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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019000
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】車いすの制御方法
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/12 20060101AFI20240201BHJP
   A47C 1/024 20060101ALI20240201BHJP
   A47C 1/032 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
A61G5/12 706
A61G5/12 702
A47C1/024
A47C1/032
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107951
(22)【出願日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】202210910167.6
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520468586
【氏名又は名称】松下家電(中国)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Appliances(China)Co.,Ltd
(71)【出願人】
【識別番号】516120685
【氏名又は名称】パナソニックエイジフリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】王 銀輝
(72)【発明者】
【氏名】久米 洋平
(72)【発明者】
【氏名】塚田 将平
(72)【発明者】
【氏名】鄭 国威
(72)【発明者】
【氏名】韓 那亮
【テーマコード(参考)】
3B099
【Fターム(参考)】
3B099BA05
3B099BA07
(57)【要約】
【課題】使用中での被介護者のずれ落ちを防止しながら、快適に背もたれ部を持ち上げることができる車いすの制御方法を提供する。
【解決手段】背もたれ部と、着座部と、前記背もたれ部にリクライニング動作を実行させる第一アクチュエータと、前記着座部にチルト動作を実行させる第二アクチュエータと、を備える車いすの制御方法であって、前記リクライニング動作と前記チルト動作を同時に実行させる連動ステップを有する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背もたれ部と、着座部と、前記背もたれ部にリクライニング動作を実行させる第一アクチュエータと、前記着座部にチルト動作を実行させる第二アクチュエータと、を備える車いすの制御方法であって、前記リクライニング動作と前記チルト動作を同時に実行させる連動ステップを有することを特徴とする車いすの制御方法。
【請求項2】
前記連動ステップにおいて、前記リクライニング動作による背上げ角速度の大きさが、前記チルト動作による背下げ角速度の大きさと略同じになることを特徴とする請求項1に記載の車いすの制御方法。
【請求項3】
前記連動ステップにおいて、前記リクライニング動作によるリクライニング角度と前記チルト動作によるチルト角度が略同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載の車いすの制御方法。
【請求項4】
前記リクライニング角度と前記チルト角度が、0~30度の範囲内にあることを特徴とする請求項3に記載の車いすの制御方法。
【請求項5】
前記リクライニング動作の回転中心と、前記チルト動作の回転中心が、略等しい位置であることを特徴とする請求項3に記載の車いすの制御方法。
【請求項6】
前記連動ステップの後に、前記リクライニング動作を個別に実行させるリクライニングステップをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の車いすの制御方法。
【請求項7】
前記リクライニングステップにおいて、前記チルト動作をしないまま、80度以下のリクライニング角度で前記リクライニング動作を実行させることを特徴とする請求項6に記載の車いすの制御方法。
【請求項8】
前記リクライニングステップの後に、前記チルト動作を個別に実行させるチルトステップをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の車いすの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護機器の技術分野に関するものであり、具体的には、車いすの制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車いすは、一般的に、身体障害者、高齢者又は負傷者等の介護を要する人(以下、「被介護者」という)の移動(水平移動、及び被介護者の昇降移動を含む)に使用される。
【0003】
特許文献1は、被介護者が長時間座っている時に、臀部への圧力を軽減するために、クッション部材を有する座面部を後方に回転させて傾けることができる車いすを開示している。しかし、クッション部材を有する座面部を後方に回転させて傾けるために脚部を持ち上げると、背もたれが下方に移動し、被介護者の頭部が水平よりも低くなり、被介護者が背もたれからずれ落ちるリスクがあり、さらに、背もたれが水平よりも低い姿勢になると、被介護者に不快感を与え、ひいては、健康上のリスクをもたらす可能性もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願公開第111067726号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術における上記の課題を考慮して、使用中での被介護者のずれ落ちを防止しながら、快適に背もたれ部を持ち上げることができる車いすの制御方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
該車いすは、背もたれ部と、着座部と、背もたれ部にリクライニング動作を実行させる第一アクチュエータと、着座部にチルト動作を実行させる第二アクチュエータと、を備え、本発明により提供される車いすの制御方法は、リクライニング動作とチルト動作を同時に実行させる連動ステップを有する。
【0007】
該技術案によれば、車いすの背もたれ部を持ち上げる動作を行う場合、車いすは、下記のような連動ステップを実行する。第一アクチュエータを駆動させて、背もたれ部をその回転中心周りに回転させて持ち上げるリクライニング動作を実行させると同時に、第二アクチュエータを駆動させて、着座部をその回転中心周りに回転させて下方に傾斜させるチルト動作を実行させることにより、リクライニング動作により背もたれ部が上方へ回転する動作と、チルト動作により背もたれ部が下方へ回転する動作が相殺される。これにより、車いすの背もたれ部を略動作させることなく、脚部のみを上げることができるため、被介護者の体が前方あるいは後方にずれ落ちるリスクを回避することができる。
【0008】
好ましい技術案として、連動ステップにおいて、リクライニング動作による背上げ角速度の大きさが、チルト動作による背下げ角速度の大きさと略同じになる。
【0009】
好ましい技術案として、連動ステップにおいて、リクライニング動作によるリクライニング角度とチルト動作によるチルト角度が略同じである。
【0010】
好ましい技術案として、リクライニング角度とチルト角度が、いずれも0~30度の範囲内にある。
【0011】
好ましい技術案として、リクライニング動作における背もたれ部の回転中心と、チルト動作における着座部の回転中心が略等しい位置にある。
【0012】
該技術案によれば、連動ステップを実行するとき、車いすの背もたれ部を略動作させることなく、脚部のみを上げることができるため、被介護者の体が前方あるいは後方の両方にずれ落ちるリスクをより確実に回避することができる。
【0013】
好ましい技術案として、連動ステップの後に、リクライニング動作を個別に実行させるリクライニングステップをさらに備える。
【0014】
該技術案によれば、連動ステップにより背もたれ部を略動作させることなく脚部のみを上げた後に、リクライニング動作により背もたれ部のみを個別で上げることができるため、被介護者の体が前方あるいは後方の両方にずれ落ちるリスクを回避したまま、背もたれ部をさらに上げることができる。
【0015】
好ましい技術案として、リクライニングステップにおいて、チルト動作をしないまま、80度以下のリクライニング角度でリクライニング動作を実行させる。
【0016】
該技術案によれば、リクライニング角度が80度以下であれば、背もたれ部と着座部との間の角度は100度以上となり、被介護者は安楽な姿勢を維持することができる。
【0017】
好ましい技術案として、リクライニングステップの後に、チルト動作を個別に実行させるチルトステップをさらに備える。
【0018】
該技術案によれば、背もたれ部を適切な角度に上げた後、チルトステップを個別に実行させることにより、背もたれ部をさらに上げることができるため、被介護者はより前方の状況が見えやすくなると共に、食事に適した姿勢にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に提供される車いすとベッド本体とを合体させた状態での構造模式図である。
図2】本発明の実施形態に提供される車いすとベッド本体とを分離させた状態での構造模式図である。
図3】本発明の実施形態に提供される車いすがフラット状態での構造模式図である。
図4】本発明の実施形態に提供される車いすが着座状態での構造模式図である。
図5】本実施例に提供される、フラット姿勢にあり、且つ本体部が省略された車いすの構造模式図である。
図6】本実施例に提供される、チルト角度∠aとリクライニング角度∠bが15度である車いすの構造模式図である。
図7】本実施例に提供される、チルト角度∠aとリクライニング角度∠bが30度である車いすの構造模式図である。
図8】本実施例に提供される、チルト角度∠aが30度であり、且つリクライニング角度∠bが45度である車いすの構造模式図である。
図9】本実施例に提供される、チルト角度∠aが30度であり、且つリクライニング角度∠bが80度である車いすの構造模式図である。
図10】本実施例に提供される、チルト角度∠aが0度であり、且つリクライニング角度∠bが80度である車いすの構造模式図である。
図11】本実施例に提供される、チルト角度∠aが15度であり、且つリクライニング角度∠bが0度である車いすの構造模式図である。
図12】本発明の実施形態に提供される車いすの制御方法のフローチャートである。
図13】本発明の実施形態に提供される車いすの制御方法の他のフローチャートである。
図14】上記実施例に提供される、チルト角度∠aが0度とリクライニング角度∠bが15度である車いすの構造模式図である。
図15】上記実施例に提供される、チルト角度∠aが0度とリクライニング角度∠bが30度である車いすの構造模式図である。
図16】上記実施例に提供される、チルト角度∠aが0度とリクライニング角度∠bが45度である車いすの構造模式図である。
図17】上記実施例に提供される、チルト角度∠aが0度とリクライニング角度∠bが60度である車いすの構造模式図である。
図18】上記実施例に提供される、チルト角度∠aが0度とリクライニング角度∠bが80度である車いすの構造模式図である。
図19】上記実施例に提供される、チルト角度∠aが15度とリクライニング角度∠bが0度である車いすの構造模式図である。
図20】上記実施例に提供される、チルト角度∠aが30度とリクライニング角度∠bが0度である車いすの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の具体的な実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の実施例は、以下の実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内における様々な実施形態を採用することができる。
【0021】
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。そして、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0022】
[車いすの構造]
以下、本発明に提供される車いす1の制御方法が適用される車いす1の構造を説明する。なお、本発明の実施形態における車いす1の構造は、当業者が本発明の制御方法をよりよく理解するように、図面と合わせて本発明の車いす1の制御方法をより具体的に説明するために使用されるものであり、本発明の方法が適用される車いす1の構造を制限するためのものではない。
【0023】
(1)車いすとベッド本体を合体させた概略構造
まず、図1は、本発明の実施形態に提供される車いす1とベッド本体2とを含む介護用ベッドを示し、車いす1とベッド本体2とを合体させた状態での構造模式図である。図2は本発明の実施形態に提供される車いす1とベッド本体2とを分離させた状態での構造模式図である。
【0024】
図1に示すように、車いす1とベッド本体2とを合体させることで完全なる介護用ベッドが形成される。図2に示すように、車いす1は、ベッド本体2の側面からベッド本体2と分離可能である。しかも、車いす1とベッド本体2とを合体させて形成した介護用ベッドは、例えば病院、介護施設又は一般家庭等において被介護者により使用される電動式の介護用ベッドであってもよい。
【0025】
図1に示すように、車いす1とベッド本体2とを合体させた状態で、介護用ベッドの中央部に臥床している被介護者を車いす1に移動させ、その後、図2に示すように、車いす1をベッド本体2から分離させることにより、被介護者がベッド本体2から車いす1への移乗介助を容易に行うことができる。
【0026】
(2)ベッド本体の構造
次に、図1及び図2を参照しながら、ベッド本体2の構造を説明する。図1及び図2に示すように、ベッド本体2は、フレーム21、ボトム22及び作動機構(図示せず)を備える。
【0027】
その中、フレーム21は、例えば金属製のパイプ等で形成され、全体としてX軸方向に長い矩形状に形成され、フレーム21の下端部には、ベッド本体2を移動させるための複数の車輪23が設けられている。また、フレーム21の側部には、車いす1の本体部11(後述する)を収納するための凹部24が形成されている。
【0028】
ボトム22は、横臥した被介護者の身体を支持するためのものであり、フレーム21上に設置される。図2に示すように、ボトム22は、フレーム21の短手方向(Y軸方向)における片側半分に設置されている。ボトム22は、蝶番等で互いに傾斜(回転)可能に連結されたベッド本体背もたれ部221、ベッド本体着座部222、ベッド本体すね部223、及びベッド本体足ボトム部224を有する。
【0029】
その中、ベッド本体背もたれ部221は、被介護者の頭部及び背部を支持するためのものである。ベッド本体着座部222は、被介護者の臀部と大腿部を支持するためのものである。ベッド本体すね部223は、被介護者のすねを支持するためのものである。ベッド本体足ボトム部224は、被介護者の足部を支持するためのものである。しかも、ボトム22の上には、屈曲可能なクッション部材(図示せず)が取り付けられている。
【0030】
作動機構は、一般的に、フレーム21の下側に設置され、例えばアクチュエータ及び該アクチュエータを制御するためのコントローラなどを有する。その中、コントローラは、リモコンから送信された遠隔制御信号に従い、アクチュエータを制御して伸縮動作又は回転動作を行わせるように使用され、アクチュエータは、リンク機構を介してボトム22の下側に接続され、ボトム22の異なる部位をリクライニング動作又はチルト動作を行わせるように駆動する。
【0031】
作動機構は、例えば、被介護者のリモコン指示に応じて、ボトム22がフラット姿勢(図1を参照)となっている状態から、ベッド本体背もたれ部221を起こしたり、ベッド本体着座部222とベッド本体すね部223との連結箇所を上昇させたりすることができる。その中、フラット姿勢とは、ベッド本体背もたれ部221、ベッド本体着座部222、ベッド本体すね部223、及びベッド本体足ボトム部224を略水平の姿勢(すなわち、水平方向(X軸方向)に対して平行又は略平行な姿勢)にすることにより、ボトム22全体をフラットとした姿勢である。
【0032】
(3)車いすの構造
(3-1)車いすの全体構造
次に、図1から図4を参照しながら、車いす1の全体構造を説明する。図3は本発明の実施形態に提供される車いす1がフラット状態での構造模式図である。図4は本発明の実施形態に提供される車いす1が着座状態での構造模式図である。なお、図4では、説明の都合上、一対のアームレスト13の図示を省略する。
【0033】
本発明の実施形態に提供される車いす1は、被介護者がもたれることができる車いす1であり、該車いす1を、ベッド本体2から分離させることにより、被介護者の移動手段として機能させることができる。図2から図4に示すように、本発明に提供される車いす1は、本体部11と、本体部11に支持された座面部12と、座面部12の姿勢を変化させるための作動機構とを備える。
【0034】
本体部11は、例えば金属製のパイプ等で形成され、車いす1のメインフレームとして機能する。本体部11の下端部には、車いす1を移動させるための一対の前輪及び一対の後輪(車輪23の一例)が設けられている。一対の前輪及び一対の後輪の各々は、例えば自在キャスタであってもよい。
【0035】
図3に示すように、本体部11の両側部にはそれぞれ、上下方向(Z軸方向)に延びる一対のガイドポスト131が取り付けられている。一対のガイドポスト131にはそれぞれ、一対のアームレスト13が上下方向にスライド可能に装着されている。一対のアームレスト13はそれぞれ、着座部122の両側に配置される。一対のアームレスト13はそれぞれ、着座部122よりも下方に位置する収納位置(図1を参照)と、着座部122よりも上方に位置する使用位置(図2を参照)との間を、一対のガイドポスト131に沿って上下方向にスライドする。車いす1とベッド本体2とを合体させる際には、一対のアームレスト13を収納位置にスライドさせ、車いす1をベッド本体2から分離させて使用する際には、一対のアームレスト13を使用位置にスライドさせる。
【0036】
座面部12は、着座した(又は横臥した)被介護者の身体を支持するためのものであり、本体部11に支持される。座面部12は、蝶番等で互いに傾斜(回転)可能に連結された背もたれ部121、着座部122、すね部123、及び足ボトム部124を含む。その中、背もたれ部121は、被介護者の頭部及び背部を支持するためのものであり、第三リンク機構103(後述する)に支持される。着座部122は、被介護者の臀部と大腿を支持するためのものであり、一端が、本体部11の上端部に固定され、他端が第二リンク機構102(後述する)に支持される。すね部123は、被介護者の脹脛部を支持するためのものであり、第四リンク機構104(後述する)に支持される。足ボトム部124は、被介護者の足部を支持するためのものであり、第五リンク機構105(後述する)に支持され、第五リンク機構105は、第六リンク機構106によって着座部122と回転可能に接続される。しかも、座面部12の上には、屈曲可能なクッション部材(図示せず)が取り付けられている。
【0037】
なお、車いす1の作動機構は、座面部12の姿勢を、フラット姿勢(図3を参照)と椅子姿勢(図4を参照)との間で変化させるための機構であり、作動機構は、アクチュエータと、リンク機構と、を含んでもよい。なお、フラット姿勢とは、背もたれ部121、着座部122、すね部123、及び足ボトム部124を略水平の姿勢にすることにより、車いす1の座面部12全体をフラットとした姿勢である。椅子姿勢とは、背もたれ部121、着座部122、すね部123、及び足ボトム部124の各々を水平方向に対して傾斜又は回転させた姿勢である。車いす1の作動機構の具体的な構造については後で詳述する。
【0038】
図1に示すように、車いす1とベッド本体2とを合体させる際には、車いす1の座面部12及びベッド本体2のボトム22の各々をフラット姿勢にさせた状態で、車いす1をベッド本体2に近付けて、本体部11をフレーム21の凹部24に装着する。このとき、座面部12は、フレーム21の短手方向における他側半分に位置する。これにより、車いす1の背もたれ部121、着座部122、すね部123、及び足ボトム部124はそれぞれ、ベッド本体背もたれ部221、ベッド本体着座部222、ベッド本体すね部223、及びベッド本体足ボトム部224に介護用ベッドの短手方向に隣接して設置される。なお、車いす1とベッド本体2とを合体させた状態では、車いす1の座面部12は、ベッド本体2の作動機構によって制御されることにより、ベッド本体2のボトム22と一体的に動作するようになる。
【0039】
一方、図2に示すように、車いす1をベッド本体2から分離させる際には、まず、本体部11をベッド本体2のフレーム21の凹部24から取り外す。その後、被介護者が座面部12上に横臥した状態で、座面部12の姿勢をフラット姿勢から椅子姿勢に変化させる。
【0040】
(3-2)車いすの作動機構の構造
次に、図5から図10を参照しながら、本発明に提供される車いす1の作動機構を説明する。図5はフラット状態における、本体部11が省略された車いす1の構造模式図である。図6は脚が持ち上げられた状態における、本体部11が省略された車いす1の構造模式図である。図7図6の状態よりもさらに脚が持ち上げられた状態における、本体部11が省略された車いす1の構造模式図である。図8図7の状態からさらに背もたれ部が持ち上げられた状態における、本体部11が省略された車いす1の構造模式図である。また、図14図20は、チルト角度∠aとリクライニング角度∠bを少しずつ変えた状態における本体部11が省略された車いす1の構造模式図である。
【0041】
図5から図8に示すように、車いす1の作動機構は、アクチュエータ(図示せず)、第一リンク機構101、第二リンク機構102、第三リンク機構103、第四リンク機構104、第五リンク機構105及び第六リンク機構106を含む。
【0042】
その中、アクチュエータのタイプや構造は特に限定されない。従来技術において、既に様々なアクチュエータが開示されている。一部の実施形態では、アクチュエータはモーターであってもよいし、他の実施形態では、シリンダや油圧シリンダを駆動源として利用してもよい。また、アクチュエータの作動方式は、必要に応じて回転駆動又は線形駆動を選択して使用してもよい。アクチュエータのタイプや構造の単純な置換は、いずれも本発明の保護範囲を超えない。アクチュエータは、例えば、背もたれ部121を駆動する第一アクチュエータ及び着座部122を駆動する第二アクチュエータというように、複数設置されていてもよく、その数と作動方式はいずれも限定されない。
【0043】
第一リンク機構101は、アクチュエータの駆動下でX方向とZ方向とによって形成される平面(X-Z平面)内で回転できる。第二リンク機構102は、上端が、車いす1の着座部122と固定接続され、下端が、本体部11と回転可能に接続される。第二リンク機構102の上端は、アクチュエータの駆動下で第二リンク機構102の下端の周りを回転することができる。図5から図10を例にとると、第二リンク機構102が下端を円心に、図において反時計回りに回転すると、車いす1の着座部122もそれに伴い回転して上昇する。逆に、第二リンク機構102が図において時計回りに回転すると、車いす1の着座部122もそれに伴い回転して落下する。
【0044】
第三リンク機構103の両端は、それぞれ、第一リンク機構101の中部と背もたれ部121の中部に取り付けられて固定される。第一リンク機構101が、アクチュエータの駆動下で回転すると、第三リンク機構103を駆動して、背もたれ部121がリクライニング動作を行わせるように背もたれ部121を支持することができる。その中、ここでの中部とは、厳密な意味での中心点のところではなく、両端点以外の位置を指す。図7から図9を例にとると、第一リンク機構101がアクチュエータの駆動下で、図において時計回りに回転すると、第三リンク機構103は、背もたれ部121が上方に傾斜するように背もたれ部121を支持する。第一リンク機構101が第一アクチュエータの駆動下で、図において反時計回りに回転すると、第三リンク機構103は、背もたれ部121が下方に傾斜するように背もたれ部121を支持する。
【0045】
第四リンク機構104の両端は、それぞれ、第一リンク機構101の中部とすね部123の下端から延びる固定機構と回転可能に接続される。車いす1がフラット状態にあるとき、第四リンク機構104と車いす1の座面部12とは実質的に平行であり、背もたれ部121が上方に傾斜し、又は着座部122が上方に回転すると、第一リンク機構101の中部とすね部123の下端との距離が増加し、これにより、第四リンク機構104がすね部123をその先端(すね部123と着座部122との接続点)を中心(円心)に下方に回転させるように駆動することができる(図において時計回り方向)。
【0046】
第五リンク機構105は、車いす1の足ボトム部124に相対的に固定され、第五リンク機構105の一端部は、第六リンク機構106の一端部に回転可能に連結される。
【0047】
第六リンク機構106は、一端部が、第五リンク機構105と回転可能に接続され、他端部が、着座部122の中部と回転可能に接続される。第五リンク機構105と第六リンク機構106は、一体的に動作するので、車いす1のすね部123が着座部122に対して回転すると、第五リンク機構105は、足ボトム部124を上方に回転させるように駆動することができる。
【0048】
[車いすの制御方法]
図11を参照して、本発明の構造を参照しながら従来技術を説明する。車いすがフラット姿勢であるとする。従来技術において、図11に示される点Pを着座部122の回転中心として、着座部122を一定の角度だけ下方に回転させると、それに伴い背もたれ部121も下方に傾斜し脚部が上がる。この場合、背もたれ部121は水平よりも低くなる。図11は、着座部122のチルト角度∠aが15度であり、且つ背もたれ部121のリクライニング角度∠bが0度である場合の構造模式図であり、被介護者に不快感を与えることになる。本願の発明者は、この問題に最初に気づき、新しい制御方法を提案した。
【0049】
以下、本発明に提供される車いす1の制御方法の実施例を、上記の車いす1の構造に基づいて説明する。
【0050】
まず、各用語について説明する。
【0051】
特に明記しない限り、「チルト動作」という用語は、着座部122が、点Pを回転中心として水平方向Lに対して回転する動作を指し、上記の動作を実現できる限り、具体的な作動方式は特に制限されない。
【0052】
「リクライニング動作」という用語は、背もたれ部121が、点Pを回転中心として着座部122の平面延長線Mに対して回転する動作を指し、上記の動作を実現できる限り、具体的な作動方式は特に制限されない。
【0053】
本願では、チルト動作の回転中心と、リクライニング動作の回転中心は同じ点Pとして説明するが、異なってもよい。
【0054】
「チルト角度」という用語は、着座部122が回転する角度のことを指す。図5から図6を例にとると、着座部122が図5のフラット姿勢から図6の姿勢に回転すると、チルト角度は図における∠aになる。「チルト角速度」とは、単位時間あたりの「チルト角度」の変化値であり、一般的には、「チルト角速度」は、瞬時角速度であってもよく平均角速度であってもよく、本願では、特に明記しない限り、「チルト角速度」は、平均角速度のことを指す。
【0055】
「リクライニング角度」という用語は、背もたれ部121が回転する角度のことを指す。図5から図6を例にとると、背もたれ部121が図5のフラット姿勢から図6の姿勢に回転すると、リクライニング角度は図における∠bになる。「リクライニング角速度」とは、単位時間あたりの「リクライニング角度」の変化値であり、一般的には、「リクライニング角速度」は、瞬時角速度であってもよく平均角速度であってもよく、本願では、特に明記しない限り、「リクライニング角速度」は、平均角速度のことを指す。
【0056】
(実施例1)
本発明の実施例1において、車いすの制御方法が提供される。該制御方法は、上述した構造の車いす1に適用され、又は、背もたれ部と、着座部と、背もたれ部にリクライニング動作を実行させる第一アクチュエータと、着座部にチルト動作を実行させる第二アクチュエータと、を備える任意の車いすにも適用される。
【0057】
本実施例における車いす1の制御方法は、リクライニング動作とチルト動作を同時に実行させる連動ステップを有する。
【0058】
具体的には、本実施例では、被介護者又は他のオペレータは、外部設備(図示せず)を通じて第一実行指示を送信することができ、外部設備は、特に制限されなく、リモコンであってもよく、携帯電話アプリであってもよい。車いす1のプロセッサ(図示せず)は、該第一実行指示に応答する。プロセッサは、コントローラとメモリを含み得る。その中、メモリは、本実施例の制御方法に対応する第一制御指示が記憶されており、外部設備の実行指示を制御指示と合わせて、その合わせた第一制御指示をコントローラに送信するために使用され、コントローラは、第一アクチュエータと第二アクチュエータが連動ステップを実行させるように制御する。
【0059】
以下、連動ステップを実行するときの車いすの移動方式を、図面と合わせて具体的に説明する。
【0060】
図5から図7に示すように、図5は本実施例に提供される、フラット姿勢にある車いすの構造模式図であり、図6は本実施例に提供される、チルト角度∠aとリクライニング角度∠bが両方とも15度である車いすの構造模式図であり、図7は、本実施例に提供される、チルト角度∠aとリクライニング角度∠bが両方とも30度である車いすの構造模式図である。
【0061】
具体的には、図5におけるフラット姿勢にある車いす1については、このとき、車いす1は、リクライニング角度∠b=チルト角度∠a=0度であり、車いす1が連動ステップを実行すると、第一アクチュエータと第二アクチュエータが同期して起動され、第一アクチュエータは、リクライニング角度が∠bになり、リクライニング角速度がv1になるように、背もたれ部121を制御してリクライニング動作を実行させる。第二アクチュエータは、チルト角度が∠aになり、チルト角速度がv2になるように、着座部122を制御してチルト動作を実行させる。第一アクチュエータと第二アクチュエータの構造や作動方式は、上記の動作が実行できる限り、特に制限されない。
【0062】
リクライニング角度∠b=チルト角度∠a=15度になると、車いす1が図5のフラット姿勢から図6の姿勢に変化し、このとき、背もたれ部121は略動作せず地面に対して水平に保たれたままであり、着座部122は地面に対して回転して15度持ち上げられ、脚部が少し上がった状態となる。リクライニング角度∠b=チルト角度∠a=30度になると、車いす1が図7の姿勢に変化し、このとき、背もたれ部121は地面に対して水平に保たれたままであり、着座部122は地面に対して回転して30度持ち上げられ、脚部が上がった状態となる。なお、背もたれ部121は地面に対して水平に保たれているが、着座部122に対する角度が変化しているため、リクライニング角度は30度になる。
【0063】
これにより、背もたれ部121と着座部122とが同期して駆動され、着座部122が持ち上げられたときに背もたれ部121が水平よりも低くなる問題が解決される。
【0064】
その中、好ましい技術案として、本実施例では、連動ステップにおいて、リクライニング動作によるリクライニング角度∠bとチルト動作によるチルト角度∠aが略同じである。この場合、連動ステップを実行する前と連動ステップを実行する後で、背もたれ部121は略動作せず地面に対してほぼ水平に保たれ、被介護者が、背もたれ部121が水平方向から下げられることによる不快感を感じることはない。それだけでなく、被介護者は、頭部と背部の地面に対する位置が変化しないまま、脚部を持ち上げることができるため、被介護者の足を心臓より上の位置にして、足のむくみを解消するのに効果的である。
【0065】
その中、好ましくは、連動ステップにおいて、リクライニング動作による背上げ角速度の大きさと、チルト動作による背下げ角速度の大きさが略同じである。
【0066】
着座部122がその回転中心周りに下方に回転する角速度は、背もたれ部121が下方に回転する角速度に等しく、このとき、背もたれ部121がその回転中心周りに同じ角速度で上方に回転させることにより、背もたれ部121は略動作せず地面に対して水平に保たれ、着座部122に繋がったすね部123や足ボトム部124が持ち上げられるので、被介護者は、頭部と背部が相対的に静止した状態のまま、脚部を持ち上げることができる。
【0067】
なお、背もたれ部121が地面に対して水平に保たれるということは、背もたれ部121が動かないことを意味するのではなく、着座部122が回転するとき、背もたれ部121は、わずかに下げられた後、リクライニング動作によって地面に対して水平に保たれる位置まで戻ることを意味するので、基本的に地面に対して水平に保たれることが実現できる。
【0068】
なお、図7を参照すると、リクライニング角度∠b=チルト角度∠a=30度になると、背もたれ部121は地面に対して水平に保たれたままであり、着座部122は地面に対して30度持ち上げられたので、このとき、連動ステップを引き続き実行すると、被介護者は脚部と足部が上がりすぎることになり、不快感を感じやすいので、好ましい実施例として、本実施例では、リクライニング角度∠bとチルト角度∠aが、いずれも0~30度の範囲内にあるように設定している。
【0069】
(実施例2)
本発明の実施例2において、リクライニングステップを有する車いす1の制御方法が提供される。図12は本実施例に提供される制御方法のフローチャートであり、図12に示すように、本実施例に提供される制御方法は、連動ステップの後に、リクライニング動作を個別に実行させるリクライニングステップをさらに備える。
【0070】
本実施例では、被介護者又は他のオペレータは、外部設備を通じて第二実行指示を送信することができ、外部設備は、特に制限されなく、リモコンであってもよく、携帯電話アプリであってもよい。車いすのプロセッサは、該第二実行指示に応答する。プロセッサは、コントローラとメモリであり得る。その中、メモリは、本実施例の制御方法に対応する第二制御指示が記憶されており、外部設備の実行指示を制御指示と合わせて、合わせた第二制御指示をコントローラに送信するために使用され、コントローラは、第一アクチュエータと第二アクチュエータを制御して連動ステップを実行させ、かつ、連動ステップを実行させた後、第一アクチュエータが引き続きリクライニングステップを実行させ、第二アクチュエータが作動を停止させるように制御する。
【0071】
以下、リクライニングステップを実行するときの車いすの移動方式を、図面と合わせて具体的に説明する。
【0072】
図7から図9に示すように、図7は、本実施例に提供される、チルト角度∠aとリクライニング角度∠bが30度である車いすの構造模式図であり、図8は、本実施例に提供される、チルト角度∠aが30度であり、且つリクライニング角度∠bが45度である車いすの構造模式図であり、図9は、本実施例に提供される、チルト角度∠aが30度であり、且つリクライニング角度∠bが80度である車いすの構造模式図である。
【0073】
具体的には、車いす1が連動ステップを実行して図7に示す姿勢(チルト角度∠aとリクライニング角度∠bが30度)になると、第二アクチュエータは作動を停止し、第一アクチュエータは個別に作動する。このとき、背もたれ部121は、着座部122がチルト動作を実行することによる下方に回転する動作がなくなるので、リクライニング動作を個別に実行すると、背もたれ部121が地面に対して上方に持ち上げられ、被介護者の背部もそれに伴い持ち上げられることになる。背もたれ部121のリクライニング角度が45度になるとき、車いす1は図8に示す姿勢になり、このとき、リクライニング動作を引き続き実行させると、背もたれ部121は引き続き上方に傾斜し、リクライニング角度が80度になるとき、車いすは図9に示す姿勢になる。
【0074】
本実施例では、連動ステップにおいて、脚部が持ち上げられた状態で、背もたれ部121を引き続き上げるため、上げられた着座部122により被介護者が着座部122から前方にずれ落ちる傾向を抑制しながら、背もたれ部を持ち上げることができ、ずれによる褥瘡などの影響も軽減することができる。
【0075】
その中、好ましくは、リクライニングステップにおいて、チルト動作をしないまま、80度以下のリクライニング角度∠bでリクライニング動作を実行させる。リクライニング角度∠bが80度以下であれば、被介護者の背部と脚部との間の角度は100度以上となり、このとき、被介護者は安楽な姿勢を維持することができる。
【0076】
(実施例3)
本発明の実施例3において、チルトステップを有する車いすの制御方法が提供される。図13は本実施例に提供される制御方法のフローチャートであり、図13に示すように、本実施例に提供される制御方法は、連動ステップ、リクライニングステップの後に、チルト動作を個別に実行させるチルトステップをさらに備える。
【0077】
本実施例では、被介護者は、外部設備を通じて第三実行指示を送信することができ、外部設備は、特に制限されなく、リモコンであってもよく、携帯電話アプリであってもよい。車いすのプロセッサは、該第三実行指示に応答する。プロセッサは、コントローラとメモリであり得る。その中、メモリは、本実施例の制御方法に対応する第三制御指示が記憶されており、外部設備の実行指示を制御指示と合わせて、合わせた第三制御指示をコントローラに送信するために使用され、コントローラは、第一アクチュエータと第二アクチュエータを制御して連動ステップを実行させ、連動ステップを実行させた後、第二アクチュエータが作動を停止させ、第一アクチュエータが引き続きリクライニングステップを実行させるように制御し、最後にリクライニングステップを実行させた後、第一アクチュエータが作動を停止させ、第二アクチュエータがチルトステップを実行させるように制御する。
【0078】
以下、チルトステップを実行するときの車いすの移動方式を、図面と合わせて具体的に説明する。
【0079】
図9から図10に示すように、図9は本実施例に提供される、チルト角度∠aが30度であり、且つリクライニング角度∠bが80度である車いすの構造模式図であり、図10は、本実施例に提供される、チルト角度∠aが0度であり、且つリクライニング角度∠bが80度である車いすの構造模式図である。
【0080】
具体的には、車いす1の第一アクチュエータは作動を停止し、第二アクチュエータは、着座部122を駆動して、背もたれ部を上げて脚部を下げることにより、背もたれ部をさらに上げることができるため、被介護者はより前方の状況が見えやすくなると共に、食事に適した姿勢にすることができる。
【0081】
以上、実施例によって、本発明を説明したが、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、各ステップの実行タイミングは必要に応じて調整されてもよい。
【0082】
例えば、実施例では、車いす1を介護用ベッドに適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、車いす1単体を使用する場合にも適用できる。
【0083】
また、本発明の技術案を、図面と合わせて説明したが、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施形態に限定されないことは、当業者には容易に理解される。本発明の原理から逸脱することなく、当業者は、関連する技術的特徴に対して同等の変更又は置換を行うことができ、これらの変更又は置換後の技術案はいずれも、本発明の保護範囲に含まれる。なお、本願出願時の特許請求の範囲に記載された複数の請求項の中から技術的に矛盾しない範囲で2つ以上の請求項を任意に組み合わせたものも本発明の保護範囲に含まれる。例えば、本願出願時の特許請求の範囲に記載された引用形式請求項を、技術的に矛盾しない範囲で上位請求項の全てを引用するようにマルチクレーム又はマルチマルチクレームとしたときに、そのマルチクレーム又はマルチマルチクレームに含まれる全ての請求項の組み合わせも本発明の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
1 車いす
101 第一リンク機構
102 第二リンク機構
103 第三リンク機構
104 第四リンク機構
105 第五リンク機構
106 第六リンク機構
11 本体部
12 座面部
121 背もたれ部
122 着座部
123 すね部
124 足ボトム部
13 アームレスト
131 ガイドポスト
2 ベッド本体
21 フレーム
22 ボトム
221 ベッド本体背もたれ部
222 ベッド本体着座部
223 ベッド本体すね部
224 ベッド本体足ボトム部
23 車輪
24 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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