(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019466
(43)【公開日】2024-02-09
(54)【発明の名称】はしごの道路標示
(51)【国際特許分類】
E01F 9/50 20160101AFI20240201BHJP
E04H 6/00 20060101ALI20240201BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
E01F9/50
E04H6/00 C
G08G1/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023208096
(22)【出願日】2023-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】522043747
【氏名又は名称】石黒 稜人
(72)【発明者】
【氏名】石黒 稜人
(57)【要約】
【課題】自動運転車の高速域で確実になみなみをライントレースするのは難しく、なみなみを読み取ると、なみなみの欠けた部分がノイズとなる。
【解決手段】道路標示用の塗料のはしごを用意する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本の縦棒を有し、取手の棒が2色以上で、3段以上のはしごの道路標示。
【請求項2】
前記はしごは、4段以上の、請求項1に記載の道路標示。
【請求項3】
前記はしごは、5段以上の、請求項1に記載の道路標示。
【請求項4】
前記はしごは、10段以上の、請求項1に記載の道路標示。
【請求項5】
前記はしごは、20段以上の、請求項1に記載の道路標示。
【請求項6】
前記はしごは、100段以上の、請求項1に記載の道路標示。
【請求項7】
前記はしごは、
縦方向の2本の棒と、2本の棒を繋ぐ2色以上の横方向の棒で構成されるという特徴と、 端部が危険防止処理されているか、危険防止処理していないという特徴と、
前記縦方向の2本の棒が、曲がるか曲がらないという特徴と、
前記横方向の棒の間隔が変化するか変化しないという特徴と、を有し、
前記危険防止処理とは、「日」という漢字のように上か下に突き出ていない状態とすることを特徴とする
請求項1から請求項6に記載の道路標示。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転車が道路をライントレースするための道路標示である。
【背景技術】
【0002】
参考文献1から4に示すように従来の技術として、制限速度が周波数の変化で表されるなみなみを、ライントレースする方式の自動運転車が考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2022-195491
【特許文献2】特願2023-91455
【特許文献3】特願2023-130625
【特許文献4】特願2023-151777
【非特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自動運転車の高速域で確実になみなみをライントレースするのは難しく、なみなみを読み取ると、なみなみの欠けた部分がノイズとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
手動運転車との共存を維持しつつ、機械での読み取りを容易にするため、なみなみではなく、はしごを道路に標示する。
そのため、2本の縦棒を有し、取手の棒が2色以上で3段以上のはしごの道路標示を用意する。
なみなみではなく、はしごとすることで、通常の太い線の外側をライントレースする簡単なプログラムで道路の曲がり具合を認識することができるようになる。
例えば自動運転車の左右と中央にセンサがあるとして、直進して、はしごの外側の左側のセンサがはしごを検知したら左に旋回し、はしごの外側の右側のセンサがはしごを検知したら右に旋回し、中央のセンサがはしごの横棒を認識してからしばらくの間は直進するプログラムでライントレースできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
【0009】
取手を2色とした理由は、自動運転車の逆走防止のためである。例えば、道路の黒、赤、青、道路の黒、赤、青、の順に見える場合を正しいものとすると、逆走することで色の順番が変わり、逆走しているかどうかが判別できる。また、双方向通行が可能な場合は、道路の黒、青、赤、青、道路の黒、青、赤、青、と変化するようにしても良い。
はしごの取手と縦棒は色が異なっていた方が読み取りで有利な可能性が有る。
【0010】
また、フォトリフレクタ等で道路の明るさを計測する場合の基準を作るために、縦棒と取手の1色目は濃い白とすると良い。光を道路に当て、最も明るい部分を基準とする。その次に濃い黒等を持ってくると認識しやすい。
【0011】
2段以上の塗料のはしごとして、「専用」「駐車」の文字等が考えられる。横棒が2色以上の場合は本発明のはしごに該当する。
熊本のカラフルな横断歩道は横棒が2色で複数段であるが、縦棒が無いのではしごではない。また、横断歩道は道路標示ではない。
白い四角のすぐ外側が全て黄色で囲まれた安全地帯は、危険防止処理の施された、取手が2色の2段のはしごだと思われる。
【0012】
道路標示は、塗料のはしご、はしごの表示された道路標示用シート、として実現できる。
前記塗料のはしごは横方向に動く手押しライナー1台と、左右に取り付けられた、縦方向の直線を引く手押しライナーを機械で繰り返し動かせば良い。縦方向の直線を引くライナーを車両の左右に付けて、車両の先頭で横方向に動くライナーにてはしごの横棒を描けばよい。また、普通に手書きしても良い。その場合、平行な2本の縦棒が描けるよう左右から塗料が出る手押しライナーがあった方が、美しい縦棒が描ける。
前記はしごの表示された道路標示用シートの例を
図2に示す。
【0013】
道路標示の意味は、「ここは道路で、自動運転車の制限速度はXXkm/hです」という意味を標示する道路標示である。
【0014】
参考文献3のタグBについてだが、
図3に示すように、クローバーの葉っぱ型のシートをタグBを中心として、はしごのある方向に貼付すれば良い。
【0015】
最初のタグBの示す方向を求めることと、方向のあまりにも違うはしごを見つけることと、ライトセンサのキャリブレーションと、にカメラが必要である。つまり、高速で走行する時は不要だが、最徐行する時にカメラが必要である。カメラの画像処理の処理速度は10FPSでも十分である。
【0016】
GPSの届かない地下駐車場にて自動運転するには従来の技術では上手くできないところがある。そのため、タグBに「タグの検索用コード」「GPSの届く場所までの案内情報(交差点番号、何番目の道に曲がるか、のリスト)」を付与し、タグCに「タグの検索用コードの先頭数文字」「交差点番号」「何番目の道に曲がるか」のリストの情報を付与すると良い。
例えば、「A-A1aaa」「A-A2aaa」「A-B1aaa」「A-B2aaa」「B-A1aaa」というタグの検索用コードの情報が付与されたタグBが5つあるとする。トンネル入り口にて「A-A」から始まる情報のタグは最初の交差点を右に曲がれとタグCにて指示します。そして曲がった先で、別のタグCを読み込み、「A-A1」は次の交差点を右へ、「A-A2」は次の交差点を左へ、と指示されるようにします。そうすることで、GPSの届かない地下でも自動運転が可能となります。
【0017】
はしごを読み取るおもちゃのライントレースカーのプログラム例の日本語解説を以下に示す。
ーーーーー
クラス名、main
関数名、main
引数、なし
戻り値、なし
{
タイヤの回転速度の変数をリセットする関数()
ライトの強弱の変数をリセットする関数()
ライトをONする関数()
ライトの調整()
センサのキャリブレーションをする関数()
車の真下のタグを読み取る関数()
タグの指す方向に最徐行する
IF(2色の棒が車の下にあるか探す関数)
{
IF(2色の棒と繋がった垂直な線が車の下にあるか探す関数)
{
2色の棒が横棒に見えて縦棒が車の中央に来る場所に移動
}
}
はしごに沿って横棒5周期分だけ徐行する
FOR(横棒が見つからなくなるまでOR目的地のタグに到着するまで)
{
IF(横棒の周波数が決められた周波数より低い)
{
両方のタイヤの回転速度を上げる関数()
}
ELSE IF(横棒の周波数が決められた周波数より高い)
{
両方のタイヤの回転速度を下げる関数()
}
ELSE
{ }
IF(左のセンサが縦棒に当たった)
{
車両の右のタイヤの回転量を早くする関数()
車両の左のタイヤの回転量を遅くする関数()
つまりは左にハンドルを切る
}
IF(右のセンサが縦棒に当たった)
{
車両の左のタイヤの回転量を早くする関数()
車両の右のタイヤの回転量を遅くする関数()
つまりは右にハンドルを切る
}
}
}
関数名、ライトの調整
引数、なし
戻り値、なし
{
特定面積以上を有する最も明るい部分の値を抜き出す関数()
FOR(最も明るい部分が決められた明るさの範囲になるまで繰り返す)
{
IF(最も明るい部分がまだ決められた明るさよりも暗い場合)
{ライトの光を強くする関数()}
IF(最も明るい部分がまだ決められた明るさよりも明るい場合)
{ライトの光を弱くする関数()}
}
}
ーーーーー
クラス名、道路に埋め込まれたタグを読み取るクラス
パブリック配列1、車両の下部に取り付けられた数列のセンサが読み取った明度の値
関数名、車の真下のタグを読み取る関数
引数、なし
戻り値、なし
{
車の真下のタグを読み取って「タグ番号」「タグの検索用コード」「タグのGPS情報」の情報を読み取る。
}
関数名、車の近くのタグを読み取る関数
引数、なし
戻り値、近くにあるタグの場所
{
車の近くのタグを読み取って「タグ番号」「タグの検索用コード」「タグのGPS情報」の情報を読み取る。
}
ーーーーー
クラス名、道路の線を読み取ったかどうかの配列を返すクラス
パブリック配列1、車両の下部に取り付けられた一列のセンサが読み取った明度の値
パブリック変数1、最も明るい部分の値
関数名、センサのキャリブレーションをする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
センサのキャリブレーションをする
}
関数名、横一列に並んだセンサで道路の明度を読み取る関数
引数、なし
戻り値、なし
{
横一列に並んだセンサで道路の明度を読み取って配列1に格納する
}
関数名、特定面積以上を有する最も明るい部分の値を抜き出す関数
引数、なし
戻り値、なし
{
特定面積以上を有する最も明るい部分の値を抜き出して変数1に格納する
}
関数名、道路の横棒の周波数を計算する関数
引数、なし
戻り値、横棒の周期
{
道路の横棒の周波数を計算する
}
関数名、2色の棒が車の下にあるか探す関数
引数、なし
戻り値、2色の棒がある/なしのbool情報
{
道路の2色の棒の存在を確認する
}
関数名、2色の棒と繋がった垂直な線が車の下にあるか探す関数
引数、なし
戻り値、2色の棒がある/なしのbool情報
{
2色の棒と繋がった垂直な線が車の下にあるか確認する
}
ーーーーー
クラス名、ライトの強さを決めるクラス
プライベート変数1、ライトの強弱の変数
関数名、ライトの強弱の変数をリセットする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数1と変数2を0にセットする。
}
関数名、ライトをONする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
車両下部に取り付けられたライン判別用ライトをオン
}
関数名、ライトをOFFする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
車両下部に取り付けられたライン判別用ライトをオフ
}
関数名、ライトの光を強くする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
ライン判別用ライトの光を強くする
}
関数名、ライトの光を弱くする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
ライン判別用ライトの光を弱くする
}
ーーーーー
クラス名、車両のタイヤの回転量を決めるクラス
プライベート変数1、タイヤの左の回転速度の変数
プライベート変数2、タイヤの右の回転速度の変数
関数名、タイヤの回転速度の変数をリセットする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数1と変数2を0にセット
}
関数名、両方のタイヤの回転速度を上げる関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数1と変数2の値を増加させる。
}
関数名、両方のタイヤの回転速度を下げる関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数1と変数2の値を減少させる。
}
関数名、車両の左のタイヤの回転量を早くする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数1を増加させる
}
関数名、車両の左のタイヤの回転量を遅くする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数1を減少させる
}
関数名、車両の右のタイヤの回転量を早くする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数2を増加させる
}
関数名、車両の右のタイヤの回転量を遅くする関数
引数、なし
戻り値、なし
{
変数2を減少させる
}
【符号の説明】
【0018】
1 なし
【手続補正書】
【提出日】2024-01-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
2本の縦棒を有し、踏桟の棒が2色以上で、3段以上のはしごの道路標示。