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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020114
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】清掃装置及び知能型便蓋
(51)【国際特許分類】
   A47K 13/24 20060101AFI20240206BHJP
   E03D 9/08 20060101ALI20240206BHJP
   E03D 9/00 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
A47K13/24
E03D9/08 Z
E03D9/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176417
(22)【出願日】2022-11-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】202210919935.4
(32)【優先日】2022-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522430512
【氏名又は名称】立訊電子科技(昆山)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107216
【弁理士】
【氏名又は名称】伊與田 幸穂
(72)【発明者】
【氏名】陳 冠棋
(72)【発明者】
【氏名】郭 英傑
(72)【発明者】
【氏名】▲占▼ 宸羽
(72)【発明者】
【氏名】鄭 翔耀
(72)【発明者】
【氏名】羅 敬軒
(72)【発明者】
【氏名】厳 国軒
【テーマコード(参考)】
2D037
2D038
【Fターム(参考)】
2D037AA02
2D037AD13
2D037AD18
2D038AA06
2D038KA06
2D038ZA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】便器表面の汚れへの自動清掃を容易にする。
【解決手段】知能型便蓋は、清掃装置を備え、清掃装置は、取付座31、直線駆動機構32、回転駆動機構33及び洗浄ヘッド34を備える。直線駆動機構は、取付座に設けられる。回転駆動機構は、直線駆動機構の実行端に設けられ、直線駆動機構は、回転駆動機構を第1の方向に沿って往復移動させるように駆動することができる。洗浄ヘッドは、回転駆動機構の出力端に設けられ、回転駆動機構は、洗浄ヘッドを往復回転させるように駆動することができ、洗浄ヘッド内には、第1の水流通路が設けられ、洗浄ヘッドの第1の端には、第1の水流通路に連通する第1の入水管が接続され、洗浄ヘッドの第2の端の端面には、第1の水流通路に連通するいくつかの第1の清掃出水孔342が開設され、洗浄ヘッドの第2の端の側壁には、第1の水流通路に連通するいくつかの第2の清掃出水孔が開設されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付座(31)と、
前記取付座(31)に設けられる直線駆動機構(32)と、
前記直線駆動機構(32)の実行端に設けられ、前記直線駆動機構(32)により第1の方向に沿って往復移動するように駆動可能な回転駆動機構(33)と、
前記回転駆動機構(33)の出力端に設けられ、前記回転駆動機構(33)により往復回転するように駆動可能な洗浄ヘッド(34)と、を備え、
前記洗浄ヘッド(34)内には、第1の水流通路(341)が設けられ、前記洗浄ヘッド(34)の第1の端には、前記第1の水流通路(341)に連通する第1の入水管が接続され、前記洗浄ヘッド(34)の第2の端の端面には、前記第1の水流通路(341)に連通するいくつかの第1の清掃出水孔(342)が開設され、前記洗浄ヘッド(34)の前記第2の端の側壁には、前記第1の水流通路(341)に連通するいくつかの第2の清掃出水孔(343)が開設されている、
ことを特徴とする清掃装置。
【請求項2】
いくつかの前記第1の清掃出水孔(342)は、2列設けられており、2列の前記第1の清掃出水孔(342)は、十字状を呈して分布する、
ことを特徴とする請求項1に記載の清掃装置。
【請求項3】
少なくとも1列のいくつかの前記第1の清掃出水孔(342)の延在方向は、挟角を呈して設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の清掃装置。
【請求項4】
いくつかの前記第2の清掃出水孔(343)は、前記第1の方向に沿って間隔的に分布し、且つ一部の前記第2の清掃出水孔(343)の延在方向は、挟角を呈して設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の清掃装置。
【請求項5】
前記洗浄ヘッド(34)内には、第2の水流通路(344)が設けられ、前記洗浄ヘッド(34)の前記第2の端の側壁には、前記第2の水流通路(344)に連通するいくつかの第3の清掃出水孔が開設され、前記洗浄ヘッド(34)の前記第1の端には、前記第2の水流通路(344)に連通する第2の入水管が連通されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の清掃装置。
【請求項6】
前記回転駆動機構(33)は、
前記直線駆動機構(32)の実行端に設けられ、前記洗浄ヘッド(34)が回動接続される支持座(331)と、
前記支持座(331)に設けられる第1の駆動具(332)と、
入力端が前記第1の駆動具(332)の出力端に接続され、出力端が前記洗浄ヘッド(34)に接続される第1の伝動アセンブリ(333)と、を備える、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の清掃装置。
【請求項7】
前記第1の伝動アセンブリ(333)は、互いに噛合する主動ギヤ(3331)及び従動ギヤ(3332)を備え、前記主動ギヤ(3331)が前記第1の駆動具(332)の出力端に接続され、前記従動ギヤ(3332)が前記洗浄ヘッド(34)に嵌設される、
ことを特徴とする請求項6に記載の清掃装置。
【請求項8】
前記直線駆動機構(32)は、
いずれも前記取付座(31)に設けられる、第2の駆動具(321)及び前記回転駆動機構(33)が摺動するように設けられるガイドレール(322)と、
入力端が前記第2の駆動具(321)の出力端に接続され、出力端が前記回転駆動機構(33)に接続される第2の伝動アセンブリ(323)と、を備える、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の清掃装置。
【請求項9】
前記取付座(31)内には、チャンバーが設けられており、
前記第2の伝動アセンブリ(323)は、
内壁に前記第2の駆動具(321)の出力端に接続される凸起部が設けられ、外壁に前記凸起部内まで延在する取付溝が開設されている、スリーブ(3231)と、
一端が前記取付溝内に接続され、他端が前記スリーブ(3231)の外壁に巻設された後に前記回転駆動機構(33)に接続される、コイルバネ(3232)と、を備える、
ことを特徴とする請求項8に記載の清掃装置。
【請求項10】
後座(1)及び前記後座(1)に接続される便座リング(2)を備える知能型便蓋であって、
前記後座(1)に設けられる請求項1~9のいずれか1項に記載の清掃装置と、
前記便座リング(2)の下方に設けられ、自動的又は定期的に便器表面の画像情報を取得するように構成される、撮像装置(4)と、
前記撮像装置(4)、前記清掃装置(3)がいずれも電気接続され、前記撮像装置(4)が取得した画像情報に応じて、前記便器表面の汚れ程度及び汚れ領域を判断可能であり、前記便器表面の汚れ程度が第1のプリセット汚れ程度に達すると、便器表面の汚れ領域を清掃するように前記清掃装置(3)を制御する、コントローラ(5)と、をさらに備える、
ことを特徴とする知能型便蓋。
【請求項11】
前記便座リング(2)の一側に設けられる警告灯(6)をさらに備え、
前記警告灯(6)は、前記コントローラ(5)に電気的接続され、前記コントローラ(5)は、前記撮像装置(4)の汚れ程度情報を取得可能であり、前記撮像装置(4)の汚れ程度が第2のプリセット汚れ程度に達すると、前記コントローラ(5)は、前記警告灯(6)が点灯するように制御可能である、
ことを特徴とする請求項10に記載の知能型便蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器の技術分野に関し、特に清掃装置及び知能型便蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
知能型便器は、家庭、公共の場所(例えば、ショッピングモール、オフィスビル、レストランなど)に広く適用されているが、便器は、使用時に、表面に汚れが残りやすい。作業者が定時に便器を清掃をしていても、清掃がタイムリーでない場合もあり、後続の使用者の使用体験を低下させることになる。
【0003】
従って、上記問題を解決するための清掃装置及び知能型便蓋が急務である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、便器表面の汚れの清掃を容易にし、ユーザの使用体験の向上に寄与することができる清掃装置を提出することを1つの目的とする。
【0005】
本発明は、上記の清掃装置を設けることにより、便器への自動清掃を容易にし、ユーザの使用体験の向上に寄与することができる知能型便蓋を提出することをもう一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの目的を達成するために、本発明は、以下の技術案を採用する。
【0007】
取付座、直線駆動機構、回転駆動機構及び洗浄ヘッドを備える清掃装置である。直線駆動機構は、前記取付座に設けられ、回転駆動機構は、前記直線駆動機構の実行端に設けられ、前記直線駆動機構は、前記回転駆動機構を第1の方向に沿って往復移動させるように駆動することができ、洗浄ヘッドは、前記回転駆動機構の出力端に設けられ、前記回転駆動機構は、前記洗浄ヘッドを往復回転させるように駆動することができ、前記洗浄ヘッド内には、第1の水流通路が設けられ、前記洗浄ヘッドの第1の端には、前記第1の水流通路に連通する第1の入水管が接続され、前記洗浄ヘッドの第2の端の端面には、前記第1の水流通路に連通するいくつかの第1の清掃出水孔が開設され、前記洗浄ヘッドの前記第2の端の側壁には、前記第1の水流通路に連通するいくつかの第2の清掃出水孔が開設されている。
【0008】
好ましくは、いくつかの前記第1の清掃出水孔は、2列設けられており、2列の前記第1の清掃出水孔は、十字状を呈して分布する。
【0009】
好ましくは、少なくとも1列のいくつかの前記第1の清掃出水孔の延在方向は、挟角を呈して設けられる。
【0010】
好ましくは、いくつかの前記第2の清掃出水孔は、前記第1の方向に沿って間隔的に分布し、且つ一部の前記第2の清掃出水孔の延在方向は、挟角を呈して設けられる。
【0011】
好ましくは、前記洗浄ヘッド内には、第2の水流通路が設けられ、前記洗浄ヘッドの前記第2の端の側壁には、前記第2の水流通路に連通するいくつかの第3の清掃出水孔が開設され、前記洗浄ヘッドの前記第1の端には、前記第2の水流通路に連通する第2の入水管が連通されている。
【0012】
好ましくは、前記回転駆動機構は、支持座、第1の駆動具及び第1の伝動アセンブリを備え、支持座は、前記直線駆動機構の実行端に設けられ、前記洗浄ヘッドは、前記支持座に回動接続され、第1の駆動具は、前記支持座に設けられ、前記第1の伝動アセンブリの入力端は、前記第1の駆動具の出力端に接続され、前記第1の伝動アセンブリの出力端は、前記洗浄ヘッドに接続される。
【0013】
好ましくは、前記第1の伝動アセンブリは、互いに噛合する主動ギヤ及び従動ギヤを備え、前記主動ギヤが前記第1の駆動具の出力端に接続され、前記従動ギヤが前記洗浄ヘッドに嵌設される。
【0014】
好ましくは、前記直線駆動機構は、第2の駆動具及びガイドレールと、第2の伝動アセンブリとを備え、第2の駆動具及びガイドレールはいずれも前記取付座に設けられ、前記回転駆動機構は、前記ガイドレールに摺動するように設けられ、前記第2の伝動アセンブリの入力端は、前記第2の駆動具の出力端に接続され、前記第2の伝動アセンブリの出力端は、前記回転駆動機構に接続される。
【0015】
好ましくは、前記取付座内には、チャンバーが設けられており、前記第2の伝動アセンブリは、スリーブ及びコイルバネを備え、前記スリーブの内壁には、前記第2の駆動具の出力端に接続される凸起部が設けられ、前記スリーブの外壁には、前記凸起部内まで延在する取付溝が開設されており、前記コイルバネの一端は、前記取付溝内に接続され、他端は、前記スリーブの外壁に巻設された後に前記回転駆動機構に接続される。
【0016】
後座及び前記後座に接続される便座リングと、上記の清掃装置とを備える知能型便蓋であって、前記知能型便蓋は、
前記後座に設けられる上記の清掃装置と、
前記便座リングの下方に設けられ、自動的又は定期的に便器表面の画像情報を取得するように構成される、撮像装置と、
前記撮像装置、前記清掃装置がいずれも電気接続され、前記撮像装置が取得した画像情報に応じて、前記便器表面の汚れ程度及び汚れ領域を判断可能であり、前記便器表面の汚れ程度が第1のプリセット汚れ程度に達すると、便器表面の汚れ領域を清掃するように前記清掃装置を制御する、コントローラと、をさらに備える。
【0017】
好ましくは、前記便座リングの一側に設けられる警告灯をさらに備え、前記警告灯は、前記コントローラに電気的接続され、前記コントローラは、前記撮像装置の汚れ程度情報を取得可能であり、前記撮像装置の汚れ程度が第2のプリセット汚れ程度に達すると、前記コントローラは、前記警告灯が点灯するように制御可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
本発明の清掃装置は、第1の入水管により第1の水流通路内に給水し、水流が第1の清掃出水孔及び第2の清掃出水孔内から噴出可能であるようにさせ、同時に、直線駆動機構は回転駆動機構及び洗浄ヘッドを便座の長さ方向に沿って移動させるように駆動することができ、回転駆動機構は洗浄ヘッドを往復回転させるように駆動することができ、これにより、洗浄ヘッドの第1の清掃出水孔が便座の長さ方向に清掃することを可能にし、第2の清掃出水孔が便座の幅方向に清掃することを可能にし、便器表面の汚れを効果的に清掃して、ユーザの使用体験の向上に寄与する。
【0019】
本発明の知能型便蓋は、上記の清掃装置を設けることにより、便器への自動清掃を容易にし、ユーザの使用体験の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の具体的な実施形態に係る知能型便蓋の構造模式図である。
図2】本発明の具体的な実施形態に係る清掃装置の斜視図である。
図3】本発明の具体的な実施形態に係る清掃装置の側面構造模式図である。
図4図3におけるA-A箇所の断面図である。
図5図3におけるB-B箇所の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
なお、本発明の説明では、用語「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」などによって指示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の説明を容易にし説明を簡略化するためのものに過ぎず、かかる装置又は素子が、特定の方位を有し、特定の方位で構成され操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本発明を制限するものとしては理解できない。また、用語「第1」、「第2」は、説明の目的のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとしては理解できない。ここで、用語「第1の位置」及び「第2の位置」は、2つの異なる位置である。
【0022】
別途明確に規定及び限定されない限り、用語「取り付け」、「繋がる」、「接続」、「固定」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよく、機械接続であってもよいし、電気接続であってもよく、直接繋がってもよいし、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解できる。
【0023】
別途明確に規定及び限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触することを含んでもよいし、第1の特徴と第2の特徴が直接接触せず、それらの間の他の特徴を介して接触することを含んでもよい。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことを示す。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴より低いことを示す。
【0024】
以下、図面の図1図5を参照しながら、具体的な実施形態により本発明の技術案をさらに説明する。
【0025】
本実施例は、知能型便蓋を提供し、図1に示すように、知能型便蓋は、後座1、後座1に接続される便座リング2及び清掃装置3を備え、清掃装置3は、後座1に設けられる。
【0026】
図1ないし図4に示すように、清掃装置3は、取付座31、直線駆動機構32、回転駆動機構33及び洗浄ヘッド34を備える。詳しくは、取付座31は、後座1に設けられ、直線駆動機構32は、取付座31に設けられる。回転駆動機構33は、直線駆動機構32の実行端に設けられ、直線駆動機構32は、回転駆動機構33を第1の方向(即ち便座の長さ方向)に沿って往復移動させるように駆動することができる。洗浄ヘッド34は、回転駆動機構33の出力端に設けられ、回転駆動機構33は、洗浄ヘッド34を往復回転させるように駆動することができ、洗浄ヘッド34内には、第1の水流通路341が設けられ、洗浄ヘッド34の第1の端には、第1の水流通路341に連通する第1の入水管が接続され、洗浄ヘッド34の第2の端の端面には、第1の水流通路341に連通するいくつかの第1の清掃出水孔342が開設され、洗浄ヘッド34の第2の端の側壁には、第1の水流通路341に連通するいくつかの第2の清掃出水孔343が開設されている。
【0027】
本実施例では、第1の入水管により第1の水流通路341内に給水し、水流が第1の清掃出水孔342及び第2の清掃出水孔343内から噴出可能であるようにさせ、同時に、直線駆動機構32は、回転駆動機構33及び洗浄ヘッド34を便座の長さ方向に沿って移動させるように駆動可能であり、回転駆動機構33は、洗浄ヘッド34を往復回転させるように駆動可能であり、これにより、洗浄ヘッド34の第1の清掃出水孔342が便座の長さ方向に清掃することを可能にし、第2の清掃出水孔343が便座の幅方向に清掃することを可能にし、便器表面の汚れを効果的に清掃して、ユーザの使用体験の向上に寄与する。
【0028】
図3ないし図5に示すように、本実施例では、好ましくは、いくつかの第1の清掃出水孔342は、2列設けられており、2列の第1の清掃出水孔342は、十字状を呈して分布する。これにより、洗浄ヘッドの回転の過程において、いくつかの第1の清掃出水孔342が環状の水柱を形成して噴出することを可能にし、便器表面への連続的清掃を容易にし、清掃の効果の向上に寄与する。好ましくは、各列には第1の清掃出水孔342が3つ設けられており、設定空間が満たされた上で、洗浄範囲が保証される。各列の第1の清掃出水孔342の設けられる数量は、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば実際のニーズに応じて設けることができる。
【0029】
さらに、いくつかの第1の清掃出水孔342の噴水範囲を拡大するために、少なくとも1列のいくつかの第1の清掃出水孔342の延在方向は、挟角aを呈して設けられる。好ましくは、隣り合う2つの第1の清掃出水孔342の延在方向の挟角aは、20°である。無論、隣り合う2つの第1の清掃出水孔342の間の挟角aは、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば実際のニーズに応じて設けることができる。
【0030】
図4に示すように、いくつかの第2の清掃出水孔343は、第1の方向に沿って間隔的に分布し、且つ一部の第2の清掃出水孔343の延在方向は噴水範囲を拡大するために、挟角を呈して設けられる。好ましくは、前端に位置して配列される2つの第2の清掃出水孔343の延在方向は、第1の方向に対して鋭角を呈して設けられ、後端に位置して配列される2つの第2の清掃出水孔343の延在方向は、第1の方向に対して垂直になるか又は鈍角を呈して設けられ、これにより、前、後端に位置して配列される第2の清掃出水孔343の延在方向は噴水範囲を拡大するために、挟角を呈して設けられる。好ましくは、第2の清掃出水孔343は、3~5個設けられており、清掃ニーズが満たされた場合、第1の清掃出水孔342の出水圧力を保証できる。無論、第2の清掃出水孔343の数量は、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば実際のニーズに応じて設けることができる。
【0031】
図4に示すように、洗浄ヘッド34内には、第2の水流通路344が設けられ、洗浄ヘッド34の第2の端の側壁には、第2の水流通路344に連通するいくつかの第3の清掃出水孔が開設され、洗浄ヘッド34の第1の端には、第2の水流通路344に連通する第2の入水管が連通されている。第2の入水管により第2の水流通路344内への給水が可能であり、第2の水流通路344内の水は、第3の清掃出水孔345内から噴出することができる。詳しくは、第3の清掃出水孔345は、おしり洗浄出水孔であり、ユーザの臀部への洗浄を容易にし、ユーザの使用体験の向上に寄与する。
【0032】
図2ないし図4に示すように、回転駆動機構33は、支持座331、第1の駆動具332及び第1の伝動アセンブリ333を備え、支持座331は、直線駆動機構32の実行端に設けられ、洗浄ヘッド34は、支持座331に回動接続される。第1の駆動具332は、支持座331に設けられる。第1の伝動アセンブリ333の入力端は、第1の駆動具332の出力端に接続され、第1の伝動アセンブリ333の出力端は、洗浄ヘッド34に接続される。詳しくは、第1の駆動具332は、回転駆動具であり、第1の駆動具332は、往復する回転運動を出力し、第1の伝動アセンブリ333により回転運動を洗浄ヘッド34に作用し、これにより、洗浄ヘッド34の往復回転運動を実現できる。好ましくは、第1の駆動具332はモータである。無論、第1の駆動具332の設定形式は、本発明を限定するためのものではなく、往復する回転運動を出力できればよい。
【0033】
さらに、第1の伝動アセンブリ333は、互いに噛合する主動ギヤ3331及び従動ギヤ3332を備え、主動ギヤ3331が第1の駆動具332の出力端に接続され、従動ギヤ3332が洗浄ヘッド34に嵌設され、第1の駆動具332は、主動ギヤ3331を回転させるように駆動し、主動ギヤ3331は、従動ギヤ3332が回転するように連行し、これにより、従動ギヤ3332は、洗浄ヘッド34が回転運動を実現するように連行する。第1の伝動アセンブリ333の構造はコンパクトで、空間を省くことができる。
【0034】
図2及び図4に示すように、直線駆動機構32は、第2の駆動具321及びガイドレール322と、第2の伝動アセンブリ323とを備える。第2の駆動具321及びガイドレール322はいずれも取付座31に設けられ、回転駆動機構33は、ガイドレール322に摺動するように設けられる。第2の伝動アセンブリ323の入力端は、第2の駆動具321の出力端に接続され、第2の伝動アセンブリ323の出力端は、回転駆動機構33に接続される。詳しくは、第2の駆動具321は、第2の伝動アセンブリ323により回転駆動機構33をガイドレール322に沿って往復摺動させるように駆動して、さらに洗浄ヘッド34に、便座の長さ方向に沿う往復移動を実現させる。
【0035】
特に、ガイドレール322の第2の駆動具321から離れる一端には、カラー324が設けられており、洗浄ヘッド34が、カラー324内に回動接続されて、カラー324が洗浄ヘッド34への支持を形成するようにさせる。
【0036】
さらに、取付座31内には、チャンバーが設けられており、第2の伝動アセンブリ323は、スリーブ3231及びコイルバネ3232を備える。スリーブ3231の内壁には、第1の駆動具332の出力端に接続される凸起部が設けられ、スリーブ3231の外壁には、凸起部内まで延在する取付溝が開設されている。コイルバネ3232の一端は、取付溝内に接続され、他端は、スリーブ3231の外壁に巻設された後に回転駆動機構33に接続される。第2の駆動具321がスリーブ3231を回転させるように駆動することで、スリーブ3231は、コイルバネ3232をスリーブ3231の外壁に巻設させるか又はコイルバネ3232をスリーブ3231の外壁から脱離させるように駆動することができ、これにより、回転駆動機構33をガイドレール322に沿って往復移動させるように駆動することが実現可能であり、構造がコンパクトで、空間を省くことができる、ということが理解できる。また、当業者であれば、直線駆動機構32を他の形式で設けてもよく、ここでは制限しない。好ましくは、第2の駆動具321はモータである。無論、第2の駆動具321の設定形式は、本発明を限定するためのものではなく、往復する回転運動を出力できればよい。
【0037】
具体的には、図1及び図2に示すように、本実施例での知能型便蓋は、撮像装置4及びコントローラ5をさらに備える。コントローラ5は、後座1内に設けられる。撮像装置4は、便座リング2の下方に設けられ、自動的又は定期的に便器表面の画像情報を取得するように構成される。撮像装置4、清掃装置3はいずれもコントローラ5に電気接続され、コントローラ5は、撮像装置4が取得した画像情報に応じて、便器表面の汚れ程度及び汚れ領域を判断可能であり、便器表面の汚れ程度が第1のプリセット汚れ程度に達すると、コントローラ5は、便器表面の汚れ領域を清掃するように清掃装置3を制御する。コントローラ5が撮像装置4が取得した画像情報に応じて汚れ程度及び汚れ領域を判断する方法は、成熟した従来技術であり、ここでは繰り返し説明しない。詳しくは、便器表面の画像情報を取得することで、便器表面がきれいに洗い流されたか否かを検出し、汚れ領域があってきれいに洗い流されていない(即ち第1のプリセット汚れ程度に達する)と、コントローラ5により便器の汚れ領域を洗浄するように洗浄装置3を制御し、即ち、コントローラ5により直線駆動機構32の第2の駆動具321及び/又は回転駆動機構33の第1の駆動具332を動作させるように制御して、洗浄ヘッド34を第1の方向に沿って移動又は回動させるように制御し、洗浄ヘッド34が噴出した水又は洗浄液が便器表面の汚れ領域をねらって清掃を行うようにさせる。コントローラ5が第1の駆動具332又は第2の駆動具321を制御する動作原理は、成熟した従来技術であり、ここでは繰り返し説明しない。
【0038】
さらに、本実施例での知能型便蓋は、便座リング2の一側に設けられる警告灯6をさらに備え、警告灯6は、コントローラ5に電気的接続され、コントローラ5は、撮像装置4の汚れ程度情報を取得可能であり、撮像装置4の汚れ程度が第2のプリセット汚れ程度に達すると、コントローラ5は、警告灯6が点灯するように制御可能である。詳しくは、撮像装置4は、赤外線カメラヘッドであり、赤外線カメラヘッドは、自身のレンズに汚れがあるか否かを自動的に検知できる。警告灯6の報知により、撮像装置4自体の汚れにより検知結果の精確性に影響を与えないよう、清掃員に手動で撮像装置を清掃するよう速やかに促すことができる、ということが理解できる。
【0039】
以上、具体的な実施例を参照しながら本発明の技術原理を説明した。これらの説明は、本発明の原理を解釈するためのものに過ぎず、如何なる形態でも本発明の保護範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。ここでの解釈に基づいて、当業者であれば、創造的な労働を必要とせず、本発明の他の具体的な実施形態を連想することができ、これらの形態はいずれも本発明の保護範囲内に入る。
【符号の説明】
【0040】
1 後座
2 便座リング
3 清掃装置
31 取付座
32 直線駆動機構
321 第2の駆動具
322 ガイドレール
323 第2の伝動アセンブリ
3231 スリーブ
3232 コイルバネ
324 カラー
33 回転駆動機構
331 支持座
332 第1の駆動具
333 第1の伝動アセンブリ
3331 主動ギヤ
3332 従動ギヤ
34 洗浄ヘッド
341 第1の水流通路
342 第1の清掃出水孔
343 第2の清掃出水孔
344 第2の水流通路
345 第3の清掃出水孔
4 撮像装置
5 コントローラ
6 警告灯
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付座(31)と、
前記取付座(31)に設けられる直線駆動機構(32)と、
前記直線駆動機構(32)の実行端に設けられ、前記直線駆動機構(32)により第1の方向に沿って往復移動するように駆動可能な回転駆動機構(33)と、
前記回転駆動機構(33)の出力端に設けられ、前記回転駆動機構(33)により往復回転するように駆動可能な洗浄ヘッド(34)と、を備え、
前記洗浄ヘッド(34)内には、第1の水流通路(341)が設けられ、前記洗浄ヘッド(34)の第1の端には、前記第1の水流通路(341)に連通する第1の入水管が接続され、前記洗浄ヘッド(34)の第2の端の端面には、前記第1の水流通路(341)に連通するいくつかの第1の清掃出水孔(342)が開設され、前記洗浄ヘッド(34)の前記第2の端の側壁には、前記第1の水流通路(341)に連通するいくつかの第2の清掃出水孔(343)が開設され
前記洗浄ヘッド(34)内には、第2の水流通路(344)が設けられ、前記洗浄ヘッド(34)の前記第2の端の側壁には、前記第2の水流通路(344)に連通するいくつかの第3の清掃出水孔が開設され、前記洗浄ヘッド(34)の前記第1の端には、前記第2の水流通路(344)に連通する第2の入水管が連通されている、
ことを特徴とする清掃装置。
【請求項2】
いくつかの前記第1の清掃出水孔(342)は、列設けられており、列の前記第1の清掃出水孔(342)は、十字状を呈して分布する、
ことを特徴とする請求項1に記載の清掃装置。
【請求項3】
少なくとも1列のいくつかの前記第1の清掃出水孔(342)は、延在方向の間に鋭角をなす二つの前記第1の清掃出水孔(342)を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の清掃装置。
【請求項4】
いくつかの前記第2の清掃出水孔(343)は、前記第1の方向に沿って間隔的に分布し、且つ、いくつかの前記第2の清掃出水孔(343)は、延在方向の間に鋭角をなす二つの前記第2の清掃出水孔(343)を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の清掃装置。
【請求項5】
前記回転駆動機構(33)は、
前記直線駆動機構(32)の実行端に設けられ、前記洗浄ヘッド(34)が回動接続される支持座(331)と、
前記支持座(331)に設けられる第1の駆動具(332)と、
入力端が前記第1の駆動具(332)の出力端に接続され、出力端が前記洗浄ヘッド(34)に接続される第1の伝動アセンブリ(333)と、を備える、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の清掃装置。
【請求項6】
前記第1の伝動アセンブリ(333)は、互いに噛合する主動ギヤ(3331)及び従動ギヤ(3332)を備え、前記主動ギヤ(3331)が前記第1の駆動具(332)の出力端に接続され、前記従動ギヤ(3332)が前記洗浄ヘッド(34)に嵌設される
ことを特徴とする請求項に記載の清掃装置。
【請求項7】
前記直線駆動機構(32)は、
いずれも前記取付座(31)に設けられる、第2の駆動具(321)及び前記回転駆動機構(33)が摺動するように設けられるガイドレール(322)と、
入力端が前記第2の駆動具(321)の出力端に接続され、出力端が前記回転駆動機構(33)に接続される第2の伝動アセンブリ(323)と、を備える、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の清掃装置。
【請求項8】
前記取付座(31)内には、チャンバーが設けられており、
前記第2の伝動アセンブリ(323)は、
内壁に前記第2の駆動具(321)の出力端に接続される凸起部が設けられ、外壁に前記凸起部内まで延在する取付溝が開設されている、スリーブ(3231)と、
一端が前記取付溝内に接続され、他端が前記スリーブ(3231)の外壁に巻設された後に前記回転駆動機構(33)に接続される、コイルバネ(3232)と、を備える、
ことを特徴とする請求項に記載の清掃装置。
【請求項9】
後座(1)及び前記後座(1)に接続される便座リング(2)を備える知能型便蓋であって、
前記後座(1)に設けられる請求項1に記載の清掃装置と、
前記便座リング(2)の下方に設けられ、自動的又は定期的に便器表面の画像情報を取得するように構成される、撮像装置(4)と、
前記撮像装置(4)、前記清掃装置(3)がいずれも電気接続され、前記撮像装置(4)が取得した画像情報に応じて、前記便器表面の汚れ程度及び汚れ領域を判断可能であり、前記便器表面の汚れ程度が第1のプリセット汚れ程度に達すると、便器表面の汚れ領域を清掃するように前記清掃装置(3)を制御する、コントローラ(5)と、をさらに備える、
ことを特徴とする知能型便蓋
【請求項10】
前記便座リング(2)の一側に設けられる警告灯(6)をさらに備え、
前記警告灯(6)は、前記コントローラ(5)に電気的接続され、前記コントローラ(5)は、前記撮像装置(4)の汚れ程度情報を取得可能であり、前記撮像装置(4)の汚れ程度が第2のプリセット汚れ程度に達すると、前記コントローラ(5)は、前記警告灯(6)が点灯するように制御可能である
ことを特徴とする請求項9に記載の知能型便蓋。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
取付座、直線駆動機構、回転駆動機構及び洗浄ヘッドを備える清掃装置である。直線駆動機構は、前記取付座に設けられ、回転駆動機構は、前記直線駆動機構の実行端に設けられ、前記直線駆動機構は、前記回転駆動機構を第1の方向に沿って往復移動させるように駆動することができ、洗浄ヘッドは、前記回転駆動機構の出力端に設けられ、前記回転駆動機構は、前記洗浄ヘッドを往復回転させるように駆動することができ、前記洗浄ヘッド内には、第1の水流通路が設けられ、前記洗浄ヘッドの第1の端には、前記第1の水流通路に連通する第1の入水管が接続され、前記洗浄ヘッドの第2の端の端面には、前記第1の水流通路に連通するいくつかの第1の清掃出水孔が開設され、前記洗浄ヘッドの前記第2の端の側壁には、前記第1の水流通路に連通するいくつかの第2の清掃出水孔が開設されている。前記洗浄ヘッド内には、第2の水流通路が設けられ、前記洗浄ヘッドの前記第2の端の側壁には、前記第2の水流通路に連通するいくつかの第3の清掃出水孔が開設され、前記洗浄ヘッドの前記第1の端には、前記第2の水流通路に連通する第2の入水管が連通されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
好ましくは、いくつかの前記第1の清掃出水孔は、列設けられており、列の前記第1の清掃出水孔は、十字状を呈して分布する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
好ましくは、少なくとも1列のいくつかの前記第1の清掃出水孔は、延在方向の間に鋭角をなす二つの前記第1の清掃出水孔を含む
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
好ましくは、いくつかの前記第2の清掃出水孔は、前記第1の方向に沿って間隔的に分布し、且つ、いくつかの前記第2の清掃出水孔は、延在方向の間に鋭角をなす二つの前記第2の清掃出水孔を含む
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】