IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リウ チョー アンの特許一覧

特開2024-19116自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置
<>
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図1
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図2
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図3
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図4
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図5
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図6
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図7
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図8
  • 特開-自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019116
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20240201BHJP
   G03B 11/04 20210101ALI20240201BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240201BHJP
【FI】
G03B17/56 Z
G03B11/04 B
G03B30/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122416
(22)【出願日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】111128429
(32)【優先日】2022-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523263522
【氏名又は名称】リウ チョー アン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】リウ チョー アン
【テーマコード(参考)】
2H083
2H105
【Fターム(参考)】
2H083CC07
2H083CC12
2H083CC63
2H105EE02
(57)【要約】
【課題】清掃などの定期メンテナンスがなくても撮影のクオリティーを維持できる自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の提供。
【解決手段】筐体手段1と清掃手段6と上蓋手段とカメラ手段とを備え、筐体手段1の取り付け台3に形成されるメイン包囲壁32の内側にメイン包囲壁32の撮影開口321を経由して外部に対して撮影できるカメラ手段を配置する共に、撮影開口321を覆う透明カバー4に対して掃除する清掃手段6の清掃部材62が取り付けられる可動保持部61を駆動するモータ631を有するので、モータ631の駆動により清掃部材62で透明カバー4の外側表面に付着した汚れなどを拭き取ることで清掃し、撮影のクオリティーを維持することができる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体手段と、清掃手段と、上蓋手段と、カメラ手段と、を備えた自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置であって、
筐体手段は、下部支持台と、前記下部支持台の上方に取り付けられる取り付け台と、を有し、
前記取り付け台は、上下方向に沿って延伸する所定の軸線を中心として貫通する中央孔が形成される台座本体と、前記中央孔の周囲から上方へ延伸し、内側に収容空間が囲まれるように前記台座本体に形成されるメイン包囲壁と、前記メイン包囲壁の上端開口を覆う上板部と、を有しており、
前記メイン包囲壁に前記収容空間に連通する撮影開口が形成されていると共に、前記撮影開口を覆う透明カバーが配置されており、
前記清掃手段は、前記メイン包囲壁の外側において、前記軸線を中心として移動でき、且つ取り外すことができるように前記取り付け台に配置される可動保持部と、前記可動保持部と共に移動するように前記可動保持部に配置される清掃部材と、前記可動保持部の前記軸線を中心とする移動を駆動する駆動モジュールと、を有し、
前記清掃部材は、前記可動保持部と共に移動するように前記可動保持部に取り付けられる連動部と、前記透明カバーの外側表面に接触するように前記連動部の前記透明カバーに面する側に配置されている清掃部と、を有するように構成されており、
前記上蓋手段は、前記筐体手段及び前記清掃手段を上から覆うように取り付けられ、且つ、前記撮影開口に対応する連通開口が形成されており、
前記カメラ手段は、前記収容空間に配置されると共に、前記撮影開口と前記連通開口から外部の画像を撮影するカメラ本体を有することを特徴とする自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項2】
前記駆動モジュールは、前記取り付け台に配置されると共に、回転駆動力を出力する出力軸を有するモータと、前記モータの前記出力軸と前記可動保持部との間に介在し、前記出力軸からの回転駆動力で前記可動保持部の前記軸線を中心とする移動を駆動する連動機構と、を有することを特徴とする請求項1に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項3】
前記連動機構は、前記出力軸により回転駆動される連動歯車と、前記可動保持部に固定されると共に、前記連動歯車と噛み合うことにより、前記モータの前記出力軸からの駆動力で前記可動保持部を前記軸線を中心として回転させる円弧状ラックと、を有し、
また、前記可動保持部と前記台座本体との間に、前記可動保持部の前記台座本体に対する回転をサポートする軸受け部材が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項4】
前記可動保持部は、前記駆動モジュールにより駆動されると共に、上端に前記清掃部材に対応する嵌め込みスロットが形成される回転台を有し、
前記清掃部材の前記連動部には、対応する前記嵌め込みスロットに嵌め込むことにより前記可動保持部と共に移動することができる挿入部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項5】
前記取り付け台は、前記台座本体の外周縁に形成されている接続部を更に有し、
前記下部支持台は、底板と、前記底板から前記取り付け台の前記接続部に当接するまで上方へ延伸する外側包囲壁とを有し、
前記接続部は、前記台座本体から下方へ延伸して前記外側包囲壁の内側に挿入する挿入管部と、
前記挿入管部の上端から外側へ張り出すと共に、下側の端面が前記外側包囲壁の上端面に当接する第1の突起部と、
前記第1の突起部の上端から更に外側へ張り出して前記第1の突起部より長い外径を有する第2の突起部と、
を有するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項6】
前記筐体手段は、前記取り付け台の前記接続部が有する前記第2の突起部の下端に当接するように、前記第1の突起部の外側に取り付けられる小径環状部と、前記小径環状部の上端から外側へ張り出すと共に、前記上蓋手段を下側から支持する大径環状部と、上方に向かって開口して前記第2の突起部を受け入れることができるように前記小径環状部と前記大径環状部との間に形成される収容スロットとを有するように形成された環状保持枠を更に有することを特徴とする請求項5に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項7】
前記取り付け台は、前記台座本体の下側から前記挿入管部の管内側へ延伸する2つの円柱部材を更に有するように形成され、前記2つの円柱部材がそれぞれ延伸する先端にネジ孔が形成されており、
前記カメラ手段は、前記カメラ本体を保持すると共に、ネジにより2つの前記円柱部材に固定される保持台を更に有することを特徴とする請求項6に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項8】
前記上蓋手段は、
前記取り付け台の前記上板部の上方に配置される中央部分と、
前記取り付け台の前記接続部が有する前記第2の突起部の外側を覆うと共に、前記第2の突起部と前記環状保持枠の前記大径環状部との間に挟まれる外周部分と、
前記中央部分から前記外周部分まで斜めに延伸するように張り出す周囲部分と、
前記軸線に直交するように前記外周部分から前記前記取り付け台の前記メイン包囲壁の近くまで延伸する平面壁と、
前記平面壁の両側から前記周囲部分までそれぞれ前記軸線に平行に延伸する2つの側壁と、を有する上、
前記連通開口は前記平面壁と2つの前記側壁と前記周囲部分とにより囲まれて画成されることを特徴とする請求項6に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項9】
リング状に形成され、前記取り付け台の前記接続部が有する前記挿入管部と前記下部支持台の前記外側包囲壁との間に挟まれて前記挿入管部と前記外側包囲壁との間の隙間を封止する第1の封止リングと、
リング状に形成され、前記取り付け台の前記接続部が有する前記第2の突起部と前記環状保持枠の前記大径環状部との間に挟まれて前記第2の突起部と前記大径環状部との間の隙間を封止する第2の封止リングと、を更に有することを特徴とする請求項6に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【請求項10】
地面に埋め込まれるのに適するように構成され、且つ、前記連通開口から前記台座本体の内側に進入した水を排出するための排水手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮影装置に関し、特に、自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
路上の駐車枠の隣の地面に配置されるのに用いられる例えば特許文献1に記載される従来の埋め込み式電子装置は、地面に埋め込まれるケースベースと、前記ケースベース内に配置されてナンバープレートの撮影に用いられる撮影モジュールとを有する。前記埋め込み式電子装置には撮影モジュールが汚れやすく、もしくはゴミによって遮蔽されたり傷つけられたりなどして、清掃などの定期メンテナンスがなければ撮影のクオリティーを維持できない問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第113256994A号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明は上記欠点を解決できる自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題点に鑑みて、本発明は、筐体手段と、清掃手段と、上蓋手段と、カメラ手段と、を備えた自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置であって、
筐体手段は、下部支持台と、前記下部支持台の上方に取り付けられる取り付け台と、を有し、
前記取り付け台は、上下方向に沿って延伸する所定の軸線を中心として貫通する中央孔が形成される台座本体と、前記中央孔の周囲から上方へ延伸し、内側に収容空間が囲まれるように前記台座本体に形成されるメイン包囲壁と、前記メイン包囲壁の上端開口を覆う上板部と、を有しており、
前記メイン包囲壁に前記収容空間に連通する撮影開口が形成されていると共に、前記撮影開口を覆う透明カバーが配置されており、
前記清掃手段は、前記メイン包囲壁の外側において、前記軸線を中心として移動でき、且つ取り外すことができるように前記取り付け台に配置される可動保持部と、前記可動保持部と共に移動するように前記可動保持部に配置される清掃部材と、前記可動保持部の前記軸線を中心とする移動を駆動する駆動モジュールと、を有し、
前記清掃部材は、前記可動保持部と共に移動するように前記可動保持部に取り付けられる連動部と、前記透明カバーの外側表面に接触するように前記連動部の前記透明カバーに面する側に配置されている清掃部と、を有するように構成されており、
前記上蓋手段は、前記筐体手段及び前記清掃手段を上から覆うように取り付けられ、且つ、前記撮影開口に対応する連通開口が形成されており、
前記カメラ手段は、前記収容空間に配置されると共に、前記撮影開口と前記連通開口から外部の画像を撮影するカメラ本体を有することを特徴とする自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、撮影開口を覆う透明カバーを配置することでカメラ本体を守り、且つ、駆動モジュールで可動保持部の移動を駆動して可動保持部に配置される清掃部材で透明カバーを清掃することで、撮影のクオリティーを維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の第1の実施例が示される正面図である。
図2】同第1の実施例の側面図である。
図3】同第1の実施例の分解斜視図である。
図4図1におけるIV-IV線に沿った断面図である。
図5図2におけるV-V線に沿った断面図である。
図6】同第1の実施形態の上蓋手段と環状保持枠と下部支持台とを省略した分解斜視図である。
図7図6に類似するが、視角が異なる分解斜視図である。
図8】本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の第2の実施例が示される正面図である。
図9図8におけるIX-IX線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
具体的説明に入る前に、本発明において同じ役割を担う構成要素に関しては、全く同じものでなくても、同じ符号が振り分けられている。また、以下の説明における「前」、「後」、「左」、「右」などの用語は、各部材の間の相対的位置関係をわかりやすく説明するために用いられるものであり、本発明の構成を限定するものではない。
【0009】
以下は各図面を用いて本出願について詳しく説明する。
【0010】
図1図2図3に示されるように、本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の第1の実施例は、筐体手段1と、清掃手段6と、上蓋手段7と、カメラ手段8とを備える。
【0011】
図3図4図5に示されるように、筐体手段1は、下部支持台2と、下部支持台2の上方に取り付けられる取り付け台3と、取り付け台3に固定される透明カバー4及び環状保持枠5を有する。
【0012】
下部支持台2は、底板21と、底板21の周縁から上方へ延伸する外側包囲壁22とを有する。
【0013】
取り付け台3は、上下方向に沿って延伸する軸線Lを中心として貫通する中央孔311が形成される台座本体31と、中央孔311の周囲から上方へ延伸し、内側に収容空間36が囲まれるように台座本体31に形成されるメイン包囲壁32と、メイン包囲壁32の上端開口を覆う上板部33と、台座本体31の外周縁に形成されている接続部34と、台座本体31の下側から下方へ延伸する2つの円柱部材35と、を有する。なお、2つの円柱部材35がそれぞれ延伸する先端にネジ孔が形成されている。
【0014】
メイン包囲壁32には収容空間36に連通する撮影開口321(図6参照)が形成されていて、透明カバー4は撮影開口321を覆うようにメイン包囲壁32に固定されている。
【0015】
接続部34は、台座本体31から外側包囲壁22の内側に挿入するように下方へ延伸する挿入管部341と、挿入管部341の上端から外側へ張り出すと共に、下側の端面が外側包囲壁22の上端面に当接する第1の突起部342と、第1の突起部342の上端から更に外側へ張り出して第1の突起部342より長い外径を有する第2の突起部343と、を有するように形成されている。
【0016】
環状保持枠5は、取り付け台3の接続部34が有する第2の突起部343の下端に当接するように、第1の突起部342の外側に取り付けられる小径環状部51と、小径環状部51の上端から外側へ張り出すと共に、上蓋手段7を下側から支持する大径環状部52と、上方に向かって開口して第2の突起部343を受け入れることができるように小径環状部51と大径環状部52との間に形成される収容スロット53を有するように形成されている。
【0017】
図6図7に示されるように、清掃手段6は、取り付け台3のメイン包囲壁32の外側において、軸線Lを中心として移動(回転)でき、且つ取り外すことができるように取り付け台3に配置される可動保持部61と、可動保持部61と共に移動(回転)するように可動保持部61に配置される清掃部材62と、可動保持部61の軸線Lを中心とする移動を駆動する駆動モジュール63と、を有する。ちなみに、この実施形態においては可動保持部61に2つの清掃部材62が配置されているが、本発明において清掃部材62の数は特に制限されず、必要に応じて変更することは無論可能である。
【0018】
可動保持部61は、駆動モジュール63により駆動される回転台611を有し、そして回転台611の上端に清掃部材62に対応する嵌め込みスロット613が形成されている。
【0019】
清掃部材62は、可動保持部61と共に移動するように可動保持部61に取り付けられる連動部621と、透明カバー4の外側表面に接触するように連動部621の透明カバー4に面する側に配置されている清掃部622と、を有するように構成されており、そして清掃部材62の連動部621には、対応する嵌め込みスロット613に嵌め込むことにより可動保持部61と共に移動することができる挿入部623が形成されている。
【0020】
すなわち、この実施形態においては、可動保持部61の回転台611の上端に2つの清掃部材62にそれぞれ対応する嵌め込みスロット613が形成され、そして2つの清掃部材62は、それぞれの連動部621に形成される挿入部623が対応する嵌め込みスロット613に嵌め込まれることにより可動保持部61に装着され、可動保持部61と共に移動(回転)できるようになる。
【0021】
この構成により、清掃部材62の清掃部622は可動保持部61と共に駆動されて透明カバー4の外側表面を清掃することができると共に、可動保持部61から取り外されることが可能であるため交換することもできる。
【0022】
駆動モジュール63は、取り付け台3に配置されると共に、回転駆動力を出力する出力軸632を有するモータ631と、モータ631の出力軸632と可動保持部61との間に介在し、出力軸632からの回転駆動力で可動保持部61の軸線Lを中心とする移動を駆動する連動機構と、を有する。
【0023】
そして連動機構は、出力軸632に取り付けられて出力軸632により回転駆動される連動歯車633と、可動保持部61に固定されると共に、連動歯車633と噛み合うことにより、モータ631の出力軸632からの駆動力で可動保持部61を軸線Lを中心として回転させる円弧状ラック634と、を有する。
【0024】
また、図4に示されるように、可動保持部61と台座本体31との間に、可動保持部61の台座本体31に対する回転をサポートする軸受け部材635が配置されている。
【0025】
上蓋手段7は、筐体手段1及び清掃手段6を上から覆うように取り付けられ、且つ、撮影開口321に対応する連通開口71が形成されているが、具体的には、取り付け台3の上板部33の上方に配置される中央部分72と、取り付け台3の接続部34が有する第2の突起部343の外側を覆うと共に、第2の突起部343と環状保持枠5の大径環状部52との間に挟まれる外周部分74(図3参照)と、中央部分72から外周部分74まで斜めに延伸するように張り出す周囲部分73と、軸線Lに直交するように外周部分74から取り付け台3のメイン包囲壁32の近くまで延伸する平面壁76と、平面壁76の両側から周囲部分73までそれぞれ軸線Lに平行に延伸する2つの側壁75と、を有する。そして連通開口71は、平面壁76と2つの側壁75と周囲部分73とにより囲まれて画成される。
【0026】
カメラ手段8は、収容空間36に配置されると共に、カメラ本体82と、カメラ本体82を保持すると共に、ネジにより2つの取り付け台3の台座本体31に形成される円柱部材35に形成されたネジ孔に固定される保持台81と、を有する。カメラ本体82は、撮影開口321と連通開口71から外部の画像を撮影できるように、保持台81に配置されている。
【0027】
更に、図5に示されるように、リング状に形成され、取り付け台3の接続部34が有する挿入管部341と下部支持台2の外側包囲壁22との間に挟まれて挿入管部341と外側包囲壁22との間の隙間を封止する第1の封止リング91と、リング状に形成され、取り付け台3の接続部34が有する第2の突起部343と環状保持枠5の大径環状部52との間に挟まれて第2の突起部343と大径環状部52との間の隙間を封止する第2の封止リング92と、が取り付けられている。
【0028】
このように、取り付け台3と下部支持台2との間の隙間は第1の封止リング91により塞がれ、そして取り付け台3と環状保持枠5との間の隙間は第2の封止リング92により塞がれるので、これらの隙間からの水気などの侵入を防止することができる。
【0029】
図6に示されるように、本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置は、駆動モジュール63のモータ631を稼働させることにより、出力軸632及び連動歯車633回転させて連動歯車633と円弧状ラック634との噛み合いを通じて可動保持部61の台座本体31に対する軸線Lを中心とする回転を駆動し、従って可動保持部61に取り付けられる清掃部材62の清掃部622は透明カバー4の外側表面に付着した汚れなどを拭き取ることで清掃し、撮影のクオリティーを維持することができる。
【0030】
また、可動保持部61を取り付け台3の台座本体31から取り外して交換することも可能である。
【0031】
図8図9に本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の第2の実施例が示されており、図示のように、この第2の実施例の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置は、第1の実施例と同じく筐体手段1と清掃手段6と上蓋手段7とカメラ手段8とを備えるが、この第2の実施例の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置は特に地面Nに埋め込まれるのに適するように構成されている点において異なる。
【0032】
すなわち、図示のように、本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の第2の実施例は、環状保持枠5及びそれ以下の部分が地面Nより下に埋め込まれ、上蓋手段7のみが地面Nの上に露出し、且つ、周囲部分73の傾斜角度が第1の実施例より緩やかな構成になっているので、高さ位置が地面Nより下にあるカメラ手段8のカメラ本体82は撮影開口321と連通開口71から外部の画像を撮影できるように保持台81に配置されている。また、カメラ本体82の撮影を妨げないため、そして連通開口71に水溜まりが生成されないようにするために、取り付け台3の台座本体31には、上蓋手段7の連通開口71の下方において連通開口71に連通する通過空間313が画成されるよう、排水口312が形成されている。また、排水口312の下方には、上下に開口を有する排水管37が配置されている。
【0033】
すなわち、上蓋手段7の連通開口71の下方にある通過空間313と排水口312と排水管37とにより、連通開口71から台座本体31の内側に進入した水を排出する排水手段を構成すると共に、連通開口71の下方に通過空間313が画成されることによって、高さ位置が地面Nより下にあるカメラ手段8のカメラ本体82は撮影開口321と通過空間313と連通開口71から外部の画像を撮影することができる。
そして第1の実施例と同様、回転駆動される可動保持部61の回転台611の上端に取り付けられる清掃部材62で透明カバー4の外側表面に付着した汚れなどを拭き取ることで清掃し、撮影のクオリティーを維持することができる。
以上をまとめると、本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置は、モータ631で可動保持部61の回転台611の上端に取り付けられる清掃部材62を駆動することにより、清掃部材62の連動部621は可動保持部61と共に透明カバー4に対して回転することができるので、清掃部622で透明カバー4の外側表面に付着した汚れなどを拭き取ることで清掃し、撮影のクオリティーを維持することができる。
【0034】
また、本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の可動保持部61は記軸線Lを中心として移動(回転)でき、且つ、取り外すことができるように取り付け台3に配置されるので、可動保持部61を取り付け台3の台座本体31から取り外して交換する便利性もある。
【0035】
更に、本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置は上蓋手段7の周囲部分73が斜めに延伸する構成になっているので、通行人の足が当たった際の衝撃を抑えて安全性を向上することができる。
【0036】
その上、本発明の自動清掃機能を備える埋め込み式電子装置の第2の実施例は、蓋手段7の連通開口71の下方にある通過空間313と排水口312と排水管37とにより排水手段が構成されるので、連通開口71から台座本体31の内側に進入した水を排出することができる。
【0037】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 筐体手段
2 下部支持台
21 底板
22 外側包囲壁
3 取り付け台
31 台座本体
311 中央孔
312 排水口
313 通過空間
32 メイン包囲壁
321 撮影開口
33 上板部
34 接続部
341 挿入管部
342 第1の突起部
343 第2の突起部
35 円柱部材
36 収容空間
37 排水管
4 透明カバー
5 環状保持枠
51 小径環状部
52 大径環状部
53 収容スロット
6 清掃手段
61 可動保持部
611 回転台
613 嵌め込みスロット
62 清掃部材
621 連動部
622 清掃部
623 挿入部
63 駆動モジュール
631 モータ
632 出力軸
633 連動歯車
634 円弧状ラック
635 軸受け部材
7 上蓋手段
71 連通開口
72 中央部分
73 周囲部分
74 外周部分
75 側壁
76 平面壁
8 カメラ手段
81 保持台
82 カメラ本体
91 第1の封止リング
92 第2の封止リング
L 軸線
N 地面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9