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特開2024-1937移動体利用支援装置、移動体利用支援方法及び移動体利用支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001937
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】移動体利用支援装置、移動体利用支援方法及び移動体利用支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20231228BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20231228BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20231228BHJP
【FI】
G06Q50/30
G06Q10/02
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100815
(22)【出願日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】320005501
【氏名又は名称】株式会社電通
(71)【出願人】
【識別番号】516046215
【氏名又は名称】Supership株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100174528
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 晋朗
(72)【発明者】
【氏名】宮前 政志
(72)【発明者】
【氏名】柴田 秀和
(72)【発明者】
【氏名】中村 槙介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049BB08
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】移動体の利用予約及びその遂行、並びに、移動体におけるユーザへのコンテンツ配信を好適に実行することができる移動体利用支援装置、移動体利用支援方法及び移動体利用支援プログラムを提供する。
【解決手段】本開示の一態様に係る移動体利用支援装置は、移動体に搭載されるとともに、前記移動体の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付ける受付部と、前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記移動体の利用予約及びその遂行を制御する利用予約制御部と、前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記移動体における前記ユーザへのコンテンツ配信を制御するコンテンツ配信制御部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載されるとともに、前記移動体の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付ける受付部と、
前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記移動体の利用予約及びその遂行を制御する利用予約制御部と、
前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記移動体における前記ユーザへのコンテンツ配信を制御するコンテンツ配信制御部と、
を有することを特徴とする移動体利用支援装置。
【請求項2】
前記利用予約制御部は、前記ユーザが前記移動体の利用に関するアプリケーションを登録済であるか否か、及び、前記ユーザが前記移動体を利用予約済であるか否かを判定し、
前記利用予約制御部は、前記ユーザが前記アプリケーションを登録済かつ前記移動体を利用予約済である場合には、前記移動体の利用を許諾し、
前記利用予約制御部は、前記ユーザが前記アプリケーションを登録しておらずかつ前記移動体を利用予約していない場合には、前記アプリケーションを登録した上で前記移動体を利用予約するように誘導し、
前記利用予約制御部は、前記ユーザが前記アプリケーションを登録済かつ前記移動体を利用予約していない場合には、前記移動体の利用予約が必要であることを通知し、
前記利用予約制御部は、前記ユーザが前記アプリケーションを登録済かつ前記移動体が利用予約にかかる対象移動体でない場合には、前記対象移動体のみ利用可能であることを通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の移動体利用支援装置。
【請求項3】
前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記ユーザに関する情報を取得する取得部をさらに有し、
前記コンテンツ配信制御部は、前記ユーザに関する情報に応じた前記ユーザへのコンテンツ配信を実行する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体利用支援装置。
【請求項4】
前記コンテンツ配信制御部は、前記ユーザの端末に対してコンテンツ配信を実行し、且つ/又は、前記移動体に搭載された機器に対してコンテンツ配信を実行する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体利用支援装置。
【請求項5】
前記コンテンツ配信制御部は、前記ユーザの端末における前記移動体の利用に関するアプリケーションの起動中に、前記ユーザの端末に対してコンテンツ配信を実行する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体利用支援装置。
【請求項6】
前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記移動体の利用にかかる前記ユーザへの特典付与を制御する特典付与制御部をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体利用支援装置。
【請求項7】
前記特典付与制御部は、前記ユーザが前記移動体の利用に関するアプリケーションを登録済かつ前記移動体を利用予約済である場合には、前記移動体の利用にかかる前記ユーザへの特典付与を実行し、それ以外の場合には、前記移動体の利用にかかる前記ユーザへの特典付与を実行しない、
ことを特徴とする請求項6に記載の移動体利用支援装置。
【請求項8】
前記受付部は、近距離無線通信部からなり、前記ユーザの端末との間の近距離無線通信により、前記移動体の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付ける、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体利用支援装置。
【請求項9】
移動体に搭載される受付部により、前記移動体の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付けるステップと、
前記受付部により前記能動的なアクションを受け付けた場合に、利用予約制御部により、前記移動体の利用予約及びその遂行を制御するステップと、
前記受付部により前記能動的なアクションを受け付けた場合に、コンテンツ配信制御部により、前記移動体における前記ユーザへのコンテンツ配信を制御するステップと、
を有することを特徴とする移動体利用支援方法。
【請求項10】
移動体に搭載される受付部により、前記移動体の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付けるステップと、
前記受付部により前記能動的なアクションを受け付けた場合に、利用予約制御部により、前記移動体の利用予約及びその遂行を制御するステップと、
前記受付部により前記能動的なアクションを受け付けた場合に、コンテンツ配信制御部により、前記移動体における前記ユーザへのコンテンツ配信を制御するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする移動体利用支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体利用支援装置、移動体利用支援方法及び移動体利用支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムが記載されている。この配車管理システムは、受付部と、記憶部と、経路検索部と、配車処理部とを有している。受付部は、ユーザから乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とを含む乗車予約要求を受け付ける。記憶部は、車両を待機させる拠点の位置情報を記憶する。経路検索部は、受付部が受け付けた乗車予約要求に含まれる乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報と、記憶部に記憶されている拠点の位置情報とに基づいて、第1拠点から、乗車場所と降車場所とを経由して、第1拠点又は第2拠点までの経路を検索する。配車処理部は、経路検索部による検索結果に基づいて、第1拠点を第1時刻に出発し乗車場所と降車場所とを経由して第2時刻に第1拠点又は第2拠点に帰着するまでの車両の新規運行スケジュールを作成し、作成した新規運行スケジュールと運行している一又は複数の既存運行スケジュールとに基づいて、新規運行スケジュールの運行が可能であるか否かを判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-17083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含む従来技術にあっては、移動体の利用予約及びその遂行を好適に実行するという観点において、改良の余地がある。例えば、ある移動体について予約者がいるにもかかわらず非予約者がその移動体を利用してしまったり(予約相違乗車)、ある移動体の予約者がその移動体を無断キャンセルして別の移動体を利用してしまったり(迎車キャンセル流し乗車)という、いわゆる不正利用を防止することができない。また、近年では、移動体の内部にディスプレイやスピーカを設けてユーザへのコンテンツ配信が行われることがあるが、このコンテンツ配信を好適に実行するという観点においても、改良の余地がある。
【0005】
そこで本開示は、移動体の利用予約及びその遂行、並びに、移動体におけるユーザへのコンテンツ配信を好適に実行することができる移動体利用支援装置、移動体利用支援方法及び移動体利用支援プログラムを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る移動体利用支援装置は、移動体に搭載されるとともに、前記移動体の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付ける受付部と、前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記移動体の利用予約及びその遂行を制御する利用予約制御部と、前記受付部が前記能動的なアクションを受け付けた場合に、前記移動体における前記ユーザへのコンテンツ配信を制御するコンテンツ配信制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、移動体の利用予約及びその遂行、並びに、移動体におけるユーザへのコンテンツ配信を好適に実行することができる移動体利用支援装置、移動体利用支援方法及び移動体利用支援プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るタクシー利用支援装置の概略構成の一例を示す図である。
図2】ユーザ端末の内部構成の一例を示すブロック図である。
図3】タクシーの内部構成の一例を示すブロック図である。
図4】タクシー利用制御サーバの内部構成の一例を示すブロック図である。
図5】コンテンツ配信サーバの内部構成の一例を示すブロック図である。
図6】タクシー利用支援処理の第1の例を示す図である。
図7】タクシー利用支援処理の第2の例を示す図である。
図8】タクシー利用支援処理の第3の例を示す図である。
図9】ユーザ端末に対するコンテンツ配信の一例を示す図である。
図10】ユーザ端末とタクシー利用制御サーバとコンテンツ配信サーバとタクシーの機能構成の一例を示す図である。
図11】ユーザ端末とタクシー利用制御サーバとコンテンツ配信サーバとタクシーのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、一実施形態に係るタクシー利用支援装置(移動体利用支援装置)1の概略構成の一例を示す図である。「タクシー利用支援装置(移動体利用支援装置)」は、「タクシー利用支援システム(移動体利用支援システム)」と読み替えられてもよい(両者を同義としてもよい)。また、一実施形態に係るタクシー利用支援方法及びタクシー利用支援プログラム(移動体利用支援方法及び移動体利用支援プログラム)は、タクシー利用支援装置1に含まれるコンピュータ(CPU:Central Processing Unit)に各種の処理ステップを実行させることによって実現される。
【0011】
図1に示すように、タクシー利用支援装置1は、ユーザ端末10と、タクシー利用制御サーバ(移動体利用制御サーバ)20と、コンテンツ配信サーバ30と、タクシー(移動体、タクシー管理サーバ、タクシー搭載サーバ)40とを有している。ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40は、ネットワーク50によって互いに通信可能に接続されている。図1では、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40を単一構成として簡略化して描いているが、これは作図の便宜上の理由によるものである。実際には、ハードウェア構成としても、ソフトウェア構成としても、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40は、図1に描いたよりも複雑な構成を有している。詳細については後述するが、例えば、タクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30は、複数のサーバやデータベース等を含んで構成されていてもよく、タクシー40は複数台が用意されていてもよい。また、タクシー40にはサーバが搭載されている必要はなく、タクシー40に設置された車両固有のNFCタグ41(後述)を読み込むことでユニークなトリガとすることが可能である。このように、タクシー40にサーバが搭載される場合とされない場合が想定され、搭載される場合には、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30との連動(協働)が想定され、搭載されない場合には、タクシー利用制御サーバ20との一本化が想定されてもよい。
【0012】
タクシー利用支援装置(タクシー利用支援システム)1は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40を含んだ構成として捉えてもよいし、ユーザ端末10を含まずタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40だけを含んだ構成として捉えてもよい。つまり、タクシー利用支援装置1において、ユーザ端末10は必須の構成要件ではない。
【0013】
ユーザ端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末などの携帯端末(移動通信端末)である。つまり、本明細書におけるユーザ端末10は、タクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40との間で各種の通信を行うことができる通信デバイスである。ユーザ端末10は、例えば、有線及び/又は無線(例えば、Long Term Evolution(LTE)、5th Generation New Radio(5G NR)、Wi-Fi(登録商標)など)を介して、ネットワーク(インターネットなど)と通信してもよい。ユーザ端末10による通信方式には自由度があり、種々の設計変更が可能であり、音響通信や可視光通信等であってもよい。ユーザ端末10は、ユーザの操作により、ブラウザ及びその他の各種のアプリケーションを実行する。
【0014】
タクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30は、両サーバの間、あるいは、ユーザ端末10とタクシー40との間で各種の通信を行うことができる通信デバイスであればよく、デバイス、回路などで読み替えられてもよい。とりわけ、タクシー利用制御サーバ20は、ユーザ端末10との間の通信を介して、タクシー40の利用予約及びその遂行、タクシー40の利用料金の決済、タクシー40の利用にかかる特典付与等の各種の処理を制御する。また、コンテンツ配信サーバ30は、ユーザ端末10との間の通信を介して、タクシー40の利用に付随(連動)したユーザへのコンテンツ配信を制御する。
【0015】
タクシー40は、例えば、ユーザ端末10の所有者であるユーザを所定の乗車場所から所定の降車場所まで運ぶ車両である。タクシー40の運転席にはタクシー運転手が座り、タクシー40の助手席及び後部座席にはユーザ又はその同乗者が座るようになっている。タクシー40には、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30との間で各種の通信を行うことができる通信部が設けられている。
【0016】
図2は、ユーザ端末10の内部構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末10は、NFC(Near Field Communication)通信部11と、タクシー利用アプリケーション部12と、コンテンツ配信アプリケーション部13とを有している。NFC通信部11は、後述するタクシー40のNFC(Near Field Communication)タグ41と近距離無線通信を行う。タクシー利用アプリケーション部12は、タクシー利用制御サーバ20とタクシー40との通信を介して、タクシー40の利用予約及びその遂行、タクシー40の利用料金の決済、タクシー40の利用にかかる特典付与等の各種の処理を実行する。コンテンツ配信アプリケーション部13は、コンテンツ配信サーバ30とタクシー40との通信を介して、コンテンツ配信サーバ30から配信されたコンテンツの表示・閲覧・利用等の各種の処理を実行する。
【0017】
図3は、タクシー40の内部構成の一例を示すブロック図である。タクシー40は、NFC(Near Field Communication)タグ(受付部)41と、タクシー利用アプリケーション部42と、コンテンツ配信アプリケーション部43とを有している。
【0018】
NFCタグ41は、例えば、アンテナとIC(Integrated Circuit)が一体化された無給電のシールタイプのタグである。NFCタグ41は、車種不問のタクシー(移動体)40の所定部位、例えば、ユーザが座る助手席及び後部座席で利用可能に搭載されている。NFCタグ41は、タクシー40の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付ける「受付部」として機能する。例えば、タクシー40に乗り込んだユーザが自身のユーザ端末10をNFCタグ41に近付けてNFC通信部11との近距離無線通信を行うと、NFC通信部11からNFCタグ41に電波が送られ、NFCタグ41からNFC通信部11に電波が戻ってきて、その結果が、ユーザ端末10からタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30に送られる。その際、ユーザ端末10の所有者であるユーザに関する情報(例えば、ユーザ端末10の識別情報、ユーザの年齢、性別、職業等の情報、タクシー料金の電子決済に必要な情報)がユーザ端末10からタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30に送られてもよい。このように、NFCタグ(受付部)41は、近距離無線通信部からなり、ユーザ端末10(NFC通信部11)との間の近距離無線通信により、タクシー40の利用に関するユーザの能動的なアクションを受け付ける。以上の一連の処理が「受付処理」に相当する。この「受付処理」は、ユーザ端末10が所定のタクシー利用アプリケーションを登録済(インストール済、ダウンロード済)であるか否かにかかわらず(登録済、インストール済、ダウンロード済でなかったとしても)、ユーザ端末10をNFCタグ41に近付けてNFC通信部11との近距離無線通信を行うだけで実行可能である(タクシー利用アプリケーションの導線とすることができる)。
【0019】
タクシー利用アプリケーション部42は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20との通信を介して、タクシー40の利用予約及びその遂行、タクシー40の利用料金の決済、タクシー40の利用にかかる特典付与等の各種の処理を実行(仲介)してもよい。コンテンツ配信アプリケーション部43は、ユーザ端末10とコンテンツ配信サーバ30との通信を介して、コンテンツ配信サーバ30から配信されたコンテンツの表示・閲覧・利用等の各種の処理を実行(仲介)してもよい。
【0020】
図4は、タクシー利用制御サーバ20の内部構成の一例を示すブロック図である。タクシー利用制御サーバ20は、ユーザ情報取得部(取得部)21と、利用予約制御部22と、特典付与制御部23とを有している。
【0021】
ユーザ情報取得部21は、NFCタグ(受付部)41にユーザ端末10を近付ける(かざす)という能動的なアクションが受け付けられた場合に、ユーザ端末10からユーザに関する情報(例えば、ユーザ端末10の識別情報、ユーザの年齢、性別、職業等の情報、タクシー料金の電子決済に必要な情報)を取得(受信)する。なお、ユーザ情報取得部21は、タクシー利用アプリケーションの登録時、インストール時、ダウンロード時に、これらのユーザに関する情報を予め取得しておき、ユーザ端末10から送られてきた情報と照合してもよい。
【0022】
利用予約制御部22は、NFCタグ(受付部)41にユーザ端末10を近付ける(かざす)という能動的なアクションが受け付けられた場合に、ユーザ情報取得部21が取得したユーザに関する情報に基づいて、タクシー40の利用予約及びその遂行を制御する。
【0023】
より具体的に、利用予約制御部22は、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済(インストール済、ダウンロード済)であるか否か、及び、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー40を利用予約済であるか否かを判定し、その判定結果の組み合わせに応じて、ユーザ(ユーザ端末10)に対して異なる態様の制御を実行する。タクシー利用アプリケーションの登録の有無は、例えば、ユーザIDとユーザ名にかかるユーザ登録が当該アプリケーションにおいて実行されているかに基づいて判定してもよい。タクシー40の利用予約の有無は、例えば、乗降車の予定時刻や予定位置の登録が当該アプリケーションにおいて実行されているかに基づいて判定してもよい。
【0024】
利用予約制御部22は、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40を利用予約済である場合には、タクシー40の利用を許諾する。タクシー40の利用が許諾された場合、例えば、ユーザ端末10のディスプレイに照合完了通知が表示されるとともに、後述する特典付与制御部23による特典付与(スタンプ画面)が実行されてもよい。
【0025】
利用予約制御部22は、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録しておらずかつタクシー40を利用予約していない場合には、タクシー利用アプリケーションを登録した上でタクシー40を利用予約するように誘導する。その際、タクシー利用アプリケーションを登録した上でタクシー40を利用予約することを促すためのインセンティブとして、ユーザ端末10のディスプレイに、「いまタクシー利用アプリケーションを登録した上でタクシー40を利用予約すればポイントや特典が得られる」旨の表示(通知)を行ってもよい。
【0026】
利用予約制御部22は、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40を利用予約していない場合には、タクシー40の利用予約が必要であることを通知する。その際、タクシー40を利用予約することを促すためのインセンティブとして、ユーザ端末10のディスプレイに、「いまタクシー利用アプリケーションを介してタクシー40を利用予約すればポイントや特典が得られる」旨の表示(通知)を行ってもよい。
【0027】
利用予約制御部22は、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40が利用予約にかかる対象タクシーでない場合には、対象タクシーのみ利用可能であることを通知する。これは、ユーザが本来乗車するはずだった対象タクシーが空振り(泣き寝入り)に終わるのを防止するためである。
【0028】
このように、利用予約制御部22が、ユーザ端末10から取得したユーザに関する情報に基づいてタクシー40の利用予約及びその遂行を制御することで、例えば、あるタクシーについて予約者がいるにもかかわらず非予約者がそのタクシーを利用してしまったり(予約相違乗車)、あるタクシーの予約者がそのタクシーを無断キャンセルして別のタクシーを利用してしまったり(迎車キャンセル流し乗車)という、いわゆる不正利用を防止することができる。
【0029】
特典付与制御部23は、NFCタグ(受付部)41にユーザ端末10を近付ける(かざす)という能動的なアクションが受け付けられた場合に、タクシー40の利用にかかるユーザへの特典付与を制御する。例えば、特典付与制御部23は、タクシー40に1回乗車する度にポイントを付与し、且つ/又は、その利用金額に応じた加算ポイントを付与して、付与ポイントが所定ポイントに到達した時に、ユーザに対して、タクシー40の利用にかかるクーポン(無料クーポン、割引クーポン)を発行してもよい。なお、特典付与制御部23による特典付与の態様には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
【0030】
特典付与制御部23は、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40を利用予約済である場合には、タクシー40の利用にかかるユーザへの特典付与を実行し、それ以外の場合には、タクシー40の利用にかかるユーザへの特典付与を実行しなくてもよい。これにより、タクシー利用アプリケーションを登録した上でタクシー40を利用予約することを促すためのインセンティブ表示(インセンティブ通知)との相乗効果を得ることができる。
【0031】
図5は、コンテンツ配信サーバ30の内部構成の一例を示すブロック図である。コンテンツ配信サーバ30は、ユーザ情報取得部(取得部)31と、コンテンツ配信制御部32とを有している。
【0032】
ユーザ情報取得部31は、NFCタグ(受付部)41にユーザ端末10を近付ける(かざす)という能動的なアクションが受け付けられた場合に、ユーザ端末10からユーザに関する情報(例えば、ユーザ端末10の識別情報、ユーザの年齢、性別、職業等の情報、タクシー料金の電子決済に必要な情報)を取得(受信)する。
【0033】
コンテンツ配信制御部32は、NFCタグ(受付部)41にユーザ端末10を近付ける(かざす)という能動的なアクションが受け付けられた場合に、タクシー40におけるユーザへのコンテンツ配信を制御する。コンテンツ配信制御部32は、ユーザ情報取得部31が取得したユーザに関する情報に応じたユーザへのコンテンツ配信を実行する。コンテンツ配信制御部32は、例えば、ユーザの年齢、性別、職業等に応じて、ユーザに配信するコンテンツの内容を異ならせてもよい(ユーザ別ターゲティング広告)。
【0034】
コンテンツ配信制御部32は、ユーザ端末10に対してコンテンツ配信を実行し、且つ/又は、タクシー40に搭載された機器に対してコンテンツ配信を実行する。
【0035】
コンテンツ配信制御部32は、ユーザ端末10に対してコンテンツ配信を実行する場合、ユーザ端末10におけるタクシー利用アプリケーションの起動中に、例えば、ユーザ端末10のディスプレイに表示されたタクシー利用アプリケーションの画面(ID照合画面等)に割り込ませて、コンテンツ配信を実行してもよい。コンテンツ配信制御部32は、ユーザがタクシー40を利用してから所定期間(例えば数日)を経過したタイミングで、ユーザ端末10に対して、ユーザの属性に応じたコンテンツを配信してもよい。その際、ユーザ端末10の利用履歴、広告配信履歴等に応じて、他のインターネット広告やスマートフォン広告などのコンテンツ配信を実行してもよい。
【0036】
コンテンツ配信制御部32は、タクシー40に搭載された機器に対してコンテンツ配信を実行する場合、ユーザがタクシー40に乗車してから所定時間(例えば数分)を経過したタイミングで、タクシー40に搭載された機器に対して、ユーザの属性に応じたコンテンツを配信してもよい。近年、タクシーの内部にディスプレイやスピーカを設けてユーザへのコンテンツ配信が行われることがあるが、このようなデフォルトのコンテンツ配信(タクシーに乗車したユーザに一律に配信されるコンテンツ)に割り込ませる形で、コンテンツ配信制御部32によるユーザの属性に応じたコンテンツ配信を実行してもよい。
【0037】
このように、コンテンツ配信制御部32が、ユーザ端末10から取得したユーザに関する情報に応じたコンテンツ配信を実行することで、タクシー40におけるユーザへのコンテンツ配信を好適に実行することができる。例えば、ビジネス広告ばかりといった偏った内容ではなく、ユーザの属性に応じた柔軟性の高いコンテンツ配信が可能になる(ユーザ別ターゲティング広告)。
【0038】
図6A図6Fは、タクシー利用支援処理の第1の例を示す図である。図6A図6Fは、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40を利用予約済である場合を想定している。
【0039】
図6Aでは、ユーザがタクシー利用アプリケーションを利用して予約したタクシー40に乗り込む。図6Bでは、ユーザ端末10を車体別固有NFC(NFCタグ41)に近付ける(かざす)。図6Cでは、図6BのNFCタッチ(近距離無線通信)による乗車照合が行われて、ユーザ端末10においてタクシー利用アプリケーションが起動する。図6Dでは、乗車ID照合により適正な予約遂行であることを確認する。具体的に、ユーザ端末10のディスプレイに「ご乗車ありがとうございます。IDの照合を致しました。」のメッセージが表示されるとともに、タクシー会社名、車両ナンバー、お客様情報(ユーザ名、ユーザID等)、利用日時が表示され、OKボタンを選択・決定することで予約遂行が確定する。図6Eでは、タクシー利用によって得られた特典付与情報としてのスタンプ蓄積情報がユーザ端末10のディスプレイに表示される。図6Eの例では、タクシー会社A、B、C、D、Eを利用した場合のスタンプがそれぞれA、B、C、D、Eを○で囲んだ形で描かれている。また、累計獲得スタンプ数(図6Eでは93個)、累計スタンプカード枚数(図6Eでは6枚)がユーザ端末10のディスプレイに表示されている。図6Fでは、スタンプ蓄積による特典として、タクシー利用にかかるクーポン券(1000円オフ券)が発行されている。このように、NFCを活用したスタンプ蓄積とクーポン配信が実行される。すなわち、タクシー乗車時のNFCタッチにより乗車確認とスタンプ蓄積を行い、特定条件でクーポンを提供する。また、スタンプを各タクシー会社のロゴとすることで認知訴求を同時に行うことができる。
【0040】
図7は、タクシー利用支援処理の第2の例を示す図である。まず、NFCタッチ(近距離無線通信)による乗車照合が行われて、ユーザ端末10においてタクシー利用アプリケーションが起動する。その際、タクシー会社や車両ナンバー、ユーザIDやユーザ名の照合が行われる。次いで、乗車ID照合により適正な予約遂行であることを確認する。具体的に、ユーザ端末10のディスプレイに「ご乗車ありがとうございます。IDの照合を致しました。」のメッセージが表示されるとともに、タクシー会社名、車両ナンバー、お客様情報(ユーザ名、ユーザID等)、利用日時が表示され、OKボタンを選択・決定することで予約遂行が確定する。次いで、統括制御サーバ(図1には描いていない、タクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30を統括制御するサーバ、統括制御サーバはタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30の少なくとも一方と同じサーバであってもよい)によって、スタンプ付与、クーポン付与が実行される。統括制御サーバからタクシー利用制御サーバ20にID情報とクーポン付与情報が送信され、タクシー利用アプリケーションを利用して、ID情報とクーポン付与情報に基づく特典付与サービスが行われる。また、統括制御サーバとタクシー利用制御サーバ20との間で予約情報の随時連携を行い、不正乗車や非予約乗車の防止が図られる。統括制御サーバからコンテンツ配信サーバ30にID情報と乗車情報が送信され、コンテンツ配信サーバ30が、統括制御サーバから受信したID情報と乗車情報に基づいたユーザ別ターゲティング広告を行う。例えば、タクシー内部におけるデフォルトのコンテンツ配信(タクシーに乗車したユーザに一律に配信されるコンテンツ)に割り込ませる形で、コンテンツ配信制御部32によるユーザの属性に応じたコンテンツ配信を実行する。このように、NFCを活用したIDターゲティング広告配信が実行される。すなわち、「枠」の概念で配信することを実現する現在の使用から「人」への配信に進化した配信に移行することができる。
【0041】
図8は、タクシー利用支援処理の第3の例を示す図である。ユーザがタクシー40に乗り込んでユーザ端末10を車体別固有NFC(NFCタグ41)に近付ける(かざす)。すると、統括制御サーバとタクシー利用制御サーバ20が協働して(あるいはタクシー利用制御サーバ20が単独で)、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済(インストール済、ダウンロード済)であるか否か、及び、ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー40を利用予約済であるか否かを判定する。
【0042】
ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40を利用予約済である場合には、タクシー40の利用が許諾されて、乗車照合及びスタンプ蓄積が行われる。
【0043】
ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録しておらずかつタクシー40を利用予約していない場合には、タクシー利用アプリケーションのダウンロードを誘導する。ユーザがこの誘導によってタクシー利用アプリケーションをダウンロードすれば、スタンプ蓄積が行われる。つまり、タクシー利用アプリケーションをダウンロードしていないユーザによる流し乗車の場合、その場での乗車予約は不要である。
【0044】
ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40を利用予約していない場合には、ユーザ端末10のディスプレイに「ご予約のみ対象」との表示を行う。
【0045】
ユーザ(ユーザ端末10)がタクシー利用アプリケーションを登録済かつタクシー40が利用予約にかかる対象タクシーでない場合には、ユーザ端末10のディスプレイに「ご予約車ではありません」との表示を行い、予約した対象タクシーのみ利用可能であることを通知する。
【0046】
このように、NFCを活用した乗車判定を行い、当該乗車判定に基づいて、予約の増加、迎車予約のキャンセル減少、乗り間違え予約の減少を図ることができる。
【0047】
図9A図9Bは、ユーザ端末10に対するコンテンツ配信の一例を示す図である。図9Aは、ユーザ端末10におけるタクシー利用アプリケーションの起動画面(ID照合画面)を示しており、図9Bは、図9Aの上部(現在地、目的地を示す地図)に重なるように、ユーザ端末10に対するコンテンツ配信(ターゲティング広告配信)を実行した状態を示している。タクシー利用アプリケーションの起動画面(ID照合画面)は、予約したユーザか新規のユーザしか見ることができず、会員の非予約者や予約相違乗車では表示されないので、コンテンツ配信(ターゲティング広告配信)の実効性を高めることができる。
【0048】
このように、本開示に係るタクシー利用支援装置1では、タクシー利用制御サーバ20の利用予約制御部22がタクシー40の利用予約及びその遂行を好適に制御し、コンテンツ配信サーバ30のコンテンツ配信制御部32がタクシー40におけるユーザへのコンテンツ配信を好適に制御することができる。
【0049】
また、本開示に係るタクシー利用支援装置1では、NFCを活用したスタンプ蓄積とターゲティング広告とを組み合わせることで、タクシー利用アプリケーションの既存ユーザにはリテンションを提供し、タクシー利用アプリケーションの未ユーザには導線とサービスのお得感を提供することができる。具体的な機能としては、車体別固有NFCを設置して乗車ユーザに端末をかざして貰うことで各種サービスのトリガとする機能、NFCタッチ時にID照合を行って乗車確認(予約遂行確認)を行う機能、乗車確認(予約遂行確認)を行った後にコンテンツ配信サーバ側でターゲティング配信を実施して計測を行う機能、及び、ユーザ側へのスタンプ機能を持たせて数回蓄積でのインセンティブを用意する機能を実現することができる。事業者側でのメリットとしては、ターゲティング広告配信がID別にできるようになること、乗車計測ができるので予約者か否かの判定がシステムで実現できるようになること(非予約者が間違えて乗車してしまうのを回避するとともに、予約済の流し乗車を除外することで迎車キャンセルやキャンセル時の泣き寝入りを防止すること)、広告配信の計測ができることが挙げられる。ユーザ側でのメリットとしては、スタンプ蓄積によるインセンティブが得られること、ユーザ端末の通信料に変化なく各種の体験が得られることが挙げられる。
【0050】
その他、NFC活用にかかる変形実施例として以下が挙げられる。例えば、NFCタッチをトリガとしてタクシー車内において無料でWi-Fi(登録商標)を提供するとともに、初回接続したら次回から自動接続としたり、接続と連動して動画広告を配信したりすることができる。また、NFCタッチをトリガとしてタクシー車内におけるカーステレオの利用権(例えば音楽配信事業者と協業した音楽利用権)を提供するとともに、未ユーザには体験版としてのスポット利用を提供したり、既存ユーザには限定配信等を提供したり、カーステレオとの接続時に音声広告を配信したりすることができる。また、NFCタッチをトリガとしてタクシー限定のリワードを実施することができる。具体的に、例えば、NFCタッチをトリガとしたゲームをダウンロードしてこれをクリアすることでタクシー料金の割引を実現したり、NFCタッチをトリガとしたヘルスケア体験で所定の診断(例えば座位年齢診断)を実施したりすることができる。
【0051】
図10は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40の機能構成の一例を示す図である。図10に示すように、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、入力部140と、出力部150と、を有する。なお、図10では、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40の機能ブロックの一例を示しており、図10に描いていない他の機能ブロックを有していてもよい。また、一部の機能ブロックを含まない構成としてもよい。
【0052】
制御部110は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40の制御を実施する。制御部110は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置により構成することができる。
【0053】
記憶部120は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40で利用する情報を記憶する。記憶部120は、例えば、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるメモリ、ストレージ、記憶装置などにより構成することができる。
【0054】
通信部130は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40の通信(例えば両者の相互通信)を行う。通信部130は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置により構成することができる。なお、通信部130は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0055】
入力部140は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40における入力を受け付ける。また、入力部140は、所定の機器、記憶媒体などと接続され、データの入力を受け付けてもよい。入力部140は、入力結果を例えば制御部110に出力してもよい。入力部140は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるキーボード、マウス、ボタンなどの入力装置、入出力端子、入出力回路などにより構成することができる。また、入力部140は、表示部と一体となった構成(例えば、タッチパネル)としてもよい。
【0056】
出力部150は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40における出力を行う。例えば、出力部150は、画像を表示する表示部、音声を出力する音声出力部などを含んで構成されてもよい。表示部は、例えば、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるディスプレイ、モニタなどの表示装置により構成することができる。また、音声出力部は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるスピーカなどの出力装置により構成することができる。
【0057】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線によって接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0058】
例えば、本開示の一実施形態における装置(ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40)は、本開示のタクシー利用支援処理(移動体利用支援処理)の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0059】
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、ユニット、サーバなどは、互いに読み替えることができる。ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0060】
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
【0061】
ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みなどを制御することによって実現される。
【0062】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。なお、上述の制御部110などの各部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0063】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0064】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、一実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0065】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。なお、上述の記憶部120は、メモリ1002及び/又はストレージ1003によって実現されてもよい。
【0066】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、SIMカードを含んでもよい。なお、上述の通信部130は、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0067】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。なお、上述の入力部140及び出力部150は、それぞれ入力装置1005及び出力装置1006によって実現されてもよい。
【0068】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1008によって接続される。バス1007は、単一のバスによって構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0069】
また、ユーザ端末10とタクシー利用制御サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とタクシー40は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0070】
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び/又は本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0071】
本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。また、本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
【0072】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0073】
情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
【0074】
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
【0075】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0076】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体及び信号波形の少なくとも1つを介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0077】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
【0078】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0079】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0080】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0081】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0082】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0083】
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。
【0084】
上記の実施形態では、「移動体」としてタクシーを例示して説明したが、「移動体」の適用対象には自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、「移動体」として、電車(自由席や指定席等の予約席を有する新幹線や特急列車等)、バス、飛行機、及び、モノレール等を適用してもよい。
【0085】
上記の実施形態では、タクシー(移動体)の利用に関するユーザの能動的なアクションとして、ユーザ端末をNFCタグに近付ける(かざす)ことを例示して説明したが、タクシー(移動体)の利用に関するユーザの能動的なアクションには自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、ユーザ端末を所定位置で振動させたり、QRコード(登録商標)を読み取ったり、Wi-Fi(登録商標)の接続といったアクションで代替することも可能である。
【符号の説明】
【0086】
1 タクシー利用支援装置(タクシー利用支援システム、移動体利用支援装置、移動体利用支援システム)
10 ユーザ端末
11 NFC(Near Field Communication)通信部
12 タクシー利用アプリケーション部
13 コンテンツ配信アプリケーション部
20 タクシー利用制御サーバ(移動体利用制御サーバ)
21 ユーザ情報取得部(取得部)
22 利用予約制御部
23 特典付与制御部
30 コンテンツ配信サーバ
31 ユーザ情報取得部(取得部)
32 コンテンツ配信制御部
40 タクシー(移動体、タクシー管理サーバ、タクシー搭載サーバ)
41 NFC(Near Field Communication)タグ(受付部)
42 タクシー利用アプリケーション部
43 コンテンツ配信アプリケーション部
50 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11