(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019747
(43)【公開日】2024-02-13
(54)【発明の名称】土壌改質剤
(51)【国際特許分類】
C09K 17/50 20060101AFI20240205BHJP
C09K 17/32 20060101ALI20240205BHJP
C09K 17/06 20060101ALI20240205BHJP
C09K 17/02 20060101ALI20240205BHJP
C09K 17/18 20060101ALI20240205BHJP
C09K 3/00 20060101ALI20240205BHJP
C02F 11/00 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
C09K17/50 P
C09K17/32 P
C09K17/06 P
C09K17/02 P
C09K17/18 P
C09K3/00 103G
C02F11/00 C ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122404
(22)【出願日】2022-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】503237161
【氏名又は名称】株式会社アースプロテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100095289
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 友一
(72)【発明者】
【氏名】玉越 愛
【テーマコード(参考)】
4D059
4H026
【Fターム(参考)】
4D059AA09
4D059AA11
4D059BF16
4D059BJ00
4D059CC04
4D059DA04
4D059DA08
4D059DA17
4D059DA23
4D059DA35
4D059DA38
4D059DA39
4D059DA41
4D059DA54
4D059DA55
4D059DA64
4D059DB08
4D059DB11
4D059DB13
4D059DB16
4D059DB19
4D059DB20
4D059DB28
4D059DB40
4H026CA02
4H026CB03
4H026CB06
4H026CB08
4H026CC01
4H026CC02
4H026CC05
(57)【要約】
【課題】吸水性ポリマーに組合わせる改質補助剤としてアニオン高分子凝集剤を使用した場合よりも環境負荷が低く、同等以上の各種改質性能を発揮することができる土壌改質剤を提供することを目的とする。
【解決手段】吸水性ポリマーと、改質補助剤と、固化剤と、分散剤とを含む土壌改質剤において、アニオン高分子凝集剤に代えて増粘性多糖類を加えることによって、より環境負荷が低く同等の改質性能を発揮することを見出し、本発明を完成した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸水性ポリマーと、改質補助剤とを含む土壌改質剤において、
前記改質補助剤を増粘性多糖類としたことを特徴とする
土壌改質剤。
【請求項2】
前記増粘性多糖類として、タピオカ粉を用いたことを特徴とする
請求項1に記載の土壌改質剤。
【請求項3】
前記増粘性多糖類を0.6~3%含む
請求項1に記載の土壌改質剤。
【請求項4】
前記吸水性ポリマーを0.1%以上含む
請求項1に記載の土壌改質剤。
【請求項5】
固化剤として酸化マグネシウムを含む
請求項1に記載の土壌改質剤。
【請求項6】
pH調整剤を加えた
請求項1に記載の土壌改質剤。
【請求項7】
分散剤として炭酸カルシウム又はゼオライトを用いた
請求項1に記載の土壌改質剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主として水分を多く含む軟質土壌を処理する土壌改質剤に関する。
【背景技術】
【0002】
津波や高潮被害によって発生した堆積土壌や、建築汚泥、軟弱土壌のように水分を多く含んだ土壌について、篩等を用いて土壌に含まれる草木、石、廃材等の廃棄物を取り除いて再利用したり、重機等を用いて運搬・撤去処理をスムーズに行ったりするために、ハンドリングが容易な細かい土粒状となるように改質作業を行ったり、軟弱土壌を固化・強化して宅地や公園等、他の目的に利用可能となるように改質作業を行ったり、軟弱土壌に有害物質が含まれている場合に、土壌から有害物質が流出しないように不溶化処理したりすることがある。
【0003】
これに対し、濁水や高含水汚泥等をハンドリング容易なさらさらした土質に変える処理剤として、凝集剤と改質補助剤と固化剤と分散剤とを含む土壌改質剤が用いられるが、例えば、凝集剤として吸水性ポリマーを用い、改質補助剤としてアニオン系の高分子凝集剤とを用いた特許文献1に記載の土壌改質剤が従来公知である。
【0004】
また、高含水土壌に対して、セメント係の固化剤と、pH調整剤と、凝集剤と、吸水性強化剤を加えて混合した土壌改良用固化剤を用いることにより、軟弱土壌を利用目的に適した土壌、地盤となるように強化・改良する特許文献2に記載の土壌改良用固化剤が従来公知である。
【0005】
さらに、山間部や都市部で発生する有害物質を含む汚染土壌に対して、酸化マグネシウムを主成分とする処理剤を用いることにより、有害物質を不溶化して汚染土壌から流出しないように処理する特許文献3に記載の不溶化方法が従来公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-6614号公報
【特許文献2】特開2002-363560号公報
【特許文献3】特開2021-011574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1乃至3によれば、高含水の土壌をハンドリングが容易な土壌へと改質したり、軟弱地盤を強化したり、土壌内から有害金属が流出することを防止できるものであるが、土壌改質剤に石油由来成分を多く含むため、処理対象の土壌に対する環境負荷が高くなってしまうという課題があった。
【0008】
本発明は、吸水性ポリマーに組合わせる改質補助剤としてアニオン高分子凝集剤を使用した場合よりも環境負荷が低く、同等以上の各種改質性能を発揮することができる土壌改質剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明者らは、吸水性ポリマーと、改質補助剤と、固化剤と、分散剤とを含む土壌改質剤において、アニオン高分子凝集剤に代えて増粘性多糖類を加えることによって、より環境負荷が低く同等の改質性能を発揮することを見出し、本発明を完成した。本発明は以下の通りである。
【0010】
[1]吸水性ポリマーと、改質補助剤とを含む土壌改質剤において、前記改質補助剤を増粘性多糖類としたことを特徴とする土壌改質剤。
[2]前記増粘性多糖類として、タピオカ粉を用いたことを特徴とする土壌改質剤。
[3]前記増粘性多糖類を0.6~3%含むことを特徴とする。
[4]前記吸水性ポリマーを0.1%以上含むことを特徴とする。
[5]前記固化剤として酸化マグネシウムを用いたことを特徴とする土壌改質剤。
[6]pH調整剤を加えたことを特徴とする土壌改質剤。
[7]分散剤として炭酸カルシウム又はゼオライトを用いたことを特徴とする土壌改質剤。
【発明の効果】
【0011】
以上のように構成される本発明によれば、吸水性ポリマーに組合わせる改質補助剤としてアニオン高分子凝集剤に代えて、増粘性多糖類を用いたことにより、含水土壌の改質効果を十全に発揮しつつ、環境負荷をより低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】比較用改質剤と土壌改質剤1、2の改質性能を比較した実験結果を示した表図である。
【
図2】比較用改質剤と土壌改質剤1を含水率42%と45%と48%と52%のサンプル土に用いた場合の実験結果を比較した表図である。
【
図3】土壌改質剤の添加量と、ヒ素溶出量との関係を示した表図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本明細書に記載の%は、特に規定しない限り質量基準である。
【0014】
本発明の実施形態に係る土壌改質剤は、吸水性ポリマーと、改質補助剤としても用いる増粘性多糖類と、固化剤と、pH調整剤と、分散剤とを含有し、全体として持ち運びが容易な粉状となっている。
【0015】
上記の土壌改質剤は、水分を吸水・膨潤する吸水性ポリマーに、凝集効果のある改質補助剤を組合わせることによって、土壌中の水分を効果的に吸収することができるため、水分を多く含んだ土壌をさらさら(パラパラ)の粒状に改質できるものである。さらに、改質補助剤として石油由来成分からなるアニオン系の高分子凝集剤に代えて増粘性多糖類を含ませることにより、アニオン高分子凝集剤を用いた場合と比較しても同等以上の土壌改質効果を得ながら環境への負荷も大幅に軽減することができる。以下、本発明の土壌改質剤の具体的な構成について説明する。
【0016】
(吸水性ポリマー)
吸水性ポリマー(高分子吸水性ポリマー、SAP)は、水と接触することで吸水、膨潤する性質を有する高分子の樹脂である。吸水性ポリマーとしては、例えば、デンプン系、セルロース系、ポリビニルアルコール系及びアクリル系等の樹脂がある。
【0017】
また、吸水性ポリマーは、土壌改質剤全体の0.1%以上含まれていれば改質効果を発揮し、吸水性ポリマーの含有率を増やすことで改質効果が高くなる。具体的には、吸水性ポリマーは、土壌改質剤全体の1~6%程度が好ましい。
【0018】
(増粘性多糖類)
吸水性ポリマーと組合わせる改質補助剤として、従来のアニオン系高分子凝集剤に代えて天然由来の増粘性多糖類を用いた。増粘性多糖類としては、具体的には、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、キサンタンガム、アルギン酸、カラギーナン、タマリンドガム、グルコマンナン、カチオン化でんぷん、カチオン化グアーガム、クインスシード、寒天、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、タピオカ澱粉、大豆多糖類など複数の多糖類の混合物及びこれらの塩類又は誘導体に加え、飛粉等の製造工程で発生する増粘性多糖類を含む副生物を含む。また、改質補助剤として上記増粘性多糖類を1種のみ用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。本発明では、特にタピオカを加工して粉末状にしたものを用いた。
【0019】
また、増粘性多糖類の含有量は、土壌改質剤全体の0.6~3.0%程度、特に好ましくは、0.8~1.6%程度が好ましい。
【0020】
(固化剤)
固化剤は、マグネシウム成分とカルシウム成分の何れか一方又はその両方を主成分として含む固化不溶化剤であり、処理対象物である土壌を固化したり、土壌に含まれる有害物質を不溶化したりすることができる。具体的には、酸化マグネシウムや、酸化カルシウム等が用いられる。
【0021】
また、固化剤の含有量は、含水土壌の土質(種類)や含水率、改質した処理土の用途(具体的には運搬処理するか、篩等にかけて不純物の除去作業をするか、軟弱地盤の強度を高めるか、土壌内の有害金属を不溶化するか等)に応じて決定される。すなわち、固化剤は含ませなくとも土壌の改質効果を得ることはできる一方で、改質処理して粒状になった処理土の用途に応じて配合量を調整する。用途によっては土壌改質剤全体の50%以上を構成するように含ませても良い。
【0022】
(pH調整剤)
pH調整剤は、固化剤によってアルカリ性になる土壌改質剤のpHを調整可能なものであれば良く、具体的には、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸などの有機酸及びそれらの誘導体、硫酸アンモニウム、硫酸第一鉄、硫酸アルミニウム、硫酸リチウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウムなどの硫酸塩、リン酸アンモニウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムなどのリン酸塩、塩化アンモニウムなどの塩化物塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ドロマイト、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸塩及び炭素水素塩、水酸化マグネシウムなどの水酸化物、アミルナなどの金属酸化物、酸性白土、活性白土などの酸性粘土であってもよい。
【0023】
なお、土壌改質剤のpHを酸性にしたい場合には、固化剤に対するpH調整剤の含有量を増やし、土壌改質剤のpHをアルカリ性にしたい場合には、固化剤に対するpH調整剤の含有量を減らす(加えない)ことで、土壌改質剤のpHを任意に調整することができる。すなわち、土壌改質剤は、通常は中性であるが、添加対象の土壌が酸性又はアルカリ性の場合、土質改質剤のpHを予め調整することによって、改質後の土壌のpHを中性、又は中性に近づけることができるようになる。
【0024】
(分散剤)
分散剤は、主に無機粉末であって、吸水性ポリマーと改質補助剤とが処理対象の土壌全体に行き渡り易くすることができるため、土壌中の水分の除去効率が向上し、土壌改質剤の使用量を削減する効果もある。本発明で用いられる例としては、炭酸カルシウム、ゼオライト、石膏、石炭灰、珪藻土、火山灰、ペーパースラッジ等を粉末状にしたものがあげられるが、これらには限られない。この中でも、改質された土壌が塊状になり難くなる炭酸カルシウムや、ゼオライトの粉末がより好ましい。なお、分散剤としては、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせてもよい。
【0025】
上述した本実施形態に係る粉状の土壌改質剤は、吸水性ポリマーと、増粘性多糖類、固化剤と、pH調整剤と、分散剤とをミキサ等で混ぜることによって製造することができる。ちなみに、含水土壌をさらさらの粒状に改質する効果を発揮するためには、少なくとも吸水性ポリマーと、増粘性多糖類が含まれていればある程度の効果を発揮することができる一方で、軟弱土壌を強化・改質したり、土壌に含まれる有害物質を不溶化したりするためには固化剤も必ず含む必要がある。
【0026】
(土壌の改質方法)
本発明の土壌改質剤を用いた土壌改質方法は、上述した土壌改質剤を処理対象である含水土壌に添加する投入工程と、土壌改質剤を土壌内に均一に含むように撹拌する撹拌工程とを有し、含水土壌をパラパラな状態(粒状)に改質された改質土壌に処理できるものである。
【実施例0027】
以下、本発明を各実験例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。まず、改質補助剤(増粘性多糖類)として加工したタピオカ粉を用いた土壌改質剤に関する実験例について説明する。
【0028】
(実験例)
まず、黄色土と粘土を4:1で混合し、含水率が42%となるまで水分を添加することでサンプル土を作成し、上記の各土壌改質剤1~4と比較用改質剤とを、作成したサンプル土に添加して撹拌する改質処理を行い、サンプル土(含水土壌)の改質効果を改質剤毎に比較した。このとき、サンプル土に加える土壌改質剤の添加量は、サンプル土100gに対しる改質補助剤の量が0.04g、0.08g、0.16gとなるように調整し、それぞれ比較した。
【0029】
上記のサンプル土に対して、アニオン高分子、加工したタピオカ粉、又は加工した馬鈴薯粉を添加して混ぜることにより、それぞれ土の改質効果が得られるかを確認した。
【0030】
図1は、サンプル土にアニオン高分子、加工したタピオカ粉、又は加工した馬鈴薯粉を添加した場合の土壌の改質効果の比較をした表図である。
図1の実験結果に示されるように、タピオカ粉と、馬鈴薯粉とは、何れもある程度の土壌改質効果を確認することができた。その中でも、タピオカ粉を用いた場合には、馬鈴薯粉を用いた場合よりも改質効果が高く、アニオン高分子凝集剤を用いた場合と同等の改質効果を発揮することが確認できた。
【0031】
また、サンプル土にアニオン高分子凝集剤を添加した場合、サンプル土にある程度の粘性が発生する一方で、タピオカ粉を添加した場合には、サンプル土に粘性がほとんどみられないという結果が得られた。すなわち、改質補助剤としてアニオン性高分子凝集剤に代えてタピオカ粉を用いることにより、含水土壌を改質した後の処理土に粘性がなくよりパラパラな状態に改質することができる。このため、処理土のハンドリング性が向上し、処理土の運搬作業や、篩等を用いた異物の除去作業等をよりスムーズに行いやすくなる。
【0032】
(実験例2)
まず、吸水性ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム)6%と、アニオン高分子凝集剤0.8%と、分散剤(炭酸カルシウム)83.2%とからなる比較用改質剤と、吸水性ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム)6%と、増粘性多糖類(加工したタピオカ粉)1.6%と、分散剤(炭酸カルシウム)82.4%とからなる本発明の土壌改質剤を用意した。
【0033】
上記のサンプル土の含水率を42%、45%、48%、52%と段階的に高くし、それぞれの含水率で上記の土壌改質剤と、比較用改質剤による含水土壌の改質性能を比較した。このとき、土壌改質剤の添加量と濃度は、実験1による実験結果をもとに、サンプル土100gに対して改質補助剤の添加量が0.024g又は、0.048gとなるように調整してそれぞれ比較した。ちなみに、含水率48%のサンプル土は、水が土の表面に浮き始める程度であり、含水率52%のサンプル土は泥水状態となっている。
【0034】
図2は、比較用改質剤と土壌改質剤を含水率が42%、45%、48%、52%のサンプル土に用いた場合の実験結果を比較した表図である。
図2の実験結果に示されるように、本願の土壌改質剤は、サンプル土の含水率が42%、45%、48%の場合には、比較用改質剤と同等の改質性能を発揮することが確認できた。なお、何れの処理土も処理後24時間以内での水分の吐き戻し現象は確認されなかった。
【0035】
(実験例3)
まず、吸水性ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム)4.4%と、増粘性多糖類(加工したタピオカ粉)0.6%と、固化剤(酸化マグネシウム)13.3%、pH調整剤(硫酸第1鉄)5.4%、分散剤(炭酸カルシウム)76.3%とからなる本発明の土壌改質剤を用意した。
【0036】
次に、サンプル土に有害物質として微量のヒ素を含ませて、土壌改質剤を添加することでサンプル土から流出するヒ素の溶出量を調べた。
【0037】
図3は、土壌改質剤の添加量と、ヒ素溶出量との関係を示した表図である。図示されるように、本願の土壌改質剤を用いて有害物質が含まれている土壌を処理することにより、土壌内の有害物質を不溶化できることが確認できた。
【0038】
また、土壌改質剤によって改質された処理土について、土壌の強度を測定した結果、何れの改質剤を用いた場合も、改質直後のコーン指数は、500kN/平方メートル程度となり、7日程度養生させた後は、1300kN/平方メートルとなった。すなわち、固化剤を含む土質改質剤は、軟弱地盤・軟弱土壌の強化・改良にも利用できることが確認できた。