IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイリスオーヤマ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図1
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図2
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図3
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図4
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図5
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図6
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図7
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図8
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図9
  • 特開-照明装置及び端部カバー 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020107
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】照明装置及び端部カバー
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240206BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20240206BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20240206BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20240206BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240206BHJP
【FI】
F21S2/00 110
F21S8/04 410
F21S2/00 230
F21V17/00 154
F21Y103:10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123024
(22)【出願日】2022-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】上杉 和夫
(72)【発明者】
【氏名】岡部 陽介
【テーマコード(参考)】
3K011
【Fターム(参考)】
3K011FA05
3K011GA02
(57)【要約】
【課題】透光性カバーに端部カバーの影が現れるのを抑制できる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1Aは、第1方向に沿って他の照明装置1Bと連結可能であり、複数個のLEDを備える発光ユニット52Aと、発光ユニット52Aが表面に配されるベースと、発光ユニット52Aを表側から覆う透光性カバー55Aとを備え、他の照明装置1Bと連結した状態において、第1方向であって他の照明装置1B側の端部に端部カバー58Aが配され、端部カバー58Aと透光性カバー55Aとの間に隙間588Aが設けられる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って他の照明装置と連結可能な照明装置において、
複数個のLEDを備える発光ユニットと、
前記発光ユニットが表面に配されるベースと、
前記発光ユニットを表側から覆う透光性カバーと
を備え、
前記他の照明装置と連結した状態において、前記第1方向であって前記他の照明装置側の端部に端部カバーが配され、
前記端部カバーと透光性カバーとの間に隙間が設けられる、
照明装置。
【請求項2】
前記端部カバーは、板状をし、表側端部における前記他の照明装置と反対側に第1欠け部を有している、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1欠け部は、前記端部カバーの厚み方向の全体の80%以上に設けられる、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記端部カバーの前記全体の80%以上の領域には、前記発光ユニットから照射された光を反射させるための第1反射面が設けられている、
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1反射面は、表裏方向と直交する面内の前記第1方向に対して35~55°の角度で傾斜している、
請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1方向と表裏方向とに直交する方向を第2方向とし、
前記第1欠け部は、前記第2方向に沿って設けられ、
前記端部カバーは、前記表側端部の前記第2方向端部に、前記第1欠け部に向って傾斜した第2欠け部を有し、
前記端部カバーは、前記第2欠け部の表面に、前記発光ユニットから照射された光を反射させるための第2反射面を有する、
請求項2~5の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記第2反射面は、前記第2方向と直交する面内の前記表裏方向に対して100~120°の角度で傾斜している、
請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記第2反射面は、前記表側端部の前記第2方向の両端部に設けられている、
請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
第1方向に沿って配される第1ベースと第2ベースと、
前記第1ベースに配され且つ複数個のLEDを備える第1発光ユニットと、
前記第2ベースに配され且つ複数個のLEDを備える第2発光ユニットと、
前記第1発光ユニット及び/又は前記第2発光ユニットを表側から覆う透光性カバーと、
前記第1ベースにおける前記第1方向の前記第2ベース側の端部に配された第1端部カバーと、
前記第2ベースにおける前記第1方向の前記第1ベース側の端部に配された第2端部カバーと
を備え、
前記第1端部カバーと前記透光性カバーとの間には、前記第1発光ユニットから出射された光が前記第2発光ユニットを覆う透光性カバー側に入射する第1隙間が形成され、
前記第2端部カバーと前記透光性カバーとの間には、前記第2発光ユニットから出射された光が前記第1発光ユニットを覆う透光性カバー側に入射する第2隙間が形成される、
照明装置。
【請求項10】
第1方向に連続する第1発光ユニットと第2発光ユニットとの間に配される端部カバーであって、
前記第1発光ユニットは表側から第1透光性カバーにより覆われ、
前記第2発光ユニットは表側から第2透光性カバーにより覆われ、
前記端部カバーは、前記第1透光性カバー又は前記第2透光性カバーとの間に隙間が形成されるように、設けられている、
端部カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、器具に灯具が着脱可能に装着される照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
連続する照明器具間の連続部における暗部を縮小させて光ムラを減少できるとともに容易に造営材に取り付けることができる照明器具として、「最初に取り付ける照明器具10A(第1の照明器具という。)は、両端の端部カバー40の第1挿通孔45から突出している鍔部24を固定ビス26により造営材11に締結して取り付ける。連続して取り付ける照明器具101A(第2の照明器具という。)は、第1の照明器具10A側の鍔部24を第1の照明器具10Aの端部カバー40の第2挿通孔46に挿入して固定し、第1の照明器具10Aの鍔部24を第2の照明器具101Aの端部カバー40の第2挿通孔46に挿入する。このため、第2の照明器具101Aは、第1の照明器具10Aと反対側の鍔部24を固定ビス26で造営材11に取り付けるだけで容易に取り付けられる」ものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-35841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、床側から点灯状態の器具本体を見た場合に、透光性カバー38において、端部カバー40の板厚部分が影で黒ずみ、見栄えが悪いことがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、透光性カバーに端部カバーの影が現れるのを抑制できる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る照明装置は、第1方向に沿って他の照明装置と連結可能な照明装置において、複数個のLEDを備える発光ユニットと、前記発光ユニットが表面に配されるベースと、前記発光ユニットを表側から覆う透光性カバーとを備え、前記他の照明装置と連結した状態において、前記第1方向であって前記他の照明装置側の端部に端部カバーが配され、前記端部カバーと透光性カバーとの間に隙間が設けられる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、透光性カバーに端部カバーの影が現れるのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る照明装置であって2台の照明装置を連結した状態を上側から見た斜視図である。
図2】取付器具から灯具を外した状態の斜視図であり、(a)は上側から見た図であり、(b)は下側から見た図である。
図3】照明装置の断面を長手方向の一方側から見た図であり、(a)は端子台の一方側の位置での断面であり、(b)は通信ユニットの位置での断面である。
図4】取付器具の分解状態を上方から見た斜視図であり、長手方向の一方側の端部と貫通孔周辺部とを拡大している。
図5】取付器具の分解状態を下方から見た斜視図であり、長手方向の一方側の端部と貫通孔周辺部とを拡大している。
図6】灯具の分解状態を上方から見た斜視図であり、長手方向の一方側の端部とカバーと端部カバーとを拡大している。
図7】灯具の短手方向の端部であって短手方向と直交する断面の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図であって通信ユニットのカバーを外した状態である。
図8】内側端部カバーの図であり、(a)は短手方向と直交する断面拡大図であり、(b)は長手方向であって装置の内側から見た拡大図であり、(c)は長手方向の一方側を下方から見た斜視図である。
図9】2台の照明装置の連結状態の光の経路を説明する図であり、(a)は短手方向と直交する断面図であり、(b)は長手方向と直交する断面図である。
図10】端部カバーの変形例を示す図であり、(a)は第1欠け部が湾曲形状をし、(b)は直線形状をしている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
第1の照明装置は、第1方向に沿って他の照明装置と連結可能な照明装置において、複数個のLEDを備える発光ユニットと、前記発光ユニットが表面に配されるベースと、前記発光ユニットを表側から覆う透光性カバーとを備え、前記他の照明装置と連結した状態において、前記第1方向であって前記他の照明装置側の端部に端部カバーが配され、前記端部カバーと透光性カバーとの間に隙間が設けられる。これにより、隙間に光が差し込み、透光性カバーに端部カバーの影が現れるのを抑制できる。また、透光性カバーの第1方向の端部での明暗を少なくできる。
照明装置が長尺状をしている場合、第1方向は、照明装置の長手方向であってもよいし、短手方向であってもよい。照明装置は、発光ユニット、ベース、透光性カバーを少なくとも備え、端部カバーは他の照明装置と連結した際に備えればよい(つまり、1台で使用する場合に、端部カバーを有してもよいし、有さなくてもよいし、他の端部カバーを有してもよい)。発光ユニットは、複数個のLEDを備えればよく、配置、個数、列数等を特に限定するものではない。ベースは、発光ユニットが表面に配さればよく、発光ユニットの取付構造、形状、材質等を特に限定するものではない。透光性カバーは発光ユニットを表側から覆えばよく、個数、形状、材質、拡散材料の有無等を特に限定するものではない。端部カバーは、板状をしてもよいし、ブロック状をしてもよい。ブロック状の端部カバーは、主面に凹部を有したり、内部に空間(中空状)を有してもよい。隙間は、一定であってもよいし、一定でなくてもよく位置によって変化してもよい。
【0009】
第2の照明装置は、第1の照明装置において、前記端部カバーは、板状をし、表側端部における前記他の照明装置と反対側に第1欠け部を有している。これにより、隙間に差し込む光量を多くできる。したがって、効果的に、端部カバーの影が現れるのを抑制できる。
端部カバーは、第1方向と直交する状態で配されてもよいし、直交する状態に対して傾斜する状態で配されてもよいし、主面が反射面として構成されてもよい。
【0010】
第3の照明装置は、第2の照明装置において、前記第1欠け部は、前記端部カバーの厚み方向の全体の80%以上に設けられる。これにより、隙間に差し込む光量をより一層多くできる。したがって、効果的に、端部カバーの影が現れるのを抑制できる。
厚み方向は、第1欠け部が設けられる部位での厚み方向である。端部カバーの厚みは、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
【0011】
第4の照明装置は、第3の照明装置において、前記端部カバーの前記全体の80%以上の領域には、前記発光ユニットから照射された光を反射させるための第1反射面が設けられている。これにより、効果的に、端部カバーの影が現れるのを抑制できる。
反射面は、光が反射するような形状の面でもよいし、反射塗料等を設けた面でもよいし、メッキ等の加工をした面でもよいし、端部カバーの表側端部を白色の材料で構成してもよい。
【0012】
第5の照明装置は、第4の照明装置において、前記第1反射面は、表裏方向と直交する面内の前記第1方向に対して35~55°の角度で傾斜している。これにより、発光ユニットからの光を端部カバーに向けて反射させることができ、端部カバーの影を抑制できる。なお、角度が35°未満の場合は入射角が小さくなり、反射の光量が少ない。角度が55°より大きい場合は発光ユニット側に光が反射し、端部カバーによる影の抑制ができない。
【0013】
第6の照明装置は、第2~5の照明装置において、前記第1方向と表裏方向とに直交する方向を第2方向とし、前記第1欠け部は、前記第2方向に沿って設けられ、前記端部カバーは、前記表側端部の前記第2方向端部に、前記第1欠け部に向って傾斜した第2欠け部を有し、前記端部カバーは、前記第2欠け部の表面に、前記発光ユニットから照射された光を反射させるための第2反射面を有する。これにより、発光ユニットからの光を透光性カバー側に反射できる。また、第1反射面が設けられている場合、第2反射面で反射した光を、第1反射面で反射した光が照射する箇所に重ねることができ、端部カバーの影を抑制できる。
反射面は、光が反射するような形状の面でもよいし、反射塗料等を設けた面でもよいし、メッキ等の加工をした面でもよいし、端部カバーの表側端部を白色の材料で構成してもよい。
【0014】
第7の照明装置は、第6の照明装置において、前記第2反射面は、前記第2方向と直交する面内の前記表裏方向に対して100~120°の角度で傾斜している。これにより、効果的に、発光ユニットからの光を透光性カバー側に反射できる。なお、角度が100°未満の場合は、第2反射面で反射した光が、第1反射面で反射した光が照射する箇所に重なり難くなる。角度が120°より大きい場合は入射角が小さくなり、反射の光量が少ない。
【0015】
第8の照明装置は、第7の照明装置において、前記第2反射面は、前記表側端部の前記第2方向の両端部に設けられている。これにより、両側の第2反射面で光を反射でき、光を内向きに照射できる。
【0016】
第9の照明装置は、第1方向に沿って配される第1ベースと第2ベースと、前記第1ベースに配され且つ複数個のLEDを備える第1発光ユニットと、前記第2ベースに配され且つ複数個のLEDを備える第2発光ユニットと、前記第1発光ユニット及び/又は前記第2発光ユニットを表側から覆う透光性カバーと、前記第1ベースにおける前記第1方向の前記第2ベース側の端部に配された第1端部カバーと、前記第2ベースにおける前記第1方向の前記第1ベース側の端部に配された第2端部カバーとを備え、前記第1端部カバーと前記透光性カバーとの間には、前記第1発光ユニットから出射された光が前記第2発光ユニットを覆う透光性カバー側に入射する第1隙間が形成され、前記第2端部カバーと前記透光性カバーとの間には、前記第2発光ユニットから出射された光が前記第1発光ユニットを覆う透光性カバー側に入射する第2隙間が形成される。これにより、第1端部カバー又は第2端部カバーの表側において、第1発光ユニットと第2発光ユニットとの光が重なって透光性カバーに入射し、被照射面側から見ると、透光性カバーに端部カバーの影が現れ難くできる。
【0017】
「前記第1発光ユニットから出射された光が前記第2発光ユニットを覆う透光性カバー側に入射する」には、第1発光ユニットから出射された光が第2発光ユニットを覆う透光性カバーに入射する場合、第2発光ユニットを覆う透光性カバーにおける第1ベース側の端部が第2ベースにおける第1ベース側の端部よりも他端(第1ベースと反対側の端)側に位置し且つ第1発光ユニットから出射された光が第2ベース側に到達しているが第2発光ユニットを覆う透光性カバーに入射しない場合を少なくとも含む。
同様に、「前記第2発光ユニットから出射された光が前記第1発光ユニットを覆う透光性カバー側に入射する」には、第2発光ユニットから出射された光が第1発光ユニットを覆う透光性カバーに入射する場合、第1発光ユニットを覆う透光性カバーにおける第2ベース側の端部が第1ベースにおける第2ベース側の端部よりも他端(第2ベースと反対側の端)側に位置し且つ第2発光ユニットから出射された光が第1ベース側に到達しているが第1発光ユニットを覆う透光性カバーに入射しない場合を少なくとも含む。
【0018】
第1ベース又は第2ベースが長尺状をしている場合、第1方向は、ベースの長手方向であってもよいし、短手方向であってもよい。なお、第1ベースと第2ベースの一例は、実施形態の灯具側ベースである。
照明装置は、第1及び第2発光ユニット、第1及び第2ベース、透光性カバー、第1及び第2端部カバーを少なくとも備え、発光ユニットは、ベースに配され、複数個のLEDを備えればよく、配置、個数、列数等を特に限定するものではない。ベースは、発光ユニットが表面に配さればよく、発光ユニットの取付構造、形状、材質等を特に限定するものではない。透光性カバーは第1及び/又は第2発光ユニットを表側から覆えばよく、個数、形状、材質、拡散材料の有無等を特に限定するものではない。
透光性カバーは、第1発光ユニットを覆う第1透光性カバーと、第2発光ユニットを覆う第2透光性カバーとを有してもよい。透光性カバーは、第1発光ユニットと第2発光ユニットの両方に跨るように覆うようにしてもよい。
第1及び/又は第2端部カバーは、板状をしてもよいし、ブロック状をしてもよい。ブロック状の端部カバーは、主面に凹部を有したり、内部に空間(中空状)を有してもよい。第1及び/又は第2隙間は、一定であってもよいし、一定でなくてもよく場所によって変化してもよい。第1端部カバーと第2端部カバーは、同じ構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。
なお、第9の照明装置は、第2~第8の照明装置の構成を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0019】
第1の端部カバーは、第1方向に連続する第1発光ユニットと第2発光ユニットとの間に配される端部カバーであって、前記第1発光ユニットは表側から第1透光性カバーにより覆われ、前記第2発光ユニットは表側から第2透光性カバーにより覆われ、前記端部カバーは、前記第1透光性カバー又は前記第2透光性カバーとの間に隙間が形成されるように、設けられている。これにより、端部カバーの表側において、透光性カバーに端部カバーの影が現れ難くできる。なお、端部カバーの一例は、実施形態の内側端部カバーである。
第1の端部カバーは、第2~第8の照明装置における端部カバーの構成を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0020】
<実施形態>
1.照明装置の全体構成
照明装置Xは例えば天井等の設置面に取り付けられる長尺状のLEDベースライトであり、2台の照明装置1が第1方向(ここでは、長手方向である。)に連結されている。なお、連結台数は2台以上であってもよく、便宜上、2台としている。
照明装置1Aは商用電源に接続され、照明装置1Bは送り配線により照明装置1Aと接続されている。
以下、1台の照明装置1について説明した後に、連結した照明装置Xについて説明する。なお、2台の照明装置の符号を「1A」、「1B」とし、2台の照明装置を区別する必要がない場合、「1」の符号を使用する。
また、照明装置X,1において、発光ユニット(LEDの発光面)と直交する方向を「表裏方向」とし、光を出射する側を表側とし、単に「表側」とすることもある。照明装置X,1において設置面が存在する側を裏側とし、単に「裏側」とすることもある。長尺状の照明装置1の長手方向を単に「長手方向」とし、照明装置1の短手方向を単に「短手方向」とする。
また、長手方向は、図1の照明装置1Aが存在する側が一方側とし、照明装置1Bが存在する側を他方側とする。
【0021】
2.照明装置
主に図2を用いて説明する。
照明装置1は、設置面に固定される取付器具3と、取付器具3に取り付けられる灯具5とを備える。
【0022】
(1)取付器具
取付器具3は、例えば、吊りボルト、タッピングねじ、ワイヤ等を利用して設置面に設けられる。
取付器具3は、図2に示すように、ベース31、端子台32,33,34、灯具取付具35とを備える。ここでの灯具取付具35は、長手方向に間隔を置いて2個以上ある。なお、ベース31は、灯具5のベースと区別するために、便宜上、「器具側ベース」とする。器具側ベース31は、通信ユニット54の感度を高めるための貫通孔(361b,371b)を塞ぐカバー38を有している。
以下、各部について説明する。
【0023】
(1-1)器具側ベース
器具側ベース31は、図4及び図5に示すように、裏側(設置面側)に位置し且つ長手方向に長い器具側裏ベース36と、器具側裏ベース36の表側(灯具5側)に配置され且つ長手方向に長い器具側表ベース37とを、例えばねじ319等の結合具により結合(一体化)してなる。
【0024】
(1-1-1)器具側裏ベース
器具側裏ベース36は、器具側裏ベース部361と、器具側裏ベース部361の短手方向に間隔をおいて設けられ且つ長手方向に延伸する複数本の溝部362,363,364,365とを有する。
器具側裏ベース部361は、商用電源側のケーブル391を受け入れるための貫通孔361a、通信ユニット54の感度を高めるための貫通孔(開口部)361b、他の照明装置と長手方向に連結して使用される際の連結具(図1参照)用の欠け部361c等を有する。
図5に示すように、溝部362は短手方向の中央に位置し、溝部362,363,364,365は、溝部362に対して線対称で位置する。なお、溝部363,364,365の順で溝部362から離れる。
溝部362にはねじ319が螺合する。溝部363,364には送り配線用のケーブルや、端子台32,33,34同士を接続するケーブル392が配される。溝部364を構成し、短手方向の外方に位置するリブの先端には、短手方向の内方へ屈曲する屈曲部366(図3の(a)参照)を有している。これにより、溝部364に配されたケーブル392が支持され、溝部364から落下し難くできる。また、屈曲部366は、器具側表ベース37の器具側表ベース部371と当接する。つまり、屈曲部366は器具側表ベース37の位置決め部としても機能する。
【0025】
(1-1-2)器具側表ベース
器具側表ベース37は、器具側表ベース部371と、器具側表ベース部371の短手方向の両端から表側に延伸する一対の延伸部373とを有する。
器具側表ベース部371は、商用電源側のケーブル391を受け入れるための貫通孔371a、通信ユニット54の感度を高めるための貫通孔(開口部)371b、端子台32,33,34同士を接続するケーブル392用の貫通孔371c、端子台32,33,34又は灯具取付具35を固定するための固定具(例えばねじ318である)用の貫通孔又はねじ孔、器具側表ベース37と器具側裏ベース36とを結合するための結合部(例えばねじ319)用の貫通孔又はねじ孔、アース端子315を固定するための固定具(例えばねじ317である)用の貫通孔又はねじ孔等を有する。なお、ねじ318,319は、器具側裏ベース36の溝部362に螺合する。アース端子315用のねじ317は、図4に示すように、器具側裏ベース部361の裏側のナット316に螺合する。
延伸部373は、器具側裏ベース36の短手方向の端部に形成されている溝部365に嵌合する。
【0026】
(1-2)カバー
カバー38は、通信ユニット54の上方、又は上方を含むその周辺に形成された貫通孔361b,371bに嵌合する。カバー38は、樹脂材料(例えば、ポリカーボネートである)により形成されている。これにより、器具側裏ベース36、器具側表ベース37がアルミなどの金属板で構成されていることで、通信ユニット54の無線の電波が器具側ベース31の外に送信される場合に阻害されることを抑制できる。つまり、通信ユニット54の感度を向上できると共に、取付器具3内に塵埃が入るのを規制できる。
カバー38は、器具側裏ベース部361と器具側表ベース部371との間に配される。カバー38は、貫通孔361b,371bに対応した形状をする。ここでは、貫通孔361b,371bは長手方向に長い矩形状をしている。
カバー38は、表裏方向の一方の面が開放する箱状をしている。つまり、矩形状の底部381と、底部381の周縁から立設する周壁部382とを有している。底部381は、ここでは、表側に位置する。
底部381は、器具側表ベース部371の貫通孔371bよりも大きく、周縁部に表側に突出する突条部分381aを有している。突条部分381aは貫通孔371bに嵌合する。突条部分381aは、底部381の周縁に沿って全周に亘って形成されている。これにより、底部381における突条部分381aの外側部分が、器具側表ベース部371の貫通孔371bの周辺部と当接する。
【0027】
周壁部382は、長手方向の沿う一対の側壁部384に短手方向の外方に張り出すリブ部分382aを有している。リブ部分382aは、上下方向(表裏方向)に延伸し、長手方向に間隔をおいて少なくとも2本ある(ここでは、3本である)。リブ部分382aの裏側端は、側壁部384よりも低くなっている。これにより、周壁部382が貫通孔361bに嵌り、リブ部分382aが器具側裏ベース部361における貫通孔361bの周辺部分に当接する。
これにより、器具側裏ベース36と器具側表ベース37でカバー38を位置決め状態で支持できる。また、固定具等を用いずに、位置決め状態でカバー38が支持される。
リブ部分382aの表側端部は、長手方向に延伸する連結部分382bにより連結されている。これにより、リブ部分382aが器具側表ベース部371の貫通孔371bの周辺部と当接する。
【0028】
図4に示すように、カバー38は、周壁部382の長手方向の側壁部384同士を連結する連結リブ部383を有している。連結リブ部383は短手方向に延伸し、長手方向に間隔を置いて複数本(ここでは、2本である)ある。なお、連結リブ部383の表側端は底部381と連結する。これにより、カバー38を補強できる。また、連結リブ部383は、カバー38を器具側ベース31に設ける際の把持部としても機能し、取付器具3の組立効率を高めることができる。また、裏側が開放するため、カバー38の表裏の間違えを抑制できる。
【0029】
(1-3)灯具取付具
図5に示すように、灯具取付具35は、器具側表ベース37に固定され且つ短手方向に延伸する平板部353と、平板部353の短手方向の両端から下方へ延伸する一対の延伸部354とを有し、一対の延伸部354が遠近(短手方向)に弾性変形可能である。
延伸部354は、延伸途中に、延伸先端側が短手方向の外側となるような段差部分を有し、当該段差部分で係合部351が構成される。
【0030】
(2)灯具
灯具5は、図6に示すように、ベース51、発光ユニット52、電源ユニット53、通信ユニット54、透光性カバー55、端部カバー56を備える。
なお、ベース51は、器具側ベース31と区別するために、便宜上、「灯具側ベース」とする。
灯具側ベース51は、通信ユニット54の感度を高めるための貫通孔511a,513gを有し、灯具5は、灯具側ベース51の貫通孔511a,513gを塞ぐカバー57を有している。
以下、各部について説明する。
【0031】
(2-1)灯具側ベース
灯具側ベース51は、例えば金属材料に構成され、例えば、引き抜き成形品や押し出し成形品等を利用できる。
灯具側ベース51は、長手方向から見ると、「H」字状をし、短手方向の中央を通り且つ上下方向に延伸する仮想線に対して線対称となっている。これにより、短手方向のバランスがよくなる。
灯具側ベース51は、一対の側壁511と、一対の側壁511を連結する平坦壁513とを有する。
【0032】
側壁511は上下方向(表裏方向)と長手方向とに亘って広がる。換言すると、側壁511は短手方向と直交する。側壁511は、通信ユニット54に対応して貫通孔511aを有している。ここでは、通信ユニット54は、平坦壁513の裏面(上面)に配され、長手方向に長い長尺状をしている。貫通孔511aは、側壁511における平坦壁513よりも上側部位に形成され、長手方向に長い形状をしている。
図3の(a)及び図7の(b)に示すように、側壁511は、灯具取付具35の取付部(係合部)351に取り付けるための取付部(係合部)511bを有している。取付部511bは、灯具取付具35の係合部351が係合する係合部により構成され、ここでは、短手方向の内側へ突出し且つ長手方向に延伸する突条により構成される。これにより、一対の側壁511の取付部511b(の下面)が、取付器具3の灯具取付具35の取付部(係合部)351の上面に面接触状態で当接(係合)する。なお、灯具側ベース51の取付部511bは、長手方向の全長に亘って設けられている。これにより、灯具取付具35の設置位置の自由度を高めることができる。
【0033】
図7の(b)に示すように、平坦壁513は、少なくとも3つの溝部を裏面側に有している。換言すると、裏側に立設する一対のリブ513aを少なくとも有している。この一対のリブ513aにより構成される溝部513bには、電源ユニット53や通信ユニット54を平坦壁513に固定するためのねじ535,549が螺合する。
ここでは、平坦壁513は、上記の一対のリブ513aと側壁511との間に1つ(左右で一対ある)のリブ513cを有し、合計で5個の溝部513b,513d,513eが形成されている。溝部513d,513eには、取付器具3の端子台33と電源ユニット53とを接続するケーブル392、電源ユニット53と通信ユニット54とを接続するケーブル、電源ユニット53と発光ユニット52とを接続するケーブル等が配される。
【0034】
平坦壁513は、平坦壁513の表側に配される発光ユニット52を保持する保持具529用の貫通孔513fを有している。なお、貫通孔513fは、長手方向に間隔をおいて5個設けられている。また、保持具529が配される部位には、溝部513b,513d,513eを構成するためのリブ513a,513cは形成されていない(除去されている)。
平坦壁513は、通信ユニット54の感度を高めるための貫通孔513gを有している。貫通孔513gは平坦壁513の表裏を連通させる。貫通孔513gは、通信ユニット54の下側又はその近傍部位に設けられている。貫通孔513gは、長手方向に長い形状をしている。貫通孔513gは、発光ユニット52に対して短手方向の外側に形成されている。これにより、貫通孔513gが発光ユニット52により塞がれるのを抑制できる。
【0035】
(2-2)発光ユニット
図7の(a)に示すように、発光ユニット52は、長手方向に長いLED基板521と、LED基板521に長手方向に間隔をおいて実装された複数個のLED523とを有する。LED基板521には、電源ユニット53と接続するケーブル用のアダプタ525が設けられている。LED基板521は、短手方向の両端部が保持具529の係合部529aにより係合されることで、支持される。
【0036】
(2-3)電源ユニット
電源ユニット53は、商用電源又は隣接する他の照明装置の端子台から受電して、発光ユニット52等の駆動電力を生成する。電源ユニット53は、通信ユニット54から入力される点灯条件に基づいて発光ユニット52の点灯電力を生成する。図6に示すように、電源ユニット53は、電源基板に複数の電子部品が実装されてなる回路部を電源ケース531内に収容する。
電源ケース531は、ねじ535により灯具側ベース51に固定される。
【0037】
(2-4)通信ユニット
通信ユニット54は、点灯制御装置(コントローラ、図示省略)から点灯信号を受信して灯具5の電源ユニット53に点灯条件を出力したり、複数の照明装置1が1つの照明制御装置により制御されている場合に、受信した受信信号が自装置に関するか否か等を判断したりする。通信ユニット54は、ケーブルにより電源ユニット53に接続され、当該ケーブルを介して、電力供給されたり、点灯条件用の信号を出力又は入力したりする。
図7に示すように、電源ユニット53と接続するためのコネクタ542を有する第1基板543と、アンテナ544を実装する第2基板545とを通信ケース541内に有し、通信ケース541がねじ549により灯具側ベース51に固定される。通信ケース541は、第1基板543と第2基板545とを支持し且つ灯具側ベース51に固定されるベース546と、ベース546に着脱可能に取り付けられるカバー547とを有する。
ベース546は、灯具側ベース51のリブ513a,513c上に配されている。
【0038】
通信ユニット54は、灯具側ベース51の一対の側壁511の貫通孔511aの間に配されている。これにより、通信する電波が、側壁511の貫通孔511aを通過できる。アンテナ544は、図3の(b)に示すように、灯具側ベース51の2個の貫通孔511aを結ぶ仮想線よりも上側に位置する。
通信ユニット54のアンテナ544は、灯具側ベース51の一対の側壁511の貫通孔511aの中間に位置する。これにより、一方の貫通孔511aに偏ることなく、通信できる。
通信ユニット54のアンテナ544は、上方から見ると、取付器具3の貫通孔361b,371bと重なるように配されている。特に、アンテナ544は、貫通孔361b,371bを構成する開口内に位置する。これにより、通信する電波が、取付器具3の貫通孔361b,371bを通過できる。
通信ユニット54のアンテナ544は、上方から見ると、灯具側ベース51の平坦壁513の一対の貫通孔513gの間に位置する。これにより、通信する電波が、灯具側ベース51の貫通孔513gを通過できる。
通信ユニット54のアンテナ544は、上方から見ると、灯具側ベース51の平坦壁513の一対の貫通孔513gの中間に位置する。これにより、一方の貫通孔513gに偏ることなく、通信できる。
【0039】
(2-5)透光性カバー
図6に示すように、透光性カバー55は、透光性の樹脂材料から構成され、灯具側ベース51に着脱可能に設けられている。透光性カバー55は、発光ユニット52を表側から覆う。透光性カバー55は、長手方向に長い矩形状のカバー本体部551と、カバー本体部551の短手方向の両端に設けられた取付部553とを有し、取付部553が、灯具側ベース51の一対の側壁511の表側端の取付部511cに取り付けられる。
取付部553,511cは、図3の(a)に示すように、互いに係合する係合構造を有している。つまり、取付部511cの溝部分に取付部553の凸部分が係合し、取付部511cの凸部分が取付部553の溝部分に係合する。
これにより、透光性カバー55は、長手方向の一端を、灯具側ベース51の長手方向の他端から挿入することで、灯具側ベース51に挿抜可能に支持される。なお、取付部511cの下端とカバー本体部551とは面一状となるように、構成されている。
【0040】
(2-6)端部カバー
図6に示すように、端部カバー56は、内側端部カバー58と、外側端部カバ-59とを有する。
(2-6-1)内側端部カバー
内側端部カバー58は、長手方向と直交する状態で灯具側ベース51に固定される。
内側端部カバー58は、板状部581を有し、当該板状部581に貫通孔を有している。この貫通孔を挿通するねじ589が、灯具側ベース51の溝部513b(図7の(b)参照)に螺合する。
内側端部カバー58は、板状部581の上部に欠け部581bを有している。長手方向に隣接する他の照明装置に送り配線を行う場合に、欠け部581bを通ってケーブルが引き出される又は引き込まれる。なお、欠け部581bは、短手方向の両端部を除く、「U」字状をしている。
【0041】
図3の(a)に示すように、板状部581の表端(下端)は、透光性カバー55(のカバー本体部551)まで達していない。つまり、内側端部カバー58と透光性カバー55のカバー本体部551との間に隙間588が形成されている。
内側端部カバー58は、板状部581の下部に欠け部581aを有している。これにより、透光性カバー55との間の隙間を確保できる。欠け部581aは、逆「U」字状に似た形状をしている。
「U」字状に似た欠け部581aにおける短手方向に延伸する部分は第1欠け部であり、欠け部581aにおける長手方向に延伸する部分は第2欠け部である。換言すると、内側端部カバー58の短手方向の両端部分を除き且つカバー本体部551と平行な部分(図8の(c)において「581e」の符号が付されている部分)に面する欠け部が第1欠け部である。また、内側端部カバー58の短手方向の両端部分であって短手方向の内側に位置する部分(図8の(c)において「581j」の符号が付されている部分)に面する欠け部が第2欠け部である。
【0042】
図8の(a)及び(c)に示すように、板状部581の下端であって透光性カバー55のカバー本体部551と平行な部分は、長手方向の外方に移るにしたがって下方に向かう傾斜面581eとなっている。これにより、LED523から出射された光が傾斜面581eに達すると、透光性カバー55のカバー本体部551側に反射し、光の取出効率を高めることができる。なお、傾斜面581eは形状的に反射面を構成するが、反射膜等を形成してもよい。
図8の(b)及び(c)に示すように、板状部581の下端部であって短手方向の両端部分581gは、その短手方向の内面は、短手方向の外方に移るにしたがって下方に向かう傾斜面581jとなっている。これにより、LED523から出射された光が傾斜面581jに達すると、透光性カバー55(カバー本体部551)側に反射し、光の取出効率を高めることができる。なお、板状部581の両端部分581gの下端は、図3の(a)に示すように、透光性カバー55の取付部553に当接又は近接する。なお、傾斜面581e,581jを区別するため、「581e」の傾斜面をべ便宜上「第1傾斜面」とし、「581j」の傾斜面を便宜上「第2傾斜面」とする。また、第1傾斜面581eは、反射機能を有する場合、「第1反射面581e」とする。同様に、第2傾斜面581jも、反射機能を有する場合、「第2反射面581j」とする。
【0043】
図6に示すように、内側端部カバー58は、上下方向(表裏方向)の中間部位に、灯具側ベース51の平坦壁513に嵌合する嵌合部581cを有している。嵌合部581cは、上下一対の延伸部分581dにより構成され、一対の延伸部分581dの間の溝部分に平坦壁513の端部が挿入する。
図7に示すように、一対の延伸部分581dは、灯具側ベース51の平坦壁513のリブ513a,513cと干渉しないように短手方向の両側にあり、下側の延伸部分581dは接続部分581fにより短手方向に接続されている。接続部分581fは、図7の(a)に示すように、LED基板521と当接又は近接する。これにより、LED基板521の長手方向の移動が規制される。
【0044】
(2-6-2)外側端部カバー
図6に示すように、外側端部カバー59は、長手方向と直交する板状部591と、外側端部カバー59を内側端部カバー58に取り外し可能に取り付けるための取付部593とを有している。取付部593は、内側端部カバー58の欠け部581bに沿って延伸する延伸部分593aと、延伸部分593aであって延伸先端から短手方向の外方へ屈曲する屈曲部分593bとを有している。
ここでは、延伸部分593aは「U」字状をし、延伸部分593aにおける上下方向に延伸する部分に屈曲部分593bが形成されている。これにより、板状部591と屈曲部分593bとで上下方向に延伸する溝部分が形成され、当該溝部分が内側端部カバー58の欠け部581bの両側部分に上側から係合する。
なお、外側端部カバー59は、板状部591の内面が灯具側ベース51の端面と当接するように、取り付けられる。
なお、照明装置1が、1台で使用される場合、つまり、他の照明装置1と連結されない場合、外側端部カバー59と透光性カバー55との間の隙間を埋めるための弾性体(例えば、スポンジ)599が配されている。これにより、塵埃が進入するのを防止できる。
【0045】
(2-7)カバー
カバー57は、図6に示すように、灯具5の長手方向に長い長尺状をしている。カバー57は、第1板部571と第2板部572とを直交する状態で有する。つまり、カバー57は、横断面において「L」字状をし、長手方向に延伸する。
図3の(b)に示すように、第1板部571は、灯具側ベース51のリブ513cと側壁511との間に配され、貫通孔513gを上側から覆う。これにより、貫通孔513gがカバー57により塞がれる。第1板部571の短手方向の寸法は、側壁511と通信ユニット54のベース546との間(隙間)の寸法より大きい。これにより、カバー57が外れて、通信ユニット54の裏側に移動するのを防止できる。
第2板部572は、外面側に外方に突出し且つ長手方向に延伸する突条部573を有する。突条部573は側壁511の貫通孔511aに嵌合する。これにより、貫通孔511aがカバー57により塞がれる。
なお、突条部573の突出量は、貫通孔511aの孔の深さとだいたい同じ量である。これにより突条部573の表面が灯具側ベース51の表面と面一にすることができ、意匠性を向上させることに貢献できる。
【0046】
3.連結状態
図1のように、照明装置1Aと照明装置1Bとを連結した場合を説明する。図1及び図9において、照明装置1Aの構成の符号には「A」を付し、照明装置1Bの構成の符号には「B」を付している場合もある。
なお、複数の照明装置を連結具を利用せずに、連続するように設ける場合も、「連結」という用語を使用している。また、連続には、隣接する照明装置同士が接触する場合、接触しない場合を含む。
【0047】
(1)連結
照明装置1A,1Bを連結して図1のようにする場合、照明装置1Aの取付器具3Aの長手方向の他端と、照明装置1Bの取付器具3Bの長手方向の一端とを連結具9により連結して設置面に固定する。
次に、灯具5Aの長手方向の他端側の外側端部カバー59と弾性体599とを取り外し、灯具5Bも同様に長手方向の一端側の外側端部カバー59と弾性体599とを取り外す。
その後、灯具5Aの長手方向の他端と、灯具5Bの長手方向の一端とを突き合せる。この際、灯具5A,5Bの内側端部カバー58A,58Bの上部の欠け部581bを利用して送り配線を通し、例えば、灯具5Aの端子台34と灯具5Bの端子台33とを接続する。
そして、灯具5A,5Bを取付器具3A,3B側に押圧して、灯具取付具35に取り付ける。
【0048】
(2)連結部分の光特性
図9を用いて説明する。
(2-1)長手方向(第1方向)
図9の(a)に示すように、照明装置1Aの発光ユニット52Aから、照明装置1B側に出射された光は、内側端部カバー(端部カバーの一例である)58Aと透光性カバー55Aとの隙間588Aを通って、照明装置1Bの透光性カバー55B側に入射する。同様に、照明装置1Bの発光ユニット52Bから、照明装置1A側に出射された光は、内側端部カバー(端部カバーの一例である)58Bと透光性カバー55Bとの隙間588Bを通って、照明装置1Aの透光性カバー55A側に入射する。
これにより、透光性カバー55A,55Bの連結部分にも光が通過し(透光性カバー55A,55Bの連結部分に光が入射され)、連結部分が暗くなるのを抑制できる。
なお、図9の(a)では、照明装置1A側では、隙間588Aを通過する光を記載し、照明装置1B側では、第1傾斜面581eで反射する光を記載している。
また、隣接する2台の照明装置1A,1Bに着目すると、一方の照明装置(1A)は第1照明装置であり、当該第1照明装置の構成する部材、ユニット等に「第1」を付してもよい。同様に、他方の照明装置(1B)は第2照明装置であり、当該第2照明装置を構成する部材、ユニット等に「第2」を付してもよい。
なお、透光性カバー55Aは、「第1の透光性カバー」とし、透光性カバー55Bは、「第2の透光性カバー」としてもよい。
【0049】
内側端部カバー58A,58Bの表側端部は、自装置の発光ユニット52A,52B側が欠けている。これにより、透光性カバー55A,55Bとの隙間588A,588Bを通過する光量を多くできる。特に、表側端部において、透光性カバー55A,55Bのカバー本体部551と対向する(平行となる)端面が存在しない(又は、厚みの1/4以下となる)ように、欠けている。つまり、内側端部カバー58A,58Bの厚み方向(第1方向)の全領域が欠けている。これにより、透光性カバー55A,55Bとの隙間588A,588Bを通過する光量をより一層多くできる。
ここでいう「全領域」とは、内側端部カバー58A,58Bの厚み方向(第1方向)の全体の80~100%を指す。
【0050】
内側端部カバー58A,58Bの表側端部は、欠け部581aの第1欠け部により、第1傾斜面581eとなっており、反射機能を持たせる(第1反射面である)ことにより、照明装置1A,1Bの発光ユニット52A,52Bから出射されて第1反射面581eに到達した光は、反射することとなり、発光ユニット52A,52Bの光の取り出し効率を高めることができる。
第1傾斜面(第1反射面)581eは、図8の(a)に示すように、表裏方向と直交する面内の第1方向に対する角度Aが35~55°の角度に設定されている。これにより、内側端部カバー58A,58Bの表側であって透光性カバー55A,55Bの端部側に反射させやすくできる。
なお、角度Aは、35~55°の角度が最もよく光の取り出し効率が得られた数値であるが、25~65°の範囲であれば、光の取り出し効率を高めることに貢献可能である。
【0051】
隙間588A,588Bは、発光ユニット52A,52Bにおいて最も内側端部カバー58A,58Bに近いLED523から出射された光が、透光性カバー55A,55Bにおける長手方向の他の照明装置側の端に達するように設けられている。ここでの「出射された光」とは、LED523の主出射方向に対して10~60°の角度に出射された光である。図9では、20°である。これにより、透光性カバー55A,55Bの端に、光強度が50%以上の光が到達する。
ここでのLED523は、半値角が略120°のタイプであるが、他の半値角のLEDの場合、光強度が50%以上の光が透光性カバー55A,55Bの端に到達するように、隙間、(内側)端部カバー58A,58Bの表側端部の形状が設定される。
換言すると、隙間、端部カバの表側端部の形状は、発光ユニット52の1個以上のLED523から出射された光であって光強度が50%以上の光が透光性カバー55の端に到達するように設定される。
なお、隙間588A,588Bを大きくすると、影の発生を抑制できるが、灯具5A,5B内に塵埃や水分等が侵入するおそれが高くなる。したがって、透光性カバー55A,55Bとの間の隙間は、2.2~4.2mmが好ましい。
【0052】
(2-2)短手方向(第2方向)
ここでは、照明装置1Aについて説明するが、照明装置1Bでも同様である。
図9の(b)に示すように、照明装置1Aの発光ユニット52Aから短手方向に出射された光は、内側端部カバー(端部カバーの一例である)58Aの両端部分581gの欠け部581aの第2欠け部により形成される第2傾斜面581jで短手方向の内側へと反射する。これにより、発光ユニット52A,52Bの光の取り出し効率を高めることができる。
第2傾斜面(第2反射面)581jは、図8の(b)に示すように、第2方向と直交する面内の表裏方向に対する角度Bが100~120°の角度に設定されている。これにより、透光性カバー55A,55Bの端部側に反射させやすくできる。
なお、角度Bは、100~120°の角度が最もよく光の取り出し効率が得られた数値であるが、90~130°の範囲であれば、光の取り出し効率を高めることに貢献可能である。
【0053】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0054】
<変形例>
1.照明装置
(1)照明装置1は、2台の照明装置1A,1Bを第1方向に連結してなるが、第1方向は、長手方向であってもよいし、短手方向であってもよい。この場合、透光性カバーの側壁の端部に隙間を設けることで実施できる。
(2)照明装置1Aは、他の照明装置1B等と送り配線で接続しない場合は、1個の端子台33を備えるとしてもよい。この場合、送り配線に代えて、商用電源側のケーブル391を接続することで実施できる。
(3)照明装置1A,1Bは、通信ユニット54を備えてもよいし、備えなくてもよい。連結する複数台の照明装置のうち、1台の照明装置に通信ユニット54を搭載し、当該通信ユニット54と配線(ケーブル)を介して他の照明装置と接続してもよい。
(4)照明装置1A,1Bのそれぞれは、電源ユニット53を備えてもよいし、備えなくてもよい。例えば、連結する複数台の照明装置のうち、1台の照明装置に電源ユニット53を備え、当該電源ユニット53から他の照明装置に送り配線を介して給電してもよい。
(5)照明装置1A,1Bのそれぞれは、電源ユニット53と通信ユニット54を備えてもよいし、備えなくてもよい。例えば、連結する複数台の照明装置のうち、点灯制御装置で制御する台数分のうちの1つに照明装置に電源ユニット53と通信ユニット54とを備え、当該通信ユニット54で通信し、通信ユニット54の通信結果に基づいて電源ユニット53から他の照明装置に送り配線を介して給電してもよい。
(6)端子台32,33,34は、取付器具3に設けられていたが、例えば灯具側に設けてもよい。
【0055】
2.灯具
(1)灯具側ベース51として、引き抜き成形品や押出成形品を利用してもよいし、金属板をプレス加工してもよいし、樹脂材料により構成してもよい。
(2)灯具側ベース51は、一対の側壁511に形成されて2個の貫通孔511aの一方を有しなくてもよい。貫通孔が2個形成されている方が感度を高めることできる。なお、側壁の貫通孔が1個の場合、アンテナ位置を1個の貫通孔に近づけてもよい。
灯具側ベース51は、平坦壁513の一対の貫通孔513gの一方を有しなくてもよい。貫通孔が2個形成されている方が感度を高めることできる。なお、平坦壁の貫通孔が1個の場合、アンテナ位置を1個の貫通孔に近づけてもよい。
(3)灯具側ベース51は、「H」字状をしていたが、他の形状でもよい。例えば、上側に開口を有する「コ」字状や「V」字状をしてもよいし、平板状をしてもよい。この場合、透光性カバーの横断面形状を「U」字状や「V」字状とすることで実施できる。なお、灯具側ベースを平板状とすることで、通信ユニットの電波が遮断され難くなるが、複数台の照明装置を連結した際に連結部分の課題は発生する。
(4)カバー57は、灯具側ベース51の貫通孔511aと513gのそれぞれを塞ぐ一例としてののカバーとして開示したが、このパターンだけには限定されない。灯具側ベース51の貫通孔511aを塞ぐ第1のカバー、灯具側ベース51の513gを塞ぐ第2のカバーとしてもよいし、灯具側ベース51の貫通孔511aを塞ぐ第1のカバーと第2のカバー、灯具側ベース51の513gを塞ぐ第3のカバーと第4のカバーとしてもよい。
【0056】
(5)電源ユニット53と通信ユニット54は、別体(別々のケース内に収容されている)であったが、電源回路と構成する電子部品や通信ユニットのアンテナ等を1つの基板に実装し、1つのケース(筐体)に収容してもよい。
(6)電源ユニット53と通信ユニット54は、別体(別々のケース内に収容されている)であったが、電源ユニット用の基板と通信ユニット用の基板を1つのケース(筐体)に収容してもよい。
(7)通信ユニット54は、灯具側ベース51に取り付けられていたが、例えば、電源ユニット53に取り付けられてもよい。
(8)通信ユニット54は、第1基板543と第2基板545とを有していたが、1枚の基板にコネクタ542、アンテナ544、通信モジュール等を実装してもよい。
通信ユニット54は、アンテナ544として、第2基板545に形成されたパターンアンテナを備えていたが、チップアンテナ、バーアンテナ等の他のアンテナを備えてもよい。アンテナは、長手方向に延伸する矩形波状をしているが、短手方向又は短手方向に交差する方向に延伸する矩形波状をしてもよい。また、矩形波状以外に、三角波状であってもよい。
【0057】
(9)端部カバーは、1台の灯具5において、内側端部カバー58と外側端部カバー59とを備え、連結する際に外側端部カバー59を取り外していたが、例えば、1台の灯具の端部カバーを外側端部カバーにより構成し、連結する際に内側端部カバーに交換するようにしてもよい。この際、2台の灯具の連結部分に1枚の端部カバーを用いてもよい。この場合、1枚の端部カバーの下端部(表側端部)は、「V」字状にしてもよい。
(10)内側端部カバー58の第1欠け部は、45°の傾斜角度で厚み方向の全領域に設けられていたが、図10の(a)及び(b)に示するように、光源ユニット側から厚み方向の途中までの領域に設けられてもよい。
具体的には、図10の(a)に示すような、第1欠け部が湾曲形状(丸みの面取り形状)をなしているものや、図10(b)に示すような、第1欠け部が直線形状(直線の面取り形状)をなしているもの等を例示できる。
これら、湾曲形状及び直線形状のいずれの形状の第1欠け部であっても、発光ユニットから透光性カバーに向かう光が端部カバーの表側端部で阻害されることを抑制するため、発光ユニットの光が他の照明装置の透光性カバー側に向かわせる(入射させる又は反射させる)ことができ、端部カバーと透光性カバーとの間に影が生じることを抑制することができる。
第1欠け部は、欠け部と対向する面が直線状をしているが、表側に凸又は裏側に凸の円弧状、他の曲線状であってもよい。
第1欠け部は、内側端部カバー58の短手方向の全長に亘って同じ形状、つまり、横断面形状が同じであったが、短手方向に形状が変わってもよい。
(11)内側端部カバー58の下端部は、灯具5の短手方向の両端部分を除いた「U」字状の欠け部581aを有していたが、両端部分581gはなくてもよい。この場合、透光性カバーの短手方向の両端の取付部に、両端部分の傾斜面に相当する傾斜面を設けてもよい。
【0058】
(12)内側端部カバーは、灯具の短手方向に延伸する1つの隙間を有していたが、短手方向に複数の隙間を有してもよい。つまり、隙間を形成するための欠け部を短手方向に2以上有してもよい。なお、間隔が大きすぎると、暗部が大きくなるため、明暗の差が目視できない程度の間隔が好ましい。
(13)内側端部カバー58は、灯具の短手方向の両端の両端部分581gを下方に張り出す状態で有しているが、張り出さなくてもよい。つまり、短手方向の全領域に第1傾斜面581eを有し、第2傾斜面581jを有しなくてもよい。なお、内側端部カバー58の厚み方向の全領域を表側から視認した場合に、内側端部カバー58に影が生じ難く、より、きれいに照明装置がみえるようにする観点からは、第2傾斜面581jを有する方が好ましい。
【0059】
(14)内側端部カバー58にのみ、第1傾斜面581e(1581e,2581e)を設ける例を挙げたが、第1傾斜面581e(1581e,2581e)はこのパターンだけには限らない。例えば、外側端部カバー59にも傾斜面を設けることとしてもよい。
具体的には、内側端部カバー58に外側端部カバー59が取り付けられた状態で、内側端部カバー58の第1傾斜面581e(1581e,2581e)と外側端部カバー59の傾斜面とが連なるように一の傾斜面を構成するような(面一に傾斜面を構成するような)パターンを挙げることができる。この場合、内側端部カバー58と外側端部カバー59と、透光性カバー55との間に隙間を設け、当該隙間からベース51の外側に向って複数個のLED523の光を照射するようなパターンを例示できる。このような、内側端部カバー58と外側端部カバー59とからなる傾斜面は、単に傾斜面にとどまらず、図10の(a)に開示した湾曲面(全領域又は一部の領域のパターンを含む)であってもよい。内側端部カバー58と外側端部カバー59とに湾曲面を設け、内側端部カバー58を外側端部カバー59に取付けた状態で一の湾曲面を構成するパターンを例示できる。
(15)図9の(a)では、照明装置1Aの端部カバー58Aと、照明装置1Bの端部カバー58Bとが、背中合わせの状態で第1方向に連結した様子を開示したが、例えば、カバー58Aと端部カバー58Bとの間に空間を設けることとしてもよい。照明装置1Aの複数個のLED523と、照明装置1Bの複数個のLED523とが各内側端部カバー58と透光性カバー55との間の隙間を介して一方の照明装置の複数個のLED523の光を他方の照明装置側に照射させる。この場合、透光性カバー55を表側から視認した場合に、当該空間が影にならない程度のものであれば尚よい。照明装置間の配置設計を自由にすると共に、光り方を改善することができる。
【0060】
3.器具側ベース
(1)器具側ベース31は、照明装置1の長手方向に長い矩形状の貫通孔361b,371bを1個有している。しかし、貫通孔は、他の形状であってもよいし、複数個あってもよい。
器具側ベース31として、引き抜き成形品や押出成形品を利用してもよいし、金属板をプレス加工してもよいし、樹脂材料により構成してもよい。
(2)器具側裏ベース36は複数の溝部362,363,364,365を有し、器具側表ベース37は溝部を有していないが、器具側裏ベースと器具側表ベースとの構造を逆にしてもよいし、器具側裏ベースと器具側表ベースとの両方が溝部を有してもよい。
(3)器具側ベース31は、器具側裏ベース36と器具側表ベース37との2つの部材を有しているが、例えば、器具側裏ベース36と器具側表ベース37との一方のみで構成してもよいし、器具側中間ベースのような他のベース部材を含めて構成してもよい。
(4)器具側ベース31は、通信ユニット54用の貫通孔361b,371bを有していたが、通信ユニットの電波状態を考慮しない場合は、貫通孔を有しなくてもよい。
【0061】
<発明1>
1.先行技術
特開2022-022954号公報には、灯具が取付器具の表側に着脱可能に取り付けられる照明装置であって、灯具は、LED素子を光源とする光源ユニット(発光ユニット)と、光源ユニットを表面に搭載する灯具側ベースと、光源ユニットを表側から覆う透光性カバーと、灯具側ベース及び透光性カバーの長手方向の両端を塞ぐ端部カバーと、光源ユニットに点灯電力を供給する電源ユニットと、照明制御装置から灯具の点灯に関する点灯信号等を受信するための無線通信ユニットとを備える照明装置が記載されている。
しかしながら、上述のような照明装置は、無線通信ユニットが灯具側ベースの裏側にあり、灯具側ベースが金属材料で構成された場合、無線通信ユニットが通信する無線電波が阻害されるおそれがある(以下、便宜上、「第1の課題」とする)。
発明1に係る照明装置は、金属製のベース(灯具側ベース)の裏面に配されても無線電波が阻害され難い照明装置を実現することを目的とする。
【0062】
2.発明1
(1)第1の照明装置
金属製のベースと、前記ベースの表面に配された発光ユニットと、前記ベースの裏面に配された電源ユニット及び通信ユニットとを備える照明装置(灯具)において、前記ベースは、前記通信ユニットの周辺部分に貫通孔を有する。
これにより、無線電波が貫通孔を通過できる。
ここでの周辺部分は、無線電波が通過可能な領域である。ベース、発光ユニットの構成は特に限定するものではないが、通信ユニットは、少なくとも通信用のアンテナをベースの裏側に備える。
なお、第1の照明装置は、透光性カバー、端部カバー等を備えてもよいし、備えなくてもよい。また、第1の照明装置は、取付器具を介して設置されてもよいし、直接設置されてもよい。
【0063】
(2)第2の照明装置
前記ベースの貫通孔は、樹脂材料のカバーにより塞がれている。
これにより、貫通孔から塵埃の進入を防止できる。
【0064】
(3)第3の照明装置
前記照明装置は、取付器具に対して着脱可能に取り付けられ、
前記取付器具は、前記通信ユニットの周辺部分に貫通孔を有する。
これにより、無線電波が貫通孔を通過できる。
ここでの周辺部分は、無線電波が通過可能な領域である。
【符号の説明】
【0065】
1 照明装置
3 取付器具
5 灯具
52 発光ユニット
55 透光性カバー
58 内側端部カバー(端部カバー)
588 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10