(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019627
(43)【公開日】2024-02-09
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20240202BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214154
(22)【出願日】2023-12-19
(62)【分割の表示】P 2021042278の分割
【原出願日】2019-07-23
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】池田 武史
(57)【要約】
【課題】投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことができる技術を提供すること。
【解決手段】投票対象に対して投票が可能な複数の競技であって競技ごとに投票を受け付ける情報処理装置であって、第1プレイヤから、第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの指示を受け付ける受付部と、第1プレイヤが、複数の競技のうち少なくとも2以上の競技に対して第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、第1プレイヤに報酬を与える支払処理部と、を有する情報処理装置を提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投票対象に対して投票が可能な複数の競技であって競技ごとに投票を受け付ける情報処理装置であって、
第1プレイヤから、第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの指示を受け付ける受付部と、
前記第1プレイヤが、前記複数の競技のうち少なくとも2以上の競技に対して前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、前記第1プレイヤに報酬を与える支払処理部と、を有する、
情報処理装置。
【請求項2】
競技ごとに、前記第1プレイヤが指定する所定価値又はその一部を、前記受付部で受け付けた投票対象に投票する処理を実行する投票処理部、を有し、
前記支払処理部は、前記第1プレイヤの所定価値を投票した投票対象が報酬の支払対象である場合に、前記第1プレイヤに対して、前記第1プレイヤが投票した所定価値に応じた報酬の支払処理を、競技ごとに行う、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記支払処理部は、前記第1プレイヤが、前記複数の競技のうち連続した競技に対して前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、前記第1プレイヤに報酬を与える、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記支払処理部は、前記第1プレイヤが、前記複数の競技のうち前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した競技の数が多いほど、前記第1プレイヤに支払う報酬を増加させる、
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記支払処理部は、前記第1プレイヤが、前記複数の競技のうち前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した競技の数を、所定期間ごとにリセットする、
請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
投票対象に対して投票が可能な複数の競技であって競技ごとに投票を受け付けるコンピュータに、
第1プレイヤから、第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象を受け付けるステップと、
前記第1プレイヤが、前記複数の競技のうち少なくとも2以上の競技に対して前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、前記第1プレイヤに報酬を与えるステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、競馬や競輪、競艇等の投票が行われる各種の競技においては、投票者からの投票を受け付ける投票装置が用いられる(例えば、特許文献1を参照)。投票者は、投票に必要な投票事項を投票用紙に記載し、投票装置に入力することにより投票を行うことができる。例えば、競馬の場合、レースが行われるレース場や単勝、複勝といった投票方式、投票する馬等の事項を投票用紙に記載し、投票装置に入力することにより、投票を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の競技に採用されている投票の方法は複雑であり、初心者のユーザにとっては敷居が高い。例えば、競馬、競輪、競艇等の場合、投票方式や投票対象となる馬又は競技者を多くの投票パターンの中から選択しなければならないため複雑である。このことは、投票をしたことがないユーザや投票の経験が少ないユーザを遠ざける一因になっていると考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、投票対象に対して投票が可能な複数の競技であって競技ごとに投票を受け付ける情報処理装置であって、第1プレイヤから、第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの指示を受け付ける受付部と、第1プレイヤが、複数の競技のうち少なくとも2以上の競技に対して第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、第1プレイヤに報酬を与える支払処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る投票システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】サーバ及び端末のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】サーバの機能ブロック構成例を示す図である。
【
図4】ユーザ管理DB及び予想者管理DBの一例を示す図である。
【
図6】投票システムが行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図7】ユーザに支払われる報酬を表示する画面の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る投票システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示す投票システム1は、サーバ10と、1以上の端末20とを備える。サーバ10及び端末20は、インターネットやイントラネット、無線LAN、移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。サーバ10及び端末20は、情報処理装置と称されてもよい。
【0011】
サーバ10は、1又は複数の物理的なサーバ等から構成されていてもよいし、ハイパーバイザー(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよいし、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。端末20は、ユーザが利用する端末であり、ユーザは、端末20を操作することで投票対象に投票を行うことができる。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0012】
サーバ10は、例えば、競輪、競馬、競艇、オートレースのように投票行為が行われる各種競技において、予想者(Tipster)が投票する投票対象の管理、ユーザが投票する投票対象の管理、ユーザが所有する所定価値の管理、競技(レース)の結果に応じた払い戻し量(払戻金)等の管理を行う。
【0013】
投票対象とは、所定価値を投票する対象であり、競技に出場する出場者(選手や動物を含む)のうち、勝利すると予想する出場者の指定と投票方式の指定との組み合わせにより一意に定められる対象を意味する。具体的には、競輪の場合、1着及び2着としてそれぞれ5番及び3番の選手を指定する2連単の車券、1番、2番及び5番の選手を指定する3連複の車券などである。なお、2連単とは、1着と2着の選手を着順どおりに予想する車券であり、3連複とは、1着~3着の選手(着順は問わない)を予想する車券である。また、競馬の場合、1番の単勝馬券、5番の複勝馬券などである。
【0014】
所定価値とは、例えば、金銭でもよいし、投票対象に投票することが可能なポイントであってもよい。ポイントは、投票することに加えて、所定のサービス又はゲームで利用可能であってもよい。また、ポイントは、例えば所定のサービス又はゲームをプレイするユーザが、所定のサービスやゲーム内にて無償で受け取ることが可能なポイント(無償ポイント)であってもよいし、所定のサービスやゲーム内で金銭の支払と引き換えに(課金することで)受け取ることが可能なポイント(有償ポイント)であってもよい。所定価値は、単に「価値」と称されてもよい。
【0015】
本実施形態において、ユーザ(第1プレイヤ)は、予想者(第2プレイヤ)を指定することで、指定した予想者が投票又は予想する投票対象に投票することができる。すなわち、ユーザは、自ら、誰が(何が)勝利するのかを予想して投票対象を決定するのではなく、予想者が投票又は予想する投票対象を利用して投票を行うことができる。以下の説明では、自ら投票対象を予想するのではなく、利用をする予想者を指定することで投票を行うことを、「相乗りする」と表現する。ユーザは、予想者が投票した又は予想した投票対象を確認してから、相乗りする予想者を指定することができる。例えば、ユーザが、端末20の画面を介して、相乗りする予想者として予想者Aを指定し、更に、予想者Aが投票した1番、5番及び6番の3連複の車券に所定価値を投票することを指定したとする。この場合、サーバ10は、ユーザの所定価値を、1番、5番及び6番の3連複の車券に投票する。また、ユーザは、予想者が投票又は予想をする前に、相乗りする予想者を指定することも可能である。この場合、サーバ10は、ユーザが指定した予想者が投票又は予想をした後、ユーザの所定価値を、当該予想者が投票又は予想をした投票対象に投票する。
【0016】
予想者はどのような人物であってもよいが、例えば、複数の人物から構成されるグループであってもよいし、1人であってもよい。また、芸能人等の有名人であってもよいし、無名の一般人であってもよい。また、予想者は、必ずしも実在する人物に限定されず、コンピュータシミュレーションにより作り出された仮想的な人物であってもよい。
【0017】
また、ユーザが複数回、同一の予想者に相乗りした場合、当該ユーザには、相乗りした回数に応じた報酬(ボーナス)が与えられる。例えば、ユーザが、1日に開催される全競技のうち3つの競技(3つのレース)にて予想者Bに相乗りした場合、同一の予想者Bに3回相乗りしたことに対して、所定の報酬が与えられる。所定の報酬は、所定価値と同一の価値(例えば所定価値が金銭であれば報酬も金銭であること)であってもよいし、所定価値とは異なる価値(例えば所定価値が金銭であれば報酬はポイントなど)であってもよい。投票対象が当たった場合に受けられる報酬(払い戻し)を「第1報酬」と称し、相乗りした回数に応じて与えられる報酬を「第2報酬」と称してもよい。また、投票対象が当たった場合に受けられる報酬(払い戻し)を「報酬」と称し、相乗りした回数に応じて与えられる報酬を「ボーナス」や「特典」と称してもよい。
【0018】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ10及び端末20のハードウェア構成例を示す図である。サーバ10及び端末20は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(SolidState Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ及び/又はスピーカ等である。
【0019】
<機能ブロック構成>
図3は、サーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。サーバ10は、記憶部100と、表示制御部101と、受付部102と、投票処理部103と、支払処理部104と、動画処理部105とを含む。記憶部100は、サーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、表示制御部101と、受付部102と、投票処理部103と、支払処理部104と、動画処理部105とは、サーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0020】
記憶部100は、ユーザ管理DB100aと、予想者管理DB100bと、報酬定義DB100cを記憶する。
【0021】
図4に、ユーザ管理DB100a及び予想者管理DB100bの一例を示す。ユーザ管理DB100aの「ユーザID」には、サーバ10内でユーザを一意に識別するための識別子が格納される。「ニックネーム」には、ユーザ登録時にユーザが入力したニックネームが格納される。「所持価値」は、ユーザが所有する所定価値の量が格納される。「ポイント」は、ユーザが所有するポイントの量が格納される。「ポイント」には、有償ポイントの量と無償ポイントの量とがそれぞれ個別に格納されていてもよい。「投票履歴」には、ユーザが投票した投票対象及び投票した所定価値がレース毎に格納される。「投票履歴」には、更に、ユーザが相乗りした予想者がレース毎に格納されていてもよい。
【0022】
予想者管理DB100bの「予想者ID」には、サーバ10内で予想者(予想者のグループを含む)を一意に識別するための識別子が格納される。「ニックネーム」には、予想者のニックネームが格納される。「所持価値」は、予想者が所有する所定価値の量が格納される。「増減量」には、所定時間(例えば第1レース開始時等)を基準として予想者の所持価値が増減した量が格納される。例えば
図4の例では、予想者C100は、第1レース開始時には32,610円を所有しており、現在は20,590円増えて53,200円を所持していることを示している。「投票履歴」には、予想者が投票した投票対象及び投票した所定価値がレース毎に格納される。
【0023】
図5に、報酬定義DB100cの一例を示す。「回数」は、同一の予想者に何回相乗りしたのかを示す。「応援ボーナス」は、投票した投票対象が当たるか否かに関わらず、ユーザに与えられる報酬を示す。
図5の例では、応援ボーナスとして、相乗り回数に応じた所定量の無償ポイントが与えられることを示している。例えば2回相乗りした場合には、15ポイントの無償ポイントが与えられることを示している。なお、ユーザが何度も同一の予想者に相乗りするという行為は、ユーザが同一の予想者を応援することと同義であると考えられる。そこで、本実施形態では、投票した投票対象が当たるか否かに関わらずユーザに与えられる報酬を、「応援ボーナス」と称する。一方、「的中ボーナス」は、投票した投票対象が当たった場合にユーザに与えられる報酬を示す。
図5の例では、的中ボーナスとして、払い戻し量が、相乗り回数に応じた割合で割増されることを示している。例えば5回相乗りした場合、払い戻し量が2.5%割増されることを示している。なお、的中ボーナスはこれに限定されず、予め定められた量の報酬が与えられることとしてもよい。
【0024】
表示制御部101は、端末20のディスプレイに、ユーザから予想者の指定を受け付ける画面、予想者が予想をしている様子を示す動画及び報酬の量を示す画面等を表示させるために必要な各種の処理を行う。表示制御部101は、端末20が備えるWebブラウザからのアクセスに応じて、又は、端末20にインストールされた専用のアプリケーションからのアクセスに応じて、各種の画面を表示するためのデータを端末20に送信するようにしてもよい。
【0025】
受付部102は、ユーザから、予想者が投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの指示を受け付ける機能を有する。言い換えると、受付部102は、ユーザから、直接又は間接的に相乗りする予想者の選択を受け付ける。例えば、受付部102は、相乗りする予想者の選択、投票する投票対象の選択及び投票する所定価値の量の指定を、端末20の画面を介して直接受け付けるようにしてもよい。若しくは、受付部102は、ユーザから、他のユーザ(例えば友達関係や同一グループ内の他のユーザ等)が相乗りしている予想者と同一の予想者に相乗りするとの指示を受付けることで、間接的に相乗りする予想者の選択を受け付けるようにしてもよい。また、受付部102は、予想者から、投票する投票対象及び投票する所定価値の量の指定を受け付ける機能を有する。
【0026】
投票処理部103は、競技ごとに、予想者が指定した投票対象に投票する機能を有する。また、投票処理部103は、競技ごとに、ユーザが指定する所定価値又はその一部を、受付部102がユーザから受け付けた投票対象の全部又は一部の投票対象に投票する処理を実行する機能を有する。なお、投票処理部103は、競技への投票受付や払い戻し金の支払等を行う外部のシステムにアクセスすることで、ユーザ及び予想者から受け付けた投票対象に投票を行うようにしてもよい。
【0027】
支払処理部104は、ユーザが、複数の競技のうち少なくとも2以上の競技に対して予想者が投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、当該ユーザに報酬(ボーナス)を与える機能を有する。
【0028】
また、支払処理部104は、ユーザの所定価値を投票した投票対象が報酬の支払対象である場合(投票対象が当たった場合)に、当該ユーザに対して、第1プレイヤが投票した所定価値に応じた報酬(払い戻し)の支払処理を、サーバ10自身で又は外部のシステムを利用して、競技ごとに行うようにしてもよい。
【0029】
動画処理部105は、予想者が予想を行っている様子を撮影した動画を予想者の端末等から受信し、表示制御部101に渡す機能を有する。
【0030】
<処理手順>
図6は、投票システム1が行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図6を用いて、サーバ10及び端末20が行う処理手順を具体的に説明する。なお、
図6において、ユーザが利用する端末を端末20aとし、予想者が利用する端末を端末20bと記載する。また、以下の説明において、ユーザに与えられる報酬(ボーナス)の算定は、
図5に示す報酬定義DBに従って行われるものとする。
【0031】
まず、各予想者が利用する端末20bは、予想者が予想を行っている様子を撮影した映像データをサーバ10に送信する(S101)。映像データの送信は、所定期間の間(少なくとも複数の競技が行われる時間帯を含む期間であり、例えば1日など)、継続して行われる。
【0032】
続いて、予想者の端末20bは、予想者が投票又は予想した投票対象及び投票する所定価値の量の指定を受け付ける(S102)続いて、ユーザが利用する端末20aは、ユーザ操作に従い、予想者の選択を受け付ける画面の表示をサーバ10に要求する(S103)。サーバ10は、当該要求に従って予想者の選択を受け付ける画面の画面データを端末20aに送信する(S104)。画面データを受信した端末20aのディスプレイには、予想者の指定を受け付ける画面と、ユーザが投票する所定価値の量を予想者が投票又は予想した投票対象ごとに受け付ける画面とが表示される。なお、予想者が投票又は予想を終了していない場合、当該画面には、各予想者が投票又は予想した投票対象は表示されないこととしてもよい。
【0033】
続いて、端末20aは、予想者の指定を受け付ける画面にてユーザが選択した予想者、投票する投票対象及び投票する所定価値の量を示す情報をサーバ10に送信する(S105)。サーバ10の受付部は、端末20aから、当該情報を受信することで、予想者の選択、投票する投票対象及び投票する所定価値の量を受け付ける(S106)。
【0034】
投票処理部103は、予想者が選択した投票対象に対して、予想者により指定された量の所定価値を投票する(S107)。また、投票処理部103は、ステップS106の処理手順で受け付けた投票対象に対して、ユーザにより指定された量の所定価値を投票する
(S108)。ステップS102~ステップS108の処理手順は、競技ごとに繰り返し行われる。また、ステップS107の処理手順は、ステップS102の後、任意のタイミングで実行されてもよい。
【0035】
ここで、支払処理部104は、ユーザが、所定期間内(例えば1日など)に行われる複数の競技のうち少なくとも2以上の競技に対して同一の予想者が投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、当該ユーザに報酬を与える。例えば、ユーザが予想者Aの投票に(直接又は間接的に)3回相乗りした場合、支払処理部104は、当該ユーザに対して、30ポイントの無償ポイントを与える。また、ユーザが投票した投票対象が当たった場合、支払処理部104は、払い戻し量を1.5%増量してユーザに与える。
【0036】
なお、ユーザが同一の予想者に相乗りした場合に報酬が与えられる条件は、“連続で”相乗りした回数に応じて報酬が与えられることとしてもよい。つまり、支払処理部104は、ユーザが、複数の競技のうち連続した競技に対して同一の予想者が投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、当該ユーザに報酬を与えることとしてもよい。
【0037】
また、ユーザが同一の予想者に連続して相乗りした回数が多いほど、ユーザに支払う報酬が増加するようにしてもよい。つまり、支払処理部104は、ユーザが、複数の競技のうち予想者が投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した競技の数が多いほど、ユーザに支払う報酬を増加させるようにしてもよい。この場合、
図5に示す報酬定義DB100cにおいて、「回数」は、同一の予想者に連続で何回相乗りしたのかを意味することとしてもよい。例えば「2回」は、同一の予想者に2回連続で相乗りしたことを意味することとしてもよい。
【0038】
例えば、ユーザが、1日に行われる10レースのうち、第1レースと、第3レースから第5レースまでのレースについて、予想者Aに相乗りしたとする。この場合、ユーザは、第3レースから第5レースまで3回連続で予想者Aに相乗りしたことになるため、全てのレースが終了した時点で応援ボーナスとして30ポイントが与えられる。
【0039】
なお、支払処理部104は、ユーザが、複数の競技のうち連続した競技に対して予想者が投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した場合、当該ユーザに報酬を、“競技が終了するごと”に与えるようにしてもよい。例えば、ユーザが、第3レースから第5レースまでのレースについて、予想者Aに相乗りしたとする。この場合、ユーザは、第4レースの時点で、2回連続で予想者Aに相乗りしたことになるため、第4レースが終了した時点で応援ボーナスとして15ポイントが与えられる。また、第5レースの時点で、3回連続で予想者Aに相乗りしたことになるため、第5レースが終了した時点で応援ボーナスとして更に30ポイントが与えられる。つまり、ユーザAには、第5レースが終了した時点で応援ボーナスとして合計45ポイントが与えられる。
【0040】
ユーザが同一の予想者に相乗りした回数は、所定期間ごとにリセットされることとしてもよい。つまり、支払処理部104は、ユーザが、所定期間内に行われる複数の競技のうち予想者が投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票した競技の数を、当該所定期間ごとにリセットするようにしてもよい。例えば、所定期間が1日に設定されている場合、ユーザが予想者Aに相乗りした回数は、1日ごとにリセットされる。また、例えば、所定期間が所定日を基準とした2日(例えば奇数日を基準とした2日間など)に設定されている場合、ユーザが予想者Aに相乗りした回数は、当該2日ごとにリセットされる。また、例えば、所定期間が週の最初(例えば月曜日など)を基準とした1週間に設定されている場合、ユーザが予想者Aに相乗りした回数は、月曜日ごとにリセットされる。
【0041】
図7は、ユーザに支払われる報酬を表示する画面の一例を示す。
図7に示す画面は、予想者の選択を受け付ける画面にて所定操作が行われることで表示されるようにしてもよい。
図7(a)には、第10レースにてチームAが投票する車券の一覧と、ユーザが投票する所定価値の量を指定するボタンとが表示されている。例えば、
図7(a)では、ユーザが相乗りする予想者としてチームAを選択し、チームAが予想した1-7の車券に1000ポイント、1-7-3の車券に1000ポイント、3-4-1の車券に500ポイント、1-6-2の車券に500ポイント投票することを選択した状態を示している。また、
図7(a)には、ユーザに与えられる可能性のある報酬の額が表示されている。
図7(a)の例では、仮にチームAに相乗りして3-4-1の車券が当たった場合、応援ボーナスとして150ポイントが付与され、的中ボーナスとして最大2703ポイント(500ポイント×98.3倍×5.5%)が付与される可能性があることを示している。ボタンB10が押下されると、
図7(a)で選択された各車券に対して、指定されたポイントが投票される。また、
図7(b)には、連続で同一の予想者に相乗りした場合に付与される報酬の量を示す画面の一例を示す。ユーザは、
図7(b)の画面を参照することで、何回相乗りするとどの程度の報酬が与えられるのかを予め確認することができる。
【0042】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、ユーザから、相乗りする予想者の選択を受け付け、予想者が投票した投票対象の全部又は一部に、ユーザが指定した所定価値を投票するようにした。これにより、投票の経験が少ないユーザであっても容易に投票を行うことができる技術を提供することすることが可能になる。
【0043】
また、ユーザが、複数の競技で同一の予想者が投票又は予想する投票対象と同一の投票対象に投票した場合(つまり、何回も同一の予想者に相乗りした場合)、当該ユーザには、相乗りした競技数(回数)に応じて報酬が与えられるようにした。これにより、例えば、予想経験が少なさそうな予想者であっても、報酬が貰えるのであれば相乗りしよう(応援しよう)というユーザが出てくることが想定されることから、ユーザが相乗りする先の予想者が特定の予想者に偏ってしまうという状況を抑制することが可能になる。
【0044】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1…投票システム、10…サーバ、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…端末、100…記憶部、101…表示制御部、102…受付部、103…投票処理部、104…支払処理部、105…動画処理部
【手続補正書】
【提出日】2024-01-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、第1プレイヤから、第1の競技に対して第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの第1の投票を受け付け、
前記プロセッサは、前記第1の投票を受け付けた後、前記第1プレイヤが、第2の競技に対して前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票する第2の投票を受け付けた場合に、前記第2の投票の払い戻し額と、前記払い戻し額に対して割増率を乗じたボーナスを前記第1プレイヤに付与し、前記第2の投票が所定期間内にあるときに、払い戻し額に乗じる割増率を、前記第2の投票が前記所定期間よりも後に行われたときに、払い戻し額に乗じる割増率よりも多くする、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサが、第1プレイヤから、第1の競技に対して第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの第1の投票を受け付け、
前記プロセッサが、前記第1の投票を受け付けた後、前記第1プレイヤが、第2の競技に対して前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票する第2の投票を受け付けた場合に、前記第2の投票の払い戻し額と、前記払い戻し額に対して割増率を乗じたボーナスを前記第1プレイヤに付与し、前記第2の投票が所定期間内にあるときに、払い戻し額に乗じる割増率を、前記第2の投票が前記所定期間よりも後に行われたときに、払い戻し額に乗じる割増率よりも多くする、
方法。
【請求項3】
前記プロセッサに、第1プレイヤから、第1の競技に対して第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの第1の投票を受け付けさせ、
前記プロセッサに、前記第1の投票を受け付けた後、前記第1プレイヤが、第2の競技に対して前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票する第2の投票を受け付けた場合に、前記第2の投票の払い戻し額と、前記払い戻し額に対して割増率を乗じたボーナスを前記第1プレイヤに付与させ、前記第2の投票が所定期間内にあるときに、払い戻し額に乗じる割増率を、前記第2の投票が前記所定期間よりも後に行われたときに、払い戻し額に乗じる割増率よりも多くする、
方法。
【請求項4】
サーバを備え、
前記サーバは、第1プレイヤから、第1の競技に対して第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部又は一部と同一の投票対象に投票するとの第1の投票を受け付け、
前記サーバは、前記第1の投票を受け付けた後、前記第1プレイヤが、第2の競技に対して前記第2プレイヤが投票又は予想する投票対象の全部または一部と同一の投票対象に投票する第2の投票を受け付けた場合に、前記第2の投票の払い戻し額と、前記払い戻し額に対して割増率を乗じたボーナスを前記第1プレイヤに付与し、前記第2の投票が所定期間内にあるときに、払い戻し額に乗じる割増率を、前記第2の投票が前記所定期間よりも後に行われたときに、払い戻し額に乗じる割増率よりも多くする、
システム。