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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001942
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】ディスク装置用サスペンション
(51)【国際特許分類】
   G11B 21/21 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
G11B21/21 C
G11B21/21 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100824
(22)【出願日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西田 辰彦
(72)【発明者】
【氏名】半谷 正夫
(57)【要約】
【課題】アクチュエータ配置部の厚さを小さくすることができるディスク装置用サスペンションを提供する。
【解決手段】実施形態のサスペンション10Aは、ベースプレート11と、ロードビーム12Aと、フレキシャ13Aと、第1のアクチュエータ配置部71と、第2のアクチュエータ配置部72とを有している。フレキシャ13Aは、ロードビーム12Aよりも厚さが小さいメタルベース50と、メタルベース50に沿って配置された配線部51とを含んでいる。第1のアクチュエータ配置部71は、ロードビーム12Aの一部からなる第1のロードビーム枠部121を有している。第2のアクチュエータ配置部72は、ロードビーム12Aの一部からなる第2のロードビーム枠部130と、メタルベース50からなる薄板枠部140とを有している。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースプレートと、
前記ベースプレートに固定されたロードビームと、
前記ロードビームに沿うフレキシャと、
第1のアクチュエータ素子が配置される第1のアクチュエータ配置部と、
第2のアクチュエータ素子が配置される第2のアクチュエータ配置部と、
を有したディスク装置用サスペンションであって、
前記フレキシャが、
前記ロードビームよりも厚さが小さいメタルベースと、前記メタルベースに沿って配置された配線部とを含み、
前記第1のアクチュエータ配置部および前記第2のアクチュエータ配置部のうち少なくとも一方が、
前記フレキシャの前記メタルベースの一部からなり、前記ロードビームと重ならない位置に配置され、前記第1のアクチュエータ素子または前記第2のアクチュエータ素子を支持する薄板枠部を有したことを特徴とするディスク装置用サスペンション。
【請求項2】
請求項1に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のアクチュエータ配置部が、前記メタルベースの一部からなり前記第1のアクチュエータ素子の両端を支持する第1の薄板枠部を有し、
前記第2のアクチュエータ配置部が、前記メタルベースの一部からなり前記第2のアクチュエータ素子の両端を支持する第2の薄板枠部を有したディスク装置用サスペンション。
【請求項3】
請求項2に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1の薄板枠部の外側の部分に、前記第1のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第1のスリットを有し、
前記第2の薄板枠部の外側の部分に、前記第2のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第2のスリットを有したディスク装置用サスペンション。
【請求項4】
請求項2に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1の薄板枠部の外側の部分が、前記第1のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第1の湾曲部を有し、
前記第2の薄板枠部の外側の部分が、前記第2のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第2の湾曲部を有したディスク装置用サスペンション。
【請求項5】
請求項1に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のアクチュエータ配置部が、前記ロードビームの一部からなり前記第1のアクチュエータ素子の両端を支持する第1のロードビーム枠部を有し、
前記第2のアクチュエータ配置部が、前記第2のアクチュエータ素子の一端を支持する前記薄板枠部と、前記ロードビームの一部からなり前記第2のアクチュエータ素子の他端を支持する第2のロードビーム枠部とを有した、
ディスク装置用サスペンション。
【請求項6】
請求項5に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のロードビーム枠部が、
前記第1のアクチュエータ素子の一端を支持する第1の支持部と、前記第1のアクチュエータ素子の他端を支持する第2の支持部と、
前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に形成された開口部とを有し、
前記開口部に前記配線部の端子用配線が配置されたディスク装置用サスペンション。
【請求項7】
請求項6に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のロードビーム枠部が、
前記第1の支持部と前記第2の支持部とをつなぐ接続部を有したディスク装置用サスペンション。
【請求項8】
請求項5に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のロードビーム枠部の外側の部分に形成され前記第1のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第1のスリットと、
前記薄板枠部の外側の部分と前記第2のロードビーム枠部の外側の部分との間に形成され前記第2のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第2のスリットとを有したディスク装置用サスペンション。
【請求項9】
請求項5に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のロードビーム枠部の外側の部分が前記第1のアクチュエータ素子の伸縮を許容する湾曲部を有したディスク装置用サスペンション。
【請求項10】
請求項5に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のロードビーム枠部が、
前記第1のアクチュエータ素子の一端を支持する第1の支持部と、前記第1のアクチュエータ素子の他端を支持する第2の支持部と、
前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に形成された厚さが小さい薄肉部とを有し、
前記薄肉部に前記配線部の端子用配線が配置されたディスク装置用サスペンション。
【請求項11】
請求項10に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記端子用配線が前記メタルベースを有しないディスク装置用サスペンション。
【請求項12】
請求項5に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記第1のロードビーム枠部が前記配線部の端子用配線と重なる部分を有し、
前記端子用配線が前記メタルベースを有しないディスク装置用サスペンション。
【請求項13】
請求項5に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記フレキシャが、
前記配線部の一方の側部に設けられ前記フレキシャの一方の側部に突き出る第1の端子と、
前記配線部の他方の側部に設けられ前記フレキシャの他方の側部に突き出る第2の端子とを有し、
前記第1の端子と前記第2の端子とが、前記フレキシャの長さ方向に異なる位置に配置されたディスク装置用サスペンション。
【請求項14】
請求項1に記載のディスク装置用サスペンションにおいて、
前記ロードビームが、
第1の面と、
前記第1の面とは反対側の第2の面とを有し、
前記フレキシャが、
前記ロードビームの前記第1の面に重なる第1の部分と、
前記ロードビームの開口を通り前記ロードビームの前記第2の面に出て前記ベースプレートに重なる第2の部分と、
を有したディスク装置用サスペンション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電体などからなるアクチュエータ素子を搭載するためのアクチュエータ配置部を備えたディスク装置サスペンションに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置にディスク装置が使用されている。ディスク装置は、スピンドルを中心に回転する磁気ディスクと、ピボット軸を中心に旋回するキャリッジなどを含んでいる。キャリッジのアームにディスク装置用サスペンションが設けられている。
【0003】
ディスク装置用サスペンションは、ベースプレートと、ロードビーム(load beam)と、ロードビームに沿って配置されたフレキシャ(flexure)などを備えている。フレキシャの先端付近に形成されたジンバル部に、スライダが設けられている。スライダには、ディスクに記録されたデータの読取りや書込み等のアクセスを行なうための素子が設けられている。
【0004】
ディスクの記録密度を大きくするには、ディスクの記録面に対して磁気ヘッドをさらに高速かつ高精度に位置決めできるようにすることが必要である。このため特許文献1-3等に示されたように、アクチュエータ素子として機能する圧電体を備えたサスペンションが開発されている。アクチュエータ素子はサスペンションのアクチュエータ配置部に配置される。例えばベースプレートに形成されたアクチュエータ収容部にアクチュエータ素子が収容される。このアクチュエータ素子は、ロードビームの一部からなる枠部の上に載置され、接着剤によって前記枠部等に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-50140号公報
【特許文献2】特開2011-216160号公報
【特許文献3】特許第4993524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記サスペンションは、前記アクチュエータ配置部において、ベースプレートと、ロードビームの一部である前記枠部と、フレキシャとが厚さ方向に重なる。フレキシャは、メタルベースと、メタルベースに沿って配置された配線部とを有している。このためアクチュエータ配置部を備えたサスペンションは、アクチュエータ配置部の厚さが他の部位よりも大きくなる傾向がある。
【0007】
ディスク装置に記録されるデータの量を増やすための1つの手段として、ディスク装置に内蔵されるディスクの数を増やすことが有効である。しかしアクチュエータ配置部の厚さが大きいと、厚さ方向に隣り合うサスペンション同士が干渉する可能性がある。このためキャリッジに設けるサスペンションの数が制約されるとともに、ディスクの数にも制約が生じる。また前記アクチュエータ配置部を構成する前記枠部の外側の部分が前記アクチュエータ素子の外側に存在すると、前記枠部の剛性によって前記アクチュエータ素子のストロークが小さくなることがある。
【0008】
本発明の目的は、アクチュエータ配置部を備えたディスク装置用サスペンションにおいて、アクチュエータ配置部の厚さを小さくすることができるディスク装置用サスペンションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの実施形態のサスペンションは、ベースプレートと、前記ベースプレートに固定されたロードビームと、前記ロードビームに沿うフレキシャと、第1のアクチュエータ素子が配置される第1のアクチュエータ配置部と、第2のアクチュエータ素子が配置される第2のアクチュエータ配置部とを有している。前記フレキシャは、前記ロードビームよりも厚さが小さいメタルベースと、前記メタルベースに沿って配置された配線部とを含んでいる。そして前記第1のアクチュエータ配置部および前記第2のアクチュエータ配置部のうち少なくとも一方が、前記フレキシャの前記メタルベースの一部からなる薄板枠部を有している。前記薄板枠部は前記ロードビームと重ならない位置に配置され、前記第1のアクチュエータ素子または前記第2のアクチュエータ素子を支持する。
【0010】
本実施形態のサスペンションにおいて、前記第1のアクチュエータ配置部が、第1の薄板枠部と、第2の薄板枠部とを有してもよい。前記第1の薄板枠部は前記メタルベースの一部からなり前記第1のアクチュエータ素子の両端を支持する。前記第2のアクチュエータ配置部は、前記メタルベースの一部からなり前記第2のアクチュエータ素子の両端を支持する。
【0011】
前記第1の薄板枠部の外側の部分に、前記第1のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第1のスリットを有してもよい。前記第2の薄板枠部の外側の部分に、前記第2のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第2のスリットを有してもよい。前記第1の薄板枠部の外側の部分が前記第1のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第1の湾曲部を有し、前記第2の薄板枠部の外側の部分が前記第2のアクチュエータ素子の伸縮を許容する第2の湾曲部を有してもよい。
【0012】
前記第1のアクチュエータ配置部が、前記ロードビームの一部からなり前記第1のアクチュエータ素子の両端を支持する第1のロードビーム枠部を有してもよい。また前記第2のアクチュエータ配置部が、前記第2のアクチュエータ素子の一端を支持する前記薄板枠部と、第2のロードビーム枠部とを有してもよい。前記第2のロードビーム枠部は前記ロードビームの一部からなり、前記第2のアクチュエータ素子の他端を支持する。
【0013】
前記第1のロードビーム枠部が、前記第1のアクチュエータ素子の一端を支持する第1の支持部と、前記アクチュエータ素子の他端を支持する第2の支持部と、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に形成された開口部とを有し、前記開口部に前記配線部の端子用配線が配置されてもよい。前記第1のロードビーム枠部が、前記第1の支持部と前記第2の支持部とをつなぐ接続部を有してもよい。
【0014】
前記第1のロードビーム枠部の外側の部分に形成された第1のスリットと、前記薄板枠部の外側の部分と前記第2のロードビーム枠部の外側の部分との間に形成された第2のスリットとを有してもよい。前記第1のロードビーム枠部の外側の部分が前記第1のアクチュエータ素子の伸縮を許容する湾曲部を有してもよい。
【0015】
前記第1のロードビーム枠部が、前記第1のアクチュエータ素子の一端を支持する第1の支持部と、前記第1のアクチュエータ素子の他端を支持する第2の支持部と、前記第1の支持部と前記第2の支持部との間に形成された厚さが小さい薄肉部とを有し、前記薄肉部に前記配線部の端子用配線が配置されてもよい。前記端子用配線が前記メタルベースを有しなくてもよい。また前記第1のロードビーム枠部が前記配線部の端子用配線と重なる部分を有し、前記端子用配線が前記メタルベースを有しなくてもよい。
【0016】
前記フレキシャが、前記配線部の一方の側部に設けられ前記フレキシャの一方の側部に突き出る第1の端子と、前記配線部の他方の側部に設けられ前記フレキシャの他方の側部に突き出る第2の端子とを有し、前記第1の端子と前記第2の端子とが、前記フレキシャの長さ方向に異なる位置に配置されてもよい。
【0017】
前記ロードビームが、第1の面と第2の面とを有し、前記フレキシャが、前記ロードビームの前記第1の面に重なる第1の部分と、前記ロードビームの開口を通り前記ロードビームの前記第2の面に出て前記ベースプレートに重なる第2の部分とを有してもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の1つの実施形態によれば、アクチュエータ素子を備えたディスク装置用サスペンションにおいて、アクチュエータ配置部の厚さを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態に係るディスク装置用サスペンションの平面図。
図2】同サスペンションのベースプレートとロードビームの平面図。
図3】同サスペンションのフレキシャの平面図。
図4】同サスペンションを図1とは反対側から見た平面図。
図5】同サスペンションのベースプレートとフレキシャの一部を模式的に表わした断面図。
図6】ディスク装置の一例を示した断面図。
図7】第2の実施形態に係るサスペンションのフレキシャの一部の平面図。
図8】第3の実施形態に係るサスペンションの平面図。
図9】接続部を切り離す前のロードビームを示す平面図。
図10図8に示されたサスペンションのフレキシャの平面図。
図11図10に示された複数のフレキシャが隣り合って配置されたフレキシャ連鎖品(flexure chain sheet)の平面図。
図12】第4の実施形態に係るサスペンションのロードビームの一部の平面図。
図13】第5の実施形態に係るサスペンションの一部の平面図。
図14図13に示されたサスペンションのロードビームの平面図。
図15】第6の実施形態に係るサスペンションの平面図。
図16図15に示されたサスペンションを図15とは反対側から見た平面図。
図17図15に示されたサスペンションのベースプレートとフレキシャの一部を模式的に表わした断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[第1の実施形態]
以下に、第1の実施形態に係るディスク装置用サスペンション(この明細書では単にサスペンションと称すこともある)について、図1から図6を参照して説明する。図1はサスペンション10の平面図である。図1中の両方向矢印X1はサスペンション10の長さ方向を示している。両方向矢印Y1はサスペンション10の幅方向である。
【0021】
サスペンション10は、ベースプレート11と、ロードビーム12と、フレキシャ13とを含んでいる。図2はベースプレート11とロードビーム12とを示す平面図である。図3はフレキシャ13の平面図である。図4はサスペンション10を図1とは反対側から見た平面図である。ロードビーム12は、フレキシャ13が配置される第1の面12aと、第1の面12aとは反対側の第2の面12bとを有している。
【0022】
ベースプレート11は、例えばステンレス鋼の板からなる。ベースプレート11は、円形のボス部20を有するプレート本体部21と、プレート本体部21からロードビーム12の方向に延びる首部22と、首部22の先端に形成された第1の延出部23および第2の延出部24とを有している。第1の延出部23と第2の延出部24とは、首部22からサスペンション10の幅方向に延びている。
【0023】
ベースプレート11の厚さは、例えば100-300μmであるが、それ以外の厚さでもよい。ロードビーム12はベースプレート11よりも薄いステンレス鋼の板からなり、サスペンション10の長さ方向に延びている。ロードビーム12の厚さは、例えば20~40μmであるが、それ以外の厚さでもよい。
【0024】
プレート本体部21と、首部22と、第1の延出部23とによって、第1のアクチュエータ収容部31としての開口が規定されている。プレート本体部21と、首部22と、第2の延出部24とによって、第2のアクチュエータ収容部32としての開口が規定されている。第1のアクチュエータ収容部31に第1のアクチュエータ素子41(図1図4に示す)が収容される。第2のアクチュエータ収容部32に第2のアクチュエータ素子42が収容される。
【0025】
アクチュエータ素子41,42は、それぞれ、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)等の圧電体からなる。アクチュエータ素子41,42に電圧を印加すると、印加された電圧に応じて圧電体が伸縮するため、サスペンション10の先端側をサスペンション10の幅方向(図1に両方向矢印Y2で示されたスウェイ方向)に微小量移動させることができる。
【0026】
図2に示されたように、ロードビーム12の一対の基部12c,12dとベースプレート11の延出部23,24とが重なっている。基部12c,12dと延出部23,24とが互いにレーザスポット溶接等の固定手段によって固定される。ロードビーム12の基部12c,12dの間に、フレキシャ13の一部を配置する開口45が形成されている。
【0027】
フレキシャ13は、ロードビーム12に沿ってサスペンション10の長さ方向に延びている。フレキシャ13は、ロードビーム12よりも薄いステンレス鋼の板からなるメタルベース(金属基板)50と、メタルベース50の表面に配置された配線部51とを含んでいる。メタルベース50の厚さは、例えば20μm(12~25μm)であるが、それ以外の厚さでもよい。フレキシャ13の後部に形成されたフレキシャテール13aは、ベースプレート11の後方に延びている。
【0028】
図1図3とに示されたフレキシャ13の平面視において、フレキシャ13のメタルベース50に、メタルベース50の一部からなる第1の薄板枠部61と、第2の薄板枠部62とが形成されている。第1のアクチュエータ収容部31と第1の薄板枠部61とによって、長さL1(図1に示す)の第1のアクチュエータ配置部71が形成されている。第2のアクチュエータ収容部32と第2の薄板枠部62とによって、長さL2(図1に示す)の第2のアクチュエータ配置部72が形成されている。
【0029】
メタルベース50からなる第1の薄板枠部61は、第1のアクチュエータ収容部31の内側に配置されている。第1のアクチュエータ配置部71において、メタルベース50はベースプレート11の第1の面11aに重なっている。第1の薄板枠部61は、第1のアクチュエータ素子41の一端41a(図4に示す)を支持する部分61aと、第1のアクチュエータ素子41の他端41bを支持する部分61bと、内側の部分61cと、外側の部分61dとを含んでいる。外側の部分61dには、アクチュエータ素子41の伸縮を許容する第1のスリット61eが形成されている。
【0030】
第1のアクチュエータ素子41の一端41aが、電気絶縁性の接着剤80(図4に示す)によって、プレート本体部21と第1の薄板枠部61の一端側の部分61aとに固定されている。第1のアクチュエータ素子41の他端41bは、接着剤80によって、第1の延出部23と第1の薄板枠部61の他端側の部分61bとに固定されている。
【0031】
メタルベース50からなる第2の薄板枠部62は、第2のアクチュエータ収容部32の内側に配置されている。第2のアクチュエータ配置部72において、メタルベース50はベースプレート11の第1の面11aに重なっている。第2の薄板枠部62は、第2のアクチュエータ素子42の一端42a(図4に示す)を支持する部分62aと、第2のアクチュエータ素子42の他端42bを支持する部分62bと、内側の部分62cと、外側の部分62dとを含んでいる。外側の部分62dには、アクチュエータ素子42の伸縮を許容する第2のスリット62eが形成されている。
【0032】
第2のアクチュエータ素子42の一端42aが、電気絶縁性の接着剤82(図4に示す)によって、プレート本体部21と第2の薄板枠部62の一端側の部分62aとに固定されている。第2のアクチュエータ素子42の他端42bは、接着剤82によって、第2の延出部24と第2の薄板枠部62の他端側の部分62bとに固定されている。
【0033】
図1に示されたように、第1のアクチュエータ素子41の一方の電極41cが、配線部51の第1の端子51aに接続されている。第1の端子51aは、配線部51から分岐した端子用配線51cに接続されている。図4に示されたように、第1のアクチュエータ素子41の他方の電極41dが、導電性接着剤81を介してベースプレート11に接続されている。ベースプレート11は電気的にアース側である。
【0034】
図1に示されたように、第2のアクチュエータ素子42の一方の電極42cが、配線部51の第2の端子51bに接続されている。図4に示されたように、第2のアクチュエータ素子42の他方の電極42dが、導電性接着剤83を介してベースプレート11に接続されている。
【0035】
図5は、ベースプレート11の断面とフレキシャ13の一部の断面を模式的に表わしている。ベースプレート11は第1の面11aと第2の面11bとを有している、配線部51は、メタルベース50の表面に形成されたベース絶縁層90と、導体91と、カバー樹脂92などを含んでいる。ベース絶縁層90とカバー樹脂92とは、それぞれポリイミド等の電気絶縁性の樹脂からなる。導体91は銅などの金属からなる。メタルベース50の一部がベースプレート11の第1の面11aに固定されている。
【0036】
図5中の両方向矢印Z1はサスペンション10の厚さ方向を示している。フレキシャ13の厚さT1は、メタルベース50の厚さと配線部51の厚さとを合わせた厚さである。アクチュエータ配置部71,72の厚さT2は、フレキシャ13の厚さT1とベースプレート11の厚さT3とを合わせた厚さである。
【0037】
従来のサスペンションのアクチュエータ配置部の一例は、アクチュエータを支持するための枠部がロードビーム12の一部によって形成されているのが一般的である。その場合、アクチュエータ配置部の厚さは、ロードビームの厚さにフレキシャの厚さが加わった厚さとなる。このためアクチュエータ配置部の厚さが大きくなる傾向があった。
【0038】
これに対し本実施形態のサスペンション10のアクチュエータ配置部71,72を構成する薄板枠部61,62は、それぞれ、フレキシャ13のメタルベース50の一部に形成されている。メタルベース50の厚さはロードビーム12の厚さよりも小さい。しかもアクチュエータ配置部71,72にはロードビーム12が存在しない。またロードビーム12の基部12c,12dの間に、フレキシャ13を通すための開口25が形成されている。
【0039】
本実施形態のアクチュエータ配置部71,72は、メタルベース50からなる薄板枠部61,62によって構成されている。しかもアクチュエータ配置部71,72において、ロードビーム12とフレキシャ13とが互いに重ならない。このため、アクチュエータ配置部71,72の厚さT2を従来品よりも小さくすることが可能となった。
【0040】
図6は、ディスク装置100の一例を模式的に示した断面図である。ディスク装置100は、ケース101(一部のみ示す)と、スピンドルを中心に回転するディスク102と、ピボット軸103を中心に旋回するキャリッジ104と、キャリッジ104を駆動するためのポジショニング用のモータ105などを有している。ケース101は蓋によって密閉される。
【0041】
図6に示されたように、キャリッジ104のアーム106に、サスペンション10のベースプレート11のボス部20が固定される。サスペンション10の先端付近にジンバル部110(図1図3に示す)が形成されている。ジンバル部110に、磁気ヘッドとして機能するスライダ111(図6に示す)が配置されている。スライダ111には、ディスク102にデータを磁気的に記録するための素子と、ディスク102に記録されたデータを読取るための素子などが設けられている。
【0042】
ディスク102が高速で回転すると、ディスク102とスライダ111との間にエアベアリングが形成される。ポジショニング用のモータ105よってキャリッジ104が旋回すると、サスペンション10がディスク102の径方向に移動する。これによりスライダ111がディスク102の所望位置に移動する。アクチュエータ素子41,42に電圧を印加すると、アクチュエータ素子41,42が伸縮する。このためスライダ111をスウェイ方向(図1に両方向矢印Y2で示す)に精密かつ高速に移動させることができる。
【0043】
本実施形態に係るサスペンション10によれば、厚さが大きくなりやすいアクチュエータ配置部71,72を従来品よりも薄くすることができた。このため図6に示されたように複数のディスク102を有するディスク装置において、互いに隣り合うディスク102間の距離を小さくすることが可能となり、ひいては1つのディスク装置に内蔵されるディスク102の数を多くすることが可能となった。
【0044】
[第2の実施形態]
図7は第2の実施形態に係るサスペンションのフレキシャ13の一部の平面図である。図7に示されたフレキシャ13は、第1の薄板枠部61の外側の部分61dの形状と、第2の薄板枠部62の外側の部分62dの形状とが、それぞれ第1の実施形態のフレキシャ13(図3に示す)とは異なっている。それ以外は第1の実施形態のフレキシャ13と共通であるため、両者に共通の部分に共通の符号を付して説明を省略する。
【0045】
図7に示された第1の薄板枠部61の外側の部分61dは、第1のアクチュエータ素子41(図4に示す)の伸縮を許容する第1の湾曲部115を含んでいる。第2の薄板枠部62の外側の部分62dは、第2のアクチュエータ素子42(図4に示す)の伸縮を許容する第2の湾曲部116を含んでいる。第1の湾曲部115と第2の湾曲部116は、それぞれ、外側に凸の湾曲した形状(V形やU形あるいはΩ形等)である。本実施形態のフレキシャ13は、湾曲部115,116を有したことにより、アクチュエータ素子41,42のストロークに影響を与えずに、製造時の薄板枠部61,62の変形を抑制することができた。
【0046】
[第3の実施形態]
以下に第3の実施形態に係るサスペンション10Aについて、図8から図11を参照して説明する。このサスペンション10Aに関し、第1の実施形態のサスペンション10(図1図6)と共通の箇所には第1の実施形態と共通の符号を付して説明を省略し、以下に異なる箇所について説明する。
【0047】
図8はサスペンション10Aの平面図である。サスペンション10Aは、ベースプレート11と、ロードビーム12Aと、フレキシャ13Aとを有している。ベースプレート11は、第1の実施形態のベースプレート11と同様に構成されている。ロードビーム12Aおよびフレキシャ13Aは、それぞれ、第1の実施形態のロードビーム12およびフレキシャ13とは形状が異なっている。
【0048】
図8に示されたように、ロードビーム12Aの一方の基部12cに、ロードビーム12Aの一部からなる第1のロードビーム枠部121が形成されている。第1のロードビーム枠部121は、第1のアクチュエータ素子41の一端を支持する第1の支持部121aと、第1のアクチュエータ素子41の他端を支持する第2の支持部121bとを有している。第1のロードビーム枠部121の内側の部分121cには、端子用配線51cを配置する開口部122が形成されている。第1のロードビーム枠部121の外側の部分121dには、アクチュエータ素子41の伸縮を許容する第1のスリット121eが形成されている。
【0049】
ロードビーム12Aがベースプレート11に固定される前は、図9に示すように第1の支持部121aと第2の支持部121bとが互いに接続部123によって接続されている。ロードビーム12Aがベースプレート11に固定されたのち、接続部123が1点鎖線L3,L4で示す箇所で切断される。これにより、接続部123がロードビーム12Aから切り離される。
【0050】
図8図10に示されたように、フレキシャ13Aのメタルベース50には、メタルベース50の一部からなる薄板枠部140が形成されている。薄板枠部140は、第2のアクチュエータ素子42の一端を支持する部分140aを有している。第2のロードビーム枠部130の外側の部分と、薄板枠部140の外側の部分との間に、第2のアクチュエータ素子42の伸縮を許容する第2のスリット142(図8に示す)が形成されている。
【0051】
ロードビーム12Aの他方の基部12dには、ロードビーム12Aの一部からなる第2のロードビーム枠部130が形成されている。第2のロードビーム枠部130は、第2のアクチュエータ素子42の他端を支持する部分130aを有している。
【0052】
本実施形態のサスペンション10Aも、アクチュエータ配置部71,72においてロードビーム12Aとフレキシャ13Aとが厚さ方向に重なることが回避される。このためアクチュエータ配置部71,72の厚さが大きくなることを抑制することができた。
【0053】
図11は、複数のフレキシャ13Aが互いに隣り合って配置されたフレキシャ連鎖品(flexure chain sheet)150を示している。配線部51の一方の側部に、第1の端子51aと凸部151が形成されている。第1の端子51aと凸部151とは、それぞれフレキシャ13Aの一方の側部に突き出ている。
【0054】
配線部51の他方の側部に、第2の端子51bと凸部152が形成されている。第2の端子51bと凸部152とは、それぞれフレキシャ13Aの他方の側部に突き出ている。第1の端子51aと第2の端子51bとは、フレキシャ13Aの長さ方向に関し、互いに異なる位置に配置されている。一方の凸部151と他方の凸部152とは、フレキシャ13Aの長さ方向に関し、互いに異なる位置に配置されている。
【0055】
このような形状のフレキシャ13Aを採用したことにより、複数のフレキシャ13Aを図11に示すように幅方向に並べた状態において、互いに隣り合うフレキシャ13A同士で第1の端子51aと第2の端子51bとが干渉することを回避できる。また一方の凸部151と他方の凸部152とが干渉することも回避できる。このため複数のフレキシャ13Aの配列ピッチP1を小さくすることができた。よってフレキシャ13Aの製造工程において、1枚のフレキシャ連鎖品150に形成可能なフレキシャ13Aの数を増やすことができた。
【0056】
[第4の実施形態]
図12は第4の実施形態に係るサスペンションのロードビーム12Aの一部の平面図である。図12に示されたロードビーム12Aは、第1のロードビーム枠部121の外側の部分121dが第3の実施形態のロードビーム12A(図8に示す)とは異なっている。それ以外は第3の実施形態のロードビーム12Aと共通であるため、両者に共通の部分に共通の符号を付して説明を省略する。
【0057】
図12に示された第1のロードビーム枠部121の外側の部分121dは、第1のアクチュエータ素子41(図8に示す)の伸縮を許容する湾曲部155を含んでいる。湾曲部155は、外側に凸の湾曲した形状(V形やU形あるいはΩ形等)である。本実施形態の第1のロードビーム枠部121は、湾曲部155を有したことにより、アクチュエータ素子41のストロークに影響を与えずに、第1の支持部121aと第2の支持部121bとを接続することができた。
【0058】
[第5の実施形態]
図13は第5の実施形態に係るサスペンション10Bの一部を示した平面図である。図14図13に示されたサスペンション10Bのロードビーム12Bの平面図である。本実施形態のロードビーム12Bは、以下に説明するように、薄肉部160を有している点で第3の実施形態のロードビーム12Aと異なっている。それ以外の構成は、第3の実施形態のサスペンション10Aと共通であるため、第3の実施形態のサスペンション10Aと共通の箇所に共通の符号を付して説明を省略する。
【0059】
第5の実施形態に係るロードビーム12Bは、第1のロードビーム枠部121を構成する第1の支持部121aと第2の支持部121bとの間に薄肉部160を有している。薄肉部160は、第1のロードビーム枠部121の一部をハーフエッチングあるいはプレスによって凹形に加工することによって形成することができる。図13に示されたように、薄肉部160に端子用配線51cが配置される。
【0060】
端子用配線51cが薄肉部160に配置されたため、第1のロードビーム枠部121を含む第1のアクチュエータ配置部71の厚さが大きくなることを回避できた。しかも第1の支持部121aと第2の支持部121bとが互いに薄肉部160によって接続されたため、第1の支持部121aと第2の支持部121bとが離れてしまうことを回避できる。このため図9に示された接続部123が不要となり、接続部123を切り離す工程も不要となった。第2のアクチュエータ配置部72は、第2のロードビーム枠部130とフレキシャ13Aとが互いに重ならないため、厚さを小さくすることができている。
【0061】
図13に示されたように、端子用配線51cと薄肉部160とが重なる箇所に、メタルベース50の縁部50aが存在しないようにすれば、アクチュエータ配置部71の厚さをさらに小さくすることができる。薄肉部160を有しない場合には、第1のロードビーム枠部121と端子用配線51cとが重なる箇所にメタルベース50が存在しないようにすれば、アクチュエータ配置部71の厚さを小さくすることが可能である。
【0062】
[第6の実施形態]
以下に第6の実施形態に係るサスペンション10Cについて、図15から図17を参照して説明する。このサスペンション10Cについて、前記実施形態のサスペンション10,10A,10Bのいずれかと共通の箇所にはその実施形態と共通の符号を付して説明を省略し、以下に異なる箇所について説明する。
【0063】
図15はサスペンション10Cの平面図である。図16はサスペンション10Cを図15とは反対側から見た平面図である。図17は、ベースプレート11の断面とフレキシャ13Aの一部の断面を模式的に表わしている。本実施形態のフレキシャ13Aは、サスペンション10Cの長さ方向に関し、ロードビーム12Bの第1の面12aに重なる第1の部分13X(図15に示す)と、ベースプレート11の第2の面11bに重なる第2の部分13Y(図16に示す)とを含んでいる。
【0064】
図15に示されたように、フレキシャ13Aの第1の部分13Xは、ロードビーム12Bの第1の面12aに沿って配置されている。図15に示されたように、フレキシャ13Aの第2の部分13Yは、ロードビーム12Bの開口45を通ってロードビーム12Bの第2の面12bに出ている。第2の部分13Yの一部がベースプレート11の第2の面11bに固定されている。
【0065】
図17は、サスペンション10Cのベースプレート11とフレキシャ13Aの一部を模式的に表わした断面図である。図17中の両方向矢印Z1はサスペンション10Cの厚さ方向を示している。フレキシャ13Aの厚さT1は、メタルベース50の厚さと配線部51の厚さを合わせた厚さである。アクチュエータ配置部71,72の厚さT4は、フレキシャ13Aの厚さT1とベースプレート11の厚さT3とを合わせた厚さである。
【0066】
本実施形態のサスペンション10Cは、第1~第5の実施形態のサスペンション10,10A,10Bと同様に、アクチュエータ配置部71,72において、ロードビームとフレキシャとが重ならないため、アクチュエータ配置部71,72の厚さT4を従来品よりも小さくすることができた。
【0067】
本発明を実施するに当たって、ベースプレートやロードビーム、フレキシャ、アクチュエータ配置部など、サスペンションを構成する各要素の具体的な態様を種々に変更して実施できることは言うまでもない。またフレキシャのメタルベースや配線部、薄板枠部、ロードビーム枠部なども種々の形態で実施することが可能である。
【符号の説明】
【0068】
10,10A,10B,10C…サスペンション、11…ベースプレート、12,12A,12B…ロードビーム、13,13A…フレキシャ、31…第1のアクチュエータ収容部、32…第2のアクチュエータ収容部、41…第1のアクチュエータ素子、42…第2のアクチュエータ素子、50…メタルベース、51…配線部、51a…第1の端子、51b…第2の端子、51c…端子用配線、61…第1の薄板枠部、61e…第1のスリット、62…第2の薄板枠部、62e…第2のスリット、71…第1のアクチュエータ配置部、72…第2のアクチュエータ配置部、100…ディスク装置、115…第1の湾曲部、116…第2の湾曲部、121…第1のロードビーム枠部、121e…第1のスリット、130…第2のロードビーム枠部、140…薄板枠部、142…第2のスリット、155…湾曲部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17