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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001962
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】集電板付き電極箔
(51)【国際特許分類】
   H01G 9/008 20060101AFI20231228BHJP
   B26F 1/24 20060101ALI20231228BHJP
   B21D 39/00 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
H01G9/008 303
B26F1/24
B21D39/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100850
(22)【出願日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000107240
【氏名又は名称】ジェーシーシーエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【弁理士】
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】田中 浩司
【テーマコード(参考)】
3C060
【Fターム(参考)】
3C060AA16
3C060BA06
3C060BC04
3C060BF02
(57)【要約】
【課題】電極箔と集電板との接触抵抗を小さくすることが容易な集電板付き電極箔を提供すること。
【解決手段】集電板付き電極箔1Aにおいて、電極箔2と集電板3とを接続するカシメ部4として、互いに直交する第1方向X1および第2方向X2にマトリックス状に設けられた4つのカシメ部4(1)~(4)を備える。従って、集電板3の形状により、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)および第4カシメ部4(4)を一列に配列できない場合などに、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)および第4カシメ部4(4)を設けることが可能となるので、集電板付き電極箔1Aの製造の自由度が向上する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極箔と、前記電極箔と重なる重なり部および当該重なり部から前記電極箔の外側に突出する突出部を備える集電板と、を有し、前記電極箔と前記重なり部とが複数のカシメ部により接続された集電板付き電極箔において、
前記突出部が前記電極箔の縁から突出する突出方向に沿った方向を第1方向、前記重なり部と前記電極箔との積層方向および前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カシメ部として、前記第1方向に配列された第1カシメ部および第2カシメ部と、前記第1カシメ部の第2方向に配列された第3カシメ部と、前記第2カシメ部の前記第1方向に配列された第4カシメ部と、を備え、
前記第3カシメ部と前記第4カシメ部とは、前記第1方向に配列されていることを特徴とする集電板付き電極箔。
【請求項2】
前記カシメ部として、前記第1カシメ部、前記第2カシメ部、前記第3カシメ部、および前記第4カシメ部に囲まれた第5カシメ部を備えることを特徴とする請求項1に記載の集電板付き電極箔。
【請求項3】
各カシメ部は、前記重なり部に設けられた矩形の穿孔と、前記積層方向から見た場合に前記電極箔の前記穿孔と重なる位置に設けられた貫通孔と、前記重なり部において、前記穿孔の開口縁から前記貫通孔を通過して前記電極箔の側に突出するバリと、を有し、
前記バリは、前記貫通孔を貫通した後に当該穿孔の外側に屈曲して前記電極箔を前記重なり部に押し付けていることを特徴とする請求項2に記載の集電板付き電極箔。
【請求項4】
各カシメ部の前記穿孔の開口縁は、第1開口縁部分、前記第1開口縁部分に対向し当該第1開口縁部分と平行な第2開口縁部分、前記第1開口縁部分の前記第2方向の一方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の一方端とを接続する第3開口縁部分、前記第3開口縁部分と平行で前記第1開口縁部分の前記第2方向の他方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の他方端とを接続する第4開口縁部分と、を備え、
前記第1カシメ部、前記第2カシメ部、前記第3カシメ部、前記第4カシメ部、前記第5カシメ部において、前記第1開口縁部分、前記第2開口縁部分、前記第3開口縁部分、および前記第4開口縁部分は、ぞれぞれ、前記第1方向および前記第2方向に対して45°傾斜することを特徴とする請求項3に記載の集電板付き電極箔。
【請求項5】
各カシメ部の前記穿孔の開口縁は、第1開口縁部分、前記第1開口縁部分に対向し当該第1開口縁部分と平行な第2開口縁部分、前記第1開口縁部分の前記第2方向の一方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の一方端とを接続する第3開口縁部分、前記第3開口縁部分と平行で前記第1開口縁部分の前記第2方向の他方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の他方端とを接続する第4開口縁部分と、を備え、
前記第1カシメ部、前記第2カシメ部、前記第3カシメ部、および前記第4カシメ部において、前記第1開口縁部分、前記第2開口縁部分、前記第3開口縁部分、および前記第4開口縁部分は、ぞれぞれ、前記第1方向および前記第2方向に対して45°傾斜し、
前記第5カシメ部において、前記第1開口縁部分および前記第2開口縁部分は、前記第2方向に延び、前記第3開口縁部分および前記第4開口縁部分は、前記第1方向に延びることを特徴とする請求項3に記載の集電板付き電極箔。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極箔と集電板の重なり部とがカシメ部により接続された集電板付き電極箔に関する。
【0002】
電極箔とリード部材とをカシメ部で接続したコンデンサ素子を備える電解コンデンサは、特許文献1に記載されている。同文献では、コンデンサ素子のカシメ部を形成する際に、電極箔にリード部材を重ねて配置する。これによりリード部材は、電極箔と重なる重なり部と、重なり部分から電極箔の外側に突出する突出部分と、を備える。次に、針状部材を、リード部材の側から重なり部分に挿通して、重なり部と電極箔とを貫通させる。これにより、重なり部分には穿孔が形成され、電極箔には穿孔と重なる貫通孔が形成される。また、重なり部分における穿孔の開口縁には、電極箔の貫通孔を貫通して、電極箔の重なり部とは反対側に突出するバリが形成される。次に、重なり部分と電極箔とをプレスして、バリを潰す。これにより、バリは、貫通孔を貫通した後に当該穿孔の外側に屈曲して前記電極箔を前記重なり部に押し付ける。特許文献1では、重なり部分に、複数のカシメ部が設けられている。複数のカシメ部は、電極箔から突出部分が突出する突出方向に沿って一列に配列されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-166163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電極箔と集電板とを接続するカシメ部を複数設ければ、電極箔と集電板との接触抵抗を小さくすることができる。ここで、カシメ部を複数設ける構成としては、特許文献1のように、複数のカシメ部を一列に配置した構成が提案されているが、他の構成は、提案されていない。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、電極箔と集電板とを接続する複数のカシメ部を、新たな配列で備える集電板付き電極箔を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、電極箔と、前記電極箔と重なる重なり部および当該重なり部から前記電極箔の外側に突出する突出部を備える集電板と、を有し、前記電極箔と前記重なり部とが複数のカシメ部により接続された集電板付き電極箔において、前記突出部が前記電極箔の縁から突出する突出方向に沿った方向を第1方向、前記重なり部と前記電極箔との積層方向および前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カシメ部として、前記第1方向に配列された第1カシメ部および第2カシメ部と、前記第1カシメ部の第2方向に配列された第3カシメ部と、前記第2カシメ部の前記第1方向に配列された第4カシメ部と、を備え、前記第3カシメ部と前記第4カシメ部とは、前記第1方向に配列されていることを特徴とする。
【0007】
本発明は、電極箔と集電板とを接続するカシメ部として、マトリックス状に設けられた複数のカシメ部を備える。従って、例えば、集電板の形状により、第1カシメ部、第2カシメ部、第3カシメ部および第4カシメ部を一列に配列できない場合などに、第1カシメ部、第2カシメ部、第3カシメ部および第4カシメ部を設けることが可能となるので、集電板付き電極箔の製造の自由度が向上する。
【0008】
本発明において、前記カシメ部として、前記第1カシメ部、前記第2カシメ部、前記第3カシメ部、および前記第4カシメ部に囲まれた第5カシメ部を備えるものとしてもよい。
【0009】
ここで、各カシメ部は、前記重なり部に設けられた矩形の穿孔と、前記積層方向から見た場合に前記電極箔の前記穿孔と重なる位置に設けられた貫通孔と、前記重なり部において、前記穿孔の開口縁から前記貫通孔を通過して前記電極箔の側に突出するバリと、を有し、前記バリは、前記貫通孔を貫通した後に当該穿孔の外側に屈曲して前記電極箔を前記重なり部に押し付けているものとすることができる。
【0010】
この場合において、各カシメ部の前記穿孔の開口縁は、第1開口縁部分、前記第1開口縁部分に対向し当該第1開口縁部分と平行な第2開口縁部分、前記第1開口縁部分の前記第2方向の一方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の一方端とを接続する第3開口縁部分、前記第3開口縁部分と平行で前記第1開口縁部分の前記第2方向の他方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の他方端とを接続する第4開口縁部分と、を備え、前記第1カシメ部、前記第2カシメ部、前記第3カシメ部、前記第4カシメ部、前記第5カシメ部において、前記第1開口縁部分、前記第2開口縁部分、前記第3開口縁部分、および前記第4開口縁部分は、ぞれぞれ、前記第1方向および前記第2方向に対して45°傾斜するものとすることができる。
【0011】
また、この場合において、各カシメ部の前記穿孔の開口縁は、第1開口縁部分、前記第1開口縁部分に対向し当該第1開口縁部分と平行な第2開口縁部分、前記第1開口縁部分の前記第2方向の一方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の一方端とを接続する第3開口縁部分、前記第3開口縁部分と平行で前記第1開口縁部分の前記第2方向の他方端と前記第2開口縁部分の前記第2方向の他方端とを接続する第4開口縁部分と、を備え、前記第1カシメ部、前記第2カシメ部、前記第3カシメ部、および前記第4カシメ部において、前記第1開口縁部分、前記第2開口縁部分、前記第3開口縁部分、および前記第4開口縁部分は、ぞれぞれ、前記第1方向および前記第2方向に対して45°傾斜し、前記第5カシメ部において、前記第1開口縁部分および前記第2開口縁部分は、前記第2方向に延び、前記第3開口縁部分および前記第4開口縁部分は、前記第1方向に延びるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明を適用した集電板付き電極箔の説明図である。
図2】カシメ部の説明図である。
図3】集電板付き電極箔の製造方法の説明図である。
図4】4本の針を備える針ホルダの斜視図である。
図5】別の例の電極箔を備える集電板付き電極箔の説明図である。
図6】変形例1、2の集電板付き電極箔の説明図である。
図7】変形例3、4の集電板付き電極箔の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明を適用した集電板付き電極箔について説明する。
【0014】
図1は集電板付き電極箔の説明図である。図1(a)は、集電板付き電極箔を集電板の側から見た場合の平面図であり、図1(b)は、集電板付き電極箔を集電板とは反対側から見た場合の平面図である。図2は、各カシメ部の断面図である。
【0015】
集電板付き電極箔1は、電解コンデンサのコンデンサ素子を構成する部品である。図1
(a)に示すように、集電板付き電極箔1は、電極箔2(陽極用電極箔)と、集電板3と、を備える。図2に示すように、電極箔2は、エッチング処理されたアルミニウム箔からなる基材5と、基材5の表面を覆う化成皮膜6と、を備える。集電板3は、アルミニウム製の板部材である。
【0016】
図1に示すように、集電板3は、電極箔2と重なる重なり部10と、重なり部10から電極箔2の外側に突出する突出部11と、を備える。突出部11は、電極箔2の縁に対して直交する方向に突出する。すなわち、突出部11の突出方向は、電極箔2の縁に対して直交する方向である。以下の説明では、突出部11の突出方向に沿った方向を第1方向X1、重なり部10と電極箔2との積層方向および第1方向X1と直交する方向を第2方向X2とする。
【0017】
電極箔2と集電板3とは、複数のカシメ部4により接続されている。本例では、カシメ部4として、第1方向X1に配列された第1カシメ部4(1)および第2カシメ部4(2)と、を備える。また、カシメ部4として、第1カシメ部4(1)の第2方向X2に配列された第3カシメ部4(3)と、第2カシメ部4(2)の第2方向X2に配列された第4カシメ部4(4)と、を備える。第3カシメ部4(3)と第4カシメ部4(4)とは、第1方向X1に配列されている。従って、4つのカシメ部4(1)~4(4)は、マトリックス状に、2行2列に配置されている。
【0018】
図1に示すように、各カシメ部4は、重なり部10に設けられた矩形の穿孔21を備える。また、各カシメ部4は、図2に示すように、重なり部10と電極箔2とが積層された積層方向から見た場合に電極箔2の穿孔21と重なる位置に設けられた貫通孔22と、重なり部10において、穿孔21の開口縁から貫通孔22を通過して電極箔2の側に突出するバリ23と、を有する。バリ23は、貫通孔22を貫通した後に穿孔21の外側に屈曲して電極箔2を重なり部10に押し付ける。
【0019】
ここで、図1(a)に示すように、各カシメ部4の穿孔21の開口縁は、第1開口縁部分25、第1開口縁部分25に対向し当該第1開口縁部分25と平行な第2開口縁部分26、第1開口縁部分25の第2方向X2の一方端と第2開口縁部分26の第2方向X2の一方端とを接続する第3開口縁部分27、および第3開口縁部分27と平行で第1開口縁部分25の第2方向X2の他方端と第2開口縁部分26の第2方向X2の他方端とを接続する第4開口縁部分28を備える。第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)、および第4カシメ部4(4)において、第1開口縁部分25、第2開口縁部分26、第3開口縁部分27、および第4開口縁部分28は、ぞれぞれ、第1方向X1および第2方向X2に対して45°傾斜する。
【0020】
また、図1(b)に示すように、穿孔21の開口縁から電極箔2の側に突出するバリ23は、第1開口縁部分25、第2開口縁部分26、前記第3開口縁部分27、および第4開口縁部分28のそれぞれから立ち上がる4つのバリ部分23a~23dを備える。各バリ部分23a~23dは、電極箔2の貫通孔22を貫通した後に穿孔21の外側に屈曲して電極箔2を重なり部10に押し付ける。第1バリ部分23aは、第1開口縁部分25から穿孔21の外側に向かって第1開口縁部分25と直交する方向に屈曲する。第2バリ部分23bは、第2開口縁部分26から穿孔21の外側に向かって第2開口縁部分26と直交する方向に屈曲する。第2バリ部分23bは、第1バリ部分23aが屈曲する方向に対して反対側に屈曲する。第3バリ部分23cは、第3開口縁部分27から穿孔21の外側に向かって第3開口縁部分27と直交する方向に屈曲する。第4バリ部分23dは、第4開口縁部分28から穿孔21の外側に向かって第4開口縁部分28と直交する方向に屈曲する。第4バリ部分23dは、第3バリ部分23cが屈曲する方向に対して反対側に屈曲する。従って、4つのバリ部分23a~23dは、穿孔21から第1方向X1および第2
方向X2に対して45°傾斜する方向に放射状に開いている。
【0021】
(集電板付き電極箔の製造方法)
図3は、集電板付き電極箔製造装置による集電板付き電極箔1の製造方法の説明図である。図4は、集電板付き電極箔製造装置において穿孔21を形成する4本の針51を保持する針ホルダ52の斜視図である。図3では、集電板付き電極箔製造装置の要部のみを示す。また、図3では、集電板付き電極箔製造装置がカシメ部4を形成する形成動作を分かりやすく表すために、電極箔2に貫通孔22を形成するピン41の数、および集電板3に穿孔21を形成する針51の数を1本として示している。ここで、図1に示すように電極箔2と集電板3とを接続する4つのカシメ部4(1)~4(4)を備える場合には、ピン41の数および針51の数は4本である。
【0022】
図3(a)に示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、上面に電極箔2を載置する載置面31を有するプレート32を備える。載置面31上には、電極箔2に貫通孔22を形成する貫通孔形成位置A、電極箔2に重ねた集電板3に穿孔21を設ける穿孔形成位置B、および電極箔2と集電板3とをカシるカシメ位置Cが設定されている。プレート32は、載置面31における貫通孔形成位置Aに、上下方向に貫通する4つの第1プレート貫通孔33を備える。また、プレート32は、穿孔形成位置Bに、上下方向に貫通する4つの第2プレート貫通孔34を備える。
【0023】
集電板付き電極箔製造装置30は、プレート32における貫通孔形成位置Aの上方に配置されたピンホルダ42と、ピンホルダ42とプレート32との間に位置する第1ストリッパ43と、を備える。ピンホルダ42は、マトリックス状に配置された4つのピン41を保持する。第1ストリッパ43には、上下方向に貫通するピン案内孔44が設けられている。各ピン41を上下方向から見た形状は、矩形または円形である。上下方向から見た場合に、4本のピン41のそれぞれは、プレート32に設けられた4つの第1プレート貫通孔33のそれぞれと重なる。また、4本のピン41のそれぞれは、第1ストリッパ43に設けた4つのピン案内孔44のそれぞれと重なる。ピンホルダ42は、不図示のピンホルダ移動機構により昇降する。第1ストリッパ43は、不図示の第1ストリッパ移動機構により昇降する。
【0024】
また、集電板付き電極箔製造装置30は、プレート32における穿孔形成位置Bの上方に配置された針ホルダ52と、針ホルダ52とプレート32との間に位置する第2ストリッパ53と、を備える。針ホルダ52は、図4に示すように、実際には、マトリックス状に配置された4本の針51を保持するものである。第2ストリッパ53には、上下方向に貫通する針案内孔54が設けられている。各針51の先端部分(下端部分)は、四角錐形状をしている。上下方向から見た場合に、4本の針51のそれぞれは、プレート32に設けられた4つの第2プレート貫通孔34のそれぞれと重なる。また、4本の針51のそれぞれは、第2ストリッパ53に設けた針案内孔54と重なる。針ホルダ52は、不図示の針ホルダ移動機構により昇降する。第2ストリッパ53は、不図示の第2ストリッパ移動機構により昇降する。ここで、集電板付き電極箔製造装置30は、プレート32における穿孔形成位置Bの下方に配置された下矢ホルダ55を備える。下矢ホルダ55は、上方に延びる4本の下矢56を備える。下矢56は棒状である。4本の下矢56は、上下方向から見た場合にプレート32に設けられた4つの第2プレート貫通孔34のそれぞれと重なる。
【0025】
さらに、集電板付き電極箔製造装置30は、カシメ位置Cの上方にプレス型61を備える。プレス型61は、不図示のプレス型移動機構により昇降する。
【0026】
ここで、集電板付き電極箔製造装置30では、プレート32、ピンホルダ42、第1ス
トリッパ43、針ホルダ52、第2ストリッパ53、下矢ホルダ55、およびプレス型61が、プレート32の載置面31に沿った水平方向に、一体に移動可能である。一方、プレート32の載置面31に載置された電極箔2は、不図示の支持機構により支持され、水平方向に移動しない。
【0027】
集電板付き電極箔1を製造する際には、図3(a)に示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、プレート32の載置面31上の貫通孔形成位置Aに電極箔2を配置する。次に、図3(b)に示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、第1ストリッパ43を下降させ、第1ストリッパ43とプレート32との間に電極箔2を挟む。その後、集電板付き電極箔製造装置30は、ピンホルダ42を下降させ、ピン41を電極箔2に貫通させて、ピン41の先端を第1プレート貫通孔33に挿入する。これにより、電極箔2には、マトリックス状の4つの貫通孔22が形成される。ここで、電極箔2における各貫通孔22の内周面には、化成皮膜6に覆われていない基材5が露出する。すなわち、電極箔2は、貫通孔22の内周面に基材5が露出する露出部分を備える。その後、図3(c)に示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、ピンホルダ42を上昇させ、ピン41を電極箔2から抜く。しかる後に、集電板付き電極箔製造装置30は、第1ストリッパ43を上昇させる。
【0028】
ここで、集電板付き電極箔製造装置30は、図3(d)に白色の太い矢印で示すように、プレート32、ピンホルダ42、第1ストリッパ43、針ホルダ52、第2ストリッパ53、およびプレス型61を、水平方向に移動させる。これにより、電極箔2とプレート32とが相対移動するので、電極箔2は、載置面31上において、穿孔形成位置Bに移動する。
【0029】
電極箔2は、4つの貫通孔22のそれぞれが、プレート32の4つの第2プレート貫通孔34と重なるように穿孔形成位置Bに配置される。穿孔形成位置Bに電極箔2が配置されると、図3(e)に示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、集電板3を穿孔形成位置Bに搬送して、電極箔2に重ねる。これにより、集電板3は、電極箔2に設けられた4つの貫通孔22を上方から覆う重なり部10と、電極箔2から外側に突出する突出部11と、を備えるものとなる。
【0030】
次に、図3(f)に示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、第2ストリッパ53を下降させ、第2ストリッパ53とプレート32との間に電極箔2および集電板3を挟む。その後、集電板付き電極箔製造装置30は、針ホルダ52を下降させ、針51を集電板3および電極箔2に貫通させて、針51の先端を第2プレート貫通孔34に挿入する。これにより、集電板3の重なり部10には、穿孔21が形成される。また、重なり部10分における穿孔21の開口縁には、電極箔2の貫通孔22を貫通して、電極箔2の重なり部10とは反対側(下方)に突出するバリ23が形成される。バリ23は、第2プレート貫通孔34の内側を延びる。
【0031】
その後、図3(g)に示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、針ホルダ52を上昇させて、針51を電極箔2から抜く。また、集電板付き電極箔製造装置30は、第2ストリッパ53を上昇させて、第2ストリッパ53を集電板3から離間させる。
【0032】
ここで、針ホルダ52を上昇させると、それに伴って下矢ホルダ55が上昇する。これにより、下矢56は、バリ23に下側から接触して、電極箔2と集電板3とからなる積層体を上方に押し上げる。
【0033】
ここで、積層体のバリ23が第2フレーム貫通孔22から上方に抜けると、図3(h)に白色の太い矢印で示すように、集電板付き電極箔製造装置30は、プレート32、ピン
ホルダ42、第1ストリッパ43、針ホルダ52、第2ストリッパ53、下矢ホルダ55、およびプレス型61を、更に、水平方向に移動させる。これにより、電極箔2とプレート32とが相対移動するので、電極箔2と集電板3とからなる積層体は、載置面31上において、カシメ位置Cに移動する。
【0034】
次に、集電板付き電極箔製造装置30は、図3(i)に示すように、プレス型61を下降させて、積層体をプレス型61とプレート32との間に挟んでカシメる(プレスする)。これにより、バリ23は、電極箔2の貫通孔22を貫通した後に穿孔21の外側に屈曲して、電極箔2を集電板3の重なり部10に押し付ける。これにより、電極箔2と集電板3とは、4つのカシメ部4(1)~4(4)により接続される。カシメ部4(1)~4(4)のぞれぞれの断面は、図2に示すものとなる。その後、集電板付き電極箔製造装置30は、図3(j)に示すように、プレス型61を上昇させる。
【0035】
本例によれば、電極箔2に重ねた集電板3に穿孔21を形成する前に電極箔2に貫通孔22を形成する。これにより、電極箔2の貫通孔22の内周面にはアルミニウム箔からなる基材5が露出した露出部分が形成される。従って、集電板3の穿孔21の開口縁に発生したバリ23は、電極箔2の基材5の露出部分に接触する。よって、電極箔2と集電板3とを、接続抵抗が低い状態で接続できる。また、バリ23は、カシメにより屈曲させられて電極箔2に密着する。よって、電極箔2と集電板3とは、機械的な強度を有する状態で接続される。
【0036】
なお、電極箔2に貫通孔22を形成せずに集電板3に穿孔21を形成した場合には、針51により集電板3に穿孔21を形成する際に、針51が電極箔2を貫通して、電極箔2に貫通孔22を形成する。この場合、電極箔2の貫通孔22の開口縁には、集電板3とは反対側に延びるバリが発生し、貫通孔2の内周面に基材5は露出しない。また、このバリは、化成皮膜6を備えており、このバリからも基材5は露出していない。従って、電極箔2に貫通孔22を形成せずに集電板3に穿孔21を形成した場合には、集電板3のバリ23を、電極箔2の基材5に接触させることができない。これに対して、本例では、集電板3の穿孔21の開口縁に発生したバリ23と電極箔2の基材5の露出部分とを接触させることができるので、電極箔2と集電板3とを、接続抵抗が低い状態で接続できる。
【0037】
また、針51を電極箔2に貫通させて電極箔に貫通孔22を形成すると、電極箔2の貫通孔22の開口縁には、集電板3の穿孔21の開口縁に発生するバリ23と同程度の大きさのバリが発生する。従って、集電板3の穿孔21の開口縁に発生したバリ23をカシメにより屈曲させる際には、電極箔2の貫通孔22の開口縁に発生したバリが、電極箔2の穿孔21の開口縁に発生したバリ23の内側に巻き込まれる。これにより、集電板3のバリ23を穿孔21の外周側に大きく屈曲させることができなくなる。この結果、屈曲したバリ23が電極箔2を重なり部10に押し付ける面積が低下して、カシメにより電極箔2と集電板3との接続の機械的な強度が低下する可能性がある。これに対して、電極箔2に重ねた集電板3に穿孔21を形成する前に電極箔2に貫通孔22を形成すれば、集電板3のバリ23を穿孔21の外周側に大きく屈曲させることが容易である。従って、カシメによる電極箔2と集電板3との接続の強度を確保できる。
【0038】
ここで、本例では、集電板3に穿孔21を形成する針51の径寸法に対して、電極箔2に貫通孔22を形成するピン41の径寸法を80%から85%としている。すなわち、電極箔2に設けられる貫通孔2の内径は、集電板3に設けられる穿孔21の内径の80%から85%程度の大きさである。この場合、集電板3に穿孔21を形成する際に、針51は、電極箔2の貫通孔2に侵入して貫通孔2の開口縁にバリを発生させる。しかし、このバリの先端には電極箔2の基材5が露出しているので、集電板3のバリ23をカシメることにより、このバリ23と、電極箔2の基材5とを接触させることができる。よって、電極
箔2と集電板3とは、接続抵抗が低い状態で接続される。また、電極箔2の貫通孔2の開口縁に発生するバリは、小さいので、集電板3のバリ23をカシメる際に、電極箔2のバリの巻き込みが少なく、穿孔21の外周側に大きく屈曲させることができる。従って、カシメによる電極箔2と集電板3との接続の強度を確保できる。また、集電板3のバリ23をカシメると、集電板3のバリ23が、電極箔2のバリを僅かに抱えた状態となる。これにより、穿孔21の外周側に屈曲させたバリ23が、電極箔2から剥がれにくくなる。
【0039】
(作用効果)
本例によれば、集電板付き電極箔1において、電極箔2と集電板3とを接続するカシメ部4として、第1方向X1および第2方向X2にマトリックス状に設けられた複数のカシメ部4を備える。従って電極箔2と集電板3との接触抵抗を小さくすることが容易である。また、集電板3の形状により、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)および第4カシメ部4(4)を一列に配列できない場合などに、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)および第4カシメ部4(4)を設けることが可能となるので、集電板付き電極箔1の製造の自由度が向上する。
【0040】
(電極箔の別の例)
図5は、別の例の電極箔を備える集電板付き電極箔の説明図である。本例の集電板付き電極箔1Aの電極箔2Aは、樹脂製の基材8と、基材8の表面を覆う金属皮膜9を備える。金属皮膜9は、例えば、アルミニウムからなり、蒸着により基材8の表面に設けられる。このような電極箔2Aは、陽極用電極箔、または、陰極用電極箔として用いられる。
【0041】
電極箔2Aを用いた集電板付き電極箔1Aを製造する場合には、電極箔2Aと集電板3とをカシメ部4により接続する際に、集電板3に穿孔21を形成する前に電極箔2Aに貫通孔22を形成しなくてもよい。すなわち、電極箔2Aと集電板3とを重ねた後に、針51により、穿孔21および貫通孔22を形成してもよい。この場合でも、図5に示すように、各カシメ部4は、重なり部10に設けられた矩形の穿孔21と、積層方向から見た場合に電極箔2Aの穿孔21と重なる位置に設けられた貫通孔22と、重なり部10において、穿孔21の開口縁から貫通孔22を通過して電極箔2Aの側に突出するバリ23とを有する。バリ23は、貫通孔22を貫通した後に当該穿孔21の外側に屈曲して電極箔2Aを重なり部10に押し付ける。
【0042】
ここで、電極箔2Aは、金属製の基材85を覆う化成皮膜を有さない。従って、電極箔2Aに貫通孔22を形成しなくても、電極箔2Aの金属皮膜9と集電板3のバリ23とは、接続抵抗が低い状態で接続される。なお、電極箔2Aを用いる場合でも、集電板3に穿孔21を形成する前に電極箔2Aに貫通孔22を設けてもよい。この場合、カシメにより集電板3のバリ23を穿孔21の外周側に大きく屈曲させることができるので、カシメ部4による電極箔2Aと集電板3との接続の強度を確保しやすい。
【0043】
(変形例)
図6(a)は、変形例の集電板付き電極箔の説明図である。図6(b)は、変形例2の集電板付き電極箔の説明図である。図7(a)は、変形例3の集電板付き電極箔の説明図である。図7(b)は、変形例4の集電板付き電極箔の説明図である。図6図7は、各変形例の集電板付き電極箔を、それぞれ集電板3とは反対側から見た場合の平面図である。
【0044】
上記の例では、4つのカシメ部4が2行2列に配置されているが、行および列の一方、または双方を増やしてもよい。例えば、図6(a)に示す変形例1の集電板付き電極箔1Bのように、2行3列に配置された6つのカシメ部4(1)~4(6)を備えるものとすることができる。
【0045】
また、第1方向に配列された3つ以上のカシメ部からなる2つの列の間に、各列のカシメ部4の数よりも少ない数のカシメ部4を設けてもよい。或いは、第2方向に配列された3つ以上のカシメ部からなる2つの行の間に、各行のカシメ部4の数よりも少ない数のカシメ部4を設けてもよい。例えば、図6(b)に示す変形例2の集電板付き電極箔1Cのように、矩形枠状に配列された8つのカシメ部4(1)~4(8)を備えるものとすることができる。
【0046】
ここで、電極箔2と集電板3とを接続するために変形例のカシメ部4を形成する際には、集電板付き電極箔製造装置30において、ピンホルダ42に保持されるピン41の数および配列、針ホルダ52に支持される針51の数および配列、プレート32に設けた第1プレート貫通孔33の数および配列、プレート32に設けた第2プレート貫通孔34の数および配列、第1ストリッパ43に設けたピン案内孔44の数および配列、第2ストリッパ53に設けた針案内孔54の数および配列を、それぞれ図6(a)、図6(b)に示すカシメ部4の配列に対応するものに変更すればよい。
【0047】
また、集電板付き電極箔は、カシメ部4として、上記の第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)、第4カシメ部4(4)と、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)、および第4カシメ部4(4)に囲まれた第5カシメ部4(5)を備えてもよい。この場合、集電板付き電極箔製造装置30の、針ホルダ52は、2行2列に配置された4本の針51と、4本の針51により囲まれた1本の針51を保持する。
【0048】
図7(a)に示す変形例3の集電板付き電極箔1Dでは、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)、第4カシメ部4(4)、および第5の第5カシメ部4(5)は、上記の各カシメ部4と同一の構成を備える。すなわち、各カシメ部4の穿孔21の開口縁は、第1開口縁部分25、第1開口縁部分25に対向し当該第1開口縁部分25と平行な第2開口縁部分26、第1開口縁部分25の第2方向X2の一方端と第2開口縁部分26の第2方向X2の一方端とを接続する第3開口縁部分27、第3開口縁部分27と平行で第1開口縁部分25の第2方向X2の他方端と第2開口縁部分26の第2方向X2の他方端とを接続する第4開口縁部分28と、を備える。第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)、第4カシメ部4(4)、第5カシメ部4(5)において、第1開口縁部分25、第2開口縁部分26、第3開口縁部分27、および第4開口縁部分28は、ぞれぞれ、第1方向X1および第2方向X2に対して45°傾斜する。
【0049】
各カシメ部4において、第1開口縁部分25から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第1バリ部分23a、および第2開口縁部分26から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第2バリ部分23bは、第1方向X1および第2方向X2に対して45°傾斜する方向を互いに反対側に屈曲する。また、各カシメ部4において、第3開口縁部分27から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第3バリ部分23c、および第4開口縁部分28から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第4バリ部分23dは、第1方向X1および第2方向X2に対して45°傾斜する方向を互いに反対側に屈曲する。
【0050】
図7(b)に示す変形例4の集電板付き電極箔1Eでは、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)、および第4カシメ部4(4)は、上記の各カシメ部4と同一の構成を備える。第5カシメ部4(5)は、上記の構成のカシメ部4の穿孔21が90°回転している。ここで、このような穿孔21を形成する場合、集電板付き電極箔製造装置30の、針ホルダ52は、2行2列に配置された4本の針51と、4本の針51により囲まれた1本の針51を保持する。また、針ホルダ52は、4本の針51に
より囲まれた1本の針51を、その軸線回りで90°回転させて、保持する。各針51の先端は、四角錐形状である。
【0051】
これにより、第1カシメ部4(1)、第2カシメ部4(2)、第3カシメ部4(3)、および第4カシメ部4(4)では、各カシメ部4の穿孔21の第1開口縁部分25、第2開口縁部分26、第3開口縁部分27、および第4開口縁部分28は、ぞれぞれ、第1方向X1および第2方向X2に対して45°傾斜する。第1開口縁部分25から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第1バリ部分23a、および第2開口縁部分26から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第2バリ部分23bは、第1方向X1および第2方向X2に対して45°傾斜する方向を互いに反対側に屈曲する。第3開口縁部分27から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第3バリ部分23c、および第4開口縁部分28から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第4バリ部分23dは、第1方向X1および第2方向X2に対して45°傾斜する方向を互いに反対側に屈曲する。
【0052】
第5カシメ部4(5)では、第1開口縁部分25および第2開口縁部分26は、第2方向X2に延び、第3開口縁部分27および第4開口縁部分28は、第1方向X1に延びる。第1開口縁部分25から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第1バリ部分23a、および第2開口縁部分26から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第2バリ部分23bは、第1方向X1を互いに反対側に屈曲する。第3開口縁部分27から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第3バリ部分23c、および第4開口縁部分28から貫通孔22を貫通した後に屈曲する第4バリ部分23dは、第2方向X2を互いに反対側に屈曲する。本例によれば、図7(a)に示す変形例3と比較して、第1方向X1において、5つのカシメ部4を設ける領域をコンパクトにすることができる。
【0053】
なお、集電板付き電極箔に、図7(a)、図7(b)に示すカシメ部4の配置パターンを、第1方向X1に繰り返し設けてもよい。また、集電板付き電極箔に、図7(a)、図7(b)に示すカシメ部4の配置パターンを、第2方向X2に繰り返し設けてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1・1A~1E…集電板付き電極箔、2・2A…電極箔、3…集電板、4…カシメ部、5…基材、6…化成皮膜、8…基材、9…金属皮膜、10…重なり部、11…突出部、21…穿孔、22…貫通孔、23…バリ、23a…第1バリ部分、23b…第2バリ部分、23c…第3バリ部分、23d…第4バリ部分、25…第1開口縁部分、26…第2開口縁部分、27…第3開口縁部分、28…第4開口縁部分、30…集電板付き電極箔製造装置、31…搬送路、32…プレート、33…第1プレート貫通孔、34…第2プレート貫通孔、41…ピン、42…ピンホルダ、43…第1ストリッパ、44…ピン案内孔、51…針、52…針ホルダ、53…第2ストリッパ、54…針案内孔、55…下矢ホルダ、56…下矢、61…プレス型
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7