(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020129
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及び情報端末
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/14 20120101AFI20240206BHJP
【FI】
G06Q20/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073084
(22)【出願日】2023-04-27
(62)【分割の表示】P 2022546611の分割
【原出願日】2022-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】516380407
【氏名又は名称】ファーストアカウンティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】葛 鴻鵬
(72)【発明者】
【氏名】松田 顕
(72)【発明者】
【氏名】小俣 智
(72)【発明者】
【氏名】森 啓太郎
(72)【発明者】
【氏名】早川 将和
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA32
(57)【要約】
【課題】請求書データに紐づいたメッセージを送受信できる。
【解決手段】情報処理装置20は、請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部231と、請求書データの請求書送信先アドレスを特定するアドレス特定部232と、請求書データ識別情報を生成する生成部233と、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部235と、請求書データ識別情報を事業者に通知する通知部236と、請求書データ識別情報と請求書送信先アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部237と、請求書データ識別情報を含むメッセージデータを事業者から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて記憶部に記憶された請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対してメッセージデータを送信するメッセージ通信部238と、を有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、
前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスを特定するアドレス特定部と、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、
前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知する通知部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記事業者から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記メッセージ通信部は、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報が前記請求書送信先アドレスに関連付けて前記記憶部に記憶されていることを条件として、前記メッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記メッセージ通信部は、前記請求書データ識別情報、前記請求書を送信した前記事業者を識別するための送信元識別情報及び前記請求書送信先アドレスに対応する送信先識別情報を用いて生成したハッシュ値を前記メッセージデータとともに送信する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、
前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定するアドレス特定部と、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、
前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知する通知部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信元アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記請求書送信先アドレスに対応する情報端末から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータに、
請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信するステップと、
前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスを特定するステップと、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成するステップと、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信するステップと、
前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知するステップと、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記事業者から受信したことにより、前記請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するステップと、
を実行させる情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信するステップと、
前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定するステップと、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成するステップと、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信するステップと、
前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知するステップと、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記請求書送信先アドレスに対応する情報端末から受信したことにより、前記請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するステップと、
を実行させる情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置と第1情報端末と第2情報端末とを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1情報端末から請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、
前記請求書データ又は前記第1情報端末を使用する事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスを特定するアドレス特定部と、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、
前記請求書データ識別情報を前記第1情報端末に通知する通知部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記第1情報端末から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、
を有し、
前記第1情報端末は、
前記請求書データを送信する請求書送信部と、
前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、
前記事業者が前記請求書データを選択したことにより、前記請求書データに対応する前記メッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、
前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を含む前記メッセージデータを作成するメッセージ作成部と、
前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信するメッセージ送信部と、
を有し、
前記第2情報端末は、
前記電子インボイスネットワークを介して、前記電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、
前記メッセージデータを前記情報処理装置から受信するメッセージ受信部と、
前記メッセージデータと、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に対応する前記電子インボイスに対応する請求書データと、を関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、
を有する、
情報処理システム。
【請求項8】
情報処理装置と第1情報端末と第2情報端末とを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1情報端末から請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、
前記請求書データ又は前記第1情報端末を使用する事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定するアドレス特定部と、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、
前記請求書データ識別情報を前記第1情報端末に通知する通知部と、
前記請求書データ識別情報と前記請求書送信元アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記第2情報端末から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、
を有し、
前記第1情報端末は、
前記請求書データを送信する請求書送信部と、
前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、
前記メッセージデータを前記情報処理装置から受信するメッセージ受信部と、
前記メッセージデータと、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に対応する前記請求書データと、を関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、
を有し、
前記第2情報端末は、
前記電子インボイスネットワークを介して、前記電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、
前記電子インボイスに対応する前記請求書データに関する前記メッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、
前記電子インボイスに含まれる前記請求書データ識別情報を含む前記メッセージデータを作成するメッセージ作成部と、
前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信するメッセージ送信部と、
を有する、
情報処理システム。
【請求項9】
前記第2情報端末の前記作成画面表示部は、前記請求書データにおける処理のステータスを入力するための画面をさらに表示させ、
前記第2情報端末の前記メッセージ送信部は、前記画面において入力された前記処理のステータスを示す処理ステータス情報を含む前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信し、
前記第1情報端末の前記メッセージ表示制御部は、前記メッセージデータが含む前記処理ステータス情報が示す前記処理のステータスを前記請求書データに関連付けて前記表示部に表示させる、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
請求書の電子データである請求書データを情報処理装置に送信する請求書送信部と、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、
前記請求書データに対応するメッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、
前記画面において選択された前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を含む前記メッセージデータを作成するメッセージ作成部と、
前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信するメッセージ送信部と、
を有する情報端末。
【請求項11】
請求書の電子データである請求書データを情報処理装置に送信する請求書送信部と、
前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、
前記請求書データと前記請求書データ識別情報とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記情報処理装置から受信するメッセージ受信部と、
前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書データと前記メッセージデータとを関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、
を有する情報端末。
【請求項12】
電子インボイスネットワークを介して、請求書の電子データである請求書データを識別するための請求書データ識別情報を含み、前記電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、
前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを受信するメッセージ受信部と、
前記メッセージデータと、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に対応する前記電子インボイスに対応する前記請求書データと、を関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、
を有する情報端末。
【請求項13】
電子インボイスネットワークを介して、請求書の電子データである請求書データを識別するための請求書データ識別情報を含み、前記電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、
前記請求書データに対応するメッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、
前記画面において選択された前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを作成するメッセージ作成部と、
前記メッセージデータを送信するメッセージ送信部と、
を有する情報端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及び情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信回線を介して事業者から顧客に請求書データを送付するための料金支払いシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の料金支払いシステムにおいては、請求書データに含まれる支払い期限が近づいた場合に、支払いの催促をするためのメール等のメッセージを事業者から顧客に送信できる。しかしながら、従来の料金支払いシステムにおいては、メッセージと請求書データとが紐づいていないため、送信されたメッセージがどの請求書データに対応するかがわかりにくいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、請求書データに紐づいたメッセージを送受信できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスを特定するアドレス特定部と、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知する通知部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記事業者から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、を有する。
【0007】
前記メッセージ通信部は、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報が前記請求書送信先アドレスに関連付けて前記記憶部に記憶されていることを条件として、前記メッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信してもよい。
【0008】
前記メッセージ通信部は、前記請求書データ識別情報、前記請求書を送信した前記事業者を識別するための送信元識別情報及び前記請求書送信先アドレスに対応する送信先識別情報を用いて生成したハッシュ値を前記メッセージデータとともに送信してもよい。
【0009】
本発明の第2の態様に係る情報処理装置は、請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定するアドレス特定部と、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知する通知部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信元アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記請求書送信先アドレスに対応する情報端末から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、を有する。
【0010】
本発明の第3の態様に係る情報処理方法は、コンピュータに、請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信するステップと、前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスを特定するステップと、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成するステップと、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信するステップと、前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知するステップと、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記事業者から受信したことにより、前記請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するステップと、を実行させる。
【0011】
本発明の第4の態様に係る情報処理方法は、コンピュータに、請求書を発行する事業者から前記請求書の電子データである請求書データを受信するステップと、前記請求書データ又は前記事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定するステップと、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成するステップと、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信するステップと、前記請求書データ識別情報を前記事業者に通知するステップと、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記請求書送信先アドレスに対応する情報端末から受信したことにより、前記請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するステップと、を実行させる。
【0012】
本発明の第5の態様に係る情報処理システムは、情報処理装置と第1情報端末と第2情報端末とを備え、前記情報処理装置は、前記第1情報端末から請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、前記請求書データ又は前記第1情報端末を使用する事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスを特定するアドレス特定部と、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、前記請求書データ識別情報を前記第1情報端末に通知する通知部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記第1情報端末から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、を有し、前記第1情報端末は、前記請求書データを送信する請求書送信部と、前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、前記事業者が前記請求書データを選択したことにより、前記請求書データに対応する前記メッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を含む前記メッセージデータを作成するメッセージ作成部と、前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信するメッセージ送信部と、を有し、前記第2情報端末は、前記電子インボイスネットワークを介して、前記電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、前記メッセージデータを前記情報処理装置から受信するメッセージ受信部と、前記メッセージデータと、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に対応する前記電子インボイスに対応する請求書データと、を関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、を有する。
【0013】
本発明の第6の態様に係る情報処理システムは、情報処理装置と第1情報端末と第2情報端末とを備え、前記情報処理装置は、前記第1情報端末から請求書の電子データである請求書データを受信する第1通信部と、前記請求書データ又は前記第1情報端末を使用する事業者の指示に基づいて、前記請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定するアドレス特定部と、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を生成する生成部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する第2通信部と、前記請求書データ識別情報を前記第1情報端末に通知する通知部と、前記請求書データ識別情報と前記請求書送信元アドレスとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記第2情報端末から受信したことにより、当該請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対して前記メッセージデータを送信するメッセージ通信部と、を有し、前記第1情報端末は、前記請求書データを送信する請求書送信部と、前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、前記メッセージデータを前記情報処理装置から受信するメッセージ受信部と、前記メッセージデータと、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に対応する前記請求書データと、を関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、を有し、前記第2情報端末は、前記電子インボイスネットワークを介して、前記電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、前記電子インボイスに対応する前記請求書データに関する前記メッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、前記電子インボイスに含まれる前記請求書データ識別情報を含む前記メッセージデータを作成するメッセージ作成部と、前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信するメッセージ送信部と、を有する。
【0014】
前記第2情報端末の前記作成画面表示部は、前記請求書データにおける処理のステータスを入力するための画面をさらに表示させ、前記第2情報端末の前記メッセージ送信部は、前記画面において入力された前記処理のステータスを示す処理ステータス情報を含む前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信し、前記第1情報端末の前記メッセージ表示制御部は、前記メッセージデータが含む前記処理ステータス情報が示す前記処理のステータスを前記請求書データに関連付けて前記表示部に表示させてもよい。
【0015】
本発明の第7の態様に係る情報端末は、請求書の電子データである請求書データを情報処理装置に送信する請求書送信部と、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、前記請求書データに対応するメッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、前記画面において選択された前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を含む前記メッセージデータを作成するメッセージ作成部と、前記メッセージデータを前記情報処理装置に送信するメッセージ送信部と、を有する。
【0016】
本発明の第8の態様に係る情報端末は、請求書の電子データである請求書データを情報処理装置に送信する請求書送信部と、前記請求書データを識別するための請求書データ識別情報を前記情報処理装置から受信する受信部と、前記請求書データと前記請求書データ識別情報とを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを前記情報処理装置から受信するメッセージ受信部と、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記請求書データと前記メッセージデータとを関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、を有する。
【0017】
本発明の第9の態様に係る情報端末は、電子インボイスネットワークを介して、請求書の電子データである請求書データを識別するための請求書データ識別情報を含み、前記電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを受信するメッセージ受信部と、前記メッセージデータと、前記メッセージデータに含まれる前記請求書データ識別情報に対応する前記電子インボイスに対応する前記請求書データと、を関連付けて表示部に表示させるメッセージ表示制御部と、を有する。
【0018】
本発明の第10の態様に係る情報端末は、電子インボイスネットワークを介して、請求書の電子データである請求書データを識別するための請求書データ識別情報を含み、前記電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを受信する電子インボイス受信部と、前記請求書データに対応するメッセージデータを作成するための画面を表示させる作成画面表示部と、前記画面において選択された前記請求書データに対応する前記請求書データ識別情報を含むメッセージデータを作成するメッセージ作成部と、前記メッセージデータを送信するメッセージ送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、請求書データに紐づいたメッセージを送受信できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の概要を説明するための図である。
【
図2】情報処理システム1におけるデータの流れを模式的に示す図である。
【
図4】メッセージデータを作成するための画面の一例を示す図である。
【
図5】メッセージデータと請求書データとを表示した画面の一例を示す図である。
【
図7】記憶部22に記憶された事業者情報の一例を示す図である。
【
図8】記憶部22に記憶された請求書用アドレス情報の一例を示す図である。
【
図9】記憶部22に記憶されたメッセージ用アドレス情報の一例を示す図である。
【
図10】請求書データを送信する処理シーケンスの例を示す図である。
【
図11】メッセージデータを送信する処理シーケンスの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<情報処理システム1の概要>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の概要を説明するための図である。情報処理システム1は、ネットワークNに参加する事業者同士が請求書データ及びメッセージデータをオンラインで授受し、処理するためのシステムである。情報処理システム1は、ネットワークN、複数の情報端末10(第1情報端末10-1、第2情報端末10-2)、情報処理装置20、アクセスポイント30、SMP(Service Metadata Publisher)40及びSML(Service Metadata Locater)50を有する。
【0022】
ネットワークNは、PEPPOL(Pan-European Public Procurement Online)の仕様に準拠した電子インボイスを授受するためのネットワーク(以下、「電子インボイスネットワーク」という)を含む。ネットワークNは、電子インボイスネットワークと異なる他のネットワークを含む。他のネットワークは、例えば、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)又は移動体通信網である。
【0023】
情報端末10は、例えばコンピュータであり、請求書の発行、受領又は仕分け等の会計処理を行うための情報処理端末である。情報端末10は、会計処理を担当する従業員(以下、「ユーザ」という場合がある)の操作に応じて、発行した請求書データを他の情報端末10に送信したり、他の情報端末10が発行した請求書データに対応する電子インボイスをアクセスポイント30から受信したりする。情報端末10は、請求書データの送信先又は送信元に対応する他の情報端末10にメッセージを送信したり、当該他の情報端末10からメッセージを受信したりする。
【0024】
情報処理装置20は、例えばコンピュータであり、1若しくは複数の物理的なサーバ、又はクラウドサーバで構成されている。情報処理装置20は、アクセスポイント20a及びメッセージサーバ20bとして機能する。アクセスポイント20aは、情報処理装置20と通信可能に接続された第1情報端末10-1から受信した請求書データに対応する電子インボイスを、請求書の宛先の事業者が利用する第2情報端末10-2と通信可能に接続されたアクセスポイント30に送信する。メッセージサーバ20bは、第1情報端末10-1又は第2情報端末10-2のうち一方から受信したメッセージデータを他方に送信する。
【0025】
アクセスポイント30は、アクセスポイント20aと同等の機能を有する装置である。
図1においては、アクセスポイント30は、アクセスポイント20aから受信した電子インボイスを第2情報端末10-2に送信する。
【0026】
SMP40は、電子インボイスを送信しようとする情報処理装置20に対して、電子インボイスの宛先の事業者に割り当てられたメタデータを提供するためのサーバである。メタデータは、例えば事業者が使用する情報端末10がアクセス可能な情報処理装置20又はアクセスポイント30のIP(Internet Protocol)アドレス、URL(Universal Resource Locator)、セキュリティの設定に関する情報、事業者が利用可能な取引内容を含む。事業者が利用可能な取引内容は、例えば請求の受領可否、即時払いの対応有無、前払いの対応有無等の情報である。
【0027】
SML50は、電子インボイスネットワークに参加する事業者のメタデータを格納したSMP40のロケーション情報をDNS(Domain Name System)サーバに登録する機能を有するサーバである。ロケーション情報は、例えば、IPアドレス、URL等の情報である。
【0028】
図2は、情報処理システム1におけるデータの流れを模式的に示す図である。
図2においては、一例として、情報処理装置20が、第1情報端末10-1が発行した請求書データに対応する電子インボイスを送信した後に、第1情報端末10-1が作成したメッセージデータを第2情報端末10-2に送信する動作を説明する。
図2においては、説明を簡単にするために、第1情報端末10-1、第2情報端末10-2及び情報処理装置20を示す。
【0029】
まず、第1情報端末10-1は、ユーザの操作に応じて請求書データを作成し(
図2における(1))、当該請求書データを情報処理装置20に送信する(
図2における(2))。情報処理装置20は、第1情報端末10-1から受信した請求書データに対応する電子インボイスの送信先であるアクセスポイント30を特定する。情報処理装置20は、例えば請求書データに含まれる宛先の事業者(以下、「宛先事業者」という)に対応するメタデータを管理するSMP40のロケーション情報をDNSサーバ(不図示)から取得する。情報処理装置20は、ロケーション情報に対応するSMP40から、送信先であるアクセスポイント30のIPアドレスを含むメタデータを取得する。
【0030】
情報処理装置20は、受信した請求書データを識別するための請求書データ識別情報(以下、「請求書データID」という)を生成する(
図2における(3))。情報処理装置20は、記憶部に記憶された宛先事業者に関する事業者情報を参照することにより、宛先事業者に請求書データを送信するためのアドレス(以下、「請求書送信先アドレス」という)を特定する。情報処理装置20は、請求書データIDと請求書送信先アドレスとを含み、請求書データに対応する電子インボイスを生成する(
図2における(4))。
【0031】
情報処理装置20は、生成した電子インボイスを送信するアクセスポイント30を特定する。情報処理装置20は、特定したアクセスポイント30に電子インボイスを送信し、当該アクセスポイント30は、情報処理装置20から受信した電子インボイスを、宛先事業者が使用する第2情報端末10-2に送信する(
図2における(5))。情報処理装置20は、請求書データIDを第1情報端末10-1に送信する(
図2における(6))。
【0032】
第1情報端末10-1は、ユーザが請求書データを選択する操作を受け付けたことに応じて、メッセージを作成するための画面(以下、「メッセージ作成画面」という)を表示させる(
図2における(7))。第1情報端末10-1は、ユーザが作成したメッセージと、請求書データに対応する請求書データIDと、を含むメッセージデータを作成し(
図2における(8))、情報処理装置20に送信する(
図2における(9))。
【0033】
情報処理装置20は、記憶部に記憶されたメッセージ用アドレス情報を参照することにより、受信したメッセージデータに含まれる請求書データIDに関連付けられた、メッセージを送信するためのアドレス(以下、「メッセージ用アドレス」という)を特定する。
図2においては、情報処理装置20は、第2情報端末10-2のメッセージ用アドレスを特定し、受信したメッセージデータを第2情報端末10-2に送信する(
図2における(10))。第2情報端末10-2は、情報処理装置20から受信したメッセージデータと、メッセージデータに含まれる請求書データIDに対応する請求書データとを表示させる(
図2における(11))。
【0034】
情報処理システム1がこのように動作することで、請求書データに紐づいたメッセージデータを送受信できるため、情報端末10を使用する事業者は、メッセージデータに紐づいた請求書データを簡単に知ることができる。
以下、情報端末10及び情報処理装置20の構成及び動作を詳細に説明する。
【0035】
<情報端末10の構成>
図3は、情報端末10の構成を示す図である。情報端末10は、操作部11と、通信部12と、表示部13と、記憶部14と、制御部15と、を有する。
【0036】
操作部11は、情報端末10のユーザから入力操作を受け付けるための入力デバイスであり、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス又はマイクである。通信部12は、ネットワークNを介して情報を送受信するための通信デバイスを含む。通信デバイスは、例えばLANコントローラ又は無線LANコントローラである。表示部13は、請求書データ及びメッセージデータを表示するための表示デバイスであり、例えば、ディスプレイである。
【0037】
記憶部14は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部14は、制御部15が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部14は、請求書データと請求書データIDとを関連付けて記憶する。
【0038】
制御部15は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部15は、記憶部14に記憶されたプログラムを実行することにより、操作受付部151、請求書作成部152、請求書送信部153、受信部154、記憶制御部155、電子インボイス受信部156、作成画面表示部157、メッセージ作成部158、メッセージ送信部159、メッセージ受信部160及びメッセージ表示制御部161として機能する。
以下、制御部15により実現される各部の構成を説明する。
【0039】
操作受付部151は、ユーザの操作を操作部11から受け付ける。ユーザの操作は、例えば、請求書を作成する操作、請求書を送信する操作、メッセージを作成する操作、又はメッセージを送信する操作である。操作受付部151は、例えば、ユーザが請求書を作成する操作において、宛先事業者の事業者名、電子インボイスネットワークにおいて宛先事業者に割り当てられた事業者番号、請求金額等の請求書に関する情報を操作部11から受け付ける。操作受付部151は、例えば、ユーザがメッセージを作成する操作において、請求書データIDとメッセージの内容とを操作部11から受け付ける。
【0040】
請求書作成部152は、操作受付部151が操作部11から受け付けた請求書に関する情報に基づいて、請求書の電子データである請求書データを作成する。請求書作成部152は、例えば、請求書に対応する請求書番号を生成し、当該請求書番号を含む請求書データを作成する。請求書番号は、事業者が発行した複数の請求書それぞれに割り当てられた番号であり、同一の事業者が発行した複数の請求書において、それぞれ異なる番号が割り当てられる。
【0041】
請求書送信部153は、請求書の電子データである請求書データを情報処理装置20に送信する。請求書送信部153は、例えば、電子インボイスネットワークにおいて情報端末10と通信可能に接続されたアクセスポイント20aを有する情報処理装置20に、請求書作成部152が作成した請求書データを送信する。
【0042】
受信部154は、請求書送信部153が情報処理装置20に送信した請求書データに対応する請求書データIDを情報処理装置20から受信する。一例として、受信部154は、請求書データに含まれる請求書番号に関連付けられた請求書データIDを情報処理装置20から受信する。
【0043】
記憶制御部155は、請求書データと請求書データIDとを関連付けて記憶部14に記憶させる。記憶制御部155は、例えば、受信部154が受信した請求書データIDに関連付けられた請求書番号を特定する。記憶制御部155は、特定した請求書番号を含む請求書データと、受信した請求書データIDとを関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0044】
電子インボイス受信部156は、電子インボイスネットワークを介して、電子インボイスを受信する。電子インボイス受信部156は、例えば、電子インボイスネットワークを介して、請求書の電子データである請求書データを識別するための請求書データIDを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを受信する。電子インボイス受信部156は、電子インボイスに含まれる請求書データIDと、電子インボイスを変換した請求書データと、を関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0045】
作成画面表示部157は、請求書データに対応するメッセージデータを作成するための画面を表示部13に表示させる。例えば、
図1に示す第1情報端末10-1(すなわち請求書を発行した事業者が使用する情報端末10)においては、作成画面表示部157が、事業者が請求書データを選択したことにより、請求書データに対応するメッセージデータを作成するための画面を表示させる。
【0046】
図4は、メッセージデータを作成するための画面の一例を示す図である。
図4に示す画面には、ユーザが請求書を選択するための領域Tと、ユーザがメッセージを作成するための領域Mと、が含まれている。領域Tにおいては、複数の請求書それぞれの請求書番号、発行日、事業者名、金額及び支払期限が示されている。
図4においては、ユーザが、請求書番号「S1000224」に対応する請求書Dを選択している。領域Mにおいては、請求書番号を示す領域N0、請求書データIDを示す領域N1、メッセージの内容を入力するための領域N2、メッセージを送信するための操作用画像N3及びメッセージの作成を中止するための操作用画像N4を含む。
【0047】
作成画面表示部157は、領域Tにおいてユーザが選択した請求書に対応する請求書番号と請求書データIDとを、それぞれ領域N0と領域N1とに表示させる。作成画面表示部157は、操作受付部151が操作部11から受け付けた文字を領域N2に表示させることにより、ユーザが作成したメッセージを表示させる。作成画面表示部157がこのように動作することで、ユーザは、請求書データに紐づいたメッセージデータを簡単に送信することができる。
【0048】
図1に示す第2情報端末10-2(すなわち請求書を受信した事業者が使用する情報端末10)においては、作成画面表示部157が、電子インボイス受信部156が受信した電子インボイスに対応する請求書データに関するメッセージデータを作成するための画面を表示させる。ところで、第2情報端末10-2を使用する事業者は、処理のステータスを示す情報(以下、「処理ステータス情報」という場合がある)を、入力したメッセージとあわせて送信したい場合がある。処理ステータス情報は、例えば「請求書を受け取りました」又は「請求金額をお支払いします」等を示す情報である。
【0049】
そこで、
図1に示す第2情報端末10-2の作成画面表示部157は、請求書データにおける処理のステータスを入力するための画面をさらに表示させてもよい。作成画面表示部157は、例えば、
図4に示す領域Mに、複数の処理ステータス情報と、複数の処理ステータス情報それぞれに対応するラジオボタンとをさらに表示させる。
【0050】
メッセージ作成部158は、請求書データに対応する請求書データIDを含むメッセージデータを作成する。メッセージ作成部158は、例えば、
図4に示す画面に含まれる領域Tにおいて選択された請求書データに対応する請求書データ識別情報と、領域N2に入力されたメッセージと、を含むメッセージデータを作成する。
図1に示す第2情報端末10-2においては、メッセージ作成部158が、電子インボイス受信部156が受信した電子インボイスに含まれる請求書データIDを含むメッセージデータを作成する。
【0051】
メッセージ送信部159は、メッセージ作成部158が作成したメッセージデータを情報処理装置20に送信する。メッセージ送信部159は、例えば、
図4に示す操作用画像N3をユーザが押したことにより、メッセージデータを情報処理装置20に送信する。メッセージ送信部159は、例えば、電子インボイスネットワークと異なるネットワーク(例えばネットワークNに含まれるインターネット、イントラネット等のネットワーク)を介して、メッセージデータを情報処理装置20に送信する。
【0052】
さらに、第2情報端末10-2においては、メッセージの作成画面において処理ステータス情報に対応するラジオボタンが押されている場合、メッセージ送信部159が、画面において入力された処理のステータスを示す処理ステータス情報(すなわち、ユーザが押したラジオボタンに対応する処理ステータス情報)を含むメッセージデータを情報処理装置20に送信する。メッセージ送信部159がこのように、処理ステータス情報を含むメッセージデータを送信することで、メッセージデータを受信したユーザは、メッセージに関連付けられた請求書の処理状況を簡単に知ることができる。
【0053】
メッセージ受信部160は、メッセージデータを情報処理装置20から受信する。メッセージ受信部160は、請求書データIDを含むメッセージデータを情報処理装置20から受信する。メッセージ受信部160は、例えば、電子インボイスネットワークと異なるネットワーク(例えばネットワークNに含まれるインターネット、イントラネット等のネットワーク)を介して、メッセージデータを情報処理装置20から受信する。
【0054】
メッセージ表示制御部161は、メッセージ受信部160が受信したメッセージデータと、メッセージデータに含まれる請求書データIDに対応する請求書データと、を関連付けて表示部13に表示させる。メッセージ表示制御部161は、例えば、メッセージデータに含まれる請求書データIDに関連付けて記憶部14に記憶された請求書データとメッセージデータとを関連付けて表示部13に表示させる。
【0055】
図5は、メッセージデータと請求書データとを表示した画面の一例を示す図である。
図5に示す画面には、請求書DとメッセージMとが表示されている。請求書Dは、宛先事業者名C1、宛先部署名C2、宛先事業者の事業者番号C3、請求書番号C4、請求書を発行した発行元事業者の事業者名C5及び発行元事業者の事業者番号C6を含む。メッセージMは、請求書データIDを示す表示領域N1と、メッセージの内容を示す表示領域N2と、を含む。
【0056】
図5においては、メッセージ表示制御部161は、メッセージデータに含まれる請求書データID「D001」を特定する。メッセージ表示制御部161は、記憶部14を参照することにより、請求書データID「D001」に関連付けられた請求書データを特定し、請求書データとメッセージデータとを表示する。メッセージ表示制御部161がこのように動作することで、メッセージ表示制御部161は、請求書データとメッセージデータとを紐づけて表示させることができる。その結果、情報端末10のユーザは、メッセージデータに対応する請求書の内容を簡単に知ることができる。
【0057】
第1情報端末10-1においては、メッセージ表示制御部161が、例えば、メッセージデータが含む処理ステータス情報が示す処理のステータスを請求書データに関連付けて表示部13に表示させる。メッセージ表示制御部161は、例えば、
図5に示すメッセージMにおける表示領域N1及び表示領域N2と異なる領域に、処理ステータス情報が示す処理のステータスを表示させる。
【0058】
第2情報端末10-2においては、メッセージ表示制御部161が、メッセージデータと、メッセージデータに含まれる請求書データIDに対応する電子インボイスに対応する請求書データと、を関連付けて表示部13に表示させる。メッセージ表示制御部161は、例えば記憶部14を参照することにより、電子インボイス受信部156が受信した電子インボイスを変換した複数の請求書データのうち、メッセージデータに含まれる請求書データIDに関連付けられた請求書データを特定する。メッセージ表示制御部161は、特定した請求書データと、メッセージ受信部160が受信したメッセージデータと、を表示部13に表示させる。
【0059】
<情報処理装置20の構成>
図6は、情報処理装置20の構成を示す図である。情報処理装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を有する。
【0060】
通信部21は、ネットワークNを介して情報を送受信するための通信デバイスを含む。通信デバイスは、例えばLANコントローラ又は無線LANコントローラである。
【0061】
記憶部22は、例えばROM、RAM、HDD又はSSD等の記憶媒体を有する。記憶部22は、制御部23が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部22は、電子インボイスネットワークを利用する事業者に関する事業者情報、請求書の送信先アドレスと送信元アドレスとに関する請求書用アドレス情報、及びメッセージの送信先アドレスに関するメッセージ用アドレス情報を記憶している。
【0062】
図7から
図9は、記憶部22に記憶された情報の一例を示す図である。
図7は、記憶部22に記憶された事業者情報の一例を示す図である。事業者情報は、例えば、事業者が電子インボイスネットワークを利用するために登録した情報であり、予め情報端末10から取得して記憶部22に記憶させた情報である。
図7に示す事業者情報は、事業者番号と、事業者名と、部署名と、電話番号と、利用者IDと、を含む。利用者IDは、電子インボイスネットワークにおける利用者を識別するための情報であり、例えばPEPPOL Participant Identifiersである。
【0063】
図8は、記憶部22に記憶された請求書用アドレス情報の一例を示す図である。請求書用アドレス情報は、後述する記憶制御部237により作成される。
図8に示す請求書用アドレス情報は、請求書データID、請求書送信元アドレス及び請求書送信先アドレスが関連付けられている。請求書送信元アドレスは、請求書を発行した事業者の利用者IDである。請求書送信先アドレスは、宛先事業者の利用者IDである。
【0064】
図9は、記憶部22に記憶されたメッセージ用アドレス情報の一例を示す図である。メッセージ用アドレス情報は、電子インボイスネットワークを利用する事業者が、予め情報処理装置20に登録した情報である。
図9に示すメッセージ用アドレス情報は、請求書用アドレスとメッセージ用アドレスとが関連付けられている。請求書用アドレスは、事業者の利用者ID(すなわち、請求書送信元アドレス又は請求書送信先アドレス)である。メッセージ用アドレスは、例えば、メールアドレス又はメッセージ送受信を行うアプリケーションプログラムのアカウント情報である。
【0065】
制御部23は、例えばCPU又はGPU(Graphical Processing Unit)である。制御部23は、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、アクセスポイント20a及びメッセージサーバ20bとして機能する。アクセスポイント20aは、第1通信部231、アドレス特定部232、生成部233、電子インボイス作成部234、第2通信部235、通知部236及び記憶制御部237として機能する。メッセージサーバ20bは、メッセージ通信部238として機能する。
以下、制御部23により実現される各部の構成を説明する。
【0066】
第1通信部231は、請求書を発行する事業者から請求書の電子データである請求書データを受信する。
図1においては、第1通信部231は、第1情報端末10-1から請求書の電子データである請求書データを受信する。
【0067】
アドレス特定部232は、請求書データに含まれている文字列又は事業者の指示に基づいて、請求書データの請求書送信先アドレスを特定する。
図1においては、アドレス特定部232は、請求書データに含まれている文字列又は第1情報端末10-1を使用する事業者の指示に基づいて、請求書データの請求書送信先アドレスを特定する。事業者の指示は、例えば、第1通信部231が受信した請求書データに関連付けられた指示であり、請求書送信先アドレスを含む情報が関連付けられている。
【0068】
アドレス特定部232は、例えば、請求書データに含まれる宛先事業者の事業者番号(例えば
図5に示す事業者番号C3)を抽出する。アドレス特定部232は、
図7に示す事業者情報を参照することにより、抽出した事業者番号に関連付けられた利用者ID(すなわち、請求書送信先アドレス)を特定する。
【0069】
アドレス特定部232は、請求書データ又は事業者の指示に基づいて、請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定する。
図1においては、アドレス特定部232は、請求書データ又は第1情報端末10-1を使用する事業者の指示に基づいて、請求書データの請求書送信先アドレスと当該請求書データの請求書送信元アドレスとを特定する。
【0070】
アドレス特定部232は、例えば、請求書データに含まれる、宛先事業者の事業者番号(例えば
図5に示す事業者番号C3)と請求書を発行した事業者の事業者番号(例えば
図5に示す事業者番号C6)とを抽出する。アドレス特定部232は、
図7に示す事業者情報を参照することにより、事業者番号C3に関連付けられた利用者ID(すなわち請求書送信先アドレス)と事業者番号C6に関連付けられた利用者ID(すなわち請求書送信元アドレス)とを特定する。
【0071】
生成部233は、第1通信部231が受信した請求書データを識別するための請求書データIDを生成する。電子インボイス作成部234は、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な電子インボイスを作成する。電子インボイス作成部234は、例えば、第1通信部231が受信した請求書データをPEPPOL BIS(Business Interoperability Specification)に準拠したデータ形式に変換する。電子インボイス作成部234は、データ形式を変換した請求書データに、生成部233が生成した請求書データIDとアドレス特定部232が特定した請求書送信先アドレスとを含めた電子インボイスを生成する。
【0072】
第2通信部235は、請求書データIDと請求書送信先アドレスとを含み、電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式の電子インボイスを送信する。第2通信部235は、例えば、DNSサーバに対して宛先事業者のメタデータを管理するSMP40のロケーション情報を要求し、取得する。第2通信部235は、取得したロケーション情報に対応するSMP40から、
図1に示すアクセスポイント30のIPアドレスを含むメタデータを取得する。第2通信部235は、取得したIPアドレスを宛先として、電子インボイス作成部234が作成した電子インボイスを送信する。
【0073】
通知部236は、請求書データIDを事業者に通知する。事業者は、請求書データを情報処理装置20に送信した事業者である。
図1においては、通知部236は、生成部233が生成した請求書データIDを第1情報端末10-1に通知する。通知部236は、請求書データに含まれる請求書番号と請求書データIDとを関連付けて第1情報端末10-1に通知してもよい。
【0074】
記憶制御部237は、請求書データIDと請求書送信元アドレスとを関連付けて記憶部22に記憶させる。また、記憶制御部237は、請求書データIDと請求書送信先アドレスとを関連付けて請求書用アドレス情報として記憶部22に記憶させる。記憶制御部237は、例えば、
図8に示す請求書用アドレス情報のように、生成部233が生成した請求書データIDと、請求書送信元アドレスと、アドレス特定部232が特定した請求書送信先アドレスとを関連付けて記憶部22に記憶させる。
【0075】
メッセージ通信部238は、電子インボイスネットワークと異なる他のネットワークを介して、メッセージデータを送受信する。他のネットワークは、例えば、インターネット、イントラネット、無線LAN又は移動体通信網である。
【0076】
メッセージ通信部238は、請求書データIDを含むメッセージデータを事業者から受信したことにより、当該請求書データIDに関連付けて記憶部22に記憶された請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対してメッセージデータを送信する。事業者は、請求書を発行した事業者である。
図1においては、メッセージ通信部238は、請求書データIDを含むメッセージデータを第1情報端末10-1から受信したことにより、当該請求書データIDに関連付けて記憶部22に記憶された請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対してメッセージデータを送信する。
【0077】
メッセージ通信部238は、例えば、
図8に示す請求書用アドレス情報を参照することにより、メッセージデータに含まれる請求書データIDに関連付けられた請求書送信先アドレスを特定する。メッセージ通信部238は、
図9に示すメッセージ用アドレス情報を参照することにより、特定した請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスを特定する。メッセージ通信部238は、特定したメッセージ用アドレスに第1情報端末10-1から受信したメッセージデータを送信する。メッセージ通信部238がこのように動作することで、メッセージ通信部238は、請求書の宛先の事業者に、当該請求書に紐づいたメッセージデータを送信することができる。
【0078】
メッセージ通信部238は、例えば、メッセージデータに含まれる請求書データIDが請求書送信先アドレスに関連付けて記憶部22に記憶されていることを条件として、メッセージ用アドレスに対してメッセージデータを送信する。メッセージ通信部238は、例えば、メッセージデータに含まれる請求書データIDが請求書送信先アドレスに関連付けて記憶部22に記憶されていない場合、メッセージデータを送信した事業者(すなわち、第1情報端末10-1)に警告メッセージを送信する。メッセージ通信部238がこのように動作することで、メッセージ通信部238は、誤った宛先にメッセージデータを送信することを防げる。
【0079】
メッセージ通信部238は、請求書データIDを含むメッセージデータを請求書送信先アドレスに対応する情報端末10から受信したことにより、当該請求書データIDに関連付けて記憶部22に記憶された請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対してメッセージデータを送信する。
図1においては、メッセージ通信部238は、請求書データIDを含むメッセージデータを第2情報端末10-2から受信したことにより、当該請求書データIDに関連付けて記憶部22に記憶された請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスに対してメッセージデータを送信する。
【0080】
メッセージ通信部238は、例えば、
図8に示す請求書用アドレス情報を参照することにより、メッセージデータに含まれる請求書データIDに関連付けられた請求書送信元アドレスを特定する。メッセージ通信部238は、
図9に示すメッセージ用アドレス情報を参照することにより、特定した請求書送信元アドレスに対応するメッセージ用アドレスを特定する。メッセージ通信部238は、特定したメッセージ用アドレスと、メッセージデータに含まれる宛先(すなわち、メッセージ送信先のメッセージ用アドレス)とが一致していることを条件として、第2情報端末10-2から受信したメッセージデータを送信する。メッセージ通信部238がこのように動作することで、メッセージ通信部238は、誤った宛先にメッセージを送信することを防ぐことができる。
【0081】
メッセージ通信部238は、例えば、特定したメッセージ用アドレスと、メッセージデータに含まれる宛先とが異なる場合、メッセージを送信した事業者(すなわち、第2情報端末10-2)に警告メッセージを送信する。
【0082】
メッセージ通信部238は、請求書データID、請求書を送信した事業者を識別するための送信元識別情報(以下、「送信元ID」という)及び請求書送信先アドレスに対応する送信先識別情報(以下、「送信先ID」という)を用いて生成したハッシュ値をメッセージデータとともに送信してもよい。送信元ID及び送信先IDは、例えば請求書用アドレス又は請求書を送受信する事業者同士で予め取り決めた識別情報である。送信先ID及び送信元IDは、予め記憶部22に記憶されている。
【0083】
メッセージ通信部238がこのように動作することで、メッセージデータを受信した情報端末10は、ハッシュ値と送信元IDと送信先IDとを用いて、ハッシュ値に含まれる請求書データIDを生成することができる。その結果、情報端末10は、受信したメッセージデータに含まれる請求書データIDと生成した請求書データIDとが一致する場合にメッセージデータが正しく送受信されたと判定することができる。一方、情報端末10は、受信したメッセージデータに含まれる請求書データIDと生成した請求書データIDとが一致しない場合にメッセージデータが誤って送受信されたと判定し、警告メッセージを返信することができる。
【0084】
<情報処理システム1における処理シーケンス>
図10及び
図11は、情報処理システム1における処理シーケンスの例を示す図である。
図10は、請求書データを送信する処理シーケンスの例を示す図である。
図11は、メッセージデータを送信する処理シーケンスの例を示す図である。
図10及び
図11においては、説明を簡単にするために、第1情報端末10-1、第2情報端末10-2及び情報処理装置20を示す。
【0085】
図10に示すように、第1情報端末10-1においては、請求書作成部152が、操作受付部151が受け付けたユーザの操作に応じて請求書データを作成する(S11)。請求書送信部153は、請求書作成部152が作成した請求書データを情報処理装置20に送信する(S12)。
【0086】
情報処理装置20においては、アドレス特定部232が、第1通信部231が第1情報端末10-1から受信した請求書データの請求書送信先アドレスを特定する(S13)。生成部233は、第1通信部231が第1情報端末10-1から受信した請求書データの請求書データIDを生成する(S14)。電子インボイス作成部234は、請求書データを電子インボイスネットワークにおいて送受信可能な形式に変換し、請求書送信先アドレス及び請求書データIDを付加した電子インボイスを生成する(S15)。
【0087】
第2通信部235は、電子インボイス作成部234が生成した電子インボイスを送信するアクセスポイント30を特定する。第2通信部235は、特定したアクセスポイント30に電子インボイスを送信し、アクセスポイント30は、受信した電子インボイスを第2情報端末10-2に送信する(S16)。通知部236は、生成部233が生成した請求書データIDを第1情報端末10-1に送信する(S17)。
【0088】
第2情報端末10-2においては、記憶制御部155が、電子インボイスを変換した請求書データと、電子インボイスに含まれる請求書データIDとを関連付けて記憶部14に記憶させる(S18)。第1情報端末10-1においては、記憶制御部155が、請求書作成部152が作成した請求書データと、受信部154が情報処理装置20から受信した請求書データIDとを関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0089】
図11に示すように、第1情報端末10-1においては、操作受付部151が、ユーザが請求書データを選択する操作を受け付ける(S21)。作成画面表示部157は、記憶部14を参照することにより、ユーザが選択した請求書データに関連付けられた請求書データIDを特定する(S22)。作成画面表示部157は、例えば
図4に示す画面のように、請求書DとメッセージMとを含むメッセージ作成画面を表示部13に表示させる(S23)。メッセージ作成部158は、ユーザがメッセージMに入力したメッセージと請求書データIDとを含むメッセージデータを作成する(S24)。メッセージ送信部159は、メッセージ作成部158が作成したメッセージデータを情報処理装置20に送信する(S25)。
【0090】
情報処理装置20においては、メッセージ通信部238が、第1情報端末10-1からメッセージデータを受信する。メッセージ通信部238は、
図8に示す請求書用アドレス情報を参照することにより、メッセージデータに含まれる請求書データIDに関連付けられた請求書送信先アドレスを特定する。メッセージ通信部238は、
図9に示すメッセージ用アドレス情報を参照することにより、請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスを特定する(S26)。メッセージ通信部238は、メッセージ用アドレス(すなわち、第2情報端末10-2がメッセージを受信可能なアドレス)に対してメッセージデータを送信する(S27)。
【0091】
第2情報端末10-2においては、メッセージ受信部160が、情報処理装置20からメッセージデータを受信する。メッセージ表示制御部161は、記憶部14を参照することにより、メッセージデータに含まれる請求書データIDに関連付けられた請求書データを特定する(S28)。メッセージ表示制御部161は、例えば
図5に示す画面のように、特定した請求書データと受信したメッセージデータとを表示部13に表示させる(S29)。
【0092】
<第1変形例>
以上の説明においては、情報端末10が1つの装置で構成されている場合の動作を例示したが、これに限らない。情報端末10は、会計処理を行うためのサーバ等の会計処理装置と、会計処理を担当する従業員が使用するパーソナルコンピュータ等の操作端末と、により構成されてもよい。この場合、操作端末は、従業員が実行した会計処理の内容を、ネットワークNを介して会計処理装置に送信する。会計処理装置は、操作端末から受信した会計処理の結果(例えば、請求書データの内容とメッセージデータの内容)を、ネットワークNを介して操作端末に表示させる。
【0093】
例えば、会計処理装置が有する操作受付部151は、通信部12を介して、操作端末が有する操作部11から従業員の操作を受け付ける。会計処理装置が有する作成画面表示部157及びメッセージ表示制御部161は、通信部12を介して、操作端末が有する表示部13に、メッセージ作成画面及びメッセージ表示画面を表示させる。
【0094】
<第2変形例>
以上の説明においては、情報処理装置20がアクセスポイント20a及びメッセージサーバ20bを有する場合の動作を例示したが、これに限らない。アクセスポイント20aとメッセージサーバ20bとは、それぞれ異なる情報処理装置であってもよい。
【0095】
<情報処理装置20による効果>
以上説明したように、情報処理装置20は、請求書データの請求書送信先アドレスを特定するアドレス特定部232と、請求書データを識別するための請求書データIDを生成する生成部233と、請求書送信先アドレスと請求書データIDとを含む電子インボイスを送信する第2通信部235と、を有する。そして、メッセージ通信部238が、請求書データIDを含むメッセージデータを受信したことにより、請求書データIDに関連付けられた請求書送信先アドレスに対応するメッセージ用アドレスにメッセージデータを送信する。
【0096】
情報処理装置20がこのように構成されることで、情報処理装置20は、請求書データに紐づいたメッセージデータを、請求書の宛先の事業者に送信することができる。その結果、請求書を発行した事業者と請求書の宛先の事業者とは、請求書データに紐づいたメッセージを送受信することができる。
【0097】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0098】
1 情報処理システム
10 情報端末
11 操作部
12 通信部
13 表示部
14 記憶部
15 制御部
20 情報処理装置
20a アクセスポイント
20b メッセージサーバ
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
30 アクセスポイント
40 SMP
50 SML
151 操作受付部
152 請求書作成部
153 請求書送信部
154 受信部
155 記憶制御部
156 電子インボイス受信部
157 作成画面表示部
158 メッセージ作成部
159 メッセージ送信部
160 メッセージ受信部
161 メッセージ表示制御部
231 第1通信部
232 アドレス特定部
233 生成部
234 電子インボイス作成部
235 第2通信部
236 通知部
237 記憶制御部
238 メッセージ通信部