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特開2024-19074前駆体レベル測定のための静電容量センサシステムおよびそのための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019074
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】前駆体レベル測定のための静電容量センサシステムおよびそのための方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/52 20060101AFI20240201BHJP
   G01N 27/22 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
C23C16/52
G01N27/22 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023120732
(22)【出願日】2023-07-25
(31)【優先権主張番号】63/369,695
(32)【優先日】2022-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フィンセント・ファンダロン
【テーマコード(参考)】
2G060
4K030
【Fターム(参考)】
2G060AA08
2G060AF10
2G060AG03
2G060AG11
2G060GA01
2G060KA09
4K030EA01
4K030HA15
(57)【要約】
【課題】前駆体レベル測定のための静電容量センサシステムおよびそのための方法を提供する。
【解決手段】本記載では、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を決定することができる、静電容量センサシステムについて説明されており、前記システムは、前駆体容器内で実質的に平行な様式で配置される少なくとも2つの電極、およびそれを使用するための方法を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を決定するための方法であって、
- 前記容器が、前記固体前駆体を受容し保持するよう構成された内部部分を有し、前記容器内に実質的に平行な様式で配置される少なくとも2つの電極を備え、
- 前記方法が、
- 電気信号を前記電極のそれぞれに印加して、それらを電気的に励起し、前記容器の内部部分内に電界が形成されるようにするステップと、
- 前記電界内の前駆体の量に関連する静電容量を示す感知データを捕捉するステップと、
- 前記感知データに基づいて、前記前駆体容器中の前駆体の前記量を決定するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記電界が、前記前駆体全体にわたって実質的に均一に延在し、それによって、前記電界の電気力線が局所的に平行である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前駆体容器中の前駆体の前記量を決定することが、前記感知データに基づいて、前駆体を含む前記容器の内部部分の比率を計算することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記決定することが、校正データに基づいて、前記比率と前記前駆体容器中の前駆体の前記量との関係を記述する数理モデルを適用することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、経時的な前記感知データに基づいて前記前駆体の消費速度を計算するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記前駆体容器が、その上に被覆された前駆体を支持するために、前記容器の内部部分内に取り付けられた支持構造を備え、前記支持構造が、1つ以上の電極として動作するように構成された1つ以上の導電性材料を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記支持構造が、非導電性コア材料および導電性周辺材料を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記支持構造が、マトリクス、メッシュ、グリッド、布、スクリーン、または穿孔スクリーンのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記支持構造が、互いに積み重ねられた複数の基板、多孔性基板、顆粒、またはグリッドのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの電極が実質的に前記前駆体容器の底部に沿って取り付けられ、少なくとも1つの電極が実質的に前記前駆体容器の上部に沿って取り付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記前駆体容器が、前記前駆体容器の高さに沿ってカスケード式に配置された一対の電極を備え、それによって複数の交互になった実質的に水平なセクションおよび実質的に垂直なセクションを実質的に形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記前駆体容器が支持部材を備え、前記電極が前記支持部材の周りに巻かれて取り付けられ、それによって二重らせんを実質的に形成し、前記支持部材が前記前駆体容器の高さに沿って取り付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記前駆体容器が、静電容量結合されて、それによって複数の電極ユニットを形成する複数の電極対を備え、前記複数の電極ユニットが、前記前駆体容器の高さに沿って取り付けられ、前記電気信号が、前記電極ユニットのそれぞれに印加されて、それによって、複数の電界が前記容器の内部部分内に形成されるように、それらを電気的に励起する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
電極の少なくとも1つの表面が、電気アーク発生を防止するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
電極の少なくとも1つの表面が絶縁被覆によって覆われているか、またはその上に取り付けられた絶縁材料を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電極に印加される前記電気信号が24V以下の電圧を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記電極に印加される前記電気信号が、50μA以下の駆動電流を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を測定するための静電容量センサシステムであって、前記容器が、前記固体前駆体を受容し保持するよう構成された内部部分を有し、
前記システムが、
- 実質的に平行な様式で前記内部部分内に取り付け可能なように構成された少なくとも2つの電極と、
- 電気信号を前記電極のそれぞれに印加して、それによって前記容器の内部部分に電界が形成されるように電気的に励起し、前記電界内の前駆体の量に関連する静電容量を示す感知データを捕捉するように構成されたコントローラと、
- 前記感知データをそこから受信するために前記コントローラに通信可能に結合され、前記感知データに基づいて、前記前駆体容器中の前駆体の前記量を決定するように構成される、処理装置と、を備える、静電容量センサシステム。
【請求項19】
プロセスチャンバ、基板ハンドリングシステム、および前駆体容器を備える処理システムであって、
- 前記前駆体容器が、ある量の固体前駆体を保持する内部部分を有し、
- 堆積システムが、請求項18に記載の静電容量センサシステムを備える、処理システム。
【請求項20】
前記堆積システムに請求項1に記載の方法を実行させるように構成されたプロセス制御ユニットをさらに備える、請求項19に記載の処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、概して、半導体処理の分野に関し、より具体的には、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を決定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体および半導体製造プロセスのさらなる進歩に伴い、製造プロセス中のより優れた均一性およびプロセス制御が求められている。
【0003】
原子層堆積(ALD)、エピタキシーおよび化学蒸着(CVD)などのプロセス中、ガス、液体、または固体の形態でありうる前駆体は、ワークピース上に堆積されるか、またはワークピースと接触する。これらの前駆体は、多くの場合、前駆体コンテナまたは前駆体容器に貯蔵され、そこから反応チャンバ内のワークピースに輸送される。
【0004】
プロセスが実施されている間、前駆体材料の消耗による製造欠陥を防止するために、前駆体容器内の前駆体の量を監視することが有利な場合がある。プロセス品質を確保し、前駆体容器変更の効率的なスケジューリングを可能にし、高価な化学物質の使用を最大化し、および在庫管理を改善するから、前駆体容器中の前駆体材料の残量を監視する能力は重要である。
【0005】
レベル感知はガスまたは液体材料に対して業界標準であるのに対し、固体前駆体材料の残量を監視することはより複雑である。典型的には、前駆体材料は、前駆体容器を通してキャリアガスを流すことによって、前駆体容器から反応器チャンバに輸送され、それによって、その後プロセスチャンバに提供される、キャリアガスおよび気化した固体前駆体を含むプロセスガスを生成する。製造プロセスに採用されるプロセス条件(例えば、高温範囲、キャリアガスの使用など)のいくつかは、特に分解能および精度が重要である場合に、前駆体レベルの監視が既存のレベル感知システムにとって困難になることを、結果的にもたらす。
【0006】
したがって、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を監視するための改善された方法および装置に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0007】
本記載では、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を決定することができる技術を、説明する。他の動作要因の中でも、容器内の前駆体レベルの信頼できる感知は、(リソース)計画、エラー検出、品質保証の鍵である。本明細書に開示される技術は、前駆体測定の精度および一貫性を改善し得る。
【0008】
さらに、本明細書に開示の技術は、アウトプレイスまたはインプレイスの前駆体容器測定に使用することができる。後者は、ツールのダウンタイムなしに実行できるため、好ましい。さらに、インプレイス監視は、ほぼリアルタイムの監視を可能にするため、誤差検出(例えば、前駆体をフラッシュして流し出す)または品質管理にも使用することができる。例えば、得られたフィルムは不純物のため品質がより低い可能性があるため、化学物質の最後の20%は使用すべきではない。
【0009】
本開示の技術の様々な態様の第一の概要を本明細書で以下に示し、その後、特定の実施形態についてより詳細に説明する。この概要は、より迅速に技術概念を理解する上で読者を助けることを意図しているものの、その最も重要なまたは不可欠な特徴を特定することも、特許請求の範囲によってのみ限定される本開示の範囲を限定することも意図していない。
【0010】
本開示の態様は、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を決定するための方法に関し、前記容器は、前記固体前駆体を受容および保持するよう構成された内部部分を有し、前記容器内で実質的に平行な様式で配置される少なくとも2つの電極を備え、
方法は、
- 電気信号を前記電極のそれぞれに印加して、それらを電気的に励起し、前記容器の内部部分内に電界が形成されるようにするステップと、
- 前記電界内の前駆体の量に関連する静電容量を示す感知データを捕捉するステップと、
- 前記感知データに基づいて、前記前駆体容器中の前駆体の前記量を決定するステップと、を含む。
【0011】
一部の実施形態では、電界は、前駆体全体にわたって実質的に均一に延在し、それによって、前記電界の電気力線は局所的に平行である。
【0012】
一部の実施形態では、前駆体容器中の前駆体の量の決定は、感知データに基づいて、前駆体を含有する前記容器の内部部分の比率を計算することを含む。
【0013】
一部の実施形態では、決定は、好ましくは校正データに基づいて、前記比率と前駆体容器中の前駆体の量との関係を記述する数理モデルを適用することをさらに含む。
【0014】
一部の実施形態では、決定は、校正曲線および/またはルックアップテーブルにおいて、好ましくは校正データに基づいて、前記比率と前記前駆体容器中の前駆体の量との関係を記述する、対応する値を探索することをさらに含む。
【0015】
一部の実施形態では、方法は、経時的な前記感知データに基づいて、前記前駆体の消費速度を計算するステップをさらに含む。
【0016】
一部の実施形態では、前駆体容器は、その上に被覆された前駆体を支持するために、前記容器の内部部分内に取り付けられた支持構造を備え、前記支持構造は、1つ以上の電極として動作するように構成された1つ以上の導電性材料を含む。
【0017】
一部の実施形態では、支持構造は、非導電性コア材料および導電性周辺材料を含む。
【0018】
一部の実施形態では、支持構造は、マトリクス、メッシュ、グリッド、布、スクリーン、および/または穿孔スクリーンのうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
一部の実施形態では、支持構造は、好ましくは互いに積み重ねられた複数の基板、多孔性基板、顆粒、および/またはグリッドのうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
一部の実施形態では、少なくとも1つの電極は、実質的に前駆体容器の底部に沿って取り付けられ、少なくとも1つの電極は、実質的に前記容器の上部に沿って取り付けられる。
【0021】
一部の実施形態では、前駆体容器は、前記前駆体容器の高さに沿ってカスケード式に配置された一対の電極を備え、それによって、複数の交互になった実質的に水平なセクションと実質的に垂直なセクションとを実質的に形成する。
【0022】
一部の実施形態では、前駆体容器は支持部材を備え、電極は前記支持部材の周りに巻かれて取り付けられ、それによって二重らせんを実質的に形成し、前記支持部材は前記前駆体容器の高さに沿って取り付けられる。
【0023】
一部の実施形態では、前駆体容器は、静電容量結合されて、それによって複数の電極ユニットを形成する複数の電極対を備え、前記複数の電極ユニットは、前記前駆体容器の高さに沿って取り付けられ、電気信号は、前記電極ユニットのそれぞれに印加されて、それによって、複数の電界が前記容器の内部部分内に形成されるように、それらを電気的に励起する。
【0024】
一部の実施形態では、電極の少なくとも1つの表面は、電気アーク発生を防止するように構成される。
【0025】
一部の実施形態では、電極の少なくとも1つの表面は、絶縁被覆によって覆われるか、またはその上に取り付けられた絶縁材料を含む。
【0026】
一部の実施形態では、前記電極に印加される電気信号は、24V以下、好ましくは10V以下、より好ましくは5V以下の電圧を有する。
【0027】
一部の実施形態では、前記電極に印加される電気信号は、50μA以下、好ましくは10μA以下、より好ましくは1μA以下の駆動電流を有する。
【0028】
一部の実施形態では、前記電極に印加される電気信号は、10kHz~1MHzの周波数のAC信号である。
【0029】
本開示の別の態様は、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を測定するための静電容量センサシステムに関し、前記容器は、固体前駆体を受容および保持するように構成された内部部分を有し、システムは、
- 実質的に平行な様式で前記内部部分内に取り付け可能なように構成された少なくとも2つの電極と、
- 電気信号を前記電極のそれぞれに印加して、それによって容器の内部部分に電界が形成されるように電気的に励起し、前記電界内の前駆体の量に関連する静電容量を示す感知データを捕捉するように構成されたコントローラと、
- 感知データをそこから受信するためにコントローラに通信可能に結合され、前記感知データに基づいて、前記前駆体容器中の前駆体の量を決定するように構成される、処理装置と、を備える。
【0030】
本開示の別の態様は、プロセスチャンバ、基板ハンドリングシステム、および前駆体容器を備える処理システムに関連し、
- 前駆体容器は、固体前駆体を保持する内部部分を有し、
- 処理システムは、本開示に記載される実施形態による静電容量センサシステムを備える。
【0031】
一部の実施形態では、処理システムは、処理システムに、本開示に記載される実施形態による方法を実行させるよう構成される、プロセス制御ユニットをさらに含む。
【0032】
以下の図の説明は、本教示、それらの適用または使用を限定することを意図していない、単に本質的に例示的な本開示の特定の実施形態に関する。
【0033】
図面全体を通して、対応する参照番号は、以下の部品および特徴、すなわち、静電容量センサシステム(1)、前駆体容器の内部部分(2)、前駆体(3)、電極(4、4’)、コントローラ(5)、力線(6)、支持構造(7)、基板(8)、支持部材(9)を示す。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、前駆体容器の内部部分2の上部および底部に沿って対向して取り付けられた一対の静電容量結合式電極4、4’を含む、静電容量センサシステム1の実施形態を示す。
図2図2は、実質的に平行な様式で配置された一対のまっすぐな電極4、4’の実施形態を示す。
図3図3は、実質的に平行な様式で配置された一対の湾曲した電極4、4’の実施形態を示す。
図4図4は、前駆体容器の内部部分2にカスケード式に取り付けられた一対の静電容量結合式電極4、4’を含む、静電容量センサシステム1の実施形態を示す。
図5図5は、電極4として構成された、前駆体容器の内部部分2に取り付けられたマトリクス7の形態の支持構造を含む、静電容量センサシステム1の実施形態を示す。
図6図6は、電極4として構成される、前駆体容器の内部部分2に積み重ねられた複数の基板8の形態の支持構造を含む、静電容量センサシステム1の実施形態を示す。
図7図7は、前駆体容器の内部部分2内のラダー構造として配置された複数の静電容量結合式電極対4、4’を含む、静電容量センサシステム1の実施形態を示す。
図8図8は、前駆体容器の内部部分2内の二重らせん構造として配置される一対の静電容量結合式電極4、4’を含む、静電容量センサシステム1の実施形態を示す。
図9図9は、1つ以上のプロセスチャンバ202、前駆体ガス源204、ガス源205、反応物質ガス源206、パージガス源208、排気装置210、およびプロセス制御ユニット212を含む、処理システム200の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下の詳細な説明では、本開示の基礎となる技術は、その異なる態様によって説明される。本開示の態様は、概して本明細書に記載され、図に示されるように、多種多様な異なる構成で配置、置換、結合、および設計されることができ、それらすべては明確に意図され、本開示の一部をなすことが容易に理解されよう。本説明は、技術的な概念をより容易に理解するために読者を助けることを意図しているが、本開示の範囲を限定することは意図しておらず、これは特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0036】
本明細書全体を通して、「一実施形態(one embodiment)」または「実施形態(an embodiment)」への参照は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所での句「一実施形態では」または「実施形態では」の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指さない。
【0037】
本明細書で使用される場合、本明細書で使用される場合の「備えること(comprising)」、「備える(comprises)」、および「からなる(comprised of)」という用語は、「含むこと(including)」、「含む(includes)」、または「含むこと(containing)」、「含む(contains)」と同義であり、包括的またはオープンエンドであり、追加的な、列挙されていない部材、要素または方法工程を除外しない。列挙された部材、要素、または方法工程を指す場合、「含むこと(comprising)」、「含む(comprises)」、および「からなる(comprised of)」という用語は、前述の列挙された部材、要素、または方法工程「からなる(consist of)」実施形態も含む。単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈による別途明確な指示がない限り、単数形および複数形の参照対象の両方を含む。
【0038】
本明細書で使用される場合、例えば「左」、「右」、「前」、「後」、「上部」、「底部」、「上に」、「下に」などの相対的な用語は、説明目的で使用され、必ずしも永久的な相対的位置を記述するためではない。そのような用語は、適切な状況下で互換性があり、本明細書に記述される実施形態は、文脈によって明らかにそうでないことが示されない限り、本明細書に図示または記述されたもの以外の向きで動作することができることが、理解されるべきである。
【0039】
本明細書に記載される物体が互いに「隣接」していることは、記載される物体間の空間的関係を反映する。すなわち、この用語は、記載される物体が、その句が使用される文脈に適切な場合に、指定された機能を実施するように配置される必要があることを示し、これは直接的(すなわち、物理的)または間接的(すなわち、すぐそばまたは近くでの)物理的接触を含む。
【0040】
本明細書に記載される物体が「接続され」または「結合され」ていることは、記載される物体間の機能的関係を反映する。すなわち、この用語は、記載される物体が、その用語が使用される文脈に適切な場合に、指定された機能を実施するように接続されている必要があることを示し、これは電気的または非電気的(すなわち、物理的)な様式での直接的または間接的な接続を含み得る。
【0041】
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、作用、特性、性質、状態、構造、品目、または結果の完全なまたはほぼ完全な範囲または程度を指す。例えば、「実質的に」囲まれた物体は、物体が完全に囲まれているか、またはほぼ完全に囲まれていることを意味することになる。絶対的な完全性からの逸脱の正確な許容可能な程度は、一部の事例では、特定の状況に依存し得る。しかしながら、一般的には、完全さに近いことで、絶対的かつ全面的な完全さが得られた場合と同じ全体的な結果を有するようになる。「実質的に」の使用は、作用、特性、性質、状態、構造、品目、または結果の完全またはほぼ完全な欠如を指すように否定的な意味で使用される場合、等しく適用可能である。
【0042】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、特定の文脈に応じて、所与の値が、その値または端点を「わずかに上回る」または「わずかに下回る」可能性があることを規定することによって、数値または範囲端点に柔軟性を提供するために使用される。別段の記載がない限り、特定の数または数値範囲に従った「約」という用語の使用はまた、「約」という用語なしのそのような数値用語または範囲を裏付けるものと理解されるべきである。例えば、「約30」の詳述は、30をわずかに上回る値およびわずかに下回る値を裏付けるものとしてだけでなく、実際の数値30も同様に裏付けるものとして解釈されるべきである。
【0043】
端点による数値範囲の詳述は、それぞれの範囲内に包含されるすべての数および分数だけでなく、詳述された端点を含む。さらに、本明細書および特許請求の範囲における第一、第二、第三などの用語は、指定のない限り、類似要素間を区別するために使用され、必ずしも順序または時系列を記述するために使用されない。そのように使用される用語は、適切な状況下で互換性があり、本明細書に記載される開示の実施形態は、本明細書に記載または図示される以外の順序で動作できることが、理解されるべきである。
【0044】
本明細書における参照は、性能を「改善」(例えば、文脈に応じて、結果を増加または減少)する、装置、構造、システム、または方法に対してなされてもよい。別段の記載がない限り、こうした「改善」は、先行技術における装置、構造、システム、または方法との比較に基づいて得られる利益の測定基準であることが、理解されるべきである。さらに、性能の改善の程度は、開示された実施形態間で変動があり得、性能の改善の量、程度、または実現における均等性または一貫性は、普遍的に適用可能であると想定されるべきではないことが、理解されるべきである。
【0045】
本記載では、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を決定することができる技術を、説明する。他の動作要因の中でも、容器内の前駆体レベルの信頼できる感知は、(リソース)計画、エラー検出、品質保証の鍵である。本明細書に開示される技術は、前駆体測定の精度および一貫性を改善し得る。
【0046】
さらに、本明細書に開示の技術は、アウトプレイスまたはインプレイスの前駆体容器測定に使用することができる。後者は、ツールのダウンタイムなしに実行できるため、好ましい。さらに、インプレイス監視は、ほぼリアルタイムの監視を可能にするため、誤差検出(例えば、前駆体をフラッシュして流し出す)または品質管理にも使用することができる。例えば、得られたフィルムは不純物のため品質がより低い可能性があるため、化学物質の最後の20%は使用すべきではない。
【0047】
別途定義されない限り、技術用語および科学用語を含む、本技術を説明するために使用されるすべての用語は、本開示が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味を有する。さらなるガイダンスによって、本開示の教示をより良く理解するために、本明細書で使用される用語の定義が含まれる。本明細書で使用される用語または定義は、技術の理解を助けるためにのみ提供される。
【0048】
本明細書で言及される場合、「固体前駆体」という用語は、薄層でまたは原子層として基板の表面上に堆積されるCVDおよびALDなどの半導体製造技術で使用される固体化学化合物を指す。前駆体材料は、プロセスチャンバ内で実施されるプロセスに基づいて選択される。さらに、固体前駆体は、粉末、顆粒を含む多くの形態で提供されてもよいが、固体はまた、不活性足場上に接着される。理想的には、この足場は、品質(前駆体が測定によって変化する)および安全性(加熱、スパークなど)の両方を確保するために、前駆体と相互作用するべきではない。
【0049】
実施形態では、固体前駆体は、金属を含み得、より具体的には、前記金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、遷移金属、希土類金属、またはそれらの組み合わせから選択され得る。前駆体はまた、1つ以上のリガンドを含んでもよく、1つ以上のリガンドは、H、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキン、カルボニル、ジエニル、ベータジケトネート、置換もしくは非置換シクロジエニル、置換もしくは非置換アリール、またはそれらの組み合わせから選択される。適切なハロゲンには、F、Br、Cl、および/またはIが含まれる。適切なアルキル、アルケニル、アルキン、ジエニル、およびシクロジエニルは、典型的にはC1~C8化合物である。シクロジエニルおよびアリールの適切な置換基は、C1~C3アルキルを含む。適切なベータジケトネートには、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロペンタン-2,4-ジオネート(hfac)および/または2,4-ペンタンジオン(hacac)が含まれる。実施形態では、前駆体は、ホモレプティック化学化合物(すべてのリガンドが同一である金属化合物)またはヘテロレプティック化学化合物(2つ以上の異なるタイプのリガンドを有する金属化合物)であってもよい。実施形態では、前駆体は金属炭素結合を含み得る。実施形態では、前駆体は金属パイ錯体を含み得る。例示的な固体前駆体は、HfClである。
【0050】
本明細書に記載される技術は、主に固体前駆体を参照して記載されることがわかる。この理由は、液体前駆体の信頼できる測定のための技術は、フローターの使用など、当技術分野で知られているからである。しかしながら、こうした技術は、固体前駆体レベルの測定に信頼性をもって適用することができず、これは、明確な体積の欠如および考えられる凝集(例えば、クランピング)のため、より複雑である。それにもかかわらず、当業者は、本明細書に記載の技術が、液体前駆体、または固体および液体前駆体の混合物の測定にも利用され得ることを認識する。しかしながら、簡潔にするために、こうした実施形態は別個に記述されず、それでも本開示の範囲内で明示的に予期される。
【0051】
上述の固体前駆体は、典型的には、「前駆体容器」に貯蔵され得、これは、前記前駆体容器の本体内に形成された中空空隙からなるチャンバを備え得る。このチャンバは、内部部分を囲む上部、底部、および1つ以上の周囲の側壁、ならびに前記内部部分にアクセスするための開口部を含み得る。内部部分は、前記開口部を介した前駆体の受容および保持のために構成されてもよい。前駆体容器はまた、受容した前駆体に応じて、前記内部部分内で異なる温度に達し、それを維持するように構成されてもよい。典型的な温度は、120℃~200℃の範囲でありうるが、本開示は、任意の特定の温度範囲に限定されない。
【0052】
前駆体容器は、典型的には、「固体送達システム」に結合された「プロセスチャンバ」をさらに含む、「処理システム」の一部であってもよい。プロセスチャンバは、処理される基板(半導体ウエハなど)を支持するためにその中に配置された基板支持体を有する内体積を含み得る。プロセスチャンバは、ALD、CVD、またはこれに類するもののために構成されてもよい。処理システムは、例えば、内体積内にプラズマを生成するための、または基板支持体上に配置された基板にRFバイアスを提供するための、1つ以上のRFまたは他のエネルギー源などの、追加の構成要素を含み得る。
【0053】
さらに、固体送達システムは、ガス源と、前駆体を受容および保持するよう構成された前駆体容器とを備えてもよい。ガス源は、1つ以上のプロセスガスをチャンバの内体積に提供するために、プロセスチャンバに結合されてもよい。一部の実施形態では、ガス源は、ガス源から提供されるガスの量を制御するための、マスフローコントローラまたは他の適切な装置を含み得る。別の方法として、または組み合わせて、ガス源は、ガス源から提供されるガスの量を制御するための、マスフローコントローラまたは他の適切な装置に、結合されてもよい。プロセスガスは、シャワーヘッド、ノズル、または他の適切なガス入口装置などの入口を介してチャンバに進入してもよい。未反応のプロセスガス、ガス副生成物などは、チャンバに結合された排気システムを介して内体積から除去されてもよい。
【0054】
本開示の技術の様々な態様の概要を本明細書で以下に示し、その後、特定の実施形態についてより詳細に説明する。この概要は、より迅速に技術概念を理解する上で読者を助けることを意図しているものの、その最も重要なまたは不可欠な特徴を特定することも、特許請求の範囲によってのみ限定される本開示の範囲を限定することも意図していない。特定の実施形態を説明する際に、添付図面を参照するが、これは、単に記載される実施形態の理解を助けるためにのみ提供される。
【0055】
本開示の態様は、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体前駆体の量を決定するための方法に関し、
前記容器は、前駆体を受容および保持するよう構成された内部部分を有し、前記容器内で実質的に平行な様式で配置される少なくとも2つの電極を備え、方法は、
- 電気信号を前記電極のそれぞれに印加して、それらを電気的に励起し、容器の内部部分内に電界が形成されるようにするステップと、
- 前記電界内の前駆体の量に関連する静電容量を示す感知データを捕捉するステップと、
- 前記感知データに基づいて、前記前駆体容器中の前駆体の前記量を決定するステップと、を含む。
【0056】
本開示の別の態様は、半導体製造プロセスのための前駆体容器中の固体または液体の前駆体の量を測定するための静電容量センサシステムに関し、システムは、
- 前駆体を受容し保持するように構成された内部部分を有する前駆体容器と、
-前記容器内で実質的に平行な様式で配置される少なくとも2つの電極と、
- 電気信号を前記電極のそれぞれに印加して、それによって容器の内部部分に電界が形成されるように電気的に励起し、前記電界内の前駆体の量に関連する静電容量を示す感知データを捕捉するように構成されたコントローラと、
- 感知データをそこから受信するためにコントローラに通信可能に結合され、前記感知データに基づいて、前記前駆体容器中の前駆体の量を決定するように構成される、処理装置と、を備える。
【0057】
本開示の別の態様は、プロセスチャンバ、基板ハンドリングシステム、および前駆体容器を備える処理システムに関し、前駆体容器は、ある量の固体前駆体を保持し、処理システムは、本明細書に記載の静電容量センサシステムを含む。実施形態では、処理システムは、処理システムに、本明細書に記載される方法を実行させるように構成される、プロセス制御ユニットを備え得る。
【0058】
本開示の静電容量センサシステム1は、図1を参照してより詳細に論じられ、これは、前駆体容器の一部分に取り付けられた一対の電極4、4’、具体的には、測定される前駆体3に隣接する、前記容器の内部部分2を囲む底部壁に沿って取り付けられた第一の電極と、前記第一の電極に実質的に平行に取り付けられた第二の電極と、の実施形態を概略的に示す。
【0059】
電極4の間に印加される電圧差Vは、各電極上に反対電荷を誘導し、それらが静電容量結合されて、一方の電極から他方へと前記容器の内部部分2を横切って延在する電界を形成することを、引き起こす。設定された基準値とは異なる誘電体を有する材料の静電容量は、前記電界内に配置されるときに、測定され得る(標準単位ファラド(F))。材料の静電容量は、材料(例えば、化学物質、量)および電極構成(例えば、電圧、幾何学形状、距離など)に依存する。前駆体化学物質およびすべての電極パラメータが既知であるため、したがって、材料の量は、測定された静電容量に基づいて計算することができる。
【0060】
印加された電界は、前駆体全体にわたって実質的に「均一に」延在し、それによって、前記電界の電気力線は、有利なことに、局所的に互いに平行である。本出願の文脈内で使用される場合、実質的に均一とは、静電容量センサの「静電容量感知領域」全体にわたって均等に分割される力線を指し、それは静電容量結合式電極間の電界によって覆われる領域として画定され、有利なことに、容器の内部部分のすべてでないとしてもほとんどを、例えば、容器の縁の力線または前駆体をほとんどまたは全く含まない部分を除いて、覆う。前駆体との電気的接触は、感知には必要とされず、前駆体が電界内に懸架されていることで十分であることが理解される。一部の実施形態では、実質的に均一な電界は、例えば、30%、20%、10%、5%、2%、または1%の許容誤差以内で、前駆体容器内で一定である大きさを有し得る。
【0061】
完全に均一な力線の例を図2に図示し、これは、一対の静電容量結合式電極4、4’の間に形成された電界内に懸架された前駆体3のクローズアップを示す。図示する実施例では、電極4は、完全に平行な様式で配置されるまっすぐな電極プレートを含む。こうした電極構成の電気力線6は、センサの静電容量感知領域全体にわたって局所的に平行に走る。結果として、示される静電容量センサは、その感知領域内の任意の位置での前駆体の存在に等しく感受性がある。これは、固体がしばしば「凝集」し得、1か所での局所的な前駆体レベルを測定するのは不十分であるため、固体前駆体の正確な測定と特に関連性がある。有利なことに、電界は、内部部分、または前記内部部分のうち、少なくとも任意の前駆体を含有するセクションを完全に覆う。
【0062】
しかしながら、静電容量センサを実際的に実装する場合、電極の完全に平行な配置から、いくらかの偏差が予期され得る。電極配置の平行度における公差は、幾何学形状および検出された材料に対する望ましい感度に特有である必要がある。静電容量は1/dで測られ、dはプレート間の電極間距離である。したがって、固定サイズを有する電極を検討する場合、dを増加させると、完全に平行な配置からの偏差の影響が低減される。この概念は臨界点を超えて機能しなくなるものではなく、より高い電界を有するホットスポットでの前駆体に対するより高い感受性のため、徐々に信頼性が低下する。結果として、均一な電界からの偏差は、位置依存性感度をもたらし得る。この効果は、近接して配置される電極ではより顕著である。
【0063】
したがって、本明細書に「実質的に平行」に配置されているものとして記載される電極は、前記電極間の機能的関係を反映することが理解され、それによって、電極は、所望のセンサ感度(すなわち、電界の均一性およびそこからの任意の局所的偏差を考慮するとき、全静電容量感知領域の感知誤差)での静電容量感知を信頼性をもって実行するために平行な様式で配置される。例えば、±1pFの感度は、典型的な製造プロセスの前駆体レベルを信頼性をもって推定するのに十分であり得る。しかしながら、プロセスおよび前駆体に応じて、感度が調整(増加/減少)され得ることが理解される。一部の実施形態では、電極は、±25pF、±20pF、±15pF、±10pF、±5pF、±1pF以下の感度を有してもよい。
【0064】
例示的な近似では、測定誤差は、不均一性を示す内部部分の体積比率に前記不均一性の値を掛けたものである。例えば、電極間の空間の10%が20%高い界を有する場合、測定における誤差は、0.1*0.2=2%である。この空間が化学物質によって占められる場合、測定された化学物質体積はおよそ2%オフとなる。実際には、容器は、品質リスク(例えば、蒸発した化学物質における分圧がより低い)のために、元の化学物質の20%が残っている時に交換されることがよくあるため、1%の範囲の測定誤差は、局所偏差が許容閾値を超えない限り、許容可能であるとみなすことができる。一部の実施形態では、測定誤差は、5%未満、好ましくは4%未満、より好ましくは3%未満、さらにより好ましくは2%未満、さらにより好ましくは1%未満であってもよい。
【0065】
それにもかかわらず、局所的測定誤差をもたらし得る印加された電界に局所的不均一性が生じたとしても、電極および/または容器の内部部分の構成は、前記電界の不均一な領域における測定を回避または最小化するように適合され得る。一部の実施形態では、前駆体は、例えば、前記領域内にブロッキング要素を配置することによって、不均一な領域内に存在することから部分的に完全に遮断されてもよい。代替的にまたは組み合わせて、前駆体の存在は、例えば、基板の提供を介して、均一な領域内で促進されてもよい。
【0066】
考慮すべき別の要因は、前駆体容器および特にその内部部分の幾何学形状である。典型的な容器は円筒形であり、丸みを帯びた上部および底部部分を有する細長いもので、直径対長手方向軸比は2~10、例えば、4~6であり、可能な直径は少なくとも10cm~最大で40cmであるが、球状構成も可能である。容器は真空下での動作に関連する機械的応力を処理する必要があるため、縁部は丸みを帯びている。
【0067】
さらに、いくつかの固体前駆体容器は、非常に高い表面積を有する低プロファイル/低レベルの前駆体を特徴としてもよく、比較的大きな初期充填レベルを有する背の高い円筒形容器よりも、垂直の化学レベルの分解能を極めて重要にする。これらの容器は、典型的には、表面積全体および流路方向にわたって不均一な横方向の消費を示し、レベル感知要件を更に複雑にする。
【0068】
前駆体容器の内部構造は、例えば蒸留塔内のクロスフロープレートについて、曲がりくねった流路であってもよい。別の方法として、前駆体容器の内部構造は、内側細孔が固体前駆体で被覆された、オープンセル状発泡体であってもよい。別の方法として、前駆体容器は、前駆体で被覆された包装材料で充填された、容器とすることができる。
【0069】
こうした前駆体容器の幾何学形状を収容するために、少なくとも部分的に湾曲した電極の提供が企図されてもよい。有利なことに、湾曲した電極は、容器の幾何学形状、例えば、形状および湾曲、特に容器の内部部分の幾何学形状に適合されてもよい。それにもかかわらず、例示的なまっすぐな電極について上述したような均一性に関する類似の要件は、湾曲した電極に適用可能である。具体的には、湾曲した電極構成の電気力線は、有利なことに、センサの静電容量感知全体にわたって局所的に平行に走る。
【0070】
一対の静電容量結合された湾曲した電極4、4’の例を図3に示す。図示した実施例では、電極4は、電気力線6がセンサーの静電容量感知領域内で静止して局所的に平行に走るように、各電極の湾曲を考慮することによって完全に平行に配置される、湾曲した電極プレートを含む。図示した実施形態は、静電容量感知領域内に円筒形容器の縁部を含めることを可能にしてもよく、そうでなければ、まっすぐな電極のみを含む実施形態について感知のブラインドスポットが作り出され得る。
【0071】
図1を再び参照すると、システム1がコントローラ5をさらに備えることが、示されており、これは、電気信号を印加するために電極3に電気的に結合され、黒点で終わる実線によって示されている。当然のことながら、当技術分野で知られている、直接的または間接的を問わず、様々な形態の接続が実施され得るため、図示した電気接続は例示のみを目的としている。接続は、有利なことに、前駆体容器内のより良好な統合に適合されてもよい。さらに、コントローラ5は、内部部分2に隣接して位置付けられるものとして図示されるが、コントローラが前駆体容器の外側に配置される実施形態が、意図されてもよい。
【0072】
コントローラは、単一のユニットとして図示されている。しかしながら、当業者は、コントローラが、その動作を制御するための様々な構成要素を備え得ることを理解する。コントローラは一般に、中央処理装置(CPU)、メモリ、およびCPUのためのサポート回路を備える。コントローラは、処理システムを直接的に、またはその特定の構成要素に関連付けられたコンピュータ(またはコントローラ)を介して制御してもよい。
【0073】
コントローラは、様々なプロセスを制御するために産業環境で使用され得る、任意の形態の汎用コンピュータプロセッサの1つであってもよい。メモリ、またはCPUのコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュ、またはローカルかリモートかを問わない、他の任意の形態のデジタルストレージなど、容易に利用可能なメモリのうちの1つ以上であってもよい。サポート回路は、従来的な様式でプロセッサをサポートするためにCPUに結合される。これらの回路には、キャッシュ、電源、クロック回路、入出力回路およびサブシステムなどが含まれる。
【0074】
実施形態では、コントローラは、24V以下、好ましくは10V以下、より好ましくは5V以下の電圧で電気信号を電極に印加するように構成されてもよい。有利なことに、コントローラは、内部部分内の電気アーク発生のリスクを低減するために、より低い電圧で動作するように構成される。
【0075】
実施形態では、少なくとも1つの電極の表面は、前記電極による電気アーク発生を防止するように構成される。好ましくは、電極表面は、絶縁被覆によって被覆されてもよく、かつ/またはその上に取り付けられた絶縁材料を含む。絶縁材料の例は、セラミック、またはセラミックを含む材料を含み得る。電極と前駆体との間に緩衝材を提供することによって、アーク放電のリスクも低減することができる。有利なことに、緩衝材は、例えば形成された電界と相互作用しないように、非導電性である。
【0076】
実施形態では、コントローラは、50μA以下、好ましくは10μA以下、より好ましくは1μA以下の駆動電流で電気信号を電極に印加するように構成されてもよい。有利なことに、コントローラは、前駆体の加熱を最小化するように、より低い駆動電流で動作するように構成される。
【0077】
実施形態では、コントローラは、10kHz~1MHzの周波数で電気AC信号を電極に適用するように構成されてもよい。この周波数範囲は、読み取り速度にも関係し、特に1MHzでは、センサの静電容量を10kHzで読み取ることができる。代替的な実施形態では、仮想的にDC信号も印加され得る。
【0078】
図1に示すシステム1は、電極3に電気的に結合されて、容器の内部部分2にわたって生成される電界内の前駆体2の量に関連する静電容量を示す電気信号を受信する、処理装置をさらに備えてもよい。この電気信号は、以下、感知データと呼ばれる。別の方法として、または組み合わせて、処理装置は、そこから感知データを受信するためにコントローラに通信可能に結合されてもよい。好ましい実施形態では、処理装置およびコントローラは、単一の制御ユニットの一部である。これにより、システムの複雑さが低減され得、また感知装置を前駆体容器内により簡単に統合することが可能になり得る。
【0079】
受信した感知データに基づいて、処理装置は、前記前駆体容器中の前駆体の量を決定するように構成され得る。さらに、決定された量に基づいて、処理は、プロセス制御に関連する様々なパラメータを決定するように構成されてもよい。本明細書では、処理装置の様々な実施形態が説明されるが、本開示は、新しいまたは代替的なデータ処理技法がソフトウェアの形態で容易に実装され得るので、それに限定されない。
【0080】
実施形態では、処理装置は、前記感知データに基づいて、前駆体を含む前記容器の内部部分の比率を計算することによって、前記前駆体容器中の前駆体の量を決定するように構成され得る。典型的な動作では、前駆体容器の再充填または交換までの時間は、主に前駆体レベルの充填比率に基づいてもよい。充填比率の能動的な監視は、それによって、低い前駆体レベルという危険を冒すことなく高いプロセス効率を維持できるようなタイムリーな介入を可能とすることができる。
【0081】
さらなる実施形態では、決定は、好ましくは校正データに基づいて、前記比率と前駆体容器中の前駆体の量との関係を記述する数理モデルを適用することをさらに含んでもよい。好ましくは、本方法は、校正曲線または校正ルックアップテーブルなどの既知の量の標準データ点のセットを参照することによって、重量などの前駆体の量を表す値を決定することを含み得る。これらの標準データ点は、システムを校正する際に、異なる前駆体容器の充填比率で、既知の量の前駆体を測定することによって取得され得る。
【0082】
様々な統計分析が、利用可能な校正データに最も適したモデルを選択するために検討されてもよく、適用されたモデルのパラメータ(例えば、線形性)も評価してもよい。したがって、当業者は、本明細書に開示の技術は、任意の特定のモデルに限定されないこと、およびプロセスおよび前駆体に基づいて異なるモデルが意図されうることを認識する。それにもかかわらず、補間の適用は、例えば、空から一杯の前駆体容器について、以前に測定されたデータ点の値に基づいて未知の値を決定するための、特に信頼できる推定方法とみなすことができる。
【0083】
実施形態では、処理装置は、経時的な前記感知データに基づいて、前記前駆体の消費または消費速度(mg/s投与またはmg/パルス当たり)を計算するように構成され得る。消費を監視することは、品質管理のために有利であり得る。例えば、通常の消費よりも高い/低いことは、ツール/弁の操作における(人為的)誤りによる前駆体のダンピングなど、ツールの問題を示す場合があり、または化学物質をピックアップするキャリアフローは、フローコントローラ/センサの欠陥に起因して仕様外であり得る。こうしたツールの問題は、消費速度を監視し、それを所定の(通常の)消費速度値と比較することによって、容易に検出することができる。監視は、コントローラ構成に基づいて自動化され得る。
【0084】
実施形態では、システムは、有利なことに、前記前駆体を保持する内部部分内の温度を測定することによって、前駆体の温度を決定するように構成された温度センサを備えてもよい。処理装置は、前記温度センサから温度データを受信し、前記温度データに基づいて前駆体量の計算を調整するように、さらに構成されてもよい。
【0085】
温度センサの提供は、前駆体相の変動を引き起こす温度に対する感知精度を増大させ得る。しかしながら、400℃未満の温度では、液体/固体のわずかな比率のみが、容器内の気相中にある。したがって、温度センサの提供は、前駆体タイプに応じて、有利なことに、高温用に企図され得るが、固体前駆体について典型的に使用される温度に対して冗長であり得る。
【0086】
図1をなお再び参照すると、図示した実施形態では、第一の電極4は、容器の内部部分2の上部を形成する、前駆体容器の上部壁に沿って配置され、第二の電極4’は、対応して前記内部部分2の底部を形成する、前記容器の底部壁に沿って配置される。
【0087】
前述したように、典型的な前駆体容器は円筒形であり、上部および底部部分が丸みを帯びている。したがって、実質的に平行な様式で一対の電極を取り付けることを可能にする、一対の対面する側面のみがある。湾曲した側壁に沿って電極を取り付けるリスクは、結果として、プレートが交わる位置での、感度を上昇させ、プレートが最も遠い位置での、感度を低下させる可能性がある。それにもかかわらず、当業者は、こうした考慮が、任意の対の対面する側面に沿って電極を配置することを可能にする、立方体/直方体容器などの異なる容器幾何学形状には適用されないことを認識する。
【0088】
図4を参照すると、複数の実質的に水平なおよび実質的に垂直なセクションが前記容器の内部部分2内に形成されるように、一対の電極4、4’がカスケード式に配置されている、実施形態が説明されている。好ましくは、電極は、容器の高さに沿って取り付けられ、水平セクションは、有利なことに垂直セクションよりも長い。当業者は、水平セクションおよび垂直セクションは本質的に例示に過ぎないこと、ならびにカスケード構成の変形が実装されうることを理解する。例えば、電極の少なくとも一部は、前駆体がほとんどまたは全く期待されない内部部分のセクションをスキップするために使用されうる、対角または丸みのあるセクションを有してもよい。
【0089】
カスケード構成の電極を含む実施形態は、(あまりにも)均一性を犠牲にすることなく、静電容量センサの表面積を増加させるという利点を有する。特に、結果として電極間の距離を大きくする、内部部分全体にわたって1つの広範な電界を形成することではなく、内部部分全体にわたって走る、よりコンパクトな電界が形成され、それによって、感度を改善するために電極距離を低く保つ。
【0090】
実施形態では、前駆体容器は、その上に被覆された前駆体を支持するために、前記容器の内部部分内に取り付けられた支持構造を備えてもよい。前駆体は、昇華、液体コーティング、溶液からの沈殿、または当技術分野で知られている他のコーティング技術によって被覆されてもよい。支持構造は、1つ以上の電極として動作するように構成された1つ以上の導電性材料を備えてもよい。好ましくは、支持構造は、非導電性コア材料および導電性周辺材料を含む。例えば、非導電性コア材料は、導電性コーティングで被覆されてもよく、またはその上に取り付けられた導電性材料を含んでもよい。これは有利なことに、前駆体容器の既存の支持構造への感知システムの統合を可能にする。
【0091】
図5を参照すると、容器の内部部分2の高さに沿って配置されるマトリクス7を備える支持構造の実施形態が示されている。電極4のうち少なくとも1つは、マトリクス7に電気的に接続され、それによって、前記マトリクス7と他の電極との間に電界を形成することが示されている。代替的にまたは組み合わせて、マトリクス7は、コントローラ5に直接接続されてもよく、それによって、一対の電極4、4’の電極を形成する。
【0092】
代替的な実施形態では、支持構造は、任意に穿孔される、マトリクス、メッシュ、グリッド、布、および/またはスクリーンを含み得る。こうした実施形態は、高い感知精度のゾーンにおける前駆体の位置の制御、およびより低い感知精度のゾーンにおける前駆体の凝集の防止を可能にし得る。
【0093】
実施形態では、前駆体容器は、それらの間に電界を生成することによって、静電容量結合式電極として動作するように構成された複数の支持構造を備えてもよい。例えば、図5の実施形態では、2つ以上の間隔を置いたマトリクス7は、容器の内部部分2の高さに沿って配置されてもよく、それによって、少なくとも1つのマトリクスが第一の電極4に電気的に接続され、少なくとも1つの他のマトリクスが別の電極4’に電気的に接続される。さらに、複数のこうした支持構造は、高さまたは幅に沿って、内部部分全体にわたって配置されてもよい。
【0094】
図6を参照すると、前記容器の内部部分内に取り付けられた基板8を備える、支持構造の別の実施形態が説明されている。基板は、好ましくは互いに積み重ねられた、複数の多孔性基板、顆粒、および/またはグリッドを含むことが好ましい。図5の実施形態と同様に、基板8は、少なくとも1つの電極4に電気的に接続されてもよく、またはコントローラ5に直接接続されることによって電極を形成してもよい。
【0095】
図7を参照すると、前駆体容器が、静電容量結合されて、それによって複数の電極ユニットを形成する複数の電極対4、4’を備え、前記複数の電極ユニットが容器の内部部分内に取り付けられる、実施形態が説明されている。コントローラは、複数の電界が前記容器の内部部分内に形成されるように、電気を前記電極ユニットのそれぞれに印加して、それによって電気的に励起するように構成され得る。好ましくは、複数の電極ユニットは、前記前駆体容器の高さに沿って交互に取り付けられる。
【0096】
より具体的には、図7の実施形態では、電極ユニットは、交互にラダーの一方のサイドが欠落し段が交互配置される「ラダー構造」で配置される。静電容量は、有利なことに、個々の段ごとにではなく、構造全体にわたって測定され、ホットスポットを感知することが回避される。
【0097】
ラダー構成の電極を含む実施形態は、(あまりにも)均一性を犠牲にすることなく、静電容量センサの表面積を増加させるという利点を有する。さらに、長さの増加により、全体にわたりより長いガス流れが可能になり、それによってより効率的な前駆体ピックアップが可能となる。当業者は、反対側にあるラダーのサイドまでの「段」の端部の距離は、有利なことに、この領域の電界が段間の電界に匹敵するように選択されることを認識し得る。間隔が大きすぎると信号が弱すぎになり得、小さすぎると製造が難しくなり得、前駆体が詰まり得る。したがって、電極間距離は、内部部分の幾何学形状および寸法に基づいて最適に選択され、前駆体の全体を測定できることを確実にする。
【0098】
図8を参照すると、前駆体容器が、支持部材の少なくとも一部分の周りに巻かれて取り付けられ、それによって前記支持部材の周りに二重らせんを実質的に形成する、一対の電極4、4’を備える実施形態が記載されている。電極を保持する支持部材の一部分は、前駆体を含有する部分を覆うように、容器の内部部分内に、好ましくは前記前駆体容器の高さに沿って、内部に取り付けられてもよい。特に円筒形容器については、二重らせんは、有利なことに、円筒形容器の回転軸に平行なその回転軸で、配置されてもよい。
【0099】
二重らせん構成の電極を含む実施形態は、表面積を増大させ、結果としてより高い静電容量をもたらすという利点を有する。さらに、支持部材の適切な取り付けは、ガス流路を増加させ、結果として、強化された前駆体ピックアップをもたらし得る。一対の電極間の距離は、有利なことに、電極間の前駆体の凝集を防止するために選択される。それにもかかわらず、より小さい間隔は、より容易な測定を促進するのであり、前駆体の支持構造を提供するなど、他の利点を有し得る。したがって、支持部材の長さおよび電極間距離は、内部部分の幾何学形状および寸法に基づいて最適に選択され、前駆体の全体を測定できることを確実にする。
【0100】
図9は、1つ以上のプロセスチャンバ202、前駆体ガス源204、ガス源205、反応物質ガス源206、パージガス源208、排気装置210、およびプロセス制御ユニット212を含む、処理システム200の実施形態を示す。
【0101】
プロセスチャンバ202は、ALDまたはCVD反応チャンバなどの任意の好適なプロセスチャンバを含むことができる。
【0102】
前駆体ガス源204は、前駆体容器、および本明細書に記載の1つ以上の前駆体を、単独で、または1つ以上のキャリアガス(例えば、貴ガス)と混合して含むことができる。好適には、少なくとも1つの前駆体容器は、本明細書に記載の静電容量センサシステムを備える。
【0103】
反応物質ガス源206は、容器、および本明細書に記載の1つ以上の反応物質を、単独で、または1つ以上のキャリアガスと混合して含むことができる。パージガス源208は、1つ以上の貴ガス(He、Ne、Ar、Kr、および/またはXeなど)を含むことができる。4つのガス源204~208を有して示されているが、システム200は任意の好適な数のガス源を含むことができる。ガス源204~208は、それぞれが流量コントローラ、弁、ヒーターなどを含み得るライン214~218を介して、プロセスチャンバ202に結合されることができる。ガス源のうちの少なくとも1つは、本明細書に開示される静電容量センサシステム1を備える。
【0104】
排気装置210は、1つ以上の真空ポンプを含むことができる。
【0105】
プロセス制御ユニット212は、システム200に含まれるバルブ、マニホールド、ヒーター、ポンプ、および他の構成要素を選択的に動作させるための電子回路ならびにソフトウェアを含む。このような回路および構成要素は、前駆体およびパージガスを、それぞれの供給源204~208から導入するように動作する。プロセス制御ユニット212は、ガスパルスシーケンスのタイミング、基板および/またはプロセスチャンバの温度、プロセスチャンバ内の圧力、ならびに様々な他の動作を制御して、システム200の適切な動作を提供することができる。プロセス制御ユニット212は、プロセスチャンバ202内外への前駆体、反応物質、およびパージガスの流れを制御するために、バルブを電気的にまたは空気圧で制御するための制御ソフトウェアを含むことができる。プロセス制御ユニット212は、特定のタスクを実行するソフトウェアまたはハードウェアコンポーネント、例えばFPGAまたはASICなどの、モジュールを含むことができる。モジュールは、有利なことに、制御システムのアドレス指定可能な記憶媒体上に常駐するように構成され、かつ1つ以上のプロセスを実行するように構成されることができる。
【0106】
異なる数および種類の前駆体源および反応物質源ならびにパージガス源を含む、システム200の他の構成が可能である。さらに、プロセスチャンバ202内へ選択的にガスを供給するという目的を達成するために使用され得るバルブ、導管、前駆体源、およびパージガス源の多くの配置があることが理解されるであろう。さらに、システムの概略図として、説明を簡単にするために多くの構成要素が省略されていて、このような構成要素は、例えば、様々なバルブ、マニホールド、精製器、ヒーター、容器、通気孔、および/またはバイパスを含んでもよい。
反応器システム200の動作中に、半導体ウエハなどの基板(図示せず)が、例えば基板ハンドリングシステムからプロセスチャンバ202に搬送される。基板がプロセスチャンバ202に搬送されると、ガス源204~208からの1つ以上のガス、例えば前駆体、反応物質、キャリアガス、および/またはパージガスが、プロセスチャンバ202内に導入される。
図1
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図9
【外国語明細書】