(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019838
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】マンコンベヤ
(51)【国際特許分類】
B66B 27/00 20060101AFI20240206BHJP
B66B 23/14 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
B66B27/00 C
B66B23/14 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122563
(22)【出願日】2022-08-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大恵 淳
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321CC00
3F321EA08
3F321EB02
3F321EC01
(57)【要約】
【課題】 ステップの走行速度を直接的に検出することができるマンコンベヤを提供する。
【解決手段】 マンコンベヤは、回転して走行する無端環状の走行部と、走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、ステップに接することによって、ステップの走行速度を検出する速度検出部と、を備え、速度検出部は、ステップが走行することに伴って回転するように、ステップに接する検出ローラと、検出ローラの回転を検出する回転検出部と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転して走行する無端環状の走行部と、
前記走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、
前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する速度検出部と、を備え、
前記速度検出部は、
前記ステップが走行することに伴って回転するように、前記ステップに接する検出ローラと、
前記検出ローラの回転を検出する回転検出部と、を備える、マンコンベヤ。
【請求項2】
人がステップに乗り降りする乗降部の床を構成する床プレートを備え、
前記ステップは、凹凸状に形成される踏面部を備え、
前記床プレートは、端部に、前記踏面部と噛み合う櫛部を備え、
前記マンコンベヤは、前記踏面部が前記櫛部と噛み合うステップを、第1横方向で挟む案内ローラを備え、
前記検出ローラは、前記案内ローラで構成される、請求項1のマンコンベヤ。
【請求項3】
前記走行領域は、
前記ステップが第2横方向へ沿って走行する上水平走行領域と、
前記ステップが前記第2横方向へ沿って走行する下水平走行領域と、
前記上水平走行領域と前記下水平走行領域との間で、人に乗られた前記ステップが前記第2横方向に対して傾斜する方向へ沿って走行する傾斜走行領域と、を含み、
前記速度検出部は、
前記上水平走行領域を走行する前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する上速度検出部と、
前記下水平走行領域を走行する前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する下速度検出部と、を含む、請求項1又は2に記載のマンコンベヤ。
【請求項4】
前記ステップが設定速度で走行するように、前記ステップの走行を制御する処理部を備え、
前記処理部は、前記上速度検出部の検出と前記設定速度とに基づいて、前記ステップの走行状態を判定し、
前記処理部は、前記下速度検出部の検出と前記設定速度とに基づいて、前記ステップの走行状態を判定する、請求項3に記載のマンコンベヤ。
【請求項5】
前記上速度検出部の検出と前記下速度検出部の検出とに基づいて、前記上水平走行領域を走行する前記ステップの走行速度と前記下水平走行領域を走行する前記ステップの走行速度との速度差を演算する処理部を備え、
前記処理部は、演算した前記速度差に基づいて、前記ステップの走行状態を判定する、請求項3に記載のマンコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、マンコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、マンコンベヤは、回転して走行する無端環状の走行部と、走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、ステップの走行速度を検出する速度検出部とを備えている(例えば、特許文献1)。そして、速度検出部が、複数のステップに駆動を伝達するスプロケットの歯の移動を検出することによって、ステップの走行速度が検出されている。
【0003】
ところで、特許文献1に係るマンコンベヤにおいては、ステップの走行速度は、スプロケットの歯の移動に基づいて、間接的に検出されている。したがって、間接的に検出されたステップの走行速度は、ステップの実際の速度と異なる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、課題は、ステップの走行速度を直接的に検出することができるマンコンベヤを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
マンコンベヤは、回転して走行する無端環状の走行部と、前記走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する速度検出部と、を備え前記速度検出部は、前記ステップが走行することに伴って回転するように、前記ステップに接する検出ローラと、前記検出ローラの回転を検出する回転検出部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】同実施形態に係る走行部及びステップの斜視図
【
図3】同実施形態に係るマンコンベヤの走行領域の説明図
【
図6】同実施形態に係るマンコンベヤの制御ブロック図
【
図7】同実施形態に係るマンコンベヤの時間と検出されたステップの走行速度との関係図
【発明を実施するための形態】
【0008】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0009】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0010】
以下、マンコンベヤにおける一実施形態について、
図1~
図7を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、マンコンベヤの構成等の理解を助けるために例示するものであり、マンコンベヤの構成を限定するものではない。
【0011】
図1に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、躯体に設置される構造体2と、人を搬送する搬送部3と、搬送部3を第1方向D1で挟むように配置される一対(
図1においては、一つのみ図示している)の欄干部4と、搬送部3及び欄干部4を駆動させる駆動部5と、装置全体を制御する処理部6とを備えていてもよい。
【0012】
各図において、第1方向D1は、水平方向と平行な方向である第1横方向(「幅方向」ともいう)D1であり、第2方向D2は、水平方向と平行な方向であって、且つ、第1横方向D1と直交する第2横方向(「前後方向」ともいう)D2であり、第3方向D3は、第1横方向D1及び第2横方向D2と直交する鉛直方向であって、上下方向D3である。
【0013】
第4方向D4は、搬送部3が人を搬送する方向であって、第2横方向D2に対して傾斜する搬送方向D4である。なお、第2~第4方向D2~D4は、それぞれ所定の同一仮想面に含まれる方向であって、第1方向D1は、当該仮想面に対して直交する方向である。
【0014】
搬送部3は、例えば、本実施形態のように、駆動部5に駆動されることによって、回転して走行する無端環状の走行部7と、走行部7に接続されることによって走行部7と共に走行し、人が乗る複数のステップ8とを備えていてもよい。
【0015】
なお、本実施形態に係るマンコンベヤ1は、人を搬送するために、ステップ8が階段状になるエスカレータであるが、斯かる構成に限られない。例えば、マンコンベヤ1は、人を搬送するために、ステップ8が平面状となる移動歩道(動く歩道)であってもよい。
【0016】
走行部7は、例えば、第1横方向D1に離れて一対設けられ、複数のステップ8は、一対の走行部7,7の間に配置されていてもよい。そして、ステップ8は、それぞれの走行部7に対して第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されていてもよい。
【0017】
駆動部5は、例えば、本実施形態のように、ステップ8が反転するように走行部7が巻き掛けられて且つ第1横方向D1を軸にして回転する一対の回転部5a,5aと、回転部5aを回転させる駆動源5bと、駆動源5bの駆動を第1の回転部5aに伝達する伝達部5cとを備えていてもよい。特に限定されないが、回転部5aは、例えば、スプロケットとしてもよく、また、駆動源5bは、例えば、モータとしてもよく、また、伝達部5cは、例えば、ベルトやチェーンとしてもよい。
【0018】
欄干部4は、例えば、回転して走行する無端環状の手摺ベルト4aと、手摺ベルト4aを支持する欄干本体部4bと、欄干本体部4bの下部を覆うカバー部4cとを備えていてもよい。なお、例えば、手摺ベルト4aが駆動部5の駆動によって走行し、手摺ベルト4aの走行は、ステップ8の走行と同期してもよい。
【0019】
構造体2は、例えば、複数の枠材で構成されるトラス構造又はケタ構造としてもよい。そして、構造体2は、例えば、本実施形態のように、第2横方向D2のそれぞれの端部に配置される機械室2a,2bを備えていてもよい。
【0020】
マンコンベヤ1は、例えば、本実施形態のように、機械室2a,2bを上方から覆うように、構造体2に取り付けられる床プレート9を備えていてもよい。これにより、床プレート9は、人がステップ8に乗り降りするために、搬送部3の第2横方向D2の各端部に配置される乗降部1a,1bの床を構成している。
【0021】
図2に示すように、例えば、搬送部3は、一対の走行部7,7にそれぞれ連結される連結軸3aを備えており、ステップ8は、連結軸3aに回転可能に連結されている、という構成でもよい。これにより、ステップ8は、走行部7に対して回転可能に接続されている。
【0022】
なお、走行部7の構成は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、ローラチェーンとしてもよい。具体的には、走行部7は、例えば、無端環状のチェーン7aと、チェーン7aに回転可能に接続される第1ローラ7bとを備えていてもよい。
【0023】
ステップ8は、例えば、本実施形態のように、ステップ本体8aと、ステップ本体8aに回転可能に接続される第2ローラ8bとを備えていてもよい。ステップ本体8aは、例えば、本実施形態のように、凹凸状に形成されて人が乗る踏面部8cと、湾曲状に形成される蹴上部8dと、搬送部3の連結軸3aに回転可能に連結される連結部8eとを備えていてもよい。踏面部8cは、例えば、第2横方向D2へ延びる突条と溝とが第1横方向D1へ交互に並べられることによって、凹凸状に形成されていてもよい。
【0024】
図3に示すように、ステップ8は、無端環状の走行領域A1を走行する。走行領域A1は、例えば、本実施形態のように、ステップ8が第2横方向D2へ沿って走行する上水平走行領域A2及び下水平走行領域A3と、ステップ8が上水平走行領域A2及び下水平走行領域A3間で搬送方向D4へ沿って走行する傾斜走行領域A4と、ステップ8の走行方向が反転する上反転走行領域A5及び下反転走行領域A6と、ステップ8が上反転走行領域A5及び下反転走行領域A6間で走行する戻り走行領域A7とを備えていてもよい。
【0025】
そして、上水平走行領域A2、下水平走行領域A3及び傾斜走行領域A4を走行するステップ8の踏面部8cは、例えば、本実施形態のように、露出していてもよい。これにより、上水平走行領域A2、下水平走行領域A3及び傾斜走行領域A4を走行するステップ8の踏面部8cは、人を搬送する搬送路を構成し、人に乗られる。
【0026】
図4に示すように、床プレート9は、例えば、第2横方向D2の端部に、ステップ8の踏面部8cと噛み合う櫛部10を備えていてもよい。櫛部10は、例えば、本実施形態のように、板状のベース部10aと、ベース部10aから第2横方向D2へ突出し、第1横方向D1に並べられる複数の櫛歯10bとを備えていてもよい。
【0027】
特に限定されないが、櫛部10は、例えば、本実施形態のように、上水平走行領域A2(
図3参照)及び下水平走行領域A3(
図3参照)を走行するステップ8の踏面部8cと噛み合うように、配置されていてもよい。それに対して、マンコンベヤ1は、例えば、本実施形態のように、踏面部8cが櫛部10と噛み合うステップ8を、第1横方向D1で挟む第1案内ローラ11,12及び第2案内ローラ13,14を備えていてもよい。
【0028】
これにより、ステップ8の踏面部8cが櫛部10の櫛歯10bと噛み合うときに、案内ローラ11,13(12,14)が当該ステップ8を第1横方向D1で挟むため、ステップ8が第1横方向D1で移動することを抑制することができる。そして、当該ステップ8が第2横方向D2へ案内されるため、ステップ8の踏面部8cは、櫛部10の櫛歯10bと滑らかに噛み合うことができる。
【0029】
図4及び
図5に示すように、上側の第1案内ローラ11は、例えば、構造体2(
図1参照)に対して回転軸の位置が固定される固定案内ローラ11a,11aと、構造体2に対して回転軸の位置が第1横方向D1へ可動な可動案内ローラ11bとを備えていてもよい。なお、上側の第1案内ローラ11の個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、三つとしてもよく、また、例えば、一つ、二つ又は四つ以上としてもよい。
【0030】
また、上側の第1案内ローラ11において、固定案内ローラ11aの個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、二つとしてもよく、また、例えば、ゼロ、一つ又は三つ以上としてもよい。また、上側の第1案内ローラ11において、可動案内ローラ11bの個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、一つとしてもよく、また、例えば、ゼロ又は二つ以上としてもよい。
【0031】
また、上側の第2案内ローラ13の個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、上側の第1案内ローラ11の個数と同じでもよく、また、例えば、上側の第1案内ローラ11の個数と異なっていてもよい。また、特に限定されないが、上側の第1案内ローラ11の構成と上側の第2案内ローラ13の構成とは、マンコンベヤ1の第1横方向D1の中央面S1に対して、例えば、本実施形態のように、対称であってもよく、また、例えば、対称でなくてもよい。
【0032】
図5に示すように、第1案内ローラ11が、上水平走行領域A2(
図3参照)を走行するステップ8に接するため、第1案内ローラ11は、例えば、上下方向D3に延びる回転軸を軸として、回転可能であってもよい。そして、第1案内ローラ11は、例えば、本実施形態のように、ステップ8の第1横方向D1端の側面に接していてもよい。
【0033】
マンコンベヤ1は、例えば、本実施形態のように、可動案内ローラ11bの回転軸の位置が構造体2(
図1参照)に対して第1横方向D1へ可動となるように、可動案内ローラ11bと構造体2とを接続する接続部15と、可動案内ローラ11bに第1横方向D1への弾性復元力を加える弾性部16とを備えていてもよい。
【0034】
これにより、弾性部16が、可動案内ローラ11bに、ステップ8へ近づく方向への弾性復元力を加えるため、可動案内ローラ11bは、ステップ8に加圧して接する。したがって、ステップ8が走行することに伴って、可動案内ローラ11bを確実に回転させることができる。
【0035】
そして、マンコンベヤ1は、例えば、本実施形態のように、可動案内ローラ11bの回転を検出する上回転検出部17を備えていてもよい。これにより、可動案内ローラ11bがステップ8に接して回転し、且つ、上回転検出部17が可動案内ローラ11bの回転を検出することによって、ステップ8の走行速度が検出される。
【0036】
したがって、ステップ8の走行速度を直接的に検出することができる。このように、可動案内ローラ11b及び上回転検出部17は、上水平走行領域A2(
図3参照)を走行するステップ8に接することによって、当該ステップ8の走行速度を検出する上速度検出部18を構成している。
【0037】
なお、可動案内ローラ11bは、上速度検出部18を構成するローラであり、上検出ローラ11bともいう。即ち、本実施形態においては、可動案内ローラ11bは、ステップ8の踏面部8cが櫛部10の櫛歯10bと滑らかに噛み合うためにステップ8を第2横方向D2へ案内し、しかも、可動案内ローラ11bは、ステップ8の走行速度を検出するために回転している。
【0038】
なお、上回転検出部17は、例えば、上側の第1案内ローラ11のうち、固定案内ローラ11aの回転を検出してもよい。また、上回転検出部17は、例えば、上側の第1案内ローラ11の回転だけでなく、上側の第2案内ローラ13の回転も検出するように、複数備えられていてもよい。
【0039】
また、マンコンベヤ1は、例えば、下側の第1案内ローラ12の回転を検出する下回転検出部19(
図6参照)を備えていてもよい。これにより、下側の第1案内ローラ12がステップ8に接して回転し、且つ、下回転検出部19が下側の第1案内ローラ12の回転を検出することによって、ステップ8の走行速度が検出される。
【0040】
このように、下側の第1案内ローラ12及び下回転検出部19は、下水平走行領域A3(
図3参照)を走行するステップ8に接することによって、当該ステップ8の走行速度を検出する下速度検出部20(
図6参照)を構成している。なお、下側の第1案内ローラ12は、下速度検出部20を構成するローラであり、下検出ローラ12ともいう。
【0041】
なお、特に限定されないが、上側の案内ローラ等11,13,15及び上速度検出部18(上回転検出部17)の構成と、下側の内ローラ等12,14及び下速度検出部20(下回転検出部19)の構成とは、マンコンベヤ1の第2横方向D2の中央面S2(
図4参照)に対して、例えば、本実施形態のように、それぞれ対称であってもよく、また、例えば、それぞれ対称でなくてもよい。
【0042】
なお、回転検出部17,19の構成は、特に限定されない。回転検出部17,19は、例えば、検出ローラ11b,12の回転量を検出する構成としてもよい。そして、回転検出部17,19は、例えば、エンコーダとしてもよく、また、例えば、検出ローラ11b,12の外周の動きを検出可能な各種センサ(例えば、赤外線センサ、接触センサ、近接センサ等)としてもよい。
【0043】
図6に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、各種情報が入力される入力部21と、各種情報が出力される出力部22とを備えていてもよい。特に限定されないが、入力部21は、例えば、スイッチ(押しボタンスイッチ、セレクトスイッチ等)、タッチパネル等としてもよく、また、出力部22は、例えば、表示部(例えば、電光掲示板、表示灯)、音声部(例えば、ブザー、スピーカ)等としてもよい。
【0044】
処理部6は、例えば、各部17~21,23から各情報を取得する取得部6aと、各情報を記憶する記憶部6bと、各情報を演算する演算部6cと、各部5,22を制御する制御部6dとを備えていてもよい。
【0045】
なお、処理部6は、例えば、CPU及びMPU等のプロセッサ(例えば、演算部6c、制御部6d)、ROM及びRAM等のメモリ(例えば、取得部6a、記憶部6b)、各種インターフェイス(例えば、取得部6a)等を備えるコンピュータとしてもよい。これにより、メモリに格納されたプログラムをプロセッサが実行し、ソフトウェア及びハードウェアが協働することによって、処理部6の各部6a~6dが実現される。
【0046】
また、処理部6は、例えば、一つの装置で構成されていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置で構成されていてもよい。具体的には、処理部6の各部6a~6dは、例えば、一つの装置に備えられていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置に分散して備えられていてもよい。
【0047】
また、マンコンベヤ1は、例えば、本実施形態のように、ステップ8の走行速度を間接的に検出するために、駆動部5の動作を検出する駆動検出部23を備えていてもよい。駆動検出部23は、例えば、回転部5a(
図1参照。例えば、スプロケット。)の回転量を検出してもよく、また、例えば、駆動源5b(
図1参照。例えば、モータ。)の回転量を検出してもよく、また、例えば、伝達部5c(
図1参照。例えば、ベルト、チェーン。)の回転量を検出してもよい。
【0048】
本実施形態に係るマンコンベヤ1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係るマンコンベヤ1の制御について説明する。なお、マンコンベヤ1の制御は、以下の内容に限定されない。
【0049】
<ステップ走行制御>
処理部6は、例えば、ステップ8が設定速度(例えば、30m/分)で走行するように、駆動部5を制御することによって、ステップ8の走行を制御してもよい。このとき、処理部6は、例えば、駆動検出部23の検出に基づいて、ステップ8の走行速度を演算し、当該演算した走行速度が設定速度となるように、駆動部5を制御してもよい。即ち、処理部6は、間接的に検出したステップ8の走行速度に基づいて、ステップ8の走行を制御してもよい。
【0050】
<走行状態判定>
処理部6は、例えば、ステップ8の走行状態が正常であるか又は異常であるかを、判定してもよい。特に限定されないが、処理部6は、例えば、ステップ8の走行速度の絶対値を判定する速度絶対値判定と、ステップ8の走行速度の相対値を判定する速度相対値判定と、ステップ8の間隔を判定するステップ間隔判定とのうち、少なくとも一つの判定を行ってもよい。それぞれの判定について、以下に説明する。
【0051】
<速度絶対値判定>
処理部6は、例えば、上速度検出部18の検出と設定速度とに基づいて、ステップ8の走行状態を判定してもよい。特に限定されないが、例えば、処理部6は、上速度検出部18の検出に基づいて、上水平走行領域A2を走行するステップ8の走行速度を演算し、演算した走行速度と設定速度との差が設定値(例えば、5m/分~10m/分)を超え、設定値を超えた状態が設定時間(例えば、1秒~5秒)を経過した場合に、ステップ8の走行状態が異常である、と判定してもよい。
【0052】
また、処理部6は、例えば、下速度検出部20の検出と設定速度とに基づいて、ステップ8の走行状態を判定してもよい。特に限定されないが、例えば、処理部6は、下速度検出部20の検出に基づいて、下水平走行領域A3を走行するステップ8の走行速度を演算し、演算した走行速度と設定速度との差が設定値(例えば、5m/分~10m/分)を超え、当該設定値を超えた状態が設定時間(例えば、1秒~5秒)を経過した場合に、ステップ8の走行状態が異常である、と判定してもよい。
【0053】
これにより、上水平走行領域A2及び下水平走行領域A3におけるそれぞれのステップ8の走行状態を判定することができる。したがって、例えば、走行部7が切断されたり、一部のステップ8が詰まったりすることによって、上水平走行領域A2及び下水平走行領域A3の何れ一方のステップ8の走行状態が異常となった場合でも、ステップ8の走行状態を異常と判定することができる。
【0054】
<速度相対値判定>
処理部6は、例えば、上速度検出部18の検出と下速度検出部20の検出とに基づいて、上水平走行領域A2を走行するステップ8の走行速度と下水平走行領域A3を走行するステップ8の走行速度との速度差を演算してもよい。そして、処理部6は、当該演算した速度差に基づいて、ステップ8の走行状態を判定してもよい。
【0055】
特に限定されないが、例えば、処理部6は、上速度検出部18の検出と下速度検出部20の検出とに基づいて、上水平走行領域A2を走行するステップ8の走行速度と下水平走行領域A3を走行するステップ8の走行速度との速度差を演算し、演算した速度差が設定値(例えば、5m/分~10m/分)を超え、当該設定値を超えた状態が設定時間(例えば、1秒~5秒)を経過した場合に、ステップ8の走行状態が異常である、と判定してもよい。
【0056】
これにより、上水平走行領域A2及び下水平走行領域A3におけるそれぞれのステップ8の走行速度を比較することによって、ステップ8の走行状態を判定することができる。したがって、例えば、走行部7が切断されたり、一部のステップ8が詰まったりすることによって、上水平走行領域A2のステップ8と下水平走行領域A3のステップ8とが異なった走行状態となった場合に、ステップ8の走行状態を異常と判定することができる。
【0057】
なお、処理部6は、例えば、上速度検出部18の検出と下速度検出部20の検出とに基づいて、各領域A2,A3のステップ8の走行速度を演算した後に、速度差を演算してもよい。また、処理部6は、例えば、各領域A2,A3のステップ8の走行速度を演算することなく、上速度検出部18の検出と下速度検出部20の検出とに基づいて、直接に、速度差を演算してもよい。
【0058】
<ステップ間隔判定>
検出ローラ11b,12がステップ8に接して回転し、回転検出部17,19が検出ローラ11b,12の回転を検出することよって、ステップ8の走行速度は、検出される。これにより、例えば、
図7に示すように、検出ローラ11b,12に接するステップ8が変わるときに、検出される走行速度が低下する減速期間が、発生する。
【0059】
例えば、検出ローラ11b,12が次のステップ8に接するときに、検出ローラ11b,12がステップ8の角に当たるため、検出ローラ11b,12の回転が瞬間的に遅くなることによって、当該現象が起きると考えられる。また、例えば、ステップ8,8間に隙間があるときに、検出ローラ11b,12が当該隙間でステップ8に接しないため、検出ローラ11b,12の回転が瞬間的に遅くなることによって、当該現象が起きると考えられる。
【0060】
そこで、処理部6は、例えば、速度検出部18,20の検出に基づいて、減速期間の長さT1及び減速期間の間隔T2,T3の少なくとも一つを演算し、ステップ8の走行状態を判定してもよい。なお、減速期間の間隔T2,T3は、例えば、各減速期間の開始の間隔である第1間隔T2でもよく、各減速期間の終了の間隔である第2間隔T3でもよい。
【0061】
特に限定されないが、例えば、処理部6は、速度検出部18,20の検出に基づいて、減速期間の長さT1を演算し、演算した長さT1が設定値を超えた場合に、ステップ8の走行状態が異常である、と判定してもよい。また、特に限定されないが、例えば、処理部6は、速度検出部18,20の検出に基づいて、減速期間の間隔T2,T3を演算し、演算した間隔T2,T3が設定値を超えた場合に、ステップ8の走行状態が異常である、と判定してもよい。
【0062】
これにより、ステップ8の走行状態を判定することができる。したがって、例えば、走行部7が部分的に伸びて、一部のステップ8の間隔が広がった場合に、ステップ8の走行状態を異常と判定することができる。具体的には、ステップ8の間隔が異常である(長過ぎる)と判定することができる。
【0063】
なお、特に限定されないが、処理部6が、各判定において、ステップ8の走行状態を異常であると判定した場合に、処理部6は、例えば、駆動部5を制御してもよく、また、例えば、出力部22を制御してもよい。例えば、駆動源5bが停止されてもよく、また、例えば、制動部(図示していない)が起動されてもよく、また、例えば、非常停止装置(図示していない)が起動されてもよく、また、例えば、出力部22が異常である旨の情報を出力してもよい。
【0064】
[1]
以上より、マンコンベヤ1は、本実施形態のように、回転して走行する無端環状の走行部7と、前記走行部7に接続され、無端環状の走行領域A1を走行する複数のステップ8と、前記ステップ8に接することによって、前記ステップ8の走行速度を検出する速度検出部18,20と、を備え、前記速度検出部18,20は、前記ステップ8が走行することに伴って回転するように、前記ステップ8に接する検出ローラ11b,12と、前記検出ローラ11b,12の回転を検出する回転検出部17,19と、を備える、という構成が好ましい。
【0065】
斯かる構成によれば、検出ローラ11b,12がステップ8に接するため、検出ローラ11b,12は、ステップ8が走行することに伴って、回転する。そして、回転検出部17,19が、検出ローラ11b,12の回転を検出するため、ステップ8の走行速度は、検出される。これにより、速度検出部18,20がステップ8に接することによって、ステップ8の走行速度が検出されるため、ステップ8の走行速度を直接的に検出することができる。
【0066】
[2]
また、上記[1]のマンコンベヤ1は、本実施形態のように、人がステップ8に乗り降りする乗降部1a,1bの床を構成する床プレート9を備え、前記ステップ8は、凹凸状に形成される踏面部8cを備え、前記床プレート9は、端部に、前記踏面部8cと噛み合う櫛部10を備え、前記マンコンベヤ1は、前記踏面部8cが前記櫛部10と噛み合うステップ8を、第1横方向D1で挟む案内ローラ11,13(12,14)を備え、前記検出ローラ11b,12は、前記案内ローラ(本実施形態においては、第1案内ローラ)11,12で構成される、という構成が好ましい。
【0067】
斯かる構成によれば、ステップ8が櫛部10と噛み合うときに、案内ローラ11,13(12,14)がステップ8を第1横方向D1で挟むため、ステップ8の踏面部8cが櫛部10と滑らかに噛み合うことができる。そして、検出ローラ11b,12が案内ローラ(本実施形態においては、第1案内ローラ)11,12で構成されるため、検出ローラ11b,12と案内ローラ11,12とを兼用することができる。
【0068】
[3]
また、上記[1]又は[2]のマンコンベヤ1においては、本実施形態のように、前記走行領域A1は、前記ステップ8が第2横方向D2へ沿って走行する上水平走行領域A2と、前記ステップ8が前記第2横方向D2へ沿って走行する下水平走行領域A3と、前記上水平走行領域A2と前記下水平走行領域A3との間で、人に乗られた前記ステップ8が前記第2横方向D2に対して傾斜する方向D4へ沿って走行する傾斜走行領域A4と、を含み、前記速度検出部18,20は、前記上水平走行領域A2を走行する前記ステップ8に接することによって、前記ステップ8の走行速度を検出する上速度検出部18と、前記下水平走行領域A3を走行する前記ステップ8に接することによって、前記ステップ8の走行速度を検出する下速度検出部20と、を含む、という構成が好ましい。
【0069】
斯かる構成によれば、上速度検出部18が、上水平走行領域A2を走行するステップ8の走行速度を検出し、また、下速度検出部20が、下水平走行領域A3を走行するステップ8の走行速度を検出する。これにより、上水平走行領域A2及び下水平走行領域A3におけるそれぞれのステップ8の走行速度を検出することができる。
【0070】
[4]
また、上記[3]のマンコンベヤ1は、本実施形態のように、前記ステップ8が設定速度で走行するように、前記ステップ8の走行を制御する処理部6を備え、前記処理部6は、前記上速度検出部18の検出と前記設定速度とに基づいて、前記ステップ8の走行状態を判定し、前記処理部6は、前記下速度検出部20の検出と前記設定速度とに基づいて、前記ステップ8の走行状態を判定する、という構成が好ましい。
【0071】
斯かる構成によれば、上速度検出部18の検出と設定速度とに基づいて、ステップ8の走行状態が判定され、また、下速度検出部20の検出と設定速度とに基づいて、ステップ8の走行状態が判定される。これにより、上水平走行領域A2及び下水平走行領域A3におけるそれぞれのステップ8の走行状態を判定することができる。
【0072】
[5]
また、上記[3]又は[4]のマンコンベヤ1は、本実施形態のように、前記上速度検出部18の検出と前記下速度検出部20の検出とに基づいて、前記上水平走行領域A2を走行する前記ステップ8の走行速度と前記下水平走行領域A3を走行する前記ステップ8の走行速度との速度差を演算する処理部6を備え、前記処理部6は、演算した前記速度差に基づいて、前記ステップ8の走行状態を判定する、という構成が好ましい。
【0073】
斯かる構成によれば、上水平走行領域A2を走行するステップ8の走行速度と下水平走行領域A3を走行するステップ8の走行速度との速度差が、演算される。そして、演算した速度差に基づいて、ステップ8の走行状態が判定される。
【0074】
なお、マンコンベヤ1は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、マンコンベヤ1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0075】
(A)上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、検出ローラ11b,12は、踏面部8cが櫛部10と噛み合うステップ8を、第1横方向D1で挟む案内ローラ11,12である、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。例えば、検出ローラは、案内ローラ11,12,13,14とは別体のローラである、という構成でもよい。
【0076】
(B)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1は、上水平走行領域A2を走行するステップ8に接することによって、ステップ8の走行速度を検出する上速度検出部18と、下水平走行領域A3を走行するステップ8に接することによって、ステップ8の走行速度を検出する下速度検出部20とを備えている、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。
【0077】
例えば、マンコンベヤ1は、上速度検出部18を備えており、下速度検出部20を備えていない、という構成でもよい。また、例えば、マンコンベヤ1は、下速度検出部20を備えており、上速度検出部18を備えていない、という構成でもよい。即ち、速度検出部18,20の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよく、また、例えば、二つ以上でもよい。
【0078】
また、例えば、速度検出部は、傾斜走行領域A4を走行するステップ8に接することによって、ステップ8の走行速度を検出してもよい。また、例えば、速度検出部は、反転走行領域A5,A6を走行するステップ8に接することによって、ステップ8の走行速度を検出してもよい。また、例えば、速度検出部は、戻り走行領域A7を走行するステップ8に接することによって、ステップ8の走行速度を検出してもよい。
【0079】
(C)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、処理部6は、駆動検出部23の検出に基づいて、ステップ8の走行を制御している、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。
【0080】
例えば、処理部6は、速度検出部18,20(例えば、上速度検出部18又は下速度検出部20の何れか)の検出に基づいて、ステップ8の走行を制御してもよい。具体的には、処理部6は、速度検出部18,20の検出に基づいて、ステップ8の走行速度を演算し、当該演算した走行速度が設定速度となるように、駆動部5を制御してもよい。
【0081】
なお、斯かる構成に対しては、処理部6は、例えば、ステップ8の走行の制御に用いていない速度検出部18,20に基づいて、速度絶対値判定を行ってもよく、また、例えば、速度相対値判定やステップ間隔判定を行ってもよい。これにより、速度検出部18,20の検出に基づいて、ステップ8の走行が制御された場合でも、ステップ8の走行状態を判定することができる。
【0082】
(D)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示した方法及び装置における動作、手順、及び段階等の各工程の実行順序は、前の工程の出力を後の工程で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0083】
1…マンコンベヤ、1a…乗降部、1b…乗降部、2…構造体、2a…機械室、2b…機械室、3…搬送部、3a…連結軸、4…欄干部、4a…手摺ベルト、4b…欄干本体部、4c…カバー部、5…駆動部、5a…回転部、5b…駆動源、5c…伝達部、6…処理部、6a…取得部、6b…記憶部、6c…演算部、6d…制御部、7…走行部、7a…チェーン、7b…第1ローラ、8…ステップ、8a…ステップ本体、8b…第2ローラ、8c…踏面部、8d…蹴上部、8e…連結部、9…床プレート、10…櫛部、10a…ベース部、10b…櫛歯、11…第1案内ローラ、11a…固定案内ローラ、11b…可動案内ローラ(上検出ローラ)、12…第1案内ローラ(下検出ローラ)、13…第2案内ローラ、14…第2案内ローラ、15…接続部、16…弾性部、17…上回転検出部、18…上速度検出部、19…下回転検出部、20…下速度検出部、21…入力部、22…出力部、23…駆動検出部、A1…走行領域、A2…上水平走行領域、A3…下水平走行領域、A4…傾斜走行領域、A5…上反転走行領域、A6…下反転走行領域、A7…戻り走行領域、D1…第1横方向、D2…第2横方向、D3…上下方向、D4…搬送方向、S1…中央面、S2…中央面
【手続補正書】
【提出日】2023-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転して走行する無端環状の走行部と、
前記走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、
前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する速度検出部と、を備え、
前記走行領域は、
前記ステップが第2横方向へ沿って走行する上水平走行領域と、
前記ステップが前記第2横方向へ沿って走行する下水平走行領域と、
前記上水平走行領域と前記下水平走行領域との間で、人に乗られた前記ステップが前記第2横方向に対して傾斜する方向へ沿って走行する傾斜走行領域と、を含み、
前記速度検出部は、
前記上水平走行領域を走行する前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する上速度検出部と、
前記下水平走行領域を走行する前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する下速度検出部と、を含み、
前記上速度検出部及び前記下速度検出部は、
前記ステップが走行することに伴って回転するように、前記ステップに接する検出ローラと、
前記検出ローラの回転を検出する回転検出部と、を備える、マンコンベヤであって、
前記ステップの走行状態を判定する処理部を備え、
前記処理部は、前記上速度検出部の検出と前記下速度検出部の検出とに基づいて、前記上水平走行領域を走行する前記ステップの走行速度と前記下水平走行領域を走行する前記ステップの走行速度との速度差を演算し、演算した前記速度差が設定値を超えて且つ当該設定値を超えた状態が設定時間を経過した場合に、前記ステップの走行状態が異常であると判定する、マンコンベヤ。
【請求項2】
回転して走行する無端環状の走行部と、
前記走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、
前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する速度検出部と、を備え、
前記速度検出部は、
前記ステップが走行することに伴って回転するように、前記ステップに接する検出ローラと、
前記検出ローラの回転を検出する回転検出部と、を備える、マンコンベヤであって、
前記ステップの走行状態を判定する処理部を備え、
前記処理部は、前記速度検出部の検出に基づいて、検出される走行速度が低下する減速期間の長さ及び前記減速期間の間隔の少なくとも一つの値を演算し、演算した値が設定値を超えた場合に、前記ステップの走行状態が異常であると判定する、マンコンベヤ。
【請求項3】
前記処理部は、前記速度検出部の検出に基づいて、検出される走行速度が低下する減速期間の長さ及び前記減速期間の間隔の少なくとも一つの値を演算し、演算した値が設定値を超えた場合に、前記ステップの走行状態が異常であると判定する、請求項1に記載のマンコンベヤ。
【請求項4】
人がステップに乗り降りする乗降部の床を構成する床プレートを備え、
前記ステップは、凹凸状に形成される踏面部を備え、
前記床プレートは、端部に、前記踏面部と噛み合う櫛部を備え、
前記マンコンベヤは、前記踏面部が前記櫛部と噛み合うステップを、第1横方向で挟む案内ローラを備え、
前記検出ローラは、前記案内ローラで構成される、請求項1~3の何れか1項に記載のマンコンベヤ。
【請求項5】
前記処理部は、前記上速度検出部の検出と前記設定速度とに基づいて、前記ステップの走行状態を判定し、
前記処理部は、前記下速度検出部の検出と前記設定速度とに基づいて、前記ステップの走行状態を判定する、請求項1又は3に記載のマンコンベヤ。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転して走行する無端環状の走行部と、
前記走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、
前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する速度検出部と、を備え、
前記走行領域は、
前記ステップが第2横方向へ沿って走行する上水平走行領域と、
前記ステップが前記第2横方向へ沿って走行する下水平走行領域と、
前記上水平走行領域と前記下水平走行領域との間で、人に乗られた前記ステップが前記第2横方向に対して傾斜する方向へ沿って走行する傾斜走行領域と、を含み、
前記速度検出部は、
前記上水平走行領域を走行する前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する上速度検出部と、
前記下水平走行領域を走行する前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する下速度検出部と、を含み、
前記上速度検出部及び前記下速度検出部は、
前記ステップが走行することに伴って回転するように、前記ステップに接する検出ローラと、
前記検出ローラの回転を検出する回転検出部と、を備える、マンコンベヤであって、
前記ステップの走行状態を判定する処理部を備え、
前記処理部は、前記上速度検出部の検出と前記下速度検出部の検出とに基づいて、前記上水平走行領域を走行する前記ステップの走行速度と前記下水平走行領域を走行する前記ステップの走行速度との速度差を演算し、演算した前記速度差が設定値を超えて且つ当該設定値を超えた状態が設定時間を経過した場合に、前記ステップの走行状態が異常であると判定する、マンコンベヤ。
【請求項2】
回転して走行する無端環状の走行部と、
前記走行部に接続され、無端環状の走行領域を走行する複数のステップと、
前記ステップに接することによって、前記ステップの走行速度を検出する速度検出部と、を備え、
前記速度検出部は、
前記ステップが走行することに伴って回転するように、前記ステップに接する検出ローラと、
前記検出ローラの回転を検出する回転検出部と、を備える、マンコンベヤであって、
前記ステップの走行状態を判定する処理部を備え、
前記処理部は、前記速度検出部の検出に基づいて、検出される走行速度が低下する減速期間の長さ及び前記減速期間の間隔の少なくとも一つの値を演算し、演算した値が設定値を超えた場合に、前記ステップの走行状態が異常であると判定する、マンコンベヤ。
【請求項3】
前記処理部は、前記速度検出部の検出に基づいて、検出される走行速度が低下する減速期間の長さ及び前記減速期間の間隔の少なくとも一つの値を演算し、演算した値が設定値を超えた場合に、前記ステップの走行状態が異常であると判定する、請求項1に記載のマンコンベヤ。
【請求項4】
人がステップに乗り降りする乗降部の床を構成する床プレートを備え、
前記ステップは、凹凸状に形成される踏面部を備え、
前記床プレートは、端部に、前記踏面部と噛み合う櫛部を備え、
前記マンコンベヤは、前記踏面部が前記櫛部と噛み合うステップを、第1横方向で挟む案内ローラを備え、
前記検出ローラは、前記案内ローラで構成される、請求項1~3の何れか1項に記載のマンコンベヤ。
【請求項5】
前記処理部は、前記上速度検出部の検出と設定速度とに基づいて、前記ステップの走行状態を判定し、
前記処理部は、前記下速度検出部の検出と前記設定速度とに基づいて、前記ステップの走行状態を判定する、請求項1又は3に記載のマンコンベヤ。