(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019636
(43)【公開日】2024-02-09
(54)【発明の名称】照明制御システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/155 20200101AFI20240202BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20240202BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20240202BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20240202BHJP
H05B 45/20 20200101ALI20240202BHJP
H05B 47/16 20200101ALI20240202BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B47/105
H05B47/175
H05B45/10
H05B45/20
H05B47/16
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214354
(22)【出願日】2023-12-20
(62)【分割の表示】P 2019153507の分割
【原出願日】2019-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【弁理士】
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100153176
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 重明
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【弁理士】
【氏名又は名称】伊達 研郎
(72)【発明者】
【氏名】小松 ▲琢▼充
(72)【発明者】
【氏名】田邊 浩義
(57)【要約】
【課題】複数の照明器具の色温度及び発光色を制御して、自然光などの外光で照らされたような空間を演出する。
【解決手段】本発明の照明制御システム1000は、第一色温度(5000K)と第二色温度(3000K)とで色温度を変更することが可能な第一照明器具100と、第一発光色と第二発光色とで発光色を変更することが可能な第二照明器具と、第一色温度と第一発光色とを対応させた第一点灯モード(昼)と、第二色温度と第二発光色とを対応させた第二点灯モード(朝、夕)とを有する制御テーブルを記憶し、第一照明器具の色温度を調整する制御信号により第一照明器具の色温度を第一色温度と第二色温度の間の第三色温度に制御する場合、第二照明器具の発光色を第一発光色と第二発光色の間の発光色である第三発光色になるように調整する制御信号を出力する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一色温度と第二色温度とで色温度を変更することが可能な第一照明器具と、
第一発光色と第二発光色とで発光色を変更することが可能な第二照明器具と、
前記第一色温度と前記第一発光色とを対応させた第一点灯モードと、前記第二色温度と前記第二発光色とを対応させた第二点灯モードとを有する制御テーブルを記憶し、前記第一照明器具の色温度を調整する制御信号を出力するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記制御信号により前記第一照明器具の色温度を前記第一色温度と前記第二色温度との間の値の第三色温度に制御する場合、前記第二照明器具の発光色が前記第一発光色と前記第二発光色の間の発光色である第三発光色になるように調整する制御信号を出力する照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井に取り付けられる照明器具が発する光色を調整する照明制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の照明器具の調光、調色をそれぞれ制御する照明制御システムがある。(例えば、特許文献1、2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-201089号公報
【特許文献2】特開2013-54870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、制御される複数の照明器具は、同等の発光色を備えたものであり、照明コントローラが複数の照明器具の調光度や調色度合いをグループ単位で制御しているため、隣り合うグループの調光度や調色度合いが異なる場合があった。
特に、特定の発光色を用いて、外光で照らされたような空間を演出しようとした場合、複数の照明器具を異なる色温度で点灯させてしまうと、その演出効果が悪化してしまうという課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、複数の照明器具の色温度及び発光色を制御して、自然光などの外光で照らされたような空間を演出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の照明制御システムは、第一色温度と第二色温度とで色温度を変更することが可能な第一照明器具と、第一発光色と第二発光色とで発光色を変更することが可能な第二照明器具と、第一色温度と第一発光色とを対応させた第一点灯モードと、第二色温度と第二発光色とを対応させた第二点灯モードとを有する制御テーブルを記憶し、第一照明器具の色温度を調整する制御信号を出力するコントローラと、を備え、コントローラは制御信号により第一照明器具の色温度を第一色温度と第二色温度との間の値の第三色温度に制御する場合、第二照明器具の発光色が第一発光色と第二発光色の間の発光色である第三発光色になるように調整する制御信号を出力するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の照明制御システムは、自然光などの外光で照らされたような空間を演出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1における照明制御システム1000のシステム概要図である。
【
図2】
図1の照明制御システム1000の変形例を示すシステム概要図である。
【
図7】
図6の第二照明器具200の左端部側を拡大した拡大断面図である。
【
図9】実施の形態1における第一照明器具100の色温度、第二光源ユニット230の発光色および第三光源ユニット250の色温度の色度を示す図である。
【
図10】
図1のコントローラ300に記憶された制御テーブルを示す図である。
【
図11】実施の形態1における第一照明器具100の色温度、第二光源ユニット230の発光色および第三光源ユニット250の色温度の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1~
図10を用いて、本実施の形態の照明制御システム1000について説明する。
照明制御システム1000は、色温度を変更することが可能な第一照明器具100と、空の色を模擬した光を発する第二照明器具200と、第一照明器具100と第二照明器具200の点灯状態を制御するコントローラ300と、このコントローラ300にユーザーが情報を送信するための外部機器400を備える。
【0010】
なお、本実施の形態の照明制御システム1000では、説明の便宜上、第一照明器具100、第二照明器具200が1台ずつの場合を説明するが、
図2に示すように、それぞれ複数台を備えていてもよい。この場合、コントローラ300は、同時に複数の第一照明器具100の色温度を制御し、また、同時に複数の第二照明器具200の発光色と色温度を制御するものとする。
【0011】
第一照明器具100は、第一器具本体110と、第一器具本体110に内蔵された第一光源ユニット120と、器具本体に内蔵され、第一光源ユニット120を点灯させる第一点灯装置130と、第一光源ユニット120を覆う透光性カバー140を備える。
第一光源ユニット120は、第一光源部121と、第一光源部121とは異なる色温度の光源色で発光する第二光源部122を有する。第一光源部121は、例えば、色温度が5000Kの発光ダイオード(LED)などである。第二光源部122は、例えば、色温度が3000Kの発光ダイオード(LED)などである。
【0012】
第一点灯装置130は、第一光源ユニット120の第一光源部121と第二光源部122をそれぞれ独立して電力を供給することができる。よって、第一点灯装置130が第一光源部121を点灯させて第二光源部122を消灯させ、第一光源部121の色温度の光色を得る、第一点灯装置130が第一光源部121を消灯させて第二光源部122を点灯させ、第二光源部122の色温度の光色を得る、あるいは、第一点灯装置130が第一光源部121と第二光源部122をそれぞれ調光点灯させて第一光源部121と第二光源部122の色温度の光色を混合させた混色光を得ることができる。
【0013】
第二照明器具200は、第二器具本体210と、第二器具本体210に内蔵され、空を模擬した発光光を得る発光パネル220と、この発光パネル220に光を入射させる第二光源ユニット230と、器具本体に内蔵され、自然光などの外光が入射された状態(外光の差し込み光や影)を模擬する光透過性の透光パネル240と、この透光パネル240に光を照射する第三光源ユニット250と、第二光源ユニット230と第三光源ユニット250をそれぞれ点灯させる第二点灯装置260を備える。
【0014】
第二光源ユニット230は、青色、緑色、赤色、白色などの発光色の発光ダイオードを組み合わせた発光部231(青色発光部231a、緑色発光部231b、赤色発光部231c、白色発光部231d)である。なお、発光部231に用いる発光ダイオードの種類(発光色)は、発光パネル220で発色させる発光色に応じて適宜選択して備えるようにしてもよい。
第三光源ユニット250は、第三光源部251と、第三光源部251とは異なる色温度の光源色で発光する第四光源部252を有する。第三光源部251は、例えば、色温度が5000Kの発光ダイオード(LED)などである。第四光源部252は、例えば、色温度が3000Kの発光ダイオード(LED)などである。
【0015】
第二点灯装置260は、第二光源ユニット230の発光部231、第三光源ユニット250の第三光源部251及び第四光源部252をそれぞれ独立して電力を供給することができる。よって、第二点灯装置260が発光部231を構成する発光色の異なるダイオードの点灯状態をそれぞれ変化させてさまざまな光色を作り出すことができ、例えば、発光パネル220を通して得られる光色を
図9に示す色度図上の第一発光色(色度座標x、y=0.230、0.270)や第二発光色(色度座標x、y=0.230、0.210)などにすることができる。また、第二点灯装置260が第三光源部251を点灯させて第四光源部252を消灯させ、第三光源部251の色温度の光色を得る、第二点灯装置260が第三光源部251を消灯させて第四光源部252を点灯させ、第四光源部252の色温度の光色を得る、あるいは、第二点灯装置260が第三光源部251と第四光源部252をそれぞれ調光点灯させて第三光源部251と第四光源部252の色温度の光色を混合させた混色光を得ることができる。
【0016】
コントローラ300は、第一照明器具100と第二照明器具200に有線または無線にて通信を行っており、第一照明器具100、第二照明器具200の点灯状態を制御する制御信号を出力する。コントローラ300は、
図10に示すような制御テーブルを内部に記憶しており、この制御テーブルのデータを参照して、第一照明器具100の色温度(調色度合い)を調整するとともに、その色温度に対応させて、第二照明器具200の発光色を調整する。このような制御をコントローラ300が行うことにより、第一照明器具100並びに第二照明器具200が照らす空間を少なくとも朝、昼、夕のいずれかに模擬する。
【0017】
外部機器400は、例えば赤外線信号や電波などの無線信号を出力するワイヤレスリモートコントローラ300、有線接続されるワイヤードリモートコントローラ300、パソコンや携帯端末などである。
この外部機器400は、第一照明器具100の色温度を変更するための色温度指定ボタン410や、第二照明器具200の発光色を変更するための点灯モード指定ボタン420を備えている。なお、色温度指定ボタン410、点灯モード指定ボタン420は、物理スイッチのほか、液晶画面などに表示された仮想的なスイッチであってもよい。
外部機器400に備える色温度指定ボタン410、点灯モード指定ボタン420が操作されると、操作された色温度指定ボタン410、点灯モード指定ボタン420に紐づいた情報が付与された外部制御信号がコントローラ300に送信される。
【0018】
次に、コントローラ300が第一照明器具100、第二照明器具200の点灯状態を制御する動作について、
図11を用いて説明する。
【0019】
第一照明器具100、第二照明器具200及びコントローラ300に電源が供給されると、コントローラ300の制御信号に基づき、第一照明器具100、第二照明器具200が点灯する。
【0020】
コントローラ300は、自己が有するスケジュール情報に基づいて、
図9~
図11に示すような色温度、発光色で第一照明器具100並びに第二照明器具200を点灯させる。
【0021】
例えば、電源投入後、コントローラ300は、第一照明器具100の色温度を3000Kで点灯させるとともに、第二照明器具200の第二光源ユニット230は第二発光色、第三光源ユニット250は消灯させる。この時の点灯状態は夜を模擬したものであり、点灯モード(夜)とする。
この状態から時間が経過し時間T1に達すると、第一照明器具100の色温度と第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色は変化させず、第三光源ユニット250の色温度を3500Kで点灯させる。このときの点灯状態は日の出を模擬したものであり、点灯モード(日の出)とする。
【0022】
点灯モード(日の出)の状態から時間が経過し、時間T2に達したとき、第一照明器具100の色温度と第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色は変化させず、第三光源ユニット250の色温度を3200Kで点灯させる。このときの点灯状態は朝を模擬したものであり、点灯モード(朝)とする。なお、点灯モード(日の出)から点灯モード(朝)へ移行する際、第三光源ユニット250の色温度を3500Kから3200Kへ徐々に変化させているが、点灯モード(日の出)から点灯モード(朝)への移行時間を予め設定しておき、その時間に応じた比率で色温度の変化をさせる。
【0023】
点灯モード(朝)の状態から時間が経過し、時間T3に達したとき、第一照明器具100の色温度を5000K、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色を第一発光色、第三光源ユニット250の色温度を4700Kに変化させる。このときの点灯状態は昼を模擬したものであり、点灯モード(昼)とする。なお、点灯モード(日の出)から点灯モード(朝)への変化と同様、点灯モード(朝)から点灯モード(昼)へ移行する際の第一照明器具100の色温度の変化、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色の変化並びに第三光源ユニット250の色温度の変化は、予め設定された移行時間に応じた比率で変化させる。
【0024】
点灯モード(昼)の状態から時間が経過し、時間T4に達するまでは、第一照明器具100の色温度、第二光源ユニット230の発光色、第三光源ユニット250の色温度は変化させず、時間T5に達した時、第一照明器具100の色温度を3000Kに変化させ、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色を第一発光色に変化させ、第三光源ユニット250の色温度を3200Kに変化させる。このときの点灯状態は、夕方を模擬したものであり、点灯モード(夕)とする。なお、時間T4から時間T5までの期間は、その時間に応じた比率で、第一照明器具100の色温度、第二光源ユニット230の発光色、第三光源ユニット250の色温度を徐々に変化させる。
【0025】
点灯モード(夕)の状態から時間が経過し、時間T6に達したとき、第一照明器具100の色温度、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色は変化させずに、第三光源ユニット250の色温度を3500Kに変化させる。このときの点灯状態は、日の入りを模擬したものであり、点灯モード(日の入り)とする。また、時間T5から時間T6までの期間は、その時間に応じた比率で第二光源ユニット230の発光色を徐々に変化させる。
【0026】
その後、第一照明器具100の色温度、第二光源ユニット230の発光色は変化させず、第三光源ユニット250を消灯させて、点灯モード(夜)に移行する。
【0027】
このように、時間経過に伴って、コントローラ300が第一照明器具100の色温度、第二照明器具200の発光色と色温度を同時に制御することにより、あたかも自然光などの外光が差し込んでいるような空間を演出することができる。
【0028】
なお、コントローラ300が有するスケジュール情報(各点灯モードへの移行時間)は、実際の時刻に合わせて、第一照明器具100の色温度、第二照明器具200の色温度並び発光色を設定してもよいし、演算によって求められた日の出、日の入り時間に基づいて設定してもよいし、ユーザーが任意に設定した時間に合わせて第一照明器具100の色温度、第二照明器具200の色温度並び発光色を設定してもよい。
【0029】
また、本実施の形態では、各点灯モードへ移行する際の色温度、発光色は、移行時間に応じた比率で変化する場合について説明したが、点灯モード移行時間における色温度、発光色の変化は、点灯モード変更時にステップ状あるいはフェード状に変化させるようにしてもよい。
【0030】
このように、コントローラ300が第一照明器具100を発光させる色温度と、第二照明器具200を発光させる色温度と発光色を同時に制御するようにすることができる。
なお、コントローラ300が第一照明器具100の色温度と、第二照明器具200の色温度、発光色を変更する制御を行う場合、看者が違和感を覚えない範囲(例えば、100ms~1s程度)で一方の照明器具の制御を遅らせて行ってもよい。
【0031】
したがって、コントローラ300は、スケジュール情報に基づいて、第一照明器具100と第二照明器具200を同時に制御するので、第一照明器具100から得られる色温度と、第二照明器具200から得られる色温度及び発光色とのバランスを調和させることができ、あたかも自然の外光が差し込んでいるような空間を演出することができる。
【0032】
次に、ユーザーが第一照明器具100の調色を切り替える場合の動作について説明する。
第一照明器具100、第二照明器具200がコントローラ300からの制御信号に基づいて点灯しているとき、ユーザーが第一照明器具100の色温度を変更する場合、リモートコントローラ300や携帯端末などの外部機器400の色温度指定ボタン410を操作することにより、コントローラ300が出力する制御信号を変更する。
【0033】
例えば、コントローラ300の制御信号により、第一照明器具100及び第二照明器具200が点灯モード(昼)で点灯しているとき、ユーザーが第一照明器具100の色温度を3000Kに変更したいとする。この場合、ユーザーは外部機器400に表示されている「3000K」のボタンを操作するが、外部機器400は、このボタンが押されたことで、このボタンに対応した外部制御信号をコントローラ300に送信する。コントローラ300は、この外部制御信号を受信して、第一照明器具100の色温度を3000Kに変更するための制御信号を第一照明器具100に送信する。同時にコントローラ300は、内部に記憶された制御テーブルを参照し、第一照明器具100が3000Kで点灯させるときの第二照明器具200の発光色、色温度のデータ(発光色は第二発光色、色温度は3200K)を取得する。取得したデータに基づき、コントローラ300は、第二照明器具200の発光色、色温度を変更するための制御信号を第二照明器具200に送信する。この場合における変更後の第一照明器具100と第二照明器具200の点灯状態は、点灯モード(朝)または点灯モード(夕)と同じになる。
【0034】
このように、コントローラ300が第一照明器具100を発光させる色温度に応じて、第二照明器具200を発光させる色温度と発光色を制御するようにしたので、第一照明器具100及び第二照明器具200で照らされた空間を、自然光などの外光が差し込まれたような演出空間にすることができる。
【0035】
なお、ユーザーが第一照明器具100の色温度を4000Kとしたい場合、
図10に示す制御テーブルには、第二照明器具200の発光色、色温度を示すデータがないが、
図11に示すように各点灯モードへ移行する際に、第一照明器具100の色温度、第二照明器具200の発光色、色温度を徐々に変化させているときの第一照明器具100の色温度が4000Kとなるときの第二照明器具200の発光色、色温度にするとよい。
【0036】
つまり、第一照明器具の色温度を変える場合の動作は次のようになる。
外部機器400の操作ボタンにより、設定したい色温度情報を入力し、その色温度情報をコントローラ300に送信する。受信したコントローラ300は、第一照明器具100に受信した色温度情報に合わせた色温度で点灯するように制御信号を出力する。同時に、コントローラ300は、内部に記憶されている制御テーブル(
図10)を参照し、第二照明器具200に対して、その色温度情報に合わせた色温度、発光色で点灯するように制御信号を出力する。
このように動作することで、外部機器400から送信された第一照明器具100の色温度を変更する色温度情報に基づき、第二照明器具200の色温度、発光色も同時に変更する。
したがって、コントローラ300が第一照明器具100を発光させる色温度に応じて、第二照明器具200を発光させる色温度と発光色を制御するようにすることができる。
【0037】
よって、ユーザーが第一光源ユニット120の色温度が3000Kと切り替えたにも関わらず、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色が日中のような青色になることがなく、また、第三光源ユニット250の色温度が5000Kになることがないので、第一照明器具100と第二照明器具200の点灯によって得られた空間をあたかも自然の外光が差し込んでいるように演出することができる。
同様に、第一光源ユニット120の色温度を5000Kと切り替えた場合、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色を朝または夕方のような青色から日中のような青色にし、第三光源ユニット250の色温度を3200Kから5000Kに切り替えるので、第一照明器具100と第二照明器具200の点灯によって得られた空間をあたかも自然の外光が差し込んでいるように演出することができる。
【0038】
次に、ユーザーが第二照明器具200の点灯モードを切り替える場合の動作について説明する。
第一照明器具100、第二照明器具200がコントローラ300からの制御信号に基づいて点灯しているとき、ユーザーが第二照明器具200の点灯モード(朝、昼、夕を模擬した色温度、発光色の発光パターン)を変更する場合、リモートコントローラ300や携帯端末などの外部機器400を操作することにより、コントローラ300が出力する制御信号を変更する。
【0039】
例えば、コントローラ300の制御信号により、第一照明器具100及び第二照明器具200が点灯モード(朝)で点灯しているとき、ユーザーが第二照明器具200の発光色を第一発光色に変更したいとする。この場合、ユーザーは外部機器400に表示されている「昼」(第一発光色)のボタンを操作するが、外部機器400は、このボタンが押されたことで、このボタンに対応した外部制御信号をコントローラ300に送信する。コントローラ300は、この外部制御信号を受信して、第二照明器具200の発光色を第一発光色に変更するための制御信号を第二照明器具200に送信する。同時にコントローラ300は、内部に記憶された制御テーブルを参照し、第二照明器具200の発光色を第一発光色で点灯させるときの第三光源ユニット250の色温度、第一照明器具100の色温度のデータ(第三光源ユニット250の色温度は4700K、第一照明器具100の色温度は5000K)を取得する。取得したデータに基づき、コントローラ300は、第二照明器具200の色温度、第一照明器具100の色温度を変更するための制御信号を第一照明器具100、第二照明器具200に送信する。この場合における変更後の第一照明器具100と第二照明器具200の点灯状態は、点灯モード(昼)と同じになる。
【0040】
このように、コントローラ300が第二照明器具200を発光させる発光色に応じて、第二照明器具200を発光させる色温度と第一照明器具100を発光させる色温度を制御するようにしたので、第一照明器具100及び第二照明器具200で照らされた空間を、自然光などの外光が差し込まれたような演出空間にすることができる。
【0041】
つまり、第二照明器具の点灯モード(色温度、発光色)を変える場合の動作は次のようになる。
外部機器400の操作ボタンにより、設定したい点灯モード(朝、昼、夕)を選択し、その点灯モードをコントローラ300に送信する。受信したコントローラ300は、内部に記憶されている制御テーブル(
図10)を参照し、第二照明器具200に対して、その色温度情報に合わせた色温度、発光色で点灯するように制御信号を出力する。同時に、コントローラ300は、内部に記憶されている制御テーブル(
図10)を参照し、第一照明器具100に対して、その点灯モードに合わせた色温度で点灯するように制御信号を出力する。
このように動作することで、外部機器400から送信された第二照明器具200の点灯モードを変更する点灯モード情報に基づき、第一照明器具100の色温度も同時に変更する。
したがって、コントローラ300が第二照明器具200を発光させる色温度と発光色に応じて、第一照明器具100を発光させる色温度を制御するようにすることができる。
【0042】
よって、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色が日中のような青色にし、第三光源ユニット250の色温度が5000Kに切り替えたにも関わらず、第一光源ユニット120の色温度が3000Kになることがないので、第一照明器具100と第二照明器具200の点灯によって得られた空間をあたかも自然の外光が差し込んでいるように演出することができる。
同様に、第二照明器具200の第二光源ユニット230の発光色が朝または夕のような青色にし、第三光源ユニット250の色温度が3200Kに切り替えた場合、第一光源ユニット120の色温度を5000Kから3000Kに切り替えるので、第一照明器具100と第二照明器具200の点灯によって得られた空間をあたかも自然の外光が差し込んでいるように演出することができる。
【0043】
したがって、この実施の形態によれば、コントローラ300が第一照明器具100の色温度を変化させる制御と、第二照明器具200の色温度、発光色を変化させる制御をほぼ同時に行うようにしたので、第一照明器具100と第二照明器具200の点灯によって得られる光を調和させることができ、あたかも自然の外光が差し込んでいるような居室空間を演出することができる。
【0044】
また、同一空間内、例えば間仕切りされたエリア内に第一照明器具100が複数台設置された照明制御システム1000においては、複数の第一照明器具100の色温度を第二照明器具200の色温度、発光色に合わせて制御するため、違和感が生じにくい空間を演出することができる。
【0045】
また、同一空間内、例えば間仕切りされたエリア内に第二照明器具200が複数台設置された照明制御システム1000においては、複数の第二照明器具200の色温度、発光色を第一照明器具100の色温度に合わせて制御するため、違和感が生じにくい空間を演出することができる。
【符号の説明】
【0046】
1000 照明制御システム、100 第一照明器具、110 第一器具本体、120 第一光源ユニット、121 第一光源部、122 第二光源部、130 第一点灯装置、140 透光性カバー、200 第二照明器具、210 第二器具本体、220 発光パネル、230 第二光源ユニット、231 発光部、231a 青色発光部、231b 緑色発光部、231c 赤色発光部、231d 白色発光部、240 透光パネル、250 第三光源ユニット、251 第三光源部、252 第四光源部、260 第二点灯装置、300 コントローラ、400 外部機器400、410 色温度指定ボタン、420 点灯モード指定ボタン。