IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東レエンジニアリング株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-成膜装置 図1
  • 特開-成膜装置 図2
  • 特開-成膜装置 図3
  • 特開-成膜装置 図4
  • 特開-成膜装置 図5
  • 特開-成膜装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019926
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】成膜装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/509 20060101AFI20240206BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
C23C16/509
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122704
(22)【出願日】2022-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】000219314
【氏名又は名称】東レエンジニアリング株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山下 雅充
(72)【発明者】
【氏名】小森 常範
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030AA06
4K030AA11
4K030AA14
4K030BA44
4K030EA06
4K030FA03
4K030KA15
5F045AA08
5F045AB32
5F045AC00
5F045AC11
5F045CA09
5F045CA13
5F045DP05
5F045DP23
5F045EB13
5F045EE19
5F045EH04
5F045EH11
5F045EN05
(57)【要約】
【課題】従来よりも薄膜の膜質の低下を軽減することができる成膜装置を提供することを目的としている。
【解決手段】プラズマ雰囲気を形成する電極ユニットと、基材の所定面と前記電極ユニットとの間に原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、を有するプラズマ処理手段を備え、前記プラズマ処理手段により原料ガスをプラズマ処理することによって、基材の所定面にプラズマ処理された前記原料ガスからなる薄膜を形成する成膜装置であって、前記プラズマ処理手段は、前記原料ガス供給手段により基材の所定面と前記電極ユニットとの間に前記原料ガスを供給し、前記電極ユニットにより前記原料ガスをプラズマ処理して基材の所定面に前記薄膜を形成する成膜モードと、前記薄膜の形成は行わず、前記電極ユニットにより基材上の前記薄膜の表面に対してプラズマ処理を行う表面処理モードと、を有している構成とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ雰囲気を形成する電極ユニットと、基材の所定面と前記電極ユニットとの間に原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、を有するプラズマ処理手段を備え、
前記プラズマ処理手段により原料ガスをプラズマ処理することによって、基材の所定面にプラズマ処理された前記原料ガスからなる薄膜を形成する成膜装置であって、
前記プラズマ処理手段は、前記原料ガス供給手段により基材の所定面と前記電極ユニットとの間に前記原料ガスを供給し、前記電極ユニットにより前記原料ガスをプラズマ処理して基材の所定面に前記薄膜を形成する成膜モードと、
前記薄膜の形成は行わず、前記電極ユニットにより基材上の前記薄膜の表面に対してプラズマ処理を行う表面処理モードと、を有している成膜装置。
【請求項2】
前記プラズマ処理手段は、前記成膜モードと前記表面処理モードを交互に行い、基材上に所定の厚さの薄膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
【請求項3】
基材を搬送する搬送手段をさらに備え、
前記プラズマ処理手段は、基材の搬送方向に沿って配列される前記電極ユニットを複数有し、
複数の前記電極ユニットは、前記成膜モードを行うための第1の電極ユニットと、前記表面処理モードを行うための第2の電極ユニットに分けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成膜装置。
【請求項4】
基材を搬送する搬送手段をさらに備え、
前記プラズマ処理手段は、基材の所定面と前記電極ユニットに挟まれる領域である処理領域を、基材の搬送方向において前記成膜モードを行う領域と前記表面処理モードを行う領域に分ける処理領域分割手段を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成膜装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材上に薄膜を形成する成膜装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機EL、太陽電池等の電子デバイスは水や酸に弱いため、その表面を封止膜で覆って、耐久性を向上させている。このような封止膜は、プラズマ化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法)を用いた成膜装置(たとえば、下記特許文献1)により形成されている。
【0003】
この成膜装置は、チャンバ内で基材を保持する基材支持部と、プラズマ雰囲気を形成する電極ユニットと、原料ガスを供給する原料ガス供給部と、備え、電極ユニットが基材支持部に支持される基材の所定面と対向する位置に配置され、原料ガス供給部により基材と電極ユニットの間に原料ガスを供給するようになっている。そして、電極ユニットによりプラズマ雰囲気を形成した状態で、原料ガス供給部により原料ガスを供給すると、原料ガスがプラズマ処理されて成膜粒子が形成される。この成膜粒子が基材上に堆積することによって薄膜(封止膜)が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-173134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記成膜装置では、基材上に形成される薄膜の膜質が悪くなるおそれがあった。具体的に説明する。上記成膜装置により基材上に薄膜を形成すると、図6(a)に示すようにプラズマ処理しきれなかった原料ガス由来の粒子(以下、未処理粒子920と呼ぶ)が形成途中の薄膜910の表面に残る場合がある。この状態で、薄膜910の形成を引き続き行うと、未処理粒子920上に成膜粒子を堆積させることになるため、図6(b)に示すように形成された薄膜910内に未処理粒子920が溜まってしまう。これにより、薄膜の910が欠陥を含む、すなわち薄膜910の膜質が悪くなるため、基材900に水が浸入してしまう問題があった。
【0006】
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、従来よりも薄膜の膜質の低下を軽減することができる成膜装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明の成膜装置は、プラズマ雰囲気を形成する電極ユニットと、基材の所定面と前記電極ユニットとの間に原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、を有するプラズマ処理手段を備え、前記プラズマ処理手段により原料ガスをプラズマ処理することによって、基材の所定面にプラズマ処理された前記原料ガスからなる薄膜を形成する成膜装置であって、前記プラズマ処理手段は、前記原料ガス供給手段により基材の所定面と前記電極ユニットとの間に前記原料ガスを供給し、前記電極ユニットにより前記原料ガスをプラズマ処理して基材の所定面に前記薄膜を形成する成膜モードと、前記薄膜の形成は行わず、前記電極ユニットにより基材上の前記薄膜の表面に対してプラズマ処理を行う表面処理モードと、を有していることを特徴としている。
【0008】
上記成膜装置によれば、プラズマ処理手段が、原料ガスをプラズマ処理して基材上に薄膜を形成する成膜モードと、薄膜の表面に対してプラズマ処理を行う表面処理モードを有しているため、成膜モードにより基材上に形成した薄膜の表面に原料ガス由来の未処理粒子があったとしても表面処理モードによりプラズマ処理することができる。これにより、未処理粒子が薄膜に含まれることを抑制することができるため、薄膜の膜質の低下を軽減することができる。
【0009】
また、前記プラズマ処理手段は、前記成膜モードと前記表面処理モードを交互に行い、基材上に所定の厚さの薄膜を形成する構成にしてもよい。
【0010】
この構成によれば、薄膜の形成と薄膜の表面処理を交互に行うため、形成途中の薄膜Fに対して表面処理をこまめに行うことができる。これにより、比較的厚めの薄膜を形成する場合であっても、未処理粒子が薄膜内に溜まることを抑制することができる。
【0011】
また、基材を搬送する搬送手段をさらに備え、前記プラズマ処理手段は、基材の搬送方向に沿って配列される前記電極ユニットを複数有し、複数の前記電極ユニットは、前記成膜モードを行うための第1の電極ユニットと、前記表面処理モードを行うための第2の電極ユニットに分けられる構成としてもよい。
【0012】
この構成によれば、基材を搬送しながら薄膜の成膜と薄膜の表面処理を行うことができるため、成膜レートを高めつつ、薄膜の膜質の低下を軽減することができる。
【0013】
また、基材を搬送する搬送手段をさらに備え、前記プラズマ処理手段は、基材の所定面と前記電極ユニットに挟まれる領域である処理領域を、基材の搬送方向において前記成膜モードを行う領域と前記表面処理モードを行う領域に分ける処理領域分割手段を有している構成としてもよい。
【0014】
この構成によれば、基材を搬送しながら薄膜の成膜と薄膜の表面処理を行うことができるため、成膜レートを高めつつ、薄膜の膜質の低下を軽減することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の成膜装置によれば、従来よりも薄膜の膜質の低下を軽減することができる成膜装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一実施形態における成膜装置を概略的に示す図である。
図2】本発明の一実施形態における電極ユニットを下方から見た図である。
図3】本発明の一実施形態における成膜装置により基材上に形成される薄膜を示す図である。
図4】本発明の第二実施形態における成膜装置を概略的に示す図である。
図5】本発明の第三実施形態における成膜装置を概略的に示す図である。
図6】従来の成膜装置により基材上に形成される薄膜を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔第一実施形態〕
本発明の第一実施形態における成膜装置について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、水平方向をX軸方向、Y軸方向と表現し、XY平面と垂直な方向(つまり、鉛直方向)をZ軸方向と表現する。
【0018】
図1は、本実施形態における成膜装置100を概略的に示す図である。図2は、一実施形態における電極ユニット31を下方から見た図である。図3は、一実施形態における成膜装置100により基材W上に形成される薄膜Fを示す図である。
【0019】
本実施形態における成膜装置100は、図1に示すようにメインチャンバ1と、メインチャンバ1内で基材Wを搬送する搬送手段2と、搬送手段2により搬送される基材W上に薄膜F(図3(a)を参照)を形成するプラズマ処理手段3と、を備えている。この成膜装置100は、プラズマ処理手段3によりメインチャンバ1内に原料ガスを供給し、プラズマ処理を行うことによって、原料ガスから成膜粒子を生成して搬送手段2により搬送される基材W上に堆積させることで、基材W上に薄膜Fを形成する。
【0020】
本実施形態における基材Wは、板状の部材であり、たとえば、有機ELディスプレイや太陽電池などのデバイスの構成部材である。この基材W上に薄膜Fを形成することによって、基材Wへの水分の浸入を効果的に防止することができる。すなわち、耐水性に優れたデバイスの構成部材が形成される。
【0021】
本実施形態における薄膜Fは、基材Wの表面を封止する封止膜であり、SiO2により構成される。この薄膜Fは、水分に対するバリア性を有している。また、薄膜Fは、プラズマ処理手段3によりプラズマ形成ガスをプラズマ化してラジカルR(図3(b)を参照)を発生させ、このラジカルRと原料ガスを反応させることによって生成される成膜粒子が基材W上に堆積することで形成される。なお、本実施形態におけるプラズマ形成ガスは、O2ガスである。また、本実施形態における原料ガスは、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)ガスである。
【0022】
メインチャンバ1は、その内部を所定の圧力に保持するための密閉容器である。本実施形態におけるメインチャンバ1は、水平方向の一方向に長く延びる矩形の筐体であり、その内部の圧力を調節する図示しない真空ポンプが接続されている。この真空ポンプを作動させることにより、メインチャンバ1内からガスを排気し、メインチャンバ1内の圧力を調節できるようになっている。このメインチャンバ1は、その内部に搬送手段2とプラズマ処理手段3を収容している。
【0023】
本実施形態における搬送手段2は、基材Wを搬送するためのものであり、図1に示すように基材Wを支持する基材支持部21と、メインチャンバ1の長手方向に基材支持部21を移動させる図示しない移動機構と、を有している。なお、本実施形態におけるメインチャンバ1の長手方向は、図1におけるX軸方向のことである。
【0024】
基材支持部21は、基材Wを支持するためのものであり、本実施形態では、図1に示すように把持機構22により基材Wを把持することによって基材Wを支持している。なお、把持機構22は、基材Wの薄膜Fが形成されない端部を把持することによって基材Wを支持している。ここで、把持機構22は、基材Wの薄膜Fが形成される所定面と後述する電極ユニット31が対向する姿勢、すなわち基材Wの所定面が下方に向く姿勢になるよう基材Wを支持する。
【0025】
また、把持機構22は、移動機構に接続されている。この移動機構は、たとえば、メインチャンバ1の長手方向に長く形成されたスライド機構であり、この移動機構によりメインチャンバ1の長手方向に把持機構22を移動させることによって、把持機構22に支持された基材Wをメインチャンバ1の長手方向に搬送する。
【0026】
これら構成により搬送手段2は、基材Wの所定面が下方に向く姿勢を維持した状態で、基材Wをメインチャンバ1の長手方向に搬送する。この搬送手段2によりメインチャンバ1の長手方向に搬送される基材Wの表面に、プラズマ処理手段3により薄膜Fが形成される。
【0027】
プラズマ処理手段3は、プラズマ化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法)により基材W上に薄膜Fを形成するためのものである。本実施形態におけるプラズマ処理手段3は、図1に示すようにプラズマ雰囲気を形成する電極ユニット31と、原料ガスを供給する原料ガス供給手段5と、を有している。
【0028】
電極ユニット31は、プラズマ雰囲気を形成するためのものである。本実施形態では、図1に示すようにメインチャンバ1内に複数の電極ユニット31が設けられており、図1の例では、6つの電極ユニット31が設けられている。これら電極ユニット31は、各々の電極ユニット31の間隔が等間隔になるように、基材Wの搬送方向に沿って基材Wの下側に配列されるように設けられている。そして、これら電極ユニット31は、共通の構造を有しており、図1に示すように間仕切りチャンバ32と、電極部33と、を有している。
【0029】
間仕切りチャンバ32は、電極部33の一部を収容するための容器である。この間仕切りチャンバ32は、その直上に搬送される基材Wが位置したときに基材Wの所定面と対向する面に、開口部34を有している。ここでいう基材Wの所定面とは、薄膜Fが形成される成膜面のことであり、以下の説明では基材Wの成膜面と呼ぶ。そして、前述したメインチャンバ1に接続された真空ポンプを作動させてメインチャンバ1内からガスを排気することによって、すべての間仕切りチャンバ32内を所定の圧力に調節する。
【0030】
電極部33は、プラズマ雰囲気を形成するためのものである。本実施形態における電極部33は、略U字状の誘導結合型の電極であり、図2に示すようにCu等の導体で形成される電極35を、ガラス等の誘電体で形成されるカバー部36により覆うことで形成され、間仕切りチャンバ32のほぼ中央部に配置されている。以下に電極部33の形状を具体的に説明する。
【0031】
電極部33は、図2に示すように直線部37aと、折り返し部37bと、直線部37cにより略U字状に構成される。直線部37aは、メインチャンバ1の長手方向と直交する方向(図2におけるY軸方向)に位置する間仕切りチャンバ32の壁面を外側から貫通して間仕切りチャンバ32内に入り、貫通した間仕切りチャンバ32の壁面と対面する間仕切りチャンバ32の壁面を貫通するように延びている。直線部37cは、直線部37aと平行になるように間仕切りチャンバ32の壁面を貫通して間仕切りチャンバ32内に入り、その壁面と対面する間仕切りチャンバ32の壁面を貫通するように延びている。折り返し部37bは、直線部37aの端部と直線部37cの端部とを接続し、直線部37aと直線部37cとで略U字状の形状になるよう形成されている。すなわち、電極部33は、略U字状に形成されるとともに、直線状に延びる直線部37aおよび直線部37cの一部を残して間仕切りチャンバ32内に収容され、それ以外の部分が間仕切りチャンバ32外に位置するよう形成されている。
【0032】
そして、電極部33の直線部37cの端部に位置する電極35には、高周波電源38が接続されており、この高周波電源38のスイッチを入れることによって電圧が印可されるようになっている。
【0033】
ここで、間仕切りチャンバ32内には、プラズマ雰囲気を形成するためのO2ガスを供給するプラズマ形成ガス供給部4が設けられており、プラズマ形成ガス供給部4から間仕切りチャンバ32内にO2ガスを供給した後に電極部33へ電圧を印加する。これにより、O2ガスがプラズマ化し、間仕切りチャンバ32内の電極部33の直線部37aおよび直線部37cの周囲にプラズマ雰囲気が形成される。このプラズマ雰囲気内において、HMDSガスと反応するラジカルRが発生する。このラジカルRが開口部34を通じて間仕切りチャンバ32外に放出され、ラジカルRと原料ガスが反応することにより成膜粒子が生成される。すなわち、電極ユニット31により原料ガスをプラズマ処理して成膜粒子を生成している。
【0034】
原料ガス供給手段5は、搬送される基材Wの成膜面と電極ユニット31との間にHMDSガスを供給するためのものであり、本実施形態では、図1に示すようにHMDSガスを供給する原料ガス供給部51を有している。この原料ガス供給部51に図示しない配管を通じてHMDSガスを供給することによって、原料ガス供給部51から搬送される基材Wの成膜面と電極ユニット31との間にHMDSガスを供給する。
【0035】
そして、前述したラジカルRとHMDSガスが反応することによって、成膜粒子が生成される。この成膜粒子が、基材W上に堆積することによって薄膜FであるSiO2膜が形成される。ここで、基材Wが搬送手段2により各々の電極ユニット31を経由するように搬送されるため、各々電極ユニット31により生成された成膜粒子が基材W上に堆積し、所定の厚さの薄膜Fが形成される。
【0036】
これら構成によりプラズマ処理手段3は、基材W上に所定の厚さの薄膜Fを形成することができる。
【0037】
また、本実施形態におけるプラズマ処理手段3は、基材W上に薄膜Fを形成する成膜モードと、基材W上に形成された薄膜Fの表面に対してプラズマ処理を行う表面処理モードの2つのモードを有している。この2つのモードは、本実施形態では図示しない制御部により切り替えられる。ここでいう制御部は、たとえば、汎用のコンピューター装置により構成されている。
【0038】
成膜モードにおいて制御部により制御されるプラズマ処理手段3の各部の動作を説明する。まず、O2ガスが、プラズマ形成ガス供給部4から間仕切りチャンバ32内に供給される。O2ガスが間仕切りチャンバ32内に供給された状態で、高周波電源38により電極部33に電圧を印加する。これにより、プラズマ雰囲気が形成されてラジカルRが発生し、ラジカルRが開口部34から間仕切りチャンバ32外に放出される。次に、HMDSガスが、原料ガス供給手段5により搬送される基材Wの成膜面と電極ユニット31の間に供給される。このHMDSガスがラジカルRと反応することによって成膜粒子が生成される。そして、成膜粒子が基材W上に堆積することによって、図3(a)に示すように基材W上に薄膜FであるSiO2膜が形成される。すなわち、プラズマ処理手段3は、成膜モードではHMDSガスをプラズマ処理することによって、基材W上に薄膜Fを形成している。
【0039】
表面処理モードにおいて制御部により制御されるプラズマ処理手段3の各部の動作を説明する。まず、O2ガスが、プラズマ形成ガス供給部4から間仕切りチャンバ32内に供給される。O2ガスが間仕切りチャンバ32内に供給された状態で、高周波電源38により電極部33に電圧を印加する。これにより、プラズマ雰囲気が形成されてラジカルRが発生し、ラジカルRが開口部34から間仕切りチャンバ32外に放出される。ここで、原料ガス供給手段5によるHMDSガスの供給は行わない。そのため、表面処理モードでは、成膜粒子は生成されない。そして、ラジカルRは、成膜モードにより基材W上に形成された薄膜Fの表面に残存するHMDSガス由来の未処理粒子G(図3(b)を参照)と反応する。
【0040】
なお、未処理粒子Gとは、成膜モードによりラジカルと反応したHMDSガスのうち成膜粒子になれなかった粒子のことであり、たとえば、HやCH3である。ここで、ラジカルRはO2ガスがプラズマ化して形成された不対電子を有する粒子であるため、他の電子を奪い安定化を図ろうとする性質を有している。この性質によりラジカルRは、図3(b)に示すように未処理粒子GであるHやCH3を薄膜Fの表面から奪うようになっている。これにより、表面処理モードでは、ラジカルRと未処理粒子Gを反応させることによって、薄膜Fの表面から未処理粒子Gを除去している。すなわち、プラズマ処理手段3は、表面処理モードでは、成膜モードのように薄膜Fの形成を行わず、薄膜Fの表面をプラズマ処理することによって、薄膜Fの表面に残存する未処理粒子Gを除去している。
【0041】
また、本実施形態では、複数の電極ユニット31を用いることにより、搬送される基材Wに対して成膜モードと表面処理モードを交互に行っている。具体的には、複数の電極ユニット31を、成膜モードを行うための第1の電極ユニットと表面処理モードを行うための第2の電極ユニットに分けて、各々の電極ユニット31により各モードによる処理を行っている。
【0042】
より具体的には、図1に示すように電極ユニット31a、電極ユニット31c、および電極ユニット31eを第1の電極ユニットとし、各々の第1の電極ユニットに対してそれぞれが1つ下流側に位置する電極ユニット31b、電極ユニット31d、および電極ユニット31fを第2の電極ユニットとする。そして、各々の第1の電極ユニットの直上に基材Wが位置したときに成膜モードを行って基材W上に薄膜Fを形成し、各々の第2の電極ユニットの直上に基材Wが位置したときに表面処理モードを行って薄膜Fの表面を処理する。これにより、薄膜Fの形成と薄膜Fの表面の処理を交互に行い、基材W上に比較的厚めの薄膜Fを形成する。
【0043】
このように上記実施形態における成膜装置100は、従来よりも薄膜Fの膜質の低下を軽減することができる。
【0044】
具体的に説明する。従来の成膜装置では、表面処理モードを行わずに基材上に所定の厚さの薄膜を形成していた。すなわち、従来の成膜装置では、図6(a)に示すように処理しきれなかった原料ガス由来の未処理粒子920が形成途中の薄膜910の表面に残ってしまったとしても、その状態の薄膜910上に成膜粒子をさらに堆積させて所定の厚さの薄膜920を形成していた。そのため、従来の成膜装置では、図6(b)に示すように薄膜910内に未処理粒子920が溜まってしまうため、薄膜910の膜質が低下してしまう問題があった。
【0045】
これに対して、本実施形態における成膜装置100は、原料ガスであるHMDSガスをプラズマ処理して基材W上に薄膜Fを形成する成膜モードと、薄膜Fの形成を行わずに薄膜Fの表面に対してプラズマ処理を行う表面処理モードをプラズマ処理手段3により行っている。そのため、成膜モードにより基材W上に形成した薄膜Fの表面に未処理粒子Gが残存していたとしても表面処理モードによりプラズマ処理することによって、薄膜Fの表面から除去することができる。これにより、未処理粒子Gが薄膜Fに含まれることを抑制することができるため、従来よりも薄膜Fの膜質の低下を軽減することができる。
【0046】
また、本実施形態における成膜装置100は、搬送手段2により搬送される基材Wに対して複数の電極ユニット31により成膜モードと表面処理モードを交互に行っているため、基材W上に比較的厚めの薄膜Fを形成する場合であっても、薄膜Fの膜質の低下を軽減することができる。
【0047】
具体的に説明する。本実施形態における表面処理モードは、電極ユニット31によりO2ガスをプラズマ化してラジカルRを発生させ、このラジカルRと薄膜Fの表面に残存する未処理粒子Gを反応させることによって未処理粒子Gを薄膜Fの表面から除去することができる。しかし、図3(a)に示すように表面処理モードを行う前に未処理粒子Gが薄膜F内に残存していた場合、その未処理粒子GとラジカルRを反応させることはできないため、薄膜F内の未処理粒子Gを除去することができない。すなわち、表面処理モードでは、薄膜Fの表面に残存する未処理粒子Gしか除去できない。
【0048】
これに対して本実施形態における成膜装置100は、複数の電極ユニット31を、成膜モードを行うための第1の電極ユニットと表面処理モードを行うための第2の電極ユニットに分けて、各モードによる処理を交互に行っている。すなわち、薄膜Fの形成と薄膜Fの表面処理を交互に行いながら、搬送される基材W上に所定の厚さの薄膜Fを形成している。このように薄膜Fの形成途中に薄膜Fの表面処理をこまめに行うことができるため、薄膜F内に未処理粒子Gが溜まりにくくなる。これにより、基材W上に比較的厚めの薄膜Fを形成する場合であっても、薄膜Fの膜質の低下を軽減することができる。また、搬送手段2により基材Wを搬送しながら上記処理を行っているため、成膜レートを高めることができる。すなわち、成膜レートを高めつつ、薄膜Fの膜質の低下を軽減することができる。
【0049】
ここで、搬送手段2による基材Wの搬送速度を速くするなど、搬送される基材Wが第1の電極ユニットと第2の電極ユニットのそれぞれを通過する時間を早くしてもよい。すなわち、各モードへの切り替えのタイミングを早くしてもよい。これにより、薄膜Fの形成途中における薄膜Fの表面処理をよりこまめに行うことができるため、図3(b)および図3(c)に示すような薄膜F中に未処理粒子Gが残存する状態になることを抑制しやすくなる。したがって、薄膜Fの膜質の低下をより軽減することができる。
【0050】
なお、第1の電極ユニットと第2の電極ユニットに、各々の電極ユニット31を分ける分け方は前述のものに限らない。たとえば、電極ユニット31a、電極ユニット31b、電極ユニット31d、および電極ユニット31eを成膜モードを行う第1の電極ユニットとし、電極ユニット31cおよび電極ユニット31fを表面処理モードを行う第2の電極ユニットとするように、連続して並ぶ複数の電極ユニット31により成膜モードを行ったあとに、それら成膜モードを行う電極ユニット31に続く電極ユニット31により表面処理モードを行うようにしてもよい。このように、複数の電極ユニット31により基材W上への薄膜Fの形成を連続して行ったあとに、形成した薄膜Fの表面処理を行うため、各モードによる処理を1つの電極ユニット31ごとに交互に行うよりも成膜レートをより高めることができる。
【0051】
また、前述したように各モードへの切り替えを制御部により行わなくてもよい。たとえば、成膜モードを行う第1の電極ユニットと搬送される基材Wの成膜面との間にだけHMDSガスを供給するよう原料ガス供給部51を配置すればよい。すなわち、表面処理モードを行う第2の電極ユニットと搬送される基材Wの成膜面との間にHMDSガスを供給する原料ガス供給部51は敢えて設けない。これにより、第1の電極ユニットによる基材W上への薄膜Fの形成と第2の電極ユニットによる薄膜Fの表面処理が行われる。
【0052】
〔第二実施形態〕
次に本発明の第二実施形態における成膜装置100について図4を用いて説明する。本実施形態における成膜装置100は、成膜モードと表面処理モードによる処理を、基材Wの成膜面と電極ユニット31に挟まれる処理領域を基材Wの搬送方向において成膜モードを行う領域と表面処理モードを行う領域に分けることで行っている点で第一実施形態と異なっている。なお、以下の説明では、第一実施形態と同様の点について具体的説明を省略し、相違する部分を中心に説明する。
【0053】
図4は、本発明の第二実施形態における成膜装置100を示す図であり、図4(a)および図4(b)は本実施形態における成膜装置100の異なるバリエーションを示している。
【0054】
本実施形態におけるプラズマ処理手段3は、図4(a)に示すように基材Wの成膜面と電極ユニット31に挟まれる領域である処理領域を、基材Wの搬送方向において成膜モードを行う領域と表面処理を行う領域に分ける処理領域分割手段6を有している。なお、以下の説明では、成膜モードを行う領域を成膜領域D、表面処理を行う領域を表面処理領域Tと呼ぶ。
【0055】
処理領域分割手段6は、図4(a)に示すように基材Wの所定面と電極ユニット31に挟まれる領域である処理領域を成膜領域Dと表面処理領域Tに仕切る仕切部61を有している。仕切部61は、間仕切りチャンバ32内を基材Wの搬送方向に区切るよう形成された板状の部材であり、図4(a)に示すように基材Wの搬送方向における電極部33の直線部37aと直線部37c間の中央部に配置されるよう間仕切りチャンバ32内に設けられている。この仕切部61は、基材Wの搬送方向と直交する(図4(a)におけるZ軸方向)に長く形成され、長手方向における仕切部61の端部が搬送される基材Wの成膜面と対向したときに基材Wの成膜面との間隔が所定の間隔になるよう形成されている。ここでいう所定の間隔とは、仕切部61の端部が搬送される基材Wの成膜面および基材W上に形成される薄膜Fと接触しない程度に近接する間隔のことである。これにより、間仕切りチャンバ32内が基材Wの搬送方向において二分される。
【0056】
そして、プラズマ形成ガス供給部4が、図4(a)に示すように二分された間仕切りチャンバ32のそれぞれの内部にO2ガスを供給するよう複数設けられる。これにより、二分された間仕切りチャンバ32のそれぞれの内部でプラズマ雰囲気が形成されてラジカルが発生する。
【0057】
また、原料ガス供給部51が、図4(a)に示すように基材Wの搬送方向において二分された間仕切りチャンバ32の上流側と搬送される基材Wの成膜面との間にHMDSガスを供給できるよう配置される。ここで、仕切部61は、前述のとおり仕切部61の端部が搬送される基材Wの成膜面と対向したときに基材Wの成膜面との間隔が上記所定の間隔になるよう形成されているため、原料ガス供給部51により供給されるHMDSガスが、二分された間仕切りチャンバ32の下流側と搬送される基材Wの成膜面との間に流入しにくくなる。
【0058】
これにより、基材Wの搬送方向において二分された間仕切りチャンバ32の上流側と搬送される基材Wの成膜面に挟まれる処理領域ではHMDSガスとラジカルRが反応して薄膜Fが形成され、この処理領域よりも下流側に位置する処理領域ではラジカルRと薄膜Fの表面に残留する未処理粒子Gが反応して未処理粒子Gが除去される。すなわち、基材Wの搬送方向において二分された間仕切りチャンバ32の上流側と搬送される基材Wの成膜面に挟まれる処理領域を成膜領域D、下流側と搬送される基材Wの成膜面に挟まれる処理領域を表面処理領域Tとして、各処理が行われるようになっている。
【0059】
そして、本実施形態おいても複数の電極ユニット31が基材Wの搬送方向に配列するよう設けられており、各々の電極ユニット31と搬送される基材Wの成膜面に挟まれる処理領域を成膜領域Dと表面処理領域Tに分ける。これにより、搬送される基材Wが交互に並んだ成膜領域Dと表面処理領域Tを通過することになるため、基材Wへの薄膜Fの形成と薄膜Fの表面処理が交互に行われ、基材W上に所定の厚さの薄膜Fが形成される。
【0060】
このように上記実施形態における成膜装置100によれば、従来よりも薄膜Fの膜質の低下を軽減することができる。
【0061】
なお、処理領域の分け方は上記のものに限られず、別の方法により分けてもよい。たとえば、原料ガス供給部51の配置を調節することにより行ってもよい。すなわち、原料ガス供給部51が処理領域分割手段6であってもよい。
【0062】
具体的には、図4(b)に示すように原料ガス供給部51は、基材Wの搬送方向における間仕切りチャンバ32と搬送される基材Wの成膜面に挟まれる処理領域の中央部よりも下流側に配置される。そして、原料ガス供給部51は、配置された位置から上流側に吹出口52が向くように傾いている。これにより、原料ガス供給部51から供給されるHMDSガスは、基材Wの搬送方向における間仕切りチャンバ32と搬送される基材Wの成膜面に挟まれる処理領域の中央部よりも上流側に供給され、下流側には供給されないようにすることができる。すなわち、基材Wの搬送方向における間仕切りチャンバ32と搬送される基材Wの成膜面に挟まれる処理領域の中央部よりも上流側が成膜領域D、下流側が表面処理領域Tになるよう処理領域を分けることができる。
【0063】
〔第三実施形態〕
次に本発明の第三実施形態における成膜装置100について図5を用いて説明する。本実施形態における成膜装置100は、基材Wを搬送せずに、1つの電極ユニット31により成膜モードと表面処理モードを行う点で第一実施形態および第二実施形態と異なっている。なお、以下の説明では、第一実施形態および第二実施形態と同様の点について具体的説明を省略し、相違する部分を中心に説明する。
【0064】
図5は、本発明の第三実施形態における成膜装置100を示す図である。
【0065】
本実施形態における成膜装置100は、搬送機構を有さず、基材支持部21によりメインチャンバ1内で基材Wを支持している。また、本実施形態におけるプラズマ処理手段3は、基材Wの成膜面と対向する位置に配置した1つの電極ユニット31と、基材Wと電極ユニット31との間に原料ガスであるHMDSガスを供給する原料ガス供給手段5と、を有し、1つの電極ユニット31により成膜モードと表面処理モードを交互に切り替えて行うようになっている。
【0066】
以下、各モードにおいて制御部により制御されるプラズマ形成手段3の各部の動作を具体的に説明する。
【0067】
まず、1回目の成膜モードを行う。具体的には、まず、O2ガスがプラズマ形成ガス供給部4から間仕切りチャンバ32内に供給される。O2ガスが間仕切りチャンバ32内に供給された状態で、高周波電源38により電極部33に電圧を印加する。これにより、プラズマ雰囲気が形成されてラジカルRが発生し、ラジカルRが開口部34から間仕切りチャンバ32外に放出される。次に、HMDSガスが、原料ガス供給手段5により基材Wの成膜面と電極ユニット31の間に供給される。このHMDSガスがラジカルRと反応することによって成膜粒子が生成される。そして、成膜粒子が基材W上に堆積する。所定量の成膜粒子が基材W上に堆積した段階で、成膜モードを停止して表面処理モードに切り替える。
【0068】
成膜モードから表面処理モードへの切り替えは、原料ガス供給手段5によるHMDSガスの供給を停止させることによって行われる。すなわち、成膜粒子を生成し得ない状態にし、電極ユニット31による薄膜Fの表面に対するプラズマ処理のみを行う状態にする。これにより、薄膜Fの表面がプラズマ処理され、薄膜Fの表面に残存する未処理粒子Gを除去することができる。
【0069】
ここで、表面処理モードを行う前に、プラズマ形成ガス供給部4による間仕切りチャンバ32内へのO2ガスの供給と、高周波電源38による電極部33への電圧の印加を停止し、メインチャンバ1に接続された真空ポンプによりメインチャンバ1と間仕切りチャンバ32内のガスを排気して、それぞれの内部を減圧してもよい。これにより、成膜モード時に供給されたHMDSガスをメインチャンバ1内から排気することができる。そして、HMDSガスをメインチャンバ1内から排気した後にプラズマ形成ガス供給部4による間仕切りチャンバ32内へのO2ガスの供給と高周波電源38による電極部33への電圧の印加を再開させることによって、薄膜Fの表面処理を行う。これにより、表面処理モード時においてメインチャンバ1内に残存するHMDSガスがプラズマ処理されて成膜粒子化し、薄膜Fの表面に堆積することを防ぐことができる。
【0070】
これら成膜モードと表面処理モードを交互に行うことによって、基材W上に比較的厚めの薄膜Fを形成する。
【0071】
このように上記実施形態における成膜装置100によれば、従来よりも薄膜Fの膜質の低下を軽減することができる。
【0072】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。たとえば、基材Wは板状の部材に限られず、一方向に延びる帯状のシート部材であってもよい。この場合、基材Wを搬送する搬送手段2は、ロールツーロール方式の搬送機構を有するよう構成されるとよい。
【0073】
また、上記実施形態では、メインチャンバ1に真空ポンプを接続し、その真空ポンプにより間仕切りチャンバ32内の圧力を調節する例について説明したが、これに限らず、間仕切りチャンバ32にも真空ポンプを接続し、その真空ポンプにより間仕切りチャンバ32内の圧力を調節してもよい。ここで、プラズマ処理手段3が複数の間仕切りチャンバ32を有する場合、各々の間仕切りチャンバ32に真空ポンプを接続するとよい。
【符号の説明】
【0074】
100 成膜装置
1 メインチャンバ
2 搬送手段
21 基材支持部
22 把持機構
3 プラズマ処理手段
31 電極ユニット
32 間仕切りチャンバ
33 電極部
34 開口部
35 電極
36 カバー部
37a 直線部
37b 折り返し部
37c 直線部
38 高周波電源
4 プラズマ形成ガス供給部
5 原料ガス供給手段
51 原料ガス供給部
52 吹出口
6 処理領域分割手段
61 仕切部
W 基材
F 薄膜
R ラジカル
G 未処理粒子
D 成膜領域
T 表面処理領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6