末300に配信する自治体情報を配信装置100に登録する。ユーザ端末300は、自治体の住民が使用するスマートフォンなどの端末である。
【0017】
本実施形態における「自治体情報」とは、例えば、自治体が取り扱う手続きや行事などの情報、住民の生活に関わる情報、地域のお勧め情報などが挙げられる。自治体情報のうち、ユーザに配信する自治体情報は、自治体のホームページ等に掲載された情報でもよいが、ユーザにより伝わりやすくするために、自治体のホームページ等に掲載された情報を要約したものや自治体職員によって新たに作成されたものでもよい。
【0018】
図2は、配信装置100の機能構成の一例を示す図である。配信装置100は、制御部110と、通信部120と、記憶部130とを備える。これらの構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0019】
通信部120は、配信装置100をネットワークNWに接続する通信インターフェースである。通信部120は、ネットワークNWを介して自治体装置200やユーザ端末300などと通信する。例えば、通信部120は、イーサネット(登録商標)やLAN等のNIC(Network Interface Card)である。
【0020】
記憶部130は、HDDやSSD、フラッシュメモリ等の記憶装置を備える。記憶部130は、例えばユーザ情報131および配信情報132を記憶する。ユーザ情報131は、ユーザ端末300を使用するユーザに関する情報である。図3は、ユーザ情報131の一例を示す図である。図3に示されるように、ユーザ情報131は、ユーザID、端末識別情報、属性情報、関心情報などが対応付けられた情報である。
【0021】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別する情報である。端末識別情報は、デバイストークンなどプッシュ通知を行う場合にユーザ端末300を一意に識別する情報である。属性情報は、ユーザの属性情報である。関心情報は、ユーザの関心事を示す情報である。
【0022】
図4は、属性情報の一例を示す図である。属性情報は、生年月日、性別、学生向け情報、外国人向け情報、家族に関する情報、エリアなどが対応付けられた情報である。生年月日は、ユーザの生年月日を示す。性別は、ユーザの性別を示す。学生向け情報は、学生向けの情報が必要か否かを示す。外国人向け情報は、外国人向けの情報が必要か否かを示す。家族に関する情報は、ユーザの家族に関する情報が必要か否かを示す。図4に示される属性情報は一例であり、図4に示される項目以外の項目があってもよく、または項目をさらに細分化させた項目があってもよい。
【0023】
図5は、関心情報の一例を示す図である。関心情報は、いずれの自治体に関する情報であり、防災・防犯、くらし・手続き、子育て、教育、保健・福祉、観光・イベント、広報、ごみなどが対応付けられた情報である。図5に示される関心情報は一例であり、図5に示される項目以外の項目があってもよく、または項目をさらに細分化させた項目があってもよい。
【0024】
ユーザは、生年月日などの属性情報が同じであっても、関心事は異なること一般的である。例えば、同じ生年月日であっても、子育てに関心がある場合とそうでない場合がある。そのため、生年月日を基準として自治体情報を配信すると、ユーザによっては全く不要な情報が配信されることとなる。そこで、関心情報によって、ユーザが実際に関心のある項目を選択させることにより、従来の属性情報のみを基準とした配信を行う場合と比較して、ユーザごとにより適した情報を配信可能な技術を提供することができる。
【0025】
また、自治体情報は、非常に多岐にわたり、また各々の情報量が多いため、ユーザが得たい情報を探すことが困難な場合が多い。本実施形態によれば、ユーザが関心のある項目の自治体情報を配信することで、ユーザが自治体情報を探す手間がなくなるため、ユーザの利便性を向上することができる。これによりユーザによる自治体への問い合わせが減少したり、ユーザ自身が適切に行政手続きを行うことができるようになるため、自治体の好適な運営に寄与することができる。
【0026】
図6は、配信情報の一例を示す図である。配信情報は、配信タイプ、属性指定、関心指定、自治体情報などが対応付けられた情報である。配信タイプなどについて図7を用いて説明する。配信タイプは、自治体情報の重要度に応じて定まるもので、本実施形態では、図7に示されるように、通常、重要、緊急の3タイプが存在する。いずれのタイプを選択するかは、自治体の職員の判断による。配信タイプのうちの「通常」は、属性情報と関心情報の両方に応じた自治体情報を配信する配信タイプである。「重要」は、「通常」と比較して、ユーザに知っておいてほしい自治体情報でかつ属性情報に応じた自治体情報を配信する配信タイプである。「緊急」は、重要かつ緊急な通知であり、属性情報や関心情報とは関係なく全ユーザに自治体情報を配信する配信タイプである。
【0027】
図7には、各配信タイプにおけるスマートフォンでの表示例が示されている。「通常」で子育てに関する自治体情報が配信された場合、図7に示されるように、子育てに関する情報の1つとして自治体情報が表示される。「重要」で自治体情報が配信された場合、図7に示されるように、「重要なお知らせ」と表示され、「通常」とは異なる配信であることがユーザが認識できる。「緊急」で自治体情報が配信された場合、図7に示されるように、「緊急のお知らせ」とポップアップ表示され、「緊急のお知らせ」を表示する以外の操作ができないようになっている。
【0028】
各配信タイプのいずれも、配信装置100は、自治体情報をプッシュ通知で配信する。プッシュ通知とは、配信装置100がユーザのスマートフォンからの要求に対する応答として配信するものではなく、配信装置100が自発的に配信する通知方法である。配信装置100は、ユーザが特定の情報の配信を希望する・しないに関わらず、ユーザが登録した属性情報と感心情報に応じてプッシュ通知を行う。配信装置100がプッシュ通知を行うことで、ユーザは自治体のホームページなど、インターネット上にある様々な情報の中から自分に合った情報を探す手間なく、自分に必要な情報を受け取ることができる。
【0029】
図6に戻り、属性指定は、配信対象として指定された属性情報を示す。関心指定は、配信対象として指定された関心情報を示す。自治体情報は、配信する自治体情報を示す。
【0030】
図2における制御部110は、配信装置100の各部を制御する。制御部110は、属性情報取得部111と、関心情報取得部112と、配信部113と、設定部114と、導出部115とを備える。
【0031】
属性情報取得部111は、ユーザ端末300を使用するユーザの属性情報を取得する。関心情報取得部112は、ユーザの関心事を示す関心情報を取得する。配信部113は、取得された属性情報に応じた自治体情報、または取得された関心情報に応じた自治体情報をユーザ端末300に配信する。設定部114は、配信される自治体情報の配信先を指定する配信条件を設定する。導出部115は、配信条件に該当する配信先となるユーザ端末数を導出する。
【0032】
次に、ユーザ端末300や自治体装置200に表示される各画面について説明する。図8は、ユーザ端末300に表示される画面500を示す図である。画面500は、属性情報入力画面である。画面500に示されるように、ユーザは、ユーザ端末300において、生年月日、性別、学生向け情報の要・不要、外国人向け情報の要・不要、ご家族に関する情報の要・不要を設定する。画面500で設定された属性情報は、配信装置100に送信され、記憶される。
【0033】
図9は、ユーザ端末300に表示される画面600を示す図である。画面600は、関心情報入力画面である。画面600に示されるように、ユーザは、ユーザ端末300において、防災・防犯、くらし・手続き、子育て、教育、保健・福祉、観光・イベント、広報、ごみなどに関心があるか否かを設定する。例えば、図に示されるように、防災・防犯の項目について、さらに防犯、防災、消防・緊急のように細分化した項目に対して関心があるか否かを設定できるようにしてもよい。画面600で設定された関心情報は、配信装置100に送信され、記憶される。
【0034】
この画面600は、ユーザがスマートフォン300を操作することで、いつでも表示可能である。例えば、スマートフォン300に設定画面を表示し、その設定画面において、例えば「関心カテゴリ」をタップすることで表示してもよい。また、画面600においては、関心があるか否かを例えばチェックボックスをチェックするか否かで設定できるが、関心がないことが設定されることで、関心がないことに関する配信情報は配信されない。例えば、上述したように、「通常」は、属性情報と関心情報の両方に応じた自治体情報を配信する配信タイプであるが、関心がないとされた通常タイプの配信情報は配信されない。すなわち、画面600により、ユーザが関心のない情報の配信をユーザがブロックするための機能を提供できる。
【0035】
図10は、自治体装置200に表示される画面700を示す図である。画面700は、配信登録画面を示す図である。画面700に示されるように、配信登録画面には、配信タイプ設定欄701、配信言語設定欄702、リード文入力欄703、通知詳細入力欄704、各言語表示欄705が表示される。
【0036】
配信タイプ設定欄701は、配信タイプ(上述した「通常」、「重要」、「緊急」)を設定する設定欄である。配信言語設定欄702は、自治体情報を配信する言語を設定する設定欄である。画面700場合、日本語、英語などを設定可能である。リード文入力欄703は、自治体情報のタイトルを入力する入力欄である。通知詳細入力欄704は、通知内容を入力する入力欄である。各言語表示欄705は、通知詳細入力欄704に入力された内容を、各言語で表示する表示欄である。画面700により設定や入力された情報(以下、「配信画面入力情報」ともいう)は、配信装置100に送信され、記憶部130に記憶される。
【0037】
図11は、自治体装置200に表示される画面800を示す図である。画面800は、属性関心情報設定画面を示す図である。この画面800は、画面700の次に表示される画面である。画面800に示されるように、属性関心情報設定画面には、配信サイクル設定欄801、属性情報設定欄802、関心情報設定欄803、配信予定数表示欄804、申請ボタン805が表示される。
【0038】
配信サイクル設定欄801は、配信サイクルを設定する設定欄である。配信サイクルとは、自治体情報を配信する時期であり、週ごとのように周期的に設定したり、ある特定の日時を設定することができる。なお、配信タイプが「緊急」の場合は直ちに送信されるため配信サイクルを設定できない。属性情報設定欄802は、配信対象として指定する属性情報を設定する。関心情報設定欄803は、配信対象として指定する関心情報を設定する。
【0039】
配信予定数表示欄804は、属性情報設定欄802で設定された属性情報と関心情報設定欄803とで設定された関心情報により配信対象となるユーザ端末300の数を配信予定数として表示する欄である。ここでの表示数は、あくまでも現時点で該当する配信対象の数である。そのため、画面800では、「配信予定数」としている。例えば、将来において新規のユーザ端末300が配信対象となった場合には配信対象の数は増加する可能性があり、現在配信対象となっているユーザ端末300の関心情報が変更されることで配信対象から除外された場合には配信対象の数は減少する可能性がある。画面800により設定された情報(以下、「属性関心設定情報」ともいう)は、申請ボタン805が選択されると、配信装置100に送信され、設定部114によって、画面700で入力または設定された配信画面入力情報に関連付けられて配信情報132に記憶される。画面800において設定された属性情報または関心情報が配信先を指定する配信条件である。
【0040】
このように配信予定数を表示可能とすることで、自治体装置200を操作する自治体の職員は、現時点での配信対象数を知ることができる。この配信対象数により、職員はユーザの傾向を把握することも可能となる。また、配信対象数が極端に少ない場合には、属性情報や関心情報の設定内容を減らすことにより、配信対象数を増加させることができる。逆に配信対象数が極端に多い場合には、属性情報や関心情報の設定内容を増加させることにより、配信対象数を減少させることができる。
【0041】
次に、シーケンス図を用いて処理の流れについて説明する。図12は、ユーザ端末300と配信装置100との処理の流れを示すシーケンス図である。ユーザ端末300は、上述した画面500により属性情報が入力され、画面600により関心情報が入力されると(ステップS101)、これらを登録情報として配信装置100に送信する(ステップS102)。配信装置100は、登録情報を受信するとユーザ端末300にユーザIDを割り当てるとともに、ユーザ端末300の端末識別情報とともに登録情報をユーザ情報131として記憶部130に記憶する(ステップS103)。
【0042】
図13は、自治体装置200と配信装置100との処理の流れを示すシーケンス図である。自治体装置200は、画面700において、配信タイプが設定され(ステップS201)、次いで自治体情報を配信する言語、自治体情報のタイトル、通知内容などの配信情報が入力される(ステップS202)。自治体装置200は、設定や入力された配信画面入力情報を配信装置100に送信する(ステップS203)。
【0043】
配信装置100は、受信した配信画面入力情報を記憶部130に記憶する(ステップS204)。自治体装置200は、画面800において、配信サイクルが設定される(ステップS205)。次いで、自治体装置200は、属性情報が設定され(ステップS206)、関心情報が設定される(ステップS207)。
【0044】
引き続き、図14に示されるシーケンス図を用いて説明する。属性情報や関心情報が設定された後、自治体装置200において、配信予定数表示欄804の確認ボタンが選択されると(ステップS301)、自治体装置200は、設定された属性情報と関心情報を配信装置100に送信する(ステップS302)。配信装置100は、受信した属性情報と関心情報に該当するユーザ端末数を導出する該当ユーザ端末導出処理を行う(ステップS303)。配信装置100は、導出した該当ユーザ端末数を自治体装置200に送信する。
【0045】
自治体装置200は、受信した該当ユーザ端末数を配信予定数表示欄804に表示する(ステップS305)。その後、申請ボタン805が選択されると(ステップS306)、自治体装置200は、属性関心設定情報を配信装置100に送信する(ステップS307)。配信装置100は、受信した属性関心設定情報を配信画面入力情報に関連付けて配信情報132に記憶する(ステップS308)。
【0046】
図15は、ユーザ端末300と配信装置100との処理の流れを示すシーケンス図である。配信装置100は、配信タイミングが到来すると(ステップS401)、配信先を導出する(ステップS402)。ここでは、配信装置100は、配信する自治体情報に関連付けられた属性情報と関心情報により、配信するユーザ端末300を導出する。ここでは、上述した該当ユーザ端末導出処理が行われる。配信装置100は、導出されたユーザ端末300に自治体情報を配信する(ステップS403)。
【0047】
図16は、該当ユーザ端末導出処理の一例を示すフローチャートである。図16において、配信装置100は、配信タイプが「通常」であるか否かを判定する(ステップS501)。配信タイプが「通常」である場合には(ステップS501:YES)、配信装置100は、自治体情報に対応付けられた属性情報と関心情報とが一致するユーザ端末300をユーザ情報131から抽出する(ステップS502)。上記ステップS501において、配信タイプが「通常」である場合には(ステップS501:YES)、配信装置100は、配信装置100は、配信タイプが「重要」であるか否かを判定する(ステップS503)。
【0048】
配信タイプが「重要」である場合には(ステップS503:YES)、配信装置100は、自治体情報に対応付けられた属性情報が一致するユーザ端末300をユーザ情報131から抽出する(ステップS504)。配信タイプが「重要」ではない場合には(ステップS503:NO)、配信タイプが「緊急」であるため、配信装置100は、全ユーザ端末300を該当ユーザ端末として抽出する(ステップS505)。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザごとに、より適した情報を配信可能な技術を提供することができる。換言すると、ユーザに適さない情報の配信を抑制することができる。ユーザに適さない情報が多く配信されると、ユーザは煩わしく感じてしまい、重要な情報を見逃す可能性が高いが、属性情報だけではなく関心情報によって配信する条件をより制限することで、ユーザにとって必要な情報を配信することができる。これにより、ユーザは煩わしさを感じることなくなることから、重要な情報を見逃すことも抑制できる。
【0050】
上述した実施形態では、配信タイプが「通常」である場合に関心情報が配信条件として適用されるが、他の配信タイプにも関心情報を配信条件として適用してもよい。
【0051】
なお、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0052】
10 配信システム
100 配信装置
110 制御部
120 通信部
130 記憶部
131 ユーザ情報
132 配信情報
200 自治体装置
300 ユーザ端末
500、600、700、800 画面
図1
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