IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ロート製薬株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019138
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】糖質排泄剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/704 20060101AFI20240201BHJP
   A61P 3/08 20060101ALI20240201BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/708 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/744 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/539 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 33/06 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 33/00 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/346 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/232 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/65 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/284 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/484 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/9068 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/238 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/17 20060101ALI20240201BHJP
   A61K 36/634 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
A61K31/704
A61P3/08
A61P43/00 121
A61K36/708
A61K36/744
A61K36/539
A61K33/06
A61K33/00
A61K36/346
A61K36/232
A61K36/65
A61K36/284
A61K36/484
A61K36/9068
A61K36/238
A61K36/17
A61K36/634
【審査請求】未請求
【請求項の数】35
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122988
(22)【出願日】2023-07-28
(31)【優先権主張番号】P 2022122355
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000115991
【氏名又は名称】ロート製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍
(72)【発明者】
【氏名】牧野 利明
(72)【発明者】
【氏名】中西 宏文
(72)【発明者】
【氏名】三ツ口 陽子
(72)【発明者】
【氏名】川井 眞実
(72)【発明者】
【氏名】塚本 恒星
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 康平
【テーマコード(参考)】
4C086
4C088
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA10
4C086HA04
4C086HA17
4C086HA21
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA35
4C086MA52
4C086NA14
4C086ZC35
4C086ZC75
4C088AB04
4C088AB14
4C088AB26
4C088AB30
4C088AB38
4C088AB40
4C088AB43
4C088AB58
4C088AB60
4C088AB64
4C088AB81
4C088BA06
4C088BA13
4C088MA02
4C088MA07
4C088MA08
4C088MA09
4C088MA35
4C088MA52
4C088NA14
4C088ZC35
4C088ZC75
(57)【要約】
【課題】新規な剤等を提供する。
【解決手段】剤を、センノシドを含み、便中糖質排泄(排泄促進)のための剤等とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センノシドを含む、便中糖質排泄剤。
【請求項2】
センノシドを含む、糖質吸収抑制剤。
【請求項3】
センノシドを含む、糖質吸収遅延剤。
【請求項4】
センノシドを含む、血中糖質濃度上昇抑制剤。
【請求項5】
センノシド含有生薬を含む、便中糖質排泄剤。
【請求項6】
センノシド含有生薬を含む、糖質吸収抑制剤。
【請求項7】
センノシド含有生薬を含む、糖質吸収遅延剤。
【請求項8】
ダイオウを含む、血中糖質濃度上昇抑制剤。
【請求項9】
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、便中糖質排泄剤。
【請求項10】
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、糖質吸収抑制剤。
【請求項11】
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、糖質吸収遅延剤。
【請求項12】
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、血中糖質濃度上昇抑制剤。
【請求項13】
センノシド含有生薬がダイオウを含む請求項5~12のいずれかに記載の剤。
【請求項14】
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A)を含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項15】
ダイオウと、サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A)とを含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項16】
サンシシ及びオウゴンから選択された少なくとも1種の生薬群(A1)を含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項17】
ダイオウと、サンシシ及びオウゴンから選択された少なくとも1種の生薬群(A1)とを含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項18】
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも2種の生薬群(A)を含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項19】
ダイオウと、サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも2種の生薬群(A)とを含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項20】
サンシシ及びオウゴンから選択された少なくとも1種の生薬群(A1)と、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A2)とを含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項21】
キキョウ、トウキ、シャクヤク、ビャクジュツ、カンゾウ及びショウキョウから選択された少なくとも1種の生薬群(B)を含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項22】
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬(A)と、キキョウ、トウキ、シャクヤク、ビャクジュツ、カンゾウ及びショウキョウから選択された少なくとも1種の生薬群(B)とを含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項23】
ハッカ、ボウフウ、ケイガイ、マオウ、センキュウ及びレンギョウから選択された少なくとも1種の生薬群(C)を含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項24】
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A)と、ハッカ、ボウフウ、ケイガイ、マオウ、センキュウ及びレンギョウから選択された少なくとも1種の生薬群(C)とを含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項25】
糖質を摂取する対象に投与するための、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項26】
糖質摂取に関連して投与するための、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項27】
糖質摂取の12時間前~2時間後までの間に経口投与する、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項28】
1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する、又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与する、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項29】
糖質が、フルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種を構成成分とする糖を含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項30】
糖質が、フルクトースを構成成分とする糖を含む、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項31】
錠剤である、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項32】
糖質を摂取する対象に糖質摂取に関連して投与するための、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項33】
1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する、又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与する、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項34】
糖質が、フルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種を構成成分とする糖を含み、1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する、又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与する、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【請求項35】
糖質が、フルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種を構成成分とする糖を含み、1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与するための錠剤である、請求項1~12のいずれかに記載の剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な剤等に関する。
【背景技術】
【0002】
センノシド(センノサイド)は、瀉下作用を示し、下剤(大腸刺激性下剤)として用いられている(特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-310960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、新規な剤等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述のように、センノシドは、従来、下剤(便秘薬)として有効であることが知られている。
【0006】
このような中、本発明者は、センノシドについて従来公知の瀉下作用、ひいては、下剤用途とは全く異なる発想にて検討を進めたところ、極めて意外なことに、センノシドが、糖質(糖)を排泄する機能、糖質(糖)の吸収を抑制や遅延する機能、血中における糖質濃度の上昇(急激な上昇)を抑制(糖質濃度を低減)する機能等を有すること、しかもこれらの機能が、センノシドのみならず、センノシドを含む生薬(例えば、ダイオウ等)、さらにはセンノシドないし当該生薬と特定の生薬とを組み合わせた混合生薬(漢方薬等)において効率よく実現しうる(例えば、より一層顕著となりうる)こと等を見出し、さらなる検討を重ねて、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の発明等に関する。
[1]
センノシドを含む、便中糖質排泄剤。
[2]
センノシドを含む、糖質吸収抑制剤。
[3]
センノシドを含む、糖質吸収遅延剤。
[4]
センノシドを含む、血中糖質濃度上昇抑制剤。
[5]
センノシド含有生薬を含む、便中糖質排泄剤。
[6]
センノシド含有生薬を含む、糖質吸収抑制剤。
[7]
センノシド含有生薬を含む、糖質吸収遅延剤。
[8]
ダイオウを含む、血中糖質濃度上昇抑制剤。
[9]
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、便中糖質排泄剤。
[10]
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、糖質吸収抑制剤。
[11]
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、糖質吸収遅延剤。
[12]
センノシド含有生薬を含有する漢方薬を含む、血中糖質濃度上昇抑制剤。
[13]
センノシド含有生薬がダイオウを含む[5]~[12]のいずれかに記載の剤。
[14]
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A)を含む、[1]~[13]のいずれかに記載の剤。
[15]
ダイオウと、サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A)とを含む、[1]~[14]のいずれかに記載の剤。
[16]
サンシシ及びオウゴンから選択された少なくとも1種の生薬群(A1)を含む、[1]~[15]のいずれかに記載の剤。
[17]
ダイオウと、サンシシ及びオウゴンから選択された少なくとも1種の生薬群(A1)とを含む、[1]~[16]のいずれかに記載の剤。
[18]
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも2種の生薬群(A)を含む、[1]~[17]のいずれかに記載の剤。
[19]
ダイオウと、サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも2種の生薬群(A)とを含む、[1]~[18]のいずれかに記載の剤。
[20]
サンシシ及びオウゴンから選択された少なくとも1種の生薬群(A1)と、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A2)とを含む、[1]~[19]のいずれかに記載の剤。
[21]
キキョウ、トウキ、シャクヤク、ビャクジュツ、カンゾウ及びショウキョウから選択された少なくとも1種の生薬群(B)を含む、[1]~[20]のいずれかに記載の剤。
[22]
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬(A)と、キキョウ、トウキ、シャクヤク、ビャクジュツ、カンゾウ及びショウキョウから選択された少なくとも1種の生薬群(B)とを含む、[1]~[21]のいずれかに記載の剤。
[23]
ハッカ、ボウフウ、ケイガイ、マオウ、センキュウ及びレンギョウから選択された少なくとも1種の生薬群(C)を含む、[1]~[22]のいずれかに記載の剤。
[24]
サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A)と、ハッカ、ボウフウ、ケイガイ、マオウ、センキュウ及びレンギョウから選択された少なくとも1種の生薬群(C)とを含む、[1]~[23]のいずれかに記載の剤。
[25]
糖質を摂取する対象に投与するための、[1]~[24]のいずれかに記載の剤。
[26]
糖質摂取に関連して投与するための、[1]~[25]のいずれかに記載の剤。
[27]
糖質摂取の12時間前~2時間後までの間に経口投与する、[1]~[26]のいずれかに記載の剤。
[28]
1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する、又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与する、[1]~[27]のいずれかに記載の剤。
[29]
糖質が、フルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種を構成成分とする糖を含む、[1]~[28]のいずれかに記載の剤。
[30]
糖質が、フルクトースを構成成分とする糖を含む、[1]~[29]のいずれかに記載の剤。
[31]
錠剤である、[1]~[30]のいずれかに記載の剤。
[32]
糖質を摂取する対象に糖質摂取に関連して投与するための、[1]~[31]のいずれかに記載の剤。
[33]
1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する、又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与する、[1]~[32]のいずれかに記載の剤。
[34]
糖質が、フルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種を構成成分とする糖を含み、1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する、又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与する、[1]~[33]のいずれかに記載の剤。
[35]
糖質が、フルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種を構成成分とする糖を含み、1日3回、糖質摂取の8時間前~8時間後までの間に経口投与する又は1日2回、糖質摂取12時間前~12時間後までの間に経口投与するための錠剤である、[1]~[34]のいずれかに記載の剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、新規な剤等を提供できる。例えば、このような剤は、センノシドやダイオウ等を含み、糖質の排泄(促進)、糖質の吸収抑制、糖質の吸収遅延及び/又は糖質の血中濃度上昇抑制のために利用できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.剤]
本発明の剤は、センノシドを含有する。なお、センノシドは、後述するように、センノシドを含有する成分の形態にて、本発明の剤に含まれていてもよい。
【0010】
そして、この本発明の剤は、例えば、下記(1)~(4)から選択された少なくとも1種のため(用途)に好適に利用できる。
【0011】
(1)糖質の排泄(促進)
(2)糖質の吸収抑制
(3)糖質の吸収遅延
(4)糖質の血中濃度上昇抑制(糖質の血中濃度低減、糖質の血中吸収緩和)。
【0012】
なお、(1)において、排泄(排出)は、通常、便(少なくとも便)に対する排泄(便中への排泄)である場合が多い。また、(2)及び(3)において、吸収は、通常、血中(少なくとも血中)への吸収(移行)である場合が多い。
【0013】
このような用途(機能、目的)において、糖質(炭水化物)としては、後述のもの(摂取する糖質として例示のもの)が挙げられる。
【0014】
特に、このような排泄[又は排出(促進)]される糖質や吸収される糖質は、生体内に存在又は摂取する糖質がオリゴ糖ないし多糖であっても、単糖にまで分解(消化酵素による分解等)ないし代謝(消化)されていてもよい。
【0015】
そのため、このような糖質は、単糖[例えば、フルクトース、グルコース及びガラクトースから選択された少なくとも1種、好ましくはフルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種(例えば、フルクトース)]を少なくとも含んでいてもよい。
【0016】
なお、上記(1)~(4)の用途(機能、作用)は、いずれも、下剤(瀉下機能、瀉下作用)とは異なるものである。
一方、本発明の剤は、下剤(瀉下)用途として使用[上記(1)~(4)の用途(機能、作用)に加えて、下剤(瀉下)用途として使用]してもよく、使用しなくてもよい。
【0017】
センノシド(センノシド類)としては、例えば、センノシドA、センノシドB、センノシドC、センノシドD、センノシドE、センノシドF等が含まれ、塩(例えば、薬理学的に許容される塩)の形態[例えば、金属塩(例えば、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩)等]で含まれていてもよい。
【0018】
センノシドは、少なくともセンノシドA(例えば、少なくともセンノシドA及びセンノシドB)を含む場合が多い。
なお、センノシドが、センノシドAを含む場合、センノシド中のセンノシドAの割合は、特に限定されないが、0.1質量%以上、1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、50質量%以上等であってもよく、100質量%(実質的にセンノシドAのみ)以下であってもよく、99質量%以下、95質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下等であってもよい。
【0019】
また、本発明の剤(又はセンノシド)が、センノシドA及びセンノシドBを含む場合、センノシドAとセンノシドBとの割合は、センノシドB1質量部に対して、センノシドAが、0.01~100質量部、好ましくは0.1~10質量部、より好ましくは0.5~5質量部、さらに好ましくは1~4質量部等となる割合であってもよい。
【0020】
本発明の剤は、センノシドを含有する成分(例えば、生薬(エキス))の形態にて、センノシドを含有してもよい。
【0021】
このようなセンノシドを含有する成分としては、例えば、ダイオウ(大黄)、センナ、センナ類似植物(ゴールデンキャンドル等)を原料とする生薬(エキス)、アロエ、カスカラサグラダ等の生薬が挙げられる。
【0022】
中でも、ダイオウのような生薬は、センノシドと、生薬に含まれるセンノシド以外の成分との組み合わせによるためか、上記(1)~(4)のような機能(用途)を効率よく発揮しうるものであり、好適である。
【0023】
センノシドを含有する成分(センノシド含有成分)は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0024】
センノシド含有成分におけるセンノシド(センノシドA等)の割合は、例えば、0.001質量%以上(例えば、0.005質量%以上、0.001~80質量%、0.005~60質量%、0.001~50質量%、0.001~30質量%、0.005~20質量%)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量%以上(例えば、0.01~20質量%)、好ましくは0.05質量%以上(例えば、0.05~10質量%)、さらに好ましくは0.1質量%以上(例えば、0.1~8質量%)、さらにより好ましくは0.25質量%以上(例えば、0.25~5質量%)であってもよく、20質量%以下(例えば、10質量%以下、5質量%以下、4質量%以下、3質量%以下)であってもよい。
【0025】
また、センノシド含有成分(例えば、生薬(エキス))として、センノシドAを、例えば、0.001質量%以上(例えば、0.001~50質量%、0.005~40質量%、0.01~30質量%、0.05~20質量%、0.1~10質量%)含有するものを好適に使用してもよい。
【0026】
また、センノシドと、センノシドを含有する成分(センノシド含有成分)とを組み合わせて使用してもよい。
【0027】
本発明の剤は、生薬[有効成分、他の生薬、他の有効成分、上記センノシド含有生薬に該当しない生薬(センノシドを(実質的に)含有しない生薬)]を含んでいてもよい。
【0028】
このような生薬(他の生薬)としては、例えば、サンシシ(山梔子)、オウゴン(黄ごん)、セッコウ(石膏)、ボウショウ(芒硝)、カッセキ(滑石)、キキョウ(桔梗)、トウキ(当帰)、シャクヤク(芍薬)、ビャクジュツ(白朮)、カンゾウ(甘草)、ショウキョウ(生姜)、ハッカ(薄荷)、ボウフウ(防風)、ケイガイ(荊芥)、マオウ(麻黄)、センキュウ(川きゅう)、レンギョウ(連翹)、アキョウ(阿膠)、イレイセン(威霊仙)、インチンコウ(茵陳蒿)、ウイキョウ(茴香)、エンゴサク(延胡索)、オウギ(黄耆)、オウバク(黄柏)、オウレン(黄連)、オンジ(遠志)、ガイヨウ(艾葉)、カシュウ(何首烏)、カッコン(葛根)、ガジュツ(莪朮)、カロコン(瓜呂根)、カロニン(括楼仁)、キクカ(菊花)、キジツ(枳実)、キョウカツ(羌活)、キョウニン(杏仁)、クジン(苦参)、ケイヒ(桂皮)、コウイ(膠飴)、コウカ(紅花)、コウブシ(香附子)、コウベイ(粳米)、コウボク(厚朴)、ゴシツ(牛膝)、ゴシュユ(呉茱萸)、ゴボウシ(牛蒡子)、ゴマ(胡麻)、ゴミシ(五味子)、サイコ(柴胡)、サイシン(細辛)、サンザシ(山査子)、サンシュユ(山茱萸)、サンショウ(山椒)、サンソウニン(酸棗仁)、サンヤク(山薬)、ジオウ(地黄)、ジコッピ(地骨皮)、シコン(紫根)、シツリシ(しつり子)、シャゼンシ(車前子)、シュクシャ(縮砂)、ショウバク(小麦)、ショウマ(升麻)、シンイ(辛夷)、ゼンコ(前胡)、センコツ(川骨)、センタイ(蝉退)、ソウハクヒ(桑白皮)、ソボク(蘇木)、ソヨウ(紫蘇葉)、タイソウ(大棗)、タクシャ(沢瀉)、チクジョ(竹茹)、チモ(知母)、チャヨウ(茶葉)、チョウジ(丁子)、チョウトウコウ(釣藤鉤)、チョレイ(猪苓)、チンピ(陳皮)、テンナンショウ(天南星)、テンマ(天麻)、テンモンドウ(天門冬)、トウガシ(冬瓜子)、トウニン(桃仁)、ドクカツ(独活)、トチュウ(杜仲)、ニンジン(人参)、ニンドウ(忍冬)、バイモ(貝母)、バクガ(麦芽)、バクモンドウ(麦門冬)、ハマボウフウ(浜防風)、ハンゲ(半夏)、ビャクゴウ(百合)、ビャクシ(白し)、ビワヨウ(枇杷葉)、ビンロウジ(檳榔子)、ブクリョウ(茯苓)、ブシ(附子)、ボウイ(防已)、ボクソク(樸そく)、ボタンピ(牡丹皮)、ボレイ(牡蠣)、マシニン(火麻仁)、モクツウ(木通)、モッコウ(木香)、ヨクイニン(よく苡仁)、リュウガンニク(竜眼肉)、リュウコツ(竜骨)、リュウタン(竜胆)、リョウキョウ(良姜)、レンニク(蓮肉)、ロクジョウ(鹿茸)、ワキョウカツ(和羌活)等が挙げられる。
【0029】
生薬は、単独で又は2種以上組み合わせ使用してもよい。なお、生薬は、後述のように、漢方薬(漢方薬を構成する生薬)として本発明の剤に含まれていてもよい。
【0030】
本発明の剤が、生薬(他の生薬)を含む場合、生薬(他の生薬)の割合は、例えば、センノシド(センノシドA等)1質量部[すなわち、センノシド含有成分においては当該成分中に含まれるセンノシド1質量部]に対して、0.1質量部以上(例えば、0.5質量部以上)、1質量部以上(例えば、5質量部以上)、10質量部以上(例えば、50質量部以上)程度の範囲から選択してもよく、100質量部以上(例えば、300~100000質量部、500~50000質量部、600~40000質量部)、好ましくは1000質量部以上(例えば、1500~30000質量部、2000~20000質量部)、さらに好ましくは3000質量部以上(例えば、3500~15000質量部、4000~12000質量部)であってもよく、100000質量部以下(例えば、50000質量部以下、40000質量部以下、35000質量部以下、30000質量部以下、28000質量部以下、25000質量部以下、20000質量部以下、18000質量部以下、15000質量部以下、12000質量部以下、10000質量部以下、8000質量部以下)であってもよい。
【0031】
本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及び生薬(他の生薬)を含む場合、生薬の割合は、センノシド含有成分1質量部に対して、例えば、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)、好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~300質量部、0.01~50質量部、0.03~100質量部)、さらに好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~100質量部、0.05~50質量部、0.05~30質量部、0.1~25質量部、0.2~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部以下、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、70質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0032】
中でも、下記のように、特定の生薬を好適に使用してもよい。このような特定の生薬は、センノシドやセンノシド含有成分(ダイオウ等のセンノシド含有生薬)との組み合わせにおいて、上記(1)~(4)のような機能(用途)を効率よく実現できる場合があり、好適である。
【0033】
まず、本発明の剤は、サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種(以下、これらをまとめて生薬群(A)ということがある)を含んでいてもよい。
【0034】
中でも、本発明の剤は、サンシシ、オウゴン、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも2種を含んでいてもよい。
また、本発明の剤(又は生薬群(A))は、サンシシ及びオウゴンから選択された少なくとも1種の生薬群(A1)、及び/又は、セッコウ、ボウショウ及びカッセキから選択された少なくとも1種の生薬群(A2)を含んでいてもよい。
【0035】
特に、本発明の剤は、少なくとも生薬群(A1)又は生薬群(A2)を含んでいてもよく、少なくとも生薬群(A1)を含んでいてもよい。なお、生薬群(A1)は、サンシシ及びオウゴンのいずれか一方又は両方であってもよい。
【0036】
本発明の剤が、生薬群(A)を含む場合、生薬群(A)の割合は、例えば、センノシド(センノシドA等)1質量部[すなわち、センノシド含有成分においては当該成分中に含まれるセンノシド1質量部]に対して、0.1質量部以上(例えば、0.5質量部以上)、1質量部以上(例えば、5質量部以上)、10質量部以上(例えば、50質量部以上)の範囲から選択してもよく、100質量部以上(例えば、150~50000質量部、200~30000質量部、250~20000質量部、300~15000質量部、400~12000質量部)、好ましくは500質量部以上(例えば、600~20000質量部、700~10000質量部、800~8000質量部)、さらに好ましくは1000質量部以上(例えば、1000~15000質量部、1000~10000質量部、1100~5000質量部、1200~4000質量部)であってもよく、50000質量部以下(例えば、30000質量部以下、25000質量部以下、20000質量部以下、15000質量部以下、12000質量部以下、10000質量部以下、8000質量部以下、6000質量部以下、5000質量部以下、4000質量部以下、3500質量部以下、3200質量部以下)であってもよい。
【0037】
本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及び生薬群(A)を含む場合、生薬群(A)の割合は、センノシド含有成分1質量部に対して、例えば、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~300質量部、0.01~100質量部、0.03~150質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~100質量部、0.05~50質量部、0.07~70質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~100質量部、0.1~50質量部、0.1~10質量部、0.1~5質量部、0.1~3質量部、0.5~30質量部、0.5~10質量部、0.5~5質量部、0.5~3質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下、8質量部以下、7質量部以下)であってもよい。
【0038】
本発明の剤が、生薬群(A1)を含む場合、生薬群(A1)の割合は、例えば、センノシド(センノシドA等)1質量部[すなわち、センノシド含有成分においては当該成分中に含まれるセンノシド1質量部]に対して、0.1質量部以上(例えば0.5質量部以上)、1質量部以上(例えば、5質量部以上)、10質量部以上(例えば、50質量部以上)の範囲から選択してもよく、100質量部以上(例えば、150~50000質量部、200~30000質量部、250~20000質量部、300~15000質量部、400~12000質量部)、好ましくは500質量部以上(例えば、600~20000質量部、700~10000質量部、800~8000質量部)、さらに好ましくは1000質量部以上(例えば、1000~15000質量部、1000~10000質量部、1100~5000質量部、1200~4000質量部)であってもよく、200000質量部以下(例えば、150000質量部以下、100000質量部以下、50000質量部以下、30000質量部以下、25000質量部以下、20000質量部以下、15000質量部以下、12000質量部以下、10000質量部以下、8000質量部以下、6000質量部以下、5000質量部以下、4000質量部以下、3500質量部以下、3200質量部以下)であってもよい。
【0039】
本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及び生薬群(A1)を含む場合、生薬群(A1)の割合は、センノシド含有成分1質量部に対して、例えば、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~300質量部、0.01~100質量部、0.03~150質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~100質量部、0.05~50質量部、0.07~70質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~100質量部、0.1~50質量部、0.1~10質量部、0.1~5質量部、0.1~3質量部、0.5~30質量部、0.5~10質量部、0.5~5質量部、0.5~3質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下、8質量部以下、7質量部以下、5質量部以下)であってもよい。
【0040】
特に、本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及びサンシシを含む場合、サンシシの割合は、例えば、センノシド含有成分1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~300質量部、0.01~100質量部、0.03~150質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~100質量部、0.05~50質量部、0.07~70質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~100質量部、0.1~50質量部、0.1~30質量部、0.1~10質量部、0.1~5質量部、0.1~3質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下、8質量部以下、7質量部以下、5質量部以下、4質量部以下)であってもよい。
【0041】
特に、本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及びオウゴンを含む場合、オウゴンの割合は、例えば、センノシド含有成分1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~300質量部、0.01~100質量部、0.03~150質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~100質量部、0.05~50質量部、0.07~70質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~100質量部、0.1~50質量部、0.1~30質量部、0.1~10質量部、0.1~5質量部、0.1~3質量部、0.5~5質量部、0.5~3質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下、8質量部以下、7質量部以下、5質量部以下、4質量部以下)であってもよい。
【0042】
本発明の剤が、生薬群(A2)を含む場合、生薬群(A2)の割合は、例えば、センノシド(センノシドA等)1質量部[すなわち、センノシド含有成分においては当該成分中に含まれるセンノシド1質量部]に対して、0.1質量部以上(例えば0.5質量部以上)、1質量部以上(例えば、5質量部以上)、10質量部以上(例えば、50質量部以上)の範囲から選択してもよく、100質量部以上(例えば、150~50000質量部、200~30000質量部、250~20000質量部、300~15000質量部、400~12000質量部)、好ましくは500質量部以上(例えば、600~20000質量部、700~10000質量部、800~8000質量部)、さらに好ましくは1000質量部以上(例えば、1000~15000質量部、1000~10000質量部、1100~5000質量部、1200~4000質量部)であってもよく、200000質量部以下(例えば、150000質量部以下、100000質量部以下、50000質量部以下、30000質量部以下、25000質量部以下、20000質量部以下、15000質量部以下、12000質量部以下、10000質量部以下、8000質量部以下、6000質量部以下、5000質量部以下、4000質量部以下、3500質量部以下、3200質量部以下)であってもよい。
【0043】
本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及び生薬群(A2)を含む場合、生薬群(A2)の割合は、例えば、センノシド含有成分1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~300質量部、0.01~100質量部、0.03~150質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~100質量部、0.05~50質量部、0.07~70質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~100質量部、0.1~50質量部、0.1~10質量部、0.3~8質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下、8質量部以下、7質量部以下)であってもよい。
【0044】
本発明の剤が、生薬群(A1)及び生薬群(A2)を含む場合、生薬群(A2)の割合は、例えば、生薬群(A1)1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0045】
特に、本発明の剤が、サンシシ及び生薬群(A2)を含む場合、生薬群(A2)の割合は、例えば、サンシシ1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0046】
特に、本発明の剤が、オウゴン及び生薬群(A2)を含む場合、生薬群(A2)の割合は、例えば、オウゴン1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0047】
他の態様では、本発明の剤は、キキョウ、トウキ、シャクヤク、ビャクジュツ、カンゾウ及びショウキョウから選択された少なくとも1種(以下、これらをまとめて生薬群(B)ということがある)を含んでいてもよい。
【0048】
このような場合、生薬群(B)は、生薬群(A)(例えば、少なくとも生薬群(A1))と組み合わせることなく使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
【0049】
本発明の剤が、生薬群(B)を含む場合、生薬群(B)の割合は、例えば、センノシド(センノシドA等)1質量部[すなわち、センノシド含有成分においては当該成分中に含まれるセンノシド1質量部]に対して、0.1質量部以上(例えば0.5質量部以上)、1質量部以上(例えば、5質量部以上)、10質量部以上(例えば、50質量部以上)の範囲から選択してもよく、100質量部以上(例えば、150~50000質量部、200~30000質量部、250~20000質量部、300~15000質量部、400~12000質量部)、好ましくは500質量部以上(例えば、600~20000質量部、700~10000質量部、800~8000質量部)、さらに好ましくは1000質量部以上(例えば、1000~15000質量部、1000~10000質量部、1100~5000質量部、1200~4000質量部)であってもよく、200000質量部以下(例えば、150000質量部以下、100000質量部以下、50000質量部以下、30000質量部以下、25000質量部以下、20000質量部以下、15000質量部以下、12000質量部以下、10000質量部以下、8000質量部以下、6000質量部以下、5000質量部以下、4000質量部以下、3500質量部以下、3200質量部以下)であってもよい。
【0050】
本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及び生薬群(B)を含む場合、生薬群(B)の割合は、センノシド含有成分1質量部に対して、例えば、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0051】
本発明の剤が、生薬群(A)及び生薬群(B)を含む場合、生薬群(B)の割合は、例えば、生薬群(A)1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0052】
本発明の剤が、生薬群(A1)及び生薬群(B)を含む場合、生薬群(B)の割合は、例えば、生薬群(A1)1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0053】
特に、本発明の剤が、サンシシ及び生薬群(B)を含む場合、生薬群(B)の割合は、例えば、サンシシ1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0054】
特に、本発明の剤が、オウゴン及び生薬群(B)を含む場合、生薬群(B)の割合は、例えば、オウゴン1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0055】
本発明の剤が、生薬群(A2)及び生薬群(B)を含む場合、生薬群(B)の割合は、例えば、生薬群(A2)1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0056】
別の態様では、本発明の剤は、ハッカ、ボウフウ、ケイガイ、マオウ、センキュウ及びレンギョウから選択された少なくとも1種(以下、これらをまとめて生薬群(C)ということがある)を含んでいてもよい。
【0057】
このような場合、生薬群(C)は、生薬群(A)(例えば、少なくとも生薬群(A1))と組み合わせることなく使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。また、生薬(C)は、生薬群(B)と組み合わせることなく使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
【0058】
本発明の剤が、生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、例えば、センノシド(センノシドA等)1質量部[すなわち、センノシド含有成分においては当該成分中に含まれるセンノシド1質量部]に対して、0.1質量部以上(例えば0.5質量部以上)、1質量部以上(例えば、5質量部以上)、10質量部以上(例えば、50質量部以上)の範囲から選択してもよく、100質量部以上(例えば、150~50000質量部、200~30000質量部、250~20000質量部、300~15000質量部、400~12000質量部)、好ましくは500質量部以上(例えば、600~20000質量部、700~10000質量部、800~8000質量部)、さらに好ましくは1000質量部以上(例えば、1000~15000質量部、1000~10000質量部、1100~5000質量部、1200~4000質量部)であってもよく、200000質量部以下(例えば、150000質量部以下、100000質量部以下、50000質量部以下、30000質量部以下、25000質量部以下、20000質量部以下、15000質量部以下、12000質量部以下、10000質量部以下、8000質量部以下、6000質量部以下、5000質量部以下、4000質量部以下、3500質量部以下、3200質量部以下)であってもよい。
【0059】
本発明の剤が、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)及び生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、センノシド含有成分1質量部に対して、例えば、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0060】
本発明の剤が、生薬群(A)及び生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、例えば、生薬群(A)1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0061】
本発明の剤が、生薬群(A1)及び生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、例えば、生薬群(A1)1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0062】
特に、本発明の剤が、サンシシ及び生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、例えば、サンシシ1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0063】
特に、本発明の剤が、オウゴン及び生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、例えば、オウゴン1質量部に対して、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部、0.001~100質量部、0.005~500質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.01質量部以上(例えば、0.01~100質量部)、好ましくは0.05質量部以上(例えば、0.05~50質量部)、さらに好ましくは0.1質量部以上(例えば、0.1~20質量部、0.1~10質量部)であってもよく、500質量部以下(例えば、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、10質量部以下)であってもよい。
【0064】
本発明の剤が、生薬群(A2)及び生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、例えば、生薬群(A2)1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0065】
本発明の剤が、生薬群(B)及び生薬群(C)を含む場合、生薬群(C)の割合は、例えば、生薬群(B)1質量部に対して、0.0001質量部以上(例えば、0.0001~10000質量部、0.0005~5000質量部)程度の範囲から選択してもよく、0.001質量部以上(例えば、0.001~1000質量部)、好ましくは0.005質量部以上(例えば、0.005~100質量部)、さらに好ましくは0.01質量部以上(例えば、0.01~50質量部、0.01~20質量部)であってもよく、1000質量部以下(例えば、500質量部、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下)であってもよい。
【0066】
本発明の剤は、センノシドを、センノシド又はセンノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)を含有する(有効成分として含有する)医薬(医薬品)として含んでいてもよい。
【0067】
このようなもの(医薬)としては、漢方薬等が挙げられる。
【0068】
医薬(漢方薬)としては、例えば、センノシド含有生薬(ダイオウ等)と、他の生薬(例えば、上記生薬群(A)~(C)において列挙された1又は2以上の生薬の他、これら以外の生薬)とを組み合わせて含むものが挙げられる。
【0069】
このような医薬(漢方薬)において、センノシド(センノシドA等)の割合は、例えば、生薬(漢方薬)の全量に対して、0.00000025質量%以上(例えば、0.00000025~10質量%、0.00000025~9質量%、0.000001~9質量%)、好ましくは0.0000025質量%以上(例えば、0.0000025~8質量%以下、0.0000025~7質量%、0.0000025~5質量%、0.00001~8質量%)、さらに好ましくは0.000025質量%以上(例えば、0.000025~5質量%、0.000025~3質量%、0.000025~2.5質量%、0.00005~5質量%、0.00005~3質量%、0.00005~2.5質量%)であってもよく、10質量%以下(例えば、9.5質量%以下、9質量%以下、8質量%以下、7質量%以下、6質量%以下、5質量%以下、4質量%以下、3.5質量%以下、3質量%以下、2.5質量%以下)であってもよく、また、0.025~10質量%、0.05~9質量%、0.06~8.5質量%、0.075~8質量%等であってもよい。
【0070】
医薬(漢方薬)において、センノシド含有生薬(ダイオウ等)の割合は、例えば、生薬の全量に対して、0.01質量%以上(例えば、0.01~100質量%、0.01~90質量%、0.05~90質量%)、好ましくは0.1質量%以上(例えば、0.1~80質量%以下、0.1~70質量%、0.1~50質量%、0.5~80質量%)、さらに好ましくは1質量%以上(例えば、1~50質量%、1~30質量%、1~25質量%、2~50質量%、2~30質量%、2~25質量%)であってもよく、99質量%以下(例えば、95質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、35質量%以下、30質量%以下、25質量%以下)であってもよく、また、10~95質量%、20~90質量%、25~85質量%、30~80質量%等であってもよい。
【0071】
このような医薬(漢方薬)としては、例えば、ダイオウを含むもの[ダイオウを含む漢方薬、例えば、大黄甘草湯、桂枝加芍薬(桂枝加芍薬大黄湯)、桃核承気湯、三黄瀉心湯、防風通聖散、茵ちん蒿湯(インチンコウトウ)、乙字湯、大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蛎湯(又はこれらの同じ又は同等の配合の漢方薬)]等が挙げられる。
【0072】
なお、漢方薬において、各漢方薬として認識される範疇のものであれば、その構成成分、配合割合、製法等は、特に限定されるものではない。
【0073】
このことを説明する一例として、以下に、防風通聖散を挙げる。
【0074】
防風通聖散(防風通聖散エキス、防風通聖散成分)としては、例えば、ボウフウ(防風)、オウゴン(黄ごん)、ダイオウ(大黄)、ボウショウ(芒硝)、マオウ(麻黄)、セッコウ(石膏)、ビャクジュツ(白朮)、ケイガイ(荊芥)、レンギョウ(連翹)、キキョウ(桔梗)、サンシシ(山梔子)、シャクヤク(芍薬)、トウキ(当帰)、センキュウ(川きゅう)、ハッカ(薄荷)、カッセキ(滑石)、ショウキョウ(生姜)及びカンゾウ(甘草)を含有する混合物(混合原料)の抽出物等が挙げられる。
【0075】
このような混合物(防風通聖散)において、各成分の比率は限定されず、例えば、防風1.2質量部、黄ごん2質量部、大黄1.5質量部、芒硝1.5質量部、麻黄1.2~1.5質量部、石膏2質量部、白朮2質量部、荊芥1.2~1.5質量部、連翹1.2~1.5質量部、桔梗2質量部、山梔子1.2~1.5質量部、芍薬1.2~1.5質量部、当帰1.2~1.5質量部、川きゅう1.2~1.5質量部、薄荷1.2~1.5質量部、滑石3質量部、生姜0.3~0.5質量部(ヒネショウガを使用する場合1.2~1.5質量部)、及び甘草2質量部を含む混合物等が挙げられる。
【0076】
このような混合物は、一例であり、混合物には、例えば、一部の生薬(例えば、白朮)を含まないもの、配合比率を適宜変更したもの等も含まれる。
【0077】
なお、剤は、防風通聖散を(センノシドを防風通聖散として)含んでいてもよく、防風通聖散を(センノシドを防風通聖散として)含んでいなくてもよい。
また、剤は、ボウフウ及び/又はマオウを含んでいてもよく、ボウフウを含んでいなくてもよく、マオウを含んでいなくてもよく、ボウフウ及びマオウのいずれも含んでいなくてもよい。
【0078】
生薬は、エキス(エキスの形態)であってもよい。このようなエキスにおいて、抽出溶媒としては、特に限定されないが、例えば、水、アルコール(例えば、エタノール等)等が挙げられ、好適に水(水抽出物)を用いてもよい。抽出溶媒は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してよい。抽出は加温下や加熱した抽出溶媒(例えば、熱水等)を用いて行ってもよい。
【0079】
生薬(エキス、漢方薬)は、慣用の方法により[例えば、標準湯剤の製法(例えば、抽出法)に従って]調製してもよい。
【0080】
剤は、剤の形態等に応じて、他の成分(非有効成分)[センノシド、センノシド含有成分及び生薬(他の生薬)以外の成分]を含んでいてもよい。
【0081】
このような成分(添加剤)としては、剤の形態等に応じて選択でき、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、矯味剤、防腐剤、キレート剤、抗酸化剤、清涼化剤、コーティング剤、安定化剤、流動化剤、粘稠剤、溶解補助剤、増粘剤、緩衝剤、香料、着色剤、吸着剤、湿潤剤、防湿剤、帯電防止剤、可塑剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
【0082】
具体的な添加剤の例としては、例えば、糖類(例えば、乳糖、白糖等)、糖アルコール類(例えば、マンニトール、ソルビトール等)、セルロース類[例えば、結晶セルロース、セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロースエーテル類)等]、無機物質[例えば、ステアリン酸塩(ステアリンマグネシウム等)、タルク、酸化チタン、二酸化ケイ素、無水ケイ酸、ケイ酸塩(例えば、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム)、これらの含水物(例えば、含水二酸化ケイ素)等]が挙げられる。
【0083】
他の成分(添加剤)は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0084】
これらの中でも、糖アルコール、セルロース類、無機物質等を好適に使用してもよい。
【0085】
剤の投与(服用)形態(ルート)は、特に限定されず、非経口投与(注射投与等)であってもよいが、好ましくは経口投与(内服、服用)であってもよい。
【0086】
剤の投与対象としては、非ヒト動物(例えば、犬、猫等の哺乳類)であってもよく、好ましくはヒトであってもよい。ヒトは、大人、子供等のいずれであってもよいが、特に、成人(15歳以上等)であってもよい。
【0087】
剤の投与対象は、糖質を摂取する対象[特に、ヒト(成人等)]であってもよい。本発明の剤は、生体内に存在する糖質の排泄(排出)や吸収抑制等に有用であるが、特に、摂取(服用)した糖質に対して、糖質の排泄(排出)や吸収抑制等に有用なようである。
【0088】
そのため、剤は、糖質摂取に関連して投与(特に、経口投与)してもよい。
【0089】
このような投与としては、例えば、糖質摂取の前から後までの適当な時間内[又は糖質摂取に対して所定の時間間隔、例えば、糖質摂取の(糖質を摂取したタイミングを基準として)12時間前~12時間後まで、好ましくは8時間前~8時間後まで、さらに好ましくは6時間前~6時間後まで(例えば、4時間前~4時間後まで、3時間前~3時間後まで、2時間前~2時間後まで、1時間前~1時間後まで、30分前~30分後まで、20分前~20分後まで等)]の投与等が挙げられる。
【0090】
このような投与のタイミング(投与可能な時間)は、剤の投与回数に応じて選択することもできる{例えば、剤の投与回数が少ないほど、投与可能なタイミングを長く設定する[例えば、1日3回投与の場合には、糖質摂取の8時間前~8時間後(例えば、6時間前~6時間後)とし、1日2回投与の場合には、1日3回の場合に比べて長くする[例えば、糖質摂取の12時間前~12時間後(例えば、10時間後~10時間前)とする]等}。
【0091】
なお、剤の投与(投与のタイミング)は、いわゆる、食前(例えば、1時間以内、30分以内、20分以内)、食後、食間(例えば、食後2~3時間)等であってもよく、これらの適当な範囲内(例えば、食前~食後4時間まで、食前~食後2時間等)であってもよい。
【0092】
糖質摂取(摂取する糖質)において、糖質(炭水化物)としては、特に限定されないが、通常、単糖を構成成分とするものであってもよい。このような糖質としては、単糖(単糖類)そのものの他、単糖を構成糖とする糖[例えば、オリゴ糖(例えば、2ないし10程度の単糖の重合物)、多糖(多糖類)等]が挙げられる。
【0093】
なお、オリゴ糖や多糖は、生体内において分解(消化酵素による分解等)ないし代謝(消化)により、単糖を生成するものであってもよい。
【0094】
具体的な単糖としては、例えば、フルクトース(果糖)、グルコース(ブドウ糖)、ガラクトース等が挙げられる。
【0095】
単糖を構成糖とする糖としては、例えば、オリゴ糖(例えば、スクロース、マルトース、ラクトース等の二糖)、デンプン等が挙げられる。
【0096】
糖質は、単独で又は2種以上組み合わせてこれらの糖(糖質)を含んでいてもよい。
【0097】
代表的な糖質には、フルクトース、グルコース及びガラクトースから選択された少なくとも1種を構成成分とする糖、好ましくはフルクトース及びグルコースから選択された少なくとも1種(例えば、フルクトース)を構成成分とする糖[例えば、フルクトース、フルクトースを構成糖とする糖(スクロース等)]等が挙げられる。
【0098】
そのため、糖質(摂取する糖質)は、このような糖質(糖)を少なくとも含んでいてもよい。
【0099】
糖質摂取は、糖質を摂取できる限り特に限定されず、糖質そのものであってもよいし、糖質を含む、飲食品や食事(食餌)等の摂取であってもよい。
【0100】
糖質摂取において、糖質の摂取量は、特に限定されない。
例えば、糖質の摂取量は、1日あたり、1g以上、好ましくは5g以上、さらに好ましくは10g以上等であってもよい。1日あたりの糖質の摂取量の上限もまた限定されず、例えば、350g、250g、200g、150g、100g、50g等が挙げられる。
【0101】
その他、糖質の摂取量は、1食(1回)あたり、0.3g以上、好ましくは1.5g以上、さらに好ましくは3g以上等であってもよい。1回あたりの糖質の摂取量の上限もまた限定されず、例えば、100g、70g、30g、15g等が挙げられる。
【0102】
剤の投与量は、例えば、センノシド(センノシドA)として、1日あたり、0.0000001g/kg以上(例えば、0.0000001~1g/kg)、好ましくは0.000001g/kg以上(例えば、0.000001~0.1g/kg)、さらに好ましくは0.000005g/kg以上(例えば、0.000005~0.05g/kg、0.00001~0.01g/kg)であってもよく、1g/kg以下、0.5g/kg以下、0.1g/kg以下、0.05g/kg以下、0.01g/kg以下、0.008g/kg以下等であってもよい。
【0103】
剤がセンノシド含有成分を含む場合、剤の投与量は、例えば、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)として、1日あたり、0.0001g/kg以上(例えば、0.0001~10g/kg)、好ましくは0.001g/kg以上(例えば、0.001~1g/kg)、さらに好ましくは0.005g/kg以上(例えば、0.005~0.5g/kg、0.01~0.1g/kg)であってもよく、10g/kg以下、5.0g/kg以下、1.0g/kg以下、0.5g/kg以下、0.1g/kg以下、0.08g/kg以下等であってもよい。
【0104】
剤が、センノシド含有生薬と他の生薬とを含む場合(例えば、漢方薬である場合)、剤の投与量は、例えば、センノシド含有生薬と他の生薬の総量として、1日あたり、0.0001g/kg以上(例えば、0.0001~10g/kg)、好ましくは0.001g/kg以上(例えば、0.001~1g/kg)、さらに好ましくは0.005g/kg以上(例えば、0.005~0.5g/kg、0.01~0.1g/kg)であってもよく、10g/kg以下、5.0g/kg以下、1.0g/kg以下、0.5g/kg以下、0.1g/kg以下、0.08g/kg以下等であってもよい。
【0105】
剤の投与量は、例えば、センノシド(センノシドA)として、1回あたり、0.00000003g/kg以上(例えば、0.00000003~0.3g/kg)、好ましくは0.0000003g/kg以上(例えば、0.0000003~0.03g/kg)、さらに好ましくは0.0000015g/kg以上(例えば、0.0000015~0.015g/kg、0.000003~0.003g/kg)であってもよく、0.3g/kg以下、0.15g/kg以下、0.03g/kg以下、0.015g/kg以下、0.003g/kg以下、0.0025g/kg以下等であってもよい。
【0106】
剤がセンノシド含有成分を含む場合、剤の投与量は、例えば、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)として、1回あたり、0.00003g/kg以上(例えば、0.00003~10g/kg)、好ましくは0.0003g/kg以上(例えば、0.0003~1g/kg)、さらに好ましくは0.001g/kg以上(例えば、0.001~0.5g/kg、0.003~0.1g/kg)であってもよく、10g/kg以下、5.0g/kg以下、1.0g/kg以下、0.5g/kg以下、0.1g/kg以下、0.08g/kg以下等であってもよい。
【0107】
剤が、センノシド含有生薬と他の生薬とを含む場合(例えば、漢方薬である場合)、剤の投与量は、例えば、センノシド含有生薬と他の生薬の総量として、1回あたり、0.00003g/kg以上(例えば、0.00003~10g/kg)、好ましくは0.0003g/kg以上(例えば、0.0003~1g/kg)、さらに好ましくは0.001g/kg以上(例えば、0.001~0.5g/kg、0.003~0.1g/kg)であってもよく、10g/kg以下、5.0g/kg以下、1.0g/kg以下、0.5g/kg以下、0.1g/kg以下、0.08g/kg以下等であってもよい。
【0108】
なお、非ヒト動物における投与量(有効量)及びヒトにおける投与量(有効量)は、いずれかの投与量(有効量)をもとに相互に換算してもよい。このような場合、限定されないが、例えば、非ヒト動物での投与量(有効量)を体重kg当たりの投与量としてヒト投与量に換算し、その1/60以下とする、という方法を用いることができる(以下同じ)。具体的な例を挙げると、非ヒト動物での投与量(有効量)がXmg/kgであれば、ヒトでの投与量(mg/日)は、X(mg)×体重(kg)/60~600などといった形で計算することができる。
【0109】
剤の投与回数は、剤の形態等に応じて適宜選択でき、特に限定されないが、例えば、1日あたり1回以上(例えば、1~10回)、2回以上(例えば、2~6回)であってもよく、特に2回又は3回であってもよい。
【0110】
また、剤の投与回数は、糖質摂取と関連させてもよい。例えば、1回の糖質摂取に関連して1回投与してもよい。代表的には、1日2回以上(例えば、2回又は3回)糖質を摂取(例えば、糖質を含む食事ににより摂取)し、この1回の摂取毎に関連して(例えば、摂取の6時間前~6時間後までの間に1回)、剤を投与してもよい。
【0111】
剤の形態(剤形)としては、特に限定されず、投与形態などに応じて選択でき、例えば、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤(シロップ剤等)、ソフトカプセル剤、注射剤等が挙げられる。
【0112】
代表的な剤の形態は、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤等が挙げられ、特に、服用しやすい等の観点から、錠剤を好適に使用してもよい。
【0113】
そのため、以下では、好ましい形態である錠剤である場合に特化した内容(錠剤の中でも好ましい態様)等を含めて、剤について説明する。
【0114】
錠剤は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びケイ酸アルミン酸マグネシウムを実質的に含有しなくてもよい。
【0115】
剤において、センノシド(センノシドA等)の割合は、剤の態様(例えば、錠剤、散剤等の形態)等にもよっても選択できるが、例えば、0.0001質量%以上(例えば、0.0001~10質量%、0.0005~8質量%)、好ましくは0.001質量%以上(例えば、0.001~7質量%、0.005~6質量%)、さらに好ましくは0.01質量%以上(例えば、0.02質量%以上、0.03質量%以上、0.01~5質量%、0.02~4質量%)であってもよく、100質量%以下(例えば、9.9質量%以下、9.5質量%以下、9質量%以下、8.5質量%以下、8質量%以下、7.5質量%以下、7質量%以下、6質量%以下、5質量%以下、4質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、1質量%以下)であってもよい。
【0116】
剤がセンノシド含有成分(例えば、ダイオウ等のセンノシド含有生薬)を含む場合、剤において、センノシド含有成分の割合は、剤の態様(例えば、錠剤、散剤等の形態)等によっても選択できるが、例えば、0.1質量%以上(例えば、0.1~99質量%、0.5~80質量%)、好ましくは1質量%以上(例えば、1~70質量%、5~60質量%)、さらに好ましくは10質量%以上(例えば、20質量%以上、30質量%以上、10~50質量%、20~40質量%)であってもよく、100質量%以下(例えば、99質量%以下、95質量%以下、90質量%以下、85質量%以下、80質量%以下、75質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、10質量%以下)であってもよい。
【0117】
特に、剤が生薬(例えば、センノシド含有生薬、センノシド含有生薬を含む漢方薬)を含む場合、剤において、漢方薬[例えば、センノシド含有生薬と他の生薬を所定の割合(配合割合)にて含む漢方薬]の割合は、剤の態様(例えば、錠剤、散剤等の形態)等によっても選択できるが、例えば、0.1質量%以上(例えば、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上)等であってもよく、比較的高割合、例えば、30質量%以上(例えば、40質量%以上)程度の範囲から選択してもよく、45質量%以上(例えば、48質量%以上)、好ましくは50質量%以上(例えば、53質量%以上)、さらに好ましくは55質量%以上(例えば、58質量%以上)、特に60質量%以上(例えば、63質量%以上)程度であってもよく、65質量%以上(例えば、68質量%以上)、70質量%以上(例えば、73質量%以上)、75質量%以上(例えば、78質量%以上)、80質量%以上(例えば、83質量%以上)、85質量%以上(例えば、88質量%以上)、90質量%以上(例えば、93質量%以上)等であってもよい。
【0118】
なお、生薬(防風通聖散等の漢方薬等)の含有割合の上限値は、特に限定されず、100質量%であってもよく、100質量%未満、例えば、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%等であってもよい。
【0119】
このような生薬(漢方薬等)の含有割合の上限値は、成形性の他、含有させる他の成分の種類やその使用目的、他の物性や性能(例えば、崩壊性等)等の観点から適宜選択してもよい。例えば、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びケイ酸アルミン酸マグネシウムを実質的に含有しない剤(錠剤等)等において、生薬の含有割合の上限値は、88質量%以下(例えば、87質量%以下、87質量%未満等)としてもよい。
【0120】
なお、剤(錠剤等)が、生薬以外の他の成分(添加剤等)を含有する場合、当該他の成分の含有割合は、生薬及び他の成分の総量に対して、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、25質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下等であってもよく、1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、7質量%以上、10質量%以上、15質量%以上、20質量%以上、25質量%以上、30質量%以上等であってもよい。
【0121】
例えば、剤(錠剤等)が滑沢剤を含有する場合、滑沢剤の割合は、例えば、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上等であってもよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下等であってもよい。
【0122】
剤が錠剤である場合、錠剤(1つの錠剤、単一の錠剤、以下、用法・用量でない、質量(mg)やサイズ(体積、mm)等において同様)の質量は、センノシドや生薬の含有割合や所望の服用量(有効摂取量)等に応じて選択できるが、あまり大きすぎないのが好ましく、例えば、1200mg以下(例えば、1100mg以下)、好ましくは1000mg以下(例えば、900mg以下)、さらに好ましくは800mg以下(例えば、750mg以下)、特に700mg以下(例えば、650mg以下)、特に好ましくは600mg以下(例えば、550mg以下)であってもよく、500mg以下、490mg以下、480mg以下、470mg以下、460mg以下、450mg以下、440mg以下、430mg以下、420mg以下、410mg以下、400mg以下、390mg以下、380mg以下、370mg以下、360mg以下、350mg以下等であってもよい。
【0123】
錠剤の質量の下限値は、特に限定されないが、例えば、50mg、100mg、120mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、好ましくは200mg以上(例えば、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、280mg、290mg)、さらに好ましくは300mg以上(例えば、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg、350mg、360mg、370mg、380mg、390mg、400mg、410mg、420mg、430mg、440mg、450mg)等であってもよい。
【0124】
剤が錠剤である場合、錠剤の大きさ(サイズ)は、例えば、センノシドや生薬の含有割合や所望の服用量(有効摂取量)等に応じて選択できるが、あまり大きすぎないのが好ましく、例えば、1000mm以下(例えば、950mm以下)、好ましくは900mm以下(例えば、850mm以下)、さらに好ましくは800mm以下(例えば、750mm以下)、特に700mm以下(例えば、650mm以下)、特に好ましくは600mm以下(例えば、550mm以下)、であってもよく、500mm以下(例えば、450mm以下)、400mm以下(例えば、350mm以下)、300mm以下(例えば、250mm以下)等であってもよい。
【0125】
錠剤の大きさ(サイズ)の下限値は、特に限定されないが、例えば、200mm、250mm、300mm等であってもよく、好ましくは350mm以上(例えば、360mm、370mm、380mm、390mm、)、さらに好ましくは400mm以上(例えば、410mm、420mm、430mm、440mm、450mm、460mm、470mm、480mm、490mm、500mm)等であってもよい。
【0126】
剤が錠剤である場合、錠剤において、生薬(漢方薬等)の含有量は、錠剤の質量等に応じて選択できるが、例えば、50mg以上(例えば、60mg以上)程度の範囲から選択してもよく、70mg以上(例えば、80mg以上)、好ましくは90mg以上(例えば、95mg以上)、さらに好ましくは100mg以上(例えば、105mg以上)、特に110mg以上(例えば、115mg以上)、特に好ましくは120mg以上(例えば、125mg以上)であってもよく、130mg以上、140mg以上、150mg以上、160mg以上、170mg以上、180mg以上、190mg以上、200mg以上、210mg以上、220mg以上、230mg以上、240mg以上、250mg以上、260mg以上、270mg以上、280mg以上、290mg以上、300mg以上、310mg以上、320mg以上、330mg以上、340mg以上、350mg以上、360mg以上、370mg以上、380mg以上、390mg以上、400mg以上、410mg以上、420mg以上、430mg以上、440mg以上、450mg以上、510mg以上、520mg以上、530mg以上、540mg以上、550mg以上等であってもよい。
【0127】
なお、錠剤において、生薬(漢方薬等)の含有量の上限値は、錠剤の質量等に応じて選択できるが、例えば、1000mg、950mg、900mg、850mg、800mg、750mg、700mg、650mg、600mg、550mg、500mg、490mg、480mg、470mg、460mg、450mg、440mg、430mg、420mg、410mg、400mg、390mg、380mg、370mg、360mg、350mg、340mg、330mg、320mg、310mg、300mg、250mg、200mg、150mg等であってもよい。
【0128】
錠剤は、崩壊錠であってもよい。
【0129】
錠剤(錠剤の形状)は、特に限定されず、例えば、円形錠(いわゆる普通錠)、異形錠(カプレット、リング錠、花形、星形、ハート形等)等のいずれであってもよい。
【0130】
錠剤には、コーティング処理(例えば、糖衣、フィルムコート等)がなされてもよい。
【0131】
錠剤は、限定されないが、特に比較的高い用量で使用するための錠剤であってもよい。
【0132】
このような錠剤の用量(有効成分の服用量、経口投与量、摂取量、有効摂取量)は、例えば、生薬(漢方薬等)として、1日あたり3000mg以上の範囲から選択してもよく、好ましくは4000mg以上、さらに好ましくは5000mg以上(例えば、5000mg超、5050mg以上)であってもよく、5100mg以上、5200mg以上、5300mg以上、5400mg以上、5500mg以上、5600mg以上、5700mg以上、5800mg以上、5900m以上、特に6000m以上(例えば、6000mg超、6030mg以上、6050mg以上、6080mg以上、6100mg以上、6150mg以上、6200mg以上、6250mg以上、6300mg以上等)であってもよい。
【0133】
錠剤の用量の上限値は、特に限定されないが、例えば、1日あたりの生薬(漢方薬等)として、20000mg、19000mg、18000mg、17000mg、16000mg、15000mg、14000mg、13000mg、12000mg、11000mg、10000mg、9500mg、9000mg、8500mg、8400mg、8300mg、8200mg、8100mg、8000mg、7900mg、7800mg、7700mg、7600mg、7500mg、7400mg、7300mg、7200mg、7100mg、7000mg、6900mg、6800mg、6700mg、6600mg、6500mg、6400mg等であってもよい。
【0134】
錠剤(錠剤自体)の用量(服用量、経口投与量、摂取量)としては、センノシドや生薬(漢方薬等)の有効摂取量や錠剤における含有割合等にもよるが、例えば、1日あたり、30000mg以下(例えば、25000mg以下)の範囲から選択してもよく、好ましくは20000mg以下(例えば、18000mg以下)、さらに好ましくは15000mg以下(例えば、13000mg以下)、特に好ましくは12000mg以下(例えば、11000mg以下)であってもよく、10000mg以下、9500mg以下、9000mg以下、8500mg以下、8200mg以下、8000mg以下、7900mg以下、7800mg以下、7700mg以下、7600mg以下、7500mg以下、7400mg以下、7300mg以下、7200mg以下、7100mg以下、7000mg以下等であってもよい。
【0135】
錠剤(錠剤自体)の用量の下限値は、特に限定されないが、例えば、1日あたり300mg、3500mg、4000mg、4500mg、4800mg、5000mg、5100mg、5200mg、5300mg、5400mg、5500mg、5600mg、5700mg、5800mg、5900mg、6000mg、6100mg、6200mg、6300mg、6400mg、6500mg、6600mg、6700mg、6800mg、6900mg、7000mg、7100mg、7200mg、7300mg等であってもよい。
【0136】
錠剤(錠剤自体)の用量(服用量、経口投与量、摂取量)としては、センノシドや生薬(漢方薬等)の有効摂取量や錠剤における含有割合等にもよるが、例えば、1日あたり(1日あたり服用する錠剤の総体積として)、20000mm以下(例えば、17500mm以下)の範囲から選択してもよく、好ましくは15000mm以下(例えば、12500mm以下)、さらに好ましくは10000mm以下(例えば、9500mm以下)、特に好ましくは9000mm以下(例えば、8500mm以下)であってもよく、8000mm以下、7500mm以下、7000mm以下、6500mm以下、6000mm以下、5500mm以下、5000mm以下等であってもよい。
【0137】
錠剤(錠剤自体)の用量の下限値は、特に限定されないが、例えば、1日あたり2000mm、2500mm、3000mm、3500mm、4000mm、4500mm、5000mm、5500mm、6000mm、6500mm、7000mm、7500mm等であってもよい。
【0138】
錠剤の用法は、例えば、1日あたり1回以上(例えば、1~10回)であればよいが、例えば、2回以上(例えば、2~6回)であってもよく、特に2回又は3回であってもよい。
【0139】
1日あたりの錠剤数(服用数、投与数、摂取数)は、センノシドや生薬(漢方薬等)有効摂取量や錠剤における含有割合等にもよるが、60錠以下(例えば、55錠以下)程度の範囲から選択してもよく、例えば、50錠以下(例えば、48錠以下)、好ましくは45錠以下(例えば、42錠以下)、さらに好ましくは39錠以下(例えば、36錠剤以下)、特に33錠以下(例えば、30錠剤以下)、特に好ましくは27錠以下(例えば、24錠以下)であってもよく、21錠以下、18錠以下、15錠剤以下等であってもよい。
【0140】
なお、1日あたりの錠剤数の下限値は、例えば、3錠、6錠、9錠、12錠、15錠等であってもよい。
【0141】
1回あたりの錠剤数(服用数、投与数、摂取数)は、用法等にもよるが、20錠以下(例えば、19錠以下)程度の範囲から選択してもよく、例えば、18錠以下(例えば、17錠以下)、好ましくは16錠以下(例えば、15錠以下)、さらに好ましくは14錠以下(例えば、13錠以下)、特に12錠以下(例えば、11錠以下)、特に好ましくは10錠以下(例えば、9錠以下)、最も好ましくは8錠以下(例えば、7錠以下、6錠以下、5錠以下、4錠以下等)であってもよい。
なお、1回あたりの錠剤数の下限値は、例えば、1錠、2錠、3錠、4錠、5錠等であってもよい。
【0142】
本発明には、このような用法・用量に対応する、複数の錠剤(複数錠剤、組み合わせ錠剤)も包含する。
【0143】
例えば、錠剤Xの1日あたりの用量[センノシド、生薬(漢方薬等)等の用量]がAmgである場合、複数錠剤は、錠剤XをAmgの防風通聖散エキスとなるように複数個組み合わせた錠剤(1日あたり用量Amgを服用するための複数錠剤)となる。
複数錠剤の具体的な錠剤数(1日あたりの錠剤数)は、例えば、前記例示の範囲から選択できる。
【0144】
また、錠剤Xの1回あたりの用量がBmgである場合、複数錠剤は、錠剤XをBmgの防風通聖散エキスとなるように複数個組み合わせた錠剤(1回あたり用量Bmgを服用するための複数錠剤)となる。
複数錠剤の具体的な錠剤数(1回あたりの錠剤数)は、例えば、前記例示の範囲から選択できる。
【0145】
錠剤は、錠剤をセンノシドやセンノシド含有成分(生薬、漢方薬等)で構成できる限り、特に限定されず、慣用の方法(成形方法)にて製造できる。
【0146】
このような成形方法(錠剤成形法)としては、例えば、直接粉末圧縮法(直打法)、顆粒圧縮法(間接打錠法)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0147】
成形方法において、錠剤の構成成分やその割合等は、上記と同様のものを(又は上記のものとなるように)選択すればよい。
【0148】
[2.糖質の排泄(促進)等]
本発明の剤によれば、センノシド(の投与)により、糖質の排泄(促進)、糖質の吸収抑制、糖質の吸収遅延、及び/又は血中糖質濃度の上昇抑制のために利用できる。
【0149】
なお、センノシドは、センノシドを含む剤{例えば、センノシド含有成分(例えば、ダイオウ等の生薬)[さらにはセンノシド含有成分と他の生薬との組み合わせ(漢方薬等)]の形態にて利用(投与)してもよいことは上述の通りである。
として利用(投与)してもよいことは上述の通りである。
【0150】
従って、本発明の実施形態として、以下の方法が提供される。
【0151】
(1)センノシド[又はセンノシドを含む剤(錠剤等)]を投与(特に、経口投与)し、糖質を排泄(促進)する方法。
(2)センノシド[又はセンノシドを含む剤(錠剤等)]を投与(特に、経口投与)し、糖質の吸収を抑制する方法。
(3)センノシド[又はセンノシドを含む剤(錠剤等)]を投与(特に、経口投与)し、糖質の吸収を遅延させる方法。
(4)センノシド[又はセンノシドを含む剤(錠剤等)]を投与(特に、経口投与)し、血中における糖質濃度の上昇を抑制(糖質濃度を低減)する方法。
【0152】
このような方法において、剤の形態や態様、投与対象、投与方法等は、前記と同様のものを選択できる。
【実施例0153】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
【0154】
[実験例1]センノシドA、ダイオウエキスの機能
(試験法1)
8週齢のC57BL/6Jマウスを試験に用いた。
下記表に示す通り、4群に群分けした(各群n=6)マウスに、胃ゾンデを用いて、2回の強制経口投与を行った。なお、表に記載の通り、糖質には、代表的な単糖であるフルクトースを使用した。
【0155】
【表1】
【0156】
なお、各群の投与量は上記表の通りであり、各成分及びフルクトースは、いずれも、注射用水にて上記表に記載の濃度に調製し、投与した。
【0157】
また、ダイオウエキス(ダイオウ)には、植物としてのダイオウ(主に根茎)を熱水抽出し凍結乾燥したものを使用した。このダイオウエキスにはセンノシド(センノシドA)が含まれており、ダイオウエキス「142mg/kg」は、センノシドAとしては「2.272mg/kg」に対応する(つまり、試験群(3)のセンノシドAの投与量は、試験群(2)の約4分の1である)。
【0158】
さらに、1回目と2回目の強制経口投与は遅滞なく(1回目投与から2回目の投与まで概ね2分以内に)行った。
上記試験法1において、投与30分経過後、各マウスの肝門脈より採血(ヘパリンでリンスしたシリンジを使用)し、下記方法によりフルクトースの血中濃度を測定した。
【0159】
採血後、遠心して得られた血漿中に含まれるフルクトース濃度を、EnzyChromTM Fructose Assay Kit (EFRU-100)(BioAssay Systems)を用いて定量した。
【0160】
そして、各群におけるフルクトースの血中濃度の平均(相加平均)値を算出し、フルクトース群(1)におけるフルクトースの血中濃度の平均値1Aを100とした場合の、フルクトース及びセンノシドA群(2)におけるフルクトースの血中濃度の平均値1B、フルクトース及びダイオウエキス群(3)におけるフルクトースの血中濃度の平均値1C、又はフルクトース及びカテキン群(4)におけるフルクトースの血中濃度の平均値1Dの値[100(1B/1A)、100(1C/1A)、100(1D/1A)]を算出した。
【0161】
算出結果を下記表に示す。
【0162】
【表2】
【0163】
上記表の結果からも明らかなように、フルクトース及びセンノシドA又はダイオウエキスを投与した群(試験群(2)、試験群(3))では、フルクトース投与群(1)に比べて、フルクトース血中濃度が抑えられていることを確認できた。
【0164】
また、前記のように、ダイオウにはセンノシドAが含まれているが、群(3)におけるセンノシドAの量は、群(2)の4分の1ほどであり、ダイオウが、センノシドAのみならず、その他の成分があいまって(ダイオウ全体として)、フルクトース血中濃度を顕著に低減していることがわかった。
【0165】
さらに、フルクトース血中濃度は、カテキン投与群(4)に比べても低減されており、センノシドA及びダイオウエキス(センノシドAが質量比でカテキンの4分の1しか含まれていない)は、フルクトース血中濃度を顕著に低減できることがわかった。
【0166】
[実験例2]生薬群(A)との組み合わせ
(試験法2)
8週齢のC57BL/6Jマウスを試験に用いた。
下記表に示す通り、4群に群分けした(各群n=6)マウスに、胃ゾンデを用いて、2回の強制経口投与を行った。なお、表に記載の通り、糖質には、代表的な単糖であるフルクトースを使用した。
【0167】
【表3】
【0168】
なお、各群の投与量は上記表の通りであり、各成分及びフルクトースは、いずれも、注射用水にて上記表に記載の濃度に調製し、投与した。
【0169】
試験群(2)~(5)において、各エキス(生薬)は、次のようにして調製したものを用いた。
【0170】
試験群(2)
ダイオウエキス(ダイオウ):植物としてのダイオウ(主に根茎)を熱水抽出し凍結乾燥したものを使用した。このダイオウエキスにはセンノシド(センノシドA)が含まれており、ダイオウエキス「142mg/kg」は、センノシドAとしては「2.272mg/kg」に対応する。
【0171】
試験群(3)
ダイオウ・サンシシの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、及び植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0172】
試験群(4)
ダイオウ・オウゴンの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、及び植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0173】
試験群(5)
ダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部及びカッセキ3質量部の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0174】
また、1回目と2回目の強制経口投与は遅滞なく(1回目投与から2回目の投与まで概ね2分以内に)行った。
【0175】
上記試験法2において、投与30分経過後、各マウスの肝門脈より採血(ヘパリンでリンスしたシリンジを使用)し、下記方法によりフルクトースの血中濃度を測定した。
【0176】
採血後、遠心して得られた血漿中に含まれるフルクトース濃度を、EnzyChromTM Fructose Assay Kit (EFRU-100)(BioAssay Systems)を用いて定量した。
【0177】
そして、各群におけるフルクトースの血中濃度の平均(相加平均)値を算出し、フルクトース群(1)におけるフルクトースの血中濃度の平均値2Aを100とした場合の、フルクトース及びダイオウ群(2)におけるフルクトースの血中濃度の平均値2B、フルクトース及びダイオウ・サンシシの混合エキス群(3)におけるフルクトースの血中濃度の平均値2C、フルクトース及びダイオウ・オウゴンの混合エキス群(4)におけるフルクトースの血中濃度の平均値2D、又はフルクトース及びダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキの混合エキス群(5)におけるフルクトースの血中濃度の平均値2D、の値[100(2B/2A)、100(2C/2A)、100(2D/2A)、100(2E/2A)]を算出した。
【0178】
算出結果を下記表に示す。
【0179】
【表4】
【0180】
上記表の結果からも明らかなように、ダイオウエキス(センノシド)に加えて生薬群(A)を投与した群(試験群3~5)では、ダイオウエキスを投与した群(試験群2)よりも、さらに、フルクトース血中濃度が抑えられていることを確認できた。
【0181】
特に、上記結果から、ダイオウと組み合わせる生薬群(A)の中でも、生薬群(A1)(サンシシ、オウゴン)がフルクトース血中濃度の低減効果が高いようであり、これらに加えて、さらに、生薬群(A2)(セッコウ、ボウショウ、カッセキ)を配合することで、より優れた低減効果が得られることがわかった。
【0182】
[実験例3]生薬群(A)~(C)との組み合わせ
(試験法3)
8週齢のC57BL/6Jマウスを試験に用いた。
下記表に示す通り、4群に群分けした(各群n=6)マウスに、胃ゾンデを用いて、2回の強制経口投与を行った。
なお、表に記載の通り、糖質には、代表的な単糖であるフルクトースを使用した。
【0183】
【表5】
【0184】
【表6】
【0185】
【表7】
【0186】
各群の投与量は上記表の通りであり、各成分及びフルクトースは、いずれも、注射用水にて上記表に記載の濃度に調製し、投与した。
【0187】
試験群(2)~(8)において、各エキス(生薬)は、次のようにして調製したものを用いた。
【0188】
試験群(2)
ダイオウ・サンシシ・オウゴン・生薬B・生薬Cの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0189】
試験群(3)
ダイオウ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0190】
試験群(4)
ダイオウ・サンシシ・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0191】
試験群(5)
ダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
なお、この混合エキスは、各成分の割合から、防風通聖散(エキス)に対応する。
【0192】
試験群(6)
セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス:セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0193】
試験群(7)
サンシシ・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス:植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0194】
試験群(8)
オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス:植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0195】
また、1回目と2回目の強制経口投与は遅滞なく(1回目投与から2回目の投与まで概ね2分以内に)行った。
【0196】
上記試験法3において、投与30分経過後、各マウスの肝門脈より採血(ヘパリンでリンスしたシリンジを使用)し、下記方法によりフルクトースの血中濃度を測定した。
【0197】
採血後、遠心して得られた血漿中に含まれるフルクトース濃度を、EnzyChromTM Fructose Assay Kit (EFRU-100)(BioAssay Systems)を用いて定量した。
【0198】
そして、各群におけるフルクトースの血中濃度の平均(相加平均)値を算出し、フルクトース群(1)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3Aを100とした場合の、フルクトース及びダイオウ・サンシシ・オウゴン・生薬B・生薬Cの混合エキス群(2)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3B、フルクトース及びダイオウ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス群(3)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3C、フルクトース及びダイオウ・サンシシ・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス群(4)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3D、フルクトース及びダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス(フルクトース、防風通聖散)群(5)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3E、フルクトース及びセッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス群(6)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3F、フルクトース及びサンシシ・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス群(7)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3G、又はフルクトース及びオウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス群(8)におけるフルクトースの血中濃度の平均値3H、の値[100(3B/3A)、100(3C/3A)、100(3D/3A)、100(3E/3A)、100(3F/3A)、100(3G/3A)、100(3H/3A)]を算出した。
【0199】
算出結果を下記表に示す。
【0200】
【表8】
【0201】
上記表の結果からも明らかなように、ダイオウ(さらには、オウゴン、サンシシ、セッコウ、ボウショウ、カッセキから選択された少なくとも1種)に加えて生薬群(B)や生薬群(C)を投与した群では、フルクトース血中濃度が顕著に抑えられていることを確認できた。
【0202】
また、群2~4の結果から、ダイオウに生薬群(A2)(セッコウ、ボウショウ、カッセキ)を加えることでも、十分なフルクトース血中濃度の低減効果が得られることが確認できた。
【0203】
一方、ダイオウを含まず、サンシシやオウゴン(さらには、セッコウ、ボウショウ、カッセキ)と生薬群(B)や生薬群(C)を投与しても、ダイオウを投与する場合に比べると、フルクトース血中濃度の低減効果は小さいものとなった。
【0204】
[実験例4]生薬(B)~(C)との組み合わせ
(試験法4)
8週齢のC57BL/6Jマウスを試験に用いた。
下記表に示す通り、4群に群分けした(各群n=6)マウスに、胃ゾンデを用いて、2回の強制経口投与を行った。
なお、表に記載の通り、糖質には、代表的な単糖であるフルクトースを使用した。
【0205】
また、生薬(B)及び(C)は、以下の通りである。
【0206】
生薬(B):キキョウ5質量部、ビャクジュツ5質量部、シャクヤク3質量部、トウキ3質量部、ショウキョウ1質量部、及びカンゾウ5質量部からなる混合生薬
【0207】
生薬(C):ボウフウ1質量部、マオウ1質量部、ケイガイ1質量部、レンギョウ1質量部、センキュウ1質量部、ハッカ1質量部からなる混合生薬
【0208】
【表9】
【0209】
なお、各群の投与量は上記表の通りであり、各成分及びフルクトースは、いずれも、注射用水にて上記表に記載の濃度に調製し、投与した。
【0210】
試験群(1)~(3)において、各エキス(生薬)は、次のようにして調製したものを用いた。
【0211】
試験群(1)
生薬B・生薬Cの混合エキス:生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0212】
試験群(2)
ダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬Bの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0213】
試験群(3)
ダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬Cの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
【0214】
また、1回目と2回目の強制経口投与は遅滞なく(1回目投与から2回目の投与まで概ね2分以内に)行った。
【0215】
上記試験法4において、投与30分経過後、各マウスの肝門脈より採血(ヘパリンでリンスしたシリンジを使用)し、下記方法によりフルクトースの血中濃度を測定した。
【0216】
採血後、遠心して得られた血漿中に含まれるフルクトース濃度を、EnzyChromTM Fructose Assay Kit (EFRU-100)(BioAssay Systems)を用いて定量した。
【0217】
そして、各群におけるフルクトースの血中濃度の平均(相加平均)値を算出し、フルクトース及び生薬B・生薬Cの混合エキス群(1)におけるフルクトースの血中濃度の平均値4Aを100とした場合の、フルクトース及びダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬Bの混合エキス群(2)におけるフルクトースの血中濃度の平均値4B、又はフルクトース及びダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬Cの混合エキス群(3)におけるフルクトースの血中濃度の平均値4C、の値[100(4B/4A)、100(4C/4A)]を算出した。
【0218】
算出結果を下記表に示す。
【0219】
【表10】
【0220】
上記表の結果からも明らかなように、ダイオウ(さらには、オウゴン、サンシシ、セッコウ、ボウショウ、カッセキから選択された少なくとも1種)との組み合わせにおいて、生薬群(B)と生薬群(C)とでは、生薬群(B)の方が、フルクトース血中濃度をより抑えられることが確認できた。
【0221】
[実験例5]その他の糖質
(試験法5)
8週齢のC57BL/6Jマウスを試験に用いた。
下記表に示す通り、4群に群分けした(各群n=6)マウスに、胃ゾンデを用いて、2回の強制経口投与を行った。なお、表に記載の通り、糖質には、代表的な単糖であるグルコースを使用した。
【0222】
【表11】
【0223】
なお、各群の投与量は上記表の通りであり、各成分及びグルコースは、いずれも、注射用水にて上記表に記載の濃度に調製し、投与した。
【0224】
試験群(2)及び(4)において、混合エキス(生薬)は、次のようにして調製したものを用いた。
【0225】
試験群(2)及び(4)
ダイオウ・サンシシ・オウゴン・セッコウ・ボウショウ・カッセキ・生薬B・生薬Cの混合エキス:植物としてのダイオウ(主に根茎)1.5質量部、植物としてのサンシシ(主にサンシシの果実)1.2質量部、植物としてのオウゴン(主にオウゴンの周皮を除いた根)2質量部、セッコウ2質量部、ボウショウ1.5質量部、カッセキ3質量部、生薬B[植物としてのキキョウ(主に根)2質量部、植物としてのビャクジュツ(主に根茎)2質量部、植物としてのシャクヤク(主に根)1.2質量部、植物としてのトウキ(主に根)1.2質量部、植物としてのショウキョウ(主に周皮を除いた根茎)0.4質量部、植物としてのカンゾウ(主に根及びストロン)2質量部]、生薬C[植物としてのボウフウ(主に根及び根茎)1.2質量部、植物としてのマオウ(主に地上茎)1.2質量部、植物としてのケイガイ(主に花穂)1.2質量部、植物としてのレンギョウ(主に果実)1.2質量部、植物としてのセンキュウ(主に根茎)1.2質量部、植物としてのハッカ(主に地上部)1.2質量部]の混合物を熱水抽出し凍結乾燥したもの。
なお、この混合エキスは、各成分の割合から、防風通聖散(エキス)に対応する。
【0226】
また、1回目と2回目の強制経口投与は遅滞なく(1回目投与から2回目の投与まで概ね2分以内に)行った。
【0227】
上記試験法5において、投与30分経過後、各マウスの肝門脈より採血(ヘパリンでリンスしたシリンジを使用)し、下記方法によりグルコースの血中濃度を測定した。
【0228】
採血後、遠心して得られた血漿中に含まれるグルコース濃度を、ラボアッセイTM グルコース(製造元:富士フイルムワコーシバヤギ(株))を用いて定量した。
【0229】
そして、各群におけるグルコースの血中濃度の平均(相加平均)値を算出した。なお、投与する成分に含まれるグルコースの影響を排除(補正)するため、群(2)の血中グルコース濃度も算出(測定)し、当該算出(測定)値を群(4)の評価に用いた。
具体的には、群(2)において、コントロール群(1)のグルコースの血中濃度の平均値5Aと群(2)のグルコースの血中濃度の平均値5Bの差を、グルコース群(3)のグルコースの血中濃度の平均値5Cに足すことで得られる想定値を100とした場合の、群(4)の血中グルコース濃度の平均値5Dの値[100{5D/(5B-5A+5C)}]を算出した。
【0230】
算出結果を下記表に示す。
【0231】
【表12】
【0232】
上記表の結果からも明らかなように、グルコースの血中濃度もまた抑えることを確認できた。
【0233】
前記のように、剤の好適な形態として、錠剤が挙げられる。以下、本発明の剤(錠剤)として好適な錠剤の作成例を挙げる。
【0234】
[試験例1]
下記のようにして、各種錠剤を作成した。
【0235】
<錠剤(A1)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で防風通聖散エキス630g、D-マンニトール762.8g、結晶セルロース40gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム7.2gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧13kN、予圧5kN、回転盤回転数30rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠600mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0236】
<錠剤(A2)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で防風通聖散エキス630g、D-マンニトール415g、結晶セルロース30gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム5.4gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧13kN、予圧5kN、回転盤回転数30rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠600mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0237】
<錠剤(A3)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で防風通聖散エキス630g、D-マンニトール241g、結晶セルロース25gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム4.5gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧13kN、予圧5kN、回転盤回転数30rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠600mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0238】
<錠剤(A4)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で防風通聖散エキス1260g、D-マンニトール133g、結晶セルロース40gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム7.2gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧13kN、予圧5kN、回転盤回転数30rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠600mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0239】
<錠剤(B1)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で防風通聖散エキス630g、D-マンニトール762.8g、結晶セルロース40gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム7.2gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧13kN、予圧5kN、回転盤回転数30rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠300mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0240】
<錠剤(B2)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で防風通聖散エキス630g、D-マンニトール241g、結晶セルロース25gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム4.5gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧13kN、予圧4kN、回転盤回転数30rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠300mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0241】
<錠剤(B3)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で防風通聖散エキス1260g、D-マンニトール133g、結晶セルロース40gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム7.2gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧13kN、予圧5kN、回転盤回転数30rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠300mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0242】
<錠剤(C1)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で抑肝散エキス315g、D-マンニトール381g、結晶セルロース20gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム3.6gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧15kN、予圧7kN、回転盤回転数15rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠600mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0243】
<錠剤(C2)>
下記表に記載の処方に基づき、ビニールチューブ内で抑肝散エキス630g、D-マンニトール6.4g、結晶セルロース20gを混合した。その後、混合物を解砕機にて解砕の後、ステアリン酸マグネシウム3.6gを混合し、打錠用粉を調製した。この打錠用粉を本圧15kN、予圧7kN、回転盤回転数15rpm、攪拌羽根回転数50rpmという打錠条件にて1錠600mgとなるように打錠を行い、錠剤を得た。
【0244】
なお、防風通聖散エキスには、質量比として、防風1.2質量部、黄ごん2質量部、大黄1.5質量部、芒硝1.5質量部、麻黄1.2質量部、石膏2質量部、白朮2質量部、荊芥1.2質量部、連翹1.2質量部、桔梗2質量部、山梔子1.2質量部、芍薬1.2質量部、当帰1.2質量部、川きゅう1.2質量部、薄荷1.2質量部、滑石3質量部、生姜0.4質量部、及び甘草2質量部を含有するものを常法により製造して使用した。
【0245】
得られた錠剤について、硬度計(PHARMA TEST社製、PTTB311E)を使用して硬度H1を測定し(n=5)、有効成分とマンニトール量のみ異なり、有効成分量が最も少ないもの(この例では43.8質量%である場合A1、B1又はC1)の硬度H2に対する比率(H1/H2)を算出した。
【0246】
また、打錠終了時の非キャッピング率[1-(キャッピングが発生した錠剤数/錠剤数)]X1を調べ、有効成分量及びマンニトール量のみ異なり、有効成分量が最も少ないもの(この例ではA1、B1又はC1)の非キャッピング率X2に対する比率(X1/X2)を算出した。
【0247】
【表13】
【0248】
[試験例2]
試験例1で得られた錠剤を用いて、1日3回の用法、下記表に示す用量(防風通聖散エキスとして1日あたりの用量)にて、錠剤数等を決定し、当該用法・用量にて服用し、下記のようにして服用性を調査した。
同じ錠剤で、1日あたりの有効成分量が最も少ないもの(この例ではA1又はB1)と比べた、服用性を下記基準にて評価した。
【0249】
3点:非常に服用しやすくなった
2点:服用しやすくなった
1点:やや服用しやすくなった
0点:服用しやすさに変わりはない
-1点:やや服用しにくくなった
-2点:服用しにくくなった
-3点:非常に服用しにくくなった
【0250】
なお、服用性は、1錠あたりの錠剤の飲みやすさと、1回あたり及び1日あたりの服用錠数の多少を加味して、各パネラーが総合的に評価した。
【0251】
結果を下記表に示す。
なお、表において、服用性(点)は、各パネラーの点数の平均値(平均点)である。
【0252】
また、表において、錠剤の1日又は1回あたりの個数や体積は、平均値(計算値)である。
そして、1日の服用錠数が小数点を含む場合には、小数第一位を四捨五入して調整し、1回あたりの服用数が整数となるよう、かつバラツキがないよう服用した。
例えば、錠剤種B2、用量4000mg/日は、「19.0個/日」「6.3個/回」と計算されるが、実際の服用は、1日あたり、「6個」、「6個」、「7個」」の計3回として服用した。
また、錠剤種B1、用量5000mg/日は、「38.1個/日」「12.7個/回」と計算されるが、実際の服用は、1日あたり、「13個」、「13個」、「12個」の計3回として服用した。
【0253】
【表14】
【0254】
【表15】
【産業上の利用可能性】
【0255】
本発明では、新規な剤等を提供できる。