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特開2024-200パーソナルカラー判定装置、パーソナルカラー判定方法、およびパーソナルカラー判定用プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000200
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】パーソナルカラー判定装置、パーソナルカラー判定方法、およびパーソナルカラー判定用プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20231225BHJP
   G01J 3/52 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
A61B5/00 101A
G01J3/52
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098837
(22)【出願日】2022-06-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】516296739
【氏名又は名称】株式会社桶村色彩工房
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】桶村 久美子
【テーマコード(参考)】
2G020
4C117
【Fターム(参考)】
2G020AA08
2G020DA05
2G020DA23
2G020DA24
2G020DA32
2G020DA35
2G020DA66
4C117XB13
4C117XD04
4C117XD10
4C117XD11
4C117XE43
4C117XG22
(57)【要約】
【課題】対象者に対する心理的負担を低減させつつ、対象者のパーソナルカラーを容易に判定できるパーソナルカラー判定装置、パーソナルカラー判定方法、およびパーソナルカラー判定用プログラムを提供する。
【解決手段】パーソナルカラー判定装置1は、判定ユニット31を表示可能な表示部11を備える。肌画像表示制御部21は記憶部9に記憶されているユーザの肌の画像を判定ユニット11に表示させ、画面上でパーソナルカラーを判定する。一段階目の判定として、イエローベース色Yとブルーベース色Bとのうちいずれが使用者の肌に調和するかを判定する。イエローベース色Yに調和する場合、二段階目の判定として、第1基準色Cと第2基準色Eのうちいずれが肌に調和するかを判定する。ブルーベース色Bに調和する場合、二段階目の判定として第3基準色Fと第4基準色Hのうちいずれが肌に調和するかを判定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の肌の画像を記憶する記憶部と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、および前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域を有する、調和色判定ユニットを表示可能な画像表示部と、
前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示制御部と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示制御部と、
前記第1カラーペア表示制御部によって前記イエローベース色および前記ブルーベース色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記イエローベース色および前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択させる調和色相選択用画像を前記画像表示部に表示させる色相選択画像表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示制御部と、
前記第2カラーペア表示制御部によって前記第1基準色および前記第2基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1基準色および前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる春秋選択用画像を前記画像表示部に表示させる春秋選択画像表示制御部と、
前記第3カラーペア表示制御部によって前記第3基準色および前記第4基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第3基準色および前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる夏冬選択用画像を前記画像表示部に表示させる夏冬選択画像表示制御部と、
前記春秋選択用画像において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記春秋選択用画像において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させるパーソナルカラー判定部と、
を備えることを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記画像表示部は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定部を備え、
前記肌画像表示制御部は、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項4】
請求項3に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定部は、前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定し、
肌画像表示制御部は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示するように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項5】
予め取得された使用者の肌の画像と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、および前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域を有する、調和色判定ユニットを表示する画像表示装置とを用いて前記使用者のパーソナルカラーを判定するパーソナルカラー判定方法であって、
調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させるとともに、前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示過程と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示過程と、
前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部の各々を観察する色相観察過程と、
前記色相観察過程における観察結果に基づいて、前記イエローベース色と前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択する色相選択過程と、
前記色相選択過程において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示過程と、
第2カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察する春秋色観察過程と、
前記春秋色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1基準色と前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択する春秋色選択過程と、
前記色相選択過程において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示過程と、
第3カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察する夏冬色観察過程と、
前記夏冬色観察過程における観察結果に基づいて、前記第3基準色と前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択する夏冬色選択過程と、
前記春秋色選択過程において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記春秋色選択過程において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させるパーソナルカラー判定過程と、
を備えることを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項6】
請求項5に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記画像表示装置は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項7】
請求項5に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定過程を備え、
前記肌画像表示過程では、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項8】
請求項7に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定過程は、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定する顔関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定する首関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定する二の腕関心画像設定過程と、
を備え、
肌画像表示過程は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示する
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項9】
請求項5ないし請求項8のいずれかに記載のパーソナルカラー判定方法を演算装置に実行させることを特徴とするパーソナルカラー判定用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象者のパーソナルカラーを判定するためのパーソナルカラー判定装置、パーソナルカラー判定方法、およびパーソナルカラー判定用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルカラーとは人に調和する色(似合う色)であり、個人によってパーソナルカラーは異なる。すなわち肌の色または髪の色を例とする、人間が生来有する要素の色によってパーソナルカラーは大きく異なる。化粧料や衣服などを例とするファッション用品を選定する場合、同じ化粧料等であっても個人によっては調和する場合と調和しない場合がある。このような調和性の相違は、パーソナルカラーの相違に起因することが多い。すなわちファッション用品のカラーコーディネートを決定する際において、対象者のパーソナルカラーは重要な情報となる。
【0003】
対象者のパーソナルカラーを判定するパーソナルカラー診断として、主にフォーシーズン分類法が知られている。フォーシーズン分類法では、色を春夏秋冬(スプリング、サマー、オータム、ウィンター)の4つのグループに分類し、対象者が生来有する要素の色と最も調和するグループを4つのグループの中から決定する(例えば、特許文献1)。
【0004】
またパーソナルカラー診断の他の例として、イエローベースとブルーベースとの2パターンに分類する方法(イエベ・ブルベ診断)が知られている。イエベ・ブルベ診断では、比較的黄みの強い色相を有する色(イエローベース)と、比較的青みが強い色相を有する色(ブルーベース)とのいずれがより対象者に調和するかを判定する。イエベ・ブルベ診断では化粧料を実際に対象者の肌に塗布することなく、イエローベースの化粧料とブルーベースの化粧料とのうち、対象者はいずれの化粧料がより調和するかを判定する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6146754号
【特許文献2】特許第7026399号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の構成では次のような問題がある。すなわち、特許文献1の方法では、単色の色を呈したドレープといわれる布またはボードを複数枚(一例として数十枚)用意し、各色のドレープを対象者にあてがって対象者の顔色がよく見えるドレープの色を選別することで対象者のパーソナルカラーを判定する。このような特許文献1の方法では、ドレープを対象者にあてがう操作を繰り返す必要があるのでパーソナルカラーの判定に時間を要する。また、カラーアナリストなどが有する程度の高度な技術が要求されるので、一般の使用者には適切な判定が困難である。また、多数のドレープは専門的な店舗でなければ用意されていないので、特許文献1の方法を実行できる場所および機会は非常に限定される。
【0007】
さらに、各色のドレープは対象者以外の不特定多数の者に対しても使用される。すなわち、対象者にとっては他者に触れたドレープが自身に接触することとなる。近年のコロナ禍の状況下では衛生上の意識が向上しており、他者が接触した物品に触れることを忌避する意識が強くなっている。そのため、ドレープを接触させてパーソナルカラーを判定する特許文献1の方法を用いると、ドレープの接触が衛生的に望ましくないという心理的負担を対象者に与えることが懸念される。
【0008】
特許文献2の判定方法ではドレープを用いる必要がないので、特許文献1の方法と比べて要求される技術は比較的低い。しかし特許文献2の判定方法では、分類可能な対象者のパーソナルカラーはイエローベースとブルーベースとの2パターンに留まり、パーソナルカラーの判定としてはまだ十分でない。そして特許文献2の判定方法ではシート状の判定用具を対象者の肌の上にあてがうという操作が必要となる。
【0009】
本発明は、このような事情に着目してなされたものであって、対象者に対する心理的負担を低減させつつ、対象者のパーソナルカラーを容易に判定できるパーソナルカラー判定装置、パーソナルカラー判定方法、およびパーソナルカラー判定用プログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0011】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係るパーソナルカラー判定装置は、使用者の肌の画像を記憶する記憶部と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、および前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域を有する、調和色判定ユニットを表示可能な画像表示部と、
前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示制御部と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示制御部と、
前記第1カラーペア表示制御部によって前記イエローベース色および前記ブルーベース色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記イエローベース色および前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択させる調和色相選択用画像を前記画像表示部に表示させる色相選択画像表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示制御部と、
前記第2カラーペア表示制御部によって前記第1基準色および前記第2基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1基準色および前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる春秋選択用画像を前記画像表示部に表示させる春秋選択画像表示制御部と、
前記第3カラーペア表示制御部によって前記第3基準色および前記第4基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第3基準色および前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる夏冬選択用画像を前記画像表示部に表示させる夏冬選択画像表示制御部と、
前記春秋選択用画像において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記春秋選択用画像において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させるパーソナルカラー判定部と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
(作用・効果)この構成によれば、画像表示部に調和色判定ユニットを表示してパーソナルカラーの判定を行う。調和色判定ユニットは、使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、および前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域を有する。使用者は画像表示部に表示される調和色判定ユニットを用いることで、肌表示領域に表示される肌の色と第1色表示領域に表示される色との相性の高さ、および肌表示領域に表示される肌の色と第1色表示領域に表示される色との相性の高さの2つを比較して、より相性が高い色を判定できる。
【0013】
本実施例では使用者の肌の画像データを用いて、画像表示部の画像上においてパーソナルカラーの判定を行う。そのため、ドレープを例とする物品を使用者の肌に接触させることなくパーソナルカラーの判定を行うことができる。よって、使用者はパーソナルカラーを判定する際に、他者が接触した物品に触れるなど衛生的に望ましくない行為に起因する心理的負担を回避できる。
【0014】
本実施例では2つのグループにユーザを分類する判定過程を2回行うことにより、ユーザを春夏秋冬の4つのシーズン色のグループに分類する。まず、第1カラーペア表示制御部および色相選択画像表示制御部により、一段階目の判定を行う。すなわち第1カラーペア表示制御部は調和色判定ユニットにイエローベース色およびブルーベース色を表示させることにより、使用者は肌表示領域に表示される肌の色がイエローベース色およびブルーベース色のいずれにより調和するかを判定できる。色相選択画像表示制御部はイエローベース色およびブルーベース色のうち使用者に調和する色を選択させる調和色相選択用画像を表示させる。パーソナルカラーが春シーズン色または秋シーズン色である者はイエローベース色に対して調和性が高く、パーソナルカラーが夏シーズン色または冬シーズン色である者はブルーベース色に対して調和性が高い。そのため一段階目の判定によって、パーソナルカラーが春または秋であるグループとパーソナルカラーが夏または冬であるグループとの2つのグループへと正確に分類できる。
【0015】
調和色相選択用画像においてイエローベース色を選択した場合、第2カラーペア表示制御部および春秋選択画像表示制御部により、二段階目の判定を行う。すなわち第2カラーペア表示制御部は調和色判定ユニットに第1基準色および第2基準色を表示させることにより、使用者は肌表示領域に表示される肌の色が第1基準色および第2基準色のいずれにより調和するかを判定できる。春秋選択画像表示制御部は第1基準色および第2基準色のうち使用者に調和する色を選択させる春秋相選択用画像を表示させる。第2基準色は第1基準色と比べて彩度が低い色であり、パーソナルカラーが秋シーズン色である者は第2基準色に対して調和性が高い。そのため一段階目の判定によってパーソナルカラーが春または秋であると分類されたグループに対して第2カラーペア表示制御部および春秋選択画像表示制御部を用いた二段階目の判定を行うことにより、パーソナルカラーが春シーズン色であるグループとパーソナルカラーが秋シーズン色であるグループとの2つのグループへと使用者を正確に分類できる。
【0016】
調和色相選択用画像においてブルーベース色を選択した場合、第3カラーペア表示制御部および夏冬選択画像表示制御部により、二段階目の判定を行う。すなわち第3カラーペア表示制御部は調和色判定ユニットに第3基準色および第4基準色を表示させることにより、使用者は肌表示領域に表示される肌の色が第3基準色および第4基準色のいずれにより調和するかを判定できる。夏冬選択画像表示制御部は第3基準色および第4基準色のうち使用者に調和する色を選択させる夏冬選択用画像を表示させる。第4基準色は第3基準色と比べて明度が低い色であり、パーソナルカラーが冬シーズン色である者は第4基準色に対して調和性が高い。そのため一段階目の判定によってパーソナルカラーが夏または冬であると分類されたグループに対して第3カラーペア表示制御部および夏冬選択画像表示制御部を用いた二段階目の判定を行うことにより、パーソナルカラーが夏シーズン色であるグループとパーソナルカラーが冬シーズン色であるグループとの2つのグループへと使用者を正確に分類できる。
【0017】
パーソナルカラー判定部は、二段階目の判定において表示される春秋選択用画像または夏冬選択用画像における使用者の選択内容によって、使用者のパーソナルカラーを特定して表示させる。すなわち、春秋選択用画像において第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色であると判定され、第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色であると判定できる。夏冬選択用画像において第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色であると判定され、第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色であると判定できる。
【0018】
一段階目の判定と二段階目の判定は、調和色判定ユニットの肌表示領域に使用者の肌画像を表示させ、肌表示領域に隣接する第1色表示領域に表示された第1の色と、肌表示領域に隣接する第2色表示領域に表示される第2の色とのいずれに対して使用者の肌の色が調和するかを判定する。使用者は肌の色と、当該肌の色に隣接表示される第1の色と、当該肌の色に隣接表示される第2の色とを同時に視認できる。そのため、使用者は高度な技術を有しなくとも一段階目の判定と二段階目の判定の各々について、2種類の色のいずれが使用者の肌の色に対してより調和するかという判断を容易かつ正確に下すことができる。
【0019】
このような2種類の色からより自身の肌の色に調和する色を選択するという容易かつ正確な判定を可能とする過程を2回行うことにより、春シーズン、夏シーズン、秋シーズン、および冬シーズンの4つのグループに使用者のパーソナルカラーを分類する判定過程について、容易かつ正確に実行することができる。すなわち使用者は高度な技術や知識を有しなくとも、自身のパーソナルカラーを春シーズン、夏シーズン、秋シーズン、および冬シーズンの4つのグループに分類するというパーソナルカラー判定方法を容易かつ精度よく行うことができる。
【0020】
また、上述した発明において、前記画像表示部は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成される
ことを特徴とすることが好ましい。
【0021】
(作用・効果)この構成によれば、前記画像表示部は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、各々の調和色判定ユニットが表示するイエローベース色はそれぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、ブルーベース色はそれぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なる、そのため、第1カラーペア表示制御部および色相選択画像表示制御部による一段階目の判定において、明度および彩度に係る複数の組み合わせパターンについて、色相を主要な指標とした判定を行うことができる。従って、イエローベース色とブルーベース色のうち、使用者の肌の色に調和する色をより正確に判定することができる。
【0022】
同様に、各々の調和色判定ユニットが表示する第1基準色はそれぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、第2基準色はそれぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なる。そのため、二段階目の判定として第2カラーペア表示制御部および春秋選択画像表示制御部を用いる場合において、明度および色相に係る複数の組み合わせパターンについて、彩度を主要な指標とした判定を行うことができる。従って、第1基準色と第2基準色のうち、使用者の肌の色に調和する色をより正確に判定することができる。
【0023】
そして、各々の調和色判定ユニットが表示する第3基準色はそれぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、第4基準色はそれぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なる。そのため、二段階目の判定として第3カラーペア表示制御部および夏冬選択画像表示制御部を用いる場合において、彩度および色相に係る複数の組み合わせパターンについて、明度を主要な指標とした判定を行うことができる。従って、第3基準色と第4基準色のうち、使用者の肌の色に調和する色をより正確に判定することができる。
【0024】
また、上述した発明において、前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定部を備え、前記肌画像表示制御部は、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させることが好ましい。この場合、肌の画像のうち少なくとも一部を関心領域として設定し、当該関心領域における肌の画像を肌表示領域に表示させる。そのため、肌の画像から関心領域としてパーソナルカラーの診断に用いるを任意に選択することにより、より精度よくパーソナルカラーの診断を実行できる。
【0025】
また、上述した発明において、前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定部は、前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定し、
肌画像表示制御部は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示するように構成される
ことを特徴とすることが好ましい。
【0026】
(作用・効果)この構成によれば、使用者の肌の画像として顔の少なくとも一部の画像、首の少なくとも一部の画像、および二の腕の少なくとも一部の画像を用いてパーソナルカラーの判定を行う。すなわち複数のパターンの肌の色の各々に対して、肌表示領域に隣接表示される2種類の色のいずれがより調和するかという判定を行うことができる。そのため、使用者の肌に対してより調和する色を精度良く判定することができる。
【0027】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち本発明は、予め取得された使用者の肌の画像と、前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、および前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域を有する、調和色判定ユニットを表示する画像表示装置とを用いて前記使用者のパーソナルカラーを判定するパーソナルカラー判定方法であって、
調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させるとともに、前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示過程と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示過程と、
前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部の各々を観察する色相観察過程と、
前記色相観察過程における観察結果に基づいて、前記イエローベース色と前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択する色相選択過程と、
前記色相選択過程において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示過程と、
第2カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察する春秋色観察過程と、
前記春秋色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1基準色と前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択する春秋色選択過程と、
前記色相選択過程において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示過程と、
第3カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察する夏冬色観察過程と、
前記夏冬色観察過程における観察結果に基づいて、前記第3基準色と前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択する夏冬色選択過程と、
前記春秋色選択過程において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記春秋色選択過程において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させるパーソナルカラー判定過程と、を備えることを特徴とする。
【0028】
(作用・効果)この構成によれば、画像表示部に調和色判定ユニットを表示してパーソナルカラーの判定を行う。調和色判定ユニットは、使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、および前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域を有する。使用者は画像表示部に表示される調和色判定ユニットを用いることで、肌表示領域に表示される肌の色と第1色表示領域に表示される色との相性の高さ、および肌表示領域に表示される肌の色と第1色表示領域に表示される色との相性の高さの2つを比較して、より相性が高い色を判定できる。
【0029】
本実施例では使用者の肌の画像データを用いて、画像表示部の画像上においてパーソナルカラーの判定を行う。そのため、ドレープを例とする物品を使用者の肌に接触させることなくパーソナルカラーの判定を行うことができる。よって、使用者はパーソナルカラーを判定する際に、他者が接触した物品に触れるなど衛生的に望ましくない行為に起因する心理的負担を回避できる。
【0030】
本実施例では2つのグループにユーザを分類する判定過程を2回行うことにより、ユーザを春夏秋冬の4つのシーズン色のグループに分類する。まず、第1カラーペア表示過程および色相選択過程により、一段階目の判定を行う。すなわち第1カラーペア表示過程では調和色判定ユニットにイエローベース色およびブルーベース色を表示させることにより、使用者は肌表示領域に表示される肌の色がイエローベース色およびブルーベース色のいずれにより調和するかを判定できる。色相選択過程はイエローベース色およびブルーベース色のうち使用者に調和する色を選択させる。パーソナルカラーが春シーズン色または秋シーズン色である者はイエローベース色に対して調和性が高く、パーソナルカラーが夏シーズン色または冬シーズン色である者はブルーベース色に対して調和性が高い。そのため一段階目の判定である色相選択過程によって、パーソナルカラーが春または秋であるグループとパーソナルカラーが夏または冬であるグループとの2つのグループへと正確に分類できる。
【0031】
色相選択過程においてイエローベース色を選択した場合、第2カラーペア表示過程および春秋色選択過程により、二段階目の判定を行う。すなわち第2カラーペア表示過程では調和色判定ユニットに第1基準色および第2基準色を表示させることにより、使用者は肌表示領域に表示される肌の色が第1基準色および第2基準色のいずれにより調和するかを判定できる。春秋色選択過程は第1基準色および第2基準色のうち使用者に調和する色を選択させる。第2基準色は第1基準色と比べて彩度が低い色であり、パーソナルカラーが秋シーズン色である者は第2基準色に対して調和性が高い。そのため一段階目の判定によってパーソナルカラーが春または秋であると分類されたグループに対して第2カラーペア表示過程および春秋色選択過程による二段階目の判定を行うことにより、パーソナルカラーが春シーズン色であるグループとパーソナルカラーが秋シーズン色であるグループとの2つのグループへと使用者を正確に分類できる。
【0032】
色相選択過程においてブルーベース色を選択した場合、第3カラーペア表示過程および夏冬色選択過程により、二段階目の判定を行う。すなわち第3カラーペア表示過程は調和色判定ユニットに第3基準色および第4基準色を表示させることにより、使用者は肌表示領域に表示される肌の色が第3基準色および第4基準色のいずれにより調和するかを判定できる。夏冬色選択過程は第3基準色および第4基準色のうち使用者に調和する色を選択させる夏冬選択用画像を表示させる。第4基準色は第3基準色と比べて明度が低い色であり、パーソナルカラーが冬シーズン色である者は第4基準色に対して調和性が高い。そのため一段階目の判定によってパーソナルカラーが夏または冬であると分類されたグループに対して第3カラーペア表示過程および夏冬色選択過程をによる二段階目の判定を行うことにより、パーソナルカラーが夏シーズン色であるグループとパーソナルカラーが冬シーズン色であるグループとの2つのグループへと使用者を正確に分類できる。
【0033】
パーソナルカラー判定過程では、春秋色選択過程または夏冬色選択過程における使用者の選択内容によって、使用者のパーソナルカラーを特定して表示させる。すなわち、春秋色選択過程において第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色であると判定され、第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色であると判定できる。夏冬色選択用過程において第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色であると判定され、第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色であると判定できる。
【0034】
一段階目の判定と二段階目の判定は、調和色判定ユニットの肌表示領域に使用者の肌画像を表示させ、肌表示領域に隣接する第1色表示領域に表示された第1の色と、肌表示領域に隣接する第2色表示領域に表示される第2の色とのいずれに対して使用者の肌の色が調和するかを判定する。使用者は肌の色と、当該肌の色に隣接表示される第1の色と、当該肌の色に隣接表示される第2の色とを同時に視認できる。そのため、使用者は高度な技術を有しなくとも一段階目の判定と二段階目の判定の各々について、2種類の色のいずれが使用者の肌の色に対してより調和するかという判断を容易かつ正確に下すことができる。
【0035】
このような2種類の色からより自身の肌の色に調和する色を選択するという容易かつ正確な判定を可能とする過程を2回行うことにより、春シーズン、夏シーズン、秋シーズン、および冬シーズンの4つのグループに使用者のパーソナルカラーを分類する判定過程について、容易かつ正確に実行することができる。すなわち使用者は高度な技術や知識を有しなくとも、自身のパーソナルカラーを春シーズン、夏シーズン、秋シーズン、および冬シーズンの4つのグループに分類するというパーソナルカラー判定方法を容易かつ精度よく行うことができる。
【0036】
また、上述した発明において、前記画像表示装置は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成されることが好ましい。
【0037】
(作用・効果)この構成によれば、前記画像表示部は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、各々の調和色判定ユニットが表示するイエローベース色はそれぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、ブルーベース色はそれぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なる、そのため、第1カラーペア表示過程および色相選択過程による一段階目の判定において、明度および彩度に係る複数の組み合わせパターンについて、色相を主要な指標とした判定を行うことができる。従って、イエローベース色とブルーベース色のうち、使用者の肌の色に調和する色をより正確に判定することができる。
【0038】
同様に、各々の調和色判定ユニットが表示する第1基準色はそれぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、第2基準色はそれぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なる。そのため、二段階目の判定として第2カラーペア表示過程および春秋色選択過程を行う場合において、明度および色相に係る複数の組み合わせパターンについて、彩度を主要な指標とした判定を行うことができる。従って、第1基準色と第2基準色のうち、使用者の肌の色に調和する色をより正確に判定することができる。
【0039】
そして、各々の調和色判定ユニットが表示する第3基準色はそれぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、第4基準色はそれぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なる。そのため、二段階目の判定として第3カラーペア表示過程および夏冬色選択過程を行う場合において、彩度および色相に係る複数の組み合わせパターンについて、明度を主要な指標とした判定を行うことができる。従って、第3基準色と第4基準色のうち、使用者の肌の色に調和する色をより正確に判定することができる。
【0040】
また、上述した発明において、前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定過程を備え、前記肌画像表示過程では、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させることが好ましい。この場合、肌の画像のうち少なくとも一部を関心領域として設定し、当該関心領域における肌の画像を肌表示領域に表示させる。そのため、肌の画像から関心領域としてパーソナルカラーの診断に用いるを任意に選択することにより、より精度よくパーソナルカラーの診断を実行できる。
【0041】
また、上述した発明において、前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定過程は、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定する顔関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定する首関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定する二の腕関心画像設定過程と、
を備え、
肌画像表示過程は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示することが好ましい。
【0042】
(作用・効果)この構成によれば、使用者の肌の画像として顔の少なくとも一部の画像、首の少なくとも一部の画像、および二の腕の少なくとも一部の画像を用いてパーソナルカラーの判定を行う。すなわち複数のパターンの肌の色の各々に対して、肌表示領域に隣接表示される2種類の色のいずれがより調和するかという判定を行うことができる。そのため、使用者の肌に対してより調和する色を精度良く判定することができる。
【0043】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち本発明は、上述のパーソナルカラー判定方法を演算装置に実行させることを特徴とするパーソナルカラー判定用プログラムである。
【0044】
(作用・効果)この構成によれば、上述のパーソナルカラー判定方法を画像表示装置の画面上において好適に実行することができる。
【発明の効果】
【0045】
このように、本発明のパーソナルカラー判定装置、パーソナルカラー判定方法、およびパーソナルカラー判定用プログラムによれば、判定ユニットを視認して肌表示領域に表示される肌の色と、第1色表示領域または第2色表示領域に表示される色との相性を視覚判定するだけで各々の色表示領域に表示される色と使用者の肌との調和を判断できる。そのため、色に関する専門的な知識および技術を有しなくともパーソナルカラーを簡便かつ確実に選定できる。またユーザの肌の画像を取得して当該肌の画像を用いて判定を行うので、ユーザの肌に部材を接触させることなくパーソナルカラーを判定できる。よって、衛生的に望ましくない行為に起因する心理的負担を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】実施例に係るパーソナルカラー判定装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
図2】実施例に係るパーソナルカラー判定装置の正面図である。
図3】実施例に係る判定ユニットを示す図である。
図4】実施例に係るパーソナルカラー判定装置の動作の概要を説明するフローチャートである。
図5】実施例に係るパーソナルカラー判定装置の動作の詳細を説明するフローチャートである。(a)はステップS4の詳細を説明するフローチャートであり、(b)はステップS5の詳細を説明するフローチャートであり、(c)はステップS6の詳細を説明するフローチャートである。
図6】実施例に係るステップS3の過程を説明する図である。(a)は顔および首の関心領域を設定する過程を示す図であり、(b)は二の腕の関心領域を設定する過程を示す図である。
図7】実施例に係るステップS4-1の過程を説明する図である。
図8】実施例に係るステップS4-2の過程を説明する図である。
図9】実施例に係るステップS4-3の過程を説明する図である。
図10】実施例に係るステップS4-3において、判定ユニットのうち第2色表示領域の表示をオフに制御した状態を示す図である。
図11】実施例に係るステップS4-3において、一部の判定ユニットの表示をオフに制御した状態を示す図である。
図12】実施例に係るステップS4において、2つ目の関心領域の肌画像を表示している状態を示す図である。
図13】実施例に係るステップS4において、3つ目の関心領域の肌画像を表示している状態を示す図である。
図14】実施例に係るステップS4-5の過程を説明する図である。
図15】実施例に係るステップS5-3の過程を説明する図である。
図16】実施例に係るステップS5において、2つ目の関心領域の肌画像を表示している状態を示す図である。
図17】実施例に係るステップS5において、3つ目の関心領域の肌画像を表示している状態を示す図である。
図18】実施例に係るステップS5-5の過程を説明する図である。
図19】実施例に係るステップS6-3の過程を説明する図である。
図20】実施例に係るステップS6-5の過程を説明する図である。
図21】実施例に係るステップS7の過程を説明する図である。(a)はステップS7Aにおける表示部の表示画面を示す図であり、(b)はステップS7Bにおける表示部の表示画面を示す図である。
図22】実施例に係るステップS7の過程を説明する図である。(a)はステップS7Cにおける表示部の表示画面を示す図であり、(b)はステップS7Dにおける表示部の表示画面を示す図である。
図23】変形例に係る判定ユニットの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
<全体構成の説明>
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は実施例に係るパーソナルカラー判定装置1の機能ブロック図であり、図2はパーソナルカラー判定装置1の外観構成を示す正面図である。パーソナルカラー判定装置1は、ユーザMが操作する端末2を備えている。本実施例において端末2はいわゆるスマートフォンに分類されるが、端末2の例としては他にタブレット型コンピュータなど、各種コンピュータが挙げられる。
【0048】
パーソナルカラー判定装置1は図1および図2に示すように、主制御部3と、撮影機構5と、入力部7と、記憶部9と、表示部11とを備えている。主制御部3は端末2に配設されており、一例として中央処理演算装置(CPU:Central Processing Unit)などの情報処理手段を備えている。主制御部3は、端末2における各構成を統括制御する。
【0049】
撮影機構5は、ユーザMを例とする各種被写体を撮影して当該被写体の画像を生成する。撮影機構5の例として、カメラまたはイメージセンサモジュールなどが挙げられる。入力部7はパーソナルカラー判定装置1の操作に関するユーザの指示を入力するものであり、ユーザMが入力部7に入力する指示に従って主制御部3は統括制御を行う。入力部7の例として、ボタン式または切り換え式のスイッチ、方向入力キー、タッチ式のパネルなどが挙げられる。
【0050】
記憶部9は各種情報を記憶するものであり、一例として不揮発性メモリなどが用いられる。記憶部9が記憶する情報の例として、撮影機構5などで撮影された被写体の画像データ、パーソナルカラーの判定に用いられる判定ユニット31のデータ、第1カラーペアのデータ、第2カラーペアのデータ、および第3カラーペアのデータなどが挙げられる。
【0051】
表示部11は画像データを例とする各種データを表示するものであり、一例として液晶ディスプレイなどが用いられる。表示部11はタッチパネル式のディスプレイを用いてもよく、タッチパネルを表示部11として用いる場合は表示部11が入力部7を兼ねることとなる。表示部11が表示するデータの例として判定ユニット31、肌画像41Aおよび41B、第1選択画面W1、第2選択画面W2、第3選択画面W3、パーソナルカラー判定画面W4などが挙げられる。
【0052】
主制御部3は図1に示すように、表示制御部13と、肌画像読み出し部15と、関心領域設定部17と、パーソナルカラー判定部19とを備えている。表示制御部13は、ユーザMが入力部7に入力した指示の内容などに従って、表示部11を制御する。表示制御部13が表示部11を制御することにより、表示部11に表示される画像データを適宜変更できる。
【0053】
肌画像読み出し部15は、記憶部9に記憶されている肌画像のデータを読み出す。読み出された肌画像のデータは、表示制御部13によって表示部11に表示される。関心領域設定部17は、表示部11に表示される肌画像に対して関心領域を設定する。関心領域は、肌画像のうち後述する判定ユニット31に表示させる部分の画像である。パーソナルカラー判定部19は、各種選択画面においてユーザMが選択した内容に従って、ユーザMのパーソナルカラーを判定する。
【0054】
表示制御部13は、肌画像表示制御部21と、判定ユニット表示制御部22と、第1カラーペア表示制御部23と、第2カラーペア表示制御部24と、第3カラーペア表示制御部25と、第1選択画像表示制御部26と、第2選択画像表示制御部27と、第3選択画像表示制御部28とを備えている。
【0055】
肌画像表示制御部21は、肌画像読み出し部15が記憶部9から読み出した肌画像のデータについて、表示部11における表示のオン/オフを制御する。判定ユニット表示制御部22は、表示部11における判定ユニット31の表示のオン/オフを制御する。第1カラーペア表示制御部23は、判定ユニット31における第1カラーペアの表示のオン/オフを制御する。第2カラーペア表示制御部24は、判定ユニット31における第2カラーペアの表示のオン/オフを制御する。第3カラーペア表示制御部25は、判定ユニット31における第3カラーペアの表示のオン/オフを制御する。第1カラーペア、第2カラーペア、第3カラーペアの詳細については後述する。
【0056】
第1選択画像表示制御部26は、表示部11における第1選択画像W1の表示のオン/オフを制御する。第2選択画像表示制御部27は、表示部11における第2選択画像W2の表示のオン/オフを制御する。第3選択画像表示制御部28は、表示部11における第3選択画像W3の表示のオン/オフを制御する。
【0057】
<判定ユニットの構成>
ここで、端末2の表示部11に表示される判定ユニット31の構成について説明する。本実施例では図3に示すように、判定ユニット31が表示される判定ユニット表示画面30において、3つの判定ユニット31が符号yで示す方向に並列表示される。y方向は表示部11の表示画面における縦方向に相当する。また表示部11の表示画面上においてy方向と直交する方向をx方向とする。すなわちx方向は表示部11の表示画面における横方向に相当する。以後、当該3つの判定ユニット31については、符号31a~31cを付すことによって各々を区別する。表示部11に表示させる判定ユニット31の数は適宜変更してもよく、1つであってもよいし2以上の適当な数であってもよい。
【0058】
判定ユニット31の各々は、肌表示領域32と、第1色表示領域33と、第2色表示領域34とを備えている。肌表示領域32は、第1色表示領域33と第2色表示領域34との隣接部を含む領域に形成されている。すなわち肌表示領域32は、第1色表示領域33と第2色表示領域34とを跨ぐように構成されている。肌表示領域32と第1色表示領域33とが隣接する部分を第1隣接部35とし、肌表示領域32と第2色表示領域34とが隣接する部分を第2隣接部36とする。
【0059】
なお、本実施例では図3に示すように、判定ユニット31a~31cの各々に設けられている第1色表示領域33の各々については符号33a~33cを付し、第2色表示領域34の各々については符号34a~34cを付して区別する。同様に、判定ユニット31a~31cの各々における第1隣接部35については符号35a~35cを付して区別し、第2隣接部36については符号36a~36cを付して区別する。
【0060】
肌表示領域32は、関心領域設定部17によって関心領域と設定された部分の肌画像が表示される領域である。肌表示領域32に対する肌画像の表示のオン/オフは、肌画像表示制御部21によって制御される。第1色表示領域33はカラーペアの一方が表示される領域であり、第2色表示領域34はカラーペアの他方が表示される領域である。一例としてイエローベース色Yとブルーベース色Bからなる第1カラーペアを判定ユニット31に表示させる場合、判定ユニット31のうち第1色表示領域33には第1カラーペアの一方であるイエローベース色Yが表示される。そして判定ユニット31のうち第2色表示領域34には第1カラーペアの他方であるブルーベース色Bが表示される。
【0061】
<カラーペアの詳細>
ここで、判定ユニット31に表示される第1カラーペア、第2カラーペア、第3カラーペアについて説明する。
【0062】
第1カラーペアは、イエローベース色Yとブルーベース色Bとの組み合わせである。すなわち第1カラーペアは、イエローベース色Yとブルーベース色Bとからなるカラーペアである。イエローベース色Yとブルーベース色Bとは、色の三属性(色相、明度、彩度)のうち色相が特に異なる。すなわちイエローベース色Yはブルーベース色Bと比べて黄みが強い色相を有しており、ブルーベース色Bはイエローベース色Yと比べて青みが強い色相を有している。
【0063】
なおイエローベース色Yとブルーベース色Bは、明度および彩度については同一である。ここで「明度(または彩度)が同一」とは明度(または彩度)が完全に一致する場合に限ることはなく、イエローベース色Yとブルーベース色Bのうちいずれが肌の色に対して調和するかの判定に影響を及ぼさない程度に、明度(または彩度)の差が小さい場合も含む。
【0064】
第2カラーペアは、第1基準色Cと第2基準色Eとからなる色の組み合わせである。第1基準色Cと第2基準色Eは、色の三属性のうち彩度が特に異なる。すなわち第1基準色Cは、第2基準色Eと比べて彩度が高い色である。一方、色相および明度については同一である。ここで「同一」とは色相(または明度)が完全に一致する場合に限ることはなく、第1基準色Cと第2基準色Eのうちいずれが肌の色に対して調和するかの判定に影響を及ぼさない程度に、色相(または明度)の差が小さい場合も含む。
【0065】
第3カラーペアは、第3基準色Fと第4基準色Hとからなる色の組み合わせである。第3基準色Fと第4基準色Hは、色の三属性のうち明度が特に異なる。すなわち第3基準色Fは、第4基準色Hと比べて明度が高い色である。一方、色相および彩度については同一である。ここで「同一」とは色相(または彩度)が完全に一致する場合に限ることはなく、第3基準色Fと第4基準色Hのうちいずれが肌の色に対して調和するかの判定に影響を及ぼさない程度に、色相(または彩度)の差が小さい場合も含む。
【0066】
第1基準色C~第4基準色Hは、フォーシーズン分類法において区分される4つのグループに相当する。フォーシーズン分類法では、色の三属性に基づいて、同じ系統の色を春夏秋冬(スプリング、サマー、オータム、ウィンター)の4つのグループに分類する。すなわちピンク系統の色であっても、色の三属性によって「春グループに属するピンク色」、「夏グループに属するピンク色」、「秋グループに属するピンク色」、「冬グループに属するピンク色」の4つのグループに分類される。
【0067】
第1基準色C~第4基準色Hのうち、第1基準色Cはフォーシーズン分類法において春グループに分類される色(春シーズン色)である。第2基準色Eは、秋グループに分類される色(秋シーズン色)である。第3基準色Fは、夏グループに分類される色(夏シーズン色)である。第4基準色Hは、冬グループに分類される色(冬シーズン色)である。
【0068】
春シーズン色は、黄みが強い色でありいわゆるイエローベース色に属する。春シーズン色は秋シーズン色より彩度が高く、比較的クリアで鮮やかな色が多い。パーソナルカラーが春シーズン色である人は、肌にカロチン量が多く黄みが比較的強い肌質であり、イエローベース色に属しており比較的彩度が高い色である春シーズン色に特に調和する。
【0069】
秋シーズン色は、春シーズン色と同様に黄みが強い色でありイエローベース色に属する。秋シーズン色は春シーズン色より彩度が低く、比較的渋いアーストーンカラーが多い。パーソナルカラーが秋シーズン色である人は、肌にカロチン量が多く黄みが比較的強い肌質であり、イエローベース色に属しており比較的彩度が低い色である秋シーズン色に特に調和する。
【0070】
夏シーズン色は、青みが強い色でありいわゆるブルーベース色に属する。夏シーズン色は冬シーズン色より明度が高く、パステルカラーが多い。パーソナルカラーが夏シーズン色である人は、肌にカロチン量が少なく青みが比較的強い肌質であり、ブルーベース色に属しており比較的明度が高い色である夏シーズン色に特に調和する。
【0071】
冬シーズン色は、夏シーズン色と同様に青みが強い色でありいわゆるブルーベース色に属する。冬シーズン色は夏シーズン色より明度が低く、原色系の色が多い。パーソナルカラーが冬シーズン色である人は、肌にカロチン量が少なく青みが比較的強い肌質であり、ブルーベース色に属しており比較的明度が低い色である冬シーズン色に特に調和する。
【0072】
<第1カラーペアの例>
ここで、同一の判定ユニット31に表示される第1カラーペアの具体例を挙げる。なお各々の色は、マンセルシステムの表色系によって三属性の値を示している。マンセルシステムでは、色相(Hue)、明度(Value)、および彩度(Chroma)の順に「HV/C」と色の三属性を表示させる。一例としてマンセルシステムにおいて「10YR8.5/3」と表示される色は、色相が10YRであり、明度が8.5であり、彩度が3であることを意味している。
【0073】
(第1例に係る第1カラーペアPa)
イエローベース色Y:10YR8.5/3
ブルーベース色B:2.5YR8/3
【0074】
(第2例に係る第1カラーペアPb)
イエローベース色Y:10YR8/6
ブルーベース色B:7.5YR8/4
【0075】
(第3例に係る第1カラーペアPc)
イエローベース色Y:2.5Y9/2
ブルーベース色B:7.5YR9/2
【0076】
<第2カラーペアの例>
次に、同一の判定ユニット31に表示される第2カラーペアの具体例を挙げる。なお各々の色は、第1カラーペアと同様にマンセルシステムによって三属性の値を示している。
【0077】
(第1例に係る第2カラーペアQa)
第1基準色C(緑系統の春シーズン色):5G5/10
第2基準色E(緑系統の秋シーズン色):2.5G4/4
【0078】
(第2例に係る第2カラーペアQb)
第1基準色C(黄系統の春シーズン色):2.5Y8/12
第2基準色E(黄系統の秋シーズン色):10YR7/6
【0079】
(第3例に係る第2カラーペアQc)
第1基準色C(赤系統の春シーズン色):10R5/14
第2基準色E(赤系統の秋シーズン色):10R4/6
【0080】
<第3カラーペアの例>
次に、同一の判定ユニット31に表示される第3カラーペアの具体例を挙げる。なお各々の色は、第1カラーペアと同様にマンセルシステムによって三属性の値を示している。
【0081】
(第1例に係る第3カラーペアSa)
第3基準色F(赤系統の夏シーズン色):2.5R9/2
第4基準色H(赤系統の冬シーズン色):2.5R7/10
【0082】
(第2例に係る第3カラーペアSb)
第3基準色F(緑系統の夏シーズン色):2.5G9/2
第4基準色H(緑系統の冬シーズン色):10G3/6
【0083】
(第3例に係る第3カラーペアSc)
第3基準色F(青系統の夏シーズン色):10B8/4
第4基準色H(青系統の冬シーズン色):5B4/8
【0084】
<基本動作の概要>
ここで、実施例に係るパーソナルカラー判定装置1の基本動作を説明する。図4は、実施例に係るパーソナルカラー判定装置1を用いて使用者(ユーザ)のパーソナルカラーを判定する一連の工程の概要を説明するフローチャートである。
【0085】
ステップS1(肌画像の取得)
パーソナルカラー判定装置1によるパーソナルカラー診断を行う場合、予めユーザMの肌画像を取得する操作を行う。実施例ではユーザMの顔部分の肌画像と、首部分の肌画像と、二の腕部分の肌画像とを用いてパーソナルカラーの判定を行う。そのため、パーソナルカラー診断用の肌画像41として、図6(a)に示すような肌画像41Aと図6(b)に示すような肌画像41Bとを予め取得する必要がある。肌画像41AはユーザMの顔および首の部分が映っている画像であり、肌画像41BはユーザMの二の腕の部分が映っている画像である。
【0086】
肌画像41Aおよび肌画像41Bは、一例として端末2に配設されている撮影機構5を用いてユーザ自身を撮影することで取得する。なお肌画像41Aまたは肌画像41Bは、パーソナルカラー判定装置1とは別の装置を用いて予め撮影することで生成された画像データであってもよい。取得された肌画像41Aおよび肌画像41Bは、記憶部9へ送信されて保存される。
【0087】
化粧料が塗布された状態の肌の画像を用いると、パーソナルカラーの判定精度が低下する。そのため、肌画像41Aおよび肌画像41Bは化粧料などが塗布されていない状態の肌の画像であることが好ましい。
【0088】
またパーソナルカラーの判定精度という点において、肌画像41Aおよび肌画像41Bは自然光の下で撮影された肌の画像であることが好ましい。自然光はそれぞれ異なる波長を有する多種の光が適切な比率で混ざっている。そのため、自然光の下で撮影された肌画像を用いることにより、ユーザの肌に調和する色をより正確に判定しやすくなる。
【0089】
室内でパーソナルカラー診断用の肌画像を撮影する場合、色温度が6200K~6500K(K:ケルビン)程度である昼光色および色温度が2700K~3000K程度である電球色などの光と比べて、色温度が5000K程度である昼白色の光の下で撮影することが好ましい。昼白色の光は電球色の光または昼光色の光と比べて自然光により近いため、昼白色の光の下で撮影された肌画像を用いることにより、ユーザの肌に調和する色をより正確に判定しやすくなる。
【0090】
ステップS2(肌画像の読み出し)
パーソナルカラーの判定に用いるユーザMの肌画像が得られている場合、パーソナルカラーの判定を開始するとともに、パーソナルカラーの判定に用いる肌画像を選択して読み出す操作を行う。具体例として、パーソナルカラー判定装置1にインストールされているパーソナルカラー判定用のアプリケーションプログラム(アプリ)を作動させると、表示部11に「判定用の写真を選択して下さい。」との文字が表示される。ユーザMは入力部7を操作することにより、記憶部9に記憶されている画像群の中から肌画像41Aおよび肌画像41Bを選択する。
【0091】
パーソナルカラーの判定に用いる肌画像として肌画像41Aおよび肌画像41Bを選択する操作が実行されると、入力部7によって入力された当該選択操作は主制御部3に受け付けられる。主制御部3に配設されている肌画像読み出し部15は、選択操作の対象となった画像データである肌画像41Aおよび肌画像41Bを記憶部9から読み出す。選択対象となった肌画像41Aおよび肌画像41Bが記憶部9から読み出されることにより、ステップS2の工程は完了する。
【0092】
ステップS3(関心領域の設定)
パーソナルカラーの判定に用いる肌画像が選択されると、選択された肌画像において関心領域を設定する操作を行う。本実施例では、関心領域として顔と首と二の腕との3箇所における肌画像を抽出し、当該関心領域の肌画像を用いてパーソナルカラーの判定を行う。
【0093】
肌画像41Aおよび肌画像41Bが選択される操作が完了すると、一例として表示部11に「写真から顔の部分と首の部分を抽出して下さい」との文字が表示される。そして表示部11に肌画像41Aを表示させる制御が行われる。肌画像読み出し部15によって読み出された肌画像は、肌画像表示制御部21の制御によって表示部11に表示される。肌画像表示制御部21は、まずユーザMの顔および首を映す肌画像41Aを表示部11に表示させる制御を行う。
【0094】
肌画像41Aが表示部11に表示されると、顔および首について関心領域を設定する操作を行う。すなわち図6(a)に示すように、表示部11に表示された肌画像41Aにおいて、顔の関心領域の範囲を示す境界線43Aと、首の関心領域の範囲を示す境界線43Bとが表示される。境界線43Aおよび境界線43Bの表示は、関心領域設定部17によって行われる。
【0095】
境界線43Aおよび境界線43Bが表示されると、ユーザMは入力部7を操作することにより、境界線43Aの位置および広さを調節するとともに、境界線43Bの位置および広さを調節する。境界線43Aおよび境界線43Bの調節が完了すると、ユーザMは入力部7を用いて顔の関心領域および首の関心領域が決定された旨の指示を入力する。当該入力操作により、関心領域設定部17は、境界線43Aによって囲まれた範囲における肌画像を顔部分の関心領域45Aと設定するとともに、境界線43Bによって囲まれた範囲における肌画像を首部分の関心領域45Bと設定する。設定された顔部分の関心領域45Aおよび首部分の関心領域45Bの画像データは肌画像41Aから抽出され、記憶部9に記憶される。関心領域45Aおよび45Bとして選択される範囲は、肌画像のうち光が当たって明るくなっている肌の部分であることが好ましい。
【0096】
顔部分の関心領域45Aおよび首部分の関心領域45Bの設定が完了すると、次に二の腕部分の関心領域を設定する操作が行われる。すなわち表示部11に一例として「写真から二の腕の部分を抽出して下さい。」との文字が表示される。その後、肌画像表示制御部21は、ユーザMの二の腕を映す肌画像41Bを表示部11に表示させる制御を行う。また関心領域設定部17は、二の腕の関心領域の範囲を示す境界線41Cを表示部11に表示させる制御を行う。その結果、図6(b)に示すように、肌画像41Bが表示部11に表示されるとともに、肌画像41Bに境界線41Cが表示される。境界線41A~41Cの形状は、肌表示領域32の形状に応じて定められる。
【0097】
境界線43Cが表示されると、ユーザMは入力部7を操作することによって境界線43Cの位置および広さを調節する。境界線43Cの調節が完了すると、ユーザMは入力部7を用いて二の腕の関心領域が決定された旨の指示を入力する。当該入力操作により、関心領域設定部17は、境界線43Cによって囲まれた範囲における肌画像を二の腕部分の関心領域45Cと設定する。設定された二の腕部分の関心領域45Cの画像データは肌画像41Bから抽出され、記憶部9に記憶される。ステップS2において選択された肌画像から、関心領域の部分が抽出されることによってステップS3の工程は完了する。
【0098】
ステップS4(第1判定過程)
関心領域の部分の肌画像すなわち関心領域45A~45Cが抽出されると、ステップS4に係る第1判定過程が実行される。第1判定過程は、第1カラーペアの各々とユーザMの肌の色とを判定ユニット31に表示することによって、イエローベース色Yとブルーベース色BとのうちユーザMの肌の色に対してより調和する色を判定する過程である。図4に示すように、ステップS4における判定結果によってパーソナルカラー判定方法の工程は分岐する(ステップT1)。すなわちステップS4においてイエローベース色YがユーザMの肌の色に調和すると判定された場合はステップS4からステップT1を経由してステップS5へと進む。一方、ステップS4においてブルーベース色BがユーザMの肌の色に調和すると判定された場合はステップS4からステップT1を経由してステップS6へと進む。
【0099】
ここで、ステップS4に係る第1判定過程における動作の詳細を説明する。図5(a)は、パーソナルカラー判定装置1を用いて行われるステップS4の工程の詳細を説明するフローチャートである。
【0100】
ステップS4-1(判定ユニットの表示)
第1判定過程が開始されると、まずは判定ユニット表示画面30を表示部11に表示させる。すなわち表示制御部13に設けられている判定ユニット表示制御部22は、記憶部9に記憶されている判定ユニット31の画像データを読み出す。そして判定ユニット表示制御部22は、表示部11を制御して判定ユニット31を有する判定ユニット表示画面30を表示させる。本実施例では図7に示すように、y方向に並列する3つの判定ユニット31a~31cが表示部11に表示される。
【0101】
ステップS4-2(関心領域の表示)
判定ユニット31が表示部11に表示されると、関心領域の肌画像を判定ユニット31に表示させる。表示制御部13はまず関心領域45A~45Cのうち、顔の部分の関心領域45Aを判定ユニット31に表示させる制御を行う。すなわち肌画像表示制御部21は記憶部9に記憶されている関心領域45Aの画像データを読み出し、判定ユニット31が有する肌表示領域32の各々に関心領域45Aの肌画像を表示させる。すなわち図8に示すように、3つの肌表示領域32a~32cの各々に顔部分の関心領域45Aの肌画像が表示される。肌画像が肌表示領域32の各々に表示されることにより、ステップS4-2の過程は終了する。
【0102】
ステップS4-3(第1カラーペアの表示)
関心領域の肌画像が判定ユニット31に表示されると、図9に示すように第1カラーペアを判定ユニット31に表示させる操作が行われる。すなわち第1カラーペア表示制御部23は、第1カラーペアの一方を第1色表示領域33に表示するとともに、第1カラーペアの他方を第2色表示領域34に表示させる。本実施例では、イエローベース色Yが第1カラーペア表示制御部23によって第1色表示領域33に表示され、ブルーベース色Bが第1カラーペア表示制御部23によって第2色表示領域34に表示される。
【0103】
なお図9に示すように、3つの判定ユニット31a~31cの各々に設けられている第1色表示領域33a~33cに表示されるイエローベース色Yについて、それぞれイエローベース色Ya~Ycとして区別する。すなわち第1色表示領域33bにはイエローベース色Ybが表示され、第2色表示領域34cにはブルーベース色Bcが表示される。
【0104】
第1カラーペア表示制御部23は、各々の判定ユニット31に対してそれぞれ異なる第1カラーペアを表示させる。本実施例では上段に配置される判定ユニット31aに対しては第1例に係る第1カラーペアPaが表示され、中段に配置される判定ユニット31bに対しては第2例に係る第1カラーペアPbが表示され、下段に配置される判定ユニット31cに対しては第3例に係る第1カラーペアPcが表示される。一例として第2色表示領域33aには第1カラーペアPaに属するブルーベース色B、すなわち「色相が2.5YRであり明度が8であり彩度が3である色」が表示される。第1色表示領域33cには第3カラーペアPcに属するイエローベース色Y、すなわち「色相が2.5Yであり明度が9であり彩度が4である色」が表示される。第1カラーペアの各々が判定ユニット31に表示されることにより、ステップS4-3の過程は終了する。
【0105】
ステップS4-4(判定ユニットを観察)
判定ユニット31の各々に関心領域45の肌画像および第1カラーペアの色が表示されると、判定ユニット31の観察を開始する。ユーザは判定ユニット31の各々について、肌表示領域32に表示される関心領域45Aにおける肌の色と、第1色表示領域33に表示されるイエローベース色Yとを同時に観察することにより、ユーザの顔部分における肌の色とイエローベース色Yとの相性を判定する。そして、肌表示領域32に表示される肌の色と、第2色表示領域34に表示されるブルーベース色Bとを同時に観察することにより、顔部分の肌の色とブルーベース色Bとの相性を判定する。
【0106】
具体的には、肌表示領域32と第1色表示領域33との境界である第1隣接部35において、隣接する関心領域45Aにおける肌の色とイエローベース色Yとが影響し合う。関心領域45Aにおける肌の色とイエローベース色Yが調和している場合、2つの色がなじむので第1隣接部35は比較的視認しにくくなる。一方で関心領域45Aにおける肌の色とイエローベース色Yが調和していない場合、2つの色がなじまないので第1隣接部35が比較的明瞭に視認できる。すなわち肌表示領域32に表示される肌の色と第1色表示領域33に表示されるイエローベース色Yとが連動していないように見える。
【0107】
また、肌表示領域32と第2色表示領域34との境界である第2隣接部36において、隣接する関心領域45Aにおける肌の色とブルーベース色Bとが影響し合う。第1隣接部35において、肌表示領域32に表示される肌の色と第2色表示領域34に表示されるブルーベース色Bとが連動していないように見える場合、肌の色はブルーベース色と調和していない(相性が悪い)と判定できる。第1隣接部35において肌の色とブルーベース色Bとがなじんで見える場合、肌の色はブルーベース色と調和している(相性が良い)と判定できる。
【0108】
ユーザは、まず判定ユニット31aに視線を向け、顔における肌の色がイエローベース色YaとブルーベースBaのいずれにより調和するかを判定する。特に第1隣接部35aを視認することで顔部分の肌の色とイエローベース色Yaとの相性の高さを判定し、第2隣接部36aを視認することで顔部分の肌の色とブルーベース色Baとの相性の高さを判定する。隣接する色同士が比較的なじんでいる方について、顔部分の肌の色との相性がよいとユーザは判断できる。
【0109】
判定ユニット31aにおける色の相性を判定した後、ユーザは判定ユニット31bに視線を移し、顔部分の肌の色がイエローベース色YbとブルーベースBbのいずれにより調和するかを判定する。特に第1隣接部35bを視認することで顔部分の肌の色とイエローベース色Ybとの相性の高さを判定し、第2隣接部36aを視認することで顔部分の肌の色とブルーベース色Bbとの相性の高さを判定する。判定ユニット31bにおける色の相性を判定した後、ユーザは判定ユニット31cに視線を移し、顔部分の肌の色がイエローベース色YcとブルーベースBcのいずれにより調和するかを判定する。判定ユニット31a~31cを視認することにより、関心領域45Aにおける肌の色と第1カラーペアとの相性を判定する。
【0110】
同一の判定ユニット31におけるイエローベース色Yとブルーベース色Bとは、明度および彩度の差が相性の判定に影響を及ぼさない程度に小さい。そのため、ユーザは第1判定過程において色の三属性のうち色相を指標として、イエローベース色Yに対する肌の相性とブルーベース色Bに対する肌の相性とについて判定を行うことができる。
【0111】
イエローベース色Ya~Ycの各々は、明度および彩度の少なくとも一方がそれぞれ異なる色である。またブルーベース色Ba~Bcの各々は、明度および彩度の少なくとも一方がそれぞれ異なる色である。本実施例では3つの判定ユニット31a~31cを用いることにより、明度および彩度の組み合わせパターンのうち3種類のパターンについて、イエローベース色Yとブルーベース色Bのいずれが関心領域45Aの肌色(顔部分の肌の色)に対してより調和するかを判定できる。明度および彩度の組み合わせに関する複数のパターンについて判定することにより、ユーザは高度の知識がなくともイエローベース色Yとブルーベース色Bのいずれが関心領域45Aの肌色に対してより調和するかという点について、より精度が高い判定を行うことができる。
【0112】
なお判定ユニット31を観察する際に、判定ユニット31の一部について表示のオン/オフを調整できる。図9などに示されるように、判定ユニット31とともに第1調整ボタン47、第2調整ボタン48、肌画像変更ボタン49、判定終了ボタン50が表示部11に表示される。ユーザが入力部7を用いて第1調整ボタン47を操作した場合、図10に示されるように、判定ユニット31のうち第2色表示領域34の各々の表示がオフの状態となる。
【0113】
第2色表示領域34をオフの状態に調整することによりブルーベース色Bが見えなくなるので、ユーザは関心領域45Aの肌色とイエローベース色Yとに視線を集中し、顔部分の肌の色とイエローベース色Yとの相性の判定に意識を集中することで当該判定の精度を向上できる。なお第2調整ボタン48を操作した場合、判定ユニット31のうち第1色表示領域33の各々の表示がオフの状態となる。この場合、顔部分の肌の色とブルーベース色Bとの相性の判定に集中することができる。
【0114】
また入力部7を用いて判定ユニット31aを選択した場合、図11に示すように、判定ユニット31a~31cのうち判定ユニット31aのみが表示部11に表示させる状態とすることができる。このように、判定ユニット31の一部について表示のオン/オフを調整することができる。
【0115】
判定ユニット31a~31cの各々を視認して関心領域45Aの肌色とイエローベース色Yの相性、および関心領域45Aの肌色とブルーベース色Bの相性を判定した後、別の関心領域45における肌の色と第1カラーペアとの相性を判定するか否かによって工程を分岐する(ステップT4)。別の関心領域45について判定を行う場合、ステップS4-2に戻る。第1カラーペアとの相性をこれ以上判定しない場合はステップT4を経由してステップS4-5へ進む。ここでは顔部分の肌色と第1カラーペアとの相性を判定した後、首部分の肌色と第1カラーペアとの相性を続けて判定する場合について説明する。
【0116】
第2の肌の色として首部分の肌色を用いて判定を続ける場合、ユーザは判定ユニット31とともに表示部11に表示されている肌画像変更ボタン49を操作することで肌画像を変更する指示を入力する。当該指示は主制御部3に受け付けられ、肌画像読み出し部15は関心領域45Bにおける首部分の画像データを読み出す。読み出された首部分の画像データは肌画像表示制御部21によって表示部11に表示される。すなわち肌画像表示制御部は関心領域45Aの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されている状態(図9)を、図12に示すように関心領域45Bの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されている状態へと切り換える。
【0117】
関心領域45Bにおける首部分の肌画像が肌表示領域32の各々に表示されると、ユーザは判定ユニット31a~31cの各々を視認し、首部分における肌の色と第1カラーペアとの相性を判定する。すなわちイエローベース色Ya~Yc、およびブルーベース色Ba~Bcの各々について、首部分における肌の色と調和するか否かを判定する。
【0118】
首部分の肌画像を用いた判定が終了すると、ユーザは最後に二の腕の肌画像を用いた判定を行う。すなわちユーザは再び肌画像変更ボタン49を操作することで肌画像を変更する指示を入力する。当該指示は主制御部3に受け付けられ、肌画像読み出し部15は関心領域45Cにおける二の腕部分の画像データを読み出す。肌画像表示制御部21は図13に示すように、関心領域45Cの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されるように表示部11を制御する。関心領域45Cにおける二の腕の肌画像が肌表示領域32の各々に表示されると、ユーザは判定ユニット31a~31cの各々を視認し、二の腕における肌の色と第1カラーペアとの相性を判定する。
【0119】
全ての肌画像について第1カラーペアとの判定が完了した場合、ユーザは判定終了ボタン50を操作する。判定終了ボタン50が操作されることにより、ステップS4-4の工程は完了する。
【0120】
なお、以前に判定した肌画像について判定をやり直したい場合、肌画像変更ボタン59を操作することで、以前に判定した部分の肌画像が表示された判定ユニット31を表示し直すことができる。一例として首部分の肌画像を用いた判定を行っている最中に顔部分の肌画像を用いた判定を再度行いたい場合、図12に示される肌画像変更ボタン59を操作する。当該操作により、首部分である関心領域45Bの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されている状態(図12)から、顔部分である関心領域45Aの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されている状態(図9)へと切り換えられる。
【0121】
ステップS4-5(第1選択画像の表示)
全ての肌画像について第1カラーペアとの判定が完了すると、第1選択画像を表示させる工程を開始する。すなわちユーザによって判定終了ボタン50が操作されると、当該操作は主制御部3に受け付けられ、第1選択画像表示部26は図14に示すように第1選択画像W1を表示部11に表示させる。第1選択画像W1は、第1カラーペアのうちイエローベース色Yの方がユーザの肌の色に調和することを示唆する選択ボタン51と、第1カラーペアのうちブルーベース色Bの方がユーザの肌の色に調和することを示唆する選択ボタン52とを備えている。
【0122】
ステップS4-6(調和する色の選択)
第1選択画像W1が表示されると、ユーザは第1カラーペアのうち自身の肌の色に調和する色を選択する。本実施例ではステップS4-2からステップS4-4の過程を適宜繰り返すことにより、ユーザは3箇所の肌の色の各々について、3種類のパターンの第1カラーペアに対する相性を判定している。ユーザは合計9通りについての自身の肌色と第1カラーペアとの相性を判定した結果から、選択ボタン51および選択ボタン52のいずれかを選択する。
【0123】
自身の肌の色はイエローベース色Yとの相性がよい場合が多いと判断した場合、ユーザは選択ボタン51を操作する。自身の肌の色はブルーベース色Bとの相性がよい場合が多いと判断した場合、ユーザは選択ボタン52を操作する。選択ボタン51または選択ボタン52が操作されることにより、ステップS4に係る一連の工程は完了する。選択ボタン51が操作された場合、ユーザの肌の色に調和する色として第1カラーペアのうちイエローベース色Yが選択されているので、ステップS4からステップS5へと進む。選択ボタン52が操作された場合、ユーザMの肌の色に調和する色として第1カラーペアのうちブルーベース色Bが選択されているので、ステップS4からステップS6へと進む。
【0124】
ステップS5(第2判定過程)
ステップS4に係る一段階目の判定過程(第1判定過程)の結果、イエローベース色Yが選択された場合、二段階目の判定過程としてステップS5に係る第2判定過程を行う。第2判定過程は、第2カラーペアの各々とユーザMの肌の色とを判定ユニット31に表示することによって、第1基準色Cと第2基準色EとのうちユーザMの肌の色に対してより調和する色を判定する過程である。以下、ステップS5に係る第2判定過程における動作の詳細を説明する。図5(b)は、パーソナルカラー判定装置1を用いて行われるステップS5の工程の詳細を説明するフローチャートである。
【0125】
ステップS5-1(判定ユニットの表示)
第2判定過程が開始されると、まずはステップS4-1と同様に判定ユニット表示画面30を表示部11に表示させる。すなわち判定ユニット表示制御部22は、記憶部9に記憶されている判定ユニット31の画像データを読み出す。そして判定ユニット表示制御部22は図7に示すように、表示部11を制御して判定ユニット31を有する判定ユニット表示画面30を表示させる。
【0126】
ステップS5-2(関心領域の表示)
判定ユニット31が表示部11に表示されると、ステップS4-2と同様に関心領域の肌画像を判定ユニット31に表示させる。表示制御部13はまず関心領域45A~45Cのうち、顔の部分の関心領域45Aを判定ユニット31に表示させる制御を行う。すなわち肌画像表示制御部21は関心領域45Aの画像データを読み出し、図8に示すように肌表示領域32の各々に関心領域45Aの肌画像を表示させる。
【0127】
ステップS5-3(第2カラーペアの表示)
関心領域の肌画像が判定ユニット31に表示されると、第2カラーペアを判定ユニット31に表示させる操作が行われる。すなわち第2カラーペア表示制御部24は図15に示すように、第2カラーペアの一方を第1色表示領域33に表示するとともに、第2カラーペアの他方を第2色表示領域34に表示させる。本実施例では、春シーズン色に相当する第1基準色Cが第2カラーペア表示制御部24によって第1色表示領域33に表示され、秋シーズン色に相当する第2基準色Eが第2カラーペア表示制御部24によって第2色表示領域34に表示される。
【0128】
なお図15に示すように、3つの判定ユニット31a~31cの各々に設けられている第1色表示領域33a~33cに表示される第1基準色Cについて、それぞれ第1基準色Ca~Ccとして区別する。また第2色表示領域34a~34cに表示される第2基準色Eについて、それぞれ第2基準色Ea~Ecとして区別する。すなわち第1色表示領域33bには第1基準色Cbが表示され、第2色表示領域34cには第2基準色Ecが表示される。
【0129】
第2カラーペア表示制御部24は、各々の判定ユニット31に対してそれぞれ異なる第2カラーペアを表示させる。本実施例では判定ユニット31aに対しては第1例に係る緑色系の第2カラーペアQaが表示され、判定ユニット31bに対しては第2例に係る黄色系の第2カラーペアQbが表示され、判定ユニット31cに対しては第3例に係る赤色系の第2カラーペアQcが表示される。一例として第2色表示領域33aには第2カラーペアQaに属する第2基準色E、すなわち「色相が10YRであり明度が7であり彩度が6である色」が表示される。第1色表示領域33cには第3カラーペアQcに属する第1基準色C、すなわち「色相が10Rであり明度が5であり彩度が14である色」が表示される。第2カラーペアの各々が判定ユニット31に表示されることにより、ステップS5-3の過程は終了する。
【0130】
ステップS5-4(判定ユニットを観察)
判定ユニット31の各々に関心領域45の肌画像および第2カラーペアの色が表示されると、判定ユニット31の観察を開始する。ユーザは判定ユニット31の各々について、肌表示領域32に表示される関心領域45Aにおける肌の色と、第1色表示領域33に表示される第1基準色Cとを同時に観察することにより、ユーザの顔部分における肌の色と第1基準色Cとの相性を判定する。そして、肌表示領域32に表示される肌の色と、第2色表示領域34に表示される第2基準色Eとを同時に観察することにより、顔部分の肌の色と第2基準色Eとの相性を判定する。
【0131】
具体的にはステップS4-4と同様に、特に第1隣接部35および第2隣接部36を視認することで関心領域45Aにおける顔部分の肌の色と第2カラーペアとの相性を判定する。すなわち第1隣接部35において、関心領域45Aにおける肌の色と第1基準色Cとが影響し合う。関心領域45Aにおける肌の色と第1基準色Cが調和している場合、2つの色がなじむので第1隣接部35は比較的視認しにくくなる。一方で当該2つの色が調和していない場合、2つの色がなじまないので第1隣接部35が比較的明瞭に視認できる。
【0132】
また、肌表示領域32と第2色表示領域34との境界である第2隣接部36において、隣接する関心領域45Aにおける肌の色と第2基準色Eとが影響し合う。第2隣接部36の視認性を確認することで、顔部分の肌の色と第2基準色Eとの相性を判定できる。
【0133】
ユーザは、まず判定ユニット31aに視線を向け、顔部分における肌の色が第1基準色Caと第2基準色Eaのいずれにより調和するかを判定する。次に判定ユニット31bへと視線を移動させ、顔部分における肌の色が第1基準色Cbと第2基準色Ebのいずれにより調和するかを判定する。そして判定ユニット31cへと視線を移動させ、顔における肌の色が第1基準色Ccと第2基準色Ecのいずれにより調和するかを判定する。
【0134】
第1基準色Ca~Ccの各々は色相がそれぞれ異なる色であり、第2基準色Ea~Ecの各々は色相がそれぞれ異なる色である。本実施例では3つの判定ユニット31a~31cを用いることにより、明度および彩度の組み合わせパターンのうち3種類のパターンについて、第1基準色Cと第2基準色Eのいずれが関心領域45Aの肌色に対してより調和するかを判定できる。
【0135】
判定ユニット31a~31cの各々を視認して関心領域45Aの肌色と第1基準色Cとの相性、および関心領域45Aの肌色と第2基準色Eとの相性を判定した後、別の関心領域45における肌の色と第2カラーペアとの相性を判定するか否かによって工程を分岐する(ステップT5)。別の関心領域45について判定を行う場合、ステップS5-2に戻る。第2カラーペアとの相性をこれ以上判定しない場合はステップT5を経由してステップS5-5へ進む。
【0136】
本実施例では顔部分の肌色と第2カラーペアとの相性を判定した後、首回りの肌色と第2カラーペアとの相性、および二の腕の肌色と第2カラーペアとの相性を続けて判定する。すなわちユーザMは肌画像変更ボタン49を操作することで肌画像を変更する指示を入力する。当該指示が入力されると、肌画像読み出し部15は関心領域45Bにおける首回り部分の画像データを読み出す。読み出された首回りの画像データは肌画像表示制御部21によって表示部11に表示される。すなわち肌画像表示制御部21の制御により、肌表示領域32の各々に表示される肌画像は図16に示すように、関心領域45Aの肌画像から関心領域45Bの肌画像へと切り換えられる。
【0137】
関心領域45Bにおける首回りの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されると、ユーザMは判定ユニット31a~31cの各々を視認し、首回りにおける肌の色と第2カラーペアとの相性を判定する。すなわち第1基準色Ca~Cc、および第2基準色Ea~Ecの各々について、首回りにおける肌の色と調和するか否かを判定する。
【0138】
首回りの肌画像を用いた判定が終了すると、ユーザは最後に二の腕の肌画像を用いた判定を行う。すなわちユーザは再び肌画像変更ボタン49を操作することで肌画像を変更する指示を入力する。当該指示は主制御部3に受け付けられ、肌画像読み出し部15は関心領域45Cにおける二の腕部分の画像データを読み出す。肌画像表示制御部21は図17に示すように、関心領域45Cの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されるように表示部11を制御する。
【0139】
関心領域45Cにおける二の腕の肌画像が肌表示領域32の各々に表示されると、ユーザは判定ユニット31a~31cの各々を視認し、二の腕における肌の色と第2カラーペアとの相性を判定する。全ての肌画像について第2カラーペアとの判定が完了した場合、ユーザは判定終了ボタン50を操作する。判定終了ボタン50が操作されることにより、ステップS5-4の工程は完了する。
【0140】
ステップS5-5(第2選択画像の表示)
全ての肌画像について第2カラーペアとの判定が完了すると、第2選択画像を表示させる工程を開始する。すなわちユーザによって判定終了ボタン50が操作されると、当該操作は主制御部3に受け付けられ、第2選択画像表示部27は図18に示すように第2選択画像W2を表示部11に表示させる。第2選択画像W2は、第2カラーペアのうち第1基準色Cの方がユーザの肌の色に調和することを示唆する選択ボタン53と、第2カラーペアのうち第2基準色Eの方がユーザの肌の色に調和することを示唆する選択ボタン54とを備えている。
【0141】
ステップS5-6(調和する色の選択)
第2選択画像W2が表示されると、ユーザは第2カラーペアのうち自身の肌の色に調和する色を選択する。本実施例ではステップS5-2からステップS5-4の過程を適宜繰り返すことにより、ユーザは3箇所の肌の色の各々について、3種類のパターンの第2カラーペアに対する相性を判定している。ユーザは合計9通りについての自身の肌色と第2カラーペアとの相性を判定した結果から、選択ボタン53および選択ボタン54のいずれかを選択する。当該選択操作はパーソナルカラー判定部19に受け付けられる。
【0142】
自身の肌の色は第1基準色Cとの相性がよい場合が多いと判断した場合、ユーザは選択ボタン53を操作する。自身の肌の色は第2基準色Eとの相性がよい場合が多いと判断した場合、ユーザは選択ボタン54を操作する。選択ボタン53または選択ボタン54が操作されることにより、ステップS5に係る一連の工程は完了してステップS7へと進む。
【0143】
後述するように、ステップS5-6において操作される選択ボタンに応じて、ステップS7における判定結果が分岐する(ステップT2)。図4に示すように、操作ボタン53が操作された場合はステップS5からステップT2を経由してステップS7Aに進み、操作ボタン54が操作された場合はステップS5からステップT2を経由してステップS7Bに進む。ステップS7における判定の詳細については後述する。
【0144】
ステップS6(第3判定過程)
ステップS4に係る一段階目の判定過程(第1判定過程)の結果、ブルーベース色Bが選択された場合、二段階目の判定過程としてステップS6に係る第3判定過程を行う。第3判定過程は、第3カラーペアの各々とユーザMの肌の色とを判定ユニット31に表示することによって、第3基準色Fと第4基準色HとのうちユーザMの肌の色に対してより調和する色を判定する過程である。以下、ステップS6に係る第2判定過程における動作の詳細を説明する。図5(c)は、パーソナルカラー判定装置1を用いて行われるステップS6の工程の詳細を説明するフローチャートである。
【0145】
ステップS6-1(判定ユニットの表示)
第3判定過程が開始されると、まずはステップS4-1と同様に判定ユニット表示画面30を表示部11に表示させる。すなわち判定ユニット表示制御部22は、記憶部9に記憶されている判定ユニット31の画像データを読み出す。そして判定ユニット表示制御部22は図7に示すように、表示部11を制御して判定ユニット31を有する判定ユニット表示画面30を表示させる。
【0146】
ステップS6-2(関心領域の表示)
判定ユニット31が表示部11に表示されると、ステップS4-2と同様に関心領域の肌画像を判定ユニット31に表示させる。表示制御部13はまず関心領域45A~45Cのうち、顔の部分の関心領域45Aを判定ユニット31に表示させる制御を行う。すなわち肌画像表示制御部21は関心領域45Aの画像データを読み出し、図8に示すように肌表示領域32の各々に関心領域45Aの肌画像を表示させる。
【0147】
ステップS6-3(第2カラーペアの表示)
関心領域の肌画像が判定ユニット31に表示されると、第3カラーペアを判定ユニット31に表示させる操作が行われる。すなわち第3カラーペア表示制御部25は図19に示すように、第3カラーペアの一方を第1色表示領域33に表示するとともに、第3カラーペアの他方を第2色表示領域34に表示させる。本実施例では、夏シーズン色に相当する第3基準色Fが第3カラーペア表示制御部25によって第1色表示領域33に表示され、冬シーズン色に相当する第4基準色Hが第3カラーペア表示制御部25によって第2色表示領域34に表示される。
【0148】
なお図19に示すように、3つの判定ユニット31a~31cの各々に設けられている第1色表示領域33a~33cに表示される第3基準色Fについて、それぞれ第3基準色Fa~Fcとして区別する。また第2色表示領域34a~34cに表示される第4基準色Hについて、それぞれ第4基準色Ha~Hcとして区別する。すなわち第1色表示領域33bには第3基準色Fbが表示され、第2色表示領域34cには第4基準色Hcが表示される。
【0149】
第3カラーペア表示制御部25は、各々の判定ユニット31に対してそれぞれ異なる第3カラーペアを表示させる。本実施例では判定ユニット31aに対しては第1例に係るピンク色系の第3カラーペアSaが表示され、判定ユニット31bに対しては第2例に係る緑色系の第3カラーペアSbが表示され、判定ユニット31cに対しては第3例に係る青色系の第3カラーペアScが表示される。一例として第2色表示領域33aには第3カラーペアSaに属する第4基準色H、すなわち「色相が10YRであり明度が7であり彩度が6である色」が表示される。第1色表示領域33cには第3カラーペアScに属する第3基準色F、すなわち「色相が10Bであり明度が8であり彩度が4である色」が表示される。第3カラーペアの各々が判定ユニット31に表示されることにより、ステップS6-3の過程は終了する。
【0150】
ステップS6-4(判定ユニットを観察)
判定ユニット31の各々に関心領域45の肌画像および第3カラーペアの色が表示されると、判定ユニット31の観察を開始する。ユーザは判定ユニット31の各々について、肌表示領域32に表示される関心領域45Aにおける肌の色と、第1色表示領域33に表示される第3基準色Fとを同時に観察することにより、ユーザの顔部分における肌の色と第3基準色Fとの相性を判定する。そして、肌表示領域32に表示される肌の色と、第2色表示領域34に表示される第4基準色Hとを同時に観察することにより、顔部分の肌の色と第4基準色Hとの相性を判定する。
【0151】
具体的にはステップS4-4と同様に、特に第1隣接部35および第2隣接部36を視認することで関心領域45Aにおける顔部分の肌の色と第3カラーペアとの相性を判定する。すなわち第1隣接部35において、関心領域45Aにおける肌の色と第3基準色Fとが影響し合う。関心領域45Aにおける肌の色と第3基準色Fが調和している場合、2つの色がなじむので第1隣接部35は比較的視認しにくくなる。一方で当該2つの色が調和していない場合、2つの色がなじまないので第1隣接部35が比較的明瞭に視認できる。
【0152】
また、肌表示領域32と第2色表示領域34との境界である第2隣接部36において、隣接する関心領域45Aにおける肌の色と第4基準色Hとが影響し合う。第2隣接部36の視認性を確認することで、顔部分の肌の色と第4基準色Hとの相性を判定できる。
【0153】
ユーザは、まず判定ユニット31aに視線を向け、顔部分における肌の色が第3基準色Faと第4基準色Haのいずれにより調和するかを判定する。次に判定ユニット31bへと視線を移動させ、顔部分における肌の色が第3基準色Fbと第4基準色Hbのいずれにより調和するかを判定する。そして判定ユニット31cへと視線を移動させ、顔部分における肌の色が第3基準色Fcと第4基準色Hcのいずれにより調和するかを判定する。
【0154】
第3基準色Fa~Fcの各々は色相がそれぞれ異なる色であり、第4基準色Ha~Hcの各々は色相がそれぞれ異なる色である。本実施例では3つの判定ユニット31a~31cを用いることにより、明度および彩度の組み合わせパターンのうち3種類のパターンについて、第3基準色Fと第4基準色Hのいずれが関心領域45Aの肌色に対してより調和するかを判定できる。
【0155】
判定ユニット31a~31cの各々を視認して関心領域45Aの肌色と第3基準色Fとの相性、および関心領域45Aの肌色と第4基準色Hとの相性を判定した後、別の関心領域45における肌の色と第3カラーペアとの相性を判定するか否かによって工程を分岐する(ステップT6)。別の関心領域45について判定を行う場合、ステップS6-2に戻る。第3カラーペアとの相性をこれ以上判定しない場合はステップT6を経由してステップS6-5へ進む。
【0156】
本実施例では顔の肌色と第3カラーペアとの相性を判定した後、首回りの肌色と第3カラーペアとの相性、および二の腕の肌色と第3カラーペアとの相性を続けて判定する。すなわちユーザMは肌画像変更ボタン49を操作することで肌画像を変更する指示を入力する。当該指示が入力されると、肌画像読み出し部15は関心領域45Bにおける首回り部分の画像データを読み出す。読み出された首回りの画像データは肌画像表示制御部21によって表示部11に表示される。すなわち肌画像表示制御部21の制御により、肌表示領域32の各々に表示される肌画像は関心領域45Aの肌画像から関心領域45Bの肌画像へと切り換えられる。
【0157】
関心領域45Bにおける首回りの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されると、ユーザMは判定ユニット31a~31cの各々を視認し、首回りにおける肌の色と第3カラーペアとの相性を判定する。すなわち第3基準色Fa~Fc、および第4基準色Ha~Hcの各々について、首回りにおける肌の色と調和するか否かを判定する。
【0158】
首回りの肌画像を用いた判定が終了すると、ユーザは最後に二の腕の肌画像を用いた判定を行う。すなわちユーザは再び肌画像変更ボタン49を操作することで肌画像を変更する指示を入力する。当該指示は主制御部3に受け付けられ、肌画像読み出し部15は関心領域45Cにおける二の腕部分の画像データを読み出す。肌画像表示制御部21は、関心領域45Cの肌画像が肌表示領域32の各々に表示されるように表示部11を制御する。
【0159】
関心領域45Cにおける二の腕の肌画像が肌表示領域32の各々に表示されると、ユーザは判定ユニット31a~31cの各々を視認し、二の腕における肌の色と第3カラーペアとの相性を判定する。全ての肌画像について第3カラーペアとの判定が完了した場合、ユーザは判定終了ボタン50を操作する。判定終了ボタン50が操作されることにより、ステップS6-4の工程は完了する。
【0160】
ステップS6-5(第3選択画像の表示)
全ての肌画像について第3カラーペアとの判定が完了すると、第3選択画像を表示させる工程を開始する。すなわちユーザによって判定終了ボタン50が操作されると、当該操作は主制御部3に受け付けられ、第3選択画像表示部28は図20に示すように第3選択画像W3を表示部11に表示させる。第3選択画像W3は、第3カラーペアのうち第3基準色Fの方がユーザの肌の色に調和することを示唆する選択ボタン55と、第3カラーペアのうち第4基準色Hの方がユーザの肌の色に調和することを示唆する選択ボタン56とを備えている。
【0161】
ステップS6-6(調和する色の選択)
第3選択画像W3が表示されると、ユーザは第3カラーペアのうち自身の肌の色に調和する色を選択する。本実施例ではステップS6-2からステップS6-4の過程を適宜繰り返すことにより、ユーザは3箇所の肌の色の各々について、3種類のパターンの第3カラーペアに対する相性を判定している。ユーザは合計9通りについての自身の肌色と第3カラーペアとの相性を判定した結果から、選択ボタン55および選択ボタン56のいずれかを選択する。当該選択操作はパーソナルカラー判定部19に受け付けられる。
【0162】
自身の肌の色は第3基準色Fとの相性がよい場合が多いと判断した場合、ユーザは選択ボタン55を操作する。自身の肌の色は第4基準色Hとの相性がよい場合が多いと判断した場合、ユーザは選択ボタン56を操作する。選択ボタン55または選択ボタン56が操作されることにより、ステップS6に係る一連の工程は完了してステップS7へと進む。
【0163】
ステップS7(パーソナルカラーの判定)
二段階目の判定過程であるステップS5またはステップS6が完了すると、ステップS7に係るパーソナルカラーを判定する工程が開始される。すなわちパーソナルカラー判定部19は、ステップS4~ステップS6においてユーザが選択した選択ボタン51~56に応じてユーザのパーソナルカラーを判定する。表示制御部13はパーソナルカラー判定部19が判定した内容に応じて、判定結果画面W4を表示部11に表示させる。
【0164】
ステップS4において選択ボタン51が選択されてステップS5へと進み、かつステップS5において選択ボタン53が選択された場合、第1基準色~第4基準色のうちユーザに調和する色は第1基準色Cである。この場合は図4に示すように、ステップS5からステップT2を経由してステップS7Aへと進む。
【0165】
ステップS7Aに進む場合、春夏秋冬のシーズン色のうちユーザのパーソナルカラーは春シーズン色であるとパーソナルカラー判定部19は判定する。パーソナルカラー判定部19の判定内容は表示制御部13に送信され、表示制御部13は図20(a)に示すように「ユーザのパーソナルカラーは春シーズン色である」との情報J1を有した判定結果画面W4を表示部11に表示させる。
【0166】
ステップS4において選択ボタン51が選択されてステップS5へと進み、かつステップS5において選択ボタン54が選択された場合、第1基準色~第4基準色のうちユーザに調和する色は第2基準色Eである。この場合は図4に示すように、ステップS5からステップT2を経由してステップS7Bへと進む。
【0167】
ステップS7Bに進む場合、春夏秋冬のシーズン色のうちユーザのパーソナルカラーは秋シーズン色であるとパーソナルカラー判定部19は判定する。パーソナルカラー判定部19の判定内容は表示制御部13に送信され、表示制御部13は図20(b)に示すように「ユーザのパーソナルカラーは秋シーズン色である」との情報J2を有した判定結果画面W4を表示部11に表示させる。
【0168】
ステップS4において選択ボタン52が選択されてステップS6へと進み、かつステップS6において選択ボタン55が選択された場合、第1基準色~第4基準色のうちユーザに調和する色は第3基準色Fである。この場合は図4に示すように、ステップS6からステップT3を経由してステップS7Cへと進む。
【0169】
ステップS7Cに進む場合、春夏秋冬のシーズン色のうちユーザのパーソナルカラーは夏シーズン色であるとパーソナルカラー判定部19は判定する。パーソナルカラー判定部19の判定内容は表示制御部13に送信され、表示制御部13は図21(a)に示すように「ユーザのパーソナルカラーは夏シーズン色である」との情報J3を有した判定結果画面W4を表示部11に表示させる。
【0170】
ステップS4において選択ボタン52が選択されてステップS6へと進み、かつステップS6において選択ボタン56が選択された場合、第1基準色~第4基準色のうちユーザに調和する色は第4基準色Hである。この場合は図4に示すように、ステップS6からステップT3を経由してステップS7Dへと進む。
【0171】
ステップS7Dに進む場合、春夏秋冬のシーズン色のうちユーザのパーソナルカラーは冬シーズン色であるとパーソナルカラー判定部19は判定する。パーソナルカラー判定部19の判定内容は表示制御部13に送信され、表示制御部13は図21(b)に示すように「ユーザのパーソナルカラーは冬シーズン色である」との情報J4を有した判定結果画面W4を表示部11に表示させる。
【0172】
ステップS7A~S7Dのいずれかに進み、判定結果画面W4が表示部11に表示されることによってステップS7の工程は完了する。ユーザは判定結果画面W4に表示されているパーソナルカラーの判定結果の情報を確認した後、ユーザは完了ボタン57を操作することでパーソナルカラー判定用のアプリを終了させる。以上で、パーソナルカラー判定装置1を用いてパーソナルカラーの判定を行う一巡の動作が終了する。
【0173】
<実施例の構成による効果>
上記実施例に係るパーソナルカラー判定装置1によれば、使用者(ユーザ)の肌の画像を記憶させ、当該肌の画像の少なくとも一部を画像表示部に表示させる。すなわち本実施例ではユーザの肌の画像データを用いて、画像表示部の画像上においてパーソナルカラーの判定を行う。そのため、ドレープを例とする物品をユーザの肌に接触させることなくパーソナルカラーの判定を行うことができる。よって、ユーザはパーソナルカラーを判定する際に、他者が接触した物品に触れるなど衛生的に望ましくない行為に起因する心理的負担を回避できる。
【0174】
また実施例に係るパーソナルカラーの判定方法は、画像を保存する機能と画像を表示する機能とを有する装置があればパーソナルカラーの判定を行うことができる。そのためドレープを例とする専門的な道具を用いることなく、スマートフォンまたはタブレット型コンピュータを例とする容易に携帯可能な装置のみを用いてパーソナルカラーの判定を行うことができる。よって、カラーサロンを例とする専門的な施設に限定されることなく、様々な場所および状況において一般の使用者が簡便かつ気軽にパーソナルカラーを判定できる。
【0175】
さらにパーソナルカラー判定装置1を用いるパーソナルカラーの判定方法は、2段階の判定過程を行うことでユーザのパーソナルカラーを「春シーズン色、夏シーズン色、秋シーズン色、冬シーズン色」の4つのグループに分類する。すなわち一段階目の判定過程(ステップS4に係る第1判定過程)によって、イエローベース色Yに対して好相性である第1グループと、ブルーベース色Bに対して好相性である第2グループとの2つにユーザを分類する。
【0176】
そして一段階目の判定結果に応じて、二段階目の判定過程では異なる判定を行う。すなわち一段階目の判定過程では第1グループに分類された場合は二段階目の判定過程としてステップS5に係る第2判定過程を行い、第1基準色Cに対して相性がよいグループと第2基準色Eに対して相性がよいグループとの2つにユーザを分類する。一方、一段階目の判定工程では第2グループに分類された場合は二段階目の判定過程としてステップS6に係る第3判定過程を行い、第3基準色Fに対して相性がよいグループと第4基準色Hに対して相性がよいグループとの2つにユーザを分類する。すなわち本実施例に係るパーソナルカラーの判定方法では、2つのグループにユーザを分類する過程を2回行うことにより、ユーザを春夏秋冬の4つのシーズン色のグループに分類する。
【0177】
ここで、春シーズン色に分類されるユーザと秋シーズン色に分類されるユーザは生来的にイエローベース色Yに対して相性がよく、夏シーズン色に分類されるユーザと冬シーズン色に分類されるユーザは生来的にブルーベース色Bに対して相性がよい。そのため、一段階目の判定過程においてイエローベース色Yとブルーベース色Bとの相性を判定する過程を行うことにより、パーソナルカラーが春シーズン色または秋シーズン色であるユーザは確実にイエローベース色Yと相性がよいグループ(第1のグループ)に分類される。そしてパーソナルカラーが夏シーズン色または冬のシーズン色であるユーザは確実にブルーベース色Bと相性がよいグループ(第2のグループ)に分類される。すなわち一段階目の判定過程により、パーソナルカラーに応じてユーザを予備的に2つのグループへと分類できる。
【0178】
そしてイエローベース色Yと相性がよいグループに分類されたユーザに対しては、二段階目の判定過程として、第1基準色Cに対する相性と第2基準色Eに対する相性とのいずれが高いかを判定する過程(第2判定過程)を行う。第1基準色Cは第2基準色Eと比べて彩度が高く、4種のシーズン色のうち春シーズン色に相当する。また第2基準色Eは比較的彩度が低く、4種のシーズン色のうち秋シーズン色に相当する。そのため第2判定過程を行うことにより、イエローベース色Yと相性がよいユーザは、パーソナルカラーが春シーズン色であるグループとパーソナルカラーが秋シーズン色であるグループとに正確に分類される。
【0179】
一方、ブルーベース色Bと相性がよいグループに分類されたユーザに対しては、二段階目の判定過程として、第3基準色Fに対する相性と第4基準色Hに対する相性とのいずれが高いかを判定する過程(第3判定過程)を行う。第3基準色Fは第4基準色Hと比べて明度が高く、4種のシーズン色のうち夏シーズン色に相当する。また第4基準色Hは比較的明度が低く、4種のシーズン色のうち冬シーズン色に相当する。そのため第3判定過程を行うことにより、ブルーベース色Bと相性がよいユーザは、パーソナルカラーが夏シーズン色であるグループとパーソナルカラーが冬シーズン色であるグループとに正確に分類される。このように、2つのグループへと分類させる過程を2回行うことにより、ユーザのパーソナルカラーに応じて、ユーザを正確に4種類のシーズン色のグループに分類できる。
【0180】
各々の判定過程では、肌表示領域32と第1色表示領域33と第2色表示領域34とを備える判定ユニット31を表示部11に表示させて判定を行い、ユーザを2つのグルーブに分類する。肌表示領域32と第1色表示領域33とは第1隣接部35を介して隣接しており、肌表示領域32と第2色表示領域34とは第2隣接部36を介して隣接している。また、第1色表示領域33と第2色表示領域34とは肌表示領域32を挟んで並列している。そのため、ユーザは判定ユニット31に視線を向けることによって肌表示領域32と第1色表示領域33と第2色表示領域34との色を同時に視認できる。
【0181】
すなわちユーザは第1隣接部35および第2隣接部36を同時に視認できるので、肌表示領域32に表示される肌の色と第1色表示領域33に表示される色(一例としてイエローベース色Y、第1基準色C)との相性、および肌表示領域32に表示される肌の色と第2色表示領域34に表示される色(一例としてブルーベース色B、第2基準色E)との相性を同時に確認できる。よって、判定ユニット31のうち特に第1隣接部35および第2隣接部36を一見するという単純な動作によって、ユーザは視線を動かすことなく2種類の相性を容易に比較検討できる。そのため、第1隣接部35および第2隣接部36のうち隣接する色同士が馴染んでいる方の隣接部を選択することで、いずれの相性が比較的高いかという判定を容易かつ精度よく実行できる。
【0182】
さらに判定ユニット31において、第1色表示領域33と第2色表示領域34とを肌表示領域32を挟んで並列させることにより、第1隣接部35および第2隣接部36の範囲をより広くすることができる。そのため、第1隣接部35および第2隣接部36において隣接する色同士が馴染んでいるかどうかという判定をさらに容易かつ精度よく実行できる。
【0183】
このように、判定ユニット31を用いることによって、ユーザは高度な技術を有しなくとも第1色表示領域33に表示される色と第2色表示領域34に表示される色とのうちいずれが自身の肌の色と相性がよいかという判定を容易かつ精度よく行うことができる。そのため、カラーアナリストなどが有する程度の高度な技術が要求されることなく、判定ユニット31を用いて2つのグループにユーザを分類する過程を精度よく行うことができる。
【0184】
また本実施例において、判定ユニット31に設けられる肌表示領域32は、第1色表示領域33と第2色表示領域34との隣接部を含む領域に形成される。すなわち肌表示領域32、第1色表示領域33、および第2色表示領域34は近接するように構成されるので、肌表示領域32、第1色表示領域33、および第2色表示領域34を同時に視認することが容易となる。その結果、使用者の肌の色、第1色表示領域33に表示される色、第2色表示領域34に表示される色、第1隣接部35における色、および第2隣接部36における色を、視線を動かすことなく同時に視認できるので、ユーザのパーソナルカラーを判定する際に、ユーザが疲労することを回避できる。
【0185】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0186】
(1)上述した実施例において、判定ユニット31における肌表示領域32、第1色表示領域33、および第2色表示領域34の形状は図3に示される形状に限ることはなく適宜変更してよい。また判定ユニット31は肌表示領域32と第1色表示領域33とが隣接しており、肌表示領域32と第2色表示領域34とが隣接していればよく、第1色表示領域33および第2色表示領域34は隣接しなくともよい。すなわち一例として各判定ユニット31は図23に示すように、同じ形状を有する第1色表示領域33、肌表示領域32、および第2色表示領域34が順に並列してもよい。
【0187】
第1色表示領域33および第2色表示領域34が隣接していない場合であっても、ユーザは第1隣接部35および第2隣接部36へと視線を向けることで、第1色表示領域33に表示される色と第2色表示領域34に表示される色とのいずれがより肌表示領域32に表示される肌の色に対する相性が高いかという判定を容易かつ正確に実行できる。
【0188】
(2)上述した実施例において、第1色表示領域33に表示させる色と第2色表示領域34に表示させる色は実施例の逆であってもよい。一例としてステップS4において第1色表示領域33にブルーベース色Bを表示させ、第2色表示領域34にイエローベース色Yを表示させてもよい。
【0189】
(3)上述した実施例において、判定ユニット31に表示される第1カラーペア、第2カラーペア、第3カラーペアとして用いられる色はこれらに限ることはない。ユーザのパーソナルカラーを診断できる色の組み合わせであれば、上述した色相、明度、彩度に限定されることはなく適宜の色を用いてもよい。
【符号の説明】
【0190】
1 …… パーソナルカラー判定装置
2 …… 端末
3 …… 主制御部
5 …… 撮影機構
7 …… 入力部
9 …… 記憶部
11 …… 表示部
13 …… 表示制御部
15 …… 肌画像読み出し部
17 …… 関心領域設定部
19 …… パーソナルカラー判定部
21 …… 肌画像表示制御部
23 …… 判定ユニット表示制御部
23 …… 第1カラーペア表示制御部
24 …… 第2カラーペア表示制御部
25 …… 第3カラーペア表示制御部
26 …… 第1選択画像表示制御部
27 …… 第2選択画像表示制御部
28 …… 第3選択画像表示制御部
30 …… 判定ユニット表示画像
31 …… 判定ユニット
32 …… 肌表示領域
33 …… 第1色表示領域
34 …… 第2色表示領域
35 …… 第1隣接部
36 …… 第2隣接部
41 …… 肌画像
43 …… 境界線
45 …… 関心領域
47 …… 第1調整ボタン
48 …… 第2調整ボタン
49 …… 肌画像変更ボタン
50 …… 判定終了ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2023-03-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の肌の画像を記憶する記憶部と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示可能な画像表示部と、
前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示制御部と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示制御部と、
前記第1カラーペア表示制御部によって前記イエローベース色および前記ブルーベース色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて前記イエローベース色および前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択させる調和色相選択用画像を前記画像表示部に表示させる色相選択画像表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示制御部と、
前記第2カラーペア表示制御部によって前記第1基準色および前記第2基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて前記第1基準色および前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる春秋選択用画像を前記画像表示部に表示させる春秋選択画像表示制御部と、
前記第3カラーペア表示制御部によって前記第3基準色および前記第4基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて前記第3基準色および前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる夏冬選択用画像を前記画像表示部に表示させる夏冬選択画像表示制御部と、
前記春秋選択用画像において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記春秋選択用画像において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させるパーソナルカラー判定部と、
を備えることを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記画像表示部は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定部を備え、
前記肌画像表示制御部は、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項4】
請求項3に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定部は、前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定し、
肌画像表示制御部は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示するように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項5】
予め取得された使用者の肌の画像と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示する画像表示装置とを用いて前記使用者のパーソナルカラーを判定するパーソナルカラー判定方法であって、
調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させるとともに、前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示過程と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示過程と、
前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる色相観察過程と、
前記色相観察過程における観察結果に基づいて、前記イエローベース色と前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択させる色相選択過程と、
前記色相選択過程において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示過程と、
第2カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる春秋色観察過程と、
前記春秋色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1基準色と前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる春秋色選択過程と、
前記色相選択過程において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示過程と、
第3カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる夏冬色観察過程と、
前記夏冬色観察過程における観察結果に基づいて、前記第3基準色と前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる夏冬色選択過程と、
前記春秋色選択過程において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記春秋色選択過程において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させるパーソナルカラー判定過程と、
を備えることを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項6】
請求項5に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記画像表示装置は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項7】
請求項5に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定過程を備え、
前記肌画像表示過程では、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項8】
請求項7に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定過程は、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定する顔関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定する首関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定する二の腕関心画像設定過程と、
を備え、
肌画像表示過程は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示する
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項9】
請求項5ないし請求項8のいずれかに記載のパーソナルカラー判定方法を演算装置に実行させることを特徴とするパーソナルカラー判定用プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係るパーソナルカラー判定装置は、使用者の肌の画像を記憶する記憶部と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示可能な画像表示部と、
前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示制御部と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示制御部と、
前記第1カラーペア表示制御部によって前記イエローベース色および前記ブルーベース色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて前記イエローベース色および前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択させる調和色相選択用画像を前記画像表示部に表示させる色相選択画像表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示制御部と、
前記第2カラーペア表示制御部によって前記第1基準色および前記第2基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて前記第1基準色および前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる春秋選択用画像を前記画像表示部に表示させる春秋選択画像表示制御部と、
前記第3カラーペア表示制御部によって前記第3基準色および前記第4基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて前記第3基準色および前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる夏冬選択用画像を前記画像表示部に表示させる夏冬選択画像表示制御部と、
前記春秋選択用画像において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記春秋選択用画像において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させるパーソナルカラー判定部と、
を備えることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち本発明は、予め取得された使用者の肌の画像と、前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示する画像表示装置とを用いて前記使用者のパーソナルカラーを判定するパーソナルカラー判定方法であって、
調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させるとともに、前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示過程と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示過程と、
前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる色相観察過程と、
前記色相観察過程における観察結果に基づいて、前記イエローベース色と前記ブルーベース色のうち前記使用者に調和する色を選択させる色相選択過程と、
前記色相選択過程において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示過程と、
第2カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる春秋色観察過程と、
前記春秋色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1基準色と前記第2基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる春秋色選択過程と、
前記色相選択過程において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示過程と、
第3カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる夏冬色観察過程と、
前記夏冬色観察過程における観察結果に基づいて、前記第3基準色と前記第4基準色のうち前記使用者に調和する色を選択させる夏冬色選択過程と、
前記春秋色選択過程において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記春秋色選択過程において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させるパーソナルカラー判定過程と、を備えることを特徴とする。

【手続補正書】
【提出日】2023-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の肌の画像を記憶する記憶部と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示可能な画像表示部と、
前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示制御部と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示制御部と、
前記第1カラーペア表示制御部によって前記イエローベース色および前記ブルーベース色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記ブルーベース色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記イエローベース色を前記使用者に調和する色として選択させる調和色相選択用画像を前記画像表示部に表示させる色相選択画像表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示制御部と、
前記第2カラーペア表示制御部によって前記第1基準色および前記第2基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第2基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第1基準色を前記使用者に調和する色として選択させる春秋選択用画像を前記画像表示部に表示させる春秋選択画像表示制御部と、
前記第3カラーペア表示制御部によって前記第3基準色および前記第4基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第4基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第3基準色を前記使用者に調和する色として選択させる夏冬選択用画像を前記画像表示部に表示させる夏冬選択画像表示制御部と、
前記春秋選択用画像において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記春秋選択用画像において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させるパーソナルカラー判定部と、
を備えることを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記画像表示部は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定部を備え、
前記肌画像表示制御部は、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項4】
請求項3に記載のパーソナルカラー判定装置において、
前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定部は、前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定し、前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定し、
肌画像表示制御部は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示するように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定装置。
【請求項5】
予め取得された使用者の肌の画像と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示する画像表示装置とを用いて前記使用者のパーソナルカラーを判定するパーソナルカラー判定方法であって、
調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させるとともに、前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示過程と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示過程と、
前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる色相観察過程と、
前記色相観察過程における観察結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記ブルーベース色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記イエローベース色を前記使用者に調和する色として選択させる色相選択過程と、
前記色相選択過程において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示過程と、
第2カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる春秋色観察過程と、
前記春秋色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第2基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第1基準色を前記使用者に調和する色として選択させる春秋色選択過程と、
前記色相選択過程において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示過程と、
第3カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる夏冬色観察過程と、
前記夏冬色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第4基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第3基準色を前記使用者に調和する色として選択させる夏冬色選択過程と、
前記春秋色選択過程において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記春秋色選択過程において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させるパーソナルカラー判定過程と、
を備えることを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項6】
請求項5に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記画像表示装置は、複数の前記調和色判定ユニットが一方向に並列表示されるように構成されており、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記イエローベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記ブルーベース色は、それぞれ明度および彩度の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第1基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第2基準色は、それぞれ明度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第3基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なり、
各々の前記調和色判定ユニットが表示する前記第4基準色は、それぞれ彩度および色相の少なくとも一方が異なるように構成される
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項7】
請求項5に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記肌の画像の少なくとも一部を関心領域として設定する関心領域設定過程を備え、
前記肌画像表示過程では、前記関心領域における前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項8】
請求項7に記載のパーソナルカラー判定方法において、
前記使用者の肌の画像は、前記使用者の顔を映す画像と前記使用者の首を映す画像と前記使用者の二の腕を映す画像とを含む1または2以上の画像であり、
前記関心領域設定過程は、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の顔の少なくとも一部を顔関心画像として設定する顔関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の首の少なくとも一部を首関心画像として設定する首関心画像設定過程と、
前記使用者の肌の画像から前記使用者の二の腕の少なくとも一部を二の腕関心画像として設定する二の腕関心画像設定過程と、
を備え、
肌画像表示過程は、前記顔関心画像と前記首関心画像と前記二の腕関心画像とのうちいずれか一つを選択して前記肌表示領域に表示する
ことを特徴とするパーソナルカラー判定方法。
【請求項9】
請求項5ないし請求項8のいずれかに記載のパーソナルカラー判定方法を演算装置に実行させることを特徴とするパーソナルカラー判定用プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係るパーソナルカラー判定装置は、使用者の肌の画像を記憶する記憶部と、
前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示可能な画像表示部と、
前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示制御部と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示制御部と、
前記第1カラーペア表示制御部によって前記イエローベース色および前記ブルーベース色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記ブルーベース色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記イエローベース色を前記使用者に調和する色として選択させる調和色相選択用画像を前記画像表示部に表示させる色相選択画像表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示制御部と、
前記調和色相選択用画像において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示部に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示制御部と、
前記第2カラーペア表示制御部によって前記第1基準色および前記第2基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第2基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第1基準色を前記使用者に調和する色として選択させる春秋選択用画像を前記画像表示部に表示させる春秋選択画像表示制御部と、
前記第3カラーペア表示制御部によって前記第3基準色および前記第4基準色が前記調和色判定ユニットに表示された場合、前記第1隣接部と前記第2隣接部との比較結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第4基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第3基準色を前記使用者に調和する色として選択させる夏冬選択用画像を前記画像表示部に表示させる夏冬選択画像表示制御部と、
前記春秋選択用画像において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記春秋選択用画像において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させ、前記夏冬選択用画像において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示部に表示させるパーソナルカラー判定部と、
を備えることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち本発明は、予め取得された使用者の肌の画像と、前記使用者の肌の画像の少なくとも一部を表示可能とする肌表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第1の色を表示可能とする第1色表示領域、前記肌表示領域と平面視上で隣接しており第2の色を表示可能とする第2色表示領域、前記第1色表示領域と前記肌表示領域との境界である第1隣接部、および前記第2色表示領域と前記肌表示領域との境界である第2隣接部を有する、調和色判定ユニットを表示する画像表示装置とを用いて前記使用者のパーソナルカラーを判定するパーソナルカラー判定方法であって、
調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させるとともに、前記肌の画像を前記肌表示領域に表示させる肌画像表示過程と、
イエローベース色を前記第1色表示領域に表示させ、ブルーベース色を前記第2色表示領域に表示させる第1カラーペア表示過程と、
前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる色相観察過程と、
前記色相観察過程における観察結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記ブルーベース色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記イエローベース色を前記使用者に調和する色として選択させる色相選択過程と、
前記色相選択過程において前記イエローベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記イエローベース色に属する第1基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記イエローベース色に属するとともに前記第1基準色と比べて彩度が低い第2基準色を前記第2色表示領域に表示させる第2カラーペア表示過程と、
第2カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる春秋色観察過程と、
前記春秋色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第2基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第1基準色を前記使用者に調和する色として選択させる春秋色選択過程と、
前記色相選択過程において前記ブルーベース色が選択された場合、前記調和色判定ユニットを前記画像表示装置に表示させた状態で、前記ブルーベース色に属する第3基準色を前記第1色表示領域に表示させ、前記ブルーベース色に属するとともに前記第3基準色と比べて明度が低い第4基準色を前記第2色表示領域に表示させる第3カラーペア表示過程と、
第3カラーペア表示過程の後、前記調和色判定ユニットのうち少なくとも前記第1隣接部および前記第2隣接部の各々を観察させ、前記第1隣接部と前記第2隣接部とを比較させる夏冬色観察過程と、
前記夏冬色観察過程における観察結果に基づいて、前記第1隣接部が前記第2隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第4基準色を前記使用者に調和する色として選択させ、前記第2隣接部が前記第1隣接部より明瞭に視認できる場合は前記第3基準色を前記使用者に調和する色として選択させる夏冬色選択過程と、
前記春秋色選択過程において前記第1基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは春シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記春秋色選択過程において前記第2基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは秋シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第3基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは夏シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させ、前記夏冬色観察過程において前記第4基準色が選択された場合は使用者のパーソナルカラーは冬シーズン色である旨の情報を前記画像表示装置に表示させるパーソナルカラー判定過程と、を備えることを特徴とする。