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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019112
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】眼科装置および操作ユニット
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/10 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
A61B3/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122329
(22)【出願日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】P 2022122323
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000135184
【氏名又は名称】株式会社ニデック
(74)【代理人】
【識別番号】100166785
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100184550
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 珠美
(72)【発明者】
【氏名】馬野 博之
(72)【発明者】
【氏名】青木 健治
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316FA06
4C316FB02
4C316FC01
4C316FZ01
(57)【要約】
【課題】検眼ユニットの微動の指示と粗動の指示の両方を、より容易且つ適切に入力することが可能な眼科装置および操作ユニットを提供する。
【解決手段】制御部は、微動ステップおよび粗動ステップを実行する。微動ステップでは、制御部は、操作桿の所定範囲内における傾倒操作が操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された傾倒操作に応じて駆動部を制御することで、検眼ユニットの位置を微動させる。粗動ステップでは、制御部は、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作の少なくとも一方が操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された操作に応じて駆動部を制御することで、検眼ユニットの位置を粗動させる。操作検出ユニットは、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作を共に検出する共用検出部を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検眼を検査するための検眼ユニットと、
前記被検眼に対する前記検眼ユニットの相対位置を移動させる駆動部と、
任意の方向に傾倒可能に支持される操作桿と、
前記検眼ユニットを粗動させるために検者によって操作される粗動操作部と、
前記操作桿および前記粗動操作部の操作を検出する操作検出ユニットと、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記操作桿の所定範囲内における傾倒操作が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された傾倒操作に応じて前記駆動部を制御することで、前記検眼ユニットの位置を微動させる微動ステップと、
前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作の少なくとも一方が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された操作に応じて前記駆動部を制御することで、前記検眼ユニットの位置を粗動させる粗動ステップと、
を実行し、
前記操作検出ユニットは、前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作を共に検出する共用検出部を備えることを特徴とする眼科装置。
【請求項2】
請求項1に記載の眼科装置であって、
前記操作桿の傾倒操作に連動して移動する傾倒操作連動部と、
前記粗動操作部の操作に連動して移動する粗動操作連動部と、
をさらに備え、
前記共用検出部は、前記傾倒操作連動部の移動経路と、前記粗動操作連動部の移動経路の重複位置に設けられることで、前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作を共に検出することを特徴とする眼科装置。
【請求項3】
請求項2に記載の眼科装置であって、
前記操作桿は、
検者によって把持される把持部と、
前記把持部よりも基端側に位置し、軸受け部によって保持される球部と、
前記球部よりも基端側に位置し、前記傾倒操作連動部に接続される作用部と、
を備えることで、前記操作桿の前記把持部の傾倒方向とは逆の方向に前記作用部が移動し、
前記傾倒操作連動部および前記粗動操作連動部の一方は、前記操作桿の前記作用部、または前記粗動操作部の移動に伴い、前記作用部または前記粗動操作部の移動方向とは逆の方向に、共用検出部によって検出される部位を移動させる移動方向変換機構を備えることを特徴とする眼科装置。
【請求項4】
請求項1に記載の眼科装置であって、
前記粗動操作部は、略棒状である前記操作桿の外周を取り囲んで配置される環状の部材であり、二次元方向にスライド可能に支持されることを特徴とする眼科装置。
【請求項5】
被検眼に対する眼科装置の検眼ユニットの相対位置を移動させるために、検者によって操作される操作ユニットであって、
任意の方向に傾倒可能に支持される操作桿と、
前記検眼ユニットを粗動させるために検者によって操作される粗動操作部と、
前記操作桿および前記粗動操作部の操作を検出する操作検出ユニットと、
を備え、
前記操作桿の所定範囲内における傾倒操作が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された傾倒操作に応じて前記検眼ユニットの位置が微動され、
前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作の少なくとも一方が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された操作に応じて前記検眼ユニットの位置が粗動され、
前記操作検出ユニットは、前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作を共に検出する共用検出部を備えることを特徴とする操作ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、被検眼を検査するための眼科装置、および、被検眼に対する眼科装置の検眼ユニットの相対位置を移動させるために操作される操作ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
被検眼を検査するための種々の眼科装置(例えば、眼屈折力測定装置、角膜曲率測定装置、眼圧測定装置、眼底カメラ、OCT装置、レーザ走査型検眼装置(SLO)等)が知られている。多くの眼科装置による被検眼の検査は、被検眼と検眼ユニットの間の相対位置が適正位置に調整された状態で実行される必要がある。
【0003】
被検眼と検眼ユニットの間の相対位置を効率良く調整するために、装置の少なくとも一部を微動および粗動させることが可能な眼科装置も知られている。微動とは、相対位置を細かく調整するために、装置の少なくとも一部を小さく(またはゆっくり)移動させることである。粗動とは、相対位置をおおまかに調整するために、装置の少なくとも一部を微動時よりも大きく(または速く)移動させることである。
【0004】
例えば、特許文献1に記載の眼科装置は、操作桿が一定の傾倒範囲内で傾倒操作された場合に検眼ユニットを微動させると共に、操作桿の上部の押しボタンが操作された場合に検眼ユニットを粗動させる。また、操作桿の傾倒範囲が所定範囲内であれば検眼ユニットを微動させ、操作桿の傾倒範囲が所定範囲を超えると検眼ユニットを粗動させる眼科装置等も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-23960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
操作桿の傾倒操作とは異なる操作によって粗動の指示が入力される眼科装置では、操作桿を傾倒させなくても粗動の指示を入力することができるが、微動時と粗動時で操作部位が異なるので、微動と粗動の切り替えが煩雑となり易い。一方で、操作桿の傾倒範囲が所定範囲を超えると検眼ユニットを粗動させる眼科装置では、微動の指示と粗動の指示を共に操作桿によって入力することができるが、粗動の指示を入力する際に、操作桿を大きく傾倒させる操作が必須となる。従って、微動の指示と粗動の指示の両方を、より容易且つ適切に入力することが可能な眼科装置が望まれる。
【0007】
本発明の典型的な目的は、検眼ユニットの微動の指示と粗動の指示の両方を、より容易且つ適切に入力することが可能な眼科装置および操作ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示における典型的な実施形態が提供する眼科装置は、被検眼を検査するための検眼ユニットと、前記被検眼に対する前記検眼ユニットの相対位置を移動させる駆動部と、任意の方向に傾倒可能に支持される操作桿と、前記検眼ユニットを粗動させるために検者によって操作される粗動操作部と、前記操作桿および前記粗動操作部の操作を検出する操作検出ユニットと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記操作桿の所定範囲内における傾倒操作が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された傾倒操作に応じて前記駆動部を制御することで、前記検眼ユニットの位置を微動させる微動ステップと、前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作の少なくとも一方が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された操作に応じて前記駆動部を制御することで、前記検眼ユニットの位置を粗動させる粗動ステップと、を実行し、前記操作検出ユニットは、前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作を共に検出する共用検出部を備える。
【0009】
本開示における典型的な実施形態が提供する操作ユニットは、被検眼に対する眼科装置の検眼ユニットの相対位置を移動させるために、検者によって操作される操作ユニットであって、任意の方向に傾倒可能に支持される操作桿と、前記検眼ユニットを粗動させるために検者によって操作される粗動操作部と、前記操作桿および前記粗動操作部の操作を検出する操作検出ユニットと、を備え、前記操作桿の所定範囲内における傾倒操作が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された傾倒操作に応じて前記検眼ユニットの位置が微動され、前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作の少なくとも一方が前記操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された操作に応じて前記検眼ユニットの位置が粗動され、前記操作検出ユニットは、前記操作桿の前記所定範囲を超える傾倒操作、および、前記粗動操作部の操作を共に検出する共用検出部を備える。
【0010】
本開示に係る眼科装置によると、検眼ユニットの微動の指示と粗動の指示の両方が、より容易且つ適切に入力される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】眼科装置1の外観を示す右側面図である。
図2】眼科装置1の光学系および制御系を示す図である。
図3】操作ユニット60を右斜め前方から見た斜視図である。
図4図3におけるA-A線矢視方向断面図である。
図5】操作ユニット60の平面図である。
図6図4の操作ユニット60から粗動操作部70および粗動操作連動部71等を取り外した状態を示す図である。
図7図3の操作ユニット60から操作桿61および傾倒操作連動部67等を取り外した状態を示す図である。
図8】眼科装置1が実行する相対位置調整処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<概要>
本開示で例示する眼科装置は、検眼ユニット、駆動部、操作桿、粗動操作部、操作検出ユニット、および制御部を備える。検眼ユニットは、被検眼を検査するために用いられる。駆動部は、被検眼に対する検眼ユニットの相対位置を移動させる。操作桿は、任意の方向に傾倒可能に支持される。粗動操作部は、検眼ユニットを粗動させるために検者によって操作される。操作検出ユニットは、操作桿および粗動操作部の操作を検出する。制御部は、微動ステップおよび粗動ステップを実行する。微動ステップでは、制御部は、操作桿の所定範囲内における傾倒操作が操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された傾倒操作に応じて駆動部を制御することで、検眼ユニットの位置を微動させる。粗動ステップでは、制御部は、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作の少なくとも一方が操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された操作に応じて駆動部を制御することで、検眼ユニットの位置を粗動させる。操作検出ユニットは、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作を共に検出する共用検出部を備える。なお、前述のように、微動とは、被検眼と検眼ユニットの間の相対位置を細かく調整するために、検眼ユニットを粗動時よりも小さく(またはゆっくり)移動させることである。例えば、制御部は、粗動時における移動可能範囲よりも小さい移動可能範囲内で検眼ユニットを移動させることで、検眼ユニットを粗動時よりも小さく移動させてもよい。なお、微動時における検眼ユニットの移動速度は、粗動時における検眼ユニットの移動速度とは異なっていてもよい(例えば、粗動時の移動速度よりも小さくてもよい)し、粗動時における移動速度と同じであってもよい。粗動とは、被検眼と検眼ユニットの間の相対位置をおおまかに調整するために、検眼ユニットを微動時よりも大きく(または速く)移動させることである。例えば、制御部は、微動時における移動可能範囲よりも大きい移動可能範囲内で検眼ユニットを移動させることで、検眼ユニットを微動時よりも大きく移動させてもよい。例えば、制御部は、粗動させる指示が検者によって入力されている間、微動時における移動可能範囲に関わらず検眼ユニットの移動を継続させることで、検眼ユニットを微動時よりも大きく移動させてもよい。なお、粗動時における検眼ユニットの移動速度は、微動時における検眼ユニットの移動速度とは異なっていてもよい(例えば、微動時の移動速度よりも大きくてもよい)し、微動時における移動速度と同じであってもよい。
【0013】
本開示に係る眼科装置では、検者は、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作のいずれを行っても、検眼ユニットの粗動の指示を入力することができる。つまり、検者は、微動の指示と粗動の指示を共に操作桿の傾倒操作によって入力することも可能なため、操作する部位を微動時と粗動時で切り替えることは必須ではない。また、検者は、操作桿の傾倒操作以外の操作(例えば、操作桿自体のスライド操作等)を行わなくても、操作桿の傾倒角度のみを調整することで、微動の指示と粗動の指示を切り替えることができる。また、粗動操作部によって粗動の指示を入力することも可能なため、粗動の指示を入力する際に操作桿を大きく傾倒させる操作も必須ではない。さらに、共用検出部が、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作の検出と、粗動操作部の操作の検出で共用される。その結果、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作と、粗動操作部の操作が、簡易な構成で適切に検出される。よって、本開示の眼科装置によると、検眼ユニットの微動の指示と粗動の指示の両方が、より容易且つ適切に入力される。
【0014】
本開示で例示する技術は、被検眼の検査(例えば、被検眼の撮影、被検眼の眼特性の測定、被検眼の観察(手術または治療のための観察等を含む)等)を実行するための種々の眼科装置に適用できる。例えば、被検眼の撮影を行う眼科装置として、OCT装置、レーザ走査型検眼装置(SLO)、眼底カメラ、隅角撮影装置、および、角膜内皮細胞撮影装置(CEM)等が挙げられる。被検眼の眼特性の測定を行う眼科装置として、眼屈折力測定装置、角膜形状測定装置、眼軸長測定装置、および、眼圧測定装置等が挙げられる。また、被検眼を観察しながら被検眼の組織の手術または治療を行うための光凝固装置、ヤグレーザ手術装置、スリットランプ等の眼科装置に、本開示で例示する技術を採用してもよい。
【0015】
微動ステップの具体的な方法は適宜選択できる。例えば、制御部は、操作桿の傾倒角度と検眼ユニットの移動距離が比例するように、操作桿の傾倒方向と同一の方向に検眼ユニットを微動させてもよい。制御部は、操作桿の傾倒位置と、検眼ユニットの位置が対応するように、操作桿の傾倒操作に応じて検眼ユニットを微動させてもよい。
【0016】
また、検眼ユニットを粗動させるための具体的な制御方法も、適宜選択できる。例えば、制御部は、粗動操作部が操作されたことが検出された場合に、粗動操作部が操作された方向に応じた方向に検眼ユニットを粗動させてもよい。また、制御部は、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作が検出された場合に、操作桿が傾倒された方向に応じた方向に検眼ユニットを粗動させてもよい。
【0017】
なお、制御部は、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作が検出された場合の検眼ユニットの粗動の速度と、粗動操作部の操作が検出された場合の検眼ユニットの粗動の速度を異なる速度としてもよい。この場合、被検眼に対する検眼ユニットの相対位置が、より適切に調整され易くなる。例えば、制御部は、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作が検出された場合の検眼ユニットの粗動の速度を、粗動操作部の操作が検出された場合の検眼ユニットの粗動の速度よりも遅くしてもよい。この場合、操作桿が操作されて検眼ユニットが微動されていた状態から、操作桿の傾倒角度が所定範囲を超えて検眼ユニットが粗動される状態に切り替われる際の違和感が減少する。
【0018】
眼科装置は、傾倒操作連動部と粗動操作連動部をさらに備えていてもよい。傾倒操作連動部は、操作桿の傾倒操作に連動して移動する。粗動操作連動部は、粗動操作部の操作に連動して移動する。共用検出部は、傾倒操作連動部の移動経路と、粗動操作連動部の移動経路の重複位置に設けられることで、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作を共に検出してもよい。この場合、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および粗動操作部の操作のいずれが行われた場合でも、共用検出部によって粗動の操作指示が適切に検出される。
【0019】
眼科装置は、共用検出部移動機構をさらに備えていてもよい。共用検出部移動機構は、傾倒操作連動部の移動経路と粗動操作連動部の移動経路が重複する重複経路上で、共用検出部の位置を移動させることで、操作桿の操作による指示が微動の指示と粗動の指示で切り替わる傾倒の所定範囲を変更してもよい。この場合、検者は、共用検出部を移動させることで、微動と粗動が切り替わる操作桿の所定範囲を、自らが所望する適切な範囲に設定することができる。
【0020】
なお、共用検出部移動機構は、共用検出部を重複経路上で移動させるアクチュエータ(例えばモータ等)を備えていてもよい。制御部は、検者によって入力された指示に応じてアクチュエータの駆動を制御することで、共用検出部を移動させてもよい。また、共用検出部移動機構は、検者による手動操作で共用検出部を移動させる機構であってもよい。
【0021】
ただし、操作桿の所定範囲を変更するための方法は、共用検出部を移動させる方法に限定されない。例えば、眼科装置は、操作桿の傾倒角度(傾倒量)を検出する傾倒角度検出部を備えていてもよい。この場合、制御部は、粗動と微動を切り替えるための傾倒角度(傾倒量)の閾値を、検者によって入力される指示等に応じて変更することで、操作桿の所定範囲を変更してもよい。
【0022】
操作桿は、把持部、球部、および作用部を備えていてもよい。把持部は検者によって把持される。球部は、略棒状の操作桿のうち把持部よりも基端側に位置し、軸受け部によって回動可能に保持される。作用部は、略棒状の操作桿のうち球部よりもさらに基端側(球部を挟んで把持部の反対側)に位置し、傾倒操作連動部に接続される。操作桿が傾倒されると、作用部は、操作桿の把持部の傾倒方向とは逆の方向に移動する。傾倒操作連動部および粗動操作連動部の一方は、移動方向変換機構を備えていてもよい。移動方向変換機構は、操作桿の作用部、または粗動操作部の移動に伴い、共用検出部によって検出される部位(以下、「被検出部位」という)を、作用部または粗動操作部の移動方向とは逆の方向に移動させる。
【0023】
この場合、操作桿のうち、球部よりも基端側に位置する作用部が傾倒操作連動部に接続されるので、操作桿の傾倒操作を検出するための構成を内部に適切に収容し易くなる。さらに、操作桿および粗動操作部のいずれが特定の方向に操作された場合でも、傾倒操作連動部および粗動操作連動部の一方の被検出部位の移動方向が移動方向変換機構によって変換されることで、傾倒操作連動部および粗動操作連動部の両方の被検出部位が同一の方向へ移動する。その結果、操作桿および粗動操作部のいずれが操作された場合でも、共用検出部によって適切に操作が検出される。よって、検眼ユニットの粗動の移動制御がより適切に実行される。
【0024】
なお、移動方向変換機構の具体的な構成は適宜選択できる。例えば、移動方向変換機構にカム機構が用いられてもよい。この場合、支点を中心としてカムを回転させることで、カムの作用軸側の原動節と、被検出部位側の従動節の移動方向を逆にしてもよい。
【0025】
ただし、移動方向変換機構を用いずに、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作と粗動操作部の操作を共に検出することも可能である。例えば、制御部は、傾倒操作連動部および粗動操作連動部の一方の移動(つまり、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、または粗動操作部の操作)が共用検出部によって検出された場合の、操作桿の傾倒角度を取得してもよい。制御部は、操作桿の傾倒角度が所定範囲内であれば、粗動操作部が操作されたと判断し、粗動操作部の移動方向に従って検眼ユニットを粗動させてもよい。一方で、制御部は、操作桿の傾倒角度が所定範囲を超えていれば、操作桿による粗動の指示が入力されたと判断し、操作桿の傾倒方向に従って検眼ユニットを粗動させてもよい。
【0026】
粗動操作部は、略棒状である操作桿の外周を取り囲んで配置される環状の部材であってもよい。粗動操作部は、二次元方向にスライド可能に支持されてもよい。この場合、検者は、操作桿を中心として、検眼ユニットを移動させる場合の操作桿の傾倒方向と同じ方向に粗動操作部をスライドさせることで、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作を行わなくても、適切な方向への検眼ユニットの粗動の指示を入力することができる。よって、検者が操作桿および粗動操作部を操作する際の操作感が向上する。なお、粗動操作部は、操作桿とは独立して二次元方向にスライド可能に支持されていてもよい。この場合、検者は、粗動操作部のみを独立してスライドさせるだけで検眼ユニットの粗動の指示を容易に入力することができる。
【0027】
ただし、粗動操作部の構成を変更することも可能である。例えば、粗動操作部は、操作桿の配置位置とは異なる位置に設けられていてもよい。粗動操作部の形状は、環状以外の形状であってもよい。スライド可能な部材の代わりに、トラックボールまたはノブ等の他の部材が粗動操作部として用いられてもよい。
【0028】
本開示で例示する操作ユニットは、任意の方向に傾倒可能に支持される操作桿と、検眼ユニットを粗動させるために検者によって操作される粗動操作部と、操作桿および粗動操作部の操作を検出する操作検出ユニットと、を備える。操作桿の所定範囲内における傾倒操作が操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された傾倒操作に応じて検眼ユニットの位置が微動される。操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作の少なくとも一方が操作検出ユニットによって検出された場合に、検出された操作に応じて検眼ユニットの位置が粗動される。操作検出ユニットは、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作を共に検出する共用検出部を備える。
【0029】
本開示に係る操作ユニットによると、検者は、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部の操作のいずれを行っても、検眼ユニットの粗動の指示を入力することができる。つまり、検者は、微動の指示と粗動の指示を共に操作桿の傾倒操作によって入力することも可能なため、操作する部位を微動時と粗動時で切り替えることは必須ではない。また、検者は、操作桿の傾倒操作以外の操作(例えば、操作桿自体のスライド操作等)を行わなくても、操作桿の傾倒角度のみを調整することで、微動の指示と粗動の指示を切り替えることができる。また、粗動操作部によって粗動の指示を入力することも可能なため、粗動の指示を入力する際に操作桿を大きく傾倒させる操作も必須ではない。さらに、共用検出部が、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作の検出と、粗動操作部の操作の検出で共用される。その結果、操作桿の所定範囲を超える傾倒操作と、粗動操作部の操作が、簡易な構成で適切に検出される。よって、本開示の眼科装置によると、検眼ユニットの微動の指示と粗動の指示の両方が、より容易且つ適切に入力される。
【0030】
<実施形態>
以下、本開示に係る典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。本実施形態の眼科装置1は、被検眼Eとの間の相対位置が適正位置に調整された状態で(例えば、被検眼Eに検査軸を一致させた状態で)、被検眼Eを検査する。本実施形態で例示する眼科装置1は、被検眼Eの眼屈折力を測定する眼屈折力測定装置である。ただし、眼科装置1は、眼屈折力の測定とは異なる検査を実行する装置(例えば、OCT装置、レーザ走査型検眼装置(SLO)、眼底カメラ、隅角撮影装置、角膜内皮細胞撮影装置(CEM)、角膜曲率測定装置、眼圧測定装置、または眼軸長測定装置等)であってもよい。以下の説明において、検査に用いられる光の光軸方向をZ軸方向(前後方向)、Z軸方向に垂直な水平方向をX軸方向(左右方向)、Z軸およびX軸に共に垂直な方向をY軸方向(上下方向)とする。
【0031】
(概略構成)
図1を参照して、眼科装置1の概略構成について説明する。本実施形態の眼科装置1は、筐体3、基台5、顔支持部9、検眼ユニット2、操作ユニット60、駆動部4、制御部50、および表示部8等を備える。筐体3は、基台5を備えると共に、眼科装置1の各種構成(例えば、検眼ユニット2、駆動部4、および制御部50等)を備える。筐体3の基台5は、眼科装置1の全体を支持する。顔支持部9は、被検者の顔を支持する。本実施形態の顔支持部9は、被検者の顎が載せられる顎台と、被検者の額が当てられる額当てを備える。なお、本実施形態の顔支持部9は基台5に設けられているが、基台5とは独立して顔支持部9が設けられていてもよい。
【0032】
検眼ユニット2は、被検眼Eを検査する。検眼ユニット2は、例えば、被検眼Eの眼屈折力、角膜曲率、および眼圧等の少なくともいずれかの検査を行うための構成(本実施形態では光学系)を備えていてもよい。また、検眼ユニット2は、被検眼の組織を撮影するための光学系を備えていてもよい。駆動部4は、検眼ユニット2を基台5に対して上下左右前後方向(三次元方向)に移動させることで、被検眼Eと検眼ユニット2の間の相対位置を移動させる。なお、駆動部4は、検眼ユニット2と共に、または検眼ユニット2の代わりに顔支持部9を移動させることで、被検眼Eと検眼ユニット2の間の相対位置を移動させてもよい。操作ユニット60は、筐体3のうち、被検者が位置する側とは反対側(つまり、検者が位置する側)に配置される。操作ユニット60は、検眼ユニット2を移動させるための指示、および、検査の実行開始指示等を入力するために、検者によって操作される。操作ユニット60の詳細については後述する。制御部50は、眼科装置1における各種制御(例えば、駆動部4の駆動制御等)を司る。表示部8は、各種画像(例えば、被検眼Eの観察画像、および測定結果等)を表示させる。本実施形態では、表示部8の表面にタッチパネルが設けられている。タッチパネルは、検者が各種指示を入力するために操作する操作部の1つとして用いられる。なお、表示部8は筐体3とは独立して設けられていてもよい。
【0033】
(検眼ユニット・制御部)
図2を参照して、検眼ユニット2および制御部50について説明する。前述したように、本実施形態では、眼科装置1が眼屈折力測定装置である場合を例示する。従って、本実施形態の検眼ユニット2は、被検眼の眼屈折力を測定するための光学系を備える。詳細には、本実施形態の検眼ユニット2は、測定光学系10、固視標呈示光学系30、指標投影光学系40、および観察光学系(撮影光学系)45を備える。
【0034】
測定光学系10は、投影光学系(投光光学系)10Aと受光光学系10Bを備える。投影光学系10Aは、被検眼Eの瞳孔を介して、被検眼Eの眼底に光束を投影する。受光光学系10Bは、瞳孔周辺部を介して、眼底からの反射光束をリング状に取り出し、主に屈折力の測定に用いるリング状の眼底反射像を撮影する。
【0035】
投影光学系10Aは、測定光源11、リレーレンズ12、ホールミラー13、および対物レンズ14を、光軸L1上に備える。測定光源11は、リレーレンズ12から対物レンズ14までの光学部材と、被検眼Eの瞳孔中心部を介して、眼底にスポット状の光源像を投影する。測定光源11は、移動機構15によって光軸L1方向に移動される。ホールミラー13には、リレーレンズ12を介した測定光源11からの光束を通過させる開口が設けられている。ホールミラー13は、被検眼Eの瞳孔と光学的に共役な位置に配置されている。
【0036】
受光光学系10Bは、ホールミラー13と対物レンズ14を投影光学系10Aと共用する。また、受光光学系10Bは、リレーレンズ16、全反射ミラー17、受光絞り18、コリメータレンズ19、リングレンズ20、および撮影素子22を、ホールミラー13の反射方向の光軸L2上に備える。受光絞り18、コリメータレンズ19、リングレンズ20、および撮影素子22は、移動機構15によって、投影光学系10Aの測定光源11と一体的に、光軸L2方向に移動される。移動機構15によって測定光源11が眼底と共役な位置に配置される場合、受光絞り18および撮影素子22も、眼底と光学的に共役な位置に配置される。
【0037】
リングレンズ20は、対物レンズ14からコリメータレンズ19を介して導かれる眼底反射光をリング状に成型するための光学素子である。リングレンズ20は、リング状のレンズ部と、遮光部を有している。受光絞り18および撮影素子22が、眼底と光学的に共役な位置に配置される場合、リングレンズ20は、被検眼Eの瞳孔と光学的に共役な位置に配置される。撮影素子22では、リングレンズ20を介したリング状の眼底反射光(以下、「リング像」という)が受光される。撮影素子22は、受光したリング像の画像情報を制御部50に出力する。その結果、制御部50では、表示部8でのリング像の表示、および、リング像に基づく屈折力の算出等が行われる。
【0038】
本実施形態では、対物レンズ14と被検眼Eの間にダイクロイックミラー29が配置されている。ダイクロイックミラー29は、光源11から出射された光、および、光源11からの光に応じた眼底反射光を透過する一方で、固視標呈示光学系30(詳細は後述する)からの光束を被検眼に導く。さらに、ダイクロイックミラー29は、指標投影光学系40(詳細は後述する)からの光の前眼部反射光を反射させて、観察光学系45に導く。
【0039】
指標投影光学系40は、被検眼Eの前方に配置されている。指標投影光学系40は、主に、被検眼Eに対する光学系の位置合わせ(アライメント)に用いる指標を、被検眼Eの前眼部に投影する。本実施形態では、指標投影光学系40は、被検眼Eに対する光学系のXY方向およびZ方向の少なくともいずれかの位置合わせに用いられる指標を前眼部に投影する。なお、眼科装置1は、指標投影光学系40を用いずに、前眼部画像における特徴部を検出することで位置合わせを行うことも可能である。
【0040】
本実施形態の指標投影光学系40は、リング指標投影部41と指標投影部42を備える。リング指標投影部41は、被検眼Eの角膜に拡散光を投影することで、リング指標(所謂マイヤーリング)を角膜に投影する。本実施形態では、リング指標投影部41は、被検眼Eの前眼部を照明する前眼部照明としても用いられる。指標投影部42は、被検眼Eの角膜に平行光を投影することで、無限遠指標を角膜に投影する。
【0041】
固視標呈示光学系30は、光源31、固視標32、リレーレンズ33、反射ミラー36、およびレンズ39を、光軸L4上に備える。固視標32は、他覚屈折力測定時に被検眼Eを固視させるために使用される。例えば、光源31によって固視標32が照明されることで、被検眼Eを固視させるための光が被検眼Eに投影される。光源31および固視標32は、駆動機構38によって光軸L4の方向に一体的に移動される。光源31および固視標32の移動によって、固視標の呈示位置(呈示距離)が変更される。その結果、被検眼Eに雲霧が掛けられて屈折力が測定される。
【0042】
観察光学系45は、撮影レンズ46および撮影素子47を、ハーフミラー48の反射方向の光軸L3上に備える。撮影素子47は、被検眼Eの前眼部と光学的に共役な位置に配置される。撮影素子47は、リング指標投影部41によって照明される前眼部を撮影する。撮影素子47からの出力は制御部50に入力される。その結果、撮影素子47によって撮影される被検眼Eの前眼部画像が表示部8に表示される(図2参照)。また、撮影素子47では、指標投影光学系40によって被検眼Eの角膜に形成されるアライメント指標像(本実施形態では、リング指標および無限遠指標)が撮影される。その結果、制御部50は、撮影素子47の撮影結果に基づいてアライメント指標像を検出することができる。制御部50は、アライメント状態の適否を、アライメント指標像が検出される位置に基づいて判定することができる。
【0043】
制御部50は、眼科装置1の各種制御(例えば、駆動部4の駆動制御等)を司る。制御部50は、CPU51、ROM52、およびRAM53等を備える。CPU51は、制御を司るコントローラである。ROM52には、眼科装置1を制御するための眼科装置制御プログラム、および初期値等が記憶されている。RAM53は、各種情報を一時的に記憶する。制御部50は、検眼ユニット2、駆動部4、表示部8、操作ユニット60、記憶部(例えば不揮発性メモリ等)54と接続されている。記憶部54は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、または着脱可能なUSBメモリ等を、記憶部54として使用することができる。
【0044】
(操作ユニット)
図3図7を参照して、本実施形態の操作ユニット60について説明する。操作ユニット60は、検者が眼科装置1の検眼ユニット2の移動指示(本実施形態では、検眼ユニット2を微動させる指示、および粗動させる指示)を眼科装置1に入力するために操作される。操作ユニット60が操作されると、制御部50は、操作内容に応じた信号を駆動部4に出力することで、被検眼Eに対する検眼ユニット2の相対位置を移動させる。
【0045】
操作ユニット60は、眼科装置1の筐体3(詳細には、筐体3の基台5、図1参照)に設けられている。しかし、構成の理解を容易にするために、図3図7では筐体3から取り外された状態の操作ユニット60の少なくとも一部を示している。なお、操作ユニット60は、眼科装置1の筐体3とは独立して設けられていてもよい。この場合、操作ユニット60は、眼科装置1との間で有線通信または無線通信によって接続されていてもよい。図3は、操作ユニット60を右斜め前方から見た斜視図である。図4は、図3におけるA-A線矢視方向断面図である。図5は、操作ユニット60の平面図である。図6は、図4の操作ユニット60から粗動操作部70および粗動操作連動部71等を取り外した状態を示す図である。図7は、図3の操作ユニット60から操作桿61および傾倒操作連動部67等を取り外した状態を示す図である。
【0046】
図3および図7において、紙面右手前側を+X方向、紙面左奥側を-X方向、紙面上側を+Y方向、紙面下側を-Y方向、紙面右奥側を+Z方向、紙面左手前側を-Z方向とする。図4および図6において、右側を+X方向、左側を-X方向、上側を+Y方向、下側を-Y方向、紙面奥側を+Z方向、紙面手前側を-Z方向とする。図5において、右側を+X方向、左側を-X方向、紙面手前側を+Y方向、紙面奥側を-Y方向、上側を+Z方向、下側側を-Z方向とする。
【0047】
(操作ユニットの概略構成)
図3および図4に示すように、本実施形態の操作ユニット60は、操作桿(ジョイスティックと言われる場合もある)61と、粗動操作部70を備える。本実施形態の操作桿61は、筐体3(詳細には、筐体3の基台5、図1参照)から外方(本実施形態では上方)に延びる。操作桿61は、任意の方向に傾倒可能に支持される。粗動操作部70は、検眼ユニット2を粗動させるために検者によって操作される。また、操作ユニット60は、操作桿61および粗動操作部70の操作を検出する操作検出ユニットを備える。詳細は後述するが、本実施形態の操作検出ユニットには、傾倒検出部68(図3図4、および図6参照)、および共用検出部77(77XP,77XM,77ZP,77ZM、図3図7参照)が含まれる。
【0048】
本実施形態では、操作桿61の所定範囲内の傾倒操作が検出されると、検出された傾倒操作に応じて(例えば、操作桿61の傾倒方向および傾倒量(傾倒角度)に応じて)、検眼ユニット2の位置が微動される。操作桿61の所定範囲を超える傾倒操作が検出されると、検出された傾倒操作に応じて(操作桿61の傾倒方向に応じて)、検眼ユニット2の位置が粗動される。また、粗動操作部70の操作が検出されると、検出された操作に応じて(粗動操作部70の操作方向に応じて)、検眼ユニット2の位置が粗動される。つまり、本実施形態の眼科装置1では、検者は、操作桿61の所定範囲を超える傾倒操作、および、粗動操作部70の操作のいずれを行っても、検眼ユニット2の粗動の指示を入力することができる。つまり、検者は、微動の指示と粗動の指示を共に操作桿61の傾倒操作によって入力することも可能なため、操作する部位を微動時と粗動時で切り替えることは必須ではない。また、検者は、操作桿61の傾倒操作以外の操作(例えば、操作桿61自体のスライド操作等)を行わなくても、操作桿61の傾倒角度のみを調整することで、微動の指示と粗動の指示を切り替えることができる。また、粗動操作部70によって粗動の指示を入力することも可能なため、粗動の指示を入力する際に操作桿61を大きく傾倒させる操作も必須ではない。よって、検眼ユニット2の微動の指示と粗動の指示の両方が、より容易且つ適切に入力される。以下、各部の構成について詳細に説明する。
【0049】
(操作桿)
図3図6に示すように、操作桿61は、検者によって把持される略棒状の部材である。本実施形態の操作桿61は、筐体3から上方に延びる。本実施形態の操作桿61は、所定の傾倒範囲内で任意の方向に傾倒される。操作桿61の傾倒角度が傾倒範囲の限界に達すると、操作桿61はそれ以上傾倒できなくなる。検眼ユニット2が微動される所定範囲は、操作桿61の傾倒範囲の中心側に位置する。傾倒範囲のうち、検眼ユニット2が微動される所定範囲の外側は、粗動の指示を入力するための領域となる。検者は、検眼ユニット2を移動させたい方向に操作桿61を所定範囲内で傾倒させることで、XZ方向のうち、操作桿61の傾倒方向に対応する方向に検眼ユニット2を微動させるための操作指示を入力することができる。また、検者は、検眼ユニット2を移動させたい方向に、所定範囲を超えて操作桿61を傾倒させることで、XZ方向のうち、操作桿61の傾倒方向に対応する方向に検眼ユニット2を粗動させるための操作指示を入力することができる。
【0050】
操作桿61は、把持部62(図3図4図6参照)、回転ダイヤル63(図3図4図6参照)、測定ボタン64(図3図6参照)、球部65(図4図6参照)、および作用部66(図4図6参照)を備える。把持部62は検者によって把持される。回転ダイヤル63は、検者が検眼ユニット2を上下方向(Y方向)に移動させる指示を眼科装置1に入力するために操作される。本実施形態の回転ダイヤル63は、操作桿61の把持部62の側面に周方向に亘って設けられる。回転ダイヤル63の回転は、回転検出部(例えばエンコーダ等)によって検出される。例えば、回転ダイヤル63が右回りに回転されると、検眼ユニット2を上方向(+Y方向)に移動させるための操作信号が出力され、回転ダイヤル63が左回りに回転されると、検眼ユニット2を下方向(-Y方向)に移動させるための操作信号が出力される。測定ボタン64は、検眼ユニット2による被検眼Eの検査の開始指示を入力するために、検者によって操作される。本実施形態の測定ボタン64は、操作桿61の上部に設けられている。
【0051】
球部65(図4図6参照)は、略棒状の操作桿61のうち、把持部62よりも基端側(本実施形態では下方)に位置する。球部65は、軸受け部69(図4参照)によって回動可能に保持される。その結果、操作桿61は、球部65を中心として任意の方向に傾倒される。作用部66(図4図6参照)は、略棒状の操作桿61のうち、球部65よりもさらに基端側(つまり、球部65を挟んで把持部62の反対側)に位置する。従って、操作桿61が傾倒されると、作用部66は、操作桿61の把持部62の傾倒方向とは逆の方向に移動する。作用部66は、後述する傾倒操作連動部67に接続される。以上の構成によって、操作桿61の傾倒操作を検出するための構成を、筐体3(図1参照)の内部に適切に収容し易くなる。
【0052】
傾倒操作連動部67は、操作桿61の傾倒操作に連動して移動する。図4および図6に示すように、本実施形態の傾倒操作連動部67は略板状の部材である。操作桿61が傾倒されると、操作桿61の作用部66に接続された傾倒操作連動部67は、XZ平面上でスライドして移動する。
【0053】
図3図6に示すように、傾倒操作連動部67の一部には傾倒検出部68が設けられている。本実施形態の傾倒検出部68は、傾倒操作連動部67のXY平面上での移動方向および移動量を検出することで、操作桿61の傾倒操作の操作方向および操作量(傾倒角度)を検出する。本実施形態では、傾倒検出部68による操作桿61の傾倒操作の検出結果は、検眼ユニット2を微動させる際に用いられる。なお、操作桿61の傾倒操作を検出するための構成を変更することも可能である。例えば、傾倒検出部は、操作桿61の作用部66に接続されていてもよい。この場合、傾倒検出部は、作用部66のXY平面上での移動方向および移動量を検出することで、操作桿61の傾倒操作を検出してもよい。
【0054】
図5に示すように、傾倒操作連動部67には、X傾倒被検出部67Xと、Z傾倒被検出部67Zが設けられている。X傾倒被検出部67Xは、傾倒操作連動部67からZ方向(本実施形態では-Z方向)に延びる。X傾倒被検出部67XのX方向における移動経路上には、+X共用検出部77XPと、-X共用検出部77XMが、X傾倒被検出部67Xを挟むように配置されている。+X共用検出部77XPは、X傾倒被検出部67Xの先端よりも-X側に配置されており、-X共用検出部77XMは、X傾倒被検出部67Xの先端よりも+X側に配置されている。操作桿61が+X方向に所定範囲を超えて傾倒されると、傾倒操作連動部67のX傾倒被検出部67Xが-X方向に移動し、+X共用検出部77XPに接触する。その結果、検眼ユニット2を+X方向に粗動させるための傾倒操作が行われたことが、+X共用検出部77XPによって検出される。また、操作桿61が-X方向に所定範囲を超えて傾倒されると、傾倒操作連動部67のX傾倒被検出部67Xが+X方向に移動し、-X共用検出部77XMに接触する。その結果、検眼ユニット2を-X方向に粗動させるための傾倒操作が行われたことが、-X共用検出部77XMによって検出される。
【0055】
Z傾倒被検出部67Zは、傾倒操作連動部67からX方向(本実施形態では+X方向)に延びる。Z傾倒被検出部67ZのZ方向における移動経路上には、+Z共用検出部77ZPと、-Z共用検出部77ZMが、Z傾倒被検出部67Zを挟むように配置されている。+Z共用検出部77ZPは、Z傾倒被検出部67Zの先端よりも-Z側に配置されており、-Z共用検出部77ZMは、Z傾倒被検出部67Zの先端よりも+Z側に配置されている。操作桿61が+Z方向に所定範囲を超えて傾倒されると、傾倒操作連動部67のZ傾倒被検出部67Zが-Z方向に移動し、+Z共用検出部77ZPに接触する。その結果、検眼ユニット2を+Z方向に粗動させるための傾倒操作が行われたことが、+Z共用検出部77ZPによって検出される。また、操作桿61が-Z方向に所定範囲を超えて傾倒されると、傾倒操作連動部67のZ傾倒被検出部67Zが+Z方向に移動し、-Z共用検出部77ZMに接触する。その結果、検眼ユニット2を-Z方向に粗動させるための傾倒操作が行われたことが、-Z共用検出部77ZMによって検出される。
【0056】
(粗動操作部)
図3および図4に示すように、本実施形態の粗動操作部70は、略棒状である操作桿61の外周を取り囲んで配置される環状(本実施形態では略円環状)の部材である。粗動操作部70は、XZ平面上で二次元方向にスライド可能に支持されている。従って、検者は、操作桿61を中心として、検眼ユニット2を移動させる場合の操作桿61の傾倒方向と同じ方向に粗動操作部70をスライドさせることで、操作桿61の所定範囲を超える傾倒操作を行わなくても、適切な方向への検眼ユニット2の微動の指示を入力することができる。よって、検者が操作桿61および粗動操作部70を操作する際の操作感が向上する。
【0057】
図4および図7に示すように、粗動操作部70には、粗動操作連動部71が接続されている。粗動操作連動部71は、粗動操作部70の操作(本実施形態では、XZ平面上のスライド操作)に連動して移動する。本実施形態の粗動操作連動部71は略板状の部材である。粗動操作部70がXZ平面上でスライド移動されると、粗動操作連動部71もXZ平面上でスライドして移動する。
【0058】
図7に示すように、粗動操作連動部71には、粗動操作X作用部71Xと、粗動操作Z作用部71Zが設けられている。粗動操作X作用部71Xは、粗動操作連動部71からZ方向(本実施形態では-Z方向)に延びる。粗動操作X作用部71Xには、X移動方向変換機構72Xを介してX被検出部(図示略)が接続されている。X被検出部の移動は、前述した+X共用検出部77XPおよび-X共用検出部77XMによって検出される。X移動方向変換機構72Xは、粗動操作部70の移動に伴い、粗動操作部70のX軸に沿う移動方向とは逆の方向にX被検出部を移動させる。詳細には、本実施形態のX移動方向変換機構72Xは、粗動操作X作用部71から下方に揺動可能な状態で延びるカム73Xを、支点部74Xを中心として回転させることで、カムの作用軸側(支点部74Xよりも上側)の原動節と、X被検出部側(支点部74Xよりも下側)の従動節の、X軸に沿う移動方向を逆にする。
【0059】
粗動操作部70が+X方向に移動されると、粗動操作連動部71のX被検出部が-X方向に移動し、+X共用検出部77XPに接触する。その結果、検眼ユニット2を+X方向に粗動させるための粗動操作部70の操作が行われたことが、+X共用検出部77XPによって検出される。また、粗動操作部70が-X方向に移動されると、粗動操作連動部71のX被検出部が+X方向に移動し、-X共用検出部77XMに接触する。その結果、検眼ユニット2を-X方向に粗動させるための粗動操作部70の操作が行われたことが、-X共用検出部77XMによって検出される。
【0060】
図7に示すように、粗動操作Z作用部71Zは、粗動操作連動部71からX方向(本実施形態では+X方向)に延びる。粗動操作Z作用部71Zには、Z移動方向変換機構72Zを介してZ被検出部75Z(図4参照)が接続されている。Z被検出部75Zの移動は、前述した+Z共用検出部77ZPおよび-Z共用検出部77ZMによって検出される。Z移動方向変換機構72Zは、粗動操作部70の移動に伴い、粗動操作部70のZ軸に沿う移動方向とは逆の方向にZ被検出部75Zを移動させる。詳細には、本実施形態のZ移動方向変換機構72Zは、粗動操作Z作用部71から下方に揺動可能な状態で延びるカム73Zを、支点部74Zを中心として回転させることで、カムの作用軸側(支点部74Zよりも上側)の原動節と、Z被検出部75Z側(支点部74Zよりも下側)の従動節の、Z軸に沿う移動方向を逆にする。
【0061】
粗動操作部70が+Z方向に移動されると、粗動操作連動部71のZ被検出部75Xが-Z方向に移動し、+Z共用検出部77ZPに接触する。その結果、検眼ユニット2を+Z方向に粗動させるための粗動操作部70の操作が行われたことが、+Z共用検出部77ZPによって検出される。また、粗動操作部70が-Z方向に移動されると、粗動操作連動部71のZ被検出部75Zが+Z方向に移動し、-Z共用検出部77ZMに接触する。その結果、検眼ユニット2を-Z方向に粗動させるための粗動操作部70の操作が行われたことが、-Z共用検出部77ZMによって検出される。
【0062】
以上のように、+X共用検出部77XPおよび-X共用検出部77XMは、操作桿61の所定範囲を超えるX軸方向への傾倒操作、および、粗動操作部70のX軸方向への操作を共に検出する。また、+Z共用検出部77ZPおよび-Z共用検出部77ZMは、操作桿61の所定範囲を超えるZ軸方向への傾倒操作、および、粗動操作部70のZ軸方向への操作を共に検出する。従って、操作桿61の所定範囲を超える傾倒操作と、粗動操作部70の操作が、簡易な構成で適切に検出される。
【0063】
なお、本実施形態の操作ユニット60は、X共用検出部移動機構およびZ共用検出部移動機構をさらに備える。X共用検出部移動機構は、X傾倒被検出部67Xの移動経路と、粗動操作連動部71のX被検出部(図示外)の移動経路が重複する重複経路上で、+X共用検出部77XPおよび-X共用検出部77XMの位置をX軸方向に移動させる。Z共用検出部移動機構は、Z傾倒被検出部67Zの移動経路と、粗動操作連動部71のZ被検出部75Zの移動経路が重複する重複経路上で、+Z共用検出部77ZPおよび-Z共用検出部77ZMの位置をX軸方向に移動させる。その結果、操作桿61の操作による指示が微動の指示と粗動の指示で切り替わる傾倒の所定範囲が変更される。従って、検者は、共用検出部77を移動させることで、微動と粗動が切り替わる操作桿61の所定範囲、および、粗動操作部70の操作が共用検出部77によって検出されるために必要な操作量(移動量)を、適宜設定することができる。
【0064】
なお、X共用検出部移動機構およびZ共用検出部移動機構は、共用検出部77を重複経路上で移動させるアクチュエータ(例えばモータ等)を備えていてもよい。制御部50は、検者によって入力された指示に応じてアクチュエータの駆動を制御することで、共用検出部77を移動させてもよい。また、X共用検出部移動機構およびZ共用検出部移動機構は、検者による手動操作で共用検出部77を移動させる機構であってもよい。
【0065】
(相対位置調整処理)
図8を参照して、本実施形態の眼科装置1が実行する相対位置調整処理について説明する。相対位置調整処理では、検者によって入力された操作指示に応じて駆動部4の駆動を制御し、検眼ユニット2の位置を移動させることで、被検眼Eと検眼ユニット2の間の相対位置が調整される。眼科装置1の制御部50(CPU51)は、電源がオンとされると、記憶装置(例えばROM52等)に記憶された眼科装置制御プログラムに従って、図8に例示する相対位置調整処理を実行する。
【0066】
まず、制御部50は、回転ダイヤル63の操作が検出されたか否かを判断する(S1)。回転ダイヤル63の操作が検出されていなければ(S1:NO)、制御部50は、操作桿61の所定範囲内の傾倒操作が傾倒検出部68によって検出されたか否かを判断する(S4)。操作桿61の所定範囲内の傾倒操作が検出されていなければ(S4:NO)、制御部50は、共用検出部77による操作桿61または粗動操作部70の操作の検出が行われたか否かを判断する(S7)。共用検出部77による検出が行われていなければ(S7:NO)、処理はS1へ戻り、S1~S7の処理が繰り返される。
【0067】
回転ダイヤル63の操作が検出されると(S1:YES)、制御部50は、検出された回転ダイヤル63の操作方向(回転方向)および操作量(回転量)に応じて駆動部4の駆動を制御することで、検眼ユニット2の上下方向(Y方向)の位置を、操作方向に対応する方向に、操作量に対応する距離だけ移動させる(S2)。その後、処理はS4へ移行する。なお、眼科装置1は、検眼ユニット2と共に、または検眼ユニット2とは別で、顔支持部9を回転ダイヤル63の操作に応じて上下方向に移動させることで、被検眼Eと検眼ユニット2の間の相対位置を調整してもよい。
【0068】
操作桿61の所定範囲内の傾倒操作が傾倒検出部68によって検出されると(S4:YES)、制御部50は、検出された操作桿61の傾倒方向および傾倒量に応じて駆動部4の駆動を制御することで、検眼ユニット2の前後左右方向(XZ方向)の位置を、傾倒方向に対応する方向に、傾倒量に対応する距離だけ微動させる(S5)。その後、処理はS7へ移行する。前述したように、微動とは、被検眼Eと検眼ユニット2の間の相対位置を細かく調整するために、検眼ユニット2を粗動時よりも小さく(またはゆっくりと)移動させることである。本実施形態では、制御部50は、粗動時における移動可能範囲よりも小さい移動可能範囲内(本実施形態では、操作桿61の傾倒可能範囲に対応する移動可能範囲内)で検眼ユニット2を移動させることで、検眼ユニット2を粗動時よりも小さく移動させる。なお、S5における微動制御の具体的な方法は適宜変更できる。例えば、制御部50は、操作桿61の傾倒角度(傾倒量)と検眼ユニット2の移動距離が比例するように、操作桿61の傾倒方向に対応する方向に検眼ユニット2を微動させてもよい。制御部50は、操作桿61の傾倒位置と、検眼ユニット2の位置が対応するように、操作桿61の傾倒操作に応じて検眼ユニット2を微動させてもよい。また、本実施形態では、微動時における検眼ユニット2の移動速度(例えば、最大移動速度)は、粗動時における移動速度よりも小さい。しかし、微動時における検眼ユニット2の移動速度(最大移動速度)は、粗動時における移動速度と同じであってもよい。
【0069】
共用検出部77による操作桿61または粗動操作部70の操作の検出が行われると(S7:YES)、制御部50は、検出された操作桿61または粗動操作部70の操作方向および操作量(例えば、スイッチの操作時間)に応じて駆動部4の駆動を制御することで、検眼ユニット2の前後左右方向(XZ方向)の位置を、操作方向に対応する方向に粗動させる(S8)。その後、処理はS1へ戻る。前述したように、粗動とは、被検眼Eと検眼ユニット2の間の相対位置をおおまかに調整するために、検眼ユニット2を微動時よりも大きく(または速く)移動させることである。本実施形態では、制御部50は、微動時における移動可能範囲(本実施形態では、操作桿61の傾倒可能範囲に対応する移動可能範囲)よりも大きい移動可能範囲内で検眼ユニット2を移動させることで、検眼ユニット2を微動時よりも大きく移動させる。換言すると、本実施形態の制御部50は、粗動させる指示が検者によって入力されている間、微動時における移動可能範囲に関わらず検眼ユニット2の移動を継続させることで、検眼ユニットを微動時よりも大きく移動させることが可能である。
【0070】
上記実施形態で開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で例示された技術を変更することも可能である。例えば、上記実施形態の眼科装置1では、粗動操作連動部71に移動方向変換機構72X,72Zが設けられることで、傾倒操作連動部67および粗動操作連動部71の両方の被検出部位が同一の方向へ移動する。その結果、操作桿61および粗動操作部70のいずれが操作された場合でも、共用検出部77によって適切に操作が検出される。しかし、粗動操作連動部71でなく、傾倒操作連動部67に移動方向変換機構が設けられていてもよい。
【0071】
なお、図8のS4,S5で検眼ユニット2の位置を微動させる処理は、「微動ステップ」の一例である。図8のS7,S8で検眼ユニット2の位置を粗動させる処理は、「粗動ステップ」の一例である。
【符号の説明】
【0072】
1 眼科装置
2 検眼ユニット
3 筐体
4 駆動部
50 制御部
51 CPU
60 操作ユニット
61 操作桿
62 把持部
65 球部
66 作用部
67 傾倒操作連動部
67X X傾倒被検出部
67Z Z傾倒被検出部
68 傾倒検出部
70 粗動操作部
71 粗動操作連動部
75Z Z被検出部
77XP +X共用検出部
77XM -X共用検出部
77ZP +Z共用検出部
77ZM -Z共用検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8