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  • 特開-石けん箱 図1
  • 特開-石けん箱 図2
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  • 特開-石けん箱 図4
  • 特開-石けん箱 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019743
(43)【公開日】2024-02-13
(54)【発明の名称】石けん箱
(51)【国際特許分類】
   A47K 5/02 20060101AFI20240205BHJP
   A47K 5/05 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
A47K5/02 Z
A47K5/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122398
(22)【出願日】2022-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】313014789
【氏名又は名称】新輝合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081949
【弁理士】
【氏名又は名称】神保 欣正
(72)【発明者】
【氏名】兜木 栄
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ワンタッチで石けんを取り出せる石けん箱とする。
【解決手段】使用時に開口2が前面を向く前面開放の筐体状の本体1と、本体を被蓋する位置と本体に対して前面に突出する位置間を下方を枢支部として回動するよう上記本体に設けられる蓋体10からなり、上記蓋体の裏面下端には被蓋時に本体側に延出するエプロン部11を設けるとともに上記エプロン部端にはエプロン部に対して起立する突片12を突設し、蓋体の裏面とエプロン部表面と突片表面間に石けんSを抱持可能とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用時に開口が前面を向く前面開放の筐体状の本体と、本体を被蓋する位置と本体に対して前面に突出する位置間を下方を枢支部として回動するよう上記本体に設けられる蓋体からなり、上記蓋体の裏面下端には被蓋時に本体側に延出するエプロン部を設けるとともに上記エプロン部端にはエプロン部に対して起立する突片を突設し、蓋体の裏面とエプロン部表面と突片表面間に石けんを抱持可能としたことを特徴とする石けん箱。
【請求項2】
使用時に開口が前面を向く前面開放の筐体状の本体と、本体を被蓋する位置と本体に対して前面に突出する位置間を下方を枢支部として回動するよう上記本体に設けられる蓋体からなり、上記蓋体の裏面下端には被蓋時に本体側に延出するエプロン部を設けるとともに上記エプロン部端にはエプロン部に対して起立する突片を突設し、蓋体の裏面とエプロン部表面と突片表面間に石けんを抱持可能とした石けん箱において、本体の下方壁前端を本体の側方壁より後退させることにより、本体の下方前方に下面開放部を設け、本体の蓋体との枢支位置を本体の下方壁より上方に偏位した位置に設定するとともに、蓋体の枢支位置を蓋体の下端より上方に偏位した位置に設定することにより、蓋体を開放した際に蓋体の枢支位置より下方の部分が本体の下面開放部の側方壁下端に当接して、蓋体が本体に対して前面に突出した位置より下方に回動しないようにしたことを特徴とする石けん箱。
【請求項3】
本体に突設した軸受けに蓋体に突設した軸を軸止することにより枢支手段とするとともに、本体に突設した軸受けの上部を開放した請求項2記載の石けん箱。
【請求項4】
蓋体のエプロン部後方にして、被蓋時に本体の下面開放部に対応する位置に水抜き穴を設けた請求項2または3記載の石けん箱。
【請求項5】
本体の背面に磁石または磁性体を設けた請求項2記載の石けん箱。
【請求項6】
本体の背面に磁石または磁性体を設けた請求項3記載の石けん箱。
【請求項7】
本体の背面に磁石または磁性体を設けた請求項4記載の石けん箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、浴室で使用するための石けん箱に関する。
【背景技術】
【0002】
人が浴室内で使用するための石けんを保持・収容するためにの用具として石けん皿や石けん箱が公知である。
【0003】
前記の石けん皿は水抜き穴を設けた皿状の石けん受けからなるものであり、そのまま浴室内の床や棚に載置するもののほか、磁石などにより壁面に取り付けるもの(特許文献1)などが公知である。
【0004】
一方、石けん箱は石けん受けを内蔵した箱本体と蓋体からなるものが公知である(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】意匠登録第1715067号公報
【特許文献2】意匠登録第1601029号号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記の石けん皿は使用に際して石けんを直ちに取り出させるので使い勝手がよいが、石けんは露出した状態で浴室内にさらされるので浴室内の水滴により溶けてしまうおそれがあった。
【0007】
一方、石けん箱においては容器内に石けんを収容するので前記の問題はないが、使用に際して一々蓋を開けて石けんを容器から取り出さなければならない面倒さがあった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は以上の従来技術の問題点を解消した石けん箱を提供することを目的として創作されたものであり、使用時に開口が前面を向く前面開放の筐体状の本体と、本体を被蓋する位置と本体に対して前面に突出する位置間を下方を枢支部として回動するよう上記本体に設けられる蓋体からなり、上記蓋体の裏面下端には被蓋時に本体側に延出するエプロン部を設けるとともに上記エプロン部端にはエプロン部に対して起立する突片を突設し、蓋体の裏面とエプロン部表面と突片表面間に石けんを抱持可能としたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、前記の石けん箱において、本体の下方壁前端を本体の側方壁より後退させることにより、本体の下方前方に下面開放部を設け、本体の蓋体との枢支位置を本体の下方壁より上方に偏位した位置に設定するとともに、蓋体の枢支位置を蓋体の下端より上方に偏位した位置に設定することにより、蓋体を開放した際に蓋体の枢支位置より下方の部分が本体の下面開放部の側方壁下端に当接して、蓋体が本体に対して前面に突出した位置より下方に回動しないようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、前記の石けん箱において、本体に突設した軸受けに蓋体に突設した軸を軸止することにより枢支手段とするとともに、本体に突設した軸受けの上部を開放したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、前記の石けん箱において、蓋体のエプロン部後方にして、被蓋時に本体の下面開放部に対応する位置に水抜き穴を設けたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項5記載の発明は、前記の石けん箱において、本体の背面に磁石または磁性体を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願発明の石けん箱は次の効果を奏する。
(1) 蓋体の裏面とエプロン部表面と突片表面間に石けんを抱持可能とするので、抱持された石けんは被蓋時は本体内に被蓋状態で収容されるので、露出した状態で浴室内にさらされることが防止される。
(2) 蓋体は本体に対して前面に突出する位置に回動するので、蓋体を開くだけで蓋体の裏面とエプロン部表面と突片表面間に抱持された石けんが露出するのでワンタッチで石けんを取り出して使用することができる。
(3) 本体の下方壁前端を本体の側方壁より後退させることにより、本体の下方前方に下面開放部を設け、本体の蓋体との枢支位置を本体の下方壁より上方に偏位した位置に設定するとともに、蓋体の枢支位置を蓋体の下端より上方に偏位した位置に設定することにより、蓋体を開放した際に蓋体の枢支位置より下方の部分が本体の下面開放部の側方壁下端に当接して、蓋体が本体に対して前面に突出した位置より下方に回動しないようにする構成としている。よって、水抜き穴は側方壁下端を蓋体が本体に対して前面に突出した位置より下方に回動しないようにするためのストッパーとして露出させるために作用するだけでなく、蓋体のエプロン部後方にして、被蓋時に本体の下面開放部に対応する位置に水抜き穴を設ければ使用時に蓋体に付着した水は落下させる通路としても作用し、複合的な作用を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本願発明の石けん箱の開放状態の斜視図。
図2】同上、開放状態の斜視図。
図3】同上、被蓋状態の斜視図。
図4】同上、分解斜視図。
図5】同上、分解斜視図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本願発明の石けん箱の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。本願発明の石けん箱は本体1と蓋体10からなり、これらはここではプラスチック製としている。本体1は石けんSを収容する機能を有するものであり、使用時に開口2が前面を向く前面開放の筐体状に構成され、ここでは背面6を浴室等の壁面に取り付けて使用に供される。
【0016】
蓋体10は本体1を被蓋する位置(図3参照)と本体に対して前面に突出する位置(図1図2参照)間を下方を枢支部として回動するよう本体に設けられるものであり、裏面下端には被蓋時に本体側に延出するエプロン部11を設けるとともに上記エプロン部端にはエプロン部に対して起立する突片12を突設し、蓋体の裏面とエプロン部表面と突片表面間に石けんSを抱持可能としている(図2参照)。
【0017】
図中符号4は本体1の両側方壁3、3の裏面に突設される軸受け、図中符号14は蓋体10のエプロン部11の両側に突設される軸であり、これらにより蓋体は本体に枢支される。この場合、本体の下方壁7前端を本体の側方壁3より後退させることにより、本体の下方前方に下面開放部8を設け、本体の蓋体との枢支位置となる軸受け4、4を本体の下方壁より上方に偏位した位置に設定するとともに、蓋体10の枢支位置となる軸14、14を蓋体の下端より上方に偏位した位置に設定することにより、蓋体を開放した際に蓋体の枢支位置より下方の部分が本体の下面開放部の側方壁下端5、5に当接して、蓋体が本体に対して前面に突出した位置より下方に回動しないようにしている。
【0018】
さらに、蓋体10のエプロン部11後方にして、被蓋時に本体1の下面開放部8に対応する位置に水抜き穴13を設けることにより、使用時に蓋体に付着した水は被蓋時にこの水抜き穴から下面開放部を通って落下させるようにしている。
【0019】
なお、ここでは本体1に突設した軸受け4、4の上部を開放することにより、蓋体10を本体から分離可能として、両者の水洗いを容易としている。
【0020】
また、石けん箱を浴室等の壁面に取り付ける手段として磁力を想定しており、そのために本体1の背面6に磁石または磁性体を設ける。
【符号の説明】
【0021】
1 本体
2 開口
3 側方壁
4 軸受け
5 側方壁の下端
6 背面
7 下方壁
8 下面開放部
10 蓋体
11 エプロン部
12 突片
13 水抜き穴
14 軸
S 石けん
図1
図2
図3
図4
図5