IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 山一電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図1
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図2
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図3
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図4
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図5
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図6
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図7
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図8
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図9
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図10
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図11
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図12
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図13
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図14
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図15
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図16
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図17
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図18
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図19
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図20
  • 特開-コネクタ及びコネクタアセンブリ 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019034
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】コネクタ及びコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/73 20110101AFI20240201BHJP
【FI】
H01R12/73
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115279
(22)【出願日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】202210909231.9
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】000177690
【氏名又は名称】山一電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】伊東 利育
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AB60
5E223AB65
5E223AC50
5E223BA07
5E223CD01
5E223DA05
5E223DB11
5E223EA02
5E223EA13
(57)【要約】
【課題】インサーションロスを低減することができるコネクタ及びコネクタアセンブリを提供する。
【解決手段】第1ピン群120と第2ピン群130との間の領域に基板が挿抜方向D2に沿って挿入されるコネクタであって、各コンタクトピン121,131は、領域に向かって凸状に湾曲するとともに基板の電極パッドとの接点を含む湾曲部121a,131aと、先端121b2,131b2が湾曲部121a,131aの基端121a1,131a1と接続されているとともに、基端121b1,131b1が領域から離間するように屈曲している直線状の第1ビーム部121b,131bと、を有している。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有している第1ピン群と、
前記所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有し、前記第1ピン群と対向するように配置された第2ピン群と、
を備え、
前記第1ピン群と前記第2ピン群との間の領域に機器が挿抜方向に沿って挿入及び抜去されるコネクタであって、
各前記コンタクトピンは、
前記領域に向かって凸状に湾曲するとともに前記機器の電極との接点を含む湾曲部と、
先端が前記湾曲部の基端と接続されているとともに、基端が前記領域から離間するように屈曲している直線状の第1ビーム部と、
を有している、
コネクタ。
【請求項2】
各前記コンタクトピンは、
先端が前記第1ビーム部の前記基端に接続されているとともに、基端が弾性変形の固定端とされた第2ビーム部と、
を有し、
前記第1ビーム部は、前記第2ビーム部よりも前記挿抜方向に対する傾斜角度が小さい、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極に対してなす角度が-10度以上10度以下となる、
請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極と略平行となる、
請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極の端部が前記挿抜方向において前記第1ビーム部の前記基端と前記第1ビーム部の前記先端との間に位置するような長さ寸法とされている、
請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極との距離が0.07mm以下とされている、
請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極との距離が0.03mm以上とされている、
請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有している第1ピン群と、
前記所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有し、前記第1ピン群と対向するように配置された第2ピン群と、
を備え、前記第1ピン群と前記第2ピン群との間の領域に機器が挿抜方向に沿って挿入されるコネクタであって、
各前記コンタクトピンは、
前記領域に向かって凸状に湾曲するとともに前記機器の電極との接点を含む湾曲部と、
先端が前記湾曲部の基端と接続されている直線状の第1ビーム部と、
先端が前記第1ビーム部の基端に接続されているとともに、基端が弾性変形の固定端とされた第2ビーム部と、
を有し、
前記第1ピン群が有する各前記コンタクトピンの前記第1ビーム部と前記第2ピン群が有する各前記コンタクトピンの前記第1ビーム部とは、前記機器が挿入された状態で、略平行とされている、
コネクタ。
【請求項9】
前記第1ピン群が有する各前記コンタクトピンのうちの接地用のグランドピン及び前記第2ピン群が有する各前記コンタクトピンのうちの接地用のグランドピンに電気的に接続された導電性部材を備えている、
請求項1、2及び8のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項10】
基端から先端に向かって信号が伝送される複数のコンタクトピンを備え、電極を有する機器が挿入されるコネクタであって、
各前記コンタクトピンは、前記電極と接触する接点及び該接点よりも前記基端側で前記電極と非接触で電気的に接続される第1ビーム部を有している、
コネクタ。
【請求項11】
請求項1、2、8及び10のいずれかに記載のコネクタと、
前記コネクタに挿入された前記機器と、
を備えている、
コネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ及びコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、上下方向に配置された第1レセプタクル導体アレイ及び第2レセプタクル導体アレイを有したレセプタクルアセンブリ、及び、上下方向に配置された第1プラグ導体アレイ及び第2プラグ導体アレイを有したプラグアセンブリが開示されている。
そして、プラグアセンブリがレセプタクルアセンブリに嵌合されることで、プラグアセンブリの各導体とレセプタクルアセンブリの各導体とが接触する構成を採っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第9531129号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている構成とは異なるが、例えば図18及び図19に示すように、コンタクトピン321,331(導体)が、湾曲部321a,331a及び湾曲部321a,331aの基端に接続された直線状のばねビーム部321c,331cを有している場合、機器(図18及び図19においては基板421)が挿入されたとき、湾曲部321a,331aと基板421との接点が力点となりハウジングとコンタクトピン321,331との固定部よりも先端側の部分が弾性変形することによって上側のコンタクトピン321と下側のコンタクトピン331との間隔が拡がり、湾曲部321a,331aにある接点で基板421の電極パッド421aに接触する。
【0005】
このとき、図20に示すように、コネクタを構成する各部品の公差(コネクタの製造公差)や基板421の製造公差、両者の嵌合公差に起因して、接点の位置がずれる場合がある。なお、図20では、コンタクトピン321のみを示している。
ここで、仮に、コネクタの製造公差や基板421の製造公差、両者の嵌合公差を考慮せずにコネクタや基板421の各部品/各部位の寸法を設計した場合、コンタクトピン321が電極パッド421aに接触しない可能性がある(図20の下図に示した円で囲まれた部分)。
【0006】
そのため、図20に示すように、電極パッド421aに接触しないコンタクトピン321の発生を回避するために、一般的には、コネクタの製造公差や基板421の製造公差、両者の嵌合公差を考慮したうえで、基板421の挿入後に全てのコンタクトピン321,331が電極パッド421aに確実に接触するように、コネクタや基板421の各部品/各部位の寸法を設計する。
このとき、全てのコンタクトピン321,331を電極パッド421aに確実に接触させるために上記のコンセプトで設計を行うと、電極パッド421aの長さ寸法は、公差を考慮しない場合と比較して、長くなる。
ここで、電極パッド421aの端を先端421a2としたとき、コンタクトピン321と電極パッド421aとの接点から電極パッド421aの先端421a2までの範囲を「Stub」といい、その長さ寸法を「嵌合長」という。
【0007】
しかしながら、電極パッド421aの長さ寸法が長い場合、接点から電極パッド421aに伝送された信号Sの一部が電極パッド421aの先端421a2側に流れて先端421a2の自由端で反射して接点に戻るため、信号劣化が発生する。そして、例えば200Gbps以上の伝送速度を実現するための高周波信号Sを伝送しようとした場合、上記のようなStubの影響による信号劣化が生じることで、インサーションロスが生じてしまう。特に、嵌合長が長いほど、インサーションロスが顕著に生じてしまう。
【0008】
とは言え、信号Sの往復現象に起因した信号劣化の影響を抑制するために嵌合長を短く設計すれば、コンタクトピン321が電極パッド421aに接触しない可能性が増大するのは上記の通りである。
【0009】
そこで、本発明は、インサーションロスを低減することができるコネクタ及びコネクタアセンブリを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のコネクタ及びコネクタアセンブリは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の第1態様に係るコネクタは、所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有している第1ピン群と、前記所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有し、前記第1ピン群と対向するように配置された第2ピン群と、を備え、前記第1ピン群と前記第2ピン群との間の領域に機器が挿抜方向に沿って挿入及び抜去されるコネクタであって、各前記コンタクトピンは、前記領域に向かって凸状に湾曲するとともに前記機器の電極との接点を含む湾曲部と、先端が前記湾曲部の基端と接続されているとともに、基端が前記領域から離間するように屈曲している直線状の第1ビーム部と、を有している。
【0011】
本態様に係るコネクタによれば、各コンタクトピンは、先端が湾曲部の基端と接続されているとともに、基端が領域から離間するように屈曲している直線状の第1ビーム部を有しているので、例えば、第1ビーム部の基端側に接続される部分に対して、第1ビーム部を電極に近接させることができる。
これによって、高周波信号(例えば周波数が60GHz以上の信号)が第1ビーム部から接点を経由することなく電極に直接的に伝送されるので、嵌合長(Stub)に起因した信号劣化によるインサーションロスを低減することができる。言い換えれば、上記の作用によって信号を第1ビーム部から電極に直接的に伝送させることができるので、公差の影響を排除するために長い嵌合長を確保することができる。
【0012】
また、本開示の第2態様に係るコネクタは、第1態様において、各前記コンタクトピンは、先端が前記第1ビーム部の前記基端に接続されているとともに、基端が弾性変形の固定端とされた第2ビーム部と、を有し、前記第1ビーム部は、前記第2ビーム部よりも前記挿抜方向に対する傾斜角度が小さい。
【0013】
本態様に係るコネクタによれば、各コンタクトピンは、凸状に湾曲するとともに機器の電極との接点を含む湾曲部と、先端が湾曲部の基端と接続されている直線状の第1ビーム部と、先端が第1ビーム部の基端に接続されているとともに、基端が弾性変形の固定端とされた第2ビーム部と、を有し、第1ビーム部は、第2ビーム部よりも挿抜方向に対する傾斜角度が小さいので、機器が挿入されたとき、第1ビーム部が機器の電極に対してなす角度を第2ビーム部が機器の電極に対してなす角度よりも小さくすることができる。
そのため、第1ビーム部がない従来の構成と比較して、第1ビーム部によってコンタクトピンを電極と近接させることができる。
これによって、高周波信号(例えば周波数が60GHz以上の信号)が第1ビーム部から接点を経由することなく電極に直接的に伝送されるので、嵌合長(Stub)に起因した信号劣化によるインサーションロスを低減することができる。言い換えれば、上記の作用によって信号を第1ビーム部から電極に直接的に伝送させることができるので、公差の影響を排除するために長い嵌合長を確保することができる。
【0014】
また、本発明の第3態様に係るコネクタは、第1態様又は第2態様において、前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極に対してなす角度が-10度以上10度以下となる。
【0015】
本態様に係るコネクタによれば、第1ビーム部は、機器が挿入された状態で、電極に対してなす角度が-10度以上10度以下となるので、第1ビーム部を電極と近接させることができる。
【0016】
また、本発明の第4態様に係るコネクタは、第1態様から第3態様のいずれかにおいて、前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極と略平行となる。
【0017】
本態様に係るコネクタによれば、第1ビーム部は、機器が挿入された状態で、電極と略平行となるので、第1ビーム部を更に均一に電極と近接させることができる。
【0018】
また、本発明の第5態様に係るコネクタは、第1態様から第4態様のいずれかにおいて、前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極の端部が前記挿抜方向において前記第1ビーム部の前記基端と前記第1ビーム部の前記先端との間に位置するような長さ寸法とされている。
【0019】
本態様に係るコネクタによれば、第1ビーム部は、機器が挿入された状態で、電極の端部が挿抜方向において第1第1ビーム部の基端と第1ビーム部の先端との間に位置するような長さ寸法とされているので、電極の端部が第1ビーム部に覆われた状態となり、より確実に信号の往復現象を回避することができるようになる。
【0020】
また、本発明の第6態様に係るコネクタは、第1態様から第5態様のいずれかにおいて、前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極との距離が0.07mm以下とされている。
【0021】
本態様に係るコネクタによれば、第1ビーム部は、機器が挿入された状態で電極との距離が0.07mm以下とされているので、高周波信号を効率的に第1ビーム部から電極に直接的に伝送させることができる。
【0022】
また、本発明の第7態様に係るコネクタは、第6態様において、前記第1ビーム部は、前記機器が挿入された状態で、前記電極との距離が0.03mm以上とされている。
【0023】
本態様に係るコネクタによれば、第1ビーム部は、機器が挿入された状態で電極との距離が0.03mm以上とされているので、第1ビーム部を電極に直接的に接触させない範囲で、インサーションロスを最大限に抑制することができる。
【0024】
また、本発明の第8態様に係るコネクタは、所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有している第1ピン群と、前記所定方向に並べられた複数のコンタクトピンを有し、前記第1ピン群と対向するように配置された第2ピン群と、を備え、前記第1ピン群と前記第2ピン群との間の領域に機器が挿抜方向に沿って挿入されるコネクタであって、各前記コンタクトピンは、前記領域に向かって凸状に湾曲するとともに前記機器の電極との接点を含む湾曲部と、先端が前記湾曲部の基端と接続されている直線状の第1ビーム部と、先端が前記第1ビーム部の基端に接続されているとともに、基端が弾性変形の固定端とされた第2ビーム部と、を有し、前記第1ピン群が有する各前記コンタクトピンの前記第1ビーム部と前記第2ピン群が有する各前記コンタクトピンの前記第1ビーム部とは、前記機器が挿入された状態で、略平行とされている。
【0025】
また、本発明の第9態様に係るコネクタは、第1態様から第8態様のいずれかにおいて、前記第1ピン群が有する各前記コンタクトピンのうちの接地用のグランドピン及び前記第2ピン群が有する各前記コンタクトピンのうちの接地用のグランドピンに接触する導電性部材を備えている。
【0026】
本態様に係るコネクタによれば、第1ピン群が有する各コンタクトピンのうちの接地用のグランドピン及び第2ピン群が有する各コンタクトピンのうちの接地用のグランドピンに接触する導電性部材を備えているので、導電性部材によってノイズを減衰させることができる。
【0027】
また、本発明の第10態様に係るコネクタは、基端から先端に向かって信号が伝送される複数のコンタクトピンを備え、電極を有する機器が挿入されるコネクタであって、各前記コンタクトピンは、前記電極と接触する接点及び該接点よりも前記基端側で前記電極と非接触で電気的に接続される第1ビーム部を有している。
【0028】
また、本発明の第11態様に係るコネクタアセンブリは、第1態様から第10態様のいずれかに記載のコネクタと、前記コネクタに挿入された前記機器と、を備えている。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、インサーションロスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本開示の一実施形態に係るコネクタの斜視図である。
図2】本開示の一実施形態に係るコネクタの斜視図である(基板挿入時)。
図3図2においてハウジングを省略したコネクタの斜視図である。
図4図1に示す切断線IV-IVにおける断面図である。
図5図2に示す切断線V-Vにおける断面図である。
図6】コンタクトピンの側面図である。
図7図5の部分拡大図である。
図8図7の部分拡大図である。
図9】基板に接触するコンタクトピンの斜視図である。
図10図9において1本の信号伝送用のコンタクトピンを省略したコンタクトピンの斜視図である。
図11】周波数とインサーションロスとの関係を示したグラフである(隙間0.03mm)。
図12】周波数とインサーションロスとの関係を示したグラフである(隙間0.05mm)。
図13】周波数とインサーションロスとの関係を示したグラフである(隙間0.07mm)。
図14】周波数とインサーションロスとの関係を示したグラフである(隙間0.10mm)。
図15】周波数とインサーションロスとの関係を示した比較例としてのグラフである。
図16】本開示の一実施形態の変形例に係るコンタクトピンの側面図である。
図17】本開示の一実施形態の変形例に係るコンタクトピンの側面図である。
図18】比較例としてのコンタクトピンの側面図である。
図19】比較例としてのコンタクトピンの側面図である(基板挿入時)。
図20】比較例としてのコンタクトピンの位置ズレを表した図である。
図21】比較例としてのコンタクトピンにおける信号の往復現象を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の一実施形態に係るコネクタ及びコネクタアセンブリについて、図面を参照して説明する。
【0032】
[コネクタの概要について]
図1及び図2に示すように、コネクタ100は、実装基板210に実装されるとともに機器が差し込まれるコネクタである。すなわち、実装基板210と機器とを電気的に接続するコネクタである。
機器としては、電極パッド221a(電極)を有した基板221やコンタクトピン(電極)を有したプラグコネクタが例示される。
図1及び図2の場合、例として基板221が示されており、以下では、基板221をコネクタ100に差し込む前提で説明をする。
【0033】
図1図3及び図4に示すように、コネクタ100は、ハウジング110、トップピン群120(第1ピン群)、ボトムピン群130(第2ピン群)及び導電性部材140を備えている。
【0034】
図1図4及び図5に示すように、ハウジング110は、略直方体の外形状をなす部品であり、トップピン群120、ボトムピン群130及び導電性部材140を収容・保持している。
ハウジング110は、非導電性の部材であり、例えば、樹脂等から成型されている。
【0035】
ハウジング110の正面には、ハウジング110の内部に形成された挿入空間112と連通する正面開口111が開口している。
挿入空間112には、正面開口111を介して基板221の先端側が差し込まれる。
【0036】
図3に示すように、トップピン群120は、複数のコンタクトピン121が所定方向D1に並べられて構成されている。
図1に示すように、トップピン群120における各コンタクトピン121の配列方向は、ハウジング110の長手方向に一致している。
コンタクトピン121は、信号伝送用のシグナルピン又は接地用のグランドピンとされ、それらが所定の規則に則って配列されている。なお、これら以外の用途を持つピンを有していても構わない。
【0037】
コンタクトピン121は、導通をとるための細長い金属製の端子であって、先端側から基端側に向かって、湾曲部121a、平行ビーム部121b(第1ビーム部)、ばねビーム部121c(第2ビーム部)、略直線部121d、起立部121e及び実装部121fを有している。
これらの詳細な構成については後述する。
【0038】
図3に示すように、ボトムピン群130は、複数のコンタクトピン131が所定方向D1に並べられて構成されている。
図1に示すように、ボトムピン群130における各コンタクトピン131の配列方向は、ハウジング110の長手方向に一致している。
コンタクトピン131は、信号伝送用のシグナルピン又は接地用のグランドピンとされ、それらが所定の規則に則って配列されている。なお、これら以外の用途を持つコンタクトピンを有していても構わない。
【0039】
コンタクトピン131は、導通をとるための細長い金属製の端子であって、先端側から基端側に向かって、湾曲部131a、平行ビーム部131b(第1ビーム部)、ばねビーム部131c(第2ビーム部)、略直線部131d、起立部131e及び実装部131fを有している。
これらの詳細な構成については後述する。
【0040】
図3から図5に示すように、トップピン群120及びボトムピン群130がハウジング110に組み付けられた状態、かつ、コネクタ100が実装基板210に実装された状態において、トップピン群120(詳細には、略直線部121dよりも先端側の部分)は、挿入空間112で、ボトムピン群130(詳細には、略直線部131dよりも先端側の部分)と対向するように配置されている。
【0041】
図4及び図5に示すように、対向して配置されたトップピン群120とボトムピン群130との間の領域には、正面開口111を介して基板221が挿抜方向D2に沿って差し込まれる。そして、各コンタクトピン121及び各コンタクトピン131が、基板221の電極パッド221aと接触することになる。ここで、基板221の挿抜方向D2は、例えは水平方向に沿っている。
【0042】
図3に示すように、導電性部材140は、トップピン群120の所定のコンタクトピン121(詳細には各グランドピン)及びボトムピン群130の所定のコンタクトピン131(詳細には各グランドピン)に電気的に接続された状態で、ハウジング110の内部に収容されている。
なお、「電気的に接続された状態」とは、例えば、導電性部材140が各グランドピンと物理的に接触した状態や導電性部材140が各グランドピンに対して僅かな隙間を空けて設けられた状態である。ここでいう「僅かな隙間」とは、1GHz以上の高周波が電気的に接続可能な距離だけ離隔した隙間であり、例えば、0.05mm以上0.1mm以下の範囲とされる。
導電性部材140は、所定の導電率を有する部材であり、例えば、導電性粒子が分散された樹脂や帯電防止樹脂等から成型されている。ここでいう「所定の導電率」とは、例えば、10S/m以上200S/m以下であり、好ましくは、30S/m以上150S/m以下である。
導電性部材140を設置することで、ノイズを減衰させることができる。
【0043】
[コンタクトピン121の詳細について]
上述の通り、図6に示すように、各コンタクトピン121は、先端(図6の左端)側から基端(図6の右端)側に向かって、湾曲部121a、平行ビーム部121b(第1ビーム部)、ばねビーム部121c(第2ビーム部)、略直線部121d、起立部121e及び実装部121fを有している。
【0044】
図6から図8に示すように、湾曲部121aは、内側に向かって凸状に湾曲した部分である。なお、ここでいう「内側」とは、例えばコンタクトピン131を向く方向や基板221が挿入される領域を向く方向を意味する。
湾曲部121aは、コンタクトピン121において基板221の電極パッド221aとの接点を形成する部分である。
【0045】
平行ビーム部121bは、先端121b2が湾曲部121aの基端121a1と接続された直線状の部分である。
平行ビーム部121bは、基板221が差し込まれていないとき、挿抜方向D2に対して角度θ1だけ傾斜している。
基板221が差し込まれていないとき、角度θ1は、0度よりも大きい。
【0046】
平行ビーム部121bの基端121b1は、外側に向かって屈曲した屈曲部を形成している。
なお、ここでいう「外側」とは、例えばコンタクトピン131から離間する方向や基板221が挿入される領域から離間する方向を意味する。
【0047】
ばねビーム部121cは、先端121c2が平行ビーム部121bの基端121b1と接続された直線状の部分である。
【0048】
ここで、ばねビーム部121cの先端121c2と接続された平行ビーム部121bの基端121b1は、前述の通り、外側に向かって屈曲している。また、平行ビーム部121bの先端121b2から湾曲部121aの基端121a1側の一部は、内側に向かって屈曲している。そのため、平行ビーム部121bは、ばねビーム部121cよりも内側において、ばねビーム部121cよりも緩やかな傾斜で電極パッド221aに近接することになる。
【0049】
ばねビーム部121cは、基板221が差し込まれていないとき、挿抜方向D2に対して角度θ2だけ傾斜している。角度θ2は、角度θ1よりも大きい。言い換えれば、平行ビーム部121bは、ばねビーム部121cよりも挿抜方向D2に対して緩やかに傾斜していることになる。
【0050】
略直線部121dは、先端121d2がばねビーム部121cの基端121c1と接続された直線状の部分である。
略直線部121dは、挿抜方向D2に沿って延在している。
【0051】
略直線部121dにはハウジング110に対して固定、接続された部分(以下、「固定部121d3」という。)が存在しており、この固定部121d3は、基板221が差し込まれたときに、コンタクトピン121が変位するための起点となる(図5参照)。
言い換えれば、基板221が差し込まれたときに、略直線部121dの固定部121d3が固定端となってコンタクトピン121の略直線部121dの一部、ばねビーム部121c、平行ビーム部121b及び湾曲部121aのまとまりが弾性変形することで、固定部121d3よりも先端側の部分が基板221の外形状に追従するように変位することになる。このとき、湾曲部121a(詳細には電極パッド221aとの接点)は、弾性変形における力点に相当する。
以下、固定端(略直線部121dの固定部121d3)から力点(湾曲部121aと電極パッド221aとの接点)までのコンタクトピン121の部分/範囲を「弾性変形部分」と記載することもある。コンタクトピン131についても同様である。
【0052】
なお、コンタクトピン121がハウジング110に組み付けられた状態において、略直線部121dの固定部121d3よりも起立部121e側の部分(弾性変形部分に含まれない部分)はハウジング110に保持されている。そのため、基板221が差し込まれたとしても略直線部121dの当該部分は変位(弾性変形)しない。
【0053】
起立部121eは、先端121e2が略直線部121dの基端121d1に対して略直角に接続された直線状の部分である。
【0054】
実装部121fは、先端121f2が起立部121eの基端121e1に対して略直角に接続された直線状の部分である。
実装部121fは、実装基板210に実装される部分である。
【0055】
コンタクトピン131についても、基本的にはコンタクトピン121と同様の構成である。
ただし、ばねビーム部131c、平行ビーム部131b及び湾曲部131aが挿抜方向D2に対して反転している点、略直線部131dが略直線部121dよりも短い点、起立部131eが起立部121eよりも短い点、実装部131fが実装部121fよりも前方に位置している点等で相違している。
【0056】
なお、コンタクトピン121において、基端121a1と先端121b2、基端121b1と先端121c2、基端121c1と先端121d2、基端121d1と先端121e2及び基端121e1と先端121f2とは、滑らかに接続されることが好ましい。
コンタクトピン131の各基端及び各先端についても同様である。
【0057】
以上のように構成されたコンタクトピン121及びコンタクトピン131は、例えば、次のように基板221の電極パッド221aと接触する。
【0058】
すなわち、図4図5図9及び図10に示すように、基板221がコネクタ100に差し込まれたとき、コンタクトピン121(詳細には、コンタクトピン121の弾性変形部分)及びコンタクトピン131(詳細には、コンタクトピン131の弾性変形部分)が弾性変形することによってコンタクトピン121とコンタクトピン131との間隔が拡がり、湾曲部121a及び湾曲部131aをもって基板221の両面にある電極パッド221aに接触する。
【0059】
ここでは、電極パッド221aと接触する湾曲部121aの箇所を接点121a3として、電極パッド221aと接触する湾曲部131aの箇所を接点131a3とする。
また、接点121a3/接点131a3から電極パッド221aの先端221a2までの範囲を「Stub」といい、その長さ寸法を「嵌合長」という(図8参照)。
【0060】
このとき、図7及び図8に示すように、平行ビーム部121bをばねビーム部121cと湾曲部121aとの間に設けておくことで、基板221がコネクタ100に差し込まれたときに、電極パッド221aに対して平行ビーム部121bをばねビーム部121cよりも緩やかな傾斜角度で配置することができる。
この傾斜角度は、電極パッド221aに対して略平行であることが好ましい。言い換えれば、平行ビーム部121bの角度θ1は、基板221がコネクタ100に差し込まれた状態において、平行ビーム部121bが電極パッド221aに対してなす角度が略平行となるように設計されている。
ここでいう「略平行」とは、例えば挿抜方向D2に対して-10度以上10度以下、好ましくは-5度以上5度以下の場合を意味する。
【0061】
平行ビーム部121bを電極パッド221aに対して略平行に配置することで平行ビーム部121bと電極パッド221aとの隙間G(図8参照)を小さくすることができる。
隙間Gを小さくすることで静電容量が大きくなって電荷が蓄積されやすい状態になる。このとき、例えば60GHz以上の高周波信号Sを伝送する場合、信号Sは接点121a3を経由することなく直接的に電極パッド221aに伝送される。すなわち、平行ビーム部121bと電極パッド221aとが非接触な状態で電気的に接続されて信号Sが伝送できるようになる。
これによって、接点121a3よりも手前(先端221a2に近い位置)で信号Sを電極パッド221aに伝送することが可能になり、信号Sの往復現象を回避することができるようになる。
【0062】
ここで、隙間Gの高さ方向(平行ビーム部121bの厚さ方向)における寸法は、信号Sの伝送のしやすさやインサーションロス抑制の観点から、0.03mm以上0.07mm以下とすることが好ましい。
【0063】
また、挿抜方向D2において、平行ビーム部121bの基端121b1と先端121b2との間に電極パッド221aの先端221a2が位置することが好ましい。これは、例えば平行ビーム部121bの長さ寸法やばねビーム部121cの長さ寸法によって調節することができる。
これによって、電極パッド221aの先端221a2が平行ビーム部121bに覆われた状態となるため、信号Sの往復現象をより確実に回避することができるようになる。
ただし、電極パッド221aと平行ビーム部121bとが非接触の状態で電極パッド221aの先端221a2に対して信号Sを伝送することができるのであれば、例えば電極パッド221aの先端221a2がばねビーム部121c側の範囲にあってもよい。
【0064】
なお、図10に示されている短い電極パッド221aはシグナルピン用のパッドであり、長い電極パッド221aはグランドピン用のパッドである。
図9及び図10では、参考のために、シグナルピンに符号121(S)を付し、グランドピンに符号121(G)を付し、シグナルピン用の電極パッドに符号221a(S)を付し、グランドピン用の電極パッドに符号221a(G)を付している。
【0065】
コンタクトピン131についても同様に構成されており、基板221がコネクタ100に差し込まれたときに、平行ビーム部131bが電極パッド221aに対して略平行に配置される。
そのため、基板221がコネクタ100に差し込まれたとき、コンタクトピン121の平行ビーム部121bとコンタクトピン131の平行ビーム部131bとは略平行な状態となる。
【0066】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
平行ビーム部121bの基端121b1は、外側に向かって屈曲した屈曲部を形成しているので、平行ビーム部121bをばねビーム部121cよりも電極パッド221aに近接させることができる。
【0067】
また、平行ビーム部121bは、ばねビーム部121cよりも挿抜方向D2に対する傾斜角度が小さいので、基板221が挿入されたとき、平行ビーム部121bが基板221の電極パッド221aに対してなす角度を、ばねビーム部121cが基板221の電極パッド221aに対してなす角度よりも小さくすることができる。
そのため、平行ビーム部121bがない構成と比較して、コンタクトピン121を電極パッド221aと近接させることができる。
ここでいう「平行ビーム部121bがない構成」とは、例えば、図21に示すばねビーム部321cが直接的に湾曲部321aと接続された構成や、平行ビーム部121bの傾斜角度とばねビーム部121cの傾斜角度とが同じで、実質的に同一直線状で平行ビーム部121bとばねビーム部121cとが連続している構成等である。
【0068】
これらによって、高周波信号S(例えば周波数が60GHz以上の信号S)が平行ビーム部121bから接点121a3を経由することなく電極パッド221aに直接的に伝送されるので、嵌合長(Stub)に起因した信号Sの往復現象によるインサーションロスを低減することができる。言い換えれば、上記の作用によって信号Sを平行ビーム部121bから電極パッド221aに直接的に伝送させることができるので、コネクタ100の製造公差や基板221の製造公差、嵌合公差の影響を考慮した長い嵌合長を確保することができる。
なお、当然ながら、信号Sの全てが接点121a3を経由しないで電極パッド221aに伝送されるわけではない。
【0069】
また、基板221が挿入されたとき、挿抜方向D2において、平行ビーム部121bの基端121b1と先端121b2との間に電極パッド221aの先端221a2が位置するように平行ビーム部121bの長さ寸法を調節することによって、平行ビーム部121bから電極パッド221aの先端221a2に対してより確実に信号Sを伝送することが可能になる。そのため、より確実にStubの影響による信号Sの往復現象を回避することができるようになる。
【0070】
また、基板221が挿入されたとき、平行ビーム部121bと電極パッド221aとの間の隙間Gの距離(寸法)を0.07mm以下とすることで、高周波信号Sを効率的に平行ビーム部121bから電極パッド221aに直接的に伝送させることができる。
また、少なくとも当該距離を0.03mm程度としておけば、平行ビーム部121bを電極パッド221aに直接的に接触させない範囲でインサーションロスを最大限に抑制することができる。
【0071】
ここで、平行ビーム部121bと電極パッド221aとの距離及び嵌合長がインサーションロスに及ぼす影響について図11から図15のシミュレーション結果を用いて説明する。
なお、図11から図14において、点線が嵌合長0.53mmの場合を表し、実線が嵌合長0.75mmの場合を表している。また、比較する周波数は、いずれの場合も約65GHzである。
【0072】
図11は、隙間Gの距離が0.03mmの場合における周波数(横軸)とインサーションロス(縦軸)との関係を示したグラフである。
図12は、隙間Gの距離が0.05mmの場合における周波数とインサーションロスとの関係を示したグラフである。
図13は、隙間Gの距離が0.07mmの場合における周波数とインサーションロスとの関係を示したグラフである。
図14は、隙間Gの距離が0.10mmの場合における周波数とインサーションロスとの関係を示したグラフである。
図15は、比較例としてのグラフであり、点線が隙間Gの距離が0.10mmの場合の本実施形態のコンタクトピンのインサーションロスを表し、実線が例えば図19に示すような一般的なコンタクトピンのインサーションロスを表している。なお、嵌合長は0.53mmである。
【0073】
図11によれば、隙間Gの距離が0.03mmの場合、嵌合長0.53mmのときのインサーションロスと嵌合長0.75mmのときのインサーションロスとの差(以下、この差を「ドロップ」という。)は、0(ゼロ)dB程度である。
図12によれば、隙間Gの距離が0.05mmの場合、ドロップが0.3dB程度である。
図13によれば、隙間Gの距離が0.07mmの場合、ドロップが0.6dB程度である。
図14によれば、隙間Gの距離が0.10mmの場合、ドロップが1.0dB程度である。
【0074】
ここで、比較例としての図15を見ると、点線で表された距離0.10mm、嵌合長0.53mmの場合の本実施形態のコンタクトピンのインサーションロス(図14の点線に等しい)は、一般的なコンタクトピンのインサーションロスと比べてほとんど相違がない。
【0075】
以上より、(1)嵌合長が短いほどインサーションロスが小さい、(2)隙間が小さいほどインサーションロスが小さい、(3)隙間が0.03mm程度であればドロップがほぼ0(ゼロ)になり、(4)隙間0.07mm、嵌合長0.75mmで隙間0.10mm、嵌合長0.53mmと同等の伝送性能を確保できる。すなわち、隙間が0.07mm以下でインサーションロスの低減を実現できる、ということが分かる。
【0076】
[変形例]
例えば、図16及び図17に示した形態のように平行ビーム部121bの基端121b1を形成してもよい。いずれの場合であっても、屈曲した基端121b1によって平行ビーム部121bが電極パッド221aに近接している。
【符号の説明】
【0077】
100 コネクタ
110 ハウジング
111 正面開口
112 挿入空間
120 トップピン群(第1ピン群)
121 コンタクトピン
121a 湾曲部
121a1 基端
121a2 先端
121a3 接点
121b 平行ビーム部(第1ビーム部)
121b1 基端
121b2 先端
121c ばねビーム部(第2ビーム部)
121c1 基端
121c2 先端
121d 略直線部
121d1 基端
121d2 先端
121e 起立部
121e1 基端
121e2 先端
121f 実装部
121f2 先端
130 ボトムピン群(第2ピン群)
131 コンタクトピン
131a 湾曲部
131a1 基端
131a2 先端
131a3 接点
131b 平行ビーム部(第1ビーム部)
131b1 基端
131b2 先端
131c ばねビーム部(第2ビーム部)
131c1 基端
131c2 先端
131d 略直線部
131d1 基端
131d2 先端
131e 起立部
131e1 基端
131e2 先端
131f 実装部
131f2 先端
140 導電性部材
210 実装基板
221 基板(機器)
221a 電極パッド(電極)
221a2 電極先端
D1 所定方向
D2 挿抜方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21