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特開2024-19125第三者による製品又はプロセスのコピーを防止する装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019125
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】第三者による製品又はプロセスのコピーを防止する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20240201BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20240201BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20240201BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240201BHJP
【FI】
G06K7/10 412
G06K7/14 017
G06K7/14 060
G06K19/06 037
G06K19/06 056
G06K19/06 103
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023122633
(22)【出願日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】17/877,446
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】399117121
【氏名又は名称】アジレント・テクノロジーズ・インク
【氏名又は名称原語表記】AGILENT TECHNOLOGIES, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】アーラシュ・ベーラヴェッシュ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する認証装置及び方法を提供する。
【解決手段】第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する装置であって、スキャナにより製品124のコード104をスキャンして、スキャン済みコードを生成し、スキャン済みコードのテキストを読み取り、及び/又はスキャン済みコードの少なくとも1つの画像を認識し、テキスト及び/又は少なくとも1つの画像を解析して、コードが特定商標204を含むかどうかを判定し、このコードが特定商標を含むという判定に基づいて、コードの真正の指示を生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コードをスキャンして、スキャン済みコードを生成するスキャナと、
(i)前記スキャン済みコード内のテキストを読み取るための文字認識部と、(ii)前記スキャン済みコード内の少なくとも1つの画像を認識する画像認識部と、(iii)前記文字認識部と前記画像認識部とのうちの1つである認識部と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより実行されるコード認証部であって、前記認識部からの前記テキスト又は前記少なくとも1つの画像の少なくとも一方を解析して、前記コードが特定商標を含むかどうかを判定することと、前記コードが前記特定商標を含むという判定に基づいて、前記コードの真正の指示を生成することとを実行するコード認証部と
を備えてなる認証装置。
【請求項2】
前記コードは、製品又はプロセスに関連する情報を含む、請求項1に記載の認証装置。
【請求項3】
前記特定商標は、特定商品名又は特定ロゴの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の認証装置。
【請求項4】
前記コードの前記真正の指示に基づいて、前記コードに関連するシステムの全機能を承認する、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより実行されるシステム機能コントローラを更に備える、請求項1に記載の認証装置。
【請求項5】
前記コード認証部は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードが前記特定商標を含まないという判定に基づいて、前記コードの不真正の指示を生成するよう更に実行され、
前記システム機能コントローラは、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードの前記不真正の指示に基づいて、前記コードに関連する前記システムの異なる機能を承認するよう更に実行される、請求項4に記載の認証装置。
【請求項6】
前記異なる機能は、機能縮小又は機能なしを含む、請求項5に記載の認証装置。
【請求項7】
前記コード認証部は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードが前記特定商標を含まないという判定に基づいて、前記コードの不真正の指示を生成するよう更に実行され、前記不真正の指示は、音声又は視覚的アラートの少なくとも一方を含むものである、請求項4に記載の認証装置。
【請求項8】
前記システム機能コントローラは、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードの前記真正の指示に基づいて、
前記コードの前記真正の指示に基づいて、前記コードからの符号化済みデータを復号化して、復号化済みデータを生成することと、
前記コードに関連する前記システムの前記全機能を提供するために、前記復号化済みデータを送信すること又は表示することのうちの少なくとも一方を実行することと
によって、前記コードに関連する前記システムの前記全機能を承認するように更に実行される、請求項4に記載の認証装置。
【請求項9】
前記システム機能コントローラは、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードの前記真正の指示に基づいて、
前記コードの前記真正の指示に基づいて、前記コードからの符号化済みデータを復号化して、復号化済みデータを生成することと、
前記復号化済みデータが複数の製品コード又はプロセスコードのうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するかどうかを判定することと、
前記復号化済みデータが前記複数の製品コード又はプロセスコードのうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するという判定に基づいて、前記コードに関連する前記システムの前記全機能を提供するために、前記復号化済みデータを送信すること又は表示することの少なくとも一方を実行することと
によって、前記コードに関連する前記システムの前記全機能を承認するように更に実行される、請求項4に記載の認証装置。
【請求項10】
前記コードは、前記コードの位置を特定するために使用される検索パターンを含み、
前記特定商標は、前記検索パターン又は前記コードの符号化済みデータの少なくとも一方内に配置される、請求項1に記載の認証装置。
【請求項11】
前記特定商標は、前記コードの符号化データの色と異なる色を含む、請求項1に記載の認証装置。
【請求項12】
前記コード認証部は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記認識部からの前記テキスト又は前記少なくとも1つの画像の少なくとも一方を解析して、
前記コード内の前記テキスト及び/又は前記少なくとも1つの画像の少なくとも一方を認証データと比較することと、
前記コード内の前記テキスト又は前記少なくとも1つの画像の少なくとも一方が前記認証データと一致するという判定に基づいて、前記コードが前記特定商標を含むと判定することと
を実行することによって、前記コードが前記特定商標を含むかどうかを判定するように更に実行される、請求項1に記載の認証装置。
【請求項13】
前記スキャナは、前記コードをスキャンして、
前記コードの既知の位置の指示を受信することと、
前記コードの前記既知の位置において、前記コードをスキャンして、前記スキャン済みコードを生成することと
を実行することによって、前記スキャン済みコードを生成するものである、請求項1に記載の認証装置。
【請求項14】
少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コードについて、テキスト、画像、又は前記テキストと前記画像との組み合わせを解析して、
前記コードが特定商標を含むかどうか、又は前記コードが特定位置に配置されているかどうかのうちの少なくとも一方を判定するステップと、
前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードが前記特定商標を含む又は前記コードが前記特定位置に配置されているという判定に基づいて、前記コードの真正の指示を生成するステップと
を含んでなる方法。
【請求項15】
前記特定商標は、特定商品名又は特定ロゴの少なくとも一方を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記特定位置は、製品上の前記コードの見込み位置を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードの前記真正の指示に基づいて、前記コードに関連するシステムの全機能を承認するステップを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードが前記特定商標を含まない又は前記コードが前記特定位置に位置していないという判定に基づいて、前記コードの不真正の指示を生成するステップと、
前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードの前記不真正の指示に基づいて、前記コードに関連する前記システムの機能縮小又は機能なしを承認するステップと
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードの前記真正の指示に基づいて、前記コードに関連する前記システムの前記全機能を承認するステップは、
前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードの前記真正の指示に基づいて、前記コードからの符号化済みデータを復号化して、復号化済みデータを生成することと、
前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、前記コードに関連する前記システムの前記全機能を提供するために、前記復号化済みデータを送信すること又は表示することの少なくとも一方を実行することと
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
機械可読命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記機械可読命令は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサに対して、
コード内のテキスト、画像、又は前記テキストと前記画像との組み合わせを読み取ることと、
前記テキスト、前記画像、又は前記テキストと前記画像との前記組み合わせの前記読み取りに基づいて、前記コードが特定商標を含むかどうかを判定することと、
前記コードが前記特定商標を含むという判定に基づいて、前記コードの真正の指示を生成することと、
前記コードの前記真正の指示に基づいて、前記コードに関連するシステムの全機能を承認することと
を実行させるものである、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
機械可読命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記機械可読命令は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサに対して、
前記非一時的コンピュータ可読媒体を包含するシステムと併用されるオブジェクト上でアクション可能アイテムを検出することと、
前記オブジェクト上の前記検出されたアクション可能アイテムが真正であるかどうかを判定することと、
真正であれば、前記システムの全機能をロック解除し、真正でなければ、前記システムの少なくとも1つの機能をロックすることと
を実行させるものである、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記アクション可能アイテムの前記真正は、(i)前記オブジェクト上の前記アクション可能アイテムの位置、(ii)前記オブジェクト上の前記アクション可能アイテムの品質、(iii)前記アクション可能アイテムの寸法又は大きさ、又は、(iv)これらの組み合わせによって決定される、請求項21に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記アクション可能アイテムは商標を含む、請求項21に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記システムの前記少なくとも1つの機能をロックするための前記機械可読命令は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサに対して、
前記システムの前記少なくとも1つのロックされた機能の表示を生成することと、
前記システムの前記少なくとも1つのロックされた機能をロック解除するためのクエリを生成するステップであって、前記クエリは、前記システムの前記少なくとも1つのロックされた機能をロック解除するために実行されるべきアクションを含むことと、
前記アクションの実行の確認に応答して、前記システムの前記少なくとも1つのロックされた機能を解除することと
を更に実行させる機械可読命令を更に含む、請求項21に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項25】
前記アクションは、前記アクション可能アイテムに関連する純正オブジェクトを購入することを含む、請求項24に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第三者による製品又はプロセスのコピーを防止する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製品又はプロセスは、事業体(entity)によって設計、所有、又は生産され得るため、この事業体が、製品又はプロセスに関連する様々な要素を管理することができる。例えば、事業体は、製品又はプロセスの使用、マーケティング、製造、流通等の要素を管理することができる。この点について、第三者がこうした製品又はプロセスを不正にコピー又は使用することを防止するために、様々な技術を使用することができる。
【0003】
本開示の特徴は、以下の図に、限定ではなく例として示されている。これらの図において、同様の参照符号は、同様の要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本開示の一例に従う、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する装置のレイアウトについて説明する図である。
図2】本開示の一例に従う、コード生成及びスキャンに関する、図1の装置の動作レイアウトについて説明する図である。
図3】本開示の一例に従う、図1の装置の或る特定の構成要素の通信レイアウトについて説明する図である。
図4】本開示の一例に従う、図1の装置の或る特定の構成要素のハードウェアレイアウトについて説明する図である。
図5】本開示の一例に従う、図1の装置の操作に関連する論理フローについて説明する図である。
図6】本開示の一例に従う、図1の装置の操作に関連する別の論理フローについて説明する図である。
図7】本開示の一例に従う、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する例示的なブロック図について説明する図である。
図8】本開示の一例に従う、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する例示的な方法の流れ図について説明する図である。
図9】本開示の別の例に従う、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する別の例示的なブロック図について説明する図である。
図10】本開示の別の例に従う、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する更に例示的なブロック図について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
簡単にするとともに例示のために、本開示は、主に例を参照することによって説明される。以下の説明では、本開示の十分な理解を提供するために多数の具体的な詳細が述べられる。しかしながら、これらの具体的な詳細への限定がなくても本開示を実施することができることは容易に明らかであろう。それ以外の場合には、幾つかの方法及び構造は、本開示を不必要に分かりにくくしないように詳細に説明されていない。
【0006】
本開示の全体を通して、数量が特定されていない用語(「a」及び「an」)は、特定の要素の少なくとも1つを示すことを意図している。「含む(include)」という用語は、本明細書において用いられるとき、明示されたものを含むが、含む対象は明示されたものに限定されないことを意味し、「備える(including)」という用語は、本明細書において用いられるとき、明示されたものを備えるが、備える対象は明示されたものに限定されないことを意味する。「基づいて(based on)」という用語は、少なくとも部分的に基づいていることを意味する。
【0007】
第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する装置と、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する方法と、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する機械可読命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体とが、本明細書において開示されている。
【0008】
事業体によって所有され、本来であれば、その使用が事業体によって管理されている製品又はプロセスに関して、様々な方法を使用して、第三者によるかかる製品又はプロセスの不正なコピー又は使用を防止することができる。かかる技術を導入していても、場合によっては、第三者が、意図的に又は意図せずに、正規の製品又はプロセスの代わりに、偽造の製品又はプロセスを使用することもある。この点について、第三者がこうした製品又はプロセスを不正にコピー又は使用することを、法的及び/又は技術的に防止するのは、技術的な困難を伴う。
【0009】
本装置、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体は、例えば、光学式文字認識(OCR)及び他の種類の画像認識技術を実装して、製品からスキャン済みコード内のテキストを読み取り、スキャン済みコード内の少なくとも1つの画像を認識することにより、前述の法的及び技術的課題に対処する。テキスト及び/又は少なくとも1つの画像を解析して、コードが特定商標を含むかどうかを判定することができる。特定商標は、製品又はこの製品に関するプロセスに関連するワードマーク及び/又はロゴであってよい。
【0010】
コードが特定商標を含むという判定に基づいて、コードの真正(authenticity)の指示を生成することができる。コードの真正の指示に基づいて、コードに関連するシステムの全機能を承認することができる。この点について、システムの全機能は、システムを制御するための手順を追った命令を含むことがあり、この命令は、システム及び/又は製品、若しくは関連プロセスの使用法に固有とされる。さらに、システムの全機能は、例えば、システムの特定機能をロック解除することによって、システムにおける特定の動作機能を許可するための更なるコード及び/又はパスワードも含んでいてもよい。
【0011】
あるいは、コードが特定商標を含まないという判定に基づいて、コードの不真正(inauthenticity)の指示を生成することができる。この点について、コードの不真正の指示に基づいて、コードに関連するシステムの異なる機能を承認することができる。異なる機能には、機能縮小又は機能なしが含まれ得る。例えば、システムの異なる機能は、システム及び/又は製品、若しくは関連プロセスに関する制限された命令を含むか、又は、命令がない場合もある。さらに、制限された命令又は命令がないことには、例えば、システムの特定機能をロック解除するために、システムにおける特定の動作機能を許可するのに必要な任意の種類の更なるコード及び/又はパスワードに対する制約も含んでいてもよい。
【0012】
コードの不真正を示すことで、第三者による製品又はプロセスの不正なコピー又は使用を法的に防止することができる。同様に、コードに関連するシステムの様々な機能を承認することで、第三者による製品又はプロセスの不正なコピー又は使用を技術的に防止することができる。したがって、本明細書において開示されているこれらの要因及びの他の要因は、第三者による製品又はプロセスの不正なコピー又は使用を法的且つ技術的に防止することができる。
【0013】
本明細書において開示の例によると、本明細書において開示された装置、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体は、スマートフォン、携帯型コンピュータ等の携帯型デバイス、又は、かかる別のポータブル若しくは非ポータブルデバイスで実装することができる。
【0014】
本明細書において開示された装置、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体に関して、本明細書において開示された装置、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体の要素は、それぞれの要素の機能を実装するためのハードウェア及びプログラミングの任意の組み合わせであってよい。本明細書において述べる幾つかの例において、ハードウェアとプログラミングとの組み合わせは、様々な方法で実装することができる。例えば、要素に関するプログラミングは、非一時的機械可読記憶媒体に格納されたプロセッサ実行可能命令であってもよく、要素に関するハードウェアは、これらの命令を実行する処理リソースを含むことがある。これらの例において、かかる要素を実装するコンピューティングデバイスは、命令を格納する機械可読記憶媒体、及び命令を実行する処理リソースを含むか、又は、機械可読記憶媒体は、コンピューティングデバイス及び処理リソースによって別々に格納され、アクセスできる。幾つかの例では、幾つかの要素は、回路に実装されてもよい。
【0015】
図1は、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する例示的な装置(以下、「装置100」又は「認証装置」とも称する)のレイアウトを示す。
【0016】
図1を参照すると、装置100は、コード104をスキャンして、スキャン済みコード106を生成するスキャナ102を含み得る。コード104は、保護された知的財産、アクション可能アイテム、商標、写真/ロゴ、単語(例えば、テキスト及び/又は記号)、数字、若しくはこれらの任意の組み合わせであってもよく、又は、これらを含んでいてもよい。本明細書において、「保護された知的財産」、「アクション可能アイテム(actionable item)」、及び「商標」という語句は、同じ意味で使用することができる。しかし、当業者であれば、本開示に鑑みて、本説明及び特許請求の範囲が商標のみに限定されるものではないことを理解するはずである。全般に、アクション可能アイテム又は保護された知的財産は、知的財産侵害、例えば、商標権、特許権、及び/又は著作権侵害訴訟等の法的措置の追求において使用され得る、あらゆる品目又は知的財産を含み得る。
【0017】
文字認識部110等の認識部108は、スキャン済みコード106内のテキスト112を読み取ることができる。あるいは、認識部108は、スキャン済みコード106内の少なくとも1つの画像116を認識するための画像認識部114であってもよい。あるいは、認識部108は、文字認識部110及び画像認識部114であってもよい。認識部108は、例えば、OCR及び他の種類の画像認識技術を実装して、スキャン済みコード106内のテキスト112をそれぞれ読み取り、スキャン済みコード106内の少なくとも1つの画像116を認識することができる。
【0018】
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(例えば、図7のハードウェアプロセッサ702、図9のハードウェアプロセッサ904、及び/又は図10のハードウェアプロセッサ1004)によって実行されるコード認証部118は、認識部108からのテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を解析して、コード104がアクション可能アイテム又は特定商標120等の保護された知的財産を含むかどうかを判定することができる。例えば、特定商標120は、製品又はプロセスに関連するワードマーク「ABCD」(例えば、商品名)であってもよい。代替的に又は付加的に、特定商標120は、製品又はプロセスに関連するロゴであってもよい。ロゴは、製品124を識別するために採用されたシンボル又は他のデザインを含み得る。コード認証部118は、コード104が特定商標120を含むという判定に基づいて、コード104の真正の指示122を生成できる。
【0019】
本明細書において開示の例によると、コード104は、製品124又はプロセスに関連する情報(例えば、製品124の使用方法)を含み得る。1つの例において、製品124は、 指定された投与量からの溶液形成の程度及び速度を測定するための溶解試験装置の一部として利用され得る、溶解容器等の容器を含んでいてもよい。他の例では、製品124は、コード104を含むようにラベル付けされるか又は他の方法で製造され得る任意の種類の製品を含んでいてもよい。もっと言えば、製品124は、コード104を含むようにラベル付けされるか又は他の方法で製造され得る任意の種類の書き込まれた、画像を使用した、又は、他の種類の表示若しくは素材を含んでいてもよい。
【0020】
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(例えば、図7のハードウェアプロセッサ702、図9のハードウェアプロセッサ904、及び/又は図10のハードウェアプロセッサ1004)によって実行されるシステム機能コントローラ126は、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を承認できる。溶解容器等の容器を含み得る製品124の例について、システム130は、指定された投与量からの溶液形成の程度及び速度を測定する溶解試験装置を含み得る。この点について、システム130の全機能128は、サマリテーブルを自動で生成することと、システム130を制御するための手順を追った命令を自動で生成することとを含むことがあり、この命令は、システム130、及び/又は特定種類の溶解試験を実施するための溶解容器の種類及び/又は大きさに固有とされる。さらに、システム130の全機能128は、例えば、システム130の特定機能をロック解除することによって、システム130における特定の動作機能を許可するための更なるコード及び/又はパスワードも含んでいてもよい。
【0021】
本明細書において開示の例によると、コード認証部118は、コード104が特定商標120を含まないという判定に基づいて、コード104の不真正の指示132を生成できる。この点について、システム機能コントローラ126は、コード104の不真正の指示132に基づいて、コード104に関連するシステム130の異なる機能134を承認することができる。
【0022】
本明細書において開示の例によると、異なる機能134は、機能縮小又は機能なしを含み得る。溶解容器等の容器を含み得る製品124の例について、システム130の異なる機能134は、サマリテーブル及び/又は溶解試験を実施するための溶解容器を生成しない等、システム130に関する制約された命令又は命令なしを含み得る。さらに、制限された命令又は命令がないことは、例えば、システム130の特定機能をロック解除するために、システム130における特定の動作機能を許可するのに必要な任意の種類の更なるコード及び/又はパスワードに対する制約も含んでいてもよい。
【0023】
本明細書において開示の例によると、コード認証部118は、コード104が特定商標120を含まないという判定に基づいて、コード104の不真正の指示132を生成できる。この点について、不真正の指示132は、音声及び/又は視覚的アラートを含み得る。
【0024】
本明細書において開示の例によると、システム機能コントローラ126は、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104からの符号化済みデータ136を復号化し、復号化済みデータ138を生成することにより、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を承認することができる。さらに、システム機能コントローラ126は、コード104に関連するシステム130の全機能128を提供するために、復号化済みデータ138を送信及び/又は表示することができる。溶解容器等の容器を含み得る製品124の例について、復号化済みデータ138は、システム130及び/又は特定種類の溶解試験を行うための溶解容器の種類及び/又は大きさに固有とされる、手順を追った命令(step-by-step instruction)を含み得る。
【0025】
本明細書において開示の例によると、システム機能コントローラ126は、復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するかどうかを判定することができる。システム機能コントローラ126は、復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するという判定に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を提供するよう、復号化済みデータ138を送信又は表示することができる。溶解容器等の容器を含み得る製品124の例について、復号化済みデータ138は、特定製品コード又はプロセスコードと一致する製品124の特定のシリアル番号を含むことがあり、或る一致を、システム130、及び/又は特定種類の溶解試験を行うための溶解容器の種類及び/又は大きさに固有とされる手順を追った命令を含む、復号化済みデータ138のアラームを提供するインジケータとして、使用することができる。同様に、この一致を、例えば、システム130の特定機能をロック解除することによって、システム130における特定の動作機能を許可するための更なるコード及び/又はパスワードを提供するインジケータとして、使用することができる。
【0026】
本明細書において開示の例によると、コード104は、コード104の位置を特定するために使用される検索パターン142を含み得る。この点について、特定商標120は、コード104の検索パターン142又は符号化済みデータ136内に位置してもよい。コード104の検索パターン142又は符号化済みデータ136内に配置される特定商標120について、特定商標120は、コード104の符号化データ136の色と異なる色を含み得る。
【0027】
本明細書において開示の例によると、コード認証部118は、認識部108からのテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を解析して、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を認証データ144と比較することによって、コード104が特定商標120を含むかどうかを判定することができる。コード認証部118は、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116が認証データ144と一致するという判定に基づいて、コード104が特定商標120を含むことを判定できる。溶解容器等の容器を含み得る製品124の例について、特定商標120は、複数のワードマークを含み得る認証データ144と比較可能なワードマーク「ABCD」を含み得る。同様に、溶解容器等の容器を含み得る製品124の例について、特定商標120は、複数のロゴを含み得る認証データ144と比較可能なロゴを含み得る。
【0028】
本明細書において開示の例によると、スキャナ102は、コード104をスキャンして、コード104の既知の位置146の指示を受信することによって、スキャン済みコード106を生成可能である。この点について、スキャナ102は、コード104の既知の位置146において、コード104をスキャンして、スキャン済みコード106を生成することができる。溶解容器等の容器を含み得る製品124の例について、コード104の既知の位置146は、溶解容器の構造要素からのコード104の特定距離を含み得る。
【0029】
図1図6を参照して、装置100の動作を更に詳述する。
【0030】
図2は、本開示の一例に従う、コード生成及びスキャンに関する、装置100の動作レイアウトについて説明している。
【0031】
図1及び図2、特に図2を参照すると、幾つかの例において、装置100は、所定のコード領域を備えるコード104を生成するコードジェネレータ200と、コード104を読み取るスキャナ102とを含み得る(又は別様に使用し得る)。コード104は、符号化済みデータ136等の情報を含む、ユニットとなり得るセルを含み得る。コード104のセルは、コード領域内に配置されていてもよい。コードジェネレータ200は、装置100によって構成可能である。装置100は、コードジェネレータ200によって生成されたコード104を印刷する印刷ユニットも更に含み得る。
【0032】
コード104は、データマトリクスコード(DMC)、クイックレスポンス(QR)コード、又は他の種類のコード等のコードであってもよい。幾つかの例において、コードは検索パターン142を含み得る。スキャナ102がコード104及び特定商標120の位置を特定するために、検索パターン142を使用し得る。商標120は、図2で見られるような検索パターン142の一部内及び/又は符号化データ136内に配置されていてもよい。コード104は、認識部108によって認識可能な、更なるテキスト又はマーク204を含み得る。幾つかの例において、コード認証部118及び/又はシステム機能コントローラ126がシステム130の全機能128又は異なる機能134を制御するために、特定商標120、符号化済みデータ136、及び/又は更なるテキスト又はマーク204を使用し得る。この点について、システム130の全機能128又は異なる機能134を制御するために、更なるテキスト又はマーク204を、特定商標120と同様の方法で認証してもよい。
【0033】
図3は、本開示の一例に従う、装置100の或る特定の構成要素の通信レイアウトについて説明している。
【0034】
図1図3、特に図3を参照すると、スキャナ102は、特定商標120、符号化済みデータ136、及び更なるテキスト又はマーク204を含み得る、コード104をスキャンすることができる。スキャナ102は、コード104からの情報を復号化又は暗号化解除する認識部108と通信することができる。例えば、文字認識部110であり得る認識部108は、例えば、OCRによって、スキャン済みコード106内のテキスト112を読み取ることができる。代替的に又は付加的に、認識部108は、スキャン済みコード106内の少なくとも1つの画像116を認識するための画像認識部114であってもよい。テキスト及び/又は画像がコード104内、又はこのコードに近接して存在する場合、テキスト及び/又は画像を認証データ144と比較して、消費者製品124の出所を検証することができる。この点について、認識部108は、コード認証部118と通信して、このコード認証部は、認識部108からのテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を解析して、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116をデータベースに格納された認証データ144と比較することによって、コード104が特定商標120を含むかどうかを判定することができる。コード認証部118は、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116が認証データ144と一致するという判定に基づいて、コード104が特定商標120を含むことを判定できる。
【0035】
さらに、認識部108は、複数の製品コード又はプロセスコード140を含むデータベースと通信可能とするシステム機能コントローラ126と通信可能である。システム機能コントローラ126は、復号化済みデータ138が、複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するかどうかを判定することができる。システム機能コントローラ126は、復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するという判定に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を提供するよう、復号化済みデータ138を送信又は表示することができる。
【0036】
スキャナ102は、符号化済みデータ136の全てと、任意の商標120と、コード104の領域に含まれる又はこのコードの領域に近接する任意の更なるテキスト又はマーク204とを取り込むのに十分な解像度を備えた任意の種類の撮影装置(例えば、カメラ)を含み得る。スキャナ102は、この取り込んだ情報を認識部108に供給することができる。
【0037】
コード認証部118及びシステム機能コントローラ126は、ディスプレイ300と通信することができる。この点について、ディスプレイ300の動作の例において、ディスプレイ300を使用して、特定商標120を表示することができる。別の例において、ディスプレイ300は、システム130がその全機能を通して実行されるかどうか、又は異なる/制限された機能を通して実行されるかどうかを表示することができる。一例において、システム130が制限された機能で実行すべきと判定した場合、ディスプレイ300は、欠如した機能を表示することができる。一例において、ユーザがシステム130の全機能により得られる効果を求める場合、ディスプレイ300は、純正の製造業者の製品(a genuine manufacture’s product)(例えば、特定商標120を含まない製品、又は、復号化済みコードが会社の製品コード若しくはプロセスコードと異なる製品ではない等)を注文するオプションをユーザに提供できる。一例において、ディスプレイ300は、「システムの全機能を利用する場合には、[はい]ボタンをクリックしてください」等の文言を提供できる。ユーザは、このボタンをクリックすることにより、スキャナ102が認識し、ユーザがシステム130の全機能にアクセスできるよう、特定商標120及び/又は会社の製品コード又はプロセスコード140と一致するコード104を含む純正製品(a genuine product)を、システム130が自動で注文することができる。
【0038】
さらに、ディスプレイ300は、コード104に関連するシステム130の全機能128を提供するために、システム機能コントローラ126に対して、復号化済みデータ138を表示することができる。ディスプレイ300は、テキスト又はグラフィックメッセージを表示可能な任意の適切なデバイスであってもよい。幾つかの例において、ディスプレイ300は、スマートフォン、又はコンピュータやタブレットや拡張現実(AR:augmented reality)眼鏡等の他のモバイルデバイスのディスプレイであってもよい。AR眼鏡に関して言えば、本明細書において開示されるように、この手順を追った命令を実行するためのアニメーションによる命令に加えて、復号化済みデータ138も表示することができる。
【0039】
本明細書において開示されるように、システム機能コントローラ126は、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104からの符号化済みデータ136を復号化し、復号化済みデータ138を生成することにより、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を承認することができる。この点について、システム機能コントローラ126の復号器は、符号化済みデータ136を暗号化済みデータ文字列に変換可能とする、任意の適切なデバイス、アプリケーション、又はアルゴリズムであってもよい。暗号化済みデータ文字列は、暗号化解除アルゴリズムの適用に基づいて、暗号化解除済みデータ文字列へと変換可能である。暗号化解除済みデータ文字列は、復号化済みデータ138等、個別のデータ要素に解析されてもよい。復号化済みデータ138は、例えば、シリアル番号等の固有の識別子及び情報と、コード104へと暗号化されて符号化された、システム130及び/又は製品124に関連する手順を追った命令とを含み得る。
【0040】
本明細書において開示されるように、スキャナ102は、コード104をスキャンして、コード104の既知の位置146の指示を受信することによって、スキャン済みコード106を生成可能である。この点について、スキャナ102は、コード104の既知の位置146において、コード104をスキャンして、スキャン済みコード106を生成することができる。この点について、コード104が正確な既知の位置に存在することを、製品124の真正のインジケータとして使用することができる。例えば、コード104が位置146に存在しない場合、この存在の欠如は、製品124が真正でないことを示すインジケータとして使用できる。
【0041】
図4は、本開示の一例に従う、装置100の或る特定の構成要素のハードウェアレイアウトについて説明している。
【0042】
図1図4、特に図4を参照すると、スキャナ102は、製品124及び/又はコード104に照射するための構成要素を含むことがある、光学システムを含み得る。例えば、スキャナ102は、製品124及び/又はコード104に照射するための光源400を含み得る。光源400は、製品124及び/又はコード104に照射するために、単一又は複数の光源を含み得る。
【0043】
スキャナ102は、製品124及び/又はコード104から受け取った光を集光するレンズ402と、製品124及び/又はコード104を撮像するセンサ404も更に含み得る。この点について、センサ404は、光源400による製品124及び/又はコード104への照射により、製品124及び/又はコード104によって反射される光を受信することができる。センサ404は、例えば、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ、相補型金属酸化物半導体(CMOS)イメージセンサ、又はコード104の画像をデジタル的に取り込むために利用され得る他のかかるイメージセンサを含み得る。
【0044】
増幅器406によって増幅され、スキャナ102がスキャン済みコード106を生成するために、コード104の画像のアナログ信号を使用してもよい。この点について、アナログ/デジタル(A/D)変換器(図示せず)が、認識部108による解析のために、増幅後のアナログ信号をデジタル信号に変換してもよい。
【0045】
本明細書において開示されるように、認識部108は、例えば、OCR及び他の種類の画像認識技術を実装して、スキャン済みコード106内のテキスト112をそれぞれ読み取り、スキャン済みコード106内の少なくとも1つの画像116を認識することができる。本明細書において開示されるように、コード認証部118は、コード104が特定商標120を含むという判定に基づいて、コード104の真正の指示122を生成できる。本明細書において開示されるように、システム機能コントローラ126は、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を承認するか、又は、コード104の不真正の指示132に基づいて、コード104に関連するシステム130の異なる機能134を承認することができる。
【0046】
本明細書において開示されるように、コード認証部118は、認識部108からのテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を解析して、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116をメモリ408のデータベースに格納された認証データ144と比較することによって、コード104が特定商標120を含むかどうかを判定することができる。同様に、本明細書において開示されるように、メモリ408は、システム機能コントローラ126によって使用され得る複数の製品コード又はプロセスコード140を含み得る。
【0047】
コントローラ410は、スキャナ102と増幅器406と認識部108とコード認証部118とシステム機能コントローラ126とを含む上記構成要素を含む装置100の全機能を制御できる。さらに、コントローラ410は、電源スイッチ412、スピーカ414やディスプレイ300や通信インターフェイス416等の装置の他の構成要素の動作を制御できる。例えば、コントローラ410は、電源スイッチ412を制御して、装置100及び/又は装置100の構成要素のオン/オフ動作を制御することができる。この点について、装置100は、装置100の様々な構成要素に給電するための電源418を含み得る。スピーカ414は、製品124の不真正の指示132のために、本明細書において開示される音声アラート用に使用することができる。同様に、ディスプレイ300は、コード104に関連する、真正の指示122、全機能の指示128、不真正の指示132、及び異なる機能の指示134等のために、本明細書において開示される視覚的アラート用に使用することができる。例えば、コード104に関連する、真正の指示122、全機能の指示128、不真正の指示132、及び異なる機能の指示134等の情報を中継するために、有線又は無線通信を介した外部デバイスとの間の通信用に通信インターフェイス416を使用することができる。
【0048】
図5は、本開示の一例に従う、装置100の動作に関連する論理フローについて説明している。
【0049】
図1及び図5を参照すると、ブロック500において、スキャン済みコード106をスキャナ102によって生成するために、コード104を関連するコード領域で特定することができる。
【0050】
ブロック502において、コード認証部118は、認識部108からのテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を解析して、コード104(例えば、コード領域)が特定商標120を含むかどうかを判定することができる。
【0051】
コード104が特定商標120を含むというブロック502での判定に基づき、ブロック504において、コード認証部118は、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を認証データ144と比較することができる。コード認証部118は、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116が認証データ144と一致するという判定に基づいて、コード104が特定商標120を含むことを判定できる。
【0052】
コード104が特定商標120を含まないというブロック502での判定に基づき、ブロック506において、システム機能コントローラ126は、コード104に関連するシステム130の異なる機能134を承認できる。
【0053】
コード104が特定商標120を含むというブロック504での判定に基づき、ブロック508において、システム機能コントローラ126は、コード104から符号化済みデータ136を復号化して、復号化済みデータ138を生成することができる。
【0054】
ブロック510において、システム機能コントローラ126は、復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するかどうかを判定することができる。
【0055】
復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するというブロック510での判定に基づいて、ブロック512において、システム機能コントローラ126は、コード104に関連するシステム130の全機能128を提供するよう、復号化済みデータ138を送信又は表示することができる。
【0056】
あるいは、復号化済みデータ138が複数の製品コード、又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致しないというブロック510での判定に基づいて、ブロック506において、システム機能コントローラ126は、コード104に関連するシステム130の異なる機能134を承認できる。
【0057】
図6は、本開示の一例に従う、装置100の操作に関連する別の論理フローについて説明している。
【0058】
図1及び図6を参照すると、ブロック600において、関連するコード領域でコード104を特定することができる。
【0059】
ブロック604において、コード認証部118は、認識部108からのテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を解析して、コード104(例えば、コード領域)が特定商標120を含むかどうかを判定することができる。
【0060】
コード104が特定商標120を含むというブロック604での判定に基づいて、ブロック606において、コード認証部118は、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を認証データ144と比較することができる。コード認証部118は、コード104内のテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116が認証データ144と一致するという判定に基づいて、コード104が特定商標120を含むことを判定できる。
【0061】
コード104が特定商標120を含まないというブロック604での判定に基づいて、ブロック608において、システム機能コントローラ126は、コード104に関連するシステム130の異なる機能134を承認できる。
【0062】
コード104が特定商標120を含むというブロック606での判定に基づいて、ブロック610において、システム機能コントローラ126は、コード104から符号化済みデータ136を復号化して、復号化済みデータ138を生成することができる。
【0063】
ブロック612において、システム機能コントローラ126は、復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード、又はプロセスコードと一致するかどうかを判定することができる。
【0064】
復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致するというブロック612での判定に基づいて、ブロック614において、システム機能コントローラ126は、コード104に関連するシステム130の全機能128を提供するよう、復号化済みデータ138を送信又は表示することができる。
【0065】
あるいは、復号化済みデータ138が複数の製品コード又はプロセスコード140のうちの特定製品コード又はプロセスコードと一致しないというブロック612での判定に基づいて、ブロック608において、システム機能コントローラ126は、コード104に関連するシステム130の異なる機能134を承認できる。
【0066】
図7図10はそれぞれ、いくつかの例に従う、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する例示的なブロック図700と、例示的な方法800の流れ図と、更なる例示的なブロック図900及び1000との例について説明している。ブロック図700と方法800とブロック図900及び1000とを、例示的なものであって限定するものではないが、図1を参照して上述した装置100で実施することができる。ブロック図700と方法800とブロック図900及び1000とを、他の装置で実施してもよい。ブロック図700を示すことに加えて、図7は、ブロック図700の命令を実行し得る装置100のハードウェアを示す。ハードウェアは、プロセッサ702と、機械可読命令を記憶するメモリ704であって、この命令は、上記プロセッサにより実行されると、上記プロセッサに対して、ブロック図700の命令を実行させるメモリとを含み得る。メモリ704は、非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。図8は、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する例示的な方法と、この方法のステップとを表すことができる。図9及び図10はそれぞれ、一例に従う、第三者が製品又はプロセスをコピーすることを防止する機械可読命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体902及び非一時的コンピュータ可読媒体1002を表すことができる。機械可読命令は、実行時に、プロセッサ904(又は1004)に対して、図9(又は、図10)にも図示されるブロック図900(又は、1000)の命令を実行させる。
【0067】
図7のプロセッサ702、図9のプロセッサ904、及び/又は図10のプロセッサ1004は、本明細書に記載の方法、機能及び他のプロセスを実行するために、単一又は複数のプロセッサ又は他のハードウェア処理回路を含み得る。これらの方法、機能、及び他のプロセスは、非一時的であり得る、コンピュータ可読媒体上に格納された機械可読命令として具現化されていてもよい(例えば、ハードウェアストレージデバイス(例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読み取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブルROM)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブルROM)、ハードディスク、フラッシュメモリ)等の、図9の非一時的なコンピュータ可読媒体902又は図10の非一時的なコンピュータ可読媒体1002)。メモリ704は、RAMを含むことがあり、このRAMに、プロセッサ用の機械可読命令及びデータが実行中に常駐する(reside)ことができる。
【0068】
図1図7、特に図7に示すブロック図700を参照すると、メモリ704は、認識部108からのテキスト112及び/又は少なくとも1つの画像116を解析して、コード104が特定商標120を含むかどうかを判定する命令706を含み得る。
【0069】
プロセッサ702は、コード104が特定商標120を含むという判定に基づいて、コード104の真正の指示122を生成する命令708をフェッチ、復号化、及び実行することができる。
【0070】
図1図6及び図8、特に方法800に関する図8を参照すると、ブロック802において、この方法は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コード104、テキスト112、画像116、又はテキスト112と画像116との組み合わせについて、解析して、コード104が特定商標120を含むかどうか及び/又はコード104が特定位置(例えば、位置146)に配置されているかどうかを判定することを含み得る。
【0071】
ブロック804において、この方法は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コード104が特定商標120を含む及び/又はコード104が特定位置(例えば、位置146)に配置されているという判定に基づいて、コード104の真正の指示122を生成することを含み得る。
【0072】
本明細書において開示の例によると、特定商標120は、特定商品名148及び/又は特定ロゴ150を含み得る。
【0073】
本明細書において開示の例によると、特定位置(例えば、位置146)は、製品124上のコード104の見込み位置を含み得る。
【0074】
本明細書において開示の例によると、方法800は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を承認することも更に含み得る。
【0075】
本明細書において開示の例によると、この方法800は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コード104が特定商標120を含まない及び/又はコード104が特定位置(例えば、位置146)に位置しないという判定に基づいて、コード104の不真正の指示132を生成することを更に含み得る。さらに、この方法800は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コード104の不真正の指示132に基づいて、コード104に関連するシステム130の機能縮小又は機能なしを承認することを含み得る。
【0076】
本明細書において開示の例によると、この方法800は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104からの符号化済みデータ136を復号化して、復号化済みデータ138を生成することと、少なくとも1つのハードウェアプロセッサにより、コード104に関連するシステム130の全機能128を提供するために、復号化済みデータ138を送信及び/又は表示することを更に含み得る。
【0077】
図1図6及び図9、特にブロック図900に関する図9を参照すると、非一時的コンピュータ可読媒体902は、コード104内のテキスト112、画像116、又はテキスト112と画像116との組み合わせを読み取る命令906を含み得る。
【0078】
プロセッサ904は、テキスト112、画像116、又はテキスト112と画像116との組み合わせの読み取りに基づいて、コード104が特定商標120を含むかどうかを判定する命令908を含み得る。
【0079】
プロセッサ904は、コード104が特定商標120を含むという判定に基づいて、コード104の真正の指示122を生成する命令910を含み得る。
【0080】
プロセッサ904は、コード104の真正の指示122に基づいて、コード104に関連するシステム130の全機能128を承認する命令912を含み得る。
【0081】
図1~6図及び図10、特にブロック図1000に関する図10を参照すると、非一時的コンピュータ可読媒体1002は、非一時的コンピュータ可読媒体1002を包含するシステム(例えば、携帯型デバイス、リモートコンピュータ、機械等)で使用されるオブジェクト(例えば、製品124、又は別の種類のオブジェクト)上のアクション可能アイテム(例えば、商標120)を検出する命令1006を含み得る。
【0082】
プロセッサ1004は、オブジェクト上で検出されたアクション可能アイテムが真正であるかどうかを判定するための命令1008を含み得る。
【0083】
プロセッサ1004は、真正であれば、システム130の全機能をロック解除し、真正でなければ、システム130の少なくとも1つの機能をロックする命令1010を含み得る。
【0084】
本明細書において開示の例によると、アクション可能アイテムの真正は、(i)オブジェクト(例えば、製品124)上のアクション可能アイテムの位置、(ii)オブジェクト(例えば、製品124)上のアクション可能アイテムの品質、(iii)アクション可能アイテムの寸法又は大きさ、又は、(iv)これらの組み合わせによって、決定され得る。1つの例において、アクション可能アイテムは、商標を含み得る。
【0085】
本明細書において開示の例によると、プロセッサ1004は、システム130の少なくとも1つのロックされた機能の表示を生成する命令を含み得る。プロセッサ1004は、システムの少なくとも1つのロックされた機能をロック解除するためのクエリを生成する命令を含むことがあり、ここで、クエリは、システム130の少なくとも1つのロックされた機能をロック解除するために実行されるべきアクションを含むことがある(例えば、「システムの全機能を利用する場合には、[はい]ボタンをクリックしてください」)。さらに、アクションの実行確認(例えば、純正製品を自動注文するボタンをクリックする)に応じて、プロセッサ1004が、システムの少なくとも1つのロックされた機能をロック解除する命令を含み得る。
【0086】
本明細書において開示の例によると、アクションは、アクション可能アイテムに関連する純正オブジェクト(a genuine object)を購入することを含み得る。
【0087】
本明細書に記載して例示したことは、実施形態及びその変形のうちの一例である。本明細書において使用した用語、説明及び図は、単に例として示されており、限定として意図されていない。全ての用語が特に示さない限り最も広い合理的な意味を与えている以下の特許請求の範囲(及びそれらの均等物)によって定義されるように意図されている、主題の趣旨及び範囲内において、多くの変形があり得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】